JP3756677B2 - Resin composition and molded body - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてポリ乳酸と脂肪族ポリエステルカーボネートからなる樹脂組成物およびその成型品に関する。
【0002】
本発明に係る主としてポリ乳酸と脂肪族ポリエステルカーボネートからなる樹脂組成物は、流動性、成形性に優れ、射出成型品、押し出し成型品、真空圧空成型品、ブロー成型品、繊維、マルチフィラメント、モノフィラメント、ロープ、網、織物、編み物、不織布、フィルム、シート、ラミネート、容器、発泡体、各種部品その他の成型品を得るのに好適であり、得られる成形品は十分な機械的強度と耐熱性を有すると共に、土中、活性汚泥中、コンポスト中で容易に微生物により分解される。
このため、包装材料、農業、漁業、食品分野その他のリサイクルが困難な用途に広く利用できる。
たとえば、包装材料分野では、フィルムとして各種包装が可能で、ヒートシールも可能である。農業分野では土壌表面を被覆して土壌の保温を行うマルチフィルム、植木用の鉢や紐、または肥料のコーティング材料などに利用でき、あるいは漁業分野では釣糸、魚網に、さらには医療分野の医療用材料、生理用品などの衛生材料として利用できる。
【0003】
【従来の技術】
近年、地球的規模での環境問題に対して、自然環境の中で分解する高分子素材の開発が要望されるようになり、その中でも特に微生物によって分解されるプラスチックは、環境適合性材料や新しいタイプの機能性材料として大きな期待が寄せられている。
【0004】
従来より、脂肪族ポリエステルに生分解性があることはよく知られており、脂肪族ヒドロキシカルボン酸類から得られるポリマーとしては、微生物によって生産されるポリ−3−ヒドロキシ酪酸エステル(PHB)、合成高分子であるポリカプロラクトン(PCL)および発酵により生産されるL乳酸を原料としたポリ乳酸(PLLA)が代表的なものである。
PHBを主体とするバイオポリエステルは、優れた環境適合性を有しているが生産性に乏しく、コスト的に汎用プラスチックとして代替しうるには限界がありPCLはフィルムに成形可能な高重合度のものが得られているが、融点が65℃以下で耐熱性に乏しく、広い用途には適用できない。
【0005】
なかでも、コスト、物性面でもっとも有望視されているのがポリ乳酸で、透明性を有する熱可塑性樹脂であるが、物性面では伸び、柔軟性が低く、また、軟化温度も低いという欠点を有している。さらに、環境中での生分解速度も遅く、また、加水分解に対しては不安定でありその改良が望まれていた。
【0006】
一方、脂肪族2塩基酸、脂肪族ジヒドロキシ化合物及びカーボネート化合物から得られる脂肪族ポリエステルカーボネートは、ポリエチレン類似の物性を有する成型性・生分解性の良好なポリマーである。しかし、比較的剛性が要求される分野や引張強度が要求される分野では、十分な強度を持たない。剛性を改善するためには、タルク等の充填材の使用により改善は可能であるが、流動性の低下等の問題があり流動性を低下させない剛性の改良が望まれていた。
【0007】
以上のように、既存の生分解性プラスチックはそれぞれ特徴を有する反面、不十分な部分が多く、強度、耐熱性、成型性、生分解性のバランスの取れたプラスチックの開発が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、実用上十分な耐熱温度を有し、成形性、耐熱性、耐溶剤性ならびに高い機械的強度を有するポリ乳酸と脂肪族ポリエステルカーボネートからなる樹脂組成物およびその成型品を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、剛性、引張強度が高いポリ乳酸と柔軟性が高く耐加水分解性、生分解性の高い脂肪族ポリエステルカーボネートを混合することにより、実用上の使用に十分な熱変形温度を有し、成型性、耐熱性、耐溶剤性と機械的強度を有する樹脂組成物が得られることを見いだすとともに、充分な生分解性を持つことを見出した。
【0010】
すなわち本発明は、主としてポリ乳酸(A)と脂肪族ポリエステルカーボネート(B)からなる樹脂組成物およびその成型品に関する。
さらに詳しくは、ビカット軟化点が60度以上、引っ張り弾性率が0.9GPa以上で曲げ弾性率が0.6GPa以上であり、ポリ乳酸(A)と脂肪族ポリエステルカーボネート(B)の混合比が(A)/(B)の重量比で95/5〜5/95である樹脂組成物および成型品に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において、ポリ乳酸(A)とは、実質的にL−乳酸及び/又はD−乳酸由来のモノマー単位のみで構成されるポリマーである。ここで「実質的に」とは本発明の効果を損なわない範囲で、L−乳酸またはD−乳酸に由来しない、他のモノマー単位を含んでいても良いという意味である。
ポリ乳酸(A)の製造方法としては、既知の任意の重合方法を採用する事ができる。最も代表的に知られているのは、乳酸の無水環状二量体であるラクチドを開環重合する方法(ラクチド法)であるが、乳酸を直接縮合重合してもかまわない。また、分子量としては、重量平均分子量で、50,000〜1,000,000の範囲が好ましい。かかる範囲を下回ると機械物性等が十分発現されず、上回る場合は加工性に劣る。
【0012】
