JP3755762B2 - 光分岐挿入スイッチ及び光分岐挿入スイッチの出力光強度調整方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光リングネットワーク内で光信号を分岐挿入するための光分岐挿入スイッチ及びその出力光強度調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4に、リングネットワークの構成の一例を示す。
図4において、101−1〜nは、ネットワーク内の各ノード、102−1〜2は各ノード101−1〜nを接続する光ファイバ、103−1〜nはネットワークの外から各ノード101−1〜nにアクセスする光信号の伝送路、104−1〜nは各ノード101−1〜nからネットワークの外に送出される光信号の伝送路である。
【0003】
伝送路103−iを介してノード101−iに入力された光信号は、当該ノードにおいて波長多重信号光となり、光ファイバ102−1又は2を伝搬して、ノード101−jで分離され、伝送路104−iを介して出力される。
光ファイバ102−1と102−2は互いに信号光の伝送方向が逆向きとなっており、通常、光ファイバ102−1と102−2の両方を用いて双方向に信号光の伝達を行う。
【0004】
図5に、ノード101−1〜nの構成例を示す。
図5において、111−1及び2は隣接ノードからの波長多重信号光が入力される光ファイバ、112−1及び2は入力された波長多重信号光を増幅する前置光増幅器、113−1及び2は入力された波長多重信号光を分離する光分波器、114−1〜nは光分岐挿入スイッチ、115−1及び2は光信号を多重して波長多重信号光にする光合波器、116−1及び2は波長多重信号光を、隣接ノードに送達するのに十分な強度に増幅するための後置光増幅器、117−1及び2は波長多重信号を隣接ノードに向かって出力する光ファイバ、118−1〜nはネットワーク外から入力される信号光をネットワークに入力するための光ファイバ、119−1〜nはネットワークを伝搬した信号光をネットワーク外に導くための光ファイバである。
【0005】
光ファイバ111−1及び117−1が図4の光ファイバ102−1に相当し、光ファイバ111−2及び117−2が図4の光ファイバ102−2に相当する。
従って、光ファイバ111−1と光ファイバ111−2とは互いに逆方向にある隣接ノードに接続している。
また、光ファイバ117−1と光ファイバ117−2も同様である。光ファイバ111−1からノードに入力された波長多重信号光は、前置光増幅器112−1によって増幅され、光分波器113−1によって個々の波長の信号光に分離される。
分離された信号光は、その波長に従って光分岐挿入スイッチの1つ114−kに入力される。
【0006】
光分岐挿入スイッチ114−1〜nは2×2チャンネル光スイッチであり、図6に示す様に2つの入力ポート(IN,ADD)と2つの出力ポート(OUT,DROP)を持つ。
この光スイッチは2つの接続状態(スルー、アドドロップ)をとり、スルー状態ではINとOUTが接続され、アドドロップ状態ではINとDROP,ADDとOUTがそれぞれ接続される。
各光分岐挿入スイッチ114−1〜nのINポートには光分波器113−1又は113−2から入力される信号光が入力され、ADDポートには光ファイバ118−1〜nを介してネットワーク外部からの信号光が入力される。
【0007】
また、OUTポートの出力光信号は光合波器115−1又は115−2に接続され、DROPポートの出力光は光ファイバ119−1〜nを介してネットワーク外部に導かれる。
従って、光分岐挿入スイッチ114−kがスルー状態の場合、光分波器113−1から入力される信号光がそのまま光合波器115−1に接続され、アドドロップ状態の場合、光分波器113−1から入力される信号光は光ファイバ119−kに接続され、これに代わって光ファイバ118−kから入力される信号光が光合波器115−1に接続される。
【0008】
この際、合波器115−1に接続される信号光の波長が同一である必要があるため、光ファイバ118−kの入力信号光は、上記の光分波器113−1から入力される信号光と同一波長を有する必要がある。
光分岐挿入スイッチ114−kから光合波器115−1に接続された信号光は、光合波器115−1によって他の光分岐挿入スイッチの出力信号光と合波され、波長多重信号光となり、後置光増幅器116−1によって増幅された後、光ファイバ117−1に出力される。
【0009】
なお、光ファイバ111−2からノードに入力された波長多重信号光についても同様な処理を経て光ファイバ117−2に出力される。
以上で説明した様な、リングネットワークのノード処理に適用される光分岐挿入スイッチとして、石英系光導波路技術と熱光学効果を用いた2×2光スイッチが知られている(参考文献:Okamoto et al., "I6-channeloptical add/drop multiplexer consisting of arrayed-waveguide gratingsand double-gate switches", IEE Electronics Letters, vol.32,no.6, pp.1471-1472, 1996.特開2000−039633号公報)。
【0010】
図7に、特開2000−039633号公報に開示されている光分岐挿入スイッチの構成例を示す。
