JP3744781B2 - 磁気ヘッドまたは磁気ディスクの試験装置および試験方法 - Google Patents

磁気ヘッドまたは磁気ディスクの試験装置および試験方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、磁気ディスクドライブ、磁気ディスク記憶装置(以下「HDD」という)の主要機能部品である磁気ヘッド、磁気ディスクの試験装置(以下「ヘッドテスター」という)および試験方法に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】
HDDは、高速回転させた磁気ディスク媒体(プラッター)に近接浮上する磁気ヘッドによりディジタル情報を磁気ディスク媒体に読み書きする大容量ランダムアクセス記憶装置である。近年、情報化社会の発展に伴う需要、技術開発競争の結果、形状寸法はより小さく、また、同一の形状および寸法における記憶容量は飛躍的に増大している。同一の形状寸法での記憶容量の増大は、磁気ディスク媒体の磁気記録密度の向上によって実現される。
【0003】
磁気記録密度(面密度:単位;GbpSI(bit per square inch))は、線密度(円周方向密度:単位;bpi(bit per inch))とトラック密度(半径方向密度:単位;TPI(Track per inch))の積である。現在の代表的なHDDにおける磁気記録密度は、線密度が500Kbpi、トラック密度が20KTPI程度なので、10GbSI(=500Kbpi×20KTPI)程度である。しかし、当面の目標は100Gb/SIとされており、また近い将来、1000Gb/SI程度まで高められると予測されているが、現在のいわゆる水平磁気記録技術では、線密度が自己減磁などの原因で限界に近づきつつある。そこで、当面トラック密度の向上が期待されている。例えば、20KTPIのトラック密度を線密度並に500KTPIまで高められれば、面記録密度は一気に25倍の250Gb/SI程度にまで高められる。
【0004】
一方、このように磁気記録密度の向上著しいHDDを試験するための磁気ヘッドテスターは、被測定ヘッドをHDD内での使用状態に出来るだけ近づけるための、磁気ディスク、この磁気ディスクを回転させるエアスピンドルモーター、磁気ヘッドを保持して所定のトラックまで移動させるシーク機構などを持つスピンスタンドと呼ばれる機械装置と、信号波形を発生、記録、試験するためのアナライザを備えている。
【0005】
しかしながら、現在実用化されている磁気ヘッドテスターの技術水準は、HDD製品、部品の高性能化に十分対応できているとはいえない。対応できない主たる原因の一つは、読み書き信号周波数の向上が困難なこと、もう一つは極小トラック幅ヘッド測定技術に必要な半径方向のトラック位置決め精度の向上が困難なことにある。
【0006】
製品としてのHDDが極小トラック幅ヘッド測定技術に必要な(半径方向の)トラック位置決め精度を得るために埋め込みサーボ技術(セクターサーボ技術)を用いているのに対して、磁気ヘッドテスターのスピンスタンドでは、従来よりセクターサーボ技術は使用しないで、代わりにスピンスタンドの各部の要素機械精度を向上させ、また機械振動を抑えて同等以上の位置決め精度を出そうとして来た。しかし、年々高まるトラック密度に要求される必要位置決め精度の向上に対して能力の限界に近づいている。
【0007】
トラック密度とトラックピッチ、ヘッドトラック幅、要求再現精度の関係を下記表に示す。
トラック密度 50KTPI 200KTPI 500KTPI
トラックピッチ 500nm 125nm 50nm
ヘッドトラック幅 300nm 75nm 30nm
要求再現精度 30nm 7.5nm 3nm
【0008】
ここで、磁気ヘッドの位置ずれの主な発生原因は、
(1-1) スピンドルモーターの非繰返し芯ずれ(NRRO)、
(1-2) 振動などによる磁気ヘッド保持機構および磁気ヘッドの位置ずれ、
(1-3) 高速回転する磁気ディスク面上の空気流の乱れによる磁気ディスクおよび磁気ヘッドの振動、の3種類である。
【0009】
そこで従来の磁気ヘッドテスターは、除振台、エアベアリングスピンドルモーター、ピエゾアクチュエータ、および空気流整流板などの組み合わせにより位置決め精度を向上させるという方法をとってきた。このような従来方法では、要求精度が高まるにしたがって、コストおよびスペースがともに大きくなる上に、その精度向上も限界に達してきた。この従来方法のみではトラック記録密度50KTPI程度が測定限界とされ、またトラック記録密度がその限界に近づくにつれて測定精度は悪化するという問題があった。
【0010】
また、未だヘッドテスター製品としての実用化例は無いが、HDD製品自体に使われているセクターサーボ技術による追従制御技術の利用がある。セクターサーボ技術は、あらかじめ磁気ディスクに指定方式で高精度のトラック位置情報を書き込んでおき、それを被測定磁気ヘッドで時々刻々読み取って位置ずれ補正をするという方法(追従制御)により高精度の位置決め性能を得ようとするものである。そのためには、
(2-1) 高精度なトラック位置情報書き込み機能(サーボトラックライト機能)、
(2-2) 高速追従のための高剛性のアクチュエータ技術、
が必要である。
これらの条件を満足させるためには、スピンスタンドに高精度のサーボトラックライト機能を持たせなければならない。スピンスタンドには高精度のエアベアリングスピンドルモーターを使用できるが、被測定磁気ヘッドの着脱機構が必要なのでアーム先端部が重くなり、追従速度を高めるのは困難になる。これらの制約があるため、このセクターサーボ技術による追従制御技術で到達できる限界は200KTPI程度に制限される。
【0011】
【発明の目的】
本発明は、極小トラック幅ヘッド対応の限界性能を飛躍的に向上させることができる磁気ディスクドライブ用磁気ヘッドの試験方法を提供することを目的とする。
【0012】
【発明の概要】
そこで本発明の磁気ヘッドまたは磁気ディスクの試験装置は、複数のセクタを有するトラックおよび各セクタにデータ面埋め込み位置情報がサーボライティングされた磁気ディスク、独立したライトヘッドおよびリードヘッドが一体化された磁気ヘッド、前記磁気ディスクを所定回転速度で定速回転させる磁気ディスク回転機構、磁気ヘッドを前記磁気ディスクの半径方向所定位置に移動させる磁気ヘッド移動機構、および前記磁気ヘッドにより所定の信号を、前記定速回転する磁気ディスクの複数のセクタに書き込ませ、前記磁気ヘッドに前記複数のセクタから磁気信号を読み取らせる読み書き制御手段を備えた磁気ディスク装置と、前記書き込みまたは読み取りの際に、前記データ面埋め込み位置情報を読み取り、記憶する記憶手段と、前記磁気ディスクの複数のセクタに対して前記データ面埋め込み位置情報を読み取りながら上書きまたは読み取りを実行し、前記読み取ったデータ面埋め込み位置情報と前記記憶手段に記憶したデータ面埋め込み位置情報とを比較して該上書きまたは読み取りが規定の許容位置誤差範囲内で行われたかどうかを検証し、前記上書きまたは読み取りが規定の許容位置誤差範囲内で行われたセクタのみ選択する検証手段を備えたこと、に特徴を有する。
【0013】
本発明の磁気ヘッドまたは磁気ディスクの試験方法は、複数のセクタを有するトラックおよび各セクタにデータ面埋め込み位置情報がサーボライティングされた磁気ディスクを所定回転速度で定速回転し、独立したライトヘッドおよびリードヘッドが一体化された磁気ヘッドを前記磁気ディスクの半径方向所定位置に移動させ、前記磁気ヘッドにより所定の信号を前記セクタに書き込ませ、前記磁気ヘッドにより前記セクタから磁気信号を読み取らせる試験方法であって、前記書き込みまたは読み取りの際に、前記データ面埋め込み位置情報を読み取り、記憶手段に記憶する段階と、前記磁気ディスクの対応セクタに対して前記データ面埋め込み位置情報を読み取りながら上書きまたは読み取りを実行し、前記読み取ったデータ面埋め込み位置情報と前記記憶手段に記憶したデータ面埋め込み位置情報と比較して該上書きまたは読み取りが規定の許容位置誤差範囲内で行われたかどうかを検証し、規定の許容位置誤差範囲内で行われたセクタのみ選択する段階とを含むことに特徴を有する。