ポリ乳酸(A)が、L−乳酸及び/又はD−乳酸に由来するモノマー単位からだけなる場合には、重合体は結晶性で高融点を有する。しかも、L−乳酸、D−乳酸由来のモノマー単位の比率(L/D比と略称する)を変化させることにより結晶性・融点を自在に調節する事ができるので、用途に応じ、実用特性を制御する事を可能にする。
本発明において、高い耐熱性と成形特性のバランスを考えた場合、L/D比はL/D=90/10〜99/1が好ましい。
【0013】
本発明における脂肪族ポリエステルカーボネート(B)とは、脂肪族2塩基酸および/またはその誘導体、脂肪族ジヒドロキシ化合物及び/またはヒドロキシカルボン酸化合物を反応させて得られる数平均分子量10,000以下の脂肪族ポリエステルオリゴマーと、カーボネート化合物とを反応させて得られるカーボネート単位含有量が少なくとも5モル%以上であり、重量平均分子量が少なくとも100,000で、温度190℃、荷重60kgにおける溶融粘度が2,000〜50,000ポイズで、融点が70〜180℃であることを特徴とする。
【0014】
本発明による脂肪族ポリエステルカーボネートの製造法は、脂肪族2塩基酸および/またはその誘導体と脂肪族ジヒドロキシ化合物及び/またはヒドロキシカルボン酸化合物とから脂肪族ポリエステルオリゴマーを得る第1工程、および脂肪族ポリエステルオリゴマーとカーボネート化合物を反応させ脂肪族ポリエステルカーボネートを得る第2工程より構成される。
【0015】
第1工程は、触媒の存在下、温度100〜250℃で、反応に伴って副生する水及び過剰のジヒドロキシ化合物を除去しながら、数平均分子量10,000以下のポリエステルオリゴマーを製造する工程である。反応を促進する目的で300mmHg以下の減圧とすることが好ましい。
【0016】
第2工程は、第1工程で得られたポリエステルオリゴマーと脂肪族カーボネート化合物を反応させて高分子量体とする工程であり、触媒の存在下、通常150〜250℃、好ましくは200〜220℃で行われ、反応に伴って副生するヒドロキシ化合物が除去される。150℃以下の温度では、十分な反応速度が得られず、250℃以上の温度では、重合反応を速く進めることができるが重合体を着色させることがあり好ましくない。反応に使用する脂肪族カーボネート化合物の沸点によっては、反応初期の段階で加圧にて反応を行う必要が生じる。反応後期には、必要に応じて徐々に減圧度を調節して最終的には3mmHg以下の減圧とすることが好ましい。
【0017】
脂肪族ポリエステルカーボネート中のカーボネート単位含有量は、脂肪族ポリエステルオリゴマーの末端水酸基量を制御することにより所望の割合とすることができる。カーボネート単位含有量が多すぎると、得られる脂肪族ポリエステルカーボネートの融点が低くなり、実用的耐熱性を有するポリマーが得られない。一方、カーボネート単位含有量が多くなると微生物による分解性が高くなる。従って、カーボネート単位含有量は、適度の生分解性を有し、かつ実用的な耐熱性を実現し得る量とすることが好ましく、本発明においては脂肪族ポリエステルカーボネート中のカーボネート単位含有量を、少なくとも5モル%以上、通常5〜30モル%とすることが好ましく、7〜25モル%が特に好ましい。
【0018】
本発明の脂肪族ポリエステルカーボネートの製造に用いられる脂肪族2塩基酸としては、コハク酸が必須成分として使用され、それ以外に例えば、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン酸、アゼライン酸等を適宜併用することができる。なお上記の脂肪族2塩基酸はそれらのエステルあるいは酸無水物であってもよい。
【0019】
本発明の脂肪族ポリエステルカーボネートの製造に用いられる脂肪族ジヒドロキシ化合物は、1,4−ブタンジオールが必須成分として使用され、それ以外に例えばエチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等を適宜併用することができる。
【0020】
本発明で使用されるヒドロキシカルボン酸化合物としては、乳酸、グリコール酸、β−ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシピバリン酸、ヒドロキシ吉草酸等が例示され、これらはエステル、環状エステル等の誘導体でも使用できる。
【0021】
これらの脂肪族2塩基酸、脂肪族ジヒドロキシ化合物およびヒドロキシカルボン酸化合物は、それぞれ単独であるいは混合物として用いることができ所望の組合せが可能であるが、本発明においては適度の生分解性を有し、かつ実用的な耐熱性を実現し得る程度の高い融点のものが好ましい。
従って、本発明においては、脂肪族ジヒドロキシ化合物として1,4−ブタンジオール、脂肪族2塩基酸としてコハク酸を、それぞれ50モル%以上含むことが必要である。
【0022】
また、本発明の脂肪族ポリエステルカーボネートの製造に用いられるカーボネート化合物の具体的な例としては、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボネートなどのジアリールカーボネートを、また、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジアミルカーボネート、ジオクチルカーボネート等の脂肪族カーボネート化合物を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。また、上記の同種のヒドロキシ化合物からなるカーボネート化合物の他に、異種のヒドロキシ化合物からなる非対称カーボネート化合物や環状カーボネート化合物も使用できる。
