JP3729829B2 - 理学的診療訓練用人体装着具 - Google Patents

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Description

本発明は、理学的診療訓練用人体装着具に関するものであり、特に、聴診、触診、指圧、及び介護に係る種々の診療技術の習得及び向上を図ることを目的とする理学的診療訓練用人体装着具に関するものである。
従来から、大学の医学部や医療技術専門学校などにおいて、医師、看護士、理学療法士、及び介護士などの医療に従事する人材を教育及び養成することが行われている。そして、例えば、医師の場合、医学部で所定の単位を履修した上で、医師国家試験を受験し、これに合格することによって医師免許を受けることができる。
ここで、上述した医学部等の教育機関では、医療活動に従事する際に必要とされる専門性の高い医学知識を学生らに習得させるために、講義、実験、及び実習などの授業がカリキュラムとして構成されている。ここで、講義は、一度に多人数の学生に対して実施することができる。一方、実験は、講義で得る医学知識を確認したり、学生自身の目や耳等で体験することができるものであり、医学知識の習得をより速やかにすることができる。さらに、実習は、医療器具の使用方法を実際に体験したり、或いは患者(患部)を模した模型を利用して診断や診療を仮想的に体験するものである。また、近年ではより実践的な実習を体験することを目的として、ボランティアなどの模擬患者を利用し、患者とコミュニケーションを取りながら、意思の疎通を図って診断を模擬的に行う教育も行われている。
しかしながら、上述した実験や実習などの授業は、実験設備の整備や実験器具の数などの物理的な制約、及び実験・実習時間の確保などの時間的な制約が多くあり、実施の機会が制限されることがあった。また、ボランティアの模擬患者を利用して、診察を体験する場合であっても、模擬患者の手配等に多くの時間を要することがあった。その結果、医学部等の養成機関では、実験及び実習の時間が制限され、特に講義形式の授業が主体となることがあった。
ところが、医師が患者を実際に診断する際に、最初に基本的な診断の手法、すなわち、問診、あるいは触診または聴診などの理学的診療の技術は、数多くの患者に接し、多岐にわたる症状を自身で体験することによって経験的に会得されるものであり、単に講義で得た医学知識がそのまま通用することはほとんどない。また、限られた時間で行われる実習などでは、これらの理学的診療の技術を習得することは非常に困難であった。
さらに、医学生等が実際の医療現場に出向き、患者に対して聴診器を用いたり、触診等を行うことは、患者のプライバシー保護の観点などから現在では非常に難しくなっており、これらの理学的診療の技術を習得することは医学生等にとってはますます困難な状況にあった。その結果、医学生または経験の浅い医師などは、医療現場におかれて初めて、これらの技術を習得することとなり、その習得の過程においては診療及び診断に多少のミスが生じる場合もあった。
また、人体や患部を模した人体模型を利用して、上記の理学的診療を仮想的に行う授業なども採用されている。これらは時間的な制約等を解消することができ、診療の技術についての訓練時間を十分確保することができた。しかしながら、これらの人体模型を訓練では、医師と患者との間でコミュニケーションを図りながら診療及び診断を行うことができず、近年問題となっているような医師と患者とのコミュニケーション不足を解消することができなかった。
一般に、病気やケガをして病院を訪れた患者は、診療前は大きな不安を感じていることが多い。しかしながら、コミュニケーション能力の劣った医師が診療を行った場合、患者を診療する際にこれらの不安感を取り除くことができず、かえって不安感を助長することがあった。
そこで本発明は、上記実情に鑑み、聴診や触診などの理学的診療において、患者の不安感を取り除くようなコミュニケーション能力を鍛えるとともに、係る理学的診療の診療技術を向上させる訓練を行うことが可能な理学的診療訓練用人体装着具の提供を課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明の理学的診療訓練用人体装着具は、「人体または人体模型に着用可能に形成された伸縮性を備える装着具本体と、前記装身具本体の全面にわたって埋設又は覆設して取付けられ、前記装着具本体が着用された状態の前記人体または前記人体模型に対し、訓練者によって模擬的に実施される理学的診療の際に、前記装着具本体に触れた前記訓練者の手指または前記訓練者によって操作される医療器具の接触位置を特定する位置特定手段と、前記装身具本体の全面にわたって埋設又は覆設して取付けられ、前記位置特定手段によって特定された前記接触位置の接触圧力を圧力分布として検出可能な圧力検出手段と、特定された前記接触位置及び検出された前記接触圧力に基づいて、前記訓練者による前記理学的診療の診療技術を解析する解析手段と」を主に具備して構成されている。
