JP3753609B2 - データ通信システム及びデータ通信方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、イーサネットスイッチングハブ装置を用いた産業用ネットワークにおいてリアルタイム通信を実現する方式に関するものであり、特にサイクリック伝送方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
イーサネットハブ装置を用いた産業用リアルタイムネットワークを実現するための技術として特開2000−92109がある。特開2000−92109によれば、図25に示すように、全二重イーサネットハブ装置1301に周回タイマー部1309、送信時間カウント部1308、伝送監視部1310、ポーズフレーム生成部1311などの特殊な機能を新たに組み込む方法が開示されている。
また、イーサネットハブ装置を用いた産業用リアルタイムネットワークを実現するために、例えばJOP−1001「FL−netプロトコル仕様書」によれば、図26に示すように、イーサネットのインタフェースを備えた局装置1401a〜dからなる産業用ネットワークにおいて、局装置間でトークンを巡回させ、トークン1402を保持している局装置1401のみがデータの送信権を得る方法が開示されている。
【0003】
次に動作について説明する。特開2000−92109によれば、周回タイマー部1309は1回周期時間を出力し、送信時間カウント部1308は全二重イーサネットハブ装置1301に接続された各局装置1302a〜dのデータ送信時間をカウントする。伝送監視部1310は周回タイマー部1309から出力される1回周期時間を元に各局装置1302a〜dに均等に割り当てる許容データ送信時間を算出し、この許容データ送信時間と送信時間カウント部1308によってカウントされたデータ送信時間を比較する。
そして、データ送信時間が許容データ送信時間を超えた時には、ポーズフレーム生成部1311が当該局装置に対するIEEE802.3xに準拠したポーズフレーム(ポーズ時間が1回周期時間以上)を生成し、送出する。これにより、当該局装置はデータの送信と停止する。
1回周期時間を経過すると周回タイマー部1309は新たに1回周期時間を出力するため、新たに各局装置1302a〜dに許容データ送信時間が与えられる。この時、全二重イーサネットハブ装置1301はポーズフレームを送出した局に対してポーズ時間を0に設定したポーズフレームを送出するので、送信を停止していた局装置は再度データ送信が可能となる。
【0004】
一方、JOP−1001「FL−netプロトコル仕様書」によれば、産業用ネットワークに接続された局装置1401a〜dは、トークンを所有している時に限り、非リアルタイム通信であるメッセージ伝送を1フレームだけ行い、その後リアルタイム通信であるサイクリック伝送を行う。この時、サイクリック伝送の最後のフレームにトークン1402を付加して送信する。
1:1のメッセージ伝送時にはユニキャストを用い、1:Nのメッセージ伝送時にはブロードキャストを用いる。 そして、サイクリック伝送(トークン1402の送信を含む)にはブロードキャストを用いる。ブロードキャストでサイクリックデータとトークン1402を受信した各局装置1401a〜dは、共有メモリ領域にサイクリックデータを格納し、次にトークン1402を受け取ることになっている局装置1401だけがトークン1402を所有する。トークン1402を所有する順番は、事前に決まっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の特開2000−92109では、イーサネットハブ装置を用いた産業用リアルタイムネットワークを実現するためには、特開2000−92109記載の機能を備えた特殊な全二重イーサネットハブ装置を用いる必要があった。そのため、既製の全二重イーサネットハブ装置を用いることができず、全二重イーサネットハブ装置の導入コストがかさむという問題があった。
一方、FL−netでは、トークンを所有している局装置のみが送信権を有するため、トークンを所有していない他局装置はデータ送信を行えないため、効率が悪い。
【0006】
本発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、既製の汎用的なイーサネットスイッチングハブを用い、各局装置のTCP/IPプロトコルスタック上でソフトウェア的に効率の良い産業用リアルタイムネットワークを構築する。産業用リアルタイムネットワークに必要な機能をTCP/IPプロトコルスタック上に、つまりアプリケーション層に構築するため、導入コストを抑えることが可能である上に、産業用機器と一般のパソコンが混在した環境に導入することが可能となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るデータ通信システムは、複数のデータ通信装置と、前記複数のデータ通信装置間のデータ通信を中継する中継装置とを有し、
前記中継装置を介して前記複数のデータ装置間でデータを二方向で巡回させる巡回経路を構成するデータ通信システムであって、
各データ通信装置は、
自己が発信する自発信データを、前記巡回経路において自己の両隣に位置するデータ通信装置を宛先として前記中継装置に対して送信し、
前記自発信データ以外の他発信データを前記巡回経路において自己の両隣の一方に位置するデータ通信装置より前記中継装置を介して受信し、受信した前記他発信データを前記巡回経路において自己の両隣の他方に位置するデータ通信装置を宛先として前記中継装置に対して送信することを特徴とする。
【0008】
前記中継装置は、
前記自発信データを受信した場合に、前記巡回経路において前記自発信データを送信した自発信データ通信装置の両隣に位置するデータ通信装置に対して受信した前記自発信データを送信し、
前記巡回経路において前記自発信データ通信装置の両隣に位置する隣接データ通信装置の各々は、
前記巡回経路において自己の両隣の一方に位置する前記自発信データ通信装置より送信された前記自発信データを前記他発信データとして前記中継装置より受信し、受信した前記他発信データを前記巡回経路において自己の両隣の他方に位置するデータ通信装置を宛先として前記中継装置に対して送信し、
前記中継装置は、
各隣接データ通信装置より前記他発信データを受信した場合に、前記巡回経路において前記各隣接データ通信装置の両隣に位置するデータ通信装置のうち前記自発信データ通信装置以外のデータ通信装置に対して前記他発信データを送信することを特徴とする。
【0009】
前記各データ通信装置は、前記自発信データとして、一定の時間内に他のデータ通信装置の全てに到達させることが必要な時限データを一定の周期ごとに前記中継装置に対して送信することを特徴とする。
【0010】
前記データ通信システムは、前記中継装置をイーサネットスイッチングハブとし、前記各データ通信装置をイーサネット用インターフェイスを備えたデータ通信装置とするイーサネットデータ通信システムであることを特徴とする。
【0011】
前記各データ通信装置は、前記巡回経路において自己の両隣の一方に位置するデータ通信装置より前記中継装置を介して受信した前記他発信データが既に受信している既受信データと同一である場合は、受信した前記他発信データを前記中継装置に対して送信しないことを特徴とする。
【0012】
前記各データ通信装置は、前記巡回経路において自己の両隣の一方に位置するデータ通信装置より前記中継装置を介して前記自発信データを受信した場合は、受信した前記自発信データを前記中継装置に対して送信しないことを特徴とする。
【0013】
前記各データ通信装置は、他のデータ通信装置との間で非同期に前記自発信データを前記中継装置に対して送信することを特徴とする。
【0014】
前記各データ通信装置は、前記各データ通信装置に前記自発信データの送信を指示する送信指示に同期して前記自発信データを前記中継装置に対して送信することを特徴とする。
【0015】
前記各データ通信装置は、前記巡回経路において自己の両隣の一方に位置するデータ通信装置より前記中継装置を介して前記他発信データを受信した場合に、前記他発信データの受信に対する受信確認を前記巡回経路において自己の両隣の一方に位置するデータ通信装置に対して送信することを特徴とする。
【0016】
この発明に係るデータ通信システムは、複数のデータ通信装置と、前記複数のデータ通信装置間のデータ通信を中継する中継装置とを有するデータ通信システムであって、
各データ通信装置は、一定の時間内に他のデータ通信装置の全てに到達させることが必要な時限データを一定の周期ごとに前記中継装置を介して前記他のデータ通信装置に対して送信し、
前記中継装置は、各データ通信装置より受信した時限データを、前記時限データを送信したデータ通信装置以外の他のデータ通信装置の全てに対して同報送信することを特徴とする。
【0017】
前記データ通信システムは、前記中継装置をイーサネットスイッチングハブとし、前記各データ通信装置をイーサネット用インターフェイスを備えたデータ通信装置とするイーサネットデータ通信システムであることを特徴とする。
【0018】
前記複数のデータ通信装置の少なくとも一つのデータ通信装置は、障害検出のための障害検出データを送信し、
前記中継装置は、前記複数のデータ通信装置に対して前記障害検出データを転送して前記障害検出データを前記複数のデータ通信装置間で巡回させることを特徴とする。
【0019】
前記各データ通信装置は、前記各データ通信装置に前記時限データの送信を指示する送信指示に同期して前記時限データを前記中継装置に対して送信することを特徴とする。
【0020】
前記各データ通信装置は、他のデータ通信装置より送信された時限データを前記中継装置を介して受信し、受信した時限データに対する受信確認を前記時限データを送信したデータ通信装置に対して前記中継装置を介して送信することを特徴とする。
【0021】
前記各データ通信装置は、一定の時間内に他のデータ通信装置の全てに到達させることが必要とされない非時限データを、前記時限データを送信していない間に前記中継装置に送信することを特徴とする。
【0022】
この発明に係るデータ通信方法は、複数のデータ通信装置と、前記複数のデータ通信装置間のデータ通信を中継する中継装置とを用い、
前記複数のデータ装置間に隣接関係を形成し、前記複数のデータ装置間でデータを二方向で巡回させるデータ通信方法であって、