図7において、121〜124は石英系光導波路技術と熱光学効果を用いて作製された2×2光スイッチ、SW121〜SW124は、それぞれ2×2光スイッチ121〜124に設置された位相調整用薄膜ヒータ、125〜127は2×2光スイッチ121〜124を相互に接続する内部接続導波路である。
図7の構成全体は1枚の石英系光導波路内に集積されている。
【0011】
各2×2光スイッチ121〜124は、図7に示す通り2本の入力導波路、3dBカプラ、2本のアーム導波路、3dBカプラ、2本の出力導波路をこの順に接続して構成される。
一方のアーム導波路上には位相調整用薄膜ヒータSW121〜SW124が配置されている。
位相調整用薄膜ヒータSW121〜SW124に通電加熱すると、一方のアーム導波路の温度が上昇して屈折率が変化する。
【0012】
その結果、2本のアーム導波路の光路差が変化し、一方の入力導波路より入力された信号光の出力先導波路を切り替えることができる。即ち、各2×2光スイッチ121〜124は、位相調整用薄膜ヒータSW121〜SW124の通電又は非通電により、入力信号光の出力先を切り替える光スイッチとして機能する。更に、通電する際の電流値を制御することにより、2本のアーム導波路の光路差を任意に制御できるため、入力信号光を任意の分岐比で2本の出力導波路に分岐させることができる。
【0013】
従って、各2×2光スイッチ121〜124は可変減衰器としても機能させることができる。
特開2000−039633号公報に開示されている通り、各2×2光スイッチ121〜124は、3dBカプラの分岐比に誤差がある場合、2×2光スイッチがバー状態(上側入力導波路から入力された信号光が上側出力導波路から出力される状態)での反対側出力光導波路への信号光の漏洩は小さくなるが、クロス状態(上側入力導波路から入力された信号光が下側出力導波路から出力される状態)での反対側出力光導波路への信号光の漏洩は大きくなる特性を有している。
【0014】
図7の構成はこの点を考慮してスルー時のADDポートからOUTポートヘの漏れ光及びINポートからDROPポートヘの漏れ光、アドドロップ時のINポートからOUTポートヘの漏れ光がともに少なくなる様に最適化した構成である。
図7において2×2光スイッチ121,124をクロス状態、122,123をバー状態とすれば、INポートから入力された信号光はOUTポートより出力されてスルー状態を実現でき、かつADDポートからOUTポートヘの漏れ光及びINポートからDROPポートヘの漏れ光を少なくすることができる。
【0015】
また、2×2光スイッチ122,123をクロス状態、121,124をバー状態とすることで、INポート、ADDポートからの入力信号光がそれぞれDROPポート、OUTポートに出力されてアドドロップ状態を実現でき、かつINポートからOUTポートヘの漏れ光を少なくすることができる。
また、スルー状態で2×2光スイッチ121の位相調整用薄膜ヒータSW121の電流を制御することにより、OUTポートからの信号光出力レペルを調整でき、アドドロップ状態で2×2光スイッチ122の位相調整用薄膜ヒータSW122の電流を制御することにより、OUTポートからの信号光出力レペルを調整できる。
【0016】
特開2000−039633号公報によれば、2×2光スイッチをバー状態にした場合のクロス側への漏れ光の減衰量は最悪0.01(減衰量20dB)であり、2×2光スイッチをクロス状態にした場合のバー側への漏れ光の減衰量は最悪0.1(減衰量10dB)である。
従って、図7の構成におけるスルー状態でのADDポートからOUTポートヘの漏れ光の減衰量は30dBとなり、アドドロップ状態でのINポートからOUTポートヘの漏れ光の減衰量もまた30dBとなる。
【0017】
一方、図5に示す様なノードを仮定した場合、INポートとADDポートから入力される信号光は同一の波長を有しているため、スルー時、アドドロップ時のOUTポートにおけるそれぞれの漏れ光成分に対する減衰を概ね40dB以上としないと、出力信号光と漏れ光との干渉によって出力信号光に雑音が生じ、信号劣化を引き起こすおそれがある。従って、図7の構成をそのまま図5のノードに適用すると、上記の様な漏れ光の干渉による信号劣化によってネットワークの伝送特性に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の様な従来技術の問題点に鑑み、石英系光導波路技術を適用した光分岐挿入スイッチに対して、漏れ光による信号劣化を抑制した構成を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、石英系光導波路技術を適用した光分岐挿入スイッチに対して、漏れ光による信号劣化を抑制するのに最適な光スイッチ構成を提供するもので、この点において従来技術と明確に異なる。