JP3744614B2 - 超高純度気体供給設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体産業等で広く使用される超高純度気体供給設備に関し、より詳細には複数の半導体製造装置にイオン除去、及び温湿度調整した超高純度気体を供給する超高純度気体供給設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体産業における化学汚染物の除去を目的としたフィルタ設備は、現状では評価段階であり、常用されるまでになっていないのが実情である。特にクリーンルーム全体の化学汚染物質を完全に除去するには、物理フィルタであるHEPAフィルタに、同様のプリーツ型ユニットの化学フィルタを積層するか、あるいは内調用の空気調和機の吐出側か吸入側に化学フィルタを設けざるを得ない。
一方、化学汚染物質を除去した純度の高い気体を供給する必要がある半導体製造装置、例えばステッパーのサーマルチャンバーなどには、上述のプリーツ型ユニットの化学フィルタあるいは薬品添着した繊維活性炭の成型品からなるコルゲート型のフィルタが、HEPAフィルタを組み合わせて取り付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術では、クリーンルーム全体について化学汚染物質を完全除去すること、即ち次世代に要求されるような超高純度の気体(空気)を得ること(除去率として99.9%以上が必要)は不可能に近く、技術的に達成できる除去率は95%程度である。
つまり、上述のクリーンルームのHEPAフィルタに積層して化学フィルタを配置する方法では、イオン交換繊維体の加工濾材を使用したとしても、プリーツ型では濾布厚さに限界があるため、2〜4mm程度の極めて薄いものとなり除去能力が低いので超高純度の理想気体を得ることはできない。そして、化学フィルタのユニットの数量が膨大な量となるため、設備費的にも実施不可能である。また、濾布厚さを厚して積層すると、同時に圧力損失の増大を招き、クリーンルーム循環系の膨大な風量のため、技術的にも対応が不可能である。
【0004】
更に、プリーツ型のユニットフィルタは、例えばイオン交換繊維材料を使用してあっても、構造的に再生不可能なため消耗品であり、その寿命は現状のクリーンルームの化学汚染物質の量からすると最大1ヶ年程度であるために、取換に必要なフィルタユニット及び取付に要する人件費から、維持管理費も膨大な金額になる。
従って、クリーンルーム全体を次世代に要求されるような超高純度に維持することは現実には不可能である。
【0005】
一方、半導体製造装置に取付られた、コルゲート型フィルタあるいはプリーツ型フィルタについても、上述と同様に限られたスペースに取付けを余儀なくされるため、除去能力が低く除去率は最大95%程度である。仮に、化学フィルタを大型化して除去能力を高めようとすると、その圧損のためファン等が必要になり、装置が大型化すると共に振動が生じ、半導体の製造に支障をきたす。また、半導体製造装置には温湿度を厳密に調整した気体を供給する必要があるが、個々の半導体製造装置に専用の空気調和機を設置することは、設置スペースの他、技術的にも経済的にも問題がある。さらにフィルタの寿命は3ヶ月程度しかもたない場合もあり、フィルタを交換する際に、半導体製造装置を停止する必要が生じ、停止しない場合には、交換時に化学汚染物質の高い濃度の空気が導入されることになる。
上述のように、現状の化学汚染物質の除去を目的とした化学フィルタは、数多くの課題を有する反面、半導体の集積度は急速に向上しており、気体の純度は極めて高いものが要求される段階にある。
【0006】
従って、本発明の目的は、このような現状に鑑み、次世代の半導体製造装置に対応すべく、温湿度が厳格に制御された超高純度気体が技術的に安定して供給でき、しかも安価な維持管理費にて運転可能な超高純度気体供給設備を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明の特徴構成は、クリーンルームに対して、その内部の気体を導入して温湿度を調整する空気調和機と、その空気調和機から前記クリーンルーム内へ導入される気体を除塵する物理フィルタとを備えた微粒子除去経路を設けてある超高純度気体供給設備において、
前記微粒子除去経路とは別に、前記クリーンルーム内の気体を導入してその気体中のイオンを除去する化学フィルタと、イオン除去された気体の温湿度を調整して、その気体を前記クリーンルーム内の複数の半導体製造装置に個別に供給する空気調和機とを備えたイオン除去経路を設けてある点にある。
