JP3741308B2 - ケーキ含水率の一定制御方法並びにその制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、下水、し尿、または、農村集落等の排水処理設備から発生する汚泥を、連続加圧脱水する脱水工程の連続モニターと、脱水機から排出する脱水ケーキの含水率の一定制御運転を行う制御方法とその制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多くの処理場における下水汚泥の脱水処理は、ベルトプレス、遠心脱水機、スクリュープレスなど、汚泥を高分子凝集剤で調質して脱水する脱水機を使用している。これらの脱水機を運転するにあたって、汚泥処理量とともに、高分子凝集剤の注入率、ケーキの含水率が主要管理項目となるが、ケーキ含水率は汚泥性状の変動や高分子凝集剤の調質状態により影響を受ける。また、脱水ケーキは焼却やコンポストとして処理されるが、これらの設備の運転管理上、脱水ケーキの含水率を一定にすることが望まれる。焼却処分においては、燃料の使用量、埋立て処分では運搬費や埋立地の容量に影響する。そのために、脱水ケーキはできる限り低い含水率で、均一な所定の含水率で排出されることが望まれる。
【0003】
脱水機から排出されるケーキの含水率の測定方法は、脱水ケーキのサンプルを乾燥機で乾燥させて乾燥前後の重量差を測定して含水率を算出する重力測定法がある。また、消化汚泥と生汚泥の混合比に応じて、対象物の色合が変化するため、ベルトプレス脱水機などの脱水ケーキ出口の近傍に赤外線水分計と色差計を配設し、脱水ケーキの色を測定して、この色情報と予め情報を記録した赤外線水分計の検量線に基づき、脱水ケーキの含水率を測定する赤外線測定方法も、例えば、特開平6−229918号公報に記載してあるように公知である。そして、脱水機に供給する原液汚泥の水分測定装置としては、移送管の汚泥に送信したマイクロ波を、汚泥境界面で反射させ、反射したマイクロ波を受信して汚泥濃度の測定を行うマイクロ波反射型水分計も、例えば、特開平11−304725号公報に記載してあるように公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の乾燥による脱水ケーキの含水率の重力測定法は、連続性、瞬時性に問題があり、脱水工程の制御に迅速に対応が困難であった。色差計と赤外線水分計を設けた脱水ケーキの含水率の測定方法は、色度変動に対する対応が容易となるが、排水処理施設から発生する汚泥は、時間によつて流入量と汚泥の種類が変動し、脱水ケーキの厚みも一定せずに性状が常時変化する。更に、経過時間と温度によっても脱水ケーキの性状が変化して、赤外線式でも下水などでは正確な測定が難しい状況であった。また、マイクロ波反射型水分計も、変動する脱水ケーキを連続して一定量のケーキを水分計に供給できず、脱水ケーキに適用することが困難であった。従来技術で含水率の一定運転を行うには、含水率測定に時間がかかることや、測定値から運転条件を設定するために運転要員が対応する必要がある。継続的に含水率を管理しながらの運転では多くの手間が必要となる。
【0005】
そこで、この発明はマイクロ波を利用するもので、マイクロ波は波長が1mm〜1m程度の非常に長い電磁波の総称であり、マイクロ波は空間を自由に直進するが、金属面では反射し、電気的に絶縁である水等の誘電体中ではそのエネルギーが減衰しながら伝播していく。マイクロ波を利用したマイクロ波水分計の測定原理は、ケーキ中の水分はその内部において、+イオンと−の電子が対をなしている。この水にマイクロ波を照射すると、図1(a)のようにイオンと電子がマイクロ波電解の方向に回転する。このマイクロ波電界が図1(b)のように逆になると、イオンと電子の対も逆の配列に回転する。この回転により失われたエネルギーがマイクロ波減衰量となる。したがって、水分量が多ければそれだけ回転させる分子の量が増加するので減衰量も多くなる。誘電体の中でも特に水は、高い誘電率を示す物質として知られている。