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の請求項1に係る光分岐挿入スイッチは、2入力2出力のマッハツェンダ型干渉計により構成される2×2光スイッチを4個備えると共に、第1、第2の制御回路を備え、第1の2×2光スイッチの1つの入力端子を主信号入力端子とし、第2の2×2光スイッチの1つの入力端子をアド信号入力端子とし、上記第1の2×2光スイッチの主信号入力端子に対してバーとなる出力端子をドロップ信号出力端子とし、上記第1の2×2光スイッチの主信号入力端子に対してクロスとなる出力端子に、第3の2×2光スイッチの1つの入力端子を接続し、上記第3の2×2光スイッチの1つの入力端子に対してクロスとなる出力端子に、第4の2×2光スイッチの1つの入力端子を接続し上記第2の2×2光スイッチのアド信号入力端子に対してクロスとなる出力端子に、上記第4の2×2光スイッチのもう1つの入力端子を接続し、かつ、該入力端子に対してクロスとなる出力端子を主信号出力端子とし、第1の制御回路が上記第3の2×2光スイッチを構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から通過する信号光の波長の1/2までの中間に制御することにより、主信号入力端子から主信号出力端子に接続される信号光の強度を調整し、かつ、第2の制御回路が上記第2の2×2光スイッチを構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から信号光の波長の1/2までの中間に制御することにより、アド信号入力端子から主信号出力端子に接続される信号光の強度を調整する構成としたことを特徴とする。
【0021】
上記課題を解決する本発明の請求項2に係る光分岐挿入スイッチの出力光強度調整方法は、請求項1記載の光分岐挿入スイッチの出力光強度調整方法において、第3の2×2光スイッチを構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から通過する信号光の波長の1/2までの中間に制御することにより、主信号入力端子から主信号出力端子に接続される信号光の強度を調整し、かつ、第2の2×2光スイッチを構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から信号光の波長の1/2までの中間に制御することにより、アド信号入力端子から主信号出力端子に接続される信号光の強度を調整することを特徴とする。
【0022】
上記課題を解決する本発明の請求項3に係る光分岐挿入スイッチは、2入力2出力のマッハツェンダ型干渉計により構成される2×2光スイッチを4個備えると共に、第1、第2の制御回路を備え、第1の2×2光スイッチの1つの入力端子を主信号入力端子とし、第2の2×2光スイッチの1つの入力端子をアド信号入力端子とし、上記第1の2×2光スイッチの主信号入力端子に対してバーとなる出力端子をドロップ信号出力端子とし、上記第2の2×2光スイッチのアド信号入力端子に対してクロスとなる出力端子に、第3の2×2光スイッチの1つの入力端子を接続し、上記第3の2×2光スイッチの1つの入力端子に対してクロスとなる出力端子に、第4の2×2光スイッチの1つの入力端子を接続し上記第1の2×2光スイッチの主信号入力端子に対してクロスとなる出力端子に、上記第4の2×2光スイッチのもう1つの入力端子を接続し、かつ、該入力端子に対してクロスとなる出力端子を主信号出力端子とし、第1の制御回路が上記第1の2×2光スイッチを構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から信号光の波長の1/2までの中間に制御することにより、主信号入力端子から主信号出力端子に接続される信号光の強度を調整し、かつ、第2の制御回路が第3の2×2光スイッチを構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から信号光の波長の1/2までの中間に制御することにより、アド信号入力端子から主信号出力端子に接続される信号光の強度を調整する構成としたことを特徴とする。
【0024】
上記課題を解決する本発明の請求項4に係る光分岐挿入スイッチの出力光強度調整方法は、請求項3記載の光分岐挿入スイッチの出力光強度調整方法において、第1の2×2光スイッチを構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から信号光の波長の1/2までの中間に制御することにより、主信号入力端子から主信号出力端子に接続される信号光の強度を調整し、かつ、第3の2×2光スイッチを構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から信号光の波長の1/2までの中間に制御することにより、アド信号入力端子から主信号出力端子に接続される信号光の強度を調整することを特徴とする。
【0025】
上記課題を解決する本発明の請求項5に係る光分岐挿入スイッチは、請求項1又は3記載の光分岐挿入スイッチにおいて、上記第1〜第4の2×2光スイッチとして、λを信号光の波長とし、nを整数としたとき、2本のアーム導波路に設定される光路差が(n+1/2)×λである非対称マッハツェンダ型干渉計を用いた構成であることを特徴とする。
【0026】
上記課題を解決する本発明の請求項6に係る光分岐挿入スイッチの出力光強度調整方法は、請求項2又は4記載の光分岐挿入スイッチの出力光強度調整方法において、上記第1〜第4の2×2光スイッチとして、λを信号光の波長とし、nを整数としたとき、2本のアーム導波路に設定される光路差が(n+1/2)×λである非対称マッハツェンダ型干渉計を用いた構成であることを特徴とする。
【0027】
