JP3739897B2 - プログラマブルコントローラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はプログラミングツールからプログラムの実行状態の監視・制御を行うことができるプログラマブルコントローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のプログラマブルコントローラとプログラミングツールの構成例を図4に示す。図4において、1はプログラマブルコントローラ(本体)、11はプログラマブルコントローラのシーケンスプログラムを実行処理するシーケンス制御手段、12は入出力モジュールとのデータ入出力を行うデータ入出力処理手段、13はプログラマブルコントローラの実行状態を制御しモニターする実行状態制御・モニター処理手段、14はプログラミングツールとの通信処理を行う通信処理手段、2はプログラマブルコントローラとプログラミングツールを接続している通信ケーブル、3はプログラミングツールを実行するパーソナルコンピュータである。
【0003】
プログラミングツールはパーソナルコンピュータ3上で実行され、パーソナルコンピュータ3のRS232C通信ポートからプログラマブルコントローラ1に対する専用のコマンドを送信する。専用コマンドには、プログラムコントローラの機種、プログラム容量、制御ソフトウェアのバージョンを読み出したり、シーケンスプログラムの実行周期、割込みプログラム実行周期などのパラメータを設定するシステム情報コマンド、入出力モジュールの実装状態を設定するI/O割付コマンド、シーケンスプログラムの読み出し・編集コマンド、データモニター・設定コマンド、プログラマブルコントローラの実行制御コマンドなどがある。
【0004】
プログラマブルコントローラ1は、プログラミングツールより前記専用コマンドを通信処理手段14で受信すると、コマンドの内容に応じた要求を実行状態制御・モニター処理手段13に対して行い、そこから得た応答を通信処理手段14からプログラミングツールへ返送する。プログラミングツールではプログラマブルコントローラ1からの応答を表示し、操作者にプログラマブルコントローラlの状態を伝える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の例では、プログラミングツールは専用のプログラムを用意する必要があり、またプログラミングツールを実行するパーソナルコンピュータ3もプログラミングツールに依存する専用の機種を用意する必要がある。これでは制御機器のオープン化の流れに反し、制御システムを構築するための制約になりかねないと共に、安価なオープン機器の利用を妨げることになり、経済的な問題がある。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みなされたもので、プログラマブルコントローラ、またはパーソナルコンピュータもしくはワークステーションに、オープン化に対応した通信処理機能を搭載することにより、専用のプログラミングツールを用いずに監視・制御を可能としたプログラマブルコントローラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シーケンス制御機能、データ入出力機能、及び実行状態制御・モニター機能のうちの少なくとも1つの機能を有し、パーソナルコンピュータまたはワークステーションで実行されるプログラミングツールと通信する通信手段を有するプログラマブルコントローラにおいて、
前記通信手段は、HTTPサーバー処理手段と、
HTMLテキストのメニューを格納するHTMLテキスト格納手段と
前記HTMLテキスト格納手段に格納されたHTMLテキストのメニュー内容を前記HTMLブラウザーからの要求で変更する通信処理手段とを
備えたことを特徴とする。
【0008】
このような構成とすることにより、パーソナルコンピュータまたはワークステーションに、専用のプログラミングツールを必要とせず、汎用のHTMLブラウザーで、プログラマブルコントローラの監視・制御を行うことができる。
【0009】
ここで、前記通信手段は、RS232Cシリアルポートを用いた通信手段であってもよいし、また、イーサネットLANを用いた通信手段であってもよい。
またこのようなプログラマブルコントローラの機能を、パーソナルコンピュータもしくはワークステーションで実行するように構成することもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の図面において、同符号は同一部分又は対応部分を示す。
図1は、本発明の一実施形態の構成を示すものである。図において、1はプログラマブルコントローラ(本体)、11はプログラマブルコントローラのシーケンスプログラム実行処理を行うシーケンス制御手段、12は入出力モジュールとのデータ入出力を行う入出力処理、13はプログラマブルコントローラの実行状態を制御しモニターする実行状態制御・モニター手段、14は従来のプログラミングツールとの通信処理を行う機能を有する通信処理手段、15はHTTPサーバー、16はHTMLで記述された、プログラマブルコントローラ1の装備する監視・制御機能をメニュー形式で表現したテキストを格納するHTMLテキスト格納手段、2はプログラマブルコントローラとパーソナルコンピュータを接続している例えばRS232Cポートを有する通信ケーブル、3はパーソナルコンピュータまたはワークステーションである。
【0011】
この動作を説明すると、パーソナルコンピュータまたはワークステーション3において、汎用HTMLブラウザーを実行し、プログラマブルコントローラ1のHTMLテキストを指定すると、HTTPでの読み出し要求が行われ、HTTPサーバー15からHTMLテキスト格納手段16に格納されているHTMLテキストが返送される。HTMLテキストが汎用HTMLブラウザ一に読み込まれることにより、プログラマブルコントローラ1のサポートする監視・制御機能をメニュー形式で表示する。メニューにハイパーテキストで表示されている項目を選択することにより、ハイパーテキストにリンクされているCGI(CommonGateway Interface)を呼び出せば、HTTPサーバー15によって、従来のプログラミングツールと通信を行う通信処理手段14を呼び出し、この通信処理手段14から従来と同じようなプログラマブルコントローラ専用のコマンドで実行状態制御・モニター手段13に要求が送られ、その応答が通信処理手段14からHTMLテキスト形式でHTTPサーバ一手段15に返され、パーソナルコンピュータまたはワークステーション3に返送され、実行中の汎用HTMLブラウザーにおいて表示されることになる。