ここで、装着具本体とは、人体または人体模型(以下、単に「人体等」と呼称する)の外形状に沿ってほぼ隙間無く密着した状態で着用可能にするものが好ましく、例えば、スキューバダイビング用のウェットスーツに類似の態様を示すゴム製素材のものが挙げられる。さらに、装着具本体は、人体等の全身(全体)を被覆するように装着されるものであっても、或いは上半身、下半身、または腹部のように人体の一部に限定して装着されるものであっても構わない。
さらに、装着具本体は、ウェットスーツのようなゴム製の素材に限定されず、例えば、メッシュ状の素材で形成され、通気性を有するものであっても構わない。なお、人体等に着用する際の装着に係る容易性及び人体の表面への密着性を勘案し、これらの装着具本体には、伸縮性を備える素材が使用されている。
さらに、位置特定手段及び圧力検出手段は、周知の技術として種々の産業分野において用いられている圧力センサ(例えば、面接触型など)を利用することが可能であり、前述したウェットスーツのような装着具本体の表面に覆設、或いは内部に埋設するように取付けることができる。これにより、装着具本体に接する訓練者の手指や医療器具を検知し、接触位置の特定及び接触位置における圧力(接触圧力)を検出することができる。そして、接触位置及び接触圧力に係る情報を信号化し、センサ信号として解析手段に対して送出することができる
したがって、本発明の理学的診療訓練用人体装着具によれば、伸縮性を備え、人体等の動きに沿って容易に変形する装着具本体を着用した状態の人体等に対して理学的診療を模擬的に実施することができる。このとき、人体等に密着した状態で装着され、各位置が、その下方に位置する人体等の身体部位と略一致している装着具本体に対し、理学的診療の過程で生じる手指等の接触を、装身具本体の全面にわたって埋設又は覆設して取付けられた位置特定手段によって特定し、さらに当該接触位置における接触圧力を圧力検出手段によって検出することが可能となる。そのため、医学生等の訓練者が本発明の理学的診療訓練用人体装着具を用いて聴診や触診等の理学的診療の訓練を行った場合、接触位置及び接触圧力によって訓練者による理学的診療に係る動作を把握することができる。そして、この動作を把握(認識)した上で、これらの動作が適切か否かの解析が行われる。例えば、聴診動作を模擬的に行った場合、聴診器の聴診部が、呼吸音や心音などの生体音を聴取するのに適した装着具本体(人体等)の部位に当てているのか否かを評価することが可能となる。
このとき、装着具本体を実際の人間が着用している場合には、着用した相手と、会話を交わしながら理学的診療の訓練を行うことができる。そのため、理学的診療の診療技術の習得とともに、診療におけるコミュニケーションの取り方なども同時に訓練することができる。また、訓練者の理学的診療の診療技術の熟達度を判断するための実技試験として、本発明の理学的診療訓練用人体装着具を利用することも可能である。
さらに、本発明の理学的診療訓練用人体装着具は、上記構成に加え、「前記理学的診療は、前記人体から発せられる呼吸音及び心音を含む生体音を聴取し、診断を行う聴診を対象とし、前記解析手段は、複数の前記生体音に係る生体音データを前記装着具本体の各部位に対応させて記憶する生体音記憶手段と、前記装着具本体に接せられる聴診部、及び前記訓練者の耳孔に挿入可能に形成され、前記生体音データが再生されるスピーカーを内蔵した再生部を有する模擬聴診器と、前記装着具本体に接せられた前記聴診部の前記接触位置を前記位置特定手段によって特定し、聴診動作を認識する聴診動作認識手段と、認識された前記聴診動作によって前記聴診部が接した前記接触位置に対応する前記生体音データを前記生体音記憶手段から抽出する生体音抽出手段と、抽出された前記生体音データを前記模擬聴診器の前記再生部から再生させる生体音再生制御手段と」をさらに具備するものであっても構わない。
ここで、模擬聴診器とは、実際に診療に用いられる聴診器の形状を模して形成されたものであり、例えば、人体等に直接当てられる聴診部と、聴診部から延設され、一端がY字形状に分岐したY字管部と、Y字管部の先端に取設され、訓練者の耳孔に挿入可能に形成され、後述の生体音再生制御手段によって再生される生体音(生体音データ)を再生する小型スピーカーを内蔵した再生部とから構成されている。なお、再生部から再生される生体音は、模擬聴診器に接続されたスピーカコードによって解析手段として機能する解析処理装置(例えば、パーソナルコンピュータなど)から伝達される。
したがって、本発明の理学的診療訓練用人体装着具によれば、位置特定手段によって模擬聴診器の聴診部が当てられた接触位置を特定し、該接触位置に対応する場所の生体音(例えば、心臓近傍であれば心音など)を、予め生体音記憶手段に記憶した生体音データから抽出し、模擬聴診器の再生部を通して再生させる。これにより、訓練者は生体音が聴取される人体の正確な部位を把握することができる。このとき、正確な部位以外の箇所に聴診部が当てられた場合には、良好に生体音を聴取することができず、雑音を多く含んだ不明瞭な生体音が再生される。
