JP3733859B2 - 複板式プロジェクタ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶装置、マイクロミラー装置等の電気光学装置をライトバルブとしてRGB別に3枚備えてなる複板式プロジェクタの技術分野に属する。
【0002】
【背景技術】
従来、プロジェクタ装置としては、液晶装置をライトバルブとして1枚備えた単板式の白黒又はカラープロジェクタ装置や、液晶装置をライトバルブとしてRGB別に3枚備えた複板式のカラープロジェクタ装置がある。
【0003】
他方、DLP(Digital Light Processing:デジタルライト処理、但し「DLP」は米国テキサスインスツルメント株式会社の登録商標)技術の中核をなすマイクロミラー装置であるDMD(Digital Micromirror Device:デジタルマイクロミラー装置、但し「DMD」は米国テキサスインスツルメント株式会社の登録商標)をライトバルブとして1枚備えた単板式の白黒又はカラープロジェクタ装置や、DMDをライトバルブとしてRGB別に3枚備えた複板式のカラープロジェクタ装置も開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如くライトバルブとして用いられる液晶装置は、DMD等のマイクロミラー装置と比べて一般に安価であるが、液晶を用いているが故に、動作時における光照射により液晶自体が劣化するという問題点がある。特に、RGB光のうちB光は、最も短周波数であってエネルギーレベルが高い。このため、B光用のライトバルブとして用いられる液晶装置は特に寿命が短くなり、プロジェクタ全体の寿命を短くする主要因となっているという問題点がある。
【0005】
他方、DMD等のマイクロミラー装置は、半導体をベースにした極小ミラーのアレイであり、根本的なデジタル駆動が可能であることや高強度の光を利用できる或いは光照射による劣化は殆どない等の各種長所があるが、基本的に高価であるという問題点がある。
【0006】
本発明は、性能面、寿命及び経済性等の各種視点から見て総合的に優れた複板式プロジェクタ装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の複板式プロジェクタ装置は上述の課題を解決するために、相互に異なる方式のライトバルブを少なくとも2つ含む複数のライトバルブと、該複数のライトバルブに、ライトバルブ毎に予め設定された各色の光を夫々入射する光源手段と、前記複数のライトバルブから出射された各色の光を合成して投射する光学系とを備える。
【0008】
本発明の複板式プロジェクタ装置によれば、光源手段が、例えばRGBの各色の光をライトバルブに夫々入射すると、各入射光は、対応するライトバルブにより夫々光変調される。その後、ライトバルブから出射した各光は、光学系により合成されて、例えばスクリーン上に投射される。ここで、相互に異なる方式のライトバルブの場合、入射光に対する劣化特性や表示特性の周波数依存性は、一般に相異なり、それらのコストも一般に相異なる。従って、色毎にライトバルブとして要求される耐光性、表示性能、コスト等を総合的に勘案して、色毎に最低限要求される仕様を満たすように、或いは色毎に仕様を満たしつつ低コストとなる方式のライトバルブを各色に割り当てるようにすれば、同一方式のライトバルブを複数色の光に対して一律に割り当てる場合と比べて、耐光性或いは装置寿命、表示性能、装置コスト等を総合的に向上させることが可能となる。
【0009】
本発明の複板式プロジェクタ装置の一態様では、前記複数のライトバルブは、劣化特性に周波数依存性が相対的に大きい方式のライトバルブと、劣化特性に周波数依存性が相対的に小さい又はない方式のライトバルブとを含み、前記周波数依存性の大きい方式のライトバルブを劣化させる度合いが最も高い色の光に対して、前記周波数依存性が小さい又はない方式のライトバルブを用いる。
【0010】
この態様によれば、周波数依存性の大きい方式の一のライトバルブを劣化させる度合いが最も高い色の光、例えば高周波数でエネルギーレベルの高いB光に対しては、当該一のライトバルブを用いないので、当該一のライトバルブにおける劣化を低減できる。他方、この色の光に対しては、周波数依存性が小さい又はない方式の他のライトバルブを用いるので、当該他のライトバルブにおける劣化は元より問題とならない。更に、周波数依存性の大きい方式の一のライトバルブを劣化させる度合いが余り高くない色の光、例えば低周波数でエネルギーレベルの低いR光に対しては、当該一のライトバルブを用いる。従って、プロジェクタ装置全体としての装置寿命を長めることができ且つ装置コストの低減を図ることが可能となる。
