JP3733234B2 - Agricultural packaging tray pack and method for transferring and inserting the tray pack into a container - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば桃、梨、リンゴ、メロン等の農産物を選別仕分して箱詰め包装する際に用いられるトレイパックに係わり、詳しくは、積層トレイパック群から各トレイパックを一枚ずつ取り出すことのできる農産物包装用トレイパック及びこのトレイパックの段ボール箱等の容器内への移載嵌挿方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、農産物を包装する際に用いられるトレイパックは、農産物を一個ずつ収納する収納凹部が多数形成された発泡プラスチックシート製または紙製のもで構成されている。このトレイパックは、段ボール箱の内寸に合わせて納められるため、その外形寸法は一定に設定されているが、収納凹部に収納する農産物の大きさ(種類及び等階級別)により、その多数の収納凹部が例えば千鳥状に配列されたりマトリックス状に配列される等、様々な形態にレイアウトされている。
【0003】
また、このトレイパックの収納凹部の配列は、段ボール箱に詰める農産物の大きさとトレイパックの規制される外形寸法(段ボール箱の内寸)とから、収納凹部以外の平面状の余剰部ができるだけ少なくなる、すなわち農産物が最大数収容できる配列でレイアウトされている。
【0004】
従来、このようなトレイパックとしては、例えば実公平3−8630号公報、実公昭62−18443号公報及び特公平6−29063号公報に開示されている。これらのトレイパックは、その外形形状が長方形状に形成されて多数の収納凹部が前述した如く様々な配列でレイアウトされており、実際の農産物の箱詰め作業においては、箱詰め包装作業部において、上下方向に多数枚積層された積層トレイパック群として待機されているのが一般的である。
【0005】
そのため、農産物の箱詰め包装作業においては、この積層トレイパック群から各トレイパックを一枚ずつ分離して取り出す必要があるが、このトレイパックの分離取出装置としては、例えば特開平8−26484号公報、特開平5−338805号公報、特開平3−187817号公報及び特許第2518105号公報に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの分離取出装置に上記トレイパックを使用した場合、次のような問題点があった。先ず、特開平8−26484号公報及び特開平5−338805号公報に開示の分離取出装置は、トレイパックの長手方向の両端部(短辺部)を挟持する挟持機構の上方に積層トレイパック群を載置し、この積層トレイパック群のうちの最下位のトレイパックを、吸引式の分離装置で挟持機構を乗り越えて下方に取り出す構造であるため、農産物の箱詰め包装に用いる上記トレイパックの取り出しには適していない。
【0007】
すなわち、農産物のトレイパックは、前述した如く包装玉数(収納凹部の数)や収納凹部の配列パターンが異なるのが一般的であることから、トレイパックの底面に形成される各収納凹部に対応した凸部の配列パターンも様々で、吸引式の分離装置をこの底面の所定の収納凹部に対応した凸部に正確に吸着させることが難しく、トレイパックを一枚ずつ安定かつ正確に分離して取り出すことが困難となる。
【0008】
また、特開平3−187817号公報に開示の分離取出装置(箱詰装置)は、トレイパックの収納凹部以外の平らな部分に複数の吊り上げ用の突起を設けたものであるが、この分離取出装置にあっては、トレイパックの取り上げのみの場合には効果的ではあるものの、分離取出装置がトレイパックの取り上げに専用化してしまう。そのため、農産物を自動箱詰めする際に、農産物を吸着保持するための吸着体(吸着パッド)をトレイパックの分離取出装置とは別体で設置する必要が生じる等、分離取出装置の構造が複雑化してコスト高になり易い。
【0009】
さらに、特許第2518105号公報に開示の分離取出装置(箱詰装置)は、基盤に農産物を吸着する吸着体とトレイパックを吸着(支持)するパック吸着体を複数個それぞれ設けたもので、農産物用の吸着体とは別個に構造の全く異なるトレイパック専用のパック吸着体が必要となって、上記特開平3−187817号公報に開示の分離取出装置と同様に、その構造が複雑化してコスト高になり易い。
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、請求項1記載の発明の目的は、積層トレイパック群から分離取出装置によって一枚ずつ安定かつ正確に取り出し得る農産物包装用トレイパックを提供することにある。また、請求項2記載の発明の目的は、積層トレイパック群から分離取出装置によって一枚ずつ安定かつ正確に取り出し得ると共に、収納凹部以外の余剰部を有効活用し得る農産物包装用トレイパックを提供することにある。また、請求項3記載の発明の目的は、請求項1または2記載の発明の目的に加え、農産物の収容効率を向上させ得る農産物包装用トレイパックを提供することにあり、また、請求項4記載の発明の目的は、請求項1ないし3記載の発明の目的に加え、容器内に詰められた農産物入りのトレイパックを容易に取り出し得る農産物包装用トレイパックを提供することにある。また、請求項5及び6記載の発明の目的は、トレイパックを一枚ずつ安定かつ正確に分離して容器内に確実に嵌挿することができて農産物の箱詰め作業の作業効率を向上させ得ると共に、トレイパックの分離取出装置の構成を簡略化させて安価に形成し得るトレイパックの容器内への移載嵌挿方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、農産物を吸着保持してトレイパックに詰めるための吸着体を備えた農産物の箱詰装置で用いられる農産物包装用トレイパックであって、トレイパックの外周縁の対向する少なくとも2箇所に吸着体が吸着し得る平面状の突出部が形成されていることを特徴とする。
【0012】
このように構成することにより、複数枚のトレイパックが積層された積層トレイパック群の最上位のトレイパックは、その外周縁に形成された突出部の平面状の上面に分離取出装置の吸着体が吸着することによって、一枚ずつ分離されて取り上げられる。吸着体は、平面状の突出部に確実に吸着するため、積層トレイパック群から各トレイパックが分離取出装置によって一枚ずつ安定かつ正確に取り出される。
【0013】
また、請求項2記載の発明は、待機位置で待機している複数の農産物を複数の吸着体によって吸着保持し、所定の詰め位置で待機しているトレイパックの各収納凹部に詰める農産物の箱詰装置で用いられる農産物包装用トレイパックであって、トレイパックの外周縁の外側に形成した所定形状の平面状の突出部と、該突出部に連設したトレイパックの外周縁でかつ収納凹部以外の平面状の余剰部とで、吸着体が吸着し得る吸着しろを形成したことを特徴とする。
【0014】
このように構成することにより、トレイパックの農産物の収納凹部以外の平面状の余剰部に平面状の突出部を連設することによって吸着しろが形成され、この吸着しろに分離取出装置の吸着体が吸着することによって、積層トレイパック群からトレイパックが一枚ずつ取り出される。吸着体はトレイパックの平面状の吸着しろに確実に吸着するため、積層トレイパック群から各トレイパックが分離取出装置によって一枚ずつ安定かつ正確に取り出されると共に、トレイパックの余剰部の有効活用が図れ、突出部の突出量が少なくなる。
【0015】