なお、再生される生体音の生体音データは、例えば、肺などの呼吸器系に疾患がある場合や、或いは心臓系疾患がある場合などの異常音を含み、訓練者はこれらを再生部から聴取することができる。そのため、風邪などの比較的症例の多い症状などの異常音に限らず、希有な症例における異常音も予め生体音記憶手段に生体音データとして記憶し、訓練者に聴取させることができる。その結果、実際の医療現場でこれらの異常音の聴取に遭遇した場合であっても、十分な経験を積んだ医師と同じように、速やかな診断が可能となり、症状に対して迅速かつ適切な処置をその後に採ることができるようになる。
さらに、本発明の理学的診療訓練用人体装着具は、上記構成に加え、「前記解析手段は、前記装着具本体に接せられた前記聴診部による前記接触圧力を検出し、前記接触圧力に応じて前記生体音データを変化させる生体音変化手段」をさらに具備するものであっても構わない。
したがって、本発明の理学的診療訓練用人体装着具によれば、装着具本体に当接された装着具本体に対する接触圧力が検出され、これに応じて再生部から再生される生体音に変化を生じさせる。すなわち、聴診器を用いて聴診を行う場合、良好な診断を行うためには、聴診部の当接位置とともに聴診部の当て方(押し付け方)が重要な要素となってくる。そこで、聴診部の装着具本体に対する接触圧力を検出することにより、適度な範囲で当接させているか否かを判断することができる。
例えば、聴診部の当て方が非常に弱い場合或いは強すぎる場合(換言すれば、接触圧力が小さすぎるまたは大きすぎる場合)、再生部から小さな音量の生体音若しくは雑音を含んだ不明瞭な生体音が再生されるような制御が行われる。一方、聴診部の当て方が適切な場合(換言すれば、接触圧力が予め設定した範囲内にある場合)、再生部からは実際の人体から発せられる生体音と同じような音量の生体音が再生されるような制御が行われる。これにより、訓練者は聴取される生体音の音量の違いによって、自らの聴診動作が適切かどうかを確認することが可能となる。そして、適切でない場合(再生される音量が小さい場合等)には、聴診部の当て方を変更し、接触圧力を所定の範囲にすることにより、良好な生体音を聴取することが可能となる。その結果、訓練者は聴診部の当て方を容易に体感し、学習することができる。
さらに、本発明の理学的診療訓練用人体装着具は、上記構成に加え、「前記理学的診療は、前記人体に対して前記手指を当接させ、圧迫することによって診断を行う触診を対象とし、前記解析手段は、前記装着具本体が着用された状態の前記人体または前記人体模型に対して模擬的に実施される触診による前記訓練者の前記手指が接する前記接触位置を前記位置特定手段によって特定し、さらに前記手指によって加えられる圧迫に係る前記接触圧力を前記圧力検出手段によって検出し、前記訓練者による触診動作を認識する触診動作認識手段」をさらに具備するものであっても構わない。加えて、「種々の熟達度別に分類された前記触診動作に係る触診データを、前記装着具本体の各部位に対応させて予め記憶した触診データ記憶手段と、
前記触診動作認識手段によって認識された前記触診動作及び前記触診データ記憶手段に記憶された前記触診データを比較し、前記触診動作の熟達度を評価する触診評価手段と」をさらに具備するものであっても構わない。
したがって、本発明の理学的診療訓練用人体装着具によれば、訓練者の触診動作を認識し、予め習熟度別に記憶された触診データとの比較を行い、訓練者の触診動作の診療レベルの評価(熟達度の評価)を行うことができる。例えば、腹部を触診によって診断する訓練を行う場合、装着具本体を着用した着用者の腹部を訓練者が手指によって圧迫し、触診動作を行う。このとき、装着具本体に接続された位置特定手段及び圧力検出手段によって手指の接した接触位置及び該接触位置における接触圧力が特定及び検出され、触診動作が認識される。
そして、予め熟達度別に記憶された触診データと認識された触診動作との比較がなされ、該触診動作の評価が行われる。すなわち、症状を診断する際に手指を当てて圧迫する位置(接触位置)の適切さ、及び圧迫の力加減(接触圧力の大きさ、及び力の加え方の時間変化など)によって触診の熟達度を判断することができる。また、乳ガンなどを触診で診断する場合、装着具本体の着用者は、直接肌を触れられることがないため、訓練時において羞恥心を感じることがなくなる。なお、この場合、より実際の診断時の環境に近づけるため、装着具本体の表面は人工皮膚などで被覆し、圧迫時に訓練者が感じる触感を類似のものとしたり、或いは装着具本体を人肌程度の表面温度に保持し、訓練者が違和感を覚えることがないようにしても構わない。
