JP3756017B2 - 定着装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置における定着装置、特に用紙を挟持搬送するローラをシリコーンゴムで被覆したタイプの定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
可視像形成のためにトナーを用いる画像形成装置においては、トナー画像を記録材に定着するために、記録材を加熱ローラ(定着ローラとも称する)と加圧ローラとで挟持搬送しつつトナー画像を記録材上に定着する加熱加圧型定着装置が一般に使用されている。
【0003】
このような加熱加圧型定着装置の一例として、図4にフルカラー複写機の定着装置を示す。符号1は定着ローラ、2は温度ヒューズ、3はオイル塗布ローラ、4はオイル供給ローラ、5はオイル塗布フェルト、7は定着ローラ用温度検知部材、8は加圧ローラ用クリーニングローラ、9は加圧ローラヒータ、10は加圧ローラ、11は加圧ローラ用温度検知部材、12は定着ローラヒータ、13はクリーニングローラ、14はクリーニングローラに当接するスクレーパ、15は搬送ベルトである。定着ローラ1と加圧ローラ10は例えば直径51mmの芯金に2mmのシリコーンゴムが被覆され、55mm径に仕上げられている。
【0004】
オイルは不図示のオイルタンクからチューブを介してオイル塗布フェルト5に供給され、オイル供給ローラ4、オイル塗布ローラ3と伝わり、定着ローラ1の表面に塗布される。塗布されたシリコーンオイルはブレード6によって規制される。
【0005】
温度検知部材7,11は通常、図5に示されるようなサーミスタであり、これはシリコーンスポンジ21、当該スポンジを担持する板バネ22、これらを被覆するフィルム23からなっている。サーミスタ素子はシリコーンスポンジ21中に埋め込まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
モノクロ複写機の場合、定着ローラの表層はフッ素樹脂で被覆されているために表面μが低く、上記被覆フィルム23が一般的に用いられているカプトン(ポリイミド)であっても何ら問題は生じなかったが、カラー複写機では定着ローラ、加圧ローラにシリコーンゴムが被覆されていることが多く、そのような構成では温度検知部材であるサーミスタ表面との間で摩擦抵抗が大きくなる。その理由は、フッ素樹脂とシリコーンゴムの各材料特性によるものであるが、特にシリコーンゴムはタック性といわれる粘着性をもっており、これが大きな要因となっている。
【0007】
通常、図4に示す方向にローラが回転している時はサーミスタに大きな負荷がかからないように形成され、構成されているが、記録シートがジャムした時には不図示のノブを用いてローラを逆転させる。このような場合、図6や図7に示すように、ポリイミドフィルム23が破れたり、板バネ22が曲がってしまうことがあり、正しく温度制御しなかったり、定着/加圧ローラの接触圧が上がり、ローラを傷付ける不具合が生じる。
【0008】
また逆転しないまでも、上記のような構成では、連続通紙をすると定着ローラにはシリコーンオイルの供給が十分に行われるが、加圧ローラには塗布部材も備えられていないため、オイル供給は通紙の合間、すなわち、搬送される紙と紙の間から定着ローラより僅かにもたらされるだけで、オイル不足の状態で回転することになる。この時は図8に示すようにフィルム23がはがれてしまい、サーミスタ素子そのものが加圧ローラに接触し、当該ローラを傷付けた。
【0009】
本発明は、上記の不具合を解決し、シリコーンゴムで被覆されたローラを損傷することなく、温度検知部材の長寿命化を実現することができる定着装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明にしたがって、シリコーンゴムで被覆されたローラの表面に当接する温度検知部材が、金属製の板部材の自由端側に耐熱性発泡材料の形成体を配設し、その形成体中にサーミスタ素子を配置し、それらを互いに付着した内層ポリイミドフィルムと外層フッ素樹脂フィルムとで全体的に2重に被覆して構成することによって、解決する。
【0011】
ローラ表面温度を検知するための温度検知部材が各々シリコーンゴムで表面を被覆されたローラ対の夫々に当接し、一方のローラに離型剤を塗布する塗布部材が付設された熱ローラ型定着装置では、塗布部材を付設する側のローラに当接した温度検知部材が、金属製の板部材の自由端側に耐熱性発泡材料の形成体を配設し、その形成体中にサーミスタ素子を配置し、それらをフッ素樹脂フィルムで全体的に被覆して構成され、他方の温度検知部材が、金属製の板部材の自由端側に耐熱性発泡材料の形成体を配設し、その形成体中にサーミスタ素子を配置し、それらを互いに付着した内層ポリイミドフィルムと外層フッ素樹脂フィルムとで全体的に2重に被覆して構成するのが、課題解決のために効果的である。
【0012】
上記形成体のローラ当接面に金属板が取り付けられているのが好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の詳細を、図に示す例に基づいて説明する。
図1に、本発明に係る定着装置の温度検知部材(サーミスタ)を示す。定着装置全体の機構としては、従来と基本的に同じであり、例えば図4の例と同じく、加圧ローラと圧接する定着ローラは時計回りに回転して、当該加圧ローラとで形成されたニップ部で記録シートを挟圧してトナー画像を定着するようになっており、その定着の正常動作のために、定着ローラの周囲には温度ヒューズ、オイル塗布装置、温度検知部材、クリーニング装置が配設され、ヒータが内蔵され、加圧ローラの周囲には温度検知部材、クリーニング装置が配設され、ヒータが内蔵されている。説明の簡略化のために、従来と同様な部分については、上記従来の技術の項での説明に譲り、ここでは本発明と特に関わりのあるサーミスタについてのみ述べる。
