JP3752476B2 - 遊技機 - Google Patents

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JP3752476B2 JP2002198863A JP2002198863A JP3752476B2 JP 3752476 B2 JP3752476 B2 JP 3752476B2 JP 2002198863 A JP2002198863 A JP 2002198863A JP 2002198863 A JP2002198863 A JP 2002198863A JP 3752476 B2 JP3752476 B2 JP 3752476B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機やコイン遊技機あるいはスロットマシン等で代表される遊技機に関し、詳しくは、表示状態が変化可能な可変表示手段含み、前記可変表示手段の表示結果が予め定められた大当り表示態様になった場合に遊技者にとって有利な大当り状態に制御可能となる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機において、従来から一般的に知られているものに、たとえば、表示状態が変化可能な可変表示手段を含み、前記可変表示手段の表示結果が予め定められた大当り表示態様になった場合に遊技者にとって有利な大当り状態に制御可能となる遊技機があった。この種の従来の遊技機のうちには、大当り表示態様となる確率が変動制御される遊技機があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この種の従来の遊技機においては、大当り表示態様が導出表示される可変表示手段の表示結果次第で大当り表示態様確率が変動制御されるものであったために、大当り表示態様に対する期待感と確率変動に対する期待感とが同じ可変表示手段によって同じタイミングで付与されてしまい、期待感を分散して与えることができないという問題があった。
【0005】
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、可変表示手段が大当り表示状態となる確率および普通可変表示手段が当り表示状態となる確率に関して変化に富み、しかも遊技者に大当り表示態様に対する期待感と確率変動に対する期待感とを分散させて与えることが可能な遊技機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、表示状態が変化可能な可変表示手段(特別可変表示装置14)を含み、前記可変表示手段の表示結果が予め定められた大当り表示態様(特定の識別情報の組合せ(たとえば777等の大当り図柄)になった場合に遊技者にとって有利な大当り状態に制御可能となる遊技機であって、
表示状態が変化可能な普通可変表示手段(普通可変表示装置4)と、
遊技者にとって有利な第1の状態と遊技者にとって不利な第2の状態とに変化可能であり、打玉の入賞に伴って前記可変表示手段の表示結果を導出表示させるための可変表示条件が成立するように定められた普通可変入賞球装置(普通可変入賞球装置8)と、
前記普通可変表示手段の表示結果が予め定められた当り表示態様となった場合に前記普通可変入賞球装置を第1の状態に制御する制御手段(図12のS60)と、
前記可変表示手段の表示結果を前記大当り表示態様にするか否かを表示するための可変表示とは異なる、前記大当り表示態様となる確率を変動するか否かを表示するための可変表示を行なう確率変動表示手段(図1の確率変動用可変表示器24)と、
前記可変表示手段の表示結果が所定の表示結果となった後に、前記確率変動表示手段の表示結果を導出表示させる制御を行なう確率変動表示制御手段(図24の確率変動図柄停止処理)と、
前記確率変動表示手段の表示結果が所定の第1表示態様となった場合に、前記可変表示手段の表示結果が前記大当り表示態様となる確率を変動させた大当り確率変動状態にする大当り確率変動手段(図24のS146)と、
前記確率変動表示手段の表示結果が所定の第2表示態様となった場合に、前記普通可変表示手段の表示結果が前記当り表示態様となる確率を変動させた当り確率変動状態にする当り確率変動手段(図24のS145)とを含むことを特徴とする。
請求項2に記載の本発明は、表示状態が変化可能な可変表示手段(特別可変表示装置14)を含み、前記可変表示手段の表示結果が予め定められた大当り表示態様(特定の識別情報の組合せ(たとえば777等の大当り図柄)になった場合に遊技者にとって有利な大当り状態に制御可能となる遊技機であって、
表示状態が変化可能な普通可変表示手段(普通可変表示装置4)と、
遊技者にとって有利な第1の状態と遊技者にとって不利な第2の状態とに変化可能であり、打玉の入賞に伴って前記可変表示手段の表示結果を導出表示させるための可変表示条件が成立するように定められた普通可変入賞球装置(普通可変入賞球装置8)と、
前記普通可変表示手段の表示結果が予め定められた当り表示態様となった場合に前記普通可変入賞球装置を第1の状態に制御する制御手段(図12のS60)と、
前記可変表示手段の表示結果を前記大当り表示態様にするか否かを表示するための可変表示とは異なる、前記大当り表示態様となる確率を変動するか否かを表示するための可変表示を行なう確率変動表示手段(図1の確率変動用可変表示器24)と、
前記大当り状態の終了後に前記確率変動表示手段の表示結果を導出表示させる制御を行なう確率変動表示制御手段(図24の確率変動図柄停止処理)と、
前記確率変動表示手段の表示結果が所定の第1表示態様となった場合に、前記可変表示手段の表示結果が前記大当り表示態様となる確率を変動させた大当り確率変動状態にする大当り確率変動手段(図24のS146)と、
前記確率変動表示手段の表示結果が所定の第2表示態様となった場合に、前記普通可変表示手段の表示結果が前記当り表示態様となる確率を変動させた当り確率変動状態にする当り確率変動手段(図24のS145)とを含むことを特徴とする。
請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2に記載の発明の構成に加えて、遊技状態を報知する報知手段(スピーカ62、レール飾りランプ41)をさらに含み、
該報知手段は、前記大当り確率変動状態を報知するときと前記当り確率変動状態を報知するときとで報知の態様を異ならせること(なお、図28において「確率向上時」と表示してあるのは、特別図柄の確率向上時、普通図柄の確率向上時の両方を指しているが、これらを別々にし、特別図柄の確率向上時と普通図柄の確率向上時とで報知の態様を別々にしてもよい。)を特徴とする。
請求項4に記載の本発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記当り確率変動手段は、前記可変表示手段が表示結果を導出表示させる回数が所定回数に達したときに、前記当り確率変動状態を終了させること(確率向上状態の開始後において、(b)普通可変表示装置4や特別可変表示装置14の可変表示が所定回数行なわれた場合、確率向上状態を終了させてもよい。)を特徴とする。
【0007】
【作用】
請求項1に記載の本発明によれば、普通可変入賞球装置への打玉入賞に伴って可変表示手段の表示結果を導出表示させるための可変表示条件が成立し、可変表示手段の表示結果が予め定められた大当り表示態様になった場合に遊技者にとって有利な大当り状態になる。普通可変表示手段の表示結果が当り表示態様となった場合に普通可変入賞球装置が遊技者にとって不利な第2の状態から遊技者にとって有利な第1の状態に変化する。確率変動表示制御手段の働きにより、可変表示手段の表示結果が所定の表示結果となった後に、確率変動表示手段の表示結果が導出表示される。確率変動表示手段の表示結果が所定の第1表示態様となった場合に、大当り確率変動手段の働きにより、前記可変表示手段の表示結果が前記大当り表示態様となる確率を変動させた大当り確率変動状態に制御される。また、確率変動表示手段の表示結果が所定の第2表示態様となった場合に、当り確率変動手段の働きにより、普通可変表示手段の表示結果が前記当り表示態様となる確率を変動させた当り確率変動状態に制御される。
請求項2に記載の本発明によれば、普通可変入賞球装置への打玉の入賞に伴って可変表示手段の表示結果を導出表示させるための可変表示条件が成立し、可変表示手段の表示結果が予め定められた大当り表示態様になった場合に遊技者にとって有利な大当り状態になる。普通可変表示手段の表示結果が当り表示態様となった場合に普通可変入賞球装置が遊技者にとって不利な第2の状態から遊技者にとって有利な第1の状態に変化する。確率変動表示制御手段の働きにより、大当り状態の終了後に、確率変動表示手段の表示結果が導出表示される。確率変動表示手段の表示結果が所定の第1表示態様となった場合に、大当り確率変動手段の働きにより、前記可変表示手段の表示結果が前記大当り表示態様となる確率を変動させた大当り確率変動状態に制御される。また、確率変動表示手段の表示結果が所定の第2表示態様となった場合に、当り確率変動手段の働きにより、普通可変表示手段の表示結果が前記当り表示態様となる確率を変動させた当り確率変動状態に制御される。
請求項3に記載の本発明によれば、請求項1または請求項2に記載の発明の作用に加えて、報知手段の働きにより、大当り確率変動状態当り確率変動状態とが異なる態様で報知される。
請求項4に記載の本発明によれば、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明の作用に加えて、当り確率変動手段の働きにより、可変表示手段が表示結果を導出表示させる回数が所定回数に達したときに、当り確率変動状態が終了する。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らずコイン遊技機やスロットマシン等の遊技機であってもよく、複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示部を有する可変表示装置を含み、その可変表示部の可変停止時の表示結果が予め定められた特定の識別情報になった場合に所定の遊技価値が付与可能な遊技機であればすべて含まれる。
【0009】
図1は、遊技機の一例のパチンコ遊技機における遊技領域に配設された各種機器や装置を示す正面図である。
【0010】
遊技盤1の前面に形成された遊技領域2には図示しない打球装置によりパチンコ玉が1つずつ打込まれる。この遊技領域2には、複数種類の識別情報が可変表示可能な普通可変表示装置4と、複数種類の識別情報が可変表示可能な特別可変表示装置14とが一体に設けられている。さらに、遊技領域2には、1対の可動翼片9が普通電役物ソレノイド10によって開閉されることにより打玉が入賞しやすい遊技者にとって有利な第1の状態と打玉が入賞できない遊技者にとって不利な第2の状態とに変化する普通可変入賞球装置8が設けられている。この普通可変入賞球装置8は、電動ヤクモノ式始動入賞口を構成しており、第1の状態に変化した後所定期間(たとえば5.9秒)の経過または打玉の所定個数(6個)の入賞のうちいずれか早いほうの条件が成立することにより第2の状態に切替わり打玉が入賞できない状態になる。なお、この普通可変入賞球装置8が第2の状態になれば、打玉がまったく入賞できないのではなく入賞しにくいように構成してもよい。また、第1の状態として所定期間開成させる代わりに所定回数を開閉させるようにしてもよい。
【0011】
遊技領域2の下方位置には、開閉板19が開閉することにより打玉が入賞しやすい遊技者にとって有利な第1の状態と打玉が入賞しない遊技者にとって不利な第2の状態とに変化可能な特別可変入賞球装置17が設けられている。なお、この特別可変入賞球装置17が第2の状態では打玉が入賞不可能ではないが入賞困難となるように構成してもよい。さらに遊技領域2には、始動通過口5a,5b、始動入賞口12、通常の入賞口36,37,38が設けられている。
【0012】
遊技領域2内に打込まれたパチンコ玉が始動通過口5a,5bを通過すれば、その通過玉が始動通過玉検出器6a,6bにより検出され、その検出出力に基づいて普通可変表示装置4の左普通図柄表示器4a,中普通図柄表示器4b,右普通図柄表示器4cが可変開始し、所定時間の経過により、左普通図柄表示器4a,中普通図柄表示器4b,右普通図柄表示器4cの順序で可変表示が停止する。この始動通過口5a,5bをパチンコ玉が通過するごとにその始動通過個数が加算記憶され、その始動通過記憶に基づく普通可変表示装置4の可変表示が行なわれるごとに始動通過記憶値が「1」ずつ減算される。その始動通過記憶値が始動記憶表示器7により表示される。なお、この始動通過個数の記憶の上限はたとえば「4」と定められている。なお、上限を設けないようにしてもよいし、上限を大きくしてもよい。
【0013】
遊技領域2内に打込まれたパチンコ玉が普通可変入賞球装置8に入賞すれば始動入賞玉検出器11により検出され、その検出出力に基づいて特別可変表示装置14が可変開始される。なお、この始動入賞玉検出器11は、普通可変入賞球装置8内に入賞した入賞玉の個数を計数するための検出スイッチにも兼用される。さらに、打込玉が始動入賞口12に入賞すればその入賞玉が始動入賞玉検出器13により検出され、その検出出力に基づいて特別可変表示装置14が可変開始される。この特別可変表示装置14の可変表示は、所定時間の経過により、左特別図柄表示部14a,右特別図柄表示部14c,中特別図柄表示部14bの順序で停止する。なお、普通可変入賞球装置8にパチンコ玉が入賞するごとにまたは始動入賞口12にパチンコ玉が入賞するごとにその入賞個数が加算記憶され、その入賞記憶に基づいて特別可変表示装置14が可変表示されるごとにその入賞記憶値が「1」ずつ減算される。この始動入賞記憶の上限値はたとえば「4」と定められており、その始動入賞記憶値が始動入賞記憶表示器15により表示される。なお、記憶の上限値をもっと大きな値にしてもよいし上限値を設けないようにしてもよい。