あるいは、前記微粒子除去経路とは別に、外気を導入して除塵する物理フィルタと、その除塵した外気の温湿度を調整する空気調和機と、前記物理フィルタと前記空気調和機とによって除塵および温湿度調整された気体をイオン除去する化学フィルタと、イオン除去された気体の温湿度を調整して、その気体を前記クリーンルーム内の複数の半導体製造装置に個別に供給する空気調和機とを備えたイオン除去経路を設けてある点にある。
ここで、「イオン除去」とは、イオン又はイオン化する物質などイオン交換体でイオン交換可能なイオン性物質を除去することをいう。
【0008】
上記において前記化学フィルタが、陽イオン交換フィルタ及び陰イオン交換フィルタ、並びにそれらの後段に設けられた両イオン交換フィルタであることが、後述の作用効果より好ましい。
【0009】
更に、前記陽イオン交換フィルタ及び前記陰イオン交換フィルタが、サブシステムの切換により連続運転可能としたイオン除去システムの塔内に各々充填されると共に、前記イオン除去システムが、導入された気体を前記陽イオン交換フィルタ及び前記陰イオン交換フィルタによりイオン除去するイオン除去ラインと、前記陽イオン交換フィルタ及び前記陰イオン交換フィルタを各薬液により再生する再生ラインと、再生後の陽イオン交換フィルタ及び陰イオン交換フィルタを純水により洗浄する洗浄ラインと、洗浄後の陽イオン交換フィルタ及び陰イオン交換フィルタを除塵した気体で乾燥する乾燥ラインとを備える複数のサブシステムよりなり、いずれかのサブシステムでイオン除去が行われているときに、他のサブシステムで前記再生、前記洗浄、及び前記乾燥が行えるよう構成されていることが、後述の作用効果より好ましい。
【0010】
〔作用効果〕
つまり、本発明のように、クリーンルームの微粒子除去経路とは別に化学フィルタと空気調和機とを備えたイオン除去経路を設けることにより、化学フィルタを大型化(厚化)して除去能力を高めることができ、その圧損に応じたファン等を設けることも可能となる。また、専用の空気調和機を設けることができ、これにより温湿度を厳密に調整することができる。更に、クリーンルーム内の半導体製造装置に個別に直接供給することにより、クリーンルーム全体の微粒子除去とイオン除去を行う場合に比較して、一基あたりの気体の供給流量を大幅に減らすことができるため、化学フィルタの大型化により圧損が大きくなって動力費が増大しても全体の維持管理費としては安価なものとなる。
一方、半導体製造装置から独立したイオン除去経路を用いて供給を行うため、フィルタの再生・洗浄・乾燥工程時に別のイオン除去経路から超高純度気体を供給することが可能となり、フィルタの交換時に半導体製造装置を特に停止する必要もない。
その結果、次世代の半導体製造装置に対応すべく、温湿度が厳格に制御された超高純度気体が技術的に安定して供給でき、しかも安価な維持管理費にて運転可能な超高純度気体供給設備を提供することができる。
なお、クリーンルームから気体を導入する場合、予め除塵および温湿度調整されているため、気体導入部に物理フィルタや空気調和機を設ける必要がない。一方、物理フィルタや空気調和機を介して外気を導入する場合、クリーンルーム内の気体を乾燥時に消費することがなく、風量バランスを崩すことがないという特長がある。
【0011】
上記において、前記化学フィルタを、陽イオン交換フィルタ及び陰イオン交換フィルタ、並びにそれらの後段に設けられた両イオン交換フィルタで構成する場合、陽イオン交換フィルタ及び陰イオン交換フィルタで陽イオン性物質及び陰イオン性物質の両者を除去した後、それらの後段に設けられた両イオン交換フィルタで両方のイオン性物質を更に高度に除去することができ、次世代に要求されるような超高純度の気体を得ることが可能になる。また、陽イオン交換フィルタ及び陰イオン交換フィルタによりイオン性物質が殆ど除去されているため、両イオン交換フィルタで除去されるイオン性物質の絶対量が小さくなり、両イオン交換フィルタの長寿命化(例えば4年以上)が図れる。
また、両イオン交換フィルタの交換が必要となったとしても、陽イオン交換フィルタ及び陰イオン交換フィルタで処理した気体の純度は高いため、半導体製造装置を止めることなく交換することができる。
【0012】
