JP3731005B2 - モノアミン再取込み部位をマッピングするためのヨウ素標識ニューロプローブ - Google Patents
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Description
本願は、現在米国特許第5,310,912号となっている1992年2月25日付けの出願番号第07/841,617号の継続出願である、現在米国特許第5,439,666号となっている1994年1月25日付けの出願番号第08/185,689号の一部継続出願である、1995年6月6日付けの出願番号第08/468,575号の一部継続出願である。
発明の分野
本発明は、脳におけるモノアミン再取込み部位をマッピングするためのニューロプロープ、特にかかる再取込み部位を画像化するための単光子射出コンピュータ連動断層撮影法(SPECT)および陽電子射出断層撮影法(PET)において使用される放射性トレーサとしても用いることができるニューロプローブに関する。
発明の背景
脳は、化学的メッセンジャーを交換することによって相互作用する多数のニューロンから成る。各々のニューロンは、神経伝達物質と称される神経化学物質を産生する;神経伝達物質はニューロンの細胞膜上の部位で作用し、かかる部位は受容器と称される。受容器は、細胞膜あるいは二次神経化学的メッセンジャー系を通して各々のイオンチャネルに結びついている。これに対し、再取込み部位は、ニューロンの細胞膜を横切って化学物質を運搬する分子複合体である。神経伝達物質がその機能を果たした時には、その神経伝達物質をニューロンの内部へと運ぶ再取込み部位に結合されることによって受容器の付近から取り除かれる。
脳内に多くの専門化されたニューロンが存在するように、様々な神経伝達物質、関連受容器、および再取込み部位が存在する。専門化されたニューロンの分布は、検討される特定の生体およびその生体の健康状態に依存する。
ニューロンは、それが他のニューロンとコミュニケートするために使用する神経伝達物質の種類に従って分類することができる。一部の種類のニューロンは脳の特定領域において支配的に認められる。たとえば、哺乳類の脳の線条体領域はドパミンを神経伝達物質として使用するニューロンによって神経支配されている。線条は同時に、ドパミン受容器を持つ数多くの非ドパミン作動性ニューロンも含む。コカインのような一部の化合物はドパミン再取込み部位に対して選択的な親和性を有しており、それゆえかかる再取込み部位に結合する傾向にある。コカインのような分子のドパミン再取込み部位への作用は、ドパミン受容器の付近により多くの使用可能なドパミンを残しながら、神経伝達物質であるドパミンの再取込みを阻害することである。
パーキンソン病のような一部の神経疾患においては、異なる群のニューロンがそれらの正常な生理的機能を失っている。その結果、異常なニューロンが一部の神経伝達物質の存在下で異なる行動を取ったり、また健常なニューロンとは異なるように神経伝達物質を産生することもある。
主要な神経伝達物質であるドパミン、ノルエピネフリンおよびセロトニンは、集合的にモノアミン神経伝達物質と称される。多くのニューロンは、これらの神経伝達物質の少なくとも1つを受け取るのに適した受容器を持つ。パーキンソン病は脳内のドパミン作動性ニューロンの一部の変性によって引き起こされる。パーキンソン病において失われるニューロンは、多数のドパミン再取込み部位を有している;コカインおよびコカインの化学的類似体はそのような再取込み部位に対する結合性を持つ。
放射性同位元素は一般に特定の種類の神経受容器に対して実証された結合親和性を持つ分子内に取り込まれ、かかる分子が一般にニューロプローブとして使用される。ニューロプローブの定位は、脳の特定領域内の専門化されたニューロンを見付けるために使用することができる。また、ニューロプローブの異常結合分布を観察することによって神経疾患を検出できることも知られている。そのような異常結合分布は、関心のある特定再取込み部位に高い結合親和性を持つニューロプローブの各々の分子内に放射性核種を組み込むことによって観察することができる。その際、対象とする再取込み部位のin vivoでの空間分布の表示を得るために画像手法を使用することができる。
単光子射出コンピュータ連動断層撮影(SPECT)画像においては、最も一般的に使用される放射性核種は99mTcのような重金属である。重金属はニューロプローブの分子構造内に組み込むことが非常に難しい。というのは、かかるプローブは比較的小さい分子(分子量400未満)であるためである。
陽電子射出断層撮影法(PET)では、サイズが同様であるため、放射性ハロゲン化物である18F(フッ素)が放射性薬品におけるH(水素)の代用として一般的に用いられる。但し、必ずしもすべてのハロゲンが使えるわけではない。たとえば、I(ヨウ素)はHおよびFのどちらよりもはるかに大きく、ベンゼン環の大きさのおよそ半分である。しかし、ニューロプローブとして使用される代表的な放射性薬品のサイズが小さいため、ヨウ素の存在は化合物のサイズを著しく変化させ、それによってその生物学的活性を変化させるかあるいは破壊してしまう。
さらに、ニューロプローブ中にヨウ素が存在すると、その脂質親和性を高める傾向があり、そのためにニューロプローブが非特異的結合をする傾向が強くなる。たとえば、パロキセチンはセロトニン再取込み部位に対して高い親和性と選択性を持つ薬剤であり、[3H]パロキセチンは、げっ歯類において有用なin vivo標識であることが示されている(Scheffel,U.とHartig,PR.J.Neruochem.,52:1605−1612,1989)。しかし、いくつかの異なる部位で結合したヨウ素を持つこの化合物のいくつかのヨウ化類似体は、許容しがたいほど親和性が低く、実際上親化合物の1/10の親和性である。さらに、該ヨウ化化合物をin vivoでの放射標識ニューロプローブとして使用した時、非特異的結合活性が非常に高いことが認められ、そのため、脳の取込みの測定可能な部分が全くセロトニン再取込み部位と特異的に結合しないと思われた。それゆえ、パロキセチンのヨウ化形態はin vivoでのプローブとしては有用でない。
ニューロプローブにヨウ素を付加することは、その生物学的特性を不都合に変化させうる。たとえば、トモキセチンはノルエピネフリン再取込み部位に高い親和性と選択性を持つ。しかし、トモキセチンをヨウ化して、たとえばR−4−ヨードトモキセチンを形成すると、生じる標識化合物は、かかる再取込み部位に対しては親和性が低く、セロトニン再取込み部位に比較的高い親和性を持つ。in vivoでの標識試験は、この化合物が低い脳の総取込みと測定できないほど低い特異的取込みを示すため、セロトニン再取込み部位に関してさえも許容できないほど不良のプローブであることを明らかにした。
ヨウ化化合物はin vitroでのプローブとしては有用となりうるが、in vivoプローブとしては役に立たないと考えられる。in vivoプローブは、生体被験者へのプローブの静脈内投与に関連する必要条件を満たさねばならないからである。in vivoで有用性が失われることの理由には、該化合物があまりに速やかに代謝されてしまうため、血液脳関門を越えられず、脳の脂質貯蔵中に高い非特異的取込みを受けてしまうという事実が含まれる。in vitroでのホモジネート結合試験は、脳組織を肝代謝酵素から分離し、血液脳関門を破壊するように脳組織を均質化し、さらにアッセイ試験における脂質濃度を低下させるように脳組織を希釈することにより、これらの障害を取り除く。従って、あるプローブがin vivoとin vitroの両方の様式において有用であろうと仮定することはできない。
in vivoでのSPECTプローブはコカインをヨウ化することによって開発された。しかし、このプローブはコカイン自体と同様の結合親和性と特異性を示し、SPECT画像の目的には不十分である。
発明の要約
1つの態様では、本発明はモノアミン再取込み部位をマッピングするための第一のヨウ素化ニューロプローブを対象とする。かかる第一のヨウ素化ニューロプローブは次の構造式を持つ:
ここで、Rはアリール、置換されたアリール、複素環式基、CO(CH2)nY、(CH2)CHF2、および(CH2)nYでありうる。YはCl、Br、I、(CH2)m、アリール、置換されたアリール、複素環式基、CO2H、CO2R3、CO2NR3R4、OH、OR3、CH(OR3)2、CR3(OR4)2、OCOR3、OSO2R3、OCONR3R4、OCOOR3、CONR3R4、NR3R4、NR3COR4、NR3CO2R4、NR3CONR4R5、NCS、NCOでありうる。R3、R4およびR5はアルキル、置換されたアルキル、アルケニル、置換されたアルケニル、アリール、置換されたアリール、あるいは複素環式基でありうる;m=3〜8およびn=1〜6。R’はCwH2w+1で、w=0〜6であり、Cは、少なくとも1個の炭素の放射性同位元素を含めた、炭素の同位体を含む。XはClの同位体、Brの同位体、Fの同位体、Iの同位体、あるいはSn(R’’1、R’’2、R’’3)であり、R’’1、R’’2およびR’’3はCpH2p+1基であって、p=1〜6であるか、もしくはアリール基である。