【0014】
普通可変表示装置4の可変停止時の表示結果が予め定められた識別情報(たとえば3,7,Fのいずれかの図柄からなるぞろ目)となれば、普通可変入賞球装置8の可動部材9が開成して第1の状態になる。この普通可変入賞球装置8への打玉の入賞確率が向上して特別可変表示装置14が可変開始される確率が向上する。この特別可変表示装置14には、中央横およびななめ右上りおよびななめ右下がりの合計3列の当り列(組合せ有効列)が定められおり、この特別可変表示装置14の可変停止時の表示結果が、この3列の当り列上のいずれかにおいて特定の識別情報の組合せ(たとえば777等の大当り図柄)が成立した場合には特定遊技状態が発生し、特別可変入賞球装置17のソレノイド20が励磁されて開閉板19が開成した第1の状態となり、大当り状態となる。この開閉板19が開成すれば、打込玉が入賞領域18に進入可能となる。なお、第1の状態として、開閉板19を開成させる代わりに、開閉させてもよい。この入賞領域18には、特定入賞領域(Vポケット)21が設けられており、特定入賞領域21に入賞した入賞玉は特定入賞玉検出器22により検出され、特定入賞領域21に入賞しなかった玉は入賞個数検出器23により検出される。そして、特定入賞玉検出器22による入賞玉の検出個数と入賞個数検出器23による入賞玉の検出個数との和が特別可変入賞球装置17内に入賞したパチンコ玉の合計となる。この特別可変入賞球装置17の第1の状態は、所定時間(たとえば30秒間)の経過または所定個数(たとえば10個)の打玉の入賞のうちいずれか早いほうの条件が成立することにより終了し、第2の状態に切替わる。この特別可変入賞球装置17の第1の状態の期間中に進入したパチンコ玉が1つでも特定入賞領域21内に入賞すれば、その回の第1の状態が終了した後再度開閉板19が開成されて第1の状態が繰返し継続制御される。この繰返し継続制御の上限回数はたとえば16回に定められている。この繰返し継続制御が行なわれた回数が開放回数表示器に兼用されている確率変動用可変表示器24により表示され、特別可変入賞球装置17内に入賞した入賞玉の個数が入賞個数表示器25により表示される。なお、図中16は当り列表示LEDであり、前記特定の識別情報の組合せ成立時等にその組合せが成立した当り列(組合せ有効列)を表示するためのものである。
【0015】
一方、特別可変表示装置14の停止時の表示結果が大当り図柄となり、大当り状態が発生してその大当り状態が終了したときに、確率変動用可変表示器24が所定時間(たとえば2秒)可変表示した後停止する。その停止時の表示結果が、たとえば3または7のぞろ目からなる確率向上図柄の場合に確率変動条件が成立して、特別可変表示装置14の停止時の表示結果が予め定められた所定の識別情報(たとえば7,F,G等のいずれかの大当り図柄からなるぞろ目)となる確率が向上するように制御され、たとえば3,7以外の数字のぞろ目からなる確率向上図柄の場合に確率変動条件が成立して普通可変表示装置4の停止時の表示結果が予め定められた所定の識別情報(たとえば3,7,Fのいずれかの図柄からなるぞろ目)となる確率が向上するように制御される。なお、確率変動用の専用の表示器で確率変動図柄表示を行なってもよい。また、本実施の形態においては、普通可変表示装置4を7セグLEDにより構成し、特別可変表示装置を回転ドラム式の可変表示装置で構成したものを示したが、本発明はこれに限らず、両方の可変表示装置を回転ドラム式または7セグLEDで構成してもよく、さらに、一方または両方の可変表示装置を、液晶表示式可変表示装置,ドットマトリックス式可変表示装置,エレクトロルミネセンスを用いた可変表示装置、複数のランプが点灯走行して可変表示を行なうルーレット式可変表示装置、回転ディスク式可変表示装置等で構成してもよい。さらに、各図柄表示器4a,4b,4cあるいは各図柄表示部14a,14b,14cは1つまたは2つあるいは4つ以上の図柄表示器,図柄表示部で構成してもよい。さらに、これら可変表示装置は、通常時可変表示され、打玉の始動入賞等に基づいて直ちにあるいは所定時間後に停止制御されるものであってもよい。
【0016】
遊技領域2には、さらに風車ランプ29,飾りLED(A)27,飾りLED(B)28,V表示LED26,ドラムランプ34,肩ランプ30,サイドランプ31,センターランプ33,袖ランプ32が設けられている。さらに、遊技領域2の外側には、レール飾りランプ30(図示せず)が、パチンコ遊技機には遊技効果ランプ40が設けられている。遊技領域2内に打込まれたパチンコ玉がいずれの入賞領域や入賞装置にも入賞しなかった場合には、アウト玉としてアウト口39から回収される。なお、本発明においては、普通可変表示装置4は必ずしも設けなくてもよく、また、それぞれの表示部が別になっておれば確率変動用可変表示器24を可変表示装置3に一体に設けてもよい。また、表示部を可変表示部で兼用するようにしてもよい。たとえば特別可変表示装置14による大当りの発生終了後、1回目の特別可変表示装置14の表示結果が所定の表示結果である場合(たとえば左図柄,中図柄,右図柄の少なくともいずれか1つが「7」で停止した場合)に確率変動条件が成立するようにしてもよい。
【0017】
図2は、特別可変表示装置を構成するドラムユニットの構造を説明するための分解斜視図である。
【0018】
ドラムユニット42のドラム機構収納部43内には、回転ドラム46a,46b,46c(46b,46cは参照番号を省略する)が設けられている。この回転ドラム46a,46b,46cは、それぞれにステッピングモータ45a,45b,45c(45b,46cは参照番号を省略する)により回転されるように構成されている。ステッピングモータ45a〜45cは、それぞれモータ取付板44a,44b,44cに取付けられている。また、回転ドラム46a〜46cには、ドラム位置を検出するための無反射部分48a〜48cがそれぞれに形成されている。ドラム機構収納ボックス43の前記無反射部分48a〜48cに対応する位置には、透孔49a,49cがそれぞれ形成され、その透孔49a〜49cに、反射型フォトセンサからなるドラムセンサ51a〜51cがそれぞれ挿入される。このドラムセンサ51a〜51cは、中継端子基板52と共にドラム機構収納部43に固定されるセンサ基板50に設けられている。そして、ドラムセンサ51a〜51cによりそれぞれの無反射部分48a〜48cを検出することにより、それぞれの回転ドラム46a〜46cの基準位置からの回転角度が制御可能となる。これら回転ドラム46a,46b,46cの外周には、複数種類の識別情報(図柄)が描かれたドラムシール47a,47b,47cが貼着されている。
【0019】
図3は、前記各回転ドラムの外周に貼着された各ドラムシール47a,47b,47cに描かれた図形を展開した状態を示す展開図である。
【0020】
左の回転ドラム46aのドラムシール47aには、6種類の左大当り図柄53a〜58aを含む16個の図柄が描かれている。中央の回転ドラム46bのドラムシール47bには、6種類の中大当り図柄53b〜58bを含む16個の図柄が描かれている。右の回転ドラム46cのドラムシール47cには、6種類の右大当り図柄53c〜58cを含む16この図柄が描かれている。そして、この図3に示す1番左の列に示された数字やアルファベットは16進数で示された図柄No.であり、たとえば左大当り図柄53aは図柄No.「5」であり、中大当り図柄の53bで示された図柄は図柄No.が「1」であり、右大当り図柄58cで示された図柄の図柄No.は「F」である。これら大当り図柄のうち同じ種類の図柄が前記3本の当り列上に揃えば、前述したように、特別可変入賞球装置17が第1の状態に駆動制御されて大当り状態が発生する。
【0021】
図3に示されるような特別図柄によれば、図柄が表示される列が3列あり、各列には16の図柄があり、そのうち6つの大当り図柄があり、有効列が3つであるから、同じ種類の大当り図柄が3本の当り列上にそろう表示上の確率は6×3/163 ≒1/227.56となる。
【0022】
図4は、図1に示されるパチンコ遊技機の背面図である。パチンコ遊技機100の背面中央下部には、パチンコ遊技機の制御回路63を格納する基板ケース76が設けられている。制御回路63は、ドラムユニット42の中継端子基板52とはコネクタ79,78によって、各種ランプ・LED・センサなどが接続される中継端子基板81にはコネクタ80,82,83,84によって、外部から電源が供給されるターミナルボックス86には電源供給線85によってそれぞれ接続される。ターミナルボックス86には電源供給口87が設けられている。なお、ターミナルボックス86からは遊技場管理用コンピュータに対して後述する大当り情報を出力するための回路も設けられている。基板ケース76の背面右側には、施錠装置77が設けられており、施錠装置77に対応する位置の制御回路63のための基板には、1〜3の3つの設定位置のいずれかに設定可能な確率設定スイッチ75が設けられる。施錠装置77を施錠することにより確率設定スイッチ75は通常は人の手によって操作できないとともに設定値がわからない状態となる。確率を設定する際には、施錠装置77を操作して確率設定スイッチ75のカバーを開け、設定操作を行なうことになる。なお、本実施の形態では3通りの設定を行なうことができる確率設定スイッチ75を示したが、確率の設定操作が機械的に保持できるものであればどのようなスイッチであってもよく、たとえばスライドスイッチ,押ボタンスイッチ,スナップスイッチ,プッシュプルスイッチ,ロータリスイッチ,ディジタルスイッチ等を用いることができる。なお、図中88は打球発射装置、89は景品玉払出装置である。
【0023】
図5は、パチンコ遊技機に使用される制御回路を示すブロック図である。
パチンコ遊技機の制御回路63は、各種機器を制御するためのプログラムに従って動作するマイクロコンピュータなどを含む基本回路64を有する。この基本回路64には、メインCPU,RAM,ROM,入出力回路,サウンドジェネレータ等が含まれている。また、パチンコ遊技機の制御回路には、電源投入時に基本回路64にリセットパルスを与えるための初期リセット回路65と、基本回路64から与えられるクロック信号を分周して定期的(たとえば2msecごと)にリセットパルスを基本回路64に与えるためのパルス分周回路からなるクロック用リセットパルス発生回路66と、基本回路64からのアドレスデータをデコードし、基本回路64内のRAM,ROM,入出力回路,サウンドジェネレータにそれぞれチップセレクト信号を与えるアドレスデコード回路67とを含む。基本回路64には、入力信号として次のような信号が与えられる。
【0024】
パチンコ玉が特別可変入賞球装置17内に進入して入賞個数検出器23により検出されれば、その検出信号がスイッチ入力回路72を介して基本回路64に入力される。特別可変入賞球装置17内に進入したパチンコ玉が特定入賞領域21内に入賞して特定入賞玉検出器22により検出されれば、その検出信号がスイッチ入力回路72を介して基本回路64に入力される。パチンコ玉が始動入賞口12内に入賞してその入賞玉が入賞玉検出器13により検出されればその検出信号がスイッチ入力回路72を介して基本回路64に入力される。パチンコ玉が普通可変入賞球装置8内に入賞してその入賞玉が始動入賞玉検出器11により検出されればその検出信号がスイッチ入力回路72を介して基本回路64に入力される。パチンコ玉が始動通過口5a,5bを通過すればその通過玉が通過玉検出器6a,6bで検出され、その検出信号がスイッチ入力回路72を介して基本回路64に入力される。ステッピングモータ45a〜45cが回転して各回転ドラム46a〜46cが回転し、その各回転ドラム46a〜46cに形成されている無反射部分48a〜48cがセンサ基板50に設けられているドラムセンサ51a〜51cにより検出されれば、その検出信号がモータドライブ・センサ入力回路73を介して基本回路64に入力される。なお、このモータドライブ・センサ入力回路73は、サブCPUを含んでいる。確率設定スイッチ75の設定が設定1〜3のいずれであるかを示す信号がスイッチ入力回路72を介して基本回路64に入力される。なお、この信号は後述するように電源ON時のみ読込まれる。
【0025】
次に、基本回路64からは以下に述べる各種回路や機器に対し制御信号が出力される。
【0026】
音回路68を介してスピーカ62に音発生用の制御信号が出力される。セグメント・LED回路69を介して、確率変動用可変表示器24,入賞個数表示器25,左普通図柄表示器4a,中普通図柄表示器4b,右普通図柄表示器4c,始動通過記憶表示器7,始動入賞記憶表示器15,当り列表示LED16,飾りLED(A)27,飾りLED(B)28,V表示LED26にそれぞれ表示用の制御信号が出力される。ランプ・ソレノイド・大当り情報回路70を介して、各ソレノイド10,20にソレノイド励磁用制御信号を出力するとともに、ドラムランプ34,遊技効果ランプ40,レール飾りランプ41,風車ランプ29,肩ランプ30、サイドランプ31,センターランプ33、袖ランプ32にそれぞれランプ点灯(点滅)用制御信号を出力する。モータドライブ・センサ入力回路73を介して、各ステッピングモータ45a〜45cを駆動させるための制御信号を出力する。図中71は、大当り発生情報をホール用管理コンピュータ等に出力するための出力線である。
【0027】
なお、制御回路63の各種回路や機器には、電源回路74から所定の直流電圧が供給される。
