JP3728687B2

JP3728687B2 - Easy-open composite film and paper container with easy-open lid

Info

Publication number: JP3728687B2
Application number: JP24033697A
Authority: JP
Inventors: 雅則竹内; 洋一松浦; 武宣柴原
Original assignee: Toray Advanced Film Co Ltd
Current assignee: Toray Advanced Film Co Ltd
Priority date: 1997-08-21
Filing date: 1997-08-21
Publication date: 2005-12-21
Anticipated expiration: 2017-08-21
Also published as: JPH1158642A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は易開封性複合フィルムおよび易開封性蓋付き紙容器に関する。更に詳しくは容器の表面がポリエチレン系樹脂で被覆されてなる紙容器の易開封性蓋材として好適に使用できる複合フィルム、および該複合フィルムを蓋材として使用した易開封性蓋付き紙容器に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年ヨ−グルトなどの乳製品、納豆、即席麺などの容器として、デザインの多様化に伴う印刷の鮮明性への要求や廃棄時の環境問題に対応して紙容器が増えてきている。該紙容器は通常その内面がポリエチレン系樹脂で被覆されており、シ−ラントとしてホットメルト樹脂を使用した蓋材が熱シ−ルされている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のホットメルト樹脂をシ−ラントとした蓋材を使用した紙容器は、開封力が強すぎて開封しにくく、しばしば開封時に紙容器表面を被覆しているポリエチレンと蓋材のホットメルト樹脂の間で破壊が起こらずに、紙と表面を被覆しているポリエチレンの間で破壊が起り、剥離外観が悪いものであった。またポリエチレンと蓋材のホットメルト樹脂の間で破壊が起こる場合でも、剥離面が糸引き状になり外観が悪いものであった。
【０００４】
通常使用されるホットメルト樹脂としては６０〜８０℃程度の低融点のエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂を主成分とする粘度の低い樹脂である。かかるホットメルト樹脂を使用する理由は、紙容器は紙を貼り合わせて作るため容器のフランジ部の重ね合わせ部分に紙の厚さに相当する段差（通常１５０〜４００μｍ程度）があるので、蓋材をシ−ルする場合にこの段差を完全に埋める必要があり、そのためにはシ−ル温度で容易に溶融し、瞬時に段差部分に流れ込むことができる樹脂を選定する必要があるからである。
【０００５】
開封性を改良しようとして、例えばポリエチレンとポリプロピレンのブレンドポリマ−からなり、凝集破壊力を低下したイ−ジ−ピ−ルフィルムを蓋材のシ−ラントとして使用しようとする試みもなされたが、かかるフィルムでは開封性は良好となるが、シ−ル時に紙容器のフランジ部の重ね合わせ部分の段差を埋めることができず、食品包装容器として最重要な密封性が確保できず使用できないものであった。
【０００６】
先に本願発明者らは、かかる問題点を解決するために、シ−ル層（Ａ層）と基材層（Ｂ層）が積層された複合フイルムであって、Ａ層は低密度ポリエチレン７０〜９５ｗｔ％とポリブテン−１３０〜５ｗｔ％とかなる層であり、Ｂ層はポリエチレン系樹脂からなる層から構成され、Ａ層の厚みが５μｍ以上であることを特徴とする易開封性複合フィルムを提案した。この発明により、シ−ル時に紙容器のフランジ部の重ね合わせ部分の段差を埋めることができ、蓋の開封性は良好となり、かつフィルムが糸引き状に紙容器側に残るという問題も相当解消されたが、内容物が食品であることもあり少量の糸引きでも問題視されることから、なお一層の剥離外観の改善が要望されるものであった。。
【０００７】
本発明はかかる問題点を改善し、開封性、密閉性、および剥離外観の良好な易開封性複合フィルムおよび易開封性蓋付き紙容器を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明者らの鋭意検討の結果、上記課題は下記構成を有する本発明によって工業的に有利に達成された。
【０００９】
［１］シ−ル層（Ａ層）と基材層（Ｂ層）が積層された複合フイルムであって、Ａ層は、融点が８０〜１１５℃かつメルトフローレートが２〜５０ｇ／１０ｍｉｎである低密度ポリエチレン４０〜９０ｗｔ％、融点が７０〜１２５℃かつメルトフローレートが１〜３０ｇ／１０ｍｉｎであるポリブテン−１３０〜５ｗｔ％、およびエチレン−αオレフィン共重合ゴム３０〜５ｗｔ％からなる層であり、Ｂ層は、Ａ層の低密度ポリエチレンの融点以上の融点をもつポリエチレン系樹脂からなる層であり、かつ、Ａ層の厚みが５μｍ以上であることを特徴とする、ポリエチレン被覆紙容器の蓋材用の易開封性複合フィルム。
【００１０】
［２］Ａ層を構成する低密度ポリエチレンが、高圧法低密度ポリエチレン及び／又はシングルサイト触媒使用による直鎖状低密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項１記載のポリエチレン被覆紙容器の蓋材用の易開封性複合フィルム。
【００１１】
［３］容器の表面がポリエチレン系樹脂で被覆されてなる紙容器に、請求項１記載の易開封性複合フィルムをシ−ラントとする蓋材のＡ層面が、熱シ−ルされてなる易開封性蓋付き紙容器。
【００１２】
本発明の最大の特徴はシ−ル層と基材層が積層された複合フイルムであって、シ−ル層を、特定の低密度ポリエチレン、特定のポリブテン−１およびエチレン−αオレフィン共重合ゴムが上記特定の割合で混合されている組成物となし、基材層を特定のポリエチレン系樹脂からなる層となし、シ−ル層の厚みを特定の範囲とすることによって、開封性が良好で密封性が問題なく、剥離外観が良好な、ポリエチレン被覆紙容器の蓋材用の易開封性複合フィルムを工業的に容易な方法で提供した点、および該複合フィルムを容器の表面がポリエチレン系樹脂で被覆されてなる紙容器の蓋材に適用して開封性が良好で密封性の問題がなく、剥離外観の良好な易開封性蓋付き紙容器を提供した点にある。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、その構成について更に詳細に記述する。
