JP3738787B2 - 資源管理装置及び資源管理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理を行なう複数の計算機システムがネットワークで結ばれたネットワーク情報システムにおいて、前記計算機システムが取り扱う資源の管理装置および管理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に資源管理装置においては、所定の名前付けルールに沿った大域名を、資源の局所名やアドレスや識別子やなんらかの属性値に変換する。この変換処理を名前の解決と呼ぶ。名前の解決を行なうオブジェクトは、名前を解釈し、名前の指し示す実体を与える環境であるので、コンテキストと呼ばれる。コンテキストで、名前解決をした後、一般には、名前に対して定まる資源を扱うハンドルを得る。ハンドルは、例えば、資源がファイルである場合には、ファイルから読み書きするためのファイルハンドルであり、例えば、リモートプリンタであれば、所定のプリントサービスと接続しプリント要求を発行するためのプロセス間通信のポートである。
【0003】
コンテキストは、資源の名前を入力すると、コンテキストで定められた名前解決の結果をもってして資源に対するハンドルを得ることができる。すなわちコンテキストオブジェクトは、名前解決の場を提供するので、この場を名前空間という。
【0004】
例えば、サンマイクロ社のNISは、ネットワークコンピュータシステムの所定の資源の名前の解釈をし名前の解決を行なう。例えば、コンピュータのホスト名をを解決してIPアドレスに変換を行なう場合には、ホスト名tokkyo.pat.co.jpがIPアドレス172.12.23.34などのように変換される。NISではサーバとなるコンピュータではypservと呼ばれるデーモンプログラムが動作し、クライアントとなるコンピュータではypbindと呼ばれるデーモンプログラムが動作する。クライアントとなるコンピュータではypbindと呼ばれるデーモンプログラムが動作している。
【0005】
ユーザのクライアント・プロセスはypbindに名前解決のリクエストを出し、ypbindはプロセス間通信によって、ypservに名前解決のリクエストを出し、ypservは変換のためのデータベースを引くことで名前解決を行なう。解決した結果は、リクエストがたどるのとは逆の経路でクライアントに与えられる。このように、NISはTCP/IP通信によるネットワークを解して、それぞれが連動して動作する名前サービスである。実際にはypservで、名前の変換のためのデータベースを検索して、名前の解決が行なわれるのでypservも一つのコンテキストであるといってよい。
【0006】
従来の資源管理方式の一つとして、例えば、上谷 晃弘著,「ローカルエリアネットワーク イーサネット概説」,改訂2版,丸善株式会社には、米国ゼロックス社のクリアリングハウスサービスの資源管理方式について述べられている。このクリアリングハウスサービスは、分散システムにおける資源の名前に対して、任意個の属性を対応させて管理する資源管理方式による分散データベースである。
【0007】
このクリアリングハウスサービスでは、属性として、資源の種類、パスワード、別名、ファイルサーバの名前、メールボックスの名前、プリンターの名前、グループ、配付先リスト等を扱うことができる。しかし、分散システムの資源に対して、大域的な名前の他に、ユーザ個々に用途やニーズに応じた複数の局所的な名前付けルールに基づく名前を付与して取り扱うことができる機能を提供していない。
【0008】
また、別の資源管理方式として、例えば、清水 謙多郎,前川 守,芦原 評著,「分散オペレーティングシステム UNIXの次にくるもの」,共立出版,pp.243−264と、「コンピュータソフトウェア」,Vol.6、No.3(1989),pp.19−34等に示されているGALAXYオペレーティングシステムの資源管理方式がある。これは、名前を解釈する環境であるコンテキストを複数設け、コンテキストを外部名と変換名と属性リストからなるディレクトリの集合として構成する方式である。
【0009】
この資源管理方式は、ハッシュ表やB−tree等を用いた表により外部名から変換名への対応を保持管理する。そのため、分散システム中の資源に統一的な外部名を付与して取り扱うことが可能となり、操作性が高まる。さらに、同一の資源に対して、コンテキストごとに異なる外部名を付与することができるので、分散システムの資源に対して、用途やニーズに応じた複数の局所的な名前を付与して取り扱うことができる局所的な名前空間を提供することが可能である。しかし、名前付け規則や名前解釈の規則は、すべてのコンテキストで同じであるので、個々のユーザごとに、異なる名前付け規則を規定して、資源の用途やニーズに応じた柔軟な局所名を付与して分散システムの資源を取り扱うことはできない。
【0010】
さらに別の資源管理方式として、Douglas E. Comer,Larry L. Peterson著,“A Model of Name Resolution in Distributed Systems”,Proceedings The 6th International Conference on Distributed Computing Systems,(1986),pp.523−530で示される分散システムにおける名前解決機構がある。この名前解決機構は、所定の資源に対応する名前の解決をクライアント・プロセスが要求すると、クライアント・プロセスが動作している初期コンテキストからスタートして、別のコンテキストとそこで定まる名前に変換する名前変換を繰り返し行なう。この繰り返しによって、コンテキストを次々に移動しながら、最終的には、クライアント・プロセスで要求した名前に対応して定まる資源を実際に管理する最終的なコンテキストと、そのコンテキストで解釈可能な資源識別子に変換する。このモデルによれば、上述のNISのypbindもコンテキストである。
【0011】
この名前解決機構を用いると、資源と名前とその名前を解釈可能なコンテキストを管理することで、分散システムの資源について、コンテキストごとに局所的である局所名を付与して取り扱う資源管理方式を実現することができる。このとき、資源管理方式は名前をコンテキストに作用させて名前の解決を行ない、かつ、解決を再帰的に行なって、最終的なコンテキストと資源識別子に変換するための、システム全体で唯一の名前解決関数を有する。この名前解決関数の機構は、第一の名前を解析して第二の名前を取り出す名前解析と、第二の名前をキーにして表を引き、第二のコンテキストと第三の名前との組を取り出し、第二のコンテキストにプロセスを移動させる名前変換の機能を有するコンテキストによって実現される。
【0012】
上述の資源管理方式では、コンテキストごとに固有の名前解析機能と名前変換機能を持つため、システムに複数の名前付け規則を導入することができる。したがって用途やニーズに応じた複数のコンテキストを用意して、コンテキストごとに局所的でかつ柔軟な名前空間を提供することが可能である。しかし、この資源管理方式の名前変換機能は、一つの名前を一つの名前または複数の名前の組に変換するにとどまるため、第三の名前と第二のコンテキストが表わす資源への操作に対してなされる動作をコンテキストごとに変える方法については言及されていない。このような資源への操作に対してなされる動作をコンテキストごとに変えるには、名前解決機構をコンテキストごとに変えればよいが、この資源管理方式の名前解決機構は、システム全体で共通の名前解決関数を用いているため、コンテキストごとに資源の動作を変えることはできない。
【0013】
また、この文献では、名前解決機構が第1の名前を複数の識別子からなる集合に解決するように拡張することに言及している。この名前解決機構では、第1の名前が別のコンテキストの複数の名前のグループに対応し、例えば、放送型通信を用いて、同じ操作が複数の識別子に適用されるように働くよう説明されている。しかしながらこの名前解決機構では、第1の名前に対する操作が、名前解決機構で解決された複数の識別子に対する異なる操作の合成によって実現することができないし、このような機構を具現化する仕組みについて言及していない。
【0014】
特開平5−216799号公報に開示される名前管理方式は、ある名前空間の名前を別の名前空間の名前に、名前の重複を避けつつ自動的に変換する名前の対応つけの管理方式である。この名前管理方式は、基本的には、上述のDouglas E. Comer,Larry L. Petersonの名前解決機構と同じ機構に基づくもので、同様の問題点を有する。
【0015】
特開平5−189389号公報に開示される階層構造をなす大規模分散計算機システムの接続方法は、階層構造をなす局所的な名前空間のオブジェクトの識別子から、他の局所的な名前空間における前記オブジェクトの識別子を構成するオブジェクトの識別子の管理方式について言及している。このオブジェクトの識別子の管理方式も、基本的には、上述のDouglas E. Comer,Larry L. Petersonの名前解決機構と同じ機構に基づくもので、同じ問題点を有している。
【0016】
特開平5−274274号公報に開示される数種の異種命名システムによる名前で構成された複合名を分解できる連合命名システムのための装置と方法は、複数の異種の命名システムが連合して名前を解決する装置と方法について言及している。この装置と方法は、基本的には、上述のDouglas E. Comer,Larry L. Petersonの名前解決機構と同じ機構に基づき、単に、異種の命名システムが連合して名前を分割する方法とインタフェースについて説明しているに過ぎないので、同じ問題点を有している。
【0017】
特開平5−342134号公報に開示される名前解決装置は、信頼性を規定するパラメータ設定手段と、パラメータによって指定された信頼性の程度に依存して、名前の解決した結果として定まるディレクトリの複製を自動的に作成または消去し、かつ、複製が存在するときには、複製されたディレクトリに名前を解決するように動作する名前解決装置について言及している。この装置と方法は、基本的にはDouglas E. Comer,Larry L. Petersonの名前解決機構と同じ機構に基づき、単に、利用者が与えたパラメータによって自動的にディレクトリの複製を作成し、複製が存在するときには、他のコンテキストに解決を依頼せずに、自ノード内で名前解決を行なうように動作する名前解決装置を説明しているに過ぎないので、同じ問題点を有している。
【0018】
また、上述のいずれの資源管理方式も、コンテキストについて、そのコンテキストが解決可能な名前の一部または全部がメンバであるグループを表わす資源として提供する機構について言及していない。この機構がないため、ユーザが意図するメンバを解決可能な名前とするコンテキストを定めることで、所望のメンバを有するグループ資源を局所的に実現することができない。
【0019】
さらに、上述した名前サービスシステムや名前解決機構を用いた資源管理システムまたは資源管理方式は、いずれも、コンテキストごとに異なる名前付け規則にもとづくユーザの意図を反映させた資源の名前付けを行ない、加えて、コンテキストごとに資源の動作が異なる実現規則に基づく局所的な資源を提供することで、個々のユーザが所望する性質を有する資源や資源グループの実現を規定する局所的な名前を有する局所的な資源の実現を可能とする資源管理方式についてはなんら言及していない。
【0020】
加えて、コンテキストごとに資源の動作が複数の資源の動作から定まる実現規則に基づく局所的な資源を提供することで、個々のユーザが所望する性質を有する資源や資源グループを高い自由度で定めることが可能な局所的な名前を有する局所的な資源の実現を可能とする資源管理方式についてはなんら言及していない。
【0021】
加えて、コンテキストで解決可能な名前の一部または全部をメンバとする局所的な名前を有する局所的なグループ資源の実現を可能とする資源管理方式についてはなんら言及していない。
【0022】
以上に説明した従来の資源管理方式または従来の資源管理方式を採用したシステムは、
(a) 資源の名前と資源の物理的な位置情報を資源管理表または資源管理データベースで管理し、入力された資源の名前から対応する資源の物理的な位置情報を出力する資源管理方式または資源管理方式を採用したシステム、
(b) 資源の名前を解釈し、資源の変換名を出力する複数のコンテキストと、複数のコンテキストにまたがって、一回以上繰り返して名前を単一の変換名に変換することで、変換名を取り扱う単一のコンテキストに到達するための、唯一の名前解決機構を有する資源管理方式を採用したシステム、
(c) 前記(b)に加えて、資源の名前を解釈し、資源の変換名を出力する複数のコンテキストと、複数のコンテキストにまたがって一回以上繰り返して名前を複数の変換名に変換する唯一の名前解決機構を有する資源管理方式を採用したシステム
のいずれかに分類される。
【0023】
上記(a)のシステムでは、第1の資源の名前である第1の名前に対して、第1の資源を実現するシステムでの識別子、または、第1の資源を実現するコンテキストでの識別子と考えられる第1の位置を対応づけて管理する。しかし、分散システム全体で唯一の名前付け規則または名前を解釈する文法と名前解析手段を有するのみである。したがって、第1の資源に対して大域的に定まる第1の名前の他に、第1の資源の利用の用途や利用者のニーズや利用時期に応じて、相異なる複数のコンテキストを用意して、それぞれのコンテキストごとに異なる名前付け規則に加えて、コンテキストごとに動作が異なる局所的な資源を提供する局所的な名前空間を提供することができない。そのため、さまざまな利用者の意図や利用局面に合致した柔軟な分散システムを提供するには、不都合である。
【0024】
上記(b)のシステムでは、各コンテキストごとに独立した名前解析手段を有するため、分散システムに第1の資源に付与する名前について複数の名前付け規則または複数の名前解釈の文法を導入することができるため、第1の資源に対して第1の名前だけでなく、それぞれの名前付け規則または名前解釈文法に従って、相異なるコンテキストごとに独立した第2、第3の名前を付与して取り扱うことができる。したがって、第1の資源の利用用途や利用者のニーズや利用時期に応じて、相異なる複数のコンテキストを用意して、それぞれのコンテキストで有効な複数の局所的な名前を提供することができる。
【0025】
しかし、この資源管理方式では、名前を変換した結果である変換名を処理する名前解決機構は、分散システムに対して唯一であり、かつ、コンテキストごとに変換名の処理方法を変えて、第1の名前に対応する第1の資源に加えて所定の性質を有する局所的な第2の資源をコンテキストごとに実現する方法を提供しない。
【0026】
例えば、第1のコンテキストでは、第1の名前に対して第1の変換名と第2のコンテキストが出力されるとする。次に、第1の変換名と第2のコンテキストで提供される第1の資源に対して、第1のコンテキストで定められる所定の処理を施して、第1の名前に対して、利用者が所望する性質を有する第1の資源から導出される第2の資源を局所的に実現するように、第1の名前を定めることが考えられる。しかし、この資源管理方式では、このような機能を提供することはできない。また、例えば、第3のコンテキストでは、第2の名前に対して第1の変換名と第2のコンテキストが出力されるとする。次に、第1の変換名と第2のコンテキストで提供される第1の資源に対して、第3のコンテキストで定められる第2の所定の処理を施して、第2の名前に対して、利用者が所望する第2の性質を有する第1の資源から導出される第3の資源を局所的に実現するように、第3の名前を定めることも考えられる。しかし、このような機能も提供されない。
【0027】
すなわち この(b)のシステムでは、第1のコンテキストや第3のコンテキストを用意することによって、第1の資源に対して第1の名前や第3の名前としてコンテキストに局所的な名前を与えることはできるが、第1の資源から導かれ、かつ、個々のユーザが所望する性質を有する第2、第3の資源のような資源の局所的な実現を与える機能は提供していない。
【0028】
(c)のシステムでは、(b)に加えて第1の資源に付与する名前について、名前解決の結果として、別の複数の資源に対応付けられるが、第1の資源に対する操作は、解決結果の複数の資源に対するマルチキャスト通信に代表される放送型通信によって、複数の同じ操作に対応づけることが可能である。したがって、第1の資源に対する操作は、解決結果である複数の資源に対して同じ操作が複製されて適用する機能を提供する。
【0029】
しかし、この資源管理方式では、第1の名前に対応する資源が複数の資源であって、かつ、第1の名前が表現する資源に対して適用される処理が、名前解決の結果として、複数のコンテキストの複数の資源に対して、それぞれ異なった所定の処理を施し、その結果を集積して得られるような性質を有する局所的な資源を実現することができない。
【0030】
例えば、(c)のシステムでは、第1の名前は、複数のコンテキストと複数の変換名X,Y,Zと、複数の資源に対してそれぞれ適用される所定の手続きx,y,zによって展開される。第1の名前に対する操作は、手続きx,y,zを用いて、変換名X,Y,Zにそれぞれ対応する資源に対して操作を施し、その結果を集積して実現されるような名前解決機構と資源の実現機構の提供が望まれる。しかし、このような名前解決機構や資源の実現機構は提供されていない。したがって、第1の名前が表わす第4の資源が、複数の資源から実現され、かつ複数の資源に対して所定の処理を施すことで所望の性質を有するように、第4の局所的な名前を有する局所的な資源を個々のユーザが自由に実現することができない。
【0031】
また、(a)、(b)、(c)いずれのシステムについても、コンテキスト自身が、コンテキストが解決可能な名前の集合の一部または全部をメンバに有するグループ資源として動作するような機構を提供しないので、ユーザが、コンテキストが解決可能な名前の集合を規定することで、ユーザの意図を反映したコンテキストを実現しても、集合の一部または全部をメンバに有するグループ資源は構成できない。
【0032】
以上をまとめていえば、従来知られる資源管理方式では、局所的に管理される資源に対して、大域的な名前を付与して大域的に取り扱うことができ、また、所定の資源やグループに対して、コンテキストごとに定まる複数の名前を与え、コンテキストごとに局所的な名前として取り扱う機能を提供している。しかし、大域的な資源に対して、所定の処理を施すことでなされるような、コンテキストごとに異なる動作を有する資源を規定し、かつ、コンテキストごとに異なる名前付け規則に基づく局所名を付与する機能を提供することはできない。また、複数の資源にそれぞれ異なる処理を施して、その結果を集積することによって、あたかも、個々のユーザが所望する性質を有する単一の局所的な名前を持つ局所的な資源が実在するかのように取り扱う機能を提供することはできない。加えて、コンテキストが解決可能な名前の集合の一部または全部をメンバに有するグループ資源として動作するような機構を提供できない。その結果、個々のユーザのアクセス方法の嗜好や意図を反映したユーザごとに局所的な資源アクセスのための名前空間を提供する柔軟性の高い分散システムを具現化するには、不都合である。
