JP3751646B2 - Cold storage material and refrigerator using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、冷凍機に使用される蓄冷材料、およびこれを用いた冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、超電導技術の発展は著しく、その応用分野が拡大するに伴って小型で高性能の冷凍機の開発が不可欠になってきている。かかる小型冷凍機は、軽量・小型で熱効率の高いことが要求されている。
【0003】
前記小型冷凍機としては、例えばギフォード―マクマホン(GM)型冷凍機などの蓄冷式の極低温冷凍機が知られている。蓄冷式の極低温冷凍機では、通常、複数の蓄冷器が設けられ、蓄冷器内には復熱効果の高い物質、つまり蓄冷材料が充填されている。蓄冷材料は、冷凍サイクルの際、冷媒ガスとの熱のやり取りを行う重要な役割を担うために復熱効果が大きいほど高い蓄冷効率が得られる。すなわち、蓄冷効率は体積比熱、熱伝導率が大きい物質ほど高い。
【0004】
従来、室温側の蓄冷器に充填される蓄冷材料としてはその温度領域で体積比熱の大きい熱伝導性が良好な銅が用いられ、最も低温側の蓄冷器に充填される蓄冷材料としては低温でも比熱の大きい鉛が用いられている。しかしながら、鉛の低温比熱はその格子振動による格子比熱であるため、低温では温度Tの3乗に比例して急激に減少する。その結果、鉛からなる蓄冷材料を用いた蓄冷器では、極低温での蓄冷効果が極端に低下し、かかる蓄冷器を搭載した冷凍機では最低到達温度は10K程度が限界であった。
【0005】
このようなことから特開平1−310269号公報には、磁気相転移に伴う比熱異常に着目し、低い磁気転移温度を有し、かつ低温で大きな体積比熱を有する希土類磁性合金が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、希土類金属が脆弱であるため、希土類磁性合金は耐摩耗性、耐摩滅性等の機械的強度に欠ける。このような機械的強度に欠ける蓄冷材料が充填された蓄冷器を備えた冷凍機を長時間運転すると、前記蓄冷材料が高圧ヘリウムのガスサイクル等により摩耗、微粉化し、発生した微粉末が蓄冷器の外部に流出し、シールの摺動部に付着してヘリウムガスシールを妨げ、その結果蓄冷効率が大幅に低下するという問題があった。
【0007】
本発明は、耐摩耗性等の機械的強度が優れ、微粉化が起こり難い蓄冷材料を提供することにより冷凍機の長期運転に際し冷凍効率の低下を防止、冷凍機の信頼性を向上することを目的とするものである。
【0008】
また、本発明は、長期にわたる運転においても冷凍効率が低下せず、高い信頼性を有する冷凍機を提供することをも目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明に係わる蓄冷材料は、希土類元素含有量の異なる相である主相と副相とを含み、断面形状でみたときに、該主相の平均径が0.01μm〜20μmであり、かつ該副相の平均幅が0.01μm〜 3μmである希土類合金からなることを特徴とするものである。
【0010】
本発明に係わる別の蓄冷材料は、希土類元素含有量の異なる相である主相と副相とを含み、前記主相は粒の集合体で、前記副相は各主相粒間に介在されて網目状に形成されている希土類合金からなることを特徴とするものである。
【0011】
ここで、主相は希土類合金中に含まれる割合が最も高い相である。前記主相と副相とは、希土類元素の量が異なっているが、主相の方が比熱に対する影響が大であるため、主相が副相より希土類元素含有量が多いことが好ましい。
【0012】
前記希土類合金としては、例えばRMZ (Zは 0.001≦Z≦13)で表わされる組成の合金を用いることができる。前記Rとしては、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbまたはLuから選ばれる少なくとも1種の希土類金属が挙げられ、前記MとしてはFe、Ni、Co、Cu、Ru、Rh、Pd、Ag、Pt、Au、Al、GaまたはInから選ばれる少なくとも1種の元素が挙げられる。前記主相としては、例えば、RM1/3 、RM1/2 、RM3/5 、RM2/3 、RM、RM2 またはRM5 のような金属間化合物を挙げることができ、前記副相は複数の金属間化合物からなる場合もある。
【0013】
本発明において、このような主相および副相は、以下の図1〜3に示す形態が挙げられる。
【0014】
まず、前記副相が主相表面に表皮状に存在する形態としては、例えば図1の(a)およびその断面である(b)に示すように複数の粒子の集合物からなる主相1に副相2がそれらの表皮として存在する構造をとる。また、前記副相が前記主相中に繊維状に存在する形態としては、例えば図2の(a)およびその断面を示す(b)のように主相1に副相2が樹木の葉の繊維組織のように発達して存在した構造、図3のように主相1中に副相2が樹枝のように発達して存在する構造、を挙げることができる。
【0015】
本発明に係わる蓄冷材料が前述した図1の構造をとる場合、前記粒状の主相1は0.01〜20μmの平均径を有し、前記表皮である副相2は0.01〜 3μmの平均厚さを有することが好ましい。より好ましくは、粒状の主相1は0.01〜10μmの平均径を有し、表皮である副相2は0.01〜 1μmの平均厚さ(平均幅)を有する。
【0016】
また、本発明に係わる蓄冷材料が前述した図2または図3の構造をとる場合、やはり前記主相1の平均径は、好ましくは0.01〜20μm、より好ましくは0.01〜10μmであり、前記繊維状の副相2の平均繊維幅(平均幅)は、好ましくは0.01〜 3μm、より好ましくは0.01〜 1μmである。この理由は、主相の平均径が0.01μm未満、また副相の平均幅が0.01μm未満である場合、主相と副相を含む繊維構造を得ることが困難となり、主相の平均径が20μmを越えるか副相の平均幅が 3μmを越えると、蓄冷材料の機械的強度が低下する傾向にあるためである。
【0017】
なお、ここでいう平均径とは、以下のようにして求めた値である。まず、蓄冷材料のサンプルをスライスし、断面研磨を施した後、SEM観察による反射電子像の写真撮影を行なう。次いで、得られた写真上において、図4に示すように、主相1内の領域から任意に10点を選び、それぞれの点について、各点を内に含みかつ副相2にかからずに描くことができる最大の円を描く(各点がこの円の中心になるとは限らない)。描かれた10個の円の平均径を主相1の平均径とする。
【0018】
またこのとき、前記副相2の繊維間の平均距離(例えば図2の(b)の断面図における主相1の大きさで決定)も、0.01〜20μmとすることが好ましく、0.01〜10μmとすることがより好ましい。これは、繊維状の副相2が主相1中に微細かつ高密度に分布することにより脆弱な主相を骨格のように支えることができるためである。
【0019】
さらに、本発明に係わる蓄冷材料を構成する主相および副相の割合は、主相50〜90体積%、副相10〜50体積%の範囲とすることが好ましい。この理由は、前記副相の比率を10体積%未満にすると蓄冷材料の機械的強度を向上することが困難になるからである。
【0020】
本発明に係わる蓄冷材料において、前記副相の組成は前記主相のそれより前記組成式RMZ のZの値が大きいことが好ましい。これは、前記組成式RMZ で表される蓄冷材料において、Zの値が小さい、つまり希土類元素の濃度が高いほど単位体積当たりの比熱特性が良好になるが、その反面脆弱になるためである。換言すると、希土類元素の濃度が低いほど機械的強度が高くなる。したがって、副相の希土類元素の濃度を主相に比べて低くすることにより強固な副相の表皮または繊維を形成することができ、機械的強度が一層高い蓄冷材料を実現することが可能となる。さらに主相においても、より希土類濃度の低いものほど強度的な観点からは有利であり、先に表記されたRMZ ( 0.001≦Z≦13)で表わされる組成を有する合金の中で、主相としてより好ましいのは 0.4≦Z≦13の範囲の値を有する合金である。
【0021】
なお、化学的な安定性の向上や磁気相転移温度の調節等の目的で、C、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi等の元素を10原子%程度まで微量添加してもよい。
【0022】
また、本発明に係わる蓄冷材料は、アスペクト比(長径と短径の比)が 5以下の合金粒子からなることが好ましい。これは、蓄冷材料においては、合金粒子が球に近く、かつ合金粒子の粒径が揃っているほどガスの流れを円滑にすることができるためであり、より好ましくは、全粒子の70重量%以上がアスペクト比が 5以下で、粒径が 1〜2000μm、さらに好ましくは10〜1000μmであればよい。
【0023】
ここで、合金粒子のアスペクト比が 5を越えると、空隙が均質となるように蓄冷器に収容することが困難となる。よって、このような粒子が全粒子の30重量%を越えると、蓄冷性能の低下等を招くこととなる。より好ましいアスペクト比は、 3以下、さらに好ましくは 2以下である。なお、合金粒子の形状は特に限定されないが、球状、回転楕円体形状等角のない形状であることが好ましい。さらには、できる限り真球に近いことが望ましい。また、アスペクト比が 5以下の粒子の全粒子中における比率は、80重量%以上とすることがより好ましく、さらに好ましくは90重量%以上である。
【0024】
また、合金粒子の粒径が 1μm未満であると、充填密度が高くなりすぎ、ヘリウム等の作働媒質の圧力損失が増大し、粒径が2000μmを越えると、蓄冷材料と作働媒質間の伝熱面積が小さくなり、熱伝達効率が低下する。よって、このような粒子が全粒子の30重量%を越えると、蓄冷性能の低下等を招くこととなる。さらに、粒径が 1〜2000μmの範囲の粒子の全粒子中における比率は、80重量%以上とすることがより好ましく、さらに好ましくは90重量%以上である。
【0025】
一方で、本発明の効果は、合金粒子をアスペクト比が比較的大きな形状とした場合に特に顕著に見られる。上述の形状では、外部的な力の印加により局所的に応力が集中するケースが多く、従来の金属組織構造では非常に破砕しやすかったためである。したがって、本発明の蓄冷材料においては、繊維状、メッシュ状等のアスペクト比が 5を越える合金粒子を用いることも可能となる。
【0026】
本発明に係わる蓄冷材料は、例えば次のような方法により製造される。
【0027】
