JP3740448B2 - 制御装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷処理を行う制御装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ネットワーク機器が一般に利用され、ネットワーク上に多数のパソコン(以下、PC)やプリンターが接続されるようになった。このようなネットワーク環境において、印刷を行う際、ページ数の多いドキュメントあるいは部数の多いドキュメントについては、印刷時間の短縮を図るために、いったん印刷ジョブをスプールし、複数のプリンタに頁ごとあるいは部数ごとに分散して出力する印刷ジョブ制御システム(分散印刷システム)が知られている。
【0003】
さらに、このようなネットワーク環境において、カラー頁、モノクロ頁が混在する一つのドキュメントに対して、印刷時のコストおよび印刷時間の短縮を図るために、カラー頁はカラープリンタへ、モノクロ頁はモノクロプリンタへ分散して出力する印刷ジョブ制御システム(カラー・モノクロ分散印刷システム)が知られている。
【0004】
さらに、このようなネットワーク環境において、一つのドキュメントを一度の印刷指示で、複数のプリンタに同時に送信し印刷する印刷ジョブ制御システム(同報印刷システム)が知られている。
【0005】
さらに、このようなネットワーク環境において、一つのプリンタに送信したドキュメントに対し、そのプリンタでエラーが発生した場合は、自動的に他のプリンタに切り替えて印刷する印刷ジョブ制御システム(エラー代行印刷システム)が可能であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の印刷設定方法によれば、印刷解像度を例にあげると、通常のプリンタでは何種類かの解像度に対応する機能を有するものが多く、複数のプリンタを使用して分散、同報、代行等の印刷処理をさせる場合には、一括した印刷指示で所定の解像度での指定をすることができないという問題点がある。
【0007】
そのため、印刷できる解像度を個々のプリンタあるいは個々のプリンタドライバに対し設定しなければならず、個別に設定を行う煩雑な操作が必要であった。
【0008】
一方、接続された複数のプリンタへの印刷指示を、それぞれのプリンタを一つの仮想的なプリンタドライバUIを介して指示するような場合には、あるプリンタに適した印刷解像度に合わせて印刷指示を行うと、他のプリンタで印刷解像度の不整合が発生し印刷品質が低下する可能性があり、ユーザーが夫々のプリンタにおいて可能な印刷解像度を調べ、全てのプリンタに対して設定できる印刷解像度を求めて設定する必要があった。
【0009】
また,上述した様々な形態の仮想印刷(分散印刷/カラーモノクロ分散印刷/同報印刷/代行印刷等)が想定されるような場合において、仮想プリンタを構成するメンバプリンタドライバが出力方法に対応して変更する場合の効率的な印刷設定方法は従来では実現されていなかった。その為そのような複数種類の出力方法をサポートする仮想プリンタに置ける効率的な印刷設定の仕組みが望まれる。
【0010】
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、複数のプリンタを対象にしたような分散印刷、代行印刷などの印刷環境下において、ユーザにとって利便性の高い印字設定ができる仕組みを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を鑑みてなされたものであり、複数のメンバプリンタが関連付けられたグループプリンタによる処理を行う制御装置であって、前記グループプリンタに関連付けられた複数のメンバプリンタの夫々の解像度の情報を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された複数メンバプリンタの夫々の解像度の情報に基づき印刷解像度を決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された印刷解像度を前記グループプリンタのユーザインターフェイスに反映させるよう制御する制御手段とを有し、前記決定手段は、前記複数のメンバプリンタ間で複数の共通印刷可能解像度が抽出された場合に、前記複数の共通印刷可能解像度と基準解像度とに基づいて規定印刷解像度を決定し、前記制御手段は前記グループプリンタのユーザインターフェイスに前記規定印刷解像度及び前記複数の共通印刷可能解像度に基づく表示を反映させるよう制御することを特徴とする。
【0012】
或は、複数のメンバプリンタの何れかを利用した出力方法について複数種類の出力方法を制御可能なグループプリンタによる処理を行う制御装置であって、前記グループプリンタに関連付けられた複数のメンバプリンタの夫々の解像度の情報を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された複数のメンバプリンタの夫々の解像度の情報に基づき印刷解像度を決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された印刷解像度を前記グループプリンタのユーザインターフェイスに反映させるよう制御する制御手段と、前記出力方法の種類を認識する認識手段とを有し、前記決定手段は、前記認識手段により認識された出力方法が異なることに応じて、異なる印刷解像度決定方法を選択することを特徴とする。
【0013】
或は、複数のメンバプリンタに関連付けられたグループプリンタによる処理を行う制御装置であって、前記関連付けられた複数のメンバプリンタの夫々の能力情報を取得する取得手段と、前記取得された前記夫々の能力情報に基づく印刷解像度を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された印刷解像度をグループプリンタのユーザインターフェイスに反映させる表示制御手段と、前記関連付けられた複数のメンバプリンタの組み合わせが変更されたか否かを判定する判定手段とを有し、前記印刷解像度の前記反映を行う時に、前記決定手段は、前記判定手段により変更されたと判定された場合に変更後の複数のメンバプリンタについて取得された夫々の能力情報に基づく印刷解像度を決定し、変更されていないと判定された場合には以前に決定された印刷解像度を決定結果とすることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明を適用するのに好適である実施形態について説明を行う。図1は、本発明を適用可能な情報処理システムの構成を説明するブロック図である。なお、本システムにおけるクライアントコンピュータは、1台、または複数台接続されていることを仮定している。
【0021】
図において、102、103、104はクライアントコンピュータ(クライアント)としての情報処理装置であり、イーサネット(登録商標)などのネットワークケーブルによって、ネットワーク106に接続され、アプリケーションプログラム等の各種のプログラムを実行可能であり、印刷データをプリンタに対応するプリンタ言語に変換する機能を有するプリンタドライバを搭載している。なお、プリンタドライバは複数のプリンタドライバをサポートするものとする。
【0022】
101は本実施形態のサーバ(以下、プリントサーバと呼ぶ)としての情報処理装置であり、ネットワークケーブルによって、ネットワーク106に接続され、ネットワークで使用されるファイルを蓄積したり、ネットワーク106の使用状態を監視したりする。プリントサーバ101は、ネットワーク106に接続されている複数のプリンタを管理している。構成としては、クライアント102〜104とプリントサーバ101は、一般的な情報処理装置であり、クライアントとプリントサーバには、それぞれ異なる制御を行う印刷制御プログラムが実行可能に格納されている。
【0023】
また、プリントサーバ101は、一般的な情報処理装置であり、クライアント102〜104の機能を同時に持つこともできる。
【0024】
本実施形態におけるプリントサーバ101は、さらにクライアントコンピュータ102、103、104から印刷要求が出された印字データを含む印刷ジョブを格納して印刷したり、または、クライアントコンピュータ102、103、104から印字データを含まないジョブ情報のみ受け取り、クライアントコンピュータ102、103、104の印刷順序を管理し、印刷順序になったクライアントに対して印字データを含む印刷ジョブの送信許可を通知したり、ネットワークプリンタ105のステータスや印刷ジョブの各種情報を取得し、クライアントコンピュータ102、103、104に通知したりする機能を揃えている。
【0025】
105は印刷制御装置であるネットワークプリンタであり、図示省略したネットワークインタフェースを介してネットワーク106と接続されており、クライアントコンピュータから送信される印字データを含む印刷ジョブを解析して1ページずつドットイメージに変換して、1ページ毎に印刷する。106はネットワークであり、クライントコンピュータ102、103、104、サーバ101、ネットワークプリンタ105等と接続している。
【0026】
図2は、本発明の情報処理装置の構成を説明するブロック図であり、情報処理装置であるクライントコンピュータ102、103、104も同じ構成であり、さらにサーバ101も同様あるいは同等のハードウエア構成とする。よって、クライアントとサーバの構成を説明するブロック図として説明する。
【0027】