各データ通信装置は、
自己が発信する自発信データを、自己の両隣に位置するデータ通信装置を宛先として前記中継装置に対して送信し、
前記自発信データ以外の他発信データを自己の両隣の一方に位置するデータ通信装置より前記中継装置を介して受信し、受信した前記他発信データを自己の両隣の他方に位置するデータ通信装置を宛先として前記中継装置に対して送信することを特徴とする。
【0023】
前記中継装置は、
前記自発信データを受信した場合に、前記自発信データを送信した自発信データ通信装置の両隣に位置するデータ通信装置に対して受信した前記自発信データを送信し、
前記自発信データ通信装置の両隣に位置する隣接データ通信装置の各々は、
自己の両隣の一方に位置する前記自発信データ通信装置より送信された前記自発信データを前記他発信データとして前記中継装置より受信し、受信した前記他発信データを自己の両隣の他方に位置するデータ通信装置を宛先として前記中継装置に対して送信し、
前記中継装置は、
各隣接データ通信装置より前記他発信データを受信した場合に、前記各隣接データ通信装置の両隣に位置するデータ通信装置のうち前記自発信データ通信装置以外のデータ通信装置に対して前記他発信データを送信することを特徴とする。
【0024】
前記各データ通信装置は、前記自発信データとして、一定の時間内に他のデータ通信装置の全てに到達させることが必要な時限データを一定の周期ごとに前記中継装置に対して送信することを特徴とする。
【0025】
この発明に係るデータ通信方法は、複数のデータ通信装置と、前記複数のデータ通信装置間のデータ通信を中継する中継装置とを用いるデータ通信方法であって、
各データ通信装置は、一定の時間内に他のデータ通信装置の全てに到達させることが必要な時限データを一定の周期ごとに前記中継装置を介して前記他のデータ通信装置に対して送信し、
前記中継装置は、各データ通信装置より受信した時限データを、前記時限データを送信したデータ通信装置以外の他のデータ通信装置の全てに対して同報送信することを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本実施の形態に係るデータ通信システムを示す物理的システム構成図である。
図1において、102a〜dはイーサネットのインタフェースを備えた産業用機器やパソコンなどの局装置(データ通信装置)であり、101は複数の局装置102a〜dを収容するイーサネットスイッチングハブ(中継装置)であり、スイッチングハブ装置101と局装置102a〜d間は、STP(Shielded Twist Pair cable)やUTP(Unshielded Twist Pair cable)などの各種通信ケーブル103a〜dで接続されている。各局装置102a〜dは、スイッチングハブ装置101を中心としたスター型ネットワークを構成する。
【0027】
各局装置102a〜dは、局装置間でメモリ空間を共有するために、周期的に自局装置のメモリ空間を他局装置に伝達するサイクリック伝送と、不定期に他局と情報交換を行うトランジェント伝送を行う。
サイクリック伝送は、コンスタントにネットワーク資源を必要とし、かつ一定の時間内に通信を完了することを必要とするリアルタイム通信である。
一方、トランジェント伝送は、バースト的にネットワーク資源を必要とし、一定の時間内での通信の完了を必要としない非リアルタイム通信である。
サイクリック伝送にて伝達される情報をサイクリックデータ(時限データ)と呼び、このサイクリックデータを高周期で通信する高速サイクリック伝送と、サイクリックデータを低周期で通信する低速サイクリック伝送がある。
また、トランジェント伝送にて伝達される情報をトランジェントデータ(非時限データ)と呼ぶ。
【0028】
スイッチングハブ装置101は、既製のイーサネット用スイッチングハブである。ここで、IEEE802.3xに準拠し全二重通信をサポートするイーサネット用スイッチングハブ装置101と、IEEE802.3xに準拠した全二重通信機能をサポートするイーサネットのインタフェースを備えた局装置102a〜dを用いる場合には、スイッチングハブ装置101と各局装置102a〜d間で全二重通信を行うことができる。そのため、スイッチングハブ装置101から局装置102へ向かうデータと局装置102からスイッチングハブ装置101へ向かうデータが通信ケーブル103上における衝突を回避することが可能である。
【0029】
次に、動作について説明する。
図2は、サイクリック伝送を行う際にスイッチングハブ装置101と局装置102a〜dによって構成される論理的システム構成図である。本システム構成は主に、低速サイクリックデータの伝送に用いる。
本サイクリック伝送用のシステム構成では、各局装置102a〜dを時計回りにサイクリックデータを送信する経路201a〜dと反時計回りにサイクリックデータを送信する経路202a〜dからなる論理的な双方向リング(巡回経路)を形成する。
本実施の形態では、サイクリックデータを時計回りに巡回させる場合において、ある局装置から見て手前の局装置を前局、先の局装置を次局と呼ぶ。つまり局装置102aを中心に見た時、局装置102dを前局、局装置102bを次局と呼ぶ。
【0030】
本実施の形態におけるサイクリック伝送の基本手順を以下に説明する。
(1). 各局装置102a〜dは、各局非同期に一定周期毎にサイクリックデータを前局と次局に送出する。
(2). 隣局からサイクリックデータを受信した場合、Ackを返す。
(3). 受信したサイクリックデータが新しいものであれば、データを格納した後、隣の局に転送する。受信したサイクリックデータが以前に受信したサイクリックデータと同一、もしくは以前に受信したサイクリックデータより古いものであれば破棄する。
(1)は自局より発信するサイクリックデータを送信する処理であり、(2)、(3)は他局から発信されたサイクリックデータを転送する処理である。そのため、(1)と(2)、(3)は並行に処理される。
【0031】
図3〜5は、局装置102aから送出されるサイクリックデータの挙動を示した図である。以下に図3〜5を用い、局装置102aから送出されるサイクリックデータの挙動を説明する。
(1). まず、図3(a)に示すように、局装置102aは次局102bにサイクリックデータを送信する(301)。
具体的には、局装置102aは、スイッチングハブ装置101にサイクリックデータを送信し、スイッチングハブ装置が、受信したサイクリックデータを次局102bへ転送する。
(2). 次に、図3(b)に示すように、局装置102bは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、局装置102aにAckを返す(302)。この時、局装置102bは、受信した局装置102aのサイクリックデータを保存する。
一方、局装置102aは前局102dにサイクリックデータを送信する(303)。なお、図3(a)、(b)では、局装置102bと局装置102dに対して異なるタイミングでサイクリックデータを送信することとしているが、これは説明の便宜のためであり、実際には局装置102bと局装置102dに対してほぼ同時にサイクリックデータを送信する。
(3). 次に、図4(a)に示すように、局装置102bは次局102cに局装置102aのサイクリックデータを送信する(304)。
一方、局装置102dは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、局装置102aにAckを返す(305)。この時、局装置102dは、受信した局装置102aのサイクリックデータを保存する。
(4). 次に、図4(b)に示すように、局装置102cは、局装置102aのサイクリックデータを局装置102bより受信し、局装置102bにAckを返す(306)。この時、局装置102cは、受信した局装置102aのサイクリックデータを保存する。
一方、局装置102dは前局102cにサイクリックデータを送信する(307)。
(5). 次に、図5(a)に示すように、局装置102cは次局102dに局装置102aのサイクリックデータを送信する(308)。
一方、局装置102cは、局装置102aのサイクリックデータを局装置102dより受信し、局装置102dにAckを返す(309)。
この時、局装置102cは既に同一の局装置102aのサイクリックデータを受信しているため、局装置102dより受信した局装置102aのサイクリックデータを局装置102bに転送せずに破棄する。
(6). 次に、図5(b)に示すように、局装置102dは、局装置102aのサイクリックデータを局装置102cから受信し、局装置102cにAckを返す(310)。
この時、局装置102dは既に同一の局装置102aのサイクリックデータを受信しているため、局装置102cより受信した局装置102aのサイクリックデータを転送せずに破棄する。
上記と同様の事が、各局装置102a〜dから送出されるサイクリックデータ全てに対して並行に起こる。
【0032】
本サイクリック伝送において、各局装置は、送信したサイクリックデータに対するAckを必ず受信するが、送信したサイクリックデータに対するAckを数回連続して受信しなかった場合には、送信先の局装置102もしくはスイッチングハブ装置101と送信先の局装置102間の通信ケーブル103に障害が発生していると判断する。
またトランジェント伝送を行う場合には、本サイクリック伝送が行われていない間に行う。
【0033】
本サイクリック伝送において、使用する通信プロトコルはTCP/IPでもUDP/IPでもかまわない。ただし、TCP/IPの場合には、サイクリックデータに対するAckをTCP/IPのAckに置き換えることが可能である。
【0034】
以上のように、複数の局装置とスイッチングハブとで構成される産業用イーサネットLANにおいて、局装置間で論理的双方向リングを構成してサイクリックデータを双方向に循環させ、隣局から届いたサイクリックデータが2度目に受信したものであれば、もう一方の隣局へ転送せずに破棄することにより、リアルタイム通信を行うサイクリック伝送と非リアルタイム通信を行うトランジェント伝送を行い、さらに局装置の障害を検知することが可能となる。
【0035】
なお、本実施の形態においては、データ通信システムに関する説明を行ったが、上記と同様の処理により本発明に係るデータ通信方法も実現することができる。
【0036】
実施の形態2.
