JP3728019B2 - 医用画像診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、医用画像診断装置に係わり、特にマンマシンインターフェースの改良された医用画像診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
医用画像診断装置として、磁気共鳴イメージング装置(以下「MRI装置」という)、X線CT装置、ポジトロンCT装置等が知られているが、これらの装置は、その基本的な構成として図5に示すように、被検体を診断するために計測する計測部11と、計測部により得られた計測データを処理して診断画像を得る画像処理部12と、計測データや処理後のデータを格納する外部記憶装置13と、これらの運転を制御する制御部14とを備えている。
【0003】
このような医用画像診断装置により診断画像を得るためには操作者は多数の複雑な操作を行う必要がある。例えば、操作者が行う操作としては、被検体に関する情報の入力、撮影方法及び種類の選択、撮影箇所の選択、撮影、取得画像に対する画像処理、取得撮影画像の外部記憶媒体への格納、取得撮影画像のフィルムへの画像焼き付け(フィルミング処理)、次の撮影種類の選択と予約、撮影を終えた被検体についての画像の外部記憶媒体への格納やフィルミング処理等の残作業、次に撮影する被検体に関する情報の入力準備等の操作がある。
【0004】
このような操作はインターフェース部20、即ち画像診断装置に備えられたコンソールを介して行われ、例えばコンソールの表示部(図示せず)に機能選択メニューとして表示されたジョブ21〜25を選択する。ここでジョブとは、前述した操作者の行う操作及びそれに基づいて、種々のハードウェアが行う機能を意味し、ソフトウェアを含む概念として用いている。これらジョブは機能毎に別個のプロトコルとして登録されており、操作者は選択されたジョブについて更に下位の機能選択メニュー或いは条件設定メニューに従って機能を実行するための条件設定を行ったり、更に細分化された機能を選択したりするようになっている。このようにジョブ21〜25が設定されると、それに従って制御部14は計測部11、画像処理部12及び外部処理装置13を駆動制御する。
【0005】
MRI装置における操作の1例を説明すると、例えば、ジョブ21〜25に対応する操作として、「被検体情報の登録」、「撮影」、「画像処理」、「フィルミング処理」、「格納」等があり、これらジョブはインターフェース部20に機能選択メニュー画面として表示される。操作者はインターフェース部20において、この機能選択メニューの中から、まず「被検体情報の登録」を選択し、ここで被検体に関するデータの入力及び登録を行い、次に「撮影」を選択し、被検体に関する情報の入力、撮影方法や条件の選択を行い撮像を開始する。次に機能選択メニューにより「画像処理」を選択し、ここでまた被検体に関する情報の入力、撮影方法や条件の選択を行い、更に前に設定した機能(ここでは「撮影」)についての情報を設定するという操作を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来のMRI装置をはじめとする医用画像診断装置では、各機能(ジョブ)毎に別個にプロトコルが登録されているため、操作者はどの被検体についても繰り返し行われる撮影やそれに付随する操作を繰り返し行う必要があった。この場合、同一機能に対する操作手続であっても、必ずしも同じ条件とは限らず、医師の要求等によりわずかに異なる条件となることもあり、単純に繰り返し作業をすればよいというものではない。また、付随する操作についても、不要な場合もあれば、新たに追加が必要な場合もある。操作者はこのような多様な要求に、その都度対応することを求められていた。
【0007】
また、操作者はそれぞれの操作手続について設定するにあたって、作業の所要時間、操作時期及び時間的余裕等を考慮してその都度設定していたため、一連の手続を全て操作者が管理する必要があった。このため、撮影等の個々の機能に対する操作は自動化されていても操作者の都合により一連の作業が遅延したり、一連の操作の中の一部を忘れるというおそれもあった。
【0008】
本発明の医用画像診断装置は、このような従来の問題点を解決し、診断画像取得に係わる一連の作業における操作者の設定操作を効率化し、しかも一連の操作の流れを自動化し、操作者の介入を最小限にすることを目的とする医用画像診断装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するため、本発明の医用画像診断装置は、被検体を診断するために計測する計測手段と、計測手段により得られた計測データを処理して診断画像を得る画像処理手段と、計測及び画像表示方法に関する条件を指示するための表示部及び操作部を備えた操作指示手段と、これらの運転を制御する制御手段とを備えた医用画像診断装置において、操作指示手段は、計測及び診断画像を得るために必要な各々のジョブ毎に割り当てられたインターフェース手段と、各インターフェース手段を任意に組み合わせ、ジョブ集合体として登録し或いはジョブ集合体を編集する編集・登録手段とを備えたものである。