図2において、200は情報処理装置の制御手段であるCPUであり、ハードディスク(HD)205に格納されているアプリケーションプログラム、プリンタドライバプログラム、OSや本発明のネットワークプリンタ制御プログラム等を実行し、RAM202にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に格納する制御を行う。201は記憶手段であるROMであり、内部には、基本I/Oプログラム等のプログラム、文書処理の際に使用するフォントデータ、テンプレート用データ等の各種データを記憶する。202は一時記憶手段であるRAMであり、CPU200の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0028】
203は記憶媒体読み込み手段としてのフロッピー(登録商標)ディスク(FD)ドライブであり、後述する図5に示すようにFDドライブ203を通じて記憶媒体としてのFD204に記憶されたプログラム等を本コンピュータシステムにロードすることができる。なお、記憶媒体は、FDに限らず、CD−ROM、CD−R、CD−RW、PCカード、DVD、ICメモリカード、MO、メモリスティック等、任意である。
【0029】
204は記憶媒体であるフロッピー(登録商標) ディスク(FD)であり、コンピュータが読み取り可能なプログラムが格納された記憶媒体である。
【0030】
205は外部記憶手段の一つであり、大容量メモリとして機能するハードディスク(HD)であり、アプリケーションプログラム、プリンタドライバプログラム、OS、ネットワークプリンタ制御プログラム、関連プログラム等を格納している。さらにスプール手段であるスプーラはここに確保される。スプール手段は、クライアントではクライアントスプーラのことであり、プリントサーバではサーバスプーラのことである。また、プリントサーバでは、クライアントから受けたジョブ情報を格納し、順序制御を行うためのテーブルもこの外部記憶手段に生成されて格納される。
【0031】
206は指示入力手段であるキーボードであり、ユーザがクライアントコンピュータに対して、また、オペレータや管理者がプリントサーバに対して、デバイスの制御コマンドの命令等を入力指示するものである。
【0032】
207は表示手段であるディスプレイであり、キーボード206から入力したコマンドや、プリンタの状態等を表示したりするものである。
【0033】
208はシステムバスであり、クライアントやプリントサーバであるコンピュータ内のデータの流れを司るものである。
【0034】
209は入出力手段であるインタフェースであり、該インタフェース209を介して情報処理装置は外部装置とのデータのやり取りを行う。
【0035】
図3は、図2に示したRAM202のメモリマップの一例を示す図であり、FD204からロードされる上記ネットワークプリンタ制御プログラムが、RAM202にロードされ実行可能となった状態のメモリマップである。本実施形態では、FD204からネットワークプリンタ制御プログラムおよび関連データを直接RAM202にロードして実行させる例を示すが、これ以外にも、FD204からネットワークプリンタ制御プログラムを動作させる度に、既にネットワークプリンタ制御プログラムがインストールされているHD205からRAM202にロードするようにしてもよい。また、本ネットワークプリンタ制御プログラムを記憶する媒体は、FD以外にCD−ROM、CD−R、PCカード、DVD、ICメモリカードであってもよい。さらに、本ネットワークプリンタ制御プログラムをROM201に記憶しておき、これをメモリマップの一部となすように構成し、直接CPU200で実行することも可能である。また、以上の各装置と同等の機能を実現するソフトウェアをもって、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
【0036】
また、本ネットワークプリンタ制御プログラムのことを、簡単に印刷制御プログラムと呼ぶこともある。印刷制御プログラムは、クライアントにおいて印刷ジョブの印刷先の変更を指示したり、印刷順序を変更する指示をするための制御を行うプログラムを含み、また、プリントサーバにおいて、印刷ジョブの順序制御を行ったり、印刷ジョブの印刷終了や印刷先変更要求などを通知するためのプログラムを含んでいる。また、このような制御を行う本発明の印刷制御プログラムは、クライアントにインストールされるモジュールと、プリントサーバにインストールされるモジュールを別々に分けてもよいし、ひとつの印刷制御プログラムが、実行される環境によりクライアント用として機能したり、またはプリントサーバ用として機能するようにしてもよい。あるいは一台のコンピュータに、クライアント用の機能を持つモジュールと、プリントサーバ用として機能するモジュールをともにインストールし、同時に、あるいは時分割で擬似的に平行動作させる構成も可能である。
【0037】
301は基本I/Oプログラムであり、本制御装置の電源がONされたときに、HD205からOSがRAM202に読み込まれ、OSの動作を開始させるIPL(イニシャルプログラムローデイング)機能などを有しているプログラムが入っている領域である。302はオペレーティングシステム(OS)であり、303はネットワークプリンタ制御プログラムで、RAM202上に確保される領域に記憶される。304は関連データで、RAM202上に確保される領域に記憶される。305はワークエリアで、CPU200が本プリンタ制御プログラムを実行する領域が確保されている。
【0038】
図4は、図2に示したFD204のメモリマップの一例を示す図である。
【0039】
図4において、400は前記FD204のデータ内容であり、401はデータの情報を示すボリューム情報であり、402はディレクトリ情報、403は本実施形態で説明する印刷制御プログラムであるネットワークプリンタ制御プログラム、404はその関連データである。403のネットワークプリンタ制御プログラムは、実施形態で説明するフローチャートに基づいてプログラム化したものであり、本実施例では、クライアント、サーバ共、同様の構成をとっている。
【0040】
図5は、図2に示したFDドライブ203に対して挿入されるFD204との関係を示す図であり、図2と同一のものには同一の符号を付してある。
【0041】
図5において、FD204には、本実施形態で説明するネットワークプリンタ制御プログラムおよび関連データを格納している。
【0042】
次に本実施の形態における、プリンタを複数台使用して、前述の分散、同報、代行といった印刷処理を行う、印刷ジョブ制御システムについて説明する。
【0043】
なお、本実施の形態では、複数のプリンタを1台のプリンタとして仮想的に束ねるプリンタをグループプリンタ、束ねられるプリンタをメンバプリンタと呼ぶ。また、それに対応するプリンタドライバをそれぞれグループプリンタドライバ、メンバプリンタドライバ、と呼ぶ。
【0044】
図6は本システムのクライアントサーバモデルにおいてMicrosoft Wordなどの一般的なアプリケーションから発行された印刷ジョブが、印刷ジョブ制御システムにおいてどのように処理されるかを示した図である。図6において、600はクライアントマシンで、印刷ジョブ制御システムのクライアントモジュールが動作するマシンを指す。通常、印刷の指示がされるとアプリケーションプログラムは一連の描画命令を生成し、プリンタドライバを経てWindows(登録商標) Spoolerに渡される。Windows(登録商標) Spoolerは、ユーザが選択したポートモニタにプリントジョブデータを渡してプリンタデバイスに送信させる手順をとる。
【0045】
本実施の形態では、ユーザはあらかじめ印刷ジョブ制御システム用のポートモニタ621(以降、本実施例ではジョブ制御ポートモニタと略記)を指定して印刷を指示する。アプリケーションプログラム601は一連の描画命令を生成する。描画命令を受け取ったグループプリンタドライバ603では、汎用印刷ファイルを生成し、プリンタデバイスへプリントジョブデータを送信するポートモニタではなく、ジョブ制御ポートモニタ621にプリントジョブデータとして送信する。ジョブ制御ポートモニタ621はプリントジョブデータをプリンタデバイス650に送信するのではなく、印刷ジョブ制御システム用プリントサービス622(以降、本実施例ではジョブ制御プリントサービスと略記)に送信する。ジョブ制御プリントサービス622は、プリントジョブデータに対して、後述するような印刷ジョブ制御処理を行う。
【0046】
印刷ジョブ制御システム用プリントマネージャ623(以降、本実施例ではジョブ制御プリントマネージャと略記)は、ユーザがジョブ制御プリントサービス622内部でプリントジョブがどのような状態にあるかを調べたり、プリントジョブを操作したりするためのユーザインタフェイス(以下UIと呼ぶ)を提供するプログラムである。
【0047】
ジョブ制御プリントマネージャ623はジョブ制御プリントサービス622のソフトウェアのインタフェース(API)を介して、ジョブ制御プリントサービス622と情報・指示をやり取りしている。
【0048】
印刷ジョブ制御システム用サーバ630(以降、本実施例ではジョブ制御サーバと略記)は、個々のクライアント600上のジョブ制御プリントサービス622がプリンタデバイス650にプリントジョブデータを送信するタイミングを集中制御(スケジューリング)している。
【0049】
