JP3731676B2 - 定量ウエブ積層体製造装置 - Google Patents

定量ウエブ積層体製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本願発明は、例えばティッシュペーパーやタオルペーパー等として使用されるウエブ片を連続してジグザグ状に折畳んで積層体とするとともに、そのウエブ片が所定枚数だけ折畳まれる毎に、その一定量のウエブ積層体を後続の折畳みウエブから自動的に分離させるようにした定量ウエブ積層体製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
箱入りティッシュペーパーやタオルペーパー等の折畳みウエブは、一般に2系統のウエブ片を交互にジグザグ状に折畳んで且つその各側のウエブ片を相互に噛合わせた状態でウエブ積層体を連続状態で形成し、その連続して積層されているウエブ積層体から手作業で所定の製品枚数(定量)づつ分離させて定量ウエブ積層体としていた。ところが、このような手作業による定量分離作業では、その定量分離作業のために専属の作業員が必要になるという問題があり、近年においては、一定量のウエブが折畳まれる毎に、その一定量のウエブ積層体を自動的に後続の折畳みウエブから分離させ得るようにした定量ウエブ積層体製造装置が開発されている。
【0003】
この種の定量ウエブ積層体製造装置として、従来から図1〜図8に示すようなものが知られている(例えば特公平5−81510号公報)。この図1〜図8に示す公知の定量ウエブ積層体製造装置は、図1に示すようにそれぞれ連続して繰出される左右2系統の連続ウエブW,Wを順次所定長さづつ切断するウエブ切断装置102,102と、ウエブ切断装置で切断された各側のウエブ片WS,WSを相互にジグザグ状に折畳むウエブ折畳み装置104と、該ウエブ折畳み装置で所定枚数のウエブ片WS,WSを折畳んだ後、その定量ウエブ積層体Yを後続の折畳みウエブから分離させるウエブ積層体分離装置105とを備えている。
【0004】
ウエブ折畳み装置104は、ウエブ切断装置102の刃物ロールを兼用する左右一対のフォールディングロール141,141と、該各フォールディングロール141から折畳みウエブを剥離させる左右一対のパッカーフインガー(図面の奥行方向にそれぞれ多数本づつある)147,147を有している。フォールディングロール141の外周部には、角度120°間隔をもって3箇所に周方向に所定長さを有する凹溝142が形成されている。この凹溝142部分には、ウエブ片WSの折り部を掴持するバイス149が設けられている。そして、各側のパッカーフインガー147は、凹溝142が差しかかったときにパッカーフインガー先端部が該凹溝142内外に出没して、バイス149で掴持されているウエブ片の折り部を交互にフォールディングロール141の下方に押出し、それによって各側のウエブ片を相互にジグザグ状に折畳むようになっている。又、ウエブ折畳み装置104で折畳まれた折畳みウエブは、順次昇降テーブル150上に積層される。尚、昇降テーブル150は、その上部で形成されるウエブ積層体Xが堆積・増量するのにつれて昇降駆動装置152によって微動降下せしめられる。
【0005】
各連続ウエブW,Wの繰出し及び各フォールディングロール141,141の回転等の駆動は、装置全体を一元的に駆動する単一の駆動装置(元機駆動モータ)により同期して行われ、又運転スピードも元機駆動モータの回転速度を調整することによって可変となっている。又、装置を休止状態から運転を開始するときには、最初ゆっくりした運転スピードから高速の定常運転スピードまで徐々に加速していく。
【0006】
そして、この公知の定量ウエブ積層体製造装置は、次のような一連の動作を行って順次定量ウエブ積層体Yを連続して製造するようになっている。即ち、図1に示すように、左右2系統の連続ウエブW,Wをそれぞれウエブ切断装置102,102で所定長さづつ切断し、その切断された各側のウエブ片WS,WSをウエブ折畳み装置104で相互にジグザグ状に折畳み、その折畳みウエブを順次昇降テーブル150上に積層し、図2に示すように昇降テーブル150上に所定枚数のウエブ片が折畳まれて所定量のウエブ積層体Xが積層されたときに、図3に示すようにウエブ積層体分離装置105の仕切りバー171をウエブ積層体Xの上に後続して折畳まれる折畳みウエブ間に打込み、その直後に図4に示すように昇降テーブル150を降下させて昇降テーブル150上の定量ウエブ積層体Yを後続の折畳みウエブから分離させるとともに、その降下途中(仕切りバー171より下方)においてクランプフィンガ161を作動させて(上端の横向き鉤部が角度90°だけ水平回動する)、該クランプフィンガ161で昇降テーブル150上の上面縁部を押え、さらに図5〜図6に示すようにクランプフィンガ161で定量ウエブ積層体Yの上面縁部を押えたまま昇降テーブル150を排出コンベア182と同高さまで降下させるとともに、図7に示すようにクランプフィンガ161を押え解除方向に作動させ、昇降テーブル150上の定量ウエブ積層体Yを搬送コンベア182の始端部上に移乗させて後送する。又、ウエブ折畳み装置104の直下においては、昇降テーブル150上の定量ウエブ積層体Yを排出する作業中にも連続してウエブ片が折畳まれているが、その折畳みウエブ(ウエブ積層体X)は、最初は図5に示すように仕切りバー171で支持され、途中から図6に示すように仮受けテーブル119で支持し直すようになっている。そして、図8に示すように昇降テーブル150上の定量ウエブ積層体Yが搬送コンベア182側に受け渡された後、空の昇降テーブル150が上昇して、仮受けテーブル119上にあるウエブ積層体Xを昇降テーブル150で受取って図1に示す状態に戻り、順次同様な作業を繰り返して定量ウエブ積層体Yを連続して製造するようになっている。尚、このようにして製造された定量ウエブ積層体Yは、長尺状態で製造される場合には製品長さづつ分断された後、箱詰め工程において紙箱内に収納されて最終製品とされる。
【0007】
又、図1〜図8に示す公知の定量ウエブ積層体製造装置では、仕切りバー171は次のようにして作動せしめられる。即ち、図2に示すように、昇降テーブル150上にウエブ片WSが所定枚数だけ折畳まれると、まずそれを検出する検出装置(例えばフォールディングロール141の回転回数を計測するカウンター)からカウントアップ信号が発せられ、そのカウントアップ信号により、図1に示す伸縮シリンダ172が縮小側に作動せしめられるとともに仕切りバー171をロックしているフック173がソレノイド174でロック解除方向に操作されて仕切りバー171が軸175を中心にして前方に回動し、該仕切りバー171が、折畳まれようとしている折畳みウエブとその下方の折畳みウエブ間の隙間内に打込まれるようになる(図3参照)。尚、この仕切りバー171は、上記のようにウエブ片を所定枚数だけ折畳んだときのカウントアップ信号に基づいて打込み動作が開始されるが、この仕切りバー171の作動開始タイミング(カウントアップ信号発信時点からソレノイド174がロック解除側に作動するまでの時間)は装置の運転スピードにかかわりなく常に一定であり、従って該カウントアップ信号が発せられた時点から仕切りバー171が打込まれるまでの時間は常に一定となる。例えば図9に示すように、装置の運転スピードがV1,V2,V3(傾斜角が大きいほど運転スピードが速く、V1<V2<V3となっている)のように変化しても、上記カウントアップ信号が発せられた時点T1からロック解除用のソレノイド174が作動開始する時点T2までの時間が一定であり、従ってカウントアップ信号発信時点T1から仕切りバー171の打込みが完了する時点T3までの時間Taが一定となる。
【0008】
ところで、この種の定量ウエブ積層体製造装置の公知のものの限界高速運転スピードは、例えばタオルペーパーのような厚手のウエブの場合では、ウエブ走行速度でいって毎分100m程度であり、他方、ティッシュペーパーのような薄いものでは、同じく毎分80m程度となっている。従って、1枚のウエブ片WSの製品長さが例えば200mmであるとすると、装置の運転スピードを限界まで高速にした場合に、ウエブ折畳み装置104部分における折畳みスピードは、毎分500〜400回(0.12〜0.15秒間隔)という高速となる。尚、この種の定量ウエブ積層体製造装置では、限界スピードかそれ以上で運転すると、各折畳みウエブが不揃いに積層されたり、あるいは紙詰まり等のトラブルが発生する危険性があるため、通常は限界スピードの80〜90%程度のスピードで運転されているのが現状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した公知の定量ウエブ積層体製造装置では、図9に示すように、所定枚数(定量)のウエブ片が折畳まれたときに発するカウントアップ信号の発信時点T1から仕切りバー171が完全に打込まれる時点T3までの時間Taが装置の運転スピードにかかわりなく常に一定となっている。従って、通常の運転スピード(例えばV2の運転スピード)において仕切りバー171がウエブ折畳み装置104で折畳まれている上下折畳みウエブ間の適正位置P0(カウントアップ信号発信時から距離R2だけ走行した位置)に打込まれるように設定すると、それより遅いスピード(例えばV1で示すスピード)で運転する場合には同じ時間Taではウエブ片は距離R1しか走行せず、その結果、仕切りバー171がバー打込み適正位置P0より長さPaだけ前側位置P1に打込まれ(打込みタイミングが過早になる)、他方、通常運転スピードV2より速いスピード(例えばV3で示すスピード)で運転する場合には同じ時間Taでウエブ片は距離R3だけ走行し、その結果、仕切りバー171がバー打込み適正位置P0より長さPbだけ後側位置P2に打込まれる(打込みタイミングが遅くなる)ようになる。このように、仕切りバー171の打込み位置が適正位置P0より前側位置P1あるいは後側位置P2にずれると、ウエブ折畳み部においては上記したように各ウエブ片が高速で折畳まれているので、該仕切りバー171が上下折畳みウエブ間における下側ウエブの上面あるいは上側ウエブの下面に衝突し、該仕切りバー171によって押されたウエブが皺になってきれいに折畳めなくなるという問題のほかに、さらに仕切りバー171の打込み位置が前側あるいは後側に大きくずれるとパッカーフインガー147の上下作動中に仕切りバー171が打込まれるようになり正常な運転が行えなくなるという問題もある。又、このように、仕切りバー171の打込み開始動作がカウントアップ信号発信時点から常に一定時間で行われるようにしたものでは、運転スピードを可変としたものであっても、許容できる運転スピードがかなり狭い範囲に制限されてしまい、ウエブ折畳み装置104側でのウエブ折畳み能力に余力があるにもかかわらず、その余力能力まで装置の運転スピードを上げられないのが現状である。
【0010】
本願発明は、上記したような従来の問題点に鑑み、ウエブ積層体を一定量づつ分離した状態で連続して製造し得るようにし、しかも運転スピードを可変とした定量ウエブ積層体製造装置において、所定枚数のウエブ片が折畳まれる毎に発せられるカウントアップ信号を受けて折畳みウエブ間に打込まれる仕切りバーを、上記運転スピードの変化にかかわりなく常に適正タイミングで打込むことができるようにした定量ウエブ積層体製造装置を提供することを目的としてなされたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、上記課題を解決するための手段として、次に示すような構成上の特徴を有している。
【0012】
まず、本願発明の定量ウエブ積層体製造装置では、それぞれ連続して繰出される2系統の連続ウエブを順次それぞれ所定長さのウエブ片づつ切断し、その各側のウエブ片を順次交互にジグザグ状に折畳んでその折畳みウエブを相互に噛合わせた状態で昇降テーブル上に積層し、該昇降テーブル上に所定枚数のウエブ片が折畳まれる毎にそのウエブ積層体と該ウエブ積層体に後続して折畳まれる後続折畳みウエブとの間に仕切りバーを打込んで昇降テーブル上の定量ウエブ積層体を後続の折畳みウエブから分離させるようにされている
【0013】
本願発明の定量ウエブ積層体製造装置には、該装置の運転スピード(例えばウエブ繰出しスピードやウエブ折畳みスピード)を検出する運転スピード検出装置と、ウエブ折畳み装置により所定枚数のウエブ片が折畳まれる毎にカウントアップ信号を発する計数装置とが設けられている。一方、ウエブ積層体分離装置は、昇降テーブルを昇降させる昇降駆動装置と、昇降テーブル上に積層された定量ウエブ積層体とその定量ウエブ積層体に後続して折畳まれる折畳みウエブとの間に打込まれる仕切りバーと、計数装置から発せられるカウントアップ信号を受けて該仕切りバーを打込み方向に作動させる仕切りバー駆動装置とを有し、さらに後述のコントローラにより、運転スピード検出装置からの運転スピード検出値が高くなるのにつれて仕切りバー駆動装置の作動開始タイミングを順次早くするように制御して、前記仕切りバーが運転スピードの変化にかかわりなく常に適正タイミングで打込まれる如くしている。