【0011】
本発明の複板式プロジェクタ装置の他の態様では、前記複数のライトバルブは、3つのライトバルブであり、前記各色の光は、R光、G光及びB光である。
【0012】
この態様によれば、光源手段が、RGBの各色の光をライトバルブに夫々入射すると、各入射光は、対応するライトバルブにより夫々光変調され、光学系により合成されて、例えばスクリーン上に投射される。これにより、カラー画像を表示できる。そしてRGB毎にライトバルブとして要求される耐光性、コスト等を総合的に勘案して、RGB毎に仕様を満たしつつ低コストとなる方式のライトバルブをRGBに割り当てるようにすれば、耐光性或いは装置寿命、装置コスト等を総合的に向上させることが可能となる。
【0013】
本発明の複板式プロジェクタ装置の他の態様では、前記複数のライトバルブは、液晶装置とマイクロミラー装置とを含む。
【0014】
この態様によれば、液晶装置とマイクロミラー装置とでは、入射光に対する劣化特性の周波数依存性は相異なり且つコストも相異なるので、色毎にライトバルブとして要求される耐光性、コスト等を総合的に勘案して、色毎に仕様を満たしつつ低コストとなる方式のライトバルブを各色に割り当てるようにすれば、液晶装置のみ用いた場合や、マイクロミラー装置のみ用いた場合と比較して、プロジェクタ装置全体としての耐光性或いは装置寿命、装置コスト等を総合的に向上させることが可能となる。
【0015】
本発明の複板式プロジェクタ装置の他の態様では、前記複数のライトバルブは、2つの液晶装置と1つのマイクロミラー装置とを含み、前記各色の光は、R光、G光及びB光であり、前記液晶装置は、R光及びG光用のライトバルブとして夫々用いられ、前記マイクロミラー装置は、B光用のライトバルブとして用いられる。
【0016】
この態様によれば、液晶装置は、B光に対して劣化が顕著に激しいという劣化特性の周波数依存性があり且つ比較的低コストであり、マイクロミラー装置は、入射光のRGBを問わずに入射光の照射によっては殆ど劣化せず且つ比較的高コストであるので、前者をR光用及びG光用として、マイクロミラー装置を、B光用とする。これにより、液晶装置のみ用いた場合と比べると、B光用の液晶装置における入射光の照射による劣化が、これをマイクロミラー装置に置き換えることにより無くなるので、全体として装置寿命が顕著に延びる。同時に、マイクロミラー装置のみ用いた場合と比べると、R光用及びG光用のマイクロミラー装置を、より低コストの液晶装置に置き換えるので、全体として装置コストが顕著に低下する。これらの結果、耐光性或いは装置寿命及び装置コストを総合的に向上できる。
【0017】
本発明の複板式プロジェクタ装置の他の態様では、前記複数のライトバルブは、2つの反射型の液晶装置と、1つのマイクロミラー装置とからなる。
【0018】
この態様によれば、相対的に低コストの反射型の液晶装置を2つ用い且つ光照射に対して殆ど劣化しないマイクロミラー装置を1つ用いるので、全体として耐光性或いは装置寿命及び装置コストを総合的に向上できる。この際、B光用に、マイクロミラー装置を用いれば、より効率的に耐光性或いは装置寿命及び装置コストを総合的に向上できる。従って、装置劣化及び装置コストを抑えつつ、全体の光量を上げることにより明るい画像表示が可能となる。特に、DMD複板式プロジェクタと比べてコスト的に有利であり、DMD単板式プロジェクタと比べても、より明るい画像表示が可能となる。
【0019】
本発明の複板式プロジェクタ装置の他の態様では、前記複数のライトバルブは、2つの透過型の液晶装置と、1つのマイクロミラー装置とからなる。
【0020】
この態様によれば、相対的に低コストの透過型の液晶装置を2つ用い且つ光照射に対して殆ど劣化しないマイクロミラー装置を1つ用いるので、全体として耐光性或いは装置寿命及び装置コストを総合的に向上できる。この際、B光用に、マイクロミラー装置を用いれば、より効率的に耐光性或いは装置寿命及び装置コストを総合的に向上できる。従って、装置劣化及び装置コストを抑えつつ、全体の光量を上げることにより明るい画像表示が可能となる。特に、DMD複板式プロジェクタと比べてコスト的に有利であり、DMD単板式プロジェクタと比べても、より明るい画像表示が可能となる。
【0021】