【0033】
上述のように、従来の資源管理装置における名前の解決は、コンテキストの動作を定める変換表または変換のためのデータベースを使って入力された名前から別の名前やアドレスに解決している。この種のシステムでは、コンテキストの移転は、変換表や変換のためのデータベースを複写することで行なわれる。複写した変換表をコンテキストが名前解決に使うように設定することで、移転元のコンテキストと動作を同じくするコンテキストを、移転先で容易に再現できる。
【0034】
例えば、上述のNISの場合は、コンテキストの移転元を甲とし、移転先を乙とすると、甲と乙でypservを動作させ、名前解決を定める変換表や変換のためのデータベースを甲から乙へ複写することでなされる。NISの場合は、甲はマスターサーバと呼び、乙はスレーブサーバと呼ぶ。甲と乙の間で、マップと呼ばれる変換表を所定の手順でネットワークを介して送受するツールが提供されている。入力された名前から変換表や変換のためのデータベースを用いて別の名前に解決する名前解決の方式を用いた資源管理装置において、変換表や変換のためのデータベースを複写することで、コンテキストを移転する方式では、コンテキストの移転先のユーザの事情で、コンテキストの名前解決の動作をカスタマイズしたり、解決された後に指し示す資源や資源の属性または資源の性質をカスタマイズする機能は提供していなかった。
【0035】
たとえば、変換表や変換のためのデータベースは単にコピーされるに過ぎないので、移転された側の事情によって、解決の動作をカスタマイズするためには変換表やデータベースの形式や動作を知った上で、これらを改変する必要があるため、カスタマイズは簡単ではなかった。また、乙があらかじめ有していた変換表やデータベースと移転されたデータベースを併合する機能を有していない。
【0036】
上述の特開平5−216799号公報に開示される名前管理方式では、乙があらかじめ有していた変換表やデータベースと移転されたデータベースを併合する際に、名前の重複を避けるように、変換表や変換のためのデータベースを矛盾なく保つようにするが、重複を避ける手段は乙が自由に選べるものではないので、乙の事情に則したカスタマイズの機能は提供していない。
【0037】
また、いずれのシステムにおいても、解決したい名前に対応する資源が入出力するデータフォーマットや、資源が有する属性を移転された側の事情によってカスタマイズする機能を有しておらず、変換表やデータベースにも含まれていないので、この類いのカスタマイズは困難であった。
【0038】
また、上述の特開平5−274274に開示される連合命名システムのための装置においても、任意の命名システムを移転することと、移転が行なわれた後に移転先において、移転された命名システムを低いコストで移転前から存在する命名システムと連合させるときに移転先の事情に合わせて命名システムの動作を改変する仕組みは明らかにしていない。
【0039】
従来の技術では、ある名前空間の名前を別の名前空間の名前に、名前の重複を避けつつ自動的に変換する名前の対応づけを行なう管理方式である。この方式では、乙があらかじめ有していた変換表やデータベースと、移転されたデータベースを併合する際に、名前の重複を避けるように、変換表や変換のためのデータベースを矛盾なく保つようにするが、重複を避ける手段は乙が自由に選べるものではないので、乙の事情に則したカスタマイズの機能は提供していない。任意のコンテキストに属する名前解釈の方法と名前解決の方法を複写し、交換または移転し、複写先や移転先の名前システムにカスタマイズして組み込むためのコンテキストの移転方式を明らかにしていない。
【0040】
このように、従来のコンテキストの移転の方式を採用したシステムは、移転元のユーザ甲から移転先のユーザ乙へコンテキストを移転する手段と移転した後で、乙があらかじめ有するコンテキストと甲から移転したコンテキストを乙の所望する形で併合する機能を提供しない。甲から、甲がすでに設計した名前空間を提供するコンテキストを乙が複写し入手して、乙の名前空間にマージすることを考える。この際に、乙の事情で乙が定めるやりかたで名前の重複を回避したり、名前が解決された後に示す資源を、同等な別の資源、例えばオリジナルとは所定の方式で内容が同一に維持されているレプリカを指し示すように、甲から複写した名前空間をカスタマイズして乙の名前空間に組み込むことは困難であった。そのため、複数のユーザ同士でコンテキストを共有したり、複写、交換をしてカスタマイズして使うなどのコンテキストの流布や再利用が困難であった。
【0041】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、大域的な資源に対して所定の処理を施すことによって、個々のユーザがそれぞれ所望する性質を有する局所的な名前を持つ局所的な資源を取り扱う機能を提供し、加えて、複数の資源にそれぞれ異なる処理を施して、その結果を集積することで、あたかも、個々のユーザが所望する性質を有する単一の局所的な名前を持つ局所的な資源が実在するかのように取り扱う機能を提供することで、個々のユーザのアクセス方法の嗜好や意図を反映したユーザごとに局所的な資源アクセスのための名前空間を提供する柔軟性の高い分散システムを具現化することのできる資源管理装置および資源管理方法を提供することを目的とするものである。
【0042】
また、所望の名前空間を有しない資源管理装置においても、他の資源管理装置で管理されている名前空間を転送することによってその名前空間を実現し、利用に供することのできる資源管理装置を提供し、よりコンパクトでより柔軟性の高い資源管理装置および資源管理方法を提供することを目的とするものである。
【0043】
さらに、ユーザ個々のアクセスする資源をカスタマイズするコンテキストを、ユーザ間で複写、交換、移送することで、資源を使いやすくカスタマイズした仮想的な資源を構成する方法や、すでに具現化された資源のデータ処理を行なう手続きをコンテキストに組み込んで、仮想的な資源を構成する方法を、流布することができる資源管理装置および資源管理方法を提供することを目的とするものである。
【0044】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理装置において、属性と対応づけられた複数のコンテキスト保持手段と、コンテキスト検索手段と、コンテキスト選択手段と、コンテキスト抽出手段と、名前解決手段を有し、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段を有し、前記コンテキスト検索手段は、前記コンテキスト検索式を入力して該コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を検索するものであり、前記名前解決手段は、前記コンテキスト保持手段内の前記名前変換手段により変換された第1の資源実現表現または第2の資源実現表現を受け取り第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列の資源名を前記コンテキスト検索手段により検索された前記コンテキスト保持手段に対して出力するとともに第1の資源実現表現を名前解決結果として出力するものであり、前記コンテキスト選択手段は、コンテキストの集合を表す式を入力とし前記コンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に出力するものであり、前記コンテキスト抽出手段は、前記コンテキスト選択手段が出力したコンテキスト検索式に基づいて前記コンテキスト検索手段が検索を行なった結果を入力とし検索された前記コンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報をコンテキスト表現として出力することを特徴とするものである。
同様に請求項17に記載の発明は、情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理方法において、属性と対応づけられた複数のコンテキスト保持手段を有し、それぞれの前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段を有してなり、コンテキストの集合を表す式を入力としてコンテキスト選択手段がコンテキスト検索式を出力し、前記コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段をコンテキスト検索手段で検索し、検索された前記コンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報をコンテキスト表現としてコンテキスト抽出手段で生成して出力することを特徴とするものである。
【0045】
請求項2に記載の発明は、情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理装置において、属性と対応づけられた複数のコンテキスト保持手段と、コンテキスト検索手段と、コンテキスト選択手段と、名前解決手段を有し、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、前記コンテキスト選択手段からの要求に応じコンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報をコンテキスト表現として出力するコンテキスト抽出手段を有し、前記コンテキスト検索手段は、前記コンテキスト検索式を入力して該コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を検索するものであり、前記名前解決手段は、前記コンテキスト保持手段内の前記名前変換手段により変換された第1の資源実現表現または第2の資源実現表現を受け取り第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列の資源名を前記コンテキスト検索手段により検索された前記コンテキスト保持手段に対して出力するとともに第1の資源実現表現を名前解決結果として出力するものであり、前記コンテキスト選択手段は、前記コンテキストの集合を表す式を入力とし前記コンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に出力して検索結果をもとに検索されたコンテキスト保持手段中の前記コンテキスト抽出手段に対して前記コンテキスト表現を要求し得られたコンテキスト表現の集合を出力することを特徴とするものである。
同様に請求項18に記載の発明は、情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理方法において、属性と対応づけられた複数のコンテキスト保持手段を有し、それぞれの前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、当該コンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報をコンテキスト表現として出力するコンテキスト抽出手段を有してなり、コンテキストの集合を表す式を入力としてコンテキスト選択手段がコンテキスト検索式を出力し、前記コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段をコンテキスト検索手段で検索し、検索されたコンテキスト保持手段中の前記コンテキスト抽出手段に対して前記コンテキスト表現を要求し、得られたコンテキスト表現の集合を出力することを特徴とするものである。
【0046】
請求項3に記載の発明は、情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理装置において、属性と対応づけられた複数のコンテキスト保持手段と、コンテキスト検索手段と、コンテキスト選択手段と、コンテキスト抽出手段を有し、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、該名前変換手段から受け取る第1の資源実現表現を出力するとともに第2の資源実現表現を受け取ると該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列中のコンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に渡し検索により特定されるコンテキスト保持手段に資源名を出力して第1の資源実現表現を受け取り出力する名前解決手段を有し、前記コンテキスト検索手段は、前記コンテキスト検索式を入力して該コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を検索するものであり、前記コンテキスト選択手段は、前記コンテキストの集合を表す式を入力とし前記コンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に出力するものであり、前記コンテキスト抽出手段は、前記コンテキスト選択手段が出力したコンテキスト検索式に基づいて前記コンテキスト検索手段が検索を行なった結果を入力とし検索された前記コンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報をコンテキスト表現として出力することを特徴とするものである。
同様に請求項19に記載の発明は、情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理方法において、属性と対応づけられた複数のコンテキスト保持手段を有し、それぞれの前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、該名前変換手段から受け取る第1の資源実現表現を出力するとともに第2の資源実現表現を受け取ると該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列中のコンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に渡し検索により特定されるコンテキスト保持手段に資源名を出力して第1の資源実現表現を受け取り出力する名前解決手段を有してなり、コンテキストの集合を表す式を入力としてコンテキスト選択手段がコンテキスト検索式を出力し、前記コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段をコンテキスト検索手段で検索し、検索された前記コンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報をコンテキスト表現としてコンテキスト抽出手段で生成して出力することを特徴とするものである。
【0047】
請求項4に記載の発明は、情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理装置において、属性と対応づけられた複数のコンテキスト保持手段と、コンテキスト検索手段と、コンテキスト選択手段を有し、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、該名前変換手段から受け取る第1の資源実現表現を出力するとともに第2の資源実現表現を受け取ると該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列中のコンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に渡し検索により特定されるコンテキスト保持手段に資源名を出力して第1の資源実現表現を受け取り出力する名前解決手段と、前記コンテキスト選択手段からの要求に応じコンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報をコンテキスト表現として出力するコンテキスト抽出手段を有し、前記コンテキスト検索手段は、前記コンテキスト検索式を入力して該コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を検索するものであり、前記コンテキスト選択手段は、前記コンテキストの集合を表す式を入力とし前記コンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に出力して検索結果をもとに検索されたコンテキスト保持手段中の前記コンテキスト抽出手段に対してコンテキスト表現を要求し得られたコンテキスト表現の集合を出力することを特徴とするものである。
同様に請求項20に記載の発明は、情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理方法において、属性と対応づけられた複数のコンテキスト保持手段を有し、それぞれの前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、該名前変換手段から受け取る第1の資源実現表現を出力するとともに第2の資源実現表現を受け取ると該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列中のコンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に渡し検索により特定されるコンテキスト保持手段に資源名を出力して第1の資源実現表現を受け取り出力する名前解決手段と、前記コンテキスト選択手段からの要求に応じコンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報をコンテキスト表現として出力するコンテキスト抽出手段を有してなり、コンテキストの集合を表す式を入力としてコンテキスト選択手段がコンテキスト検索式を出力し、前記コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段をコンテキスト検索手段で検索し、検索されたコンテキスト保持手段中の前記コンテキスト抽出手段に対して前記コンテキスト表現を要求し、得られたコンテキスト表現の集合を出力することを特徴とするものである。
【0048】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の資源管理装置において、前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源データベースと、前記名前解決手段より出力された第1の資源実現表現に含まれる資源検索式を入力して前記資源データベースより該資源検索式に対応する実資源を検索する資源データベース検索手段と、前記名前解決手段により出力された第1の資源実現表現に含まれる第1の実現要素列を解釈し解釈結果を前記資源データベース検索手段により検索された実資源に対して実行して資源を生成する資源実現手段を有することを特徴とするものである。
【0049】