前記イオン除去システムを構成する場合、いずれかのサブシステムでイオン除去が行われているときに、他のサブシステムで前記再生、前記洗浄、及び前記乾燥が行えるため、別途再生が不要であり、連続的に半導体製造装置に超高純度気体を供給することができ、半導体製造装置を連続運転できる。また、イオン除去とそれ以外の処理が独立しているため、例えば乾燥時における湿度の高い気体などを半導体製造装置とは別の経路に排出することができ、供給気体の純度を低下させることもない。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は原料となる気体として、クリーンルーム内の気体を導入する第1の態様と、外気を導入する第2の態様が存在するため、以下、両者に分けて説明する。
【0014】
本実施形態は、第1の態様に相当し、図1に示すように、クリーンルーム1に対して、その内部の気体を導入して温湿度を調整する空気調和機31と、その空気調和機31から前記クリーンルーム1内へ導入される気体を除塵する物理フィルタ32とを備えた微粒子除去経路を設けてある超高純度気体供給設備であって、前記微粒子除去経路とは別に、前記クリーンルーム1内の気体を導入してその気体中のイオンを除去する化学フィルタと、イオン除去された気体の温湿度を調整して、その気体を前記クリーンルーム内の複数の半導体製造装置33に個別に供給する空気調和機22とを備えたイオン除去経路を設けてあるものである。
【0015】
ここで、前記化学フィルタは、陽イオン交換フィルタ及び陰イオン交換フィルタ、並びにそれらの後段に設けられたカートリッジ型の両イオン交換フィルタにより構成され、前記陽イオン交換フィルタ及び前記陰イオン交換フィルタは、サブシステムの切換により連続運転可能としたイオン除去システムの塔内に各々充填されると共に、前記イオン除去システムが、導入された気体を前記陽イオン交換フィルタ及び前記陰イオン交換フィルタによりイオン除去するイオン除去ラインと、前記陽イオン交換フィルタ及び前記陰イオン交換フィルタを各薬液により再生する再生ラインと、再生後の陽イオン交換フィルタ及び陰イオン交換フィルタを純水により洗浄する洗浄ラインと、洗浄後の陽イオン交換フィルタ及び陰イオン交換フィルタを除塵した気体で乾燥する乾燥ラインとを備える複数のサブシステムよりなり、いずれかのサブシステムでイオン除去が行われているときに、他のサブシステムで前記再生、前記洗浄、及び前記乾燥が行えるよう構成されている。
【0016】
上記の設備により、原料空気をクリーンルーム1から導入し、イオン交換繊維を100mm以上充填した陽イオン交換塔3、陰イオン交換塔7に通し高純度気体を得、この気体と更にカートリッジ型化学フィルタ21を通した後、空気調和機22を介して気体の温度、湿度を半導体製造装置側が要求する条件に合わせた後、直接半導体製造装置空気としてダクトを介して分岐導入する。前段に設けたイオン交換塔に充填したイオン交換繊維体は、濃度0.5〜2%程度の酸、アルカリにより一定期間ごとに再生するが、イオン交換塔再生中は2系列設けた他の系列に通ガスすることにより連続供給を可能ならしめる。
【0017】
かかる実施形態について、より詳細に説明すると以下のようになる。
まず、原料気体(空気)はクリーンルーム1において、空気調和機31により湿度40〜45%、温度23℃にコントロールされる。
この気体がブースターファン2等により300〜400mmAqに加圧された後、陽イオン交換塔3に導入される。陽イオン交換塔3は、所定内濾過風速を確保するために複数の濾過室4に仕切られており、この濾過室4内には、強酸性陽イオン交換繊維からなる不織布を積層した充填層5が形成されている。ここで濾過室4の数やその充填断面積により、処理容量が増加するが、処理気体の量に応じて、適宜設計することができる。
【0018】
ブースターファン2を介して送られた空気は、各々分岐して濾過室4の底部から導入され、充填層5により各々濾過室4の上部に設けられた出口管6を通って、更に陰イオン交換塔7に設けられた複数の濾過室8に導入される。陰イオン交換塔7の濾過室8は陽イオン交換塔3の濾過室4と同様の構造を取り、濾過室8内部には強塩基性陰イオン交換繊維からなる不織布を積層した充填層9が形成されている。各々陰イオン交換塔の濾過室8の底部から導入され、充填層9で濾過された空気は、濾過室8上部の出口管10を介して処理ガス管に集合するよう設計されている。
【0019】
本発明におけるイオン交換繊維不織布の積層厚さは、目的とする除去能力により適宜決定すればよいが、本実施形態では陽イオン交換繊維不織布で目付量1,000g/m2を約15枚、約150mmの積層厚さからなり、また陰イオン交換繊維不織布では目付量1,000g/m2を10枚約100mmの積層厚さである。また、使用したイオン交換繊維の総交換容量は、陽イオン交換繊維2.0meq/g、陰イオン交換繊維は3.6meq/gである。