【0023】
本発明の樹脂組成物は、主として上記のポリ乳酸および脂肪族ポリエステルカーボネート樹脂からなり、改質剤、充填剤、滑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、安定剤、顔料、着色剤、各種フィラー、静電気防止剤、離型剤、可塑剤、香料、抗菌剤、等の各種添加剤の他に、エステル交換触媒、各種モノマー、カップリング剤、末端処理剤、その他の樹脂、木粉、でんぷん、等を加え変成することができる。
【0024】
製造に際しては、少なくとも一方の樹脂の溶融する温度以上で機械的に混合することにより得ることができる、また、両樹脂を機械的に粉砕したものを混合し加圧することにより製造する方法や、両樹脂を溶剤に溶解した後に貧溶媒と混合し沈殿化することにより得るか、または両樹脂を溶剤に溶解したものをキャストして溶媒を除去することにより製造することも可能であるがそれらに限定されるものではない。混合装置に関しては特に限定されるものではないが、押出機を用いて混合する方法が短時間で連続的に処理できる点で工業的には推奨される。
【0025】
混合時の温度は、100度以下では樹脂の溶融粘度が高いかまたは溶融しないため、具体的には100度から300度の範囲が好適である。300度以上では樹脂の熱分解が起こるため好ましくない。300度以下であっても高温下での着色や劣化、熱分解等を防止するために窒素雰囲気下で短時間に混合することが好ましい。具体的な混合時間としては、20分以内が推奨される。
また、樹脂中のオリゴマー、残存モノマー、発生ガス等の除去のためにベント口を設置し減圧下に混合することもできる。
【0026】
本発明の樹脂組成物は、ポリ乳酸と脂肪族ポリエステルカーボネートの単純ブレンドのみに限定されるものではなく、触媒の存在下に溶融状態でのエステル交換反応等により生成する共重合体等も含まれる。
【0027】
ポリ乳酸(A)と脂肪族ポリエステルカーボネート(B)の混合比は(A)/(B)の重量比で95/5〜5/95の範囲が好適であり、ポリ乳酸の添加量が5%以下では引張弾性率で0.9GPa以上、曲げ弾性率で0.6GPa以上の値は達成できない。また、脂肪族ポリエステルカーボネートが5%以下ではビカット軟化温度の60度以上が達成できない。
ここで使用される樹脂の分子量はスチレン換算のGPCによる重量平均分子量で10万以上が望ましい。10万以下では所望の強度が達成されない。
【0028】
脂肪族ポリエステルカーボネートの割合が高い場合は、生分解性、耐加水分解性、軟化温度が高くなり、ポリ乳酸の割合が高い場合は引っ張り強度、曲げ強度が増加するため、用途、目的に応じた樹脂設計が可能である。
しかしながら、高い透明性が必要でしかも、若干の生分解性、耐加水分解性等を付与したい場合は5%以下の脂肪族ポリエステルカーボネートも使用する事ができ、また、高い柔軟性を保持したまま若干の曲げ強度、引っ張り強度の必要な場合は5%以下のポリ乳酸の使用も可能である。
【0029】
本発明の成型品は、本発明の樹脂組成物を用いて成型された物品であり、具体的な成型形態、成型方法としては、射出成型品、押し出し成型品、真空圧空成型品、ブロー成型品、繊維、マルチフィラメント、モノフィラメント、ロープ、織物、網、編み物、不織布、フィルム、シート、ラミネート、容器、発泡体、各種部品その他の成型品が例示されるがそれらに限定されるものではない。
樹脂の均一性、強度、外観性等からは成型前にポリ乳酸と脂肪族ポリエステルカーボネートを混合ペレット化する事が好ましいが、ポリ乳酸と脂肪族ポリエステルカーボネートをペレットの状態で場合によっては各種添加剤も同時に混合し直接成型器に投入し成型品を得ることもできる。
さらには、両樹脂を溶媒に溶解し、溶液状態でキャスティングまたは塗布し溶媒を除去することによりフィルム、シートその他の成型体を得ることも可能である。
【0030】
得られる樹脂組成物および成形品は高い機械的強度と実用上充分な軟化温度を有すると共に、土中、活性汚泥中、コンポスト中で容易に微生物により分解される。
【0031】
本発明の樹脂組成物及び成型品の生分解性は、分子量、ポリ乳酸のD/L比、脂肪族ポリエステルカーボネートのカーボネート単位含有量、ポリ乳酸と脂肪族ポリエステルカーボネートの混合比、成型物品の厚さにより調節可能であり、粉末でのコンポスト試験では90%以上の分解性を示す。
【0032】
以上のごとく、本発明によれば、実用上充分な耐熱性と強度を有する樹脂組成物および成型品を得ることができる。
【0033】
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
【0034】
【実施例】
本実施例において、融点は、DSC(セイコー電子(株)製SSC5000)を用いて測定した。また、分子量はクロロホルムを溶媒としてGPC(昭和電工(株)製GPC System−11使用)によりスチレン換算のMw、Mnとして測定した。また、カーボネート単位含有量はNMR(日本電子(株)製NMR EXー270)を使用し、13CNMRによりジカルボン酸エステル単位およびカーボネート単位の合計に対するカーボネート単位の割合(モル%)として測定した。
【0035】
脂肪族ポリエステルカーボネートの溶融粘度はフローテスター(島津製作所製CFT−500C)を用いて温度190℃、荷重60kgにて測定した。
脂肪族ポリエステルカーボネートのオリゴマーの水酸基価、酸価はJIS K−1557に準じて測定した。
