JP3744595B2 - 車両の動力伝達装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両の動力伝達装置に係り、特に、動力源から車輪への動力伝達を電気的に遮断する動力遮断手段を有する車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(a) 燃料の燃焼によって作動するエンジンと、(b) 電気エネルギーで作動する電動モータとを車両走行時の動力源として備えているハイブリッド車両が知られている。特開平7−67208号公報に記載されている装置はその一例で、上記エンジンおよび電動モータから成る動力源と車輪との間には変速機が設けられている。また、(c) 上記エンジンに連結される第1回転要素、上記電動モータに連結される第2回転要素、および出力部材に連結される第3回転要素を有して、それ等の間で機械的に力を合成、分配する合成分配機構を備えている、所謂ミックス型のハイブリッド車両が、例えば米国特許USP5258651号に記載されており、合成分配機構として遊星歯車装置が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のようなミックス型のハイブリッド車両においては、電動モータを無負荷状態として自由に回転できるようにすると、エンジンから出力部材、更には車輪への動力伝達が不能となるため、シフトレバー等のシフト操作手段がN(ニュートラル)レンジやP(パーキング)レンジなどの中立レンジへ移動操作された時に、それを電気的に検出して電動モータを無負荷状態とすることにより電気的にニュートラルを成立させることが可能である。しかし、フェールセーフのためのバックアップシステムを構築しようとすると、シフト操作手段が中立レンジへ操作されたことを表す電気信号に基づいて信号処理を行うコントローラや、コントローラからの指令信号に従って作動させられるアクチュエータなどが必要で、装置や制御が複雑になる可能性があった。
【0004】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、電気的にニュートラルを成立させることが可能な動力伝達装置において、シフト操作手段が中立レンジへ操作された時に確実にニュートラルを成立させることができる簡単且つ安価な装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は、(a) 燃料の燃焼によって作動するエンジンと、(b) 電動モータおよび発電機の少なくとも一方の機能を有するモータジェネレータと、(c) 前記エンジンに連結される第1回転要素、前記モータジェネレータに連結される第2回転要素、および出力部材に連結される第3回転要素を有して、それ等の間で機械的に力を合成、分配する合成分配機構と、(d) 前記モータジェネレータを無負荷状態として自由回転を許容することにより、前記エンジンから前記出力部材への動力伝達を電気的に遮断する第1動力遮断手段と、(e) シフト操作手段に作動的に連結され、そのシフト操作手段の中立レンジへの移動操作に連動して機械的に油圧回路を切り換えることにより、前記合成分配機構と直列に前記出力部材と車輪との間に配設された自動変速機のクラッチを解放してその出力部材から車輪への動力伝達を遮断する第2動力遮断手段とを有することを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】
発明の動力伝達装置においては、動力伝達を電気的に遮断する第1動力遮断手段とは別に動力伝達を機械的に遮断する第2動力遮断手段が設けられ、シフト操作手段が中立レンジへ操作された時には、少なくとも第2動力遮断手段によって動力伝達が遮断される。その場合に、第2動力遮断手段は、シフト操作手段の中立レンジへの移動操作に連動して機械的に油圧回路を切り換えることにより、すなわち外部動力を必要とすることなく、自動変速機のクラッチを解放して動力源から車輪への動力伝達を遮断するようになっているため、その動力伝達を確実に遮断できるとともに、電気的に遮断する第1動力遮断手段にバックアップシステムを構築する場合に比較して、アクチュエータや複雑な制御等が不要で装置が簡単且つ安価に構成される。
【0008】
また、本発明は、エンジンが動力源に相当し、合成分配機構に接続されたモータジェネレータが第1動力遮断手段によって無負荷状態とされることにより、エンジンから出力部材、自動変速機、更に車輪への動力伝達が電気的に遮断されるとともに、モータジェネレータに回生制動トルクまたは逆回転トルクが加えられることにより、そのトルクに応じてエンジンから車輪へ動力伝達が行われる電気式トルコン方式のハイブリッド車両に関するものであり、シフト操作手段が中立レンジへ移動操作された時には、上記電気式トルコンとは別個にシフト操作手段の移動操作に連動して第2動力遮断手段によって機械的に自動変速機の動力伝達が遮断される。
【0009】
【発明の実施の形態】
ここで、第2動力遮断手段は、例えばプッシュプルケーブルやリンク機構などの連動手段を介して機械的にシフト操作手段に連結されたマニュアルシフトバルブによって油圧回路が切り換えられるように構成される。
【0010】
シフト操作手段が中立レンジへ操作されると、上記第2動力遮断手段によって動力伝達が遮断されるため、第1動力伝達手段は必ずしも中立レンジで動力伝達を遮断するように構成される必要はない。