本発明の複板式プロジェクタ装置の他の態様では、前記光学系は、前記出射された各色の光を合成プリズムで合成する。
【0022】
この態様によれば、ライトバルブから出射した各光は、合成プリズムにより合成されて、例えばR光、G光及びB光が合成されたカラー画像としてスクリーン上に投射される。
【0023】
本発明の複板式プロジェクタ装置の他の態様では、前記光学系は、前記出射された各色の光をミラー合成で合成する。
【0024】
この態様によれば、ライトバルブから出射した各光は、例えばダイクロイックミラー等によりミラー合成されて、R光、G光及びB光が合成されたカラー画像としてスクリーン上に投射される。
【0025】
本発明の複板式プロジェクタ装置の他の態様では、前記光源手段は、白色光を発する光源と、該光源から発せられた白色光を前記各色の光に分離する分離光学系とを備える。
【0026】
この態様によれば、光源から発せられた白色光は、例えばダイクロイックミラー、プリズム等の分離光学系により、R光、G光及びB光に分離された後、対応するライトバルブに夫々入射される。そして、ライトバルブから出射した各光は、再び合成されて、例えばR光、G光及びB光が合成されたカラー画像としてスクリーン上に投射される。
【0027】
本発明の複板式プロジェクタ装置の他の態様では、前記光源手段は、前記各色の光を夫々発する複数の光源を備える。
【0028】
この態様によれば、複数の光源から発せられた、例えばR光、G光及びB光等の各色の光は、対応するライトバルブに夫々入射される。そして、ライトバルブから出射した各光は、再び合成されて、例えばR光、G光及びB光が合成されたカラー画像としてスクリーン上に投射される。
【0029】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
(第1実施形態)
図1を参照して、第1実施形態の複板式カラープロジェクタ装置について説明する。ここに図1は、第1実施形態の図式的断面図である。
【0032】
図1において、複板式カラープロジェクタ1は、駆動回路内蔵型又は駆動回路外付型であって反射型の液晶装置を2個備えて構成されている。そして、これらのうち一方をR光用のライトバルブ101Rとし、他方をG光用のライトバルブ101Gとしている。また、複板式カラープロジェクタ1は、駆動回路内蔵型又は駆動回路外付型のDMD等のマイクロミラー装置を1個備えて構成されている。そして、これをB光用のライトバルブ101Bとしている。
【0033】
複板式カラープロジェクタ1は更に、メタルハライドランプ等の白色光源のランプ102、ミラー103、全反射プリズム104、色分解及び色合成を行なう色分解/色合成プリズム105、ライトバルブ101Rの前面に置かれた偏光ビームスプリッタ106R、ライトバルブ101Gの前面に置かれた偏光ビームスプリッタ106G、及び投射レンズ107を備えて構成されている。
【0034】
次に、第1実施形態の動作を説明する。
【0035】
図1において、第1実施形態では、ランプ102から白色光Lが発せられると、ミラー103及び全反射プリズム104によって、色分解/色合成プリズム105に導かれる。
【0036】
そして、色分解/色合成プリズム105では、ダイクロイックミラー面105Rにおいて、R光成分が選択的に反射され、偏光ビームスプリッタ106Rを経て液晶装置からなるライトバルブ101Rに入射される。また色分解/色合成プリズム105では、ダイクロイックミラー面105RをG光成分及びB光成分が選択的に透過された後、ダイクロイックミラー面105Bにより、B光成分が選択的に反射され、DMDからなるライトバルブ101Bに入射される。更に、色分解/色合成プリズム105では、G光成分は、ダイクロイックミラー面105Bを選択的に透過された後、偏光ビームスプリッタ106Gを経て液晶装置からなるライトバルブ101Gに入射される。
【0037】
ライトバルブ101Rでは、各画素に対応する液晶部分がRの画像信号に従って駆動され、変調されたR光が反射される。このR光は、再び偏光ビームスプリッタ106Rを経て色分解/色合成プリズム105に入射される。
【0038】
ライトバルブ101Gでは、各画素に対応する液晶部分がGの画像信号に従って駆動され、変調されたG光が反射される。このG光は、再び偏光ビームスプリッタ106Gを経て色分解/色合成プリズム105に入射される。
【0039】