さらに、本発明の理学的診療訓練用人体装着具は、上記構成に加え、「前記理学的診療は、前記人体のつぼに対して施術される指圧治療を対象とし、前記解析手段は、前記装着具本体を着用した前記人体または前記人体模型に対して模擬的に実施される指圧動作による前記訓練者の前記手指が接する前記接触位置を前記位置特定手段によって特定し、さらに前記手指によって加えられる指圧に係る前記接触圧力を前記圧力検出手段によって検出し、前記訓練者による指圧動作を認識する指圧動作認識手段」をさらに具備するものであっても構わない。加えて、「種々の熟達度別に分類された前記指圧動作に係る指圧データを、前記装着具本体の各部位に対応させて予め記憶した指圧データ記憶手段と、前記指圧動作認識手段によって認識された前記指圧動作及び前記指圧データ記憶手段に記憶された前記指圧データを比較し、前記指圧動作の熟達度を評価する指圧評価手段と」をさらに具備するものであっても構わない。
したがって、本発明の理学的診療訓練用人体装着具によれば、指圧動作の評価を行うことができる。なお、具体的な訓練の方法については、前述した触診における訓練と略同様であるためここでは説明を省略する。これにより、指圧治療を学ぶ学生などは、人体のつぼの位置を的確に、かつ適度な強度で押さえているか否かを本発明の理学的診療訓練用人体装着具を用いることにより学ぶことが可能となる。
さらに、本発明の理学的診療訓練用人体装着具は、上記構成に加え、「前記解析手段は、高齢者及び身体障害者を主な対象として行う介護に係る介護動作を解析する」ものであっても構わない。
したがって、本発明の理学的診療訓練用人体装着具によれば、装着具本体を着用した着用者に対して介護動作を行い、係る介護動作の解析及び評価を行うことが可能となる。一般に、高齢者や身体障害者などの人々は、健常者に比べて体力が劣っており、介護者が強い力で抱きかかえたりするなどの無理な介護動作によって痛みを感じることがある。そのため、発明の理学的診療訓練用人体装着具を利用することにより、高齢者等に対してどのくらいの力をかければよいのかを訓練者は学ぶことが可能となる。
本発明の効果として、装着具本体を着用した人体等を利用して聴診や触診などの種々の理学的診療に係る訓練を、医学生等の訓練者が実施することができる。特に、実際に人間が装着具本体を装着した場合には、訓練者は装着具本体を装着した相手(人間)とコミュニケーションを図りながら診療に係る動作を行うことができ、診療の技術の向上とともにコミュニケーション能力を向上させることができる。さらに、解析手段によって手指等の接触位置及び接触圧力が特定及び検出されることにより、自らの理学的診療の動作が適切であるか否かを客観的に判断されるため、これらの技術の習得が可能となる。
さらに、訓練によって直接人体に手指等が接触することがないため、装着具本体を着用した着用者は、羞恥心を感じることがない。さらに、これらの技術を判断する客観的に判断することができるため、医学部等或いは医師国家試験などの実技試験に本発明の理学的診療訓練用人体装着具を活用することも想定される。
以下、本発明の第一実施形態である理学的診療訓練用人体装着具1(以下、「人体装着具1」と称す)について、図1乃至図5に基づいて説明する。ここで、図1は第一実施形態の人体装着具1の概略構成を示す説明図であり、図2は人体装着具1における解析処理装置2の機能的構成を示すブロック図であり、図3は人体装着具1の使用例を示す説明図であり、図4は解析処理装置2の処理の流れを示すフローチャートである。なお、第一実施形態の人体装着具1は、人体から発せられる生体音Sを聴取して、症状等の診断を行う聴診に関する技術を訓練するものについて示している。
第一実施形態の人体装着具1は、図1乃至図3に示すように、人間(着用者H)が実際に着用可能に形成されたウェットスーツタイプの装着具本体3と、装着具本体3の全面にわたって埋設され、装着具本体3の外表面への接触を検知し、当該接触における接触位置L及び接触圧力Pを検出可能な面接触型圧力センサ4と、面接触型圧力センサ4と配線5を介して電気的に接続し、検出された接触位置L及び接触圧力Pを示すセンサ信号SG1,SG2を受付け、訓練者Tによる聴診動作を認識及び把握し、解析処理を行うための解析処理装置2と、解析処理装置2に接続され、訓練者Tが聴診動作を模擬的に実施するために実際の聴診器の形状を模して形成された模擬聴診器6とから主に構成されている。
ここで、装着具本体3は、図3に示すように、着用者Hの上半身をほぼ被覆するような形状で形成され、当該着用者Hの肌表面との間にほとんど隙間がない密着した状態で装着される。そのため、装着具本体3は、着用時における着用容易性及び着用後の動きやすさを考慮して、伸縮性の高いゴム製素材によってウェットスーツのように形成されている。これにより、着用者Hと密着した装着具本体3は、着用者Hの動きに沿って容易に変形することができる。その結果、装着具本体3の各位置は、その下方に位置する着用者Hの身体部位と略一致している。すなわち、後述する模擬聴診器6の聴診部7が接した装着具本体3の接触位置L(例えば、心臓付近)と、着用者Hの身体部位(心臓)の位置を一致させることができる。
