JP3737261B2 - ディジタル放送受信装置及びディジタル放送受信方法 - Google Patents

ディジタル放送受信装置及びディジタル放送受信方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の放送方式のディジタル放送を受信するディジタル放送受信装置及びディジタル放送受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、通信衛星を利用したCSディジタル放送(ディジタル衛星放送)が普及しようとしている。CSディジタル放送は、MPEG(Moving Picture Experts Group)2による圧縮技術を採用することによって多チャンネル化を可能にすると共に小型アンテナ化も可能にしている。また、CSディジタル放送は、ペイパービューによる番組毎の課金システムを採用することができ、更に、番組表を表示する電子番組表(EPG)の機能も有する。現在、CSディジタル放送用の受信機としては、Perfec−TV!用のものが商品化されているが、更に、J−SKYB及びDirec−Tv JAPANによるCSディジタル放送も予定されており、これらの放送用の受信機も開発されている。
【0003】
図6はこのような複数のディジタル放送を受信可能にするシステムを説明するためのブロック図である。
【0004】
受信機1乃至5は、夫々、地上波によるディジタル放送用、J−SKYB用、Pervec−TV!用、Direc−TV!用及び他のディジタル放送用の受信機である。受信機1乃至5は、同様の構成であり、いずれも、チューナ、復調及び誤り訂正回路、デスクランブル回路、デマルチプレクサ、TSデコーダ、MPEG2デコーダ、NTSCエンコーダ及びD/Aコンバータを有する。
【0005】
各受信機1乃至5の図示しないアンテナに誘起した高周波放送信号は、夫々チューナ1A乃至5Aに供給され、所定のチャンネルが選局される。チューナ1A乃至5Aの出力は夫々復調及び誤り訂正回路1B乃至5Bに供給される。ディジタル放送信号の変復調方式は、放送毎に異なり、各復調及び誤り訂正回路1B乃至5Bは、変復調方式に対応した例えばQPSK復調等の復調処理を行う。
【0006】
放送局側では、契約視聴者以外による視聴を防止するために、放送信号にスクランブルを施している。デスクランブル回路1C乃至5Cは、入力されたディジタル信号に施されているスクランブルを解除して夫々デマルチプレクサ1D乃至5Dに出力する。
【0007】
なお、ICカード1I乃至4Iは、視聴契約内容を記憶するものである。視聴契約内容によって、受信したチャンネルのデスクランブルを行うか否かが決定される。モデム1J乃至4Jは、ICカード1I乃至4Iからの記憶内容を図示しない電話回線を介して放送局に転送するようになっている。放送局は、転送された情報に基づいて課金等を行う。
【0008】
上述したように、ディジタル衛星放送は多チャンネル化されていると共にEPGが多重されている。デマルチプレクサ1D乃至5Dは、入力されたディジタル放送信号から1チャンネル分の映像,音声データ及びEPGを取り出してTSデコーダ1E乃至5Eに出力する。
【0009】
MPEG2規格では、複数のプログラムを1つのストリームで伝送することを考慮したトランスポートストリーム(Transport Stream (TS))でデータを伝送することができる。トランスポートストリームは、固定長のパケット(トランスポートパケット)によって構成されており、ビデオデータ、音声データ及びその他のデータを含んでいる。デマルチプレクサ1D乃至5Dの出力はトランスポートストリームであり、各TSデコーダ1E乃至5Eは、入力されたトランスポートストリームから1プログラムのストリーム(PS)を抽出して出力する。
【0010】
各MPEG2デコーダ1F乃至5Fによって、TSデコーダ1E乃至5Eからのプログラムストリームがデコードされる。即ち、MPEG2デコーダ1F乃至5Fは、オーディオデコーダ及びビデオデコーダ等を含み、MPEG2オーディオ規格によって圧縮されているオーディオデータをディジタル音声信号に戻し、MPEG2ビデオ規格によって圧縮されているビデオデータをディジタル映像信号に戻してNTSCエンコーダ1G乃至5Gに出力する。
【0011】
NTSCエンコーダ1G乃至5Gは、入力されたディジタル音声信号及びディジタル映像信号をNTSC規格の信号に変換してD/Aコンバータ1H乃至5Hに出力する。D/Aコンバータ1H乃至5Hによって、ディジタルのNTSC信号はアナログ信号に変換されて、NTSC放送用のテレビジョン受像機(TV)6に供給される。こうして、TV6によって各種のディジタル放送を視聴することができる。
【0012】
しかしながら、上述したように、放送毎に変調方式及びスクランブル方式等が異なることから、複数の放送を視聴可能とするためには、図6に示すように、各放送に対応した受信機が必要であるという問題があった。また、複数の受信機をTVに接続するための配線が複雑であり、また、TVに多くのビデオ入力端子を設けるか又はビデオセレクタが必要となるという問題もあった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来、複数のディジタル放送を受信可能にするためには、各放送に対応した受信機を用意する必要があり、また、テレビジョン受像機との接続のために、配線が複雑となり、テレビジョン受像機側に多くのビデオ入力端子を設けるか又はビデオセレクタが必要となるという問題もあった。
【0014】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、複数の放送を視聴可能にする場合でも、ネットワーク化してトランスポートストリームを伝送して装置の共通化を図ることにより、装置規模を縮小することができるディジタル放送受信装置及びディジタル放送受信方法を提供することを目的とする。