【0028】
図6は、図5の制御回路の動作を説明するためのメインルーチンのフローチャートである。このメインルーチンはたとえば2msec毎に1回実行される。まずステップS(以下単にSという)1により、スタックセットの処理が行なわれ、S2により、RAMエラーがあったか否かの判断が行なわれる。この判断は、図5に示された基本回路64内のRAMの所定アドレスの内容を読出し、その値が所定の値と等しいか否かを調べることにより行なわれる。プログラムの暴走時や電源投入時直後には、RAMの格納データは不定であるため、判断の答えはNOとなって制御はS3に進む。S3においては、RAMに初期データが書込まれる。このとき、確率設定スイッチ75により設定された値が読込まれ、以後読込まれた値に従って定まる確率で、普通可変表示装置4や特別可変表示装置14に特定の識別情報が表示されるように制御される。その後制御はS10に進む。S3において初期データが書込まれるため、以後このメインルーチンの実行時には、S2における判断の答えはYESとなり、制御は直接S4に進む。
【0029】
S4においては、入出力ポートからのデータの出力処理が行なわれ、図5に示した各種回路や機器に対し制御信号が出力される。次にS5に進み、10カウントエラーがあるか否かおよびドラムエラーがあるか否かの判断が行なわれる。この10カウントエラーとは、特定入賞玉検出器22や入賞個数検出器23がショートあるいは断線している場合等であり、具体的には、特定入賞玉検出器22や入賞個数検出器23の出力信号が所定の時間(たとえば2.9秒)を越えて導出された場合あるいは特別可変入賞球装置17の1回の開成中に入賞玉が1個も検出されなかった場合に10カウントエラーありと判断される。ドラムエラーとは、回転ドラム46a〜46c(図2参照)が回転途中で停止したり回転制御できない状態となった場合である。10カウントエラーがなくかつドラムエラーもなかった場合にはS6に進むが、10カウントエラーまたはドラムエラーがあった場合にはS9に進む。
【0030】
S6では、リセット回数が奇数であるか否かの判断が行なわれる。このリセット回数とは、クロック用リセットパルス発生回路66(図5参照)から基本回路64に入力されたリセット信号によって基本回路64がリセットされた回数を意味し、リセットされるごとに「0」から「1」ずつ加算されて「7」にまで達し、その状態でさらに「1」加算されることにより「0」となり、「0」から再度カウントアップされるものである。このリセット回数が0または偶数の場合にはS7による特別図柄プロセス処理が行なわれ、リセット回数が奇数の場合にはS8による普通図柄プロセス処理が行なわれた後S9に進む。
【0031】
S9では、スイッチ入力処理が行なわれ、S10に進み、ランダム1,ランダム2,ランダム4のそれぞれのランダムカウンタを更新する処理が行なわれる。ランダム1カウンタとは、特別可変表示装置14の停止時の表示結果を大当りにするか否かを決定するための1次抽選用のカウンタであり、かつ、確率変動用可変表示器24の表示結果を確率変動図柄(当り図柄)にしないことが決定された場合に確率変動図柄以外の図柄(はずれ図柄)を決定するためのカウンタでもある。ランダム2カウンタとは、特別可変表示装置14の停止時の表示結果を大当りにするか否かを決定するための2次抽選用のランダムカウンタであり、かつ、確率変動用可変表示器24の表示結果を確率変動図柄にするか否かを決定するための抽選用のカウンタであり、かつ、確率変動図柄にする旨の決定に基づいて表示すべき確率変動図柄の種類を決定するカウンタにも兼用されている。
【0032】
ランダム1カウンタのとり得る値の範囲は0〜99であり、そのうちの当りとなる値の個数は通常時と確率向上時とで異なる。通常時には当り個数は4個であり、確率向上時は40個となる。すなわち、確率向上時には大当りか否かを決定するための1次抽選の際の当りとなる確率は通常の10倍となる。一方、ランダム2カウンタの取り得る値の範囲は0〜659であり、そのうちの当り個数は確率設定用スイッチの設定が1〜3のいずれであるかによって異なる。すなわち確率設定用スイッチ75が設定1となっている場合には当り個数は57個、設定2となっている場合には60個、設定3となっている場合には65個となるように制御される。
【0033】
したがって、ソフト上の大当り確率は、通常時と確率向上時、および確率設定スイッチ75の設定によって、6通りに変化することになる。このうち通常時の大当り確率は次のようになる。確率設定スイッチ75が設定1となっている場合には、1次抽選当り確率は4/100、2次抽選当り確率は57/660である。1次抽選および2次抽選のいずれとも当りの場合のみ大当りとなるわけであるから、設定1の場合には大当り確率は4/100×57/660≒1/289.5となる。同様に設定2の場合には2次抽選当り確率が60/660となるため、大当り確率は4/100×60/660=1/275となる。設定3の場合には2次抽選当り確率は65/660であり、大当り確率は4/100×65/660≒1/253.8となる。
【0034】
確率変動用可変表示器24の可変停止時の表示結果が3または7のぞろ目からなる確率向上図柄となった場合には、前述のように1次抽選の当り確率が4/100から40/100に向上する。したがって設定1〜3の場合の大当り確率もそれぞれ10倍となる。
【0035】
一方、ランダム2カウンタを用いての前述した確率変動図柄の抽選を行なうに際しては、特別可変表示装置14および普通可変表示装置4の当り図柄の出る確率を向上させるための確率変動図柄が出る確率は、特別可変表示装置14用の確率変動図柄と普通可変表示装置4用の確率変動図柄とで同じ確率に定められているが、確率設定用スイッチ75の設定状態でその確率が異なってくる。すなわち、設定3となっている場合は当り個数が132個、設定2となっている場合には120個、設定1となっている場合には110個となるように制御される。ゆえに、大当り後に高確率状態となる確率は、設定3で132/660=1/5、設定2で120/660=1/5.5、設定1で110/660=1/6となる。
【0036】
以上のことにより、特別可変表示装置14の表示結果が当りとなる図柄の組合せの成立する平均確率は、以下のようになる。
【0037】
設定3の場合、1/{253.8×(1−1/5)+25.38×1/5}≒1/208
設定2の場合、1/{275×(1−1/5.5)+27.5×1/5.5}≒1/230
設定1の場合、1/{289.5×(1−1/6)+28.95×1/6}≒1/246
このように、どの設定状態においても、前述した表示上の確率1/227.56の±10%の範囲内に収まっている。
【0038】
ランダム4カウンタとは、普通可変表示装置4の停止時の表示結果を当りにするか否かを決定するための抽選用のランダムカウンタである。普通可変表示装置4の停止時の表示結果を当りとする当り確率も、確率設定スイッチ75の設定によって変化される。その変化の制御の方法は以下のようである。
【0039】
確率設定スイッチ75が設定3となっている場合には、ランダム4カウンタの取り得る値の範囲は0〜44、設定2の場合には0〜47、設定1の場合には0〜53となる。そして、通常時にはこれらのランダム4の取り得る範囲の値のうち1個のみが当りとなるが、確率変動用可変表示器24の可変停止時の表示結果が3,7以外のぞろ目からなる確率向上図柄となった場合には当り確率が向上し、これらの値のうち10個が当りとなる。したがって通常時には、普通可変表示装置に当りの図柄が表示される確率は設定3の場合に1/45、設定2の場合に1/48、設定1の場合に1/54となり、設定3が最も高い確率で、設定1が最も低い確率で抽選が行なわれることになる。確率向上時にはこの確率がそれぞれ10倍に向上する。
【0040】
なお、本実施の形態の場合には特別図柄、普通図柄および確率変動用図柄の確率の設定を同一の確率設定スイッチ75を用いて調整するようにしたが、特別図柄、普通図柄および確率変動用図柄それぞれ別々に確率を調整できるようにしてもよく、確率変動用可変表示器24の停止時の表示結果が確率変動図柄となる確率のみ調整できるようにしてもよい。これについては図28に基づいて後述する。また、特別図柄と普通図柄のうちいずれか一方についてのみ確率を調整できるようにしてもよい。また、ソフト上の大当り確率を調整する方法としては、上述のような方法に限られず、結果的にソフト上の大当り確率を所定の範囲で調整できる方法であればどのような方法であってもよい。
【0041】
次にS11に進み、リセット回数が「0」,「4」,「1,2,3,5,6,7」であるか否かの判断が行なわれ、「0」である場合にはS12に進み、出力データテーブル選択が行なわれてS15に進む。一方、「4」の場合にはS14による音データ出力処理が行なわれてS15に進む。このS14に従ってスピーカ62から後述する図23で説明する効果音が発せられる。リセット回数が「1,2,3,5,6,7」の場合には、S13により飾りLED,ランプ制御が行なわれてS15に進む。このS13に従って各種ランプや飾りLEDが図27に示す態様で表示制御される。
【0042】
S15では、入賞記憶エリアへの格納処理が行なわれ、S16に進み、ランダム1,ランダム2,ランダム3,ランダム5のカウント値を更新する処理が行なわれる。このS16による更新処理は、クロック用リセットパルス発生回路66から発せられるリセットパルスの間隔時間(たとえば2msec)を利用してS1〜S15の制御動作を行ない、その制御動作を行なった後のリセット待ち時間を利用して繰返し行なわれる。なお、ランダム3カウンタとは、特別可変表示装置14のはずれ時における停止図柄を決定するためのランダムカウンタである。ランダム5カウンタとは普通可変表示装置4のはずれ時の停止図柄を決定するためのランダムカウンタである。図柄は3列のそれぞれについて16通りあるため、ランダム3カウンタの取り得る値は16進表示で0〜FFF、すなわち163 通りの値を取り得る。また、ランダム5については、普通可変表示装置4の各列には3通りの図柄が表示可能であるため、33 =27通りの値、すなわち0〜26の値を取る。
【0043】
図7は、S8に示した普通図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。S17により、普通図柄プロセスフラグが「0」,「1〜3」,「5」,「4,6」であるか否かの判断が行なわれる。この普通図柄プロセスフラグとは、普通可変表示装置を所定の順序に従って制御するために必要となるフラグであり、後述するS42により「1」にセットされ、S49により「1」ずつ加算され、S54により「5」にセットされ、S57により「6」にセットされ、S62により「0」にセットされる。そして、この普通図柄プロセスフラグが「0」にセットされている場合にはS18に進み、後述する図9に示す通常処理が行なわれる。普通図柄プロセスフラグが「1〜3」にセットされている場合にはS19に進み、図10に示す各図柄停止処理が行なわれる。普通図柄プロセスフラグが「5」にセットされている場合にはS20に進み、図11に示す開放前処理が行なわれる。普通図柄プロセスフラグが「4」または「6」にセットされている場合にはS21に進み、図12に示す開放中制御が行なわれる。
【0044】
図8は、S7に示された特別図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。S22により、特別図柄プロセスフラグの値が判定される。この特別図柄プロセスフラグは、パチンコ遊技機を所定の順序に従って制御するために必要となるフラグであり、後述するS70により「1」にセットされ、S76により「2」にセットされ、S75により「3」にセットされ、S81により「4」にセットされ、S87により「4」にセットされ、S90により「5」にセットされ、S93により「6」にセットされ、S98により「7」にセットされ、S104により「9」にセットされ、S106により「10」にセットされ、S108により「11」にセットされ、S113により「12」にセットされ、S147により「0」にセットされ、S124により「13」にセットされ、S118により「14」にセットされ、S134により「16」にセットされ、S140により「1」加算される。この特別図柄プロセスフラグが「0」にセットされている場合にはS23に進み、図13に示す通常処理が行なわれる。特別図柄プロセスフラグが「1」にセットされている場合にはS24に進み、図14に示すランダム2チェック処理が行なわれる。特別図柄プロセスフラグが「2」にセットされている場合にはS25に進み、図15に示す大当り図柄セット処理が行なわれる。特別図柄プロセスフラグが「3」にセットされている場合にはS26に進み、図16に示すはずれ図柄セット処理が行なわれる。特別図柄プロセスフラグが「4」にセットされている場合にはS27に進み、図17に示すサブCPUコマンドセット処理が行なわれる。特別図柄プロセスフラグが「5」にセットされている場合にはS28に進み、図18に示すサブCPUコマンド出力処理が行なわれる。特別図柄プロセスフラグが「6〜9」にセットされている場合にはS29に進み、図20に示す各ドラム停止処理が行なわれる。特別図柄プロセスフラグが「10」または「11」にセットされている場合にはS30に進み、図21に示す当りチェック処理が行なわれる。特別図柄プロセスフラグが「12」または「13」にセットされている場合にはS31に進み、図22に示す開放中処理が行なわれる。特別図柄プロセスフラグが「14」または「15」にセットされている場合にはS32に進み図23に示す開放後処理が行なわれる。特別図柄プロセスフラグが「16〜18」にセットされている場合にはS33に進み図24に示す確率変動図柄停止処理が行なわれる。