ライトバルブ101Bでは、マイクロミラーアレイをなす各マイクロミラーがBの画像信号に従って駆動され、変調されたB光が反射される。このB光は、再び色分解/色合成プリズム105に入射される。
【0040】
そして、色分解/色合成プリズム105では、ダイクロイックミラー面105Bにより、ライトバルブ101BからのB光が選択的に反射され、ライトバルブ101GからのG光と合成される。更に、色分解/色合成プリズム105では、ダイクロイックミラー面105Rにおいて、ライトバルブ101RからのR光が選択的に反射され、ダイクロイックミラー面105Bで合成された光と更に合成される。そして、このように合成されたR光、G光及びB光を含む光は、色分解/色合成プリズム105から出射されて、全反射プリズム104を透過した後、投射レンズ107により不図示のスクリーン上に投射される。以上の結果、画像信号に対応するカラー画像の投射が行なわれる。
【0041】
第1実施形態では特に、2個の反射型の液晶装置は、R光用のライトバルブ101R及びG光用のライトバルブ101Gとして夫々用いられ、1個のマイクロミラー装置は、B光用のライトバルブ101Bとして用いられる。ここで、液晶装置は、B光に対して劣化が顕著に激しいという劣化特性の周波数依存性があり、比較的低コストである。他方、マイクロミラー装置は、入射光のRGBを問わずに入射光の照射によっては殆ど劣化せず、比較的高コストである。
【0042】
従って、第1実施形態によれば、3個の液晶装置をRGB用のライトバルブとして用いた複板式カラープロジェクタと比べると、B光用のライトバルブにおける入射光の照射による劣化がなくなるので、全体として装置寿命が顕著に延びるという利点を有する。また、3個のマイクロミラー装置をRGB用のライトバルブとして用いた複板式カラープロジェクタと比べると、全体として装置コストが顕著に低下するという利点を有する。更に、1個の液晶装置のみを用いた単板式のプロジェクタと比べると、明るさ及び装置寿命の点で遥かに優り、1個のマイクロミラー装置のみを用いた単板式のプロジェクタと比べても、明るさで遥かに優ることになる。
【0043】
これらの結果、第1実施形態によれば、耐光性或いは装置寿命及び装置コストを総合的に向上でき、より明るい画像表示が可能となる。
【0044】
加えて、第1実施形態では、白色光源たるランプ102から発せられた白色光を、色分解/色合成プリズム105でRGB光成分に分解し、各ライトバルブ101R、101G及び101Bから出射されたRGB光を色分解/色合成プリズム105で合成するので、比較的コンパクトな光学系を用いて、3つのライトバルブを介してカラー画像を投射できる。
【0045】
(第2実施形態)
図2を参照して、第2実施形態の複板式カラープロジェクタ装置について説明する。ここに図2は、第2実施形態の図式的断面図である。
【0046】
図2において、複板式カラープロジェクタ2は、駆動回路内蔵型又は駆動回路外付型であって反射型の液晶装置を2個備えて構成されている。そして、これらのうち一方をR光用のライトバルブ201Rとし、他方をG光用のライトバルブ201Gとしている。また、複板式カラープロジェクタ2は、駆動回路内蔵型又は駆動回路外付型のDMD等のマイクロミラー装置を1個備えて構成されている。そして、これをB光用のライトバルブ201Bとしている。
【0047】
複板式カラープロジェクタ2は更に、メタルハライドランプ等の白色光源のランプ202、コリメータレンズ203、ダイクロイックミラー204B及び204G、全反射プリズム205、偏光ビームスプリッタ206G及び206R、色合成プリズム207、リレーレンズ208、ミラー209並びに投射レンズ210を備えて構成されている。
【0048】
次に、第2実施形態の動作を説明する。
【0049】
図2において、第2実施形態では、ランプ202から白色光Lが発せられると、コリメータレンズ203により平行光とされた後、ダイクロイックミラー204Bで、B光が選択的に透過されると共にR光及びG光は選択的に反射される。更に、この反射された光は、ダイクロイックミラー204Gで、G光が選択的に反射されると共にR光が選択的に透過される。
【0050】
ダイクロイックミラー204Gで透過されたR光は、偏光ビームスプリッタ206Rを経て液晶装置からなるライトバルブ201Rに入射される。ライトバルブ201Rでは、各画素に対応する液晶部分がRの画像信号に従って駆動され、変調されたR光が反射される。このR光は、再び偏光ビームスプリッタ206Rを経て色合成プリズム207に入射される。
【0051】
