JP3728694B2 - 車両運行支援システム - Google Patents

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彰 岩田
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両運行支援システムに関し、特に営業車両の実車率向上に適した車両運行支援システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、特開2001−266293号公報に示すように、タクシー等の営業車両の実車率を向上させるための車両運行支援システムが知られている。この公報に示すシステムでは、データベースに、営業に関してアクセスの生じ易い営業見込み地域を示す支援情報が予め設定登録されており、営業車両からの要求に応じて、その営業車両の現在位置から最寄りの営業見込み地域を示す支援情報を送信することにより、実車率の向上を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の車両運行支援システムにおいては、支援情報は営業データ等を統計処理することによりデータベースに予め設定登録されているものであり、この支援情報は定期的に更新されるものの、営業の発生状況の時々刻々の変化に追従することは困難であるという問題があった。
【0004】
この発明は、上述した問題を解決するものであり、営業の発生状況の変化に対する追従性を高めることにより、実車率の一層の向上を図ることができる車両運行支援システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の車両運行支援システムは、営業車両に設けられた車両用装置と、前記車両用装置と無線を介して交信可能な管理用システムと、を備え、前記管理用システムから前記車両用装置に、営業の発生が見込まれる地域を目的地として示す支援情報を送信することにより、前記営業車両の運行を支援するものであって、前記車両用装置が、前記管理用システムと交信するための送受信手段と、自車の現在位置を計測する位置計測手段と、計測された現在位置を示す位置データと営業の発生を知得可能な現況データとを含むリアルタイムデータを、前記管理用システムに向けて送信させるための制御手段と、前記管理用システムから受信した前記支援情報を出力する出力手段と、を有し、前記管理用システムが、前記車両用装置から受信した前記位置データに基づいて前記営業車両の位置を管理する管理手段と、営業が発生した場所及び時刻についてのデータを含む前記営業車両の営業データを取得する手段と、取得した営業データを記憶する記憶手段と、を有し、記憶されている営業データを処理することにより生成される統計データと、前記車両用装置から受信した前記リアルタイムデータと、の両方に基づいて、現在の需要の分布予想を生成し、前記分布予想に基づいて前記支援情報を生成し、前記車両用装置に送信するものであって、前記分布予想を生成する際に、前記営業車両の営業区域を分割することにより決定される地区のそれぞれについて、前記統計データに基づいて過去の営業発生頻度を生成し、前記地区のそれぞれについて、前記リアルタイムデータに基づいて、営業が発生する度に営業が発生した前記地区の需要発生頻度を上げ、時間が経過するにつれて需要発生頻度を下げることにより、需要発生頻度の予想を生成し、前記過去の営業発生頻度と前記需要発生頻度の予想とに基づいて、前記分布予想を生成することを特徴とする。
【0006】
また、本発明の車両運行支援システムは、営業車両に設けられた車両用装置と、前記車両用装置と無線を介して交信可能な管理用システムと、を備え、前記管理用システムから前記車両用装置に、営業の発生が見込まれる地域を目的地として示す支援情報を送信することにより、前記営業車両の運行を支援する車両運行支援システムであって、前記車両用装置が、前記管理用システムと交信するための送受信手段と、自車の現在位置を計測する位置計測手段と、計測された現在位置を示す位置データと営業の発生を知得可能な現況データとを含むリアルタイムデータを、前記管理用システムに向けて送信させるための制御手段と、前記管理用システムから受信した前記支援情報を出力する出力手段と、を有し、前記管理用システムが、前記車両用装置から受信した前記位置データに基づいて前記営業車両の位置を管理する管理手段と、営業が発生した場所及び時刻についてのデータを含む前記営業車両の営業データを取得する手段と、取得した営業データを記憶する記憶手段と、を有し、記憶されている営業データを処理することにより生成される統計データと、前記車両用装置から受信した前記リアルタイムデータと、の両方に基づいて、現在の需要の分布予想を生成し、前記分布予想に基づいて前記支援情報を生成し、前記車両用装置に送信するものであって、前記分布予想を生成する際に、前記営業車両の営業区域を分割することにより決定される地区のそれぞれについて、前記統計データに基づいて過去の営業発生頻度を生成し、前記地区のそれぞれについて、前記リアルタイムデータに基づいて需要発生頻度の予想を生成し、前記過去の営業発生頻度と前記需要発生頻度の予想とに基づいて、前記分布予想を生成し、前記支援情報を生成する際に、前記需要発生頻度の予想により営業の発生が見込まれる前記地区について、当該地区における前記需要発生頻度の予想に応じた台数だけ前記営業車両を選択して、選択された前記営業車両に対しては当該地区を目的地とし、選択されなかった残りの前記営業車両に対しては、前記需要発生頻度の予想により営業の発生が見込まれる前記地区以外の前記地区であって、前記過去の営業発生頻度により営業の発生が見込まれる前記地区を、目的地とするように、前記支援情報を生成することを特徴とする。