印刷ジョブ制御システム用マネージメントコンソール633(以降、本実施例ではジョブ制御マネージメントコンソールと略記)は、ジョブ制御サーバ630が持つソフトウェアがアクセスするためのAPIを介してジョブ制御サーバ630と情報・指示をやり取りすることで、印刷ジョブ制御システム全体を監視することができる。また、ジョブ制御サーバ630はデバイス情報コントロールモジュール631を用いて各プリンタデバイス650と通信を行い、各プリンタ内の印刷ジョブや動作状態に関する情報を入手したり、操作を行ったりする。入手した情報はクライアント600側のジョブ制御プリントサービス622に渡すことができる。
【0050】
次に本実施の形態におけるグループプリンタドライバ603からの印刷について説明する。グループプリンタドライバ603はアプリケーションプログラムが生成した一連の描画コマンドを、プリンタデバイスの種類に依存しない中間フォーマットのファイルである汎用印刷ファイルに変換する。この汎用印刷ファイルの構成については後述する。
【0051】
この汎用印刷ファイルは前述したようにWindows(登録商標) スプーラ604からジョブ制御ポートモニタ621を経て(a)、ジョブ制御プリントサービス622に導かれる(b)。ジョブ制御プリントサービス622はこのプリントジョブに対して行うジョブ制御の種類に応じて、汎用印刷ファイルをもとに描画コマンドを生成し(c)、続いてPDLドライバ602がその描画コマンドをプリンタデバイス650が解釈可能なPDLファイルにする。図6では、ジョブ制御プリントサービス622で、このプリントジョブに対してプリントジョブをふたつに分けるジョブ制御が行われる例で、2つのメンバジョブが生成された例を2つの矢印(c)で示している。PDLドライバ602で生成されたPDLファイルはWindows(登録商標) スプーラ604、ジョブ制御ポートモニタ621を経て(d)、再びジョブ制御プリントサービス622に渡される(e)。ジョブ制御プリントサービス622は、ジョブ制御サーバ630の指示に従ってPDLのプリントジョブデータをプリンタデバイス650に送信する(f)。
【0052】
ジョブ制御プリントサービス622は、汎用印刷ファイル中の印刷指示書の指示にしたがって、一つの汎用印刷ファイルを複数のプリントジョブに論理的に分割してそれぞれ別のプリンタデバイスに送信したり、一度送信したプリントジョブデータを別のプリンタデバイスに送信し直したりする。図A中の(c)(d)(e)(f)はそのような場合のプリントジョブデータの経路を示している。
【0053】
一方、汎用印刷ファイルをアプリケーションソフトウェアが作成し、そのアプリケーションソフトウェアが直接汎用印刷ファイルを印刷ジョブとして投入する場合、一般のアプリケーションとはグループプリンタドライバ603への情報の渡し方や、グループプリンタドライバ603での処理内容が異なる。前述のように、一般のアプリケーションの場合、アプリケーションはグループプリンタドライバ603に描画情報を渡す際、通常のプリンタドライバと同じようにWindows(登録商標)のGDI関数を呼び出し、グループプリンタドライバ603がそれに応じて汎用印刷ファイルを生成する。これに対して汎用印刷ファイルを直接作成するアプリケーションの場合は、アプリケーションが汎用印刷ファイルをすでに持ち、それをグループプリンタドライバ603に供給する。グループプリンタドライバ603は必要に応じてあらかじめ設定された印刷方法にもとづいて汎用印刷ファイル内部の印刷指示書を書き換えてWindows(登録商標)Spooler604に送る。
【0054】
図8は、汎用印刷ファイルの構成の一例を示した図である。本実施の形態で使用される汎用印刷ファイルは、印刷指示部8−aと、ドキュメントデータ部8−bからなる。印刷指示部は、ドキュメントの情報と印刷指示を記述した部分である。また、ドキュメントデータは、アプリケーションのドキュメントのデータを汎用的な形式のデータに変換したものであり、プリンタ言語に依存しないデータフォーマットとなっている。印刷指示部はヘッダ部、ページ情報部、印刷体裁指示部、出力方法指定部、グループプリンタドライバ設定情報部、メンバプリンタ数、メンバプリンタドライバ名(メンバプリンタドライバを識別するための識別情報)、メンバプリンタドライバ設定情報部などから構成されている。
【0055】
ヘッダ部は本ファイルのバージョン識別やファイル情報などの情報を格納する部分である。ページ情報部は、ドキュメントデータ部8−bのドキュメントデータのページ数、各ページのサイズなどの情報を格納する部分である。印刷体裁指示部は、印刷ページ範囲、印刷部数、ドキュメントデータの面付け情報(N−UPや製本印刷など)、ステイプル指示やパンチ指示など、出力体裁に関する情報を格納する部分である。
【0056】
出力方法指定部は、出力方法として、分散印刷、カラーモノクロ分散印刷、代行印刷、同報印刷などの情報を格納する部分である。グループプリンタドライバ設定情報部は、後述するグループプリンタドライバのUIの設定情報を格納する部分である。
【0057】
メンバプリンタ数はグループプリンタドライバが関連付けているメンバプリンタの数を格納する部分である。
【0058】
メンバプリンタドライバ名は、メンバプリンタのプリンタドライバ名を格納する部分である。メンバプリンタドライバ設定情報部はメンバプリンタのドライバUIの設定情報として例えばDEVMODEと呼ばれるWindows(登録商標) Systemのプリンタドライバ設定項目情報を格納する部分である。このメンバプリンタドライバ名とメンバプリンタドライバ設定情報部は、前述のメンバプリンタ数に格納された数だけの格納エリアを持っている。
【0059】
前述の図6で説明したグループプリンタドライバ603では、汎用印刷ファイルを生成する際、グループプリンタドライバGUI上の設定を印刷指示部8−aへ記録する。さらに、グループプリンタドライバ603はGDIで受け取ったデータを汎用的なデータに変換しドキュメントデータとして、本汎用印刷ファイルのドキュメントデータ部に記録することとなる。
【0060】
なお、本ファイルは、印刷指示部8−aとドキュメントデータ部8−bが異なるファイルであってもかまわない。その場合、印刷指示部は印刷指示書ファイルとして、ドキュメントデータ部はドキュメントデータファイルとしてそれぞれ存在し、これらを一つのアーカイブ形式でまとめて同様に一つのファイルのように扱うこともが可能である。
【0061】
次に図7でWindows(登録商標)が提供するPrintSystemと印刷ジョブ制御システムにおける印刷ジョブの関係と処理概要をさらに詳しく述べる。
【0062】
図7中で印刷ジョブ制御システム700は、サーバとクライアントの制御プログラムが動作する物理的なマシンをまたいだ、印刷ジョブ制御システムの範囲を示している。また、サーバが管理している出力ポート(Output Port)711は、クライアントのジョブ制御プリントサービス622のプロキシ出力ポート(Proxy Output Port)712と関連付けられ、ひとつのポートに関連づけられた各クライアント上のプロキシ出力ポート全てを統一的に管理している。本実施例では、実際のプリントジョブデータはおのおののクライアントのプロキシ出力ポート712に保持される。ジョブ制御サーバ630は、プリントジョブデータ自体の送信処理は行わず、ジョブ制御プリントサービス622に対して印刷ジョブの送信指示のみを行う。その指示に応じてクライアントのジョブ制御プリントサービス622はプリントジョブデータをデバイス650に送信する。
【0063】
次に、印刷ジョブ制御システム700が、代行印刷、分散印刷、同報印刷などの付加価値的な印刷を行う場合の処理を説明する。印刷ジョブ制御システム700が、代行印刷、分散印刷、同報印刷などの付加価値的な印刷を行う場合には、前述のようにユーザまたはアプリケーション601はグループプリンタドライバ603が割り当てられたプリンタに印刷ジョブを発行しなければならない。ジョブ制御プリントサービス622は、グループプリンタドライバ603によって処理されたジョブデータをジョブ制御ポートモニタ621を介して汎用印刷ファイルとして受け取る。ジョブ制御プリントサービス622はこのジョブを受け取り、Despooler701を介してPDLドライバが割り当てられた別のプリンタにジョブ(メンバジョブ)を発行して印刷を行わせる。この時、Despooler701は前述の図8で説明した汎用印刷ファイルの印刷指示部8−aを解釈し、ドキュメントデータ部8−bのドキュメントデータを加工して、Windows(登録商標)のGDIに変換し、各プリンタドライバに対して印刷指示を行い印刷ジョブを発行する。例えば印刷体裁指定部に、2−UPの指示が記録されていた場合、用紙1枚に2ページ分のドキュメントデータを縮小レイアウトする。また分散印刷あるいは同報印刷の場合には、それらの設定に応じて印刷指示部8−aに記述されている複数のメンバプリンタにジョブを発行する。代行印刷の場合は、代行する条件が満たされた時に、自動代行では事前の設定、手動代行ではユーザの操作に応じてメンバジョブを発行する。
【0064】
また、De−spooler701は各メンバプリンタにジョブを発行する際、メンバプリンタドライバに対応する印刷指示として、各メンバプリンタのDEVMODEを作成する必要があるが、このDEVMODEは印刷指示部8−aに記載された内容を適宜各メンバプリンタのDEVMODEに反映させて生成する。
【0065】