【0015】
また、本発明は、複数の放送を視聴可能にする場合でも、配線を簡単化すると共に、ビデオセレクタを設けることなく、表示装置の端子数を低減させることができるディジタル放送受信装置及びディジタル放送受信方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るディジタル放送受信装置は、チェーン状にケーブル接続された機器を自動認識するネットワークに接続されるものであって、夫々放送方式に対応した処理を行うことによって受信した放送信号からトランスポートストリームを得る複数種類の個別受信部と、前記個別受信部の夫々に内蔵され、前記ネットワークを介して伝送された情報に基づいて、前記得られたトランスポートストリームのうち指定された番組に基づくトランスポートストリームのみを選択する選択回路と、前記個別受信部の夫々に内蔵され、前記ネットワークで伝送可能な信号の形態と前記選択回路が選択したトランスポートストリームの信号形態との間で信号形態の変換を行う第1のインターフェース回路と、前記ネットワークで伝送可能な信号の形態と前記トランスポートストリームの信号形態との間で信号形態の変換を行う第2のインターフェース回路と、前記第2のインターフェース回路を内蔵して、前記第2のインターフェース回路を介して取り込んだ前記トランスポートストリームをデコードし前記選択回路が選択した番組に基づくデコード出力を得る、前記複数種類の個別受信部に共通の共通受信部と、前記共通受信部に内蔵され、前記個別受信部の夫々の前記選択回路に対して、個別受信部及び番組の選択のための情報を前記ネットワークに出力する指定回路と、を具備したことを特徴とする。
【0017】
本発明の請求項1において、少なくとも1種類以上の個別受信手段によって、少なくとも1種類以上の放送方式の放送信号が受信されてトランスポートストリームが得られる。このトランスポートストリームはインターフェース手段によって所定のネットワーク上を伝送され、共通受信手段によって受信される。共通受信手段は、トランスポートストリームをデコードしてデコード出力を得る。こうして、複数種類の放送方式の放送信号であっても、1つの共通受信手段によってデコード出力を得ることを可能にする。
【0018】
本発明の請求項7において、少なくとも1種類以上の放送信号は受信されてトランスポートストリームが得られる。このトランスポートストリームはネットワーク手順によってネットワーク上を伝送され、デコード出力が得られる。これにより、放送信号からトランスポートストリームを得る装置と、トランスポートストリームからデコード出力を得る装置とを分離可能にし、1種類以上の放送信号に共通の処理を共通の装置で処理可能にする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明に係るディジタル放送受信装置の一実施の形態を示すブロック図である。
【0020】
上述したように、ディジタル放送においては、放送毎に変調方式及びスクランブル方式等が異なる。従って、復調及びデスクランブルを行う回路については、各放送毎に特有の回路を備える必要がある。本実施の形態においては、デスクランブル処理後のディジタル放送信号を共通の回路によって処理することによって、装置規模を低減するようにしている。
【0021】
デスクランブル処理によって得たディジタル放送信号はMPEG2トランスポートストリームである。本実施の形態は、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)1394規格のケーブルを介してMPEG2トランスポートストリームを伝送することにより、装置規模を低減している。この場合において、トランスポートストリームの全てを伝送するのではなく、所定の番組又はEPGのトランスポートストリームのみを伝送することによって、伝送効率を効率化するようにしている。
【0022】
即ち、図1に示すように、本実施の形態においては、各放送毎に特有の回路として個別受信部A,B,C,…を有している。例えば、個別受信部A乃至Eは、JSKYB用、DVB用、DSS用、Direc−TV!用、Perfec−TV!用である。個別受信部A,B,C,…は、相互に同様の構成であり、いずれもチューナ、復調及び誤り訂正回路、デスクランブル回路、デマルチプレクサ、1394I/F回路及びTS選択処理回路によって構成されている。なお、個別受信部B,C,…については、TS選択処理回路の図示を省略している。
【0023】
個別受信部Aには端子11を介して図示しないJSKYBアンテナからの高周波信号が入力される。チューナA1 は、入力された高周波信号から所定のチャンネルの信号を選局して、復調及び誤り訂正回路A2 に供給する。復調及び誤り訂正回路A2 は、JSKYBの変復調方式に対応した復調処理を行うと共に、JSKYBの誤り訂正処理に対応した誤り訂正処理を行って、デスクランブル回路A3 に出力する。
【0024】
デスクランブル回路A3 は、JSKYBのスクランブル処理に対応したデスクランブル処理によって、入力された信号に施されているスクランブルを解除してデマルチプレクサA4 に出力する。デスクランブル回路A3 の出力は、MPEG2トランスポートストリームであり、多チャンネルのディジタル放送信号を含んでいる。デマルチプレクサA4 は後述するTS選択処理回路A6 からの選択信号に基づいて、例えば所定の番組の映像,音声データのトランスポートストリーム又はEPG等のトランスポートストリームを取り出して1394I/F回路A5 に出力するようになっている。
【0025】