さらに、装着具本体3には、ゴム製素材の内部に埋設されるようにして、聴診部7による接触を検知し、接触位置Lにおける接触圧力Pを検知するための面接触型圧力センサ4が取付けられている。なお、この面接触型圧力センサ4は、周知のセンサ技術が利用されている。その結果、装着具本体3のどの位置に聴診部7が接せられたか、及びどの程度の強さで聴診部7が当てられたかを測定し、センサ信号SG1,SG2として電気的に接続された解析処理装置2に対して送出することができる。ここで、面接触型圧力センサ4は、装着具本体3の複数のポイントでの接触位置L及び接触圧力Pを検出することが可能であり、聴診部7の接触した箇所を圧力分布として捉えることができる。ここで、面接触型圧力センサ4が本発明における位置特定手段及び圧力検出手段に相当する。
また、模擬聴診器6とは、訓練者Tの手指に把持された状態で装着具本体3の外表面に当接される聴診動作を行うための聴診部7と、聴診部7から延設され、先端がY字形状に分岐したY字分岐部8と、Y字分岐部8の一対の分岐部9a,9bの一端に取付けられ、人体から発せられる生体音Sを再生可能な小型スピーカ10aを内蔵し、訓練者Tの耳孔に挿入される再生部10と、再生部10の小型スピーカ10aと接続し、解析処理装置2から送出される生体音Sの生体音データSDを音声信号SSとして伝達するスピーカコード11aとを主に具備して構成されている。なお、Y字分岐部8は、互いの分岐部9a,9bが近接するように付勢されており、訓練者Tが再生部10を耳孔に挿入する際には係るY字分岐部8を互いに離間する方向に力を加え、さらに耳孔に挿入した後にY字分岐部8に加えられている力を解除することにより、Y字分岐部8の復元力によって模擬聴診器6が装着される。
また、装着具本体3及び模擬聴診器6とそれぞれ電気的に接続され、聴診動作の訓練に係る種々の処理を行う解析処理装置2は、その機能的構成として、図2に示すように、面接触型圧力センサ4から送出される接触位置L及び接触圧力Pに係るセンサ信号SG1,SG2を受付けるインターフェイス部11と、受付けたセンサ信号SG1,SG2に基づいて模擬的に実施された訓練者Tの聴診動作を認識する聴診動作認識手段12と、人体から発せられる呼吸音及び心音を含む複数の生体音Sを予めデータ化した生体音データSDをデータベース化して記憶する生体音記憶手段13と、装着具本体3に接した模擬聴診器6の聴診部7の接触位置Lに基づいて、当該接触位置Lに対応する身体部位から発せられる生体音Sを特定し、生体音記憶手段13から生体音データSDを抽出する生体音抽出手段14と、聴診部7による装着具本体3に対する接触圧力Pに基づいて、抽出された生体音データSDに対して所定条件に応じて変化を加える生体音変化手段15と、抽出及び変化された生体音データSDを模擬聴診器6の再生部10に対して音声信号SSとして送出し、再生部10から生体音Sを再生するための制御を行う生体音再生制御手段16とを主に具備して構成されている。
次に、第一実施形態の人体装着具1の使用例及び主に解析処理装置2の処理の流れについて主に図3及び図4に基づいて説明する。はじめに、図3に示すように、始めに人体装着具1の装着具本体3を着用者Hに着用させる。このとき、装着具本体3と着用者Hの外表面(肌表面)との間には、ほとんど隙間が形成されることがなく、密着した状態にある。これにより、装着具本体3の各部位の位置(例えば、心臓付近)と、着用者Hの実際の心臓の位置とを略一致させることができ、正確な聴診動作の訓練を行うことが可能となっている。これにより、着用者Hの側の準備が整う。なお、装着具本体3に埋設された面接触型圧力センサ4は配線5を介して解析処理装置2と接続されている。
一方、訓練者Tは、模擬聴診器6の一対の再生部10を左右のそれぞれの耳孔に挿入し、聴診部7を手指で把持することにより、通常の聴診動作と同じ体勢を採るように準備する。なお、模擬聴診器6の装着の具体例については、既に述べたため、ここでは詳細な説明は省略する。
そして、訓練者Tは模擬聴診器6の聴診部7を、装着具本体3を着用した着用者Hの診断対象となる部位に当てる。これにより、装着具本体3に面接触型圧力センサ4によって接触位置L、及び当該接触位置Lにおける接触圧力Pが検知される。そして、検知された旨を示す各センサ信号SG1,SG2が解析処理装置2に対して送出される。このとき、解析処理装置2は、装着具本体3から送出されるセンサ信号SG1,SG2の送出の有無を検出するための待機状態にある(ステップS1)。そして、センサ信号SG1,SG2が検出される場合(ステップS1におけるYES)、装着具本体3に対する聴診動作があったことを認識する(ステップS2)。一方、センサ信号SG1,SG2の送出が検出されない場合、ステップS1の処理を繰り返し継続する。
送出されたセンサ信号SG1,SG2を受付けた後、聴診動作を認識すると