【0008】
また、前記残りの営業車両に対する目的地を決定する際に、前記営業区域を前記残りの営業車両が各領域に1台ずつ存在するように複数の領域に分割し、前記領域において、前記需要発生頻度の予想により営業の発生が見込まれる前記地区以外の前記地区のうちで、前記過去の営業発生頻度が最も高い前記地区を、前記過去の営業発生頻度により営業の発生が見込まれる前記地区として、当該領域に存在する前記残りの営業車両の目的地とすることが好ましい。
【0009】
また、前記営業区域を前記領域に分割する際に、前記残りの営業車両の位置を母点とするボロノイ分割を用いることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をタクシーの運行を支援するための車両運行支援システムに適用した場合の一実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態では営業車両はタクシーであり、営業の発生とはタクシーが乗客を獲得すること、すなわち、実車になることを意味し、営業の消滅とは空車になることを意味する。また、需要の発生とは、タクシーを待つ客が発生することを意味し、需要の分布とは、タクシーを待つ客の分布を意味する。
【0013】
本実施形態の車両運行支援システムは、図1に示す管理用システム1と、図2に示す車両用装置2とから構成されている。管理用システム1は、タクシー会社の配車センター等に設置されるコンピュータシステムであり、車両用装置2は、タクシーに設置される装置である。管理用システム1と車両用装置2とは、後述するように、無線基地局用装置3を経ることにより、無線を介して互いに交信可能である。
【0014】
管理用システム1は、図1に示すように、タクシーの位置を管理する管理手段として周知のAVM(Automatic Vehicle Monitoring)システム10を備えている。AVMシステム10は、インターフェース装置101、インターフェース装置101に接続された通信制御装置102、通信制御装置102に接続されたAVMサーバ103、及び、AVMサーバ103に接続されたパソコン104を備えている。そして、インターフェース装置101は、電話回線100を介して無線基地局用装置3のインターフェース装置31に接続されている。また、このAVMシステム10には、顧客からの電話による配車申し込みを受けつけるため、周知のCTI(Computer Telephone Integration)システム(図示せず)が接続され、顧客から電話による配車の申し込みがあれば、顧客に近い営業車両の車両用装置2に顧客のデータを送信するように構成されている。
【0015】
また、管理用システム1は、通信制御装置102及びAVMサーバ103に接続されたメインサーバ11、メインサーバ11に接続されたパソコン12及びデータベース13、及び、データベース13に接続されたパソコン14を備えている。メインサーバ11は、支援情報を生成するための主な手段として機能するものであり、データベース13は、営業データを記憶する記憶手段として機能するものである。また、データベース13には、タクシーの営業区域や営業区域を分割した各地区についての情報、及び、営業データから得られる統計データも格納されている。パソコン14は、周知のATIS(Advanced Traffic Information Service)センターのATISシステム9に接続され、ATISシステム9から定期的に送信される渋滞地域や事故発生地域等を示す交通情報を受信可能に構成されている。
【0016】
さらに、管理用システム1は、ICカード等の記録媒体15から営業データを取得する手段として、記録媒体15に記録された各タクシーの営業データを読み取るためのインターフェース装置16、インターフェース装置16に接続された営業データサーバ17、及び、営業データサーバ17に接続されたパソコン18を備えている。そして、営業データサーバ17はデータベース13に接続され、取得した営業データをデータベース13に記憶させるように構成されている。
【0017】
無線基地局用装置3は、複数の配車センターに共同利用される無線基地局に設けられており、インターフェース装置31、インターフェース装置31に接続された基地無線機32、及び、基地無線機32に接続された送受信用アンテナ34を備えている。そして、タクシー会社毎に割り当てられた無線周波数を用いて、各タクシー会社のタクシーに設けられた車両用装置2と交信を行うように構成されている。そして、インターフェース装置31は、電話回線100を介して管理用システム1のインターフェース装置101に接続されているので、管理用システム1は、無線基地局用装置3を経ることにより、無線を介して車両用装置2と交信可能である。