また、請求項3記載の発明は、トレイパックが、複数の農産物を収納し得る複数の収納凹部を有することを特徴とする。このように構成することにより、トレイパックへの農産物の収納効率が向上すると共に、複数の収納凹部以外の部分に形成される余剰部を吸着しろとして利用することができ、トレイパックの外周縁上面の空き領域の一層の有効活用が図れる。
【0016】
また、請求項4記載の発明は、トレイパックの外周縁に形成した突出部が、容器内に収納した際に容器の内面に沿って上方に折れ曲がることができることを特徴とする。このように構成することにより、トレイパックを段ボール箱等の容器内に嵌挿した際に、突出部が上方に折れ曲がるため、この折れ曲がった突出部を手で掴むことができ、農産物入りトレイパックの容器内からの取り出しが容易になる。
【0017】
また、請求項5記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のトレイパックを複数の吸着体を一列に備えた取上手段で容器内に移載して嵌挿する農産物包装用トレイパックの容器内への移載嵌挿方法であって、一列に並んだ複数の吸着体のうち所定位置の吸着体を積層トレイパック群の最上位のトレイパックの平面状の吸着しろに対応させてこれを吸着し、この吸着されたトレイパックを取上手段で上方に持ち上げることにより積層トレイパック群から一枚取り上げた後に容器上に移載し、この容器上に移載されたトレイパックの吸着体による吸着状態を解除すると共に、この吸着体を除く他の吸着体の少なくとも一つが下方に突出することによって吸着しろが上方に折れ曲がりトレイパックを容器内に嵌挿させることを特徴とする。
【0018】
また、請求項6記載の発明は、容器上に移載されたトレイパックを容器内に嵌挿させ得る吸着体として、農産物を吸着保持してトレイパックの収納凹部に収納させる吸着体が使用されることを特徴とする。
【0019】
このように構成することにより、積層トレイパック群の最上位の各トレイパックは、その平面状の吸着しろに取上手段の吸着体が吸着して持ち上げられて、容器上で吸着体による吸着状態が解除される。この吸着状態が解除されたトレイパックは、下方に落下しその突出部が容器の上縁に移載された状態となり、この状態で吸着しろに対応した吸着体以外の吸着体が下方に突出して、容器の上縁に移載されているトレイパックを容器内に嵌挿させる。この容器内への嵌挿でトレイパックの突出部が容器の内面に沿って上方に折れ曲がる。これにより、トレイパックを一枚ずつ安定かつ正確に分離して容器内に確実に嵌挿することができ、農産物の箱詰め作業の作業効率が向上すると共に、請求項6記載の発明のように、トレイパックを容器内に嵌挿する吸着体として農産物の吸着保持用の吸着体を使用することにより、分離取出装置の構成が簡略化される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明に係わる農産物包装用トレイパックの第1実施例を示し、図1がその平面図、図2が図1のA−A線に沿った一部切欠きした拡大断面図である。図1及び図2において、トレイパック1は、例えばパルプ材の成型によって全体形状が平面視略長方形状に形成され、横方向に6個で縦方向に4個のマトリックス状に配置された合計24個の略半球形状の下方に窪んだ収納凹部2を有している。
【0021】
また、トレイパック1の外周縁となる左右両辺1a、1bの前後方向の中央部分には、外側に所定寸法h突出した突出部3、4が、横方向の収納凹部2の列と平行になる如く対向した状態でトレイパック1に一体的に設けられている。この突出部3、4は平面視台形形状を呈すると共に、上面側の左右両辺1a、1bに沿った部分には、断面三角形状の切り込み溝からなる折曲部5がそれぞれ形成されている。
【0022】
この突出部3、4が吸着しろ7(図1に二点鎖線で示す)として機能し、後述する如く吸着体としての吸着パッド8が吸着して、多数枚積層された積層トレイパック群1A(図7参照)からトレイパック1が一枚ずつ分離して取り出されると共に、トレイパック1を段ボール箱9に移載嵌挿する際に、折曲部5によって突出部3、4が図2の二点鎖線で示す如く上方に折れ曲がる。
【0023】
なお、このトレイパック1の突出部3、4は所定値以上の力が図2の矢印イ方向に作用した場合にのみ折れ曲がり、農産物Wの選果場等に納入される積層トレイパック群1Aの状態や、この積層トレイパック群1Aの状態から後述する如くトレイパック1を一枚ずつ分離して取り上げる場合等には、折れ曲がることがない。そして、この折曲部5の形状は、断面三角形状の溝に限らず、断面半円弧形状、断面方形状等の溝を採用しても良いし、これらの溝を設けることなく、材質硬度等によって所定方向に折り曲がり易く構成する(曲がり癖を設ける)こともできる。
【0024】
図3及び図4は、本発明に係わる農産物包装用トレイパックの第2〜第7実施例を示す平面図である。なお、上記第1実施例と同一部位には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。図3(a)〜(d)に示す第2〜第5実施例のトレイパック1は、一対の突出部3、4が横方向の収納凹部2の列と平行になる如く対向するもので、図4(a)、(b)に示す第6、第7実施例のトレイパック1は、一対の突出部3、4が横方向の収納凹部2の列と斜めになる如く対向するものである。
【0025】
すなわち、図3(a)に示す第2実施例のトレイパック1は、横方向に5個で縦方向に4個の合計20個の収納凹部2が千鳥状に配置され、トレイパック1の左右両辺1a、1bの前後方向の中央部分で、トレイパック1の外周縁の平らな空き領域としての余剰部6の外側に突出部3、4を一体的に設けたものである。このトレイパック1によれば、突出部3、4とこれに連設する余剰部6とによって平面状の吸着しろ7が形成されることになり、余剰部6の一部を利用することができて、突出部3、4の突出寸法hを第1実施例の突出寸法hより小さくすることができる。
【0026】
また、図3(b)に示す第3実施例のトレイパック1は、横方向に5個と4個の収納凹部2を縦方向に交互に4列配置することにより合計18個の収納凹部2が千鳥状に配置され、トレイパック1の左右両辺1a、1bの前後方向の中央部分よりやや前方側の余剰部6の外側に突出部3、4を一体的に設けたものである。この第3実施例のトレイパック1の場合は、吸着しろ7に比較的広い面積の余剰部6を利用することができて、突出部3、4の突出寸法hをより小さくすることができる。
【0027】
また、図3(c)に示す第4実施例のトレイパック1は、横方向に5個で縦方向に3個の合計15個の収納凹部2がマトリックス状に配置され、トレイパック1の左右両辺1a、1bの前後方向の中央部分よりやや前方側(もしくは後方側)の余剰部6の外側に突出部3、4を一体的に設けたものである。また、図3(d)に示す第5実施例のトレイパック1は、横方向に4個で縦方向に3個の合計12個の収納凹部2が千鳥状に配置され、トレイパック1の左右両辺1a、1bの前後方向の中央部分よりやや前方側の余剰部6の外側に突出部3、4を一体的に設けたものである。
【0028】
この第4及び第5実施例のトレイパック1においても、余剰部6の一部を吸着しろ7とすることができ、突出部3、4の突出寸法hを上記第1実施例のトレイパック1の突出寸法hより小さくすることができる。
【0029】
また、図4(a)に示す第6実施例のトレイパック1は、横方向に5個で縦方向に4個の合計20個の収納凹部2が千鳥状に配置され、突出部3は左辺1aの後方側に形成され突出部4は右辺1bの前方側に形成、すなわち、突出部3、4がトレイパック1の左右両辺1a、1bにおいて斜め方向に対向する如く設けられている。また、図4(b)に示す第7実施例のトレイパック1は、第6実施例のトレイパック1の突出部3、4の形状を台形形状ではなく、半円弧形状に形成したものである。
