JP3732329B2 - 疑似中間調画像の符号化装置及び符号化方法 - Google Patents

疑似中間調画像の符号化装置及び符号化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は疑似中間調画像の符号化装置及び符号化方法に関し、特に、疑似中間調画像処理された2値画像の高能率な符号化を可能とする疑似中間調画像の符号化装置及び符号化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のファクシミリに代表される符号化/復号装置では、扱う情報が2値情報であるために原画をスキャナー等で走査して2値情報とした後に符号化伝送を行っていた。そのため原画が階調を持つ写真画像のような場合は、ディザマトリクスを利用したマトリクス処理や誤差拡散処理等によって写真画像を一度、疑似中間調画像に変換した後に符号化伝送を行うことが多かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、疑似中間調処理された画像はある程度の階調が保存できるという利点がある反面、見た目の解像度が低下してしまうという欠点がある。また、それより大きな問題点として、疑似中間調画像は符号化効率が非常に悪いということが挙げられる。例えば、ファクシミリの符号化方式であるMH,MR,MMR 方式を適用した場合、ほとんど情報圧縮できないばかりか、逆に圧縮後の情報量の方が多くなってしまうと言う逆転現像も起こり得てしまう。これはファクシミリにおいては伝送時間の増大や記憶容量の増大につながる大きな問題である。疑似中間調画像の符号化効率が上がらない原因として考えられるのが、疑似中間調画像は符号化しようとする注目画素とその周囲画素との相関が殆どなく、予測符号化を行う場合、予測的中率をあまり高くすることができないでいたからである。
【0004】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、疑似中間調処理された2値画像を符号化する際に、2値画像を一度多値画情報に変換した後に再度2値化処理を行うことで注目画素を予測し、この予測を元に2値符号化を高能率に行う疑似中間調画像の符号化装置及び符号化方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために本発明の疑似中間調画像の符号化装置は、疑似中間調の画情報を画素単位で多値画情報に変換する多値変換手段と、多値変換手段にて多値化された画情報を疑似中間調の画情報に変換する際に用いた変換方法を用いて2値化処理を行う2値化予測手段と、2値予測手段で2値化された画情報と疑似中間調の画情報とを用いて2値予測符号化を行う2値符号化手段と、を有することを特徴としている。
【0006】
上記の2値予測符号化手段は、2値予測手段により予測された2値画情報と疑似中間調の画情報との比較を行い、処理を行う注目画素の予測した2値画情報と疑似中間調の画情報とが一致した場合、符号化処理を行わず、また、処理を行う注目画素の予測した2値画情報が疑似中間調の画情報と異なっていた場合、すでに処理済みの画素に逆のぼり、一致した画素がどこまでかを表す情報を符号化するとよい。
【0008】
上記の多値変換手段は、疑似中間調の画情報が誤差拡散処理された画情報であった場合、誤差拡散処理に使用したマトリクスを用いて疑似中間調の画情報を多値画情報に変換するとよい。
【0009】
上記の多値変換手段は、疑似中間調の画情報がディザ処理された画情報であった場合、ディザ処理に使用したマトリクスサイズを利用して疑似中間調の画情報を多値画情報に変換するとよい。
【0010】
本発明の疑似中間調画像の符号化方法は、疑似中間調の画情報を画素単位で多値画情報に変換する多値変換工程と、多値変換工程にて多値化された画情報を疑似中間調の画情報に変換する際に用いた変換方法を用いて2値化処理を行う2値予測工程と、2値予測工程で2値化されたが情報と疑似中間調の画情報とを用いて2値予測符号化を行う2値予測符号化工程と、を有することを特徴としている。
【0011】