【0020】
陽イオン交換塔3及び陰イオン交換塔7は、再生、洗浄及び乾燥が行える設備を有する。すなわち、陽イオン交換塔3の各濾過室4には、硫酸計量槽11より硫酸循環ポンプ12を介して硫酸を循環させる循環配管14よりなる再生ラインが設けられており、陰イオン交換塔7に対しては、上述と同様に苛性ソーダ計量槽16、循環再生ポンプ17、循環配管18よりなる再生ラインが設けられている。また各濾過室4および各濾過室8には水洗用の純水供給配管15が接続され、洗浄後の水を排出する経路とともに、洗浄ラインが構成されている。更に、洗浄後に、原料気体を供給しつつ、空気送りダンパー20A又は20Bを閉じ、ダンパー19A又は19Bを開いて、他のクリーンルームに対する空気導入系外調機等に送ることができる乾燥ラインを設けている。この乾燥ラインにより、充填層5,9を乾燥をして、原空気と処理空気の湿度、温度が同一になるまで送気することができる。
このようなサブシステムを2系列以上有し、いずれかのサブシステムでイオン除去が行われているときに、他のサブシステムで前記再生、前記洗浄、及び前記乾燥を行って、各々のサブシステムを切換ることにより、連続運転が可能となる。なお、上記のイオン交換塔の再生は20日に1回程度行えばよいが、イオン交換容量や原料気体の純度等により適宜調整することができる。
【0021】
陰イオン交換塔7の出口側の空気は高純度の脱イオン気体であるが、更に気体の純度を上げる目的で、陽イオン及び陰イオン交換繊維不織布から構成されるカートリッジ型のユニットフィルタ21を設けてもよい。なお、処理する陰イオン交換塔出口側の空気の純度が極めて高いために、ユニットフィルタ21の寿命は4年以上になり、その間交換の必要はない。
また、両イオン交換フィルタの交換が必要となったとしても、陽イオン交換フィルタ及び陰イオン交換フィルタで処理した気体の純度は高いため、半導体製造装置を止めることなく交換することができる。
【0022】
このフィルタによる処理ガスは、空気調和機22により、更に湿度及び温度を制御した後、クリーンルーム1内の半導体製造装置33に供給すべく、ダクトにより送気される。余分な空気は、化学的清澄化を目的とする他のクリーンルーム内に排出するか、あるいはダクトによりクリーンルーム1に循環させる循環系を構成してもよい。本発明に用いられる空気調和機22には、各種フィルタが組込まれてもよく、最終フィルタとしてHEPAフィルタが組込まれたものが通常用いられる。
ユニットフィルタ21は空気調和機22の内部に取り付けてもよい。取付位置は温度及び湿度調整後のファン出口とHEPAフィルタの間に組み込むことがより良い。
【0023】
以上の本実施形態における作用効果は次の通りである。
従来のフィルタでは、厚濾布、低圧損型フィルタでも、例えば、濾布厚さ10mm、濾過風速0.2m/secにおいても処理気体中の残留イオン濃度は、例えば陽イオンNH4,Na,Ka、陰イオンF,Clはいずれも各々1μg/m3程度が安定した処理形態を保った場合の性能であった。しかしながら、本発明において、複塔すなわち陽イオン塔及び陰イオン塔に各々100mm以上の層厚で、陽イオン交換繊維及び陰イオン交換繊維を別々に充填した塔を用いることにより、直列に原ガスすなわち外気あるいはクリーンルーム内の空気を導入処理した場合には、処理空気内の残留イオン濃度は検出限界以下の1ng/m3以下に確実に処理できる。この処理気体を更にイオン交換繊維を充填したカートリッジ型フィルタにて処理すれば、更に残留イオンは低減できるのである。
当然、イオン交換繊維体の充填厚さが厚くなることにより、圧力損失は200mm〜500mmAqと高くなり動力費はアップするが、本システムでは半導体製造装置用空気を集中して製造するため供給風量が小さくなる。このため、クリーンルーム内の大風量を処理して、このクリーンルーム内の空気を直接装置用に使用するか、又は装置側化学フィルタを介して供給する方法によりも、半導体工場全体のシステム系を考えた場合、はるかに維持管理費は安価となる。
また、本発明の設備により得られた1ng/m3以下の気体を供給した場合、半導体製造装置は化学汚染レベルとして全く問題なく、常に安定した状態で連続運転が可能となり、半導体工場にあってはこのことの方が極めて重要な要素である。
【0024】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
本実施形態は、図2に示すように、本発明の第2の態様に相当するものであり、更に、半導体製造装置33と空気調和22との間に超高純度気体の貯留室36を設けたものである。