【0030】
この第6、第7実施例においても、吸着しろ7として余剰部6の一部を利用することができると共に、特に第7実施例においては、突出部3、4の形状を吸着しろ7の形状(円形)に対応させることができ、余剰部6をより有効活用できることになる。なお、本発明に係わるトレイパック1は、上記各実施例のそれぞれに限定されるものでもなく、各実施例を適宜に組み合わせることもできるし、各トレイパック1の収納凹部2の個数も農産物Wの大きさ等に応じて所定数に設定することができる。
【0031】
ここで、上記トレイパック1が使用される箱詰装置の一例を図5〜図10について説明する。なお、図5は箱詰装置を使用した選別梱包装置の分岐箱詰ラインの平面図を、図6はトレイパックの分離取出装置の一部を破断した拡大平面図を、図7は分離取出装置のリフト台の正面図を、図8はトレイパックの取り出し状態を示す要部正面図を、図9はトレイパックの段ボール箱への嵌挿状態を示す要部正面図を、図10は農産物の箱詰め手順の説明図を示している。
【0032】
図5において、選別梱包装置を構成する分岐箱詰ライン11は、選別コンベア12からフリートレイ13を排出する排出装置14と、排出されたフリートレイ13を貯留する貯留コンベア15と、貯留コンベア15からフリートレイ13を送り出すトレイ送出装置16と、箱詰待機位置に設けられた箱詰レーン17と、箱詰レーン17の近傍に設けられた箱詰装置18等を具備している。
【0033】
排出装置14は、例えば特開平6−278848号公報で開示されている仕分排出装置を用いて構成され、一つの排出装置14で二条の貯留コンベア15にフリートレイ13を振り分ける機能を有している。貯留コンベア15は、ベルトコンベアあるいはローラコンベア等によって構成され、排出されたフリートレイ13を下流側に搬送するようになっている。そして、排出装置14及び貯留コンベア15は上下の選別コンベア12に対してそれぞれ独立して設けられており、一つの分岐箱詰ライン11に、貯留コンベア15は上下に各四条、排出装置14は上下に各2個配置されることになる。
【0034】
上記トレイ送出装置16は、農産物Wを送り出す切替式のトレイ送出装置で構成され、いずれかの貯留コンベア15から箱詰レーン17にフリートレイ13を送り込むために、上下揺動式に設けられた四条の送出コンベア16aを有している。また、箱詰レーン17は、一つの分岐箱詰ライン11に含まれる複数の貯留コンベア15のいずれかのラインから、トレイ送出装置16を介して送り込まれた所定個数のフリートレイ13を、箱詰めのために一列に整列させて待機させるものである。
【0035】
上記箱詰装置18は、積層トレイパック群1Aから最上位のトレイパック1を分離して取り出す分離取出装置19と、この分離取出装置19で取り出したトレイパック1を段ボール箱9内に移載して嵌挿すると共に、箱詰レーン17上に待機しているフリートレイ13上の農産物Wを吸着保持して段ボール箱9内のトレイパック1の収納凹部2内に収納する取上手段としての箱詰ロボット20(図8及び図9参照)等を具備している。
【0036】
分離取出装置19は、箱詰レーン17近傍の空間上部に配置され、図6及び図7に示すように、固定基台22にモータ23及びギア24、25を介して回転可能に配置された回転台26を有している。この回転台26上の外周部十字位置には垂直ネジ軸27がそれぞれ立設されており、この回転台26はモータ23が回転することにより、図5の矢印ロ方向に例えば90度ステップで回転し、所定形状の後述するリフト台28上の積層トレイパック群1Aを分離取出位置S1にセットする如く構成されている。
【0037】
また、垂直ネジ軸27には、各垂直ネジ軸27に対応して四群の積層トレイパック群1Aが載置される4つの上記リフト台28が上下動可能に配設されている。このリフト台28は、その端部のナット板29の中央に設けたナット部が垂直ネジ軸27にそれぞれ螺合すると共に、ナット板29の両端部が一対のガイド30で上下方向に案内されることによって、対応する垂直ネジ軸27に昇降可能に支持されている。なお、リフト台28は平面視略八角形状に形成され、左右及び前後の4辺に相当する位置には、載置される積層トレイパック群1Aのリフト台28上での移動を防止するガイド板31が上方に突出してそれぞれ設けられている。
【0038】
さらに、回転台26の外周部に固定された支持枠32の上端には天井板33が固定され、この天井板33の下面には、各リフト台28に対応して昇降用モータ34が組み付けられている。そして、昇降用モータ34は、ギア35、36を介して垂直ネジ軸27の上端にそれぞれ連結され、昇降用モータ34が回転することによって、該モータ34に対応した垂直ネジ軸27が回転して、リフト台28のナット板29が垂直ネジ軸27に沿って上下方向に移動、すなわちリフト台28が昇降動作することになる。
【0039】
なお、支持枠32には、図示しない、リフト台28の最下端位置を検出する最下端検出センサー、リフト台28上に積層トレイパック群1Aの補給が必要になったことを検出する補給時期検出センサー、リフト台28上の分離取出位置S1にトレイパック1が無いことを検出するトレイパック検出センサー等の各種センサーが設けられている。
【0040】
また、各リフト台28の回転方向ロに沿った対向位置のガイド板31上方には、抵抗部材37がそれぞれ設けられている。この抵抗部材37は、図8に示すように、先端側に三角形状(鋸歯形状)の例えば上下方向に5個の係合部37aが形成され、図8に示す動作位置と、回動させることにより、係合部37aを後退させてリフト台28上に積層トレイパック群1Aをセットする非動作位置とに設定され得るように構成されている。この抵抗部材37の係合部37a先端間のピッチは、リフト台28上に載置された積層トレイパック群1Aの上下方向の積層ピッチと略同等に設定されている。
【0041】
そして、この抵抗部材37は、図6に示すように、回転台26にステー38を介して連結された平面視略L字形状の抵抗部材取付板39の両端部にそれぞれ3個ずつ取り付けられている。抵抗部材取付板39の両端部には、トレイパック1の突出部3、4に対応して台形形状の凹部39aがそれぞれ形成されている。この凹部39aの三つの辺に抵抗部材37が鉛直線方向にそれぞれ突出して設けられ、動作位置(トレイパック1の分離取出位置)において、抵抗部材37の係合部37a先端がトレイパック1の突出部3、4の三つの辺に所定寸法でそれぞれ係合している。
【0042】
一方、分離取出装置19の分離取出位置S1の近傍には、図8及び図9に示すように、上記箱詰ロボット20が設置されている。この箱詰ロボット20は、例えば特開平9−301304号公報に開示されている垂直多関節型ロボットを用いて構成することができ、アーム41の先端リンク機構42の先端にヘッド回転用モータ43が設けられると共に、このヘッド回転用モータ43の回転軸には、ブラケット44を介して吸着パッドホルダー45が連結されている。この吸着パッドホルダー45は、その上面にレール46が設けられており、このレール46にブラケット44に設けた一対のガイド47が水平方向に移動可能に滑合されている。
【0043】