1394I/F回路A5 は、IEEE1394規格のインターフェースである。IEEE1394規格は、マルチメディア用途に適した低コストの周辺インターフェースとして普及しようとしている。IEEE1394は、複数のチャンネルの多重転送が可能であると共に、映像及び音声データ等を一定時間(125μ秒)以内で転送することを保証するアイソクロノス(isochonous )転送機能を有している。
【0026】
1394I/F回路A5 は、入力されたMPEG2規格のトランスポートストリームをIEEE1394のアイソクロノス(isochonous )パケットに変換して1394ケーブル12に出力するようになっている。なお、トランスポートストリームは、複数のプログラムを1つのストリームで伝送するものであり、1バイトの同期信号(以下、SYNCという)を含む188バイトの固定長のパケット(トランスポートパケット)によって構成されている。
【0027】
MPEGトランスポートストリームの伝送については、IEEE1394のデータプロトコルを規定しているIEC1883においてその伝送プロトコルが決められている。この伝送プロトコロについては、日経エレクトロニクス1996.1.29にも記載されており、トランスポートストリームの転送レートに応じて、IEEE1394のパケット内のデータ量を可変するようになっている。
【0028】
例えば、1アイソクロノスパケットで1トランスポートパケットをそのまま転送することも可能である。しかし、トランスポートストリームの転送レートが低い場合には、1アイソクロノスパケットに1トランスポートパケットを割り当てることは無駄である。この理由から、トランスポートストリームの転送レートに応じてトランスポートストリームを分割して伝送するのである。
【0029】
即ち、1394I/F回路A5 は、トランスポートパケットに4バイトのソースパケットヘッダを付加した192バイトを複数のデータブロックに分割する。192バイトのパケットを192バイト×2個、96×4個、48×8個又は24×16個のブロックに分割するのである。これらの分割方法はデータレートに応じて決定される。
【0030】
例えば、MPEG2のトランスポートストリームの伝送レートが3Mbpsである場合には、48バイト単位に分割する。48バイト単位のデータをアイソクロノスパケット単位に変換する。アイソクロノスサイクルは125μ秒であり、アイソクロノス転送における伝送レートを考慮すると、1アイソクロノスパケットに48バイト単位のデータブロックの2個又は3個を割り当てることができる。
【0031】
1394I/F回路A5 は、アイソクロノスサイクルで3ブロック又は2ブロックのデータをIEEE1394ケーブル12を介して伝送する。
【0032】
上述したように、MPEG2規格のトランスポートパケットはマルチプログラム(チャンネル)に対応しており、復号化時において時分割で伝送される複数のプログラムの中から所望のプログラムのパケットを選択することができる。この選択のために、トランスポートパケットは、情報を伝送するペイロード(Payload )の前にリンクレベルヘッダ(Link Level Header )を付加して伝送される。トランスポートパケット188バイトのうち4バイトがリンクレベルヘッダである。
【0033】
リンクレベルヘッダは、先頭に同期バイト(sync_byte )を配列し、以後、ビットエラーの有無を示すエラーインジケータ(transport packed error indicator)、PESパケットの開始を示すユニット開始表示(PES packet start indicator)、パケットの重要度を示すトランスポートパケットプライオリティ(transport priority)、パケットの識別情報であるPID(Packet identification )、スクランブルの有無を示すスクランブル制御(stransport scrambling control )、ペイロードの有無等を示すアダプテーションフィールド制御(adaptation field control)、同一PIDの連続性を示す巡回カウンタ(continuity counter)を順次配列して構成する。
【0034】
TS選択処理回路A6 は、後述するように、1394I/F回路A5 を介して番組を選択するための情報が与えられ、トランスポートストリームのPIDを参照することによって、トランスポートパケットから所望のプログラムのみを選択するための選択信号をデマルチプレクサA4 に供給するようになっている。
【0035】
他の個別受信機B,C,…の構成も個別受信機Aと同様であり、夫々、DVB放送、DSS放送、Direc−TV!放送、Perfec−TV!放送、…から所望のプログラムのトランスポートストリームをアイソクロノスパケットに変換して1394ケーブル12に出力するようになっている。
【0036】
共通受信部13は、1394I/F回路14、TSデコーダ15、MPEG2デコーダ16、NTSCエンコーダ17、D/Aコンバータ18、コントローラ19、グラフィカルユーザーインターフェース(Graphical User Interface)(以下、GUIという)20、モデム21及びICカード読み取り装置23によって構成されている。
【0037】
1394I/F回路14は、1394ケーブル12に流れているデータとMPEG2のトランスポートストリームとのインターフェースを行う。1394I/F回路14は、1394ケーブル12を介して入力された1394パケットをトランスポートストリームに戻してTSデコーダ15に供給する。TSデコーダ15は、入力されたトランスポートストリームをデコードしてプログラムストリーム(PS)をMPEG2デコーダ16に出力する。
【0038】