より具体的な構成からなる発明は、複数のセクタを有するトラックおよび各セクタにデータ面埋め込み位置情報がサーボライティングされた磁気ディスクを所定回転速度で定速回転し、独立したライトヘッドおよびリードヘッドが一体化された磁気ヘッドを前記磁気ディスクの半径方向所定位置に移動させ、前記磁気ヘッドにより所定の信号を前記セクタに書き込ませ、前記磁気ヘッドにより前記セクタから磁気信号を読み取らせる試験方法であって、前記磁気ヘッドを半径方向の所定試験位置に移動させた前記磁気ヘッドにより、前記トラックの所定試験範囲の各セクタデータ領域を消去する処理を、前記磁気ヘッドを半径方向に前記ライトヘッド幅よりも狭い所定ピッチで移動させながら複数位置で繰り返す事前消去段階と、前記磁気ヘッドを前記事前消去した半径方向中央位置に移動させて該中央位置において、前記所定試験範囲の各セクタ毎に所定の信号を書き込ませながら、前記データ面埋め込み位置情報を読み取って記憶手段に記憶する信号書き込み段階と、前記磁気ヘッドにより、前記所定試験範囲内の各セクタに書き込まれた信号を読み取りながら、データ面埋め込み位置情報を読み取って前記読み取り信号の振幅とともに記憶手段に記憶する処理を、前記磁気ヘッドを前記半径方向中央位置を挟む所定半径方向範囲内において前記ライトヘッド幅よりも狭い指定ピッチで半径方向に段階的に移動させて実行する信号読み取り段階と、前記信号書き込み段階で記憶された各セクタの位置情報を基準とした、前記信号読み取り段階で記憶された対応するセクタの相対位置情報と前記信号読み取り段階で記憶された対応するセクタの振幅の対応関係により、リードライトオフセット、ライトヘッド幅およびリードヘッド幅を求める段階を含むこと、に特徴を有する。
さらに別の発明では、複数のセクタを有するトラックおよび各セクタにデータ面埋め込み位置情報がサーボライティングされた磁気ディスクを所定回転速度で定速回転し、独立したライトヘッドおよびリードヘッドが一体化された磁気ヘッドを前記磁気ディスクの半径方向所定位置に移動させ、前記磁気ヘッドにより所定の信号を前記セクタに書き込ませ、前記磁気ヘッドにより前記セクタから磁気信号を読み取らせる試験方法であって、前記磁気ヘッドを半径方向の所定試験位置に移動させ、該所定試験位置に移動させた前記磁気ヘッドにより、前記トラックの所定試験範囲の各セクタデータ領域を消去する処理を、前記磁気ヘッドを半径方向に前記ライトヘッド幅よりも狭い所定ピッチで移動させながら複数位置で繰り返す事前消去段階と、前記磁気ヘッドを前記事前消去した半径方向の試験範囲内の目標位置に移動させて前記所定試験範囲のセクタに低周波数信号を書き込ませるとともにデータ面埋め込み位置情報を読み取って前記記憶手段に記憶する書き込み段階と、前記磁気ヘッドを、前記目標位置に該磁気ヘッドのリードライトオフセット量を補正した位置に移動させて前記所定試験範囲内のセクタに書き込まれた低周波数信号を読み取らせ、読み取った低周波数信号の振幅を記憶手段に記憶させるとともにデータ面埋め込み位置情報を読み取って前記記憶手段に記憶する1回目の低周波数信号読み取り段階と、前記磁気ヘッドを、前記目標位置を該磁気ヘッドのリードライトオフセットにより補正した半径方向位置に移動させて前記所定試験範囲内のセクタに高周波数信号を上書きするとともにデータ面埋め込み位置情報を読み取って前記記憶手段に記憶する高周波数信号書き込み段階と、前記磁気ヘッドを、前記目標位置を磁気ヘッドのリードライトオフセットにより補正した半径方向位置に移動させて前記所定試験範囲内に書き込まれた低周波数信号を読み取らせ、読み取った低周波数信号の振幅を記憶手段に記憶させるとともにデータ面埋め込み位置情報を読み取って前記記憶手段に記憶する2回目の低周波数信号読み取り段階と、前記書き込み段階において記憶された各セクタの位置情報を基準として前記1回目の低周波数信号読み取り段階乃至2回目の低周波数信号読み取り段階の対応するセクタの位置情報が許容誤差範囲内にあるような有効なセクタのみ選択する段階とを含み、該選択したセクタから得られた前記1回目の低周波数信号読み取り段階と2回目の低周波数信号読み取り段階で記憶された振幅情報により磁気ヘッドまたは磁気ディスクの上書き性能を測定すること、に特徴を有する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて本発明を説明する。まず、本発明が適用されるHDDのフォーマット構造について、図4、図5を参照して説明する。
【0015】
「HDD製造工程での、位置情報(サーボ情報)の書き込み(サーボライティング/サーボライト)」
HDDでは、磁気ヘッドの位置決めを行なう方法として次のような方法を採用している。HDD製造工程で組み立て終了後、通電が可能になり、各部の基本機能が確認された後に、サーボトラックライターと呼ばれる装置を用いて、磁気ディスク(通常は複数枚)のすべての面のすべてのトラックに、位置情報(以下「サーボ情報」)を書きこむサーボライティングを行う。1本のトラックは数10個のサーボセクタと呼ばれる部分領域で区切られ、1個のサーボセクタは、先頭にサーボ領域があり、残りをデータ領域として実際のデータ記録/再生に用いている。このような領域の区分けを、全体としてトラックフォーマットあるいはセクタフォーマットという。典型的なトラックフォーマットを図4(A)、(B)に示した。
【0016】
図4(A)は、磁気ディスク上に書かれた円弧状のトラック、セクタフォーマットを、水平方向の直線トラックに変形して模式的に表現したものである。磁気ヘッドがトラックN上に位置決めされているときは、トラックN上の信号を左から右へと読み出す。1個のサーボセクタの詳細な領域分割を図4(B)に示してある。各サーボセクタはサーボ領域とデータ領域から成る。サーボ領域はさらに以下の小領域より成る。
【0017】
WR: (Write Recovery Field)・・・データ書き込み時に、書き込みモードからサーボ領域読み取りまでの準備時間を与える領域
SSM: (Servo Start Mark)・・・サーボ領域の始まりを示すマーカー領域
SID: (Servo Identification Field)・・・トラック番号またはシリンダー番号が記録されている領域
SB: (Servo Burst Field)・・・アナログ位置信号が記録されている領域
SECID: (Sector Identification Field)・・・セクタ番号が記録されている領域
DATA: (Data Field)・・・ユーザーデータが記録される領域
【0018】
トラック/シリンダー番号領域SIDは、磁気ヘッドがディスク半径方向(ラジアル方向、図4(A)においては上下方向)に移動している途中でも正しく読めるように、グレーコードという数値表現法で書かれている。また、アナログ位置信号領域SBにはいくつかの方式があるが、現在の主流はアナログ位置信号領域SB内を4つの時間領域に分け、ラジアル方向に位相差を持たせて書き込み、4つの振幅情報から、2相アナログ位置情報を得るという方式である。これは光学的位置エンコーダーと同様の2相信号を生成する。本実施形態では、磁気ヘッドの位置情報を、トラック/シリンダー番号領域SIDとアナログ位置信号領域SBから磁気ヘッドによって読み取りたデータを合成して得ている。これらのトラック/シリンダー番号領域SIDとアナログ位置信号領域SBに記録された位置情報が、予め磁気ディスクのデータ面に埋め込まれた(書き込まれた)位置情報である。
【0019】
「読み書き動作時の位置決め機構とフォーマットコントロール」
回転する磁気ディスクに対して浮上する磁気ヘッドは、前記トラックフォーマットで書かれたサーボ領域情報を絶えず読みながら、読み出したサーボ領域情報中の位置情報に基づいてヘッド位置決め制御されている。ヘッド位置決め制御には、磁気ヘッドを目的のトラックまで移動させるシークと、以後そのトラックをトレース(追従)するトラックフォローイングがある。また、このようにサーボ領域情報を読みながら、データ領域に読み書きする制御を「フォーマットコントロール」といい、このようなフォーマットコントロールを実行する装置がフォーマットコントローラである。
【0020】
次に、このような構成からなるHDD用の磁気ヘッドまたは磁気ディスクを試験(測定)する本発明の試験システムおよび試験方法について、添附図面を参照して説明する。スピンスタンドにおいて、高精度の磁気ヘッド移動機構には、X−Y移動機構、ロック機構およびセンサ付きピエゾアクチュエーター微動機構の組み合わせが使用されているが、本発明はその構成を問わないので、スピンドル、ヘッド着脱機構、およびヘッド微動機構を備えた構成とし、その構成の一実施例を図3に示した。