接触位置Lに関する情報を含むセンサ信号SG1に基づいて、接触位置Lを特定する(ステップS3)。そして、特定された接触位置Lに対応する生体音データSDが予め記憶された生体音記憶手段13にある場合(ステップS4においてYES)、該当する生体音データSDを抽出する(ステップS5)。すなわち、通常の聴診動作において、生体音Sを聴取することが可能な呼吸器、心臓、及び腹部に相当する位置に聴診部7が当てられた場合、対応する生体音データSDが抽出される。一方、接触位置Lに対応する生体音データSDが生体音記憶手段13にない場合(ステップS4においてNO)、すなわち、骨などの位置に相当し、本来、生体音Sが聴取されない箇所に聴診部7が当てられた場合には、以降のステップがキャンセルされ、ステップS1に処理が戻り、新たな聴診部7の接触によるセンサ信号SG1,SG2の送出の有無を継続する。
ステップS5において生体音データSDが抽出されると、その後、センサ信号SG2に基づく接触圧力Pに応じて、再生する生体音データSDに変化が加えられる(ステップS6)。通常の聴診動作の場合、身体に対して強く聴診部を押当て過ぎたり、或いは聴診部に加えられる力が偏っている場合などは、正しく生体音Sを聴取することができない。そこで、第一実施形態の人体装着具1によれば、接触圧力Pを検知することにより、装着具本体3に対する聴診部7の当接状態を把握することができ、適切な当接状態(接触圧力P)であるかが判断される。なお、所定の範囲内に接触圧力Pが含まれ、適切な圧力分布の場合には生体音データSDに加えられる変化量はほとんどなく、適切な状態から外れる頻度が高いと係る変化量は大きくなる。
そして、抽出され、さらに接触圧力Pに応じて変化処理がされた生体音データSDが生体音再生制御手段16によって模擬聴診器6の再生部10に音声信号SSとして伝達され、訓練者Tの耳孔から聴覚によって認識可能なように再生される(ステップS7)。その後、模擬聴診器6の聴診部7が装着部本体3の同じ接触位置Lに位置しているか否かが検出され(ステップS8)、同じ接触位置Lに接触した状態にある場合(ステップS8においてYES)、生体音Sの再生を継続するかについての判断をする(ステップS9)。一方、聴診部7が接触位置Lに位置しない場合(ステップS8においてNO)、換言すれば、聴診部7が装着具本体3から離間し、接触していない場合、若しくは異なる接触位置L’において異なる接触圧力P’で接している場合は、ステップS2の処理に移り、新たな聴診動作を認識し、当該箇所における生体音Sを再生する処理が行われる。
その後、生体音Sの再生の継続の有無が指示され、生体音Sの再生を継続しない場合(ステップS9においてYES)、再生を終了する(ステップS10)。一方、再生を継続する場合(ステップS9においてNO)、ステップS7の処理に戻り、生体音Sの再生を継続する処理を行う。
これにより、訓練者Tは、装着具本体3に対して模擬的に行った聴診動作に応じて、模擬聴診器6から再生される生体音Sを聴取することができる。このとき、模擬聴診器6から再生される生体音Sは、訓練者Tが聴診部7を当てた装着具本体3の接触位置Lに対応したものであるため、心臓、呼吸器、及び腹部などの複数の箇所で聴取される生体音Sを仮想的に体験することができる。さらに、再生される生体音Sは、健常な人の生体音Sのみならず、複数の病状(呼吸器系疾患、心疾患、及び消化器系疾患など)の示す生体音Sが記憶されているため、訓練者Tはこれらの症例を診断する診療技術を効果的に向上させることができる。さらに、生体音記憶手段13には、通常の医療業務では遭遇することが困難な希有な症状についての生体音Sを記憶することが可能であり、聴診に係る理学的診療の技術とともに、聴診についての幅広い知識を得ることができる。
さらに、第一実施形態の人体装着具1は、実施に着用者Hが装着具本体3を着用し、これに対して訓練者Tが聴診動作を行うことができる。そのため、聴診に係る理学的診療の過程では、着用者Hに対して声をかけ、問診などを含めたコミュニケーションを図りながら理学的診療を行える。その結果、患者との対話能力、コミュニケーション能力の向上が図られる。さらに、着用者Hにとっても模擬聴診器6の聴診部7が、実際に肌や皮膚などに触れる必要がないため、訓練時において羞恥心を覚えることが少なくなり、訓練のために着用者Hの役割を果たすことを躊躇することがない。
次に、本発明の第二実施形態のおける人体装着具30について、図5及び図6に基づいて説明する。ここで、図5は第二実施形態における人体装着具30の概略構成を示す説明図であり、図6は人体装着具30の解析処理装置31の機能的構成を示すブロック図である。なお、第二実施形態の人体装着具30は、理学的診療の中で、訓練者Tによって患者を触診する触診技術を訓練するものを対象として例示している。また、第二実施形態の人体装着具30において、第一実施形態の人体装着具1と略同一の構成及び機能を示すものは、同一番号を付し、ここでは詳細な説明は省略するものとする。
第二実施形態の人体装着具30は、図5に示すように、着用者(図示しない)に着用可能に形成された装着具本体3と、装着具本体3と配線5を介して電気的に接続された解析処理装置31とを具備して主に構成されている。