【0036】
実施例1
ポリ乳酸の製造
反応器に、L−ラクチド(島津製作所製)及び開環重合触媒としてオクチル酸錫をL−ラクチドに対して0.001%を投入し、反応温度180℃で反応器内の平均滞留時間18時間で連続重合反応をおこなった。さらに、反応器出口から2軸押出機に導入し、温度180℃、圧力5mmHg、平均滞留時間10分間で混練すると共に、未反応ラクチドの除去を行い、押出機出口から重量平均分子量20万のポリ乳酸重合体(A−1)を得た。
【0037】
実施例2
攪拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス導入管を付けた50リットルの反応容器に、コハク酸18,740g(158.7モル)、1,4−ブタンジオール21,430g(237.8モル)、ジルコニウムアセチルアセトネート745mgおよび酢酸亜鉛1.40gを仕込み、窒素雰囲気下で温度150〜220℃で2時間反応し水を留出させた。つづいて、減圧度150〜80mmHgの減圧度で3時間熟成し脱水反応を進行させ、更に最終的に減圧度2mmHg以下となるよう徐々に減圧度を増してさらに水と1、4−ブタンジオールを留出させ、総留出量が10,460gになったところで反応を停止した。得られたオリゴマー(B−1)の数平均分子量は1,780、末端水酸基価は102KOHmg/gであり、酸価は0.51KOHmg/gであった。
【0038】
次に得られたオリゴマー(B−1)24,000gを攪拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス導入管を付けた50リットルの反応容器に仕込み、ジフェニルカーボネート4,680gを添加した。温度210〜220℃で最終的に1mmHgの減圧とし5時間反応した。得られた高分子量体(B−2)は、融点が104℃で、GPCの測定による重量平均分子量(Mw)が188,000であり、13CNMR測定により、ポリカーボネート成分として14.3%のカーボネート単位を有していた。溶融粘度は10000poiseであり、クロロホルムには完全に溶解し、ゲル分はなかった。
【0039】
実施例3
実施例1で得られたポリ乳酸(A−1)および実施例2で得られた脂肪族ポリエステルカーボネート(B−2)のペレットを真空乾燥機により温度90℃で10時間乾燥し、A−1とB−2の混合比が重量比で10/90となるようにV型ブレンダーにて混合し、2軸押出機(スクリュー径25mmφ、L/D=30)に供給し連続的にストランド化、ペレタイズし樹脂混合物(C−1)を得た。
C−1のペレットを90度の温度で5時間以上乾燥した後、射出成型機(型締め圧100トン)に供給し、物性試験用の試験片を成型した。得られた試験片の評価結果は、ビカット軟化点は、83度、引っ張り弾性率は1GPa、曲げ弾性率は0.8GPaであった。結果を表1に示す。
【0040】
実施例4〜7
実施例3と全く同様の操作で、ポリ乳酸(A−1)と脂肪族ポリエステルカーボネート(B−2)の混合比を重量比で30/70、50/50、70/30、90/10の比率で変えた場合の物性評価結果をそれぞれ実施例4〜7とし結果を表1に示す。
【0041】
比較例1、2
実施例3と全く同様の操作を脂肪族ポリエステルカーボネート(B−2)100%で行ったものを比較例1、ポリ乳酸(A−1)100%で行ったものを、比較例2として結果を表1に示す。
【0042】
実施例3〜7および比較例1、2で製造した樹脂混合物、脂肪族ポリエステルカーボネートおよびポリ乳酸を、それぞれ厚み150μmのシートを作成し、25℃、60%RHの条件で土壌埋設試験を行った。各試料は20×90mmに切り出して土壌表面より深さ5cmに埋設した。18週の間にこれらの樹脂試料は分解により消失したり、分解により穴が開くなどの変化が観察された。表1に試料の重量変化を示す。
【表1】
(生分解度は、厚さ150ミクロンフィルムの18週後の重量減量率)
これにより脂肪族ポリエステルカーボネート含有量が増加すると生分解性が向上し、生分解速度の調節が容易であることがわかる。
【0043】
【発明の効果】
本発明に係る主としてポリ乳酸と脂肪族ポリエステルカーボネートからなる樹脂組成物は、流動性、成形性に優れ、射出成型品、押し出し成型品、真空圧空成型品、ブロー成型品、繊維、マルチフィラメント、モノフィラメント、ロープ、網、織物、編み物、不織布、フィルム、シート、ラミネート、容器、発泡体、各種部品その他の成型品を得るのに好適であり、得られる成形品は十分な機械的強度と耐熱性を有すると共に、土中、活性汚泥中、コンポスト中で容易に微生物により分解される。
このため、包装材料、農業、漁業、食品分野その他のリサイクルが困難な用途に広く利用できる。
たとえば、包装材料分野では、フィルムとして各種包装が可能で、ヒートシールも可能である。農業分野では土壌表面を被覆して土壌の保温を行うマルチフィルム、植木用の鉢や紐、または肥料のコーティング材料などに利用でき、あるいは漁業分野では釣糸、魚網に、さらには医療分野の医療用材料、生理用品などの衛生材料として利用できる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a resin composition mainly composed of polylactic acid and aliphatic polyester carbonate, and a molded product thereof.
