JP3742539B2 - 金属被覆複合ワイヤ製造方法及び金属被覆複合ワイヤ - Google Patents

金属被覆複合ワイヤ製造方法及び金属被覆複合ワイヤ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、線状及びワイヤー状の複合材料、その製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
線状あるいはワイヤー状の複合材料(これらを併せて「線状複合材料」と云う)は、繊維状材、線状材、繊維状材束、あるいは線状材束(これらを併せて「線状材」と云う)である芯材の機能を最大限に発揮させることができる形状であるため、つり具、建築材料から航空宇宙分野に至るまで幅広い用途で用いられている。
【0003】
これら線状複合材料は、芯材として有機繊維や無機繊維などの繊維状束の材料、或いは金属線束などの線材状束の材料を、マトリックスとして樹脂や金属等を用い、また、必要に応じ難燃性改良材、耐摩耗性改良材、あるいは顔料その他のフィラーを添加して形成される。
【0004】
これら線状複合材料において、本来の性能が完全に発揮されるためには、マトリックスと芯材を構成する各繊維或いは線状材との接触が完全であって、ボイド(マトリックス含浸不良部)がないことが要求される。
【0005】
しかしながら、線状あるいはワイヤー状の複合材料を連続的に作製しようとすると、現実にはボイドが多いか、不必要に芯材を痛めてしまうことが多く、或いは、不必要にマトリックスが多くなって、そのため性能的に充分な複合材料を得ることが困難であった。
【0006】
例えば図3には複合材料の一種と云える電線の被覆などに用いられる押出機を示した。図3(a)は側面図、図3(b)は正面図である。図3(b)で線状材が連続的導入され、マトリックス(通常は樹脂)で被覆されてダイスにより必要なマトリックス量に規制されて、やはり連続的に取り出される。しかしながらこのような、いわゆる電線被覆方式ではマトリックスと線状材との密着が不完全で、内部にはボイドが発生する。
【0007】
一方、炭素繊維(長繊維)やポリイミド長繊維等を芯材として用いる複合材料の場合には図4にモデル的に示すようなディップ方式が知られている。これは線状材をマトリックス用材料槽に連続的に浸漬し、プーリなどを用いて方向転換して複合材料として引き上げる方法である。しかしながら、このような方式でもマトリックスと線状材との密着が不完全となりやすい。特に線状材として繊維材束を用いたの場合に特に顕著となるが、ボイドが発生し、またプーリ部などで方向転換されるため、線状材からなる芯材に折れや傷などの欠陥が発生しやすい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来の問題点を改善する、すなわち、線状材である芯材に傷や折れの発生がなく、また含浸不良によるボイド等による欠陥もない、本来の性能が十全に発揮できる線状複合材料を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の金属被覆複合ワイヤ製造方法は上記課題を解決するため、請求項1に記載の通り、加圧された内部に溶融されたマトリックス用材料としての溶融金属を有する含浸槽の底部に設けられた入口シール部より、芯材となる、繊維状材束、または、線状材束を線状材としてを連続的に導入して、上記溶融された金属の液面高さより高い位置に上部を有し、かつ、下部が該液面高さより低い位置になるように設けられた絞り部で上記溶融金属が含浸された線状材を絞り、次いで、含浸槽に設けられた出口シール部から金属が含浸された線状材を連続的に取り出した後、含浸槽出口シール部近傍に設けられた金属被覆手段により金属を被覆する金属被覆複合ワイヤ製造方法である。
【0012】