MPEG2デコーダ16は、オーディオデコーダ及びビデオデコーダ等を有しており、入力されたプログラムストリームのうちMPEG2オーディオ規格によって圧縮されているオーディオデータをディジタル音声信号に戻し、MPEG2ビデオ規格によって圧縮されているビデオデータをディジタル映像信号に戻してNTSCエンコーダ17に出力する。
【0039】
NTSCエンコーダ17は、入力されたディジタル音声信号及びディジタル映像信号をNTSC規格の信号に変換してD/Aコンバータ18に出力する。D/Aコンバータ18は、ディジタルのNTSC信号をアナログ信号に変換して、図示しないNTSC放送用のモニタに出力するようになっている。
【0040】
TSデコーダ15の出力には通常番組のデータだけでなくEPG情報も含まれる。TSデコーダ15はEPG情報をコントローラ19に供給するようになっている。GUI20は、端子22を介して図示しない赤外線(IR)ポートからの信号が与えられて、例えばユーザーのリモコン操作に基づく信号をコントローラ19に供給するようになっている。
【0041】
コントローラ19は、送受信機指定回路25及び画面表示回路26を有している。画面表示回路26は、EPG情報に基づく番組情報表示を表示するための画面表示データを作成すると共に、GUI20からのデータに基づいて番組情報表示を変更した画面表示データを作成してNTSCエンコーダ17に供給するようになっている。例えば、画面表示回路26は、EPG情報に基づく表示に、視聴を希望する番組の入力欄及び記録を希望する番組の入力欄等の表示を付加した番組情報表示を表示させるための画面表示データを作成することができる。
【0042】
また、ユーザーは図示しないリモコン装置によって、映出させる番組を指定することができる。GUI20はユーザーが指定した番組を示す番組番号のデータをコントローラ19に出力する。この場合には、画面表示回路26は、ユーザーのリモコン操作に対応した文字等を所定の記入欄に記入した表示を表示させるための画面表示データを作成することができる。コントローラ19の送受信機指定回路25は、GUI20からの番組番号データに基づいて、個別受信部A,B,…のうちのいずれの受信部を番組の送信機として指定するかを決定してその受信部に通知するようになっている。
【0043】
IEEE1394においてアイソクロノス伝送を行う場合には、アイソクロノスリソースマネージャ(isochonous resource manager )によって、送信機及び受信機に対して、伝送しようとするアイソクロノスデータの帯域及び使用チャンネル番号(IEEE1394のパケットのチャンネル番号)を指定しなければならない。コントローラ19は、このアイソクロノスリソースマネージャの機能を有しており、アイソクロノスデータの送信機として指定した個別受信部(番組送信機)に対して、IEEE1394で伝送可能な帯域のうち使用可能な帯域と、現在使用されていないIEEE1394のパケットのチャンネル番号とを指定する。また、コントローラ19は、アイソクロノスデータの受信機も決定するようになっているが、この例では、受信機として共通受信部13自体を指定する。
【0044】
ICカード読み取り装置23は、図示しないICカードに記憶されているデータを読出してコントローラ19及びモデム21に出力することができるようになっている。ICカードには、視聴契約内容等を記憶させることができる。コントローラ19は、ICカードに記憶されているデータに基づいて、個別受信部A,B,…を制御することができるようになっている。例えば、コントローラ19は、ICカードに記憶されているデータに基づいて、受信チャンネルのデスクランブルを行うか否かを決定して、個別受信部A,B,…を制御する。
【0045】
モデム21は、ICカードの記憶内容を図示しない電話回線を介して放送局に転送することができるようになっている。放送局は、転送された情報に基づいて課金等を行う。
【0046】
次に、このように構成された実施の形態の動作について図2の説明図を参照して説明する。図2はEPG情報に基づく画面表示を示している。
【0047】
個別受信部A,B,…は、夫々JSKYB放送,DVB放送,DSS放送,Direc−TV!放送,Perfec−TV!放送,…を受信する。例えば、JSKYBアンテナに誘起した高周波信号は端子11を介して個別受信部AのチューナA1 に供給される。チューナA1 によって所望のチャンネルが選局され、復調及び誤り訂正回路A2 によって、復調及び誤り訂正処理が行われる。
【0048】
スクランブルが施されている番組を視聴する場合には、デスクランブル回路A3 においてデスクランブル処理が施される。デスクランブル回路A3 の出力はMPEG2のトランスポートストリームである。他の個別受信部B,C,…においても、同様の処理が行われる。
【0049】
本実施の形態においては、複数の個別受信部A,B,…で受信した番組のうち共通受信部13のコントローラ19によって指定された番組のみが1394ケーブル12を介して共通受信部13に伝送される。いま、ユーザーは、受信する番組を選択するために、モニタ上に番組情報表示を表示させるものとする。
【0050】
コントローラ19は、ユーザーによって特に放送局が指定されていない場合には、各個別受信部A,B,…を順次送信機として指定して、各放送局の番組情報を順番に表示させる。即ち、先ず、コントローラ19は、例えば、JSKYB放送の番組情報表示を表示させるために、送信機として個別受信部Aを指定する。また、コントローラ19は、デスクランブル回路A3 の出力中のEPG情報を送信するように個別受信部Aに対して指示を送る。
【0051】
TS選択処理回路A6 は、トランスポートストリーム中のPIDによって、EPG情報のトランスポートストリームを抽出するための選択信号をデマルチプレクサA4 に出力する。こうして、デスクランブル回路A3 の出力に含まれるEPG情報のトランスポートストリームがデマルチプレクサA4 によって抽出されて1394I/F回路A5 に供給される。