所望比率の原料RMZ をルツボ内で溶解して完全な溶融状態にした後、急冷する。この時、Zの値(仕込み組成)や冷却速度を調整することにより、副相の存在比率を調節したり、組織構造を変化させることができる。すなわち、前述した図1に示すように主相が粒の集合物になり副相がその表皮として存在したり、図2または図3に示すように副相が繊維状に成長ないし析出した蓄冷材料が製造できる。なお、前記急冷時の冷却速度が遅い場合には、図5に示すように副相2が主相1内に比較的大きな粒として存在する。また、前記急冷時の冷却速度が極端に速い場合には、図6に示すように副相2が主相1内に微細粒子として均一に存在する。いずれの場合においても前記副相が主相に対して支柱ないし骨格として機能しないため、機械的強度の高い蓄冷材料を製造することが困難になる。
【0028】
上述の金属溶湯の急冷法は特に限定されるものではなく、種々の急冷法を適用することができ、例えば、高周波溶解、プラズマアーク溶解によるクエンチ、ガスアトマイズ法、プラズマ・スプレー法、遠心噴霧法、回転電極法または真空ロール法により急冷凝固させることができる。
【0029】
また、急冷速度の調節は、雰囲気ガスの種類、雰囲気圧、凝固合金粒子の大きさ、あるいは合金粒子凝固時の被接触材質を熱伝導率や合金粒子とのぬれ性等を考慮にいれて適切に選択することにより行なうことができる。
【0030】
さらに、本発明に係わる冷凍機は、冷媒ガスと、上記本発明に係る蓄冷材料を収容する蓄冷器と、前記冷媒ガスを膨脹させるための膨脹手段とを具備することを特徴とするものである。
【0031】
以下に、本発明に係わる冷凍機のガス−サイクルを図7の(A)〜(C)を参照して説明する。
【0032】
図7において、蓄冷器11には前述した蓄冷材料12が充填されている。前記蓄熱器11の一端は、作動媒体源(図示せず)にパイプ13を通して連結されている。前記蓄冷器11の他端は、膨脹シリンダ14にパイプ15を通して連結されている。ピストン16は、前記膨脹シリンダ14内に摺動自在に取り付けられている。前記ピスト16が動作すると、シリンダ14の内部体積が変化する。ここで、本発明に係わる冷凍機に用いられる冷媒ガスとしては、例えば、ヘリウムガス、窒素ガス、フロンガスを挙げることができる。
【0033】
前記蓄冷器11は、次の冷凍1サイクルをなす4過程(a)〜(d)に従って冷却される。
【0034】
過程(a)において、図7の(A)に示すようにピストン16は矢印17方向に動作し、それによって膨脹シリンダ14の内部体積が増加する共に、作動媒体源から高圧ガスが矢印18の方向に導入される。前記高圧ガスは、前記膨脹シリンダ14に流れる前に前記蓄冷器11を通過する。前記高圧ガスが前記蓄冷器11を通過する際、前記高圧ガスは蓄冷材料12によって冷却される。冷却された前記ガスは、膨脹シリンダ14に蓄積される。矢印19は、熱が前記ガスから蓄冷器11内の蓄冷材料12に移行する方向を示す。
【0035】
過程(b)において、図7の(B)に示すようにパイプ13に連結された吸引手段(図示せず)により矢印20方向に吸引することによって、ガスの一部が膨脹シリンダ14から矢印20の方向に放出される。その間、前記シリンダ14の内部体積は維持されている。その結果、前記シリンダ14に残存したガスは膨脹し、それにより前記膨脹シリンダ14内の温度を低下させる。前記シリンダ14から放出されたガスは、パイプ15を通して蓄冷器11に供給される。このガスが蓄冷器11を通過する際、前記ガスは蓄冷材料12から熱を奪う。矢印21は、熱が蓄冷器11内の蓄冷材料12から前記ガスに移行する方向を示す。
【0036】
過程(c)において、図7の(C)に示すようにピストン16が矢印22の方向に作動し、これによって膨脹シリンダ14から矢印23の方向にパイプ15を通して低温、低圧ガスが蓄冷器11に放出される。このガスが蓄冷器11を通過して流れる際、そのガスは蓄冷材料12の熱を奪う。換言すれば、前記ガスは蓄冷材料12を冷却する。矢印24は、熱が蓄冷器11内の蓄冷材料12から前記ガスに移行する方向を示す。
【0037】
最終過程(d)において、操作は過程(a)に戻される。
【0038】
さらに、本発明に係る蓄冷材料が充填された蓄冷器を備えた冷凍機を、図面を参照してより具体的に説明する。
【0039】
図39には、本発明に係る蓄冷式の極低温冷凍機の一例として、ギフォード−マクマホン型に分類される冷凍機が示されている。
【0040】
この冷凍機は、大きく分けて、コールドヘッド101 と冷媒ガス導排出系102 とで構成されている。
【0041】
コールドヘッド101 は、閉じられたシリンダ111 と、このシリンダ111 内に往復動自在に収容されたピストン、すなわち断熱材で形成されたディスプレーサ112 と、このディスプレーサ112 に対して往復動に必要な動力を与えるモータ113 とで構成されている。
【0042】
シリンダ111 は、大径の第1シリンダ114 と、この第1のシリンダ114 に同軸的に接続された小径の第2シリンダ115 とで構成されている。第1シリンダ114 および第2シリンダ115 は、通常、薄いステンレス鋼板等で形成されている。そして、第1シリンダ114 と第2シリンダ115 との境界壁部分で第1段冷却ステージ116 を構成し、また第2シリンダ115 の先端壁部分で第1段冷却ステージ116 より低温の第2段冷却ステージ117 を構成している。
【0043】
ディスプレーサ112 は、第1シリンダ114 内を往復動する第1ディスプレーサ118 と、第2シリンダ115 内を往復動する第2ディスプレーサ119 とで構成されている。第1ディスプレーサ118 と第2ディスプレーサ119 とは、連結機構120 によって軸方向に連結されている。
【0044】
第1ディスプレーサ118 の内部には、蓄冷器を構成するための流体通路121 が軸方向に形成されており、この流体通路121 には銅メッシュ等で形成された蓄冷材料122 が収容されている。
【0045】
第2ディスプレーサ119 の内部には最終段蓄冷器を構成するための流体通路123 が軸方向に形成されており、この流体通路123 には複数の球状、繊維状等に分割された、本発明に係る蓄冷材料124 が収容されている。
【0046】
第1ディスプレーサ118 の外周面と第1シンダ114 の内周面との間および第2ディスプレーサ119 の外周面と第2シリンダ115 の内周面の間には、それぞれシール装置125 および126 が装着されている。
【0047】
第1ディスプレーサ118 の図中上端は、連結ロッド131 、スコッチヨークあるいはクランク軸132 を介してモータ113 の回転軸に連結されている。したがって、モータ113 が回転すると、この回転に同期してディスプレーサ112 が図中実線矢印133 で示す方向に往復動する。
【0048】
第1シリンダ114 の側壁上部には冷媒ガスの導入口134 と排出口135 とが設けられており、これら導入口134 と排出口135 とは冷媒ガス導排出系102 に接続されている。
【0049】
冷媒ガス導排出系102 は、シリンダ111 を経由するヘリウムガス循環系を構成するものであり、排出口135 を低圧弁136 、圧縮機137 および高圧弁138 を介して導入口134 に接続したものとなっている。すなわち、この冷媒ガス導排出系102 は、低圧(約 5atm)のヘリウムガスを圧縮機137 で高圧(約18atm)に圧縮してシリンダ111 内に送り込むものである。そして、低圧弁136 および高圧弁138 は、ディスプレーサ112 の往復動との関連において、後述する関係で開閉制御される。
【0050】
次に、上記のように構成された冷凍機の動作を説明する。
【0051】
この冷凍機において、寒冷を発生する部分、つまり冷却を担う部分は第1段冷却ステージ116 と第2段冷却ステージ117 である。
【0052】
モータ113 が回転を開始すると、ディスプレーサ112 が下死点と上死点との間を往復動する。ディスプレーサ112 が下死点にあるとき、高圧弁138 が開いて高圧ヘリウムガスがコールドヘッド101 内に流入する。次に、ディスプレーサ112 が上死点へと移動する。前述のごとく、第1ディスプレーサ118 の外周面と第1シリンダ114 の内周面との間および第2ディスプレーサ119 の外周面と第2シリンダ115 の内周面との間にはそれぞれシール装置125 および126 が装着されている。このため、ディスプレーサ112 が上死点へと向かうと、高圧ヘリウムガスは第1ディスプレーサ118 に形成された流体通路121 および第2ディスプレーサ119 に形成された流体通路123 を通って、第1ディスプレーサ118 と第2ディスプレーサ119 との間に形成された1段膨脹室139 および第2ディスプレーサ119 と第2シリンダ115 の先端壁との間に形成された2段膨脹室140 へと流れる。この流れに伴って、高圧ヘリウムガスは蓄冷材料122 および124 によって冷却され、結局、1段膨脹室139 に流入した高圧ヘリウムガスは30Kレベルに、また2段膨脹室140 に流入した高圧ヘリウムガスは、 4Kレベルに冷却される。
【0053】
ここで、高圧弁138 が閉じ、低圧弁136 が開く。このように低圧弁136 が開くと、1段膨脹室139 内および2段膨脹室140 内の高圧ヘリウムガスが膨脹して寒冷を発生し、第1段冷却ステージ116 および第2段冷却ステージ117 において吸熱が行なわれる。そして、ディスプレーサ112 が再び下死点へ移動すると、これに伴って1段膨脹室139 内および2段膨脹室140 内のヘリウムガスが排除される。膨脹したヘリウムガスは、流体通路121 および123 を通過する間に、蓄冷材料122 および124 を冷却し、常温となって排出される。以下、上述のサイクルが繰り返されて冷凍運転が行なわれる。
【0054】
なお、上記の例においては、全体として2段構成の冷凍機を示したが、本発明においては、例えば、高温、中音および低温からなる3段あるいはそれ以上の段数構成を採用してもよい。
【0055】
また、上述した例は、本発明をギフォード−マクマホン型冷凍機に適用した例であるが、スターリング冷凍機、改良型ソルベーサイクルGM冷凍機、ビルミヤ冷凍機等の蓄冷式の極低温冷凍機全般に適用できる。また、蓄冷材料の形状も球状、繊維状、メッシュ状等の各種形状を選択することも可能である。
【0056】
【作用】
本発明に係わる蓄冷材料は、例えば図1ないし図3に示すように主相が粒の集合物からなり、副相がそれらの表皮として存在するか、副相が主相中に繊維状に存在する構造を有する。そのため、前記表皮または繊維として存在する副相が主相に対する骨格ないし支柱として作用し、耐摩耗性、耐摩滅性等の機械的強度に優れ、微粉化が起こり難い性質を有する。その結果、前記蓄冷材料を低温冷凍機の蓄冷器に充填して用いた際に、前記蓄冷材料の微粉末化を抑制でき、良好な冷凍効率を長期間に亘って維持することができる。
【0057】