【0014】
図1において、例えば厚さ2mmでできたシリコーンゴムの発泡体31を担持する板バネ32は厚さ0.1mmでステンレスでできており、これらを30μ厚のポリイミドフィルム33が取り囲み、更に50μのテフロン(登録商標、フッ素樹脂)フィルム34が覆っている。発泡体31は例えば接着剤で板バネ32で固定され、ポリイミドフィルム33も板バネ43に接着剤で固定され、フッ素樹脂フィルム34はポリイミドフィルム33と接着されている。不図示のサーミスタ素子は、発泡体中に埋められ、取付部35を介してリード線36につながっている。図2に示すように、取付部35は定着ローラ1にスポンジ部(発泡体)が当接するように定着装置本体と例えばビス37を用いて結合されている。なお、取付部35から発泡体31まで配線されるサーミスタのリード線は図1に示したポリイミドフィルム33とは別のポリイミド材で固定するようにしてもよい。そのような固定は作業性に一層優れる。
【0015】
図3に、別構成のサーミスタをその変更部分を理解しやすいように部分図として示す。発泡体31の上部に50μ厚の金属板38が取り付けられ、この金属板38にサーミスタ素子39が当接している。このような当接により、サーミスタ素子がポリイミドフィルムやテフロンフィルムに凸部を生じることがなく、定着ローラへの傷付けを防止できる。図3では図示を省略しているが、板バネ32、発泡体31、金属板38を取り囲むようにポリイミドフィルムやフッ素樹脂フィルムが配設されている。
【0016】
図4に示した構成の定着装置に上記各例のサーミスタを取り付け、イマジオカラー2800(リコー製カラー複写機)に装着して評価した結果を表1にまとめた。この結果より、従来の温度検知部材よりも大幅に改善されたことが証明された。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、シリコーンゴムで被覆されたローラの表面に当接する温度検知部材が、金属製の板部材の自由端側に耐熱性発泡材料の形成体を配設し、その形成体中にサーミスタ素子を配置し、それらを互いに付着した内層ポリイミドフィルムと外層フッ素樹脂フィルムとで全体的に2重に被覆して構成されるので、温度検知部材の最表層がフッ素樹脂で摩擦抵抗少なく、且つ当該フッ素樹脂層が下層のポリイミド層と付着しているので、フッ素樹脂層の延びも抑えられ、長寿命化する。
【0019】
ローラ表面温度を検知するための温度検知部材が各々シリコーンゴムで表面を被覆されたローラ対の夫々に当接し、一方のローラに離型剤を塗布する塗布部材が付設された熱ローラ型定着装置では、塗布部材を付設する側のローラに当接した温度検知部材が、金属製の板部材の自由端側に耐熱性発泡材料の形成体を配設し、その形成体中にサーミスタ素子を配置し、それらをフッ素樹脂フィルムで全体的に被覆して構成され、他方の温度検知部材が、金属製の板部材の自由端側に耐熱性発泡材料の形成体を配設し、その形成体中にサーミスタ素子を配置し、それらを互いに付着したポリイミドフィルムとフッ素樹脂フィルムとで全体的に2重に被覆して構成されているので、比較的廉価に長寿命化を図ることができる。
【0020】
形成体のローラ当接面に金属板が取り付けられていれば、サーミスタ素子がローラ当接面に凹凸を生じることを回避できるので、ローラに傷や凹みを生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサーミスタの構成を示す概略断面図である。
【図2】サーミスタの取付状態を示す概略図である。
【図3】本発明の別の構成に係るサーミスタを示す部分概略図である。
【図4】従来公知で本発明にも適用される熱ローラ型定着装置の概略図である。
【図5】従来公知のサーミスタの構成を示す概略断面図である。
【図6】従来のサーミスタの破損例を示す概略図である。
【図7】従来のサーミスタの破損例を示す概略図である。
【図8】従来のサーミスタの破損例を示す概略図である。
【符号の説明】
31 シリコーンゴム発泡体
32 板バネ
33 ポリイミドフィルム
34 テフロンフィルム
35 取付部
36 リード線
Claims (3)
- ローラ表面温度を検知するための温度検知部材がローラ対の少なくとも一方のローラに当接し、当該温度検知部材が当接したローラ表面はシリコーンゴムで被覆された定着装置において、
上記温度検知部材は、金属製の板部材の自由端側に耐熱性発泡材料の形成体を配設し、その形成体中にサーミスタ素子を配置し、それらを互いに付着した内層ポリイミドフィルムと外層フッ素樹脂フィルムとで全体的に2重に被覆して構成することを特徴とする定着装置。 - ローラ表面温度を検知するための温度検知部材が各々シリコーンゴムで表面を被覆されたローラ対の夫々に当接し、一方のローラに離型剤を塗布する塗布部材が付設された熱ローラ型定着装置において、
塗布部材を付設する側のローラに当接した温度検知部材は、金属製の板部材の自由端側に耐熱性発泡材料の形成体を配設し、その形成体中にサーミスタ素子を配置し、それらをフッ素樹脂フィルムで全体的に被覆して構成され、他方の温度検知部材は、金属製の板部材の自由端側に耐熱性発泡材料の形成体を配設し、その形成体中にサーミスタ素子を配置し、それらを互いに付着した内層ポリイミドフィルムと外層フッ素樹脂フィルムとで全体的に2重に被覆して構成することを特徴とする定着装置。 - 上記形成体のローラ当接面に金属板が取り付けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
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