クライアント側のジョブ制御プリントサービス622は、PDLドライバ602によってレンダリングされた、それぞれのメンバジョブのPDLデータをジョブ制御ポートモニタ621を介して受け取り、受け取ったジョブに関する情報をサーバ側に知らせ、ジョブデータは自身のプロキシ出力キュー(Proxy Output Port)712で一時保持する。その後、ジョブ制御サーバ630からの送信指示を受けた後にプリントデバイス650に送信する。
【0066】
次に本発明の実施形態における、印刷ジョブ制御システムのためのグループプリンタドライバの制御について説明する。
【0067】
図9は、本発明のグループプリンタドライバ(グループプリンタドライバに付属する他の機能をもったプログラムも含まれる場合がある。)のシステムへのインストール時の処理制御フローを示すフローチャートである。この図9のフローチャートの各ステップの処理は上に説明した情報処理装置に設けられたCPU(中央演算処理装置)が、ROM、FD等の所定の記憶媒体、ハードディスク(HD)等に記憶された制御プログラムを読込み、該読込んだプログラムに基づく処理を実行することに応じて実現されるものとする。
【0068】
先ず、ステップS901では、ユーザのポインティングデバイスを介して指示などに応じてインストールが開始されると、印刷ジョブ制御システムAPIを呼び出し実行され、グループプリンタドライバを構成するメンバプリンタドライバの夫々のIDを取得する。
【0069】
ここで、メンバプリンタドライバのIDについて詳しく説明すると、本実施の形態におけるメンバプリンタドライバのIDとしては、例えば、プリンタドライバに対応したアイコンに登録された名称(テキストデータ)や、プリンタドライバに独自に割り当てられたシリアル番号などの識別情報、登録されたプリンタドライバの管理テーブルに独自に割り当てられた識別情報などが想定されるが、夫々のメンバプリンタドライバを特定することができる情報であれば適用可能となる。また、後述する図10、13、16などにおいても同様の事が想定される。
【0070】
次に、ステップS902においては、ステップS901にて取得されたメンバプリンタIDを元に各メンバプリンタドライバに対応して記憶された印刷可能解像度の情報を取得する。
【0071】
ステップS903では、ステップS901で取得したメンバプリンタドライバIDの全てに対して印刷可能解像度の情報の取得を終えたか否かの判定を行い、対象となる全てのメンバプリンタドライバに対して印刷可能解像度の取得を終えていないと判定した場合には、ステップS902の処理に戻り処理を繰り返す。
【0072】
一方、ステップS903において、対象となる全てのメンバプリンタドライバに対して印刷解像度の取得がなされたと判定した場合には、処理をステップS904へ移行させる。
【0073】
ステップS904では、ステップS901からS903を介して取得された各メンバプリンタドライバの印刷可能解像度のデータから、共通印刷可能解像度を決定する。この共通印刷可能解像度は複数通り導き出されることもある。
【0074】
そして、ステップS905では、ステップS904にて決定された共通印刷解像度の中から規定印刷解像度を決定し、該決定された規定印刷解像度をグループプリンタドライバの規定値(デフォルト値)の解像度として所定の記憶部に保持したのちに処理を終了させる。
【0075】
このように、図9にて説明したフローチャートによれば、グループプリンタドライバがインストールされる時点で、複数のメンバプリンタドライバの印刷可能解像度より代表的な共通印刷解可能像度が決定され、グループプリンタドライバのデフォルトの設定値として所定の記憶部に保持されるため、その後のアプリケーションからの問い合わせに対し、適正な印刷解像度を正しく返答することができる。また、図9のフローチャートに基づく処理により、適正な共通印刷可能解像度が自動的に決定されるので、ユーザはわざわざ夫々のメンバプリンタドライバの解像度を調べ、調べた結果から適正な解像度を選ぶなどの煩雑な作業をする必要がなくなる。
【0076】
また、図9のステップS902の制御においては、Windows(登録商標) Systemを介してメンバプリンタドライバに印刷可能解像度を問い合わせるように説明してきたが、本発明の処理プログラム(印刷ジョブシステム)から直接メンバプリンタに問い合わせを行うようにしても良いし、また、本発明の処理プグラム(印刷ジョブ制御システム)に予め各メンバプリンタドライバに対応する印刷可能解像度の値を登録(記憶)させておき、グループプリンタドライバインストール時に、本発明の処理プログラム(印刷ジョブ制御システム)が予め登録された各メンバプリンタドライバに対応した印刷可能解像度を検索し調べるにするような形態も想定される。
【0077】
図10は、本発明におけるグループプリンタドライバのUI表示処理時の処理制御フローを示すフローチャートである。この図10のフローチャートの各ステップの処理は上に説明した情報処理装置に設けられたCPU(中央演算処理装置)が、ROM、FD等の所定の記憶媒体、ハードディスク(HD)等に記憶された制御プログラムを読込み、該読込んだプログラムに基づく処理を実行することに応じて実現されるものとする。
【0078】
ステップS1001では、Windows(登録商標) Systemを介してアプリケーション(ワープロ用アプリケーション等)からUI表示要求があると、印刷ジョブ制御システムAPIが使用され、上の図9にて説明したようにグループプリンタドライバを構成する各メンバプリンタのIDを取得する。
【0079】
次に、ステップS1002では、グループプリンタドライバが予め保有する、言い換えれば予めグループプリンタドライバに対して登録されたメンバプリンタの構成と、ステップS1001にて取得したメンバプリンタの構成と、を比較する。ここでの比較とは、メンバプリンタドライの組み合わせが同じか否かの判断を指す。
【0080】
そして、ステップS1002の比較処理の結果、ステップS1001で読込まれたメンバプリンタの構成と、予め登録されているメンバプリンタドライバの構成とに、変更がないと判断されれば、ステップS1007にて、前回以前に予め設定された共通印刷可能解像度(単数/複数の共通印刷可能解像度から決定された規定印刷解像度も含む)の値を、UIの解像度のデフォルト値として、UI表示に反映させるようにする制御を行う。
【0081】
また、ステップS1002の比較処理の結果、メンバプリンタドライバの構成が以前とは変更していると判断した場合には、メンバプリンタのIDを元に各メンバプリンタの印刷可能解像度情報を取得する処理をステップS1003にて実行する。
【0082】
ステップS1004では、ステップS1001で取得したメンバプリンタドライバIDの全てに対して印刷可能解像度の情報の取得を終えたか否かの判定を行い、対象となる全てのメンバプリンタドライバに対して印刷可能解像度の取得を終えていないと判定した場合には、ステップS1003に戻り処理を繰り返す。
【0083】
そして、ステップS1005では、ステップS1001からS1003を介して得られた各メンバプリンタドライバのIDの夫々の印刷可能解像度から共通印刷可能解像度を決定する。
【0084】
また、ステップS1006では、ステップS1005にて決定された共通印刷可能解像度の中から所定の解像度を規定印刷可能解像度として決定し、その決定した解像度をグループプリンタドライバのデフォルト値として所定の記憶部に保持した後、該決定された規定解像度を少なくとも含む解像度を反映させるようにしてUIの表示を制御する。
【0085】
このように、規定印刷解像度が決定され、グループプリンタドライバに設定され保持されるので、その後のアプリケーションからの問い合わせに対し、適正に決定された最適な印刷可能解像度を正しく返答することができる。
【0086】
ここで、図9のフローチャートのステップS904、或は、図10のフローチャートのステップS1005において、共通印刷可能解像度を決定する処理について詳細に説明を行う。
【0087】
ステップS904、或は、ステップS1005では、取得された各メンバプリンタドライバに対応する印刷可能解像度から、全てのメンバプリンタドライバにおいて共通で含まれる印刷可能解像度を特定する。また、各メンバプリンタドライバ間で共通で含まれる印刷可能解像度が複数あるような場合には複数の共通印刷可能解像度が選択可能に選択される。
【0088】
また、ステップS905、或は、ステップS1006の規定印刷解像度の決定に際して、ステップS904或はステップS1005で複数の共通印刷可解像度が選択された場合には、あらかじめ規定印刷解像度決定手段中に定めてあった解像度(基準解像度)に、もっとも近い解像度の値を調べる処理を行い、調査結果の値をデフォルト値として選択する。該選択された規定印刷解像度はUIに反映され表示されるような制御が行われる。
【0089】
一方、全てのメンバプリンタドライバにおいて共通で含まれる解像度がなかった場合には、各メンバプリンタごとに印刷可能解像度の最大値を求め、各メンバプリンタ間で比較して、最大である解像度を1つ共通印刷可能解像度として採用する処理が行われる。
【0090】
以上図9、図10のような処理が施された後、情報処理装置の表示部に表示されたグループプリンタドライバのUIの表示様子の一例を図11に示す。
【0091】
この図11の表示は、本発明の印刷制御用プログラム(グループプリンタドライバを含む)に含まれるユーザインターフェイスを表示するための画面情報に基づく表示が、OSを介して表示部に表示されたものに相当するものであり、本実施形態における表示も同様の仕組みで表示されたものになる。
【0092】