次に、実施の形態2に係るデータ通信システムについて説明する。
本実施の形態では、実施の形態1と同様図2のような論理的システム構成を取り、主として低速サイクリックデータを伝送するために用いる。
本実施の形態におけるサイクリック伝送の基本手順を以下に説明する。
(1). 各局装置102a〜dは、各局非同期に一定周期毎にサイクリックデータを前局と次局に送出する。
(2). サイクリックデータを受信した場合には、自局装置から送出されたサイクリックデータであるかをチェックし、自局装置以外から送出されたサイクリックデータであれば、受信したサイクリックデータを格納した後、隣局に転送する。また、自局装置から送出されたサイクリックデータであれば、受信したサイクリックデータを破棄する。
(1)は自局のサイクリックデータを送信する処理であり、(2)は他局から渡ってきたサイクリックデータに対して行う処理である。そのため、(1)と(2)は並行に処理される。
【0037】
図6〜8は、局装置102aから送出されるサイクリックデータの挙動を示した図である。以下に図6〜8を用い、局装置102aから送出されるサイクリックデータの挙動を説明する。
(1). 先ず、図6(a)に示すように、局装置102aは次局102bにサイクリックデータを送信する(401)。
(2). 次に、図6(b)に示すように、局装置102aは前局102dにサイクリックデータを送信する(402)。
一方、局装置102bは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、次局102cに局装置102aのサイクリックデータを送信する(403)。この時、局装置102bは、受信した局装置102aのサイクリックデータを保存する。
(3). 次に、図7(a)に示すように、局装置102dは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、前局102cに局装置102aのサイクリックデータを送信する(404)。この時、局装置102dは、受信した局装置102aのサイクリックデータを保存する。
一方、局装置102cは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、次局102dに局装置102aのサイクリックデータを送信する(405)。この時、局装置102cは、受信した局装置102aのサイクリックデータを保存する。
(4). 次に、図7(b)に示すように、局装置102cは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、前局102bに局装置102aのサイクリックデータを送信する(406)。この時、局装置102cは、既に一度局装置102aのサイクリックデータを受信しているので、再度受信した局装置102aのサイクリックデータを保存してもかまわないし、そのまま破棄してもかまわない。
一方、局装置102dは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、次局102aに局装置102aのサイクリックデータを送信する(407)。この時、局装置102dは、既に一度局装置102aのサイクリックデータを受信しているので、再度受信した局装置102aのサイクリックデータを保存してもかまわないし、そのまま破棄してもかまわない。そして、局装置102aは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、自局サイクリックデータを受信したので、これを破棄する。
(5). 次に、図8に示すように、局装置102bは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、前局102aに局装置102aのサイクリックデータを送信する(408)。この時、局装置102bは、既に一度局装置102aのサイクリックデータを受信しているので、再度受信した局装置102aのサイクリックデータを保存してもかまわないし、そのまま破棄してもかまわない。そして、局装置102aは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、自局サイクリックデータを受信したので、これを破棄する。
上記と同様の事が、各局装置102a〜dから送出されるサイクリックデータ全てに対して並行に起こる。
【0038】
本サイクリック伝送において、サイクリックデータを送出した局装置が数回連続して送出した自局サイクリックデータを1回乃至2回受信しない場合には、サイクリック伝送経路上のいずれかの局装置102もしくはスイッチングハブ装置101と局装置102間の通信ケーブル103に障害が発生していると判断する。
またトランジェント伝送を行う場合には、本サイクリック伝送が行われていない間に行う。
【0039】
本サイクリック伝送において、使用する通信プロトコルはTCP/IPでもUDP/IPでもかまわない。
【0040】
以上のように、複数の局装置とスイッチングハブとで構成される産業用イーサネットLANにおいて、局装置間で論理的双方向リングを構成してサイクリックデータを双方向に循環させ、隣局から届いたサイクリックデータが他局装置のサイクリックデータであれば必ずもう一方の隣局へ転送し、隣局から届いたサイクリックデータが自局装置のサイクリックデータであれば破棄をすることにより、リアルタイム通信を行うサイクリック伝送と非リアルタイム通信を行うトランジェント伝送を行い、さらに局装置の障害を検知することが可能となる。
【0041】
なお、本実施の形態においては、データ通信システムに関する説明を行ったが、上記と同様の処理により本発明に係るデータ通信方法も実現することができる。
【0042】
実施の形態3.