【0011】
発明は、電気式トルコン方式のハイブリッド車両に関するものであり、好適には(a) 前記エンジンと第1回転要素との間を接続、遮断する第1クラッチと、(b) 前記合成分配機構の2つの回転要素を連結してその合成分配機構を一体回転させる第2クラッチとを有して構成され、前記第1動力遮断手段は、第1クラッチを係合し、第2クラッチを解放し、モータジェネレータを無負荷状態とすることにより電気的にニュートラルを成立させるように構成される。なお、このようなハイブリッド車両は、第1クラッチを解放し、第2クラッチを係合し、モータジェネレータを動力源として走行するモータ走行モード、第1クラッチを係合し、第2クラッチを係合し、モータジェネレータを無負荷状態とし、エンジンを動力源として走行するエンジン走行モードなど、種々の運転モードで走行することが可能である。
【0012】
前記合成分配機構は、遊星歯車装置や傘歯車式の差動装置など、作動的に連結されて相対回転させられる3つの回転要素を有して、機械的に力の合成、分配を行うことができるもので、遊星歯車装置が好適に用いられる。遊星歯車装置を用いた場合、リングギヤを前記第1回転要素とし、サンギヤを前記第2回転要素とし、キャリアを前記第3回転要素とすることが望ましい。
【0013】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例である動力伝達装置としてのハイブリッド駆動装置10の骨子図である。
【0014】
図1において、このハイブリッド駆動装置10はFR(フロントエンジン・リヤドライブ)車両用のもので、燃料の燃焼によって作動する内燃機関等のエンジン12と、電気エネルギーによって作動する電動モータおよび発電機(ジェネレータ)として機能するモータジェネレータ14と、シングルピニオン型の遊星歯車装置16と、自動変速機18とを車両の前後方向に沿って備えており、出力軸19から図示しないプロペラシャフトや差動装置などを介して左右の駆動輪(後輪)へ駆動力を伝達する。
【0015】
遊星歯車装置16は機械的に力を合成分配する合成分配機構で、モータジェネレータ14と共に電気式トルコン24を構成しており、その第1回転要素に対応するリングギヤ16rは第1クラッチCE1 を介してエンジン12に連結され、その第2回転要素に対応するサンギヤ16sはモータジェネレータ14のロータ軸14rに連結され、その第3回転要素に対応するキャリア16cは自動変速機18の入力軸26に連結されている。また、サンギヤ16sおよびキャリア16cは第2クラッチCE2 によって連結されるようになっている。
【0016】
なお、エンジン12の出力は、回転変動やトルク変動を抑制するためのフライホイール28およびスプリング、ゴム等の弾性部材によるダンパ装置30を介して第1クラッチCE1 に伝達される。第1クラッチCE1 および第2クラッチCE2 は、何れも油圧アクチュエータによって係合、解放される摩擦式の多板クラッチである。
【0017】
自動変速機18は、前置式オーバードライブプラネタリギヤユニットから成る副変速機20と、単純連結3プラネタリギヤトレインから成る前進4段、後進1段の主変速機22とを組み合わせたものである。
【0018】
具体的には、副変速機20はシングルピニオン型の遊星歯車装置32と、油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる油圧式のクラッチC0 、ブレーキB0 と、一方向クラッチF0 とを備えて構成されている。
【0019】
また、主変速機22は、3組のシングルピニオン型の遊星歯車装置34、36、38と、油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる油圧式のクラッチC1 , C2 、ブレーキB1 ,B2 ,B3 ,B4 と、一方向クラッチF1 ,F2 とを備えて構成されている。
【0020】
自動変速機18は、図2に示されるソレノイドバルブSL1〜SL4の励磁、非励磁により油圧回路40が切り換えられたり、図4に示されているように、シフトレバー42にプッシュプルケーブル43などの連動手段を介して連結されたマニュアルシフトバルブ44により油圧回路40が機械的に切り換えられることによって、クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキB0 ,B1 ,B2 ,B3 ,B4 がそれぞれ係合、解放制御され、図3に示されているようにニュートラル(N)と前進5段(1st〜5th)、後進1段(Rev)の各変速段が成立させられる。ニュートラル(N)は動力伝達の遮断状態である。
【0021】
前進変速段の変速比は1stから5thとなるに従って段階的に小さくなり、4thの変速比i4 =1であり、5thの変速比i5 は、副変速機20の遊星歯車装置32のギヤ比をρ(=サンギヤの歯数ZS /リングギヤの歯数ZR <1)とすると1/(1+ρ)となる。また、後進変速段Revの変速比iR は、遊星歯車装置36、38のギヤ比をそれぞれρ2 、ρ3 とすると1−1/ρ2 ・ρ3 である。図3に各変速段の変速比の一例を示している。
【0022】
なお、自動変速機18や電気式トルコン24は、中心線に対して略対称的に構成されており、図1では中心線の下半分が省略されている。また、図3のクラッチ、ブレーキ、一方向クラッチの欄の「○」は係合、「●」はシフトレバー42がエンジンブレーキレンジ、たとえば「3」、「2」、及び「L」レンジ等の低速レンジへ操作された場合に係合、そして、空欄は非係合を表している。