【００１４】
まず、本発明の第１の発明である易開封性複合フィルムについて説明する。
【００１５】
シ−ル層（Ａ層）は低密度ポリエチレンが４０〜９０ｗｔ％とポリブテン−１が３０〜５ｗｔ％とエチレン−αオレフィン共重合ゴム３０〜５ｗｔ％からなることが必要である。低密度ポリエチレンが４０ｗｔ％未満で、ポリブテン−１が３０ｗｔ％を越えるとシ−ル層の凝集破壊力が弱くなりすぎて、蓋材として必要なシ−ル強度が不足し、一方低密度ポリエチレンが９０ｗｔ％以上でポリブテン−１が５ｗｔ％未満の場合はシ−ル強度が強すぎ開封性が不良となる。
【００１６】
また、エチレン−αオレフィン共重合ゴムの使用割合でシ−ル強度が大きく変化はしないが、エチレン−αオレフィン共重合ゴムを５ｗｔ％以上添加することにより、驚くべきことに、低密度ポリエチレンとポリブテン−１の二成分系の場合より、蓋の開封時の紙容器側に残る糸引きが大幅に少なくなり、剥離外観が極めて良好となる。一方エチレン−αオレフィン共重合ゴムが３０ｗｔ％を越えるとフイルムの粘着性がひどく、安定して製膜することが困難になる場合があり、本発明の目的は、達成できない。
【００１７】
シ−ル層（Ａ層）に用いる低密度ポリエチレンとしては、高圧法低密度ポリエチレン（密度約０．９１８〜０．９３０ｇ／ｃｍ ³）またはシングルサイト触媒を使用した直鎖状低密度ポリエチレン（密度約０．８９０〜０．９２０ｇ／ｃｍ ³）または両者の混合物が用いられる。その低密度ポリエチレンの融点は８０℃〜１１５℃であり、特に融点が９０℃〜１１０℃のものが好ましい。
【００１８】
融点が８０℃未満ではフィルムがブロッキングを起こして取扱いが困難になる問題があり、該フィルムを蓋材とした紙容器を夏季の自動車の中のように高温になる場所に放置した場合には蓋がはがれる危険性があるなど流通上の問題もある。一方融点が１１５℃をこえると、シ−ル時に紙容器のフランジ部の重ね合わせ部分の段差を埋めることができず、密封性不良にになる場合があり、高温でシ−ルすることが必要となるため容器の紙に含まれる水分が発泡し外観上の不良が生じるなどの問題がある。
【００１９】
ここで、シングルサイト触媒を使用した直鎖状低密度ポリエチレンとは、エチレンモノマ−を主成分をして、これにブテン−１、ヘキセン−１、オクテン−１などを共重合したものである。
また、シール層（Ａ層）に用いる低密度ポリエチレンのメルトフロ−レ−ト（ＭＦＲ）は２〜５０ｇ／１０ｍｉｎである。２ｇ／１０ｍｉｎ未満では溶融時の流動性が悪く紙容器のフランジ部の重ね合わせ部分の段差を埋めることができない場合があり、５０ｇ／１０ｍｉｎを越えると安定して製膜することが困難になる場合がある。
【００２０】
なお、低密度ポリエチレンには本発明の目的を損なわない範囲で、若干の他の成分が共重合されていてもかまわない。
【００２１】
Ａ層に用いる第２成分であるポリブテン−１は、ブテン−１の重合体およびブテン−１を主成分にして、これにエチレンまたはプロピレンを共重合したポリマである。
【００２２】
このポリマは融点７０〜１２５℃で、メルトフロ−レ−トは１〜３０ｇ／１０ｍｉｎである。融点７０℃未満ではフィルムがブロッキングを起こして取扱いが困難になる問題があり、一方融点が１２５℃をこえると高温でシ−ルすることが必要となり容器の紙に含まれる水分が発泡し外観上の不良が生じる場合がある。また、メルトフロ−レ−トが１ｇ／１０ｍｉｎ未満ではポリエチレンとの混合が難しくなり、３０ｇ／１０ｍｉｎを越えると安定して製膜することが困難になる場合がある。
【００２３】
Ａ層に用いる第３成分であるエチレン−αオレフィン共重合ゴムは、エチレンを主成分とし、これにαオレフィンを共重合した非結晶性のポリマーであり、エチレンプロピレン共重合物（ＥＰＲ）、エチレンブテン共重合物（ＥＢＲ）、エチレンプロピレンブテン共重合物（ＥＰＢＲ）が工業的に生産されている。
【００２４】
このポリマーに明瞭な融点はないが、メルトフロ−レ−トは０．４〜３０ｇ／１０ｍｉｎが好ましい。
【００２５】
メルトフロ−レ−トが０．４ｇ／１０ｍｉｎ未満では低密度ポリエチレンとポリブテン−１との混合が不十分となる恐れがあり、３０ｇ／１０ｍｉｎを越えるとエチレン−αオレフィン共重合ゴムの凝集力が低く、剥離外観が改善できない恐れがある。
【００２６】
Ｂ層はポリエチレン系樹脂からなることが必要である。その理由は、容器にヒ−トシ−ルする際にＡ層と共に溶融して紙容器のフランジ部の重ね合わせ部分の段差を埋める役割と基材層としてＡ層と十分な接着力を有し（Ａ層の凝集破壊力より接着力が大きいことが必要）、製膜時や加工工程での取扱いに耐える役割を付与するためである。
【００２７】
ここで、ポリエチレン系樹脂とは高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンとこれらの変性体およびこれらの混合物からから選ばれる樹脂である。
Ｂ層を構成する主成分のポリエチレン系樹脂はその融点がＡ層に使用する低密度ポリエチレンの融点以上のものである。Ｂ層を構成する主成分のポリエチレン系樹脂融点がＡ層に使用する低密度ポリエチレンの融点より低い場合には、紙容器のフランジ部の重ね合わせ部分の段差を埋められない場合がある。
Ｂ層樹脂として特に好適な例として、低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンの混合組成物がある。この場合にはフィルムに適度な剛性があり、取扱い性も優れたものとなる。
【００２８】
なお、Ｂ層には本発明の目的を損なわない範囲で、フイルム加工に適した滑り性やラミネート適性を確保するため、特定の添加剤、具体的にはエルカ酸アミドやベヘニン酸アミドなどの有機滑剤、分子量５００以上の酸化防止剤、およびシリカ、ゼオライト、炭酸カルシウムなどの無機充填剤を添加して使用してもよい。また、Ｂ層ポリマには本発明の効果を阻害しない範囲であれば、必要に応じて本発明フィルムを生産する際に生じる耳やスリット屑などを混合使用することができる。
【００２９】
Ａ層の厚みは５μｍ以上が必要であり、１０μｍ以上がより好ましい。厚みが５μｍ未満の場合にはシ−ル時に紙容器のフランジ部の重ね合わせ部分の段差を埋めることができず、密封性不良にになる。また、複合フイルムに占めるＡ層の厚み比率は１０〜５０％であることが好ましく、２０〜４０％が特に好ましい。Ａ層の厚み比率が１０％未満の場合にはシ−ル圧力が強すぎると部分的に基材層が紙容器のポリエチレンと接着し開封性が不良になる場合があり、一方５０％を越えると非相溶成分からなるシ−ル層は溶融時の流動安定性が基材層より悪いので製膜安定性が悪くなる。
【００３０】