この発明はマイクロ波透過型水分計を利用して脱水ケーキ含水率の測定を行うもので、ケーキ含水率の連続モニターと合せて、ケーキ含水率一定制御運転に適用したケーキ含水率の一定制御方法とその制御装置を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るケーキ含水率の一定制御方法は、マイクロ波透過型水分計の発振器と検波器の間に測定対象物の脱水ケーキを通過させ、脱水ケーキに照射したマイクロ波の通過前後の減衰電圧を測定し、この照射したマイクロ波の減衰量を制御器に入力して、あらかじめマイクロ波減衰電圧とケーキ含水率の関係を検量線として制御器に入力してある検量線データと比較演算して脱水ケーキの含水率を算出し、脱水ケーキの含水率の連続モニターを行う制御方法において、脱水ケーキの含水率の変化に対するケーキ供給用ポンプの圧送圧力を測定して、この圧送圧力をあらかじめ設定した検量線データの補正項として制御器に入力し、マイクロ波透過型水分計で計測した脱水ケーキの減衰電圧と設定した検量線データと比較演算する時に、脱水ケーキの圧送圧力を加味して含水率を算出する方法である。
【0007】
脱水ケーキの温度変化に対するマイクロ波減衰電圧を測定して、あらかじめ設定した検量線データの補正項として制御器に入力し、マイクロ波透過型水分計で計測した脱水ケーキの減衰電圧と設定した検量線データと比較演算する時に、脱水ケーキの温度変化を加味して含水率を算出すれば、より正確な脱水ケーキの含水率の測定方法となる。そして、制御器で算出した含水率を脱水機の制御盤に送信して脱水機の運転制御を行うことも可能となる。
【0008】
上記のケーキ含水率の一定制御方法を実施する装置は、平板状の測定用ダイスの両面にマイクロ波の透過部材を張設し、この透過部材の両側にマイクロ波透過型水分計の発振器と検波器を対設し、マイクロ波透過型水分計の検知回路を制御器に接続すると共に、圧送ポンプを配設したケーキの供給管路と、配管抵抗を減少させるために、供給管路の口径より大きくした排出管路を測定用ダイスに連結して、この測定用ダイスを通過する脱水ケーキのマイクロ波の減衰量を計測して、あらかじめ設定した検量線データと比較演算して脱水ケーキの含水率を算出するケーキ含水率の一定制御装置である。
【0009】
そして、制御器の指令回路を脱水機の制御盤に接続すれば、測定用ダイスを通過する脱水ケーキの含水率のデータを脱水機の制御盤に送信して、凝集剤の汚泥への添加量の調整と脱水機の運転制御が行える。脱水機としてスクリュープレスを使用すれば、スクリューの回転数を制御して、脱水ケーキの水分の一定制御が可能となる。脱水機としてベルトプレスを使用すれば、ろ布の走行速度を制御して、脱水ケーキの水分の一定制御が可能となる。更に、脱水機として遠心脱水機を使用すれば、スクリューの差速を制御して、脱水ケーキの水分の一定制御が可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
この発明のケーキ含水率の一定制御装置について図面に基づき詳述すると、図2はマイクロ波透過型水分計のシステムフローであって、スクリュープレス1から排出される脱水ケーキAの一部をサンプリング装置2に抜き取り、残余のケーキを搬送コンベアー3に排出するようにしてある。なお、ケーキ含水率の一定制御装置に使用する脱水機をスクリュープレスとしてあるが、ベルトプレスあるいは遠心脱水機でもよいものである。脱水機の抜き取った脱水ケーキAはサンプリング装置2から測定用の圧送ポンプ4に供給して、圧送ポンプ4からマイクロ波水分計5のセンサー部Bの配設した測定用ダイス6に圧入する。測定用ダイス6から押し出された脱水ケーキAは搬送コンベアー3に排出する。
【0011】
図3はマイクロ波透過型水分計であって、マイクロ波透過型水分計5のセンサー部Bには測定用ダイス6が配設してあり、測定用ダイス6はステンレスなどのマイクロ波不透過性の金属材で構成してある。供給するケーキ厚みはケーキ含水率により制限があり、ケーキの厚みを一定にする必要があり測定用ダイス6は平板状としてある。図4に示すように、測定用ダイス6の平板状の金属板を切り欠いて樹脂板またはガラスなどのマイクロ波の透過部材7が測定用ダイス6の両面に張設してある。脱水ケーキAの含水率範囲を想定してこの発明の実施例では、測定値の精度を上げるために測定用ダイス6の厚みを10mmに設定してある。ケーキ中の水分量に応じてマイクロ波エネルギーが減衰するため、高含水率ケーキでは減衰量が多くなり、検波器側にマイクロ波が到達しない結果となる。使用したマイクロ波透過型水分計のマイクロ波エネルギーは1mmVのものであり、その時の脱水ケーキ含水率は最高で90%を想定したため、発信機と検波器の間に供給するケーキの厚みは10mm以下に設定するのが好ましい。
【0012】