上記課題を解決する本発明の請求項7に係る光分岐挿入スイッチは、請求項3記載の光分岐挿入スイッチにおいて、上記第1及び第4の2×2光スイッチとして、λを信号光の波長とし、nを整数としたとき、2本のアーム導波路に設定される光路差がλ×nである対称マッハツェンダ型干渉計を用い、上記第2及び第3の2×2光スイッチとして、2本のアーム導波路に設定される光路差が(n+1/2)×λである非対称マッハツェンダ型干渉計を用いた構成であることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
〔実施例1〕
図1に、本発明の第一の実施例を示す。
図1において、221〜224は石英系光導波路技術と熱光学効果を用いて作製されたマッハツェンダ型干渉計により構成される2×2光スイッチ、SW221〜SW224は、それぞれ2×2光スイッチ221〜224に設置された位相調整用薄膜ヒータ、225〜227は2×2光スイッチ221〜224を相互に接続する内部接続導波路である。
図1の構成全体は1枚の石英系光導波路内に集積されている。
【0029】
更に、第3の2×2光スイッチ223を構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から通過する信号光の波長の1/2までの中間に制御する第1の制御回路(図示省略)を備え、かつ、第2の2×2光スイッチ222を構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から信号光の波長の1/2までの中間に制御する第2の制御回路(図示省略)を備える。
【0030】
図1おいて、2×2光スイッチ221,223をクロス状態、222,224をバー状態とすれば、INポートから入力された信号光はOUTポートより出力されてスルー状態を実現できる。ADDポートからOUTポートヘ連する信号光経路は、ADDポートから2×2光スイッチ222のクロス側出力ポートを介して2×2光スイッチ224のクロス側出力ポートであるOUTポートに出力される。
【0031】
従って、前述の様に2×2光スイッチをバー状態にした場合のクロス側への漏れ光の減衰量を20dB、2×2光スイッチをクロス状態にした場合のバー側への漏れ光の減衰量を10dBとすればスルー状態でのADDポートからOUTポートヘの漏れ光の減衰量として40dBが得られ、図5のノードに適用しても、漏れ光の干渉による信号劣化を抑制することができる。
【0032】
一方、INポートからみてDROPポートは2×2光スイッチ221のバー側に直接接続されているため、INポートからDROPポートヘの漏れ光の減衰量は10dBである。
しかし、図4のネットワークを考えた場合、DROPポートの出力光はそのままネットワーク外に出力されるため、DROPポートヘの漏れ光はネットワークの伝送特性に影響することはない。
【0033】
上記のスルー状態において、第1の制御回路が2×2光スイッチ223の位相調整用薄膜ヒータSW223の電流を制御することにより、INポートからOUTポートに出力される信号光のレベルを制御することができる。
この際、ADDポートからOUTポートヘの信号光の経路上にある2×2光スイッチ222及び224は常にクロス状態を保つため、その漏れ光の減衰量は変化せず、結果として高い漏れ光減衰量を保ったまま出力信号光レベルの制御を実行できる。
【0034】
また、図1おいて、2×2光スイッチ221,223をバー状態、222,224をクロス状態とすれば、INポート、ADDポートからの入力信号光がそれぞれDROPポート、OUTポートに出力されてアドドロップ状態を実現できる。
INポートからOUTポートヘ連する信号光経路は、INポートから2×2光スイッチ221のクロス側出力ポート及び2×2光スイッチ223のクロス側出力ポートを介して2×2光スイッチ224のバー側出力ポートであるOUTポートに出力される。
【0035】
従って、アドドロップ状態でのINポートからOUTポートヘの漏れ光の減衰量として50dBが得られ、漏れ光の干渉による影響を十分に除去することができる。
上記のアドドロップ状態において、第2の制御回路が2×2光スイッチ222の位相調整用薄膜ヒータSW222の電流を制御することにより、ADDポートからOUTポートに出力される信号光のレベルを制御することができる。
この際、INポートからOUTポートヘの信号光の経路上にある2×2光スイッチ221及び223は常にクロス状態を保ち、2×2光スイッチ224は常にバー状態を保つため、その漏れ光の減衰量は変化せず、この場合も高い漏れ光減衰量を保ったまま出力信号光レベルの制御を実行できる。
【0036】
図1の光分岐挿入スイッチの構成は、図7の構成と比較すると、INポートからOUTポートヘの信号光経路に2×2光スイッチを1個挿入し、この経路を介しての漏れ光に対する減衰量が実用上十分となる様にしたものである。
一般に、信号光経路に多数の2×2光スイッチを直列に挿入すれば当該信号光に対する漏れ光減衰量を大きくすることができるが、その代償として、接続される2×2光スイッチ数の増大に伴う挿入損失の増加、消費電力の増加及びモジュールサイズの増大を招くこととなる。
【0037】
従って、実用上十分な漏れ光減衰量を確保するのに必要最小限の2×2光スイッチを用いて光分岐挿入スイッチを構成することにより、低損失、低消費電力かつ低コストな光スイッチを実現することができる。
こうした点を考慮すれば、図1の構成は図5に示すノードに適用する光分岐挿入スイッチとして最適なものであることが理解される。