吸着パッドホルダー45の上面には、エアシリンダ装置48が配置され、このエアシリンダ装置48のピストンロッド48aの先端がブラケット44に固定されている。これにより、エアシリンダ装置48の作動でピストンロッド48aが進退して、吸着パッドホルダー45が図8の矢印ハの如くX−Y方向に移動する。また、吸着パッドホルダー45の下部には、吸着パッドホルダー45の下面に設けたレール49に、X−Y方向に移動可能に滑合された例えば7個の移動パッド吊り体50a〜50c(移動パッド吊り体50cは図9参照)が設けられている。この移動パッド吊り体50a〜50cは、いずれも上下動されるピストンロッド51aを下方に有するエアシリンダ装置51と、ピストンロッド51aの下端に取り付けられた例えば柔軟なベローズを有する上記吸着パッド8とを備えている。
【0044】
そして、図8において両端部の2個の移動パッド吊り体50aは、トレイパック1の吸着用に使用され、両端部以外の4個の移動パッド吊り体50bは、農産物Wの吸着用及びトレイパック1の段ボール箱9内への嵌挿用に使用され、また、図9において移動パッド吊り体50cは、例えば使用するトレイパック1の収納凹部2の一列の数が7個の場合等に使用される。
【0045】
また、移動パッド吊り体50a〜50cは、サーボモータ(図示せず)を駆動源としたパンタグラフ機構52によってその間隔、すなわち吸着パッド8間の間隔を可変できるように構成されている。なお、吸着パッド8は、図示しない通気管を介してブロワーに接続されており、このブロワーの作動により吸着パッド8内が吸引されることによって、吸着パッド8の下端縁が吸着保持物としてのトレイパック1の突出部3、4や農産物Wの表面に密着する。
【0046】
次に、上記箱詰装置18の動作を、使用するトレイパック1が上記第1実施例のトレイパック1である場合を例にして説明する。先ず、選別梱包装置の等階級選別により仕分区分が判定された農産物Wが載せられたフリートレイ13は、選別コンベア12により移送されながら、排出装置14によって所定の分岐箱詰ライン11の貯留コンベア15に送り込まれて集積される。この貯留コンベア15に一つの段ボール箱9に箱詰めする際の一箱分のフリートレイ13が集積された時点で、トレイ送出装置16の送出コンベア16aを介して箱詰レーン17に一箱分のフリートレイ13が送り込まれる。
【0047】
箱詰レーン17に一箱分のフリートレイ13が送り込まれると、箱詰装置18の上記箱詰ロボット20によって箱詰め作業が行われる。この箱詰め作業は、先ず箱詰ロボット20のエアシリンダ装置51を作動させ、ピストンロッド51aを下方に伸ばして吸着パッド8を下降させ、この吸着パッド8で分離取出装置19の分離取出位置S1のリフト台28上に載置された積層トレイパック群1Aの、最上位のトレイパック1を吸着する。
【0048】
この時、一体的に下降する6個の吸着パッド8のうち、両側の移動パッド吊り体50aの吸着パッド8が、トレイパック1の平らな突出部3、4や余剰部6からなる吸着しろ7の上面に接触して吸着しろ7を吸着する。また、移動パッド吊り体50bの4個の吸着パッド8は、トレイパック1の収納凹部2内に所定距離進入するだけで、収納凹部2に吸着することはない。そして、両側の吸着パッド8でトレイパック1の吸着しろ7を吸着したら、エアシリンダ装置51の作動によりピストンロッド51aを後退させて吸着パッド8を最上位のトレイパック1と共に持ち上げて、最上位のトレイパック1を積層トレイパック群1Aから分離して取り出す。
【0049】
このトレイパック1の分離取り出し時には、分離取出装置19の抵抗部材37が図8に示す動作位置に設定されていることから、抵抗部材37の係合部37aの先端が、トレイパック1の左右両辺1a、1bに設けられた突出部3、4の内側に位置している。したがって、この状態でトレイパック1の吸着しろ7を吸着パッド8でそれぞれ吸着して上方に持ち上げると、トレイパック1は、その台形形状の突出部3、4の三辺が対向する各抵抗部材37の係合部37aにそれぞれ係合して、変形動作を繰り返しつつ持ち上げられるため、収納凹部2で互いに嵌合している最上位と直下(2番目)のトレイパック1の嵌合状態が確実に解かれ、最上位のトレイパック1のみが図8の位置まで持ち上げられる。
【0050】
そして、箱詰ロボット20により分離取出位置S1のリフト台28上から分離されて取り出されたトレイパック1は、図9に示すように、箱詰ロボット20の動作により段ボール箱9に移載嵌挿される。この段ボール箱9へのトレイパック1の移載嵌挿は、先ず、段ボール箱9の上方に移動した各吸着パッド8のうち、移動パッド吊り50aに対応する吸着パッド8の吸着状態を解除すると共に、移動パッド吊り体50bに対応するエアシリンダ装置51を同時に作動させて、4個の吸着パッド8を下方に突出させる。
【0051】
移動パッド吊り体50aに対応した吸着パッド8の吸着状態が解除されたトレイパック1は、その自重で落下して左右両辺1a、1bの突出部3、4が段ボール箱9の上縁に移載された状態となり、この状態で、4個の吸着パッド8の下降による突出力で段ボール箱9内に押し込まれる。この時、トレイパック1の突出部3、4は、吸着パッド8の突出力によりその折曲部5で上方に折れ曲がり、段ボール箱9の内面に接触した状態で収容される。これにより、積層トレイパック群1Aの最上位のトレイパック1が分離取出装置19で分離して取り出され、これが段ボール箱9に移載嵌挿されたことになる。
【0052】
このように、積層トレイパック群1Aから最上位のトレイパック1を分離して取り出す場合は、6個の吸着パッド8が同時に動作するものの、移動パッド吊り体50aに対応した2個の吸着パッド8のみが分離取り出し動作に関与し、他の4個の吸着パッド8は何ら関与しない。また、取り出したトレイパック1の段ボール箱9への嵌挿時には、移動パッド吊り体50bのみが作動してこれに対応した吸着パッド8が嵌挿に関与し、他の2個の吸着パッド8は動作せず嵌挿には何ら関与しないことになる。なお、トレイパック1の段ボール箱9への嵌挿は、移動パッド吊り体50bに対応した4個の吸着パッド8を全て動作させる必要はなく、3個、2個あるいは1個の吸着パッド8の動作(下方への突出)によって行うこともできる。
【0053】
そして次に、この段ボール箱9内に嵌挿されたトレイパック1の各列の収納凹部2内に、箱詰ロボット20によって農産物Wを箱詰めする。この箱詰め作業は、図10に示すように、箱詰レーン17のフリートレイ13上方に移動している箱詰ロボット20の、例えば移動パッド吊り体50bに対応した吸着パッド8を矢印ニの如く下降させて、フリートレイ13上に載置されている農産物Wを吸着保持し、この農産物Wを矢印ホの如く持ち上げると共に、矢印ヘの如く移動させ、さらに矢印トの如く下降させて吸着パッド8による農産物Wの吸着状態を解除する。
【0054】
その後、吸着パッド8を矢印チ、リの如く移動させて、元の位置に戻す。これにより、段ボール箱9のトレイパック1の一列(図10の最も左側の列)の収納凹部2内に農産物Wが6個同時に収納され、この作業を矢印a〜dに示す如く繰り返すことにより、トレイパック1の縦方向の4列の収納凹部2に農産物Wがそれぞれ収納される。
【0055】
そして、箱詰ロボット20で1枚のトレイパック1の収納凹部2内の全てに農産物Wが収納されると、例えばリフト台28にセットされている積層トレイパック群1Aの次の(2番目の)トレイパック1を、最上位のトイレパック1と同様に箱詰ロボット20により分離して取り出し、このトレイパック1を、例えば段ボール箱9に農産物Wを一段積みする場合は、新たにセットされている段ボール箱9内に移載嵌挿し、複数段積みの場合は、一段目の農産物Wが収納されている段ボール箱9内のトレイパック1上に移載嵌挿する。
【0056】