このスピンスタンド(Spinstand)11は、磁気ディスク(磁気ディスク媒体、プラッタ)111と、磁気ディスク111を回転させるためのエアベアリングスピンドルモータ113と、先端部に磁気ヘッド着脱機構114を備え、磁気ヘッド着脱機構114に装着された被測定磁気ヘッド121を、X−Y軸方向に移動させて半径方向所定位置まで移動させる、磁気ヘッド移動機構としてのアーム115と、このアーム115をピボット117を中心として回転させて被測定磁気ヘッド121を磁気ディスク111の半径方向に移動させるアクチュエータ119を備えている。アクチュエータ119は、アーム115、すなわち被測定磁気ヘッド121を、指定した半径方向位置へ移動させる機能あるいは指定ピッチで半径方向に移動させる機能を有する。
【0021】
本実施の形態では、コンピュータ、例えばパーソナルコンピュータ16によってこのアクチュエータ119を駆動し、被測定磁気ヘッド121を所定ピッチで指定した半径方向位置に移動させる。また、現在主流となっているGMR(Giant Magneto-Resistive)ヘッドなどの磁気ヘッドは、独立したライトヘッドとリードヘッドを備えている。本実施の形態で試験する被測定磁気ヘッド121も、詳細は図示しないが、本実施の形態における磁気ヘッドは、独立したライトヘッドとリードヘッドを一体に備えたGMRヘッドとする。
【0022】
FEE(Front-end Electronics)12はプリアンプ12aと書き込みドライバ12bを有していて、被測定磁気ヘッド121により磁気ディスク111に読み書きするための電気的インターフェースを構成する。
プリアンプ12aは、被測定磁気ヘッド121(リードヘッド)が磁気ディスク111から読み取って出力する微小信号を増幅し、増幅した読み取り信号をフォーマットコントローラ14とリード/ライトアナライザー(Read/Write Analyzer)15へ供給する。書き込みドライバ12bは、リード/ライトアナライザー15から出力されたデータ信号を被測定磁気ヘッド121(ライトヘッド)によって磁気ディスク111に書き込むために、データ信号を増幅する増幅器である。FEE12は、微小信号、高速信号を取り扱うために可及的に磁気ヘッドの近くに置く必要があるので、通常、スピンスタンド11の内部に配置される。なお、磁気ヘッドとFEEとが一体化されているものもあるが、この場合は磁気ヘッドと一体形成されたFEEを利用する。
【0023】
サーボコントローラ13は、スピンスタンド11上の被測定磁気ヘッド121の位置決め制御を行う。参照すべき位置決め情報は二つある。一つはスピンスタンド11内のヘッド位置決め機構から出力される位置情報、つまり被測定磁気ヘッド121の半径方向の位置情報であり、他の一つはフォーマットコントローラ14経由の、磁気ディスク111から読み取りデータ面埋め込み位置情報(=PS:位置信号)である。
【0024】
フォーマットコントローラ14は、被測定磁気ヘッド121が読み取りした信号から位置情報を抽出してサーボコントローラ13に送り、さらにデータ領域のリード/ライトのためのタイミング信号をリード/ライトアナライザー15に送る。
1セクタ内のデータを読み出すときのフォーマットコントローラー14内のタイミングチャートの一例を図5に示した。
【0025】
フォーマットコントローラ14はまた本発明固有の機能として、被測定磁気ヘッド121によって磁気ディスク111に書き込んだときの磁気ヘッド位置情報を記録し、記録した位置情報をパーソナルコンピュータ16に送る機能と、被測定磁気ヘッド121の目標位置に意図的なゆらぎを与える機能を持つ。
【0026】
リード/ライトアナライザー15は、パーソナルコンピュータ16の指令を受けて、FEE12および被測定磁気ヘッド121を経由して、データを磁気ディスク111に書き込み、また、書き込んだデータを磁気ディスク111から読み出すなど、被測定磁気ヘッド121の機能試験に必要な信号処理を行う。データの書き込み、読み取りに関しては、フォーマットコントローラ14から出力されるタイミング信号に同期して動作する。
【0027】
パーソナルコンピュータ16は、試験作業員の操作を受けて、スピンスタンド11、リード/ライトアナライザー15、フォーマットコントローラ14を制御し、被測定磁気ヘッド121の機能試験を実行する検証手段として機能し、またホスト・レポーティングあるいはサーボトラック(位置情報)書き込み等を実行する機能も有する
【0028】
本発明の実施の形態のフォーマットコントローラー14の詳細をブロックで図2に示す。図2において、読み取り信号(Read Signal)30は被測定磁気ヘッド121から出力された読み取り信号をプリアンプ12aで増幅した信号であり、この増幅された読み取り信号は各検出ブロックに入力される。
【0029】
PS′信号31は、加算器29から出力され、サーボコントローラ13へ供給されるアナログあるいはディジタル位置情報である。
PS信号32は、PSメモリ26から読み出され、パーソナルコンピュータ16へ供給されるディジタル位置情報である。
リード/ライトタイミング信号33は、クロック・タイミングコントローラ27から出力され、リード/ライトアナライザー15に供給されるタイミング情報である。
【0030】
SSMサーチ回路21(Search SSM)は、マーカ領域SSMの特有のデータパターンを検出し、検出したデータパターンをクロック・タイミングコントローラ27(Clocking & Timing Controller)に供給する。
SID読み取り回路22(Read SID)は、トラック/シリンダー番号領域SIDのデータを分離し、分離したトラック/シリンダー番号データをPSジェネレータ24(PS Generator)に供給する。
バースト読み取り回路23(Read Burst)は、読み取り信号30中のアナログ位置信号領域SBの信号から2相アナログ位置信号を生成してPSジェネレータ24に供給する。
PSジェネレータ24は、トラック/シリンダー番号領域SIDとアナログ位置信号領域SBの情報に基づいて、位置情報を生成する。
【0031】
PSゆらぎ回路(PS Swinger)25は、位置信号PSに意図的なゆらぎ信号を混入させるための乱数または繰り返し信号などを発生させて、加算器29に出力する。
【0032】
PSメモリ(PS Memory)26は、位置信号PS情報をディスク1回転分、記録保存(メモリ)し、保存した位置信号PS情報を、パーソナルコンピュータ16の指令によりパーソナルコンピュータ16にPS位置信号32として送出する。
【0033】
クロック・タイミングコントローラ(Clocking & Timing Controller)27は、SSMサーチ回路21からのSSM検出タイミング信号および読み取り信号30に基づいて、フォーマットコントローラ14内部の制御タイミング信号(System Timing)28およびリード/ライトタイミング信号33(Read/Write Timing)を生成する。
加算器(Adder)29は、合成位置信号PS′に、PSゆらぎ回路25からのゆらぎ信号を印加させる加算器である。
【0034】
これらの各回路および機能のうち、PSゆらぎ回路25とPSメモリ26が本発明の実施の形態固有の回路および機能である。また、各ブロックのうちSSMサーチ回路21、SID読み取り回路22、バースト読み取り回路23、タイミング・クロックコントローラ27はハードウェア(電子回路)により構成される。PSジェネレータ24、PSゆらぎ回路25、PSメモリ26、および加算器29は、ディジタル信号処理プロセッサ(DSP)などのマイクロプロセッサおよび所定のマイクロプログラムによってソフトウェア的に構成される。
【0035】
図1に示した基本的構成は従来のセクターサーボ技術による追従制御の場合と同様であるが、本発明は、フォーマットコントローラ14の機能と、全体の試験方法に特徴を有する。そのフォーマットコントローラ14の機能および全体の試験方法を以下説明する。
【0036】
フォーマットコントローラ14の機能は次の通りである。
(3-1) 読み取り信号からセクタータイミングを抽出し、リード/ライトアナライザー15にリード/ライトのタイミング信号を供給する。