ダイクロイックミラー204Gで反射されたG光は、偏光ビームスプリッタ206Gを経て液晶装置からなるライトバルブ201Gに入射される。ライトバルブ201Gでは、各画素に対応する液晶部分がGの画像信号に従って駆動され、変調されたG光が反射される。このG光は、再び偏光ビームスプリッタ206Gを経て色合成プリズム207に入射される。
【0052】
他方、ダイクロイックミラー204Bで透過されたB光は、リレーレンズ208、ミラー209及び全反射プリズム205を経て、DMDからなるライトバルブ201Bに入射される。尚、リレーレンズ208は、特に光路の長いB光についての光損失を防ぐために設けられているが、無くてもよく、或いはR光やG光の光路にリレーレンズを設けてもよい。ライトバルブ201Bでは、マイクロミラーアレイをなす各マイクロミラーがBの画像信号に従って駆動され、変調されたB光が反射される。このB光は、再び全反射プリズム205を経て色合成プリズム207に入射される。
【0053】
色合成プリズム207では、ダイクロイックミラー面207Bにより、ライトバルブ201BからのB光が選択的に反射され、ダイクロイックミラー面207Rにより、ライトバルブ201RからのR光が選択的に反射され、ライトバルブ201GからのG光が何れのダイクロイックミラー面207B及び207Rでも反射されないことにより、これらのR光、G光及びB光は合成される。
【0054】
そして、このように合成されたR光、G光及びB光を含む光は、色合成プリズム207から出射されて、投射レンズ210により不図示のスクリーン上に投射される。以上の結果、画像信号に対応するカラー画像の投射が行なわれる。
【0055】
第2実施形態では特に、2個の反射型の液晶装置は、R光用のライトバルブ201R及びG光用のライトバルブ201Gとして夫々用いられ、1個のマイクロミラー装置は、B光用のライトバルブ201Bとして用いられる。
【0056】
従って、第2実施形態によれば、第1実施形態の場合と同様に、3個の液晶装置をRGB用のライトバルブとして用いた複板式カラープロジェクタ、3個のマイクロミラー装置をRGB用のライトバルブとして用いた複板式カラープロジェクタ、1個の液晶装置のみを用いた単板式のプロジェクタ及び1個のマイクロミラー装置のみを用いた単板式のプロジェクタの何れと比べても、耐光性或いは装置寿命及び装置コストを総合的に向上できる。
【0057】
加えて、第2実施形態では、白色光源たるランプ202から発せられた白色光を、ダイクロイックミラー204B及び204Gで分解し、各ライトバルブ201R、201G及び201Bから出射されたRGB光を色合成プリズム207で合成するので、比較的コンパクトな光学系を用いて、3つのライトバルブを介してカラー画像を投射できる。
【0058】
(第3実施形態)
図3を参照して、第3実施形態の複板式カラープロジェクタ装置について説明する。ここに図3は、第3実施形態の図式的断面図である。
【0059】
図3において、複板式カラープロジェクタ3は、駆動回路内蔵型又は駆動回路外付型であって透過型の液晶装置を2個備えて構成されている。そして、これらのうち一方をR光用のライトバルブ301Rとし、他方をG光用のライトバルブ301Gとしている。また、複板式カラープロジェクタ3は、駆動回路内蔵型又は駆動回路外付型のDMD等のマイクロミラー装置を1個備えて構成されている。そして、これをB光用のライトバルブ301Bとしている。
【0060】
複板式カラープロジェクタ3は更に、メタルハライドランプ等の白色光源のランプ302、コリメータレンズ303、ダイクロイックミラー304R及び304G、ミラー305、リレーレンズ306、ミラー307、全反射プリズム308、色合成プリズム309、並びに投射レンズ310を備えて構成されている。
【0061】
次に、第3実施形態の動作を説明する。
【0062】
図3において、第3実施形態では、ランプ302から白色光Lが発せられると、コリメータレンズ303により平行光とされた後、ダイクロイックミラー304Rで、R光が選択的に反射されると共にB光及びG光は選択的に透過される。更に、この透過された光は、ダイクロイックミラー304Gで、G光が選択的に反射されると共にB光が選択的に透過される。
【0063】
ダイクロイックミラー304Rで反射されたR光は、ミラー307を経て液晶装置からなるライトバルブ301Rに入射される。ライトバルブ301Rでは、各画素に対応する液晶部分がRの画像信号に従って駆動され、変調されたR光が透過される。このR光は、色合成プリズム309に入射される。