本発明の線状複合材料は請求項2に記載の通り、上記請求項1に記載の金属被覆複合ワイヤ製造方法によって得られた、補強繊維と金属マトリックスとからなる金属被覆複合ワイヤであって、金属被膜により外周表面がコーティングされている金属被覆複合ワイヤである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の溶融含浸装置は底部に入口シール部、上部に出口シール部及びこれらシール部の間に絞り部とを有する含浸槽、加熱流路を介して該含浸槽と連通する原料加熱槽と、該含浸槽内部及び原料加熱槽内部を加圧状態に保つ加圧手段とを有する。
【0014】
このような構成により、本発明の線状複合材料の製造方法である、加圧された内部に溶融されたマトリックス用材料を有する含浸槽の底部に設けられた入口シール部より、芯材となる線状材を連続的に導入して、上記溶融されたマトリックス用材料の液面高さ近傍に設けられた絞り部で上記マトリックス用材料が含浸された線状材を絞り、次いで、含浸槽に設けられた出口シール部からマトリックス用材料が含浸された線状材を連続的に取り出す溶融含浸法による線状複合材料の製造方法を連続的に、かつ長時間に亘って安定して行うことができる。
【0015】
本発明の複合材料の溶融含浸装置において、マトリックスとなる材料は原料加熱槽内部で溶融乃至軟化されて流動して含浸槽に連続的に供給されるが、含浸槽の内部の溶融されたマトリックス成分の液面高さの変化が小さく、さらにこれら含浸槽内部及び原料加熱槽内部が加圧状態に保たれているため、ボイドのない優れた線状複合材料を、長時間にわたって連続的に得ることができる。
【0016】
入口シール部と出口シール部との間には絞り部が設けられる。この絞り部は含浸槽天井より低い位置に設けられる。生産される線状複合材料の太さはこの絞り部により規制されると同時に、後述するように含浸槽が加圧されていることと相俟って、内部に発生しやすいボイドを予防し、同時に、線材とマトリックス成分との接触を促進して含浸を完全なものとし、かつ、そのときの生産速度(含浸槽に供給される線状材の速度)を早くすることが可能であり、生産性が向上する。
【0017】
そのため、含浸槽の内部の溶融されたマトリックス成分の液面は絞り部の上部より低く、かつ、充分に高い位置となることが必要であるが、上記構成によりマトリックス液面高さの変化が少ないため、安定した生産を長時間続けることができる。なお、マトリックス用材料液面状の空間で、マトリックス用材料液面から引き上げられた材料のマトリックス成分が冷却され、その固化が開始される。
【0018】
絞り部は含浸槽の入口シール部と出口シール部とが形成する直線上に設けられていることが望ましい。すなわちこのような位置に絞り部が設けられていると、製品の線状複合材料における芯材の偏りが生ぜず、かつ、線状材が繊維材束などの繊細なものであってもこれを傷めることなく理想的な性能の線状複合材料を形成することができる。
【0019】
なお、絞り部としては通常、オリフィス形状のものを用い、入口シール部及び出口シール部としては、いわゆるオリフィスシール、また、いわゆるラビリンスシールなど一般に用いられるシール方法を応用することができるが、本発明の趣旨から、線状材を曲げるようなシール方法は望ましくなく、通常、オリフィスシールを用いる。
【0020】
入口シール部は含浸槽底部に設けられているが、実際の運転時には入口シール部からは芯材である線状材が適当な速度で連続的に供給されることにより、上記のようにオリフィス形状であっても内部のマトリックス用材料の入口シール部からの漏出を防止できる。
【0021】
なお、オリフィスの内径としては、入口シール部での最小内径は供給される線状材の外径とほぼ同じか若干太く、さらに出口シール部の最小内径は製品として得る線状複合材料の外径より若干太いことが好ましい。
また、絞り部はマトリックスが樹脂の場合には例えば電線製造時に用いられるダイスと同様な構造のものを、また金属・合金をマトリックスとする場合には比較的長い構造のものを用いるなど、マトリックスに応じて使い分けることが好ましい。
【0022】
原料加熱槽は、マトリックス用材料が充分な流動性を有する温度に加熱可能であることが必要であり、かつ、含浸槽と加熱流路によって連通していることが必要である。
【0023】
一方、加熱流路はマトリックス用材料が充分な流動性を有する温度に加熱可能であることが必要であり、また、含浸槽の溶融されたマトリックス用材料の液面より下の位置に接続していることが必要である。