なお、積層トレイパック群1Aから最上位のトレイパック1が持ち上げられた後の分離取出装置19は、次のように動作する。すなわち、箱詰ロボット20の動作によってトレイパック1がリフト台28上から分離されて取り出されると、支持枠32に設けられている上記トレイパック検出センサーがこの状態を検出し、図示しない制御装置等を介して対応するリフト台28の昇降用モータ34を所定時間作動させる。この昇降用モータ34の作動により、対応する垂直ネジ軸27が回転して分離取出位置S1のリフト台28が1ピッチ分上昇し、2番目のトレイパック1が最上段のトレイパック1としてセットされる。
【0057】
そして、この動作を所定回数繰り返し、最下位のトレイパック1が上記補給時期検出センサーで検出されると、その検出信号により例えば作業通路上に設けたランプを点灯させて作業者に分離取出位置S1の積層トレイパック群1Aが補給時期であることを知らせる。また、最下位のトレイパック1が分離されて取り出されると、すなわちリフト台28上に載置された全てのトレイパック1が取り出されると、例えばパック検出センサーの検出信号と補給時期検出センサーの検出信号とにより、ランプ等が点滅して積層トレイパック群1Aが無くなったことを作業者に知らせると共に、昇降用モータ34が例えば逆転してリフト台28を下降させる。このリフト台28は上記最下端検出センサーで検出されることにより、最下端位置で停止する。
【0058】
なお、以上の説明では、箱詰装置18に上記第1実施例のトレイパック1を使用した場合について説明したが、第2〜第7実施例のトレイパック1についても同様にして使用することができる。しかし、第6及び第7実施例のトレイパック1の場合には、吸着しろ7がトレイパック1の左右両辺1a、1bにおいて斜め方向に対向して設けられているため、トレイパック1を分離して取り出す際に、箱詰ロボット20のヘッド回転用モータ43を作動させて、吸着パッドホルダー45を所定角度回転制御して行うことになる。
【0059】
このように上記実施例のトレイパック1にあっては、左右両辺1a、1bに外側に所定寸法h突出した突出部3、4からなる平面状の一対の吸着しろ7や、突出部3、4と余剰部6からなる平面状の一対の吸着しろ7を設けているため、この吸着しろ7に吸着パッド8を当接させることができ、吸着パッド8をトレイパック1の吸着しろ7の上面に確実に吸着させることができて、積層トレイパック群1Aからの各トレイパック1の分離取り出しを安定かつ正確に行うことができる。その結果、特に箱詰ロボット20の吸着パッドホルダー45に設けた複数の吸着パッド8によって、各トレイパック1の分離操作を効率良く行うことができて、農産物Wの箱詰作業の効率アップを図ることが可能になる。
【0060】
また、トレイパック1の外周縁である左右両辺1a、1bに設けた突出部3、4に折曲部5がそれぞれ設けられ、取り出されたトレイパック1の段ボール箱9への移載嵌挿時に突出部3、4を上方に折り曲げることができるため、この上方に折り曲げられた突出部3、4を、段ボール箱9内に嵌挿され農産物が収容されているトレイパック1を取り出す際に手で掴むことができて、農産物入りトレイパック1の段ボール箱9からの取り出しを容易に行うことができる。
【0061】
さらに、トレイパック1の吸着しろ7に吸着する吸着パッド8を、農産物吸着保持用の吸着パッド8が設けられている箱詰ロボット20の吸着パッドホルダー45に一体的に付設することができるため、トレイパック1を吸着する専用の吸着装置等を別体で設ける必要がなくなる。また、トレイパック1を吸着する移動パッド吊り体50aと、農産物Wを吸着する移動パッド吊り体50bを同一の構成とすることができると共に、その動作等も略同一にし得る等、箱詰装置18の構成を簡略化することができて、安価な箱詰装置18が得られる。
【0062】
また、トレイパック1の外周縁に設けた突出部3、4(吸着しろ7)に、農産物Wの品質や個数等をラベル表示したり印刷することができ、段ボール箱9内に収容されている農産物Wの店頭販売時における表示を明確にすることができる。またさらに、トレイパック1を第2〜第7実施例に示す如く構成することにより、吸着しろ7として、収納する農産物Wの種類や等階級によってトレイパック1の外周縁に必然的に形成される余剰部6の一部を利用することができるため、突出部3、4の突出寸法hを極力小さくすることができる。その結果、トレイパック1の外形形状があまり大きくなることがなく、従来と略同様の方法で積層トレイパック群1Aの運搬や保管を行うことができて取り扱いが容易になると共に、材料費のアップを極力抑えることが可能になる。
【0063】
なお、上記各実施例においては、トレイパック1の左右両辺1a、1bに突出部3、4(吸着しろ7)を一個ずつ形成したが、本発明はこれに限定されるものでもなく、例えば左右両辺1a、1bに複数の突出部をそれぞれ形成して複数対の吸着しろを設けるようにしてもよい。また、上記実施例における分岐箱詰ライン11の各構成、箱詰装置18の分離取出装置19や箱詰ロボット20の構成、容器の形態等も一例であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更し得ることはいうまでもない。
【0064】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1記載の発明によれば、トレイパックの外周縁に平面状の突出部が形成されているため、この突出部に分離取出装置の吸着体を確実に吸着させることができ、積層トレイパック群から各トレイパックを、分離取出装置によって一枚ずつ安定かつ正確に分離して取り出すことができ、例えば農産物の箱詰作業の効率アップを図ることができる。
【0065】
また、請求項2記載の発明によれば、トレイパックの外周縁に形成された突出部と、この突出部に連設された余剰部とによって平面状の吸着しろが形成されるため、この吸着しろに分離取出装置の吸着体を確実に吸着させることができ、積層トレイパック群から各トレイパックを、分離取出装置によって一枚ずつ安定かつ正確に分離して取り出すことができると共に、収納凹部を有するトレイパックに必然的に形成される余剰部の有効活用が図れ、突出部の突出量をより少なくでき、トレイパックの取り扱い等が容易となる。
【0066】
また、請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明の効果に加え、トレイパックへの農産物の収納効率が向上すると共に、複数の収納凹部以外の部分に形成される余剰部を吸着しろとして利用することができるため、トレイパックの外周縁上面の空き領域の一層の有効活用を図ることができる。
【0067】
また、請求項4記載の発明によれば、請求項1ないし3記載の発明の効果に加え、トレイパックを容器内に嵌挿した際に、突出部が上方に折れ曲がるため、この折れ曲がった突出部を手で掴むことができ、農産物入りトレイパックの容器内からの取り出しを容易に行うことができる。
【0068】
また、請求項5または6記載の発明によれば、各トレイパックに設けた吸着しろを利用して所定の吸着体を吸着させると共に、吸着により取り出したトレイパックを容器上に移載し、このトレイパックを例えば農産物吸着用の吸着体の下方への突出で容器内に嵌挿させることができるため、積層トレイパック群から各トレイパックを一枚ずつ安定かつ正確に分離して容器内に確実に嵌挿することができ、例えばトレイパックの分離取り出しから容器内への移載嵌挿が自動化され、農産物の箱詰め作業の作業効率の大幅な向上を図ることができる。また、トレイパックの容器への移載嵌挿時に農産物を吸着保持するための吸着体を利用することができるため、嵌挿専用の吸着体を別途設ける必要がなくなり、箱詰装置の構成を簡略化することができて、箱詰装置等を安価に形成することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる農産物包装用トレイパックの第1実施例を示す平面図