【0018】
車両用装置2は、図2に示すように、管理用システム1との間のデータの送受信を制御するための制御手段としてコントローラ20を備えている。コントローラ20には、ディスプレイ20aが設けられている。
【0019】
また、車両用装置2は、管理用システム1との間で信号の送受信を行うための送受信手段として、コントローラ20に接続されたタクシー無線機21、及び、タクシー無線機21に接続された送受信用アンテナ23を備えている。
【0020】
また、車両用装置2は、自車の現在位置を計測する位置計測手段として、コントローラ20に接続されたGPS受信機24、及び、GPS受信機24に接続されたGPSアンテナ25を備えており、周知のGPS(Grobal Positioning System)を利用することにより、自車の現在位置を計測することができる。
【0021】
また、車両用装置2は、コントローラ20に接続されたインターフェース装置27、及び、インターフェース装置27に接続された車両用ナビゲーション装置(以下、カーナビと言う。)28を備えており、カーナビ28に設けられているディスプレイ28aは、管理用システム1から受信した支援情報を出力する出力手段として機能する。
【0022】
さらに、車両用装置2は、コントローラ20に接続されたタクシーメータ26を備えている。
【0023】
以上のように構成された車両運行支援システムの動作について、次に説明する。
【0024】
各タクシーの車両用装置2は、例えば1分毎といった短時間毎に、GPSを利用して自車の現在位置を計測し、計測された現在位置を示す位置データを含むリアルタイムデータを管理用システム1に送信する。リアルタイムデータには、位置データの他に、各タクシーの車番等の識別データ、年・月・日・時・分を含む現在の時刻を示す時刻データ、及び、現在の営業状況を示す現況データが含まれている。そして、現況データには、タクシーメータ26により知得される空車か実車かの区別を示すデータが含まれている。したがって、リアルタイムデータを受信した管理用システム1は、現況データが空車から実車を示すようになると営業が発生したことを知得することができ、現況データが実車から空車を示すようになると営業が消滅したことを知得することができる。
【0025】
また、タクシーが客を拾って実車になると、車両用装置2が、タクシーメータ26により実車になった旨を知得して、営業発生を示す現況データを含むリアルタイムデータを管理用システム1に送信することとしてもよい。同様に、タクシーが空車になると、車両用装置2が、タクシーメータ26により空車になった旨を知得して、営業消滅を示す現況データを含むリアルタイムデータを管理用システム1に送信することとしてもよい。
【0026】
送信されたリアルタイムデータは、無線基地局用装置3、電話回線100、インターフェース装置101、通信制御装置102を経て、AVMサーバ103に入力されるので、AVMサーバ103は、各タクシーの現在位置、営業発生位置(すなわち、実車になった位置)、営業消滅位置(すなわち、空車になった位置)、空車か実車かの状態を時々刻々知得することができる。また、AVMサーバ103は、受信したリアルタイムデータを、即時、メインサーバ11に送信するので、メインサーバ11も、リアルタイムデータを時々刻々取得することができる。
【0027】
一方、車両用装置2は、タクシーメータ26からの出力データに基づいて、営業発生及び消滅位置、営業発生及び消滅の年・月・日・時・分を含む時刻、実車走行距離、空車走行距離、運賃等のデータを含む営業データを、時系列的にICカード等の記録媒体15に記録できるように構成されている。したがって、例えば1日の営業終了後に記録媒体15をインターフェース装置16に読み込ませることにより、営業データサーバ17は毎日の各タクシーの営業データを取得することができる。営業データサーバ17は、取得した営業データをデータベース13に蓄積する。
【0028】
メインサーバ11は、定期的に営業データをデータベース13から取得して統計処理し、統計データを生成して、データベース13を更新する。本実施形態では、メインサーバ11は、過去の所定期間に渡る営業データに基づいて、地区別及び時間帯別に営業発生回数を集計することにより、地区別及び時間帯別の過去の営業発生回数を含む統計データを生成する。ここで、所定期間とは、例えば1か月や1年というように、ある程度長い期間とする。また、地区とは、自社のタクシーの営業区域を分割することにより決定されるそれぞれの地域を言い、例えば、営業区域をブロック毎に分割することにより地区を決める。また、時間帯とは、日(例えば曜日)も考慮に入れたものを言い、例えば、営業時間が6時から24時までであれば、月曜日の6時0分から6時10分直前まで、月曜日の6時10分から6時20分直前まで、…、日曜日の23時50分から24時まで、というように時間帯を決める。
【0029】