【0052】
1394I/F回路A5 はEPG情報のトランスポートストリームをアイソクロノスパケットに変換して、1394ケーブル12に送出する。共通受信部13の1394I/F回路14は、1394ケーブル12上を流れているアイソクロノスパケットを受信してデパケット化し、元のトランスポートストリームをTSデコーダ15に出力する。TSデコーダ15はトランスポートストリームからEPG情報を抽出して、コントローラ19に出力する。
【0053】
コントローラ19の画面表示回路26は、EPG情報に基づいて画面表示データを作成し、NTSCエンコーダ17に与える。NTSCエンコーダ17は、画面表示データをNTSC方式のディジタル映像信号に変換する。このディジタル映像信号はD/Aコンバータ18によってアナログ信号に変換されて、図示しないモニタに供給される。
【0054】
図2はこの場合のモニタの表示画面上の番組情報表示を示している。例えば、この番組情報表示の表示からユーザーによる操作が行われることなく所定時間が経過すると、コントローラ19は、次の個別受信部(例えば、個別受信部B)で受信したEPG情報に基づく番組情報表示を表示するための制御を行う。以後同様にして、各放送局の番組情報表示が表示される。
【0055】
いま、Perfec−TV!放送の番組情報表示が表示されている状態において、ユーザーが図2に示す「株式市況」の番組の視聴を希望するものとする。この場合には、ユーザーはリモコンによってこの番組の番組番号である“0C13”を入力する。このキー操作に基づく信号は端子22を介してGUI20に供給される。
【0056】
GUI20はキー操作に基づくデータを画面表示回路26に供給する。これにより、画面表示回路26は、番組情報表示中の入力欄に“0C13”を表示する。また、GUI20は、この番組番号“0C13”を示すデータをコントローラ19に出力する。コントローラ19の送受信機指定回路25は、GUI20からのデータに基づいて、送信機として個別受信部Aを選択するためのコマンドを発生する。また、コントローラ19は、番組番号“0C13”の番組を送出させるためのコマンドを送出する。
【0057】
送信機及び番組番号を指定するためのコントローラ19からのデータは、1394I/F回路14によってIEEE1394規格のパケットに変換されて1394ケーブル12に送出される。個別受信部Aの1394I/F回路A5 は、自機に対するパケットを取り込んでTS選択処理回路A6 に出力する。TS選択処理回路A6 は番組番号で指定されたトランスポートストリームを選択するための選択信号をデマルチプレクサA4 に出力する。
【0058】
こうして、デマルチプレクサA4 は、ユーザーが選択した「株式市況」の番組のトランスポートストリームを選択して1394I/F回路A5 に出力する。1394I/F回路A5 は、入力されたトランスポートストリームをIEEE1394のアイソクロノスパケットに変換して1394ケーブル12に送出する。この場合には、1394I/F回路A5 は、チャンネル番号をアイソクロノスパケットのヘッダに付加する。
【0059】
このアイソクロノスパケットは共通受信部13の1394I/F回路14において受信される。1394I/F回路14は、アイソクロノスリソースマネージャーから取得した、決められた1394のチャンネル番号のアイソクロノスパケット、つまりユーザーに選択された番組を伝送しているアイソクロノスパケットを取り込んで、トランスポートストリームに戻す。このトランスポートストリームはTSデコーダ15及びMPEG2デコーダ16によってデコードされて、ディジタル映像信号が得られる。このディジタル映像信号はNTSCエンコーダ17によってNTSC方式の信号に変換され、D/Aコンバータ18においてアナログ信号に変換されてモニタに供給される。こうして、モニタの表示画面上にユーザーが選択した株式市況の番組が映出される。
【0060】
なお、ユーザーの指定によって番組データの送信機として適宜の個別受信部を指定可能であることは明らかである。例えば、ユーザーがリモコン装置を用いてPerfec−TV!の所定の番組を指定した場合には、コントローラ19は、送信機として個別受信機Eを指定し、また、指定された番組の番組番号に基づくデータを個別受信機Eに伝送するようになっている。これにより、モニタの表示画面上にPerfec−TV!放送の番組情報表示又は番組を映出させることができる。
【0061】
このように、本実施の形態においては、ディジタルインターフェースとしてIEEE1394インターフェースを採用し、個別受信部において受信したMPEG2のトランスポートストリームをネットワークケーブルを介して共通受信部に伝送している。また、MPEG2のトランスポートストリームのデコード処理以降の処理は共通化可能であり、複数の個別受信部に対して1台の共通受信部によって、各放送局の放送を視聴可能である。デマルチプレクサによって、所望の番組のトランスポートストリームのみを伝送することにより、伝送帯域を効率化しており、ネットワークによる共通受信部との接続を可能にしている。共通の処理が可能な部分は1台の共通受信部によって処理を行っており、回路規模を低減することができる。例えば、TSデコーダ及びMPEG2デコーダは、ゲート数の規模で従来例における受信装置の回路規模の約2/3以上を占めている。従って、本実施の形態においては、従来例の約1/3の回路規模で構成することができる。また、複数の放送局の放送を1台の共通受信部に接続された1台のモニタによって視聴することができるので、モニタとの間の配線及び端子数を少なくすると共に、ビデオセレクタを不要にすることができる。
【0062】
