JP3733451B2 - 衛生マスク - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の目的】
この発明は、風邪やゼンソク、花粉症等の予防や治療に際して必需品となるマスクに関するものであり、特に眼鏡使用者にとって厄介なメガネレンズのくもり現象を起こさない着用が可能となるようにする新規な構造の衛生マスクを提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
現在市販されている大半の衛生マスクは、そのマスク本体の全体形が長方形であって、その左右側縁を耳掛け通し部に形成されていて、同所に所定大きさの輪環状とした耳掛けを挿通してなるものとするか、所定長さの耳掛けの各端部をマスク本体の左右側縁上下に夫々縫合してなる構造のものであり、風邪やゼンソク、花粉症等の予防や治療のために衛生マスクを着用する場合、鼻孔と口とが完全に覆われてしまうよう、マスク本体の上端縁が両鼻翼に掛かるようにした使い方となるのが普通である。
【0003】
この一般的な使い方で着用されている状態の衛生マスクと顔面との関係を見てみると、耳掛けでその両端を左右に引っ張られ、全体が緊張気味となっているマスク本体は、その上端縁の中央部分が、顔面で最も突き出している鼻尖で外側に押し上げられる結果、同所から左右のマスク本体上端縁は、共に鼻翼の上を離れ気味となって左右の頬骨辺りに直線状に延び、真上から見下ろした構造で、鼻尖を頂点にし、左右両頬骨に至る部分が頂点を挟む二辺となる二等辺三角形を構成してしまうことから、鼻翼から頬骨に至る頬の部分に大きな隙間を形成した状態となってしまう。
【0004】
こうした着用状況の下で、鼻孔または口から吐き出された呼気は、マスク本体の内側に殆ど体温に近い温度のまま、外気よりも高い温度でマスク本体内面に向けて吐き出され、それだけでもマスク本体の内側で上昇気流のような動きとなりがちな上、比較的目の細かい素材で形成されているマスク本体に遮られて内圧が高まる傾向となることから、一部はマスク本体の細かい目を通過して前方に抜け出すものの、通過し切れなかった呼気の大半は、前記したマスク本体の上端縁で鼻翼から頬骨に至る頬の部分に開いてしまっている左右の大きな隙間から上方に逃げ出し、眼鏡使用者の場合には、その抜け出してきた呼気でメガネレンズを曇らせてしまうため、マスク着用の必要が生じてもその不都合から着用を躊躇するか、マスク内で吐き出す呼気をなるべく口から、それも下方に向けて意識的に吐き出すような不便な使い方を強いられることになる。
【0005】
一方、耳掛けが、マスク本体左右側縁の耳掛け通し部に挿通される輪環状のものの場合、その耳掛けを耳に掛けて着用している間に、次第に耳掛け通し部が耳掛けの弾力によって皺寄せられて縮まり、マスク全体形における縦方向寸法がかなり小さくなっていき、最終的にはラグビーボールのような外形にまで変形してマスクとしての機能を果たせないものになってしまうこともあり、また、その耳掛けが、各端部をマスク本体の左右側縁上下に夫々縫合してなる構造のものの場合には、逆にマスク本体の両端側が縮まない代わりに、各端縁上下を耳の方向に引っ張られる結果、同端縁中央部分が前方に折れた「く」の字形に変形して両頬の部分に大きく隙間を生じてしまい、外気を遮断するという機能に支障を来すという欠点を有するものとなっていた。
【0006】
そのため、例えば、マスク本体の上端縁で鼻翼から頬骨に至る頬の部分に開いてしまう隙間を無くし、眼鏡使用者でも不都合なく使用できるようにしようとして、マスク本体上端縁に塑性変形可能な針金等を取着してなるものとし、マスク着用者が、指で鼻柱の両側を顔面に向けて押し込んで当該針金を変形させ、マスク本体上端縁ができるだけ顔面に添うようにした構造になるものも提案されているが、マスク本体は、耳掛けで常に両側に引っ張り傾向としておかないとズリ落ちてしまうため、結局その引張り力で塑性変形させていた筈の針金が、長時間の使用の中にどうしても延びていって顔面に添わなくなり、隙間を生じてしまって所期の目的が十分に果たされなくなるという課題を残したままのものとなっており、また、特開平8−80356号公報に掲載された発明「メガネの曇らない日よけ・花粉用マスク」のように、恰もアイスホッケーのフェイスマスクに見紛うような外観のものも見受けられるが、普段、街中で装着、使用するには相当の勇気が必要となるようなものであって、決して実用性があるという訳にはいかないものであり、したがって、これまでのところでは、眼鏡使用者に適した実用的な衛生マスクは、殆ど見ることができないというのが実情である。