【0045】
次に、図25および図26に示されたフローチャートを説明する。図25は、S9に示されたスイッチ入力処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。図26は、S15に示された入賞記憶エリア格納処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【0046】
S148によりスイッチポート入力処理が行なわれる。この処理により、スイッチ入力回路72(図4参照)を介して各種検出器の検出信号が基本回路64に入力される。次にS149により、10カウントスイッチエラーチェックの処理が行なわれ、S150により、Vスイッチエラーチェック処理が行なわれる。この10カウントスイッチエラーチェックは、入賞個数検出器23(図1参照)からの検出信号が所定時間(たとえば2.9秒)継続して導出された場合にエラーとなる。同様に、Vスイッチエラーチェックも、特定入賞玉検出器22(図1参照)の検出出力が所定時間(たとえば2.9秒)継続して導出された場合にエラーとなる。次にS151により、10カウント・ドラムエラーがあるか否かの判断がなされ、ある場合にはそのままサブルーチンプログラムが終了する。このS151や前記S5によりエラーがあると判定された場合には、アラームフラグがセットされて警報表示や警報音が発生される(図示省略)。
【0047】
S151によりエラーがないと判断された場合にはS152に進み、特別図柄始動スイッチがONになっているか否かの判断が行なわれる。この特別図柄始動スイッチとは、本実施の形態においては、図1に示した普通可変入賞球装置(電動役物式始動入賞口)の始動入賞玉検出器11と始動入賞口12に入賞した始動入賞玉を検出する始動入賞玉検出器13とがあり、その2つの始動入賞玉検出器11,13のうち一方の始動入賞玉検出器をまずチェックし、そのチェックが終了した段階で他方の入賞玉検出器のチェックを行なう。まず、普通可変入賞球装置8に設けられている始動入賞玉検出器11の方のチェックが行なわれている状態を説明する。普通可変入賞球装置8にパチンコ玉が入賞していない状態では始動入賞玉検出器11からの検出信号が導出されないために、S152によりNOの判断がなされてS153に進み、対応するONカウンタすなわち始動入賞玉検出器11に対応するONカウンタがクリアされてS159に進む。このONカウンタとは、このスイッチ入力のサブルーチンプログラムが2msec毎に実行されてS152により続けてYESの判断がなされた場合に「1」ずつカウントアップされるものである。パチンコ玉が普通可変入賞球装置8内に入賞して始動入賞玉検出器11により検出されれば、所定のパルス幅を有する検出パルスが導出され、そのパルス幅に相当する回数だけS152によりYESの判断がなされ、その度にONカウンタがカウントアップされる。そのONカウンタの値が所定値(たとえば「3」)に達すればS154によりYESの判断がなされ、始動入賞玉が検出された旨の判定が行なわれる。一方、ノイズに起因して始動入賞玉検出器11が誤検出した場合に、瞬間的に検出信号が導出されてS152によりYESの判断が行われたとしても、次回のこのスイッチ入力サブルーチンプログラムの実行に際しては始動入賞玉検出器11からの検出パルスは既に立下がっているためにS153に進みONカウンタがクリアされることになり、ONカウンタが所定値(たとえば「3」)になることがなく、S154によりNOの判断がなされることになり、ノイズに起因した始動入賞玉の誤判定を防止できるように構成されている。
【0048】
S154によりYESの判断がなされた場合には、S155に進み、ONとなった特別図柄始動スイッチが電役始動口の始動入賞玉検出器11であるか否かの判断が行なわれ、電役始動口の始動入賞玉検出器である場合にはS156に進み、普通電役入賞個数を「1」加算してS157に進む。
【0049】
S157では、特別始動記憶数が最大(たとえば4)に達しているか否かの判断が行なわれ、達していない場合にはまだ余裕があるためにS158に進み、特別始動記憶数と始動入賞数とをそれぞれ「1」加算処理してS159に進む。一方、特別始動記憶数が既に最大(たとえば4)に達している場合にはそれ以上記憶できないためにS157によりYESの判断がなされて加算処理を行なうことなくS159に進む。次にS159に進み、すべての特別図柄始動チェックが終了したか否かの判断が行なわれ、終了している場合にはS160に進むが、未だに終了していない場合にはS152に進み、終了していない特別図柄始動スイッチすなわち始動入賞玉検出器13(図1参照)のチェックが行なわれる。この始動入賞玉検出器13の方のチェックも前述した普通可変入賞球装置8の始動入賞玉検出器11のチェックとほぼ同様に行なわれるが、相違点としては、S155によりNOの判断がなされてS156による加算処理が行なわれることなくS157に進む点である。
【0050】
すべての特別図柄始動チェックが終了した場合にはS160に進み、以降の普通図柄始動スイッチのチェック処理が行なわれる。普通図柄始動スイッチとしては、本実施の形態においては、始動通過口5a,5bに設けられている始動通過玉検出器6a,6b(図1参照)があり、そのうちの一方の始動通過玉検出器のチェックを行なった後に他方の始動通過玉検出器のチェックが行なわれる。まず始動通過玉検出器6aの方のチェックを行なっている場合について説明する。パチンコ玉が始動通過口5aに入賞していない場合には始動通過玉検出器6aがOFFの状態となっているためにS161に進み、対応するONカウンタすなわち始動通過玉検出器6aに対応するONカウンタがクリアされてS165に進む。一方、パチンコ玉が始動通過口5aを通過して始動通過玉検出器6aにより検出されれば、所定のパルス幅を有する検出パルスが導出されるために、その検出パルスが導出されている期間中このスイッチ入力サブルーチンプログラムが実行されるたびにS160によりYESの判断がなされる。このS160により続けてYESの判断がなされれば、そのたびにONカウンタがカウントアップされ、そのカウンタ値が所定値(たとえば「3」)に達すればS162によりYESの判断がなされる。このS161とS162の処理は、前述したS153とS154の処理と同様にノイズによる誤判定を防止するためのものであり、ノイズにより瞬間的に始動通過玉検出器から検出信号が導出されたとしてもS162よりNOの判断が行なわれ、パチンコ玉が通過した旨の誤判定を行なわないようにするためのものである。
【0051】
S162によりYESの判断がなされた場合にはS163に進み、普通始動記憶数が最大(たとえば4)に達しているか否かの判断がなされ、達していない場合にはまだ余裕があるためにS164に進み、普通始動記憶数と始動通過数とをそれぞれ「1」加算してS165に進む。一方、既に普通始動記憶数が最大(たとえば4)に達している場合にはそれ以上記憶できないために加算することなくS165に進む。S165では、すべての普通図柄始動チェックが終了したか否かの判断が行なわれ、終了している場合にはそのままサブルーチンプログラムが終了するが、終了していない場合、すなわち始動通過玉検出器6bの方のチェックがまだ終っていない場合には再びS160に戻り、S160〜S164の処理が行なわれる。
【0052】
次に、図26に基づいて入賞記憶エリア格納処理のサブルーチンプログラムを説明する。S166により、始動通過数が「0」であるか否かの判断が行なわれる。この始動通過数とは、S164により「1」ずつ加算され、後述するS168により「1」ずつ減算されるものである。始動通過数が「0」の場合にはS169に進むが、始動通過数が「0」でない場合にはS167に進み、ランダム4カウンタの値(S10参照)を普通図柄入賞記憶エリアの対応するエリアに格納する処理が行なわれ、S168により始動通過数を「1」減算する処理が行なわれて再びS166に戻り、始動通過数が「0」になるまでS166〜S168の処理を繰返す。なお、始動通過数は、すべての普通図柄始動スイッチが同時にON判定されても最大「2」であるため、最大でも2回繰返せば処理は終了する。
【0053】
始動通過数が0になった段階でS169に進み、始動入賞数が「0」であるか否かの判断が行なわれる。この始動入賞数は、前記S158により「1」ずつ加算され、後述するS171により「1」ずつ減算される。始動入賞数が「0」の場合にはそのままサブルーチンプログラムが終了するが、「0」でない場合にはS170に進み、ランダム1カウンタ,ランダム2カウンタの値(S10参照)を特別図柄入賞記憶エリアの対応するエリアに格納する処理が行なわれて、S171により始動入賞数が「1」減算された後S169に戻り、始動入賞数が「0」になるまでS169〜S171の処理を繰返す。この場合の繰返し回数も前述と同様の理由で最大2回となる。
【0054】
次に、図9に基づいて、S18に示された通常処理のサブルーチンプログラムを説明する。S34により、普通電役のソレノイド10をOFFにするデータがセットされ、このデータに基づいて普通電役のソレノイド10がOFFに制御されて普通可変入賞球装置8の可動翼片9が閉成した第2の状態となる。次にS35に進み、普通図柄入賞記憶があるか否かの判断が行なわれ、普通図柄入賞記憶エリア(図26S167参照)に入賞記憶がない場合にはそのままサブルーチンプログラムが終了するが、入賞記憶がある場合にはS36に進み、普通始動記憶数(図25S158参照)を「1」減算する処理が行なわれる。次にS37に進み、普通図柄入賞記憶エリア(S167参照)のエリア1に格納されているランダム4の値が当りとなる値であるか否かの判断が行なわれる。この普通図柄入賞記憶エリアは、普通始動記憶数に対応させてランダム4カウンタの値を格納できるように複数のエリアで構成されており、そのエリア1に格納されているランダム4カウンタの値が当りに相当する値であるか否かがこのS37により判断される。その判断に際しては、通常時においてはランダム4カウンタが取り得る範囲の値のうちある1つの値のみが大当りと判断されるが、後述するS144,S145によりランダム4カウンタの当り範囲を向上させる確率変動条件が成立している場合には、ランダム4カウンタが取り得る値の範囲のうち10種類の値のいずれでも大当りと判断される。その結果、確率向上時においては通常時に比べて大当りとなる確率が10倍に向上する。S37により大当りであると判断された場合にはS38に進み、ランダム5カウンタの左図柄用の値に合わせて左図柄=中図柄=右図柄をセットしてS42に進む。このS38により、普通可変表示装置4が予め定められた所定の識別情報(たとえば3,7,Fの図柄のうちのある図柄のぞろ目)となるように停止制御される。
【0055】
一方、S37により大当りでないと判断された場合にはS39に進み、ランダム5カウンタのカウント値に従って図柄がセットされ、S40に進み、S39によりセットされた図柄が左=中=右になっているか否かの判断が行なわれ、なっていない場合にはそのままS42に進む。一方、偶然的に左=中=右になっている場合には、そのままでは普通可変表示装置4の停止時の図柄がぞろ目となり当りの図柄の組合せとなってしまうために、S41により右図柄だけ「1」加算して強制的に図柄をずらせ、ぞろ目にならないように制御される。
【0056】
S42では、普通図柄入賞記憶エリアを1ずつシフトさせる処理が行なわれる。たとえば、エリア1に記憶されているデータを消去してその代わりにエリア2に記憶されていたデータをエリア1にシフトして記憶し、エリア3に記憶されていたデータをエリア2にシフトして記憶し、エリア4に記憶されていたデータをエリア3にシフトして記憶する等のように1つずつ記憶エリアをシフトさせる。次にS43により、普通図柄LEDタイマをクリアし、記憶しておいた基本時間をプロセスタイマAにセットするとともに、普通図柄プロセスフラグを「1」にする処理が行なわれる。この普通図柄LEDタイマは普通可変表示装置4の図柄の変動速度を制御するためのものである。また、「基本時間」は、S45またはS46により記憶された時間である。「プロセスタイマA」とは、普通可変表示装置および普通可変入賞球装置を制御するにあたって必要となる各種の制御時間を計時するためのものである。次にS44に進み、普通始動記憶数(図25S164,S36参照)が「2」以上であるか否かの判断が行なわれ、以上である場合にはS46により基本時間短縮を選択して記憶し、「2」未満である場合にはS45により基本時間標準を選択して記憶する処理が行なわれる。この基本時間とは、普通可変表示装置を可変開始してから停止制御に移行するまでの時間であり、基本時間短縮が選択された場合には約1.7秒程度となり、基本時間標準が選択された場合には約5秒となる。
【0057】
S43により普通図柄プロセスフラグが「1」に更新されたために、次回の普通図柄プロセス処理が行なわれる際にはS19に示す各図柄停止のプログラムが実行される。この各図柄停止処理のサブルーチンプログラムは、図10に示されており、S47により普通図柄LED回転処理が行なわれ、S48によりプロセスタイマAが終了したか否かの判断が行なわれる。未だに終了していない場合にはそのままサブルーチンプログラムが終了し、次回の普通図柄プロセス処理が実行される際も、普通図柄プロセスフラグが「1」のままであるためにS19の処理が行なわれ、S47による普通図柄LED回転処理が継続して行なわれる。この普通図柄LED回転処理はS48によりプロセスタイマAが終了するまで実行され、プロセスタイマAが終了すればS49以降の普通可変表示装置の停止制御に移行する。
【0058】
