JP3729892B2 - 内燃機関により駆動される車両の制御装置 - Google Patents

内燃機関により駆動される車両の制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、内燃機関により駆動される車両の制御装置に関し、特に機関に供給する混合気の空燃比及び/又は車両の自動変速機を制御する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
機関始動時に冷却水温に応じて供給燃料量を増量する制御や、スロットル弁をバイパスする通路を介して供給する2次空気量を冷却水温に応じて制御する技術は従来より知られている。また、始動中に機関回転数が上昇した場合や高地で空気密度が低い場合には、点火プラグのくすぶりを考慮して始動時の燃料供給量を減量する技術も従来より知られている。
【0003】
さらに、始動直後においては、冷却水温に応じて供給燃料量の初期値を設定し、時間経過に伴って減少させるようにした制御方法が従来より知られている(特開昭59−46329号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の機関始動時又は始動直後の制御手法では、低温での始動→機関停止を繰り返した場合や、低温で運転を開始した後、暖機が完了する前に運転を終了するようなことを繰り返した場合には、点火プラグにカーボンが堆積し、運転者が気づかないうちに点火プラグのくすぶり状態を悪化させ、排気ガス特性を悪化させたり、機関排気系の触媒装置の性能劣化を早める等の問題があった。
【0005】
本発明はこの点に着目してなされたものであり、点火プラグのくすぶり状態の悪化を防止し、良好な排気ガス特性及び触媒性能を長期間に亘って維持することを可能にする車両の制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、内燃機関及び自動変速機を備え、前記機関により駆動される車両の制御装置において、前記機関の運転状態を記憶する運転状態記憶手段と、該運転状態記憶手段の記憶内容により過去に亘って平均化された機関温度算出する機関暖機状態算出手段と、前記過去に亘って平均化された機関温度に応じて前記機関及び前記自動変速機の少なくとも一方の制御パラメータを設定する制御手段とを設けるようにしたものである。
【0007】
また、前記過去に亘って平均化された機関温度は、過去の機関温度の漸化式で表されることが望ましい。
【0008】
また、前記制御パラメータは、前記機関に供給する燃料量あるいは前記機関の吸入空気量とすることが望ましい。
【0009】
また、前記制御パラメータは前記自動変速機の変速特性とすることが望ましい。
【0010】
【作用】
本発明の車両の制御装置によれば、機関の運転状態が記憶され、その記憶内容により過去に亘って平均化された機関温度算出され、過去に亘って平均化された機関温度に応じて機関及び自動変速機の少なくとも一方の制御パラメータが設定される。
【0011】
【実施例】
以下本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0012】
図1は本発明の一実施例に係る車両に搭載された内燃機関(以下「エンジン」という)及びその制御装置の全体の構成図であり、エンジン1は図示しない変速機を介して当該車両の駆動輪を駆動するように構成されている。
【0013】
エンジン1の吸気管2の途中にはスロットル弁3が配されている。スロットル弁3は、例えばモータからなる電動アクチュエータ(以下「スロットルアクチュエータ」という)20に機械的に接続され、スロットルアクチュエータ20により駆動可能に構成されている。スロットルアクチュエータ20は、電子コントロールユニット(以下「ECU」という)5に電気的に接続されており、ECU5はスロットルアクチュエータ20を介してスロットル弁3の開度を制御する。スロットル弁3にはスロットル弁開度(θTH)センサ4が連結されており、当該スロットル弁3の開度に応じた電気信号を出力してECU5に供給する。
【0014】
燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁3との間且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側に各気筒毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃料ポンプに接続されていると共にECU5に電気的に接続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射弁6の開弁時間が制御される。
【0015】
一方、スロットル弁3の直ぐ下流には管7を介して吸気管内絶対圧(PBA)センサ8が設けられており、この絶対圧センサ8により電気信号に変換された絶対圧信号は前記ECU5に供給される。また、その下流には吸気温(TA)センサ9が取付けられており、吸気温TAを検出して対応する電気信号を出力してECU5に供給する。
【0016】
エンジン1の本体に装着されたエンジン水温(TW)センサ10はサーミスタ等から成り、エンジン水温(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を出力してECU5に供給する。
【0017】
エンジン1の図示しないカム軸周囲又はクランク軸周囲には、エンジン回転数(NE)センサ12及び気筒判別(CYL)センサ13が取り付けられている。エンジン回転数センサ12は、エンジン1の各気筒の吸入行程開始時の上死点(TDC)に関し所定クランク角度前のクランク角度位置で(4気筒エンジンではクランク角180゜毎に)TDC信号パルスを出力し、気筒判別センサ13は、特定の気筒の所定クランク角度位置で気筒判別信号パルスを出力するものであり、これらの各信号パルスはECU5に供給される。
【0018】
エンジン1の各気筒には点火プラグ19が設けられ、ディストリビュータ18を介してECU5に接続されている。また、本実施例では、変速機は自動変速機であり、そのシフト位置(ギヤ比)を変更するための変速アクチュエータ21がECU5に接続されている。
【0019】
三元触媒15はエンジン1の排気管14に配置されており、排気ガス中のHC,CO,NOx等の成分の浄化を行う。排気管14の三元触媒15の上流側には、空燃比センサとしての酸素濃度センサ16(以下「O2センサ16」という)が装着されており、このO2センサ16は排気ガス中の酸素濃度を検出し、その検出値に応じた電気信号を出力しECU5に供給する。
【0020】
ECU5には、さらに当該車両のアクセルペダルの踏み込み量ACC(以下「アクセル開度」という)を検出するアクセル開度センサ22、大気圧PAを検出する大気圧センサ23及び車速Vを検出する車速センサ24が接続されており、これらのセンサの検出信号がECU5に供給される。
【0021】
ECU5は各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路5a、中央演算処理回路(以下「CPU」という)5b、CPU5bで実行される各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶手段5c、前記燃料噴射弁6、点火プラグ19、スロットルアクチュエータ20及び変速アクチュエータ21に駆動信号を供給する出力回路5d等から構成される。
【0022】
CPU5bは上述の各種エンジンパラメータ信号に基づいて、燃料噴射弁6の開弁時間(燃料噴射時間)TOUT、点火時期、スロットル弁開度指令値θTHCMD、シフト位置を演算し、その演算結果に応じた駆動信号を出力する。以下に述べる各処理はいずれもCPU5bで実行される。
【0023】
図2は、燃料噴射時間TOUTを算出する処理のフローチャートであり、本処理はTDC信号パルスの発生毎にこれと同期して実行される。
【0024】
先ずステップS1では、検出したエンジン水温TWの平均値TWAVEを下記式(1)により算出する。
【0025】
Figure 0003729892
ここで、(n),(n−1)は、それぞれ今回値及び前回値を示すために付加したものであり、Aは例えば10000Hに設定される所定値、KTWAVEは、1からAの間の値に設定されるなまし係数である。
【0026】
次いで、前回運転時(前回イグニッションスイッチがオフされる直前の)のエンジン水温平均値(以下「過去平均水温」という)TWAVEOLDに応じて図4(a)に示すKTWOLD1テーブルを検索し、暖機状態補正係数KTWOLDの基本値KTWOLD1を算出する(ステップS2)。KTWOLD1テーブルは、TWAVEOLD値が増加するほど、KTWOLD1値が増加する傾向に設定されている。