【0007】
また、これまでの一般的な構造の衛生マスクが、着用段階でその両側縁部分が詰まってしまったり、あるいは「く」の字状に折れて外気の遮断に支障を来してしまっている弊害に対しては、例えば両側縁部分の正面形を予め横転台形状のものにして対処しようとするもの等も提案されているが、それら改良されたものでは縫製が繁雑になったり、生地取りが不経済なものになる等して割高に付いてしまうといった問題があるためか、結局のところ普及するにまでは至っておらず、現状ではそれらの弊害は未解決のまま、従前までの伝統的な構造のものだけが提供、使用され続けているに過ぎない。
【0008】
そこで、この発明は、上記のような状況に対処すべく、様々な試行錯誤を続けながら開発、研究を進め、数多くの試作を試みてきたところ、茲にきて、遂に以下に詳述するとおりの新規な構成からなる衛生マスクを完成するに至ったものであり、幾つかの代表的な実施例を取り上げながら、その構成を明確にしていくこととする。
【0009】
【発明の構成】
図面に示すこの発明を代表する実施例からも理解されるように、この発明の衛生マスクは、基本的に次のような構成を要旨とするものである。
即ち、比較的目の細かい通気性素材からなり、両鼻孔および口を完全に覆うことが可能な大きさを有する耳掛け付きのマスク本体と、上縁輪郭がなだらかな山型をなし、山部両側の裾部の上下有効幅を、夫々人の目から鼻翼迄の距離の略半分程度の寸法のものに確保してなる全体が略凸形状に近い平面形を有し、その下端縁両端からは側膜部を連設したものとなし、弾力性素材によるものとした薄膜状帯体とからなり、該薄膜状帯体の下端縁を前記マスク本体上端縁に一体化すると共に、両側膜部は、同マスク本体の左右側縁からやや内側において夫々一体化した上、該薄膜状帯体の両裾部の上下有効幅がマスク本体上端縁よりも上方に突出状に形成されてなるものとした衛生マスクである。
【0010】
マスク本体は、少なくとも両鼻孔と口とを完全に覆うことができるだけの大きさの矩形状のもの、またはそれに近い形状のものとし、着用することによって外気が両鼻孔および口から直接吸い込まれ、外気中のウイルスや花粉、塵埃等が体内に取り込まれてしまうことを極力阻止する、言わば人体用のフィルターとしての機能を果たすものであり、ガ―ゼ、晒し木綿、不織布、化繊布、スポンジ体等従前からのマスクにおいて汎用されてきている各種通気性素材を、単独で、あるいは適宜組み合わせで複数枚積層した多層構造のものとしたり、あるいは単一層のものとして形成することができる上、更にフィルター効果を高める等必要に応じて積層構造間や内側面適所に活性炭その他の適宜機能性素材層を介在あるいは添設したものとすることも可能である。
【0011】
そして、このマスク本体には、その左右各側縁に耳掛け通し部が上下に貫通上に設けられ、輪環状の耳掛けが挿通されるようにしたり、あるいは耳掛け通し部は設けず、紐状の耳掛けの一方の端部は左右各側縁の上端に、他方の端部は同下端に縫合して実質輪環状の耳掛けが形成されるようにしたものとされる。但し、この耳掛けを取り付ける段取りは特に限定されている訳ではなく、予め上記した手段でマスク本体に取着したものとしてしまう外、後述する薄膜状帯体をマスク本体所定箇所に縫合その他の手段で一体化した後となるようにしたり、あるいは薄膜状帯体と共に一体化してしまう等、衛生マスク製造過程の最適な段階に実施されるようにすれば足りる。
【0012】