第二の態様では、本発明はモノアミン再取込み部位をマッピングするための第二のヨウ素化ニューロプローブを対象とする。かかる第二のヨウ素化ニューロプローブは次の構造式を持つ:
ここで、R=
ここで、n=2〜8;
R’=CwH2w+1で、w=1〜6であり、Cは炭素の同位体を含む;
XはClの同位体、Brの同位体、Fの同位体、Iの同位体、あるいはSn(R’’1、R’’2、R’’3)であって、
R’’1=CpH2p+1基でp=1〜6、あるいはアリール基;
R’’2=CpH2p+1基でp=1〜6、あるいはアリール基;
R’’3=CpH2p+1基でp=1〜6、あるいはアリール基である。
前記の具体例の各々について、放射性トレーサ原子を持たない放射標識ニューロプローブの前駆体、ならびに関連するヨウ素化ニューロプローブを調製するためのキットを提供する。同時に、Rに置換された18Fを含むニューロプローブの誘導体も含まれる。本文中で使用する時には、「B−CIT」および「CIT」は2β−カルボメトキシ−3β−(4−ヨードフェニル)トロパンをさす。本文中で使用する時には、置換された(CH2)mはシクロアルキル基、たとえばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等々をさす。本文中で使用する時には、(DAγ)の略語はドパミン運搬物質をさす;NEγの略語はノルエピネフリン運搬物質をさす;5−HTγは5−ヒドロキシトリプタミンあるいは5−HTの運搬物質をさす。
本発明のヨウ素化ニューロプローブの放射安定性および放射性の変形体はヒトおよびヒト以外の研究のために有用である。たとえば、モノアミン再取込み部位を一般的に検討するため、特にコカイン結合部位を検討するために本発明の化合物を用いてin vivoおよびin vitroでの実験を行うことができる。
図面の説明
本発明は、添付の図と合わせて、以下の詳細な説明からより良く理解されるであろう:
図1は、本発明の化合物を比較した先行技術の化合物である;
図2は、本発明の化合物を注入した後のヒヒの脳における局所活性を示す;
図3は、本発明の化合物の合成経路を示す;
図4は、本発明の化合物の脳の取込みの局所区域を示す;
図5Aは、本発明の化合物を注入した後のヒヒの脳における局所活性を示す;
図5Bは、本発明の化合物を注入した後のヒヒの脳における局所活性を示す。
発明の詳細な説明
図1の化合物3に示すようなβ−CITのヨウ素含有類似体(RTI−55とも称される)である、2β−カルボメトキシ−3β−(4−ヨードフェニル)−トロパンなどの代謝的に安定なコカイン類似体は、脳においてドパミンおよびセロトニン再取込み部位に対して高い親和性を持つ。以下に論じるように、[123I]−β−CITが、ドパミンおよびセロトニン再取込み部位についてのSPECT(単光子射出コンピュータ連動断層撮影法)の放射性トレーサであることを示す。
[123I]−β−CITを、過酢酸の存在下で対応するトリブチルチン前駆物質と担体を付加していないNa[123I]を反応させ、次に、1.0ml/分の流量でメタノール/水/トリエチルアミン(75/25/0.2)と共にC−18カラムで予備的HPLCにかけて調製した。最終産物を、5〜10%エタノールを含む滅菌生理食塩水6ml中で製剤した。
4匹の雌性ヒヒ(10kg Papio anubis)においてイソフルラン麻酔下で6種類のSPECT実験を実施した。動物に10.6±1.4mCiの[123I]−β−CITを注入し、810X Brain Imager(Strichman Medical Equipment;5種類の実験)あるいはASPECT装置(Digital Sintigraphics,Cambridge,MA;1種類の実験)のいずれかで333±25分間スキャニングした。これらおよび以後のデータは平均±S.E.M.で表わしている。脳の付近で描かれる楕円において水に等しい均一な減衰と仮定して、連続する2〜6分間の画像を再構築した。データは注入の時間に合わせて崩壊補正した。
図2は、9.6mCiの[123I]CIT注入後のヒヒの脳における局所活性を示している。活性は、放射性濃度と線形である、模型試験から得られる任意の単位で表わされる。3つの脳領域における活性をグラフで示しており、白い丸のトレースは線条、白い四角のトレースは中脳、白い菱形のトレースは小脳である。最も高い活性は線条領域において認められ、注入後(p.i.)179±9分(n=6)でピークレベルに達した(図2)。2匹の動物においてピーク後の数値でさらに190および260分間、線条体活性をモニターした。1匹の動物では、線条体活性は実験の残りの190分間、実質的に変化しなかった。図2を参照すると、2番目の動物では、線条体活性のウォッシュアウトは指数関数に適合し、t1/2=27時間であった(r=0.92)。
ほぼ中脳領域をおおう脳領域は2番目に高い活性レベルを有していた。中脳の値は線条におけるよりも早くピークに達し(p.i.45±16分;n=6)、より速やかにウォッシュアウトした(t1/2=294±59分;r=0.98±0.01;n=3)。
線条再取込みのピークの時点で、局所的脳活性の割合は次の通りであった:線条(100%);視床下部(38.1±5.2%);後頭葉(13.5±0.8%);側頭頭頂葉(14.3±2.0%);前頭葉(10.3±1.0%);小脳(10.0±1.5%)。すべてn=6で測定した。
いずれも強力なドパミンおよびセロトニン再取込み阻害因子である(−)コカイン(図1、化合物1)およびCFT(図1、化合物2)は、線条および中脳活性の速やかで用量依存性の転位を誘発した。p.i.200分(−)に投与したコカイン(2.9μmol/kg)は、30〜65分以内に線条レベルの17%と中脳レベルの49%の転位を生じさせた。p.i.230分に投与した14.7μmol/kgでは、対応する累積転位は同じ期間内で各々62%と77%であった。
p.i.180分にi.v.投与したCFT(0.4μmol/kg)は、60〜120分以内に線条レベルの57%と中脳レベルの72%の転位を生じさせた。p.i.298分に投与した2.0μmol/kgでは、対応する累積転位は同じ期間内で各々83%と91%であった。
これに対し、シタロプラム(選択的セロトニン再取込み阻害因子)は線条活性よりも大きな中脳活性の転位を生じさせた。p.i.190分の8.3μmol/kgi.v.の用量では、中脳レベルはその後の110分間に57%低下したのに対し、同じ期間に線条活性の低下は5%だけであった。
[123I]−β−CITは、ドパミンおよびセロトニン再取込み部位の有用なSPECTトレーサであると思われる。脳の取込みとウォッシュアウトはコカイン自体と比べて比較的緩徐であり、β−CITの代謝的に抵抗性のある化学構造および放射性ヨウ素が化学的に安定な部分に定位することと一致している。線条の取込みは主としてドパミン再取込み部位のラベリングを表わすと思われるのに対し、中脳では主としてセロトニン再取込み部位に結びつくと思われる。[123I]−β−CITの線条対小脳活性の高い比率は、トレーサの非特異的取込みが低いことと一致しており、[123I]−β−CITがパーキンソン病におけるドパミン作動性欠損の有用な臨床的マーカであることを示唆している。
再び図1を参照すると、2番目の試験において(Neumeyer,J.L.ら、J.Med.Chem.,34:3144−3146(1991))、強力なコカイン類似体である2β−カルボメトキシ−3β−(4−フルオロフェニル)トロパン(化合物2)(CFTあるいはWIN35,428とも称される(Clarke,.R.L.ら,1973;Madras,B.K.ら,1989))は、トリチウムあるいは11CH3で標識した時、ドパミン再取込み部位とのより高い親和性およびより長い滞留時間という点で、コカイン受容器に関する放射リガンドプローブとして[3H]コカインあるいは[11C]コカインよりも優れていることが認められた(Fowler,J.S.ら、Synapse4:371−377(1989))。PETおよびSPECT画像に適した類似体をさらに開発するために、2β−カルボメトキシ−3β−(4−ヨードフェニル)トロパンを合成し、図1に示すように特徴づけた(化合物3a;CFTとの類似性からβ−CITと称される、その対応するN−デメチル化誘導体(化合物4;nor−CITと称される)、およびC2α異性体(化合物3b))。