請求項6に記載の発明は、請求項3または4に記載の資源管理装置において、前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源データベースと、前記名前解決手段より出力された第1の資源実現表現に含まれる資源検索式を入力して前記資源データベースより該資源検索式に対応する実資源を検索する資源データベース検索手段を設け、前記コンテキスト保持手段は、前記名前解決手段により出力された第1の資源実現表現に含まれる第1の実現要素列を解釈し解釈結果を前記資源データベース検索手段により検索された実資源に対して実行して資源を生成する資源実現手段をさらに有し、前記コンテキスト抽出手段は、前記資源実現手段の情報を含めたコンテキスト表現の集合を出力することを特徴とするものである。
【0050】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の資源管理装置において、前記コンテキスト表現は、前記コンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を生成するコンテキスト自己展開手段を有していることを特徴とするものである。
【0051】
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の資源管理装置において、さらに、前記計算機システムから分離可能な媒体に前記コンテキスト抽出手段が出力した前記コンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報を書き込む複製手段を有することを特徴とするものである。
【0052】
請求項9に記載の発明は、情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理装置において、コンテキスト検索手段と、コンテキスト展開手段と、名前解決手段を少なくとも有し、前記コンテキスト展開手段は、コンテキスト保持手段を合成するために必要なコンテキスト表現の集合を受け取り該集合中のコンテキスト表現から前記コンテキスト検索手段が検索可能なコンテキスト保持手段を合成するものであり、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段を含み、前記コンテキスト検索手段は、コンテキスト検索式を入力して該コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を検索するものであり、検索されたコンテキスト保持手段に解決すべき資源名を渡し、前記名前解決手段は、前記コンテキスト保持手段により変換された第1の資源実現表現または第2の資源実現表現を受け取り第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列の資源名を前記コンテキスト検索手段により検索された前記コンテキスト保持手段に対して出力するとともに第1の資源実現表現を名前解決結果として出力するものであることを特徴とするものである。
同様に請求項21に記載の発明は、情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理方法において、コンテキスト保持手段を合成するために必要なコンテキスト表現の集合を受け取ると、該集合中のコンテキスト表現からコンテキスト検索手段が検索可能なコンテキスト保持手段をコンテキスト展開手段で合成し、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段を含んでなり、入力されたコンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を前記コンテキスト検索手段で検索し、検索されたコンテキスト保持手段に解決すべき資源名を渡して該コンテキスト保持手段により変換された第1の資源実現表現または第2の資源実現表現を受け取り、第2の資源実現表現を受け取った場合には該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列の資源名を前記コンテキスト検索手段により検索された前記コンテキスト保持手段に渡して第1の資源実現表現または第2の資源実現表現を受け取る処理を繰り返し、第1の資源実現表現を受け取った場合には該第1の資源実現表現を名前解決結果として出力することを特徴とするものである。
【0053】
請求項10に記載の発明は、情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理装置において、コンテキスト検索手段と、コンテキスト展開手段を少なくとも有し、前記コンテキスト展開手段は、コンテキスト保持手段を合成するために必要なコンテキスト表現の集合を受け取り該集合中のコンテキスト表現から前記コンテキスト検索手段が検索可能なコンテキスト保持手段を合成するものであり、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、該名前変換手段から受け取る第1の資源実現表現を出力するとともに第2の資源実現表現を受け取ると該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列中のコンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に渡し検索により特定されるコンテキスト保持手段に資源名を出力して第1の資源実現表現を受け取り出力する名前解決手段を含み、前記コンテキスト検索手段は、コンテキスト検索式を入力して該コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を検索するものであり、検索されたコンテキスト保持手段に解決すべき資源名を渡すことを特徴とするものである。
同様に請求項22に記載の発明は、情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理方法において、コンテキスト保持手段を合成するために必要なコンテキスト表現の集合を受け取ると、該集合中のコンテキスト表現からコンテキスト検索手段が検索可能なコンテキスト保持手段をコンテキスト展開手段で合成し、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、該名前変換手段から受け取る第1の資源実現表現を出力するとともに第2の資源実現表現を受け取ると該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列中のコンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に渡し検索により特定されるコンテキスト保持手段に資源名を出力して第1の資源実現表現を受け取り出力する名前解決手段を含み、入力されたコンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を前記コンテキスト検索手段で検索し、検索されたコンテキスト保持手段に解決すべき資源名を渡して前記第1の資源実現表現を名前解決結果として得ることを特徴とするものである。
【0054】
請求項11に記載の発明は、請求項9または10に記載の資源管理装置において、前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源データベースと、前記名前解決手段より出力された第1の資源実現表現に含まれる資源検索式を入力して前記資源データベースより該資源検索式に対応する実資源を検索する資源データベース検索手段と、前記名前解決手段あるいは前記コンテキスト検索手段中の名前解決手段により出力された第1の資源実現表現に含まれる第1の実現要素列を解釈し解釈結果を前記資源データベース検索手段により検索された実資源に対して実行して資源を生成する資源実現手段を有することを特徴とするものである。
【0055】
請求項12に記載の発明は、情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理装置において、前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源データベースと、前記資源データベースより実資源を検索する資源データベース検索手段と、コンテキスト検索手段と、コンテキスト展開手段を少なくとも有し、前記コンテキスト展開手段は、コンテキスト保持手段を合成するために必要なコンテキスト表現の集合を受け取り該集合中のコンテキスト表現から前記コンテキスト検索手段が検索可能なコンテキスト保持手段を合成するものであり、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、該名前変換手段から受け取る第1の資源実現表現を出力するとともに第2の資源実現表現を受け取ると該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列中のコンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に渡し検索により特定されるコンテキスト保持手段に資源名を出力して第1の資源実現表現を受け取り出力する名前解決手段と、前記名前解決手段により出力された第1の資源実現表現に含まれる第1の実現要素列を解釈し解釈結果を前記資源データベース検索手段により検索された実資源に対して実行して資源を生成する資源実現手段を含み、前記資源データベース検索手段は、前記名前解決手段より出力された第1の資源実現表現に含まれる資源検索式を入力して前記資源データベースより該資源検索式に対応する実資源を検索するものであり、前記コンテキスト検索手段は、コンテキスト検索式を入力して該コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を検索するものであり、検索されたコンテキスト保持手段に解決すべき資源名を渡すことを特徴とするものである。
同様に請求項23に記載の発明は、情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理方法において、コンテキスト保持手段を合成するために必要なコンテキスト表現の集合を受け取ると、該集合中のコンテキスト表現からコンテキスト検索手段が検索可能なコンテキスト保持手段をコンテキスト展開手段で合成し、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、該名前変換手段から受け取る第1の資源実現表現を出力するとともに第2の資源実現表現を受け取ると該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列中のコンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に渡し検索により特定されるコンテキスト保持手段に資源名を出力して第1の資源実現表現を受け取り出力する名前解決手段と、前記名前解決手段により出力された第1の資源実現表現に含まれる第1の実現要素列を解釈し解釈結果を前記資源データベース検索手段により検索された実資源に対して実行して資源を生成する資源実現手段を含んでなり、入力されたコンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を前記コンテキスト検索手段で検索し、検索されたコンテキスト保持手段に解決すべき資源名を渡して前記第1の資源実現表現を得て、該第1の資源実現表現に含まれる資源検索式に対応する実資源を資源データベース検索手段により前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための前記資源データベースから検索することを特徴とするものである。
【0056】
請求項13に記載の発明は、請求項9ないし12のいずれか1項に記載の資源管理装置において、前記コンテキスト展開手段は、前記計算機システムに装填された前記計算機システムから分離可能な媒体よりコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報を読み出し、コンテキスト保持手段を展開することを特徴とするものである。
【0057】
請求項14に記載の発明は、請求項9ないし13のいずれか1項に記載の資源管理装置において、前記コンテキスト表現は、前記コンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を生成するコンテキスト自己展開手段を含んでおり、前記コンテキスト展開手段は、前記コンテキスト表現の集合を受け取り該集合中のコンテキスト表現が有する前記コンテキスト自己展開手段を起動することによって前記コンテキスト検索手段を検索可能に展開するものであることを特徴とするものである。
【0058】
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の資源管理装置において、前記コンテキスト展開手段は、前記計算機システムに装填された前記計算機システムから分離可能な媒体より前記コンテキスト表現を読み出すことを特徴とするものである。
【0059】
請求項16に記載の発明は、請求項9ないし15のいずれか1項に記載の資源管理装置において、前記コンテキスト展開手段は、展開するコンテキスト保持手段中の名前変換手段を書き換え可能であることを特徴とするものである。
【0060】
【発明の実施の形態】
以下、説明する各実施の形態では、情報処理を行なう複数の計算機システムがネットワーク上に分散配置され、個々の計算機システムごとに局所的または大域的に管理する計算機システムで扱う資源に関して、個々のユーザが所望する性質を有する資源を、個々のユーザに局所的な資源として取り扱うことが可能な資源の管理方式について示している。各実施の形態は、資源としてファイルシステム、特に、ディレクトリに代表されるグループやファイルを、ユーザごとに局所化する場合の動作について解説するものを含む。資源としては、ファイルシステムのファイルやグループに限らない。例えば、資源はSGML(ISO8879:Standard Generalized Markup Language)を拡張したHTML(Hyper Text Markup Language)としてよく知られる文法で表現されるハイパーテキスト文書であってもよい。
【0061】
一般的には、この発明の資源の管理方式は、ホストやメモリやファイルやグループやポートやプロセスやユーザやデータベースなど、計算機システムにおいて、名前を付与して、その名前に対して、名前が示す資源への操作が適用できるハンドルが得られる資源を取り扱うように実現してもよい。例えば、ファイル資源に対する操作は、ファイル操作であるオープンやリードやライトやクローズが適用可能であるとするが、これに限定するものではない。これらの一部であってもよいし、シークが可能であってもよい。
【0062】
グループ資源に対する操作はメンバ表示であるとするが、これに限定するものではない。メンバ追加やメンバ削除ができてよい。また、HTMLに対する操作はHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)としてよく知られるプロトコルで規定されているいずれかの操作が可能であってよい。
【0063】
ハンドルは、例えば、ファイル資源の場合にはファイルをオープンして得られるファイルIDであるとするが、オープンしたファイルの属性を格納したファイル構造体に対するポインタであってもよい。また、ファイルに対する操作が適用可能なソケットIDまたはソケット構造体に対するポインタであってもよい。一般的には、資源に対する操作を適用するための口であれば、何でもよい。
【0064】
以下の実施の形態は、単一の計算機システムの単一プロセスとして実現する資源の管理方式について解説するものを含むが、単一プロセスとして実現することは必須ではない。一般的には、この発明の資源の管理方式は、単一または複数の計算機システム上で互いに通信を行なって動作する複数のプロセスとして実現してもよい。
【0065】
また、以下の実施の形態は、手続き指向による資源の管理方式を含むが、手続き指向によって実現することは必須ではない。オブジェクト指向によって実現してもよい。一般的には、この発明の資源の管理方式は、手続き指向、オブジェクト指向を含むいかなる実現方式を用いてもよい。
【0066】
さらに、以下の実施の形態では、通信はポートを用いたメッセージ通信として実現する資源の管理方式を含むが、ポートを用いたメッセージ通信として実現することは必須ではない。一般的には、この発明の資源の管理方式は、リモートプログラム、リモートプロシージャ、ソケット、シェアードメモリを含むいかなるプロセス間の通信を用いて実現してもよい。
【0067】
図1、図2は、本発明の資源管理装置の第1の実施の形態を示すブロック図である。図中、1−iはコンテキスト保持部、2−iは属性保持部、3−iは名前解析部、4−iは名前変換部、5は名前解決部、6は資源実現部、7−iは資源保持部、8は資源管理部、9は通信部、10,14はコンテキストデータベース部、11,15はコンテキストデータベース検索部、12はコンテキスト選択部、13はコンテキスト抽出部、16はコンテキスト展開部、21,22は資源管理装置である。まず、図1に示した資源管理装置21から説明する。
【0068】
コンテキスト保持部1−1〜1−Nには、属性保持部2−1〜2−N、名前解析部3−1〜3−N、名前変換部4−1〜4−Nがそれぞれ設けられている。属性保持部2−1〜2−Nには、それぞれコンテキスト保持部1−1〜1−Nに付けられた任意個の属性が、その属性名と属性値のペアのリストとして保持されている。
【0069】
名前解析部3−1〜3−Nは、それぞれ、入力される資源の名前を解析する。一般に名前解析部は、形式言語理論における字句解析、構文解析を行なって解析結果を出力するものであってよい。例えば、形式言語理論における正規表現を字句解析に用い、字句解析の結果であるトークンを形式言語理論における文脈自由文法に基づき構文解析を行なうために、LRパーサやLALRパーサを用いてもよい。
【0070】
名前変換部4−1〜4−Nは、それぞれ、名前解析部3−1〜3−Nで解析された結果を受け、解析結果を第1または第2の資源実現表現に変換する。第1の資源実現表現は、資源検索式を要素とする第1の資源要素列と、その第1の資源要素列を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組から構成される。ここで、資源検索式は、計算機システム内にあらかじめ実現されている実資源を指定するための検索式である。また、第2の資源実現表現は、コンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と、その第2の資源要素列を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組から構成される。変換された第1または第2の資源実現表現は名前解決部4に出力される。
【0071】
名前解決部5は、コンテキスト保持部1−1〜1−Nが出力した資源の名前に対応する第1または第2の資源実現表現を受け取る。このとき、第2の資源実現表現を受け取った場合には、第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列の資源名を、コンテキストデータベース検索部11によりコンテキスト検索式に基づいて検索されたコンテキスト保持部に対して出力する。資源名を出力したコンテキスト保持部からは、第1または第2の資源実現表現が返される。このようにして、連鎖的にコンテキスト保持部を適用することによって、第1の資源実現表現が得られる。得られた第1の資源実現表現のすべてあるいはいずれかに対応する名前解決結果が資源実現部6に対して出力される。