また、本発明に係わる冷凍機が具備する蓄冷器には前記蓄冷材料が充填されている。このため、長期に亘って運転した場合であっても蓄冷材料が微粉化することがなく、良好な冷凍効率を保つことができる。
【0058】
【実施例】
以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0059】
図8は、本実施例に使用される遠心噴霧装置を示す概略図である。チャンバ31内には、加圧されたアルゴンガスが供給される、例えば直径70mmのノズル付き石英管ルツボ32が立設されている。高周波コイル33は、前記チャンバ31内の前記石英管ルツボ32の周囲に配置されている。図示しないモータにより回転されるステンレス鋼(SUS 304)からなる回転ディスク34は、前記石英管ルツボ32のノズル直下に配置されている。
【0060】
実施例1
まず、純度99.9%のErおよびNiからEr73原子%、残部Niからなる組成物を調合し、高周波溶解により母合金を作製した。続いて、前記母合金を粉砕した合金粉末を前述した図8に示す遠心噴霧装置の石英管ルツボ32内に装填した。チャンバ31内を約 600torrのアルゴン雰囲気にした後、前記石英管ルツボ32内の合金粉末を高周波コイル33により誘導加熱して溶解した。引き続き、前記石英管ルツボ32内にアルゴンガスを 0.3kg/cm2 の圧力で供給して前記石英管ルツボ32内の溶融合金(温度;約1000℃)をその下端のノズルから 6×103 rpmで高速回転する回転ディスク34上に噴射し、液滴として前記チャンバ31内に飛散させることにより球状の合金粒子を製造した。
【0061】
得られた合金粒子をSEM写真によりその構造を調べた。その結果、図9に示すように平均径 2.2μmの主相を表皮状の副相が覆う形態を有していた。前記副相の平均厚さは、約 0.5μmであった。ここで、副相の平均厚さは図9のSEM写真(反射電子像)の副相箇所を無作為に数十抽出し、これら数十箇所の副相の厚さを測定し、その平均値から求めた。
【0062】
また、実施例1の合金粒子について主相および副相の組成、副相の含有率をEPMA分析により調べた。その結果、主相および副相はそれぞれErNi1/3 、ErNi3/5 であり、副相の含有率が約20体積%であった。
【0063】
実施例2および3
まず、純度99.9%のEr、Nd、NiおよびCoからEr73原子%、残部Coからなる組成物(実施例2)、Nd71原子%、残部Niからなる組成物(実施例3)を調合し、高周波溶解により母合金を作製した。続いて、これら合金を粉砕し、実施例1と同様に図8の遠心噴霧装置を用いて遠心噴霧することにより2種の球状合金粒子を製造した。
【0064】
得られた実施例2および3の合金粒子をSEM写真によりその構造を調べた。その結果、実施例2および3の合金粒子は、図10および図11にそれぞれ示すようにいずれも主相中に副相が樹木の葉の繊維組織のように網目状に発達して分布していた。前記実施例2および3の合金粒子の主相の平均径、副相の平均繊維幅を実施例1と同様な方法により測定したところ、主相の平均径がそれぞれ約 2.6μmおよび約 3μm、副相の平均繊維幅がそれぞれ約 0.2μmおよび約 0.5μmであった。
【0065】
また、実施例2および3の合金粒子について主相および副相の組成、副相の含有率をEPMA分析により調べた。その結果、実施例2の合金は主相および副相がそれぞれErCo1/3 、ErCo7/12であり、副相の含有率が約25体積%であった。実施例3の合金は、主相および副相がそれぞれNdNi1/3 、NdNi3/5 であり、副相の含有率が約15体積%であった。
【0066】
比較例1〜3
まず、純度99.9%のEr、Nd、NiおよびCoからEr73原子%、残部Niからなる組成物(比較例1)、Er73原子%、残部Coからなる組成物(比較例2)、Nd71原子%、残部Niからなる組成物(比較例3)をそれぞれ調合し、アルゴン・プラズマ溶解炉を用いて溶解急冷して3種の合金粒子を作製した。
【0067】
得られた比較例1〜3の合金粒子をSEM写真によりその構造を調べた。その結果、比較例1〜3の合金粒子は、図12、図13および図14にそれぞれ示すようにいずれも主相中に副相が比較的大きな粒として存在し、比較例1の副相は平均径が約10μm、比較例2の副相は平均径が約 5μm、比較例3の副相は平均径が約
8μmであった。
【0068】
また、比較例1〜3の合金粒子について主相および副相の組成、副相の含有率をEPMA分析により調べた。その結果、比較例1の合金は主相および副相がそれぞれErNi1/3 、ErNi3/5 であり、副相の含有率が約 5体積%であった。比較例2の合金は、主相および副相がそれぞれErCo1/3 、ErCo7/12であり、副相の含有率が約 5体積%であった。比較例3の合金は、主相および副相がそれぞれNdNi1/3 、NdNi3/5 であり、副相の含有率が約 3体積%であった。
【0069】
さらに、実施例1および3並びに比較例1および3の合金について、極低温領域での比熱を測定した。実施例1および比較例1の合金の比熱を図15に、実施例3および比較例3の合金の比熱を図16に示す。
【0070】
図15から明らかなように、実施例1の合金は比較例1に対してピークより高温側の広い範囲で高い比熱特性を有することがわかる。また、実施例3においても比較例3の鋭いピークに対してブロードの山の幅が広い温度領域に亘っていることがわかる。
【0071】
さらに、実施例1および2並びに比較例1および2の合金粒子(蓄冷材料)を図39に示すような2段式GM冷凍機の低温側蓄冷器にそれぞれ充填し、冷媒ガスであるヘリウムガスを往路で高圧(20気圧)、復路で低圧( 8気圧)とするガスサイクル条件で運転し、冷凍効率を測定した。なお、高温側蓄冷器には銅メッシュを充填した。その結果、比較例1および2の合金粒子を充填した低温側蓄冷器を備えた冷凍機は、冷凍効率が運転時間と共に徐々に低下した。 500時間程度経過した時点でこの原因を調べたところ、前記比較例1および2の合金粒子は摩耗により微粉末が発生し、この微粉末が冷凍機の摺動シール部に付着していることが確認された。したがって、前記シール部でのヘリウムガスの漏れが冷凍効率の低下の原因であることが考えられる。これに対し、実施例1および2の合金粒子を充填した低温側蓄冷器を備えた冷凍機は 10000時間の運転後も合金の微粉末が発生せず、良好な冷凍効率が維持されていることが確認された。
【0072】
実施例4
まず、純度99.9%のErおよびNiからEr49原子%、残部Niからなる組成物を調合し、高周波溶解により母合金を作製した。続いて、前記母合金を粉砕した合金粉末を前述した図8に示す遠心噴霧装置の石英管ルツボ32内に装填した。チャンバ31内を約 500torrのアルゴン雰囲気にした後、前記石英管ルツボ32内の合金粉末を高周波コイル33により誘導加熱して溶解した。引き続き、前記石英管ルツボ32内にアルゴンガスを 0.3kg/cm2 の圧力で供給して前記石英管ルツボ32内の溶融合金(温度;約1200℃)をその下端のノズルから 4×103 rpmで高速回転する回転ディスク34上に噴射し、液滴として前記チャンバ31内に飛散させることにより球状の合金粒子を製造した。
【0073】
比較例4
まず、純度99.9%のErおよびNiからEr50原子%、残部Niからなる組成物を調合し、アルゴン・プラズマ溶解炉を用いて溶解急冷して合金を作製した。
【0074】
得られた実施例4および比較例4の合金をSEM写真によりその構造を調べた。その結果、実施例4の合金は図17に示すように主相中に副相が樹枝が網目状に発達して分布していた。前記主相の平均径は約 6μm、副相の平均繊維幅は約 1.5μmであった。比較例4の合金は、図18に示すように主相中に副相が比較的大きな相として存在し、その副相は平均相幅が約 5μmであった。
【0075】
また、実施例4および比較例4の合金について主相および副相の組成、副相の含有率をEPMA分析により調べた。その結果、いずれの合金も主相および副相はそれぞれErNi、ErNi2 であり、副相の含有率が約10%であった。
【0076】
さらに、実施例4および比較例4の合金について、極低温領域での比熱を測定した。その結果を図19に示す。図19から明らかなように実施例4の合金は比較例4の合金に比べてピーク端が若干丸くなっているものの、ピーク位置は約10Kで殆ど変化せず、蓄冷材料として良好な高い比熱特性を有することがわかる。
【0077】
さらに、実施例4の合金粒子(蓄冷材料)を2段式GM冷凍機の低温側蓄冷器に充填し、実施例1と同様な条件で冷凍効率を測定した。その結果、5000時間の運転後も合金の微粉末が発生せず、良好な冷凍効率が維持されていることが確認された。
【0078】
実施例5
まず、純度99.9%のErおよびNiからEr33原子%、残部Niからなる組成物を調合し、高周波溶解により母合金を作製した。続いて、前記母合金を粉砕した合金粉末を前述した図8に示す遠心噴霧装置の石英管ルツボ32内に装填した。チャンバ31内を約 600torrアルゴン雰囲気にした後、前記石英管ルツボ32内の合金粉末を高周波コイル33により誘導加熱して溶解した。引き続き、前記石英管ルツボ32内にアルゴンガスを 0.3kg/cm2 の圧力で供給して前記石英管ルツボ32内の溶融合金(温度;約1250℃)をその下端のノズルから 6×103 rpmで高速回転するカーボン製回転ディスク34上に噴射し、液滴として前記チャンバ31内に飛散させることにより球状の合金粒子を製造した。
【0079】
比較例5
まず、純度99.9%のErおよびNiからEr34原子%、残部Niからなる組成物を調合し、アルゴン・プラズマ溶解炉を用いて溶解急冷して合金を作製した。
【0080】
得られた実施例5および比較例5の合金をSEM写真によりその構造を調べた。その結果、実施例5の合金は図20に示すように主相中に副相が樹木の葉の繊維組織のように網目状に発達して分布していた。前記主相の平均径は約 3μm、副相の平均繊維幅は約 2μmであった。比較例5の合金は、図21に示すように主相中に副相が比較的大きな粒として存在し、その副相は平均粒径が約 4μmであった。
【0081】
また、実施例5および比較例5の合金について主相および副相の組成、副相の含有率をEPMA分析により調べた。その結果、いずれの合金も主相および副相はそれぞれErNi2 、ErNi1 であり、実施例5の副相の含有率は約20%であるのに対し、比較例5の副相は 2%未満であった。
【0082】
さらに、実施例5の合金粒子(蓄冷材料)を2段式GM冷凍機の低温側蓄冷器にそれぞれ充填し、実施例1と同様な条件で冷凍効率を測定した。その結果、5000時間の運転後も合金の微粉末が発生せず、良好な冷凍効率が維持されていることが確認された。
【0083】
実施例6〜8および比較例6〜10