複合フィルムの厚さは、紙容器の重ね合わせ部分の段差の大きさに応じて決めればよいが、２５〜１００μｍの範囲が適切である。２５μｍ未満では段差が埋まらない場合があり、１００μｍを越えるとコストも高くなり経済性に劣る。
【００３１】
本発明の複合フイルムはＡ層、Ｂ層の２層からなる複合フイルムであるが、必要に応じ基材層であるＢ層側に第３、第４の層を積層し、３層以上の積層フィルムとしてもよい。
【００３２】
本発明の第１の発明である易開封性複合フイルムの製造方法は特に限定されないが、２台の押出機を用いて、それぞれＡ、Ｂ層のポリマを溶融して押出し、ピノールやフィードブロック法などのパイプ複合、共押出多層ダイ法などの方法で溶融状態で積層する方法が効率的である。このようにして、成型されたフイルムは必要に応じラミネ−ト加工時の接着性を向上させるために表面処理を施すことができる。この表面処理の方法はコロナ放電処理、プラズマ処理、火災処理などが適用できる。
【００３３】
次に、本発明の第１の発明である易開封性複合フイルムの製造法の一例を説明する。２台の押出機を用いて、１台の押出機から低密度ポリエチレン５５ｗｔ％とポリブテン−１２５ｗｔ％とエチレンプロピレン共重合ゴムが２０ｗｔ％の混合樹脂を温度１８０〜２５０℃で溶融して押出し（Ａ層）、もう１台の押出機から低密度ポリエチレン５０ｗｔ％と高密度ポリエチレン５０ｗｔ％の混合樹脂を温度１８０〜２５０℃で溶融して押出し（Ｂ層）、パイプ複合や共押出多層ダイで積層し、Ａ層の厚みが５μｍ以上となるようにしてダイよりフイルム状に押出し２５〜６０℃の冷却ロールでキャスト冷却固化し複合フイルムとする。続いて、必要に応じＢ層の表面にコロナ放電処理を施し、巻き取り、さらに所定の幅、長さにスリットする。
【００３４】
以上のようにして、本発明の第１の発明である易開封性複合フイルムを得ることができる。
【００３５】
次に本発明の第２の発明である易開封性蓋付き紙容器について説明する。
【００３６】
第２の発明で対象とする紙容器は、図−１に示すように、その内表面がポリエチレン系樹脂で被覆されてなる紙容器であり、容器のフランジ部分（蓋材とシ−ルする部分）に紙の重ね合わせ部分の段差ａがある紙容器である。該紙容器に被覆されるポリエチレン系樹脂は高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンとこれらの変性体およびこれらの混合物からから選ばれる樹脂であるが、特に高圧法低密度ポリエチレンが好ましい。ポリエチレン系樹脂の紙への被覆方法は、押し出しラミネ−ト法、ドライラミネ−ト法、コ−ティング法など特に限定されないが、一般に生産性の良好な押し出しラミネ−ト法が採用されてる。
【００３７】
ここで使用する蓋材は本発明の第１の発明である複合フイルムのＢ層側にアルミ箔、延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、延伸ナイロンフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、紙などを必要に応じて単独あるいは組み合わせて積層したものであり、Ｂ層側に積層する基材については特に限定はない。
【００３８】
該紙容器に本発明の第１の発明である複合フイルムで蓋材を作り、これを常法により熱シ−ルすることにより本発明の第２の発明である易開封性蓋付き紙容器ができる。
【００３９】
前記したようにして得られた本発明の第１の発明である易開封性複合フイルムは、容器の表面がポリエチレン系樹脂で被覆されてなる紙容器の蓋材のシ−ラントフィルムとして用いられる。
【００４０】
本発明の第２の発明である易開封性蓋付き紙容器は、ヨ−グルトなどの乳製品、納豆、即席麺などの容器として好適に使用できる。
【００４１】
【実施例】
本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例で用いた特性の測定方法並びに効果の評価方法を下記する。
なお、実施例及び比較例におけるＭＦＲの単位はｇ／１０ min 、密度の単位はｇ／ｃｍ ³ である。
【００４２】
（１）結晶融点（Ｔｍ）
走査型指差熱量計（略称：ＤＳＣ）を用いて、３ｍｇの試料をセットし、昇温速度１０℃／分にて室温より測定し、結晶の融解に伴う吸熱カーブを測定しそのピーク温度（℃）をもって結晶融点とする。このとき、融解ピークが複数個観測される場合には最大ピーク温度をＴｍとする。
【００４３】
（２）メルトフロ−レ−ト（ＭＦＲ）
ＪＩＳＫ−７２１０試験条件は４（１９０℃、２．１６Ｋｇｆ）に準じて測定した値（ｇ／１０ｍｉｎ）である。
【００４４】
（３）ヒ−トシ−ル強度、開封性
厚さ２５０μｍの紙の片側にに８０μｍの低密度ポリエチレンを積層した総厚み３３０μｍの紙基材のポリエチレン面側と厚さ１２μｍの延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムをラミネ−トしたテスト複合フィルムのＡ層面側を重ね合わせ、平板ヒ−トシ−ラ−のシ−ルバ−の下板（紙基材側）を８０℃とし、上板（テスト複合フィルム側）を１５０℃としてヒ−トシ−ルして、測定用サンプルを作成する。次いで、インストロンを用いて、剥離強度を測定しヒ−トシ−ル強度とした。
【００４５】
なお、ヒ−トシ−ル強度が強すぎて、紙と被覆したポリエチレンの間で破壊が生じたものはシ−ル不良（×）と判定した。一方５Ｎ／１５ｍｍ未満のものも、蓋材として必要なシ−ル強度に達しないのでシ−ル不良（×）判定した。
【００４６】
開封性はヒ−トシ−ル強度が２２Ｎ／１５ｍｍ未満のものを良好（○）とし、８〜１８Ｎ／１５ｍｍのものを特に良好（◎）とし、それ以外のものを不良（×）とした。
【００４７】
（４）密封性の評価（紙容器の重ね合わせ部分の段差の埋まり具合の評価）
前記（３）項の総厚み３３０μｍの紙基材を重ね合わせた段差部分に、厚さ１２μｍの延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムをラミネ−トしたテスト複合フィルムのＡ層面側を重ね合わせ、（３）項と同じ条件でヒ−トシ−ルして、測定用サンプルを作成する。次いで、シ−ルした段差部分に、染料エオシンＹのエタノール飽和液を一滴落とし、液が段差部分を通過したものを密封性不良（×）、段差部分に浸透したが通過しなかったものを密封性やや不良（△）、段差部分に全く浸透せず通過しなかったものを密封性良好（○）と判定した。
【００４８】
（５）剥離外観の評価（開封時の糸引き状態の評価）
前記（３）項のヒートシール強度を測定したときに、紙容器側にＡ層の樹脂が糸引き状にのこるものを（×）、若干残るものを（△）、全く残らず剥離外観が良好なものを（○）と判定した。