【0014】
2系統の連続ウエブは、ウエブ繰出し装置によってそれぞれウエブ原反ロールから連続して繰出され、さらに該各連続ウエブはウエブ切断装置によってそれぞれ所定長さのウエブ片づつ切断される。そして各側のウエブ片はウエブ折畳み装置によって相互にジグザグ状に折畳まれるようになっている。ウエブ繰出し装置とウエブ切断装置とウエブ折畳み装置とは、好ましくは、製造装置全体を一元的に駆動する元機駆動装置により同期して駆動される。その場合、同元機駆動装置は、駆動スピードが可変とされていて、この定量ウエブ積層体製造装置全体の運転スピードを「0」もしくは所定の低速度から高速限界スピードまでの範囲で調整し得るようになっている。
【0015】
ウエブ折畳み装置で折畳まれた折畳みウエブは、順次昇降テーブル上に積層されるが、該昇降テーブルはその上部にウエブ積層体が堆積・増量するのにつれて昇降駆動装置によって所定の微速度で連続的又は間欠的に微動降下せしめられる。
【0016】
運転スピード検出装置としては、例えば元機駆動装置によって駆動せしめられる回転軸(例えば後述するウエブ折畳み装置のフォールディングロール)の回転スピードを検出するようにしたものを使用することができる。その場合、同回転軸の回転数をパルス信号に変換し、そのパルス信号を処理して回転スピードを計測し得るようにした回転数センサを使用するとよい。
【0017】
ウエブ片の折畳み枚数を計測する計数装置としては、例えばウエブ折畳み装置のフォールディングロールの回転回数を計測するカウンターを使用できる。この計数装置からは、設定した所定計数ごとにそれぞれカウントアップ信号が発せられる。
【0018】
ウエブ積層体分離装置は、昇降テーブル上に所定枚数のウエブ片が折畳まれたときに、その昇降テーブル上の定量ウエブ積層体を、連続して折畳まれている後続の折畳みウエブから分離させるためのものであり、上記計数装置からのカウントアップ信号を受けて仕切りバー駆動装置により仕切りバーを上下折畳みウエブ間に打込んだ後、昇降駆動装置により昇降テーブルとともに定量ウエブ積層体を下動させることによって上記の分離作用を行わせるようにしている。
【0019】
折畳みウエブ間に打込まれるバーは、昇降テーブル上に積層された定量ウエブ積層体を後続の折畳みウエブから分離させるための仕切りバーとして作用するもののほかに、昇降テーブル上の定量ウエブ積層体の上面を押える押えバーを設けるとよい。この場合、押えバーと仕切りバーとを2つのバー駆動装置で個別に作動させるようにすることができる。このように、仕切りバーと押えバーの2つのバーを使用する場合には、該各バーを昇降テーブルの左右各側から打込むように配置するとよい。又、このように上下折畳みウエブ間に打込まれる仕切りバーや押えバーのほかに、昇降テーブルが下動している間にウエブ折畳み装置で折畳まれる折畳みウエブを仕切りバーから受取って仮支持する仮受け装置を設けてもよい。
【0020】
仕切りバー駆動装置の作動開始タイミング(仕切りバーの打込みタイミング)は、コントローラにより、上記運転スピード検出装置からの運転スピード検出値が高くなるのにつれて早くなるように制御するが、例えば、上記のように回転数センサを使用した場合、その回転数センサからの運転スピード検出値が高くなる(パルス数が多くなる)ほど仕切りバー駆動装置への作動開始信号が早く出力されるように設定している。又、仕切りバー駆動装置の作動開始タイミングは、運転スピードに対応して無段階に変化させるようにすると好適であるが、運転スピードの全変化範囲を微少間隔ごとに区切ってその微少間隔ごとにそれぞれ仕切りバー駆動装置の作動開始タイミングを対応させるようにしてもよい。尚、仕切りバーのほかに押えバーを使用したものでは、各バーを個別に作動させるそれぞれのバー駆動装置への作動開始信号の発信タイミングをそれぞれ運転スピードに対応させて変化させる必要がある。
【0021】
【作用】
本願発明の定量ウエブ積層体製造装置は、同装置全体が始動せしめられる(例えば、元機駆動装置を作動させる)と、2系統の連続ウエブがそれぞれ連続して繰出され、該各連続ウエブがそれぞれ所定長さのウエブ片づつ切断された後、該各側のウエブ片がウエブ折畳み装置により順次相互にジグザグ状に折畳まれ、そのジグザグ状に折畳まれた折畳みウエブがウエブ折畳み部の下方にある昇降テーブル上に順次連続して積層される。そして、昇降テーブル上に所定枚数のウエブ片が折畳まれると、それを計数する計数装置からカウントアップ信号が発せられ、そのカウントアップ信号に基づいて仕切りバー駆動装置が作動して、昇降テーブル上に折畳まれようとしている上下折畳みウエブ間に仕切りバーが打込まれる。尚、仕切りバーのほかに押えバーを使用した場合には、押えバーを打込んだ後、ごくわずかな時間差をもって仕切りバーを打込むようにする。即ち、仕切りバーは、押えバーとは反対側から、該押えバーが打込まれた位置の1つ上の折畳みウエブ間に打込まれる。
【0022】
折畳みウエブ間に仕切りバーが打込まれると、昇降駆動装置により定量ウエブ積層体を載せたままで昇降テーブルを高速下動させ、昇降テーブル上の定量ウエブ積層体を仕切りバーによって支持されている後続の折畳みウエブから分離させる。尚、ウエブ折畳み装置によるウエブ折畳み動作は連続して行われているが、その折畳みウエブは仕切りバーあるいは別の仮受け装置等によって支持されている。その後、定量ウエブ積層体を載せた昇降テーブルを所定下動位置まで降下させ、そこで昇降テーブル上の定量ウエブ積層体を排出装置により次工程側に排出させ、続いて空の昇降テーブルを上動させて、上方位置において折畳み・積層されているウエブ積層体を仕切りバーあるいは別の仮受け装置等から該昇降テーブル上に移し変える。本願発明の定量ウエブ積層体製造装置によれば、このような動作を順次繰返して、自動的に且つ連続して定量ウエブ積層体を製造し得るようになっている。
【0023】
この定量ウエブ積層体製造装置では、運転スピードが可変とされているが、該運転スピードが変化しても上記計数装置がカウントアップ信号を発するタイミングは一定であり、又、該カウントアップ信号を受けて上記仕切りバー駆動装置が作動開始する時点から仕切りバーが上下折畳みウエブ間に打込まれる間の時間も一定である。ところで、上記カウントアップ信号の発信時点から仕切りバー駆動装置の作動開始タイミングが一定であるとすると、上記従来例の場合と同様に、運転スピードの変化に伴って仕切りバーが上下折畳みウエブ間の適正位置に打込めなくなることがあるが、本願発明の製造装置では、運転スピードの変化に対応して、コントローラにより仕切りバー駆動装置の作動開始タイミングを自動的に調整し得るようになっている。即ち、本願発明では、運転スピード検出装置で検出した運転スピード検出値に基づいて、コントローラにより、該運転スピード検出値が高くなるほど仕切りバー駆動装置の作動開始タイミングを早くして、装置の運転スピードの変化にかかわらず仕切りバーが常に適正タイミングで上下折畳みウエブ間に打込まれるようにしている。このようにすると、例えば運転開始時において、運転スピードを「0」もしくは所定の低速度から高速限界折畳みスピードまで加速させた場合にも、運転スピードの全変化範囲に亘って仕切りバーの打込みタイミングを適正に行わせることができ、又、ウエブ折畳み装置の高速限界折畳みスピードで運転を継続する場合でも仕切りバーの打込みタイミング不良によるトラブルが発生することがない。
【0024】
【発明の効果】
このように、本願発明では、運転スピードの変化に対応して仕切りバー駆動装置の作動開始タイミングを常に適正タイミングで行うことができるようにしているので、運転スピードを例えば「0」もしくは所定の低速度からウエブ折畳み装置による高速限界折畳みスピードまでの全変化範囲に亘って、仕切りバーの打込みタイミングがずれることがなく、常に好適な状態で仕切りバーの打込み動作を行わせることができる。従って、装置の運転スピードを広範囲に亘って変化させても仕切りバーの打込み不良によるトラブルが発生することがなくなるとともに、それによって、従来より高速で定量ウエブ積層体製造装置を運転することが可能となるという効果がある。
【0025】
【実施例】
以下、図10〜図38を参照して本願発明の実施例を説明すると、この実施例の定量ウエブ積層体製造装置は、図37において符号Yで示すようなウエブ積層体製品(箱詰め用ティッシュ積層体)を連続的に製造するためのもので、図10に概略図示するように、2系統の原反ロールR,Rからそれぞれ連続ウエブW,Wを連続して繰出させる一対のウエブ繰出し装置1,1と、各側の連続ウエブW,Wをそれぞれ所定長さづつ切断する一対のウエブ切断装置2,2と、各ウエブ切断装置2,2で切断された各側のウエブ片をウエブ折畳み部まで移送させる一対のトランスファー装置3,3と、各側のウエブ片を順次交互にジグザグ状に折畳んで且つその各側のウエブ片を相互に噛合わせた状態で昇降テーブル50上に折畳みウエブ積層体を連続して形成するウエブ折畳み装置4と、ウエブ折畳み装置4によって昇降テーブル50上にウエブ片が所定枚数だけ折畳まれる毎にその定量ウエブ積層体を後続の折畳みウエブから分離させるウエブ積層体分離装置5と、分離させた定量ウエブ積層体を後送する排出装置8とを基本構成としている。尚、以下の説明において、左右とは例えば図10、図11又は図17等を正面とした場合における左右方向を示し、前後とは同図(図10、図11又は図17等)における奥行き方向を示すものである。
【0026】
又、この実施例では、2系統の原反ロールR,Rはそれぞれ広幅の連続ウエブW,Wを巻回したものを使用しており、その各原反ロールR,Rから繰出された広幅の連続ウエブをそれぞれウエブ切断装置2,2側に送るようにしている。尚、他の実施例では、各原反ロールR,Rからそれぞれ繰出される広幅の連続ウエブW,Wを予めスリッターで製品幅に分割した後、その各側の分割連続ウエブをそれぞれウエブ切断装置2,2側に送るようにしてもよい。このように、予めスリッターで広幅の連続ウエブWを製品幅づつ分割しておくと、定量ウエブ積層体を形成した後に製品幅づつ切断する作業が不要となる。
【0027】
各ウエブ切断装置2,2は、外周面にブレードナイフ22を設けたナイフロール21と、同じく外周面にアンビルナイフ24を設けたアンビルロール23とを有している。各トランスファー装置3,3は、アンビルロール23と同径のトランスファーロール31を有している。ウエブ折畳み装置4は、トランスファーロール31と同径で左右一対のフォールディングロール41,41を有している。そして、各ナイフロール21,21、各アンビルロール23,23、各トランスファーロール31,31、各フォールディングロール41,41は、それぞれ図11に示すように配置されている。尚、アンビルロール23、トランスファーロール31、及びフォールディングロール41の各直径は、それぞれ約270mm程度に設計されている。
【0028】
上記各ウエブ繰出し装置1,1、各ウエブ切断装置2,2、各トランスファー装置3,3、及びウエブ折畳み装置4は、単一の元機駆動装置9により同期して駆動される。尚、各ナイフロール21,21、各アンビルロール23,23、各トランスファーロール31,31、及び各フォールディングロール41,41は、それぞれ図11の矢印方向に回転せしめられる。又、該各ロール21,23,31,41において、アンビルロール23とトランスファーロール31とフォールディングロール41とは相互に等速度で回転せしめられるが、ナイフロール21はそれらのロールより2倍の速度で回転せしめられる。尚、元機駆動装置9の駆動モータ91からの動力は、図10に示すように、プーリー(又はスプロケット)、ベルト(又はチエン)、ギヤ等の動力伝達手段92を介して各装置(1,2,3,4)に伝達されるが、該動力伝達手段92は図10において図面の煩雑化を避けるために簡略化して記載している(動力伝達手段92は、実際には複雑に配設されているが、本願発明の要旨ではないので簡略記載している)。又、元機駆動装置9の駆動モータ91は、駆動スピードが可変となっていて、この定量ウエブ積層体製造装置の運転スピードを「0」から所定の高速限界スピードまでの範囲で調整し得るようになっている。
【0029】
図11に示すように、各ナイフロール21の外周面には、角度180°間隔をもって2箇所にそれぞれブレードナイフ22,22を設けている。又、各アンビルロール23の外周面には、角度90°間隔をもって4箇所にそれぞれアンビルナイフ24,24・・を設けている。そして、このウエブ切断装置2は、ナイフロール21の回転速度をアンビルロール23の回転速度より2倍の速度に設定していることにより、両ロール21,23の各ナイフ22,24が相互に出合うようになり、該各ナイフ22,24が出合ったときに、両ロール間に通されている連続ウエブWを所定長さ(例えば200mm)のウエブ片WSづつ切断するようになっている。尚、図示例のものでは、アンビルロール23が1回転するとナイフロール21が2回転し、その間に合計4回の切断作用が行われる。又、各側のウエブ切断装置2,2は、図11に示すように切断タイミングを相互に角度45°だけずらせている。