【図2】同図1のA−A線に沿った一部切欠きした拡大断面図
【図3】本発明に係わる農産物包装用トレイパックの第2〜第5実施例を示す平面図
【図4】本発明に係わる農産物包装用トレイパックの第6及び第7実施例を示す平面図
【図5】本発明に係わるトレイパックが使用され得る選別梱包装置の分岐箱詰ラインの平面図
【図6】同そのトレイパックの分離取出装置の一部を破断した拡大平面図
【図7】同分離取出装置のリフト台部分の正面図
【図8】同トレイパックの取り出し状態を示す要部正面図
【図9】同トレイパックの段ボール箱への嵌挿状態を示す要部正面図
【図10】同農産物の箱詰め手順を示す説明図
【符号の説明】
1・・・・・・・・・トレイパック
1A・・・・・・・・積層トレイパック群
1a・・・・・・・・左辺
1b・・・・・・・・右辺
2・・・・・・・・・収納凹部
3、4・・・・・・・突出部
5・・・・・・・・・折曲部
6・・・・・・・・・余剰部
7・・・・・・・・・吸着しろ
8・・・・・・・・・吸着パッド
9・・・・・・・・・段ボール箱
11・・・・・・・・分岐箱詰ライン
14・・・・・・・・排出装置
15・・・・・・・・貯留コンベア
16・・・・・・・・トレイ送出装置
17・・・・・・・・箱詰レーン
18・・・・・・・・箱詰装置
19・・・・・・・・分離取出装置
20・・・・・・・・箱詰ロボット
37・・・・・・・・抵抗部材
43・・・・・・・・ヘッド回転用モータ
45・・・・・・・・吸着パッドホルダー
50a〜50c・・・移動パッド吊り体
51・・・・・・・・エアシリンダ装置
52・・・・・・・・パンタグラフ機構
W・・・・・・・・・農産物
S1・・・・・・・・分離取出位置[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a tray pack used for sorting and sorting agricultural products such as peaches, pears, apples, and melons and packing them in a box, and more specifically, taking out each tray pack one by one from a stacked tray pack group. The present invention relates to an agricultural product packaging tray pack and a method for transferring and inserting the tray pack into a container such as a cardboard box.
[0002]
[Prior art]
Generally, a tray pack used for packaging agricultural products is made of a foamed plastic sheet or paper made of a large number of storage recesses for storing agricultural products one by one. Since this tray pack is stored in accordance with the inner dimensions of the cardboard box, its outer dimensions are set constant. However, depending on the size of the agricultural products stored in the storage recesses (by type and class) The storage recesses are laid out in various forms such as a staggered pattern or a matrix pattern.
[0003]
In addition, the arrangement of the storage recesses of the tray pack is such that there are as few planar surplus portions as possible other than the storage recesses due to the size of the agricultural products packed in the cardboard box and the outside dimensions regulated by the tray pack (inner dimensions of the cardboard box). In other words, it is laid out in an arrangement that can accommodate a maximum number of agricultural products.
[0004]
Conventionally, such tray packs are disclosed in, for example, Japanese Utility Model Publication No. 3-8630, Japanese Utility Model Publication No. 62-18443, and Japanese Patent Publication No. 6-29063. These tray packs have a rectangular outer shape, and a large number of storage recesses are laid out in various arrangements as described above. In actual boxing operations for agricultural products, Generally, it is in a standby state as a stacked tray pack group in which a large number of sheets are stacked.
[0005]
Therefore, in the boxing and packaging operation of agricultural products, it is necessary to separate and take out each tray pack from the stacked tray pack group one by one. As an example of this tray pack separating and taking out device, Japanese Patent Laid-Open No. 8-26484 is disclosed. JP-A-5-338805, JP-A-3-187817, and Japanese Patent No. 2518105.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, when the above-described tray pack is used in these separation and extraction devices, there are the following problems. First, the separating and taking out apparatus disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 8-26484 and 5-338805 discloses a stacked tray pack group above a holding mechanism that holds both end portions (short side portions) in the longitudinal direction of the tray pack. And the lowermost tray pack in the stacked tray pack group is pulled out downward over the clamping mechanism by a suction type separation device. Not suitable for.