上記の2値予測符号化工程は、2値予測工程により予測した2値画情報と疑似中間調の画情報との比較を行い、処理を行う注目画素の予測した2値画情報と疑似中間調の画情報とが一致した場合、符号化処理を行わず、また、処理を行う注目画素の予測した2値画情報が疑似中間調の画情報と異なっていた場合、すでに処理済みの画素に逆のぼり、一致した画素がどこまでかを表す情報を符号化するとよい。
【0013】
上記の多値変換工程は、疑似中間調の画情報が誤差拡散処理された画情報であった場合、誤差拡散処理に使用したマトリクスを用いて疑似中間調の画情報を多値画情報に変換するとよい。
【0014】
上記の多値変換工程は、疑似中間調の画情報がディザ処理された画情報であった場合、ディザ処理に使用したマトリクスサイズを利用して疑似中間調の画情報を多値画情報に変換するとよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に添付図面を参照して本発明の疑似中間調画像の符号化装置及び符号化方法の実施の形態を詳細に説明する。図1〜図6を参照すると本発明の疑似中間調画像の符号化装置及び符号化方法の一実施形態が示されている。尚、図1は本発明の疑似中間調画像の符号化装置及び符号化方法をファクシミリ装置に適用したときの実施形態を表すブロック構成図、図2は算術符号化方式を行う符号化装置の回路構成を表すブロック図、図3は算術符号化方式による符号化方法を説明するための概念図、図4及び図5は符号化部の構成を表すブロック図、図6は誤差拡散法によるマトリクスを表す図である。
【0016】
まず、図1を用いて本発明の疑似中間調画像の符号化装置及び符号化方法をファクシミリ装置に適用した場合の構成を説明する。図1に示されたファクシミリ装置の送信側は、CCDイメージセンサ等を用いて原稿を読み取る画像読み取り部101、送信データを適切なデータとするための処理を行う画像処理部102、画像処理部にて処理されたデータを符号化する符号化部103により構成される。また受信側は送信側より送られた符号化されたデータを復号する復号部104、復号部104にて復号化されたデータを適切なデータにするための処理を行う画像処理部105、画像処理部105にて処理されたデータを出力する画像出力部106により構成される。
【0017】
上記の構成による一連の動作を説明すると、まず送信側で画像読み取り部101においてCCDイメージセンサ等を用いて原稿を読み取り、続く画像処理部102で送信データを適切なデータにするために処理を行い、最後に符号化部103において符号化を行って作成された符号を伝送路へ送出する。一方、受信側で画像を再生するときは、符号化データを復号部104により復号し、画像処理部105で出力装置に適した画像処理を行い、プロッター等の画像出力部106に出力することでハードコピーを得る。なお、画像処理部102及び105で行われる処理の例としては、2値画像においては解像度変換、サイズ変換等があり、カラーを含めた多値画像においては色(色成分)変換、解像度変換、サイズ変換等が挙げられる。
【0018】
符号化部103、復号部104で使われる符号化方式の例としては、2値画像を対象とするものでは従来のファクシミリで使われているMH,MR,MMR 方式やJBIG方式があり、多値画像を対象とするものではJPEG方式がある。
【0019】
次に、符号化部103にて適用される符号化方式の一例である算術符号化方式について図2及び図3を用いて説明する。2値画像を効率良く符号化する方法の1つに算術符号化方式がある。算術符号化方式は図2に示すように、符号化では入力された画像データを予測情報作成回路(テンプレートと呼ぶこともある)201と呼ばれる部分で符号化する画素と周囲の画素との状況により情報源のマルコフ分離を行った予測データを作成し、該データをもとに算術符号化回路202で予測データを動的に評価しながら符号化を行う。一方、復号では入力された符号データを符号化時と同じ動作を行う予測情報作成回路204で既に復号された画素で復号しようとする画素の周囲の画素との状況により情報源のマルコフ分離を行って復号しようとするデータの予測データを作成し、該データをもとに算術復号回路203で予測データを動的に評価しながら復号を行う。