図3および図4に示すように、測定用ダイス6の一端にケーキの供給管路8と他端に排出管路9が連結してある。この測定用ダイス6に連結したケーキの排出管路9の口径を供給管路8の口径より大きくしてあり、測定用ダイス6に供給と排出される脱水ケーキAの配管抵抗を少なくする。圧送ポンプ4として往復動型容積ポンプあるいはネジポンプを使用する。脱水ケーキAをセンサー部Bへ供給する時、脱水ケーキAの含水率により配管抵抗が変化して被測定物の量が変化する。配管抵抗の変化に伴い測定用ダイス6内のケーキの密度変化が発生するため測定値に影響を与える。そこで、脱水ケーキAの含水率の変化に対するケーキ供給用ポンプ4の圧送圧力を測定して、この圧送圧力をあらかじめ設定した検量線データの補正項として制御器13に入力し、マイクロ波透過型水分計5で計測した脱水ケーキAの減衰電圧と設定した検量線データと比較演算する時に、補正値として脱水ケーキAの圧送圧力を加味して含水率を算出する。
【0013】
図3に示すように、測定用ダイス6に張設した透過部材7の両側に発振器10と検波器11が対設してあり、発振器10と検波器11の検知回路12a、12bを制御器13に接続してある。図5はマイクロ波透過型水分計の初期化設定装置Cであって、台車14に固定したフレーム15にマイクロ波透過型水分計5の発振器10と検波器11が支架してあり、測定用ダイス6から離れた位置でマイクロ波透過型水分計5を初期化させ、シリンダー16で台車14を移動させ、マイクロ波透過型水分計5の発振器10と検波器11を透過部材7の両側に対設させる。制御器13には、あらかじめマイクロ波減衰電圧とケーキ含水率の関係を計測して検量線として制御器13に入力してあり、スクリュープレス、ベルトプレス、あるいは遠心脱水機から排出された脱水ケーキAを圧送ポンプ4から測定用ダイス6に圧入して、マイクロ波透過型水分計5の発振器10と検波器11の間を通過させ、脱水ケーキAに照射したマイクロ波の通過前後の減衰電圧を測定し、この照射したマイクロ波の減衰量を制御器13に入力して、あらかじめ設定した検量線データと比較演算して脱水ケーキAの含水率を算出し、脱水ケーキの含水率の連続モニターを行う。
【0014】
エネルギー減衰量の測定は、毎秒100回実施し、実用上必要な時間、例えば、30秒ごとの平均したものを計算に使用する。また、脱水ケーキAの温度変化に対するマイクロ波減衰電圧を測定し、あらかじめ設定した検量線データの補正項として制御器13に入力して、マイクロ波透過型水分計5で計測した脱水ケーキAの減衰電圧と設定した検量線データと比較演算する時に、脱水ケーキAの温度変化を加味して含水率を算出して正確な脱水ケーキAの含水率を測定する。図2に示すように、制御器13で演算された含水率は、制御器13の指令回路17からスクリュープレス1またはベルトプレスの脱水機の制御盤18に送信し、盤面でのモニターや脱水機の運転制御に利用する。この含水率のデータから、汚泥の凝集剤の添加を調整し、スクリュープレス1では、スクリュー羽根の回転数を変化させることにより、含水率の調整が可能となり、含水率の計測結果に基づきスクリュー回転数を制御する。ベルトプレスではろ布走行速度を調節することにより、ケーキ含水率を一定とすることが可能となる。遠心脱水機ではスクリューと外筒の差速回転を調節することによりケーキ含水率を一定とすることが可能となる。
【0015】
【実施例】
図6はマイクロ波透過型水分計の概念図であって、被測定物を透過したマイクロ波のエネルギー減衰量が被測定物に含まれる水分の量に比例するマイクロ波の原理を応用するもので、テストではマイクロ波水分計の発振器と検波器を脱水ケーキの両側に対設し、脱水ケーキにマイクロ波を照射して、その通過前後のエネルギー量を測定して、制御器に伝達して水分を求めることとした。そして、混合生汚泥、消化汚泥、OD(オキシデーションディッチ)余剰汚泥など各種脱水ケーキを加水して、水分調整した脱水ケーキを圧送ポンプで測定用ダイスに供給し、ダイス内の脱水ケーキを測定した。マイクロ波透過型水分計で測定し検量線を求めた結果、マイクロ波減衰電圧と乾燥前後の重量差を測定して含水率を算出する重量法による測定ケーキ含水率との間には、充分な相関が得られることが分かった。
【0016】