【0024】
含浸槽および原料加熱槽の内部の加圧により、マトリックス用材料が線状材と理想的に接触し、その結果得られる線状複合材料におけるボイドなどの欠陥の発生が防止される。この加圧は窒素、空気などの気体を用いて行う。なお、マトリックス用材料は本発明においては溶融しているため、空気中の酸素などと反応し不都合が生じるおそれがある場合には、不活性ガスであるアルゴンなどの希ガス、或いは窒素など、溶融したマトリックス用材料と反応しないガスを用いて加圧する。
【0025】
加圧用気体は含浸槽上部の出口シール部から少量ずつではあるが漏出するので、連続あるいは断続的に継続して供給できるように、例えば容量の大きいボンベ、あるいは圧縮ポンプなどにより供給されることが望ましい。このようにして、含浸槽内部の圧力が保たれることにより、ボイドのない優れた線上複合材料が得られる。
【0026】
本発明においてマトリックス用材料とは加熱時に溶融し、冷却により固化するものであれば、適宜選択して用いることができる。すなわち、熱可塑性樹脂、金属、合金などであり、これらは溶融に必要な温度に加熱される。なお、そのときの温度は、マトリックス用材料が分解しない温度であることが必要である。なお、含浸槽及び原料加熱槽には必要に応じてマトリックス用材料を攪拌或いは循環などの手段を付属させることによりその組成を均一に保つこともできる。
【0027】
本発明で複合材料の芯材(補強材)となる線状材としては、黒鉛繊維、炭素繊維、炭化ケイ素繊維、シリカ繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維などの無機繊維(セラミック繊維)、ポリイミド、ナイロン、ポリエステルなどの合成繊維、その他、必要に応じレーヨン、綿糸などの化学繊維や天然繊維、或いは、ステンレス、銅、スチールなどの金属繊維或いは金属線などからなる線状材を用いることができ、また、本発明によれば、線状材間内部まで確実にマトリックス用材料が浸入できるため、線状材を互に撚って、あるいは編んで、撚糸状や組み紐状にしたものも用いることができる。
なお、線状材として、マトリックスの溶融温度において、分解、溶融、劣化などの変化を生じないような材質を選択する必要がある。
【0028】
なお上記の芯材は、引張強度、曲げ強度、屈曲特性、耐摩耗性など機械的な改善効果をもたらす材料のみならずを指すものではなく、電気的特性、電磁的特性、熱的特性(熱伝導性等)などさまざまな特性を改良するものをその用途に併せて選択する。
【0029】
また、含浸槽の出口シール部近傍に、金属被覆手段を設けることができる。 すなわち出口シール部上方に金属被膜手段を設け、これにより、上記溶融含浸方法による線状複合材料製造方法で得られた線状複合材料に金属を被覆することができる。
【0030】
このような装置を用い、かつ、マトリックス用材料として金属を用いることにより、補強繊維と金属マトリックスとからなる線状複合材料であって、金属被膜により外周表面がコーティングされている線状複合材料を得ることができる。このような被膜により、耐久性、導電性、熱伝導率、耐摩耗性、硬度等の諸性能が向上する。
ここで用いる金属としては、マトリックス用材料より低融点の金属であればよく、例えば、銅、アルミニウム、鉄、錫、鉛、銀、マグネシウム及びそれらの合金などが挙げられる。
【0031】
上記のような金属被覆手段として、含浸槽から連続的に排出される線状複合材料の表面に溶融金属を接触させる含浸メッキ器が挙げられる。なお、金属被覆手段により被覆される金属の融点としては、上記マトリックス用材料の融点以下であることが必要である。
【0032】
このように、補強繊維とマトリックスとからなる線状複合材料であって、金属被膜により外周表面がコーティングされている線状複合材料は、芯線に溶融物を含浸させたプリフォームワイヤーと異なり、生産性が良好であるにもかかわらず、その断面が完全な円に近く、複数本撚り合わせたときに、その外観が円形に仕上がり、その結果、例えば送電線等の用途に用いた場合、高強度、高弾性、高熱伝導率、低線膨脹率などの優れた特性を有する生産性の良い金属被覆複合ワイヤとなる。