【0072】
資源実現部6は、名前解決部5から出力された名前解決結果を入力し、その名前解決結果に対応する資源のハンドルを出力する。ユーザは、資源実現部6から出力されるハンドルを用いることによって、入力した局所的な資源名に対応する仮想的な資源に対してアクセス及び処理を行なうことが可能である。
【0073】
資源保持部7−1〜7−Mは、それぞれ、あらかじめ実現されている資源を保持するとともに、資源識別子res−1〜res−Mが付与されている。
【0074】
資源管理部8は、資源保持部7−1〜7−Mが保持している資源を、大域的に、または特定の計算機システムに局所的に管理しており、資源検索式に従ってあらかじめ実現されている資源を特定する。
【0075】
通信部9は、名前解決部5、資源実現部6、資源管理部8、コンテキストデータベース部10の間の通信を行なう。また、他の資源管理装置との通信を行ない、コンテキスト集合の抽出を行なうためのコンテキスト検索式を受け取ると、コンテキストデータベース部10内のコンテキスト選択部12に渡し、コンテキスト抽出部13でコード化されたコンテキスト表現を転送する。
【0076】
コンテキストデータベース部10は、N個のコンテキスト保持部1−1〜1−Nをコンテキスト集合として管理している。コンテキストデータベース部10は、一般には任意個の集合を管理し、集合に対して名前を付与しておき、集合の名前を用いて参照する。図1では、コンテキスト集合は集合“Context−A”としている。集合が1個のみである場合は名前を付与せずにこれを参照してもよい。
【0077】
また、コンテキストデータベース部10には、コンテキストデータベース検索部11、コンテキスト選択部12、コンテキスト抽出部13が設けられている。コンテキストデータベース検索部11は、属性を用いて記述されているコンテキスト検索式を受け取り、そのコンテキスト検索式を満足する属性を有しているコンテキスト保持部をコンテキスト集合から探し出す。検索結果は、例えばコンテキスト保持部に対するリファレンスの集合として出力することができる。
【0078】
コンテキスト選択部12は、通信部9にコンテキスト集合の抽出を行なうためのコンテキスト検索式が入力されたとき、このコンテキスト検索式をコンテキストデータベース検索部11に渡して、コンテキスト検索式を満足するコンテキスト保持部の集合を得て、コンテキスト抽出部13に出力する。
【0079】
コンテキスト抽出部13は、コンテキスト保持部に対するリファレンスの集合を入力とし、そのリファレンスによって示されるコンテキスト保持部と等価なコンテキスト保持部を合成するために必要な情報をコンテキスト表現として出力する。一般的にはコンテキスト表現の形式は、どのような言語を用いたものでもよい。例えば、コンテキスト保持手段が占めるメモリ等の記憶域をアドレスの小さい順に読み出したバイナリ・ダンプ形式、リスト形式の表現によく用いられるS式表現、正規表現、あるいは、特定のプログラム言語の文法に基づく形式であっても良い。以下の説明では、一例としてS式表現を用いた例を示している。
【0080】
次に、図2に示した資源管理装置22について説明する。ここでは、名前解決部5、資源実現部6、通信部9、コンテキストデータベース部14を有している。名前解決部5、資源実現部6については、上述の資源管理装置21と同様である。
【0081】
通信部9は、名前解決部5、資源実現部6、コンテキストデータベース部14の間の通信を行なう。また、他の資源管理装置との通信を行ない、特に、他の資源管理装置から受け取ったコンテキスト表現をコンテキスト展開部16に渡す処理も行なう。
【0082】
コンテキストデータベース部14は、L個のコンテキスト保持部1−1〜1−Lをコンテキスト集合として管理している。コンテキストデータベース部14は、一般には任意個のコンテキストの集合を管理し、集合に対して名前を付与し、参照する。図2では、コンテキスト集合は集合“Context−B”としている。コンテキストの集合が1個のみである場合は名前を付与せずに参照するように構成することもできる。コンテキスト保持部1−1〜1−Lは、上述の資源管理装置21と同様の構成である。
【0083】
コンテキストデータベース部14には、コンテキストデータベース検索部15、コンテキスト展開部16が設けられている。コンテキスト展開部16は、通信部9で受け取ったコンテキスト表現に従い、コンテキスト保持部を合成してコンテキストデータベース検索部15に渡す。コンテキストデータベース検索部15は、属性を用いて記述されているコンテキスト検索式を受け取り、そのコンテキスト検索式を満足する属性を有しているコンテキスト保持部をコンテキスト集合から探し出す。検索結果は、例えばコンテキスト保持部に対するリファレンスの集合として出力することができる。また、コンテキスト展開部16で構成されたコンテキスト保持部の登録処理も行なう。
【0084】
次に、本発明の資源管理装置の第1の実施の形態における具体的な動作の一例を説明する。図3は、本発明の資源管理装置の第1の実施の形態における複数の資源管理装置の接続の一例の説明図である。以下の説明では、資源管理装置21と資源管理装置22とが論理的に接続されているものとする。一般には、資源管理装置21と資源管理装置22は、それぞれ、1つの計算機システムあるいは複数の計算機システム上に構築され、ネットワークや回線等によって接続される。あるいは、1つの計算機システム上に構築され、メッセージ機構等の通信手段によって接続される。各資源管理装置は複数の他の資源管理装置との間で通信が可能であるが、ここでは簡単のために図3に示したような1対1の論理的な接続がなされているものとする。
【0085】
資源管理装置21において、属性保持部2−1〜2−Nには、所有者を表わす属性“owner”、変更日時を表わす“mdate”、カテゴリを表わす“category”の3つの属性が、属性名と属性値のペアのリストとして保持されている。属性値は、それぞれ、property.owner、property.mdate、property.categoryとして参照することができる。属性保持部2−1のproperty.ownerの値は“Smith”、property.mdateの値は95.3.18、property.categoryの値は“picture”であり、属性保持部2−2のproperty.ownerの値は“Smith”、property.mdateの値は95.11.14、property.categoryの値は“picture”であり、属性保持部2−3から属性保持部2−Nまでの全てのproperty.ownerの値は“Bill”、property.mdateの値は95.3.3、property.categoryの値は“sound”であるとする。
【0086】
また、名前解析部3−1は入力された全ての名前をそのまま出力する。この名前解析部3−1で行なわれる、名前をそのまま出力する手続きを手続き3−1とする。同様に、名前解析部3−2は、入力された名前を構成する文字を先頭から解析し、最初に現われる文字“.”よりも前の文字列“文字列1”と、最初に現われる“.”よりも後ろの文字列“文字列2”に分離し、文字列1と文字列2の2項組<文字列1,文字列2>を出力する。この名前解析部3−2で行なわれる名前の解析を行なう処理の手続きを手続き3−2とする。
【0087】
名前変換部4−1は名前name1に対して資源実現表現<{},{res−1}>を出力する。この資源実現表現は、実現要素列が空で、資源要素列が資源識別子res−1からなる資源検索式から構成されている。すなわち、資源識別子res−1を有する資源をそのまま用いることを意味し、この資源実現表現は資源識別子res−1のみと同等である。そのため、ここでは名前変換部4−1は名前name1に対して資源識別子res−1が出力されるものとする。この名前変換部4−1で行なわれる名前name1から資源識別子res−1への変換を行なう手続きを手続き4−1とする。名前変換部4−2で行なわれる名前の変換も同様に名前name2から資源識別子res−2への変換であるものとし、名前変換部4−2で行なわれる名前の変換を行なう手続きを手続き4−2とする。
【0088】
さらに、名前解決部5は、入力された資源検索式および資源実現表現中の資源検索式を全てそのまま出力するものとする。
【0089】
いま、資源管理装置21のコンテキストデータベース10に登録されているコンテキストのうち、所有者を表わす属性値が“Smith”に等しく、かつ、変更日時を表わす属性値が95年3月16日よりも新しく、かつ、カテゴリを表わす属性値が“picture”であるようなコンテキストを検索し、資源管理装置22に転送する場合を考える。
【0090】
図4は、本発明の資源管理装置の第1の実施の形態においてコンテキストの抽出を行なう動作の一具体例におけるコンテキスト検索式の一例の説明図である。上述のようなコンテキスト保持部を検索し、コンテキスト表現を転送する場合、例えば、図4(A)に示すようなコンテキスト検索式OQL−1−1を通信部9に入力すればよい。このコンテキスト検索式OQL−1−1は、Object Database Management Group(ODMG)の提案するC++ Object Query Language:C++ OQLに準拠して記述されている。このコンテキスト検索式OQL−1−1の意味は、集合Context−Aの中から、所有者を表わす属性property.ownerの値が“Smith”に等しく、かつ、変更日時を表わす属性property.mdateの値が95.3.16よりも大きく、かつ、カテゴリ属性property.categoryの値が“picture”に等しいコンテキスト保持部を検索し、該当するコンテキスト保持部に対するリファレンスの集合を変数subcontextに返すように要求する式である。
【0091】
また、説明のため、図4(A)に示したコンテキスト検索式OQL−1−1のうち、3〜6行目のダブルクォーテーション内の部分を、コンテキスト検索式OQL−1−2とする。このコンテキスト検索式OQL−1−2を図4(B)に示す。このコンテキスト検索式OQL−1−2は、Object Database Management Group(ODMG)の提案するObject Query Language:OQLに準拠するものである。一般には、コンテキスト検索式としてどのようなオブジェクト検索式を用いてもよい。
【0092】
資源管理装置21の通信部9にコンテキスト検索式OQL−1−1を指定したコンテキスト集合の抽出を行なう要求が到達すると、通信部9はこれを受け取り、コンテキスト選択部12に対して各コンテキスト保持部1−1〜1−Nの中からコンテキスト検索式OQL−1−1を満たすものを検索するように要求する。
【0093】
コンテキスト選択部12は、コンテキストデータベース検索部11にコンテキスト検索式OQL−1−2を渡し、コンテキスト検索式OQL−1−2を満足する属性を属性保持部に有するコンテキスト保持部を検索する。この場合、コンテキスト保持部1およびコンテキスト属性保持部2のみがコンテキスト検索式OQL−1−2の条件を満たすので、コンテキスト検索式OQL−1−2の検索結果としてコンテキストデータベース検索部11はコンテキスト保持部1−1のリファレンスと、コンテキスト保持部1−2のリファレンスからなる集合をコンテキスト選択部12に返す。
【0094】
コンテキスト保持部1−1のリファレンスと、コンテキスト保持部1−2のリファレンスからなる集合を受け取ったコンテキスト選択部12は、受け取った集合をコンテキスト抽出部13に入力し、リファレンスに該当するコンテキスト保持部を取り出すよう要求する。
【0095】
コンテキスト抽出部13は、コンテキスト選択部12から受け取った集合の要素である個々のリファレンスに対応するコンテキスト保持部の内容をコード化し、コンテキスト表現を生成して通信部9に渡す。図5は、本発明の資源管理装置の第1の実施の形態においてコンテキスト集合の抽出を行なう動作の一具体例において生成されたコンテキスト表現の一例の説明図である。例えば、S式表現を用いてコード化する場合、コンテキスト保持部1−1は図5(A)のように、また、コンテキスト保持部1−2は図5(B)のように、それぞれコード化される。これらをリストにまとめ、図5(C)に示すコンテキスト表現が、資源管理装置21の通信部9から資源管理装置22の通信部9に転送される。
【0096】
資源管理装置21の通信部9からコンテキスト表現を受け取った資源管理装置22の通信部9は、コンテキスト展開部16に対してコンテキスト表現を出力し、コンテキスト表現からコンテキスト保持部を合成するように要求する。
【0097】
コンテキスト展開部16は、入力されたコンテキスト表現に従い、コンテキスト保持部を合成する。この例では、資源管理装置21において、コンテキスト保持部1−1とコンテキスト保持部1−2をコード化し、コンテキスト表現に変換しているので、コンテキスト展開部16では、資源管理装置21のコンテキスト保持部1−1、コンテキスト保持部1−2と等価なコンテキスト保持部1−L+1、コンテキスト保持部1−L+2を合成する。
【0098】
合成されたコンテキスト保持部1−L+1は、属性保持部2−L+1、名前解析部3−L+1、名前変換部4−L+1から構成されている。属性保持部2−L+1の属性property.ownerの値は“Smith”、属性property.mdateの値は95.3.18、属性property.categoryの値は“picture”である。名前解析部3−L+1は入力されたすべての名前をそのまま出力する。名前変換部4−L+1は、名前name1に対してres−1を出力する。
【0099】
また、コンテキスト保持部1−L+2は、属性保持部2−L+2、名前解析部3−L+2、名前変換部4−L+2から構成されている。属性保持部2−L+2の属性property.ownerの値は“Smith”、属性property.mdateの値は95.11.14、属性property.categoryの値は“picture”である。名前解析部3−L+2は入力された名前を構成する文字を先頭から解析し、最初に現われる文字“.”よりも前の文字列“文字列1”と、最初に現われる“.”よりも後ろの文字列“文字列2”に分離し、文字列1と文字列2の2項組<文字列1,文字列2>を出力する。名前変換部4−L+2は、名前name2に対してres−2を出力する。コンテキスト展開部16によって合成されたコンテキスト保持部1−L+1、1−L+2は、コンテキストデータベース検索部15に渡される。
【0100】
コンテキストデータベース検索部15では、まず、コンテキスト展開部16によって合成されたコンテキスト保持部と同一の属性リストを持つコンテキスト保持部を検索する。ここでは、コンテキストデータベース検索部15は、同一の属性リストを持つコンテキスト保持部が存在する場合は、コンテキストデータベースのコンテキスト保持部を削除し、新たなコンテキスト保持部をコンテキストデータベースに追加する。一般には、コンテキストデータベース検索部15は、同一の属性リストを持つコンテキスト保持部が既に存在する場合に、既存のコンテキスト保持部を削除して新たなコンテキスト保持部を登録してもよいし、既存のコンテキスト保持部を削除せずに新たなコンテキスト保持部を追加しなくてもよいし、既存のコンテキスト保持部を削除せずに新たなコンテキスト保持部を追加してもよい。あるいは、前述の動作のうちのどれを選択するかをユーザがあらかじめ指定してもよいし、前述の動作のうちどれを選択するかをユーザに問い合わせてもよい。
【0101】
次に、資源管理装置22において、上述のようにしてコンテキスト表現が転送され、コンテキストデータベース部14に登録された後、所有者を表わす属性値が“Smith”に等しく、かつ、変更日時を表わす属性値が95年3月18日に等しく、かつ、カテゴリを表わす属性値が“picture”であるようなコンテキストを指定し、名前name1に対する問い合わせを行なう場合を考える。
【0102】
図6は、本発明の資源管理装置の第1の実施の形態において名前の解決を行なう動作の一具体例におけるコンテキスト検索式の一例の説明図である。上述のような問い合わせを行なう場合、例えば、図6に示すようなコンテキスト検索式OQL−1−3を入力すればよい。このコンテキスト検索式OQL−1−3も、OQLに準拠して記述されている。このコンテキスト検索式OQL−1−3の意味は、コンテキスト集合の中から、所有者を表わす属性property.ownerの値が“Smith”に等しく、かつ、変更日時を表わす属性property.mdateの値が95.3.18に等しく、かつ、カテゴリを表わす属性property.categoryの値が“picture”に等しいコンテキスト保持部を検索するものである。検索の結果、該当するコンテキスト保持部が1個存在する場合は該当するコンテキスト保持部を返し、それ以外の場合はエラーを返す。
【0103】
資源管理装置22の通信部9は、コンテキスト検索式OQL−1−3を指定した名前name1の問い合わせ要求を受け取ると、コンテキストデータベース検索部15に対してコンテキスト保持部1−1〜1−L,1−L+1,1−L+2の属性保持部2−1〜2−L,2−L+1,2−L+2の中からコンテキスト検索式OQL−1−3を満たすものを検索するよう要求する。
【0104】
コンテキストデータベース検索部15は、受け取ったコンテキスト検索式OQL−1−3を満足する属性を属性保持部に有するコンテキスト保持部を検索する。ここでは、属性保持部2−L+1のみがコンテキスト検索式OQL−1−3の条件を満たすので、コンテキスト検索式OQL−1−3の検索結果として、コンテキストデータベース検索部15はコンテキスト保持部1−L+1のリファレンスを返す。
【0105】
通信部9は、コンテキスト保持部1−L+1に名前name1を入力し、名前解決処理を要求する。コンテキスト保持部1−L+1は、名前解析部3−L+1に対して名前name1を入力し、名前の解析を行なうように要求する。名前解析部3−L+1に入力された名前name1は、そのまま名前name1として出力され、名前name1が名前変換部4−L+1の入力となる。名前変換部4−L+1は、入力された名前name1に対して資源識別子res−1を出力する。
【0106】
資源管理装置22の名前解決部5に入力された資源識別子res−1はそのまま出力され、通信部9にコンテキスト検索式OQL−1−3を指定した名前name1の解決の結果として、資源識別子res−1が得られる。この資源実現表現から、資源実現部6によって資源識別子res−1を有する資源管理装置21の資源保持部7−1が保持する資源が、資源管理装置22の通信部9および資源管理装置22の通信部9を介して得られる。
【0107】
