JP3736709B2 - 棟換気装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、野地板(コンパネ等)でなる隅棟又は棟(以下、棟とする。)に最適な棟換気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
屋根の換気装置に関する従来技術で、本発明と関連性がある発明としては、▲1▼特開平7-48909号の屋根の換気装置、▲2▼特開平8-68172号の棟換気構造等がある。その内容を説明する。先ず▲1▼の発明は雨天時や湿度が高い場合に、換気通路を閉塞して防水性及び防湿性の向上を図ることを目的とする。即ち、屋内の換気を行うための換気通路を備えた屋根の換気装置において、前記換気通路内に吸湿膨張部材を設け、この吸湿膨張部材が吸湿して膨張した状態で、前記換気通路を閉塞する構成である。次に、▲2▼の発明は、棟屋根下地部材の上に棟屋根材本体を配設した棟換気構造の差圧の大きな負圧領域の拡大を図り、換気量を増すことを目的とする。即ち、屋根の棟を跨いで取り付けられた換気口を有する棟屋根下地部材の上に、排気口を多数有する第1、第2の傾斜片、及び第1、第2の脚片とからなる棟屋根材本体を配設してなる棟換気構造である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記▲1▼、▲2▼の発明は、屋根の長手方向に所定長さの開口部を設ける構成で、この開口部をそのままの状態で帯状の薄肉板金部材でなるベース又は棟屋根下地部材及び平棟用のカバー又は棟屋根材本体を設ける構成となっている。しかし、前記文献の発明では、屋根の開口部より上昇した空気は、一方向の換気通路を経由して排気口より大気中に放散される構成である。従って、強風時の雨、豪雨の場合に雨水が換気通路に逆流する虞れがある。尚、雨水の逆流防止として、吸湿膨張部材又は気流空所の水返し片、雨遮断片を設けて防止するが、逆流防止効果の確保、又は雨水の遮断を経年的に確保するには難点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、迂回状の換気通路部を積重する構成として、雨水の確実な排除を図ること、構造簡単で確実かつ効率的な棟換気ができること、等を意図して下記の構成を採用する。
【0005】
請求項1の発明は、第1の開口、及び第2の開口並びに水抜部を備えた屋根の隅棟又は棟に設けられる換気通路部材と、この換気通路部材に設けられる通路形成部材と、この通路形成部材に適宜間隔で設けられる水抜部及び換気口部を備えた棟屋根部材と、で構成される棟換気装置であって、
この棟換気装置の換気通路を、前記屋根の隅棟又は棟に設けた開口部と、この開口部と連通する前記換気通路部材と通路形成部材で形成する下側換気通路部と、この下側換気通路部と連通する前記通路形成部材と前記棟屋根部材で形成する上側換気通路部と、で構成することを特徴とする棟換気装置である。
【0006】
本発明は、上下側換気通路部を積重する構成として、雨水の確実な排除を図ること、構造簡単で確実かつ耐久性の優れた棟換気装置を提供すること、等を意図して下記の構成を採用する。
【0007】
請求項2の発明は、下上側換気通路部が積重されていることを特徴とする請求項1に記載の棟換気装置である。
【0008】
また本発明は、雨水の侵入を確実に防止することを意図する。
【0009】
請求項3の発明は、換気通路部材又は棟屋根部材に堰部材を設ける構成とした棟換気装置である。
【0010】
本発明は、換気通路部材の簡易な使用を意図する。
【0011】
請求項4の発明は、換気通路部材がほぼ箱形で継合せ可能とした構成の棟換気装置である。
【0012】
本発明は、棟の形態及び外観を美麗に維持しかつ雨水の侵入を確実に防止することを意図する。
【0013】
請求項5の発明は、棟換気装置が他の棟とほぼ同じ高さ、幅の形態を保持することを特徴とする棟換気装置である。
【0014】
【発明の実施の形態】