[0007]
That is, since the tray pack of agricultural products generally has a different number of balls (the number of storage recesses) and the arrangement pattern of the storage recesses as described above, it corresponds to each storage recess formed on the bottom surface of the tray pack. There are various arrangement patterns of the convex parts, and it is difficult to accurately attract the suction type separation device to the convex part corresponding to the predetermined storage concave part on the bottom surface, so that the tray pack can be separated stably and accurately one by one. It becomes difficult to take out.
[0008]
Further, the separation / extraction device (boxing device) disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 3-187817 is provided with a plurality of lifting projections on a flat portion other than the storage recess of the tray pack. In the apparatus, although it is effective when only the tray pack is picked up, the separating and taking out apparatus is dedicated to picking up the tray pack. For this reason, the structure of the separation / extraction device becomes complicated, for example, when it is necessary to install an adsorbent (adsorption pad) for adsorbing and holding agricultural products separately from the tray pack separation / extraction device when automatically packing agricultural products. It tends to be expensive.
[0009]
Further, the separation and take-out device (boxing device) disclosed in Japanese Patent No. 2518105 is provided with a plurality of adsorbents for adsorbing agricultural products and a plurality of pack adsorbers for adsorbing (supporting) tray packs on a base. A separate pack adsorber for the tray pack having a completely different structure from the adsorbent for use is required, and the structure becomes complicated and costs similar to the separation / extraction device disclosed in the above-mentioned JP-A-3-187817. It tends to be high.
[0010]
The present invention has been made in view of such circumstances, and an object of the present invention is to provide an agricultural product packaging tray pack that can be stably and accurately removed from a stacked tray pack group one by one by a separating and extracting device. There is to do. Further, an object of the invention of
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve such an object, the invention according to
[0012]
By configuring in this way, the uppermost tray pack of the stacked tray pack group in which a plurality of tray packs are stacked is arranged on the planar upper surface of the protruding portion formed on the outer peripheral edge thereof, and the adsorbent of the separation / extraction device Are adsorbed and taken up one by one. Since the adsorbent is reliably adsorbed to the planar protrusion, each tray pack is stably and accurately taken out from the stacked tray pack group one by one by the separating and taking out device.