(3-2) 読み取り信号からトラック位置情報を抽出し、サーボコントローラー13に供給する。
(3-3) トラック位置情報(位置ずれ情報)を回転数とセクタ数によって定まる所定サンプリングタイムで記録し、パソコン16に転送する。
(3-4) 意図的に位置ずれゆらぎを発生させる。
以上の(3-1)〜(3-4)の機能のうち、(3-1)、(3-2)の機能は従来同様の機能であるが、(3-3)および(3-4)の機能が本実施形態特有の機能である。
【0037】
また、従来の磁気ヘッドの試験方法では、
(4-1) 可能な限り忠実に追従制御を行い、
(4-2) 結果としての位置ずれを確認しないまま、(位置ずれが無いものとして)読み書き試験を行い、
(4-3) 位置ずれをパラメータとする測定項目(トラックプロファイル試験など)では、目標位置を指定ピッチで変化させながら多数回の測定を繰り返していた。
【0038】
これに対して本発明の磁気ヘッドの試験方法は、
(5-1) 可能な限り忠実に追従制御を行うモードの他に、意図的に被測定磁気ヘッドの位置ずれを起こすモードを持たせ、
(5-2) 磁気ディスク上の磁気を消去する事前消去時、書き込み時、読み取り時の各時点での位置ずれ情報(位置情報)を記録しておき、位置ずれ情報をパラメータとした測定結果を得て、
(5-3) 位置ずれをパラメータとする測定項目、例えばトラックプロファイル試験などでは、意図的に位置ずれゆらぎを発生させて、少数回の測定で試験を完了させる方法を採用することもできる。
(5-4) 位置ずれをパラメータとしない測定項目では可能な限り忠実に追従制御を行うが、位置ずれが指定範囲内の仕様を満足するような場合のみ測定結果を選択し、残りの測定結果は使用しないこと、
に特徴を有する。
【0039】
「等価高精度位置決め方法」
HDDにおいて高トラック密度(単位:TPI (Track per Inch ))を実現するためには、狭トラック幅の磁気ヘッドを使わなければならない。一方、狭トラック幅で書かれたデータを読み出すためには、高精度な位置決めが必要となる。最近の磁気ヘッドは、独立したリードヘッドとライトヘッドで構成されているので、磁気ヘッドの特性を測定する場合は通常、被測定磁気ヘッド自身を用いてデータを書き込み(セルフライティング)、その後その信号を読み取って解析する。一般に、設計上の理由あるいは製造工程で発生する機械的、組み立て誤差によりリードヘッドとライトヘッドの位置ずれが発生するため、予め書き込み位置と位置のずれ量(Read-Write Offset)を測定しておき、読み取ったときはその測定値分リードヘッドを逆方向にずらした上で信号を読むように制御する必要がある。
【0040】
そこで、本発明の実施形態は、磁気ヘッドの読み書き位置ずれ量を高精度に測定、試験する方法およびそのシステムを提供する。さらに本発明の実施形態は、磁気ヘッドの測定において、その読み書き位置ずれ量を使用して書き込みデータの真上にリードヘッドが来るように高精度に位置決めする制御方法および制御システムの併用が可能であり、推奨される。
【0041】
本試験システムによる試験方法について説明する。被測定磁気ヘッドの読み書き位置ずれ量(リードライトオフセット)等を高精度に測定する方法として「トラックプロファイル試験」がある。従来のトラックプロファイル試験方法は、データを磁気ディスクに書き込んだ後、少しずつ半径方向の位置をずらしながら読み取り信号の大きさ(振幅)を測定し、位置−振幅の関係を用いてリード/ライトオフセット(Read/Write Offset:読み書き位置ずれ)、ライトヘッドの有効書き込み幅(Write Width)、リードヘッドの有効読み取り幅(Read Width)を測定するというものである。この従来方法での問題は、スピンドルモーターのランダムなゆれ(NRRO:非繰返し的芯ずれ)、位置決め機構の振動、あるいはサーボトラックライターでの位置情報書き込み時のゆれなどに起因する位置ずれのため、位置分解能が悪くなることである。そのためこの従来方法での位置分解能の限界は10nm程度であり、この位置分解能で読み書き位置ずれ(リードライトオフセット)を測定する場合に測定可能なトラック密度は約200KTPIが限界である。トラック密度が200KTPIのときのトラックピッチは125nm、書き込みトラック幅は90nm程度である。
【0042】
「トラックプロファイル試験の等価高精度位置決め方法」
本発明の実施の形態は、従来の機械精度のスピンスタンドを使用して、より高精度のトラックプロファイル試験などの測定、試験を可能にするものである。次に、本発明のトラックプロファイル試験方法の実施の形態について説明する。この実施の形態では、スピンスタンド11を含め、全体の動作、処理をマイクロコンピュータ16によって制御する。また、本発明の試験方法は、位置ずれをパラメータとする他の試験項目にも適用できる。例えば、位置ずれ対読み取りビット誤り率BER(Bit Error Rate)のバスタブカーブ試験なども含まれる。
【0043】
図6は、本実施の形態のトラックプロファイル試験の等価高精度位置決め方法に関する概要を示すフローチャートである。この処理に入る前に、磁気ディスク111を定速回転させた状態で、少なくとも1トラック分、望ましくは数トラック分のサーボライティングを実行する。つまり、前記磁気ディスクを非繰り返し性の芯ぶれが少ないディスク回転速度で所定半径方向試験範囲よりも広い所定範囲を基準磁気ヘッドまたは被測定磁気ヘッドによりサーボライティングする。このサーボライティングは、基準磁気ヘッドを使用して実行してもよいし、被測定磁気ヘッドを使用して実行してもよい。サーボライティングが終了したら、磁気ディスク111を、実装されるHDDの回転数に対応する回転数で定速回転させる。この状態で、消去ステップ数をN、読み取りステップ数をMとし以下の処理を実行する。
【0044】
(ステップ1)(事前消去) まず、予めフォーマットされた磁気ディスク111上の一つの試験範囲について、被測定磁気ヘッド121の半径方向位置をずらしながら各セクタのデータ領域を消去する(ステップ1(以下、ステップを「S」と称する。)。その際PSメモリ26には、各消去時に被測定磁気ヘッド121が磁気ディスク111から読み取りた位置情報をPE(i、t)として記録する。ここにiは半径方向の消去目標位置のインデックス、tは円周方向のセクタ番号である。この消去を、以下「事前消去」という。
【0045】
事前消去処理のフローチャートを図8に、磁気ディスク111全体の様子を図9に、事前消去した領域の一部拡大図を図10、11に示した。これらの図8〜11を参照して、事前消去処理をさらに詳細に説明する。
パソコン16は、まず変数iに初期値1をセットし(S101)、スピンスタンド11を介して被測定磁気ヘッド121を消去目標位置に移動させる(S103)。
次にパソコン16は、リード/ライトアナライザー15、FEE12を介して、被測定磁気ヘッド121によって各セクタのデータ領域を消去させながら、各消去時の消去位置PE(i、t)をフォーマットコントローラ14によりPSメモリ26に記録する(S105)。ただし、変数iは半径方向の消去目標位置のインデックスであって、i=1、2、・・・、Nである。また変数tはセクタ番号であって、t=1、2、・・・、Scである。読込み時に各セクタ番号tは、フォーマットコントローラ14により自動的にインクリメントされる。
【0046】
1トラックの所定範囲分の消去が終了すると、変数iに1加算(i=i+1)する(S105)。そしてi<=Nならば、被測定磁気ヘッド121を次の消去目標の位置に移動させる(S103)。つまり、被測定磁気ヘッド121を半径方向に所定ピッチ(長さ)だけ移動させる。そして1周分、消去を行いながら消去時の実消去位置PE(i、t)を磁気ディスク111から読み取り、PSメモリ26に書き込む。なお、被測定磁気ヘッド121を半径方向に移動させるずらし量である所定ピッチは、図10から明らかな通り、被測定磁気ヘッド121のライトヘッド( Write Head )の幅よりも狭い。
以上の消去処理を、i=1からi=Nまでiを1ずつ加算しながらN周分繰り返す(S107;N、S103)。
【0047】