【0038】
〔実施例2〕
図2に、本発明の第二の実施例を示す。
図2において、231〜234は石英系光導波路技術と熱光学効果を用いて作製されたマッハツェンダ型干渉計により構成される2×2光スイッチ、SW231〜SW234は、それぞれ2×2光スイッチ231〜234に設置された位相調整用薄膜ヒータ、235〜237は2×2光スイッチ221〜224を相互に接続する内部接続導波路である。
図2の構成全体は1枚の石英系光導波路内に集積されている。
【0039】
更に、第1の2×2光スイッチ232を構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から信号光の波長の1/2までの中間に制御する第1の制御回路(図示省略)を備え、かつ、第3の2×2光スイッチ233を構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から信号光の波長の1/2までの中間に制御する第2の制御回路(図示省略)を備える。
【0040】
図2おいて、2×2光スイッチ231,234をクロス状態、232,233をバー状態とすれば、INポートから入力された信号光はOUTポートより出力されてスルー状態を実現できる。
ADDポートからOUTポートヘ連する信号光経路は、ADDポートから2×2光スイッチ232のクロス側出力ポート及び2×2光スイッチ233のクロス側出力ポートを介して2×2光スイッチ234のバー側出力ポートであるOUTポートに出力される。
【0041】
従って、2×2光スイッチ232及び233がともにバー状態であれば内部接続導波路237から2×2光スイッチ234に接続される時点で、その漏れ光の減衰率は40dBとなる。
上記のスルー状態において、2×2光スイッチ234の位相調整用薄膜ヒータSW234の電流を制御することにより、INポートからOUTポートに出力される信号光のレベルを制御することができる。
この際、ADDポートからOUTポートヘの信号光の漏れ光減衰率は、経路上にある2×2光スイッチ232及び233が常にバー状態を保っているため、ADDポートからOUTポートヘの漏れ光減衰率を40dB以上に保ったまま、2×2光スイッチ234の制御によりレベル制御を実行することができる。
【0042】
また、図2おいて、2×2光スイツチ231,234をバー状態、232,233をクロス状態とすれば、INポート、ADDポートからの入力信号光がそれぞれDROPポート、OUTポートに出力されてアドドロップ状態を実現できる。
INポートからOUTポートヘ連する信号光経路は、INポートから2×2光スイッチ231のクロス側出力ポートを介して2×2光スイッチ234のクロス側出力ポートであるOUTポートに出力される。
【0043】
従って、アドドロップ状態でのINポートからOUTポートヘの漏れ光の減衰量として40dBが得られ、漏れ光の干渉による影響を十分に除去することができる。
上記のアドドロップ状態において、第2の制御回路が2×2光スイッチ233の位相調整用薄膜ヒータSW233の電流を制御することにより、ADDポートからOUTポートに出力される信号光のレベルを制御することができる。
この際、INポートからOUTポートヘの信号光の経路上にある2×2光スイッチ231及び234は常にバー状態を保つため、その漏れ光の減衰量は変化せず、上記40dBの漏れ光減衰量を保ったまま出力信号光レベルの制御を実行できる。
【0044】
図2の光分岐挿入スイッチの構成は、図7の構成と比較すると、ADDポートからOUTポートヘの信号光経路に2×2光スイッチを1個挿入し、かつ、INポートからOUTポートヘの信号光が2×2光スイッチ234を通過する際に、クロス側の出力ポートに出力される様に接続することにより、この経路を介しての漏れ光に対する減衰量が実用上十分となる様にしたものである。
図2の構成もまた、図1の構成と同様に、図5に示すノードに適用する光分岐挿入スイッチとして最適なものであることが理解できる。
【0045】
一般に、図7、図1及び図2に示したような、石英系光導波路技術と熱光学効果を用いて作製された2×2光スイッチでは、2本のアーム導波路の長さを同一として、位相調整用薄膜ヒータ電流をOFFとした場合にクロス状態となるようにしたタイプと、2本のアーム導波路間に信号光波長の1/2の光路長差を与えて、位相調整用薄膜ヒータ電流をOFFとした場合にバー状態となるようにしたタイプがある。
前者は対称型と呼ばれ後者は非対称型と呼ばれる。
【0046】
ここにいう「光路長差」とは、位相調整用薄膜ヒータSW221〜SW224に熱を加えなかった場合における光路差であり、即ち2つのアームが等しい温度であった場合における光路差である。
対称型は位相調整用薄膜ヒータに通電することによってバー状態になり、クロス側への漏れ光の減衰量を十分に大きくすることができる。
ところで、常温付近での石英導波路の屈折率温度依存性は次式で近似される。
n=1.449+1.02×10-5T+0.9×10-8T2 …(1)
但し、nは石英導波路の屈折率、Tは温度(度)を表わす。
上式に示す様に、石英導波路の屈折率は温度に対して二次の係数を持っている。
【0047】
このため、上記2×2光スイッチを構成する2本のアーム導波路の温度差と、これによって生じる光路長差との関係は、光スイッチ基板の温度によって変化する。