【００４９】
［実施例１、２、及び３］
２台の押出機を用いて、１台の押出機からＭＦＲ７．０、密度０．９１８、融点１０６℃の低密度ポリエチレン（ＬＤＰＥ）とＭＦＲ２０、融点１２３℃のポリブテン−１（ＰＢ−１）とエチレンプロピレン共重合ゴム（ＥＰＲ）を表１に示す比率で混合して温度２２０℃で溶融して押出し（Ａ層）、他の１台の押出機からＭＦＲ７．０、密度０．９２０、融点１０９℃の低密度ポリエチレン（ＬＤＰＥ）５０ｗｔ％とＭＦＲ８．０、密度０．９６０、融点１３２℃の高密度ポリエチレン５０ｗｔ％を混合し温度２４０℃で溶融して押出し（Ｂ層）、共押出ダイで積層してフイルム状に押出し３５℃の冷却ロールで冷却固化し、Ａ層の厚みが１０μｍ、Ｂ層の厚みが３０μｍの総厚み４０の複合フイルムを得た。
【００５０】
得られた複合フイルムは表１に示すように、適切なシ−ル強度を有し、開封性が良好で密封性が問題なく、開封後に紙容器側にイージーピールフィルムが糸引き状に残らず剥離外観が良好なものであった。
【００５１】
［比較例１及び２］
シ−ル層の低密度ポリエチレン（ＬＤＰＥ）とポリブテン−１（ＰＢ−１）とエチレンプロピレン共重合ゴムの混合比率を表１に示すように、本発明の範囲外とすることをのぞいて、実施例１と全く同じ条件で複合フイルムを得た。表１に示すように、比較例１はエチレンプロピレン共重合ゴムが少なすぎるため、開封後に紙容器側にイージーピールフィルムが糸引き状に若干のこり、一方、比較例２はエチレンプロピレン共重合ゴムを添加していないため糸引きがひどく剥離外観が悪ものであった。
【００５２】
［実施例４及び５］
シ−ル層のポリブテン−１（ＰＢ−１）の混合比率を表１することをのぞいて実施例１と全く同じ条件で複合フイルムを得た。得られた複合フイルムは表１に示すように、ポリブテン−１（ＰＢ−１）の混合比率によってシール強度が変化するが、適切なシ−ル強度の範囲で、密封性および、開封後に紙容器側にイージーピールフィルムが糸引き状に残らず剥離外観が良好が良好なものであった。
【００５３】
［比較例３及び４］
シ−ル層のポリブテン−１（ＰＢ−１）の混合比率を表１に示すように、本発明の範囲外とすることをのぞいて、実施例４と全く同じ条件で複合フイルムを得た。表１に示すように、比較例３はポリブテン−１（ＰＢ−１）が少なすぎるため、シール強度が強すぎ、紙と紙を被覆しているポリエチレンの間で破壊が起こり、開封性不良であった。一方、比較例４はポリブテン−１（ＰＢ−１）が多すぎるため、Ａ層の凝集力が低くなりすぎて、シール強度が低すぎ蓋材としては使用できないものであった。
【００５４】
［実施例６及び７］
実施例６はシ−ル層の低密度ポリエチレンを密度０．９０５、融点９１℃のシングルサイト触媒を使用した直鎖状低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰＥ）とする以外は実施例２と同じ条件で、実施例７はシ−ル層の低密度ポリエチレンを実施例２のＬＤＰＥ３５ｗｔ％と実施例６の直鎖状低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰＥ）３５ｗｔ％とする以外は実施例２と同じ条件で、複合フイルムを得た。得られた複合フイルムはいずれも表１に示すように、適切なシ−ル強度を有し、密封性および、剥離外観が良好なものであった。
【００５５】
［実施例８及び９］
実施例８はＢ層を実施例２で用いたＭＦＲ７．０、密度０．９２０、融点１０９℃の低密度ポリエチレン（ＬＤＰＥ）１００％とし、Ａ層は実施例２で用いたＬＤＰＥとＰＢ−１の混合比率を表１のように変更する以外は、実施例２と同じ条件で複合フイルムを得た。
【００５６】
実施例９は実施例８のＢ層のＬＤＰＥを密度０．９３０融点１１５℃（密度０．９３０）とする以外は実施例８と同じ条件で複合フイルムを得た。
【００５７】
これらの複合フイルムはいずれも表１に示すように、適切なシ−ル強度を有し、開封性、密封性が良好なものであった。
【００５８】
［実施例１０］
実施例１０はＡ層の厚みを５μｍとし、Ｂ層の厚みを３５μｍとする以外は、実施例２と同じ条件で複合フイルムを得た。この複合フイルムは表１に示すように、適切なシ−ル強度を有し、開封性、密封性が良好なものであった。
【００５９】
［比較例５］
比較例６はＡ層の厚みを２μｍとし、Ｂ層の厚みを３８μｍとする以外は、実施例２と同じ条件で複合フイルムを得た。この複合フイルムはシ−ル時にＡ層が部分的に破壊して、Ｂ層が紙基材の被覆ポリエチレンと溶着するためか、表１に示すように、シ−ル強度のバラツキが大きく、開封性、密封性が不良であった。
【００６０】
【表１】

【００６１】
【発明の効果】
本発明の易開封性複合フイルムは、シ−ル層と基材層が積層された複合フイルムであって、シ−ル層を特定の低密度ポリエチレンと特定のポリブテン−１とエチレン−αオレフィン共重合ゴムが特定の割合で混合されている組成物となし、基材層を特定のポリエチレン系樹脂からなる層となし、シ−ル層の厚みを特定の範囲とすることによって、ポリエチレン被覆紙容器の蓋材として使用しても開封性が良好で密封性の問題がなく、剥離外観の良好な優れた特性を有するものとなった。
またこの易開封性複合フイルムを、容器の表面がポリエチレン系樹脂で被覆されてなる紙容器の蓋材に適用することにより、開封性が良好で密封性の問題がなく、剥離外観の良好のな易開封性蓋付き紙容器とすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明で用いる紙容器を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
ａ：段差[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an easy-open composite film and a paper container with an easy-open lid . More specifically, the present invention relates to a composite film that can be suitably used as an easy-open lid for a paper container in which the surface of the container is coated with a polyethylene resin , and an easily-open lid-covered paper container using the composite film as a lid.