まずS49により、表示図柄=停止図柄にし、S50により、普通図柄プロセスフラグを「1」加算してS51に進む。これにより、まず左図柄が停止する。S51では、普通図柄プロセスフラグが「4」になっているか否かの判断が行なわれる。この段階では、普通図柄プロセスフラグは「2」となっているはずであるため、NOの判断がなされてS52に進み、プロセスタイマAに図柄停止待ち時間がセットされてサブルーチンプログラムが終了する。この図柄停止待ち時間は約0.4秒程度の時間である。普通図柄プロセス処理の次回の実行に際しては、普通図柄プロセスフラグが「2」となっているためにS19の各図柄停止処理が行なわれ、S47による普通図柄LEDの回転処理が継続して行なわれ、S52でセットされた図柄停止待時間が終了すればS48によりYESの判断がなされ、S49,S50の処理が行なわれる。この段階で、中図柄が停止し普通図柄プロセスフラグは「3」となる。ゆえに、S51によりNOの判断がなされ、S52に進む。さらに普通図柄プロセス処理の次回の実行に際しては、普通図柄プロセスフラグが「3」となっているために、S19の各図柄停止処理が再度実行されS47による普通図柄LEDの回転処理が継続して行なわれ、S48,S49,S50の処理が行なわれる。その結果右図柄が停止し、普通図柄プロセスフラグは「4」となるために、S51によりYESの判断がなされ、S53に進み、プロセスタイマAに外れ待ち時間がセットされる。この外れ待ち時間は約1秒程度である。次にS54により、左図柄=中図柄=右図柄であるか否かの判断が行なわれ、NOと判断された場合にはそのままサブルーチンプログラムが終了する。一方、左図柄=中図柄=右図柄である場合にはS55に進み、普通図柄プロセスフラグを「5」に更新し、プロセスタイマAに開放待時間(約0.5秒)がセットされる。
【0059】
S54によりNOの判断がなされた場合には普通図柄プロセスフラグは「4」となっているために、次回の普通図柄プロセス処理の実行に際しては、S21の開放中処理のプログラムが実行される。S21の開放中処理のサブルーチンプログラムは図12に示されている。S59により普通図柄プロセスフラグが「4」であるか否かの判断がなされ、「4」であるためにS62に進み、S53でセットされたプロセスタイマAが終了したか否かの判断が行なわれ、終了していない場合にはそのままサブルーチンプログラムが終了する。この状態でも、普通図柄プロセスフラグは「4」のままであるために、次回の普通図柄プロセス処理の実行に際しても、S59によりYESの判断がなされ、S62によりプロセスタイマAが終了したか否かの判断が行なわれる。そして終了するまでS59,S62のループを巡回し、終了した段階でS63に進み、普通図柄プロセスフラグを「0」に更新する処理がなされる。その結果、次回の普通図柄プロセス処理の実行に際しては、S18に示す通常処理に移行する。
【0060】
一方、前記S54によりYESの判断がなされた場合には、普通図柄プロセスフラグが「5」に更新されているために、次回の普通図柄プロセス処理の実行に際しては、S20に示す開放前処理のプログラムが実行される。開放前処理のサブルーチンプログラムは、図11に示されている。S56により、S55でセットされたプロセスタイマAが終了したか否かの判断がなされ、終了していない場合にはそのままサブルーチンプログラムが終了する。そして、プロセスタイマAが終了した段階でS57に進み、普通電役入賞個数がクリアされてS58に進む。この普通電役入賞個数はS156により「1」ずつ加算された値であり、普通可変入賞球装置8に入賞した入賞玉を計数してその普通可変入賞球装置8内に1回の開成で入賞可能な打玉の上限個数に達したか否かを判別するために必要となるものである。S58では、普通図柄プロセスフラグを「6」に更新し、プロセスタイマAに普通電役開放時間(たとえば5.9秒)がセットされる。
【0061】
普通図柄プロセス処理の次回の実行に際しては、S58により普通図柄プロセスフラグが「6」に更新されているために、S21による開放中処理のプログラムが実行される。その結果、S59に進み、普通図柄プロセスフラグが「4」であるか否かの判断がなされ、普通図柄プロセスフラグは「6」になっているために、S60に進み、普通電役のソレノイド10(図1参照)をONにするデータがセットされる。このS60によりセットされたデータおよびS57によりセットされた電役開放時間(5.9秒)がS4に従って普通電役のソレノイド10に出力され、普通電役のソレノイド10が励磁されて普通可変入賞球装置8の可動翼片9が最大5.9秒開成する。次にS61に進み、普通電役入賞個数が最大(6個)に達したか否かの判断が行なわれ、達していない場合にはS62に進むが、達している場合にはS63に進み、普通図柄プロセスフラグを「0」に更新する。その結果、次回の普通図柄プロセス処理の実行に際してはS18の通常処理のプロセスが実行される。その結果、S34により普通電役のソレノイド10をOFFにするためのデータがセットされて普通可変入賞球装置8が閉成した第2の状態に切換わる。このS60,S24により、前記普通可変表示装置の停止時の表示結果が予め定められた所定の識別情報になった場合に前記普通可変入賞球装置を第1の状態に駆動制御する駆動制御手段が構成されている。
【0062】
次に、S23に示された特別可変表示装置の通常処理のサブルーチンプログラムを図13に基づいて説明する。S64により、特別図柄入賞記憶エリア(図26S170参照)に入賞記憶があるか否かの判断が行なわれ、ない場合にはS65に進み、1次抽選フラグを「外れ」にセットする。特別可変表示装置14の当り外れの決定は、ランダム1カウンタの値に基づいた1次抽選とランダム2カウンタの値に基づいた2次抽選との2つの抽選結果が共に当りである場合にはじめて大当りと決定されるのであり、そのために、1次抽選の結果を記憶しておくための1次抽選フラグが必要となる。特別図柄入賞記憶があった場合にはS66に進み、特別図柄入賞記憶エリアのエリア1に格納されているランダム1カウンタの値と現在のランダム1カウンタの値とを加算し、その加算結果が当りの値になるか否かの判定を行なう。このとき、当りの値の個数は、0〜99個の値のうち通常時には4個、確率向上時には40個となるように定められている。
【0063】
次にS67により、1次抽選の結果が当りであるか否かの判断がなされ、当りと判断された場合にはS69により1次抽選フラグを「当り」にセットする処理がなされ、外れであると判断された場合にはS68による1次抽選フラグを「外れ」にセットする処理がなされる。次にS70に進み、特別図柄プロセスフラグが「1」に更新されてサブルーチンプログラムが終了する。次回の特別図柄プロセス処理の実行に際しては、特別図柄プロセスフラグが「1」にセットされているためにS24によるランダム2チェック処理が行なわれる。
【0064】
ランダム2チェック処理のサブルーチンプログラムは図14に示されており、S71により、1次抽選フラグが「当り」にセットされているか否かの判断がなされ、「当り」にセットされていない場合にはS75に進むが、「当り」にセットされている場合にはS72に進み、特別図柄入賞記憶エリアのエリア1に格納されているランダム2カウンタの値を判定し、S73により、その2次抽選の判定結果が当りであるか否かの判断が行なわれ、当りでないと判断された場合にはS74による1次抽選フラグを「外れ」にセットする処理がなされ、S74により、特別図柄プロセスフラグを「3」にセットする処理がなされる。このときの当り個数は、ランダム2カウンタの取り得る0〜659の範囲の値のうち、確率設定スイッチ75の設定が1の場合には57個、設定2の場合には60個、設定3の場合には65個となるように定められている。
【0065】
次にS77に進み、特別始動記憶数(図25S158参照)を「1」減算する処理がなされ、S78に進み、特別図柄入賞記憶エリアに格納されているデータを1つずつシフトする処理が行なわれてサブルーチンプログラムが終了する。この特別図柄入賞記憶エリアをシフトさせる処理は、前述のS42による処理と同様の処理である。特別図柄プロセス処理の次回の実行に際しては、特別図柄プロセスフラグが「3」にセットされているためにS26による外れ図柄セットの処理が行なわれることになる。
【0066】
一方、S73により2次抽選の結果当りと判断された場合にはS76に進み、現在のランダム2カウンタの値を18で割った余りの値に基づき大当り図柄ナンバーがセットされ、特別図柄プロセスフラグが「2」にセットされてS76に進む。このようにランダム2カウンタを18で割った余りの値は、0〜17の18通りの値となり、18通りの大当り図柄の組合せに対応することになる。
【0067】
S76の処理の結果、特別図柄プロセス処理の次回の実行に際しては、特別図柄プロセスフラグが「2」にセットされているためにS25による大当り図柄セットの処理が実行される。この大当り図柄セットのサブルーチンプログラムは、図15に示されている。S79により、大当り図柄ナンバーにより大当り図柄がセットされる。この大当り図柄ナンバーは、前述のように18通りの大当り図柄の組合せに対応しており、その値に応じた大当りとなる停止図柄ナンバーがセットされる。この停止図柄ナンバーは、図3に示した一番左の列に示された番号である。次にS80により、当り列LEDデータがセットされるとともに、大当りフラグを「リーチ」,「大当り」にセットする処理が行なわれる。このS80によりセットされた当り列LEDデータがS4に従って当り列表示LED16(図1参照)に出力され、特定の識別情報の組合せが揃う当り列の両端に位置する当り列表示LED16が表示制御される。次にS81により、特別図柄プロセスフラグが「4」にセットされる。その結果、次回の特別図柄プロセス処理の実行に際しては、S27に示すサブCPUコマンドセットの処理が行なわれる。このサブCPUコマンドセットのサブルーチンプログラムは、図17に示されている。
【0068】
図17におけるS88では、サブCPUへのコマンドのセットがなされる。このコマンドは、図19に示すように、基本回路64側のサブCPUコマンドエリアに一旦格納される。その格納されるデータの具体的内容は、図19に示すように、コマンドの出力開始を意味するヘッダ,回転ドラム46a〜46cが通常回転か異常復旧であるかを特定するためのコマンド,左停止図柄,中停止図柄,右停止図柄,大当りフラグ,ドラム制御フラグである。なお、前記異常復旧とは、特別可変表示装置14に異常が発生した場合にそれを遊技場の係員が修復し、その復旧後における回転ドラムの回転を意味する。また、ドラム制御フラグには、図17のS89に従って、特別図柄入賞記憶エリアの入賞記憶数がセットされる。この入賞記憶数が「1」以上の場合には、特別可変表示装置が可変開始されてから停止制御に移行するまでの基本時間を短縮する短縮モードとなる。なお、基本時間を短縮モードにするための条件として、普通可変表示装置が確率向上状態であることを条件に加えてもよい。すなわち、確率向上時にのみ変動時間が短縮されるようにしてもよい。次にS90により、特別図柄プロセスフラグが「5」にセットされる。その結果、特別図柄プロセス処理の次回の実行に際してはS28に示すサブCPUコマンド出力の処理が行なわれる。このサブCPUコマンド出力のサブルーチンプログラムは図18に示されている。
【0069】
S91により、サブCPUコマンド出力がセットされる。この出力は、図19に示した、基本回路64側の0〜6のサブCPUコマンドエリアに格納されているデータをS90が実行される毎に1つずつモータドライブ・センサ回路73側のサブCPUコマンド入力エリアに出力する。このS90は4msec毎に1回実行されるために、0〜6の各記憶エリアに格納されている7種類のデータをすべて伝送するには、28msecの時間が必要となる。なお、サブCPUの方では、基本回路側の前記コマンドデータの入力チェックを2msec毎に1回実行している。そして、入力されてきたコマンドデータが1Fであった場合には、コマンドの開始と判断し、次回以降のコマンドデータを有効なデータとして4msec毎に、順次対応するサブCPUコマンド入力エリアに格納する。そして、図18のS92により、コマンド出力が終了したか否かの判断がなされ、すべてのコマンド出力が終了した場合にはS93に進み、特別図柄プロセスフラグを「6」にセットし、プロセスタイマBに左停止基本時間をセットし、ドラム基準回転数をセットする処理が行なわれてサブルーチンプログラムが終了する。このプロセスタイマBにセットされる左停止基本時間とは、特別可変表示装置14が可変開始されてから左図柄の停止制御に移行するまでの時間であり、前述した短縮モードの場合には約2.7秒程度であり短縮モードではない標準モードの場合には約6秒程度である。ドラム基準回転数とは、特別可変表示装置14の各回転ドラム46a〜46cの回転数を決定するためのものであり、標準モードの場合にはたとえば12回転であり、短縮モードの場合にはたとえば4回転となる。次回の特別図柄プロセス処理の実行に際しては、S93により特別図柄プロセスフラグが「6」にセットされているために、S29に示す各ドラム停止制御が行なわれる。
【0070】
一方、前記S73により2次抽選の結果外れであると判断された場合には、S75により特別図柄プロセスフラグが「3」にセットされるために、次回の特別図柄プロセス処理の実行に際してはS26に示す外れ図柄のセット処理が行なわれる。この外れ図柄のセットのサブルーチンプログラムは図16に示されている。
【0071】