薄膜状帯体は、前記マスク本体の上端縁全幅に渡ってその上方に突出状に一体化され、着用段階で眼鏡の内側に潜ってメガネフレーム下縁に押さえ付けられ、頬の上辺りに密着状に収まることにより、マスク本体上端縁で両鼻翼から頬に掛かる部分に形成されてしまう隙間からの呼気の漏れ出しを、少なくとも上方側、即ち眼鏡側に漏れてしまわないよう機能するものであり、位置する顔面との関係で、中央部分は鼻背を越える位置に相当し、その部分からの呼気の上昇を確実に阻止する必要から、上方に盛り上がった山部に形成されるようにし、該山部の左右両側は、頬骨の上辺り(目から約1cm程度下)で、メガネフレームの下縁よりもやや上に望むようにした辺りになるような緩い傾斜で裾部に形成されてなるようにした上縁輪郭に形成される一方、下端縁は、上記マスク本体上端縁に一体化するために略直線状のものに形成する結果、全体の平面形(着用状態では正面形)は、横長状とした「凸」字の上辺部分に丸みを持たせたような形状のものに形成すると共に、両裾部における上下幅は、人の目から鼻翼迄の距離の略半分程度の寸法の上下有効幅(マスク本体に一体化された状態で上方に突出しする部分)が確保されるように規制したものとしなければならない。
【0013】
この薄膜状帯体は、マスク本体上端縁に一体化されて着用されたときに、山部は鼻背の凸形状に馴染み、その左右両側の裾部はメガネフレーム下縁に押さえられ、頬骨辺りの形状に添って密着状となるようにするため、全体として弾力性素材、例えばシリコン樹脂やポリエチレン樹脂、塩化ビニール樹脂、エラストマー樹脂、ゴム等といった素材の薄膜状のもの、望ましくは着用段階にできるだけ目立たないよう、透明あるいは半透明のものによって形成すべきであり、上下有効幅を確保した残りの下端縁側で、マスク本体上端縁部分全幅渡って縫合、接着その他公知の適宜手段で一体化される。
【0014】
更に、この薄膜状帯体は、その下端縁の両端部分から下方に向け、マスク本体の縦寸法に相当する長さの側膜部を連設し、平面形で概略門型形状となるようにした構造のものも包含しており、それら両側膜部とも、マスク本体の左右側縁からやや内側において当該マスク本体内面側に一体化されるようにし、各側膜部の縦外側縁(左側の側膜部であれば左外側縁、右側のものは右外側縁)側がマスク本体から離れた状態となるようにし、耳掛けの引っ張り作用でマスク本体左右側縁の縮み現象をできるだけ阻止するよう機能すると共に、仮に幾らか縮んだり、「く」の字状に折れたときには、マスク本体から離反状となっている各縦外側縁側が、マスク本体左右側縁の変形に追随することがなく、やや独立した状態の変形をして顔面(頬辺り)に密着状となり、マスク本体左右側縁に生じがちな隙間をできるだけ塞ぐようにする機能を果たすことになる。
【0015】
なお、この薄膜状帯体は、上記した構成を基本とした上、その他幾つかの付加的構成を兼ね備えたものとすることもでき、例えば、後述の実施例でも具体的に取り上げるように、顔面の凹凸に従って変形し易くするように所要箇所の肉厚を薄くしたり(相対的に他の部分を厚くしたり)、切り込みを施したものとしたり、あるいは、密着効果を高めるため、耳掛けで外側面の一部が押さえられるよう、要部を肥大化した形状のものにする外、商品化の際の包装に有利になり、しかも使用者の携帯に便利になる上、眼鏡使用者以外の人でも違和感なく使用できるようにする等の目的で、マスク本体から突き出た部分を内側に折り曲げてしまうことができる折り目線(薄肉部や切り目)を付けたものにする等、適宜構成を付加することができる。
以下では、上記したこの発明の衛生マスクの構成が更に明確に把握できるよう、この発明の衛生マスクを代表する幾つかの実施例を取り上げ、具体的な説明を加えていくこととする。
【0016】
【実施例1】
図1の分解斜視図、それらを一体化してこの発明の衛生マスクに完成させた図2の全体斜視図、図3の使用態様示す斜視図に示す事例は、この発明の最も基本的な構成を具備した衛生マスクの代表的な実施例である。
ガ―ゼ、晒し木綿等の薄い布を複数回折り畳んで適宜大きさの長方形体とした上、その左右両側縁から内側約1.5〜2cm程度のところを夫々縦に縫い切り、それら縫い目12の外側の各耳掛け通し部に夫々輪環状の耳掛け11,11を挿通したものとしてマスク本体1を形成する。
【0017】