[0002]
[Prior art]
In recent years, as containers for dairy products such as yogurt, natto, and instant noodles, paper containers have been increasing in response to demands for clearness of printing accompanying diversification of designs and environmental problems at the time of disposal. The inner surface of the paper container is usually coated with a polyethylene-based resin, and a lid material using a hot melt resin as a sealant is heat-sealed.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, conventional paper containers that use a lid material made of a hot-melt resin as a sealant are not easy to open because the opening force is too strong, and the hot-melt of polyethylene and the lid material that often covers the surface of the paper container at the time of opening. There was no breakage between the resins, breakage occurred between the paper and the polyethylene covering the surface, and the peel appearance was poor. Even when the breakage occurred between the polyethylene and the hot melt resin of the lid, the peeled surface became string-like and the appearance was poor.
[0004]
The hot-melt resin usually used is a resin having a low viscosity mainly composed of an ethylene / vinyl acetate copolymer resin having a low melting point of about 60 to 80 ° C. The reason for using such a hot melt resin is that a paper container is made by bonding paper together, and therefore there is a step (usually about 150 to 400 μm) corresponding to the thickness of the paper in the overlapping part of the flange part of the container. This is because it is necessary to completely fill the step when sealing the resin, and for this purpose, it is necessary to select a resin that can easily melt at the seal temperature and instantaneously flow into the step portion.
[0005]
In order to improve openability, for example, an attempt was made to use an easy-peel film made of a blend polymer of polyethylene and polypropylene and having a reduced cohesive failure force as a sealant for the lid. Although the film has good openability, it cannot fill the level difference in the overlapping part of the flange part of the paper container at the time of sealing, and it cannot secure the most important sealability as a food packaging container and cannot be used. It was.
[0006]
In order to solve such problems, the inventors of the present application are a composite film in which a seal layer (A layer) and a base material layer (B layer) are laminated. An easy-open composite film characterized in that it is a layer consisting of ~ 95 wt% and polybutene-1 30-5 wt%, the B layer is composed of a polyethylene resin layer, and the thickness of the A layer is 5 µm or more. Proposed. According to the present invention, it is possible to fill the step of the overlapping portion of the flange portion of the paper container at the time of sealing, the opening of the lid is good, and the problem that the film remains on the paper container side in a string form is considerably solved. However, since the contents may be food, and even a small amount of stringing is regarded as a problem, further improvement in peel appearance has been desired. .
[0007]
An object of the present invention is to improve such problems and to provide an easy-open composite film and a paper container with an easy-open lid with good openability, airtightness, and peelable appearance.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies by the present inventors, the above problem has been industrially advantageously achieved by the present invention having the following constitution.
[0009]
[1] A composite film in which a seal layer (A layer) and a base material layer (B layer) are laminated, and the A layer has a melting point of 80 to 115 ° C. and a melt flow rate of 2 to 50 g / 10 min. A layer comprising 40 to 90 wt% of low density polyethylene, 30 to 5 wt% of polybutene-1 having a melting point of 70 to 125 ° C. and a melt flow rate of 1 to 30 g / 10 min, and 30 to 5 wt% of ethylene-α-olefin copolymer rubber. in and, B layer is a layer made of a polyethylene resin having a low density melting point above the melting point of the polyethylene of the layer a, and wherein the thickness of the a layer is 5μm or more, polyethylene-coated paper containers Easy-to-open composite film for lid materials .
[0010]
[2] The lid of the polyethylene-coated paper container according to claim 1, wherein the low-density polyethylene constituting the layer A is a high-pressure low-density polyethylene and / or a linear low-density polyethylene using a single-site catalyst. Easy-open composite film for materials .
[0011]
[3] the paper container where the surface of the container is coated with polyethylene resin, the easy-open composite film according to claim 1, wherein sheet - A layer surface of the lid member to be runt, heat - formed by Le Paper container with easy-open lid .
[0012]
The greatest feature of the present invention is a composite film in which a seal layer and a base material layer are laminated, and the seal layer is made of a specific low density polyethylene , a specific polybutene-1, and an ethylene-α olefin copolymer rubber. The composition is mixed in the above specific ratio, the base material layer is a layer made of a specific polyethylene resin, and the seal layer has a specific range of thickness so that the unsealing property is good. Provided an easy-to-open industrially easy composite film for a lid of a polyethylene-coated paper container having a satisfactory sealing property and good peel appearance , and the surface of the container is a polyethylene resin. The present invention provides a paper container with an easy-opening lid that is applied to a lid material of a paper container coated with, and has a good openability and no sealing problem, and has a good peel appearance.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the configuration will be described in more detail.
[0014]
First, the easy-open composite film which is 1st invention of this invention is demonstrated.
[0015]
The seal layer (A layer) needs to be composed of 40 to 90 wt% of low density polyethylene, 30 to 5 wt% of polybutene-1 and 30 to 5 wt% of ethylene-α-olefin copolymer rubber. If the low density polyethylene is less than 40 wt% and the polybutene-1 exceeds 30 wt%, the cohesive fracture strength of the seal layer becomes too weak, and the seal strength necessary as a cover material is insufficient. When it is 90 wt% or more and polybutene-1 is less than 5 wt%, the seal strength is too strong and the unsealing property becomes poor.