【0023】
ここで、本発明の特徴となるマニュアルシフトバルブ44の作動を具体的に説明する。マニュアルシフトバルブ44には、油路45を介して図示しないプライマリレギュレータバルブよりライン圧が加えられている。シフトレバー42が、中立レンジとしてのNレンジ或いはPレンジへ操作されている場合には、スプール46によって油路45から油路47及び油路48への流路が塞がれるため、クラッチC1 、C2 の何れにも油圧が供給されずに機械的にニュートラルが成立させられるのである。このマニュアルシフトバルブ44第2動力遮断手段に相当する。
【0024】
一方、シフトレバー42がDレンジ或いはエンジンブレーキレンジへ操作されている場合には、スプール46の動きに合わせて油路47が導通されるため、クラッチC1 (フォワードクラッチ)へ油圧が供給されて機械的に前進状態が成立させられ、また、シフトレバー42がRレンジへ操作されている場合には、スプール46の動きに合わせて油路48が導通されるため、クラッチC2 (ダイレクトクラッチ)へ油圧が供給されて機械的に後進状態が成立させられるのである。
【0025】
図5は、シフトレバー42の操作位置を示している。図において、車両の前後方向の6つの操作位置と車両の左右方向の2つの操作位置との組み合わせにより、シフトレバー42を8つの操作位置へ操作可能に支持する図示しない支持装置によってシフトレバー42が支持されている。尚、図において、車両の前後方向の6つの操作位置がそれぞれ図4のPレンジ〜Lレンジに対応している。
【0026】
ハイブリッド駆動装置10は、図2に示されるようにハイブリッド制御用コントローラ50及び自動変速制御用コントローラ52を備えている。これらのコントローラ50、52は、CPUやRAM、ROM等を有するマイクロコンピュータを備えて構成され、それぞれ図2のようにアクセル操作量θAC等の各種の情報を読み込むと共に、予め設定されたプログラムに従って信号処理を行う。
【0027】
前記エンジン12は、ハイブリッド制御用コントローラ50によってスロットル弁開度や燃料噴射量、点火時期などが制御されることにより、運転状態に応じて出力が制御される。
【0028】
前記モータジェネレータ14は、図6に示すようにM/G制御器(インバータ)56を介してバッテリー等の蓄電装置58に接続されており、ハイブリッド制御用コントローラ50により、その蓄電装置58から電気エネルギーが供給されて所定のトルクで回転駆動される回転駆動状態と、回生制動(モータジェネレータ14自体の電気的な制動トルク)によりジェネレータとして機能して蓄電装置58に電気エネルギーを充電する充電状態と、ロータ軸14rが自由回転することを許容する無負荷状態とに切り換えられる。
【0029】
また、前記第1クラッチCE1 及び第2クラッチCE2 は、ハイブリッド制御用コントローラ50により電磁弁等を介して油圧回路40が切り換えられることにより、係合或いは解放状態が切り換えられる。
【0030】
また、電圧変換制御装置62は、例えばチョッパ回路であり、ハイブリッド制御用コントローラ50の制御の下に、蓄電装置58の放電出力をより低い電圧に変換して蓄電装置64側に供給したり、或いは蓄電装置64の放電出力をより高い電圧に変換して蓄電装置58側に供給する。
【0031】
また、電動モータ制御装置66は、ハイブリッド制御用コントローラ50の制御の下に電動モータ68の出力を制御する。尚、電動モータ68は、蓄電装置64の放電出力により駆動されているから、補機70はエンジン12及びモータジェネレータ14の状態如何に拘らず駆動できる。
【0032】
前記自動変速機18は、自動変速制御用コントローラ52によって前記ソレノイドバルブSL1〜SL4、リニアソレノイドバルブSLU、SLT、SLNの励磁状態が制御され、油圧回路40が切り換えられたり油圧制御が行われることにより、運転状態に応じて変速段が切り換えられる。
【0033】
上記ハイブリッド制御用コントローラ50は、例えば本願出願人が先に出願した特願平7−294148号に記載されているように、図7に示すフローチャートに従って図8に示す9つの運転モードの1つを選択し、その選択したモードでエンジン12及び電気式トルコン24を作動させる。
【0034】
尚、ハイブリッド制御用コントローラ50には、エンジントルクTE やモータトルクTM 、エンジン回転数NE 、モータ回転数NM 、車速V(自動変速機18の出力軸回転数NO に対応)、アクセル操作量θAC、蓄電装置58の蓄電量SOC1 、蓄電装置64の蓄電量SOC2 、ブレーキのON、OFF、シフトレバー42の操作レンジ、始動スイッチ72のON、OFFなどに関する情報が、種々の検出手段などから供給されるようになっている。
【0035】
図7において、ステップS1ではエンジン始動要求があったか否かを、例えばエンジン12を動力源として走行したり、エンジン12によりモータジェネレータ14を回転駆動して蓄電装置58を充電したりするために、エンジン12を始動すべき旨の指令があったか否かを判断する。
【0036】
ここで、始動要求があればステップS2でモード9を選択する。モード9は、図8から明らかなように第1クラッチCE1 を係合(ON)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、モータジェネレータ14により遊星歯車装置16を介してエンジン12を回転駆動すると共に、燃料噴射などのエンジン始動制御を行ってエンジン12を始動する。