このようにして、名前name1を解決するコンテキスト保持部を有しなかった資源管理装置22において、資源管理装置21からコンテキスト保持部を生成するために必要なコンテキスト表現を受け取り、コンテキスト保持部を生成することによって、資源管理装置22において名前name1の解決が可能となる。
【0108】
もちろん、資源管理装置21の通信部9に名前name1の解決を依頼することによって、資源管理装置21内で名前name1に対応する資源を得ることができる。このときの処理過程は、上述の資源管理装置22における名前の解決の過程と同様であり、あるコンテキスト保持部の名前変換部から出力される第1の資源実現表現をもとに、名前解決部5、資源実現部6によって、資源管理部8が管理する資源保持部の資源を得ることができる。
【0109】
図7、図8は、本発明の資源管理装置の第2の実施の形態を示すブロック図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。13−iはコンテキスト抽出部である。この第2の実施の形態では、コンテキスト抽出部を各コンテキスト保持部内に設けた例を示している。まず、図7に示した資源管理装置21から説明する。
【0110】
コンテキスト保持部1−1〜1−Nには、属性保持部2−1〜2−N、名前解析部3−1〜3−N、名前変換部4−1〜4−Nとともに、コンテキスト抽出部13−1〜13−Nがそれぞれ設けられている。コンテキスト抽出部13−1〜13−Nは、コンテキスト選択部12からの要求に応じて、各コンテキスト抽出部13−1〜13−Nが含まれるコンテキスト保持部と等価なコンテキスト保持部を合成するために必要な情報をコンテキスト表現として出力する。
【0111】
コンテキスト選択部12は、通信部9にコンテキスト集合の抽出を行なうためのコンテキスト検索式が入力されたとき、このコンテキスト検索式をコンテキストデータベース検索部11に渡して、コンテキスト検索式を満足するコンテキスト保持部の集合を得て、集合中の各コンテキスト保持部内のコンテキスト抽出部に当該コンテキスト保持部の内容を出力するように要求する。また、各コンテキスト抽出部から得られるコンテキスト保持部の内容をリストとして通信部9に渡す。
【0112】
次に、資源管理装置22について説明する。この資源管理装置22では、コンテキスト保持部2−1〜2−L内にコンテキスト抽出部13−1〜13−Lが含まれている他は、図2に示した第1の実施の形態の場合と同様である。
【0113】
次に、本発明の資源管理装置の第2の実施の形態における具体的な動作の一例を説明する。この例においても、上述の図3に示すように、資源管理装置21と資源管理装置22とが論理的に接続されているものとする。また、各部の前提条件は上述の第1の実施の形態における具体例と同様であるものとする。なお、資源管理装置21内のコンテキスト抽出部13−1で行なわれる手続きを手続き13−1とし、コンテキスト抽出部13−2で行なわれる手続きを手続き13−2とする。
【0114】
いま、所有者を表わす属性値が“Smith”に等しく、かつ、変更日時を表わす属性値が95年3月16日よりも新しく、かつ、カテゴリを表わす属性値が“picture”であるようなコンテキスト保持部を集合Context−Aから検索し、対応するコンテキスト表現を資源管理装置22へ転送する場合を考える。
【0115】
図9は、本発明の資源管理装置の第2の実施の形態においてコンテキスト集合の抽出を行なう動作の一具体例におけるコンテキスト検索式の一例の説明図である。上述のようなコンテキスト集合の抽出を行なう場合、例えば、図9(A)に示すようなコンテキスト検索式OQL−2−1を資源管理装置21の通信部9に入力すればよい。このコンテキスト検索式OQL−2−1は、C++ OQLに準拠して記述されている。このコンテキスト検索式OQL−2−1の意味は、集合Context−Aの中から、所有者を表わす属性property.ownerの値が“Smith”に等しく、かつ、変更日時を表わす属性property.mdateの値が95.3.16よりも大きく、かつ、カテゴリ属性property.categoryの値が“picture”に等しいコンテキスト保持部を検索し、該当するコンテキスト保持部に対するリファレンスの集合を変数subcontextに返し、変数subcontext内の集合の個々の要素に対してメッセージextractを送り、その結果を順に連結した値を標準出力ストリームに出力すように要求する式である。
【0116】
また、説明のため、図9(A)に示したコンテキスト検索式OQL−2−1のうち、3〜6行目のダブルクォーテーション内の部分を、コンテキスト検索式OQL−2−2とする。このコンテキスト検索式OQL−2−2を図9(B)に示す。このコンテキスト検索式OQL−2−2は、OQLに準拠するものである。
【0117】
資源管理装置21の通信部9にコンテキスト検索式OQL−2−1を指定したコンテキスト集合の抽出を行なう要求が到達すると、通信部9はこれを受け取り、コンテキスト選択部12に対して各コンテキスト保持部1−1〜1−Nの中からコンテキスト検索式OQL−2−1を満たすものを検索するように要求する。
【0118】
コンテキスト選択部12は、コンテキストデータベース検索部11にコンテキスト検索式OQL−2−2を渡し、コンテキスト検索式OQL−2−2を満足する属性を属性保持部に有するコンテキスト保持部を検索する。この場合、コンテキスト保持部1およびコンテキスト属性保持部2のみがコンテキスト検索式OQL−2−2の条件を満たすので、コンテキスト検索式OQL−2−2の検索結果としてコンテキストデータベース検索部11はコンテキスト保持部1−1のリファレンスと、コンテキスト保持部1−2のリファレンスからなる集合をコンテキスト選択部12に返す。
【0119】
コンテキスト保持部1−1のリファレンスと、コンテキスト保持部1−2のリファレンスからなる集合を受け取ったコンテキスト選択部12は、集合の要素であるコンテキスト保持部1−1,1−2に対するリファレンスを用いて、コンテキスト保持部1−1,1−2のコンテキスト抽出部13−1,13−2に対し、それぞれコンテキスト保持部1−1,1−2の内容を取り出すよう要求する。
【0120】
図10は、本発明の資源管理装置の第2の実施の形態においてコンテキスト集合の抽出を行なう動作の一具体例におけるコンテキスト表現の一例の説明図である。コンテキスト抽出部13−1は、コンテキスト選択部12からの指示に従い、コンテキスト保持部1−1の内容をコード化し、例えば、図10(A)に示すようなコンテキスト表現を出力する。同様に、コンテキスト抽出部13−2は、コンテキスト選択部12からの指示に従い、コンテキスト保持部1−2の内容をコード化し、例えば、図10(B)に示すようなコンテキスト表現を出力する。なお、図10に示した例では、コンテキスト表現の表現方法としてS式表現を用いた場合の例を示している。
【0121】
コンテキスト選択部12は、これらの出力を図10(C)に示すようなリストとして通信部9に出力する。このようにして、コンテキスト保持部1−1,1−2と等価なコンテキスト保持部を合成するために必要な情報が、コンテキスト表現として資源管理装置21の通信部9から資源管理装置22の通信部9に対して転送される。
【0122】
資源管理装置21の通信部9からコンテキスト表現を受け取った資源管理装置22の通信部9は、受け取ったコンテキスト表現をコンテキスト展開部16に渡し、コンテキスト表現からコンテキスト保持部を合成するように要求する。
【0123】
コンテキスト展開部16は、入力されたコンテキスト表現に従い、コンテキスト保持部1−L+1,1−L+2を合成する。このとき、合成されるコンテキスト保持部1−L+1,1−L+2は、属性保持部2−L+1,2−L+2、名前解析部3−L+1,3−L+2、名前変換部4−L+1,4−L+2とともに、コンテキスト抽出部13−L+1,13−L+2が設けられる。
【0124】
合成されたコンテキスト保持部1−L+1,1−L+2は、コンテキストデータベース検索部15に渡され、上述の第1の実施の形態で説明した例と同様にして、コンテキストデータベース部14に登録される。これにより、資源管理装置22において、資源管理装置21におけるコンテキスト保持部1−1,1−2を用いた場合と同様の名前の解決を行ない、所望の資源を得ることができるようになる。
【0125】
本発明は、上述の第1および第2の実施の形態に示した構成の他、種々の変形が可能である。例えば、上述の第1および第2の実施の形態において、名前解決部5をコンテキスト保持部に含ませることも可能である。この場合、名前を解決する過程において、各コンテキスト保持部の名前解決部は、第2の資源実現表現の解決を他のコンテキスト保持部に依頼し、名前の解決結果である第1の資源実現表現を受け取るように構成する必要がある。このとき、コンテキストデータベース検索部が、第2の資源実現表現中のコンテキスト検索式をもとに依頼先のコンテキスト保持部を検索して第2の資源実現表現を渡し、結果を受けて依頼元に返すように構成してもよい。さらに、名前解決部5とともに資源実現部6もコンテキスト保持部に含ませることも可能である。
【0126】
なお、コンテキスト保持部の構成要素は、コンテキスト表現を送る側と受ける側とで一致していることが望ましいが、受け取った資源管理装置において欠落している要素が発生しない限り、相違していてもかまわない。例えば、送り側ではコンテキスト保持部は属性保持部、名前解析部、名前変換部、名前解決部を有しており、受け側では、コンテキスト保持部は属性保持部、名前解析部、名前変換部を有し、共通の名前解決部を有している場合、受け側において送り側と同様の属性保持部、名前解析部、名前変換部、名前解決部を有するコンテキスト保持部を合成し、例えばコンテキスト保持部内の名前解決部を優先して使用するように構成することが可能である。
【0127】
また、上述の第1および第2の実施の形態においては、資源管理装置22には資源管理部8および資源保持部7を設けていないが、もちろん、これらの要素を設けることができる。その場合には、資源管理装置22のみで名前を解決し、所望の資源を得るように構成することができる。逆に、資源実現部6を設けず、実際に資源を管理している資源管理装置に対して名前解決部からの名前解決結果を送り、資源の実現を依頼するように構成してもよい。
【0128】
さらに、上述の第1および第2の実施の形態において、資源管理装置21にもコンテキスト展開部を設け、また、資源管理装置22にもコンテキスト選択部、コンテキスト抽出部を設け、それぞれの資源管理装置がコンテキスト表現の送受が行なえるように構成することも可能である。
【0129】
さらに、上述の第1および第2の実施の形態において、コンテキスト選択部で選択したコンテキスト保持部のみによってコンテキストデータベース部内に別の集合を作成し、新たな名前解決空間を設定することも可能である。
【0130】
図11、図12は、本発明の資源管理装置の第3の実施の形態を示すブロック図である。図中、図7、図8と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。17−1,・・・,17−Nはコンテキスト展開部、18は共通コンテキスト展開部、23は資源管理装置である。上述の第1および第2の実施の形態では、コンテキスト保持部を受け取る側で転送されるコンテキスト保持部の構成がわかっている必要がある。この第3の実施の形態では、さらにコンテキスト展開部を各コンテキスト保持部内に設け、コンテキスト保持部内のコンテキスト展開部によってコンテキスト保持部を展開することによって、コンテキスト保持部を受け取る側ではコンテキスト保持部の内容がわかっていなくても展開することができる。まず、図7に示した資源管理装置21から説明する。
【0131】
コンテキスト保持部1−1〜1−Nには、属性保持部2−1〜2−N、名前解析部3−1〜3−N、名前変換部4−1〜4−N、コンテキスト抽出部13−1〜13−Nとともに、コンテキスト展開部17−1〜17−Nがそれぞれ設けられている。コンテキスト展開部17−1〜17−Nは、それぞれが設けられているコンテキスト保持部1−1〜1−Nと同等のコンテキスト保持部を生成する。
【0132】
次に、資源管理装置22について説明する。共通コンテキスト展開部18は、他の資源管理装置から送られてくるコンテキスト表現中のコンテキスト展開部を起動する。これにより、コンテキスト保持部が自己解凍的に生成される。また、共通コンテキスト展開部18は、生成されたコンテキスト保持部中の名前変換部が有する名前の変換のための規則を、この資源管理装置22に合わせてカスタマイズする機能も有している。
【0133】
なお、資源管理装置23は、図7における資源管理装置21中の資源保持部7−1〜7−Mと資源管理部8を別の資源管理装置上に設けた例を示すものである。
【0134】
この第3の実施の形態によれば、情報処理を行なう複数の計算機システムがネットワーク上に分散配置され、前記個々の計算機システムごとに局所的または大域的にあらかじめ実現されている資源に対して、ユーザ個々が所望する性質を持つ局所的で仮想的な資源を具現化するコンテキストを複写したのち、コンピュータ甲からコンピュータ乙に移転し、移転先であらかじめ実現されている資源に対して、仮想的な資源そのものか、または、カスタマイズによって仮想的資源が有する性質を備える新たな局所的で仮想的な資源を構成することができる。
【0135】
上述の各実施の形態では、コンテキスト表現をネットワークなどを通じて転送する例を示した。しかし、コンテキスト表現を流布させるためには、ネットワークを用いず、例えば計算機システムから取り外し可能な記録媒体(以下、単に媒体という)を用いて流布させることも可能である。以下、この媒体を用いたコンテキストの転送を説明するとともに、上述の第3の実施の形態で示したコンテキストのカスタマイズについて、ファイルシステムを用いて具体的に説明する。しかし、ファイルシステムに限らず、他の資源についても同様であることは言うまでもない。
【0136】
図13は、媒体を用いたコンテキストの移転を実現するためのシステム構成の一例を示すブロック図である。図中、31,32はコンテキスト管理装置、33はコンテキストフリーザ、34は媒体、35はコンテキストローダである。コンテキスト管理装置31,32は、一つ以上のコンテキスト保持部(以下、単にコンテキストと呼ぶことがある)を有し、これらを管理する。この例では、コンテキスト管理装置31はコンテキスト−1,コンテキスト−2を有し、コンテキスト管理装置32はコンテキスト−1’,コンテキスト−2’,コンテキスト−3を有している。
【0137】
コンテキストフリーザ33は、コンテキスト管理装置31から指定されたコンテキストを取り出し、媒体34に書き込める形に変換したコンテキストの複製、すなわちコンテキスト表現を作成し、媒体34へ書き込む。
【0138】
コンテキストローダ35は、媒体34からコンテキストの複製を取り出して、指示によりカスタマイズを行ない、さらに動作可能なように復元してコンテキスト管理装置32に格納する。
【0139】
また、ファイルシステム−1,ファイルシステム−2は実際の資源である。Indexは、ファイルシステム−1から生成されたデータベースであり、ファイルシステム−1中のデータの検索に用いることができる。
【0140】
図14、図15は、媒体を用いた構成における具体例で取り扱う既存の資源の一例の説明図である。図14にはファイルシステム−1の一例を示している。ファイルシステム−1は、UNIX(登録商標)やMS−DOS(登録商標)などで扱われる通常のファイルシステムである。ファイル−1,・・・,ファイル−10はそれぞれ所定の第1のフォーマットで格納されたファイルである。グループ−1,グループ−2,グループ−3は空または1個以上のファイルの集合を表わすグループである。このようなグループは、UNIXやMS−DOSではディレクトリと呼ばれる。ファイルシステムとファイルとディレクトリは資源である。ファイルシステム−1の名前はFS−1とする。グループ−1〜3の名前はそれぞれG−1,G−2,G−3とする。ファイル−1,・・・,ファイル−10の名前はそれぞれF−1,・・・,F−10とする。図15にグループG−1とG−2とG−3とファイルF−1,・・・,F−10のグループおよびメンバの関係を階層で示している。
【0141】
図16、図17は、媒体を用いた構成におけるコンテキストで具現化した仮想的な資源の一例の説明図、図18は、コンテキスト−1の説明図である。図16に示す仮想的な資源は、図13に示したコンテキスト−1とコンテキスト−2で具現化されるものである。図16は仮想ファイルシステムで提供される仮想グループと仮想ファイルを示している。仮想ファイルシステム−1はUNIXやMS−DOSなどで扱われる通常のファイルシステムと同等に振る舞う。すなわちファイル名を指定してオープン処理をするとファイルハンドルが得られ、ファイルハンドルに対して入出力を行なうと、あたかもファイル名に対応するファイルが存在して、ファイルデータが読み書きされるように振舞う。このファイルシステムと、ファイルシステムにあるグループやファイルは、みなコンテキスト−1とコンテキスト−2で具現化された仮想的な資源である。
【0142】
仮想ファイル−1,・・・,仮想ファイル−10はそれぞれファイルとして振る舞うような、コンテキスト−1とコンテキスト−2で具現化された仮想的な資源である。仮想グループ−1,仮想グループ−2,仮想グループ−3は空または1個以上のファイルの集合を表わすグループとして振る舞うような、コンテキスト−1とコンテキスト−2で具現化された仮想的な資源である。仮想ファイルシステム−1の名はvfs−1とする。仮想グループ−1〜4の名はそれぞれg−1,g−2,g−3,g−4とする。仮想ファイル−1,・・・,仮想ファイル−10の名はそれぞれf−1,・・・,f−10とする。
【0143】
図17は仮想グループと仮想ファイルのグループおよびメンバの関係を階層で示している。また、図18は仮想ファイルシステムを提供するためのコンテキストを示している。仮想ファイルシステム−1に対するハンドル−2は、コンテキスト−1によって提供される。
【0144】
図19は、仮想資源を具現化するコンテキスト−1とコンテキスト−2の接続の説明図である。図19には、コンテキストであるコンテキスト−1とコンテキスト−2と、実資源であるファイルシステム−1とデータベースIndexの接続関係を示している。実資源のファイルシステムであるファイルシステム−1から生成したデータベースIndexにアクセスするためのハンドルとしてハンドル−4があって、コンテキスト−2はハンドル−4を用いて、Key−1,Key−2,Key−3,Key−4,Key−5,ALLという名前の仮想資源を具現する。
【0145】
コンテキスト−2で具現されたファイルF1,・・・,F10はハンドル−3でアクセスされる。コンテキスト−1はハンドル−3とハンドル−1を用いて、g−1,g−2,g−3,g−4という名前の仮想グループを具現する。
【0146】
コンテキスト−1,2は、上述の各実施の形態で示したものと同等のものであり、入力された名前の変換処理も同様に行なわれる。ここでは名前変換部の動作は名前変換表が定めるものとする。図20、図21は、名前変換表の一例の説明図である。名前変換表は、仮想資源の名前をエントリーとし、表の行は、名前に対する空または一つ以上の資源と、データを処理する手続きを含む。名前変換部は、名前解析部で切り出された仮想的な資源の名前を、名前変換表から選びだして、対応する行の資源と手続きを読み出し、資源実現表現を構成する。