N周分の消去が終了すると、消去した範囲中、試験に使用する範囲が有効かどうかを検証してリターンする(S107;Y、S109)。本発明の実施形態では、有効でない範囲、セクタについては追加の消去ステップを実行して、所定の試験範囲全てを有効にする。この場合、再消去処理を所定回数繰り返しても有効にできなかったときは、通常、その磁気ヘッドまたは磁気ディスクは不良であると判断して処理を終了する。また、本発明の別の実施形態では、有効でない範囲、セクタであると判定した範囲、セクタは試験に使用しない。
【0048】
事前消去の有効性の検証、判定に関して説明する。ここで、図10は、試験範囲内の全てのセクタで事前消去が成功した場合を示し、図11は試験範囲内で、事前消去に失敗したセクタが存在する場合を示している。図11には、事前消去位置PE(2、1)とPE(3、1)の間、事前消去位置PE(1、2)とPE(2、2)の間、事前消去位置PE(1、Nc)と(PE2、Sc)の間、事前消去位置PE(N−1、Nc)とPE(N、Nc)の間に消去されていない部分が残っている。つまり、この失敗例ではt=1、2、Ncが事前消去に失敗したセクタである。
【0049】
以下、実際の事前消去位置PE(i、t)と、測定範囲より事前消去が有効であるかどうかを判定するアルゴリズムの望ましい2通りの実施例を、図12、13、図14、15に示す。
【0050】
(事前消去の有効性検証アルゴリズム1)
事前消去の有効性検証アルゴリズム1の模式図を図12に、事前消去の有効性検証アルゴリズム1のフローチャートを図13に示す。この実施例において消去の有効性を調べる範囲は、測定中心位置をPc、半径方向の設定測定範囲を2Wtとすると、測定中心位置Pcを中心として半径方向に(Pc-Wt)〜(Pc+Wt)の範囲である。有効性検証アルゴリズム1では、図12に示すように、測定範囲2Wtを0〜NにN等分する(図12に示した実施例ではN=10)。そしてその位置の消去判定用ビットとして事前消去判定ビットEF(j、t)(“0”:未消去、“1”:消去)を利用する。ある事前消去位置PE(i、t)における消去の有効範囲に存在する全ての事前消去判定ビットEF(j、t)を“1”にセットする。
【0051】
図12において事前消去位置PE(2、t)を例に説明する。このとき、事前消去判定ビットEF(1、t)、EF(2、t)、EF(3、t)のビットが“1”となる。 そして全ての事前消去位置PE(i、t)に関して上記事前消去処理を繰り返す。 事前消去有効性の判定方法は、事前消去判定ビットEF(j、t)が全てのj、tに関して“1”の場合を成功とし、値が“0”である事前消去判定ビットEF(j、t)がひとつでも存在する場合は失敗とする。もしも失敗の場合には、事前消去判定ビットEF(j、t)の値が“0”である(j、t)の位置で追加消去を行う。図12では、事前消去位置PE(4、t)とPE(5、t)との間に未消去領域が残されているので、この未消去領域、すなわちjが9の(9、t)位置に関して追加消去の実行が必要である。そこで本実施例では、j=9の(9、t)セクタについて追加消去する。判定結果が有効となるまでこの操作を繰り返すことで、測定範囲内の完全な事前消去を保証できる。
【0052】
図13のフローチャートにおいて、S121、S123、S125は、j=1〜Nの事前消去判定ビットEF(j、t)を“0”にリセットする処理である。S127〜S139は、事前消去範囲が有効かどうかを、i=1〜NのN回繰り返す処理である。S129の
LP=PE(i, t) - Pc - Ww/2
UP=PE(i, t) - Pc+Ww/2
におけるLP、UPは消去ステップiの実測位置PE(i、t)で消去可能な範囲の下限および上限である。そして、この下限値LPと上限値UPに対応するEF(j、t)のインデックスjの下限および上限すなわちStおよびEdを求め、この範囲のEF(j、t)をすべて“1”にセットする。この操作をすべての消去ステップiについて実行することによりEF(j、t)へのマーキングが完了する。
(S127〜S139)。なお、「Ww」は、書き込み幅Ww( Write Width )のことであり、測定前は「(正確なWwの推定値として)磁気ヘッドの設計仕様としてあらかじめ入力された設計有効書き込み幅」となり、測定後は「 ( トラックプロファイルテストの結果として正確に ) 測定された測定有効書き込み幅」となる。
【0053】
S129における下記計算式は、前項で説明したStおよびEdを求めるためのアルゴリズムを実現するものである。
iLP=N×LP/(2Wt)+N/2
iUP=N×UP/(2Wt)+N/2
St=Int(iLP)+1
St=Max(St, 0) Max(St, 0)はStと0の最大値をとる意であり、Stが0より小さい場合はSt=0とする。
Ed=Int(iUP)
Ed=Min(Ed, N) Min(Ed, N)はEdとNの最小値をとる意であり、StがNより大きい場合はSt=Nとする。
ここで、 iLP iUP はそれぞれ下限値LPと上限値UPの位置を図12左端の分割領域の数値で表わした正の実数を意味する。Intは小数点以下を切り捨てる操作である。
【0054】
そして、事前消去の不完全な消去領域jが存在するかどうかの判定をj=0〜Nについて実行し(S141、S143、S147、S149)、不完全な消去領域が存在しなければSC(t)に“1”をセットして処理を終了する(S149;Y、S151)。もし不完全な領域が存在すれば、SC(t)に“0”をセットする(S143;Y、S145)。
【0055】
(事前消去の有効性検証アルゴリズム2)
事前消去の有効性検証アルゴリズム2の模式図を図14に、事前消去の有効性アルゴリズム2のフローチャートを図15に示す。
図14には、ある一つのセクタ(t=1)に関して、事前消去の進行(iが増えていく)に伴い、独立して存在する消去領域が変化していく様子を示している。この実施の形態では、消去領域が重複する場合は重複する消去領域を統合して一つの消去領域としている。同図において、縦軸は半径方向、横軸は時間の経過あるいは消去ステップの順番を表している。
【0056】
事前消去がi=5で終了したとき、このセクタに関して独立して存在する領域は、消去領域Aおよび消去領域Bである。ここで有効性判定を実行すると、消去領域Aと消去領域Bは、どちらも測定範囲を単独で満たすことは出来ない。従ってこのままでは、このセクタは利用不可である。そこでこの場合測定範囲内に存在する、各消去領域A、Bの隙間の中心位置(LPA+UPB)/2を目標位置として追加消去を実行する。結果として消去領域Aと消去領域Bは消去領域Cに統合される。図より明らかであるが、この消去領域Cは測定範囲をカバーしている。 このような判定をすべてのセクタtについて行なう。
【0057】
図15は、一つのセクタについての領域統合処理を示している。先ず、消去領域PE(i、t)における消去有効範囲の上限UP(i)および下限LP(i)を求め、この消去領域が利用されているかどうかを識別する消去領域利用ビットB(i、t)に使用している旨を示す“1”をセットする処理を、i=1からi=Mまで繰り返す(S161〜S165)。消去領域利用ビットB(i、t)は、利用していれば“1”、利用していなければ“0”である。
次に、消去領域PE(i、t)が隣り合う次の消去領域PE(i+1、t)と重なり合うかどうかを判定し、重なり合う場合は二つの領域を統合する処理(S171〜S175)を、i=2からi=Mまで繰り返す(S167〜S183)。ここで、S171において、Distは統合前のi番の消去領域の有効消去範囲の中心位置と、統合したj番目の統合領域の有効消去範囲の中心位置までの差の絶対値(=|(LP(i)+UP(i))/2−(LP(j)+UP(j))/2|)、
Lenは、 (=(UP(i) - LP(i))/2+(UP(j) - LP(j))/2)である。
この実施形態では、二つの領域が重複する場合(Dist≦Len)、下限値LP(i)、LP(j)の内、小さい方を統合した領域の下限値LP(i)とし、上限値UP(i)、UP(j)の内、大きい方を統合した領域の上限値LP(i)とし、統合された領域のB(j、t)に“0”をセットする処理によって領域を統合する(S175)。
以上の処理を、i=Mになるまで繰り返す。図14に示した実施例では、i=1からi=5まで繰り返し、消去領域PE(1、t)、PE(2、t)およびPE(3、t)が統合された領域Aと、領域Aに統合されなかった消去領域PE(4、t)およびPE(5、t)が統合領域Bとして残った状態が示されている。