【0020】
算術符号化方式は、従来のランレングス符号化方式(MH,MR) よりは一般的に符号化効率が良いものである。その符号化方法は、[0、1)の数直線上の対応区間(2進小数で[0.0・・・0、・・・、0.1・・・1])を各シンボルの生起確立に応じて不等長に分割していき、対象シンボル系列を対応する部分区間に割り当て、再帰的に分離を繰り返していくことにより得られた区間内に含まれる点の座標を、少なくとも他の区間と区別できる2進小数で表現してそのまま符号とするものである。
【0021】
シンボル系列‘0100’を例に算術符号化の概念を図3をもとに説明する。まず第1シンボルである‘0’の符号化時には全区間が‘0’と‘1’のシンボルの生起確立の比に従ってA(0)とA(1)に分割され、‘0’の発生により区間A(0)が選択される。次に、第2シンボルである‘1’の符号化の際にはその状態における両シンボルの生起確率比によってA(0)がさらに分割され、発生シンボル系列に対応する区間としてA(01)が選択される。このような分割と選択の処理の繰り返しにより符号化が進んでいくものである。一方、復号では符号化と全く逆の処理を行い、符号が示す2進小数をもとにシンボルを再生するものである。ここで重要なのは、シンボルの符号化を行う際の数直線の幅であり、この数直線の幅が符号化開始時と復号開始時とで一致しないとシンボルを正確に再現できなくなってしまうということである。普通はこの数直線の幅を符号化側と復号側で1としている。以上説明した算術符号化方式は、後述する本発明の2値予測符号化手段で利用できるものである。
【0022】
次に、図1に示された符号化部103について説明する。はじめに本実施形態の符号化部による処理の特徴について説明する。疑似中間調画像を用いて予測符号化を行う場合、疑似中間調画像は符号化しようとする注目画素とその周囲画素との相関が殆どないので、予測的中率を高くすることができない問題点を有していた。そこで本発明では、疑似中間調画像を元の多値画像に変換した後に再度2値化を行い、この2値画像を用いて予測符号化を行うことで、予測的中率の向上を図るものである。
【0023】
次に、図4を用いて図1に示された符号化部103のより詳細な構成を説明する。図4に示された符号化部は、入力される2値画情報を多値画情報に変換する多値変換手段401と、多値変換手段で変換された多値画情報から再度2値化処理を行い、注目画素の2値シンボルを予測する2値予測手段402と、2値予測手段で予測された2値予測シンボルと実際の2値シンボルとから2値予測符号化を行う2値予測符号化手段403とから構成される。
【0024】
次に、図5を用いて上記構成の符号化部103の動作について説明する。まず、画像読み取り部101に設けられたスキャナにより読み取られた多値の画情報は、画像処理部102にて2値化処理が行われ、疑似中間調の画像データに変換される。この2値の画像データが符号化部103に出力され、符号化処理が行われる。符号化部103では、まず多値変換手段401により入力した2値画情報を多値画情報に変換する。
【0025】
多値変換手段に適用される多値変換方法は、画像処理部にて誤差拡散処理が行われていた場合、この処理に用いられたマトリクスを利用して多値画情報を生成する。この理由について以下に説明する。誤差拡散処理は注目画素の誤差を近傍画素に任意のマトリクスを利用して拡散する方法が多い。そこで2値情報から多値情報への変換の際には、この拡散された誤差を考慮に入れた方がより正確な多値画情報の復元が可能となる。また正確な多値情報が再現されれば、後段である2値予測手段による予測的中率を向上させることができる。また画像処理部にてディザ処理が行われていた場合、多値変換手段ではこの処理に用いられたマトリクスサイズを利用して多値画情報を生成する。この理由について以下に説明する。ディザ処理された画像は処理されたマトリクス単位で画情報の濃度が保存されている可能性が高い。そこで2値情報から多値情報への変換の際には、このマトリクスサイズ単位での濃度を考慮に入れた方がより正確な多値画情報の復元が可能となる。また正確な多値情報が再現されれば、後段である2値予測手段による予測的中率を向上させることができる。