このような統計データから得られる情報のイメージを、図3(a) に示す。図3(a) は、ある時間帯における営業区域全体の営業発生分布を示しており、外枠Bで囲まれた全体が営業区域全体を表し、符号Aで示すような1つのマスが1つの地区を表し、色の濃淡は、過去のその時間帯における営業発生の多寡を表している。すなわち、例えばマスA1のように色の濃いマスは、その時間帯において営業の発生が多かった地区を表し、マスA2のように色の薄いマスは、その時間帯において営業の発生が少なかった地区を表す。図3(a) の例では、マスA1で表される地区付近が最も営業発生が多く、周囲に行くに従って営業発生が少なくなっていることが分かる。そして、この図3(a) に示すようなイメージは時間帯毎に時系列的に得られるので、それらのイメージを順に観察すれば、マスの色の濃淡は、長期的なトレンドを反映して緩やかに変化していくと考えられる。すなわち、統計データは、営業発生の趨勢(トレンド)を示すトレンドデータとも言える。
【0030】
一方、図3(b) は、リアルタイムデータから得られる情報のイメージであり、現在の営業発生分布を表している。すなわち、図3(b) においても、図3(a) と同様に、外枠で囲まれた全体が営業区域全体を表し、各マスは各地区を表しているが、色の濃淡は、現在の営業発生の多寡を表している。ここに言う現在とは、正確には、例えば過去10分間というように、現在より少し前から現在までのごく短時間を言う。このように、リアルタイムデータから得られる情報は、現在のごく短時間の状況しか反映しないため、その時々の営業発生要因に応じて大きく変化し、そのイメージにおいては、図3(b) に示すように、色のついたマスが疎らに不規則に分布することになる。
【0031】
このように、統計データ(以下、トレンドデータとも言う。)は緩やかな変化成分を表しており、確実性は高いが急な変化に対する追従性は劣ると考えられる。一方、リアルタイムデータは急な変化成分を表しており、その時々の変化に追従し得るものではあるが、部分的な観測であるため確実性は劣ると考えられる。そこで、トレンドデータを基本とし、トレンドデータに含まれない情報を得るためにリアルタイムデータを用いれば、確実性が高く、しかも、変化に対する追従性が高い予想をなし得ると考えられる。そこで、トレンドデータとリアルタイムデータの両方を用いて、現在の客の分布を予想することとする(図4参照)。
【0032】
そして、本実施形態では、以下に説明するように、まず、リアルタイムデータに基づいて現在の状況から客の発生を予想するとともに、トレンドデータに基づいて過去の状況から客の発生を予想し、それぞれ客の発生が予想される地区にタクシーを割り振る方法を提案することとする。以下、提案手法について説明する。
【0033】
メインサーバ11は、リアルタイムデータに基づいて、各地区の需要発生頻度を予想する。需要発生頻度とは、本実施形態においては、タクシーを待つ客の発生頻度である。ここで、短時間に乗客を多く獲得した地区には、他の客がいる可能性が高いと予想されるので、メインサーバ11は、図5に示すように、タクシーが乗客を獲得する度に(すなわち、営業発生を示すリアルタイムデータを受け取る度に)需要発生頻度を上げるが、この需要発生頻度は、時間が経過するにつれ下降するものとする。図4では、1次関数的に予想営業発生頻度を下げているが、指数関数的に下げてもよく、他の適当な関数を用いてもよい。このようにして、メインサーバ11は、各地区の需要発生頻度の予想(以下、頻度予想とも言う。)を生成し、時々刻々更新する。この頻度予想が高い地区は、客の発生が予想される地区となる。
【0034】
一方、メインサーバ11は、あらかじめ、統計データに基づいて各地区における過去の営業発生頻度(単位時間あたりの営業発生回数)を時間帯毎に算出し、統計データに含めて、データベース13に記憶させておく。そして、支援情報の生成に際して、例えば、金曜日の20時現在の支援情報を生成するとすれば、金曜日の20時から20時10分直前までの時間帯の各地区の営業発生頻度を取得する等、現在の時間に対応する時間帯の各地区の営業発生頻度をデータベース13から取得する。この過去の営業発生頻度が高い地区は、客の発生が予想される地区となる。
【0035】
そして、メインサーバ11は、まず、頻度予想に基づいて、タクシーの目的地を決定する。すなわち、例えば頻度予想が所定レベル以上の地区等、頻度予想により営業の発生が見込まれる地区について、その地区への距離が近い順に、その地区の頻度予想に応じた数だけタクシーを選択し、それらの選択されたタクシーに対してはその地区を目的地とする。ここで、距離が近いとは、時間的に距離が近い、すなわち、到達時間が短いという意であり、到達時間は、ATISシステム9から取得される交通情報を考慮して計算される。なお、その地区に既に存在するタクシーは距離を0とし、距離が同じ複数のタクシーの中から幾つかのタクシーを選択するときは、適当な順に選択する。以下、図6を用いて説明する。
【0036】