図3を参照しながら、[123I]−β−CITに関する合成プロトコールを述べる。エクゴニジンメチルエステル(化合物5)を、Clarkeら(1973)の方法によってコカインから調製した。化合物5を臭化フェニルマグネシウムで処理し、その後低温でトリフルオロ酢酸と作用させることにより、C2エピマーの混合物(化合物6)(45%)と(化合物7)(31%)を生じさせ、これらをフラッシュクロマトグラフィー(シリカ;CH2Cl2/CH3OH、25:1)によって分離した。化合物6をI2/HNO3/H2SO4で直接ヨウ素化して、パラ置換された化合物3a(β−CIT)を油として生じさせた;62%;[α]25D−2.0°(c=0.85、CHCl3)。D−酒石酸塩;融点72〜74℃;[α]25D−87.7°(c=1.5、CH3OH)。同じ方法によって化合物7をヨウ素化し、化合物3b(α−CIT)を油として生じさせた;39%[α]25D+44°(c=2.5、CHCl3)。1,5−ナフタリンジスルホネート塩;融点139〜140℃。化合物6をその2,2,2−トリクロロエチルカルバメートに変換することによってN−デメチル化し、その後還元して(Zn/酢酸)、明細書に引用して組み込まれる、Milius,R.A.ら、J.Med.Chem.34 1728−1731(1991)が以前に述べた方法によって化合物8を生成し、次にヨウ素化してnor−CIT(化合物4)を生じさせ、これを黄色の結晶性固体として分離した(化合物6からの遊離塩基48%):融点149〜151℃;[α]25D−67.4°(c=1、CHCl3)。
非放射性β−CIT(化合物3a)から、これを対応するトリブチルチンあるいはトリメチルチン誘導体(化合物9)に変換することによって[123I]−β−CIT(化合物123I−3a)を合成した。化合物3aを、テトラヒドロフラン還流下で、ビス(トリブチルチン)あるいはビス(トリメチルチン)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、およびパラジウム(II)アセテートで処理して、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、段階的勾配、ヘキサン対ヘキサン/エーテル、75:25)後、3aからは26%の収率で、無色のろう状固体として化合物9を生成した。化合物9の300MHz NMR(CDCl3)は指定された構造と一致した。過酢酸の存在下で化合物9を担体不含のNa123Iと反応させ、化合物[123I]−3aを生成した。放射性ヨウ素化産物である化合物[123I]−3aを予備的HPLC(Novapak C18、MeOH/H2O/Et3N、75:25:0.2、1.0mL/分;tR6.7分)によって精製し、5%エタノールと1%アスコルビン酸を含む通常生理食塩溶液中で製剤した。[123I]−3aは、全体的な平均収率60.0±13.4%、放射化学的純度97.6±1.6%で得られた。放射性標識において使用したトリブチルチン前駆物質は約7mol%のCIT担体を含み、約2000Ci/mmolの比放射能を持つ123I産物を生じさせた。
ドパミンおよびセロトニン再取込み部位に対するコカイン(化合物1)、α−CIT(化合物3b)、β−CIT(化合物3a)、およびβ−CIT(化合物2)の親和性を、ヒヒとラットの脳から調製した組織ホモジネートを用いて放射リガンド転位試験から測定した。その結果を以下の表1に示す。
表1のデータは、霊長類の線条から調製した組織ホモジネートにおけるドパミン再取込み部位への[3H]CFT(0.5nM)の放射リガンド結合、ならびにラット皮質膜から調製したホモジネートにおけるセロトニン再取込み部位への[3H]パロキセチンの結合を示す。IC50値は、特異的放射リガンド結合を50%低下させるのに必要な、転位する類似化合物の濃度である。数値は平均±SEMを表わす(n回の実験)。
図4を参照して、イソフルラン麻酔下で4匹の雌性ヒヒ(Papio anubis、10〜12kg)に関して5種類のSPECT(単光子射出コンピュータ連動断層撮影法)実験を実施した。動物に8.1±1.4mCiの[123I]−β−CITを静脈内注射し(これらおよび以後のデータは平均±SEMで表わされている)、810X Brain Imager(Strichman Medical Equipment,Medfield,MA)を用いて300±41分間スキャニングした。脳の付近で描かれる楕円においては水に等しい均一な減衰と仮定して、連続的な1〜2分間の画像を再構築した。データは注射の時間に合わせて崩壊補正した。
図5Aおよび5Bは、12.1mCi(図5A)および4.2mCi(図5B)の[123I]CITの静脈内注射後のヒヒの脳における局所活性を示している。活性は、放射性濃度と線形である、模型試験から得られる任意の単位で表わされる。転位物質(図5A:13μmolのLu−19−005/kg;図5:7.4molのシタロプラム/kg)を矢印で示した時点で静脈内注射した。3つの脳領域における活性をグラフで表わしており、黒い四角のトレースは線条、白い丸のトレースは中脳、Xのトレースは小脳である。最も高い脳の取込みは線条領域をおおっており、放射リガンドの注入後(pi)154±19分でピークに達し、その時点で9.8±1.6の線条対小脳比を示した。3匹の対照動物のうち2匹では、さらに200および260分間線条活性のウォッシュアウトが続き、線条のピークの時点から実験終了時までに各々0%と12%の低下を示した。
図5Aおよび5Bを参照すると、2番目に高い活性を有する脳領域はほぼ中脳をおおっており、pi43±5分(n=5)でピークレベルを示し、ウォッシュアウトは線条活性よりも速やかであった。
[123I]−β−CITのin vivo標識の薬理的特異性を、ドパミンおよびセロトニン再取込み部位に対する強力な作用物質であるインダトラリン(Lu19−005とも称される)、ならびにセロトニン再取込み部位に対する選択的な作用物質であるシクロプラムの転位によって検討した。放射リガンドのpi200分に注入したインダトラリン(3μmol/kgIV)は、図5Aに示すように線条と中脳の両方の活性を有意に低下させた。Lu19−005の注入後100分間に、線条活性は65%低下したのに比べ、同じ期間観察した2匹の対照動物では、この期間の平均低下は2%であった。これに対し、放射リガンドのpi60分に注入したシタロプラム(7.4μmol/kgIV)は、図5Bに示すように中脳活性の選択的な低下を示した。シタロプラムは注入後60分の間に中脳活性の48%の低下を生じさせ、同じ期間観察した対照動物では中脳活性の16±3%の低下があった(n=3)。
これらの結果は、[123I]−β−CITが霊長類におけるモノアミン再取込み部位の有用なSPECTプローブであることを示した。線条活性の大部分はドパミン再取込み部位と結びついており、中脳活性の大部分はセロトニン再取込み部位と結びついていた。このことは死後の霊長類の脳において測定されるこれらのモノアミン運搬物質の密度と一致する。脳の活性のウォッシュアウトは比較的緩徐であり、これは一部にはモノアミン運搬物質に対するβ−CITの高い親和性によるためである。さらに、ヨウ素原子は比較的代謝的に抵抗性があると思われる。というのは、全身スキャニングが低い甲状腺取込みを示したためであり、これはin vitoでの脱ヨウ素化の速度が緩徐であることを示唆している。
[123I]−β−CITおよび「11C]−β−CITは、神経伝達物質系に異常を有すると考えられるパーキンソン病や鬱病のようなヒトの疾患において、ドパミン作動性およびセロトニン作動性神経支配の有用な臨床的マーカであろう。
合成の実施例
実施例1.2−β−カルボメトキシ−3−β−(4−ヨードフェニル)トロパン
25mlの氷酢酸中に2−β−カルボメトキシ−3−β−フェニルトロパン(以下の実施例1A、およびMiliusら、J.Med.Chem.、1991年、34、1728参照。)(2.9g、11.5ミリモル)およびI2(3g、11.8ミリモル)を含む混合液を攪拌し、4.7mlの濃硝酸および4.7mlの濃硫酸の混合物を滴下した。反応混合物を55℃に加熱し、2時間攪拌し、その後室温に冷却し、そして氷(100g)上に注ぎ、そして濾過した。0−5℃での濃水酸化アンモニウムの添加によって濾液のpHを9.5に調整した。濾過によって、得られた沈殿物を除去し、塩化メチレン(250ml)に溶解させた。2回の50ml部の塩化メチレンで濾液を抽出した。抽出物および沈澱液の溶液を混合し、生理食塩水(50ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を除去した後、3.9g(90.4%)の2−β−カルボメトキシ−3−β−4−ヨードフェニルトロパン遊離塩基を油状物として得た。