【0058】
S167〜S183による統合処理が終了したら、最終的に残った領域、つまりB(i、t)に“1”がセットされている統合領域が測定範囲を満足するかどうかを判定し、満足していれば、そのセクタ番号tのセクタは事前消去成功である旨を識別するビットSC(t)に“1”をセットし(S187;Y、S189)、満足していなければビットSC(t)に“0”をセットする(S187;N、S191〜S195)。
【0059】
上記の消去有効性検証アルゴリズムの実施形態においてビットSC(i)に“0”がセットされた場合、つまり測定範囲を満足する統合領域が得られなかった場合は、統合領域の下限値LPと他の統合領域の上限値UPとの中間位置を目標にして消去し、この消去し、統合した領域と新たに消去した領域とについて、図15の事前消去の有効性検証処理を実行する。
【0060】
(ステップ2) (信号書き込み処理)
事前消去が終了すると、指定周波数による信号書き込み処理を実行する(S2)。この信号書き込み処理のフローチャートを図16に示した。
まず、試験範囲内半径方向中央部の位置を指定し、その位置に被測定磁気ヘッド121を移動させて(S203)、指定周波数の信号を磁気ディスク111のデータ領域に書き込みながら、その書き込み時の実書き込み位置PW(t)をPSメモリ26に記録する。
【0061】
(ステップ3) (信号読取処理)
次に、読み取り指定範囲内において、被測定磁気ヘッド121の位置を指定のピッチ(半径方向長)で段階的に変えながら、被測定磁気ヘッド121で信号を読み取り、読み取り信号の振幅A(i、t)をアナライザを介してパソコン16に取り込むと同時に、領域SID、SBに書き込まれている磁気ディス111上の位置情報PR(I、t)をPSメモリ26に記録する。パソコン16はPSメモリ26から記録し実読み取り位置PR(i、t)を読み取って計算に利用する。この処理を、被測定磁気ヘッド121をi=1、2、・・・、Mに対応する位置に所定ピッチで移動させて繰り返す。
【0062】
この信号読み取り処理のフローチャートを図17に示した。パソコン16は、信号読み取り処理において、まず変数iに初期値1をセットし(S301)、スピンスタンドを介して被測定磁気ヘッド111を変数i=1で設定される初期位置まで移動させる(S303、S305)。そしてt=1〜Ncまでの各セクタについて、S2で被測定磁気ディスク111に書き込んだデータを読み出す(S307)。読み取りの際、振幅A(i、t)をパソコン16に取り込むと同時にディスクの実際の位置情報PR(i、t)をPSメモリ26に記憶させる。パソコン16はPSメモリ26から実読み取り位置PR(i、t)を読み出して計算に利用する。
【0063】
以上の処理を、i=1からi=Mになるまで、iを1ずつ加算しながらM回繰り返し(S309;N、S303〜S307)、M回繰り返したらリターンする(S309;Y)。
【0065】
(ステップ4)ライトヘッドとリードヘッドの半径方向の実際の距離である実距離D(i、t)を計算する(S4)。実際の距離を計算する計算フローチャートを図18に、磁気ディスク記録面の様子を模式的に図19に示した。この実距離D(i、t)がリードライトオフセットである。
【0066】
この図はある任意のセクタ番号tに関して示してあるが、この計算処理をt=1、2、・・・Scについて繰り返し実行する。
まず、変数iに初期値1を入れる(S401)。
次に、式、
D(i、t)=PR(i、t)−PW(t)
によりライト時とリード時の実際の距離を求める(S403)。そして、変数iに1加算し、i>Mでなければ、S403に戻って以上の処理を繰り返す(S403、S405;N)。そして、i>Mになったらリターンする(S405;Y)。
【0067】
(ステップ5) ステップ4の処理で計算された、実距離D(i、t)と振幅A(i、t)の関係を利用して、リードライトオフセット(Read Write Offset)、書き込み幅Ww(Write Width)、およびリード幅Rw(Read Width)を計算する。この計算方法にはカーブフィッティングなどの公知の方法を用いる。
【0068】
図20には、ステップ4の処理で得られた実距離D(i、t)と振幅A(i、t)との関係をカーブフィッティング法で求めてグラフにプロットした図を示している。同図において、縦軸は振幅A(i、t)の大きさを、横軸は半径方向位置を示している。白抜きのドットは横軸に設定値を用い、黒塗りのドットは横軸に実測距離D(i、t)を利用している。黒塗りのプロットを台形近似した場合のフィッティング誤差は、白抜きのプロットを利用した場合に比べ非常に小さい。このように本発明の方法によれば、精度の高い測定結果を得ることができる。
【0069】
ステップ3の他の実施例として、指定のピッチを粗くして、読み取り時にランダムなあるいは周期的な位置ゆらぎを与えて被測定磁気ヘッドを半径方向に振動させて読み取り回数を減らす方法がある。被測定磁気ヘッドにゆらぎを与えることで、指定ピッチで移動させた被測定磁気ヘッドが所定範囲において振動するので、被測定磁気ヘッドをこの所定範囲内よりも狭いピッチで移動させるのと同様の効果が得られる。この方法によれば、トラックプロファイル試験の時間を短縮することができる。なお、磁気ヘッドの位置ゆらぎは、PSゆらぎ回路25によって発生させる。
【0070】
「オーバーライト試験の等価高精度位置決め方法」
オーバーライト試験のような磁気ヘッドの位置ずれをパラメータとしない試験項目については、従来は、前述のトラックプロファイル試験で測定した読み書き位置ずれ量を用いて、書き込みデータトラックとリードヘッドの位置が出来るだけ一致するように追従制御させている。しかし、従来の方法では、スピンドルモーターのランダムなゆれ(NRRO:非繰返し的芯ずれ)、位置決め機構の振動、あるいはサーボトラックライターでの位置情報書き込み時のゆれなどに起因する位置ずれは避けられず、それらが、試験できる磁気ヘッドのトラック幅の下限を決定していた。特にオーバーライト試験は位置ずれに極めて敏感なため、試験の精度の重大な劣化要因ともなっている。そのため既存の方法での限界繰り返し位置精度10nm程度に対応する最大トラック密度は200KTPI程度となっていた。
【0071】
本発明の実施形態の方法は、従来の機械精度のサーボトラックライターを使用してより高精度の位置決め(等価高精度位置決め)を実現する。この本実施形態の等価高精度位置決め方法について説明する。この方法は、図7に本発明の実施形態のフローチャートとして示した。図6示したトラックプロファイル試験に関する等価位置決めアルゴリズムと同様に、事前消去処理(ステップ21)、信号書き込み処理(低周波数信号書込み)(ステップ22)、信号読み取り処理(低周波数信号読み取り(ステップ23)、高周波数信号書込み(上書き)(ステップ24)、低周波数信号読み取り(ステップ25)、実際の距離計算処理(ステップ26)、測定値の計算処理(ステップ27)を有する。ここで事前消去処理、信号書き込み処理は図6に示した実施形態の事前消去処理(S1)、信号書き込み処理(S2)と同様である。信号読み取り処理は、図6に示した実施形態の信号読み取り処理(S3)に非常に類似してる。違いは、読取時に読み取り位置を書き込み時の位置プラス読取り書込みずれ(リードライトオフセット)として設定し、磁気ヘッドを移動して読取りを行うこと、また位置ずれ情報をパラメータとしないので、測定する位置は一カ所であること、である。
【0072】
(ステップ21)(事前消去処理)
基本的にはステップ1と同様の処理である。ただし、前述のトラックプロファイル試験に比して、消去ステップ数Nは小さく、試験範囲も狭くてよい。位置ずれ情報をパラメータとしていないからである。
【0073】
(ステップ22)(低周波数信号書き込み)
基本的にはステップ2と同様の信号書き込み処理である。ただし、書き込む信号の周波数はLF(低周波数)成分とする。またこの時の実書込み位置PWLF(i、t)をPSメモリ26に記憶する。
【0074】
(ステップ23)(1回目の低周波数信号読み取り)
基本的にはステップ3と同様の1回目の低周波数信号読み取り処理であるが、読み取る位置は1つだけである。また読取り位置は、ステップ22で指定した書込み目標位置にリードライトオフセット(読み書き位置ずれ量)を加えた位置を設定位置とする。また設定位置において被測定磁気ヘッド121とスペクトラムアナライザを介してLF成分の振幅ALFB(t)を測定し、パソコン16で記録する。このとき、実読み取り位置PRB(t)もPSメモリ26に記録する。