[0016]
Further, the seal strength does not change greatly depending on the proportion of ethylene-α olefin copolymer rubber used, but surprisingly, by adding 5 wt% or more of ethylene-α olefin copolymer rubber, low-density polyethylene and polybutene are added. As compared with the case of the two-component system of -1, the stringing remaining on the paper container side when the lid is opened is greatly reduced, and the peel appearance is extremely good. On the other hand ethylene -α-olefin emissions copolymer rubber exceeds 30 wt% when the severely tacky film, stable may be difficult to form a film, the object of the present invention can not be achieved.
[0017]
The low density polyethylene used for the seal layer (A layer) is a high pressure method low density polyethylene (density about 0.918 to 0.930 g / cm ³ ) or a linear low density polyethylene using a single site catalyst ( A density of about 0.890 to 0.920 g / cm ³ ) or a mixture of both is used. The low-density polyethylene has a melting point of 80 ° C. to 115 ° C. , and a melting point of 90 ° C. to 110 ° C. is particularly preferable.
[0018]
If the melting point is less than 80 ° C., there is a problem that the film is blocked and it becomes difficult to handle. If a paper container using the film as a lid is left in a place where the temperature is high like in a car in summer, the lid is closed. There are also distribution problems such as the risk of peeling. On the other hand, if the melting point exceeds 115 ° C., the step of the overlapping portion of the flange portion of the paper container cannot be filled at the time of sealing, which may result in poor sealing performance and must be sealed at a high temperature. Therefore, there is a problem that the moisture contained in the paper of the container is foamed and an appearance defect occurs.
[0019]
Here, the linear low density polyethylene using a single-site catalyst is one obtained by copolymerizing butene-1, hexene-1, octene-1, etc., with an ethylene monomer as a main component.
The melt flow rate (MFR) of the low density polyethylene used for the seal layer (A layer ) is 2 to 50 g / 10 min . If it is less than 2 g / 10 min, the fluidity at the time of melting is poor and the step of the overlapping portion of the flange portion of the paper container may not be filled. If it exceeds 50 g / 10 min, it is difficult to stably form a film. There is.
[0020]
It should be noted that the low density polyethylene may be copolymerized with some other component within a range not impairing the object of the present invention.
[0021]
Polybutene-1, which is the second component used in the A layer, is a polymer obtained by copolymerizing butene-1 and butene-1 as main components and ethylene or propylene.
[0022]
This polymer has a melting point of 70 to 125 ° C. and a melt flow rate of 1 to 30 g / 10 min . If the melting point is less than 70 ° C, there is a problem that the film is blocked and it becomes difficult to handle. On the other hand, if the melting point exceeds 125 ° C, it is necessary to seal at a high temperature, and the moisture contained in the paper of the container foams and the appearance is increased. May occur. If the melt flow rate is less than 1 g / 10 min, mixing with polyethylene becomes difficult, and if it exceeds 30 g / 10 min, it may be difficult to stably form a film.
[0023]
The third component ethylene-α olefin copolymer rubber used in the A layer is an amorphous polymer having ethylene as a main component and copolymerized with an α olefin. The ethylene-propylene copolymer (EPR), ethylene Butene copolymer (EBR) and ethylene propylene butene copolymer (EPBR) are industrially produced.
[0024]
This polymer does not have a clear melting point, but the melt flow rate is preferably 0.4 to 30 g / 10 min.
[0025]
If the melt flow rate is less than 0.4 g / 10 min, mixing of low density polyethylene and polybutene-1 may be insufficient, and if it exceeds 30 g / 10 min, the cohesive strength of the ethylene-α-olefin copolymer rubber is low. The peeling appearance may not be improved.
[0026]
B layer needs to consist of a polyethylene-type resin. The reason for this is that when the container is heat-sealed, it melts together with the A layer and fills the step of the overlapping portion of the flange portion of the paper container, and has a sufficient adhesive force with the A layer as a base material layer ( This is because the adhesive strength is required to be greater than the cohesive fracture strength of the A layer), in order to impart a role to withstand handling during film formation and processing.
[0027]
Here, high-pressure low-density polyethylene and polyethylene resin, Ru resin der selected from the linear low density polyethylene, high density polyethylene and these modified compounds and mixtures thereof.
Polyethylene resin of the main component constituting the layer B whose melting point is more than melting point of the low density polyethylene used in the A layer. When the melting point of the main component polyethylene resin constituting the B layer is lower than the melting point of the low density polyethylene used for the A layer, the step of the overlapping portion of the flange portion of the paper container may not be filled.
A particularly suitable example of the B layer resin is a mixed composition of low density polyethylene and high density polyethylene. In this case, the film has an appropriate rigidity and is excellent in handleability.
[0028]
In addition, in order to ensure the slipperiness suitable for film processing and laminating suitability for the B layer within a range not impairing the object of the present invention, specific additives, specifically organic compounds such as erucic acid amide and behenic acid amide are used. A lubricant, an antioxidant having a molecular weight of 500 or more, and an inorganic filler such as silica, zeolite, or calcium carbonate may be added and used. Moreover, if it is a range which does not inhibit the effect of this invention, the ear | edge, slit waste, etc. which are produced when producing this invention film can be mixed and used for B layer polymer as needed.
[0029]
The thickness of the A layer is required to be 5 μm or more, and more preferably 10 μm or more. If the thickness is less than 5 μm, the step of the overlapping portion of the flange portion of the paper container cannot be filled at the time of sealing, resulting in poor sealing performance. Moreover, it is preferable that the thickness ratio of A layer to a composite film is 10 to 50%, and 20 to 40% is especially preferable. When the thickness ratio of the A layer is less than 10%, if the seal pressure is too strong, the base material layer may partially adhere to the polyethylene of the paper container, resulting in poor openability, whereas it exceeds 50%. The seal layer made of an incompatible component has poorer flow stability at the time of melting than the base material layer, so that the film-forming stability is deteriorated.
[0030]
The thickness of the composite film may be determined in accordance with the level difference of the overlapping portion of the paper container, but a range of 25 to 100 μm is appropriate. If it is less than 25 μm, the step may not be filled, and if it exceeds 100 μm, the cost increases and the cost is inferior.