一般に、ある基準温度において一方のアーム導波路に信号光波長の1/2の光路長差が発生するように位相調整用薄膜ヒータの電流値を設定し、その電流値をそのまま保持すれば、2本のアーム導波路の温度差は光スイッチ基板温度に殆ど依存せず一定に保たれる。
しかし、上記の様な屈折率温度依存性のため、位相調整用薄膜ヒータの電流値を一定に保持しても、光スイッチ基板温度が変化すると、その光路長差は信号光波長の1/2からずれてしまう。
【0048】
その結果、対称型スイッチの場合、温度変動によってバー状態におけるクロス側への漏れ光の減衰量が十分に大きく保てなくなる現象が生じる。
図3に、対称型スイッチにおいて基準温度での漏れ光の減衰量が最少となるように位相調整用薄膜ヒータの電流値を設定し、アーム導波路間の温度差を一定に保った場合の、上記基準温度に対する相対温度とクロス側への漏れ光の減衰量との関係の一例を示す。
ここで図3は、基準温度が40℃、アーム導波路間の温度差が20度、基準温度における漏れ光減衰量が20dBの場合を表わしている。
【0049】
図3から明らかなように、光スイッチ基板が基準温度に対して±40度変動すると、漏れ光の減衰量は17dB程度にまで減少してしまう。
こうした漏れ光減衰量の減少を抑制するためには、2×2光スイッチ基板の温度をモニタし、その結果により位相調整用薄膜ヒータの電流値を最適に制御する電気回路が必要となる。
こうした電気回路の実装は、光分岐挿入スイッチに余分な実装スペースの増加及びコストの増加をもたらすこととなる。
【0050】
これに対して、非対称型スイッチの場合、位相調整用薄膜ヒータ電流がOFFの場合、言い換えれば2本のアーム導波路の温度が等しい場合にバー状態となるため、バー状態で光スイッチ基板の温度が変動しても、2本のアーム導波路相互の光路長差は変動しない。
従って、バー状態でのクロス側への漏れ光の減衰量は温度変動の影響を受けず、常に最大の値を保つこととなる。
このため、上記の対称型の場合の様な温度による位相調整用薄膜ヒータ電流制御が不要となり、結果として光分岐挿入スイッチの小型化、低コスト化に寄与することとなる。
【0051】
図5のノードの光分岐挿入スイッチ114−1〜nは、当該ノードで分岐挿入される信号光の数が少ない場合、その殆とがスルー状態に設定され、アドドロップ状態に設定されるものはごく一部に限られる。
この様な場合、各光分岐挿入スイッチ114−1〜nを、当該スイッチがスルー状態の場合に消費電力が最小となるように設定することにより、ノード装置の消費電力を抑制することができ、システムの運用コストを抑制できる。
【0052】
図1において、2×2光スイッチ221,223を対称型スイッチとし、2×2光スイッチ222,224を非対称型スイッチとすると、2×2光スイッチ221〜224の位相調整用薄膜ヒータSW221〜SW224の電流をすべてOFFとした状態で、2×2光スイッチ221,223がクロス状態、222,224がバー状態となり、図1に示した光分岐挿入スイッチはスルー状態を保つ。また、2×2光スイッチ221〜224の位相調整用薄膜ヒータSW221〜SW224のすべてに通電し、それぞれのアーム導波路に信号光波長の1/2の光路長差を与えた状態で、2×2光スイッチ221,223がバー状態、222,224がクロス状態となり、図1に示した光分岐挿入スイッチはアドドロップ状態となる。
【0053】
この時、スルー状態でのADDポートからOUTポートヘの漏れ光の減衰量は、2×2光スイッチ221〜224をすべて非対称型スイッチとした場合と同等となり、40dBの値が達成される。
またこの時、2×2光スイッチ223の位相調整用薄膜ヒータSW223の電流を制御することにより、ADDポートからOUTポートヘの漏れ光の減衰量を保ったまま、INポートからOUTポートに出力される信号光のレベルを制御することができる。
【0054】
一方、スルー状態でのINポートからOUTポートヘの漏れ光の減衰量は、2×2光スイッチ221,223を対称型スイッチとしているため、位相調整用薄膜ヒータSW221,SW223の電流を温度補正しない場合、2×2光スイッチ221〜224をすべて非対称型スイッチとした場合に比べて低下する。
しかし、基準温度から±40度の温度範囲であれば、2×2光スイッチ221,223の漏れ光の減衰量を17dB以上に保つことが可能なため、INポートからOUTポートヘの漏れ光の減衰量として17dB(2×2光スイッチ221での減衰)+17dB(2×2光スイッチ223での減衰)+10dB(2×2光スイッチ224での減衰)=44dB以上の値を確保でき、実用上問題ない特性を得ることができる。
【0055】
またこの時、2×2光スイッチ222の位相調整用薄膜ヒータSW222の電流を制御することにより、INポートからOUTポートヘの漏れ光の減衰量を保ったまま、ADDポートからOUTポートに出力される信号光のレベルを制御することができる。
このように、図1において2×2光スイッチ221,223を対称型スイッチとし、2×2光スイッチ222,224を非対称型スイッチとすることにより、実用上十分な漏れ光減衰量を確保しつつ、かつ、2×2光スイッチ221〜224の位相調整用薄膜ヒータSW221〜SW224の電流をすべてOFFとした状態でスルー状態となる光分岐挿入スイッチを実現することができる。
【0056】