まず、純度99.9%のErおよびNiからEr73原子%、残部Niからなる組成物(実施例6および7並びに比較例6および7)、Er72.5原子%、残部Niからなる組成物(実施例8)、Er75原子%、残部Niからなる組成物(比較例8)、Er78原子%、残部Niからなる組成物(比較例9)、およびEr50原子%、残部Niからなる組成物(比較例10)を調合し、高周波溶解により母合金を作製した。続いて、これら母合金を粉砕し、合金粉末を実施例1と同様に図8に示す遠心噴霧装置の石英管(またはBN)ルツボ32内に装填した。チャンバ31内をアルゴン(またはヘリウム)ガス雰囲気で一定圧力とした後、前記ルツボ32内の合金粉末を高周波コイル33により誘導加熱して溶解した。引き続き、前記ルツボ32内に加圧アルゴン(またはヘリウム)ガスを供給して前記ルツボ32内の溶融合金をその下端のノズルから高速回転するカーボン製回転ディスク34上に噴射し、液滴として前記チャンバ31内に飛散させることにより、実施例6〜8および比較例6〜10の球状の合金粒子を製造した。
【0084】
実施例9
まず、純度99.9%のErおよびNiからEr75原子%、残部Niからなる組成物を調合し、母合金を作製した。続いて、前記母合金からガスアトマイズ法により球状合金粒子を製造した。
【0085】
図22は、本実施例に使用されるガスアトマイズ法による合金粒子の製造装置を示す概略図である。この装置は、チャンバ40内に、金属原料をヒータ41によって加熱溶解し、金属溶湯42を調製する溶解炉43と、溶解炉43の底部に形成された内径 2mm程度の注湯ノズル44と、注湯ノズル44の下端開口付近に対峙するように付設され、Arガス等の冷却用不活性ガスを噴射する複数の不活性ガスノズル45と、注湯ノズル44を開閉する開閉弁46とが設けられている。この装置においては、溶解炉43内において調製された金属溶湯42は、炉内に供給された高圧Arガスによって液面が加圧され、注湯ノズル44の先端開口から噴出する。この際、噴出方向とほぼ直交する方向に対峙するように配置された不活性ガスノズル45からArガス等の不活性ガスが高速度で噴出される。その結果、金属溶湯42は、不活性ガスよって霧化分散され、不活性ガスの旋回流に沿って下方に流される間に冷却凝固して、球状もしくはまゆ形状または小判状の粒体47となって粒体回収容器48内に収容される。
【0086】
実施例10〜12
まず、純度99.9%のErおよびNiからEr73原子%、残部Niからなる組成物(実施例10)、Er75原子%、残部Niからなる組成物(実施例11)およびEr51原子%および残部Niからなる組成物(実施例12)を調合し、母合金を作製した。次に、前記母合金を電極棒の形に機械加工し、回転電極法(REP)により実施例10〜12の球状合金粒子をそれぞれ製造した。
【0087】
図23は、本実施例に使用される回転電極法による合金粒子の製造装置を示す概略図である。この装置は、チャンバー51内に所定の距離を隔てて互いに対向するように設けられ、図示しない駆動装置により回転する回転軸50と、回転軸50上に立設され、その先端に原料合金電極棒54が取り付けられるチャック52と、チャック52と対峙するように立設された電極棒53とを具備している。この装置を用いて合金粒子を製造するには、まず、原料合金(母合金)電極棒54をチャック52に取り付け、チャンバ51内を不活性ガス、例えばArガス雰囲気として回転軸50および原料合金電極棒54を回転させる。この状態で、原料合金電極棒54をアノード、電極棒53をカソードとして電圧を印加してアーク放電させる。この結果生じたプラズマジェットによりアノードである原料合金が溶解し、原料合金の回転に伴って液滴55となってチャンバ51内を飛翔する。飛翔した液体合金はチャンバ51内の不活性ガスにより急冷固化されて球状の粒体となる。
【0088】
得られた実施例6〜12および比較例6〜10の合金粒子について、断面観察によりそれらの構造を調べた。実施例6〜12および比較例6〜10の合金粒子の断面観察写真を図24ないし図35にそれぞれ示す。なお、実施例9(図27)、実施例10(図28)および比較例6(図31)は光学顕微鏡、それ以外はSEM(反射電子像)によって観察を行なった。
【0089】
その結果、実施例6〜12の合金粒子は、図24〜30に示すように、いずれも主相と副相とが均一、かつ微細な金属組織を形成していることが分かる。また、比較例6〜10の合金粒子では、図31〜35に示すように、主相中に副相が比較的大きな島状に点在するか、または主相粒が全体に繋がり、比較的大きな大陸状に発達していることが分かる。
【0090】
このように、それぞれの合金粒子の母合金の仕込み組成比を微妙に変化させたり、溶融合金が凝固固化する際のチャンバ内の雰囲気ガスの種類や雰囲気圧を調整して凝固時に急冷速度を変化させることにより、副相の含有率や金属組織の大きさ・構造等を大きく変えることができる。実施例6〜12および比較例6〜10の各合金粒子について、それぞれの副相の含有率、主相の平均径、副相の平均幅(繊維幅)などを製造方法と併せて下記表1(実施例6〜12)および表2(比較例6〜10)に示す。
【0091】
【表1】
【0092】
【表2】
なお、表に示す製造方法において、RDPは遠心噴霧法を、REPは回転電極法をそれぞれ表わす。
【0093】
さらに、実施例6〜12および比較例6〜10の各合金粒子について、以下に説明する方法で耐荷重試験を行なった。すなわち、図36に示すように、球状の合金粒子試料61を表面平滑な石英ガラス板62および63で上下から挟み、石英ガラス板62の上から荷重を加えて徐々に荷重を増加させたとき、球状粒子が脆性破壊する荷重(臨界荷重)を測定した。
【0094】
その結果を下記表3に示す。表より明らかなように、金属組織の形態と機械的強度との間には大きな関係があることがわかる。
【0095】
【表3】
参考のために、従来の蓄冷材料である鉛(Pb)の球状粒子についても耐荷重試験を行なった。ただし、鉛は希土類元素を含む金属間化合物に比べて延性、展性に富んだ金属であるので、鉛の球状粒子では一定の臨界荷重により脆性破壊する現象は見られず、図37に示すように、石英ガラス板72および73に挟まれた鉛の球状粒子71は荷重の増加と共に連続的に塑性変形し偏平形状になってしまう。そこで、鉛については、荷重の大きさと粒子の偏平度合い(圧縮方向での断面における最小径と最大径との比)との関係を調べた。その結果を図38に示す。図より、鉛(粒子径 300μm)では印加荷重 400g程度で完全に偏平変形し、潰れていることが分かる。
【0096】
これらを比較すると、金属間化合物である実施例6〜12および比較例6〜10の合金粒子は鉛粒子よりも優れた耐荷重強度を有しており、さらに実施例6〜12の合金粒子は比較例6〜10と比較しても機械的強度が大きく改善されていることが分かる。
【0097】
なお、Er0.9 Gd0.1 Ni、Er0.7 Ho0.3 Ni、ErNi0.9 Co0.1 、ErNi0.6 Cu0.4 、HoNi0.5 Cu0.5 等の各種希土類元素と遷移金属からなる希土類合金においても、製造条件を制御することにより本発明の構造を得ることができた。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係わる蓄冷材料によれば耐摩耗性、耐摩滅性等の機械的強度に優れ、極低温冷凍機の蓄冷器に収容することにより長期信頼性が向上された冷凍機を実現できる等顕著な効果を奏する。
【0099】
また、本発明に係わる冷凍機は、その蓄冷器に上記蓄冷材料を収容することにより、長期に亘る運転に際しても蓄冷材料が微粉化することがなく、したがって良好な冷凍効率を維持することができ、高い信頼性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる蓄冷材料の一形態を示す図。
【図2】本発明に係わる蓄冷材料の他の形態を示す図。
【図3】本発明に係わる蓄冷材料のさらに他の形態を示す図。
【図4】本発明において用いられる主相の平均径の算出方法を説明する図。
【図5】急冷速度を遅くすることにより得られた蓄冷材料を示す断面図。
【図6】急冷速度を速くすることにより得られた蓄冷材料を示す断面図。
【図7】本発明に係わる蓄冷材料を充填した蓄冷器を組み込んだ冷凍機のガスサイクルを説明するための概略図。
【図8】本実施例で使用される遠心噴霧装置を示す概略図。
【図9】実施例1により製造された合金の断面SEM写真。
【図10】実施例2により製造された合金の断面SEM写真。
【図11】実施例3により製造された合金の断面SEM写真。
【図12】比較例1により製造された合金の断面SEM写真。
【図13】比較例2により製造された合金の断面SEM写真。
【図14】比較例3により製造された合金の断面SEM写真。
【図15】実施例1および比較例1の合金の比熱特性を示す線図。
【図16】実施例3および比較例3の合金の比熱特性を示す線図。
【図17】実施例4により製造された合金の断面SEM写真。
【図18】比較例4により製造された合金の断面SEM写真。
【図19】実施例4および比較例4の合金の比熱特性を示す線図。
【図20】実施例5により製造された合金の断面SEM写真。
【図21】比較例5により製造された合金の断面SEM写真。
【図22】ガスアトマイズ法による合金粒子の製造を模式的に示す図。
【図23】回転電極法による合金粒子の製造を模式的に示す図。
【図24】実施例6により製造された合金の断面SEM写真。
【図25】実施例7により製造された合金の断面SEM写真。
【図26】実施例8により製造された合金の断面SEM写真。
【図27】実施例9により製造された合金の断面光学顕微鏡写真。
【図28】実施例10により製造された合金の断面光学顕微鏡写真。
【図29】実施例11により製造された合金の断面SEM写真。
【図30】実施例12により製造された合金の断面SEM写真。
【図31】比較例6により製造された合金の断面光学顕微鏡写真。
【図32】比較例7により製造されて合金の断面SEM写真。
【図33】比較例8により製造された合金の断面SEM写真。
【図34】比較例9により製造された合金の断面SEM写真。
【図35】比較例10により製造された合金の断面SEM写真。
【図36】合金粒子の耐荷重試験の方法を模式的に説明する図。
【図37】鉛粒子の耐荷重試験の方法を模式的に説明する図。
【図38】鉛粒子における荷重の大きさと粒子の偏平度合いとの関係を示す線図。
【図39】本発明の一実施例に係る極低温冷凍機の概略構成図。
【符号の説明】
1 …主相、2 …副相、11…蓄冷器、12…蓄冷材料、14…膨脹シリンダ、
15…ピストン、31、40…チャンバ、32…石英管ルツボ、33…誘導コイル、