図11の1101には、図9のステップS904、或は、S1005にて決定された共通印刷可能解像度が300dpi、600dpiの複数であり、また、ステップS905、或は、S1006において規定印刷解像度が600dpi(予め規定された基準解像度が600dpiの場合に対応)にデデフォルトとしてUIに反映されている様子が示されている。
【0093】
このように本発明によれば、メンバプリンタドライバから夫々の解像度の情報を取得するので、情報処理装置と通信回線を介して接続されたプリンタデバイスに対して解像度情報などを問合せ調べるような形態に比べ、プリンタ処理の負荷を軽減することができる。
【0094】
また、ネットワーク上に互いに接続されたプリンタの解像度、印刷速度などをプリンタサーバが一元的に管理し、クライアントからの印刷要求の条件に応じた印刷管理方法が知られているが、本発明では、プリントサーバを設置しないような環境下においてもメンバプリンタドライバが情報処理装置に格納されている形態ならば、分散、同報、代行などの出力方法に際して、複数のプリンタの印刷処理に対する整合性のとれた設定を可能とする。また、プリンタサーバに解像度などの情報を問い合わせる必要がなく、通信回線におけるデータのトラフィック量を軽減することもできる。
【0095】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、図9のフローチャートのステップS904、或は、図10フローチャートのステップS1006において、印刷出力方法に応じて適切な共通印刷可能解像度の決定方法を採用する処理についての説明を行う。
【0096】
本実施の形態では、図12に示されるような対応表に従って、ステップS904、或は、ステップS1005の処理が実行される。即ち、印刷ジョブ制御システム700が、代行印刷、分散印刷、同報印刷などの付加価値的な印刷の内いずれを行うかに従って、ステップS904、或は、ステップS1005の処理方法が自動的に図12の対応表に従って切り替えられる。
【0097】
ここで、図12の対応表によれば、グループプリンタドライバによって分散印刷、カラーモノクロ分散印刷、同報印刷に係る印刷制御処理が実行される場合には、ステップS904、或は、S1005においては、上に説明したようなグループプリンタドライバを構成するメンバプリンタドライバの全てを対象にした共通な解像度の選定が行われる。
【0098】
一方、グループプリンタドライバによって代行印刷の出力方法が係る印刷制御処理が実行されるような場合には、ステップS904、或は、S1005においては代行順位が一番優先されている代表メンバプリンタドライバの解像度が代行先のプリンタ(プリンタドライバ)に採用されるような制御が施される。印刷ジョブ制御システムに登録されたメンバプリンタのうち、優先順位第一位に登録されたメンバプリンタの印刷可能解像度を、共通印刷可能解像度として採用することになる。
【0099】
さらに別の形態として、共通印刷可能解像度決定手段(ステップS904、或は、ステップS1005を実行する手段)で求められた共通印刷可能解像度のうち、最大の解像度を採用することも可能であるし、最小の解像度を採用することも可能である。
【0100】
さらに、別の実施例としては、ステップS904やステップS1005にて採用される共通印刷可能解像度の決定方法について、得られた各メンバプリンタの印刷可能解像度から、全ての印刷解像度を共通印刷可能解像度/規定印刷解像度として採用することも本発明では想定される。
【0101】
以下、図13を参照して図12を利用する印刷制御処理について詳細について説明する。この図13のフローチャートの各ステップの処理は上に説明した処理の主体となる装置に設けられたCPU(中央演算処理装置)が、ROM、FD等の所定の記憶媒体、ハードディスク(HD)等に記憶された制御プログラムを読込み、該読込んだプログラムに基づく処理を実行することに応じて実現されるものとする。
【0102】
先ずステップS1301から1303においては、現在グループプリンタドライバ603を介して設定されている出力方法が同報印刷か、或は、分散印刷か、或は、カラー/モノクロ分散印刷かの判定が行われる。
【0103】
何れのステップにおいても、判定結果がNoであった場合には、ステップS1304に処理を移行させる。
【0104】
ステップS1304では出力方法が代行印刷であると判定(認識)される。
【0105】
無論、出力方法が更にある場合には図13のフローに様々な出力方法についての判定処理と、夫々の出力方法に対応した印刷可能解像度決定方法が適用可能であることが想定される。
【0106】
また、グループプリンタドライバに設定されている出力方法について、ステップS1301から1303の何れかでYesと判定された場合には、最適な共通印刷可能解像度を決定する方法として”メンバプリンタ全てに共通の解像度”が採用される(S1305)。この採用は上述の図12のような出力方法と共通印刷可能解像度演算方法との対応テーブルを参照することによって実現される。尚、図12中のテーブルは共通印刷可能解像度を求める為のテーブルとして想定されるもおんであるが、この図12のテーブルを利用して採用された解像度の中から規定印刷解像度が決定されるので、規定印刷解像度を決定する為のテーブルとすることもできる。また、出力方法が代行印刷に対応する場合には、図12中では共通印刷可能解像度を決定する方法が「代行順位一位のメンバプリンタと同じ」との記載があるが、これは他の仮想代行プリンタを構成するメンバプリンタドライバにも代行順位一位のメンバプリンタと同様の解像度が採用されるということを意味する。
【0107】
ここで、”メンバプリンタ全てに共通の解像度”の方法は、第1の実施の形態でも説明したように、取得された各メンバプリンタの印刷可能解像度の情報から、全てのメンバプリンタで共通に取得された1つ或いは複数の印刷解像度を設定可能な共通印刷可能解像度にする制御方法に相当する。
【0108】
また、ステップS1301からステップS1303の出力方法の何れにおいてもNoと判定された場合、即ち、現在設定されている出力方法が”代行印刷”であると判定された場合には、グループプリンタドライバにて選択可能な印刷可能解像度は、図12のテーブルに基づいて代表メンバプリンタドライバの解像度とされる(S1304)。
【0109】
ここで、代表のメンバプリンタ(代表メンバプリンタドライバ)とは、第1の実施形態にて説明したようにユーザインターフェイスを介して優先順位を設定した複数のメンバプリンタの何れかのうち、優先順位が第1番目のものを指し、それを代表のメンバプリンタドライバとする。これは代行印刷が稀に発生するような形態を想定し、優先順位が第1番目のメンバプリンタの性能を最大限に引き出すことを目的するものである。また、優先順位は、ユーザーに指示に応じて任意に設定されるが、この際、優先順位が2番目、3番目、4番目、・・n番目のメンバプリンタドライバの印刷解像度に代表メンバプリンタドライバに対応して設定された解像度が設定される。
【0110】
そして、ステップS1306、S1304では、ステップS1301〜S1303、ステップS1304における出力方法の変更に伴い認識された出力方法に対応するメンバプリンタドライバの組み合わせが抽出される。これは、上に説明した図9のステップS901〜903の処理に相当させることができる。
【0111】
本実施形態における印刷制御プログラム(図6,図7)においては、出力方法毎(分散印刷/カラーモノクロ分散印刷/同報印刷/代行印刷)に夫々独立してメンバプリンタドライバの組み合わせを設定でき、また設定を再利用可能な形態で保持部に保持可能となっている。それらの保持部に保持された再利用可能な設定は、グループプリンタドライバのUIを介して出力方法を変更することにより抽出することができるが、図14にその設定画面の表示様子を示す。
【0112】
そして、ステップS1305、S1307では、認識された出力方法に対応して抽出されたメンバプリンタドライバの組み合わせ(ステップS901〜903の処理結果)と、図12のテーブルとに基づきグループプリンタドライバに採用される設定可能な共通印刷可能解像度(規定印刷解像度を含む)が決定される。即ち図12のテーブルに基づき出力方法に応じた解像度の算出方法が決定され、さらに出力方法の変更に応じたメンバプリンタドライバの組み合わせの中で先に図12を基に決定された算出方法によるグループプリンタドライバUIに反映される印刷設定内容(印刷解像度)が求められる。
【0113】
尚、図12に示されるテーブル内容は図12に示される内容に限定されるものではなく、例えば、「代行印刷」に対して「メンバプリンタ全てに共通の解像度」、「分散印刷」に対して「優先順位1位のメンバプリンタと同じ」など、適宜変更することも変形例として想定される。
【0114】
そして、ステップS1308ではステップS1305、ステップS1307で決定された設定可能な印刷解像度、即ち規定印刷解像度及び共通印刷可能解像度に基づくグループプリンタドライバユーザインターフェイスの表示制御処理が実行される。例えば、図11などがそれに相当する。
【0115】
そして、ステップS1309でグループプリンタドライバ603を介した印刷指示が成されたか否かの判定が行われ、指示がなされたと判断された場合には上述の図6、7、8を基に説明した仕組みの印刷制御処理が実行される。
【0116】
一方、ステップS1309でNoと判定された場合には、ステップS1311にてその他の印刷設定等の処理を実行する。
【0117】