【0027】
続くステップS3では、ステップS1で算出した平均水温TWAVEに応じて図4(b)に示すKTWRETテーブルを検索し、戻し係数KTWRETを算出する。KTWRETテーブルは、TWAVE値が所定値TWAVE1より大きくなると1.0より大きくなるように設定されている。
【0028】
ステップS4では、次式(2)により、暖機状態補正係数KTWOLDを算出する。
【0029】
KTWOLD=KTWOLD1×KTWRET …(2)
これにより、過去平均水温TWAEOLDが低いときでも現在の水温が高いときは、KTWOLD1値は増加方向に補正される。
【0030】
続くステップS5では、式(2)により算出したKTWOLD値が1.0より大きいか否かを判別し、KTWOLD≦1.0であるときは直ちに、またKTWOLD>1.0であるときはKTWOLD=1.0として、ステップS7に進む。
【0031】
ステップS7では、次式(3)により燃料噴射時間TOUTを算出する。
【0032】
TOUT=TIMAP×KTWOLD×K1+K2 …(3)
ここに、TIMAPは基本燃料量、具体的にはエンジン回転数NEと吸気管内絶対圧PBAとに応じて決定される基本燃料噴射時間であり、このTIMAP値を決定するためのマップが記憶手段5cに記憶されている。
【0033】
K1及びK2は夫々各種エンジンパラメータ信号に応じて演算される他の補正係数(例えばエンジン水温TWの応じて設定される水温増量係数KTW、始動終了時のエンジン水温TWに応じて初期値が設定され、その後の時間経過に伴って漸減される始動後補正係数KASTなど)の積及び補正変数の和であり、エンジン運転状態に応じた燃費特性、エンジン加速特性等の諸特性の最適化が図られるような値に設定される。
【0034】
図3は、平均水温TWAVEの記憶を行う処理のフローチャートであり、ステップS11では、イグニッションスイッチがオフされたか否かを判別し、オフされていなければ直ちに本処理を終了する。オフされたときは、平均水温TWAVEを過去平均水温TWAVEOLDとし(ステップS12)、他のパワーダウン処理を実行して(ステップS13)、本処理を終了する。なお、過去平均水温TWAVEOLDは、バッテリによりバックアップされたRAMに格納する。
【0035】
以上のように図2、3の処理により、イグニッションスイッチが前回オフされたときのエンジン水温TWの平均値TWAVEを過去平均水温TWAVEOLDとして記憶し、TWAVEOLD値が低いほど、供給燃料量を減少させるようにしたので、点火プラグのくすぶり状態の悪化を防止し、良好な排気ガス特性及び触媒性能を長期間に亘って維持することができる。
【0036】
図5は、スロットル弁3の開度の制御処理のフローチャートである。
【0037】
先ずステップS21では、アクセル開度ACCが低開度か否かを判別し、低開度でないときは、アクセル開度ACCに応じてスロットル弁開度指令値θTHCMDを設定し(ステップS22)、そのスロットル弁開度指令値θTHCMDに応じてスロットル弁3を駆動する(ステップS34)。
【0038】
アクセル開度ACCが低開度であるときは、図2の処理で算出した暖機状態補正係数KTWOLDに応じて図6(a)に示すKTHBASETWテーブルを検索し、空気増量補正係数KTHBASETWを算出する(ステップS23)。KTHBASETWテーブルは、暖機状態補正係数KTWOLDが減少するほど増加するような傾向で設定されている。
【0039】
ついで、エンジン水温TWに応じて図6(b)に示すθTHBASEテーブルを検索し、スロットル弁開度指令値の基本値θTHBASEを算出する(ステップS24)。θTHBASEテーブルは、エンジン水温TWが上昇するほどθTHBASE値が減少するように設定されている。続くステップS25では、次式(4)により、基本値θTHBASEを補正する。
【0040】
θTHBASE=θTHBASE×KTHBASETW …(4)
次にステップS26でエンジン水温TWに応じて図6(c)に示すNEOBJテーブルを検索し、目標エンジン回転数NEOBJを算出する。NEOBJテーブルは、エンジン水温TWが上昇するほどNEOBJ値が減少するように設定されている。そして、ステップS26で算出したNEOBJ値を次式(5)により補正する(ステップS27)。
【0041】
NEOBJ=NEOBJ×KTHBASETW …(5)