次に、実施の形態3に係るデータ通信システムについて説明する。
図9は、サイクリック伝送を行う際にスイッチングハブ装置101と局装置102によって構成される論理的システム構成図である。図9に示すシステム構成は、主として低速サイクリックデータの伝送に用いられる。
本サイクリック伝送用のシステム構成では、局装置の中でトリガーを発生する局装置をマスター局(図9では局装置102a)と呼び、マスター局(局装置102a)と各局装置間102b〜dに確立されたトリガーを伝送する経路501と、各局装置102a〜dを時計回りにサイクリックデータを送信するための経路502a〜dと反時計回りにサイクリックデータを送信するための経路503a〜dからなる論理的な双方向リングを形成する。
なお、トリガーとは、各局装置102a〜dに対してサイクリックデータの送信を指示する送信指示のことである。
また、本実施の形態では、サイクリックデータを時計回りに巡回させる場合において、ある局装置から見て手前の局装置を前局、先の局装置を次局と呼ぶ。つまり局装置102aを中心に見た時、局装置102dを前局、局装置102bを次局と呼ぶ。
【0043】
本実施の形態におけるサイクリック伝送の基本手順を以下に説明する。
(1). マスター局は一定周期毎にトリガーを同報通知する。
(2). マスター局からトリガーを受けた各局装置102a〜dは、トリガーと同期して定期的に自局が発信するサイクリックデータを前局と次局に送出する。
(3). 隣局からサイクリックデータを受信した場合、Ackを返す。
(4). 受信したサイクリックデータが新しいものであれば、データを格納した後、隣局に転送する。受信したサイクリックデータが以前に受信したサイクリックデータと同一、もしくは以前に受信したサイクリックデータより古いものであれば破棄する。
(1)、(2)は自局が発信するサイクリックデータを送信する処理であり、(3)、(4)は他局より発信されたサイクリックデータを転送する処理である。そのため、(1)、(2)と(3)、(4)は並行に処理される。
【0044】
図10〜13は、マスター局を局装置102aとし、局装置102aから送出されるサイクリックデータの挙動を示した図である。以下に図10〜13を用い、局装置102aから送出されるサイクリックデータの挙動を説明する。
(1). 先ず、図10(a)に示すように、マスター局(局装置102a)は、各局装置102a〜dにトリガーを送信する(601)。
(2). 次に、図10(b)に示すように、トリガーを受け、局装置102aは次局102bにサイクリックデータを送信する(602)。
(3). 次に、図11(a)に示すように、局装置102bは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、局装置102aにAckを返す(603)。この時、局装置102bは、受信した局装置102aのサイクリックデータを保存する。
一方、局装置102aは前局102dにサイクリックデータを送信する(604)。
(4). 次に、図11(b)に示すように、局装置102bは次局102cに局装置102aのサイクリックデータを送信する(605)。
一方、局装置102dは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、局装置102aにAckを返す(606)。この時、局装置102dは、受信した局装置102aのサイクリックデータを保存する。
(5). 次に、図12(a)に示すように、局装置102cは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、局装置102bにAckを返す(607)。この時、局装置102cは、受信した局装置102aのサイクリックデータを保存する。
一方、局装置102dは前局102cにサイクリックデータを送信する(608)。
(6). 次に、図12(b)に示すように、局装置102cは次局102dに局装置102aのサイクリックデータを送信する(609)。
一方、局装置102cは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、局装置102dにAckを返す(610)。この時、局装置102cは既に同一の局装置102aのサイクリックデータを受信しているため、受信した局装置102aのサイクリックデータ破棄する。
(7). 次に、図13に示すように、局装置102dは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、局装置102cにAckを返す(611)。この時、局装置102dは既に同一の局装置102aのサイクリックデータを受信しているため、受信した局装置102aのサイクリックデータ破棄する。
上記(2)〜(7)と同様の事が、各局装置102a〜dから送出されるサイクリックデータ全てに対して並行に起こる。
【0045】
本サイクリック伝送において、各局装置102a〜dは、送信したサイクリックデータに対するAckを必ず受信するが、送信したサイクリックデータに対するAckを数回連続して受信しなかった場合には、送信先の局装置102もしくはスイッチングハブ装置101と送信先の局装置102間の通信ケーブル103に障害が発生していると判断する。
また、トランジェント伝送を行う場合には、本サイクリック伝送が行われていない間に行う。
【0046】
また、マスター局(局装置102a)はサイクリックデータを送信する一周期ごとにトリガーを発生してもよいし、数周期間隔でトリガーを発生してもよい。トリガーが一周期毎に発生する場合には、各局装置102a〜dはこのトリガーを受信する度にサイクリック伝送を行う。一方、数周期間隔でトリガーが発生する場合には、各局装置102a〜dはトリガーを受信する度にサイクリック伝送を行うのはもちろんの事、トリガーとトリガーの間では各局装置102a〜dそれぞれが独自に一周期間隔をカウントしてサイクリック伝送を行う。この場合、トリガーは各局装置102a〜dの周期のずれを合わすのが主な役割となる。
【0047】
さらに、各局装置102a〜dは、トリガーを受信したと同時にサイクリック伝送を行ってもかまわないし、トリガーを受信してからそれぞれ微小間隔(1周期より小さくなければならない)待ってからサイクリック伝送を行ってもかまわない。微小間隔待ってからサイクリック伝送を行うと、スイッチングハブにかかる瞬間的な負荷を軽減することができる。
【0048】
本サイクリック伝送において、使用する通信プロトコルはTCP/IPでもUDP/IPでもかまわない。ただし、トリガーに関しては各局装置102a〜dに同時に届くことが好ましく、UDP/IPを用いるのが自然である。TCP/IPの場合には、サイクリックデータに対するAckをTCP/IPのAckに置き換えることが可能である。
【0049】
以上のように、複数の局装置とスイッチングハブとで構成される産業用イーサネットLANにおいて、ある局装置からトリガーを同報通知により送出し、トリガーを受信したタイミングで局装置間に形成された論理的双方向リングを用いてサイクリックデータを双方向に循環させ、隣局から届いたサイクリックデータが2度目に受信したものであれば、もう一方の隣局へ転送せずに破棄することにより、リアルタイム通信を行うサイクリック伝送と非リアルタイム通信を行うトランジェント伝送を行い、さらに局装置の障害を検知することが可能となる。
【0050】
なお、本実施の形態においては、データ通信システムに関する説明を行ったが、上記と同様の処理により本発明に係るデータ通信方法も実現することができる。
【0051】
実施の形態4.
次に、実施の形態4に係るデータ通信システムについて説明する。
本実施の形態では、実施の形態3と同様図9のような論理的システム構成を取る。
本実施の形態におけるサイクリック伝送の基本手順を以下に説明する。
(1). マスター局は一定周期毎にトリガーを同報通知する。
(2). マスター局からトリガーを受けた各局装置102a〜dは、トリガーと同期して定期的にサイクリックデータを前局と次局に送出する。
(3). サイクリックデータを受信した場合には、自局装置から送出されたサイクリックデータであるかをチェックし、自局装置以外から送出されたサイクリックデータであれば、受信したサイクリックデータを格納した後、隣局に転送する。また、自局装置から送出されたサイクリックデータであれば、受信したサイクリックデータを破棄する。
(1)、(2)は自局が発信するサイクリックデータを送信する処理であり、(3)は他局から渡ってきたサイクリックデータに対して行う処理である。そのため、(1)、(2)と(3)は並行に処理される。
【0052】
図14〜16は、マスター局を局装置102aとし、局装置102aから送出されるサイクリックデータの挙動を示した図である。以下に図14〜16を用い、局装置102aから送出されるサイクリックデータの挙動を説明する。
(1). 先ず、図14(a)に示すように、マスター局(局装置102a)は、各局装置102a〜dにトリガーを送信する(701)。
(2). 次に、図14(b)に示すように、トリガーを受け、局装置102aは次局102bにサイクリックデータを送信する(702)。
(3). 次に、図15(a)に示すように、局装置102aは前局102dにサイクリックデータを送信する(703)。
一方、局装置102bは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、次局102cに局装置102aのサイクリックデータを送信する(704)。この時、局装置102bは、受信した局装置102aのサイクリックデータを保存する。