【0033】
また、マトリックス用材料が金属である場合、上記のようにその表面にさらに金属層を設けることにより耐候性、耐摩耗性などの効果を奏する。なお、マトリックス用材料が腐食あるいは酸化を受けやすい金属の場合、腐食されにくい金属(不動態を形成しやすい金属を含む)を被覆することで、全体を腐食しにくくすることも可能である。
【0034】
本発明の複合材料製造方法において、含浸槽出口シール部より取り出された、マトリックス用材料が含浸された線状複合材料を強制的に冷却すると、例えばマトリックスが金属や、複数の樹脂成分からなるいわゆる「ポリマーアロイ」の場合、必要とされるマトリックスの相が保持された複合材料を得ることができる。
【0035】
また、金属被覆手段によって金属被膜を外周表面がコーティングした線状複合材料についても、金属被膜直後に強制的に冷却を行うことによりその被膜金属の相を保持することができる。
【0036】
このような冷却手段としては、液体窒素などを用いても良く、その他、空冷、水冷、冷房・冷凍装置、ペルチェ素子などの通常の冷却手段を用いることができる。なお、この冷却手段は、出口シール部外側であって、入口シール部と出口シール部とをつなぐ直線を延長した箇所に設けることにより、得られる複合材料の性能を不必要に低下させるおそれがないため好ましい。
【0037】
以下に本発明の線状複合材料の製造方法の例について図面を用いて具体的に説明する。
図1に本発明に係る溶融含浸装置Aを示す。
【0038】
含浸槽1底部には入口シール部2が設けられ、内部には溶融されたマトリックス用材料3が入っている。溶融されたマトリックス用材料3の液面高さになる位置にはダイスからなる絞り部4が、その一部をマトリックス用材料3の液面より高くなる位置であって、入口シール部2、絞り部4とを結ぶ同一直線上に出口シール部5が設けられている。なお、絞り部4上方には充分な空間がある。
【0039】
含浸槽1と原料加熱槽6とは加熱流路7aによって連通している。なお、加熱流路は、マトリックス用材料3の液面より低い位置で含浸槽1に接続している。また、原料加熱槽6には密閉可能な蓋6aを取り外すことにより含浸用原料投入口からマトリックス用材料が導入可能となっている。なお、含浸槽1、原料加熱槽6及び加熱流路7ははヒータ(図示しない)により加熱可能となっていて内部はマトリックス用材料の融点以上に保持されるようになっている。
【0040】
この含浸槽1及び原料加熱槽6にはガス配管8aが接続され、これら含浸槽1及び原料加熱槽6の内部は加圧バルブ8bとガス配管8aなどから構成される加圧手段8により加圧されるようになっている。なおこの例では加圧に用いられるガスは溶融されたマトリックス用材料に対して不活性なガスが用いられている。
【0041】
図示していないが、これら含浸槽1及び原料加熱槽6には、内部のガス置換用に真空ラインと接続する配管及びバルブが設けられ、これら内部の雰囲気の置換を容易に行うことができる。
【0042】
本例における、ガスで加圧する圧力としては最大50kg/cm2程度が可能となっている。なお、入口シール部2から線状材9が連続的に供給されていて、かつ、この入口シール部2の内径は充分小さいため、入口シール部2からの含浸槽内部の溶融されたマトリックス用材料の漏出はない。
【0043】
一方、出口シール部5は細径のオリフィスシールとなっているのでこの部分からの含浸槽内部のガスの漏出は少なく、かつ、加圧手段8から供給されるガスの量が充分多いため内部の圧力は保持される。
【0044】
この装置の含浸槽の出口シール部5近傍、この例では出口シール部5に接して含浸槽から連続的に排出される線状複合材料の表面に溶融金属を接触させて被覆する金属被覆手段10が設けられている。金属被覆手段10は被覆炉10a、及び、この被覆炉10aに溶融金属を供給する加熱部10bからなる。
【0045】
被覆用材料投入口10cから加熱部10bに投入された被覆用金属は加熱部10bに設けられたヒータ(図示しない)により加熱溶融され、被覆炉10aに供給され、出口シール部5から連続的に排出される線状複合材料の表面を被覆する。