【0010】
インターフェース手段は、好適にはグラフィックユーザインターフェース(以下、GUIと略称する)から成る。
【0011】
また本発明の好適な態様として、インターフェース手段は、個々のジョブについて条件を設定し、個々のジョブについて動作条件を設定し、他のジョブと任意に関係付けするための条件設定手段(機能)を有している。更にジョブ集合体は階層的に配列された構造を有し、ジョブ集合体の最上層のジョブとして、被検体についての情報の入力が割当てられていることが好ましい。
【0012】
ここで、「ジョブ」とは、本発明の医用画像診断装置を操作する操作者が行う操作及びそれに基づき作動するハードウェア機能を、機能毎に細分化した操作単位をいい、ハードウエアに各操作を実行させるためのソフトウエアを含むものである。例えば、診断画像の取得という一連の手続は、撮影、被検体に関する情報の登録、撮影画像の画像処理、フィルミング処理、外部記憶媒体への格納等のジョブに細分化することができる。また「インターフェース手段」とは、ジョブを実行させるために操作者とジョブとの間に介在するものであり、1のジョブに対し1のインターフェース手段が割り当てられる。好適には視覚的な把握のしやすさ、操作性の良さからGUIが望ましい。また、「ジョブ集合体」とは、各ジョブを関連付けて集めたもので、編集・登録手段によりジョブの組合せ、関連付け等を任意に編集し、編集したものを登録することができる。
【0013】
このような構成において、操作者は撮影条件や医師の要求等に応じて適当なインターフェース手段を選択して、これにより所望のジョブについて条件設定や他のジョブとの関連付けを行い、ジョブ集合体として任意に編集し、これをジョブ集合体として登録することができる。
【0014】
インターフェース手段におけるジョブ間の関連付けは、例えば、先行するジョブに対応するインターフェース手段において、後続のジョブに対応するインターフェース手段(複数でもよい)を定義することにより行われる。この際、後のインターフェース手段に対応したジョブを実行する際には先に実行されたジョブの条件及び実行した結果のデータを参照、入力できる。
【0015】
また、編集・登録手段は、このように関連付けられた一連のジョブをジョブ集合体として登録でき、更にジョブ集合体の一部のジョブについて、対応するインターフェース手段を介して条件を変更し、これを用いて新たなジョブ集合体を作成する等、任意に編集、登録することができる。従って、汎用的ないくつかの種類のインターフェース手段を作成しておき、これらを用いてジョブ集合体を編集すれば繰り返し行われる一連の作業で重複操作を軽減できる。
【0016】
更に、階層的構造のジョブ集合体における最上層のジョブを、被検体についての情報の入力に関するものとすることにより、被検体単位で一連の操作手続をとらえることができ、被検体に関する情報のみを変更することにより一連の操作手続を繰り返し行える等、作業が容易となる。
【0017】
このような本発明の医用画像診断装置においては、ジョブ集合体から装置全体を制御する制御手段に運転条件や順序が指示され、これにより操作者の介在を最小限とした自動運転が可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下本発明の医用画像診断装置について、MRI装置を例として説明する。
【0019】
本発明が適用されるMRI装置の一実施例を図2に示す。このMRI装置は従来のMRI装置とハードウエア構成は同様であり、まず計測手段として被検体が配置される空間に均一な静磁場を発生させる静磁場発生システム101、このような磁場内に置かれた被検体の組織内において核磁気共鳴を生じさせるために高周波磁場を発生させる励起システム102、磁場強度をX、Y、Z方向にそれぞれ独立して線形に変化した傾斜磁場を静磁場に重畳して発生させる傾斜磁場発生システム103、高周波磁場照射によって被検体から発生する高周波信号を受信し、A/D変換する受信システム104、高周波の送受信に使用するプローブ105を備え、更に受信システム104から送られる計測データをもとに画像再生に必要な各種演算を行う画像処理システム(画像処理手段)106、これら各システムの動作タイミングをコントロールするシーケンス制御システム(制御手段)107、操作指示手段としての操作卓108及び操作内容の確認等を行うモニター装置(図示せず)を備えている。
【0020】