そして、ステップS1312では、グループプリンタドライバ603を介して出力方法の変更指示(変更入力)が成されたか否かの判定が行われ、変更されたと判断された場合には処理をステップS1301に移行させ、ステップS1301〜S1304にてどの種類の出力方法に変更されたか否かの判定がなされ、ステップS1301以降の処理を繰り返し実行する。これはステップS1312でYesと判定されることに応じてメンバプリンタドライバの組み合わせを変更したものと見なし、図10のフローチャートを実行させる処理にも対応させることができる。
【0118】
ここで、出力方法の変更指示は例えば、図14の1401に示されるような指示設定画面を介して行われる。各出力方法には各々独立してメンバプリンタドライバの組み合わせを割り当てることが可能であり、この組み合わせの情報は所定の記憶部に保持される。例えば、カラー/モノクロ分散の出力方法に対応するメンバプリンタドライバの組み合わせは1402と1403とに対応する。また、ステップS1312でYesと判断された場合には、規定印刷解像度及び/又は共通印刷可能解像度が変更されることに伴い共通印刷解像度が変更される際に、クライアントの表示部に、「規定印刷解像度及び/又は共通印刷可能解像度の算出方法を変更してもよろしいですか?」などのグループプリンタドライバUIに反映される解像度が変更される旨の警告が表示される。
【0119】
ここで、ステップS1310の処理における、決定された規定印刷解像度及び/又は共通印刷可能解像度に従った印刷処理(先に図6、図7を用いて説明した印刷制御処理)について図15を用いて詳しく説明する。尚、この図15のフローチャートの各ステップの処理は上に説明した情報処理装置に設けられたCPU(中央演算処理装置)が、ROM、FD等の所定の記憶媒体、ハードディスク(HD)等に記憶された制御プログラムを読込み、該読込んだプログラムに基づく処理を実行することに応じて実現されるものとする。
【0120】
先ずステップS1501では、グループプリンタドライバUIを介して設定された解像度に基づき、汎用印刷ファイルのドキュメントデータ部を生成する。
ここでドキュメントデータ部8−bの生成に使用される印刷解像度は、先に説明した図9、10、13及び後述する16のフローチャートに基づき決定された、単数或いは複数の共通印刷可能解像度から、グループプリンタドライバUIを介してユーザーが決定、或いはグループプリンタドライバが自動で決定した規定印刷解像度が適用される。
【0121】
また、解像度の他にも、例えば図11の1102のチェックに従う、「グレイスケールで印刷」のようなグループプリンタドライバUIの他の設定項目に対応して図6、7、仕組みに従う汎用印刷ファイルのドキュメントデータ部8−bは生成される。例えばグループプリンタドライバUIを介してユーザーが「グレイスケールで印刷」を設定している場合にドキュメントデータ部8−bは、カラーデータをグレイスケールで変換するようにドキュメントデータが生成される。
【0122】
次にステップS1502では、グループプリンタドライバUIを介して設定された解像度を再度利用して、汎用印刷ファイルの印刷指示部8−aの出力方法指示部に解像度の情報を記載する。
【0123】
さらに、汎用印刷ファイルの印刷指示部8−aには第1の実施形態においても説明したように、2ページを1ページ分の大きさに縮小して印刷する2in1機能指定等、その他のグループプリンタドライバUI設定項目にも従い作成される。
【0124】
また、汎用印刷ファイルの作成は、グループプリンタドライバ603によって行っても良いし、グループプリンタドライバとジョブ制御プリントサービス622とで分担して作成しても良い。例えば、ドキュメントデータ部8−bの基となるデータをグループプリンタドライバ603によって生成し、該生成されたデータと、グループプリンタドライバ603のユーザインターフェイス(例えば、図11)を介して設定された各種印刷設定情報とに基づき、ジョブ制御プリントサービス622が図8に示されるような汎用印刷ファイルを生成するような形態が想定される。
【0125】
このように作成された汎用印刷ファイルを用いて、各メンバプリンタにより実施のデバイス(プリンタ等の画像形成装置)に送信されるページ記述言語等の印刷データが生成される。
【0126】
ステップS1503では、De−spoolerによる各メンバプリンタドライバへの印刷指示が行われる。図7を用いて説明したが如く、生成された汎用印刷ファイル(図8)をDe−spoolerが解釈し、各出力方法に対応して予め登録されたメンバプリンタドライバに対応して印刷指示が行われる。この際にステップS1502にて汎用印刷ファイルの印刷指示部8−aに記録された印刷解像度をメンバプリンタドライバに対して指定する。この際前述の共通印刷解像度の決定方法によっては、必ずしもメンバプリンタドライバは印刷指示部に記録された印刷解像度で印刷可能とは限らないが、設定は試みる。その結果、メンバプリンタドライバ自身の標準の解像度設定が有効になる場合も想定される。
【0127】
これにより後述のステップS1503で印刷が実行される際に、ステップS1501で作成された汎用印刷ファイルのドキュメントデータ部8−bの解像度に適合した印刷がメンバプリンタドライバにより実行されるため、ドキュメントデータと実際のプリンタの解像度が異なることによる拡大、縮小に伴う印字品質の低下を押さえ、高品質な印字結果を得ることが出来る。
【0128】
ステップS1503ではユーザ所望の出力方法に基づく印刷処理が実行される。その際、汎用印刷ファイルの印刷指示部による指定に従い、印刷処理が行われる。この際に各メンバプリンタドライバにより、対応する各デバイスに適合したページ記述言語に基づくデータの送信が行われ、デバイス側では受信した印刷データに基づく記録媒体への画像記録が行われる。
【0129】
以上説明してきたように、図13のフローチャートによれば、従来では想定されていかった仮想プリンタを介しての出力方法(分散印刷/カラーモノクロ分散印刷、同報印刷、代行印刷)の変更に対応して、適切な印刷設定を行うことができなかったという課題を解決することができるようになった。詳細には、出力方法の変更に伴いメンバプリンタドライバが変更されると、変更後のメンバプリンタドライバの組み合わせ(各メンバプリンタの能力)と、出力方法から特定される設定項目のコンフリクト方法とより、適切な印刷設定内容を導きだすことが実現され、例えば、共通印刷解像度及び又は規定印刷解像度を適切に決定することができるようになった。
【0130】
尚、図13においては印刷設定の一項目として解像度を例に説明してきが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、後述する余白(印刷可能領域)、ステイプルの位置指定など様々な印刷設定項目に適用される。その際には、図9、図13、後述する図16を適用される印刷設定項目について実行されることで実現され、複数のメンバプリンタドライバから構築される複数の出力方法をサポートするグループプリンタドライバ(仮想プリンタ)を介しての制御を行う装置或いは方法において、前記出力方法の変更に伴い、変更された出力方法に対応したメンバプリンタドライバの組み合わせを認識する認識手段(S1304、S1306)と、前記認識手段の認識によるメンバプリンタドライバの組み合わせに応じた印刷設定項目内容を求め(S1308)、前記グループプリンタドライバのユーザインターフェイスに反映させる表示制御手段(S1308)とが実現される。
【0131】
更には、出力方法に応じた図12のような共通印刷設定方法を決定するテーブルを利用する仕組みも実現されるので、より適切な仮想プリンタの印刷設定を行える仕組みが実現される。
【0132】
具体的には、余白の印刷設定項目の場合には、図12中の「解像度」の記載を「余白」に置き換えたテーブルを用いると共に、図9、図13、後述する図16を余白いついて実行するようにすれば良い。また、ステイプル、その他の印刷設定項目についても余白と同様のことが想定される。
【0133】
(第3の実施形態)
第3の実施の形態では、上述の各実施形態とは別の最適な規定印刷解像度及び又は共通印刷可能解像度の決定方法として、得られた各メンバプリンタの印刷可能解像度の全てを採用する形態、或いは、ユーザが指定可能な所定のメンバプリンタの印刷可能解像度を規定印刷解像度及び又は共通印刷可能解像度として採用する形態について説明する。
【0134】
以下、図16を参照しながら第3の実施の形態について説明をする。尚、図16はグループプリンタドライバUIが表示される際の処理制御フローを示すフローチャートであり、フローチャートの各ステップの処理は処理の主体となる装置に設けられたCPU(中央演算処理装置)が、ROM、FD、ハードディスク(HD)等の所定の記憶媒体に記憶された制御プログラムを読込み、該読込んだプログラムに基づく処理を実行することに応じて実現されるものとする。
【0135】
まず、ステップS1601では、Windows(登録商標) Systemを介してアプリケーションからのUI表示要求があると、印刷ジョブ制御システムAPIを使って、グループプリンタドライバを構築する各メンバプリンタドライバのIDの取得がされる。
【0136】
そして、ステップS1602では、グループプリンタドライバが予め保有するメンバプリンタドライバの構成と、ステップS1601で取得されたメンバプリンタドライバIDとの比較が行われる。
【0137】