【0046】
なお、金属被覆が不要な場合、あるいは、用いる金属の種類を変更するなどの場合には、被覆炉に付属するドレンバルブ10dから被覆炉10a及び加熱部10b内の溶融金属を抜く。
【0047】
出口シール部5から排出され、必要により金属被覆手段10によって金属被覆が施された線上複合材料は、出口シール部5上方の、入口シール部2と出口シール部5とをつなぐ直線を延長した場所に設けられた冷却装置11によって、液体窒素を用いて強制的に冷却される。
【0048】
このような装置を用い、芯材となる線状材9を、図面右からプーリ12により上方に向きを変え、入口シール部2から含浸槽1内の溶融されたマトリックス用材料3に連続的に導入し、絞り部4で適正なマトリックス含有量と所望の太さとなるよう制御した後、出口シール部5より含浸槽1の外部へと連続的に取り出し、必要に応じて金属被覆手段10によりその表面に金属被膜を施し、次いで冷却装置11により強制的に冷却し、本発明に係る線状複合材料9’を連続的に得ることができる。
【0049】
図2(a)及び図(2)に本発明の溶融含浸による複合材料製造方法によって得られた線状複合材料のモデル断面図を示す。
図2(a)は金属被膜のないマトリックスと芯材である線状材とからなる線状複合材料のモデル断面図、図2(b)は表面に金属被膜を有するマトリックスと芯材である線状材とからなる線状複合材料のモデル断面図である。
本発明によれば、マトリックスの含有量が最適で、ボイドなどの欠陥のない優れた線状の複合材料を得ることができる。
【0050】
なお、このようにして得られる線状複合材料であって、マトリックスが金属で、線状材がセラミックス繊維、炭素繊維などの特に高強度の繊維であるとき、電線用撚線導体の中心線として用いれば、その電線を高強度かつ軽量なものとすることができる。
【0051】
【発明の効果】
本発明の線状複合材料製造装置によれは、またボイドによる欠陥もない、本来の理論的性能と同等の特性を有する優れた線状複合材料を生産性良く得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶融含浸装置Aを示す図である。
【図2】本発明による線状複合材料のモデル断面図である。
(a)金属被膜のないマトリックスと芯材である線状材とからなる線状複合材料のモデル断面図
(b)表面に金属被膜を有するマトリックスと芯材である線状材とからなる線状複合材料のモデル断面図
【図3】従来の電線製造などに用いられる押出機を示す図である。
(a)側面図である。
(b)正面図である。
【図4】従来の複合材料の作製方法を示すモデル図である。
【符号の説明】
A 本発明に係る溶融含浸装置
1 含浸槽
2 入口シール部
3 溶融されたマトリックス用材料
4 絞り部
5 出口シール部
6 原料加熱槽
6a 蓋
7 加熱流路
8 加圧手段
8a ガス配管
8b 加圧バルブ
9 線状材
9’ 線状複合材料
10 金属被覆手段
10a 被覆炉
10b 加熱部
10c 被覆用材料投入口
10d ドレンバルブ

Claims (2)

  1. 加圧された内部に溶融されたマトリックス用材料としての溶融金属を有する含浸槽の底部に設けられた入口シール部より、芯材となる、繊維状材束、または、線状材束を線状材としてを連続的に導入して、上記溶融された金属の液面高さより高い位置に上部を有し、かつ、下部が該液面高さより低い位置になるように設けられた絞り部で上記溶融金属が含浸された線状材を絞り、次いで、含浸槽に設けられた出口シール部から金属が含浸された線状材を連続的に取り出した後、含浸槽出口シール部近傍に設けられた金属被覆手段により金属を被覆することを特徴とする溶融含浸法による金属被覆複合ワイヤ製造方法。
  2. 上記請求項1に記載の金属被覆複合ワイヤ製造方法によって得られた、補強繊維と金属マトリックスとからなる金属被覆複合ワイヤであって、金属被膜により外周表面がコーティングされていることを特徴とする金属被覆複合ワイヤ
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