34…回転ディスク、41…ヒータ、43…溶解炉、44…注湯ノズル
45…不活性ノズル、46…開閉弁、50、51…回転円板、53…電極棒
54…原料金属電極棒、62、63、72、73…石英ガラス板、
101 …コールドヘッド、102 …冷媒ガス導排出系、111 …シリンダ、
112 …ディスプレーサ、113 …モータ、116 …第1段冷却ステージ、
117 …第2段冷却ステージ、118 …第1ディスプレーサ、
119 …第2ディスプレーサ、122 、124 …蓄冷材料、121 、123 …流体通路。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a cold storage material used in a refrigerator and a refrigerator using the same.
[0002]
[Prior art]
In recent years, the development of superconducting technology has been remarkable, and the development of compact and high-performance refrigerators has become indispensable as the field of application expands. Such small refrigerators are required to be light and small in size and have high thermal efficiency.
[0003]
As the small refrigerator, a regenerative cryogenic refrigerator such as a Gifford-McMahon (GM) refrigerator is known. In a regenerator type cryogenic refrigerator, a plurality of regenerators are usually provided, and the regenerator is filled with a substance having a high recuperation effect, that is, a regenerator material. Since the cold storage material plays an important role in exchanging heat with the refrigerant gas during the refrigeration cycle, the higher the heat recovery effect, the higher the cold storage efficiency. That is, the cold storage efficiency is higher as the volume specific heat and the thermal conductivity are larger.
[0004]
Conventionally, copper having a good heat conductivity with a large volumetric specific heat in the temperature region is used as the regenerator material filled in the regenerator on the room temperature side, and even at low temperatures as the regenerator material charged in the coolest regenerator on the coldest side. Lead with a large specific heat is used. However, since the low-temperature specific heat of lead is the lattice specific heat due to the lattice vibration, it rapidly decreases in proportion to the cube of the temperature T at low temperatures. As a result, in the regenerator using the regenerator material made of lead, the regenerator effect at an extremely low temperature is extremely reduced, and in the refrigerator equipped with such a regenerator, the minimum temperature reached is about 10K.
[0005]
Therefore, JP-A-1-310269 discloses a rare earth magnetic alloy having a low magnetic transition temperature and a large volume specific heat at a low temperature, paying attention to the specific heat anomaly associated with the magnetic phase transition. .
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, since rare earth metals are brittle, rare earth magnetic alloys lack mechanical strength such as wear resistance and wear resistance. When a refrigerator equipped with a regenerator filled with a regenerator material lacking in mechanical strength is operated for a long time, the regenerator material is worn and pulverized by a gas cycle of high-pressure helium, and the generated fine powder is stored in the regenerator. Out of the air and adheres to the sliding portion of the seal to prevent the helium gas seal, resulting in a significant decrease in cold storage efficiency.
[0007]
The present invention provides a cold storage material that has excellent mechanical strength such as wear resistance and is less prone to pulverization, thereby preventing a decrease in refrigeration efficiency during long-term operation of the refrigerator and improving the reliability of the refrigerator. It is the purpose.
[0008]
Another object of the present invention is to provide a highly reliable refrigerator that does not lower the refrigeration efficiency even during long-term operation.
[0009]
[Means and Actions for Solving the Problems]
The cold storage material according to the present invention includes a main phase and a sub phase which are phases having different rare earth element contents, and when viewed in a cross-sectional shape, the average diameter of the main phase is 0.01 μm to 20 μm, and the sub phase It is characterized by comprising a rare earth alloy having an average phase width of 0.01 μm to 3 μm.
[0010]
Another cold storage material according to the present invention includes a main phase and a sub phase which are phases having different rare earth element contents, The main phase is an aggregate of grains, and the subphase is formed between each main phase grain to form a network. It consists of a rare earth alloy.
[0011]
Here, the main phase is the phase having the highest proportion contained in the rare earth alloy. The main phase and the subphase have different amounts of rare earth elements. However, since the main phase has a greater effect on specific heat, the main phase preferably has a higher rare earth element content than the subphase.