ところで、近年のディジタルデータ伝送においては、データのセキュリティを確保するために、機器間で認証(Authentication)を行うための鍵(key )を用いることがある。機器間で鍵の交換を行って、正しい鍵の交換が行われた場合にのみ、不正なデコーダ等と区別して、正しい相手と認識し、データ伝送を行うのである。
【0063】
本実施の形態においても、各個別受信部と共通受信部との間で鍵交換を行って、正しく認証が行われた場合にのみデータを伝送する方式を採用してもよい。
【0064】
図3は本発明の他の実施の形態を示すブロック図である。図3において図1と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0065】
図1の実施の形態においては、共通受信部13は自己を番組データの受信機として指定したが、共通受信部13が受信機とならないこともある。図3はこの場合の例を示しており、共通受信部13のコントローラ19は番組データの受信機として記録装置を指定することも可能である。
【0066】
本実施の形態は記録装置31を付加した点が図1の実施の形態と異なる。記録装置31は、1394I/F回路32及び記録処理部33によって構成されている。1394I/F回路32は、1394ケーブル12に流れているデータとMPEG2のトランスポートストリームとのインターフェースを行う。記録処理部33は、1394I/F回路32を介して入力されたトランスポートストリームを記録用のフォーマットに変換して、所定の記録媒体に記録するようになっている。
【0067】
次に、このように構成された実施の形態の動作について図4を参照して説明する。図4は番組情報表示の表示例を示す説明図である。
【0068】
個別受信部A,B,…の動作は図1の実施の形態と同様である。個別受信部A,B,…からのEPG情報を含むアイソクロノスパケットは共通受信部13の1394I/F回路14を介してTSデコーダ15に供給される。TSデコーダ15からのEPG情報に基づいて画面表示回路19は画面表示データを作成する。
【0069】
画面表示回路19は、“見る番組選択/記録する番組選択”の欄を含む番組情報表示を表示するための画面表示データを出力する。この画面表示データは、NTSCエンコーダ17によってNTSC方式の信号に変換され、D/Aコンバータ18によってアナログ信号に変換されてモニタに供給される。こうして、モニタの表示画面上には例えば図4に示す番組情報表示が表示される。なお、図4は個別受信部Aが受信したPerfec−TV!放送の番組情報表示を示している。
【0070】
いま、ユーザーは、例えば、「大相撲」の放送の録画を希望するものとする。この場合には、ユーザーは、リモコン装置を操作して、「記録する番組選択」を選択する。このリモコン操作に基づく信号はGUI20に供給され、GUI20は、ユーザーが記録番組を選択しようとしていることをコントローラ19に通知すると共に、「記録する番組選択」の表示を太字表示にするためのデータをコントローラ19に供給する。これにより、画面表示回路19は、「記録する番組選択」の表示を太字に変更する。
【0071】
次に、ユーザーは「大相撲」の番組番号である“0F61”をリモコン装置によって入力する。この番号は、画面表示回路19によって表示欄に表示される。また、GUI20は、“0F61”の番号に対応した情報をコントローラ19に出力する。コントローラ19は、ユーザーが記録を希望した番組の放送日時、番組番号及びこの番組を送信する個別受信部を記憶する。
【0072】
大相撲の放送日時になると、コントローラ19は、送受信機指定回路25によって、個別受信部Aを送信機とするためのデータと共に、番組番号“0F61”に対応するデータを1394I/F回路14を介して1394ケーブル12上に送出する。また、コントローラ19の送受信機指定回路25は、受信機として記録装置31を指定するためのデータを1394I/F回路14を介して1394ケーブル12上に送出する。
【0073】
なお、コントローラ19が、送信機及び受信機に対して、送出しようとするアイソクロノスデータの帯域、使用チェンネル番号を指定すると共に、送信機に対して使用可能な帯域及び現在使用されているパケットのチャンネル番号とを指定することは、図1の実施の形態と同様である。
【0074】
個別受信部Aの1394I/F回路A5 は、1394ケーブル12からのデータによって、自機が送信機となったことを知る。TS選択処理回路A6 は、1394I/F回路A5 から番組番号“0F61”に対応するデータが与えられて、デマルチプレクサA4 を制御する。これにより、デマルチプレクサA4 は、個別受信部Aで受信したトランスポートストリーム中の「大相撲」の番組を含むトランスポートストリームを抽出して、1394I/F回路A5 に出力する。1394I/F回路A5 は、抽出したトランスポートストリームをアイソクロノスパケットに変換する。この場合には、1394I/F回路A5 は、コントローラ19によって指定されたチャンネル番号をアイソクロノスパケットのヘッダに付加して1394ケーブル12に送出する。指定したチャンネルのアイソクロノスパケットを受信可能な機器は、コントローラ19が受信機として指定した記録装置のみである。
【0075】
即ち、「大相撲」の放送時刻において個別受信部Aが出力したアイソクロノスパケットについては、記録装置31が受信機となる。記録装置31の1394I/F回路32は、コントローラ19の指定によって、ヘッダに付加されたチャンネル番号を検出することにより、「大相撲」のトランスポートストリームを含むアイソクロノスパケットを取り込んでトランスポートストリームに変換する。記録処理部33はこのトランスポートストリームを図示しない所定の記録媒体に記録する。
【0076】