【0030】
又、アンビルロール23の外周面には、各アンビルナイフ24,24間の中間位置においてロール軸方向に長い凹溝25,25・・(合計4箇所)が形成されている。この各凹溝25内には図12に示すようにゴム等の弾性材26が充填されている。この凹溝25は、後述するトランスファーロール31の外周面に設けた凸条32を嵌入させるためのものである。
【0031】
トランスファー装置3は、ウエブ切断装置2のアンビルロール23とウエブ折畳み装置4のフォールディングロール41とを個別のロールで形成した場合に必要となるもので、ウエブ切断装置2で切断されたウエブ片WSを、アンビルロール23からトランスファーロール31を中継してフォールディングロール41側に送るようになっている。
【0032】
各トランスファー装置3には、アンビルロール23と同径のトランスファーロール31が使用されている。このトランスファーロール31の外周面には、角度90°間隔をもって合計4箇所に凸条32,32・・が設けられている。又、該トランスファーロール31の外周面には、各凸条32,32間の中間位置にそれぞれ凹溝33,33・・が設けられている。そして、このトランスファーロール31は、その各凸条32がアンビルロール23側の各凹溝25と順次出合うように位置決めされている(トランスファーロール31側の各凹溝33は当然に順次アンビルロール23のアンビルナイフ24に出合うようになる)。尚、アンビルロール23とフォールディングロール41とをそれぞれ使用したものでは、アンビルロール23のアンビルナイフ24(ロール外面より突出している)と後述するフォールディングロール41の凸条43とが、移送される各ウエブ片WS,WSに対して同所(両ウエブ片の切断部)に対応するようになり、もしトランスファーロール31を使用しないでアンビルロール23とフォールディングロール41とを直接近接させると、両ロール23,41の各凸条24,43が相互に衝突するようになって運転不能となる。
【0033】
トランスファーロール31の各凸条32,32・・は、図12に示すように先端を鋭角的に尖らせている。そして、該各凸条32,32・・は、アンビルロール23側の凹溝25と出合ったときに、両ロール23,31間を通過するウエブ片WSの走行方向中間位置を凹溝25側の弾性材26に押付けるようになり、それによってウエブ片WSにその全幅に亘って鮮明な押し筋WSc(図12、図13、図20参照)を付与するようになっている。この押し筋WScは、ウエブ折畳み部においてウエブ片WSを2つ折りにしたときに、図38に示すようにその折り線WSc′をシャープに現出させるためのものである。尚、この押し筋WScは、トランスファーロール31側の凸条32が出合うアンビルロール23側の弾性材26の取付け深さを調整したり、あるいは該弾性材26の硬度を変化させたりすることによって、強弱の度合い(鮮明さ)を調整し得るようになっている。
【0034】
ウエブ折畳み装置4は左右一対のフォールディングロール41,41を有している。この各フォールディングロール41の外周面には、図14〜図16に示すように、ロール軸方向に所定間隔(例えば70〜80mm間隔)をもって多数の環状溝42,42・・が形成されている。この各環状溝42は、その幅が約29mm、深さが約40mm程度に形成されている。又、この各環状溝42,42・・には、パッカーフインガー47の先端部及び後述する押えバー61(又は仕切りバー71)の先端部がそれぞれ出没するとともに、後述するサイドガイド17の上端部17aが差し込まれる。尚、この環状溝42は、フォールディングロール41の長さにもよるが1本のフォールディングロールにつき、例えば10〜18個程度形成され、又、該各環状溝42部分にはそれぞれパッカーフィンガー47と押えバー61(又は仕切りバー71)とサイドガイド17とを1つづつ対応させている。
【0035】
又、フォールディングロール41の外周面には、角度90°間隔をもって合計4箇所に凸条43,43・・と、該各凸条43,43間の中間位置(合計4箇所)に凹溝44,44・・とがそれぞれ形成されている。そして、この各フォールディングロール41,41は、図12に示すように、該フォールディングロール41側の凹溝44とトランスファーロール31側の凸条32とが出合う(当然にフォールディングロール41側の凸条43とトランスファーロール31側の凹溝33とが出合う)とともに、図13に示すように、一方(左側)のフォールディングロール41側の凸条43と他方(右側)のフォールディングロール41側の凹溝44とが出合うようにして設置している。
【0036】
図11〜図13に示すように、アンビルロール23とトランスファーロール31とフォールディングロール41には、切断したウエブ片WSをロール外周面に吸着させた状態で移送させるための多数の吸気孔(27,34,45)が形成されている。図示例では、各ロール23,31,41について、凸条(又はアンビルナイフ)24,32,43の前後、及び凹溝25,33,44の前後にそれぞれ吸気孔27,34,45を開口させている。尚、各吸気孔は、それぞれロール軸方向に多数個づつ形成されている。これらの吸気孔27,34,45は、各ロールにおいてそれぞれ鎖線図示する符号28,35,46(図11〜図13)の範囲でのみ吸気するようになっている。従って、ウエブ切断装置2の両ナイフ22,24によって切断されたウエブ片WSは、図12に示すようにアンビルロール23の外周面からトランスファーロール31の外周面に乗り移り、さらにトランスファーロール31の外周面からフォールディングロール41の外周面に乗り移るようになる。
【0037】
又、フォールディングロール41に形成した各吸気孔において、凹溝44部分に形成した吸気孔45の方が、凸条43部分に形成した吸気孔45より吸引力が大きくなるように設定している。この実施例では、図13に示すように、符号45Aの通気穴(吸気孔の分岐本数が少ない)から分岐されている吸気孔45(凹溝44部分のみに開口している)の吸引力が大きく、符号45Bの通気穴(吸気孔の分岐本数が多い)から分岐されている吸気孔45(凸条43部分と凹溝44部分に開口している)の吸引力が小さくなるようにしている。そして、図13において、一方側(左側)のフォールディングロール41の凸条43と他方側(右側)のフォールディングロール41の凹溝44とが出合ったときに、凹溝44部分に開口している吸気孔45の合計吸引力が他方の凸条43部分に開口している吸気孔45の合計吸引力よりかなり大きくなって、左右各側から送られてきたウエブ片WS,WSを重合させた状態で、その重合ウエブを凹溝44側のフォールディングロール41の外周面に引き取るようになる(各側のフォールディングロールの外周面に交互に引き取られる)。尚、凹溝44部分には、ウエブ片WSにおける、上記トランスファーロール31の凸条32で付与された押し筋WSc形成部分(ウエブ片の走行方向中間位置)が位置するようになり、該凹溝44部分が両フォールディングロール41,41の近接位置まで進行したときに、凹溝44部分で保持しているウエブ片の押し筋形成部分の外側に、相手側の2枚のウエブ片における各近接端縁がそれぞれ重合するようになる。そして、該凹溝44部分がさらに所定角度だけ進行すると、該凹溝44部分で、ウエブ片の押し筋WSc形成部分で相手側の各ウエブ片のそれぞれ端縁を包み込むようにして保持する。
【0038】
尚、この実施例では、フォールディングロール41の外周面にウエブ折り部を保持させる手段として、吸引式のものを採用しているが、他の実施例では、吸引式にかえてバイスによる掴持方式を採用してもよい。ところで、バイスによる掴持方式では、ウエブ折り部を間隔をもって部分的に掴持するようにしているが、この場合、折り線部分にはバイスによる掴持部分と非掴持部分とが識別できる程度に現出する(折り線部分に段差ができる)ようになり、見映えが多少悪くなる。他方、この実施例のように、ウエブ折り部を吸引式で保持するようにしたものでは、バイスによる掴持方式のように折り線部分に段差ができることはないが、単に吸引保持したものでは折り線が鮮明に出ないという特徴がある。ところが、この実施例では、ウエブ折り部に予め押し筋WScを形成するようにしているので、吸引式を採用したものであっても鮮明な折り線を現出させることができる。
【0039】
左右各フォールディングロール41,41の環状溝42,42・・内には、それぞれパッカーフインガー47,47・・の先端部が下方に出没するように配置されている。この左右各側のパッカーフィンガー47,47は、フォールディングロール41の回転角度に対応して同期操作される駆動手段(図示省略)により、交互に上下揺動せしめられ、フォールディングロール41の凹溝44部分が両ロール近接部を過ぎて所定位置まで回動したときに、凹溝44部分で吸着していたウエブ保持部分をパッカーフィンガー47の先端部で下方に押出すように作動する。尚、パッカーフィンガー47によるウエブ押出し時には当該凹溝44部分における吸気孔45からの吸引作用は停止される。このように、ウエブ折畳み装置4では、上記の動作が交互に行われ、両フォールディングロール41,41間の下方に折畳みウエブが連続して送り出され、順次後述する昇降テーブル50上に積層される。又、このようにして折畳まれる折畳みウエブには、図12又は図20に示すように、予めアンビルロール23の凹溝25とトランスファーロール31の凸条32とが出合ったときに、ウエブ片WSの走行方向中間部分に鮮明な押し筋WScが形成されるようになっており、ウエブ折畳み装置4では該押し筋WSc部分で折畳まれるので、その折畳みウエブの折り部WSc′(図38)はシャープに(きれいに)現れるようになる。
【0040】
ウエブ折畳み装置4の下方には、図14〜図16に示すように、順次折畳まれてくる折畳みウエブの左右両側部をガイドする左右一対のサイドガイド17,17が設けられている。この各サイドガイド17,17は、縦向きの薄板が使用されており、ウエブ折畳み部の下方において、図14及び図15に示すようにフォールディングロール41の長さ方向に所定間隔(各環状溝42,42間の間隔)をもち且つ図16に示すように折畳まれる折畳みウエブの左右幅より僅かに広い間隔をもって多数枚づつ対向配置させている。又、この各サイドガイド17,17は、それぞれその上端部17aをフォールディングロール41の各環状溝42内に適宜深さだけ差し込んだ状態で設置している。このサイドガイド17,17は、順次折畳まれてくる折畳みウエブを昇降テーブル50上に整列させるようにガイドする。又、サイドガイド17,17の上端部17aは、環状溝42内に適宜深さだけ差し込んでいるので、何らかの理由(例えばパッカーフィンガー47によるウエブ押出しタイミングが遅れた場合)でウエブがフォールディングロールの適正角度位置で剥離しなかった場合でも、そのウエブがいずれかの側のサイドガイド17,17に衝突するようになり、該ウエブを適正位置で確実に剥離させることができる。尚、フォールディングロール41に環状溝42を形成できない形式のもの(例えば図1の公知例の如く、ロール外面に刃物が連続しているもの)では、サイドガイド17を設置する場合、該サイドガイドの上端面をフォールディングロールの外周面から若干隙間を隔てて設置する必要がある。この場合には、ウエブをフォールディングロールの適正位置でうまく剥離できなかったときにフォールディングロール外周面とサイドガイド上端面との間の隙間にウエブ先端部が噛み込むおそれがあり、そのようにウエブ先端部が該隙間に噛み込んだ状態で折畳みウエブをパッカーフィンガーで押出すようにすると、該ウエブに傷がついたり皺になったりすることがある。
【0041】
この定量ウエブ積層体製造装置には、同装置の運転スピードを検出する運転スピード検出装置11と、ウエブ片の折畳み枚数を計測する計数装置12とがそれぞれ設けられている。即ち、この実施例では、図15に示すように、一方のフォールディングロール41の軸端部に取付けた大径のギヤG1に小径のギヤG2を噛合させ、該小径のギヤG2の回転スピードを運転スピード検出装置となる回転数センサ11で検出するようにするとともに、該小径のギヤG2の回転回数を計数装置(カウンター)12で計測するようにしている。尚、この運転スピード検出装置11及び計数装置12は、元機駆動装置9で駆動される被駆動部分であれば各種ロール21,23,31又は41の回転軸等の適宜の場所に設けることができる。
【0042】
ウエブ積層体分離装置5は、この実施例では、図17〜図19に示すように、ウエブ折畳み装置4で折畳まれる折畳みウエブを載せる昇降テーブル50と、該昇降テーブル50を昇降させる昇降駆動装置52と、昇降テーブル50上において折畳まれる折畳みウエブ間を左右各側からそれぞれ仕切るための第1仕切り装置6及び第2仕切り装置7とを有している。
【0043】
昇降テーブル50は、折畳まれた折畳みウエブの幅よりやや広幅で連続ウエブWの幅より長い細長板状のものが使用されている。昇降テーブル50の左右両側部には、前記サイドガイド17,17の内方側端部を嵌入させる多数の凹入部が形成されていて、図16に示すように昇降テーブル50が上動位置の所定範囲内にあるときに、該昇降テーブル50とサイドガイド17,17とが衝突しないようにしている。又、この昇降テーブル50は、前後方向の両端部をそれぞれ縦向きのロッド51で支持している。尚、他の実施例では、昇降テーブル50として、多数本のバーを小間隔をもって同高さに並置して構成したものも使用可能である。