[0012]
Examples of the rare earth alloy include RM. Z An alloy having a composition represented by (Z is 0.001 ≦ Z ≦ 13) can be used. Examples of R include at least one rare earth metal selected from Y, La, Ce, Pr, Nd, Pm, Sm, Eu, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Tm, Yb, or Lu. M includes at least one element selected from Fe, Ni, Co, Cu, Ru, Rh, Pd, Ag, Pt, Au, Al, Ga, or In. As the main phase, for example, RM 1/3 , RM 1/2 , RM 3/5 , RM 2/3 , RM, RM 2 Or RM Five The subphase may be composed of a plurality of intermetallic compounds.
[0013]
In the present invention, examples of such main phase and subphase include those shown in FIGS.
[0014]
First, as a form in which the subphase is present in the form of a skin on the surface of the main phase, for example, as shown in FIG. 1 (a) and the cross section (b), the
[0015]
When the regenerator material according to the present invention has the structure of FIG. 1 described above, the granular
[0016]
When the regenerator material according to the present invention has the structure shown in FIG. 2 or FIG. 3, the average diameter of the
[0017]
The average diameter here is a value obtained as follows. First, a sample of a cold storage material is sliced and subjected to cross-sectional polishing, and then a reflected electron image is photographed by SEM observation. Next, on the obtained photograph, as shown in FIG. 4, arbitrarily select 10 points from the region in the
[0018]
At this time, the average distance between the fibers of the subphase 2 (for example, determined by the size of the
[0019]
Furthermore, it is preferable that the ratio of the main phase and subphase which comprise the cool storage material concerning this invention shall be the range of 50-90 volume% of main phases, and 10-50 volume% of subphases. This is because it is difficult to improve the mechanical strength of the regenerator material when the subphase ratio is less than 10% by volume.
[0020]
In the cold storage material according to the present invention, the composition of the subphase is higher than that of the main phase. Z It is preferable that the value of Z is large. This is because the composition formula RM Z This is because the specific heat characteristic per unit volume becomes better as the value of Z is smaller, that is, the concentration of the rare earth element is higher, but on the other hand, it becomes weaker. In other words, the lower the rare earth element concentration, the higher the mechanical strength. Therefore, by making the concentration of the rare earth element in the subphase lower than that in the main phase, a strong subphase skin or fiber can be formed, and a cold storage material with higher mechanical strength can be realized. . Further, in the main phase, the lower the rare earth concentration, the more advantageous from the viewpoint of strength, and the previously described RM. Z Among the alloys having a composition represented by (0.001 ≦ Z ≦ 13), an alloy having a value in the range of 0.4 ≦ Z ≦ 13 is more preferable as the main phase.
[0021]
For the purpose of improving the chemical stability and adjusting the magnetic phase transition temperature, elements such as C, Si, Ge, Sn, Pb, Sb and Bi may be added in a small amount up to about 10 atomic%.
[0022]
The cold storage material according to the present invention is preferably composed of alloy particles having an aspect ratio (ratio of major axis to minor axis) of 5 or less. This is because in the cold storage material, the alloy particles are closer to the sphere and the particle diameters of the alloy particles are more uniform, so that the gas flow can be smoothed. More preferably, 70% by weight of the total particles The aspect ratio is 5 or less, and the particle size is 1 to 2000 μm, more preferably 10 to 1000 μm.
[0023]
Here, when the aspect ratio of the alloy particles exceeds 5, it becomes difficult to accommodate in the regenerator so that the voids are uniform. Therefore, when such particles exceed 30% by weight of the total particles, the cold storage performance is deteriorated. A more preferred aspect ratio is 3 or less, and even more preferably 2 or less. The shape of the alloy particles is not particularly limited, but a shape having no corners such as a spherical shape or a spheroid shape is preferable. Furthermore, it is desirable to be as close to a true sphere as possible. Further, the ratio of the particles having an aspect ratio of 5 or less in all the particles is more preferably 80% by weight or more, and still more preferably 90% by weight or more.
[0024]
Also, if the particle size of the alloy particles is less than 1 μm, the packing density becomes too high, and the pressure loss of the working medium such as helium increases, and if the particle size exceeds 2000 μm, between the cold storage material and the working medium. The heat transfer area is reduced and the heat transfer efficiency is reduced. Therefore, when such particles exceed 30% by weight of the total particles, the cold storage performance is deteriorated. Furthermore, the ratio of the particles having a particle size in the range of 1 to 2000 μm in the total particles is more preferably 80% by weight or more, and still more preferably 90% by weight or more.
[0025]
On the other hand, the effect of the present invention is particularly noticeable when the alloy particles have a relatively large aspect ratio. This is because in the above-described shape, there are many cases where stress is locally concentrated by applying an external force, and the conventional metal structure is very easy to crush. Therefore, in the cold storage material of the present invention, it is also possible to use alloy particles having an aspect ratio exceeding 5 such as a fiber shape or a mesh shape.
[0026]
The cold storage material according to the present invention is manufactured, for example, by the following method.
[0027]
Raw material RM in desired ratio Z Is melted in a crucible to make it completely melted, and then rapidly cooled. At this time, by adjusting the value of Z (prepared composition) and the cooling rate, the abundance ratio of the secondary phase can be adjusted, and the structure of the structure can be changed. That is, the cold storage material in which the main phase is an aggregate of grains as shown in FIG. 1 described above and the subphase exists as its skin, or the subphase grows or precipitates in the form of fibers as shown in FIG. 2 or FIG. Can be manufactured. When the cooling rate during the rapid cooling is low, the
[0028]
The rapid quenching method of the above-mentioned molten metal is not particularly limited, and various quenching methods can be applied, such as high-frequency melting, quenching by plasma arc melting, gas atomization method, plasma spray method, centrifugal spray method, Rapid solidification can be achieved by a rotating electrode method or a vacuum roll method.
[0029]
The quenching rate should be adjusted appropriately considering the type of atmospheric gas, the atmospheric pressure, the size of the solidified alloy particles, or the material to be contacted during solidification of the alloy particles, considering the thermal conductivity and wettability with the alloy particles. This can be done by selecting.
[0030]
Furthermore, the refrigerator according to the present invention is characterized by comprising a refrigerant gas, a regenerator that stores the regenerator material according to the present invention, and an expansion means for expanding the refrigerant gas. .
[0031]
Below, the gas-cycle of the refrigerator concerning this invention is demonstrated with reference to (A)-(C) of FIG.
[0032]
In FIG. 7, the
[0033]
The
[0034]
In step (a), as shown in FIG. 7A, the
[0035]
In the step (b), as shown in FIG. 7B, a part of the gas is drawn from the
[0036]
In step (c), the
[0037]
In the final step (d), the operation is returned to step (a).
[0038]
Furthermore, the refrigerator provided with the cool storage filled with the cool storage material which concerns on this invention is demonstrated more concretely with reference to drawings.
[0039]
FIG. 39 shows a refrigerator classified as a Gifford-McMahon type as an example of a regenerative cryogenic refrigerator according to the present invention.
[0040]
This refrigerator is roughly composed of a
[0041]
The
[0042]
The cylinder 111 is composed of a large-diameter
[0043]
The
[0044]
A
[0045]
A fluid passage 123 for constituting the final stage regenerator is formed in the
[0046]
[0047]
The upper end of the
[0048]
A refrigerant
[0049]
The refrigerant gas guide /
[0050]
Next, the operation of the refrigerator configured as described above will be described.
[0051]
In this refrigerator, the
[0052]
When the
[0053]
Here, the
[0054]
In the above example, a two-stage refrigerator is shown as a whole. However, in the present invention, for example, a three-stage structure including high temperature, medium sound, and low temperature may be adopted. .
[0055]
The above-mentioned example is an example in which the present invention is applied to a Gifford-McMahon type refrigerator. Applicable. In addition, the shape of the cold storage material can be selected from various shapes such as a spherical shape, a fiber shape, and a mesh shape.
[0056]
[Action]
In the cold storage material according to the present invention, for example, as shown in FIG. 1 to FIG. It has the structure to do. Therefore, the subphase existing as the skin or fiber acts as a skeleton or support for the main phase, has excellent mechanical strength such as abrasion resistance and abrasion resistance, and has a property that pulverization hardly occurs. As a result, when the regenerator material is filled in a regenerator of a low-temperature refrigerator, the regeneration of the regenerator material can be suppressed and good refrigeration efficiency can be maintained over a long period of time.
[0057]
Moreover, the cool storage which the refrigerator concerning this invention comprises is filled with the said cool storage material. For this reason, even if it is a case where it drive | operates over a long period of time, a cool storage material does not pulverize and can maintain favorable freezing efficiency.
[0058]
【Example】
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0059]
FIG. 8 is a schematic view showing a centrifugal spray device used in the present embodiment. In the
[0060]
Example 1
First, a composition consisting of Er and Ni having a purity of 99.9% and 73 atomic% Er and the balance Ni was prepared, and a mother alloy was prepared by high frequency melting. Subsequently, the alloy powder obtained by pulverizing the mother alloy was loaded into the
[0061]
The structure of the obtained alloy particles was examined by SEM photographs. As a result, as shown in FIG. 9, the main phase having an average diameter of 2.2 μm was covered with a skin-like subphase. The average thickness of the subphase was about 0.5 μm. Here, the average thickness of the subphase is obtained by randomly extracting several tens of subphase portions in the SEM photograph (reflected electron image) of FIG. I asked for it.