そこで、マイクロ波透過型水分計での計測水分の安定性について評価するため、消化汚泥をスクリュープレスで処理している某処理場でのフイールド試験を実施した。消化汚泥をスクリュープレスで圧搾脱水し、スクリュープレスから排出される脱水ケーキの一部をサンプリング装置に抜き取り、抜き取った脱水ケーキはサンプリング装置から圧送ポンプ7に供給して、圧送ポンプからマイクロ波水分計のセンサー部Bの測定用ダイスに圧入して計測データの収集を行った。エネルギー減衰量の測定は、毎秒100回実施し、30秒ごとで平均したものを計算に使用した。表1はマイクロ波減衰電圧と測定含水率の関係を表すグラフであり、このデータから検量線を求めて、含水率を表示した。マイクロ波減衰電圧とケーキ含水率の関係は次式のようになり、高い相関を示している。
y=17.848x+46.254
R2=0.861
(但し、y:ケーキ含水率、x:マイクロ波減衰電圧、R2:決定係数)
回帰分析の結果表2となる。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
また、表3は、脱水機の運転に伴うケーキ含水率の乾燥重量法による測定含水率と、マイクロ波透過型水分計の含水率の経時変化を対比して示したものである。条件変化Aでは、スクリュープレスのスクリューは0.08〜0.06rpmの小さい回転数にして、含水率の低下を試みたデータを示す。実際にスクリュー回転数を変化させてから約30分でケーキ含水率の変化が始まり、1時間30分で変化が完了している。条件変化Bは、翌日の運転開始時からスクリューは0.1rpmの大きい回転数に切換えて、汚泥処理量を増加させて含水率が上昇した時のデータである。どちらの運転条件変化にも測定含水率の変化にマイクロ波透過型水分計の表示は良く追随していることを表している。
【0020】
【表3】
【0021】
上記のテストより、マイクロ波透過型水分計を脱水機の含水率測定に利用することにより、常時標準誤差で0.5ポイントの精度で含水率を連続モニターできることが分かる。また、表1乃至表3のデータより、ケーキ含水率制御の可能性については、含水率の上限値以下を維持した運転制御に利用できることも分かる。したがって、制御器で演算された含水率は、脱水機の制御盤に送信し、盤面でのモニターや脱水機の運転制御に利用することが可能である。この含水率のデータから、汚泥の凝集剤の添加を調整し、スクリュープレスにあっては、スクリューの回転数の制御を行い、ベルトプレスにあっては、ろ布走行速度を調節し、遠心脱水機にあってはスクリュー差速を調節することにより、ケーキ含水率を一定とすることが可能である。
【0022】
【発明の効果】
この発明は上記のように構成してあり、マイクロ波透過型水分計を脱水機の含水率測定に利用することにより、脱水機の脱水ケーキの含水率を常時連続モニターと脱水機の運転制御に利用できるものである。即ち、従来装置にあっては、従来の乾燥による脱水ケーキの含水率の重力測定法は、連続性、瞬時性に問題があり、脱水工程の制御に迅速に対応が困難であったものであるが、この発明にあっては、ケーキ含水率の一定制御方法が、脱水ケーキに照射したマイクロ波の通過前後の減衰電圧を測定し、このマイクロ波減衰電圧に基づいてあらかじめ設定した検量線データと比較演算して脱水ケーキの含水率を算出するもので、測定部へのケーキ供給用ポンプの圧送圧力を補正項として演算すれば精度が上昇し、制御器で演算された含水率は、脱水機の制御盤の盤面でのモニターや脱水機の運転制御が行える。そして、脱水ケーキの温度変化に対するマイクロ波減衰電圧を測定し、あらかじめ設定した検量線データの補正項として制御器に入力して、脱水ケーキの温度変化を加味して含水率を算出すれば、より正確な脱水ケーキの含水率の測定方法となる。
【0023】
ケーキ含水率の一定制御方法を実施する装置は、平板状の測定用ダイスに張設した透過部材の両側にマイクロ波透過型水分計の発振器と検波器を対設し、圧送ポンプで圧入して測定用ダイスを通過させる脱水ケーキのマイクロ波の減衰量を計測して、あらかじめ設定した検量線データと比較演算して脱水ケーキの含水率を算出するもので、平板状の測定用ダイスで脱水ケーキが薄くすることにより、ケーキ水分が増加して透過するマイクロ波エネルギーが減衰しても、検波器側にマイクロ波が到達して測定値の精度を上げることができる。また、測定用ダイスを通過させる脱水ケーキに圧送ポンプを使用するので、ケーキ含水率の違いにより配管抵抗が変化しても、配管抵抗に伴なう密度変化を圧送圧力で補正することができる。そして、測定用ダイスに連結したケーキの排出管路の口径を供給管路の口径より大きくしてあるので、測定用ダイスに供給される脱水ケーキの配管抵抗が少なくなる。このマイクロ波透過型水分計の含水率のデータから、汚泥の凝集剤の添加を調整することが可能となる。スクリュープレスのスクリューの回転制御や、ベルトプレスのろ布走行速度の調節、あるいは遠心脱水機のスクリュー差速の調節が可能となり、ケーキ含水率を一定とする脱水機の運転制御が実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 マイクロ波照射による水分子の挙動を示す測定原理の概略図であって、(a)はイオンと電子の対がマイクロ波電界の方向に回転する状況を示す、(b)はマイクロ波電界が逆になると、イオンと電子の対も逆の配列に回転することを示す。