換気について説明すると、ほぼ箱形の換気通路部材は、シーラー、コーキング(防水手段)を介して屋根の開口部の両流れ面に設けられる。この換気通路部材に跨るように通路形成部材を設け、通路形成部材と換気通路部材を釘止めする。通路形成部材は換気通路部材の第1・第2の開口を除いてカバーし、この換気通路部材を樹脂で構成した場合、太陽光線による劣化防止に役立てる。また第1・第2の開口を形成し、かつ換気通路部材に通路形成部材を設けて下側換気通路部を形成する。この換気通路部材及び通路形成部材には、水抜部及び換気口部を備えた棟屋根部材が積層されるとともに、棟屋根部材と通路形成部材との間に上側換気通路部が形成される。この下上側換気通路部が構成されるとともに、下側換気通路部は開口部を介して屋根裏に、また上側換気通路部は換気口部を介して大気中に、それぞれ連通される。従って、換気は、屋根裏→開口部→第1の開口→下側換気通路部→第2の開口→上側換気通路部→換気口部→大気中の経路による。
【0015】
雨水について説明すると、上側換気通路部の換気口部より流入した雨水は通路形成部材の上面を流下した後、第2の開口より換気通路部材の底面に達する。この底面に達した雨水は、当該底面に設けた水抜部から棟屋根部材の取付片に設けた水抜部から屋根材上に流下する構成である。また下側換気通路部に達した雨水は、この下側換気通路部を構成する換気通路部材に設けた堰部材でシャットし、雨水の屋根裏への侵入防止を図る構成となっている。
【0016】
またこの棟換気装置は、工場出荷時に完成品で提供される場合も有る。即ち、換気通路部材の上に通路形成部材を設け、換気通路部材の第1・第2の開口を開放した状態で、この通路形成部材の上に適宜間隔を形成するようにして水抜部及び換気口部を備えた合掌形状の棟屋根部材を積層し、この換気通路部材、通路形成部材及び合掌形状の棟屋根部材を一体とする。この操作及び手順により、完成品の棟換気装置が形成されるので、換気通路部材をシーラー等を介して屋根の開口部の両流れ面に設け、かつこの合掌形状の棟屋根部材が開口部に跨るように設ける。合掌形状の棟屋根部材の換気口部より釘止めする。このような使用方法で、前述とほぼ同様な機能及び効果が期待できる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面を参照に説明する。
【0018】
1はほぼ箱形の換気通路部材で、この換気通路部材1は、図2の如く、枠体1aと、底面1bと、この底面1bに必要により設けられる堰部材2とで構成されており、屋根AにシーラーA1を利用して、図1の如く、この屋根Aの開口部A2の両側に対峙するように取付けられる。尚、堰部材2は、図1〜図3の如く、凸片211を波状に設ける構成、図4の如く、積層板212を僅かな間隔で積層して設ける構成、図5の如く、積層板212を僅かな間隔で積層し、かつこの積層した積層板212をブロック状に設ける構成、が理想である。また堰部材2は、必要により後述する通路形成部材等に設ける場合も有る。この堰部材2は、雨水等の侵入防止、下側換気通路部の補強等に役立つ。尚、換気通路部材1には、十分な換気口面積(換気面積)を確保し、空気流通空間の拡充を図り、かつ雨水の侵入防止を図り得る構成が理想である。図中1cは、換気通路部材1の底面1bに設けた水抜部である。またこの換気通路部材1を樹脂で構成することが理想であるが限定されない。
【0019】
3は段付部を備えた棟形をする通路形成部材で、この通路形成部材3は屋根Aの棟A3の換気通路部材1に跨設して設けられるとともに、この換気通路部材1の第1・第2の開口111、112を閉塞することなく設けられる。屋根Aへの取付は釘Bを使用する。この通路形成部材3を、換気通路部材1に設けることにより、下側換気通路部Xが形成されるとともに、下側換気通路部Xは、第1・第2の開口111、112に連通する。勿論、この第1・第2の開口111、112等を設ける位置、個数等は限定されない。
【0020】
4は通路形成部材3に適宜間隔Sをもって積層される棟屋根部材で、換気用の換気口部411と取付片412を有する。この棟屋根部材4の通路形成部材3への取付けは、当該棟屋根部材4の取付片412を、換気通路部材1に釘B1止めする。尚、この棟屋根部材4を、通路形成部材3に設けることにより、両者の間に上側換気通路部Yが形成される。この上側換気通路部Yは、第2の開口112に連通する。また前記取付片412には水抜部4cが形成されている。
【0021】