【0012】
この動作を、図2に示すフローチャートを用いて更に詳細に説明する。
図2はプログラマブルコントローラ1のHTMLテキスト格納手段16に格納されているHTMLテキストによって、システム情報、I/O割付け、プログラム読み出し・編集、データモニター・設定、プログラマブルコントローラの実行制御をサポートしているとした場合の動作を説明するフローチャートである。
【0013】
パーソナルコンピュータまたはワークステーション3において、汎用HTMLブラウザーが起動されて、プログラマブルコントローラ1を指定すると、ステップS1で、HTMLテキストの読み出しが選択され、プログラマブルコントローラ1に要求が出される。すると、ステップS2においてプログラマブルコントローラlよりHTMLテキスト16が返送され、ステップS11において汎用HTMLブラウザ一にメニューが表示される。メニューには、「システム情報」、「I/O割付け」、「プログラム読み出し・編集」、「データモニター・設定」、「プログラマブルコントローラの実行制御」が用意されており、さらにそれぞれのメニューにはハイパーリンクが設定されている。ハイパーリンクの内容は、メニューの機能を実行するためのプログラマブルコントローラ1の通信処理手段14へのCGI呼び出しとなっている。
【0014】
例えば、「システム情報」のハイパーリンクを選択すると、ステップS1ではHTMLテキストの読み出しではないのでステップS3に進む。ここでCGI呼び出しなのでステップS4で選択内容が判定され、ステップS5のシステム情報読み出しのCGI呼び出しが実行される。システム情報読み出しのCGI呼び出しは、HTTPサーバー15から通信処理手段14のシステム情報読み出し処理を呼び出す。システム情報読み出し処理では、機種、プログラム容量、制御ソフトウェアのバージョンを読み出しステップS10でHTMLテキストへ変換、返送され、ステップS11にて汎用ブラウザーに結果が表示される。
【0015】
なお、「システム情報」のハイパーリンクを選択する代わりに、「I/O割付け」、「プログラム読み出し・編集」、「データモニター・設定」、または「プログラマブルコントローラの実行制御」のハイパーリンクを選択した場合は、ステップS4からステップS5に進む代わりに、ステップS6、ステップS7、ステップS8またはステップS9にそれぞれ進むことになるが、その説明は省略する。
【0016】
この様にHTTPサーバー機能をプログラマブルコントローラでサポートすることにより、ネットワークの通信フォーマットとしてほぼ標準であるHTMLを使用することが可能になる。また汎用HTMLブラウザーは、パーソナルコンピュータからワークステーションまで多様な機種で動作するバージョンが用意されているので、専用のプログラミングツールを用意することが不要となり、柔軟なシステム構成が可能となる。
【0017】
なお、上記実施形態においては、図1に示すように、プログラマブルコントローラ1と、パーソナルコンピュータまたはワークステーション3とをRS232Cポートを有する通信ケーブル2で接続したが、この図1の接続ケーブル2の部分を、図3に示すように、イーサネットのLAN4を用いてもよい。イーサネットのLAN4を用いることにより、複数のプログラマブルコントローラ1A、1B、…を、相手先のIPアドレスを指定することにより切り替え接続することができる。
【0018】
更に、図1において、HTMLテキストを格納する手段16に格納されたHTMLテキストの内容をHTMLブラウザーからの要求で変更できるように構成してもよい。そのためには、HTMLテキストを変更する機能を通信処理手段14に持たせるとともに、HTMLテキスト格納手段16に格納されるHTMLテキストのメニューとして、「システム情報」、「I/O割付け」、「プログラム読み出し・編集」、「データモニター・設定」、「プログラマブルコントローラの実行制御」のメニューの他に「メニュー変更」を設け、HTMLブラウザーから「メニュー変更」を選択すると通信処理手段14がHTMLテキストを変更することとする。HTMLテキストを変更する機能を通信処理手段14に持たせることにより、機能拡張・追加が容易に行えるようになる。
【0019】
また、一般にプログラムコントローラを専用のハードウエアで構成する代わりに、パーソナルコンピュータまたはワークステーション上にプログラムコントローラの機能をソフトウエアで構成して実行させることも行われているが、この場合には、上述の機能もソフトウエアで構成し、パーソナルコンピュータまたはワークステーションでこれを実行するようにしてもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、専用のプログラミングツールが不要となり、安価なオープン機器を用いた経済的なシステムを構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の構成を示すブロック図。
【図2】 一実施形態における動作を説明するフローチャート。
【図3】 本発明の他の実施形態の構成を示すブロック図。
【図4】 従来例の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1、1A、1B…プログラマブルコントローラ(本体)
2…通信ケーブル
3…パーソナルコンピュータまたはワークステーション
4…イーサーネットのLAN
11…シーケンス制御手段
12…データ入出力処理手段
13…実行状態制御・モニター手段
14…通信処理手段
15…HTTPサーバー
16…HTMLテキスト格納手段
Claims (2)
- シーケンス制御機能、データ入出力機能、及び実行状態制御・モニター機能のうちの少なくとも1つの機能を有し、パーソナルコンピュータまたはワークステーションで実行されるプログラミングツールと通信する通信手段を有するプログラマブルコントローラにおいて、
前記通信手段は、HTTPサーバー処理手段と、
HTMLテキストのメニューを格納するHTMLテキスト格納手段と
前記HTMLテキスト格納手段に格納されたHTMLテキストのメニュー内容を前記HTMLブラウザーからの要求で変更する通信処理手段とを
備えたことを特徴とするプログラマブルコントローラ。 - 請求項 1 に記載のプログラマブルコントローラは、パーソナルコンピュータまたはワークステーションで構成したことを特徴とするプログラマブルコントローラ。
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