【0064】
ダイクロイックミラー304Gで反射されたG光は、液晶装置からなるライトバルブ301Gに入射される。ライトバルブ301Gでは、各画素に対応する液晶部分がGの画像信号に従って駆動され、変調されたG光が透過される。このG光は、色合成プリズム309に入射される。
【0065】
他方、ダイクロイックミラー304Gで透過されたB光は、ミラー305、リレーレンズ306及び全反射プリズム308を経て、DMDからなるライトバルブ301Bに入射される。尚、リレーレンズ306は、特に光路の長いB光についての光損失を防ぐために設けられているが、無くてもよく、或いはR光やG光の光路にリレーレンズを設けてもよい。ライトバルブ301Bでは、マイクロミラーアレイをなす各マイクロミラーがBの画像信号に従って駆動され、変調されたB光が反射される。このB光は、再び全反射プリズム308を経て色合成プリズム309に入射される。
【0066】
色合成プリズム309では、ダイクロイックミラー面309Bにより、ライトバルブ301BからのB光が選択的に反射され、ダイクロイックミラー面309Rにより、ライトバルブ301RからのR光が選択的に反射され、ライトバルブ301GからのG光が何れのダイクロイックミラー面309B及び309Rでも反射されないことにより、これらのR光、G光及びB光は合成される。
【0067】
そして、このように合成されたR光、G光及びB光を含む光は、色合成プリズム309から出射されて、投射レンズ310により不図示のスクリーン上に投射される。以上の結果、画像信号に対応するカラー画像の投射が行なわれる。
【0068】
第3実施形態では特に、2個の透過型の液晶装置は、R光用のライトバルブ301R及びG光用のライトバルブ301Gとして夫々用いられ、1個のマイクロミラー装置は、B光用のライトバルブ301Bとして用いられる。
【0069】
従って、第3実施形態によれば、第1及び第2実施形態の場合と同様に、3個の液晶装置をRGB用のライトバルブとして用いた複板式カラープロジェクタ、3個のマイクロミラー装置をRGB用のライトバルブとして用いた複板式カラープロジェクタ、1個の液晶装置のみを用いた単板式のプロジェクタ及び1個のマイクロミラー装置のみを用いた単板式のプロジェクタの何れと比べても、耐光性或いは装置寿命及び装置コストを総合的に向上できる。
【0070】
加えて、第3実施形態では、白色光源たるランプ202から発せられた白色光を、ダイクロイックミラー304R及び304Gで分解し、各ライトバルブ301R、301G及び301Bから出射されたRGB光を色合成プリズム309で合成するので、比較的コンパクトな光学系を用いて、3つのライトバルブを介してカラー画像を投射できる。
【0071】
以上説明した第1から第3実施形態では、1個の光源を用いているが、RGB光に夫々専用の3個の光源を用いて構成することも可能である。他方、色合成についても、色合成プリズムを用いるのではなく、ミラー合成で行なうように構成してもよい。更に、2個のマイクロミラー装置と1個の液晶装置を組み合わせても複板式プロジェクタ装置を構成してもよい。例えば、R光用のライトバルブ又はG光用のライトバルブにのみ1個の液晶装置を利用して、残る2個のライトバルブには2個のDMD等のマイクロミラー装置を利用しても良い。マイクロミラー装置とは異なると共に光照射に対する周波数依存性がない或いは液晶装置とは異なる他の方式のライトバルブと液晶装置とを組み合わせてもよい。更に広くは、周波数特性、表示特性等やコスト面で若干なりとも差がある限りにおいて各種方式のライトバルブを適宜組み合わせて複板式プロジェクタ装置を構成しても類似の効果が得られる。
【0072】
加えて、液晶装置としても、TFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)駆動、TFD(Thin Film Diode:薄膜ダイオード)駆動等のアクティブマトリクス駆動方式など、公知の各種方式の液晶装置を本発明に適用可能である。そして、マイクロミラー装置としても、DMDの他、公知の各種方式のマイクロミラー装置を本発明に適用可能である。
【0073】
尚、以上説明した複板式カラープロジェクタ装置は、据え置き型や携帯型の所謂プロジェクタ用途の他、プロジェクションテレビ用途にも適用できる。