【0037】
このモード9は、車両停止時には前記自動変速機18をニュートラルにして行われ、モード1のように第1クラッチCE1 を解放したモータジェネレータ14のみを動力源とする走行時には、第1クラッチCE1 を係合すると共に走行に必要な要求出力以上の出力でモータジェネレータ14を作動させ、その要求出力以上の余裕出力でエンジン12を回転駆動することによって行われる。
【0038】
また、車両走行時であっても、一時的に自動変速機18をニュートラルにしてモード9を実行することも可能である。このようにモータジェネレータ14によってエンジン12が始動させられることにより、始動専用のスタータ(電動モータなど)が不要となり、部品点数が少なくなって装置が安価となる。
【0039】
一方、ステップS1の判断が否定された場合、すなわちエンジン始動要求がない場合には、ステップS3を実行することにより、制動力の要求があるか否かを、例えばブレーキがONか否か、シフトレバー42の操作レンジがLや2などのエンジンブレーキレンジ(低速変速段のみで変速制御を行うと共にエンジンブレーキや回生制動が作用するレンジ)で、且つアクセル操作量θACが0か否か、或いは単にアクセル操作量θACが0か否か、等によって判断する。
【0040】
この判断が肯定された場合にはステップS4を実行する。ステップS4では、蓄電装置58の蓄電量SOC1 が予め定められた最大蓄電量B以上か否かを判断し、SOC1 ≧BであればステップS5でモード8を選択し、SOC1 <BであればステップS6でモード6を選択する。最大蓄電量Bは、蓄電装置58に電気エネルギーを充電することが許容される最大の蓄電量で、蓄電装置58の充放電効率などに基づいて例えば80%程度の値が設定される。
【0041】
上記ステップS5で選択されるモード8は、図8に示されるように第1クラッチCE1 を係合(ON)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、モータジェネレータ14を無負荷状態とし、エンジン12を停止状態すなわちスロットル弁を閉じると共に燃料噴射量を0とするものであり、これによりエンジン12の引き擦り回転による制動力、すなわちエンジンブレーキが車両に作用させられ、運転者によるブレーキ操作が軽減されて運転操作が容易になる。また、モータジェネレータ14は無負荷状態とされ、自由回転させられるため、蓄電装置58の蓄電量SOC1 が過大となって充放電効率等の性能を損なうことが回避される。
【0042】
ステップS6で選択されるモード6は、図8から明らかなように第1クラッチCE1 を解放(OFF)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、エンジン12を停止し、モータジェネレータ14を充電状態とするもので、車両の運動エネルギーでモータジェネレータ14が回転駆動されることにより、蓄電装置58を充電するとともにその車両にエンジンブレーキのような回生制動力を作用させるため、運転者によるブレーキ操作が軽減されて運転操作が容易になる。
【0043】
また、第1クラッチCE1 が開放されてエンジン12が遮断されているため、そのエンジン12の引き擦りによるエネルギー損失がないとともに、蓄電量SOC1 が最大蓄電量Bより少ない場合に実行されるため、蓄電装置58の蓄電量SOC1 が過大となって充放電効率等の性能を損なうことがない。
【0044】
一方、ステップS3の判断が否定された場合、すなわち制動力の要求がない場合にはステップS7を実行し、エンジン発進が要求されているか否かを、例えばモード3などエンジン12を動力源とする走行中の車両停止時か否か、すなわち車速Vに対応する出力軸回転数NO =0か否か等によって判断する。
【0045】
この判断が肯定された場合には、ステップS8を実行する。ステップS8ではアクセルがONか否か、すなわちアクセル操作量θACが略零の所定値より大きいか否かを判断し、アクセルONの場合にはステップS9でモード5を選択し、アクセルがONでなければステップS10でモード7を選択する。
【0046】
上記ステップS9で選択されるモード5は、図8から明らかなように第1クラッチCE1 を係合(ON)し、第2クラッチCE2 を解放(OFF)し、エンジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14の回生制動トルクを制御することにより、車両を発進させるものである。
【0047】
具体的に説明すると、遊星歯車装置16のギヤ比をρE とすると、エンジントルクTE :遊星歯車装置16の出力トルク:モータトルクTM =1:(1+ρE ):ρE となるため、例えばギヤ比ρE を一般的な値である0.5程度とすると、エンジントルクTE の半分のトルクをモータジェネレータ14が分担することにより、エンジントルクTE の約1.5倍のトルクがキャリア14cから出力される。
【0048】
すなわち、モータジェネレータ14のトルクの(1+ρE )/ρE 倍の高トルク発進を行うことができるのである。また、モータ電流を遮断してモータジェネレータ14を無負荷状態とすれば、ロータ軸56が逆回転させられるだけでキャリア14cからの出力は0となり、車両停止状態となる。