S82により、ランダム3カウンタの値に基づき外れ図柄がセットされる。この時点で大当りフラグはクリアされる。S83により、セットされた左図柄と右図柄とが等しい図柄か否かの判断が行なわれる。等しくなければS87に進むが、等しい場合には、S84により、当り列LEDデータがセットされるとともに、大当りフラグが「リーチ」にセットされる。次にS85に進み、左図柄=中図柄=右図柄であるか否かの判断がなされ、NOと判断された場合にはS87に進むが、たまたま左図柄と中図柄と右図柄とが等しくなった場合には、S86により中図柄のみを「1」加算してずらせる処理が行なわれる。これは、1次抽選と2次抽選との結果S73により外れと判断されたにもかかわらずセットされた図柄がたまたま左と中と右とで等しくなった場合に行なわれる処理であり、その場合には強制的に中図柄をずらして外れの図柄にするのである。次にS87により、特別図柄プロセスフラグが「4」にセットされる。
【0072】
次回の特別図柄プロセス処理に際しては、特別図柄プロセスフラグが「4」にセットされているためにS27に示すサブCPUコマンドセットの処理が行なわれる。
【0073】
次に、特別図柄プロセスフラグが「6」にセットされている場合には、S29に示す各ドラム停止制御が行なわれるのであり、その各ドラム停止制御のサブルーチンプログラムは図20に示されている。S94により、モータステップチェック処理が行なわれる。このモータステップチェックは、図2に示したドラムセンサ51a,51b,51cがそれぞれONになるごとにドラム回転数カウンタを「1」ずつ加算する処理である。次にS95に進み、プロセスタイマBが終了したか否かの判断が行なわれる。このプロセスタイマBとは、特別可変表示装置14の各種の表示制御時間を計時するために必要となるタイマであり、S98,S102,S104,S113,S106,S108,S113,S118によりそれぞれの時間がセットされる。このプロセスタイマBが終了したと判断された場合にはS96に進み、ドラム停止音がセットされる。このセットされたドラム停止音がS4に従ってスピーカ62に出力され、スピーカ62からドラム停止音が出力される。次にS97に進み、特別図柄プロセスフラグが「6」にセットされているか否かの判断が行なわれ、現段階では「6」にセットされているためにS98に進み、特別図柄プロセスフラグを「7」にセットし、プロセスタイマBに右ドラム停止時間をセットする処理が行なわれる。この右ドラム停止時間は、各回転ドラム46a〜46cを左,右,中の順で時間をずらせて停止させるために必要となる停止遅延時間であり約0.6秒程度の時間である。
【0074】
S98により特別図柄プロセスフラグが「7」にセットされた場合においても、図8に示すように次回の特別図柄プロセス処理の実行に際してS29の各ドラム停止処理が行なわれる。その場合に、S97によりNOの判断がなされ、S99によりYESの判断がなされ、S100によりドラムエラーがあったか否かの判断が行なわれる。このドラムエラーとは、前述したように回転中に回転ドラムが停止したり回転制御不能状態となった場合、具体的には、S93でセットされた基準回転数とS94でカウントされたドラム回転数が一致しない場合であり、その場合にはS101によりドラムエラーがセットされ、アラームが発せられたり所定の異常時の制御が行なわれる。次に、ドラムエラーが発生していない場合にはS102に進み、特別図柄プロセスフラグを「8」にセットし、プロセスタイマBに中ドラム停止時間(約0.6秒)をセットする処理が行なわれる。次にS103により、大当りフラグが「リーチ」にセットされているか否かの判断が行なわれる。この「リーチ」とは、S80,S84によりセットされるものであり、左回転ドラム46aと右回転ドラム46cとが停止した状態で大当り状態が発生する可能性が残っている表示状態となっている場合を意味する。「リーチ」にセットされていない場合にはそのままサブルーチンプログラムが終了する。その場合においても、特別図柄プロセスフラグが「8」にセットされているために再度S29の各ドラム停止制御が行なわれる。一方、大当りフラグが「リーチ」にセットされている場合にはS104に進み、特別図柄プロセスフラグが「9」にセットされ、プロセスタイマBにリーチ動作時間がセットされる。このリーチ動作時間は、約3秒〜5秒程度の時間である。このプロセスタイマBにセットされたリーチ動作時間が終了して初めて後述するように特別図柄プロセスフラグが「10」または「11」にセットされて各ドラム停止制御が終了してすべてのドラムの回転が停止されることになる。ゆえに、大当りフラグが「リーチ」にセットされている場合には、左,右の回転ドラムが停止した後においても中央の回転ドラムが3秒〜5秒程度回転し続けることとなる。このリーチ動作時間は、中央の回転ドラムの図柄が16種類あるために、停止図柄の種類に応じて16通りの時間となる。
【0075】
次回の特別図柄プロセス処理が実行されてS95によりプロセスタイマBが終了したと判断された場合には、S96,S97,S99,S105の処理が行なわれ、大当りフラグが「大当り」にセットされていない場合にはS106に進み、特別図柄プロセスフラグを「10」にセットする処理がなされ、プロセスタイマBに外れ待ち時間(約1秒)がセットされてサブルーチンプログラムが終了する。次回の特別図柄プロセス処理の実行に際しては、特別図柄プロセスフラグが「10」にセットされているために、S30に示された当りチェック処理が行なわれる。
【0076】
一方、S105により大当りフラグが「大当り」にセットされていると判断された場合にはS107に進み、ランダム1カウンタおよびランダム4カウンタの当たり判定の際の当り範囲を通常の値にする処理が行なわれる。すなわち、本実施の形態では、確率向上状態は特別可変表示装置で大当りが発生することにより終了する。その結果、前記S37による当り外れの判断をする場合には、ランダム4カウンタの取り得る範囲の値の中の1つの値のみが大当りと判断されることになる。また、前記S67による当り外れの判断をする場合には、ランダム1カウンタの取り得る範囲の値の中の4個の値のみが当りと判断されることになる。次にS108に進み、特別図柄プロセスフラグが「11」にセットされ、プロセスタイマBに初回開放前時間(約4秒)がセットされてサブルーチンプログラムが終了する。特別図柄プロセスフラグが「10」,「11」にセットされている場合は、次回の特別図柄プロセス処理の実行に際し、S30に示す当りチェックの処理が行なわれる。
【0077】
当りチェックのサブルーチンプログラムは図21に示されている。S109により、プロセスタイマBが終了したか否かの判断が行なわれる。そして、終了した段階でS110に進み、回転ドラムを回転させるステッピングモータをOFFにする出力データがセットされ、S111に進み、大当りフラグが「大当り」にセットされているか否かの判断が行なわれる。「大当り」にセットされている場合には、S113において特別図柄プロセスフラグが「12」にセットされ、プロセスタイマBに開放時間(30秒)がセットされ、開放回数カウンタが「1」に更新されてサブルーチンプログラムが終了する。このS113により特別図柄プロセスフラグが「12」にセットされたため、次回の特別図柄プロセス処理の実行に際しては、S31に示す開放中制御が行なわれる。一方、S111により大当りフラグが「大当り」にセットされていないと判断された場合にはS112に進み、特別図柄プロセスフラグが「0」にセットされる。その結果、次回の特別図柄プロセス処理の実行に際しては、S23に示した通常処理のプログラムが実行される。
【0078】
図22は、図8のS31で行なわれる開放中処理のフローチャートである。S114において、ホールコンピュータに出力される大当り情報、特別可変入賞球装置の開閉板19(図1参照)を駆動するためのソレノイド20をオンさせるためのデータがセットされる。S115でVスイッチ、10カウントスイッチチェック処理が行なわれる。この処理は特定入賞領域21(図1参照)への入賞玉があったか否か、および入賞領域18への入賞玉があったか否かを判断するための処理であり、その詳細は図24を参照して後述する。続いてS116で、S115の処理の結果、入賞領域18に入賞したパチンコ玉の数が予め定められた最大個数となったか否かについて判断される。入賞個数が最大でない場合にはS117に進み、特別可変入賞球装置17を第1の状態に保持しておく最大の時間(たとえば30秒間)が経過したか否かを判断するためのプロセスタイマBが終了したか否かについて判断される。プロセスタイマBが未だ終了していない場合には、入賞個数にも開放時間にも余裕があるわけであるからこのままこのサブルーチンは終了する。S116で入賞個数が最大と判断された場合およびS117でプロセスタイマBが終了したと判断された場合にはS118に進み、特別可変入賞球装置17を第2の状態に変化させる必要があることから、特別図柄プロセスフラグに15がセットされ、プロセスタイマBに、V受付時間に対応する値がセットされる。V受付時間とは、特別可変入賞球装置17を第2の状態とした後でも、特定入賞領域21内に遅れて入賞するパチンコ玉があり得るため、V受付時間内の特定入賞領域21内へのパチンコ玉の入賞を有効とする時間であり、たとえば2秒程度の時間である。S118の後このサブルーチンは終了する。
【0079】
図23は、S32に示した開放後処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【0080】
S119により、ソレノイドをOFFにする出力データがセットされ、そのセットされたデータがS4に従って出力されてソレノイド20の励磁が解除され、可変入賞球装置17が閉成されて遊技者にとって不利な第2の状態に切換わる。次にS120に進み、Vスイッチ(特定入賞玉検出器22),10カウントスイッチチェック処理が行なわれ、S121に進み、プロセスタイマBが終了したか否かの判断が行なわれる。前記S120の処理の具体的内容は図27に示されている。
【0081】
図27における、S172で、VスイッチをONと判断すべきタイミングであるか否かについての判断が行なわれる。この処理はたとえば基本回路64(図5参照)にスイッチ入力回路72から入力されるVスイッチ(特定入賞玉検出器)22からの検出出力値をこのサブルーチンが行なわれるたびに1回ずつチェックし、所定回数(たとえば3回)連続してONと判断された場合にVスイッチがONであると判断することにより行なわれる。このようにすることにより、たとえばノイズなどによって基本回路64に与えられる信号が一時的にONを示すような値となった場合であってもそのような場合には次回のチェックで再びOFFを表わす値に戻るため、VスイッチがONしているか否かについての判断をノイズによって誤ることがないからである。VスイッチがONタイミングでない場合には直接S177に進むが、VスイッチがONしていると判断された場合にはS173に進み、入賞個数カウンタが1加算され、S174に進む。
【0082】
S174では特別可変入賞球装置17の開放回数が最大(たとえば16回)となっているか否かの判断が行なわれる。開放回数が最大の場合には継続して開放する必要がないため、Vスイッチへの入賞が無効とされる。すなわち、S174における判断の結果開放回数が最大である場合には制御は直接S177に進む。開放回数が未だ最大でない場合にはさらに継続して特別可変入賞球装置17の開放を行なう必要がある。そのためまずS175でV入賞フラグが既にセットされているか否かの判断が行なわれる。既にV入賞フラグがセットされている場合には直接S177に進むが、セットされていない場合にはS176に進み、特別図柄プロセスフラグが1加算され、V入賞フラグがセットされ、V入賞時の音データがセットされ、S177に進む。S177では、10カウントスイッチがONのタイミングであるか否かの判断が行なわれる。この判断もVスイッチのONのタイミング(S172)と同様の方法で行なわれる。10カウントスイッチがONでない場合にはこのサブルーチンは直接終了するが、ONである場合にはS178に進み、入賞個数に1加算した後終了する。
【0083】
次に図23のフローチャートに戻り、前記S118によりV受付時間がプロセスタイマBにセットされている場合に、S121でそのV受付時間が終了したか否かの判断が行なわれ、そのV受付時間が終了した段階でS122に進み、V入賞フラグがセットされているか否かの判断が行なわれる。このV入賞フラグは後述するS176によりセットされるものであり、可変入賞球装置が開成してから閉成した後におけるV受付時間が終了するまでの間にパチンコ玉が特定入賞領域21(図1参照)に入賞して検出されれば、V入賞フラグがセットされる。
【0084】
V入賞フラグがセットされている場合にはS123に進み、開放回数が最大か否かの判断が行なわれ、まだ最大回数には達していない場合にはS124に進み、特別図柄プロセスフラグを「13」に更新し、プロセスタイマBに開放時間をセットし、開放回数カウンタを「1」歩進した後にS135に進む。一方、開放回数が最大に達している場合またはV入賞フラグがセットされていない場合にはS125に進み、開放回数カウンタをクリアし、大当り情報をOFF出力にセットし、1次抽選フラグをクリアする処理が行なわれる。つまり、V入賞フラグがセットされていない場合には可変入賞球装置を再度第1の状態に繰返し継続させる繰返継続制御が行なわれないのであり、また、たとえV入賞フラグがセットされている場合であっても開放回数が既に最大に達している場合にはそれ以上繰返継続制御が行なわれないのであり、そのために、S125による処理が行なわれる。次にS126に進み、現在のランダム2カウンタのカウント値を判定し、S127により、そのカウント値が、特別可変表示装置14の停止時の表示結果が当り図柄となる確率を向上させる高確率状態を開始させる値になっているかの判断が行なわれる。YESと判断された場合には、S128に進み、確率変動用可変表示器24(図1参照)の停止図柄の左と右を共に3または7のいずれかのぞろ目にセットする処理が行なわれS135に進む。一方、S126による判定の結果ランダム2カウンタのカウント値が、普通可変表示装置4(図1参照)の停止時の表示結果が当りとなる確率を向上させる高確率状態を開始する値になっているか否かの判断が行なわれ、なっている場合にはS130に進み、確率変動用可変表示器24の停止図柄の左と右を共に、0,1,2,4,5,6,8,9,のいずれかのぞろ目にセットする処理が行なわれてS134に進む。つまり、確率変動用可変表示器24の停止時の表示結果が「33」または「77」の場合には特別可変表示装置14が高確率で大当りが発生するように制御されるのであり、また、確率変動用可変表示器24の停止時の表示結果が「00」,「11」,「22」,「44」,「55」,「66」,「88」,「99」のいずれかであった場合には、普通可変表示装置4が高確率で大当りが発生するように制御されるのである。