【0147】
図20はコンテキスト−1の名前変換表Table−1を示しており、例えば仮想グループg−1はmember(<コンテキスト−2,’Key−1’>)に変換されることを示している。なお、仮想グループg−4が変換される手続きothersは、引数に与えられたキーワードの列を含まないファイルのグループを実現する手続きである。図21はコンテキスト−2の名前変換表Table−2を示しており、例えば仮想資源Key−1はsearch(Key−1)に変換される。
【0148】
次に、コンテキストを利用者甲から利用者乙へ移転し、移転先乙で行なった名前解決の結果として得られる名前解決木を乙の事情に合うように、コンテキストをカスタマイズして乙のコンピュータシステムに組み込む場合について説明する。ここで、名前解決木は資源実現表現に現われる手続き名をノードとして、前記手続きの引数を前記ノードの子とする木構造である。名前解決木は、特定の仮想的な資源が、実資源と、資源を処理する手続きの組み合わせで具現される様子を表わす。ここでいうカスタマイズとは、コンテキストが具現する特定の名前に対する名前解決木の一部または全部を変えた名前解決木を具現するように、コンテキストの動作を改めることである。
【0149】
まず始めに、利用者甲でのコンテキスト−1の動作を説明する。コンテキスト−1の名前変換部は、図20に示した名前変換表Table−1によってグループ名g−1を、資源実現表現member(<コンテキスト−2,’Key−1’>)に変換する。Key−1は所定のキーワードである。memberは、レコード型のデータを引数として1つだけ持つ手続きの名前であって、レコードの内容はファイル名のリストであるとする。
【0150】
名前解決部が名前g−1を解決した結果として得られる名前解決木を資源実現部が解釈して得られるハンドルは、仮想資源であるグループに対する操作に応答し、グループが具現されているように振る舞う。例えば、memberが示す手続きは、ディレクトリとして操作可能なハンドルを入出力ポートとして構成し、所定のオペレーションとして、opendir(ディレクトリに対する操作の開始)やlistmember(ディレクトリのメンバのリストを得る)を可能にするプログラムであるとする。
【0151】
資源実現部は、memberが示す手続きをプロセスとして起動し、引数の入力は<コンテキスト−2,Key−1>から構成されたハンドル−3に接続され、出力はハンドル−2に接続される。プロセスの入出力とハンドルの接続は、例えばUNIXのパイプラインやリダイレクションで実現することができる。UNIXのパイプラインは、プロセスAの出力ポートとプロセスBの入力ポートを相互に接続する。リダイレクションは、プロセスAの入力ポートをファイルCのファイルハンドルに接続し、ファイルCからデータが読み込まれるようにするし、出力ポートの場合は、ファイルDのファイルハンドルを接続することで、ファイルDにデータが書き込まれるようにする。
【0152】
甲では、引数として手続きmemberに渡された<コンテキスト−2,Key−1>の解決をコンテキスト−2に依頼し、その結果得られる名前解決木を解釈して得られるハンドルは、Key−1という名前と等しいキーワードを含むファイル名のリストからなる仮想的なレコードを表わす。
【0153】
コンテキスト−2でKey−1を解決すると、ファイルF−1〜F10からKey−1と等しい文字列をキーワードとして有するファイルのリストを抜き出すような、データベースへのコマンドserach(Key−1)が得られる。データベースは、従来のレコード型のデータベースを構成してもよいし、一つのキーワードフィールドと、所定の個数または、可変の個数のファイル名からなる表を構成するようなリレーショナルデータベースによって実現してもよい。
【0154】
この実施例では、データベースIndexは、
keyword1:Fx,Fx+1,...
Keyword2:Fy,Fy+1,...
...
といったレコードの集まりで実現されている。データベースIndexからkeyword1を含むレコードを検索するには、例えばレコードがUNIXファイルシステムに格納されたファイルF−1〜10のそれぞれであって、grepコマンドによって構成してもよい。grepコマンドは、起動時の引数として所定の構文規則にのっとった一つのキーワードと、一つ以上のファイル名を列にして与えると、引数に示されたファイル名のすべてのファイルから、キーワードを含むファイル名やキーワードを含む行を出力するように動作させることができる。
【0155】
この実施例では、検索は次の処理で行なう。まず、対象とするレコードを有するすべてのファイルについて順に、Keyword1を含むか否かを調べ、含んでいたらファイル名を出力する。含んでいなければファイル名を出力しない。対象ファイルをすべて調べ終えたら処理を終了する。例えばUNIX系のOSであるFreeBSDでは、検索コマンドは、cshスクリプトであって、
foreach f(`grep−l Keyword1 */F.*`)
echo −n ”$f”
end
とすればよい。
【0156】
コンテキスト−2に名前Key−1が入力されると、データベースIndexに対してKey−1がキーワードとして登録されているレコードの検索コマンド列に解決する。すなわち、コンテキスト−2の名前解析部が文字列Key−1を切り出し、名前変換部が文字列Key−1によって図21に示した名前変換表のKey−1のエントリを検索し、手続きsearch(Key−1)を得る。さらに名前解決部が資源実現表現search(Key−1)を生成し、資源実現部が資源実現表現search(Key−1)から、手続きsearchをプロセスsearchとして起動し、データベースIndexを操作するハンドル−4とプロセスsearchの通信ポートを結合する。プロセスsearchはKey−1をキーワードとして検索するような検索コマンドを、ハンドル−4を経由してデータベースIndexに発行する。検索結果として例えばリスト“F−1,F−2,F−3”がデータベースIndexから得られる。この検索結果をハンドル−3からのリードファイルコマンドに対する応答としてハンドル−3へ出力する。
【0157】
図22は、データベースIndexから得られる検索結果の一例の説明図である。上述のように、この例の場合、ファイルF−1,F−2,F−3が文字列Key−1をキーワードとして含むものとすると、図22の1行目に示すように“F−1,F−2,F−3”が出力される。検索しようとしたレコードがない場合は、空のリストが出力される。図22では、図21に示した名前変換表の仮想資源の各行の検索コマンドの実行結果として得られる列を図21に示す表に対応付けて示している。
【0158】
次に、コンテキスト−1の仮想グループであるグループg−1がオープンされているハンドル−1に対して、listmemberという操作を行なう場合を説明する。操作listmemberは、グループのメンバのリストを出力するような操作である。UNIXのファイルシステムではlsコマンドがよく知られている。
【0159】
コマンドとして“listmember g−1”を実行すると、コンテキスト−1の名前解析部が文字列g−1を切り出し、名前変換部が文字列g−1によって名前変換表のg−1のエントリを検索し、手続きmember(<コンテキスト−2,’Key−1’>)を得る。さらに、コンテキスト−1の名前解決部が資源実現表現member(<コンテキスト−2,’Key−1’>)を生成し、資源実現部が資源実現表現member(<コンテキスト−2,’Key−1’>)から、手続きmemberをプロセスmemberとして起動し、コンテキスト−2のKey−1というファイルをオープンして、ハンドル−3とプロセスmemberの通信ポートを結合する。プロセスmemberはKey−1という名前のファイルをリードして、結果としてリスト“F−1,F−2,F−3”を得る。プロセスmemberはリスト“F−1,F−2,F−3”を字句解析して、ハンドル−2から入力されたコマンドlistmemberに対して、F1とF2とF3のそれぞれをメンバとする操作結果を所定のフォーマットで出力する。例えば1行に1メンバを含む行の集合として出力すると、
メンバ1:F−1
メンバ2:F−2
メンバ3:F−3
という操作結果が得られる。
【0160】
さて、ここで仮想ファイルシステムVfs−1では、ファイル名F−1,F−2,F−3の名前でアクセスすると、それぞれ仮想ファイルf−1,f−2,f−3がアクセスされるように設計されているものとする。ここでは、説明の上で混乱を避け、仮想ファイルと実ファイルを区別するために、別の記号を付与している。すなわち、‘=’は文字列として同じの意味とするとき、F−1=f−1,F−2=f−2,F−3=f−3である。これは、同じファイル名でアクセスしても、仮想ファイルでは異なる特長を有するファイルがアクセスされることを意味する。この様子を次に説明する。
【0161】
上述のように、member(<コンテキスト−2,Key−1>)により定まる処理を行なって、その結果として、ファイル名F−1,F−2,F−3が出力されるとする。ファイル名F−1,F−2,F−3は仮想ファイルでの名前と解釈されるので、実際には仮想ファイル名f−1,f−2,f−3でアクセスされる。すなわち、<コンテキスト−1,’F−1’>は<コンテキスト−1,’f−1’>を示し、同様に<コンテキスト−2,’F−2’>,<コンテキスト−3,’F−3’>,...はそれぞれ<コンテキスト−2,’f−2’>,<コンテキスト−3,’f−3’>,...を示す。
【0162】
仮想ファイル名f−1,f−2,f−3はそれぞれ仮想ファイル−1,仮想ファイル−2,仮想ファイル−3の名前である。仮想ファイル−1はファイル−1になんらかの処理を施すことで得られる仮想的なファイルである。たとえば、ファイル−1が画像ファイルであれば、解像度を変換する処理としてresampleという名前の手続きを施すことで得られるような、ファイル−1の画像と同じ内容で解像度の異なる画像を表わす仮想的な画像ファイルである。ファイル−1の解像度が1600ピクセル/インチ(1インチは25.4mm)であって、解像度を変換する処理Lは、1600ピクセル/インチから400ピクセル/インチに変換するものであれば、仮想ファイル−1の性質の1つは、解像度が400ピクセル/インチである。同様に、ファイル−2に対して仮想ファイル−2,ファイル−3に対して仮想ファイル−3が対応付けられ、ファイル−2,ファイル−3はそれぞれ1600ピクセル/インチの解像度の画像であって、f−2は<L,F−2>、f−3は<L,F−3>に解決されるようにコンテキストを構成すれば、f−1,f−2,f−3はもとのF−1,F−2,F−3が有する性質、すなわち解像度が1600ピクセル/インチに対して、400ピクセル/インチであるような仮想的なファイルを具現化する。
【0163】
このような名前解決を行なうには、名前変換部が図20に示すような名前変換表Table−1を有していればよい。ここで<ファイルシステム−1,F−1>は、ファイルシステム−1のF−1という名前のファイル、すなわち実ファイルF−1である。仮想ファイルf−1から、resample(<ファイルシステム−1,F−1>)の解決や動作は、上述の仮想グループg−1の解決や動作と同等なので説明を省略する。
【0164】
解決に供される処理は、上述の解像度変換のほかにも、一般にはフォーマット変換やプロトコルの変換など任意の変換処理であってよい。また、説明した処理は1引数の処理であったが、任意の引数の任意の処理であってよい。例えば、2つの画像データの合成処理を行なう2引数の処理Mの場合は、所定の名前Nは<M,F−2,F−3>のように解決され、処理MはファイルF−2とファイルF−3の画像データをピクセルごとに加算し、結果として画像データを合成する処理を行ない、リードに対して単一の画像データを出力する。ライトに対しては、コンテキストの設計者が所望するような作用をファイルF−2,F−3に与える任意の処理に解決されるようにしてよい。この場合のNに対する仮想資源は、ファイルF−2とF−3を合成して得られる単一の仮想的な画像ファイルとして具現化される。
【0165】
コンテキストには前記のような手続きの実体を含んでもよいが、含まなくても良い。手続きをコンテキストに含まない場合は、甲と乙とにおいて、コンテキストが解決した手続き名を起動し、コンテキストが解決した資源への入出力ができるようにハンドルを接続する機能が別に用意されているものとする。ここで、同じ手続き名の示す手続きの動作は、甲と乙と同じであると仮定しているが、必ずしも同じである必要はない。しかし、少なくとも手続きで指定される引数のハンドルを扱える必要がある。
【0166】
手続きの実体をコンテキストに含む場合には、その手続きは、甲と乙で動作可能である必要がある。甲と乙で動作するためには、従来の方法による。例えばソースプログラムや中間的なオブジェクトコードをインタプリティブに実行可能な手続き処理系を用いる方法や、動作の前にコンパイルを行ない、実行形式を生成してから動作する方法や、実行形式を直接解釈実行するエミュレーション方式がある。
【0167】
次に、このように構成されたコンテキストを複写し、取外し可能な媒体に記録し保持する処理を説明する。甲において複写するコンテキストを選択する。コンテキストを選択する方法は、上述の各実施の形態のようにコンテキスト検索式によりコンテキストを検索すればよい。コンテキスト検索式としては、データベースの検索コマンドによってコンテキストの集合または列を指定するしたり、コンテキストの名前を逐一指定することができる。また、UNIXのファイルシステムに対するfindコマンドと同様に、ファイルを木構造と見立てて実際に名前の解決を逐次に行ない、木構造を所定の方式で探索して、所定の条件を満足するコンテキストを定める方法でもよい。これは、木構造を有するディレクトリに格納された一つ以上のファイルをシリアライズして一つのファイルにするのに使われる。UNIXではtarコマンドとして知られている。
【0168】
一般にコンテキストが解決を行なう際に利用されるコンテキストどうしの参照関係は、有向グラフになる。したがって、ループをなすサブグラフに探索した際に無限に処理が続くことを避けるためには、すでに探索したことをマークするフラッグをコンテキストに用意するか、あるいは別に探索したコンテキストの名前や識別子のリストを保持する。このようなグラフ探索のアルゴリズムはよく知られているので、ここでは詳しく説明しない。
【0169】
ここでは2つのコンテキストを指定し、複写して媒体34に記録する。記録する媒体34は、例えばISO9660に規定されているCD−ROMで、コンテキストはCD−ROM上のファイルとして永続化し、記録することができる。もちろん、フロッピーディスクやディスクパックなど、種々の媒体を用いることができる。
【0170】
ここでは、コンテキストの複写は、コンテキストの解決に用いられる名前変換表を複写することで行なうものとする。ただし、一般には複写の対象とするオブジェクトは媒体に複写されたコンテキストを移転先で復元するのに必要な情報である。例えば、名前解析に用いるシンタクス表であったり、資源を実現する手続きであったり、コンテキストの状態を定める状態変数の値であってもよい。
【0171】
図23、図24は、媒体に記録されたコンテキストの一例の説明図である。例えば、テーブルと手続きは、HTML言語を用いて、図23、図24に示すように媒体34に記録することができる。図23は、コンテキスト−1の複写されたイメージであり、名前変換表として図20に示す内容がHTML言語によって記録されている。このコンテキスト−1の複写されたイメージをSpec−1とする。また、図24は、コンテキスト−2の複写されたイメージであり、名前変換表として図21に示す内容が記録されている。このコンテキスト−2の複写されたイメージをSpec−2とする。
【0172】
ここでは、コンテキストはHTML言語によって記述される例を示したが、もちろんこのほかの言語によって記述されてもよい。また、コンテキストは所定の文法にもとづいたテキスト記述に複写されるほか、表形式のデータベースでもよいし、コンテキストをオブジェクト指向言語のクラスとインスタンスとして実現し、実現したコンテキストのクラスまたはインスタンスを、オブジェクト指向データベースに格納し、永続化してもよい。
【0173】
なお、上述のISO9660は、UNIXでは通常のファイルシステムに比べてファイル名などの制約が強いが、ここでは一例として用いただけであり、ファイル名の制約はこの発明の動作とは無関係である。
【0174】
次に、図23、図24に示したコンテキストのイメージSpec−1とSpec−2を記録したCD−ROMを乙のコンピュータに接続し、2つのコンテキストを乙のコンピュータに組み込む際の処理について説明する。ここでは、乙にはあらかじめコンテキストがあって、コンテキストの名前変換表を交換することで、コンテキストの名前解決の動作を変更するものとする。または、CD−ROM中にコンテキストがソースプログラムまたはオブジェクトプログラムの形で格納してあって、移転先のコンピュータで起動できるようにしてあってもよい。この例が上述の第3の実施の形態である。
【0175】
コンテキスト−1’とコンテキスト−2’を起動したあとで、あるいは起動時に、CD−ROM中にファイルとして用意したSpec−1やSpec−2を読み込む。コンテキスト−1’とコンテキスト−2’は、コンテキスト−1,コンテキスト−2の動作を再現するためにコンテキスト−1の名前解析部と名前解決部と資源実現部を有する。
【0176】
次に、コンテキストをカスタマイズする処理について説明する。図25は、カスタマイズにより仮想資源を具現化する各コンテキストの接続の説明図である。はじめに、解決の対象とする資源をカスタマイズする方法を説明する。ここでは、ファイルF−1,...,F−10の代わりに、所定のタイミングで内容が互いに複写され、無矛盾性が保たれるように構成されたファイルR−1,...,R−10が乙のシステムに存在するものとする。このような仕組みはすでに知られており、例えばUNIXのrdistコマンドなどで実現されている。rdistコマンドはネットワーク上の異なるコンピュータシステムにおいて協調して動作し、それぞれのコンピュータシステムのファイルのタイムスタンプを調べて新旧を判定し、旧ファイルに代えて新しいファイルをコピーする。乙はファイルF−1〜F−10にアクセスするよりファイルR−1〜R−10にアクセスしたほうがアクセスコストが低くなるので、そのようにカスタマイズしたいとする。
【0177】