[0013]
The invention according to
[0014]
By comprising in this way, an adsorption margin is formed by connecting a planar projection part to the planar surplus part other than the storage concave part of the agricultural product of a tray pack, and the adsorption body of the separation and extraction device is formed on this adsorption margin. As a result, the tray packs are taken out one by one from the stacked tray pack group. Since the adsorbent is securely adsorbed to the flat adsorbing margin of the tray pack, each tray pack is removed from the stacked tray pack group one by one stably and accurately, and the excess portion of the tray pack is effectively used. The projection amount of the projecting portion is reduced.
[0015]
The invention according to
[0016]
The invention according to
[0017]
The invention according to
[0018]
The invention according to
[0019]
By configuring in this way, each uppermost tray pack of the stacked tray pack group is lifted by the adsorbent of the pick-up means adsorbed on the flat adsorbing margin, and is adsorbed by the adsorbent on the container Is released. The tray pack released from this adsorption state falls downward and its protruding portion is transferred to the upper edge of the container. In this state, an adsorbent other than the adsorbent corresponding to the adsorbing margin protrudes downward. The tray pack transferred to the upper edge of the container is inserted into the container. With this insertion into the container, the protruding portion of the tray pack bends upward along the inner surface of the container. Thereby, the tray packs can be stably and accurately separated one by one and can be reliably inserted into the container, and the work efficiency of the boxing operation of the agricultural products is improved, and the invention according to
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an example of an embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
1 and 2 show a first embodiment of an agricultural product packaging tray pack according to the present invention, FIG. 1 is a plan view thereof, and FIG. 2 is an enlarged view partially cut along the line AA in FIG. It is sectional drawing. 1 and 2, the
[0021]
Further, at the center part in the front-rear direction of the left and
[0022]
The projecting
[0023]
The protruding
[0024]
3 and 4 are plan views showing second to seventh embodiments of the agricultural product packaging tray pack according to the present invention. In addition, the same code | symbol is attached | subjected to the same site | part as the said 1st Example, and the detailed description is abbreviate | omitted. The tray packs 1 of the second to fifth embodiments shown in FIGS. 3 (a) to 3 (d) are opposed to each other so that the pair of
[0025]
That is, in the
[0026]
Further, the
[0027]
Further, in the
[0028]
Also in the tray packs 1 of the fourth and fifth embodiments, a part of the
[0029]
Further, in the
[0030]
Also in the sixth and seventh embodiments, a part of the
[0031]
Here, an example of the boxing device in which the
[0032]
In FIG. 5, the
[0033]
The
[0034]
The
[0035]
The
[0036]
The separation /
[0037]
Further, on the
[0038]
Further, a
[0039]
The
[0040]
In addition, a
[0041]
As shown in FIG. 6, three
[0042]
On the other hand, the
[0043]
An
[0044]
In FIG. 8, the two moving
[0045]
Further, the
[0046]
Next, the operation of the
[0047]
When the
[0048]
At this time, of the six
[0049]
When the
[0050]
Then, the
[0051]
The
[0052]
Thus, when separating the
[0053]
Then, the agricultural products W are boxed by the
[0054]
Thereafter, the
[0055]
When the agricultural product W is stored in all of the storage recesses 2 of the
[0056]
The separation /
[0057]
Then, this operation is repeated a predetermined number of times. When the
[0058]
In the above description, the case where the
[0059]
As described above, in the
[0060]
In addition, the
[0061]
Furthermore, since the
[0062]
In addition, the quality and number of the produce W can be labeled and printed on the
[0063]
In each of the above-described embodiments, the protruding
[0064]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the first aspect of the present invention, since the planar protrusion is formed on the outer peripheral edge of the tray pack, the adsorbent of the separation / extraction device is reliably adsorbed to the protrusion. Each tray pack can be separated and removed from the stacked tray pack group one by one by the separating and taking out device stably and accurately. For example, it is possible to improve the efficiency of boxing work of agricultural products.
[0065]
According to the second aspect of the present invention, since the flat adsorbing margin is formed by the protruding portion formed on the outer peripheral edge of the tray pack and the surplus portion connected to the protruding portion, the adsorbing portion is formed. The adsorbent of the separation / extraction device can be reliably adsorbed, and each tray pack can be stably and accurately separated and removed from the stacked tray pack group one by one by the separation / extraction device. The surplus part inevitably formed in the tray pack can be effectively used, the amount of protrusion of the protrusion can be reduced, and the handling of the tray pack can be facilitated.
[0066]
According to the invention described in
[0067]
According to the invention of
[0068]
Further, according to the invention described in
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view showing a first embodiment of an agricultural product packaging tray pack according to the present invention;
FIG. 2 is an enlarged sectional view with a part cut away along the line AA in FIG.
FIG. 3 is a plan view showing second to fifth embodiments of an agricultural product packaging tray pack according to the present invention.
FIG. 4 is a plan view showing sixth and seventh embodiments of an agricultural product packaging tray pack according to the present invention.
FIG. 5 is a plan view of the branch packing line of the sorting and packing apparatus in which the tray pack according to the present invention can be used.
FIG. 6 is an enlarged plan view in which a part of the tray pack separating and taking out device is broken.
FIG. 7 is a front view of a lift base portion of the separation / extraction apparatus.
FIG. 8 is a main part front view showing a state where the tray pack is taken out.
FIG. 9 is a front view of a main part showing a state where the tray pack is inserted into a cardboard box.
FIG. 10 is an explanatory diagram showing a boxing procedure of the agricultural product
[Explanation of symbols]
1 ... Tray pack
1A ... Laminated tray pack group
1a ... Left side
1b ... Right side
2 ......... Recessed storage
3, 4, ... Projection
5 .... Folding part
6 ..... Surplus part
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ Adsorption
8 ... Suction pad
9 ... Cardboard box
11 ... Branch boxing line
14 ... Discharge device
15 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ Storage conveyor
16 ... Tray delivery device
17 ... Packed Lane
18 ... Packing equipment
19... Separation and extraction device
20 ... Packing robot
37 ..... Resistance member
43 ..... head rotation motor
45 ... Suction pad holder
50a-50c ... Moving pad suspension
51... Air cylinder device
52... Pantograph mechanism
W ... Agricultural products
S1 ..... Separation extraction position
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