ここで、装着具本体3は、第一実施形態の人体装着具1において既に説明したものと略同一のものが利用され、内部に埋設された面接触型圧力センサ4によって、装着具本体3に対して行われる診療に係る動作の際の手指等の接触(ここでは、触診動作における手指の接触)を接触位置L及び接触圧力Pによって検出することができる。すなわち、第一実施形態の人体装着具1の構成から、模擬聴診器6を外したものである。
さらに、第二実施形態の人体装着具30における解析処理装置31は、図6に示すように、その機能的構成として、面接触型圧力センサ4から送出されるセンサ信号SG1,SG2を受付けるインターフェイス部32と、受付けたセンサ信号SG1,SG2に基づいて、訓練者Tによる触診動作を認識する触診動作認識手段33と、予め種々の熟達度別に分類された触診動作に係る触診データTDを記憶する触診データ記憶手段34と、触診動作認識手段33によって認識された触診動作及び触診データ記憶手段34に記憶された触診データTDを比較し、訓練者Tの触診動作の熟達度を評価する触診評価手段35と、評価された訓練者Tの熟達度をモニタディスプレイ36に視覚的認識可能に表示する評価表示制御手段37とを具備して主に構成されている。
これにより、訓練者(図示しない)によって、装着具本体3を着用した状態の着用者に対して理学的診療の触診を模擬的に実施することにより、触診における訓練者の手指の接触位置L及び当該接触位置Lにおける接触圧力Pに基づいて触診動作を認識することができる。このとき、例えば、腹部に対する触診動作の接触位置L及び接触圧力Pが適切か否かが、予め熟達度別に分類されて記憶された触診データTDに基づいて評価が行われる。ここで、評価の手法は、1)触診動作における接触位置Lの判定(正しい箇所を触診したか否か)、2)接触圧力Pの強さ、3)接触圧力Pの時間変化などによって評価され、これらがモニタディスプレイ36に表示される。このとき、正しい接触位置L、接触圧力Pの範囲、及び時間変化に対する接触圧力Pの圧力波形などを比較対象として併せて表示することも可能である。なお、手指の接触の検出及び触診動作の認識等の解析処理装置31によって為される種々の処理は、前述の聴診動作の解析及び処理を行う解析処理装置2と略同一であるため、ここでは詳細な説明は省略する。その結果、訓練者は触診動作の訓練を本発明の人体装着具30によって行い、触診に係る診療技術の熟達度の評価を客観的に受けることができる。なお、この場合でも着用者と対話しながら模擬的に触診動作を実施することにより、コミュニケーション能力を向上させることができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、本発明の第一実施形態及び第二実施形態の人体装着具1,30において、聴診及び触診に係る理学的診療に係る技術をそれぞれ解析し、訓練するものを示したが、これに限定されるものではなく、例えば、指圧に係る技術若しくは高齢者等を介護する介護技術に適用するものであってもよい。なお、装着具本体3への接触及び各理学的診療の動作の認識については、前述した第一実施形態及び第二実施形態の人体装着具1,30と類似の手法によって可能であるため、ここでは説明を省略する。
さらに、装着具本体3として、着用者Hの上半身全体を被覆するウェットスーツタイプの構成のものを示したが、これに限定されるものではなく、着用者Hの全身を被覆する、若しくは着用者Hの一部を被覆するものなど、訓練対象となる理学的診療に応じてこれらを適宜選択してもよい。また、装着具本体3は、ウェットスーツタイプのもの限定されるものではなく、通常の着衣のように着用者Hが着用可能なものであっても構わない。
さらに、装着具本体3を実際の人間(着用者H)が装着するものを示したが、これに限定されるものではなく、所謂「マネキン」などの人体模型に装着させるものであってもよい。これにより、初学時は人体模型などに装着して聴診及び触診等に係る技術を独習して習得し、それを踏まえて着用者Hを相手に理学的診療を訓練してもよい。さらに、本発明の人体装着具1,30を利用して、理学的診療に係る実技試験に利用することも可能である。
第一実施形態の人体装着具の概略構成を示す説明図である。 人体装着具の解析処理装置の機能的構成を示すブロック図である。 人体装着具の使用例を示す説明図である。 解析処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。 第二実施形態の人体装着具の概略構成を示す説明図である。 人体装着具の解析処理装置の機能的構成を示すブロック図である。
符号の説明
1,30 人体装着具(理学的診療訓練用人体装着具)
2,31 解析処理装置(解析手段)
3 装着具本体
4 面接触型圧力センサ(位置特定手段、圧力検出手段)
6 模擬聴診器
12 聴診動作認識手段
13 生体音記憶手段
14 生体音抽出手段
15 生体音変化手段
16 生体音再生制御手段
33 触診動作認識手段
34 触診データ記憶手段