乙は、新たなコンテキスト−3を用意する。図26は、コンテキスト−3の名前変換表の一例の説明図である。コンテキスト−3は、例えば図26に示すように、名前f−1が入力されるとファイル名R−1とファイル名F−1と手続きcheck_and_copyに解決するように構成する。f−1の名前解決の結果を評価して得られるハンドル−1とハンドル−6は、入出力の操作に対して、ファイルF−1に対する入出力と同様に行なわれる。このとき異なるのは、オープン処理の時にファイルF−1とファイルR−1の最終変更時間をチェックして、ファイルR−1が古ければ、ファイルF−1からファイルR−1へ所定の転送手続きを用いてコピーを行なう手続きcheck_and_copyが実行されることである。ファイルF−1の方が古ければなにもしない。また、クローズ処理の時に、手続きcheck_and_copyは、ファイルF−1とファイルR−1の最終変更時間をチェックして、ファイルF−1の方が古いときは、ファイルF−1の書き込みをロックして、ファイルR−1からファイルF−1へ所定の転送手続きを用いてコピーを行なう。ファイルR−1,...,R−10はファイルシステム−2にあるものとする。
【0178】
コンテキスト−3でもコンテキスト−1同様にファイルF−1と仮想ファイルf−1,ファイルF−2と仮想ファイルf−2,ファイルF−3と仮想ファイルf−3は同じ名前とするが、説明の混乱を避けるために記号は区別している。
【0179】
コンテキスト−3は、その他のアプリケーションと共通して、仮想ファイルf−1をファイルF−1として扱うすべてのアプリケーションから利用ができる。したがってコンテキスト−3はあらかじめ用意され、実現されている。
【0180】
図27は、コンテキスト−1’の名前変換表の一例の説明図である。コンテキスト−1の仮想ファイルf−1はファイルF−1と同じ画像であるが、解像度が異なって読み出される。一方、乙では、解像度はファイルF−1と同じであるが、ファイルF−1のレプリカを使うものとする。そこで、図20に示したコンテキスト−1の名前変換表のf−1からf−10のエントリに対して、nを1から10までとするときresample(<ファイルシステム−1,F−n>)を<コンテキスト−3,f−n>であるようにカスタマイズしたい。
【0181】
ここで、コンテキスト−1,コンテキスト−2を読み込む際に、コンテキストローダLは、利用者乙の指示にしたがって、コンテキスト−1をカスタマイズする。すなわち、Spec−1のresample(<コンテキスト−1,f−n>)を<コンテキスト−3,f−n>に機械的に置き換える。これにより、図27に示す名前変換表が得られる。
【0182】
置き換えは、Spec−1,Spec−2がテキストファイルならば、正規表現を利用した単純なテキスト置き換えエディタを使って可能である。置き換えのためのエディタコマンドは、コンテキスト−3の名前変換表から自動的に構成可能である。自動的に置き換えるための指示は、「コンテキスト−1のf−k(解像度が変更されたF−k)の代わりに、コンテキスト−3のf−k(F−kのレプリカ)を使うようにカスタマイズする(kはコンテキスト−1で可能な整数)」
というものである。この指示に基づき、すべてのf−k(ただしkは整数)について、Spec−1を順に読み込み、名前変換表のすべての行についてエントリがf−kであればそのエントリを<コンテキスト−3,f−k>に置き換える。そして、すべての行について変更が済んだSpec−1’を使って新しいコンテキスト−1’を起動する。
【0183】
また、このような置換えコマンドを実行するエディタとしては、たとえばUNIXのsedやexコマンドなどがある。何らかの表を扱うフォーマットであれば、専用のエディタや、表のフォーマットを解析して、解析された表の表現木を探索して、被置換名前と置換名前を置き換えたり、追加することは、従来知られた方法で可能である。
【0184】
このようにすれば、乙がコンテキスト−1’に仮想ファイル名f−1の解決を依頼すると、コンテキスト−1’は図27に示した名前変換表をもとに資源実現表現<コンテキスト−3,f−1>を得る。この資源実現表現から仮想ファイル名f−1の解決をコンテキスト−3に依頼する。コンテキスト−3は図26に示した名前変換表をもとに仮想ファイル名f−1を手続きcheck_and_copy(R−1,F−1)に解決し、通常のリードやライトはファイルF−1のレプリカであるファイルR−1に対して行ない、オープン、クローズ処理の時に必要に応じてファイルF−1との間のコピーを行なう。これにより、乙は同じ仮想ファイル名f−1を用いていながら、ファイルF−1のレプリカであるファイルR−1をアクセスできるようになる。
【0185】
図28は、名前解決木の一例の説明図である。図28(A)に甲のf−1の名前解決木を、図28(B)に乙のf−1の名前解決木を示す。この実施の形態では名前変換表を改変して名前変換部の動作を変え、コンテキストの動作をカスタマイズする例を説明したが、カスタマイズのために改変するものはこれに限らない。例えば名前解析のためのシンタクス表を変えれば、名前解析部の動作を変えることができる。あるいはコンテキストの状態を定める状態変数を変えてもよい。
【0186】
このようにして、乙は甲が利用する仮想的なファイルシステムと同等の仮想ファイルシステムを容易に具現化できるだけでなく、乙の事情に合わせて、甲が設計し、具現化した名前空間の一部分が有する性質や副作用はそのままにカスタマイズして、乙のコンピュータに組み込む機能を提供することができる。カスタマイズは、コンテキストとコンテキストの接続の仕方や組み合わせを変えることと、コンテキストの名前変換部や名前解析部の動作やコンテキストの状態を変えることで行なわれる。カスタマイズの内容としては、仮想資源を具現化するのに必要な、すでに実現されている資源の置換えや付与、削除と、手続きの置き換えや付与、削除等が考えられる。
【0187】
また、このようにして、媒体34によってコンテキストを1つのコンピュータから他のコンピュータへ転送し、コンテキストを配付することができる。なお、この例では媒体34を介してコンテキストを転送、配付する場合について述べたが、これに限らず上述の各実施の形態のようにネットワークを介してコンテキストを転送、配付することができ、その場合であっても同様にカスタマイズを行なうことができる。また、カスタマイズされたコンテキストを転送し、さらにカスタマイズすることも可能である。また、固定できる部分(空間)はCD−ROMやフロッピー等の媒体を用いて配布して、自分の空間にプラグインしてもらい、可変の部分はネットワークで配って、併せて利用するように構成することもできる。さらに、既存の空間と転送されてきた空間を融合させることができるように構成してもよい。
【0188】
なお、コンテキストの融かし方/ほどき方は、例えば上述の第3の実施の形態のようにコンテキスト展開部も転送されたコンテキストに含まれていれば、その送られてきたコンテキスト展開部によってコンテキストが生成できるので、一意に決めておく必要はない。
【0189】
また、以上の説明から理解されるように、コンテキストの転送によってそのコンテキストが提供する名前空間は転送されるが、情報自体は転送されるとは限らない。そのため、名前空間は、所定の性質をもつ情報が配置された空間から、情報自身と空間を切り放して流布や交換を行なうことができる。すなわち、所定の性質を情報に与える処理や、所定の性質を与える配置(=分類)方法だけを情報自身と切り放して流布することができる。
【0190】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、大域的な資源に対して、所定の処理を施すことでなされる、個々のユーザがそれぞれ所望する性質を有する局所的な名前を持つ局所的な資源を取り扱う機能を提供することができる。加えて、複数の資源にそれぞれ異なる処理を施して、その結果を集積することで、あたかも、個々のユーザが所望する性質を有する単一の局所的な名前を持つ局所的な資源が実在するかのように取り扱う機能を提供することができる。これにより、個々のユーザのアクセス方法の嗜好や意図を反映したユーザごとに局所的な資源アクセスのための名前空間を提供する柔軟性の高い分散システムを具現化することができる。
【0191】
さらに、このようなユーザごとに局所的な資源アクセスのための名前空間が存在しない資源管理装置に対して、その名前空間を管理している資源管理装置から名前空間を転送することによってその名前空間を実現することができる。これにより、各資源管理装置はすべての名前空間を管理する必要はなく、適宜必要な名前空間を受け渡して、局所的な名前による資源の取り扱いを実現すればよく、よりコンパクトな資源管理装置を実現するとともに、より柔軟性の高い分散システムに対応することができる。名前空間の受け渡しは、ネットワークを介して行なうほか、媒体を介して行なうこともできる。
【0192】
この名前空間を提供するコンテキストは、転送の際に転送先の事情に合わせてカスタマイズすることができる。その結果、転送先のユーザにとって利用しやすい名前空間を提供することができ、コンテキストの再利用性を高めることができるなど、種々の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の資源管理装置の第1の実施の形態における資源管理装置21の一例を示すブロック図である。
【図2】 本発明の資源管理装置の第1の実施の形態における資源管理装置22の一例を示すブロック図である。
【図3】 本発明の資源管理装置の第1の実施の形態における複数の資源管理装置の接続の一例の説明図である。
【図4】 本発明の資源管理装置の第1の実施の形態においてコンテキストの抽出を行なう動作の一具体例におけるコンテキスト検索式の一例の説明図である。
【図5】 本発明の資源管理装置の第1の実施の形態においてコンテキスト集合の抽出を行なう動作の一具体例において生成されたコンテキスト表現の一例の説明図である。
【図6】 本発明の資源管理装置の第1の実施の形態において名前の解決を行なう動作の一具体例におけるコンテキスト検索式の一例の説明図である。
【図7】 本発明の資源管理装置の第2の実施の形態における資源管理装置21の一例を示すブロック図である。
【図8】 本発明の資源管理装置の第2の実施の形態における資源管理装置22の一例を示すブロック図である。
【図9】 本発明の資源管理装置の第2の実施の形態においてコンテキスト集合の抽出を行なう動作の一具体例におけるコンテキスト検索式の一例の説明図である。
【図10】 本発明の資源管理装置の第2の実施の形態においてコンテキスト集合の抽出を行なう動作の一具体例におけるコンテキスト表現の一例の説明図である。
【図11】 本発明の資源管理装置の第3の実施の形態における資源管理装置21,23の一例を示すブロック図である。
【図12】 本発明の資源管理装置の第3の実施の形態における資源管理装置22の一例を示すブロック図である。
【図13】 媒体を用いたコンテキストの移転を実現するためのシステム構成の一例を示すブロック図である。
【図14】 媒体を用いた構成における具体例で取り扱う既存の資源の一例の説明図である。
【図15】 媒体を用いた構成における具体例で取り扱う既存の資源の一例を示す樹形図である。
【図16】 媒体を用いた構成におけるコンテキストで具現化した仮想的な資源の一例の説明図である。
【図17】 媒体を用いた構成におけるコンテキストで具現化した仮想的な資源の一例を示す樹形図である。
【図18】 コンテキスト−1の説明図である。
【図19】 仮想資源を具現化するコンテキスト−1とコンテキスト−2の接続の説明図である。
【図20】 コンテキスト−1の名前変換表の一例の説明図である。
【図21】 コンテキスト−2の名前変換表の一例の説明図である。
【図22】 データベースIndexから得られる検索結果の一例の説明図である。
【図23】 媒体に記録されたコンテキスト−1の一例の説明図である。
【図24】 媒体に記録されたコンテキスト−2の一例の説明図である。
【図25】 カスタマイズにより仮想資源を具現化する各コンテキストの接続の説明図である。
【図26】 コンテキスト−3の名前変換表の一例の説明図である。
【図27】 コンテキスト−1’の名前変換表の一例の説明図である。
【図28】 名前解決木の一例の説明図である。
【符号の説明】
1−1〜1−N,1−1〜1−L…コンテキスト保持部、2−1〜2−N,2−1〜2−L…属性保持部、3−1〜3−N,3−1〜3−L…名前解析部、4−1〜4−N,4−1〜4−L…名前変換部、5…名前解決部、6…資源実現部、7−1〜7−M…資源保持部、8…資源管理部、9…通信部、10,14…コンテキストデータベース部、11,15…コンテキストデータベース検索部、12…コンテキスト選択部、13,13−1〜13−N,13−1〜13−L…コンテキスト抽出部、16…コンテキスト展開部、17−1,・・・,17−N…コンテキスト展開部、18…共通コンテキスト展開部、21〜23…資源管理装置、31,32…コンテキスト管理装置、33…コンテキストフリーザ、34…媒体、35…コンテキストローダ。

Claims (23)

  1. 情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理装置において、属性と対応づけられた複数のコンテキスト保持手段と、コンテキスト検索手段と、コンテキスト選択手段と、コンテキスト抽出手段と、名前解決手段を有し、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段を有し、前記コンテキスト検索手段は、前記コンテキスト検索式を入力して該コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を検索するものであり、前記名前解決手段は、前記コンテキスト保持手段内の前記名前変換手段により変換された第1の資源実現表現または第2の資源実現表現を受け取り第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列の資源名を前記コンテキスト検索手段により検索された前記コンテキスト保持手段に対して出力するとともに第1の資源実現表現を名前解決結果として出力するものであり、前記コンテキスト選択手段は、コンテキストの集合を表す式を入力とし前記コンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に出力するものであり、前記コンテキスト抽出手段は、前記コンテキスト選択手段が出力したコンテキスト検索式に基づいて前記コンテキスト検索手段が検索を行なった結果を入力とし検索された前記コンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報をコンテキスト表現として出力することを特徴とする資源管理装置。
  2. 情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理装置において、属性と対応づけられた複数のコンテキスト保持手段と、コンテキスト検索手段と、コンテキスト選択手段と、名前解決手段を有し、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、前記コンテキスト選択手段からの要求に応じコンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報をコンテキスト表現として出力するコンテキスト抽出手段を有し、前記コンテキスト検索手段は、前記コンテキスト検索式を入力して該コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を検索するものであり、前記名前解決手段は、前記コンテキスト保持手段内の前記名前変換手段により変換された第1の資源実現表現または第2の資源実現表現を受け取り第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列の資源名を前記コンテキスト検索手段により検索された前記コンテキスト保持手段に対して出力するとともに第1の資源実現表現を名前解決結果として出力するものであり、前記コンテキスト選択手段は、前記コンテキストの集合を表す式を入力とし前記コンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に出力して検索結果をもとに検索されたコンテキスト保持手段中の前記コンテキスト抽出手段に対して前記コンテキスト表現を要求し得られたコンテキスト表現の集合を出力することを特徴とする資源管理装置。
  3. 情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理装置において、属性と対応づけられた複数のコンテキスト保持手段と、コンテキスト検索手段と、コンテキスト選択手段と、コンテキスト抽出手段を有し、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、該名前変換手段から受け取る第1の資源実現表現を出力するとともに第2の資源実現表現を受け取ると該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列中のコンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に渡し検索により特定されるコンテキスト保持手段に資源名を出力して第1の資源実現表現を受け取り出力する名前解決手段を有し、前記コンテキスト検索手段は、前記コンテキスト検索式を入力して該コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を検索するものであり、前記コンテキスト選択手段は、前記コンテキストの集合を表す式を入力とし前記コンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に出力するものであり、前記コンテキスト抽出手段は、前記コンテキスト選択手段が出力したコンテキスト検索式に基づいて前記コンテキスト検索手段が検索を行なった結果を入力とし検索された前記コンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報をコンテキスト表現として出力することを特徴とする資源管理装置。
  4. 情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理装置において、属性と対応づけられた複数のコンテキスト保持手段と、コンテキスト検索手段と、コンテキスト選択手段を有し、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、該名前変換手段から受け取る第1の資源実現表現を出力するとともに第2の資源実現表現を受け取ると該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列中のコンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に渡し検索により特定されるコンテキスト保持手段に資源名を出力して第1の資源実現表現を受け取り出力する名前解決手段と、前記コンテキスト選択手段からの要求に応じコンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報をコンテキスト表現として出力するコンテキスト抽出手段を有し、前記コンテキスト検索手段は、前記コンテキスト検索式を入力して該コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を検索するものであり、前記コンテキスト選択手段は、前記コンテキストの集合を表す式を入力とし前記コンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に出力して検索結果をもとに検索されたコンテキスト保持手段中の前記コンテキスト抽出手段に対してコンテキスト表現を要求し得られたコンテキスト表現の集合を出力することを特徴とする資源管理装置。