続くステップS28では、エンジン回転数NEが目標回転数NEOBJとなるようにスロットル弁開度指令値θTHCMDを決定する処理を行う。即ち、先ず目標回転数NEOBJと検出したエンジン回転数NEとの偏差ΔNE(=NEOBJ−NE)及び検出したエンジン回転数NEの変化量ΔDNE(=NE(n−1)−NE(n))を算出し、これらの算出値を下記式(6)〜(9)に適用して、比例項FBP(n)、積分項FBI(n)及び微分項FBD(n)を算出し、これらの和としてフィードバック補正項NFB算出する。
【0042】
FBP(n)=ΔNE×KNEP …(6)
FBI(n)=ΔNE×KNEI+FBI(n−1) …(7)
FBD(n)=ΔDNE×KNED …(8)
NFB=FBP(n)+FBI(n)+FBD(n) …(9)
ここで、KNEP,KNEI及びKNEDは、それぞれ所定値に設定される比例ゲイン、積分ゲイン及び微分ゲインである。
【0043】
そして、次式(10)により基本値θTHBASEを補正してスロットル弁開度指令値θTHCMDを算出する。
【0044】
θTHCMD=θTHBASE+NFB …(10)
続くステップS29では、車速Vが低車速か(比較的小さい所定車速より低いか)否かを判別し、低車速のときは直ちに前記ステップS34に進む。低車速でないときは、エンジン回転数NEが所定回転数NDEC(例えば1200rpm)より高いか否かを判別し(ステップS30)、NE≦NDECであるときは、直ちに前記ステップS34に進む。
【0045】
ステップS30でNE>NDECであるときは、エンジン回転数NEに応じて図6(d)に示すθTHLテーブルを検索し、所定下限開度θTHLを算出する(ステップS31)。そして、ステップS28で算出したスロットル弁開度指令値θTHCMDが所定下限開度θTHLより大きいか否かを判別し(ステップS32)、θTHCMD>θTHLであるときは直ちに、またθTHCMD≦θTHLであるときは、θTHCMD=θTHLとして(ステップS33)、前記ステップS34に進む。
【0046】
以上のように図5の処理により、過去平均水温TWAVEOLDが低いほど小さな値に設定される暖機状態補正係数KTWOLDに応じて空気増量補正係数KTHBASETWを設定し、過去平均水温TWAVEOLDが低いほどスロットル弁開度指令値θTHCMDが大きくなるようにしたので、点火プラグのくすぶり状態の悪化を防止し、良好な排気ガス特性及び触媒性能を長期間に亘って維持することができる。
【0047】
図7は、自動変速機のシフト位置を制御する処理のフローチャートである。
【0048】
先ずステップS41では、暖機状態補正係数KTWOLDに応じて図8(a)に示すKATVTWテーブルを検索し、車速補正係数KATVTWを算出する。KATVTWテーブルは、KTWOLD値が1.0より小さくなるほどKATVTW値が減少する傾向に設定されている。
次いで、次式(11)により検出した車速Vに車速補正係数KATVTWを乗算して補正車速VCRを算出する(ステップS42)。
【0049】
VCR=V×KATVTW …(11)
これにより、補正車速VCRは、過去平均水温TWAVEOLDが低いほど、より低い値となる。
【0050】
そして、検出したスロットル弁開度θTH及び補正車速VCRに応じて、図8(b)に示すシフト位置マップを検索し、自動変速機のシフト位置を決定し(ステップS43)、該決定したシフト位置となるように変速アクチュエータ21を駆動する(ステップS44)。なお、この際シフト位置の変更に伴うトルクショック低減のための処理を行う。
【0051】
シフト位置は、θTH値とVCR値とによって決まるマップ上の座標が、図8(b)の領域Aにあるとき1速とされ、同様に領域B,C,Dにあるとき、それぞれ2速、3速、4速とされる。なお、シフト位置マップは、スロットル弁開度θTHと補正車速VCRに代えて、アクセル開度ACCと補正車速VCRに応じて設定してもよい。
【0052】
以上のようにシフト位置の決定に補正車速VCRを用いることにより、過去平均水温TWAVEOLDが低いときは、実車速Vを用いるより低速ギヤが選択され、エンジン回転数NEが高めに設定されるので、点火プラグのくすぶり状態の悪化を防止し、良好な排気ガス特性及び触媒性能を長期間に亘って維持することができる。
【0053】
次に本発明の第2の実施例を図9〜図15を参照して説明する。