【0075】
(ステップ24)(高周波数信号書き込み)
基本的には(ステップ22)と同様の信号書き込み(上書き)処理である。ただし書き込む信号の周波数はHF(高周波数)とする。またこの時の実書込み位置PWHF(t)をPSメモリ26に記憶する。
【0076】
(ステップ25)(2回目の低周波数信号読み取り)
基本的には(ステップ23)と同様の2回目の低周波数信号読み取り処理であるが、読取る位置は1つだけである。また読取り位置は(ステップ22)で指定した書込み目標位置にリードライトオフセット(読み書き位置ずれ量)を加えた位置を設定位置とする。また設定位置において被測定磁気ヘッド121とスペクトラムアナライザを介してLF成分の振幅ALFA(t)を測定し、パソコン16で記録する。このとき、実読み取り位置PRA(t)もPSメモリ26に記憶する。
【0077】
(ステップ26)(実際の距離計算)
ステップ22で記憶したPWLF(t)に対してのステップ23、ステップ24、ステップ25におけるヘッドの実際の位置関係(位置ずれ)を示す値をD3(t)、D4(t)、D5(t)として考えると、
D3(T)=PRB(t)−PwLF(t)−Read#Write#Offset
D4(t)=PwHF(t)−PwLF(t)
D5(t)=PRA(t)−PwLF(t)−Read_Write_Offset
である。ただし、Read#Write#Offsetは読取り書込みずれ量である。
そして、予め設定したしきい値以内のD3(t)、D4(t)、D5(t)を選択する。図21にオーバーライト試験(Over Write Test)における各処理における位置ずれの関係をグラフで示した。図21において、横軸は各処理の位置ずれD3、D4、D5であり、縦軸はステップ23、ステップ25に関してはLF成分の読取り測定振幅、ステップ24に関しては意味を持たない。また、図において記号「○」をステップ23、「△」をステップ24、「□」をステップ25でそれぞれ測定した値としてプロットしてある。
【0078】
(ステップ27)(オーバーライト測定値の計算)
ステップ26で計算した各処理における位置ずれが予め設定されるしきい値以下であるセクタに関して測定値を利用する。図21より明らかであるが、全ての処理がしきい値以内に納まるセクタは4、5番であることが分かる。従って測定値の計算には4、5番のセクタの値が利用できる。上記の有効セクタにおける測定を利用して統計処理(平均値、標準偏差など)を公知の方法で処理し、試験結果を得る。
【0079】
(ステップ27)(オーバーライト測定値の計算の別法)
オーバーライト試験においてはHF上書き時(ステップ24)と読み取り時(ステップ23および25)のLF書きこみ時(ステップ22)に対するそれぞれの位置ずれ量に応じて残留LF成分の大きさが変化する。すなわちHF上書き時(ステップ24)の位置ずれに対してはV字溝状の振幅変化をし、また、読み取り時(ステップ25)の位置ずれに対しては台形状の振幅変化をする。 読み取り時(ステップ23)の位置ずれに対してはやはり台形状の振幅変化をするが、これはオーバーライト測定値においては分母となる量である。これらの性質を使えば消去の有効なすべてのセクタを利用してカーブフィッティングを行なうことにより極めて高精度なオーバーライト試験が可能になる。
【0080】
以上の通り本発明の実施の形態によれば、実質的に、スピンスタンドの追従精度、およびサーボトラックライト精度以上の高精度の位置決めが可能になる。
【0081】
以上の実施の形態の説明では、1個の磁気ヘッドについての試験として説明したが、複数の磁気ヘッドが装着されるヘッドスタックアセンブリにも適用できる。この場合は複数の磁気ディスクを備え、各磁気ディスクの記録面および磁気ヘッド毎に以上の試験方法を実施する。また、被測定磁気ヘッド121の試験としたが、磁気ヘッドを基準磁気ヘッドに代えて、磁気ディスクの試験にすることも可能である。
【0082】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り本発明は、被測定磁気ヘッドにより磁気ディスクの所定領域について消去、書き込み、読み取りを行う際に、磁気ディスクに書き込まれた領域情報とともに、磁気ヘッド位置情報も記憶手段に記録し、利用するので、磁気ディスク試験装置の追従精度、およびサーボトラックライト精度に依存しない実質的に高精度の位置決めが可能となる。従って、従来の精度の機械装置に本発明の装置・手法を適用することにより機械精度を超えた高精度の測定が可能になる。
本発明における精度の限界はデータ面埋め込みのセクタサーボ情報の絶対精度ではなく繰り返し精度であり、少なくともHDD製品のトラック密度と同程度以上の精度を得ることができるので、試験装置としての測定精度を飛躍的に向上させることができる。
さらに本発明によれば、トラックプロファイル試験などの試験時間を著しく短縮出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気ディスクドライブ用磁気ヘッドの試験方法を適用する試験装置の実施の形態の概要をブロックで示す図である。
【図2】 同試験装置のフォーマットコントローラの主要構成の一実施例をブロックで示す図である。
【図3】 同試験装置のスピンスタンドの概要を示す図である。
【図4】 同磁気ディスクのフォーマットの一例を示す図である。
【図5】 同磁気ディスクのセクタを読み出すタイミングチャートを示す図である。
【図6】 本発明の試験方法の第1の実施形態の概要をフローチャートで示す図である。
【図7】 本発明の試験方法の第2の実施形態の概要をフローチャートで示す図である。
【図8】 同実施の形態の事前消去処理に関する実施例をフローチャートで示す図である。
【図9】 同実施形態によって事前消去された磁気ディスク上のセクタ位置情報を示す図である。
【図10】 同実施形態における事前消去が有効な場合の磁気ディスク面の様子を模式的に示す図である。
【図11】 同実施形態における事前消去を失敗したセクタが存在する場合の磁気ディスク面の様子を模式的に示す図である。
【図12】 同実施形態における事前消去の有効性検証の第1の実施例の様子を示す図である。
【図13】 同実施形態における事前消去の有効性検証に関する第1の実施例のフローチャートを示す図である。
【図14】 同実施形態における事前消去の有効性検証の第2の実施例の様子を示す図である。
【図15】 同実施形態における事前消去の有効性検証に関する第2の実施例のフローチャートを示す図である。
【図16】 同実施形態における信号書き込み処理に関するフローチャートを示す図である。
【図17】 同実施形態における信号読み取り処理に関するフローチャートを示す図である。
【図18】 ライトヘッドとリードヘッドの実際の距離を計算する処理に関するフローチャートを示す図である。
【図19】 実際の距離を計算するときの磁気ディスク記録面の様子を模式的に示す図である。
【図20】 本発明のトラックプロファイル試験による効果をグラフで説明する図である。
【図21】 本発明のオーバーライト試験における位置ずれの判定の様子をグラフで示す図である。
【符号の説明】
11 スピンスタンド
12 FEE
12a プリアンプ
12b 書き込みドライバ
13 サーボコントローラ
14 フォーマットコントローラ
15 リード/ライトアナライザー
16 パーソナルコンピュータ
21 SSMサーチ回路
22 SIDリード回路
24 PSジェネレータ
25 PSゆらぎ回路
26 PSメモリ
27 クロック・タイミングコントローラ
111 磁気ディスク
115 アーム
119 アクチュエータ
121 被測定磁気ヘッド(磁気ヘッド)

Claims (7)

  1. 複数のセクタを有するトラックおよび各セクタにデータ面埋め込み位置情報がサーボライティングされた磁気ディスク、
    独立したライトヘッドおよびリードヘッドが一体化された磁気ヘッド、
    前記磁気ディスクを所定回転速度で定速回転させる磁気ディスク回転機構、
    磁気ヘッドを前記磁気ディスクの半径方向所定位置に移動させる磁気ヘッド移動機構、および