図6では、地区C1、C2が、頻度予想により営業の発生が見込まれる地区とされている。そして、地区C1の頻度予想は3とされているため、地区C1に近い順に3台のタクシーT1、T2、T3が選択され、これらのタクシーT1、T2、T3には地区C1が目的地とされる。なお、タクシーT4は、タクシーT3と同様に地区C1に近いのであるが、地区C1については頻度予想に応じた数だけタクシーが選択されてしまっているので、地区C1を目的地とするタクシーとしては選択されない。また、地区C2の頻度予想は5とされているため、地区C2に近い順に5台のタクシーT5、T6、T7、T8、T9が選択され、タクシーT5、T6、T7、T8、T9には地区C2が目的地とされる。なお、タクシーT10は、タクシーT9の次に地区C2に近いのであるが、地区C2を目的地とするタクシーとしては選択されない。また、タクシーT11は、いずれの地区についても選択されない。このように、メインサーバ11は、まず、頻度予想によってタクシーの目的地を決定する。
【0037】
なお、ここでは、説明の簡単のために、頻度予想と同じ数のタクシーを選択することとしたが、勿論これに限られるものではなく、頻度予想に応じた数のタクシーを選択するものであればよい。例えば、適当な関数を用いて、頻度予想からタクシーの数を算出するものであってもよいし、頻度予想とタクシーの数との対応テーブルを使用してもよい。
【0038】
次に、メインサーバ11は、いずれの地区についても選択されなかったため、目的地が決定しなかった残りのタクシー(図6の例では、タクシーT4、T10、T11)について、過去の営業発生頻度に基づいて目的地を決定する。すなわち、営業区域を分割することにより、残りのタクシーが存在する領域をそれぞれ重ならないように決定し、それぞれの領域において、頻度予想によっては目的地とされなかった地区のうちで(すなわち、図6の地区C1、C2のように、既に頻度予想に基づいてタクシーが割り当てられた地区は除いて)、過去の営業発生頻度が最も高かった地区を、その領域に存在するタクシーの目的地とする。ここで、それぞれの領域は、ボロノイ分割によって定める。すなわち、ボロノイ領域とする。ボロノイ分割とは、互いの間隔を等分するように分割する手法であり、以下、図7を用いて説明する。
【0039】
図7において、タクシーT4、T10、T11、T12は、頻度予想によっては選択されず目的地が決定しなかったタクシーである。そこで、タクシーT4、T10間をラインL1で等分する。すなわち、タクシーT4からラインL1までの距離と、タクシーT10からラインL1までの距離とが同じになるようにラインL1を定めるが、ここに言う距離も時間的な距離であり、到達時間と言い換えてもよい。同様に、タクシーT4、T11間をラインL2で等分し、タクシーT4、T12間をラインL3で等分することにより、タクシーT4の領域D1を決定する。また、同様にして、タクシーT10、T11、T12の領域D2、D3、D4を決定する。なお、実際には、正確に等分することは困難であるので、ここに言う等分とは略等分する場合を含み、距離が同じと言うときも距離が略同じである場合を含むものとする。
【0040】
そして、メインサーバ11は、タクシーT4については、領域D1において、頻度予想によっては目的地とされなかった地区のうちで、最も過去の営業発生頻度が高い地区C3を目的地とし、同様に、タクシーT10、T11、T12については、地区C4、C5、C6を目的地とする。
【0041】
なお、タクシーの存在領域は、ボロノイ分割以外の方法で定めてもよく、要するに領域どうしが重ならないように定めればよい。
【0042】
以上のように、メインサーバ11は各タクシーの目的地を決定し、支援情報を生成して各タクシーの車両用装置2に送信する。送信された支援情報は、無線基地局用装置3を経て車両用装置2に受信され、車両用装置2は、受信した支援情報をカーナビ28のディスプレイ28aに表示する。この表示の一例を図8に示す。本実施形態では、例えば目的地となる地区は最も濃い色で表示し、それ以外の地区は、過去の営業発生頻度又は予想された需要発生頻度に応じて、頻度が下がるにつれ色を薄くする等、地図を色分けすることにより目的地を示している。
【0043】
なお、カーナビ28が設けられてない場合には、コントローラ20のディスプレイ20a上に、目的地の地名や目的地までの距離等を文字表示させることとしてもよい。
【0044】
次に、上記した本実施形態の効果について評価するために、客発生モデルを作成してシミュレーションを行った結果について説明する。ここで、客発生モデルは、次の▲1▼〜▲4▼のように作成する。
【0045】
▲1▼モデルの対象はある繁華街であり、1マスの大きさを1ブロックに想定した縦12横28の336マスのマップを用いる。
【0046】
▲2▼客が発生する間隔はランダムであり、客の発生頻度をfとしたとき、その間隔がtである確率を次式イで与える。
【0047】
P(t)=1−e- f t …イ
なお、発生頻度fの値は、各マスで異なる値を取り、時間帯によって変化するものとする。
【0048】
▲3▼客が同時にK人発生する確率を次式ロのようにポアソン分布で与える。
【0049】
K =(FK /K!)e-F …ロ
なお、平均発生人数Fは、すべてのマスで同じ値とする。
【0050】