【0085】
次に、S126による判定結果、特別図柄高確率開始値でもなく普通図柄高確率開始値でもなかった場合には、S131により、現在のランダム1カウンタのカウント値に従って確率変動用可変表示器24の停止図柄がセットされる。なお、ランダム1カウンタのとり得る値は0〜99であるから確率変動用可変表示器24の停止図柄の組合せ総数に対応していることになる。そして、その結果、たまたま左図柄と右図柄とが等しくなっている場合には、S132によりYESの判断がなされてS133により右図柄を強制的に「1」ずらして左図柄と右図柄とが一致しないように制御される。次にS134に進み、確率変動図柄LEDタイマをクリアし、プロセスタイマBに左停止基本時間をセットし、特別図柄プロセスフラグを「16」に更新する処理が行なわれる。この確率変動図柄LEDタイマは、確率変動図柄LEDを順次可変表示制御する際に必要となる時間を計時するためのものであり、後述するS138により確率変動図柄LEDが回転表示を開始する以前において一旦クリアされる。プロセスタイマBにセットされる左停止基本時間はたとえば2秒程度の時間であり、この停止基本時間が経過した段階で確率変動用可変表示器における左の確率変動図柄LEDの停止制御に移行する。次にS135に進み、可変入賞球装置に入賞した入賞玉の個数が「0」であるか否かの判断が行なわれ、「0」でなければS137に進み、入賞個数とV入賞フラグをクリアする処理が行なわれる。一方、可変入賞球装置が開成している最中にパチンコ玉が1個も入賞しないということは、その可変入賞球装置内に入賞したパチンコ玉を検出する10カウントスイッチの故障あるいは不正が考えられるため、そのような場合にはS136に進み、10カウントエラーのセット処理が行なわれた後にS137に進む。
【0086】
S134により特別図柄プロセスフラグが「16」にセットされているために、次回のプログラムの実行に際してはS33に示した確率変動図柄停止処理のサブルーチンプログラムが実行される。この確率変動図柄停止処理のサブルーチンプログラムは、図24に示されており、まず、S138により確率変動図柄LEDを回転させて確率変動用可変表示器24(図1参照)を可変表示させる。次にS139に進み、プロセスタイマBが終了したか否かの判断が行なわれる。このプロセスタイマBは、S134に従って左停止基本時間がセットされており、そのセットされている左停止基本時間が終了した段階でS140に進み、確率変動図柄LEDで表示される表示図柄を、前記S128またはS130あるいはS131によりセットされている停止図柄にしてその停止図柄を停止表示するとともに、特別図柄プロセスフラグを「1」歩進する。次にS141に進み、特別図柄プロセスフラグが「18」であるか否かの判断がなされる。この段階では、特別図柄プロセスフラグは「17」になっているために、S142に進み、プロセスタイマBに図柄停止待ち時間がセットされる。この図柄停止待ち時間は、左図柄が停止した後所定時間経過させてから右図柄を停止させるための待ち時間であり、たとえば0.5秒程度の時間である。
【0087】
次回以降のプログラムの実行に際して、S139において、プロセスタイマBにセットされている図柄停止待ち時間が終了した段階でS140に進む。その結果、右図柄が停止されるとともに特別図柄プロセスフラグが「1」歩進されるために、特別図柄プロセスフラグが「18」になり、S143に進む。S143では、確率変動図柄LEDで表示される左図柄と右図柄とが一致するか否かの判断が行なわれ、一致しない場合には特別図柄プロセスフラグを「0」に更新する。その結果、次回のプログラムの実行に際してはS23に進むこととなる。一方、左図柄と右図柄とが一致する場合にはS144に進み、左図柄が「3」または「7」であるか否かの判断がなされる。左図柄が「3」または「7」の場合には、確率変動用可変表示器で表示される図柄が「33」または「77」となるのである。その場合には、S146に進み、ランダム1カウンタの当りの範囲を前述した高確率時の値に変更する処理がなされる。その結果、特別可変表示装置の停止時の表示結果が当り図柄となる確率が10倍に向上する。一方、左図柄が「3」以外でかつ「7」以外の場合、すなわち、0,1,2,4,5,6,8,9のいずれかであった場合には、S145に進み、ランダム4カウンタの当りの範囲を前述した高確率時の値に変更する処理がなされる。その結果、普通可変表示装置4(図1参照)の停止時の表示結果が当り図柄となる確率が10倍に向上する。なお、S145またはS146の処理において記載は省略されているが当り音データをセットして確率が向上したことをスピーカ62から遊技者に報知するように構成されている(図28の効果音J)
次に、S147に進み、特別図柄プロセスフラグが「0」に更新される。S126〜S130,S143〜S146により、前記表示部の表示結果が所定の識別情報となった場合に、前記可変表示部の表示結果が特定の識別情報となる確率を変動させる確率変動手段が構成されている。
図28は、各種遊技状態に合わせて表示制御される各種表示装置の表示態様ならびにスピーカから発せられる効果音の種類を表わした表を示す図である。
【0088】
図28における一番左の列は、パチンコ遊技機の動作状態を示したものであり、上から順番に説明すると、電源投入時,パチンコ玉の始動口通過時すなわち始動通過口5a,5bへのパチンコ玉の通過時,普通図柄すなわち普通可変表示装置4の停止後(当り以外の場合),普通電役すなわち普通可変入賞球装置8の開放前,普通電役開放時,パチンコ玉の始動口入賞時すなわちパチンコ玉の普通可変入賞球装置8や始動入賞口12への入賞時,リーチ時,特別図柄すなわち特別可変表示装置14の停止後(大当り以外の場合),大当り状態における可変入賞球装置17の開放前,大当り状態における特定入賞口21へのパチンコ玉の入賞前、大当り状態における特定入賞口21へのパチンコ玉の入賞後,大当り状態における可変入賞球装置17の開放後である。
【0089】
図28中、(a)や(a′)や(b)は、飾りLED(B)やV表示LED26等の各種表示装置の点滅表示状態の種類を示したものである。すなわち、(a)は、128msだけOFF状態となった後128msだけON状態となるタイミングで点滅制御されることを意味し、(a′)は、まず128msだけON状態となり次に128msだけOFF状態となるタイミングで点滅制御されることを意味する。(b)は、256msだけON状態となり、次に256msだけOFF状態となるタイミングで点滅制御され、(b′)は、まず256msだけOFF状態となり、次に256msだけON状態となるタイミングで点滅制御されることを意味する。(c)は、512msだけON状態となり次に1536msだけOFF状態となるタイミングで点滅制御されることを意味する。(d)は、1024msを1周期として点滅制御されることを意味する。(e)は、512msだけON状態となり次に512msだけOFF状態となるタイミングで点滅制御されることを意味する。(f)は、768msだけOFF状態となり次に256msだけON状態となるタイミングで点滅制御されることを意味する。(f′)は、まず256msだけON状態となり次に768msだけOFF状態となるタイミングで点滅制御することを意味する。
【0090】
レール飾りランプ41の列の「確率向上時」とは、前記S145またはS146により停止図柄が当りとなる確率が向上した確率向上時のことを意味する。スピーカ62の効果音の列における「確率向上時」も同じ意味である。なお、効果音Jは確率向上時一定期間だけ発生し、レール飾りランプ41の点滅は、確率向上状態の期間中ずっと行なわれる。
【0091】
動作状態が始動口入賞の場合における当り列表示LED16は、256msを1周期として点灯移動するように表示制御される。リーチ時においては、当り列表示LED16は、当りの図柄の組合わせが成立する可能性のある当り列の両端に位置するLEDのみが(a′)の態様で点滅表示される。また、大当り状態においても、当り列表示LED16は、大当りの図柄の組合わせが成立した当り列の両端に位置するLEDのみが(a′)の態様で点滅制御される。
【0092】
V表示LED26は、大当りにおける特定入賞口へのパチンコ玉の入賞後および可変入賞球装置の開放後に(b)の態様で点滅表示されるが、可変入賞球装置17の繰返し継続制御の最終回においては、この表示VLED26は何ら表示制御されない。スピーカ62からは、図示するように、A〜Jの10種類の効果音がそれぞれの動作状態に応じて発せられる。なお、パチンコ玉の始動口入賞に基づく特別可変表示装置の可変表示中において発せられるBの種類の効果音は、その始動口入賞に基づいて可変表示された特別可変表示装置14の各図柄の停止時にのみ発せられる。また、大当りにおける特定入賞口へのパチンコ玉の入賞後に発せられるGの種類の効果音は、パチンコ玉が1回の開放において最初に特定入賞口21に入賞したときにのみ発せられる。また、このGの種類の効果音は、可変入賞球装置14の繰返し継続制御の最終回においては発せられない。その他、確率向上時には入賞個数表示器25(図1参照)が「F」を点滅表示する。この点滅は、まず256msだけOFF状態となり次に256msだけOFF状態となるタイミングで点滅制御される。
【0093】
なお、図28において「確率向上時」と表示してあるのは、特別図柄の確率向上時、普通図柄の確率向上時の両方を指しているが、これらを別々にし、特別図柄の確率向上時と普通図柄の確率向上時とで報知の態様を別々にしてもよい。
【0094】
次に、本発明の別実施の形態を説明する。
図29には、図4に示されるパチンコ遊技機と異なり、3種類の確率設定スイッチ75A、75B、75Cを有するパチンコ遊技機100の背面図が示されている。図28と図4とにおいて、同一の部品には同一の参照符号が付されている。図28に示される確率設定スイッチ75Aは、特別図柄用の確率設定スイッチであり、確率設定スイッチ75Bは普通図柄用の確率設定スイッチであり、確率設定スイッチ75Cは確率変動図柄用の確率設定スイッチである。このように特別図柄と普通図柄と確率変動図柄とのそれぞれにつき確率設定スイッチ75A、75B、75Cを別々に設けることにより、特別図柄の確率の設定と、普通図柄の確率の設定と、確率変動図柄の確率の設定とを別々に行なうようにしてもよい。
【0095】
特別図柄と普通図柄との確率変動条件は、少なくとも確率変動用可変表示器24の表示図柄が所定の図柄に揃った場合に変動するものであれば、それ以外の条件の成立時にも変動させるようにしてもよい。その場合の確率向上条件としては、以下のものが考えられる。
【0096】
(1) 電源投入後普通可変表示装置4または特別可変表示装置14により所定回数の可変表示が行なわれた場合に確率向上させてもよい。また、特別可変表示装置14の表示結果が大当り図柄と異なる確率向上図柄の組合せあるいは大当り図柄のうちの或る図柄と同じ確率向上図柄の組合せになった場合に確率を向上させてもよい。また、前述したリーチ状態が発生した場合に確率を向上させてもよい。さらに、普通可変表示装置の表示結果が所定の識別情報となった場合に確率を向上させてもよい。この所定の識別情報とは当りとなる表示のうち予め定められた表示や当りとなる表示以外の予め定められた表示、さらには普通可変表示装置4の当りとなるすべての表示等が考えられる。なお、特別可変表示装置14が大当りとなる識別情報の組合せとなった場合に確率を向上させる際においては、大当りの発生とともに確率を向上させてもよい。
【0097】
(2) 普通可変入賞球装置8や始動入賞口12や始動通過口5a,5bに打玉が入賞したときに抽出したランダムカウンタの値が予め定める値であった場合に確率を向上させてもよい。
【0098】
(3) 特定の通過領域を打玉が1個または所定個数通過した場合に確率を向上させてもよい。この特定の通過領域とは、遊技領域内に設けられたものであってもよく、特別可変入賞球装置17内に設けられたものであってもよく、さらには普通可変入賞球装置8内に設けられたものであってもよい。
【0099】
(4) 所定期間(所定時間の経過あるいは所定回数の可変表示)内に当りとなる識別情報の組合せが発生しなかった場合に確率を向上させてもよい。この当りとなる識別情報の組合せが発生しないとは、特別可変表示装置14の大当りとなる識別情報の組合せが発生しない場合と、普通可変表示装置4の当りとなる識別情報の組合せが発生しない場合と、両方の可変表示装置で共に当りとなる識別情報が発生しない場合との3通りが考えられる。
【0100】
(5) 遊技領域内に打込んだ打玉と遊技機に補給した補給玉との差である差玉数や景品玉の出玉率が所定の値に達した場合に確率を向上させてもよい。この差玉数や出玉率は、開店時からのものであってもよくまた所定時からのものであってもよい。