【0044】
昇降駆動装置52は、この実施例では、図17に示すように、上下方向に張設されたベルト54(前後に一対ある)をサーボモータ53によって可逆的に走行させるようにしたものを採用している。前後の各ベルト54にはそれぞれベースブロック55を取付けており、図19に示すように該各ベースブロック55で昇降テーブル50の各ロッド51を支持している。この昇降駆動装置52のサーボモータ53は、コントローラ10(図17、図18)からの信号で作動時期、回転方向及びスピードが制御される(詳しくは後述する)が、基本的には昇降テーブル50を、ウエブ折畳み装置4からの折畳みウエブを受ける上動位置と、昇降テーブル50上の定量ウエブ積層体を排出する下動位置との間で上下動せしめるものである。
【0045】
第1仕切り装置6は、図17〜図19に示すように、細幅で逆L形の押えバー61と、該押えバー61を操作する押えバー駆動装置62とを有している。又、押えバー駆動装置62は、押えバー61を実際に退避位置と打込み位置との間で進退操作する伸縮シリンダ620と、押えバー61をロックするロック装置67とを有している。
【0046】
押えバー61は、昇降テーブル50上に積層された定量ウエブ積層体の上面を押えるためのもので、図示例では昇降テーブル50の左側に設置されている。この押えバー61は、上部に横向きでかなりの長さ(例えば140mm程度)の押え片61aを有している。この押えバー61は、フォールディングロール41の各環状溝42,42間の間隔をもって多数(環状溝42と同数)使用されている。又、該各押えバー61,61・・は、その各下端部を1本の軸64に固定している。
【0047】
他方、昇降テーブル50の前後各ロッド51には、上下にスライド可能なスライドブロック63(前後一対ある)が設けられており、該両スライドブロック63間に押えバー61の軸64を回動自在に架設している。
【0048】
押えバー駆動装置62の伸縮シリンダ620はスライドブロック63に支持されており、該伸縮シリンダ620の可動側を軸64に取付けたレバー64aに連結している。そして、この伸縮シリンダ620を伸縮操作することによって軸64を可逆的に回動(押えバー61を左右に揺動)させることができるようになっている。この伸縮シリンダ620による押えバー61の操作範囲は、図18又は図21に示すように、押えバー61が、ウエブ折畳み動作に邪魔にならない左方退避位置(実線図示位置)と、押え片61aの先端が昇降テーブル50上で折畳まれようとしている折畳みウエブ間の所定深さまで侵入する右方打込み位置(図18又は図21における鎖線図示位置)との間で揺動せしめられるように設定している。尚、押えバー61は、その打込み深さを深くするほど押え作用が確実となるが、あまり打込み深さを深くし過ぎると、押え片61aの先端でウエブを突き破るおそれがあり、押えバー61の打込み深さはウエブ積層体幅方向の70〜80%程度に留めるのが好ましい。
【0049】
ロック装置67は、押えバー61の打込み側への動作を瞬時に行い得るようにするもので、図18に示すように、スライドブロック63部分に枢着されたロック部材69と該ロック部材69を揺動操作する伸縮シリンダ(ソレノイドでも可能)68とを有している。尚、この伸縮シリンダ68は、機体のフレーム側の所定位置に固定的に取付けられている。ロック部材69は、この実施例では、押えバー駆動装置62となる伸縮シリンダ620の伸長動作を規制するようにしている。そして、このロック装置67は、図18に示すように、押えバー駆動装置62となる伸縮シリンダ620が縮小状態(押えバー61が右方待機位置にある)において、ロック装置67の伸縮シリンダ68を縮小させることにより、ロック部材69で伸縮シリンダ620のロッドをロックし、他方、ロック装置67の伸縮シリンダ68を伸長させることにより、ロック部材69を弧回動させてロック解除させるようになっている。尚、このロック装置67は、後述するようにコントローラ10からの信号によって作動せしめられるが、ロック部材69のロックを解除する前に押えバー駆動装置62となる伸縮シリンダ620を伸長側に作動させておき(実際にはロック部材69でロックされているので伸長しない)、ロック部材69のロック解除動作と同時に瞬時に押えバー61の打込み動作が行われるようにしている。
【0050】
スライドブロック63と昇降テーブル50のロッド51下端部間には、図18〜図19に示すように、スライドブロック63をロッド51に対して上下動させる伸縮シリンダ65が設けられている。この伸縮シリンダ65は、後述するように折畳みウエブの積層中に昇降テーブル50が微動降下する(ロッド51も降下する)際に、押えバー61を上方の待機高さ位置に維持させる作用をする。即ち、昇降テーブル50の微動降下中には、該伸縮シリンダ65が伸長側に作動を継続していて、スライドブロック63を常に上方に付勢しているが、該スライドブロック63はストッパー66(図19)に衝合しているために定位置に維持されて、各押えバー61も上方の待機高さ位置に維持されるようになっている。又、この伸縮シリンダ65は、前記計数装置12からのカウントアップ信号が発せられると、その伸長状態のままでロックされ(スライドブロック63がロッド51に対してスライド不能になる)、その後は昇降テーブル50が下動するのにともなって押えバー61も下動するようになる。
【0051】
又、このスライドブロック上下動用の伸縮シリンダ65(図18、図19)は、押えバー61が昇降テーブル50上のウエブ積層体側に打込まれた後、昇降テーブル50の下動開始直後に、図24に示すように押えバー61を実線図示位置から鎖線図示位置(符号61′の位置)までの若干高さ(例えば10mm程度)だけ下動させるように作動する。即ち、該伸縮シリンダ65は、昇降テーブル50の下動開始直後において、若干量だけ縮小せしめられてスライドブロック63を昇降テーブル50のロッド51に対して若干高さだけ下動させ、それによって押えバー61も下動させてその押え片(符号61a′)で昇降テーブル50上のウエブ積層体Xを若干高さだけ圧縮するようにしている。このように、昇降テーブル50上のウエブ積層体(分離されて定量ウエブ積層体Yとなる)を押え片61a′で圧縮させると、定量ウエブ積層体Yが昇降テーブル50の上面と押え片61a′の下面とで挟圧・保持され、図25〜図27に示すように該定量ウエブ積層体Yを昇降テーブル50とともに下動させるときに、昇降テーブル50上の定量ウエブ積層体Yを安定した姿勢で降下させることができる。又、このスライドブロック上下動用の伸縮シリンダ65(図18、図19)は、昇降テーブル50が図27に示す排出高さ位置まで下動したときに、昇降テーブル50の下動開始直後に縮小させた上記縮小量だけ伸長させるように作動せしめられる。すると、図27に示すように、スライドブロック63とともに押えバー61が符号61′で示すように若干高さだけ上動作動せしめられ(そのとき押え片61aは符号61a′の位置となる)、押え片61aによる定量ウエブ積層体Yへの下方押圧力が解除されるようになる。そして、このように押え片61a′による押圧力を解除すると、該押え片61a′を定量ウエブ積層体Y側に打込んだままで、プッシャー81により昇降テーブル50上にある定量ウエブ積層体Yを該昇降テーブル50上から押出すことができるようになる。
【0052】
第2仕切り装置7は、図17〜図18に示すように、細幅で逆L形(押えバー61とは反対向き)の仕切りバー71と、該仕切りバー71を操作する仕切りバー駆動装置72とを有している。仕切りバー駆動装置72は、仕切りバー71を実際に退避位置と打込み位置との間で進退させる伸縮シリンダ720と、仕切りバー71をロックするロック装置77と、それら(仕切りバー71、伸縮シリンダ720、ロック装置77)を昇降させる昇降駆動装置75とを有している。
【0053】
この第2仕切り装置7の昇降駆動装置75は、図17に示すように、上下方向に張設されたベルト752(前後に一対ある)をサーボモータ751によって可逆的に走行させるようにしたものを採用している。このサーボモータ751は、コントローラ10(図17、図18)からの信号で作動時期、回転方向及びスピードが制御される。
【0054】
第2仕切り装置7用の昇降駆動装置75における前後の各ベルト752には、それぞれベースブロック753を取付けており、該各ベースブロック753で仕切りバー71を左右に進退調整するための伸縮シリンダ76(前後に一対ある)を支持している。この各伸縮シリンダ76の可動側先端部には仕切りバー71の取付台761(前後に一対ある)を取付けている。
【0055】
仕切りバー71は、昇降テーブル50に代わってウエブ折畳み装置4で折畳まれる後続の折畳みウエブ(ウエブ積層体)を仮受けするためのものである。この仕切りバー71は、押えバー61と同様に、上部に横向きでかなりの長さ(例えば150mm程度)の仕切り片71aを有している。この仕切りバー71は、フォールディングロール41の各環状溝42,42間の間隔をもって多数(環状溝42と同数)使用されている。又、該各仕切りバー71,71・・は、その各下端部を1本の軸74に固定している。この軸74は、前記各取付台761間に回動自在に架設している。
【0056】
仕切りバー駆動装置72の伸縮シリンダ720は取付台761に支持されており、該伸縮シリンダ720の可動側を軸74に取付けたレバーに連結している。そして、この伸縮シリンダ720を伸縮操作することによって軸74を可逆的に回動(仕切りバー71を左右に揺動)させることができるようになっている。この伸縮シリンダ720による仕切りバー71の操作範囲は、図18又は図22に示すように、仕切りバー71が、ウエブ折畳み動作に邪魔にならない右方退避位置(実線図示位置)と、仕切り片71aの先端が折畳まれようとしている折畳みウエブ間の所定深さまで侵入する左方打込み位置(図18又は図22における鎖線図示位置)との間で揺動せしめられるように設定している。尚、仕切りバー71の打込み深さは、進退調整用の伸縮シリンダ76によって調整することができる。
【0057】
ロック装置77は、第1仕切り装置6のものと同様で、仕切りバー71の打込み側への動作を瞬時に行い得るようにするものである。即ち、このロック装置77は、図18に示すように、取付台761部分に枢着されたロック部材79と該ロック部材79を揺動操作する伸縮シリンダ(ソレノイドでも可能)78とを有している。ロック部材79は、仕切りバー駆動装置72の伸縮シリンダ720の伸長動作を規制するようにしている。そして、このロック装置77は、図18に示すように、仕切りバー駆動装置72の伸縮シリンダ720が縮小状態において、ロック装置77の伸縮シリンダ78を縮小させることにより、ロック部材79で伸縮シリンダ720のロッドをロックし、他方、ロック装置77の伸縮シリンダ78を伸長させることにより、ロック部材79を弧回動させて上記ロックを解除させるようになっている。
【0058】
又、第1仕切り装置6及び第2仕切り装置7において、図22に示すように、第1仕切り装置6の押えバー61の打込み高さを第2仕切り装置7の仕切りバー71の打込み高さより高位置としている。そして、該押えバー61は、その打込みと同時に(仕切りバー71が打込まれる前に)昇降駆動装置52により瞬間的に仕切りバー71の打込み高さよりやや低位置まで(高さHの範囲だけ)高速降下させるようにしている。このように押えバー61を正規の打込み位置(仕切りバー71の打込み高さよりやや低位置)より上方位置から打込むようにすると、図21に示すように押えバー61の押え片61aが押えようとするウエブの上面側からかなり余裕をもって差し込まれるようになり、押えバー61の打込み動作を確実に行わせることができるとともに、該押え片61aでウエブを傷つけることがなくなる。又、押えバー61の打込みと同時に(仕切りバー71が打込まれる前に)所定高さHだけ急速降下させるようにしているので、該押えバー61が次に打込まれる仕切りバー71の邪魔にならない。
【0059】
昇降テーブル50の昇降駆動装置52は、サーボモータ53により次のように作動する。まず、図16又は図17に示すように、昇降テーブル50上に順次折畳みウエブが積層されている間は、昇降テーブル50をウエブ積層スピードに対応させて連続的又は間欠的に微動降下させる。そして、昇降テーブル50上に所定枚数のウエブ片が折畳み積層されて、押えバー61が打込まれるのと同時に、昇降テーブル50をサーボモータ53により図22の符号50′の位置まで瞬間的に高速降下させた後、該昇降テーブル50を通常の降下スピードで図26に示す排出高さ位置まで降下させ、続いて該昇降テーブル50上の定量ウエブ積層体Yを排出した後、所定スピードで図29に示す次のウエブ積層体受取り位置まで上昇させるように作動する。