遊離塩基をメタノール(20ml)に溶解させ、20ml中のD−(−)酒石酸1.5gと混合した。減圧下でメタノールを除去した後、メタノールエーテル(3:1)から残渣を再結晶させて、2−β−カルボメトキシ−3−β−(4−ヨードフェニル)トロパンD−酒石酸塩を融点72−74℃の白色結晶として得た。C16H20NO2I.C4H6O6。計算値:C:44.88、H:4.89、N:2.62。実測値:C:44.70、H:4.94、N:2.57。[α]D 22=−87.7°(c=0.3、CH3OH)。
実施例1A 2−β−カルボメトキシ−3−β−フェニルトロパン
マグネティック・スターラー、添加用ロート、および窒素流入管を具備する500mL3首丸型フラスコ中の臭化フェニルマグネシウム(83mL、166ミリモル)の2Mエーテル性溶液を、83mLの無水ジエチルエーテルで希釈し、乾燥窒素の雰囲気下で、−20℃まで冷却した。無水エーテル(75mL)中のコカイン(1)(15g、82.8ミリモル)から製造された無水エコグニンメチルエステルの溶液を滴下した。−20℃で、1時間不均質混合物を攪拌し、その後等量の氷と水に注ぎ、2M HClを滴下して酸性化した。濃水酸化アンモニウムを添加することによって、水相を塩基性にし、NaClで飽和させ、そしてジエチルエーテルで抽出した。混合抽出物を乾燥(Na2SO4)し、そして真空中で濃縮して、茶色油状物を得た。粗生成物をバルブ・ツー・バルブブルブ蒸留(70℃、0.9トル)して、光沢黄色油状物を得た(16g、70%)。その油状物のTLC分析(シリカ、ペンタン/ジエチルエーテル/2−プロピルアミン、15:5:0.8)は、それがC−2アルファおよびベータエピマーの混合物であることを示した。ベータ異性体を、シリカゲル・クロマトグラフィ(ペンタン:ジエチルエーテル:イソプロピルアミン、70:30:3)によって単離した。融点63−66℃(lit:62−64.5℃、Clarkeら、J.Med.Chem.16:1260(1973年)。
実施例2 2−α−カルボメトキシ−3−β−ヨードフェニルトロパン
実施例1に記載のとおりに製造されたα−およびβ−2−カルボメトキシ−3−β−ヨードフェニルトロパン類を、実施例1に記載されたとおりにシリカゲル・クロマトグラフィによって分離した。α−2−カルボメトキシ−3−β−ヨードフェニルトロパンを含有する画分を、蓄積させ、真空中で濃縮した。そこで得られた遊離塩基を、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸で処理した。粗塩を、アセトニトリルから再結晶化させて、2−α−カルボメトキシ−3−β−ヨードフェニルトロパン ナフタレン−1,5−ジスルホン酸塩を得た。融点166−168℃。C16H20NO2I・C10H6(SO3H)2・2H2O;計算値C、40.01;H、4.55;N、1.97;I、17.90;実測値C、43.94;H、4.55;N、1.91;I、17.99。
実施例3 2−β−カルボメトキシ−3−β−(4−ヨードフェニル)ノルトロパン
トルエン(20mL)中に2−β−カルボメトキシ−3−β−(4−ヨードフェニル)トロパン(410mg、1.5ミリモル)を含む溶液を2,2,2−トリクロロエチル クロロホルメート(1mL、7.3ミリモル)で処理した。混合液を120℃で、1時間加熱し、室温に冷却し、そして真空中で乾固するまで濃縮した。残渣を塩化メチレンと水の間に分配した。有機相を分離し、乾燥(Na2SO4)させ、そして真空中で濃縮して、乾燥発泡物としてトリクロロエチル クロロホルメートを得た。粗カルバメートを50%酢酸水溶液に溶解させ、200mg(0.0067g原子)の亜鉛粉で処理し、その後室温で16時間攪拌した。反応混合液を濾過して、濃水酸化アンモニウムでpH7に調整し、NaClで飽和させ、そしてジエチルエーテルで抽出した。抽出物を混合し、乾燥(Na2SO4)し、真空下で濃縮した。残渣を、フラッシュ・クロマトグラフィ(シリカ、ペンタン/ジエチルエーテル/イソプロピルアミン、3:7:0.7)によって精製して、2−β−カルボメトキシ−3−β−(4−ヨードフェニル)ノルトロパンを得た。それは黄色結晶固体として単離された。融点149−151℃。[アルファ]D 25−67.4(c=1CHCl3)。
実施例4 2−β−カルボメトキシ−3−β−(4−ヨードフェニル)−8−(3−フルオロプロピル)−ノルトロパン
乾燥トルエン(20mL)中に2−β−カルボメトキシ−3−β−(4−ヨードフェニル)ノルトロパン(371mg、1.0ミリモル)、1−ブロモ−3−フルオロプロパン(155mg、1.1ミリモル)、およびトリエチルアミン(0.5mL)を含む溶液を、乾燥窒素の雰囲気下で攪拌し、そして還流するまで加熱した。4時間後、反応混合液を室温に冷却し、そして濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、そして、シリカ・カラムでクロマトグラフィ(溶出剤:ジエチルエーテル)にかけた。生成物を含む画分の濃縮で、2−β−カルボメトキシ−3−β−(4−ヨードフェニル)−8−(3−フルオロプロピル)ノルトロパンを白色固体として得た。融点78.5−79.5℃。C18H23NO2FI;計算値C、50.13;H、5.34;N、3.25;実測値C、50.27;H、5.26N、3.15。
実施例5 2−β−カルボメトキシ−3−β−(3−フルオロ−4−ヨードフェニル)トロパン
2−β−カルボメトキシ−3−β−(3−フルオロフェニル)トロパン(400mg、1.44ミリモル)、硫酸銀(400mg、1.3ミリモル)、ヨウ素(600mg、2.36ミリモル)および80%硫酸(9ml)の混合液を、5日間、室温で攪拌した。反応混合液を150mLの氷と水に注ぎ、濃水酸化アンモニウムを添加することによって塩基化させ、60mL部のクロロホルムで3回抽出した。混合抽出物を、連続して10%亜硫酸水素ナトリウム、5%炭酸ナトリウムおよび水の溶液で洗浄し、その後硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして濾過した。濾液を真空中で濃縮し、その後油状残渣をクロロホルムに再度溶解し、そしてクロロホルム中のp−トルエン スルホニルクロリドの溶液で処理した。得られた固体を繰返し、水およびエタノールから再結晶させて、2−β−カルボメトキシ−3−β−(3−フルオロ−4−ヨードフェニル)トロパントシレート塩を白色結晶固体として得た。融点68−70℃(軟化、45℃)。C16H19FINO2・C7H8SO3・H2O;計算値C、46.55;H、4.93;N、2.36;実測値C、46.34;H、4.86;N、1.99。
実施例6 2−β−カルボキシ−3−β−(4−ヨードフェニル)トロパン
2mLのH2O中に2−β−カルボメトキシ−3−β−(4−ヨードフェニル)トロパン(100mg、0.26ミリモル)を含む懸濁液を10時間還流で加熱した。得られた溶液を室温に冷却し、そして得られた沈殿物を濾過によって収集し、真空下で一夜乾燥させて、70mg(70%)の2−β−カルボキシ−3−β−(4−ヨードフェニル)トロパンを得た。融点299−300℃。C15H18NO2I.0.5H2O;計算値C、47.51;H、5.05;N、3.69;実測値C、47.28;H、4.84;N、3.69。
実施例7 2−β−カルボメトキシ−3−β−ベンジルオキシトロパン
アセトン(20mL)中に臭化ベンジル(3.0g、0.015モル)およびヨウ化カリウム(3.0g、0.021モル)のを含む攪拌懸濁液に、アセトン(10mL)中にエクゴニンメチルエステル(2.6g、0.014モル)を含む溶液を室温で滴下処理した。混合液を室温で、70時間攪拌し、その後還流するまで加熱し、さらに8時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を真空中で濃縮し、残渣をクロロホルム(200mL)に溶解させ、そして50mL部の2N塩酸で4回抽出した。混合抽出物を、濃水酸化アンモニウムを添加することによって塩基化させた。得られた混合物を20mL部のクロロホルムで4回抽出した。抽出液を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮して、1.7gの2−β−カルボメトキシ−3−β−ベンジルオキシトロパンを油状物として得た。
生成物をアセトニトリル(20mL)中に溶解し、アセトニトリル(20mL)中のナフタレン−1,5−ジスルホン酸(2.2g)の溶液で処理した。その溶液を真空下でシロップ状まで濃縮した。それをジエチルエーテルで希釈した。得られた沈殿物を濾過によって収集し、乾燥させて、1.6gの2−β−カルボメトキシ−3−β−ベンジルオキシトロパン ナフタレン−1,5−ジスルホン酸塩を得た。融点126−130℃。C17H23NO3・C10H6(SO3H)2・2.5H2O。元素分析:計算値C、52.08;H、5.83;N、2.25;実測値C、52.02;H、5.69;N、2.72。