(4). 次に、図15(b)に示すように、局装置102dは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、前局102cに局装置102aのサイクリックデータを送信する(705)。この時、局装置102dは、受信した局装置102aのサイクリックデータを保存する。
一方、局装置102cは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、次局102dに局装置102aのサイクリックデータを送信する(706)。この時、局装置102cは、受信した局装置102aのサイクリックデータを保存する。
(5). 次に、図16(a)に示すように、局装置102cは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、前局102bに局装置102aのサイクリックデータを送信する(707)。この時、局装置102cは、既に一度局装置102aのサイクリックデータを受信しているので、再度受信した局装置102aのサイクリックデータを保存してもかまわないし、そのまま破棄してもかまわない。
一方、局装置102dは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、次局102aに局装置102aのサイクリックデータを送信する(708)。この時、局装置102dは、既に一度局装置102aのサイクリックデータを受信しているので、再度受信した局装置102aのサイクリックデータを保存してもかまわないし、そのまま破棄してもかまわない。そして、局装置102aは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、自局サイクリックデータを受信したので、これを破棄する。
(6). 次に、図16(b)に示すように、局装置102bは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、前局102aに局装置102aのサイクリックデータを送信する(709)。この時、局装置102bは、既に一度局装置102aのサイクリックデータを受信しているので、再度受信した局装置102aのサイクリックデータを保存してもかまわないし、そのまま破棄してもかまわない。そして、局装置102aは、局装置102aのサイクリックデータを受信し、自局サイクリックデータを受信したので、これを破棄する。
【0053】
上記(2)〜(7)と同様の事が、各局装置102a〜dから送出されるサイクリックデータ全てに対して並行に起こる。
【0054】
本サイクリック伝送において、サイクリックデータを送出した局装置が数回連続して送出した自局サイクリックデータを1回乃至2回受信しない場合には、サイクリック伝送経路上のいずれかの局装置102もしくはスイッチングハブ装置101と局装置102間の通信ケーブル103に障害が発生していると判断する。
またトランジェント伝送を行う場合には、本サイクリック伝送が行われていない間に行う。
【0055】
また、マスター局(局装置102a)はサイクリックデータを送信する一周期ごとにトリガーを発生してもよいし、数周期間隔でトリガーを発生してもよい。トリガーが一周期毎に発生する場合には、各局装置102a〜dはこのトリガーを受信する度にサイクリック伝送を行う。一方、数周期間隔でトリガーが発生する場合には、各局装置102a〜dはトリガーを受信する度にサイクリック伝送を行うのはもちろんの事、トリガーとトリガーの間では各局装置102a〜dそれぞれが独自に一周期間隔をカウントしてサイクリック伝送を行う。この場合、トリガーは各局装置102a〜dの周期のずれを合わすのが主な役割となる。
【0056】
さらに、各局装置102a〜dは、トリガーを受信したと同時にサイクリック伝送を行ってもかまわないし、トリガーを受信してからそれぞれ微小間隔(1周期より小さくなければならない)待ってからサイクリック伝送を行ってもかまわない。微小間隔待ってからサイクリック伝送を行うと、スイッチングハブにかかる瞬間的な負荷を軽減することができる。
【0057】
本サイクリック伝送において、使用する通信プロトコルはTCP/IPでもUDP/IPでもかまわない。ただし、トリガーに関しては各局装置102a〜dに同時に届くことが好ましく、UDP/IPを用いるのが自然である。
【0058】
以上のように、複数の局装置とスイッチングハブとで構成される産業用イーサネットLANにおいて、ある局装置からトリガーを同報通知を送出し、トリガーを受信したタイミングで局装置間に形成された論理的双方向リングを用いてサイクリックデータを双方向に循環させ、隣局から届いたサイクリックデータが他局装置のサイクリックデータであれば必ずもう一方の隣局へ転送し、隣局から届いたサイクリックデータが自局装置のサイクリックデータであれば破棄をすることにより、リアルタイム通信を行うサイクリック伝送と非リアルタイム通信を行うトランジェント伝送を行い、さらに局装置の障害を検知することが可能となる。
【0059】
なお、本実施の形態においては、データ通信システムに関する説明を行ったが、上記と同様の処理により本発明に係るデータ通信方法も実現することができる。
【0060】
実施の形態5.
次に、実施の形態5に係るデータ通信システムについて説明する。
図17は、サイクリック伝送を行う際にスイッチングハブ装置101と局装置102によって構成される論理的システム構成図である。本システム構成は、主として高速サイクリックデータの伝送に用いる。
本サイクリック伝送用のシステム構成では、各局装置102a〜d間を巡回する障害検出用のトークン(障害検出データ)が伝送されるための経路801a〜dからなる論理的な単方向リングと、各局装置102a〜d間でサイクリックデータが伝送されるための経路802a〜fからなる。サイクリックデータが流れる経路802a〜fは、各局装置間がメッシュ状に接続されるように確立される。
【0061】
本実施の形態におけるサイクリック伝送の基本手順を以下に説明する。
(1). 隣局からトークンを受信した場合、もう一方の隣局へトークンを転送する。
(2). 各局装置102a〜dは、トークンの振る舞いとは無関係に一定周期毎にサイクリックデータを全ての他局に対して送出する。
(1)のトークンに関する処理と(2)のサイクリックデータに関する処理は独立している。そのため、(1)と(2)は並行に処理される。
【0062】
図18〜20は、各局装置102a〜d間を巡回するトークンと、局装置102aから送出されるサイクリックデータの挙動を示した図である。
以下に図18及び図19を用い、各局装置102a〜d間を巡回するトークンの挙動を説明する。
(1). 図18(a)に示すように、局装置102aは、トークン保持している状態の時、隣局装置102bにトークンを送信する(901)。
(2). 次に、図18(b)に示すように、局装置102bは、局装置102aから送信されたトークンを受信し、局装置102cに転送する(902)。
(3). 次に、図19(a)に示すように、局装置102cは、局装置102bから送信されたトークンを受信し、局装置102dに転送する(903)。
(4). 次に、図19(b)に示すように、局装置102dは、局装置102cから送信されたトークンを受信し、局装置102aに転送する(904)。
本サイクリック伝送における初期時には、局装置102a〜dのいずれかがトークンを生成し、トークンの巡回を開始する。
【0063】
また、以下に図20を用い、局装置102aから送出されるサイクリックデータの挙動を説明する。
(1). 図20に示すように、局装置102aは、トークンとは非同期に、各局装置102b〜dに対して一斉にサイクリックデータを送信する(905a〜c)。
上記と同様の事が、各局装置102a〜dから送出されるサイクリックデータ全てに対して並行起こる。
またトランジェント伝送を行う場合には、本サイクリック伝送が行われていない間に行う。
【0064】
本サイクリック伝送において、トークンは各局装置102a〜dの障害発生を検知するために巡回させる。そのため、トークンをTCP/IPを用いて巡回させる場合には、隣局へトークンの送信を試み、トークンの送信に対するTCP/IPのAckが戻って来なかった時点で隣局に障害が発生していることを検知する。
一方、トークンをUDP/IPを用いて巡回させる場合には、トークンの受信に対してAckを送信元へ返すようにし、隣局へトークンの送信を試み、トークンの送信に対するAckが戻って来なかった時点で隣局に障害が発生していることを検知する。もしくは、トークンをUDP/IPを用いて巡回させる場合には、ある一定時間(トークンが一巡するのに必要とする時間)以上トークンが巡回してこない場合には、いずれかの局装置において障害が発生したことを検知する。
【0065】
また、サイクリックデータを各局装置102a〜dに送信する際にTCP/IPとUDP/IPのいずれを用いてもかまわない。ただし、TCP/IPやUDP/IPのユニキャストを使用する場合には、各局装置102a〜dに対して一つ一つ送信しなければならない。
UDP/IPのブロードキャストを使用する場合には、各局装置102a〜dにたいして、一度に送信することが可能である。
【0066】
以上のように、複数の局装置とスイッチングハブとで構成される産業用イーサネットLANにおいて、スイッチングハブを介して接続された複数の局装置間でトークンを巡回させると共に、各局装置はトークンとは非同期に独自のタイミングで自局装置のサイクリックデータを同報通知することにより、リアルタイム通信を行うサイクリック伝送と非リアルタイム通信を行うトランジェント伝送を行い、さらに局装置の障害を検知することが可能となる。
【0067】
なお、本実施の形態においては、データ通信システムに関する説明を行ったが、上記と同様の処理により本発明に係るデータ通信方法も実現することができる。
【0068】
実施の形態6.