【0054】
図9は本実施例にかかる始動モード累積時間算出処理のフローチャートであり、本処理は所定時間(例えば200msec)毎に実行される。本処理は、始動モード、即ちクランキングの実行時間を累積(積算)する処理である。
【0055】
先ずステップS51では、始動モード(クランキング中)か否かを判別する。この判別は例えば図10(a)に示すように行う。即ち、エンジン回転数NEがクランキング判定値NSTR(例えば450rpm)以下のとき始動モードと判定し(ステップS71、S72)、NE>NSTRであるときは始動モードでないと判定する(ステップS73)。そして、始動モードと判定したときは、図13の処理で用いるAT制御用始動悪化補正係数KPLGATを、図11の処理で前回運転時に算出した始動悪化補正係数KPLG(最終値)に設定する(ステップS72)。
【0056】
ステップS51で始動モードのときは、エンジン1が完爆状態に達したことを「1」で示す完爆フラグFTSTRTを「0」とするとともに、加算項DTSTRTを第1の所定値DTSTRTHに設定する(ステップS52)。次いで次式(12)によりクランキング累積時間TSTRT(n)を算出する(ステップS56)。
【0057】
TSTRT(n)=TSTRT(n−1)+DTSTRT …(12)
そして、TSTRT(n)値が16進数のFF(FFH)より大きいか否かを判別し(ステップS57)、TSTRT(n)≦FFHであるときは直ちに、またTSTRT(n)>FFHであるときは、オーバフローフラグFTSTRTOVを「1」に設定して(ステップS58)、本処理を終了する。
【0058】
ステップS51で始動モードでないときは、ステップS53に進み、完爆フラグFTSTRTが「1」か否かを判別し、FTSTRT=0であるときは、エンジン回転数NEが完爆判定値NSTRHより高いか否かを判別する(ステップS54)。その結果NE≦NSTRHであるときは、ステップS55に進み、加算項DTSTRTに第1の所定値DTSTRTHより小さい第2の所定値DTSTRTLを設定して、前記ステップS56に進む。
【0059】
ステップS53又はS54の答が肯定(YES)のとき、即ちFTSTRT=1又はNE>NSTRHであるときは、ステップS59に進み、オーバフローフラグFTSTRTOVが「1」か否かを判別する。そして、FTSTRTOV=0であるときは直ちに、またFTSTRTOV=1であるときは、累積時間TSTRT(n)=FFHとして(ステップS60)、ステップS61に進む。
【0060】
ステップS61では、次式(13)により累積時間TSTRT(n)の減算修正を行う。
【0061】
TSTRT(n)=TSTRT(n−1)−DTSTRH …(13)
次いで、完爆フラグFTSTRTを「1」に設定するとともにオーバフローフラグFTSTRTOVを「0」に設定して(ステップS62)、本処理を終了する。
【0062】
本処理によりクランキング累積時間TSTRTが算出され、完爆後は減算修正される。したがって、完爆後の運転時間が長ければ累積時間TSTRTは0となる。なお、TSTRT(n)の初期値は、前回運転時に算出した最終値であってバックアップRAMに格納していたものであり、始動→エンジン停止を繰り返したような場合には、TSTRT(n)値は増加する。
【0063】
図10(b)は、エンジンストール(エンスト)の判断を行う処理のフローチャートであり、本処理は優先度の高い処理が実行されていないバックグラウンドにおいて実行される。
【0064】
ステップS81では、TDC信号が発生したか否かを判別し、発生していなければ直ちに、また発生したときはダウンカウントタイマTENSTに所定時間tENST(例えば1.5秒)を設定して、ステップS83に進む。
【0065】
ステップS83では、タイマTENSTの値が0か否かを判別し、TENST>0であるときは、エンストしていないと判定してエンストフラグFENSTを「0」に設定する(ステップS84)一方、TENST=0となったときは、エンストと判断して、始動モードをリセットするとともにエンストフラグFENSTを「1」に設定する。
【0066】
図11は、燃料噴射量TOUTを算出する処理のフローチャートであり、本処理はTDC信号パルスの発生毎にこれと同期して実行される。
【0067】