[アルファ]D 24−25.4℃((c=1、CH3OH)。
実施例8 2−β−カルボメトキシ−3−β−(4−トリブチルスタンニルフェニル)トロパン
2−β−カルボメトキシ−3−β−(4−ヨードフェニル)トロパン(250mg、0.65ミリモル)、ビス(トリブチル)ジスタンナン(522mg、0.9ミリモル)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3mg)および無水トルエン(10mL)の混合液を、乾燥窒素の雰囲気下で、還流するまで加熱し、そして28時間攪拌した。混合液を濾過し、そして濾液を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル・カラムにかけ、ヘキサン:ジエチルエーテル:イソプロピルアミン(70/30/3)で溶出させた。生成物を含む画分を蓄積して、真空で濃縮し、そしてペンタンで処理して、2−β−カルボメトキシ−3−β−(4−トリブチルスタンニルフェニル)トロパンを固体として沈澱させた。300MHz NMRスペクトルは、付与された構造と一致した。[アルファ]D 22−8.9°(c=0.4、CHCl3)。
実施例9 [ 123 I]−2−β−カルボメトキシ−3−β−(4−ヨードフェニル)トロパン
50μg(0.094μモル)の2−β−カルボメトキシ−3−β−(4−トリブチルスタンニルフェニル)トロパンを含有するバイアルに、50μLエタノール、150μLの0.5M H3PO4、125−500μL(20−30mCi)[123I]NaI溶液、および100μL(4.2μモル)の0.042M氷酢酸を添加した。20−30分後、500μLの100mg/mL水性NaHSO3溶液を添加した。飽和NaHCO3溶液を添加し、そして混合液を酢酸エチルで抽出した。混合抽出液を乾燥(Na2SO4)させ、乾固するまで濃縮した。残渣をメタノールに再度溶解し、そしてHPLC(C−18カラム、溶出剤:CH3OH:H2O:トリエチルアミン=75:25:0.2)によって精製した。2−β−カルボメトキシ−3−β−(4−ヨードフェニル)トロパンの保持時間で抽出する画分を収集し、乾固するまで濃縮し、そして5%エタノールおよび0.1nMアスコルビン酸で再構成した。
SPECT使用で、本発明の放射性安定なヨウ化ニューロ・プローブは、対照標準として有用であり、そして放射性活性形態のニューロ・プローブの希釈剤としても有効である可能性がある。放射性ヨウ化化合物は、一般に十分に特徴づけられた対照標準と比較して、そのクロマトグラフィの移動度によって同定される。したがって、放射性ヨウ化化合物の製造は、非放射性活性のヨウ化化合物を必要とする。
放射性活性のニューロプローブの保存の必然性を避けるために、放射性活性のないヨウ化化合物、および過塩素酸、過ギ酸、過酢酸、過酸化水素;ラクトペルオキシダーゼを有する過酸化水素、1,3,4,6−テトラクロロ−3α,6α−ジフェニルグルコウリルまたはN−クロロ−4−メチルベンゼンスルホンアミド ナトリウム塩、のような適切な酸化剤を含むキットを提供するのに有用である。その後、放射性活性を示さない前駆体化合物は、ここで記述される合成経路で示される遊離Na[123I]担体のような適切な放射性活性化合物、ヨウ素の放射性活性アイソトープの塩の任意の溶液のような任意の他の放射性同位元素源、または、mCnH2n+1X(ここで、n=0−6で、Xは脱離基を示す。)を含有する試薬の存在下で酸化して、使用のその時および場所で、ヨウ化ニューロプローブを製造することができる。
本発明の放射性標識ニューロプローブは、他の造影手段にも有用である。例えば、123I標識ニューロプローブをオートラジオグラフィまたは治療に使用することができ、および123Iニューロプローブは、動物研究で使用する多フォトン・エミッターとして有用である。さらに、1C−、14C−および18F−標識ニューロプローブは、PET造影に使用できる。
本発明の種々の放射性安定性および放射性活性の両方のヨウ化ニューロプローブの変異種は、ヒトまたはヒト以外の研究に有用である。例えば、インビボおよびインビトロ実験は、一般に、ドーパミン運搬体を、そして特にコカイン結合部位を研究するために本発明の化合物を使用して行うことができる。
さらに、本発明のニューロプローブの放射性安定性種をドーパミン再吸収に影響を及ぼす薬剤として使用することができる。
代替的例では、N−8に付着した官能部分を含めた中間体が提供される。このような部分としては、アリール、置換アリール、複素環、フタルイミドアルキル、CO(CH2)nY、(CH2)n CHF2、(CH2)nCF3、(CH2)nY(ここで、Y=Cl、Br、I、(CH2)m、アリール、置換アリール、複素環、CO2H、CO2R3、CO2NR3R4、OH、OR3、CH(OR3)2、CR3(OR4)2、OCOR3、OSO2R3、OCONR3R4、OCOOR3、CONR3R4、NR3R4、NR3 COR4、NR3 C2R4、NR3 CONR4R5、NCS、NCOであり、R3、R4およびR5=アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アリール、置換アリールまたは複素環であり、m=3−8、およびn=1〜6である。が挙げられる。
1つの具体例では、N−8のための官能置換基としては、ハロゲン、カルボキシル化エステルまたはスルホン酸エステルのような脱離基が挙げられる。メシレート、トシレートおよびトリフレート(トリフルオロメタンスルホネート)のようなスルホン酸エステルが特に有用な脱離基である。他の基は、さらに、アルキル化、還元または酸化のように、科学的修飾を許すために、または生物的形質転換のための部位を提供するために、親油性を増大または減少させる目的でこの位置で置換されていてもよい。これらの基としては、エステル、アミド、エーテル、アセタール、ケタール、カルバメート、カルボネート、アミン、尿素、イソチオシアネート、フタルイミドアルキル、(N,N−ジメチル)アセトアミド、2,2−ジエトキシエチル、2,2−ジメトキシエチル、カルボメトキシメチル、アリール、置換アリール、複素環、テトラヒドロフラン、シクロアルキルメチルなどが挙げられる。
ノル−β−CITのN−アルキル化のための一般的手段
N−アルキル化反応は、一般的に0.27ミリモルのノル−β−CIT(化合物4)を用いて行われる。無水EtOHまたは無水トルエン中のノル−β−CITおよびトリエチルアミン(46ミリモル)の溶液に、適切な臭化アルキル(0.4ミリモル)およびKI(10mg)を添加する。その混合液を、反応を完了するための薄層クロマトグラフィ(TLC)による臭化アルキルによって、窒素下で1〜24時間還流する。その後、減圧下で溶媒を除去し、そして残渣をシリカゲル・カラム(ヘキサン/エーテル/TEAで溶出して)にかけ、純粋な化合物を得る。実施例10−14は、N−8基のアルキル化反応を記述する。
実施例10 N−フタルイミドプロピル−β−CITの合成
上記プロトコールに従って、トリエチルアミン中のノル−β−CITを臭化フタルイミドプロピルと混合する。生成物N−フタルイミドプロピル−β−CITは、以下の物理特性を示す:融点136−138℃(HCl基);[α]D 20−119.8℃(C、0.31、MeOH)(遊離塩基)。
1H NMR(250MHz、CDCl3)δ7.83(m、2H);7.07(m、2H);7.55(d、J=8.4Hz、2H);7.00(d、d=8.4Hz、2H);3.79(m、1H);3.68(m、1H);3.52(s、3H);3.41(m、1H);2.89(m、2H);2.51(m、3H);2.32(m、3H);2.03(m、2H);1.67(m、5H)。
MS(FAB、NBA):559(27%);445(22%);444(100%);417(27%);分析値(C26H26N2O4I・HCl・H2O;計算値C、51.04;H、4.78;N、4.58;実測値C、50.99;H、4.92;N、4.54。
実施例11 N−((N,N−ジメチル)アセトアミド)−β−CITの合成
上記プロトコールに従って、トリエチルアミン中のノル−β−CITをN,N−ジメチル−ブロモアセトアミドと混合する。生成物N−((N,N−ジメチル)アセトアミド)−β−CITは、以下の物理特性を示す:融点194−196℃;[α]D 20−45.3℃(C、0.3、MeOH)。
1H NMR(250MHz、CDCl3)δ7.58(d、J=8.3Hz、2H);7.00(d、J=8.3Hz、2H);3.70(m、1H);3.45(s、3H);3.12(m、1H);3.11(m、2H);2.90(s、3H);2.55(m、1H);2.18(m、2H);1.65(m、4H);分析(C19H24N2O3I;計算値C、50.12;H、5.31;N、6.15;実測値C、49.88;H、5.60;N、6.04。