次に、実施の形態6に係るデータ通信システムについて説明する。
図21は、サイクリック伝送を行う際にスイッチングハブ装置101と局装置102によって構成される論理的システム構成図である。各局装置102a〜dは、経路1001a〜fによって、メッシュ状に接続される。
本サイクリック伝送用のシステム構成は、主として高速サイクリックデータの伝送に用いられる。
本サイクリック伝送用のシステム構成では、局装置の中でトリガーを発生する局をマスター局(図21では局装置102a)と呼び、マスター局(局装置102a)と各局装置102b〜d間に確立される経路1001a,d,eを介してマスター局(局装置102a)102aから各局装置102b〜dにトリガーが伝送される。
【0069】
本実施の形態におけるサイクリック伝送の基本手順を以下に説明する。
(1). マスター局は一定周期毎にトリガーを同報通知する。
(2). マスター局からトリガーを受けた各局装置102a〜dは、トリガーと同期して定期的にサイクリックデータを全ての他局に対して送出する。
【0070】
図22は、マスター局を局装置102aとし、局装置102aから送出されるサイクリックデータの挙動を示した図である。以下に図22を用い、局装置102aから送出されるサイクリックデータの挙動を説明する。
(1). 図22(a)に示すように、マスター局(局装置102a)は、各局装置102a〜dにトリガーを送信する(1101a〜c)。
(2). 次に、図22(b)に示すように、トリガーを受け、局装置102aは、各局装置102b〜dに対して一斉にサイクリックデータを送信する(1102a〜c)。
上記(2)と同様の事が、各局装置102a〜dから送出されるサイクリックデータ全てに対して並行に起こる。
【0071】
各局装置102a〜dは、ある局装置から数回連続してサイクリックデータを受信しなければ、数回連続してサイクリックデータを送信してこなかった局装置に障害が発生していると判断する。
またトランジェント伝送を行う場合には、本サイクリック伝送が行われていない間に行う。
【0072】
また、トリガーはサイクリックデータを送信する一周期ごとに発生してもよいし、数周期間隔で発生してもよい。トリガーが一周期毎に発生する場合には、各局装置102a〜dはこのトリガーを受信する度にサイクリック伝送を行う。一方、数周期間隔でトリガーが発生する場合には、各局装置102a〜dはトリガーを受信する度にサイクリック伝送を行うのはもちろんの事、トリガーとトリガーの間では各局装置102a〜dそれぞれが独自に一周期間隔をカウントしてサイクリック伝送を行う。この場合、トリガーは各局装置102a〜dの周期のずれを合わすのが主な役割となる。
【0073】
さらに、各局装置102a〜dは、トリガーを受信したと同時にサイクリック伝送を行ってもかまわないし、トリガーを受信してからそれぞれ微小間隔(1周期より小さくなければならない)待ってからサイクリック伝送を行ってもかまわない。微小間隔待ってからサイクリック伝送を行うと、スイッチングハブにかかる瞬間的な負荷を軽減することができる。
【0074】
本サイクリック伝送において、使用する通信プロトコルはTCP/IPでもUDP/IPでもかまわない。ただし、トリガーに関しては各局装置102a〜dに同時に届くことが好ましく、UDP/IPを用いるのが自然である。
一方、サイクリックデータ送信に関しては、TCP/IPやUDP/IPのユニキャストを使用する場合には、各局装置102a〜dに対して一つ一つ送信しなければならない。UDP/IPのブロードキャストを使用する場合には、各局装置102a〜dに対して、一度に送信することが可能である。
【0075】
以上のように、複数の局装置とスイッチングハブとで構成される産業用イーサネットLANにおいて、ある局装置からトリガーを同報通知を送出し、各局装置はトリガーを受信したタイミングで自局装置のサイクリックデータを同報通知することにより、リアルタイム通信を行うサイクリック伝送と非リアルタイム通信を行うトランジェント伝送を行い、さらに局装置の障害を検知することが可能となる。
【0076】
なお、本実施の形態においては、データ通信システムに関する説明を行ったが、上記と同様の処理により本発明に係るデータ通信方法も実現することができる。
【0077】
実施の形態7.
次に、実施の形態7に係るデータ通信システムついて説明する。
本実施の形態では、実施の形態6と同様図21のような論理的システム構成を取り、主として高速サイクリックデータの伝送に用いられる。
(1). マスター局は一定周期毎にトリガーを同報通知する。
(2). マスター局からトリガーを受けた各局装置102a〜dは、トリガーと同期して定期的にサイクリックデータを全ての他局に対して送出する。
(3). サイクリックデータを受信した局装置102a〜dは、サイクリックデータの発信元局装置にAckを返す。
(1)、(2)は自局のサイクリックデータを送信する処理であり、(3)は他局から渡ってきたサイクリックデータに対して行う処理である。そのため、(1)、(2)と(3)は並行に処理される。
【0078】
図23及び図24は、マスター局を局装置102aとし、局装置102aから送出されるサイクリックデータの挙動を示した図である。以下に図23及び図24を用い、局装置102aから送出されるサイクリックデータの挙動を説明する。
(1). 図23(a)に示すように、マスター局(局装置102a)は、各局装置102a〜dにトリガーを送信する(1201a〜c)。
(2). 次に、図23(b)に示すように、トリガーを受け、局装置102aは、各局装置102b〜dに対して一斉にサイクリックデータを送信する(1202a〜c)。
(3). 次に、図24に示すように、局装置102aのサイクリックデータを受信した局装置102b〜dは、局装置102aに対してAckを返す(1203a〜c)。
上記(2)〜(3)と同様の事が、各局装置102a〜dから送出されるサイクリックデータ全てに対して並行に起こる。
【0079】
各局装置102a〜dは、自局から送信したサイクリックデータに対して、ある局装置から数回連続してAckが返ってこなければ、数回連続してAckを返してこなかった局装置に障害が発生していると判断する。またトランジェント伝送を行う場合には、本サイクリック伝送が行われていない間に行う。
【0080】
また、トリガーはサイクリックデータを送信する一周期ごとに発生してもよいし、数周期間隔で発生してもよい。トリガーが一周期毎に発生する場合には、各局装置102a〜dはこのトリガーを受信する度にサイクリック伝送を行う。
一方、数周期間隔でトリガーが発生する場合には、各局装置102a〜dはトリガーを受信する度にサイクリック伝送を行うのはもちろんの事、トリガーとトリガーの間では各局装置102a〜dそれぞれが独自に一周期間隔をカウントしてサイクリック伝送を行う。この場合、トリガーは各局装置102a〜dの周期のずれを合わすのが主な役割となる。
【0081】
さらに、各局装置102a〜dは、トリガーを受信したと同時にサイクリック伝送を行ってもかまわないし、トリガーを受信してからそれぞれ微小間隔(1周期より小さくなければならない)待ってからサイクリック伝送を行ってもかまわない。微小間隔待ってからサイクリック伝送を行うと、スイッチングハブにかかる瞬間的な負荷を軽減することができる。
【0082】
本サイクリック伝送において、使用する通信プロトコルはTCP/IPでもUDP/IPでもかまわない。ただし、トリガーに関しては各局装置102a〜dに同時に届くことが好ましく、UDP/IPを用いるのが自然である。
一方、サイクリックデータ送信に関しては、TCP/IPやUDP/IPのユニキャストを使用する場合には、各局装置102a〜dに対して一つ一つ送信しなければならない。
そしてTCP/IPを用いた場合には、サイクリックデータに対するAckをTCP/IPのAckに置き換えることが可能である。
UDP/IPのブロードキャストを使用する場合には、各局装置102a〜dに対して、一度に送信することが可能である。そして、UDP/IPのブロードキャストを使用する場合にも、Ackは、余分なネットワークトラフィックを削減することを目的にUDP/IPのユニキャストを用いるのが自然である。
【0083】
以上のように、複数の局装置とスイッチングハブとで構成される産業用イーサネットLANにおいて、ある局装置からトリガーを同報通知を送出し、各局装置はトリガーを受信したタイミングで自局装置のサイクリックデータを同報通知し、サイクリックデータを受信した局装置が送信元局装置に対してAckを返すことにより、リアルタイム通信を行うサイクリック伝送と非リアルタイム通信を行うトランジェント伝送を行い、さらに局装置の障害を検知することが可能となる。
【0084】
なお、本実施の形態においては、データ通信システムに関する説明を行ったが、上記と同様の処理により本発明に係るデータ通信方法も実現することができる。
【0085】
上記において説明した本発明の特徴をまとめると以下のようになる。
本発明は、複数の局装置とスイッチングハブとで構成されるイーサネットLANにおいて、リアルタイム通信を行う高速(高周期)/低速(低周期)サイクリック伝送と非リアルタイム通信を行うトランジェント伝送を行うことを可能とし、高速/低速サイクリック伝送を行なう合間にトランジェント伝送を行うこと、および局装置の障害検知を可能とするリアルタイム通信方式であることを特徴とする。
【0086】
また、本発明は、低速サイクリック伝送方式において、スイッチングハブを介して接続された複数の局装置が論理的な双方向リングを構成し、各局装置は非同期に(独自のタイミングで)自局装置のサイクリックデータを論理的双方向リングにおける両隣の局装置に対して同時に送出すると共に、隣局から届いた他局装置のサイクリックデータをもう一方の隣局へ転送し、サイクリックデータを論理的双方向リング内で巡回させるリアルタイム通信方式であることを特徴とする。