先ずステップS91では、エンジン水温TWに応じて図12(a)に示すTSTRTBテーブルを検索し、クランキング時間の基準値TSTRTBを算出する。TSTRTBテーブルは、エンジン水温TWが上昇するほどTSTRTB値が減少する傾向に設定されているが、高水温領域では逆の傾向に設定されている。次いで大気圧PAに応じて図12(b)に示すKPASTRテーブルを検索し、大気圧補正係数KPASTRを算出する。KPASTRテーブルは、大気圧PAが低下するほど、KPASTR値が増加する傾向に設定されている。
【0068】
続くステップS93では、下記式(14)により基準値TSTRTBを補正するとともに、下記式(15)により図9の処理で算出したクランキング累積時間TSTRT(n)と大気圧補正後の基準値TSTRTBとの偏差DSTRTXを算出する。
【0069】
TSTRTB=TSTRTB×KPASTR …(14)
DSTRTX=TSTRT(n)−TSTRTB …(15)
次いで偏差DSTRTXに応じて図12(c)に示すKPLGテーブルを検索し、始動悪化補正係数KPLGを算出する。KPLGテーブルは、DSTRTX値が増加するほどKPLG値が減少する傾向に設定されている(ステップS94)。そして、次式(16)により燃料噴射時間TOUTを算出して(ステップS95)、本処理を終了する。
【0070】
TOUT=TIMAP×KPLG×K1+K2 …(16)
ここで、TIMAP,K1,K2は、前記式(3)と同一である。
【0071】
以上のように図11の処理により、クランキング累積時間TSTRが基準値TSTRTBより長くなるほど、始動悪化補正係数KPLGを小さな値に設定し、供給燃料量を減少させるようにしたので、点火プラグのくすぶり状態の悪化を防止し、良好な排気ガス特性及び触媒性能を長期間に亘って維持することができる。
【0072】
図13は、本実施例におけるスロットル制御処理のフローチャートであり、図5に示す第1の実施例のステップS23をステップS23aに代えたものである。これ以外の点は、図5の処理と同一である。
【0073】
ステップS23aでは、始動悪化補正係数KPLGに応じて図15(a)に示すKTHBASETWテーブルを検索し、空気増量補正係数KTHBASETWを算出する。KTHBASETWテーブルは、KPLG値が減少するほど、KTHBASETW値が増加する傾向に設定されている。そして、図5の処理と同様に、空気増量補正係数KTHBASETWによりスロットル弁開度指令値の基本値θTHBASEを補正して、スロットル弁開度指令値θTHCMDを算出する。
【0074】
以上のように図13の処理により、クランキング累積時間TSTRTが長いほど小さな値に設定される始動悪化補正係数KPLGに応じて空気増量補正係数KTHBASETWを設定し、クランキング累積時間TSTRTが長いほどスロットル弁開度指令値θTHCMDが大きくなるようにしたので、点火プラグのくすぶり状態の悪化を防止し、良好な排気ガス特性及び触媒性能を長期間に亘って維持することができる。
【0075】
図14は、本実施例における自動変速機のシフト位置を制御する処理のフローチャートであり、図7に示す第1の実施例のステップS41をステップS41aに代えたものである。これ以外の点は、図7の処理と同一である。
【0076】
ステップS41aでは、先ずエンジン水温TWに応じて図15(b)に示すKATVTWテーブルを検索し、車速補正係数の上限値KATVTWH(同図に実線で示す)及び下限値KATVTWL(同図に破線で示す)を算出する。そして、図10(a)の処理で設定したAT制御用始動悪化補正係数KPLGATに応じて、KPLGAT値が小さいほどKATVTW値が小さくなるように補間演算を行う。なお、図15(b)においてエンジン水温TWの高温領域では上限値KATVTWHと下限値KATVTWLとが一致しており、補間演算は行わない。
【0077】
そして、図7の処理と同様に車速補正係数KATVTWにより補正した補正車速VCRを用いてシフト位置を決定する。
【0078】
図14の処理では、現在のエンジン水温TWが低いとき及び/又はKPLGAT値が小さいときは、実車速Vを用いるより低速ギヤが選択され、エンジン回転数NEが高めに設定されるので、点火プラグのくすぶり状態の悪化を防止し、良好な排気ガス特性及び触媒性能を長期間に亘って維持することができる。
【0079】