これに対して、薄膜状帯体2は、その上端縁中央部分に山部21、その両脇になだらかに連なる裾部22,22を形成し、全体として略横長「凸」字状の平面形となるようにした軟質透明ポリエチレン樹脂シートからなるものとし、図1中に示す上下有効幅22hを略2cm程度として、それよりもやや下となる位置で前記マスク本体1上端縁内面に縫合3、一体化し、図2の斜視図に示されているようにマスク本体1の上端縁よりも上に、上下有効幅22hを確保した状態の薄膜帯体2が突出状に一体化されてなるこの発明の衛生マスクに形成したものである。
【0018】
【実施例2】
図4の(1)の縦断面図、および同図中の案内円の部分を拡大表示する(2)の要部拡大縦断面図に示す実施例は、前記実施例1と同様にして形成した薄膜状帯体2が、マスク本体1との縫合部3よりもやや上の位置の表面側(マスク本体1に面する側)全幅に渡って切り目25を入れたものとなし、薄膜状帯体2の上下有効幅部分が、当該切り目25から内側に折れてマスク本体1の内側に折り畳むことができるようにした衛生マスクの代表的な事例を取り上げてある。
【0019】
この折り畳み構造としては、実施例の切り目25の外、同所を薄肉に形成してなるものとしたり、あるいは予め同所で在り曲げられた構造のものとなし、着用段階で強制的に広げて平板状またはそれに近い状態に戻すようにして使用するもの等、各種構造のものが包含される。
なお、図示した実施例の衛生マスクのものでは、薄膜状帯体2の上端輪郭側、即ち顔面に当接する側の断面が次第に薄肉構造になるようにしたものとし、顔面への馴染みがより良くなるようにしている。
【0020】
【実施例3】
次の図5(1)の水平断面図、および同(2)のA〜A縦断面図に示す事例は、薄膜状帯体2の山部21に相当する部分が裾部22,22よりも薄肉状に形成されたものとし、顔面で最も突出している鼻背に添って変形し易くなる構造に形成した代表的な実施例であり、その結果、裾部22,22の上端縁の表面側をメガネフレーム下縁で押さえられた状態でも鼻背の凸形状に良く馴染んで変形し、鼻背の両側に殆ど隙間を形成することのない着用が可能となるようにしたものである。
【0021】
【実施例4】
図6の水平断面図に示した実施例も、上記実施例3同様に、着用時の薄膜状帯体2の山部21と鼻背との密着構造に関わる他の実施例であり、実施例のものが同所を薄肉にして平板状構造からの変形をし易くするようにしているのに対し、この実施例のものでは、山部21部分を、予め鼻背の凸部形状に相当する突形状に成型してなるものの代表的な事例であり、着用者によって変わる鼻背の形状に対応できるよう、やや小さめの突形状で、場合によっては、上記実施例のように薄肉突形状のものに形成したものとしておくと好都合のものとなる。
【0022】
【実施例5】
図7の平面図には、薄膜状帯体2の他の実施例を取り上げてあり、実施例1のようにして形成された部分を主要部とした上、裾部22,22の下端縁各端部に、マスク本体1の縦寸法と略同様にした長さ寸法で、各横幅を約2〜2.5cm程度とした側膜部23,23を連設、一体化して薄膜状帯体2としてなる事例である。
【0023】
薄膜状帯体2の主要部下端側両端部分と該側膜部23,23との連設境界域は、外向きV字状に切り取られたカット部24,24に形成され、山部21および裾部22,22を含む主要部が、その上下有効幅を確保した部分のやや下の部分でマスク本体1上端縁に縫合3、一体化されると共に、該側膜部23,23は、共にその内側縦縁寄りを、マスク本体1の耳掛け通し部のための縫合部12と同時に縫合して、マスク本体1の内側に一体化するようにする。
【0024】
そして、着用段階で耳掛け11の上端が引っ張られ、それに伴って裾部22,22が頬骨辺りに添設状となる変形をした際にも、これらカット部24,24が作用して該側膜部23,23は何れもその変形に追随することなく、極力独立性を維持することができ、マスク本体1の左右各端部側の上下方向の変形にだけ対応し、マスク本体1に縫合されていない側膜部23,23の各外側縦縁側がマスク本体1の左右各端部側の変形に係わらないで、殆ど独立した変形をして頬側に変形できるようにし、マスク本体1の左右各端部側に生じがちな隙間をできるだけ塞ぐことが可能になるものとしてある。