    前記磁気ヘッドにより所定の信号を、前記定速回転する磁気ディスクの複数のセクタに書き込ませ、前記磁気ヘッドに前記複数のセクタから磁気信号を読み取らせる読み書き制御手段を備えた磁気ディスク装置と、
    前記書き込みまたは読み取りの際に、前記データ面埋め込み位置情報を読み取り、記憶する記憶手段と、
    前記磁気ディスクの複数のセクタに対して前記データ面埋め込み位置情報を読み取りながら上書きまたは読み取りを実行し、前記読み取ったデータ面埋め込み位置情報と前記記憶手段に記憶したデータ面埋め込み位置情報とを比較して該上書きまたは読み取りが規定の許容位置誤差範囲内で行われたかどうかを検証し、前記上書きまたは読み取りが規定の許容位置誤差範囲内で行われたセクタのみ選択する検証手段を備えたことを特徴とする磁気ヘッドまたは磁気ディスクの試験装置。
  2. 複数のセクタを有するトラックおよび各セクタにデータ面埋め込み位置情報がサーボライティングされた磁気ディスクを所定回転速度で定速回転し、独立したライトヘッドおよびリードヘッドが一体化された磁気ヘッドを前記磁気ディスクの半径方向所定位置に移動させ、前記磁気ヘッドにより所定の信号を前記セクタに書き込ませ、前記磁気ヘッドにより前記セクタから磁気信号を読み取らせる試験方法であって、
    前記書き込みまたは読み取りの際に、前記データ面埋め込み位置情報を読み取り、記憶手段に記憶する段階と、
    前記磁気ディスクの対応セクタに対して前記データ面埋め込み位置情報を読み取りながら上書きまたは読み取りを実行し、前記読み取ったデータ面埋め込み位置情報と前記記憶手段に記憶したデータ面埋め込み位置情報と比較して該上書きまたは読み取りが規定の許容位置誤差範囲内で行われたかどうかを検証し、規定の許容位置誤差範囲内で行われたセクタのみ選択する段階とを含むことを特徴とする磁気ヘッドまたは磁気ディスクの試験方法。
  3. 複数のセクタを有するトラックおよび各セクタにデータ面埋め込み位置情報がサーボライティングされた磁気ディスクを所定回転速度で定速回転し、独立したライトヘッドおよびリードヘッドが一体化された磁気ヘッドを前記磁気ディスクの半径方向所定位置に移動させ、前記磁気ヘッドにより所定の信号を前記セクタに書き込ませ、前記磁気ヘッドにより前記セクタから磁気信号を読み取らせる試験方法であって、
    前記磁気ヘッドを半径方向の所定試験位置に移動させた前記磁気ヘッドにより、前記トラックの所定試験範囲の各セクタデータ領域を消去する処理を、前記磁気ヘッドを半径方向に前記ライトヘッド幅よりも狭い所定ピッチで移動させながら複数位置で繰り返す事前消去段階と、
    前記磁気ヘッドを前記事前消去した半径方向中央位置に移動させて該中央位置において、前記所定試験範囲の各セクタ毎に所定の信号を書き込ませながら、前記データ面埋め込み位置情報を読み取って記憶手段に記憶する信号書き込み段階と、
    前記磁気ヘッドにより、前記所定試験範囲内の各セクタに書き込まれた信号を読み取りながら、データ面埋め込み位置情報を読み取って前記読み取り信号の振幅とともに記憶手段に記憶する処理を、前記磁気ヘッドを前記半径方向中央位置を挟む所定半径方向範囲内において前記ライトヘッド幅よりも狭い指定ピッチで半径方向に段階的に移動させて実行する信号読み取り段階と、
    前記信号書き込み段階で記憶された各セクタの位置情報を基準とした、前記信号読み取り段階で記憶された対応するセクタの相対位置情報と前記信号読み取り段階で記憶された対応するセクタの振幅の対応関係により、リードライトオフセット、ライトヘッド幅およびリードヘッド幅を求める段階を含むことを特徴とする磁気ヘッドまたは磁気ディスクの試験方法。
  4. 複数のセクタを有するトラックおよび各セクタにデータ面埋め込み位置情報がサーボライティングされた磁気ディスクを所定回転速度で定速回転し、独立したライトヘッドおよびリードヘッドが一体化された磁気ヘッドを前記磁気ディスクの半径方向所定位置に移動させ、前記磁気ヘッドにより所定の信号を前記セクタに書き込ませ、前記磁気ヘッドにより前記セクタから磁気信号を読み取らせる試験方法であって、
    前記磁気ヘッドを半径方向の所定試験位置に移動させ、該所定試験位置に移動させた前記磁気ヘッドにより、前記トラックの所定試験範囲の各セクタデータ領域を消去する処理を、前記磁気ヘッドを半径方向に前記ライトヘッド幅よりも狭い所定ピッチで移動させながら複数位置で繰り返す事前消去段階と、
    前記磁気ヘッドを前記事前消去した半径方向の試験範囲内の目標位置に移動させて前記所定試験範囲のセクタに低周波数信号を書き込ませるとともにデータ面埋め込み位置情報を読み取って前記記憶手段に記憶する書き込み段階と、
    前記磁気ヘッドを、前記目標位置に該磁気ヘッドのリードライトオフセット量を補正した位置に移動させて前記所定試験範囲内のセクタに書き込まれた低周波数信号を読み取らせ、読み取った低周波数信号の振幅を記憶手段に記憶させるとともにデータ面埋め込み位置情報を読み取って前記記憶手段に記憶する1回目の低周波数信号読み取り段階と、
    前記磁気ヘッドを、前記目標位置を該磁気ヘッドのリードライトオフセットにより補正した半径方向位置に移動させて前記所定試験範囲内のセクタに高周波数信号を上書きするとともにデータ面埋め込み位置情報を読み取って前記記憶手段に記憶する高周波数信号書き込み段階と、
    前記磁気ヘッドを、前記目標位置を磁気ヘッドのリードライトオフセットにより補正した半径方向位置に移動させて前記所定試験範囲内に書き込まれた低周波数信号を読み取らせ、読み取った低周波数信号の振幅を記憶手段に記憶させるとともにデータ面埋め込み位置情報を読み取って前記記憶手段に記憶する2回目の低周波数信号読み取り段階と、
    前記書き込み段階において記憶された各セクタの位置情報を基準として前記1回目の低周波数信号読み取り段階乃至2回目の低周波数信号読み取り段階の対応するセクタの位置情報が許容誤差範囲内にあるような有効なセクタのみ選択する段階とを含み、
    該選択したセクタから得られた前記1回目の低周波数信号読み取り段階と2回目の低周波数信号読み取り段階で記憶された振幅情報により磁気ヘッドまたは磁気ディスクの上書き性能を測定することを特徴とする磁気ヘッドまたは磁気ディスクの試験方法。
  5. 請求項3または4に記載の磁気ヘッドまたは磁気ディスクの試験方法において、前記事前消去段階は、前記事前消去された試験範囲内に含まれる測定範囲の各セクタデータ領域について、前記事前消去が有効であるかどうかを各消去の際に記憶した埋め込み位置情報に基づく位置に磁気ヘッドを移動しながら順に検証し、有効消去済領域であるか否かを識別する信号を記憶し、前記事前消去が有効でない半径方向領域に対してはその埋め込み位置情報に基づく位置に前記磁気ヘッドを移動させて前記事前消去が有効でない半径方向領域を追加消去する段階を含むことを特徴とする磁気ヘッドまたは磁気ディスクの試験方法。
  6. 請求項3または4に記載の磁気ヘッドまたは磁気ディスクの試験方法において、前記事前消去段階は、前記事前消去された試験範囲内に含まれる測定範囲の各セクタデータ領域について、各消去の際に記憶したデータ面埋め込み位置情報から、消去済みの半径方向領域が重複しているかどうか検証し、重複している場合はこれらを一つの半径方向領域とみなし、該測定範囲のセクタデータ領域が一つの半径方向の消去領域とならなかったときは、重複しなかった半径方向領域間に前記磁気ヘッドを移動させて該半径方向領域間の半径方向領域を消去して前記測定範囲のセクタデータ円周方向領域を一つの半径方向の消去領域にまとめる段階を含む磁気ヘッドまたは磁気ディスクの試験方法。
  7. 請求項3に記載の磁気ヘッドまたは磁気ディスクの試験方法において、前記信号読み取り段階は、前記磁気ヘッドに所定の半径方向のゆらぎを発生させて前記磁気ディスクに対して周期的にまたは不規則に半径方向に移動させる段階と、前記事前消去の有効性判定段階において有効と判定された磁気ヘッド位置情報および該磁気ヘッド位置情報に対応する前記読み取り信号情報に基づいて、 リードライトオフセット、ライトヘッド幅およびリードヘッド幅を計算する段階を含む磁気ヘッドまたは磁気ディスクの試験方法。
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