【0060】
ところで、昇降テーブル50上に折畳みウエブを積層する際の、昇降テーブル微動降下速度を一定とした場合には、装置の運転スピードを変化させると、昇降テーブル50上に積層されるウエブ積層体Xの嵩密度が変化するようになる。即ち、昇降テーブル50の微動降下速度を一定とすると、上記運転スピードが遅い場合には昇降テーブル50上に積層される定量ウエブ積層体Yの嵩が大きくなり過ぎる(嵩密度が低くなる)ことがあり、逆に同運転スピードが速い場合には同定量ウエブ積層体Yの嵩が小さくなり過ぎて(嵩密度が高くなって)風合いを損ねることがある。又、上記微動降下速度を一定とすると、使用するウエブの厚さの変化(例えばティッシュ用の薄いウエブ、タオル用の厚いウエブ等)や、エンボス加工の有無によっても製造された定量ウエブ積層体Yの嵩や風合い等が変化するようになる。このような現象(定量ウエブ積層体Yの嵩や風合い等の変化)が生じるのを改善するために、図示の定量ウエブ積層体製造装置では、昇降テーブル50の微動降下速度を、運転状態を見ながら外部操作によって調節し得るようにしている。
【0061】
即ち、この定量ウエブ積層体製造装置では、昇降テーブル50を微動降下せしめる際の、昇降駆動装置52のサーボモータ53の回転速度を、デジタル方式で外部から指定することにより、該昇降テーブル50の微動降下速度を適宜に調整し得るようにしている。例えば、図37に示すような箱入りティッシュ用の定量ウエブ積層体Y(通常は200組で合計厚さが70〜80mm)を製造するときには、該昇降テーブル50の微動降下速度を、片側1枚のウエブ片が折畳まれるごとに昇降テーブル50を例えば0.35〜0.4mmづつ降下させるようなスピードに設定するとよい。このように、昇降テーブル50の微動降下速度を外部から調整し得るようにすると、製造される定量ウエブ積層体Yの嵩を好適範囲にできるとともに折畳みウエブの風合いを良好にすることができ、又、上記降下速度を、運転状態を見ながら調整できるので、運転中であっても好みの嵩密度に変更可能となる。
【0062】
第2仕切り装置7の昇降駆動装置75は、サーボモータ751により、仕切りバー71が打込まれた後、該仕切りバー71(実際にはベースブロック753)をウエブ積層スピードに対応させて連続的又は間欠的に微動降下させ、図26に示すように仮受け装置19で仕切りバー71上のウエブ積層体Xを載せ替えて仕切りバー71が後退した後、該仕切りバー71を図17に示す初期位置まで上動させるように作動する。又、仕切りバー71の微動降下速度は、上記昇降テーブル50の微動降下速度と常に等速度に設定されている。即ち、仕切りバー71を微動降下せしめる際のサーボモータ751の回転速度の設定は、昇降テーブル50を微動降下せしめる際のサーボモータ53に対する回転速度の設定操作で同時に行えるようにしており、1つの回転速度設定操作で両サーボモータ53,751の各回転速度(昇降テーブル50と仕切りバー71の各微動降下速度)を同時に且つ等速度に設定し得るようにしている。
【0063】
又、この実施例の定量ウエブ積層体製造装置では、図37に示すように、定量ウエブ積層体Yを紙箱B内に収納して使用する際に、最上部のウエブ片WSを紙箱Bの取出口Bbから取出し易くするために、最上部ウエブ片WSの上半分をさらに半分の幅に折り返す(折返し部WSd)ための折返し装置15,16(図17、図26、図28)が設けられている。この折返し装置15,16は、昇降テーブル昇降部分の上部寄りの左右各側にあって、それぞれ伸縮シリンダ151,161の可動側先端部に押板152,162を取付けて構成している。尚、各押板152,162は、それぞれ小幅のバーを小間隔をもって並置して構成されている。そして、この折返し装置15,16は、図25に示すように、昇降テーブル50上の定量ウエブ積層体Yを後続の折畳みウエブから分離した後、仕切りバー71上に積層されているウエブ積層体Xの最下部に位置するウエブ片WSの垂下り片WS2を次のようにして処理する。即ち、図26に示すように、まず左側の折返し装置15の伸縮シリンダ151を伸長させてその押板152で垂下り片を右側に折返して仕切りバー71の下面に近接させ、続いて右側の折返し装置16の伸縮シリンダ161を伸長させてその押板162で先に折返した折返し片を半分の幅だけ左側に折返すようにする。そして、その半分に折返したままで、仕切りバー71上のウエブ積層体X全体を次に説明する仮受け装置19の各支持バー191上に載せかえた後、各折返し装置の伸縮シリンダ151,161を縮小させることによって最下部のウエブ片の半分をさらに半分の幅に折畳んだ状態で支持バー191上に支持させることができる。尚、この折返し部WSdは定量ウエブ積層体Yの下面側に形成されるが、後述するように後工程において定量ウエブ積層体Yを上下反転させることにより、図37に示すように折返し部WSdを上面側に位置させることができるようになっている。
【0064】
仮受け装置19は、多数本の支持バー191を前後方向に小間隔をもって並置させた状態で連結する一方、該支持バー191を伸縮シリンダ192で左右方向に進退させるようにするとともに、該伸縮シリンダ192を支持バー191ごと昇降駆動装置193で昇降せしめ得るように構成されている。昇降駆動装置193は、サーボモータ194でベルト195を上下に走行させるとともに、該ベルト195にベースブロック196を取付けている。又、該ベースブロック196には伸縮シリンダ192を取付けており、サーボモータ194を正逆いずれかの方向に作動させることによって伸縮シリンダ192とともに支持バー191を上下動させることができるようになっている。そして、この仮受け装置19は、図26に示すように、支持バー191を上記折返し装置15,16の押板152,162より下方に位置させた状態で、まず伸縮シリンダ192を伸長させて支持バーを符号191′で示すように仕切りバー71上のウエブ積層体Xの直下に位置させ、続いてサーボモータ194により支持バーを符号191″で示す位置まで上動させて、該支持バー191で仕切りバー71上のウエブ積層体Xを受取る。その後、仕切りバー71は後退し、図28に示すように空の昇降テーブル50が上動して、該昇降テーブル50で支持バー191上のウエブ積層体Xを受取り、その後に伸縮シリンダ192が縮小して支持バー191が後退する(図29の状態となる)。
【0065】
尚、この仮受け装置19では、支持バー191でウエブ積層体Xを支持した直後から、該支持バー191上のウエブ積層体Xを昇降テーブル50で受取るまでは、昇降駆動装置193(サーボモータ194)によりウエブ折畳みスピードに対応した速度で微動降下せしめられる。又、このときの仮受け装置19の微動降下速度の設定・変更操作は、前記昇降テーブル50の微動降下速度の設定・変更操作によって同時に行われる。
【0066】
又、この定量ウエブ積層体製造装置には、図18、図24、図25、図27に示すように、第1仕切り装置6の各押えバー61,61・・の先端部、及び第2仕切り装置7の取付台761の下端部に設けたエアノズル18からそれぞれエアを吹出させるためのエアブロー装置13が設けられている。
【0067】
第2仕切り装置7の取付台761に取付けたエアノズル18は、図18、図24〜図27において奥行き方向に所定間隔をもって複数個使用されている。又、このエアノズル18は、図26に示すように、定量ウエブ積層体Yを載せた昇降テーブル50が降下する途中において、押えバー61とは反対側で昇降テーブル昇降域部分に近接した位置から該昇降テーブル昇降域部分側のほぼ水平方向に向けてエアBを吹付けるためのものである。又、該エアノズル18の設置高さは、取付台761が仕切りバー71とともに微動降下せしめられることにより多少上下変位するものの、定量ウエブ積層体Yを載せた昇降テーブル50の下動時に該昇降テーブル50が最下動位置(図27の排出位置)に達する少し前に、昇降テーブル50上の定量ウエブ積層体Yの上面が水平方向に対応するような高さ位置に設定している。尚、このエアノズル18の作用は後述する。
【0068】
上記エアブロー装置13は、ブロワ130からの圧縮エアを、供給管131から分岐させた2つの配管132,181を通してそれぞれ押えバー61の先端部及び取付台761の下端部に設けたエアノズル18からそれぞれ吹出させるようになっている。
【0069】
即ち、押えバー61側には、ブロワ130からの圧縮エアを、供給管131、一方の配管132、該配管132から各押えバー61,61・・ごとに分岐させた分岐管133をそれぞれ通した後、バー内通路134を通して各押え片61aの先端からそれぞれ吹出させるようにしている。又、エアノズル18側には、ブロワ130からの圧縮エアを、供給管131、他方の配管181を通して該エアノズル18から吹出させるようにしている。
【0070】
押えバー61側のエア吹出しは、この実施例では、配管132中に設けたソレノイドバルブ135(図24、図25、図27参照)により、図24に示すように押えバー61が折畳みウエブ間に打込まれた直後から、図27に示すようにプッシャー81による定量ウエブ積層体Yの押出しが行われる(昇降テーブル50上の定量ウエブ積層体が該昇降テーブル50上から押出される)までの時間だけ行うようにしている。
【0071】
又、エアノズル18側のエア吹出しは、この実施例では、配管181中に設けたソレノイドバルブ180(図24、図25、図27参照)により、昇降テーブル50が下動を開始した後、例えば図25に示すように昇降テーブル50上の定量ウエブ積層体Yがエアノズル18の設置高さまで降下する前から、図27に示すように昇降テーブル50が最下動位置まで降下するまでの時間だけ行うようにしている。尚、このエアノズル18によるエアの吹出しは、特に図26に示すように、昇降テーブル50上の定量ウエブ積層体Yの上面部分がエアノズル18の設置高さを通過するときに有効となる(その作用については後述する)。
【0072】
各押えバー61の先端部からのエア吹出し圧(又は吹出し速度)、及びエアノズル18からのエア吹出し圧(又は吹出し速度)は、それぞれ配管132,181中に流量調整弁を設けて適宜調整するとよい。
【0073】
押えバー61の先端からエア吹出しは、各段階においてそれぞれ次のように作用する。
【0074】
まず、図24に示す定量ウエブ積層体の分離時においては、分離される上下ウエブ片の折返し片WS1,WS2間に吹出しエアAの一部Aaが流通して、該両折返し片WS1,WS2の分離がスムーズに行われるようになる。即ち、ウエブ片が相互に折畳まれた状態では各側のウエブ片の折返し片WS1,WS2同士が接合しており、図24に示すように両折返し片WS1,WS2を上下に分離させようとする場合に、通常は両折返し片間の摩擦力によって該各折返し片WS1,WS2が相互に相手側に引っ張られて特に最上層の折返し片WS1の折重なり形態が乱れようとするが、上記のように押えバー61の先端からエアを吹出すようにすると、両折返し片間に空気層ができて該折返し片WS1,WS2の分離がスムーズに行えるようになる。従って、分離されるウエブ片の折返し片WS1の折重なり形態が乱れにくくなるという作用が得られる。
【0075】
次に、図25に示す昇降テーブル50の下動段階では、押えバー61で定量ウエブ積層体Yの上部を押えているが、最上部のウエブ片の折返し片WS1が押えバー61の上にあり、昇降テーブル50の下動スピードを折返し片WS1が自重で下動しようとするスピード(自由落下速度)より高速にすると、該折返し片WS1の自重による下動スピードが昇降テーブル50の下動スピードに追いつかなくなって、該最上部の折返し片WS1がヒラヒラしながら追随するようになり、最終下動状態で該折返し片WS1が捲れたり空気が入って盛り上がったりすることがある。特に、ティッシュペーパーのような薄手のウエブの場合にはこの傾向が強くなる。ところで、図25に示すように、昇降テーブル50の下動途中で押えバー61の先端からエアAを吹出すようにすると、最上部のウエブ片は該押えバー61の先端を包むように折返されているので、その折返し部内に吹出されたエアの大部分は、折返し部内で反転して折返し片WS1の先端側から外部に放出されるようになる。このとき、折返し部内におけるエア吹出し口(押えバー先端)の前方側は、大気圧より高圧となるものの、エアの出口側においてはエアが外部に吹出されることにより負圧になり、それによって折返し片WS1を強制的に押えバー61側に収束させることができる。従って、昇降テーブル50の下動スピードを折返し片WS1の自重による下動スピード(自由落下速度)より速くしても、昇降テーブル50の下動途中で折返し片WS1がヒラヒラしにくくなって、該折返し片WS1を可及的に正常に展張させた状態で押えバー61上に収束・重合させることができるようになる。
【0076】