[0002]
The resin composition mainly composed of polylactic acid and aliphatic polyester carbonate according to the present invention is excellent in fluidity and moldability, and is an injection molded product, an extrusion molded product, a vacuum / pressure molded product, a blow molded product, a fiber, a multifilament, and a monofilament. Suitable for obtaining ropes, nets, woven fabrics, knitted fabrics, non-woven fabrics, films, sheets, laminates, containers, foams, various parts and other molded products. The obtained molded products have sufficient mechanical strength and heat resistance. In addition, it is easily decomposed by microorganisms in soil, activated sludge, and compost.
For this reason, it can be widely used for packaging materials, agriculture, fishery, food fields, and other applications where recycling is difficult.
For example, in the packaging material field, various types of packaging are possible as a film, and heat sealing is also possible. In the agricultural field, it can be used for multi-films that cover the soil surface to keep the soil warm, pots and strings for planting, or fertilizer coating materials, or in the fishing field, for fishing lines, fish nets, and medical fields It can be used as sanitary materials such as materials and sanitary products.
[0003]
[Prior art]
In recent years, in response to environmental problems on a global scale, there has been a demand for the development of polymer materials that can be decomposed in the natural environment. High expectations are placed on this type of functional material.
[0004]
Conventionally, it has been well known that aliphatic polyesters are biodegradable, and polymers obtained from aliphatic hydroxycarboxylic acids include poly-3-hydroxybutyric acid ester (PHB) produced by microorganisms, synthetic polymers. A typical example is polylactic acid (PLLA) using polycaprolactone (PCL) as a molecule and L-lactic acid produced by fermentation as raw materials.
Biopolyesters mainly composed of PHB have excellent environmental compatibility but poor productivity, and there is a limit to cost-effective replacement as general-purpose plastics. PCL has a high degree of polymerization that can be formed into a film. Although it has been obtained, it has a melting point of 65 ° C. or less and has poor heat resistance, and cannot be applied to a wide range of uses.
[0005]
Among them, polylactic acid is most promising in terms of cost and physical properties, and is a thermoplastic resin having transparency, but it has the disadvantages that it is stretched, has low flexibility, and has a low softening temperature. Have. Furthermore, the biodegradation rate in the environment is slow, and it is unstable to hydrolysis, and an improvement thereof has been desired.
[0006]
On the other hand, an aliphatic polyester carbonate obtained from an aliphatic dibasic acid, an aliphatic dihydroxy compound, and a carbonate compound is a polymer having physical properties similar to polyethylene and good moldability and biodegradability. However, it does not have sufficient strength in fields that require relatively high rigidity and tensile strength. In order to improve the rigidity, it is possible to improve by using a filler such as talc. However, there is a problem such as a decrease in fluidity, and an improvement in rigidity that does not decrease fluidity has been desired.
[0007]
As described above, while existing biodegradable plastics have their respective characteristics, there are many inadequate parts, and it has been desired to develop plastics having a balance of strength, heat resistance, moldability, and biodegradability.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a resin composition comprising a polylactic acid and an aliphatic polyester carbonate having a heat resistance temperature sufficient for practical use, moldability, heat resistance, solvent resistance, and high mechanical strength, and a molded product thereof. There is to do.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above-mentioned problems, the present inventors have made practical use by mixing polylactic acid having high rigidity and tensile strength and aliphatic polyester carbonate having high flexibility and hydrolysis resistance and high biodegradability. It has been found that a resin composition having a heat distortion temperature sufficient for the above use, moldability, heat resistance, solvent resistance and mechanical strength can be obtained, and has sufficient biodegradability. .
[0010]
That is, the present invention relates to a resin composition mainly composed of polylactic acid (A) and aliphatic polyester carbonate (B) and a molded product thereof.
More specifically, the Vicat softening point is 60 degrees or more, the tensile modulus is 0.9 GPa or more, the flexural modulus is 0.6 GPa or more, and the mixing ratio of polylactic acid (A) and aliphatic polyester carbonate (B) is ( The present invention relates to a resin composition and a molded product having a weight ratio of A) / (B) of 95/5 to 5/95.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, the polylactic acid (A) is a polymer that is substantially composed only of monomer units derived from L-lactic acid and / or D-lactic acid. Here, “substantially” means that other monomer units not derived from L-lactic acid or D-lactic acid may be included as long as the effects of the present invention are not impaired.
As the method for producing polylactic acid (A), any known polymerization method can be employed. The most representative method is a method of ring-opening polymerization of lactide, which is an anhydrous cyclic dimer of lactic acid (lactide method), but lactic acid may be directly subjected to condensation polymerization. Moreover, as molecular weight, the range of 50,000-1,000,000 is preferable at a weight average molecular weight. Below this range, the mechanical properties and the like are not sufficiently expressed, and when it exceeds, the processability is inferior.
[0012]
When polylactic acid (A) consists only of monomer units derived from L-lactic acid and / or D-lactic acid, the polymer is crystalline and has a high melting point. In addition, crystallinity and melting point can be freely adjusted by changing the ratio of monomer units derived from L-lactic acid and D-lactic acid (abbreviated as L / D ratio). Allows you to control.
In the present invention, when considering the balance between high heat resistance and molding characteristics, the L / D ratio is preferably L / D = 90/10 to 99/1.