【0087】
また、本発明は、低速サイクリック伝送方式において、スイッチングハブを介して接続された複数の局装置が論理的な双方向リングを構成し、各局装置はある局装置から同報通知されるトリガーに同期して自局装置のサイクリックデータを論理的双方向リングにおける両隣の局装置に対して同時に送出すると共に、隣局から届いた他局装置のサイクリックデータをもう一方の隣局へ転送し、サイクリックデータを論理的双方向リング内で巡回させるリアルタイム通信方式であることを特徴とする。
【0088】
また、本発明は、高速サイクリック伝送方式において、スイッチングハブを介して接続された複数の局装置間でトークンを巡回させると共に、各局装置はトークンとは非同期に(独自のタイミングで)自局装置のサイクリックデータを同報通知するリアルタイム通信方式であることを特徴とする。
【0089】
また、本発明は、高速サイクリック伝送方式において、スイッチングハブを介して接続された各局装置はある局装置から同報通知されるトリガーに同期して自局装置のサイクリックデータを同報通知するリアルタイム通信方式であることを特徴とする。
【0090】
また、本発明は、低速サイクリック伝送方式において、論理的双方向リングを構成する各局装置は、隣局から届いたサイクリックデータが2度目に受信したものであれば、もう一方の隣局へ転送せずに破棄するリアルタイム通信方式であることを特徴とする。
【0091】
また、本発明は、低速サイクリック伝送方式において、論理的双方向リングを構成する各局装置は、隣局から届いたサイクリックデータが他局装置のサイクリックデータであれば必ずもう一方の隣局へ転送し、隣局から届いたサイクリックデータが自局装置のサイクリックデータであれば破棄をするリアルタイム通信方式であることを特徴とする。
【0092】
また、本発明は、高速サイクリック伝送方式において、スイッチングハブを介して接続された各局は同報通知されるサイクリックデータを受信した時点で、送信元に対してAckを送信するリアルタイム通信方式であることを特徴とする。
【0093】
【発明の効果】
本発明は、特殊な全二重イーサネットハブ装置を用いることなく、既製の汎用的なイーサネットスイッチングハブを用い、各局装置のTCP/IPプロトコルスタック上でソフトウェア的に効率の良い産業用リアルタイムネットワークを構築することによって、リアルタイム通信を行うサイクリック伝送と非リアルタイム通信を行うトランジェント伝送を行い、さらに局装置の障害検知を行うことが可能となる。
【0094】
また、本発明によれば、局装置間で論理的双方向リングを構成してサイクリックデータを双方向に循環させ、隣局から届いたサイクリックデータが2度目に受信したものであれば、もう一方の隣局へ転送せずに破棄することにより、リアルタイム通信を行うサイクリック伝送と非リアルタイム通信を行うトランジェント伝送を行い、さらに局装置の障害を検知することが可能となる。
また、本発明によれば、同一ネットワーク上に存在するOA機器等に対する不要なトラフィックが少なく、このためOA機器等への影響が少ないサイクリック伝送を実現することができる。
【0095】
また、本発明によれば、局装置間で論理的双方向リングを構成してサイクリックデータを双方向に循環させ、隣局から届いたサイクリックデータが他局装置のサイクリックデータであれば必ずもう一方の隣局へ転送し、隣局から届いたサイクリックデータが自局装置のサイクリックデータであれば破棄をすることにより、リアルタイム通信を行うサイクリック伝送と非リアルタイム通信を行うトランジェント伝送を行い、さらに局装置の障害を検知することが可能となる。
また、本発明によれば、同一ネットワーク上に存在するOA機器等に対する不要なトラフィックが少なく、このためOA機器等への影響が少ないサイクリック伝送を実現することができる。
【0096】
また、本発明によれば、ある局装置からトリガーを同報通知により送出し、トリガーを受信したタイミングで局装置間に形成された論理的双方向リングを用いてサイクリックデータを双方向に循環させ、隣局から届いたサイクリックデータが2度目に受信したものであれば、もう一方の隣局へ転送せずに破棄することにより、リアルタイム通信を行うサイクリック伝送と非リアルタイム通信を行うトランジェント伝送を行い、さらに局装置の障害を検知することが可能となる。
【0097】
また、本発明によれば、ある局装置からトリガーを同報通知を送出し、トリガーを受信したタイミングで局装置間に形成された論理的双方向リングを用いてサイクリックデータを双方向に循環させ、隣局から届いたサイクリックデータが他局装置のサイクリックデータであれば必ずもう一方の隣局へ転送し、隣局から届いたサイクリックデータが自局装置のサイクリックデータであれば破棄をすることにより、リアルタイム通信を行うサイクリック伝送と非リアルタイム通信を行うトランジェント伝送を行い、さらに局装置の障害を検知することが可能となる。
【0098】
また、本発明によれば、複数の局装置とスイッチングハブとで構成される産業用イーサネットLANにおいて、スイッチングハブを介して接続された複数の局装置間でトークンを巡回させると共に、各局装置はトークンとは非同期に独自のタイミングで自局装置のサイクリックデータを同報通知することにより、リアルタイム通信を行うサイクリック伝送と非リアルタイム通信を行うトランジェント伝送を行い、さらに局装置の障害を検知することが可能となる。
【0099】
また、本発明によれば、複数の局装置とスイッチングハブとで構成される産業用イーサネットLANにおいて、ある局装置からトリガーを同報通知を送出し、各局装置はトリガーを受信したタイミングで自局装置のサイクリックデータを同報通知することにより、リアルタイム通信を行うサイクリック伝送と非リアルタイム通信を行うトランジェント伝送を行い、さらに局装置の障害を検知することが可能となる。
【0100】
また、本発明によれば、複数の局装置とスイッチングハブとで構成される産業用イーサネットLANにおいて、ある局装置からトリガーを同報通知を送出し、各局装置はトリガーを受信したタイミングで自局装置のサイクリックデータを同報通知し、サイクリックデータを受信した局装置が送信元局装置に対してAckを返すことにより、リアルタイム通信を行うサイクリック伝送と非リアルタイム通信を行うトランジェント伝送を行い、さらに局装置の障害を検知することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るデータ通信システムの物理的システム構成を示す図。
【図2】 実施の形態1、2に係るデータ通信システムの論理的システム構成を示す図。
【図3】 実施の形態1に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図4】 実施の形態1に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図5】 実施の形態1に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図6】 実施の形態2に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図7】 実施の形態2に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図8】 実施の形態2に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図9】 実施の形態3、4に係るデータ通信システムの論理的システム構成を示す図。
【図10】 実施の形態3に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図11】 実施の形態3に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図12】 実施の形態3に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図13】 実施の形態3に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図14】 実施の形態4に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図15】 実施の形態4に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図16】 実施の形態4に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図17】 実施の形態5に係るデータ通信システムの論理的システム構成を示す図。
【図18】 実施の形態5に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図19】 実施の形態5に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図20】 実施の形態5に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図21】 実施の形態6、7のデータ通信システムの論理的システム構成を示す図。
【図22】 実施の形態6に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図23】 実施の形態7に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図24】 実施の形態7に係るデータ通信システムの動作例を示す図。
【図25】 従来システム(特開2000−92109)の構成を示す図。
【図26】 従来システム(JOP−1001 FL−net)の構成を示す図。
【符号の説明】