【0049】
すなわち、この場合の遊星歯車装置16は発進クラッチおよびトルク増幅装置として機能するのであり、モータトルク(回生制動トルク)TM を0から徐々に増大させて反力を大きくすることにより、エンジントルクTE の(1+ρE )倍の出力トルクで車両を滑らかに発進させることができるのである。
【0050】
ここで、本実施例では、エンジン12の最大トルクの略ρE 倍のトルク容量のモータジェネレータ、すなわち必要なトルクを確保しつつできるだけ小型で小容量のモータジェネレータ14が用いられており、装置が小型で且つ安価に構成される。
【0051】
また、本実施例ではモータトルクTM の増大に対応して、スロットル弁開度や燃料噴射量を増大させてエンジン12の出力を大きくするようになっており、反力の増大に伴うエンジン回転数NE の低下に起因するエンジンストール等を防止している。
【0052】
ステップS10で選択されるモード7は、図8から明らかなように第1クラッチCE1 を係合(ON)し、第2クラッチCE2 を解放(OFF)し、エンジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14を無負荷状態として電気的にニュートラルとするもので、モータジェネレータ14のロータ軸14rが逆方向へ自由回転させられることにより、自動変速機18の入力軸26に対する出力が零となる。これにより、モード3などエンジン12を動力源とする走行中の車両停止時に一々エンジン12を停止させる必要がないとともに、前記モード5のエンジン発進が実質的に可能となる。このモード7は前記第1動力遮断手段に相当する。
【0053】
一方、ステップS7の判断が否定された場合、すなわちエンジン発進の要求がない場合にはステップS11を実行し、要求出力Pdが予め設定された第1判定値P1以下か否かを判断する。要求出力Pdは、走行抵抗を含む車両の走行に必要な出力で、アクセル操作量θACやその変化速度、車速V(出力軸回転数NO )、自動変速機18の変速段などに基づいて、予め定められたデータマップや演算式などにより算出される。
【0054】
また、第1判定値P1はエンジン12のみを動力源として走行する中負荷領域とモータジェネレータ14のみを動力源として走行する低負荷領域の境界値であり、エンジン12による充電時を含めたエネルギー効率を考慮して、排出ガス量や燃料消費量などができるだけ少なくなるように実験等によって定められている。
【0055】
ステップS11の判断が肯定された場合、すなわち要求出力Pdが第1判定値P1以下の場合には、ステップS12で蓄電量SOC1 が予め設定された最低蓄電量A以上か否かを判断し、SOC1 ≧AであればステップS13でモード1を選択する。一方、SOC1 <AであればステップS14でモード3を選択する。
【0056】
最低蓄電量Aはモータジェネレータ14を動力源として走行する場合に蓄電装置58から電気エネルギーを取り出すことが許容される最低の蓄電量であり、蓄電装置58の充放電効率などに基づいて例えば70%程度の値が設定される。
【0057】
上記モード1は、前記図8から明らかなように第1クラッチCE1 を解放(OFF)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、エンジン12を停止し、モータジェネレータ14を要求出力Pdで回転駆動させるもので、モータジェネレータ14のみを動力源として車両を走行させる。
【0058】
この場合も、第1クラッチCE1 が解放されてエンジン12が遮断されるため、前記モード6と同様に引き擦り損失が少なく、自動変速機18を適当に変速制御することにより効率の良いモータ駆動制御が可能である。
【0059】
また、このモード1は、要求出力Pdが第1判定値P1以下の低負荷領域で且つ蓄電装置58の蓄電量SOC1 が最低蓄電量A以上の場合に実行されるため、エンジン12を動力源として走行する場合よりもエネルギー効率が優れていて燃費や排出ガスを低減できるとともに、蓄電装置58の蓄電量SOC1 が最低蓄電量Aより低下して充放電効率等の性能を損なうことがない。
【0060】
ステップS14で選択されるモード3は、図8から明らかなように第1クラッチCE1 および第2クラッチCE2 を共に係合(ON)し、エンジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14を回生制動により充電状態とするもので、エンジン12の出力で車両を走行させながら、モータジェネレータ14によって発生した電気エネルギーを蓄電装置58に充電する。エンジン12は、要求出力Pd以上の出力で運転させられ、その要求出力Pdより大きい余裕動力分だけモータジェネレータ14で消費されるように、そのモータジェネレータ14の電流制御が行われる。
【0061】
一方、前記ステップS11の判断が否定された場合、すなわち要求出力Pdが第1判定値P1より大きい場合には、ステップS15において、要求出力Pdが第1判定値P1より大きく第2判定値P2より小さいか否か、すなわちP1<Pd<P2か否かを判断する。
【0062】
第2判定値P2は、エンジン12のみを動力源として走行する中負荷領域とエンジン12およびモータジェネレータ14の両方を動力源として走行する高負荷領域の境界値であり、エンジン12による充電時を含めたエネルギー効率を考慮して、排出ガス量や燃料消費量などができるだけ少なくなるように実験等によって予め定められている。