【0026】
次に、上述の画像処理部にて誤差拡散処理が行われていた場合の多値変換方法について説明する。図6は多値画情報に変換する注目画素sと多値変換に用いられるその周囲の画素の配置を表している。誤差拡散方法では、全画像における最高画素値maxと、周囲画素の画素値a〜e(値は0または1)とを用いて注目画素sの画素値を以下に示す数式により決定する。
【0027】
s=(4×a+4×b+2×c+d+e)×max/12
【0028】
多値変換手段により生成された多値画情報は、2値予測手段402に入力され、生成された多値画情報を元に再度2値化処理を行い、注目画素の2値シンボル(0または1)を予測する。ここで行われる2値化処理にも様々なものがあるが、できる限り原画情報である入力の2値画情報を生成した2値化処理に近いものが望ましい。この理由について以下に説明する。一般的にスキャナ等の入力機器が出力する画情報は多値画情報であり、2値画情報に変換するのは、出力機器が2値情報を用いるからである。つまり、どこかの処理で多値情報を2値情報に変換しているのが普通である。例えばファクシミリ装置の場合、送信側で入力した多値情報を通信のための符号化の前に2値化処理を行っている。本発明では、2値予測情報を作成する際に、予め行われた多値画情報から2値画情報への変換処理と同一の方法で2値化処理を行うことで、2値予測情報の精度を向上できる点に着目し、高能率な符号化を可能としている。例えば、画像読み取り部101にて読み込まれた画情報が濃度255階調のデータであり、画像処理部102にて行われた2値化処理が、濃度が128階調よりも上か下かによって2値化する処理であった場合、2値予測手段による2値予測にもこれと同じ方法を用いる。これにより2値予測情報の精度を向上させることができ、高能率な符号化が可能となる。
【0029】
次に、2値予測符号化手段403による符号化方法について説明する。2値予測符号化手段は、2値予測手段で予測された注目画素の2値情報と、符号化部103に最初に入力した実際の2値画情報とを用いて2値符号化を行う。この動作についてより詳細に説明すると、まず2値予測符号化手段は、2値予測手段で予測された注目画素と実際に2値画情報との比較を行う。予測した注目画素のシンボルが実際の2値画情報と同一である場合、2値予測符号化手段はこの注目画素の符号化を行わない。また予測した注目画素のシンボルと実際の2値画情報とが異なっていた場合、ここまで処理したデータを逆上ってどこからどこまでのデータが正しい2値情報であるかを表す情報を符号化する。
【0030】
上述のように本実施形態では、疑似中間調画像を元の多値画像に変換した後に再度2値化を行うという方法で画素の予測を行うことで、周囲画素との相関だけによる予測ではないため予測的中率を向上させることが可能となり、効率的な符号化を行うことができる。
【0031】
また、2値予測情報を作成する際に、予め行われた多値画情報から2値画情報への変換処理と同一の方法を用いて2値化処理を行うので、2値化予測情報の精度を向上させることがき、効率的な符号化を行うことができる。
【0032】
また誤差拡散処理された画像を符号化する際には、多値変換手段が誤差拡散処理に使用されたマトリクスと同一のマトリクスを利用して拡散された誤差を考慮に入れて多値画情報を生成することにより、より正確な多値情報を作成することができ、効率的な符号化を行うことができる。
【0033】
またディザ処理された画像を符号化する際には、多値変換手段がディザ処理に使用されたマトリクスと同一のマトリクスを利用してマトリクス単位で濃度を保存することにより、より正確な多値情報を作成することができ、効率的な符号化を行うことができる。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように請求項1記載の発明の疑似中間調画像の符号化装置によれば、疑似中間調の画情報を画素単位で多値画情報に変換する多値変換手段と、多値変換手段にて多値化された画情報を用いて2値化処理を行う2値予測手段と、2値予測手段で2値化された画情報と疑似中間調の画情報とを用いて2値予測符号化を行う2値予測符号化手段とからなり、疑似中間調の画情報を多値変換手段にて元の多値画情報に変換した後に、2値予測手段により再度2値化を行って2値画情報の予測を行うことにより、周囲画素との相関だけによる予測ではないため予測的中率を向上させ、効率的な符号化を行うことができる。