また、計測データ及び画像処理システム106により処理した後の画像データを格納する磁気ディスク、光ディスク又は光磁気ディスク(MO)等の外部記憶装置109、及び画像データを視覚的に記録及び表示するフィルム等の媒体に置換するイメージャーシステム110を備えている。
【0021】
このような構成のMRI装置における撮影には、高周波磁場及び傾斜磁場の与え方(パルスシーケンス)により、スピンエコー法、グラジェントエコー法等いくつかの異なる方法があるが、典型的にはまず励起システム102によって被検体に高周波磁場パルスを印加し、被検体の組織の特定の領域を励起し、次いで傾斜磁場発生システム103により傾斜磁場を印加して励起したスピンに位相変化を与える。このときの傾斜磁場は、計測される信号に空間情報を与えるためのもので、位相エンコード傾斜磁場と呼ばれる。場合により、更に高周波磁場パルスを印加して、スピンを反転させた後、信号を読み出すためのリードアウト傾斜磁場を印加しながらプローブ105によってエコー信号を検出し、受信システム104で計測する。この間の励起システム102、傾斜磁場発生システム103及び受信システム104の駆動は、シーケンス制御システム107によって制御され、所定のパルスシーケンスで計測される。
【0022】
このスピン励起からエコー信号計測までのシーケンスを、位相エンコード傾斜磁場の強度(位相エンコード数)を変えながら繰り返すことにより、一枚の画像を得るためのエコー信号の組である2次元の計測データが得られる。更に、もう一軸、位相エンコード傾斜磁場を印加することにより3次元の計測データを得ることも可能である。
【0023】
こうした受信システム104で取得された計測データは、画像処理システム106において2次元フーリエ変換、補正計数計算、画像再構成等の処理が施され、画像データとされ、外部記憶装置109に格納されると共にディスプレイ等の表示装置に断層像として表示される。また、イメージャーシステム110によってフィルムに置換される。
【0024】
このようなMRI装置による診断画像取得は、操作者の行う操作という観点からみると、例えば、「被検体情報の登録」、「撮影」、「画像処理」、「フィルミング」、「格納」等の様々な操作によって進められ、この操作は操作卓108を介して行われる。
【0025】
このため本発明によるMRI装置では、これら撮影からデータ格納までの一連の手続を1つのプロトコルとして登録、編集可能なようにインターフェース部(操作指示手段)が構成されている。インターフェース部はその一例を図1に示すように、「被検体情報の登録」、「撮影」、「画像処理」、「フィルミング」、「格納」を診断画像取得作業の際の機能ごとに細分化された操作単位、即ちジョブとしてとらえ、ジョブ1〜5に対してそれぞれGUI6〜10(インターフェース手段)を割り当てる。
【0026】
このようなGUIは例えば、図3に示すように索引可能なカード型のグラフィックを用いることができる。このGUI300はモニター装置(図示せず)に表示され、カード型GUI300の右側には手続内容を示す索引部301、左側には条件設定手段としてジョブについての条件を記述できる条件設定欄302や他のGUI300との関係付けを行う定義欄303を設けている。これら条件設定欄302や定義欄303への記述は操作卓108により行われる。
【0027】
この条件設定欄302には、例えば「被検体情報の登録」では、診断する被検体についての固有の様々な情報を入力する。「撮影」の場合には、撮像方法の他、どのような撮影パラメータで撮影されるのかといった具体的な指示を記述することができる。「画像処理」の場合には、例えば血流描画の最大画素投影法(MIP処理)や断層面の特定など種々の処理を選択、設定することができる。撮影画像をフィルムに焼き付ける「フィルミング処理」の場合は、得られた画像の数に応じて縦2列、横2列(2×2)表示や、3×3表示などを選択することができ、更にマルチスライスについては、その表示の順番などの設定できる。「格納」では、得られた画像データを格納する先、光磁気ディスク(MO)等の外部記憶装置109の種類の設定や、また、最近では医用画像診断装置をネットワークでつなぐことが行われており、その場合には送信する画像データのネットワーク先も含まれる。
【0028】
また定義欄303には関連性をもたせたい他の、一般には後続するジョブに対応するGUI300を所定の方法で定義することができる。この場合、各ジョブの関連はシーケンシャルに処理されるものと並列処理されるものとがあるが、1のGUIにおいて他の1又は2以上のGUIを定義することにより、このような多層的な関連付けが可能となる。
【0029】