【0063】
そして、P1<Pd<P2であればステップS16でSOC1 ≧Aか否かを判断し、SOC1 ≧Aの場合にはステップS17でモード2を選択し、SOC1 <Aの場合には前記ステップS14でモード3を選択する。
【0064】
また、Pd≧P2であればステップS18でSOC1 ≧Aか否かを判断し、SOC1 ≧Aの場合にはステップS19でモード4を選択し、SOC1 <Aの場合にはステップS17でモード2を選択する。
【0065】
上記モード2は、前記図8から明らかなように第1クラッチCE1 および第2クラッチCE2 を共に係合(ON)し、エンジン12を要求出力Pdで運転し、モータジェネレータ14を無負荷状態とするもので、エンジン12のみを動力源として車両を走行させる。
【0066】
また、モード4は、第1クラッチCE1 および第2クラッチCE2 を共に係合(ON)し、エンジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14を回転駆動するもので、エンジン12およびモータジェネレータ14の両方を動力源として車両を高出力走行させる。
【0067】
このモード4は、要求出力Pdが第2判定値P2以上の高負荷領域で実行されるが、エンジン12およびモータジェネレータ14を併用しているため、エンジン12およびモータジェネレータ14の何れか一方のみを動力源として走行する場合に比較してエネルギー効率が著しく損なわれることがなく、燃費や排出ガスを低減できる。また、蓄電量SOC1 が最低蓄電量A以上の場合に実行されるため、蓄電装置58の蓄電量SOC1 が最低蓄電量Aより低下して充放電効率等の性能を損なうことがない。
【0068】
上記モード1〜4の運転条件についてまとめると、蓄電量SOC1 ≧Aであれば、Pd≦P1の低負荷領域ではステップS13でモード1を選択してモータジェネレータ14のみを動力源として走行し、P1<Pd<P2の中負荷領域ではステップS17でモード2を選択してエンジン12のみを動力源として走行し、P2≦Pdの高負荷領域ではステップS19でモード4を選択してエンジン12およびモータジェネレータ14の両方を動力源として走行する。
【0069】
また、SOC1 <Aの場合には、要求出力Pdが第2判定値P2より小さい中低負荷領域でステップS14のモード3を実行することにより蓄電装置58を充電するが、要求出力Pdが第2判定値P2以上の高負荷領域ではステップS17でモード2が選択され、充電を行うことなくエンジン12により高出力走行が行われる。
【0070】
ステップS17のモード2は、P1<Pd<P2の中負荷領域で且つSOC1 ≧Aの場合、或いはPd≧P2の高負荷領域で且つSOC1 <Aの場合に実行されるが、中負荷領域では一般にモータジェネレータ14よりもエンジン12の方がエネルギー効率が優れているため、モータジェネレータ14を動力源として走行する場合に比較して燃費や排出ガスを低減できる。
【0071】
また、高負荷領域では、モータジェネレータ14およびエンジン12を併用して走行するモード4が望ましいが、蓄電装置58の蓄電量SOC1 が最低蓄電量Aより小さい場合には、上記モード2によるエンジン12のみを動力源とする運転が行われることにより、蓄電装置58の蓄電量SOC1 が最低蓄電量Aよりも少なくなって充放電効率等の性能を損なうことが回避される。
【0072】
ここで、本実施例によれば、動力伝達を電気的に遮断する第1動力遮断手段に対応する電気式トルコン24のモード7とは別に動力伝達を機械的に遮断する第2動力遮断手段に対応するマニュアルシフトバルブ44が設けられ、シフトレバー42がNレンジへ操作された時には、少なくともマニュアルシフトバルブ44によって自動変速機18のクラッチC1 、C2 が共に解放されることにより動力伝達が遮断される。その場合に、マニュアルシフトバルブ44は、シフトレバー42の中立レンジ(NおよびP)への移動操作に連動して、すなわち外部動力を必要とすることなくエンジン12から車輪への動力伝達を遮断するようになっているため、その動力伝達を確実に遮断できるとともに、電気的に遮断する電気式トルコン24のモード7にバックアップシステムを構築する場合に比較して、アクチュエータや複雑な制御等が不要で装置が簡単且つ安価に構成される。
【0073】
一方、本実施例では、PまたはNレンジの時にクラッチC1 が解放されているため、蓄電装置58の蓄電量SOC1 が不足している場合には、図9のフローチャートに従って停車時充電制御を行うことができる。図9において、ステップSA1では、蓄電装置58の蓄電量SOC1 が検出され、ステップSA2では、蓄電装置64の蓄電量SOC2 が検出される。
【0074】
次に、ステップSA3において、蓄電量SOC1 が所定値α以上であるか否かが判断される。所定値αは、例えば前記最低蓄電量Aなどである。
【0075】
このステップSA3の判断が肯定された場合には、ステップSA4において、蓄電量SOC2 が所定値β1 より小さいか否かが判断される。所定値β1 は、例えば前記蓄電装置58における最低蓄電量Aと同様に、電動モータ68を駆動するために電気エネルギーを取り出すことが許容される最低の蓄電量で、蓄電装置64の充放電効率などに基づいて設定される。
【0076】
このステップSA4の判断が肯定された場合には、ステップSA5において、ハイブリッド制御用コントローラ50の制御の下に電圧変換制御装置62によって、蓄電装置58の放電出力がより低い電圧に変換されて蓄電装置64側に供給されることにより蓄電装置64が充電される。