▲4▼客は、発生してからTdステップ後に消滅するものとする。なお、タクシーが隣接するマスへ移動するという行動を1ステップとする。
【0051】
さらに、シミュレーション条件を次の(i) 〜(v) のように設定する。
【0052】
(i) シミュレーション時間を540ステップとする。
【0053】
(ii)客の仮想的な発生頻度fとしては、GPSから得られる過去の利用可能な30日分のデータを元に、前半28日のデータを加算して生成されたf1、及び、後半2日のデータを加算して生成されたf2を用いる。
【0054】
(iii) 客の平均発生人数F=3とする。
【0055】
(iv)客の消滅時間Td=5とする。
【0056】
(v) タクシーの行動は、上下左右の4方向とし、シミュレーション範囲からはずれるような行動や1ステップ前にいたマスへの移動は禁止とし、客を獲得したタクシーの代わりのタクシーが、次ステップにランダムにマップに出現するものとする。
【0057】
以上のように、f1を用いたモデル、及び、f2を用いたモデルの2つの客発生モデルを作成し、提案手法、統計手法、及び、ランダム手法により、乗客獲得のシミュレーションを行った結果について、図9及び図10に示す。ここで、提案手法とは、上記したように統計データとリアルタイムデータの両方を用いた方法であり、統計手法とは、統計データのみを用いた方法、すなわち、すべてのタクシーに対して、各タクシーが存在するボロノイ領域における最も過去の営業発生頻度が高い地区を目的地とする方法であり(図7参照)、ランダム手法とは、ランダムにタクシーを動かす方法である。
【0058】
そして、図9はf1を用いたモデルに対して、図10はf2を用いたモデルに対して、それぞれ上記各手法を用いた場合の乗客獲得率を示したグラフであり、提案手法を用いた場合を実線で、統計手法を用いた場合を2点鎖線で、ランダム手法を用いた場合を破線で示している。いずれの手法も、マスの総数に対するタクシーの台数が多くなるにつれ、当然、乗客獲得率は上昇することになるが、f1、f2のいずれを用いたモデルに対しても、提案手法が他の手法より乗客獲得率が高くなっている。すなわち、提案手法は他の手法より乗客獲得の確実性が高いと言える。なお、乗客獲得率は次式ハで計算される。
【0059】
乗客獲得率=100×(獲得人数/総発生人数) …ハ
さらに、図11は、提案手法を用いた場合及び統計手法を用いた場合について、それぞれ、「f1を用いたモデルに対する乗客獲得率」に対する「f2を用いたモデルに対する乗客獲得率」の減少度合い、すなわち、次式ニで得られる減少率を示したグラフであり、提案手法を用いた場合については黒色で、統計手法を用いた場合については灰色(網掛け)で示している。
【0060】
(f2を用いたモデルに対する乗客獲得率)/(f1を用いたモデルに対する乗客獲得率) …ニ
この図11から、提案手法の方が統計手法より減少の度合いが小さいことが分かる。ここで、f1は長期間のデータを元にしているので、f1を用いたモデルは客発生の変化が緩やかである。また、f2は短期間のデータを元にしているので、f2を用いたモデルは客発生の変化が急である。したがって、一般に、f2を用いたモデルに対する乗客獲得率は、f1を用いたモデルに対する乗客獲得率よりも低くなるのであるが、提案手法を用いれば、統計手法を用いた場合よりも減少の度合いが小さいことが分かる。すなわち、提案手法は、変化に対する追従性が高いと言える。
【0061】
また、提案手法は、地区毎に、予想された需要発生頻度に応じた数だけタクシーを割り当てるので、例えば、単に営業発生頻度が高い最寄りの地区を目的地として示す場合のように、需要に対して多過ぎるタクシーが集まってしまうようなことがなく、最適数のタクシーを割り当てることができる。また、このとき、目的地への到達時間が短い順にタクシーを選択するので、タクシーが短い走行距離で目的地に集まることができる。
【0062】
そして、残りのタクシーについては、タクシー毎に領域を分けて、各領域において最も営業発生頻度の高い地区を、その領域内に存在するタクシーの目的地としているので、タクシーどうしが競合することがなく、タクシーを分散させることができる。そして、ボロノイ分割を用いてタクシー毎に領域を分ければ、効率の良い配車が可能となる。
【0063】
なお、本発明を適用するシステムの構成は、上記実施形態に示したものに限らず、例えば、図12及び図13に示すような構成であってもよい。図12に示す管理用システム4は、AVMシステムを含まず、また、パケット通信網8を用いて営業車両に設けられた車両用装置5(図13参照)と交信するように構成されている。
【0064】
詳しくは、管理用システム4は、メインサーバ41、メインサーバ41に接続されたデータベース42、データベース42にそれぞれ接続されたクライアント装置43、クライアント装置44、及び、ATIS用装置45を備えている。なお、クライアント装置44はICカードから営業データを読み込むことができ、ATIS用装置45はATISシステム90に接続され、交通情報を取得することができる。
【0065】