【0101】
なお、前記(1)〜(5)の条件が成立した場合に、当り外れ決定時における当り範囲を拡大する代わりに、特別可変入賞球装置17や普通可変入賞球装置8を開成させる表示結果の組合せ数を増加させるようにしてもよい。
【0102】
次に、確率向上状態を終了させる条件として、以下のものを終了条件にしてもよい。
【0103】
(1) 特別可変表示装置14や普通可変表示装置4の表示結果が所定の識別情報となった場合に終了させてもよい。この所定の識別情報とは、当りとなる表示のうち予め定められた表示や当りとなる表示以外の予め定められた表示が考えられる。また、前述したリーチ状態の発生により終了されるようにしてもよい。
【0104】
(2) 普通可変入賞球装置8や始動入賞口12あるいは始動通過口5a,5bに打玉が入賞したときに抽出したランダムカウンタの値が予め定める値であった場合に終了させてもよい。
【0105】
(3) 特定の通過領域を打玉が1個またまは所定個数通過した場合に終了させてもよい。この特定の通過領域とは、遊技領域内に形成されたもの、特別可変入賞球装置17内に形成されたものあるいは普通可変入賞球装置8内に形成されたもの等が考えられる。
【0106】
(4) 確率向上状態の開始後において、(a)所定時間が経過した場合、(b)普通可変表示装置4や特別可変表示装置14の可変表示が所定回数行なわれた場合、(c)所定時間の経過または普通可変表示装置4や特別可変表示装置14の所定回数の可変表示のうちいずれか早い方の条件が成立した場合、(d)普通可変表示装置4の当りが所定回数発生した場合に、確率向上状態を終了させてもよい。なお、前記(a)〜(d)の場合において、所定の繰返し継続条件が成立した場合に確率向上状態が繰返し継続制御されるようにしてもよい。
【0107】
(5) たとえば、普通可変入賞球装置8の開成中の入賞玉数が0または一定数以下だった場合等のように入賞玉数が所定数に達しなかった場合、または特定の通過領域を打玉が通過しなかった場合に終了させてもよい。
【0108】
(6) 普通可変入賞球装置8や始動入賞口12への打玉の入賞個数の記憶あるいは始動通過口5a,5bへの打玉の始動通過個数の記憶がなくなった場合に終了させてもよい。
【0109】
(7) 差玉数や出玉率が所定値に達した場合に終了させてもよい。なお、この差玉数や出玉率は開店時からのものであってもよく、また所定時からのものであってもよくさらには確率向上状態の開始時からのものであってもよい。
【0110】
前記予め定められた確率変動条件が成立したか否かを、遊技場に設けられたホール用管理コンピュータにより判定してもよく、さらにそのホール用管理コンピュータに前記確率変動条件を変更設定して登録できるようにしてもよい。
【0111】
実施の形態では、遊技機の一例として遊技者がパチンコ玉を購入してそのパチンコ玉により遊技を行なう弾球遊技機を示したが、それに代えて、所定の有価価値を特定可能な情報が記録されたカード等の記録媒体を用いて遊技が可能な弾球遊技機やスロットマシン等の遊技機であってもよい。また、確率変動はソフト上だけでなく、表示上でも変動させるようにしてもよい。上述の実施の形態では、バックアップ用の電源を設けてはいないが、必要に応じてバックアップ用の電源を設けてもよい。また、上述の実施の形態のパチンコ遊技機においては、施錠装置を設けたが、この施錠装置は必ずしもなくてもよい。また、施錠装置を設ける代わりに設定スイッチそのものを錠で操作する、いわゆるキースイッチを用いて構成してもよい。また、普通可変表示装置を設けず、単一の可変表示装置を設けるだけでもよい。
【0112】
また、本実施の形態では、特別可変表示装置14の表示結果が特定の識別情報の組合せとなって大当りが発生しその大当りが終了したときに確率変動用可変表示器を可変表示・停止させるようにしたが、確率変動用可変表示器の可変開始・可変停止の条件は、たとえば遊技領域に設けられた所定の通過領域をパチンコ玉が通過したことや発射玉数や打込玉数が所定数に達したこと、あるいは特別可変表示装置14や普通可変表示装置4の表示結果が所定の表示結果になったこと等、どのような条件であってもよい。
【0113】
【発明の効果】
請求項1に記載の本発明によれば、可変表示手段が大当り表示状態となる確率および普通可変表示手段が当り表示状態となる確率に関して変化に富み、しかも遊技者に大当り表示態様に対する期待感と確率変動に対する期待感とを分散させて与えることが可能となる。さらに、確率変動表示手段は、遊技者に期待感を抱かせる表示結果として、可変表示手段の表示結果が大当り表示態様となる確率を変動させる第1表示態様、および普通可変表示手段の表示結果が当り表示態様となる確率を変動させる第2表示態様といった、確率変動対象が異なる2種類の表示結果を導出表示できるため、遊技者の期待感を向上させることができる。
請求項2に記載の本発明によれば、可変表示手段が大当り表示状態となる確率および普通可変表示手段が当り表示状態となる確率に関して変化に富み、しかも遊技者に連続的にその期待感を与えることが可能となる。
請求項3に記載の本発明によれば、請求項1または請求項2に記載の発明の効果に加えて、報知手段の報知の態様によって、大当り確率変動状態となっているか当り確率変動状態となっているかを認識できる。
請求項4に記載の本発明によれば、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、可変表示手段が表示結果を導出表示させる回数が所定回数に達したときに当り確率変動状態が終了するために、射倖性が高くなり過ぎる不都合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技機の一例のパチンコ遊技機の遊技盤面を示す正面図である。
【図2】特別可変表示装置を構成しているドラムユニットの構造を示す分解斜視図である。
【図3】特別可変表示装置の各表示部で表示される各種図柄の展開図である。
【図4】図1に示されるパチンコ遊技機の背面図である。
【図5】パチンコ遊技機に用いられる制御回路を示すブロック図である。
【図6】図5に示した制御回路の動作を説明するためのメインルーチンを示すフローチャートである。
【図7】普通図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図8】特別図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図9】通常処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図10】各図柄停止処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図11】開放前処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図12】開放中処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図13】通常処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図14】ランダム2チェック処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図15】大当り図柄セット処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図16】はずれ図柄セット処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図17】サブCPUコマンドセット処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図18】サブCPUコマンド出力処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図19】サブCPUコマンドエリアおよびサブCPUコマンド入力エリアに格納される各種データを説明する説明図である。
【図20】各ドラム停止処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図21】当りチェック処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図22】開放中処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図23】開放後処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図24】確率変動図柄停止処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図25】スイッチ入力処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図26】入賞記憶エリア格納処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図27】V,10カウントスイッチチェック処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
【図28】パチンコ遊技機の各種動作状態とそれに対応する各種表示装置の表示制御態様およびスピーカから発せられる効果音の種類を示した表を表わす図である。
【図29】この発明の第2の実施の形態に係るパチンコ遊技機の背面図である。
【符号の説明】
14は特別可変表示装置、4は普通可変表示装置、100はパチンコ遊技機、24は確率変動用可変表示器、63は制御回路、64は基本回路、75,75A,75B,75Cは確率設定スイッチ、17は特別可変入賞球装置、8は普通可変入賞球装置である。

Claims (4)

  1. 表示状態が変化可能な可変表示手段を含み、前記可変表示手段の表示結果が予め定められた大当り表示態様になった場合に遊技者にとって有利な大当り状態に制御可能となる遊技機であって、
    表示状態が変化可能な普通可変表示手段と、
    遊技者にとって有利な第1の状態と遊技者にとって不利な第2の状態とに変化可能であり、打玉の入賞に伴って前記可変表示手段の表示結果を導出表示させるための可変表示条件が成立するように定められた普通可変入賞球装置と、
    前記普通可変表示手段の表示結果が予め定められた当り表示態様となった場合に前記普通可変入賞球装置を第1の状態に制御する制御手段と、
    前記可変表示手段の表示結果を前記大当り表示態様にするか否かを表示するための可変表示とは異なる、前記大当り表示態様となる確率を変動するか否かを表示するための可変表示を行なう確率変動表示手段と、
    前記可変表示手段の表示結果が所定の表示結果となった後に、前記確率変動表示手段の表示結果を導出表示させる制御を行なう確率変動表示制御手段と、
    前記確率変動表示手段の表示結果が所定の第1表示態様となった場合に、前記可変表示手段の表示結果が前記大当り表示態様となる確率を変動させた大当り確率変動状態にする大当り確率変動手段と、
    前記確率変動表示手段の表示結果が所定の第2表示態様となった場合に、前記普通可変表示手段の表示結果が前記当り表示態様となる確率を変動させた当り確率変動状態にする当り確率変動手段とを含むことを特徴とする、遊技機。
  2. 表示状態が変化可能な可変表示手段を含み、前記可変表示手段の表示結果が予め定められた大当り表示態様になった場合に遊技者にとって有利な大当り状態に制御可能となる遊技機であって、
    表示状態が変化可能な普通可変表示手段と、
    遊技者にとって有利な第1の状態と遊技者にとって不利な第2の状態とに変化可能であり、打玉の入賞に伴って前記可変表示手段の表示結果を導出表示させるための可変表示条件が成立するように定められた普通可変入賞球装置と、
    前記普通可変表示手段の表示結果が予め定められた当り表示態様となった場合に前記普通可変入賞球装置を第1の状態に制御する制御手段と、
    前記可変表示手段の表示結果を前記大当り表示態様にするか否かを表示するための可変表示とは異なる、前記大当り表示態様となる確率を変動するか否かを表示するための可変表示を行なう確率変動表示手段と、
    前記大当り状態の終了後に前記確率変動表示手段の表示結果を導出表示させる制御を行なう確率変動表示制御手段と、
    前記確率変動表示手段の表示結果が所定の第1表示態様となった場合に、前記可変表示手段の表示結果が前記大当り表示態様となる確率を変動させた大当り確率変動状態にする大当り確率変動手段と、
    前記確率変動表示手段の表示結果が所定の第2表示態様となった場合に、前記普通可変表示手段の表示結果が前記当り表示態様となる確率を変動させた当り確率変動状態にする当り確率変動手段とを含むことを特徴とする、遊技機。
  3. 遊技状態を報知する報知手段をさらに含み、
    該報知手段は、前記大当り確率変動状態を報知するときと前記当り確率変動状態を報知するときとで報知の態様を異ならせることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記当り確率変動手段は、前記可変表示手段が表示結果を導出表示させる回数が所定回数に達したときに、前記当り確率変動状態を終了させることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の遊技機。
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