さらに、図27に示すように、昇降テーブル50が最下動位置まで降下すると、押えバー61が符号61′で示すように少し上動せしめられた後、プッシャー81により昇降テーブル50上の定量ウエブ積層体Yが押出されるが、そのとき押えバー61′の先端からエアを吹出していると、その空気流Aによって折返し片WS1が押えバー61の上面から若干遊離するようになり、定量ウエブ積層体Yの押出し時に該押えバー61との摩擦で折返し片WS1を引っ張らなくなる。従って、押えバー61を最上部の折畳みウエブ間に差込んだ状態で定量ウエブ積層体Yを押出しても、折返し片WS1と押えバー61との間に摩擦が生じないので該折返し片WS1が押えバー61によって乱されることがなくなり、該折返し片WS1が正常に展張された状態で自重により定量ウエブ積層体Yの上部に収束するようになる。
【0077】
又、エアノズル18からのエア吹出しは、図26に示すように、昇降テーブル50上の定量ウエブ積層体Yがエアノズル18の設置高さ部分を下方に通過する際に、該定量ウエブ積層体Yの最上部に位置するウエブ折返し片WS1を強制的に押えバー61上に収束・重合させるためのものである。即ち、エアノズル18からのエア吹出しを行わない場合は、昇降テーブル50を最上部のウエブ折返し片WS1の下方収束スピード(該ウエブ折返し片WS1の自重落下速度と上記押えバー61先端からのエア吹出しによる収束スピードの合計収束スピード)より高速で降下させると、該折返し片WS1が昇降テーブル50の下動スピードに追いつかなくなって、該折返し片WS1がヒラヒラしながら追随するが、下動中の定量ウエブ積層体Yの上面付近にエアノズル18からのエアBを吹付けると、そのエア圧で最上部の折返し片WS1を強制的に押えバー61側に収束させることができる。従って、昇降テーブル50の下動スピードをさらに速くしても、昇降テーブル50の下動行程(最下動位置又はその直前)で折返し片WS1を強制的にしかも折返し片WS1の自重による自由落下速度よりも速い速度で押えバー61側に押付けることができ、該折返し片WS1をより一層正常に展張させた状態でしかも素早く押えバー61上に収束・重合させることができるようになる。
【0078】
ところで、紙のような絶縁物では、原紙の製造段階や、該原紙から製品(定量ウエブ積層体)に加工する段階等でウエブが空気やロール等の各種装置に接触し、そのときの摩擦によって折畳みウエブに静電気が帯電するようになる(特に、冬場の乾燥した気候のときにこの傾向が強く現れる)。尚、この種のウエブに帯電する静電気は、1枚のウエブ片WSにおいても(+)極性のイオンが多く集まる部分と(−)極性のイオンが多く集まる部分とが混在していることが知られている。そして、このように、定量ウエブ積層体Yを製造する過程において、ウエブに静電気が帯電していたり又は新たにウエブに静電気が帯電すると、次のような問題が生じるようになる。
【0079】
即ち、昇降テーブル50上に折畳まれた折畳みウエブに静電気が帯電すると、その静電気によってウエブ片同士がくっつき易くなる。特に、ティッシュペーパーのような薄手のウエブでは、定量ウエブ積層体Yの最上部のウエブ折返し片WS1とその下面に位置するウエブとの間に電位差が生じると、該ウエブ折返し片WS1が正常に展張しないままでその下のウエブにくっつく場合がある。例えば、上下のウエブにおいて、同極性の帯電部分同士が近接すると相互に反発し合ってウエブ同士が離間し、逆に反対極性の帯電部分同士が近接すると相互に引きつけられるようになり、最上部のウエブ折返し片WS1が部分的に膨れ上がった状態で重合する場合がある。このように、最上部のウエブ折返し片がきれいに展張していない状態で、その長尺の定量ウエブ積層体を最終製品長さづつ切断すると、最上部のウエブ片が展張状態で正確に四角形にならなくなることがあり、商品価値が低下する。
【0080】
このような問題を改善するために、この実施例の定量ウエブ積層体製造装置では、製造される定量ウエブ積層体Yの最上部に位置するウエブに帯電する静電気を除去する手段を備えている。即ち、この実施例では、図18、図24、図25、図27に示すように、上記エアブロー装置13にイオン生成装置14を組込んで、押えバー61先端及びエアノズル18からの吹出しエア中に静電気除去用の空気イオンを混入させて、該空気イオンを最上部の折畳みウエブに吹付けるようにしている。イオン生成装置14としては、例えばパルスDC方式と称されるような、(+)極性イオンと(−)極性イオンとをそれぞれ混在させた状態で生成し得るようにしたものが好適である。そして、このイオン生成装置14で生成された(+)(−)各極性のイオンが混在している混在空気イオンは、調整バルブ14aを介してエアブロー装置13の供給管131中に送り込まれ、押えバー61の先端及びエアノズル18からの各吹出しエアA,Bとともに静電気除去用の空気イオンを吹出させるようにしている。
【0081】
このように、押えバー61の先端及びエアノズル18からそれぞれ吹出しエアA,Bとともに静電気除去用の空気イオン(各極性のイオンが混在している)を放出させると、該空気イオンが最上部のウエブの表面に接触し、ウエブに帯電している静電気と中和して、該ウエブから静電気を除去することができるようになる。即ち、ウエブ側には(+)極性のイオンが多く集まる部分と(−)極性のイオンが多く集まる部分とが混在しているが、吹出しエアA,B中にも(+)極性イオンと(−)極性イオンとが混在していて、ウエブ側の(+)極性イオン部分に吹出しエアA,B中の(−)極性イオンが引きつけられ、他方ウエブ側の(−)極性イオン部分に吹出しエアA,B中の(+)極性イオンが引きつけられて、ウエブ側に帯電している両極性の静電気がそれぞれ中和されるようになる。
【0082】
このようにしてウエブ(特に最上部の折畳みウエブ)から静電気が除去されると、定量ウエブ積層体の最上部に位置する折返し片WS1がその下面側のウエブにくっつきにくくなって、該折返し片が自然に展張し易くなり、製造された長尺の定量ウエブ積層体を最終製品長さづつに切断しても、最上部のウエブ片が変形して切断されることがなくなる。
【0083】
ところで、昇降テーブル50上に所定枚数(製品枚数となる例えば片側100枚)のウエブ片が折畳まれると、図15に示す計数装置(以下、カウンターという)12からのカウントアップ信号S1(図18)がコントローラ10に向けて発せられ、他方、運転スピードを検出する運転スピード検出装置(以下、回転数センサという)11からは現在の運転スピード検出値(フォールディングロール41の回転スピード検出信号S2)がコントローラ10に向けて発せられる。
【0084】
そして、上記第1仕切り装置6及び第2仕切り装置7は、それぞれカウンター12からのカウントアップ信号S1に基づいて作動開始するようになっているが、該第1及び第2の各仕切り装置6,7(押えバー駆動装置62及び仕切りバー駆動装置72)の作動開始タイミングは、回転数センサ11からの回転スピード検出値(信号S2)が大きくなるにつれて順次早くなるようにし、押えバー61及び仕切りバー71を運転スピードの変化にかかわりなく常に適正タイミングで打込むようにしている。尚、仕切りバー71は押えバー61の打込み後、ごくわずかに(フォールディングロール41が角度45°回転する時間だけ)遅れて打込まれるように設定しているが、以下、押えバー61の打込みタイミングを主として説明する。即ち、図23において、符号V1,V2,V3は本実施例の製造装置のそれぞれ異なる運転スピードを示している。例えばV1はフォールディングロール41の周速度(換言すれば、ウエブ走行速度)で毎分50m程度の低速運転スピード、V2は同毎分100m程度の中間運転スピード、V3は同毎分150m程度の高速限界運転スピードをそれぞれ示している。又、符号T1はカウンター12からのカウントアップ信号発信時点、符号T2は押えバー駆動装置62がバー打込み方向に作動を開始する時点、符号T3は押えバー61の打込み完了時点をそれぞれ示している。又、符号P1はカウントアップ信号発信時T1におけるウエブの位置、符号P0は押えバー61のバー打込み適正タイミングT3におけるウエブの位置を示している。カウントアップ信号発信時点T1は、装置の運転スピードにかかわりなくカウンター12がウエブ片の目標枚数をカウントアップした時点である。又、押えバー駆動装置62の作動開始時点T2から押えバー61の打込み完了時点T3までの時間も一定である。
【0085】
そして、この制御方法では、図23に示すように、装置の運転スピードが速くなるにつれて、カウントアップ信号発信時点T1から押えバー駆動装置62が作動開始する時点T2を順次早くするようにし、同時点T2後のウエブ走行距離が符号U1,U2,U3のように変化しても、押えバー61の打込みが常にウエブがバー打込み適正位置P0にあるときに完了するようにしている。具体的には、図18に示すように、カウンター12がカウントアップ信号S1を発すると、その信号S1がコントローラ10に入力され、他方、回転数センサ11からは現在の装置の運転スピード(フォールディングロール41の回転スピード)検出信号S2がコントローラ10に入力される。そして、コントローラ10から押えバー駆動装置62に対して、現在の運転スピード(例えばV1〜V3)に対応したタイミングで作動開始信号S3,S4を出力する。尚、押えバー駆動装置62は、伸縮シリンダ620とロック装置67とを有しており、伸縮シリンダ620への作動開始信号S3が先でロック装置67の伸縮シリンダ68への作動開始信号S4がそれよりごくわずかに遅れて出力される。又、その直後にコントローラ10から、仕切りバー駆動装置72の伸縮シリンダ720及びロック装置77の伸縮シリンダ78への各作動開始信号S5,S6がそれぞれごくわずかな時間差をもって出力される。尚、この実施例では、回転数センサ11で検出する回転スピード検出値を微少範囲づつ多数に区切って、その各範囲ごとにそれぞれ押えバー駆動装置62(及び仕切りバー駆動装置72)への作動開始タイミングを割り当てるようにしている。
【0086】
装置の運転スピードの変化に対応するバー駆動装置(例えば押えバー駆動装置62)への作動開始タイミングの変化量の一例を示すと、図23において、装置の運転スピード(フォールディングロール41の周速度)がV1で示す毎分50mのときに上記カウントアップ信号発信時点T1からバー駆動装置の作動開始時点T2までの時間Tb1を66/1000秒とし、同運転スピードがV2で示す毎分100mのときにカウントアップ信号発信時点T1からバー駆動装置の作動開始時点T2までの時間Tb2を33/1000秒とし、同運転スピードがV3で示す毎分150mのときにカウントアップ信号発信時点T1からバー駆動装置の作動開始時点T2までの時間Tb3を22/1000秒となるようにそれぞれ設定しており、このように装置全体の運転スピードが速くなるのにしたがってバー駆動装置の作動開始タイミングを早くするようにしている。
【0087】
押えバー駆動装置62及び仕切りバー駆動装置72への各作動開始タイミングを装置全体の運転スピードに対応して上記のように制御すると、昇降テーブル50上に所定枚数のウエブ片が折畳まれるごとに、押えバー61及び仕切りバー71をそれぞれ適正タイミングで上下折畳みウエブ間に打込むことができ、該各バー61,71の打込みタイミングのずれによるウエブの損傷、あるいは打込み失敗等のトラブルが発生することがなくなる。従って、装置の運転スピードを、例えばウエブ折畳み装置4によるウエブ折畳みの最大能力までスピードアップすることも可能となる。尚、この定量ウエブ積層体製造装置では、ティッシュペーパーのような薄手のウエブであっても、定常運転スピード(フォールディングロール41の表面周速度=ウエブ原反の走行速度)を毎分130m程度(従来は毎分80〜90m程度)で処理でき、限界高速運転スピードで同じく毎分150m程度(従来は毎分100m程度)の処理が可能である。
【0088】
昇降テーブル50の昇降部分の下方には、昇降テーブル50上に分離させた定量ウエブ積層体Yを次工程側に排出する排出装置8が設けられている。この排出装置8は、図30に示すように、所定下動位置まで降下した昇降テーブル50上の定量ウエブ積層体Yを押出すプッシャー81と、その押出された定量ウエブ積層体を搬送する搬送コンベア82を有している。
【0089】
又、この実施例では、プッシャー81と搬送コンベア82との間に、ウエブ積層体処理装置80が設けられている。このウエブ積層体処理装置80は、定量ウエブ積層体Yを圧縮して折畳みウエブ間の空気を排除する(嵩を低くする)とともに、後述するように定量ウエブ積層体の上端部のウエブ片WSにウエブはみ出し部WSaが発生したときの処理を行うものである。尚、このウエブはみ出し部WSaの発生原因、及びウエブ積層体処理装置80の具体的な構成については後で詳述する。
【0090】
プッシャー81は、この実施例では、図31に示すように2段階に伸長する単一の伸縮シリンダ81aを有している。即ち、この伸縮シリンダ81aは、図31において、押板を符号81bで示す昇降テーブル50の昇降位置より左側に位置させる最縮小状態(図30の状態)と、押板を符号81b′で示す位置まで前進させる中間伸長状態(図35の状態)と、押板を符号81b″で示す位置まで前進させる最伸長状態(図36の状態)との3位置でそれぞれ停止せしめ得るようになっている。そして、このプッシャー81は、第1段伸長時(図31において押板が符号81bから81b′の位置まで移動する)に、図35に示すように昇降テーブル50上の定量ウエブ積層体Yを保持体804側に押出し、第2段伸長時(図31において押板が符号81b′から81b″の位置まで移動する)に、図36に示すように保持体804側にあった定量ウエブ積層体Yを玉突き状に搬送コンベア82側に押出すようになっている。