【0025】
【実施例6】
図8の斜視図に示す衛生マスクは、上記実施例6とその基本的な構成部分で共通する他の実施例であり、実施例6のものが、両側膜部23,23ともマスク本体1の内側に隠れる外観形状のものに形成されているのに対し、この実施例では、山部21と両裾部22,22とからなる主要部の両端から夫々外側に食み出し、マスク本体1の左右側縁の外側から見える状態で一体化されるようにしたものであり、同図からも理解されるとおり、着用段階には、耳掛け部11の上下両基部辺りで、食み出し状となっている側膜部23,23の各上下端表面を顔面側に押し付ける状態となることから、マスク本体1が、その左右両側縁側に隙間を生じたとしても、両側膜部23,23によってその隙間が実質的に塞がれてしまうようにし、より安全な衛生マスクを実現するようにしている。
【0026】
【作用】
上記のとおりの構成から成るこの発明の衛生マスクは、特に眼鏡使用者に有効なものであって、既に眼鏡ツルを指示している着用者の耳に、従前からのマスク同様に、両耳掛け11,11を掛けて着用した上、マスク本体1の上端縁から上に突出している薄膜状帯体2の山部21が丁度鼻背を越える位置に合わせると共に、両裾部22,22がメガネフレームまたはメガネレンズG1の下縁の内側に入り込むよう、眼鏡Gをやや上方にずらしてから元の姿勢に戻すと、メガネフレームまたはメガネレンズG1の下縁が、薄膜状帯体2の両裾部22,22の表面を押さえ付ける状態となり、その結果、薄膜状帯体2は、その山部21が鼻背に密着状となって越えると共に、その両側に連なる両裾部22,22も、それに続いて頬骨辺りに密着状となり、薄膜状帯体2と顔面との間は、殆ど隙間の無い状態で着用される。
【0027】
また、この薄膜状帯体2が、側膜部23,23を連設した構造からなるものの場合には、夫々の外側縦縁側が、マスク本体1の変形に殆ど左右されることなく、略独立した変形をしてマスク本体1の左右両側に生じがちな隙間を実質的に塞いでしまうような状態となり、マスク本体1の左右両側からの外気の侵入を極力防止すると共に、側膜部23,23のマスク本体1に縫合12,12、一体化された構造により、長時間の着用に際しても、マスク本体1の左右両側部分の上下方向への縮み変形や「く」の字状の変形が起き難い状態に維持し続けられ、マスクとしての機能の維持と共に、着用形態の安定化のための作用を果たすことになる。
【0028】
【効果】
したがって、この発明の衛生マスクによれば、仮令、眼鏡使用者が着用したとしても、マスク本体内側に吐き出された呼気が、比較的目の細かい素材で形成されているマスク本体に遮られて内圧が高まり、上昇気流のような動きとなってしまい、マスク本体上端縁で、鼻尖の突き出た顔面の形から避けることのできない両鼻翼辺りの隙間から上方に抜けようとしても、薄膜状帯体がメガネフレームまたはメガネレンズの下縁で押さえられて安定した状態で顔面に密着状となっていて上方、即ちメガネレンズ側に殆ど漏れ出すことがなくなるため、従前までのもののように、メガネレンズを全く曇らせてしまうようなことはなく、眼鏡を使用していない人と何等変わらない状態でのマスクの着用を可能にすることから、インフルエンザの予防や他人への感染防止、あるいは時期によってかなり酷い症状を呈してしまう花粉症の予防、あるいはまた、空気の汚れた箇所での塵埃避け等の必要があれば、何等躊躇することもなければ、マスク内で吐き出す呼気の方向を気遣う必要もなく、手軽に着用できるようにするという極めて秀れた特徴が得られることになる。
【0029】
また、側膜部が連設された構造の薄膜状帯体を一体化した衛生マスクの場合には、上記した特徴に加え、マスク本体左右両側の機密性も、従前からのものに比較し、格段に秀れたものとなって衛生マスクとしての本来の機能が確実に達成可能なものとなり、各種目的、用途に応じて極めて安全なマスクを実現可能にするものとなる上、長時間の着用を続けても従前までのもののような着用形態が崩れ、見栄えを悪くしてしまう虞も非常に少なくでき、それだけ実用性に長けた衛生マスクの実現化が可能になるという大きな特徴も発揮し得るものになる。