そして、管理用システム4は、メインサーバ41に接続されたルーター47を備えており、ルーター47は専用線又はISDN回線を介してパケット通信網8に接続されていることから、メインサーバ41はパケット通信網8を介して営業車両と交信することができる。
【0066】
一方、車両用装置5は、図13に示すように、コントローラ51、コントローラ51に接続されたモバイルパソコン52、モバイルパソコン52に接続されたパケット通信用端末53、及び、パケット通信用端末53に接続されたアンテナ54を備えている。また、車両用装置5は、モバイルパソコン52にそれぞれ接続されたGPSアンテナ55、カーナビディスプレイ56、タクシーメーター57、カードシステム端末機58、及び、カードシステム端末機58に接続されたカード入力装置59を備えている。
【0067】
そして、車両用装置5は、GPSアンテナ55から得た位置データ、及び、タクシーメーター57から得た現況データを含むリアルタイムデータを、モバイルパソコン52からパケット通信用端末53、アンテナ54を介して、管理用システム4に送信し、また、モバイルパソコン52を利用して営業データをICカードに記録する。
【0068】
一方、管理用システム4は、受信したリアルタイムデータ、及び、ICカードから取得した営業データに基づいて、上記した管理用システム1と同様に、各タクシーの目的地を決定し、支援情報を車両用装置5に送信する。
【0069】
そして、車両用装置5は、上記した車両用装置2と同様に、カーナビディスプレイ56に支援情報を表示する。なお、図13の破線部分に示すように、タクシーメーター57に文字表示可能なディスプレイ60を接続し、カーナビディスプレイ56の代わりにディスプレイ60に支援情報を文字表示させてもよい。
【0070】
さらに、車両用装置5は、カード入力装置59に入力されたデビットカードやクレジットカードの情報を取得して、管理用システム4に送信する。送信されたこれらのカードの情報は、パケット通信網8を介して情報処理センター80に送信され、クリアリングセンター81を経て各金融機関82に送信される。
【0071】
上記した管理用システム4のように、本発明の管理用システムは、AVMシステムを用いなくても実現できるが、図12の破線部分に示すように、簡易AVM用サーバー70及びクライアント装置71を接続して、各タクシーの位置管理をさせることとしてもよい。さらに、簡易AVM用サーバー70にCTIシステム72を接続して連動させることとしてもよい。
【0072】
また、運転手が車両用装置2あるいは車両用装置5から入力等することにより、その時の天候・気温や催されたイベント等に関するデータも営業データに含めて、ICカード等に記録できるように構成してもよい。その場合には、地区別及び時間帯別のみならず、さらに天候・気温別やイベント別等に統計を取ることにより統計データを生成し、そのような統計データから、時間帯毎のみならず、天候・気温毎、イベント毎等の各地区における営業発生頻度を生成するとよい。そして、現在の時間のみならず、現在の天候・気温やイベント等の状況に応じた営業発生頻度を用いて、客の発生を予想すれば、よりきめ細かい状況に応じた予想ができ、予想の確実性を向上させることができる。
【0073】
すなわち、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で、本発明は種々の構成やアルゴリズムを取り得る。
【0074】
【発明の効果】
本発明によれば、営業の発生状況の変化に対する追従性を高めることができ、実車率の一層の向上を図ることができる。
【0075】
また、需要に見合う台数の営業車両を配車することができる。
【0076】
さらに、営業車両の過度の集中を防ぎ、適度に営業車両を分散させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる管理用システムの構成図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる車両用装置の構成図である。
【図3】統計データ及びリアルタイムデータのイメージ図である。
【図4】提案手法を説明するための図である。
【図5】リアルタイムデータから需要発生頻度を予想する手法を説明するための図である。
【図6】需要発生頻度の予想に基づいてタクシーの目的地を決定する手法を説明するための図である。
【図7】過去の営業発生頻度に基づいてタクシーの目的地を決定する手法を説明するための図である。
【図8】支援情報の表示例である。
【図9】客の発生頻度にf1を用いた場合の乗客獲得率を示すグラフである。
【図10】客の発生頻度にf2を用いた場合の乗客獲得率を示すグラフである。
【図11】f2を用いた場合の、f1を用いた場合に対する乗客獲得率の減少度合いを示すグラフである。
【図12】本発明の他の実施形態にかかる管理用システムの構成図である。
【図13】本発明の他の実施形態にかかる車両用装置の構成図である。
【符号の説明】
1、4…管理用システム
2、5…車両用装置
3…無線基地局用装置
10…AVMシステム
11…メインサーバ
13…データベース
16…インターフェース装置
17…営業データサーバ