101 スイッチングハブ装置、102 局装置、103 通信ケーブル、201 時計回り論理リング、202 反時計回り論理リング、501 トリガー伝送経路、502 時計回り論理リング、503 反時計回り論理リング、801 トークン伝送経路、802 メッシュ状伝送経路、1001 メッシュ状伝送経路。
Claims (17)
- 複数のデータ通信装置と、前記複数のデータ通信装置間のデータ通信を中継する中継装置とを有し、
前記中継装置を介して前記複数のデータ装置間でデータを二方向で巡回させる巡回経路を構成するデータ通信システムであって、
各データ通信装置は、
自己が発信する自発信データを、前記巡回経路において自己の両隣に位置するデータ通信装置を宛先として前記中継装置に対して送信し、
前記自発信データ以外の他発信データを前記巡回経路において自己の両隣の一方に位置するデータ通信装置より前記中継装置を介して受信し、受信した前記他発信データと同一のデータを既に受信しているか否かを判断し、受信した前記他発信データと同一のデータを受信していない場合に、受信した前記他発信データを前記巡回経路において自己の両隣の他方に位置するデータ通信装置を宛先として当該データを前記中継装置に対して送信し、受信した前記他発信データと同一のデータを既に受信している場合に、受信した前記他発信データを前記中継装置に対して送信しないことを特徴とするデータ通信システム。 - 各データ通信装置は、
受信した前記他発信データよりも新しいデータを既に受信しているか否かを判断し、受信した前記他発信データよりも新しいデータを受信していない場合に、受信した前記他発信データを前記巡回経路において自己の両隣の他方に位置するデータ通信装置を宛先として当該データを前記中継装置に対して送信し、受信した前記他発信データよりも新しいデータを既に受信していた場合に、受信した前記他発信データを前記中継装置に対して送信しないことを特徴とする請求項1に記載のデータ通信システム。 - 前記各データ通信装置は、前記巡回経路において自己の両隣の一方に位置するデータ通信装置より前記中継装置を介して前記他発信データを受信した場合に、前記他発信データの受信に対する受信確認を前記巡回経路において自己の両隣の一方に位置するデータ通信装置に対して送信することを特徴とする請求項1に記載のデータ通信システム。
- 複数のデータ通信装置と、前記複数のデータ通信装置間のデータ通信を中継する中継装置とを有し、
前記中継装置を介して前記複数のデータ装置間でデータを二方向で巡回させる巡回経路を構成するデータ通信システムであって、
各データ通信装置は、
自己が発信する自発信データを、前記巡回経路において自己の両隣に位置するデータ通信装置を宛先として前記中継装置に対して送信し、
前記巡回経路において自己の両隣の一方に位置するデータ通信装置より前記中継装置を介していずれかのデータを受信し、受信したデータが前記自発信データであるか前記自発信データ以外の他発信データかを判断し、受信したデータが前記他発信データである場合には、受信した前記他発信データを前記巡回経路において自己の両隣の他方に位置するデータ通信装置を宛先として前記中継装置に対して送信し、受信したデータが前記自発信データである場合には、受信した前記自発信データを前記中継装置に対して送信しないことを特徴とするデータ通信システム。 - 前記中継装置は、
前記自発信データを受信した場合に、前記巡回経路において前記自発信データを送信した自発信データ通信装置の両隣に位置するデータ通信装置に対して受信した前記自発信データを送信し、
前記巡回経路において前記自発信データ通信装置の両隣に位置する隣接データ通信装置の各々は、
前記巡回経路において自己の両隣の一方に位置する前記自発信データ通信装置より送信された前記自発信データを前記他発信データとして前記中継装置より受信し、受信した前記他発信データを前記巡回経路において自己の両隣の他方に位置するデータ通信装置を宛先として前記中継装置に対して送信し、
前記中継装置は、
各隣接データ通信装置より前記他発信データを受信した場合に、前記巡回経路において前記各隣接データ通信装置の両隣に位置するデータ通信装置のうち前記自発信データ通信装置以外のデータ通信装置に対して前記他発信データを送信することを特徴とする請求項1又は4に記載のデータ通信システム。 - 前記各データ通信装置は、前記自発信データとして、一定の時間内に他のデータ通信装置の全てに到達させることが必要な時限データを一定の周期ごとに前記中継装置に対して送信することを特徴とする請求項1又は4に記載のデータ通信システム。
- 前記データ通信システムは、前記中継装置をイーサネットスイッチングハブとし、前記各データ通信装置をイーサネット用インターフェイスを備えたデータ通信装置とするイーサネットデータ通信システムであることを特徴とする請求項1又は4に記載のデータ通信システム。
- 前記各データ通信装置は、他のデータ通信装置との間で非同期に自己が発信するデータを前記中継装置に対して送信することを特徴とする請求項1又は4に記載のデータ通信システム。
- 前記各データ通信装置は、前記各データ通信装置に前記自発信データの送信を指示する送信指示に同期して前記自発信データを前記中継装置に対して送信することを特徴とする請求項1又は4に記載のデータ通信システム。
- 複数のデータ通信装置と、前記複数のデータ通信装置間のデータ通信を中継する中継装置とを有するデータ通信システムであって、
各データ通信装置は、一定の時間内に他のデータ通信装置の全てに到達させることが必要な時限データを、前記各データ通信装置に前記時限データの送信を指示する送信指示に同期して、一定の周期ごとに前記中継装置を介して前記他のデータ通信装置に対して送信し、
前記中継装置は、各データ通信装置より受信した時限データを、前記時限データを送信したデータ通信装置以外の他のデータ通信装置の全てに対して同報送信することを特徴とするデータ通信システム。 - 前記データ通信システムは、前記中継装置をイーサネットスイッチングハブとし、前記各データ通信装置をイーサネット用インターフェイスを備えたデータ通信装置とするイーサネットデータ通信システムであることを特徴とする請求項10に記載のデータ通信システム。
- 前記複数のデータ通信装置の少なくとも一つのデータ通信装置は、障害検出のための障害検出データを送信し、
前記中継装置は、前記複数のデータ通信装置に対して前記障害検出データを転送して前記障害検出データを前記複数のデータ通信装置間で巡回させることを特徴とする請求項10又は11に記載のデータ通信システム。 - 前記各データ通信装置は、他のデータ通信装置より送信された時限データを前記中継装置を介して受信し、受信した時限データに対する受信確認を前記時限データを送信したデータ通信装置に対して前記中継装置を介して送信することを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載のデータ通信システム。
- 前記各データ通信装置は、一定の時間内に他のデータ通信装置の全てに到達させることが必要とされない非時限データを、前記時限データを送信していない間に前記中継装置に送信可能とすることを特徴とする請求項6又は10に記載のデータ通信システム。
- 複数のデータ通信装置と、前記複数のデータ通信装置間のデータ通信を中継する中継装置とを用い、
前記複数のデータ装置間に隣接関係を形成し、前記複数のデータ装置間でデータを二方向で巡回させるデータ通信方法であって、
各データ通信装置に、
自己が発信する自発信データを、自己の両隣に位置するデータ通信装置を宛先として前記中継装置に対して送信させ、
前記自発信データ以外の他発信データを自己の両隣の一方に位置するデータ通信装置より前記中継装置を介して受信させ、受信した前記他発信データと同一のデータを既に受信しているか否かを判断させ、受信した前記他発信データと同一のデータを受信していない場合に、受信した前記他発信データを自己の両隣の他方に位置するデータ通信装置を宛先として当該データを前記中継装置に対して送信させ、受信した前記他発信データと同一のデータを既に受信している場合に、受信した前記他発信データを前記中継装置に対して送信させないことを特徴とするデータ通信方法。 - 複数のデータ通信装置と、前記複数のデータ通信装置間のデータ通信を中継する中継装置とを用い、
前記複数のデータ装置間に隣接関係を形成し、前記複数のデータ装置間でデータを二方向で巡回させるデータ通信方法であって、
各データ通信装置に、
自己が発信する自発信データを、自己の両隣に位置するデータ通信装置を宛先として前記中継装置に対して送信させ、
自己の両隣の一方に位置するデータ通信装置より前記中継装置を介していずれかのデータを受信させ、受信したデータが前記自発信データであるか前記自発信データ以外の他発信データかを判断させ、受信したデータが前記他発信データである場合には、受信した前記他発信データを自己の両隣の他方に位置するデータ通信装置を宛先として前記中継装置に対して送信させ、受信したデータが前記自発信データである場合には、受信した前記自発信データを前記中継装置に対して送信させないことを特徴とするデータ通信方法。 - 複数のデータ通信装置と、前記複数のデータ通信装置間のデータ通信を中継する中継装置とを用いるデータ通信方法であって、
各データ通信装置に、一定の時間内に他のデータ通信装置の全てに到達させることが必要な時限データを、前記各データ通信装置に前記時限データの送信を指示する送信指示に同期して、一定の周期ごとに前記中継装置を介して前記他のデータ通信装置に対して送信させ、
前記中継装置に、各データ通信装置より受信した時限データを、前記時限データを送信したデータ通信装置以外の他のデータ通信装置の全てに対して同報送信させることを特徴とするデータ通信方法。
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