ステップS1602において変更がなかったと判定された場合は、ステップS1607では、前回決定された共通印刷可能解像度を反映させたグループプリンタドライバの各種設定を行うためのユーザインターフェイスの表示がなされる。
【0138】
また、ステップS1602における比較の判定の結果、メンバプリンタドライバの構成が変更されているとされた判定された場合には、夫々のメンバプリンタドライバのIDを元に各メンバプリンタドライバ固有の印刷可能解像度情報を取得し(S1603)、ステップS1603の処理を全てのメンバプリンタドライバに対して繰り返し行う(S1604)。
【0139】
そして、ステップS1603、ステップS1604にて得られた各メンバプリンタドライバの印刷可能解像度に関する情報と、図17(1701)に示されるようなユーザーインターフェイスを介して前回、或は予め指示された共通印刷解像度決定方法と、に基づいて共通印刷可能解像度及び規定印刷解像度を決定する(S1605、S1606)。
【0140】
そして、ステップS1605、S1606にて決定された印刷可能解像度の値をグループプリンタドライバのUIに反映させて表示させるようにする制御が施される(S1606)。
【0141】
さらに、ステップS1607では、ユーザーが共通印刷可能解像度決定方法を所定の共通印刷可能解像度決定方法に変更するよう指示がなされたか否かの判定が行われる。
【0142】
ステップS1607にて変更するよう指示が入力されたと認識した場合には、変更されるよう指示された共通印刷可能解像度決定、ステップS1603、ステップS1604の処理にて取得された各メンバプリンタドライバの印刷可能解像度の情報と、に基づいて再度共通印刷可能解像度を決定する(S1605、S1606)。
【0143】
ステップS1607では、ステップS1605、S1606にて再度決定された印刷可能解像度の値をグループプリンタドライバのUIに反映させて表示させるようにする制御が行われる。
【0144】
また、ステップS1608にて、グループプリンタドライバUIを介して決定方法を変更するよう入力指示がなかったと判定された場合には、現在選択されている共通印刷可能解像度決定方法(規定印刷解像度決定方法)と、ステップS1605、S1606にて決定された印刷可能解像度をグループプリンタドライバの設定値として所定の記憶部に保持させ処理を終了する。
【0145】
一方、ステップS1608にて、グループプリンタドライバUIを介して決定方法を変更する入力指示がなされた場合には、変更された決定方法とステップS1601〜S1604の処理において事前に取得されている各メンバプリドライバの能力情報(印刷可能解像度情報)とを基に新たな共通印刷可能解像度及び規定印刷解像度の決定が実行され、ステップS1607で新たなUIへの反映する表示制御処理が実行される。尚、ステップS1608でYesと判定された場合には、処理をステップS1601に戻すようにする形態も想定される。
【0146】
このように図16のフローチャートによれば、ユーザ所望の印刷可能解像度決定方法で印刷可能解像度を決定し、印刷解像度の指定を容易にすることができる。
【0147】
図17は、この構成におけるUI表示例を示したものである。ユーザは1702からマウス等のポインティングデバイスを介して所望の印刷可能解像度決定方法を選択することができる。特に「特定のメンバプリンタと同じ」へのチェックが入力されたこと認識された場合には、さらに所定のプリンタを選択するプリンタリストを含む選択画面(図示せず)が表示され、このリストから選択されたプリンタが「特定のプリンタ」に割り当てられる。
【0148】
また、1702での印刷可能解像度決定方法の変更に対して決定された共通印刷可能解像度は1701に、規定印刷解像度は、1701にデフォルト値として反映され表示される。
【0149】
第1〜3の実施形態では、解像度についての説明をしてきたが、本願発明はこれに限定されるものではなく、例えば、用紙サイズや余白(印字可能領域)などにも適用することが想定される。
【0150】
その場合には図12のような仕組みを用紙サイズや、余白に関して設定し、図9、10、13、15、16のフローチャートを用紙サイズや余白に関して実行することにより、用紙サイズや余白について図11のようなグループプリンタドライバのユーザインターフェイスを提供することができ、解像度と同様に、出力方法及びメンバプリンタの組み合わせに応じて適切な印刷設定方法を提供することができる。
【0151】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(複写機、プリンタ、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0152】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成される。
【0153】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体、或は、そのプログラムコード自体は本発明を構成することになる。
【0154】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標) ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、DVD、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0155】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0156】
更に、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0157】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ユーザーにとって使い勝手の良い仮想プリンタにおける印刷設定の仕組みを提供することが可能となった。
【0158】
また、複数のプリンタの印刷処理において適切な設定(解像度)で、印刷を行わせることが可能になる。
【0159】
また、印刷設定(印刷解像度)をデフォルトとして明示的に指示することが可能なユーザインタフェイスを持つことで、規定値として自動決定された印刷設定(印刷解像度)に不満のあるユーザーに対しても、より柔軟な印刷設定(印刷解像度)の設定方法を提供できる。
【0161】
また、上述した様々な形態の仮想印刷(分散印刷/カラーモノクロ分散印刷/同報印刷/代行印刷等)が想定されるような場合において、仮想プリンタを構成するメンバプリンタドライバが出力方法に対応して変更する場合の効率的な印刷設定の仕組みが実現され、複数種類の出力方法をサポートする仮想プリンタにおける効率的な印刷設定ができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能な情報処理システムの構成を説明するブロック図。
【図2】本実施形態における情報処理装置の構成を説明するブロック図。
【図3】図2に示したRAM202のメモリマップの一例。
【図4】図2に示したFD204のメモリマップの一例。
【図5】図2に示したFDドライブ203に対して挿入されるFD204との関係を示す図。
【図6】本実施形態の情報処理装置のプリント制御モジュール構成を説明するブロック図。
【図7】本実施形態の情報処理装置のプリント制御モジュール構成を説明するブロック図。
【図8】本実施形態の汎用印刷ファイルの構成の一例を示した図。
【図9】本実施形態のグループプリンタドライバの解像度についての制御を示すフローチャート。
【図10】本実施形態におけるグループプリンタドライバのUI表示処理時の制御を示すフローチャートの一例。
【図11】本実施形態におけるグループプリンタドライバUIの表示様子の一例。
【図12】本実施形態における出力方法に応じた印刷可能領域決定の方法を制御するためのテーブルの一例。
【図13】本実施形態における出力方法に応じた設定可能印刷解像度決定の制御を示すフローチャートの一例。
【図14】本実施形態におけるグループプリンタドライバのUI表示を示す一例。
【図15】本実施形態における印刷処理の流れを示すフローチャートの一例。
【図16】本実施形態のグループプリンタドライバの解像度についての制御を示すフローチャート。
【図17】本実施形態におけるグループプリンタドライバのUI表示を示す一例。
Claims (20)
- 複数のメンバプリンタが関連付けられたグループプリンタによる処理を行う制御装置であって、
前記グループプリンタに関連付けられた複数のメンバプリンタの夫々の解像度の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された複数メンバプリンタの夫々の解像度の情報に基づき印刷解像度を決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された印刷解像度を前記グループプリンタのユーザインターフェイスに反映させるよう制御する制御手段とを有し、前記決定手段は、前記複数のメンバプリンタ間で複数の共通印刷可能解像度が抽出された場合に、前記複数の共通印刷可能解像度と基準解像度とに基づいて規定印刷解像度を決定し、前記制御手段は前記グループプリンタのユーザインターフェイスに前記規定印刷解像度及び前記複数の共通印刷可能解像度に基づく表示を反映させるよう制御することを特徴とする制御装置。 - 前記規定印刷解像度は、前記制御手段により前記グループプリンタのユーザインターフェイスにデフォルトで反映される解像度であることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