[0013]
The aliphatic polyester carbonate (B) in the present invention is a fat having a number average molecular weight of 10,000 or less obtained by reacting an aliphatic dibasic acid and / or a derivative thereof, an aliphatic dihydroxy compound and / or a hydroxycarboxylic acid compound. The carbonate unit content obtained by reacting a group polyester oligomer with a carbonate compound is at least 5 mol% or more, the weight average molecular weight is at least 100,000, the temperature is 190 ° C., and the melt viscosity at a load of 60 kg is 2,000. It is characterized by a melting point of 70-180 ° C. at ˜50,000 poise.
[0014]
The method for producing an aliphatic polyester carbonate according to the present invention comprises a first step of obtaining an aliphatic polyester oligomer from an aliphatic dibasic acid and / or a derivative thereof and an aliphatic dihydroxy compound and / or a hydroxycarboxylic acid compound, and the aliphatic polyester. It comprises a second step in which an oligomer and a carbonate compound are reacted to obtain an aliphatic polyester carbonate.
[0015]
The first step is a step of producing a polyester oligomer having a number average molecular weight of 10,000 or less while removing water and excess dihydroxy compound produced as a by-product in the reaction at a temperature of 100 to 250 ° C. in the presence of a catalyst. is there. For the purpose of accelerating the reaction, the pressure is preferably reduced to 300 mmHg or less.
[0016]
The second step is a step of reacting the polyester oligomer obtained in the first step with an aliphatic carbonate compound to obtain a high molecular weight product, and is usually 150 to 250 ° C., preferably 200 to 220 ° C. in the presence of a catalyst. This is done to remove hydroxy compounds by-produced with the reaction. When the temperature is 150 ° C. or lower, a sufficient reaction rate cannot be obtained, and when the temperature is 250 ° C. or higher, the polymerization reaction can be accelerated, but the polymer may be colored. Depending on the boiling point of the aliphatic carbonate compound used in the reaction, it is necessary to carry out the reaction under pressure at the initial stage of the reaction. In the latter stage of the reaction, it is preferable to adjust the degree of vacuum gradually as necessary to finally reduce the pressure to 3 mmHg or less.
[0017]
The carbonate unit content in the aliphatic polyester carbonate can be set to a desired ratio by controlling the amount of terminal hydroxyl groups of the aliphatic polyester oligomer. When there is too much carbonate unit content, melting | fusing point of the aliphatic polyester carbonate obtained will become low, and the polymer which has practical heat resistance will not be obtained. On the other hand, when the carbonate unit content increases, the degradability by microorganisms increases. Accordingly, the carbonate unit content is preferably an amount having moderate biodegradability and capable of realizing practical heat resistance.In the present invention, the carbonate unit content in the aliphatic polyester carbonate is At least 5 mol% or more, usually 5 to 30 mol% is preferable, and 7 to 25 mol% is particularly preferable.
[0018]
As the aliphatic dibasic acid used in the production of the aliphatic polyester carbonate of the present invention, succinic acid is used as an essential component. Besides, for example, oxalic acid, malonic acid, glutaric acid, adipic acid, suberic acid, sebacin Acid, dodecanoic acid, azelaic acid and the like can be used in combination as appropriate. The above aliphatic dibasic acids may be esters or acid anhydrides thereof.
[0019]
1,4-butanediol is used as an essential component for the aliphatic dihydroxy compound used in the production of the aliphatic polyester carbonate of the present invention. In addition, for example, ethylene glycol, trimethylene glycol, propylene glycol, 1,3-butane. Diol, pentanediol, hexanediol, octanediol, neopentylglycol, cyclohexanediol, cyclohexanedimethanol and the like can be appropriately used in combination.
[0020]
Examples of the hydroxycarboxylic acid compound used in the present invention include lactic acid, glycolic acid, β-hydroxybutyric acid, hydroxypivalic acid, hydroxyvaleric acid and the like, and these can be used as derivatives such as esters and cyclic esters.
[0021]
These aliphatic dibasic acids, aliphatic dihydroxy compounds and hydroxycarboxylic acid compounds can be used alone or as a mixture and can be combined in a desired manner. However, in the present invention, they have moderate biodegradability. Moreover, the thing of melting | fusing point high enough to implement | achieve practical heat resistance is preferable.
Accordingly, in the present invention, it is necessary to contain 50 mol% or more of 1,4-butanediol as the aliphatic dihydroxy compound and succinic acid as the aliphatic dibasic acid.
[0022]
Specific examples of the carbonate compound used for the production of the aliphatic polyester carbonate of the present invention include diaryl carbonates such as diphenyl carbonate, ditolyl carbonate, bis (chlorophenyl) carbonate, m-cresyl carbonate, Examples thereof include, but are not limited to, aliphatic carbonate compounds such as dimethyl carbonate, diethyl carbonate, diisopropyl carbonate, dibutyl carbonate, diamyl carbonate, and dioctyl carbonate. Further, in addition to the above-mentioned carbonate compound composed of the same kind of hydroxy compound, an asymmetric carbonate compound and a cyclic carbonate compound composed of different kinds of hydroxy compounds can also be used.
[0023]
The resin composition of the present invention mainly comprises the above-mentioned polylactic acid and aliphatic polyester carbonate resin, and includes a modifier, a filler, a lubricant, an ultraviolet absorber, an antioxidant, a stabilizer, a pigment, a colorant, various fillers, In addition to various additives such as antistatic agents, mold release agents, plasticizers, fragrances, antibacterial agents, etc., transesterification catalysts, various monomers, coupling agents, terminal treatment agents, other resins, wood flour, starch, etc. Can be transformed.