このように、本実施の形態においては、各個別受信部A,B,…からのデータの受信機として、共通受信部だけでなく、記録装置を指定することも可能である。他の効果は図1の実施の形態と同様である。
【0077】
なお、上記実施の形態においては、ユーザーが指定した番組の放送日時及び番組番号等を共通受信部13において記録する例を説明したが、個別受信部A,B,…においてこれらの情報を記憶しておくようにしてもよい。
【0078】
例えば、共通受信部13は、ユーザーが指定した番組番号をそのまま個別受信部に送信し、番組番号が指定された個別受信部は、受信した放送信号の番組番号との比較を行い、ユーザーが指定した番組番号に一致する番組番号の番組を含むトランスポートストリームをアイソクロノスパケットに変換して1394ケーブル上に送出するようにしてもよい。
【0079】
図5は本発明の他の実施の形態を示すブロック図である。図5において図3と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0080】
図3の実施の形態においては、記録装置31は、トランスポートストリームをそのまま記録するものとして説明した。現在の民生用ディジタルVTRの規格では、トランスポートストリームと記録フォーマットとの変換フォーマットは規格化されており、2つのトランスポートストリームを5つのシンクブロックに変換して記録するようになっている。
【0081】
しかし、DVDにおいては、MPEG2のトランスポートストリームを記録フォーマットに変換する変換フォーマットについては規格化されておらず、DVDは、プログラムストリーム(PS)を記録するようになっている。本実施の形態は、記録装置31としてこのようなDVD等を採用した例である。
【0082】
本実施の形態は共通受信部13に代えて共通受信部41を採用した点が図3の実施の形態と異なる。共通受信部41は、TSデコーダ15の出力を1394I/F回路14に与えることを可能にしたことが共通受信部13と異なる。1394I/F回路14は、TSデコーダ15からのプログラムストリーム(PS)をアイソクロノスパケットに変換して1394ケーブル12上に送出することができるようになっている。
【0083】
このように構成された実施の形態においては、所定の個別受信部によって受信した放送信号を記録する場合には、個別受信部からのアイソクロノスパケットを直接記録装置31に伝送するのではなく、一旦、共通受信部41に伝送する。即ち、共通受信部41の1394I/F回路14は、1394ケーブル12上のトランスポートストリームを含むアイソクロノスパケットを取り込んでトランスポートストリームをTSデコーダ15に出力する。TSデコーダ15によってトランスポートストリームはデコードされ、プログラムストリームが1394I/F回路14に供給される。
【0084】
1394I/F回路14は、TSデコーダ15からのプログラムストリームをアイソクロノスパケットに変換して1394ケーブル12上に送出する。即ち、この場合には、1394ケーブル12上にトランスポートストリームとプログラムストリームとが同時に伝送されることになる。
【0085】
記録装置31の1394I/F回路32は、共通受信部13からのプログラムストリームを取り込んで記録処理部33に出力する。こうして、記録処理部33においては、放送信号のプログラムストリームが記録される。従って、この場合には、記録装置31としてDVDを採用することができる。
【0086】
このように本実施の形態においては、記録装置がトランスポートストリームに対応しておらずプログラムストリームのみに対応している場合でも、放送信号の記録が可能である。
【0087】
ところで、上記各実施の形態においては、視聴契約内容を記録するICカードを読み取るICカード読み取り装置23が設けられている。このICカードに記録された視聴契約内容に基づいてコントローラ19を制御する方法も考えられる。例えば、ユーザーが視聴又は記録を指示した番組が、ICカードから読み取った視聴契約内容によって視聴契約されていないことが示された場合には、コントローラ19は、この番組を受信する個別受信部を番組データの送信機として指定せず、この番組のアイソクロノスパケットをネットワーク上に送出させない。そして、ICカードに記録されている視聴契約内容によって視聴契約されていることが示された番組を視聴又は記録する場合にのみ、個別受信部からの番組データのネットワーク上への伝送を許可するのである。
【0088】
なお、ICカード読み取り装置23が共通受信部13に設けられる例について説明したが、ICカード読み取り装置23が各個別受信部に設けられている場合でも、同様の処理が可能である。
【0089】
また、上記各実施の形態においては、共通受信部をネットワーク上に1つ設けた例について説明したが、複数の共通受信部を設けて、複数のトランスポートストリームを含むアイソクロノスパケットから複数の番組を同時に表示,記録可能にすることもできる。また、共通受信部がテレビジョン受像機等に内蔵されていてもよいことは明らかである。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数の放送を視聴可能にする場合でも、ネットワーク化してトランスポートストリームを伝送して装置の共通化を図ることにより、装置規模を縮小することができると共に、複数の放送を視聴可能にする場合でも、配線を簡単化すると共に、ビデオセレクタを設けることなく、表示装置の端子数を低減させることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディジタル放送受信装置の一実施の形態を示すブロック図。
【図2】図1の実施の形態を説明するための説明図。
【図3】本発明の他の実施の形態を示すブロック図。