このように条件設定欄302、定義欄303及び索引部301を備えた一枚のカード型のGUI300を、多層的に配列したものがジョブ集合体304である。図3では、ジョブ集合体304として被検体情報登録、撮影1、撮影2、画像処理1、画像処理2、フィルミング1、フィルミング2、フィルミング3、フィルミング4、格納1、格納2、格納3、格納4の順に各GUI300を編集したものを示している。このカード型GUI300では、各GUI300の索引部301はジョブ集合体304の右側に上から下へ順に並べて表示され、この順にジョブが進行する。
【0030】
例えば、図3に示すジョブ集合体304では、撮影1で撮影された画像データは、画像処理1で処理されると共にフィルミング1の処理及び格納1のデータ保存がなされる。更に、画像処理1の画像処理により新たに作成された画像データは、フィルミング3の処理及び格納3のデータ保存がなされる。同様に、撮影2で撮影された画像データは、画像処理2で処理されると共にフィルミング2の処理及び格納2のデータ保存がなされる。更に、画像処理2の画像処理により新たに作成された画像データは、フィルミング4の処理及び格納4のデータ保存がなされる。このような各GUI300間の関連性は、図では説明のためにライン305によって示しているが、各GUI300の索引部301の上端部に設けられた表示欄306によって互いの関連性を表示してもよい。勿論、図3中に示すようにライン305で結び点灯させることにより表示することも可能である。
【0031】
このように互いに関連付けられた各GUI300は、関係する先のGUI300の情報を参照することもできる。例えば、図3の例では、フィルミング1や格納1に撮影1を定義することにより、撮影1における撮影条件についての情報をフィルミング1や格納1に再度記述することなく参照することができる。
【0032】
ジョブ集合体は、更に例えば、操作卓108として使用するキーボードやマウス等を使用して編集・登録することができる。即ち、任意のGUI300を分離、結合して編集し直すことにより、自由にジョブの削除、追加等の変更を行うことができる。この場合、個々のジョブの条件に変更がなければ、ジョブ集合体304の再編集だけで、重複する条件設定をすることなく新たな操作手順を登録することができる。また、被検体情報登録だけが異なり他の手続が全く同じ場合には、被検体甲についての被検体情報登録のGUI300を被検体乙についての被検体情報登録に変更してこれをジョブ集合体304として登録するだけで一連の作業を同様にして繰り返すことができる。この場合、ある手続の一部の条件のみを変更したGUI300を用いて編集し、登録することもでき、単なる繰り返しでなくわずかに条件が異なる場合にも容易に対処することができる。
【0033】
このような構成において、操作者は一連の作業、即ちジョブの流れに従って、GUI6からGUI10を順に選択し、個々のジョブについて条件を設定するとともに互いの関連付けを行い、これをジョブ集合体として登録する。このようなジョブ集合体は必要に応じ、予め数種類のものを容易して登録しておくことができる。そして現実の撮影に際しては、所定のジョブ集合体を選択して、まずその最上層にある「被検体情報の登録」を行い、次いで「撮影」、「画像処理」、「フィルミング」及び「格納」まで一連の作業に変更がない場合には、そのジョブ集合体に設定された条件、ジョブの流れに従ってハードウェアを起動させる。また一部のジョブに条件の変更やジョブの変更がある場合には、ジョブ集合体の編集を更に行った上で、それを必要に応じて登録し、ハードウェアを起動させる。従って、条件等の変更がない場合には、一連のジョブを予め登録された流れに従って自動的に行うことができ、また条件等の変更がある場合でも、GUI6からGUI10を介して、一部の変更を行うだけで、その後の操作を自動的に行うことができる。
【0034】
上述したようにジョブ集合体は、一連のジョブをシーケンシャル或いは並列に関連付けた集合体であり、実際の装置の起動に際し、いずれのジョブを実行中であるか或いは待機中であるかの情報は操作者にとって重要である。このためインターフェース部は、このような進捗状況を表示する機能を有していることが好ましい。このような実施例を図4に示した。
【0035】
図4に示すGUIは、GUI300の一部、例えばカード形式のGUI300の索引部301の末端に作業の進捗状況を示す状態識別記号307を表示をさせている。ここでは一例として手続終了の記号をD、手続実行中の記号をR、未実施の記号をN(図示せず)として表しており、被検体情報登録、撮影1、撮影2、撮影3、撮影4、画像処理1、フィルミング1、格納1の順に手続が配列されたジョブ集合体304において、被検体情報登録、撮影1、撮影2及び撮影3については既に終了しており、撮影4が実行中であると同時に、撮影1で撮影された画像データの画像処理1、撮影2で撮影された画像データのフィルミング1及び撮影3で撮影された画像データの格納1が実行されている様子を示している。
