JP3740530B2 - 全反射局所蛍光x線分析用アライナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
X線は、その光子エネルギーが高いため、原子核に近い内殻の電子を励起することができる。励起電子が元の殻に遷移する際には、蛍光X線と呼ばれる物質の原子番号に応じたエネルギーのX線を放射するが、内殻電子のエネルギー準位は、原子番号に強く依存するため、蛍光X線のエネルギー分布を測定することにより、物質を構成する元素を同定することが可能となる。この蛍光X線分析法は、現在、スタンダードな非破壊元素分析手法として広く用いられている。
【0002】
この手法を行うにあたり、試料からの鏡面反射によるX線は、入射X線の情報を多く含み、測定対象の蛍光X線に対してのノイズ源となるため、X線を測定試料表面すれすれの斜入射で入射し、入射X線の鏡面反射成分が入らないよう、検出器を試料の真上に置くやり方が多用されている。
【0003】
【従来の技術】
全反射を用いた蛍光X線分析は、非破壊元素分析手法として広く用いられているが、試料に対し全反射条件でX線を入射するためには、精度の良いアライメントが必要である。蛍光X線分析に必要な各装置(X線源、光学素子、試料、検出器、分光器等)は小さなものでも数十cm程度の大きさであるため、従来は、大きな固定治具を用い、各装置各々のアライメントを微調整する必要があり、光路調整に大きな労力を要していた。
【0004】
また、このような全反射型の蛍光X線分析装置は、試料のある範囲の蛍光X線分析を行うことを目的とするものがほとんどで、局所分析を目的としたものは少なかった。これは、従来の半導体検出器の有効検出面積は、大きく、局所分析のためには、検出器前面に別の光学系が必要となること、また、全反射条件のアライメントが微妙なため、試料上の目的とする局所にのみ全反射条件でX線を入射させ、スキャンすることが困難なこと等の理由による。
【0005】
つまり、従来の技術による限り、全反射蛍光X線分析装置には微妙なアライメントが必要で、システムの大型化は避けられなかった。局所分析も可能なシステムを構成しようとすると、さらに微妙なアライメントが必要で、技術的に簡便とは言いがたいものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
全反射蛍光X線分析においては、各要素装置に対して高精度のセッティングが必要となるため、この手法をさらに高精度のセッティングが必要となる局所的な分析に適用することは従来困難であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願発明においては、X線の入射位置、角度を規定するためのコリメータと超伝導分光素子を一体化する。超伝導分光素子は、半導体では達成不可能な高いエネルギー分解能を持ち、半導体検出器と比較すると、素子自体の寸法が数10〜数100μmと極めて微小であるため、近接させる事で局所的な分光をする事が可能である。これを試料に近接あるいは接触させることにより、全反射局所蛍光X線測定を行うに際して試料、分光素子、入射X線各々独立のアライメントの必要が無くなる。また、微動光学系による微調整により、本願発明に係る一体化装置に対するX線自体の入射位置、入射角度の設定にはある程度の幅を持たせることができるため、アライメントに要する時間、労力が軽減できると共に、X線自体を動かさずに、試料上で該一体化装置を移動させるだけで、全反射蛍光X線測定による局所分析が可能となる。また、本アライナーを微調整することにより、凹凸のある試料に対しても、局所分析を行うことが可能となる。
【0008】
【実施例】
図1に、本願発明によるX線アライナーの概念図を示す。アライナーは可動湾曲ミラー(3)および測定ブロック(10)より構成され、測定ブロックは、入射用コリメータ(3)、出射口(6)および微小分光素子(5)(例えば、超伝導分光素子)から成り、可動湾曲ミラー(3)は、図示しない微動光学系により微調整される。
【0009】
入射用コリメータ(4)および出射口(6)は、被測定試料(8)に当該測定ブロック(10)を接触させ、入射用コリメータ(4)にX線を通した時、被測定試料(8)上でX線の全反射条件が満たされ、かつ、反射X線(7)が出射口(6)を通って出て行く様、配置され、また微小分光素子(5)は、被測定試料から出てくる蛍光X線(9)を測定するため、X線照射点の直上に配置されている。局所分析が可能となるよう、入射用コリメータ(4)の径は充分小さいサイズとする。
【0010】
可動湾曲ミラー(3)は、弾性変形可能なミラーであり、微小な径を持つ入射コリメータ(4)にX線を通過させるため、X線自体を精度良くアライメントするために用いられ、ミラー各所の曲率を任意にコントロールし、入射コリメータにX線を導入する。ミラーの曲率コントロールには、ピエゾ素子を用いることにより行うことができる。これにより、本願発明アライナーに導入するX線自体のアライメントにはある程度の幅を持たせることができる。また、X線自体は、動かさずに、試料上で本アライナーを移動させるだけで、全反射局所蛍光X線測定による試料スキャンが可能となる。また、微動光学系による微調整により、凹凸のある試料に対しても、局所分析を行うことが可能となる。
【0011】
【発明の効果】
本願発明によれば、従来大型の装置を必要とし、微妙なアライメントが不可欠だった全反射局所蛍光X線分析を、小型で手軽なシステムにより実現することができる。微妙なアライメントは、不要となり、従来装置においては困難であった凹凸のある試料に対しても、全反射局所蛍光X線分析が可能となる。また、小型化により、試料とX線源との間を近づけることも可能となるため、必要なX線源の出力パワーも小さくすることが可能で、安全性と省エネルギーに優れる分析装置を開発することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明に係るX線分析用アライナーの概念図
【符号の説明】
1……入射X線
2……入射X線(可動湾曲ミラーにより反射)
3……可動湾曲ミラー
4……入射コリメータ
5……微少分光素子
6……出射口
7……反射X線
8……被測定試料
9……蛍光X線
10……測定ブロック

Claims (2)

  1. 全反射局所蛍光X線分析システムにおいて、該システムは、X線源及びアライナーから成り、該アライナーは、測定ブロック及び可動湾曲ミラーにより構成され、該測定ブロックは、超伝導分光素子と一体化したX線入射コリメータ及び出射口から成り、該測定ブロックを測定試料表面に近接又は接触させることにより、入射及び出射X線の光路を規定し、試料に対する全反射条件を満たすように設定し、入射コリメータ前面に上記可動湾曲ミラーを設け、該ミラーの曲率をコントロールすることにより、上記X線源自体は動かさずに、X線の入射位置、入射方向の設定ずれを微調整すると共に該アライナーを移動させることにより局所分析を可能としたことを特徴とする全反射局所蛍光X線分析システム
  2. 上記可変湾曲ミラーにおける湾曲は、ピエゾ素子により駆動されることを特徴とする請求項1記載の全反射局所蛍光X線分析システム
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