【0091】
又、このプッシャー81の伸縮シリンダ81aは、特に第2段伸長時(図31において押板が符号81b′から81b″まで移動する)に、搬送コンベア82の走行スピードと等速度で伸長するようになっている。尚、この実施例では、搬送コンベア82の走行スピードとプッシャー81(伸縮シリンダ81a)の伸長スピードとをそれぞれ毎分13m程度のスピードとなるように設定している。
【0092】
このように、伸縮シリンダ81aの伸長スピードを搬送コンベア82の走行スピードと等速度にすると、保持体804側から搬送コンベア82側に押出される定量ウエブ積層体Yを該搬送コンベア82上に正常姿勢のまま移乗させることができる。尚、例えば、定量ウエブ積層体Yの押出しスピードが搬送コンベア82の走行スピードより速い場合には、定量ウエブ積層体が搬送コンベア82上に載ったときに該定量ウエブ積層体の下面と搬送コンベア82上面との間に速度差による摩擦力が発生して、定量ウエブ積層体の上部側のみが前方に傾斜する作用が働き、逆に定量ウエブ積層体Yの押出しスピードが搬送コンベア82の走行スピードより遅い場合には、搬送コンベア82上に載った定量ウエブ積層体の下部側のみが摩擦力によって速く前方移動して、該定量ウエブ積層体の上部が後方に傾斜する作用が働く。このように、定量ウエブ積層体が前方あるいは後方に傾斜した(あるいは傾倒した)状態で送られると、積層状態が崩れて例えば図37に示すように箱詰め作業時に定量ウエブ積層体Yを箱B内にうまく収納させることができなくなるというトラブルを生じる。
【0093】
上記実施例の定量ウエブ積層体製造装置は、次のようにして定量ウエブ積層体Yを順次連続して製造する。
【0094】
まず、図10に示す装置において、元機駆動装置9を作動させると、ウエブ繰出し装置1,1、ウエブ切断装置2,2、トランスファー装置3,3、ウエブ折畳み装置4が同期して駆動される。このとき、回転数センサ11(図15)により現在の運転スピード(信号S2)がコントローラ10に入力される。又、元機駆動装置9を作動させると、ウエブ繰出し装置1,1によって2系統の原反ロールR,Rからそれぞれ連続ウエブW,Wが連続して繰出され、図11に示すように該各連続ウエブW,Wがそれぞれウエブ切断装置2,2によって所定長さのウエブ片づつ切断された後、図12に示すようにトランスファーロール31の凸条32とアンビルロール23の凹溝25が出合ったときに該ウエブ片WSの走行方向中間位置に押し筋WSc(図20参照)が形成される。各側の押し筋WScつきのウエブ片WS,WSは、図13に示すように、ウエブ折畳み装置4の両フォールディングロール41,41間に送られて、そこで順次相互にジグザグ状に折畳まれる。このとき、昇降テーブル50は、昇降駆動装置52(サーボモータ53)により連続的又は間欠的に微動降下せしめられ、ジグザグ状に折畳まれた折畳みウエブは、順次昇降テーブル50上に積層される。又、このとき、順次折畳まれる折畳みウエブは、図16に示すように、左右のサイドガイド17,17によってガイドされるのできれいに整列され、且つ該各サイドガイド17の上部17aがフォールディングロール41の環状溝42内に所定深さだけ差し込まれているので、紙詰まり等のトラブルが発生することがない。
【0095】
そして、昇降テーブル50上に所定枚数(例えば片側100枚で合計200枚)のウエブ片が折畳まれると、それを計数するカウンター12(図15)からカウントアップ信号(信号S1)がコントローラ10に向けて発せられる。すると、図18に示すように、そのカウントアップ信号に基づいてコントローラ10から、まず第1仕切り装置6の伸縮シリンダ620を伸長させる信号S3が発せられるのに続いてロック装置67の伸縮シリンダ68を伸長させる信号S4が発せられ、図21に示すように押えバー61が実線図示状態から鎖線図示位置(符号61′)まで打込まれる。又、この押えバー打込み動作と同時に、図22に示すように昇降駆動装置52のサーボモータ53が瞬間的な時間だけ高速駆動して、打込まれた押えバー61を小高さHだけ(仕切りバー71の打込み高さよりやや低位置の符号61′の高さまで)急速下動させる。続いて、その直後にコントローラ10から第2仕切り装置7の伸縮シリンダ720を伸長させる信号S5(図18)が発せられるのに続いてロック装置77の伸縮シリンダ78を伸長させる信号S6が発せられ、図22に示すように仕切りバー71が実線図示状態から鎖線図示位置(符号71′)まで打込まれる。
【0096】
押えバー61及び仕切りバー71の打込み開始タイミング、即ちコントローラ10からの各種作動開始信号S3〜S6は、図23に示すように、運転スピードが速くなるにつれて早いタイミングで発信されるように設定しており、それにしたがって押えバー61及び仕切りバー71は、それぞれ適正タイミングで打込まれるようになる。又、押えバー61及び仕切りバー71がそれぞれ打込まれた直後に、押えバー61が昇降テーブル50に対して図24において符号61′で示すように若干高さだけ下動せしめられて、該押えバー61′で昇降テーブル50上の定量ウエブ積層体Yを押える。
【0097】
その後、昇降駆動装置52のサーボモータ53により、定量ウエブ積層体Yを載せた昇降テーブル50を所定スピードで図26に示す排出高さ位置まで降下させるが、この降下スピードは、上記小高さH部分の降下スピードより遅いものの、重力による定量ウエブ積層体Yの自由落下速度よりもかなり速いスピードを有している。又、その降下開始直後に、図24及び図25に示すように、エアブロー装置13により押えバー61の先端からエアAを吹出させて最上部のウエブ片WS1の重なり状態の乱れを抑制するようにし、他方、昇降テーブル50の降下行程において図25、図26に示すように第2仕切り装置7の取付台761に設けたエアノズル18からもエアBが吹出されて、最上部のウエブ折返し片WS1を押えバー61上に強制的に収束させるように作用する。従って、前記のように最上部のウエブ折返し片WS1の自由落下速度をこえる高速で昇降テーブル50を降下させても、降下行程の最終段階まで同ウエブ折返し片WS1がヒラヒラせず、定量ウエブ積層体Yの積層状態を良好に維持させることができる。又、押えバー61の先端及びエアノズル18からの吹出しエアA,B中には、静電気除去用の空気イオンを混入されていて、該吹出しエア中の空気イオンにより、ウエブに帯電している静電気を除去するようになり、それによってウエブ折返し片WS1がその下面側のウエブにくっつかなくなるようにできる。
【0098】
一方、上記のように昇降テーブル50が降下すると、上方部においては、図26に示すように、仮受け装置19が作動して、仕切りバー71で支持されていたウエブ積層体Xが仮受け装置19の支持バー191上に載せ替えられる。
【0099】
昇降テーブル50が最下動位置まで降下すると、図27に示すように、まず押えバー61が符号61′で示すように若干高さだけ上動せしめられて、押えバー61による定量ウエブ積層体Yへの押圧力が解除される。このときも、押えバー61の先端からエアAを吹出させるようにしているので、該押えバー61の押え片61aとウエブ折返し片WS1との間に空気層ができている。続いて、プッシャー81の伸縮シリンダ81aが伸長し、その押板81bにより昇降テーブル50上の定量ウエブ積層体Yを排出するが、上記したように押えバー61の押え片61aと定量ウエブ積層体側のウエブ間に空気層が形成されているので、該定量ウエブ積層体(特に最上部のウエブ折返し片WS1)が形崩れすることなく後述のウエブ積層体処理装置80側に排出される。
【0100】
図28に示すように、昇降テーブル50上から定量ウエブ積層体が排出されると、昇降駆動装置52により、その空になった昇降テーブル50を上動させ、仮受け装置19で仮保持されていたウエブ積層体Xを該昇降テーブル50で受取って図29に示す状態となる。
【0101】
その後、順次同様にして、定量ウエブ積層体が連続して製造される。
【0102】
ところで、昇降テーブル50上から排出される定量ウエブ積層体Yにおける最上部のウエブ折返し片WS1は、図30に示すようにその先端が定量ウエブ積層体の側面(図示例では左側面)からさらに外側方にはみ出すことがある(ウエブはみ出し部WSa)。該ウエブはみ出し部WSaは、次のようにして発生する。即ち、例えば、図24に示すように、昇降テーブル50上の定量ウエブ積層体Yを後続の折畳みウエブから分離する場合において、分離されようとしている上下のウエブ片の各折返し片WS1,WS2が密着していて両折返し片間に摩擦が生じた場合には、定量ウエブ積層体Y側のウエブ折返し片WS1が左上方向に引っ張られるようになり、又、図26に示すようにエアノズル18からの吹出しエアBがウエブ折返し片WS1の上面に吹付けられたときに該ウエブ折返し片WS1が左側に押され、さらに押えバー61の押え片61a上にウエブ折返し片WS1が接合している場合には、プッシャー81により昇降テーブル50上の定量ウエブ積層体を押出す際に該ウエブ折返し片S1が左方に残るような作用を受ける。このように、ウエブ折返し片WS1に対して左方向への引っ張り力(あるいは付勢力)が作用すると、最上部に位置するウエブ折返し片WS1が定量ウエブ積層体Yに対して左側に変位してウエブはみ出し部WSaが発生することがある。
【0103】
このように、ウエブはみ出し部WSaがあるままで定量ウエブ積層体Yを図37に示すように箱詰めしようとすると、該ウエブはみ出し部WSaが箱Bの側壁に衝突してきれいに収納できないという問題があり、この実施例の定量ウエブ積層体製造装置では、該ウエブはみ出し部WSaを処理(定量ウエブ積層体側に折畳む)するためのウエブ積層体処理装置80が設けられている。
【0104】
このウエブ積層体処理装置80は、図30〜図36に示すように、排出位置まで下動した昇降テーブル50の側部近傍位置にあって該昇降テーブル50上から押出された定量ウエブ積層体Yを保持する保持体804と、該保持体804を1回の動作につき鉛直面内で角度180°づつ回転せしめる回転装置806と、定量ウエブ積層体Yが保持体804側から搬送コンベア82側に押出される途中において、保持体804を上下反転させることによって定量ウエブ積層体Yの最下部に位置するウエブはみ出し部WSaを下方に折込む折込み装置808とを備えている。
【0105】
保持体804は、上下2つの保持板841,841を有している。この各保持板841,841は、その各両端部(紙面に対して垂直な方向)を前後の各プレート(円形プレート)842に対してそれぞれ2本のガイド843,843で相互に近接・離間方向に移動自在に取付けられている。又、この保持体804は、前後の各プレート842の外面中央部の軸をそれぞれ軸支することによって鉛直面内で回転可能に支持している。
【0106】
各保持板841,841は、前後各側に設けた開閉装置805によって相互に近接・離間方向に作動せしめ得るようになっている。この各開閉装置805は、それぞれ左右一対の伸縮シリンダ851,851を有している。この各伸縮シリンダ(合計4本ある)851,851は、同時に且つ逆方向に伸縮して、その伸長時には各保持板841,841間の間隔を定量ウエブ積層体Yの厚さよりやや大きい範囲だけ離間させ、逆にその縮小時には該各保持板841,841間に定量ウエブ積層体Yを挟圧保持し得る範囲まで近接させるように操作する。
【0107】
回転装置806は、この実施例では保持体804の左右各側に一対設けられている。この回転装置806は、図30に示すように回転シリンダ861に取付けたタイミングギヤ862とプレート842の軸に取付けたタイミングギヤ863とを噛み合わせて構成している。回転シリンダ861は、保持体804を正確に角度180°づつ反復回転させるようになっている。
【0108】
搬送コンベア82の上面は、保持体804の下側保持板841の上面とほぼ同高さでしかも搬送コンベア82の前縁82aと下側保持板841の後縁841aとの間に所定小間隔M(例えばM=20〜30mm)を隔てた状態で設置されている。
【0109】
折込み装置808は、定量ウエブ積層体Yのウエブはみ出し部Saを上記小間隔M内に折込ませるもので、ウエブはみ出し部WSaに対して上方からエアーを吹き付けることによってその折込み操作を行わせるようにしたものが採用されている。即ち、この折込み装置808は、左右一対のアーム882の各先端部間に複数個のノズル884を形成したブローパイプ883を架設し、該ブローパイプ883にブロワから高圧(高速)エアーを供給することによって各ノズル884から下向きにエアーを吹き出させるようになっている。又、この折込み装置808では、各アーム882は、その長さ方向中間部を支持している軸887を中心として伸縮シリンダ881で上下に揺動せしめ得るようになっている。そして、伸縮シリンダ881を縮小させるとアーム882が上方に弧回動して、ブローパイプ883の下方を定量ウエブ積層体Yが通過するのを許容し、逆に伸縮シリンダ881を伸長させるとアーム882が下方に弧回動して、ブローパイプ883のノズル884が後述するように上記小間隔M上に位置するウエブはみ出し部WSaの上面近傍に位置するようになっている。