図2において、2×2光スイッチ231,234を対称型スイッチとし、2×2光スイッチ232,233を非対称型スイッチとすると、2×2光スイッチ231〜234の位相調整用薄膜ヒータSW231〜SW234の電流をすべてOFFとした状態で、2×2光スイッチ231,234がクロス状態、232,233がバー状態となり、図2に示した光分岐挿入スイッチはスルー状態を保つ。また、2×2光スイッチ231〜234の位相調整用薄膜ヒータSW231〜SW234のすべてに通電し、それぞれのアーム導波路に信号光波長の1/2の光路長差を与えた状態で、2×2光スイッチ231,234がバー状態、232,233がクロス状態となり、図2に示した光分岐挿入スイッチはアドドロップ状態となる。
【0057】
この時、スルー状態でのADDポートからOUTポートヘの漏れ光の減衰量は、2×2光スイッチ231〜234をすべて非対称型スイッチとした場合と同様に、40dB以上の値が達成される。
またこの時、2×2光スイッチ234の位相調整用薄膜ヒータSW234の電流を制御することにより、ADDポートからOUTポートヘの漏れ光の減衰量を40dB以上に保ったまま、INポートからOUTポートに出力される信号光のレベルを制御することができる。
【0058】
一方、スルー状態でのINポートからOUTポートヘの漏れ光の減衰量は、2×2光スイッチ231,234を対称型スイッチとしているため、位相調整用薄膜ヒータSW231,SW234の電流を温度補正しない場合、2×2光スイッチ221〜224をすべて非対称型スイッチとした場合に比べて低下する。
従って、この場合は必要に応じて位相調整用薄膜ヒータSW231,SW234の電流に対して温度補正を行い、それぞれの2×2光スイッチの漏れ光減衰量20dBを確保する必要がある。
【0059】
またこの時、2×2光スイッチ233の位相調整用薄膜ヒータSW233の電流を制御することにより、INポートからOUTポートヘの漏れ光の減衰量を保ったまま、ADDポートからOUTポートに出力される信号光のレベルを制御することができる。
このように、図2において2×2光スイッチ231,234を対称型スイッチとし、2×2光スイッチ232,233を非対称型スイッチとして、それらの位相調整用薄膜ヒータSW231,SW234の電流に対して温度補正を実施すれば、実用上十分な漏れ光減衰量を確保しつつ、かつ、2×2光スイッチ231〜234の位相調整用薄膜ヒータSW221〜SW224の電流をすベてOFFとした状態でスルー状態となる光分岐挿入スイッチを実現することができる。
【0060】
このように説明したように、本発明はアッド・ドロップを行なう光分岐挿入スイッチ及びその出力光強度調整方法に関するものであり、従来のマッハツェンダ型干渉計により構成される2×2光スイッチを多数接続したことにより、漏れ光による信号劣化を阻止することが可能であるという効果がある。
また、一部の2×2光スイッチにおいて、干渉時の位相差を0〜π/2とすることにより、出力される信号光のレベルを制御することが可能になるという効果をも有する。
【0061】
【発明の効果】
以上、実施例に基づいて具体的に説明したように、本発明によれば、石英系光導波路技術を適用した光分岐挿入スイッチに対して、漏れ光による信号劣化を抑制するのに最適な光スイッチ構成を提供することができ、結果として、実用上十分な性能を維持しつつ装置コストを抑制した光分岐挿入スイッチを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第二の実施例を示すブロック図である。
【図3】相対温度と2×2光スイッチのクロス側への漏れ光の減衰量との関係の一例を示すグラフである。
【図4】リングネットワークの構成の一例を示す回路図である。
【図5】図4中のノードの構成例を示すブロック図である。
【図6】光分岐挿入スイッチの機能を示す説明図である。
【図7】石英系光導波路技術と熱光学効果を適用した従来の光分岐挿入スイッチの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
101−1〜n ノード
102−1〜2 光ファイバ
103−1〜n 入力光伝送路
104−1〜n 出力光伝送路
111−1〜2 光ファイバ
112−1〜2 前置光増幅器
113−1〜2 光分波器
114−1〜n 光分岐挿入スイッチ
115−1〜2 光合波器
116−1〜2 後置光増幅器
117−1〜2 光ファイバ
118−1〜n 入力光ファイバ
119−1〜n 出力光ファイバ
121〜124 2×2光スイッチ
SW121〜SW124 位相調整用薄膜ヒータ
125〜127 内部接続導波路
221〜224 2×2光スイッチ
SW221〜SW224 位相調整用薄膜ヒータ
225〜227 内部接続導波路
231〜234 2×2光スイッチ
SW231〜SW234 位相調整用薄膜ヒータ
235〜237 内部接続導波路
Claims (7)