[0024]
At the time of production, it can be obtained by mechanically mixing at least the temperature at which at least one of the resins is melted. It can be obtained by dissolving the resin in a solvent and then mixing with a poor solvent and precipitating, or by casting a solution in which both resins are dissolved in a solvent and removing the solvent. Is not to be done. Although it does not specifically limit regarding a mixing apparatus, It is industrially recommended that the method of mixing using an extruder can be processed continuously in a short time.
[0025]
When the mixing temperature is 100 ° C. or less, the resin has a high melt viscosity or does not melt. If it is 300 ° C. or higher, the resin is thermally decomposed, which is not preferable. Even in the case of 300 degrees or less, it is preferable to mix in a short time in a nitrogen atmosphere in order to prevent coloring, deterioration, thermal decomposition, and the like at high temperatures. The specific mixing time is recommended to be within 20 minutes.
In addition, a vent port may be provided and mixed under reduced pressure to remove oligomers, residual monomers, generated gas, and the like in the resin.
[0026]
The resin composition of the present invention is not limited to a simple blend of polylactic acid and aliphatic polyester carbonate, but also includes a copolymer produced by a transesterification reaction in a molten state in the presence of a catalyst. .
[0027]
The mixing ratio of polylactic acid (A) and aliphatic polyester carbonate (B) is preferably in the range of 95/5 to 5/95 by weight ratio of (A) / (B), and the addition amount of polylactic acid is 5%. Below, it is not possible to achieve values of 0.9 GPa or more in tensile modulus and 0.6 GPa or more in flexural modulus. Further, if the aliphatic polyester carbonate is 5% or less, the Vicat softening temperature of 60 degrees or more cannot be achieved.
The molecular weight of the resin used here is preferably 100,000 or more in terms of weight average molecular weight by GPC in terms of styrene. Below 100,000, the desired strength is not achieved.
[0028]
When the proportion of aliphatic polyester carbonate is high, the biodegradability, hydrolysis resistance, softening temperature is high, and when the proportion of polylactic acid is high, the tensile strength and bending strength are increased. Resin design is possible.
However, when high transparency is required and it is desired to give some biodegradability, hydrolysis resistance, etc., 5% or less aliphatic polyester carbonate can be used, and high flexibility is maintained. If some bending strength and tensile strength are required, polylactic acid of 5% or less can be used.
[0029]
The molded product of the present invention is an article molded using the resin composition of the present invention. Specific molding forms and molding methods include injection molded products, extrusion molded products, vacuum / pressure molded products, blow molded products. Examples thereof include, but are not limited to, fibers, multifilaments, monofilaments, ropes, woven fabrics, nets, knitted fabrics, non-woven fabrics, films, sheets, laminates, containers, foams, various parts, and other molded products.
From the uniformity, strength, appearance, etc. of the resin, it is preferable to mix and pelletize polylactic acid and aliphatic polyester carbonate before molding, but various additives in some cases in the form of pellets of polylactic acid and aliphatic polyester carbonate Can be mixed at the same time and directly put into a molding machine to obtain a molded product.
Furthermore, it is also possible to obtain a film, sheet or other molded article by dissolving both resins in a solvent and casting or coating in a solution state to remove the solvent.
[0030]
The obtained resin composition and molded product have high mechanical strength and a practically sufficient softening temperature, and are easily decomposed by microorganisms in soil, activated sludge, and compost.
[0031]
The biodegradability of the resin composition and molded product of the present invention is as follows: molecular weight, D / L ratio of polylactic acid, carbonate unit content of aliphatic polyester carbonate, mixing ratio of polylactic acid and aliphatic polyester carbonate, thickness of molded article It can be adjusted depending on the thickness, and a compost test with a powder shows a decomposability of 90% or more.
[0032]
As described above, according to the present invention, a resin composition and a molded product having practically sufficient heat resistance and strength can be obtained.
[0033]
Next, the present invention will be described in more detail with reference to examples.
[0034]
【Example】
In this example, the melting point was measured by using DSC (SSC5000 manufactured by Seiko Electronics Co., Ltd.). The molecular weight was measured as Mw and Mn in terms of styrene by GPC (using GPC System-11 manufactured by Showa Denko KK) using chloroform as a solvent. The carbonate unit content was measured by NMR (NMR EX-270, manufactured by JEOL Ltd.) and measured by 13 C NMR as the ratio (mol%) of the carbonate unit to the total of the dicarboxylic acid ester unit and the carbonate unit.
[0035]
The melt viscosity of the aliphatic polyester carbonate was measured using a flow tester (CFT-500C manufactured by Shimadzu Corporation) at a temperature of 190 ° C. and a load of 60 kg.
The hydroxyl value and acid value of the aliphatic polyester carbonate oligomer were measured according to JIS K-1557.
[0036]
Example 1
A polylactic acid production reactor was charged with L-lactide (manufactured by Shimadzu Corporation) and 0.001% tin octylate as a ring-opening polymerization catalyst with respect to L-lactide, and the reaction temperature averaged in the reactor at 180 ° C. The continuous polymerization reaction was carried out with a residence time of 18 hours. Furthermore, it was introduced into the twin screw extruder from the reactor outlet, kneaded at a temperature of 180 ° C., a pressure of 5 mmHg, and an average residence time of 10 minutes, and unreacted lactide was removed. A lactic acid polymer (A-1) was obtained.