【0025】
従って、前記の実施形態との相違部分のみについて、以下に説明する。
本実施形態では、クリーンルーム1から気体を導入する代わりに、外気を導入して除塵する物理フィルタ35と、その除塵した外気の温湿度を調整する空気調和機34とを設けてあり、これらにより除塵および温湿度調整された気体をイオン除去する化学フィルタに供給している。これにより、クリーンルームから除塵および温湿度調整された気体を導入するのと同様の効果を得ているが、クリーンルーム内の気体を乾燥時に消費することなく、風量バランスを崩さない等の特長がある。
【0026】
前記の貯留室としては、例えば密閉型クリーンルームが用いられ、HEPAフィルタ37を介して前記とは別の空気調和機38により常に気体は循環させている。このために前記クリーンルームは常に物理的にも高度の清澄度(例えばクラス1以下)に保持されており、この貯留室の気体を送風機を介して半導体製造装置33に供給する。また、貯留室内の気体の純度低下を避けるために、化学フィルタを空気調和機に内臓させてもよく、これにより貯留室内を常に循環することにより、純度の向上をはかると共に温度、湿度を一定に保つことができる。
このような貯留室を設けることにより、供給される超高純度気体に純度の変動が生じた場合でもそれを緩和することができ、また、複数の超高純度気体供給設備から供給される気体を1つの貯留室に導入して、純度の平均化や、総合供給量の調整等を行うことができる。
また、一部の半導体製造装置への供給量が変動しても、貯留室で供給気体の静圧変動は緩和され、他の半導体製造装置への影響を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略構成図
【図2】本発明の一実施形態を示す概略構成図
【符号の説明】
1 クリーンルーム
3 陽イオン交換塔
7 陰イオン交換塔
21 カートリッジフィルタ(化学フィルタ)
22 空気調和機
31 空気調和機
32 物理フィルタ
33 半導体製造装置
Claims (4)
- クリーンルームに対して、その内部の気体を導入して温湿度を調整する空気調和機と、その空気調和機から前記クリーンルーム内へ導入される気体を除塵する物理フィルタとを備えた微粒子除去経路を設けてある超高純度気体供給設備であって、
前記微粒子除去経路とは別に、前記クリーンルーム内の気体を導入してその気体中のイオンを除去する化学フィルタと、イオン除去された気体の温湿度を調整して、その気体を前記クリーンルーム内の複数の半導体製造装置に個別に供給する空気調和機とを備えたイオン除去経路を設けてある超高純度気体供給設備。 - クリーンルームに対して、その内部の気体を導入して温湿度を調整する空気調和機と、その空気調和機から前記クリーンルーム内へ導入される気体を除塵する物理フィルタとを備えた微粒子除去経路を設けてある超高純度気体供給設備であって、
前記微粒子除去経路とは別に、外気を導入して除塵する物理フィルタと、その除塵した外気の温湿度を調整する空気調和機と、前記物理フィルタと前記空気調和機とによって除塵および温湿度調整された気体をイオン除去する化学フィルタと、イオン除去された気体の温湿度を調整して、その気体を前記クリーンルーム内の複数の半導体製造装置に個別に供給する空気調和機とを備えたイオン除去経路を設けてある超高純度気体供給設備。 - 前記化学フィルタが、陽イオン交換フィルタ及び陰イオン交換フィルタ、並びにそれらの後段に設けられた両イオン交換フィルタである請求項1又は2記載の超高純度気体供給設備。
- 前記陽イオン交換フィルタ及び前記陰イオン交換フィルタが、サブシステムの切換により連続運転可能としたイオン除去システムの塔内に各々充填されると共に
前記イオン除去システムが、導入された気体を前記陽イオン交換フィルタ及び前記陰イオン交換フィルタによりイオン除去するイオン除去ラインと、前記陽イオン交換フィルタ及び前記陰イオン交換フィルタを各薬液により再生する再生ラインと、再生後の陽イオン交換フィルタ及び陰イオン交換フィルタを純水により洗浄する洗浄ラインと、洗浄後の陽イオン交換フィルタ及び陰イオン交換フィルタを除塵した気体で乾燥する乾燥ラインとを備える複数のサブシステムよりなり、
いずれかのサブシステムでイオン除去が行われているときに、他のサブシステムで前記再生、前記洗浄、及び前記乾燥が行えるよう構成されている請求項3記載の超高純度気体供給設備。
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