【0035】
請求項2記載の発明の疑似中間調画像の符号化装置によれば、2値予測符号化手段が、2値予測手段により予測された2値画情報と疑似中間調の画情報との比較を行い、処理を行う注目画素の予測した2値画情報と疑似中間調の画情報とが一致した場合、符号化処理を行わず、また、処理を行う注目画素の予測した2値画情報が疑似中間調の画情報と異なっていた場合、すでに処理済みの画素に逆のぼり、一致した画素がどこまでかを表す情報を符号化することにより効率的な符号化を行うことができる。
【0036】
請求項3記載の発明の疑似中間調画像の符号化装置によれば、2値予測手段が、多値の画情報を疑似中間調の画情報に変換する際に用いた変換方法と同一の方法を用いて2値化処理を行うことにより、2値予測手段による2値予測情報の精度を向上させ、効率的な符号化を行うことができる。
【0037】
請求項4記載の発明の疑似中間調画像の符号化装置によれば、多値変換手段が、疑似中間調の画情報が誤差拡散処理された画情報であった場合、誤差拡散処理に使用したマトリクスを用いて疑似中間調の画情報を多値画情報に変換することにより、より正確な多値画情報を生成することが可能となり、効率的な符号化を行うことができる。
【0038】
請求項5記載の発明の疑似中間調画像の符号化装置によれば、多値変換手段が、疑似中間調の画情報がディザ処理された画情報であった場合、ディザ処理に使用したマトリクスサイズを利用して疑似中間調の画情報を多値画情報に変換することにより、より正確な多値画情報を生成することが可能となり、効率的な符号化を行うことができる。
【0039】
請求項6記載の発明の疑似中間調画像の符号化方法によれば、疑似中間調の画情報を画素単位で多値情報に変換する多値変換工程と、多値変換工程にて多値化された画情報を用いて2値化処理を行う2値予測工程と、2値予測工程で2値化された画情報と疑似中間調の画情報とを用いて2値予測符号化を行う2値予測符号化工程とからなり、疑似中間調の画情報を多値変換工程にて元の多値画情報に変換した後に、2値予測工程により再度2値化を行って2値画情報の予測を行うことにより、周囲画素との相関だけによる予測ではないため予測的中率を向上させ、効率的な符号化を行うことができる。
【0040】
請求項7記載の発明の疑似中間調画像の符号化方法によれば、2値予測符号化工程が、2値予測工程により予測した2値画情報と疑似中間調の画情報との比較を行い、処理を行う注目画素の予測した2値画情報と疑似中間調の画情報とが一致した場合、符号化処理を行わず、また、処理を行う注目画素の予測した2値画情報が疑似中間調の画情報と異なっていた場合、すでに処理済みの画素に逆のぼり、一致した画素がどこまでかを表す情報を符号化することにより、効率的な符号化を行うことができる。
【0041】
請求項8記載の発明の疑似中間調画像の符号化方法によれば、2値予測工程が、多値の画情報を疑似中間調の画情報に変換する際に用いた変換方法と同一の方法を用いて2値化処理を行うことにより、2値予測工程による2値予測情報の精度を向上させ、効率的な符号化を行うことができる。
【0042】
請求項9記載の発明の疑似中間調画像の符号化方法によれば、多値変換工程が、疑似中間調の画情報が誤差拡散処理された画情報であった場合、誤差拡散処理に使用したマトリクスを用いて疑似中間調の画情報を多値画情報に変換することにより、より正確な多値画情報を生成することが可能となり、効率的な符号化を行うことができる。
【0043】