[0037]
Example 2
In a 50 liter reaction vessel equipped with a stirrer, a distillation condenser, a thermometer, and a gas introduction tube, succinic acid 18,740 g (158.7 mol), 1,4-butanediol 21,430 g (237.8 mol), Zirconium acetylacetonate (745 mg) and zinc acetate (1.40 g) were charged, and the mixture was reacted at a temperature of 150 to 220 ° C. for 2 hours under a nitrogen atmosphere to distill water. Subsequently, aging was carried out for 3 hours at a reduced pressure of 150 to 80 mmHg, and the dehydration reaction proceeded. Further, the reduced pressure was gradually increased so that the final reduced pressure was 2 mmHg or less, and water and 1,4-butanediol were further added. The reaction was stopped when the total distillate amounted to 10,460 g. The number average molecular weight of the obtained oligomer (B-1) was 1,780, the terminal hydroxyl value was 102 KOHmg / g, and the acid value was 0.51 KOHmg / g.
[0038]
Next, 24,000 g of the obtained oligomer (B-1) was charged into a 50-liter reaction vessel equipped with a stirrer, a distillation condenser, a thermometer, and a gas introduction tube, and 4,680 g of diphenyl carbonate was added. The reaction was finally performed at a temperature of 210 to 220 ° C. with a reduced pressure of 1 mmHg for 5 hours. The obtained high molecular weight product (B-2) has a melting point of 104 ° C., a weight average molecular weight (Mw) of 188,000 as measured by GPC, and 14.3% carbonate unit as a polycarbonate component by 13C NMR measurement. Had. The melt viscosity was 10,000 poise, completely dissolved in chloroform, and had no gel content.
[0039]
Example 3
The polylactic acid (A-1) obtained in Example 1 and the aliphatic polyester carbonate (B-2) pellet obtained in Example 2 were dried at a temperature of 90 ° C. for 10 hours by a vacuum dryer, and A-1 Are mixed in a V-type blender so that the mixing ratio of B-2 and B-2 is 10/90 by weight, and supplied to a twin-screw extruder (screw diameter 25 mmφ, L / D = 30) to continuously form a strand. Pelletized to obtain a resin mixture (C-1).
After drying the C-1 pellets at a temperature of 90 ° C. for 5 hours or more, the pellets were supplied to an injection molding machine (clamping pressure: 100 tons) to mold test pieces for physical property tests. As a result of evaluation of the obtained test piece, the Vicat softening point was 83 degrees, the tensile elastic modulus was 1 GPa, and the bending elastic modulus was 0.8 GPa. The results are shown in Table 1.
[0040]
Examples 4-7
By the same operation as in Example 3, the mixing ratio of polylactic acid (A-1) and aliphatic polyester carbonate (B-2) was 30/70, 50/50, 70/30, 90/10 in weight ratio. The physical property evaluation results when the ratio is changed are shown as Examples 4 to 7, respectively, and the results are shown in Table 1.
[0041]
Comparative Examples 1 and 2
The same operation as in Example 3 was carried out with 100% aliphatic polyester carbonate (B-2) as Comparative Example 1, and the result obtained with 100% polylactic acid (A-1) as Comparative Example 2. Table 1 shows.
[0042]
150 μm thick sheets were prepared from the resin mixtures prepared in Examples 3 to 7 and Comparative Examples 1 and 2, aliphatic polyester carbonate, and polylactic acid, respectively, and a soil embedding test was performed under conditions of 25 ° C. and 60% RH. . Each sample was cut into 20 × 90 mm and embedded at a depth of 5 cm from the soil surface. Changes such as disappearance of these resin samples by decomposition or opening of holes by decomposition were observed during 18 weeks. Table 1 shows the change in the weight of the sample.
[Table 1]
(Biodegradation rate is weight loss rate after 18 weeks of 150 micron thick film)
Thus, it can be seen that when the aliphatic polyester carbonate content is increased, the biodegradability is improved and the biodegradation rate can be easily adjusted.
[0043]
【The invention's effect】
The resin composition mainly comprising polylactic acid and aliphatic polyester carbonate according to the present invention is excellent in fluidity and moldability, and is an injection molded product, an extrusion molded product, a vacuum / pressure molded product, a blow molded product, a fiber, a multifilament, and a monofilament. Suitable for obtaining ropes, nets, woven fabrics, knitted fabrics, non-woven fabrics, films, sheets, laminates, containers, foams, various parts and other molded products. The obtained molded products have sufficient mechanical strength and heat resistance. In addition, it is easily decomposed by microorganisms in soil, activated sludge, and compost.
For this reason, it can be widely used for packaging materials, agriculture, fishery, food fields, and other applications where recycling is difficult.
For example, in the packaging material field, various types of packaging are possible as a film, and heat sealing is also possible. In the agricultural field, it can be used for multi-films that cover the soil surface to keep the soil warm, pots and strings for planting, or fertilizer coating materials, or in the fishing field, for fishing lines, fish nets, and medical applications in the medical field It can be used as sanitary materials such as materials and sanitary products.
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