- 2入力2出力のマッハツェンダ型干渉計により構成される2×2光スイッチを4個備えると共に、第1、第2の制御回路を備え、第1の2×2光スイッチの1つの入力端子を主信号入力端子とし、第2の2×2光スイッチの1つの入力端子をアド信号入力端子とし、上記第1の2×2光スイッチの主信号入力端子に対してバーとなる出力端子をドロップ信号出力端子とし、上記第1の2×2光スイッチの主信号入力端子に対してクロスとなる出力端子に、第3の2×2光スイッチの1つの入力端子を接続し、上記第3の2×2光スイッチの1つの入力端子に対してクロスとなる出力端子に、第4の2×2光スイッチの1つの入力端子を接続し上記第2の2×2光スイッチのアド信号入力端子に対してクロスとなる出力端子に、上記第4の2×2光スイッチのもう1つの入力端子を接続し、かつ、該入力端子に対してクロスとなる出力端子を主信号出力端子とし、第1の制御回路が上記第3の2×2光スイッチを構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から通過する信号光の波長の1/2までの中間に制御することにより、主信号入力端子から主信号出力端子に接続される信号光の強度を調整し、かつ、第2の制御回路が上記第2の2×2光スイッチを構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から信号光の波長の1/2までの中間に制御することにより、アド信号入力端子から主信号出力端子に接続される信号光の強度を調整する構成としたことを特徴とする光分岐挿入スイッチ。
- 請求項1記載の光分岐挿入スイッチの出力光強度調整方法において、第3の2×2光スイッチを構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から通過する信号光の波長の1/2までの中間に制御することにより、主信号入力端子から主信号出力端子に接続される信号光の強度を調整し、かつ、第2の2×2光スイッチを構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から信号光の波長の1/2までの中間に制御することにより、アド信号入力端子から主信号出力端子に接続される信号光の強度を調整することを特徴とする光分岐挿入スイッチの出力光強度調整方法。
- 2入力2出力のマッハツェンダ型干渉計により構成される2×2光スイッチを4個備えると共に、第1、第2の制御回路を備え、第1の2×2光スイッチの1つの入力端子を主信号入力端子とし、第2の2×2光スイッチの1つの入力端子をアド信号入力端子とし、上記第1の2×2光スイッチの主信号入力端子に対してバーとなる出力端子をドロップ信号出力端子とし、上記第2の2×2光スイッチのアド信号入力端子に対してクロスとなる出力端子に、第3の2×2光スイッチの1つの入力端子を接続し、上記第3の2×2光スイッチの1つの入力端子に対してクロスとなる出力端子に、第4の2×2光スイッチの1つの入力端子を接続し上記第1の2×2光スイッチの主信号入力端子に対してクロスとなる出力端子に、上記第4の2×2光スイッチのもう1つの入力端子を接続し、かつ、該入力端子に対してクロスとなる出力端子を主信号出力端子とし、第1の制御回路が上記第1の2×2光スイッチを構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から信号光の波長の1/2までの中間に制御することにより、主信号入力端子から主信号出力端子に接続される信号光の強度を調整し、かつ、第2の制御回路が第3の2×2光スイッチを構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から信号光の波長の1/2までの中間に制御することにより、アド信号入力端子から主信号出力端子に接続される信号光の強度を調整する構成としたことを特徴とする光分岐挿入スイッチ。
- 請求項3記載の光分岐挿入スイッチの出力光強度調整方法において、第1の2×2光スイッチを構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から信号光の波長の1/2までの中間に制御することにより、主信号入力端子から主信号出力端子に接続される信号光の強度を調整し、かつ、第3の2×2光スイッチを構成するマッハツェンダ型干渉計の2本のアーム導波路に与える光路差を、0から信号光の波長の1/2までの中間に制御することにより、アド信号入力端子から主信号出力端子に接続される信号光の強度を調整することを特徴とする光分岐挿入スイッチの出力光強度調整方法。
- 請求項1又は3記載の光分岐挿入スイッチにおいて、上記第1〜第4の2×2光スイッチとして、λを信号光の波長とし、nを整数としたとき、2本のアーム導波路に設定される光路差が(n+1/2)×λである非対称マッハツェンダ型干渉計を用いた構成であることを特徴とする光分岐挿入スイッチ。
- 請求項2又は4記載の光分岐挿入スイッチの出力光強度調整方法において、上記第1〜第4の2×2光スイッチとして、λを信号光の波長とし、nを整数としたとき、2本のアーム導波路に設定される光路差が(n+1/2)×λである非対称マッハツェンダ型干渉計を用いた構成であることを特徴とする光分岐挿入スイッチの出力光強度調整方法。
- 請求項3記載の光分岐挿入スイッチにおいて、上記第1及び第4の2×2光スイッチとして、λを信号光の波長とし、nを整数としたとき、2本のアーム導波路に設定される光路差がλ×nである対称マッハツェンダ型干渉計を用い、上記第2及び第3の2×2光スイッチとして、2本のアーム導波路に設定される光路差が(n+1/2)×λである非対称マッハツェンダ型干渉計を用いた構成であることを特徴とする光分岐挿入スイッチ。
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