【0074】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう複板式プロジェクタ装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の複板式プロジェクタ装置構成を示す図式的断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態の複板式プロジェクタ装置構成を示す図式的断面図である。
【図3】本発明の第3実施形態の複板式プロジェクタ装置構成を示す図式的断面図である。
【符号の説明】
1、2、3…複板式プロジェクタ装置
101R、101G、101B…ライトバルブ
102…ランプ
103…ミラー
104…全反射プリズム
105…色分解/色合成プリズム
106G、106R…偏光ビームスプリッタ
107…投射レンズ
201R、201G、201B…ライトバルブ
202…ランプ
203…コリメータレンズ
204B、204G…ダイクロイックミラー
205…全反射プリズム
206R、206G…偏光ビームスプリッタ
207…色合成プリズム
208…リレーレンズ
209…ミラー
210…投射レンズ
301R、301G、301B…ライトバルブ
302…ランプ
303…コリメータレンズ
304R、304G…ダイクロイックミラー
305…ミラー
306…リレーレンズ
307…ミラー
308…全反射プリズム
309…色合成プリズム
310…投射レンズ
Claims (10)
- 異なる方式のライトバルブを含む複数のライトバルブと、
該複数のライトバルブに、ライトバルブ毎に予め設定された各色の光を夫々入射する光源手段と、
前記複数のライトバルブから出射された各色の光を合成して投射する光学系とを備えたプロジェクタ装置であって、
前記複数のライトバルブは、第1のライトバルブと、劣化特性に周波数依存性が前記第1のライトバルブより相対的に小さい又はない第2のライトバルブとを含み、前記第1のライトバルブを劣化させる度合いが最も高い色の光に対して、前記第2のライトバルブを用いることを特徴とするプロジェクタ装置。 - 前記複数のライトバルブは、3つのライトバルブであり、
前記各色の光は、R(赤)光、G(緑)光及びB(青)光であることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ装置。 - 前記複数のライトバルブは、液晶装置とマイクロミラー装置とを含むことを特徴とする請求項1又は2のいずれか一項に記載のプロジェクタ装置。
- 前記複数のライトバルブは、2つの液晶装置と1つのマイクロミラー装置とを含み、
前記各色の光は、R光、G光及びB光であり、
前記液晶装置は、R光及びG光用のライトバルブとして夫々用いられ、
前記マイクロミラー装置は、B光用のライトバルブとして用いられることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ装置。 - 前記複数のライトバルブは、2つの反射型の液晶装置と、1つのマイクロミラー装置とからなることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のプロジェクタ装置。
- 前記複数のライトバルブは、2つの透過型の液晶装置と、1つのマイクロミラー装置とからなることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のプロジェクタ装置。
- 前記光学系は、前記出射された各色の光を合成プリズムで合成することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のプロジェクタ装置。
- 前記光学系は、前記出射された各色の光をミラー合成で合成することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のプロジェクタ装置。
- 前記光源手段は、白色光を発する光源と、該光源から発せられた白色光を前記各色の光に分離する分離光学系とを備えたことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のプロジェクタ装置。
- 前記光源手段は、前記各色の光を夫々発する複数の光源を備えたことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のプロジェクタ装置。
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