【図4】図3の実施の形態を説明するための説明図。
【図5】本発明の他の実施の形態を示すブロック図。
【図6】従来例において複数のディジタル放送を受信するシステムを示すブロック図。
【符号の説明】
A,B,…個別受信部、A1 …チューナ、A2 …復調及び誤り訂正回路、A3 …デスクランブル回路、A4 …デマルチプレクサ、A5 ,14…1394I/F回路、A6 …TS選択処理回路、13…共通受信部、15…TSデコーダ、16…MPEG2デコーダ、17…NTSCエンコーダ、19…コントローラ、20…GUI

Claims (6)

  1. チェーン状にケーブル接続された機器を自動認識するネットワークに接続されるものであって、夫々放送方式に対応した処理を行うことによって受信した放送信号からトランスポートストリームを得る複数種類の個別受信部と、
    前記個別受信部の夫々に内蔵され、前記ネットワークを介して伝送された情報に基づいて、前記得られたトランスポートストリームのうち指定された番組に基づくトランスポートストリームのみを選択する選択回路と、
    前記個別受信部の夫々に内蔵され、前記ネットワークで伝送可能な信号の形態前記選択回路が選択したトランスポートストリームの信号形態との間で信号形態の変換を行う第1のインターフェース回路と、
    前記ネットワークで伝送可能な信号の形態前記トランスポートストリームの信号形態との間で信号形態の変換を行う第2のインターフェース回路と、
    前記第2のインターフェース回路を内蔵して、前記第2のインターフェース回路を介して取り込んだ前記トランスポートストリームをデコードし前記選択回路が選択した番組に基づくデコード出力を得る、前記複数種類の個別受信部に共通の共通受信部と、
    前記共通受信部に内蔵され、前記個別受信部の夫々の前記選択回路に対して、個別受信部及び番組の選択のための情報を前記ネットワークに出力する指定回路と、
    を具備したことを特徴とするディジタル放送受信装置。
  2. 前記共通受信は、前記複数種類の個別受信が受信した放送信号に含まれる番組情報に基づくトランスポートストリームをデコードして番組情報表示出力する表示出力手段を有し、視聴又は記録する番組を前記個別受信に指定するための選択をユーザーに設定可能とするユーザーインタフェース手段を有することを特徴とする請求項1に記載のディジタル放送受信装置。
  3. 前記共通受信は、前記デコード出力を所定のテレビジョン方式の放送信号に変換することにより、受信した放送信号に基づく番組を視聴可能にしたことを特徴とする請求項1に記載のディジタル放送受信装置。
  4. 前記ネットワーク上に設けられ、前記第1又は第2のインターフェース回路を介して前記トランスポートストリーム又はそのデコード出力が与えられて記録を行う記録手段を更に具備したことを特徴とする請求項1に記載のディジタル放送受信装置。
  5. IEEE1394規格のネットワークと、
    前記ネットワークに接続された複数の個別受信部と、
    前記ネットワークに接続された1つの共通受信部と、
    前記複数の個別受信部にそれぞれ内蔵され、それぞれ放送方式に対応した処理を行うことによって受信した放送信号からトランスポートストリームを得る受信手段と、
    前記複数の個別受信部にそれぞれ内蔵され、前記ネットワークを介して伝送された情報に基づいて、前記受信手段によって得られたトランスポートストリームのうち指定された番組に基づくトランスポートストリームのみを選択する選択回路と、
    前記複数の個別受信部にそれぞれ内蔵され、前記ネットワークで伝送可能な信号の形態と前記選択回路が選択したトランスポートストリームの信号形態との間で信号形態の変換を行う第1のインターフェース回路と、
    前記共通受信部に内蔵され、前記ネットワークで伝送可能な信号の形態と前記トランスポートストリームの信号形態との間で信号形態の変換を行う第2のインターフェース回路と、
    前記共通受信部に内蔵され、前記第2のインターフェース回路を介して取り込んだ前記トランスポートストリームをデコードして、前記選択回路が選択した番組に基づくデコー ド出力を得るデコード回路と、
    前記共通受信部に内蔵され、前記複数の個別受信部の前記選択回路に対して、個別受信部及び番組の選択のための情報を前記ネットワークに出力する指定回路と、
    前記ネットワークに接続され、前記第1又は第2のインターフェース回路を介して前記トランスポートストリーム又はそのデコード出力が与えられて記録を行う記録装置と、
    を具備したことを特徴とするディジタル放送受信装置。
  6. 複数種類の放送方式に対応した処理を行うことによって受信した放送信号からトランスポートストリームを得る手順と、
    前記複数種類の放送方式に対応した処理によって得られたトランスポートストリームのうち、指定された番組に基づくトランスポートストリームのみを選択する選択手順と、
    複数の装置をチェーン状に接続することで信号転送が可能となる所定のネットワークで伝送可能な信号の形態と前記トランスポートストリームの信号形態との間で信号形態の変換を行う手順であって、前記選択手順において選択されたトランスポートストリームのみについて信号形態の変換を行うインターフェース手順と、
    前記インターフェース手順によって信号形態が変換された前記トランスポートストリームを前記所定のネットワークを介して伝送する手順と、
    前記インターフェース手順によって転送された前記トランスポートストリームを取り込んでデコードし選択された番組に基づくデコード出力を得る手順とを具備したことを特徴とするディジタル放送受信方法。
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