[0062]
Further, the composition of the main phase and the subphase and the content ratio of the subphase of the alloy particles of Example 1 were examined by EPMA analysis. As a result, the main phase and subphase are each ErNi. 1/3 , ErNi 3/5 The subphase content was about 20% by volume.
[0063]
Examples 2 and 3
First, a composition composed of Er (Nd), Ni and Co having a purity of 99.9% and a composition consisting of 73 atomic percent of Er and the balance Co (Example 2) and a composition consisting of Nd71 atomic percent and the balance Ni (Example 3) were prepared. A mother alloy was produced by melting. Subsequently, these alloys were pulverized and centrifugally sprayed using the centrifugal spraying apparatus of FIG. 8 in the same manner as in Example 1 to produce two types of spherical alloy particles.
[0064]
The structure of the obtained alloy particles of Examples 2 and 3 was examined by SEM photographs. As a result, as shown in FIGS. 10 and 11, the alloy particles of Examples 2 and 3 were both distributed and developed in a net shape like the fiber structure of the leaves in the main phase in the main phase. . When the average diameter of the main phase and the average fiber width of the subphase of the alloy particles of Examples 2 and 3 were measured by the same method as in Example 1, the average diameter of the main phase was about 2.6 μm and about 3 μm, respectively. The average fiber width of the phases was about 0.2 μm and about 0.5 μm, respectively.
[0065]
Further, the alloy particles of Examples 2 and 3 were examined by EPMA analysis for the composition of the main phase and the subphase and the content of the subphase. As a result, in the alloy of Example 2, the main phase and the subphase were ErCo, respectively. 1/3 , ErCo 7/12 The subphase content was about 25% by volume. In the alloy of Example 3, the main phase and the subphase are each NdNi. 1/3 , NdNi 3/5 The subphase content was about 15% by volume.
[0066]
Comparative Examples 1-3
First, Er, Nd, Ni, and Co with a purity of 99.9% Er73 atomic%, a composition comprising the balance Ni (Comparative Example 1), a composition comprising Er73 atomic% and the balance Co (Comparative Example 2), Nd71 atomic%, The composition (comparative example 3) which consists of remainder Ni was prepared, respectively, and it melt | dissolved and quenched using the argon plasma melting furnace, and produced three types of alloy particles.
[0067]
The structures of the obtained alloy particles of Comparative Examples 1 to 3 were examined by SEM photographs. As a result, all of the alloy particles of Comparative Examples 1 to 3 existed as relatively large grains in the main phase, as shown in FIGS. 12, 13 and 14, respectively. The average diameter is about 10 μm, the secondary phase of Comparative Example 2 has an average diameter of about 5 μm, and the secondary phase of Comparative Example 3 has an average diameter of about
It was 8 μm.
[0068]
The alloy particles of Comparative Examples 1 to 3 were examined by EPMA analysis for the composition of the main phase and the subphase and the content of the subphase. As a result, in the alloy of Comparative Example 1, the main phase and subphase were ErNi, respectively. 1/3 , ErNi 3/5 The subphase content was about 5% by volume. In the alloy of Comparative Example 2, the main phase and the subphase are ErCo, respectively. 1/3 , ErCo 7/12 The subphase content was about 5% by volume. In the alloy of Comparative Example 3, the main phase and the subphase are each NdNi. 1/3 , NdNi 3/5 The subphase content was about 3% by volume.
[0069]
Furthermore, the specific heat in the cryogenic region was measured for the alloys of Examples 1 and 3 and Comparative Examples 1 and 3. The specific heat of the alloys of Example 1 and Comparative Example 1 is shown in FIG. 15, and the specific heat of the alloys of Example 3 and Comparative Example 3 is shown in FIG.
[0070]
As is apparent from FIG. 15, it can be seen that the alloy of Example 1 has a higher specific heat characteristic than Comparative Example 1 in a wide range on the higher temperature side than the peak. Also in Example 3, it can be seen that the width of the broad peak extends over a wide temperature range with respect to the sharp peak of Comparative Example 3.
[0071]
Further, the alloy particles (cold regenerator material) of Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 and 2 are filled in the low-temperature side regenerator of the two-stage GM refrigerator as shown in FIG. Refrigeration efficiency was measured by operating under gas cycle conditions of high pressure (20 atm) on the outbound path and low pressure (8 atm) on the return path. The high temperature side regenerator was filled with copper mesh. As a result, in the refrigerator equipped with the low temperature side regenerator filled with the alloy particles of Comparative Examples 1 and 2, the refrigeration efficiency gradually decreased with the operation time. When the cause was investigated when about 500 hours passed, it was found that the alloy particles of Comparative Examples 1 and 2 generated fine powder due to wear, and this fine powder adhered to the sliding seal portion of the refrigerator. confirmed. Therefore, it is considered that the leakage of helium gas at the seal portion is a cause of a decrease in refrigeration efficiency. On the other hand, the refrigerator equipped with the low temperature side regenerator filled with the alloy particles of Examples 1 and 2 does not generate fine alloy powder even after 10,000 hours of operation, and maintains a good refrigeration efficiency. Was confirmed.
[0072]
Example 4
First, a composition composed of Er and Ni having a purity of 99.9% and Er 49 atom% and the balance Ni was prepared, and a mother alloy was prepared by high frequency melting. Subsequently, the alloy powder obtained by pulverizing the mother alloy was loaded into the
[0073]
Comparative Example 4
First, a composition consisting of Er and Ni of purity 99.9% and Er 50 atomic% and the balance Ni was prepared, and melted and quenched using an argon plasma melting furnace to produce an alloy.
[0074]
The structures of the obtained alloys of Example 4 and Comparative Example 4 were examined by SEM photographs. As a result, in the alloy of Example 4, as shown in FIG. 17, the subphases were distributed in the main phase with tree branches developing in a network shape. The average diameter of the main phase was about 6 μm, and the average fiber width of the subphase was about 1.5 μm. In the alloy of Comparative Example 4, as shown in FIG. 18, the subphase was present as a relatively large phase in the main phase, and the subphase had an average phase width of about 5 μm.
[0075]
Further, the compositions of Example 4 and Comparative Example 4 were examined by EPMA analysis for the composition of the main phase and the subphase and the content of the subphase. As a result, in each alloy, the main phase and subphase are ErNi and ErNi, respectively. 2 The subphase content was about 10%.
[0076]
Furthermore, the specific heat in the cryogenic region was measured for the alloys of Example 4 and Comparative Example 4. The results are shown in FIG. As is clear from FIG. 19, the alloy of Example 4 has a slightly rounded peak end compared to the alloy of Comparative Example 4, but the peak position hardly changes at about 10K, and has a high specific heat characteristic that is good as a cold storage material. It can be seen that
[0077]
Furthermore, the alloy particles (cool storage material) of Example 4 were filled in the low temperature side regenerator of the two-stage GM refrigerator, and the refrigerating efficiency was measured under the same conditions as in Example 1. As a result, it was confirmed that fine powder of the alloy was not generated even after operation for 5,000 hours, and good refrigeration efficiency was maintained.
[0078]
Example 5
First, a composition composed of Er and Ni having a purity of 99.9% and Er33 atomic% and the balance Ni was prepared, and a mother alloy was prepared by high frequency melting. Subsequently, the alloy powder obtained by pulverizing the mother alloy was loaded into the
[0079]
Comparative Example 5
First, a composition composed of Er and Ni having a purity of 99.9% and
[0080]
The structures of the obtained alloys of Example 5 and Comparative Example 5 were examined by SEM photographs. As a result, in the alloy of Example 5, as shown in FIG. 20, the subphase was developed and distributed like a fiber structure of tree leaves in the main phase. The average diameter of the main phase was about 3 μm, and the average fiber width of the subphase was about 2 μm. In the alloy of Comparative Example 5, the subphase was present as relatively large grains in the main phase as shown in FIG. 21, and the subphase had an average particle diameter of about 4 μm.
[0081]
Further, the compositions of Example 5 and Comparative Example 5 were examined by EPMA analysis for the composition of the main phase and the subphase and the content of the subphase. As a result, in each alloy, the main phase and the subphase are ErNi, respectively. 2 , ErNi 1 The subphase content of Example 5 was about 20%, whereas the subphase of Comparative Example 5 was less than 2%.
[0082]
Furthermore, the alloy particles of Example 5 (cold storage material) were filled in the low-temperature side regenerators of the two-stage GM refrigerator, respectively, and the refrigeration efficiency was measured under the same conditions as in Example 1. As a result, it was confirmed that fine powder of the alloy was not generated even after operation for 5,000 hours, and good refrigeration efficiency was maintained.
[0083]
Examples 6-8 and Comparative Examples 6-10
First, a composition composed of Er and Ni having a purity of 99.9% and Er of 73 atomic% and the balance Ni (Examples 6 and 7 and Comparative Examples 6 and 7), a composition composed of Er 72.5 atomic% and the balance Ni (Example 8) ), Er75 atomic%, the composition comprising the balance Ni (Comparative Example 8), Er78 atomic%, the composition comprising the balance Ni (Comparative Example 9), and Er50 atomic%, the composition comprising the balance Ni (Comparative Example 10) And a mother alloy was prepared by high frequency melting. Subsequently, these mother alloys were pulverized, and the alloy powder was loaded into the quartz tube (or BN)
[0084]
Example 9
First, a composition consisting of Er and Ni of purity 99.9% and Er 75 atom% and the balance Ni was prepared to prepare a master alloy. Subsequently, spherical alloy particles were produced from the mother alloy by a gas atomization method.