【図2】 この発明に係るスクリュープレスから排出される脱水ケーキの含水率を計測するマイクロ波透過型ケーキ水分計のシステムフローである。
【図3】 同じく、マイクロ波透過型ケーキ水分計の側面図である。
である。
【図4】 同じく、マイクロ波透過型ケーキ水分計に用いる測定用ダイスの平面図である。
【図5】 同じく、マイクロ波透過型ケーキ水分計の初期化設定装置の側面図である。
【図6】 脱水ケーキにマイクロ波を照射する水分計の原理図である。
【符号の説明】
1 スクリュープレス
4 圧送ポンプ
5 マイクロ波透過型水分計
6 測定用ダイス
7 透過部材
8 供給管路
9 排出管路
10 発振器
11 検波器
12 検知回路
13 制御器
17 指令回路
18 制御盤
A 脱水ケーキ
Claims (8)
- マイクロ波透過型水分計(5)の発振器(10)と検波器(11)の間に測定対象物の脱水ケーキ(A)を通過させ、脱水ケーキ(A)に照射したマイクロ波の通過前後の減衰電圧を測定し、この照射したマイクロ波の減衰量を制御器(13)に入力して、あらかじめマイクロ波減衰電圧とケーキ含水率の関係を検量線として制御器(13)に入力してある検量線データと比較演算して脱水ケーキ(A)の含水率を算出し、脱水ケーキ(A)の含水率の連続モニターを行うケーキ含水率の制御方法において、脱水ケーキ(A)の含水率の変化に対するケーキ供給用ポンプの圧送圧力を測定して、この圧送圧力をあらかじめ設定した検量線データの補正項として制御器(13)に入力し、マイクロ波透過型水分計(5)で計測した脱水ケーキ(A)の減衰電圧と設定した検量線データと比較演算する時に、脱水ケーキ(A)の圧送圧力を加味して含水率を算出することを特徴とするケーキ含水率の一定制御方法。
- 上記脱水ケーキ(A)の温度変化に対するマイクロ波減衰電圧を測定して、あらかじめ設定した検量線データの補正項として制御器(13)に入力し、マイクロ波透過型水分計(5)で計測した脱水ケーキ(A)の減衰電圧と設定した検量線データと比較演算する時に、脱水ケーキ(A)の温度変化を加味して含水率を算出することを特徴とする請求項1記載のケーキ含水率の一定制御方法。
- 上記制御器(13)で算出した含水率を脱水機(1)の制御盤(18)に送信して脱水機(1)の運転制御を行うことを特徴とする請求項1または2記載のケーキ含水率の一定制御方法。
- 平板状の測定用ダイス(6)の両面にマイクロ波の透過部材(7、7)を張設し、この透過部材(7)の両側にマイクロ波透過型水分計(5)の発振器(10)と検波器(11)を対設し、マイクロ波透過型水分計(5)の検知回路(12a、12b)を制御器(13)に接続すると共に、圧送ポンプ(4)を配設したケーキの供給管路(8)と前記供給管路(8)の口径より大きくしたケーキの排出管路(9)を測定用ダイス(6)に連結して、この測定用ダイス(6)を通過する脱水ケーキ(A)のマイクロ波の減衰量を計測して、あらかじめ設定した検量線データと比較演算して脱水ケーキ(A)の含水率を算出することを特徴とするケーキ含水率の一定制御装置。
- 上記制御器(13)の指令回路(17)を脱水機(1)の制御盤(18)に接続し、測定用ダイス(6)を通過する脱水ケーキ(A)の含水率のデータを送信して、脱水機(1)の運転制御を行うことを特徴とする請求項4記載のケーキ含水率の一定制御装置。
- 上記脱水機(1)がスクリュープレスからなり、スクリューの回転数を制御することを特徴とする請求項5記載のケーキ含水率の一定制御装置。
- 上記脱水機(1)がベルトプレスからなり、ろ布の走行速度を制御することを特徴とする請求項5記載のケーキ含水率の一定制御装置。
- 上記脱水機(1)が遠心脱水機からなり、スクリューの回転数を制御することを特徴とする請求項5記載のケーキ含水率の一定制御装置。
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