【0077】
一方、上記ステップSA4の判断が否定された場合には、蓄電装置64は特に充電しなくとも必要に応じて電動モータ68を駆動することが可能であるため、本ルーチンは終了させられる。
【0078】
また、上記ステップSA3の判断が否定された場合には、ステップSA6において、エンジン車両のイグニッションスイッチに相当する始動スイッチ72がONとされているか否かが、ハイブリッド制御用コントローラ50に供給される始動スイッチ信号に基づいて判断される。始動スイッチ72のONは、シフトレバー42の操作やアクセル操作で車両が走行することを許容するもので、必ずしもエンジン12の始動を意味するものではない。
【0079】
このステップSA6の判断が否定された場合は、本ルーチンは終了させられるが、この判断が肯定された場合には、ステップSA7において、蓄電量SOC2 がβ2 以上であるか否かが判断される。所定値β2 は、蓄電装置64の放電出力がより高い電圧に変換されて蓄電装置58側に供給されることによりモータジェネレータ14を作動させることが可能となる蓄電装置64の最低の蓄電量であり、予め実験等によって求められた値が設定されている。
【0080】
このステップSA7の判断が否定された場合は、本ルーチンは終了させられるが、この判断が肯定された場合には、ステップSA8において、シフトレバー42がNレンジ或いはPレンジへ操作されているか否かが、ハイブリッド制御用コントローラ50にシフトポジションセンサから供給される信号に基づいて判断される。
【0081】
このステップSA8の判断が否定された場合は、本ルーチンは終了させられるが、この判断が肯定された場合は、ステップSA9において、第1クラッチCE1 と第2クラッチCE2 とが係合状態(ON)とされて、エンジン12とモータジェネレータ14とが直結される。
【0082】
次に、ステップSA10において、ハイブリッド制御用コントローラ50の制御の下に電圧変換制御装置62によって、蓄電装置64の放電出力がより高い電圧に変換されて蓄電装置58側に供給されることにより蓄電装置58が充電される。
【0083】
次に、ステップSA11において、蓄電装置58の放電出力により駆動されるモータジェネレータ14によってエンジン12を回転駆動するとともに、燃料噴射などのエンジン始動制御が開始される。そして、ステップSA12において、エンジン12が始動させられたか否かが、エンジン回転速度センサからハイブリッド制御用コントローラ50に供給される信号に基づいて判断される。
【0084】
このステップSA12の判断が否定された場合は、ステップSA9〜SA12が繰り返し実行されるが、この判断が肯定された場合は、ステップSA13において、蓄電装置64から蓄電装置58への充電が中止される。
【0085】
次に、ステップSA14において、前記図8のモード3が設定されることにより、エンジン12により駆動される発電機としてのモータジェネレータ14によって蓄電装置58が充電される。この場合に、シフトレバー42はPレンジまたはNレンジで、自動変速機18は機械的にニュートラルとされているため、車両が動き出す恐れはない。
【0086】
上述のように本実施例によれば、モータジェネレータ14を駆動するために用いられる蓄電装置58の蓄電量SOC1 が所定値αよりも小さい場合には、補機70を駆動するために用いられる蓄電装置64から蓄電装置58に電気エネルギーが供給されることにより、外部電力を用いることなしにモータジェネレータ14を用いてエンジン12を始動することが可能となる。
【0087】
また、モータジェネレータ14を用いてエンジン12が始動された後には、モード3が設定されることにより、エンジン12により駆動されるモータジェネレータ14によって蓄電装置58が充電されるため、蓄電装置58の充電不足が速やかに解消する。
【0088】
また、本実施例によれば、補機70を駆動するために用いられる蓄電装置64の蓄電量SOC2 が所定値β1 よりも小さく、蓄電装置64の放電出力により補機70を駆動することができない場合であっても、モータジェネレータ14を駆動するために用いられる蓄電装置58の蓄電量SOC1 が所定値α以上である場合には、蓄電装置58の放電出力がより低い電圧に変換されて蓄電装置64に供給されることから、外部電力を用いることなしに補機70を駆動することが可能となる。
【0089】
なお、上記図9の代わりに図10のフローチャートに従って停車時充電制御を行うこともできる。図10において、ステップSB1では、蓄電装置58の蓄電量SOC1 が検出され、ステップSB2では、蓄電装置64の蓄電量SOC2 が検出される。
【0090】
次に、ステップSB3において、蓄電量SOC1 が所定値r1 よりも小さいか否かが判断される。所定値r1 は、前記所定値αに相当する。
【0091】
このステップSB3の判断が否定された場合は、本ルーチンは終了させられるが、この判断が肯定された場合には、ステップSB4において、シフトレバー42がNレンジ或いはPレンジに操作されているか否かが、ハイブリッド制御用コントローラ50にシフトポジションセンサから供給される信号に基づいて判断される。
【0092】