[0085]
FIG. 22 is a schematic view showing an apparatus for producing alloy particles by the gas atomization method used in this example. In this apparatus, a metal raw material is heated and melted in a
[0086]
Examples 10-12
First, a composition composed of Er and Ni having a purity of 99.9% and an Er content of 73 atomic% and the balance Ni (Example 10), a composition composed of Er 75 atomic% and the balance Ni (Example 11), and Er 51 atomic% and the balance Ni A composition (Example 12) was prepared to prepare a master alloy. Next, the mother alloy was machined into the shape of an electrode rod, and spherical alloy particles of Examples 10 to 12 were produced by the rotating electrode method (REP).
[0087]
FIG. 23 is a schematic view showing an apparatus for producing alloy particles by the rotating electrode method used in this example. This apparatus is provided in the chamber 51 so as to be opposed to each other with a predetermined distance, and is provided with a rotating shaft 50 that is rotated by a driving device (not shown), and is erected on the rotating shaft 50. A chuck 52 to which 54 is attached, and an electrode bar 53 erected so as to face the chuck 52 are provided. In order to produce alloy particles using this apparatus, first, a raw material alloy (mother alloy) electrode rod 54 is attached to the chuck 52, and the inside of the chamber 51 is set to an inert gas, for example, Ar gas atmosphere, and the rotary shaft 50 and the raw material alloy electrode. Rotate rod 54. In this state, arc discharge is performed by applying a voltage with the raw material alloy electrode bar 54 as an anode and the electrode bar 53 as a cathode. As a result of the plasma jet generated as a result, the raw material alloy as the anode is melted, and as the raw material alloy rotates, it becomes droplets 55 and flies inside the chamber 51. The flying liquid alloy is rapidly cooled and solidified by the inert gas in the chamber 51 to form spherical particles.
[0088]
The obtained alloy particles of Examples 6 to 12 and Comparative Examples 6 to 10 were examined for their structures by cross-sectional observation. Cross-sectional observation photographs of the alloy particles of Examples 6 to 12 and Comparative Examples 6 to 10 are shown in FIGS. 24 to 35, respectively. In addition, Example 9 (FIG. 27), Example 10 (FIG. 28), and Comparative Example 6 (FIG. 31) were observed with an optical microscope, and the others were observed with an SEM (reflection electron image).
[0089]
As a result, it can be seen that the alloy particles of Examples 6 to 12 have a uniform and fine metal structure of the main phase and the subphase as shown in FIGS. Moreover, in the alloy particles of Comparative Examples 6 to 10, as shown in FIGS. 31 to 35, the subphase is scattered in a relatively large island shape in the main phase, or the main phase grains are connected to the whole, It can be seen that it has developed into a large continent.
[0090]
In this way, the quenching rate changes during solidification by slightly changing the composition ratio of the master alloy of each alloy particle or adjusting the type and pressure of the atmospheric gas in the chamber when the molten alloy solidifies and solidifies. By doing so, it is possible to greatly change the content ratio of the subphase and the size / structure of the metal structure. For each of the alloy particles of Examples 6 to 12 and Comparative Examples 6 to 10, the content of each subphase, the average diameter of the main phase, the average width (fiber width) of the subphase and the like are shown in Table 1 below together with the production method. (Examples 6 to 12) and Table 2 (Comparative Examples 6 to 10).
[0091]
[Table 1]
[0092]
[Table 2]
In the production methods shown in the table, RDP represents the centrifugal spray method, and REP represents the rotating electrode method.
[0093]
Furthermore, load resistance tests were performed on the alloy particles of Examples 6 to 12 and Comparative Examples 6 to 10 by the method described below. That is, as shown in FIG. 36, when the spherical
[0094]
The results are shown in Table 3 below. As is clear from the table, it can be seen that there is a large relationship between the form of the metal structure and the mechanical strength.
[0095]
[Table 3]
For reference, load resistance tests were also performed on spherical particles of lead (Pb), which is a conventional cold storage material. However, since lead is a metal that is richer in ductility and malleability than intermetallic compounds containing rare earth elements, the phenomenon of brittle fracture due to a certain critical load is not observed in lead spherical particles, as shown in Fig. 37. In addition, the
[0096]
When these are compared, the alloy particles of Examples 6-12 and Comparative Examples 6-10, which are intermetallic compounds, have better load bearing strength than lead particles, and the alloy particles of Examples 6-12 are It can be seen that the mechanical strength is greatly improved even when compared with Comparative Examples 6 to 10.
[0097]
Er 0.9 Gd 0.1 Ni, Er 0.7 Ho 0.3 Ni, ErNi 0.9 Co 0.1 , ErNi 0.6 Cu 0.4 , HoNi 0.5 Cu 0.5 Even in rare earth alloys composed of various rare earth elements and transition metals such as the above, the structure of the present invention could be obtained by controlling the production conditions.
[0098]
【The invention's effect】
As described above, the regenerator material according to the present invention has excellent mechanical strength such as wear resistance and wear resistance, and has a long-term reliability improved by being housed in a regenerator of a cryogenic refrigerator. There are significant effects such as realization of the machine.
[0099]
Further, the refrigerator according to the present invention accommodates the cold storage material in the cold storage device, so that the cold storage material is not pulverized even during long-term operation, and therefore, it is possible to maintain good freezing efficiency. High reliability.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing one embodiment of a cold storage material according to the present invention.
FIG. 2 is a view showing another embodiment of the cold storage material according to the present invention.
FIG. 3 is a view showing still another embodiment of the cold storage material according to the present invention.
FIG. 4 is a view for explaining a method for calculating the average diameter of the main phase used in the present invention.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a cold storage material obtained by reducing the rapid cooling rate.
FIG. 6 is a cross-sectional view showing a cold storage material obtained by increasing the rapid cooling rate.
FIG. 7 is a schematic diagram for explaining a gas cycle of a refrigerator incorporating a regenerator filled with a regenerator material according to the present invention.
FIG. 8 is a schematic view showing a centrifugal spray device used in the present embodiment.
9 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured according to Example 1. FIG.
10 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured according to Example 2. FIG.
11 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured according to Example 3. FIG.
12 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured according to Comparative Example 1. FIG.
13 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured according to Comparative Example 2. FIG.
14 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured according to Comparative Example 3. FIG.
15 is a diagram showing specific heat characteristics of alloys of Example 1 and Comparative Example 1. FIG.
16 is a diagram showing specific heat characteristics of alloys of Example 3 and Comparative Example 3. FIG.
17 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured according to Example 4. FIG.
18 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured according to Comparative Example 4. FIG.
19 is a diagram showing specific heat characteristics of alloys of Example 4 and Comparative Example 4. FIG.
20 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured according to Example 5. FIG.
21 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured by Comparative Example 5. FIG.
FIG. 22 is a diagram schematically showing production of alloy particles by a gas atomizing method.
FIG. 23 is a diagram schematically showing production of alloy particles by a rotating electrode method.
24 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured according to Example 6. FIG.
25 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured according to Example 7. FIG.
26 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured according to Example 8. FIG.
27 is a cross-sectional optical micrograph of an alloy produced according to Example 9. FIG.
28 is a cross-sectional optical micrograph of an alloy produced according to Example 10. FIG.
29 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured according to Example 11. FIG.
30 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured according to Example 12. FIG.
31 is a cross-sectional optical micrograph of an alloy produced according to Comparative Example 6. FIG.
32 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured in Comparative Example 7. FIG.
33 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured according to Comparative Example 8. FIG.
34 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured by Comparative Example 9. FIG.
35 is a cross-sectional SEM photograph of an alloy manufactured according to Comparative Example 10. FIG.
FIG. 36 is a diagram schematically illustrating a method for a load resistance test of alloy particles.
FIG. 37 is a diagram schematically illustrating a load resistance test method for lead particles.
FIG. 38 is a diagram showing the relationship between the magnitude of load in lead particles and the degree of flatness of the particles.
FIG. 39 is a schematic configuration diagram of a cryogenic refrigerator according to an embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 ... Main phase, 2 ... Subphase, 11 ... Cool storage, 12 ... Cool storage material, 14 ... Expansion cylinder,
15 ... Piston, 31, 40 ... Chamber, 32 ... Quartz tube crucible, 33 ... Induction coil,
34 ... Rotating disk, 41 ... Heater, 43 ... Smelting furnace, 44 ... Pouring nozzle
45 ... Inert nozzle, 46 ... Open / close valve, 50, 51 ... Rotating disc, 53 ... Electrode rod
54 ... Raw metal electrode rod, 62, 63, 72, 73 ... Quartz glass plate,
101 ... Cold head, 102 ... Refrigerant gas guide and exhaust system, 111 ... Cylinder,
112 ... Displacer, 113 ... Motor, 116 ... First stage cooling stage,
117 ... 2nd stage cooling stage, 118 ... 1st displacer,
119 ... 2nd displacer, 122, 124 ... Cold storage material, 121, 123 ... Fluid passage.
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