【0030】
特に、実施例に取り上げた各実施例に示すものは、上記した効果が遍く達成可能になると共に、実施例2に示したものでは、商品化や携帯性に秀れたものとすることができる
上、眼鏡使用者以外でも、従前からのマスク外観と変わらない着用も可能にするという利点が得られ、実施例3および4のものでは、薄膜状帯体2の山部21が、着用段階で鼻柱に極めて馴染み易く、同所辺りからの呼気の漏れ出し阻止効果が一段と高まると同時に、着用時の違和感も和らぐものとすることができ、実施例5および6に取り上げたものでは、メガネレンズ曇り止め効果に加え、マスク本来の外気遮断効果をより確実化ならしめ、且つまた、着用時の型崩れを少なくするという効果も合わせて得られるものとなることから、より一層実用価値の高い衛生マスクを実現できるという有用性が発揮されることとなる。
【0031】
叙述の如く、この発明の衛生マスクは、上記のとおりの特徴ある新規な構成から、所期の目的を遍く達成可能であり、したがって、特に眼鏡使用者用の衛生マスクとしては、従前までのマスクに比較し、その機能上からは勿論のこと、製造上、使用上等あらゆる点において格段に秀れたものとなっており、眼鏡使用者数が他国に比べて非常に多い我が国において、その有効性が高く評価され、大いに普及、使用されるものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明を代表する幾つかの実施例を示したものである。
【図1】 最も基本的な構成からなるこの発明の衛生マスクの分解斜視図である。
【図2】 同完成した衛生マスクを示す斜視図である。
【図3】その使用態様を説明するための斜視図である。
【図4】 他の実施例による衛生マスクの(1)が縦断面図、(2)が同要部拡大縦断面図である。
【図5】 更に他の実施例によるものの薄膜状帯体の(1)が水平断面図、(2)が同A〜A縦断面図である。
【図6】 更に他の実施例によるものの薄膜状帯体の水平断面図である。
【図7】 更にまた、他の薄膜状帯体の実施例を示す平面図である。
【図8】 更に他の実施例の衛生マスクを示す全体斜視図である。
【符号の説明】
1 マスク本体
11 同 耳掛け
12 同 縫い目
2 薄膜状帯体
21 同 山部
22 同 裾部
22h 同 上下有効幅
23 同 側膜部
24 同 カット部
25 同 切り目
3 縫 い 目
G 眼 鏡
G1 同 メガネフレームまたはメガネレンズ

Claims (5)

  1. 比較的目の細かい通気性素材からなり、両鼻孔および口を完全に覆うことが可能な大きさを有する耳掛け付きのマスク本体と、上縁輪郭がなだらかな山型をなし、山部両側の裾部の上下有効幅を、夫々人の目から鼻翼迄の距離の略半分程度の寸法のものに確保してなる全体が略凸形状に近い平面形を有し、その下端縁両端からは側膜部を連設したものとなし、弾力性素材によるものとした薄膜状帯体とからなり、該薄膜状帯体の下端縁を前記マスク本体上端縁に一体化すると共に、両側膜部は、同マスク本体の左右側縁からやや内側において夫々一体化した上、該薄膜状帯体の両裾部の上下有効幅がマスク本体上端縁よりも上方に突出状に形成されてなるものとしたことを特徴とする衛生マスク。
  2. 薄膜状帯体が、その下端縁側であって、マスク本体に一体化した部分よりも上の部分でマスク本体内側に折り畳み自在に形成されてなるものとした、請求項1記載の衛生マスク。
  3. 薄膜状帯体が、その山部辺りの肉厚をその両側の裾部よりも薄肉状のものとなし、鼻柱の凸状に馴染み易くなる構造のものとした、請求項1または2何れか記載の衛生マスク。
  4. 薄膜状帯体が、その山部辺りを予め表面側に膨出成型したものとし、鼻柱に略添う形状を予め付与してなるものとした、請求項1ないし3何れか記載の衛生マスク。
  5. 薄膜状帯体の左右両側膜部が、何れもその縦外側縁をマスク本体の左右側縁から略「く」の字状に突出する輪郭形状のものにして一体化された、請求項1ないし4何れか記載の衛生マスク。
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