尚、寸法関係を概略すると、全体の厚みを図1に例示する。また下側換気通路部Xの立上り寸法(矢示の方向)、第1・第2の開口111、112の開口寸法(矢示の方向)、上側換気通路部Yの間隔S(矢示の方向)、換気口部411の開口寸法(矢示の方向)、がほぼ等しいことが理想である。
【0022】
【発明の効果】
請求項1の発明は、第1の開口、及び第2の開口、水抜部を備えた換気通路部材と、この換気通路部材に設けた通路形成部材と、この通路形成部材に適宜間隔で設けた水抜部及び換気口部を備えた棟屋根部材と、で構成する棟換気装置であって、この棟換気装置の換気通路を、屋根の開口部に連通する下側換気通路部を換気通路部材と通路形成部材で形成し、この下側換気通路部と連通する上側換気通路部を通路形成部材と棟屋根部材で形成する棟換気装置である。従って、迂回状の換気通路部を利用して、十分な換気口面積を確保しつつ雨水の確実な排除を図り得ること、構造簡単で確実かつ効率的な棟換気ができること、等の効果がある。
【0023】
請求項2の発明は、下上側換気通路部を積重する構成である。従って、この下上側換気通路部の積重を利用して、雨水の確実な排除を図ること、構造簡単で確実かつ耐久性の優れた棟換気装置を提供できること、等の効果がある。
【0024】
また請求項3の発明は、換気通路部材又は棟屋根部材に堰部材を設ける構成である。従って、雨水の侵入を確実に防止できる実用的な効果がある。
【0025】
請求項4の発明は、換気通路部材がほぼ箱形で継合せ可能とした構成の棟換気装置である。従って、換気通路部材の簡易な使用が図れる効果がある。
【0026】
請求項5の発明は、棟換気装置が他の棟とほぼ同じ高さ、幅の形態を保持することを特徴とする棟換気装置である。従って、規格寸法の部品、例えば、棟屋根部材の有効利用が図れること、又は棟の形態及び外観を美麗に維持しかつ雨水の侵入を確実に防止できること、等の実用的な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断面図である。
【図2】本発明の分解斜視図である。
【図3】本発明の換気通路部材の斜視図である。
【図4】本発明の他の換気通路部材の断面図である。
【図5】本発明の更に他の換気通路部材の断面図である。
【符号の説明】
1 換気通路部材
111 第1の開口
112 第2の開口
1a 枠体
1b 底面
1c 水抜部
2 堰部材
211 凸片
212 積層板
3 通路形成部材
4 棟屋根部材
4c 水抜部
411 換気口部
412 取付片
A 屋根
A1 シーラー
A2 開口部
A3 棟
B 釘
B1 釘
S 間隔
X 下側換気通路部
Y 上側換気通路部
Claims (5)
- 第1の開口、及び第2の開口並びに水抜部を備えた屋根の隅棟又は棟に設けられる換気通路部材と、この換気通路部材に設けられる通路形成部材と、この通路形成部材に適宜間隔で設けられる水抜部及び換気口部を備えた棟屋根部材と、で構成される棟換気装置であって、
この棟換気装置の換気通路を、前記屋根の隅棟又は棟に設けた開口部と、この開口部と連通する前記換気通路部材と通路形成部材で形成する下側換気通路部と、この下側換気通路部と連通する前記通路形成部材と前記棟屋根部材で形成する上側換気通路部と、で構成することを特徴とする棟換気装置。 - 上記の下上側換気通路部が積重されていることを特徴とする請求項1に記載の棟換気装置。
- 上記の換気通路部材又は棟屋根部材に堰部材を設ける構成とした請求項1に記載の棟換気装置。
- 上記の換気通路部材がほぼ箱形で継合せ可能に構成されている請求項1に記載の棟換気装置。
- 上記の棟換気装置が他の棟とほぼ同じ高さ、幅の形態を保持することを特徴とする請求項1に記載の棟換気装置。
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JPH1181592A JPH1181592A (ja) | 1999-03-26 |
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-
1997
- 1997-09-04 JP JP23927297A patent/JP3736709B2/ja not_active Expired - Lifetime
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