なお、上述した各実施例では、過去平均水温TWAVEOLDが低いとき又はクランキング累積時間TSTRTが長いときは、燃料噴射時間TOUTの補正、スロットル弁開度指令値θTHCMDの補正及び自動変速機のシフト位置の補正(補正車速を用いたシフト位置の選択)のすべてを行うようにしたが、これらの補正のいずれか1つ又はいずれか2つの組合せを実行するようにしてもよい。
【0080】
また、上述した実施例は自動変速機を備えた車両の場合について説明したが、供給燃料量やスロットル弁開度(吸入空気量)の制御は、エンジンの制御であり、手動変速機の車両にも適用しうるものである。また、スロットル弁開度の制御に代えて、又はこれとともに、スロットル弁をバイパスして供給する2次空気量を、過去平均水温が低いほど、又はクランキング累積時間TSTRTが長いほど、増加させるように制御してもよい。
【0081】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の車両の制御装置によれば、機関の運転状態が記憶され、その記憶内容により過去に亘って平均化された機関温度算出され、過去に亘って平均化された機関温度に応じて機関及び自動変速機の少なくとも一方の制御パラメータが設定されるので、点火プラグのくすぶり状態の悪化を防止し、良好な排気ガス特性及び触媒性能を長期間に亘って維持することができる。
特に、自動変速機では、機関温度が低いとき、自動変速機における低速ギヤが選択されることにより、機関のエンジン回転数が高めに制御されるので、点火プラグのくすぶり状態の悪化を防止し、良好な排気ガス特性及び触媒性能を長期間に亘って維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる内燃機関及びその制御装置の構成を示す図である。
【図2】燃料噴射時間を算出する処理のフローチャートである。
【図3】エンジン水温の平均値を算出する処理のフローチャートである。
【図4】図2の処理で用いるテーブルを示す図である。
【図5】スロットル弁開度の制御を行う処理のフローチャートである。
【図6】図5の処理で用いるテーブルを示す図である。
【図7】自動変速機の制御を行う処理のフローチャートである。
【図8】図7の処理で用いるテーブルを示す図である。
【図9】始動モード累積時間を算出する処理のフローチャートである。
【図10】始動モード判断及びエンスト判断を行う処理のフローチャートである。
【図11】燃料噴射時間を算出する処理のフローチャートである。
【図12】図11の処理で用いるテーブルを示す図である。
【図13】スロットル弁開度の制御を行う処理のフローチャートである。
【図14】自動変速機の制御を行う処理のフローチャートである。
【図15】図13及び14の処理で用いるテーブルを示す図である。
【符号の説明】
1 内燃機関
3 スロットル弁
5 電子コントロールユニット
6 燃料噴射弁
10 エンジン水温センサ
20 スロットルアクチュエータ
21 変速アクチュエータ
22 アクセル開度センサ

Claims (5)

  1. 内燃機関及び自動変速機を備え、前記機関により駆動される車両の制御装置において、
    前記機関の運転状態を記憶する運転状態記憶手段と、
    該運転状態記憶手段の記憶内容により過去に亘って平均化された機関温度算出する機関暖機状態算出手段と、
    前記過去に亘って平均化された機関温度に応じて前記機関及び前記自動変速機の少なくとも一方の制御パラメータを設定する制御手段とを設けたことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記過去に亘って平均化された機関温度は、過去の機関温度の漸化式で表されることを特徴とする請求項1記載の車両の制御装置。
  3. 前記制御パラメータは、前記機関に供給する燃料量であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の車両の制御装置。
  4. 前記制御パラメータは、前記機関の吸入空気量であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両の制御装置。
  5. 記制御パラメータは前記自動変速機の変速特性であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の車両の制御装置。
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