[0031]
The composite film of the present invention is a composite film composed of two layers of A layer and B layer. If necessary, the third and fourth layers are laminated on the B layer side which is a base material layer, and three or more layers are laminated. It is good also as a film.
[0032]
The method for producing the easy-open composite film according to the first invention of the present invention is not particularly limited, but using two extruders, the polymers of layers A and B are melted and extruded, respectively, and the pinol or feed block method is used. A method of laminating in a molten state by a method such as a pipe composite such as a co-extrusion multilayer die method is effective. In this way, the molded film can be subjected to a surface treatment in order to improve the adhesion at the time of lamination as required. As this surface treatment method, corona discharge treatment, plasma treatment, fire treatment, or the like can be applied.
[0033]
Next, an example of the manufacturing method of the easily openable composite film which is 1st invention of this invention is demonstrated. Using two extruders, a mixed resin of 55 wt% low density polyethylene, 25 wt% polybutene-1 and 20 wt% ethylene propylene copolymer rubber was melted at a temperature of 180 to 250 ° C. and extruded from one extruder ( A layer), from another extruder, a mixed resin of 50 wt% low density polyethylene and 50 wt% high density polyethylene is melted and extruded at a temperature of 180-250 ° C (layer B), and laminated with a pipe composite or coextrusion multilayer die Then, the layer A is extruded into a film shape from the die so that the thickness of the layer A is 5 μm or more, and is cast cooled and solidified with a cooling roll of 25 to 60 ° C. to obtain a composite film. Then, if necessary, the surface of the B layer is subjected to corona discharge treatment, wound up, and further slit to a predetermined width and length.
[0034]
As described above, the easy-open composite film which is the first invention of the present invention can be obtained.
[0035]
Next, a paper container with an easily openable lid, which is the second invention of the present invention, will be described.
[0036]
As shown in FIG. 1, the paper container targeted by the second invention is a paper container whose inner surface is coated with a polyethylene resin, and the flange portion of the container (the portion that seals with the lid material) ) Is a paper container having a step a in the overlapping portion of the paper. The polyethylene resin to be coated on the paper container is a resin selected from high pressure method low density polyethylene, linear low density polyethylene, modified products thereof, and mixtures thereof, and high pressure method low density polyethylene is particularly preferable. The method for coating the polyethylene-based resin on the paper is not particularly limited, such as an extrusion laminating method, a dry laminating method, and a coating method, but an extrusion laminating method with good productivity is generally employed.
[0037]
The lid material used here is an aluminum foil, a stretched polyethylene terephthalate film, a stretched nylon film, a stretched polypropylene film, paper or the like alone or as required on the B layer side of the composite film according to the first invention of the present invention. There are no particular limitations on the base material that is laminated in combination and is laminated on the B layer side.
[0038]
A cover material made of the composite film according to the first invention of the present invention is made on the paper container, and this is heat-sealed by a conventional method, whereby a paper container with an easily openable lid according to the second invention of the present invention is obtained. it can.
[0039]
Peelable composite film is a first aspect of the present invention obtained as described above, sheet of the lid of the paper container surface of the container is coated with a polyethylene resin - physicians use as a runt film is Ru.
[0040]
The easily openable lidded paper container according to the second aspect of the present invention can be suitably used as a container for dairy products such as yogurt, natto, and instant noodles.
[0041]
【Example】
The present invention will be described based on examples, but the present invention is not limited thereto. The characteristic measurement method and the effect evaluation method used in the examples are described below.
In the examples and comparative examples, the unit of MFR is g / 10 min , and the unit of density is g / cm ³ .
[0042]
(1) Crystal melting point (Tm)
Using a scanning differential calorimeter (abbreviation: DSC), a 3 mg sample was set, measured from room temperature at a heating rate of 10 ° C./min, an endothermic curve accompanying melting of the crystal was measured, and its peak temperature ( ° C) as the crystalline melting point. At this time, when a plurality of melting peaks are observed, the maximum peak temperature is Tm.
[0043]
(2) Melt flow rate (MFR)
The JIS K-7210 test condition is a value (g / 10 min) measured according to 4 (190 ° C., 2.16 Kgf).
[0044]
(3) Heat seal strength, openability A polyethylene surface side of a paper substrate having a total thickness of 330 μm in which 80 μm low density polyethylene is laminated on one side of a paper having a thickness of 250 μm and a stretched polyethylene terephthalate having a thickness of 12 μm The A layer side of the test composite film with laminated film is laminated, the lower plate (paper substrate side) of the flat plate heat sealer is 80 ° C, and the upper plate (test composite film side) ) At 150 ° C. and heat sealed to prepare a measurement sample. Next, the peel strength was measured using Instron to obtain the heat seal strength.
[0045]
In addition, the heat seal strength was too strong, and the case where the breakage occurred between the paper and the coated polyethylene was judged as a seal failure (x). On the other hand, those with less than 5 N / 15 mm did not reach the required seal strength as a lid material, and therefore were judged as having poor seal (x).
[0046]
With respect to the unsealing property, those having a heat seal strength of less than 22 N / 15 mm were evaluated as good (◯), those having 8 to 18 N / 15 mm were particularly good (◎), and those other than that were evaluated as poor (×).
[0047]
(4) Evaluation of sealing performance (Evaluation of the degree of filling of the level difference in the overlapping part of the paper container)
The layer A side of the test composite film obtained by laminating a stretched polyethylene terephthalate film having a thickness of 12 μm is superimposed on the stepped portion where the paper base material having a total thickness of 330 μm is overlapped in the above (3), (3) A sample for measurement is prepared by heat sealing under the same conditions as in the section. Next, a drop of ethanol saturated solution of the dye eosin Y is dropped on the sealed stepped portion, and the liquid that has passed through the stepped portion has poor sealing performance (x), and the solution that has penetrated into the stepped portion but did not pass through is sealed. Slightly poor (Δ), and those that did not penetrate and did not pass through the stepped portion were judged as having good sealing properties (◯).
[0048]
(5) Evaluation of peeling appearance (evaluation of stringing state at the time of opening)
When the heat seal strength of the item (3) is measured, the layer A resin on the paper container side is stretched in a string (x), the one that remains slightly (△), and the peeling appearance is good without any residue. Was judged as (◯).