  5. 前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源データベースと、前記名前解決手段より出力された第1の資源実現表現に含まれる資源検索式を入力して前記資源データベースより該資源検索式に対応する実資源を検索する資源データベース検索手段と、前記名前解決手段により出力された第1の資源実現表現に含まれる第1の実現要素列を解釈し解釈結果を前記資源データベース検索手段により検索された実資源に対して実行して資源を生成する資源実現手段を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の資源管理装置。
  6. 前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源データベースと、前記名前解決手段より出力された第1の資源実現表現に含まれる資源検索式を入力して前記資源データベースより該資源検索式に対応する実資源を検索する資源データベース検索手段を設け、前記コンテキスト保持手段は、前記名前解決手段により出力された第1の資源実現表現に含まれる第1の実現要素列を解釈し解釈結果を前記資源データベース検索手段により検索された実資源に対して実行して資源を生成する資源実現手段をさらに有し、前記コンテキスト抽出手段は、前記資源実現手段の情報を含めたコンテキスト表現の集合を出力することを特徴とする請求項3または4に記載の資源管理装置。
  7. 前記コンテキスト表現は、前記コンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を生成するコンテキスト自己展開手段を有していることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の資源管理装置。
  8. さらに、前記計算機システムから分離可能な媒体に前記コンテキスト抽出手段が出力した前記コンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報を書き込む複製手段を有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の資源管理装置。
  9. 情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理装置において、コンテキスト検索手段と、コンテキスト展開手段と、名前解決手段を少なくとも有し、前記コンテキスト展開手段は、コンテキスト保持手段を合成するために必要なコンテキスト表現の集合を受け取り該集合中のコンテキスト表現から前記コンテキスト検索手段が検索可能なコンテキスト保持手段を合成するものであり、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段を含み、前記コンテキスト検索手段は、コンテキスト検索式を入力して該コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を検索するものであり、検索されたコンテキスト保持手段に解決すべき資源名を渡し、前記名前解決手段は、前記コンテキスト保持手段により変換された第1の資源実現表現または第2の資源実現表現を受け取り第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列の資源名を前記コンテキスト検索手段により検索された前記コンテキスト保持手段に対して出力するとともに第1の資源実現表現を名前解決結果として出力するものであることを特徴とする資源管理装置。
  10. 情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理装置において、コンテキスト検索手段と、コンテキスト展開手段を少なくとも有し、前記コンテキスト展開手段は、コンテキスト保持手段を合成するために必要なコンテキスト表現の集合を受け取り該集合中のコンテキスト表現から前記コンテキスト検索手段が検索可能なコンテキスト保持手段を合成するものであり、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、該名前変換手段から受け取る第1の資源実現表現を出力するとともに第2の資源実現表現を受け取ると該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列中のコンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に渡し検索により特定されるコンテキスト保持手段に資源名を出力して第1の資源実現表現を受け取り出力する名前解決手段を含み、前記コンテキスト検索手段は、コンテキスト検索式を入力して該コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を検索するものであり、検索されたコンテキスト保持手段に解決すべき資源名を渡すことを特徴とする資源管理装置。
  11. 前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源データベースと、前記名前解決手段より出力された第1の資源実現表現に含まれる資源検索式を入力して前記資源データベースより該資源検索式に対応する実資源を検索する資源データベース検索手段と、前記名前解決手段あるいは前記コンテキスト検索手段中の名前解決手段により出力された第1の資源実現表現に含まれる第1の実現要素列を解釈し解釈結果を前記資源データベース検索手段により検索された実資源に対して実行して資源を生成する資源実現手段を有することを特徴とする請求項9または10に記載の資源管理装置。
  12. 情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理装置において、前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源データベースと、前記資源データベースより実資源を検索する資源データベース検索手段と、コンテキスト検索手段と、コンテキスト展開手段を少なくとも有し、前記コンテキスト展開手段は、コンテキスト保持手段を合成するために必要なコンテキスト表現の集合を受け取り該集合中のコンテキスト表現から前記コンテキスト検索手段が検索可能なコンテキスト保持手段を合成するものであり、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、該名前変換手段から受け取る第1の資源実現表現を出力するとともに第2の資源実現表現を受け取ると該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列中のコンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に渡し検索により特定されるコンテキスト保持手段に資源名を出力して第1の資源実現表現を受け取り出力する名前解決手段と、前記名前解決手段により出力された第1の資源実現表現に含まれる第1の実現要素列を解釈し解釈結果を前記資源データベース検索手段により検索された実資源に対して実行して資源を生成する資源実現手段を含み、前記資源データベース検索手段は、前記名前解決手段より出力された第1の資源実現表現に含まれる資源検索式を入力して前記資源データベースより該資源検索式に対応する実資源を検索するものであり、前記コンテキスト検索手段は、コンテキスト検索式を入力して該コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を検索するものであり、検索されたコンテキスト保持手段に解決すべき資源名を渡すことを特徴とする資源管理装置。
  13. 前記コンテキスト展開手段は、前記計算機システムに装填された前記計算機システムから分離可能な媒体よりコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報を読み出し、コンテキスト保持手段を展開することを特徴とする請求項9ないし12のいずれか1項に記載の資源管理装置。
  14. 前記コンテキスト表現は、前記コンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を生成するコンテキスト自己展開手段を含んでおり、前記コンテキスト展開手段は、前記コンテキスト表現の集合を受け取り該集合中のコンテキスト表現が有する前記コンテキスト自己展開手段を起動することによって前記コンテキスト検索手段を検索可能に展開するものであることを特徴とする請求項9ないし13のいずれか1項に記載の資源管理装置。
  15. 前記コンテキスト展開手段は、前記計算機システムに装填された前記計算機システムから分離可能な媒体より前記コンテキスト表現を読み出すことを特徴とする請求項14に記載の資源管理装置。
  16. 前記コンテキスト展開手段は、展開するコンテキスト保持手段中の名前変換手段を書き換え可能であることを特徴とする請求項9ないし15のいずれか1項に記載の資源管理装置。
  17. 情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理方法において、属性と対応づけられた複数のコンテキスト保持手段を有し、それぞれの前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段を有してなり、コンテキストの集合を表す式を入力としてコンテキスト選択手段がコンテキスト検索式を出力し、前記コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段をコンテキスト検索手段で検索し、検索された前記コンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報をコンテキスト表現としてコンテキスト抽出手段で生成して出力することを特徴とする資源管理方法。
  18. 情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理方法において、属性と対応づけられた複数のコンテキスト保持手段を有し、それぞれの前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、当該コンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報をコンテキスト表現として出力するコンテキスト抽出手段を有してなり、コンテキストの集合を表す式を入力としてコンテキスト選択手段がコンテキスト検索式を出力し、前記コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段をコンテキスト検索手段で検索し、検索されたコンテキスト保持手段中の前記コンテキスト抽出手段に対して前記コンテキスト表現を要求し、得られたコンテキスト表現の集合を出力することを特徴とする資源管理方法。
  19. 情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理方法において、属性と対応づけられた複数のコンテキスト保持手段を有し、それぞれの前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、該名前変換手段から受け取る第1の資源実現表現を出力するとともに第2の資源実現表現を受け取ると該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列中のコンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に渡し検索により特定されるコンテキスト保持手段に資源名を出力して第1の資源実現表現を受け取り出力する名前解決手段を有してなり、コンテキストの集合を表す式を入力としてコンテキスト選択手段がコンテキスト検索式を出力し、前記コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段をコンテキスト検索手段で検索し、検索された前記コンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報をコンテキスト表現としてコンテキスト抽出手段で生成して出力することを特徴とする資源管理方法。
  20. 情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理方法において、属性と対応づけられた複数のコンテキスト保持手段を有し、それぞれの前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、該名前変換手段から受け取る第1の資源実現表現を出力するとともに第2の資源実現表現を受け取ると該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列中のコンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に渡し検索により特定されるコンテキスト保持手段に資源名を出力して第1の資源実現表現を受け取り出力する名前解決手段と、前記コンテキスト選択手段からの要求に応じコンテキスト保持手段と等価なコンテキスト保持手段を合成するために必要な情報をコンテキスト表現として出力するコンテキスト抽出手段を有してなり、コンテキストの集合を表す式を入力としてコンテキスト選択手段がコンテキスト検索式を出力し、前記コンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段をコンテキスト検索手段で検索し、検索されたコンテキスト保持手段中の前記コンテキスト抽出手段に対して前記コンテキスト表現を要求し、得られたコンテキスト表現の集合を出力することを特徴とする資源管理方法。
  21. 情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理方法において、コンテキスト保持手段を合成するために必要なコンテキスト表現の集合を受け取ると、該集合中のコンテキスト表現からコンテキスト検索手段が検索可能なコンテキスト保持手段をコンテキスト展開手段で合成し、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段を含んでなり、入力されたコンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を前記コンテキスト検索手段で検索し、検索されたコンテキスト保持手段に解決すべき資源名を渡して該コンテキスト保持手段により変換された第1の資源実現表現または第2の資源実現表現を受け取り、第2の資源実現表現を受け取った場合には該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列の資源名を前記コンテキスト検索手段により検索された前記コンテキスト保持手段に渡して第1の資源実現表現または第2の資源実現表現を受け取る処理を繰り返し、第1の資源実現表現を受け取った場合には該第1の資源実現表現を名前解決結果として出力することを特徴とする資源管理方法。
  22. 情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理方法において、コンテキスト保持手段を合成するために必要なコンテキスト表現の集合を受け取ると、該集合中のコンテキスト表現からコンテキスト検索手段が検索可能なコンテキスト保持手段をコンテキスト展開手段で合成し、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、該名前変換手段から受け取る第1の資源実現表現を出力するとともに第2の資源実現表現を受け取ると該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列中のコンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に渡し検索により特定されるコンテキスト保持手段に資源名を出力して第1の資源実現表現を受け取り出力する名前解決手段を含み、入力されたコンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を前記コンテキスト検索手段で検索し、検索されたコンテキスト保持手段に解決すべき資源名を渡して前記第1の資源実現表現を名前解決結果として得ることを特徴とする資源管理方法。
  23. 情報処理を行なう計算機システムにおいて用いられる資源管理方法において、コンテキスト保持手段を合成するために必要なコンテキスト表現の集合を受け取ると、該集合中のコンテキスト表現からコンテキスト検索手段が検索可能なコンテキスト保持手段をコンテキスト展開手段で合成し、前記コンテキスト保持手段は、コンテキストの属性を保持する属性保持手段と、資源に付けられた名前である資源名を入力とし該資源名の名前の解析を行なう名前解析手段と、該名前解析手段による解析結果を前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための資源検索式を要素とする第1の資源要素列と該第1の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第1の実現要素列との組からなる第1の資源実現表現またはコンテキスト検索式と資源名の組を要素とする第2の資源要素列と該第2の資源要素列から求まる資源を処理するための手続き情報である第2の実現要素列との組からなる第2の資源実現表現に変換する名前変換手段と、該名前変換手段から受け取る第1の資源実現表現を出力するとともに第2の資源実現表現を受け取ると該第2の資源実現表現に含まれる第2の資源要素列中のコンテキスト検索式を前記コンテキスト検索手段に渡し検索により特定されるコンテキスト保持手段に資源名を出力して第1の資源実現表現を受け取り出力する名前解決手段と、前記名前解決手段により出力された第1の資源実現表現に含まれる第1の実現要素列を解釈し解釈結果を前記資源データベース検索手段により検索された実資源に対して実行して資源を生成する資源実現手段を含んでなり、入力されたコンテキスト検索式に対応するコンテキスト保持手段を前記コンテキスト検索手段で検索し、検索されたコンテキスト保持手段に解決すべき資源名を渡して前記第1の資源実現表現を得て、該第1の資源実現表現に含まれる資源検索式に対応する実資源を資源データベース検索手段により前記計算機システム内に実在する実資源を指定するための前記資源データベースから検索することを特徴とする資源管理方法。
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