実施例12 N−(2,2−ジメトキシエチル−β−CITの合成
上記プロトコールに従って、トリエチルアミン中のノル−β−CITを臭化2,2−ジメトキシエチルと混合する。生成物N−((2,2−ジメトキシエチル)−β−CITは、以下の物理特性を示す:融点126−128℃;[α]D 20−36.6°(C、0.3、MeOH)。
1H NMR(250MHz、CDCl3)δ7.66(d、J=8.3Hz、2H);7.02(d、J=8.3Hz、2H);4.32(t、J=5.2Hz、1H);4.48(m、1H);3.78(m、1H);3.51(s、3H);3.42(m、1H);3.37(s、3H);3.35(s、3H);2.88(m、2H);2.57(td、J=2.7Hz、J=12.1Hz;1H);2.41(m、2H);2.03(m、2H);1.66(m、4H)。
MS(FAB、NBA):461(21%);460(100%、M+H+);459(2%);428(12%);245(23%);分析(C19H26NO4I);計算値C、49.68;H、5.71;N、3.05;実測値C、49.71;H、5.71;N、2.99。
実施例13 N−(カルボメトキシメチル)−β−CITの合成
上記プロトコールに従って、トリエチルアミン中のノル−β−CITを臭化カルボメトキシメチルと混合する。生成物N−(カルボメトキシメチル)−β−CITは、以下の物理特性を示す:融点120−122℃;[α]D 20−58.7°(C、0.3、MeOH)。
1H NMR(250MHz、CDCl3)δ7.58(d、J=8.4Hz、2H);7.02(d、J=8.4Hz、2H);3.74(m、1H);3.68(s、3H);3.51(s、3H);3.58(s、3H);3.45(m、1H);3.14(dd、J=16.5Hz、J=13.3Hz、2H);2.90(m、2H);2.75(t、J=9.8Hz、1H);2.12(m、1H);2.01(m、1H);1.68(m、3H)。
MS(FAB、NBA):445(20%);444(100%、M+H+);443(16%);412(5%);385(9%);384(45%);分析(C18H22NO4I);計算値C、48.77;H、5.00;N、3.18;実測値C、48.63;H、5.05;N、3.12。
実施例14 N−(シクロプロピルメチル)−β−CITの合成
上記プロトコールに従って、トリエチルアミン中のノル−β−CITを臭化シクロプロピルメチルと混合する。生成物N−(シクロプロピルメチル)−β−CITは、以下の物理特性を示す:融点75−77℃;[α]D 20−27.6°(C、0.3、MeOH)。
1H NMR(250MHz、CDCl3)δ7.57(d、J=8.4Hz、2H);7.02(d、J=8.4Hz、2H);3.95(m、1H);3.59(s、3H);3.43(m、1H);3.58(s、3H);2.90(m、2H);2.55(dd、J=12.1Hz、J=2.8Hz、1H);2.39(dd、J=12.3Hz、J=5.3Hz、1H);1.96(m、3H);1.64(m、4H);0.78(m、1H);0.43(m、2H);0.06(m、2H)。
MS(FAB、NBA):427(25%);426(100%、M+H+);425(8%);424(11%);300(8%);分析(C19H23NO2I);計算値C、53.78;H、5.46;N、3.30;実測値C、53.58;H、5.67;N、3.26。
実施例15 N−(3−クロロプロピル)−β−CITの合成
N−(3−ヒドロキシプロピル)ノル−β−CIT(1.8g、4.2ミリモル)を塩化メチレン(150ml)に溶解し、窒素下で氷浴で0℃に冷却する。メタンスルホニルクロリド(580mg、4.4ミリモル)を添加し、次いで2,6−ルチジン(1mL)を添加する。反応混合液を2時間攪拌し、その後2部のメタンスルホニルクロリド(580mg)を加える。混合液を室温にさせ、さらに48時間攪拌する。溶媒を除去し、そしてエーテル/ヘキサン/TEA(50/50/50)で溶出するシリカゲル・カラムで残渣をクロマトグラフィにかけて、1.4gの白色固体を得る。(融点96−98℃)。
1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.58(d、J=8.4Hz、2H);7.00(d、J=8.4Hz、2H);3.75(m、7H);2.95(m、2H);2.57(dd、1H);2.38(t、2H);1.85(m、7H)。
MS(FAB、NBA):495(19%);494(94%);493(33%);492(100%);491(14%);490(7%);412(21%);394(9%);分析(C18H23ClNO2I);計算値C、43.99;H、4.72;N、2.85;実測値C、44.10;H、4.80;N、2.81。
実施例16 N−(3−クロロプロピル)−β−CITの合成
0℃で、トリフェニルホスフィン(148mg、0.55ミリモル)を塩化メチレンに溶解させ、そして臭素(88mg、0.55ミリモル)を滴下する。10分後、N−(3−ヒドロキシプロピル)ノル−β−CIT(215mg、0.5ミリモル)をゆっくりと添加し、30分後、溶媒を減圧下で除去し、そしてエーテルで溶出するシリカゲル・カラムで残渣をクロマトグラフィに通して、42mgの白色固体を得る。
1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.58(d、J=8.4Hz、2H);7.00(d、J=8.4Hz、2H);3.75(m、7H);2.95(m、2H);2.57(dd、1H);2.38(t、2H);1.85(m、7H)。
13C NMR(CDCl3):171.57;136.73;129.33;90.95;63.19;61.16;52.28;50.95;50.17;45.86;42.81;39.26;33.70;31.70;25.79;8.49。
MS(GC/MS):447;384;346;257;217;分析(C18H23BrNO2I);計算値C、48.29;H、5.18;N、3.13;実測値C、48.39;H、5.19;N、3.14。
実施例17 N−(2−ヒドロキシエチル)−β−CITの合成
ノル−β−CIT(5ミリモル)を2−ブロモエチルテトラヒドロピラン(7.5ミリモル)、トリエチルアミン(0.76g)およびヨウ化カリウム(250mg)と一緒にエタノール(30mL)に溶解する。混合液を、16時間窒素下で還流して加熱する。反応が完了する時に、減圧下で溶媒を除去し、そして残渣をヘキサン/エーテル/トリエチルアミン(15/80/5)で溶出するシリカゲル・カラムに残渣通す。生成物を含む画分を収集し、濃縮して、純粋な保護化合物を得る。この化合物を、20時間60℃で、H2O(10mL)、THF(10ml)および酢酸(30mL)で攪拌する。溶媒を除去し、そして残渣をNH4OHで塩基性にし、ジクロロメタンで抽出する。有機相をMgSO4上で乾燥させ、そして濃縮する。ヘキサン/エーテル/トリエチルアミン(10/80/10)で溶出するシリカゲル・カラムで残渣をクロマトグラフィにかける。生成物を含有する画分を収集し、濃縮して、1.3gの生成物を無色の油状物として得る。
1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.58(d、J=8.4Hz、2H);6.99(d、J=8.4Hz、2H);3.50(m、4H);3.49(s、3H);2.94(m、1H);2.88(m、1H);2.63(m、2H);2.42(m、2H);2.05(m、2H);[α]D 20−34.06°(C、0.3、MeOH)。
実施例18 N−[3−(p−トリルスルホニルオキシプロピル)]−2β−カルボメトキシ−3β−(4−ヨードフェニル)ノルトロパンの合成
クロロホルム(15ml)中のN−(3−ヒドロキシプロピル)ノル−β−CIT(150mg、0.35ミリモル)、ピリジン(100mg)、および塩化p−トルエンスルホニル(100mg)の溶液を室温で、4時間攪拌し、水(50ml)で希釈し、そしてクロロホルム(100ml)で抽出する。有機相を減圧下で濃縮する。ヘキサン/エーテル/TEA(10/70/0.1)で溶出するシリカゲル・カラムでのフラッシュ・クロマトグラフィによって、残渣を精製して、51mgの生成物を油状物として得る。収率はおよそ25%である。
1H NMR(CDCl3)δ 1.62−1.80(m、3H)、2.01−2.18(m、3H)、2.45(s、3H)、2.62(m、1H)、2.91(m、1H)、3.43(m、1H)、3.51(s、3H)、3.80(m、1H)、4.36−4.52(m、2H)、6.99−7.58(Abq、4H)、および7.55−7.80(Abq、4H)。元素分析はC25H30NO5IS・1/2H2Oと計算した:C、50.68;H、5.27;N、2.36;実測値C、50.64;H、5.45;N、2.10。