[0049]
[Examples 1, 2, and 3]
Using two extruders, MFR 7.0, density 0.918, low-density polyethylene (LDPE) with a melting point of 106 ° C and MFR20, polybutene-1 (PB-1) with a melting point of 123 ° C from one extruder Ethylene propylene copolymer rubber (EPR) was mixed at the ratio shown in Table 1, melted at a temperature of 220 ° C. and extruded (layer A), and MFR 7.0, density 0.920, melting point 109 from another extruder. ℃ low density polyethylene (LDPE) 50wt% and MFR 8.0, density 0.960, melting point 132 ℃ high density polyethylene 50wt% are mixed and extruded at a temperature of 240 ℃ (layer B), laminated by coextrusion die Then, it was extruded into a film shape and cooled and solidified with a cooling roll at 35 ° C. to obtain a composite film having a total thickness of 40 with a thickness of A layer of 10 μm and a thickness of B layer of 30 μm.
[0050]
As shown in Table 1, the obtained composite film has an appropriate seal strength, good openability and no problem with sealing, and an easy peel film does not remain in a string form on the paper container side after opening. The peel appearance was good.
[0051]
[Comparative Examples 1 and 2]
As shown in Table 1, the mixing ratio of the low density polyethylene (LDPE), polybutene-1 (PB-1), and ethylene propylene copolymer rubber in the seal layer is outside the scope of the present invention. A composite film was obtained under exactly the same conditions as in Example 1. As shown in Table 1, since Comparative Example 1 has too little ethylene-propylene copolymer rubber, the easy peel film is slightly streaked on the paper container side after opening, while Comparative Example 2 contains ethylene-propylene copolymer rubber. Since it was not added, stringing was severe and the peel appearance was poor.
[0052]
[Examples 4 and 5]
A composite film was obtained under exactly the same conditions as in Example 1 except that the mixing ratio of polybutene-1 (PB-1) in the seal layer was shown in Table 1. As shown in Table 1, the resulting composite film has a sealing strength that varies depending on the mixing ratio of polybutene-1 (PB-1). The easy peel film did not remain in a string form on the side, and the peel appearance was good and good.
[0053]
[Comparative Examples 3 and 4]
As shown in Table 1, a composite film was obtained under exactly the same conditions as in Example 4 except that the mixing ratio of polybutene-1 (PB-1) in the seal layer was outside the scope of the present invention. As shown in Table 1, since Comparative Example 3 has too little polybutene-1 (PB-1), the sealing strength is too strong, and breakage occurs between the paper and the polyethylene covering the paper, resulting in poor openability. there were. On the other hand, since comparative example 4 had too much polybutene-1 (PB-1), the cohesive force of the A layer was too low and the sealing strength was too low to be used as a lid.
[0054]
[Examples 6 and 7]
Example 6 was carried out under the same conditions as in Example 2 except that the low density polyethylene in the seal layer was a linear low density polyethylene (LLDPE) using a single site catalyst having a density of 0.905 and a melting point of 91 ° C. In Example 7, a composite film was obtained under the same conditions as in Example 2 except that the low density polyethylene of the seal layer was changed to 35 wt% of LDPE of Example 2 and 35 wt% of linear low density polyethylene (LLDPE) of Example 6. It was. As shown in Table 1, each of the obtained composite films had an appropriate seal strength, and had good sealing properties and a peeled appearance.
[0055]
[Examples 8 and 9]
In Example 8, the B layer was MFR 7.0 used in Example 2, a density of 0.920, and a melting point of 109 ° C. and low density polyethylene (LDPE) 100%, and the A layer was the LDPE and PB-1 used in Example 2. A composite film was obtained under the same conditions as in Example 2 except that the mixing ratio was changed as shown in Table 1.
[0056]
In Example 9, a composite film was obtained under the same conditions as in Example 8 except that the LDPE of layer B of Example 8 had a density of 0.930 and a melting point of 115 ° C. (density 0.930).
[0057]
As shown in Table 1, each of these composite films had an appropriate seal strength, and had good openability and sealability.
[0058]
[Example 10]
In Example 10, a composite film was obtained under the same conditions as in Example 2 except that the thickness of the A layer was 5 μm and the thickness of the B layer was 35 μm. As shown in Table 1, this composite film had an appropriate seal strength, and had good opening and sealing properties.
[0059]
[Comparative Example 5]
In Comparative Example 6, a composite film was obtained under the same conditions as in Example 2 except that the thickness of the A layer was 2 μm and the thickness of the B layer was 38 μm. This composite film has a large variation in seal strength, as shown in Table 1, because the A layer is partially broken at the time of sealing, and the B layer is welded to the paper-coated polyethylene. The sealability was poor.
[0060]
[Table 1]

[0061]
【The invention's effect】
The easy-open composite film of the present invention is a composite film in which a seal layer and a base material layer are laminated, and the seal layer is composed of a specific low density polyethylene, a specific polybutene-1, and an ethylene-α olefin. A composition in which polymer rubber is mixed in a specific ratio, a base material layer is a layer made of a specific polyethylene resin, and the thickness of the seal layer is in a specific range, thereby making a polyethylene-coated paper container Even when used as a cover material, it has good openability, no problem of sealing, and has excellent properties with a good peel appearance.
Also the easily openable composite film, by the surface of the container is applied to the lid of the paper container obtained is coated with a polyethylene resin, no openability of a problem good sealability, it of good peel appearance A paper container with an easily openable lid could be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic perspective view showing a paper container used in the present invention .
[Explanation of symbols]
a: Level difference

Claims

A composite film in which a seal layer (A layer) and a base material layer (B layer) are laminated, and the A layer has a low melting point of 80 to 115 ° C. and a melt flow rate of 2 to 50 g / 10 min. Polyethylene 40-90 wt%, melting point 70-125 ° C. and melt flow rate 1-30 g / 10 min polybutene-1 30-5 wt%, and ethylene-α-olefin copolymer rubber 30-5 wt% layer, B layer is a layer made of a polyethylene resin having a low density melting point of at least the melting point of the polyethylene of the layer a, and wherein the thickness of the a layer is 5μm or more, the lid member of the polyethylene-coated paper containers Easy-open composite film for use .

The low-density polyethylene constituting the layer A is a high-pressure low-density polyethylene and / or a linear low-density polyethylene using a single-site catalyst, for a cover material for a polyethylene-coated paper container according to claim 1 Easy-open composite film.

The paper container where the surface of the container is coated with polyethylene resin, the easy-open composite film according to claim 1, wherein - A layer surface of the lid member to be runt, heat - peelable made is Le Paper container with lid .