請求項10記載の発明の疑似中間調画像の符号化方法によれば、多値変換工程が、疑似中間調の画情報がディザ処理された画情報であった場合、ディザ処理に使用したマトリクスサイズを利用して疑似中間調の画情報を多値画情報に変換することにより、より正確な多値画情報を生成することが可能となり、効率的な符号化を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の疑似中間調画像の符号化装置の実施形態を表すブロック図である。
【図2】算術符号化方式を行う符号化装置の回路構成を表すブロック図である。
【図3】算術符号化方式による符号化方法を説明するための概念図である。
【図4】符号化部の構成を表すブロック図である。
【図5】符号化部の構成を表すブロック図である。
【図6】誤差拡散法によるマトリクスを表す図である。
【符号の説明】
101 画像読み取り部
102 画像処理部
103 符号化部
104 復号部
105 画像処理部
106 画像出力部
401 多値変換手段
402 2値予測手段
403 2値予測符号化手段

Claims (8)

  1. 疑似中間調の画情報を画素単位で多値画情報に変換する多値変換手段と、
    該多値変換手段にて多値化された画情報を前記疑似中間調の画情報に変換する際に用いた変換方法を用いて2値化処理を行う2値予測手段と、
    該2値予測手段で2値化された画情報と前記疑似中間調の画情報とを用いて2値予測符号化を行う2値予測符号化手段と、
    を有することを特徴とする疑似中間調画像の符号化装置。
  2. 前記2値予測符号化手段は、
    前記2値予測手段により予測された2値画情報と前記疑似中間調の画情報との比較を行い、処理を行う注目画素の予測した2値画情報と疑似中間調の画情報とが一致した場合、符号化処理を行わず、また、前記処理を行う注目画素の予測した2値画情報が疑似中間調の画情報と異なっていた場合、すでに処理済みの画素に逆のぼり、一致した画素がどこまでかを表す情報を符号化することを特徴とする請求項1記載の疑似中間調画像の符号化装置。
  3. 前記多値変換手段は、
    前記疑似中間調の画情報が誤差拡散処理された画情報であった場合、前記誤差拡散処理に使用したマトリクスを用いて前記疑似中間調の画情報を多値画情報に変換することを特徴とする請求項1記載の疑似中間調画像の符号化装置。
  4. 前記多値変換手段は、
    前記疑似中間調の画情報がディザ処理された画情報であった場合、前記ディザ処理に仕様したマトリクスサイズを利用して前記疑似中間調の画情報を多値画情報に変換することを特徴とする請求項1記載の疑似中間調画像の符号化装置。
  5. 疑似中間調の画情報を画素単位で多値画情報に変換する多値変換工程と、
    該多値変換工程にて多値化された画情報を前記疑似中間調の画情報に変換する際に用いた変換方法を用いて2値化処理を行う2値予測工程と、
    該2値予測工程で2値化された画情報と前記疑似中間調の画情報とを用いて2値予測符号化を行う2値予測符号化工程と、
    を有することを特徴とする疑似中間調画像の符号化方法。
  6. 前記2値予測符号化工程は、
    前記2値予測工程により予測した2値画情報と前記疑似中間調の画情報との比較を行い、処理を行う注目画素の予測した2値画情報と疑似中間調の画情報とが一致した場合、符号化処理を行わず、また、前記処理を行う注目画素の予測した2値画情報が疑似中間調の画情報と異なっていた場合、すでに処理済みの画素に逆のぼり、一致した画素がどこまでかを表す情報を符号化することを特徴とする請求項5記載の疑似中間調画像の符号化方法。
  7. 前記多値変換工程は、前記疑似中間調の画情報が誤差拡散処理された画情報であった場合、前記誤差拡散処理に使用したマトリクスを用いて前記疑似中間調の画情報を多値画情報に変換することを特徴とする請求項5記載の疑似中間調画像の符号化方法。
  8. 前記多値変換工程は、
    前記疑似中間調の画情報がディザ処理された画情報であった場合、前記ディザ処理に使用したマトリクスサイズを利用して前記疑似中間調の画情報を多値画情報に変換することを特徴とする請求項5記載の疑似中間調の符号化方法。
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