実施例19 N−(2,2−ジフルオロエチル)−2β−カルボメトキシ−3β−(4−ヨードフェニル)ノルトロパンの合成
アセトン(15ml)中のノル−β−CIT(300mg、0.80ミリモル)、1,1−ジフルオロ−2−トリフルオロメタンスルホニルオキシエタン(300mg、1.4ミリモル)、およびトリエチルアミン(1ml)の溶液を室温で、一夜攪拌する。反応混合液を濾過し、そして分離された残渣をトルエンで洗浄する(2x2mL)。混合濾液および洗浄液を減圧下で濃縮する。ヘキサン/エーテル/TEA(10/7/0.1)で溶出するシリカゲル・カラムでのフラッシュ・クロマトグラフィによって、残渣を精製して、160mgの生成物を白色固体として得る。融点113−114℃。収率はおよそ46%である。
1H NMR(CDCl3)δ 1.62−1.80(m、3H)、2.01−2.18(m、3H)、2.53−2.55(m、2H)、2.62(m、1H)、2.91(m、1H)、3.43(m、1H)、3.51(s、3H)、3.80(m、1H)、4.36−4.52(m、1H)、6.99−7.02および7.55−7.58(Abq、4H)。元素分析はC17H20NO2IF 2・1/2H2Oと計算した:C、45.96;H、4.77;N、3.22;実測値C、46.05;H、4.72;N、3.16。
実施例20 N−(3−ヒドロキシプロピル)−2β−カルボメトキシ−3β−(4−ヨードフェニル)トロパンの合成
トルエン(20ml)中のノル−β−CIT(250mg、0.67ミリモル)、3−ブロモプロパノール(300mg、2.13ミリモル)およびトリエチルアミン(0.5ml)の溶液を乾燥窒素雰囲気下で、4時間還流させ、冷却し、濾過する。分離した残渣をトルエン(2x2ml)で洗浄する。混合濾液および洗浄液を減圧下で濃縮する。ヘキサン/エーテル/TEA(10/7/0.1)で溶出するシリカゲル・カラムでのフラッシュ・クロマトグラフィによって、残渣を精製して、168mgの生成物を液体として得る。収率はおよそ58%である。
1H NMR(CDCl3)δ 1.62−1.80(m、5H)、1.98−2.18(m、2H)、2.36−2.42(m、2H)、2.51−2.63(m)、2.90−3.02(m、2H)、3.40[s(広範)、m、1H]、3.70[s(広範)、1H)、4.44−4.59(m、2H)、7.00−7.03および7.57−7.60(Abq、4H)。元素分析はC18H24NO3Fと計算した:C、50.36;H、5.64;N、3.26;実測値C、50.35;H、5.57;N、3.19。
実施例21 N−[3−(メタンスルホニルオキシ)プロピル]−2β−カルボメトキシ−3β−(4−ヨードフェニル)ノルトロパンの合成
クロロホルム(25ml)中のN−(3−ヒドロキシプロピル)ノル−β−CIT(380mg、0.88ミリモル)および2,6−ルチジン(150μl)の溶液に、0℃で、塩化メタンスルホニル(152mg、1.33ミリモル)を添加する。溶液を0℃で2時間攪拌し、その後2番目の部分の塩化メタンスルホニルを添加し、そして攪拌を室温でさらに4時間続ける。溶媒を除去した後、ヘキサン/エーテル/TEA(10/7/0.1)で溶出するシリカゲル・カラムでのフラッシュ・クロマトグラフィによって、残渣を精製して、190mgの生成物を油状物として得る。収率はおよそ40%である。
1H NMR(CDCl3)δ 1.62−180(m、3H)、2.01−2.18(m、3H)、2.45(s、3H)、2.62(m、1H)、2.91(m、1H)、3.04(s、3H)、3.43(m、1H)、3.51(s、3H)、3.80(m、1H)、4.36−4.31(m、2H)および6.99−7.58(ABq、4H)。
元素分析はC19H26NO5IS 1・2H2Oと計算した:C、43.43;H、5.37;N、2.67;実測値C、43.12;H、5.15;N、2.58。
実施例22 N−(2−フタルイミドエチル)−2β−カルボメトキシ−3β−(4−ヨードフェニル)ノルトロパンの合成
ノル−β−CITおよびN−(2−ブロモエチル)フタルイミドから、N−(2−フタルイミドエチル)−2β−カルボメトキシ−3β−(4−ヨードフェニル)−ノルトロパンを製造して、HCl/エーテルでHCl塩に変換される白色固体(45%)を得る。融点160−162℃(HCl塩)。
1H NMR(250MHz、CDCl3)δ:7.83(m、2H)、7.67(m、2H)、7.53(d、J=8.4Hz、2H)、6.94(d、J=8.4Hz、2H)、3.83(m、1H)、3.62(m、3H)、3.09(s、1H)、2.92(m、1H)、2.82(m、1H)、2.54(m、2H)、2.43(m、1H)、2.01(m、2H)、1.72(m、3H)、1.52(m、2H)。元素分析(C25H25N2IO4・HCl・2.5H2O):CHN。
実施例23 N−(4−フタルイミドブチル)−2β−カルボメトキシ−3β−(4−ヨードフェニル)ノルトロパンの合成
ノル−β−CITおよびN−(2−ブロモブチル)フタルイミドから、N−(4−フタルイミドブチル)−2β−カルボメトキシ−3β−(4−ヨードフェニル)−ノルトロパンを製造して、無色油状物を得ることができる(69%)。この油状物は、HCl/エーテルでHCl塩に変換され得る。融点151−153℃(HCl塩)。1H NMR(250MHz、CDCl3)δ:7.85(m、2H)、7.71(m、2H)、7.54(d、J=8.4Hz、2H)、6.98(d、J=8.4Hz、2H)、3.70(m、3H)、3.42(m、4H)、2.88(m、2H)、2.50(m、1H)、2.26(m、1H)、1.88(m、4H)、1.68(m、4H)、1.42(m、2H)。元素分析(C27H29N2IO4・HCl・2.5H2O):CHN。
実施例24 N−(5−フタルイミドペンチル−2β−カルボメトキシ−3β−(4−ヨードフェニル)ノルトロパンの合成
ノル−β−CITおよびN−(5−ブロモペンチル)フタルイミドから、N−(5−フタルイミドペンチル−2β−カルボメトキシ−3β−(4−ヨードフェニル)ノルトロパンを製造して、HCl/エーテルでそのHCl塩に変換されうる白色固体(45%)を得る。融点78−80℃(HCl塩)。[α]D 20−66.3°(C、0.15、MeOH)。1H NMR(250MHz、CDCl3)δ:7.83(m、2H)、7.70(m、2H)、7.55(d、J=8.4Hz、2H)、7.00(d、J=8.4Hz、2H)、3.70(m、3H)、3.42(m、4H)、2.88(m、2H)、2.50(m、1H)、2.26(m、1H)、1.88(m、4H)、1.68(m、4H)、1.42(m、4H)。元素分析(C28H31N2ClIO 4・HCl・2.5H2O):CHN。
実施例25 N−(8−フタルイミドオクチル−2β−カルボメトキシ−3β−(4−ヨードフェニル)ノルトロパンの合成
ノル−β−CITおよびN−(8−ブロモオクチル)フタルイミドからN−(8−フタルイミドオクチル)−2β−カルボメトキシ−3β−(4−ヨードフェニル)ノルトロパンを製造して、無色油状物(59%)を得る。1H NMR(250MHz、CDCl3)δ:7.84(m、2H)、7.70(m、2H)、7.56(d、J=8.4Hz、2H)、7.01(d、J=8.4Hz、2H)、3.66(m、3H)、3.46(s、3H)、3.37(m、1H)、2.87(m、2H)、2.52(m、1H)、2.20(m、2H)、2.04(m、2H)、1.66(m、6H)、1.29(m、9H)。元素分析(C31H36N2IO4):CHN。
N−フタルイミドプロピル−β−CIT(実施例10参照)を以下のとおりに分析した。試験薬の保存溶液(1mM)を95%エタノール/DMSO(1/1、v/v)中で製造し、大過剰量の各アッセイ緩衝液で希釈して使用するまで−5℃で保存した。Neumeyerら、J.Med.Chem.37、1558−1561(1991年)によって報告された方法に従って6つの濃度で、2重に、Na+(120nM)およびMg2+(4mM)を含有するトリス−クエン酸緩衝液(pH7.4)中のラット脳線状体(DAγアッセイについて)、またはNa+(120nM)およびK+(5mM)を含有する50mMトリス−HCl緩衝液(pH7.4)中の前頭頭頂の大脳脂質(5−HTγおよびNEγについて)のホモジネート物の粗メンブラン画分で薬剤を試験し、その全ては、ここで資料によって組込まれる。DAγアッセイについて、放射性リガンドは、0.4nMの試験濃度(L)で[3H]GBR−12935(13Ci/ミリモル、Kd=1.0nM)であり、そして含まれた30μMメチルフェニデートと一緒にまたはなしに、4℃で45分間インキュベートして、非特異的結合の範囲を限定した。これまたは代替的対照薬と結合した結合の非特異的結合の総数の平均20−25%は、それらの実験で決定されたIC50値のおよそ200倍で含んだ(GBR−13069、100nM;マチンドール、1μM;ノミフェンシル、10μM)。5−HTγアッセイについては、L=0.2nM[3H]パロキセチン(20Ci/ミリモル;Kd=0.15nM)は、Na+(120nM)およびK+(5mM)を含有する50mMトリス−HCl緩衝液(pH7.4)中で20℃で、60分間、対照薬としてフルオキセチンを用いてアッセイした。NEγアッセイについては、L=0.8nM[3H]ニソキシチン(50Ci/ミリモル;KJ=0.8nM)は、Na+(300nM)を含有する50mMトリス−HCl緩衝液(pH7.4)中で4℃で、180分間、対照薬として2μMデシプラミンを用いてインキュベートした。分析の結果を表2に示す。