【0110】
ブローパイプ883の上面側及び前面側には逆L型のカバー885が設けられている。又、このカバー885の前面板は、図35に示すように定量ウエブ積層体Yをウエブはみ出し部WSaの折込み位置で一時停止させるための位置決め用のストッパー886となるものである。
【0111】
このウエブ積層体処理装置80は、次のように作用する。即ち、上方部において昇降テーブル50上に定量ウエブ積層体Yが形成されると、その定量ウエブ積層体Yを載せた昇降テーブル50は図30に示す排出高さ位置まで降下する。このとき昇降テーブル50上の定量ウエブ積層体Yの最上部に位置するウエブ片WSは、その先端部WSaが定量ウエブ積層体Yの左側面Yaより外側にかなり大きい幅(20〜30mm程度)だけはみ出している場合がある。そして、まず最初の段階では図30に示すように保持体804内に定量ウエブ積層体Yがないが、この図30の状態から、図31に示すようにプッシャー81の伸縮シリンダ81aを伸長させると、押板81bが符号81b″で示す位置まで前進して、昇降テーブル50上にあった定量ウエブ積層体Yを保持体804の上下保持板841,841間のほぼ中央位置まで前進させる。尚、伸縮シリンダ81aは、2段階に分けて伸長し、第1段伸長時には押板81bが図31において符号81b′の位置に位置し、第2段伸長時には該押板が符号81b″の位置に位置するようになっている。そして、アーム882は、通常、図31に実線図示するように上方退避位置にあり、伸縮シリンダ81aが第2段伸長すると定量ウエブ積層体Yを図31に示す位置まで前進させる。
【0112】
次に、プッシャー81の伸縮シリンダ81aが全縮小した後、図32に示すように開閉装置805の伸縮シリンダ851,851が縮小して両保持板841,841間にある定量ウエブ積層体Yを該保持板841,841で挟圧・保持する。このとき定量ウエブ積層体Yは適度に圧縮されて各折畳みウエブ間にある空気が排除される。続いて、両保持板841,841で定量ウエブ積層体Yを圧縮・保持させた状態で、保持体804を回転装置806により矢印R又はL方向に角度180°だけ回転させて、定量ウエブ積層体Yを上下逆転させる。他方、プッシャー81の伸縮シリンダ81aが全縮小した後、昇降テーブル50は昇降駆動装置52により上動せしめられる。
【0113】
保持体804の回転が完了すると、図33に示すように開閉装置805の伸縮シリンダ851,851が伸長して、保持板841,841による定量ウエブ積層体Yの挟圧を解除させる。この状態(図33の状態)では、定量ウエブ積層体Yのウエブはみ出し部WSaが下面側に位置するようになる。尚、この状態では、両保持板841,841が上下に開いても、定量ウエブ積層体Yは圧縮されたときに折畳みウエブ間の空気が排除されていることにより、さほど伸長することなくかなり圧縮されたままの姿勢に維持される(図34に示すように圧縮前の定量ウエブ積層体Yとでは高さhだけ圧縮されたままとなる)。
【0114】
次に、図34に示すように、次の定量ウエブ積層体Yを載せた昇降テーブル50が排出高さ位置まで降下するが、そのときには折込み装置808のアーム882が下動してストッパー886が位置決め位置で待機するようになる。
【0115】
そして次に、図35に示すようにプッシャー81の伸縮シリンダ81aが第1段伸長して、押板81bで昇降テーブル50上の後行側の定量ウエブ積層体Yを保持体804側に押出すことにより、保持体804側にあった先行側の定量ウエブ積層体Yを玉突き状に押圧して、該玉突き状に押圧された定量ウエブ積層体Yをその先行側の側面がストッパー886に当接(又は近接)するまで前進させる。このとき先行側の定量ウエブ積層体Yの下面側に位置するウエブはみ出し部WSaは、下側保持板841の後端縁841aと搬送コンベア82の前端縁82aとの間の小間隔Mの上に位置するようになる。そして、その直後にノズル884から高圧(高速)エアーが吹き出されて、ウエブはみ出し部Saが符号WSa′で示すように小間隔M内に折込まれ、続いてアーム882が符号882′で示すように上方に退避した後、図36に示すようにプッシャー81の伸縮シリンダ81aが第2段伸長して先行側の定量ウエブ積層体Yを搬送コンベア82上に移載するようになる。このとき小間隔M内に折込まれていたウエブはみ出し部WSa′(図35)は、定量ウエブ積層体Yが搬送コンベア82上に押し出されることにより、図36において符号WSbで示すように定量ウエブ積層体Yの下面側に自動的に折畳まれる。
【0116】
又、図36に示すように、先行側の定量ウエブ積層体Yが保持体804側から搬送コンベア82側に押出されるときに、プッシャー81による定量ウエブ積層体の押出しスピードと搬送コンベア82の走行スピードとが等速度になるように設定しているので、先行側の定量ウエブ積層体が保持体804側から搬送コンベア82側に移乗する際に、該定量ウエブ積層体が前後に傾斜することなく初期姿勢のまま移動する。
【0117】
搬送コンベア82上に移載された定量ウエブ積層体Yは、ウエブはみ出し部が符号WSbで示すように折畳まれた状態のままで、搬送コンベア82が走行することにより、次工程側に移送される。次工程側には、例えば図30の右端部に示すように、積層体分断装置90が設けられており、搬送コンベア82によって順次移送されてくる定量ウエブ積層体Yを製品寸法づつに分断するようになっている。尚、積層体分断装置90は、搬送コンベア82に連続して設置された別の搬送コンベア902上に、最終製品長さの間隔をもって複数枚の円盤刃物901を設置して構成されている。そして、長尺の定量ウエブ積層体Yは、該積層体分断装置90によって製品寸法づつ切断した後、その最終製品長さの定量ウエブ積層体は箱詰め工程側に搬送され、そこで図37に示すように自動箱詰めされる。尚、定量ウエブ積層体Yの搬送中には、そのスピードによって折畳みウエブが煽られるようになるが、該定量ウエブ積層体Yは圧縮された状態で搬送されるので、搬送スピードを適宜に設定すれば、風による煽り作用でウエブ片がめくれるようなことはない。
【0118】
このように、この実施例のウエブ積層体処理装置80によれば、定量ウエブ積層体Yのウエブはみ出し部WSaを定量ウエブ積層体Yの下面側に自動的に折畳むことができるので、最終仕上り状態の良好な定量ウエブ積層体Yを自動的に製造でき、しかも箱詰め時には、定量ウエブ積層体Yに外方はみ出し部分がないのでスムーズに箱詰め作業が行える。特に、この実施例のように定量ウエブ積層体Yを一旦圧縮させた状態で箱詰め工程側に供給するようにすると、該定量ウエブ積層体Yの嵩が低くなって箱詰め作業がより一層容易に行える。又、このようなウエブはみ出し部WSaの折畳み処理は、ウエブ積層体分離装置5の後工程側において行えるので、該ウエブはみ出し部WSaの処理による定量ウエブ積層体製造装置の製造スピードに悪影響を及ぼすことがない。
【0119】
又、この実施例の定量ウエブ積層体製造装置で製造した定量ウエブ積層体Yでは、その製造時に予めトランスファーロール31の凸条32によって押し筋WScが形成されているので、定量ウエブ積層体Yから、図38に示すようにウエブ片WSを分離させたときに、その折り部WSc′がシャープに現出するようになり、見た目がきれいになるとともに、使用時において2つ折りにする際に容易に且つ正確にその折り作業が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】公知の定量ウエブ積層体製造装置の機構概略図である。
【図2】図1の定量ウエブ積層体製造装置における要部の状態変化図である。
【図3】図2からの状態変化図である。
【図4】図3からの状態変化図である。
【図5】図4からの状態変化図である。
【図6】図5からの状態変化図である。
【図7】図6からの状態変化図である。
【図8】図7からの状態変化図である。
【図9】図1の定量ウエブ積層体製造装置におけるバー打込みタイミングを説明するグラフである。
【図10】本願発明の実施例にかかる定量ウエブ積層体製造装置の概略図である。
【図11】図10の装置の要部拡大図である(但し、ウエブについては一部分省略している)。
【図12】図11におけるアンビルロールとトランスファーロールとフォールディングロール部分の一部拡大断面図である(但し、ウエブについては省略していない)。
【図13】図11における両フォールディングロール部分の一部拡大断面図である(但し、ウエブについては省略していない)。
【図14】図11のA−A拡大矢視図である(但し、要部のみ)。
【図15】図14のB−B矢視図である(但し、要部のみ)。
【図16】図14のC−C断面図である(但し、要部のみ)。
【図17】図10の要部拡大図である。
【図18】図17の要部拡大図である。
【図19】図18のD−D矢視図である(但し、要部のみ)。
【図20】図10の定量ウエブ積層体製造装置における作用説明図である。
【図21】図10の定量ウエブ積層体製造装置における要部の一作動状態図である。
【図22】図1からの状態変化図である。
【図23】図10の定量ウエブ積層体製造装置におけるバー打込みタイミングを説明するグラフである。
【図24】図22からの状態変化図である。
【図25】図24からの状態変化図である。
【図26】図25からの状態変化図である。
【図27】図26からの状態変化図である。
【図28】図27からの状態変化図である。
【図29】図28からの状態変化図である。
【図30】図10の定量ウエブ積層体製造装置に使用されているウエブ積層体処理装置の一部拡大図である。
【図31】図30からの状態変化図である。
【図32】図31からの状態変化図である。
【図33】図32からの状態変化図である。
【図34】図33からの状態変化図である。
【図35】図34からの状態変化図である。
【図36】図35からの状態変化図である。
【図37】図10の定量ウエブ積層体製造装置で製造された定量ウエブ積層体の箱詰め方法を示す斜視図である。
【図38】図37の定量ウエブ積層体から分離させたウエブ片の斜視図である。
【符号の説明】
1はウエブ繰出し装置、2はウエブ切断装置、3はトランスファー装置、4はウエブ折畳み装置、5はウエブ積層体分離装置、6は第1仕切り装置、7は第2仕切り装置、8は排出装置、9は元機駆動装置、10はコントローラ、11は運転スピード検出装置(回転数センサ)、12は計数装置(カウンター)、13はエアブロー装置、14はイオン生成装置、17はサイドガイド、18はエアノズル、21はナイフロール、23はアンビルロール、31はトランスファーロール、41はフォールディングロール、50は昇降テーブル、52は昇降駆動装置、53はサーボモータ、61は押えバー、62は押えバー駆動装置、71は仕切りバー、72は仕切りバー駆動装置、80はウエブ積層体処理装置、Wは連続ウエブ、WSはウエブ片、WS1はウエブ折返し片、Yは定量ウエブ積層体である。

Claims (1)

  1. それぞれ連続して繰出される2系統の連続ウエブ(W,W)を順次それぞれ所定長さのウエブ片(WS)づつ切断し、その各側のウエブ片(WS,WS)をウエブ折畳み装置(4)により順次交互にジグザグ状に折畳んで、その折畳みウエブを相互に噛合わせた状態で昇降テーブル(50)上に積層し、該昇降テーブル(50)上において所定枚数のウエブ片(WS)が折畳まれる毎にウエブ積層体分離装置(5)により昇降テーブル(50)上の定量ウエブ積層体(Y)を後続の折畳みウエブから分離させるようにするとともに、運転スピードを可変とした定量ウエブ積層体製造装置であって、
    該定量ウエブ積層体製造装置の運転スピードを検出する運転スピード検出装置(11)と、ウエブ折畳み装置(4)により所定枚数のウエブ片(WS)が折畳まれる毎にカウントアップ信号を発する計数装置(12)とを備える一方、
    前記ウエブ積層体分離装置(5)は、昇降テーブル(50)を昇降させる昇降駆動装置(52)と、昇降テーブル(50)上の定量ウエブ積層体とその上に連続して折畳まれる折畳みウエブとの間に打込まれる仕切りバー(71)と、前記計数装置(12)から発せられるカウントアップ信号を受けて前記仕切りバー(71)を打込み方向に作動させる仕切りバー駆動装置(72)とを有し、
    コントローラ(10)により、前記運転スピード検出装置(11)からの運転スピード検出値が高くなるのにつれて前記仕切りバー駆動装置(72)の作動開始タイミングを順次早くするように制御して、前記仕切りバー(71)が運転スピードの変化にかかわりなく常に適正タイミングで打込まれる如くした、
    ことを特徴とする定量ウエブ積層体製造装置。
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