35 触診評価手段
37 評価表示制御手段
H 着用者(人体、人体模型)
L 接触位置
P 接触圧力
S 生体音
SD 生体音データ
T 訓練者
TD 触診データ

Claims (8)

  1. 人体または人体模型に着用可能に形成された伸縮性を備える装着具本体と、
    前記装身具本体の全面にわたって埋設又は覆設して取付けられ、前記装着具本体が着用された状態の前記人体または前記人体模型に対し、訓練者によって模擬的に実施される理学的診療の際に、前記装着具本体に触れた前記訓練者の手指または前記訓練者によって操作される医療器具の接触位置を特定する位置特定手段と、
    前記装身具本体の全面にわたって埋設又は覆設して取付けられ、前記位置特定手段によって特定された前記接触位置の接触圧力を圧力分布として検出可能な圧力検出手段と、
    特定された前記接触位置及び検出された前記接触圧力に基づいて、前記訓練者による前記理学的診療の診療技術を解析する解析手段と
    を具備することを特徴とする理学的診療訓練用人体装着具。
  2. 前記理学的診療は、
    前記人体から発せられる呼吸音及び心音を含む生体音を聴取し、診断を行う聴診を対象とし、
    前記解析手段は、
    複数の前記生体音に係る生体音データを前記装着具本体の各部位に対応させて記憶する生体音記憶手段と、
    前記装着具本体に接せられる聴診部、及び前記訓練者の耳孔に挿入可能に形成され、前記生体音データが再生されるスピーカーを内蔵した再生部を有する模擬聴診器と、
    前記装着具本体に接せられた前記聴診部の前記接触位置を前記位置特定手段によって特定し、聴診動作を認識する聴診動作認識手段と、
    認識された前記聴診動作によって前記聴診部が接した前記接触位置に対応する前記生体音データを前記生体音記憶手段から抽出する生体音抽出手段と、
    抽出された前記生体音データを前記模擬聴診器の前記再生部から再生させる生体音再生制御手段と
    をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の理学的診療訓練用人体装着具。
  3. 前記解析手段は、
    前記装着具本体に接せられた前記聴診部による前記接触圧力を検出し、前記接触圧力に応じて前記生体音データを変化させる生体音変化手段をさらに具備することを特徴とする請求項2に記載の理学的診療訓練用人体装着具。
  4. 前記理学的診療は、
    前記人体に対して前記手指を当接させ、圧迫することによって診断を行う触診を対象とし、
    前記解析手段は、
    前記装着具本体が着用された状態の前記人体または前記人体模型に対して模擬的に実施される触診による前記訓練者の前記手指が接する前記接触位置を前記位置特定手段によって特定し、さらに前記手指によって加えられる圧迫に係る前記接触圧力を前記圧力検出手段によって検出し、前記訓練者による触診動作を認識する触診動作認識手段
    をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の理学的診療訓練用人体装着具。
  5. 種々の熟達度別に分類された前記触診動作に係る触診データを、前記装着具本体の各部位に対応させて予め記憶した触診データ記憶手段と、
    前記触診動作認識手段によって認識された前記触診動作及び前記触診データ記憶手段に記憶された前記触診データを比較し、前記触診動作の熟達度を評価する触診評価手段と
    をさらに具備することを特徴とする請求項4に記載の理学的診療訓練用人体装着具。
  6. 前記理学的診療は、
    前記人体のつぼに対して施術される指圧治療を対象とし、
    前記解析手段は、
    前記装着具本体を着用した前記人体または前記人体模型に対して模擬的に実施される指圧動作による前記訓練者の前記手指が接する前記接触位置を前記位置特定手段によって特定し、さらに前記手指によって加えられる指圧に係る前記接触圧力を前記圧力検出手段によって検出し、前記訓練者による指圧動作を認識する指圧動作認識手段
    をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の理学的診療訓練用人体装着具。
  7. 種々の熟達度別に分類された前記指圧動作に係る指圧データを、前記装着具本体の各部位に対応させて予め記憶した指圧データ記憶手段と、
    前記指圧動作認識手段によって認識された前記指圧動作及び前記指圧データ記憶手段に記憶された前記指圧データを比較し、前記指圧動作の熟達度を評価する指圧評価手段と
    をさらに具備することを特徴とする請求項6に記載の理学的診療訓練用人体装着具。
  8. 前記解析手段は、
    高齢者及び身体障害者を主な対象として行う介護に係る介護動作を解析することを特徴とする請求項1に記載の理学的診療訓練用人体装着具。
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