- 前記グループプリンタは、複数のメンバプリンタの何れかを利用した出力方法について複数種類の出力方法を制御可能であり、
さらに、前記出力方法の種類を認識する認識手段を有し、前記決定手段は、前記認識手段により認識された出力方法が異なることに応じて、異なる印刷解像度決定方法を選択することを特徴とする請求項1又は2に記載の制御装置。 - 出力方法の変更に伴い、変更された出力方法に対応したメンバプリンタを抽出する抽出手段を有し、前記制御手段は、前記出力方法の変更に応じて前記抽出手段によって抽出されたメンバプリンタに基づく印刷解像度を、前記グループプリンタのユーザインターフェイスに反映させるよう制御することを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
- 前記関連付けられた複数のメンバプリンタの組み合わせが変更されたか否かを判定する判定手段を有し、前記決定手段は、前記判定手段により変更されたと判定された場合に変更後の複数のメンバプリンタの夫々の解像度の情報に基づく印刷解像度を決定し、変更されていないと判定された場合には以前に取得手段により取得された前記夫々の解像度の情報に基づく印刷解像度を決定結果にすることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の制御装置。
- 複数のメンバプリンタの何れかを利用した出力方法について複数種類の出力方法を制御可能なグループプリンタによる処理を行う制御装置であって、
前記グループプリンタに関連付けられた複数のメンバプリンタの夫々の解像度の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された複数のメンバプリンタの夫々の解像度の情報に基づき印刷解像度を決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された印刷解像度を前記グループプリンタのユーザインターフェイスに反映させるよう制御する制御手段と、
前記出力方法の種類を認識する認識手段とを有し、前記決定手段は、前記認識手段により認識された出力方法が異なることに応じて、異なる印刷解像度決定方法を選択することを特徴とする制御装置。 - 前記関連付けられた複数のメンバプリンタの組み合わせが変更されたか否かを判定する判定手段を有し、前記決定手段は、前記判定手段により変更されたと判定された場合に変更後の複数のメンバプリンタの夫々の解像度の情報に基づく印刷解像度を決定し、変更されていないと判定された場合には以前に取得手段により取得された前記夫々の解像度の情報に基づく印刷解像度を決定結果にすることを特徴とする請求項6に記載の制御装置。
- 複数のメンバプリンタに関連付けられたグループプリンタによる処理 を行う制御装置であって、
前記関連付けられた複数のメンバプリンタの夫々の能力情報を取得する取得手段と、
前記取得された前記夫々の能力情報に基づく印刷解像度を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された印刷解像度をグループプリンタのユーザインターフェイスに反映させる表示制御手段と、
前記関連付けられた複数のメンバプリンタの組み合わせが変更されたか否かを判定する判定手段とを有し、前記印刷解像度の前記反映を行う時に、前記決定手段は、前記判定手段により変更されたと判定された場合に変更後の複数のメンバプリンタについて取得された夫々の能力情報に基づく印刷解像度を決定し、変更されていないと判定された場合には以前に決定された印刷解像度を決定結果とすることを特徴とする制御装置。 - 前記グループプリンタは、複数のメンバプリンタの何れかを利用した出力方法について複数種類の出力方法を制御可能であり、
さらに、前記出力方法の種類を認識する認識手段を有し、前記決定手段は、前記認識手段により認識された出力方法が異なることに応じて、異なる決定方法を選択することを特徴とする請求項8に記載の制御装置。 - 複数のメンバプリンタが関連付けられたグループプリンタによる処理を行う制御装置における制御方法であって、
前記グループプリンタに関連付けられた複数のメンバプリンタの夫々の解像度の情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップによって取得された複数メンバプリンタの夫々の解像度の情報に基づき印刷解像度を決定する決定ステップと、
前記決定ステップによって決定された印刷解像度を前記グループプリンタのユーザインターフェイスに反映させるよう制御する制御ステップとを有し、前記決定ステップは、前記複数のメンバプリンタ間で複数の共通印刷可能解像度が抽出された場合に、前記決定ステップは前記複数の共通印刷可能解像度と基準解像度とに基づいて規定印刷解像度を決定し、前記制御ステップは前記グループプリンタのユーザインターフェイスに前記規定印刷解像度及び前記複数の共通印刷可能解像度に基づく表示を反映させるよう制御することを有することを特徴とする制御方法。 - 前記規定印刷解像度は、前記制御ステップにおいて前記グループプリンタのユーザインターフェイスにデフォルトで反映される解像度であることを特徴とする請求項10に記載の制御方法。
- 前記グループプリンタは、複数のメンバプリンタの何れかを利用した出力方法について複数種類の出力方法を制御可能であり、
さらに、前記出力方法の種類を認識する認識ステップを有し、
前記決定ステップは、前記認識ステップにより認識された出力方法が異なることに応じて、異なる印刷解像度決定方法を選択することを特徴とする請求項10又は11に記載の制御方法。 - 出力方法の変更に伴い、変更された出力方法に対応したメンバプリンタを抽出する抽出ステップを有し、前記制御ステップは、前記出力方法の変更に応じて前記抽出ステップによって抽出されたメンバプリンタに基づく印刷解像度を、前記グループプリンタのユーザインターフェイスに反映させるよう制御することを特徴とする請求項12に記載の制御方法。
- 前記関連付けられた複数のメンバプリンタの組み合わせが変更されたか否かを判定する判定ステップを有し、前記決定ステップは、前記判定ステップにより変更されたと判定された場合に変更後の複数のメンバプリンタの夫々の解像度の情報に基づく印刷解像度を決定し、変更されていないと判定された場合には以前に取得ステップにより取得された前記夫々の解像度の情報に基づく印刷解像度を決定結果にすることを特徴とする請求項10乃至13の何れかに記載の制御方法。
- 複数のメンバプリンタの何れかを利用した出力方法について複数種類の出力方法を制御可能なグループプリンタによる処理を行う制御装置における制御方法 であって、
前記グループプリンタに関連付けられた複数のメンバプリンタの夫々の解像度の情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された複数のメンバプリンタの夫々の解像度の情報に基づき印刷解像度を決定する決定ステップと、
前記決定ステップによって決定された印刷解像度を前記グループプリンタのユーザインターフェイスに反映させるよう制御する制御ステップと、
前記出力方法の種類を認識する認識ステップとを有し、前記決定ステップは、前記認識ステップにより認識された出力方法が異なることに応じて、異なる印刷解像度決定方法を選択することを特徴とする制御方法。 - 前記関連付けられた複数のメンバプリンタの組み合わせが変更されたか否かを判定する判定ステップを有し、前記決定ステップは、前記判定ステップにより変更されたと判定された場合に変更後の複数のメンバプリンタの夫々の解像度の情報に基づく印刷解像度を決定し、変更されていないと判定された場合には以前に取得ステップにおいて取得された前記夫々の解像度の情報に基づく印刷解像度を決定結果にすることを特徴とする請求項15に記載の制御方法。
- グループプリンタに関連付けられた複数のメンバプリンタの夫々の能力情報を取得する取得ステップと、
前記取得された前記夫々の能力情報に基づく印刷解像度を決定する決定ステップと、
前記決定ステップにより決定された印刷解像度をグループプリンタのユーザインターフェイスに反映させる表示制御ステップと、
前記関連付けられた複数のメンバプリンタの組み合わせが変更されたか否かを判定する判定ステップとを有し、前記印刷解像度の前記反映を行う時に、前記決定ステップは、前記判定ステップにより変更されたと判定された場合に変更後の複数のメンバプリンタについて取得された夫々の能力情報に基づく印刷解像度を決定し、変更されていないと判定された場合には以前に決定された印刷解像度を決定結果とすることを特徴とする制御方法。 - 前記グループプリンタは、複数のメンバプリンタの何れかを利用した出力方法について複数種類の出力方法を制御可能であり、
さらに、前記出力方法の種類を認識する認識ステップを有し、
前記決定ステップは、前記認識ステップにより認識された出力方法が異なることに応じて、異なる決定方法を選択することを特徴とする請求項17に記載の制御方法。 - 請求項10乃至18の何れかに記載の制御方法をコンピュータに実行させる為のプログラム。
- 請求項10乃至18の何れかに記載の制御方法をコンピュータに実行させる為のプログラムをコンピュータ可読の形態で記憶した記憶媒体。
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