表2で示したとおり、R位置に3−フタルイミドプロピル基を有する誘導体は、β−CITおよびCFTに対するアフィニティの間にあるドーパミン運搬体に対する中程度のアフィニティを示す。さらに、3−フタルイミドプロピル誘導体のアフィニティは、セロトニン運搬体に対するβ−CITとしての同様のアフィニティを示した。対照的に、CFTは、β−CITまたは3−フタルイミドプロピル誘導体のいずれかよりも、セロトニン運搬体に対して比較的低いアフィニティを示す。さらに、3−フタルイミドプロピル誘導体は、ドーパミン運搬体より高いセロトニン選択性を示す。したがって、実施例10および22−25で記載されたフタルイミドアルキル化合物のような高度に選択的なセロトニン輸送体剤は、セロトニンニューロンについての有用な脳造影リガンドである。
ノル放射性中間体の放射性標識化合物の製造
一般に、N−8でその部分に付着した脱離基は、18Fのような放射性核種によって置換される能力がある。この反応の化学は、溶媒中に溶解された活性化前駆体への[18F]フルオライドの求核置換に基づいている。
一般に、前駆体は、N−8に付着した部分に脱離基を含むN-置換β−CIT誘導体である。脱離基は、メシレート、またはトシレートのような他のスルホン酸エステル、トリフレート、またはハロゲン(イオダイド、ブロミド、クロライド)であるのが好ましいが、他の脱離基も使用できる。反応に使用された溶媒は、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジン、ヘキサメチルリン酸トリアミドなどのような無水、極性、非プロトン性溶媒であるのが好ましい。
放射性同位体は、分単位の量で発生され、そして特にその化学反応では一般に溶媒に溶解するために補助剤を必要とする。可溶化剤は、形態M+X-を取る放射性核種を可溶化する能力のある任意の剤でありうる。M+は、カリウムの錯体であって、4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサンまたはNa+、Ce+、Ru+のようなアルカリ金属イオン、またはテトラメチルアンモニウムのようなテトラアルキルアンモニウム、または4級アミン基で官能化されたイオン交換樹脂であるのが好ましい。X-は、カーボネート、ビカーボネート、ヒドロキシドまたはフルメートであるのが好ましい。しかし、他の対抗イオンも使用できる。
代替例で、[123I]−ノル−β−CITのような放射性標識前駆体化合物は、上述のとおりに合成できる。この中間体は、フタルイミドアルキル化合物のようなアルキル化剤と混合して、実施例10および22−25で記載された非放射性標識化合物に類似する放射性標識N−(フタルイミドアルキル)−2β−カルボメトキシ−3β−(4−ヨードフェニル)ノルトロパン類を製造することができる。
実施例26 N−(3−メシルオキシプロピル)−N−ノル−β−CITからの[ 18 F]−8−(3−フルオロプロピル)−2β−CITの製造
[18F]フッ化物イオン(0.5mL)の水溶液を、5mLの許容量を有する硼珪酸ガラス容器中の4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(10mg)および炭酸カリウム(1mg)と混合する。その容器を、100℃に温度調節された油浴に部分的に浸け、そして溶液を窒素流を使用して乾燥するまで濃縮する。アリコート量の無水アセトニトリル(1mL)を反応容器に添加し、そして窒素流下で濃縮させる。この添加/濃縮段階を2回行う。2回目のアリコートの濃縮後、容器の加熱を、およそ1分間続ける。
つぎに、容器を油浴から上げる。残渣に、無水アセトニトリル(1mL)中のN−(3−メシルオキシプロピル)−N−ノル−β−CIT(2mg、実施例21参照)の溶液を添加する。容器を再度油浴に浸けて、その結果溶媒は、穏やかに還流に達する。およそ5分間加熱を続け、そしてその後容器を室温に冷却する。
反応混合物を、窒素の流れの下で乾固近くまで濃縮する。残渣を3:1メタノール−水(0.5mL)に溶解させ、そしてオクタデシル官能化シリカを充填した10x250mmカラムに適した高速液体クロマトグラフィに注入し、4mL/分で、3:1メタノール−水で抽出する。0.5分間隔で、浸出物を試験管に採取する。N-(3−[18F]フルオロフェニル)−N−ノル−β−CITを含む画分を混合し、乾固するまで濃縮し、そして5重量%USPエタノールおよび0.1mML−アスコルビン酸を含有するUSP塩化ナトリウム注入物に再度溶解させる。
他の修飾および補足は、当業者に請求された発明の概念および範囲から逸脱することなしに生じる。したがって、上記説明は、以下の請求項に示される場合を除き本発明を限定することを意味しない。
Claims (5)
- モノアミン再取込み部位をマッピングするための放射性標識したニューロプローブであって、かかる放射性標識したニューロプローブは次の構造式を持つ:
ここで、R=アリール、置換されたアリール、複素環式基、CO(CH2)nY、(CH2)nCHF2、(CH2)nYおよびCO(CH2)ncyclo(CH2)m;
Y=Cl、Br、I、複素環式基、CO2H、CO2R3、CO2NR3R4、OH(n≠2の場合)、OR3、CH(OR3)2、CR3(OR4)2、OCOR3、OSO2R3、OCONR3R4、OCOOR3、CONR3R4、NR3R4、NR3COR4、NR3CO2R4、NR3CONR4R5、NCS、NCO;
R3、R4およびR5=アルキル、置換されたアルキル、アルケニル、置換されたアルケニル、アリール、置換されたアリール、あるいは複素環式基;
m=3〜8およびn=1〜6;
R’=CwH2w+1で、w=0〜6であり、Cは炭素の同位体1を含む;
X=Clの同位体、Brの同位体、Fの同位体、Iの同位体、あるいはSn(R”1、R”2、R”3);
R”1=CpH2p+1基でp=1〜6、あるいはアリール基;
R”2=CpH2p+1基でp=1〜6、あるいはアリール基;
R”3=CpH2p+1基でp=1〜6、あるいはアリール基。 - Iが、123I、125Iおよび131Iから成るグループから選択される、請求項1の放射性標識ニューロプローブ。
- モノアミン再取込み部位をマッピングするための放射性標識したニューロプローブを調製するためのキットであって、かかるキットは次の構造式を持つ前駆物質を含む:
ここで、R=アリール、置換されたアリール、複素環式基、CO(CH2)nY、(CH2)nCHF2、(CH2)nYおよびCO(CH2)ncyclo(CH2)m;
Y=Cl、Br、I、複素環式基、CO2H、CO2R3、CO2NR3R4、OH(n≠2の場合)、OR3、CH(OR3)2、CR3(OR4)2、OCOR3、OSO2R3、OCONR3R4、OCOOR3、CONR3R4、NR3R4、NR3COR4、NR3CO2R4、NR3CONR4R5、NCS、NCO;
R3、R4およびR5=アルキル、置換されたアルキル、アルケニル、置換されたアルケニル、アリール、置換されたアリール、あるいは複素環式基;
m=3〜8およびn=1〜6;
R’=CwH2w+1で、w=0〜6であり、Cは炭素の同位体1を含む;
X=Clの同位体、Brの同位体、Fの同位体、Iの同位体、あるいはSn(R”1、R”2、R”3);
R”1=CpH2p+1基でp=1〜6、あるいはアリール基;
R”2=CpH2p+1基でp=1〜6、あるいはアリール基;
R”3=CpH2p+1基でp=1〜6、あるいはアリール基。 - 該前駆物質を放射性同位元素源の存在下で反応させる、請求項3のキット。
- 放射性同位元素源がヨウ素の放射性同位元素の塩の溶液であり、且つ酸化剤の存在下で反応が起こる、請求項4のキット。
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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