このステップSB4の判断が否定された場合は、本ルーチンは終了させられるが、この判断が肯定された場合には、ステップSB5において、第1クラッチCE1 及び第2クラッチCE2 が係合状態(ON)とされることにより、エンジン12とモータジェネレータ14とが直結される。
【0093】
次に、ステップSB6において、ハイブリッド制御用コントローラ50の制御の下に電圧変換制御装置62によって、蓄電装置64の放電出力がより高い電圧に変換されて蓄電装置58側に供給されることにより蓄電装置58が充電される。
【0094】
次に、ステップSB7において、蓄電装置58の放電出力により駆動されるモータジェネレータ14によってエンジン12を回転駆動するとともに、燃料噴射などのエンジン始動制御が開始される。そして、ステップSB8において、エンジン12が始動させられたか否かが、ハイブリッド制御用コントローラ50にエンジン回転速度センサから供給される信号に基づいて判断される。
【0095】
このステップSB8の判断が否定された場合は、ステップSB4〜SB8が繰り返し実行されるが、この判断が肯定された場合は、ステップSB9において、蓄電装置64から蓄電装置58への充電が中止される。
【0096】
次に、ステップSB10において、前記図8のモード3が設定されることにより、エンジン12により駆動される発電機としてのモータジェネレータ14によって蓄電装置58が充電される。
【0097】
上述のように本実施例によれば、モータジェネレータ14を駆動するために用いられる蓄電装置58の蓄電量SOC1 が所定値r1 よりも小さい場合には、補機70を駆動するために用いられる蓄電装置64から蓄電装置58に電気エネルギーが供給されることにより、外部電力を用いることなしにモータジェネレータ14を用いてエンジン12を始動することが可能となる。
【0098】
また、モータジェネレータ14を用いてエンジン12が始動された後には、モード3が設定されることにより、エンジン12により駆動されるモータジェネレータ14によって蓄電装置58が充電されるため、蓄電装置58の充電不足が速やかに解消する。
【0099】
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0100】
例えば、前述の実施例においては、後進1段および前進5段の変速段を有する自動変速機18が用いられていたが、図11に示されるように、前記副変速機20を省略して前記主変速機22のみから成る自動変速機60を採用し、図12に示されるように前進4段および後進1段で変速制御を行うようにすることも可能である。
【0101】
本発明は、その主旨を逸脱しない範囲においてその他種々の態様に適用され得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である動力伝達装置としてのハイブリッド駆動装置の構成を説明する骨子図である。
【図2】図1のハイブリッド駆動装置に備えられている制御系統を説明する図である。
【図3】図1の自動変速機の各変速段を成立させる係合要素の作動を説明する図である。
【図4】第2動力遮断手段に対応するマニュアルシフトバルブ44の構成を例示する図である。
【図5】図4のシフトレバーの操作位置を説明する図である。
【図6】図2のハイブリッド制御用コントローラと電気式トルコンとの接続関係を説明する図である。
【図7】図1のハイブリッド駆動装置の基本的な作動を説明するフローチャートである。
【図8】図7のフローチャートにおける各モード1〜9の作動状態を説明する図である。
【図9】本発明が適用された他の実施例の制御作動を説明するフローチャートである。
【図10】本発明が適用された他の実施例の制御作動を説明するフローチャートである。
【図11】図1とは異なるハイブリッド駆動装置の構成を説明する骨子図である。
【図12】図11の自動変速機の各変速段を成立させる係合要素の作動を説明する図である。
【符号の説明】
10:ハイブリッド駆動装置(動力伝達装置)
12:エンジン(動力源)
14:モータジェネレータ
16:遊星歯車装置(合成分配機構)
16r:リングギヤ(第1回転要素)
16s:サンギヤ(第2回転要素)
16c:キャリア(第3回転要素)
18:自動変速機
26:入力軸(出力部材)
24:電気式トルコン(第1動力遮断手段)
40:油圧回路
42:シフトレバー(シフト操作手段)
44:マニュアルシフトバルブ(第2動力遮断手段)
1 、C2 :クラッチ

Claims (1)

  1. 燃料の燃焼によって作動するエンジンと、
    電動モータおよび発電機の少なくとも一方の機能を有するモータジェネレータと、
    前記エンジンに連結される第1回転要素、前記モータジェネレータに連結される第2回転要素、および出力部材に連結される第3回転要素を有して、それ等の間で機械的に力を合成、分配する合成分配機構と、
    前記モータジェネレータを無負荷状態として自由回転を許容することにより、前記エンジンから前記出力部材への動力伝達を電気的に遮断する第1動力遮断手段と、
    シフト操作手段に作動的に連結され、該シフト操作手段の中立レンジへの移動操作に連動して機械的に油圧回路を切り換えることにより、前記合成分配機構と直列に前記出力部材と車輪との間に配設された自動変速機のクラッチを解放して該出力部材から車輪への動力伝達を遮断する第2動力遮断手段と
    を有することを特徴とする車両の動力伝達装置。
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