20…コントローラ
21…タクシー無線機
23…送受信用アンテナ
24…GPS受信機
25…GPSアンテナ
28…カーナビ

Claims (4)

  1. 営業車両に設けられた車両用装置と、前記車両用装置と無線を介して交信可能な管理用システムと、を備え、前記管理用システムから前記車両用装置に、営業の発生が見込まれる地域を目的地として示す支援情報を送信することにより、前記営業車両の運行を支援する車両運行支援システムであって、
    前記車両用装置が、前記管理用システムと交信するための送受信手段と、自車の現在位置を計測する位置計測手段と、計測された現在位置を示す位置データと営業の発生を知得可能な現況データとを含むリアルタイムデータを、前記管理用システムに向けて送信させるための制御手段と、前記管理用システムから受信した前記支援情報を出力する出力手段と、を有し、
    前記管理用システムが、前記車両用装置から受信した前記位置データに基づいて前記営業車両の位置を管理する管理手段と、営業が発生した場所及び時刻についてのデータを含む前記営業車両の営業データを取得する手段と、取得した営業データを記憶する記憶手段と、を有し、記憶されている営業データを処理することにより生成される統計データと、前記車両用装置から受信した前記リアルタイムデータと、の両方に基づいて、現在の需要の分布予想を生成し、前記分布予想に基づいて前記支援情報を生成し、前記車両用装置に送信するものであって、前記分布予想を生成する際に、前記営業車両の営業区域を分割することにより決定される地区のそれぞれについて、前記統計データに基づいて過去の営業発生頻度を生成し、前記地区のそれぞれについて、前記リアルタイムデータに基づいて、営業が発生する度に営業が発生した前記地区の需要発生頻度を上げ、時間が経過するにつれて需要発生頻度を下げることにより、需要発生頻度の予想を生成し、前記過去の営業発生頻度と前記需要発生頻度の予想とに基づいて、前記分布予想を生成する
    ことを特徴とする車両運行支援システム。
  2. 営業車両に設けられた車両用装置と、前記車両用装置と無線を介して交信可能な管理用システムと、を備え、前記管理用システムから前記車両用装置に、営業の発生が見込まれる地域を目的地として示す支援情報を送信することにより、前記営業車両の運行を支援する車両運行支援システムであって、
    前記車両用装置が、前記管理用システムと交信するための送受信手段と、自車の現在位置を計測する位置計測手段と、計測された現在位置を示す位置データと営業の発生を知得可能な現況データとを含むリアルタイムデータを、前記管理用システムに向けて送信させるための制御手段と、前記管理用システムから受信した前記支援情報を出力する出力手段と、を有し、
    前記管理用システムが、
    前記車両用装置から受信した前記位置データに基づいて前記営業車両の位置を管理する管理手段と、営業が発生した場所及び時刻についてのデータを含む前記営業車両の営業データを取得する手段と、取得した営業データを記憶する記憶手段と、を有し、記憶されている営業データを処理することにより生成される統計データと、前記車両用装置から受信した前記リアルタイムデータと、の両方に基づいて、現在の需要の分布予想を生成し、前記分布予想に基づいて前記支援情報を生成し、前記車両用装置に送信するものであって、
    前記分布予想を生成する際に、前記営業車両の営業区域を分割することにより決定される地区のそれぞれについて、前記統計データに基づいて過去の営業発生頻度を生成し、前記地区のそれぞれについて、前記リアルタイムデータに基づいて需要発生頻度の予想を生成し、前記過去の営業発生頻度と前記需要発生頻度の予想とに基づいて、前記分布予想を生成し、
    前記支援情報を生成する際に、前記需要発生頻度の予想により営業の発生が見込まれる前記地区について、当該地区における前記需要発生頻度の予想に応じた台数だけ前記営業車両を選択して、選択された前記営業車両に対しては当該地区を目的地とし、選択されなかった残りの前記営業車両に対しては、前記需要発生頻度の予想により営業の発生が見込まれる前記地区以外の前記地区であって、前記過去の営業発生頻度により営業の発生が 見込まれる前記地区を、目的地とするように、前記支援情報を生成する
    ことを特徴とする車両運行支援システム。
  3. 前記残りの営業車両に対する目的地を決定する際に、前記営業区域を前記残りの営業車両が各領域に1台ずつ存在するように複数の領域に分割し、前記領域において、前記需要発生頻度の予想により営業の発生が見込まれる前記地区以外の前記地区のうちで、前記過去の営業発生頻度が最も高い前記地区を、前記過去の営業発生頻度により営業の発生が見込まれる前記地区として、当該領域に存在する前記残りの営業車両の目的地とすることを特徴とする請求項記載の車両運行支援システム。
  4. 前記営業区域を前記領域に分割する際に、前記残りの営業車両の位置を母点とするボロノイ分割を用いることを特徴とする請求項記載の車両運行支援システム。
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