【0036】
このような状態識別機能を有することにより、操作者は一目で一連の作業のどこまでが終了したか、また、次になされる作業は何かを知ることができる。このような状態識別機能としては、このような状態識別記号307の表示によるものだけでなく、GUI300を表示する色や、ビープ音等の音声によるものであってもよい。
【0037】
図4の例では、画像処理1は撮影1と、フィルミング1は撮影2と、格納1は撮影3とそれぞれライン304に示すように関係付けられ、一連の作業は操作者が介在することなく自動的に進んでいく。このように自動的に実行するに際して、図4に示すように、互いに排反しない手続であれば並列作業が可能である。並列作業が可能かどうかは、ジョブ集合体から条件と操作手順の指示を受けたシーケンス制御システム107が判断し、例えば、図4では、撮影4、画像処理1、フィルミング1及び格納1が同時に処理される。
【0038】
尚、上述の実施例で示したGUI300はカード形式であったが、この形状は何でもかまわずボタンやアイコンであってもよい。また、細分化された各手続を割り当てるインターフェース手段として、上述の例では視覚的であり、かつ操作性のよいGUIを用いて説明したが、キャラクターユーザインターフェース(CUI)を用いてもよい。
【0039】
また、上記実施例はMRI装置について説明したが、X線CT装置、ポジトロンCT装置等の一般的な医用画像診断装置に対して同様に適用でき、操作性を高めることができる。
【0040】
【発明の効果】
以上本発明の医用画像診断装置は、操作指示手段が、計測及び診断画像を得るために必要な各々のジョブ毎に割り当てられたインターフェース手段と、各インターフェース手段を任意に組み合わせたジョブ集合体として登録し或いはジョブ集合体を編集する編集・登録手段とを備えたことにより、操作者が行う一連の作業を任意に、組み合わせることができる。これにより、撮影から画像データ格納までの繰り返し行われる一連の作業を登録しておくことができ、同じパターンの作業を行う場合は、同じ設定を繰り返すことなく、効率よく作業を実行することができる。このため、個々の操作のみならず撮影時の位置合わせ等の初期設定以外は、操作者の介在を必要とせず一連の作業を自動化できる。この場合、並列可能な作業については自動的に並列処理できるので装置のスループットを向上させることができる。
【0041】
また、インターフェース手段としてGUIを用いることにより、それぞれのジョブを視覚的に認識できるばかりでなく、ジョブ集合体を構成する作業の流れを視覚的に示すことができ、操作性を高めることができる。
【0042】
また、インターフェース手段は個々のジョブについて条件を設定し、ジョブ集合体を構成する各ジョブを任意に関係付けできる条件設定手段を備えることにより、一連の作業において共通する項目の入力等、重複した作業を軽減することができる。
【0043】
更に、ジョブ集合体は各ジョブを多層的に配列した構造を有し、その最上層のジョブ(インターフェース手段)が、被検体についての情報の入力に関するものであることにより、作業を被検体ごとにひとかたまりとしてとらえ、効率よく様々な手続を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の医用画像診断装置において特徴となる一連の作業を登録する概念を示す図。
【図2】 本発明が適用されるMRI装置の構成を示すブロック図。
【図3】 本発明が適用されるMRI装置におけるGUI及びジョブ集合体の一実施例を示す図。
【図4】 本発明におけるGUI及びジョブ集合体の他の実施例を示す図。
【図5】 MRI装置による診断画像取得のために必要な作業について示す図。
【符号の説明】
1〜4・・・・・・細分化された操作単位(ジョブ)
5〜8・・・・・・GUI(インターフェース手段)
9・・・・・・ジョブ集合体
101〜105・・・・・・計測手段
106・・・・・・画像処理手段
107・・・・・・制御手段
108・・・・・・操作指示手段
Claims (3)
- 被検体を診断するためのデータを計測する計測手段と、前記計測手段により得られた計測データを処理して診断画像を得る画像処理手段と、計測及び画像表示方法に関する条件を指示するための操作部及び表示部を備えた操作指示手段と、これら各手段の運転を制御する制御手段とを備えた医用画像診断装置において、
前記操作指示手段は、計測及び診断画像の取得のために必要な被検体情報の登録、撮影、画像処理、フィルミング処理、格納等のジョブ毎に割り当てられたインターフェース手段と、各インターフェース手段を任意に組み合わせ、ジョブ集合体として登録し或いは前記ジョブ集合体を編集する編集・登録手段とを備え、前記制御手段は、前記インターフェース手段を介して前記編集・登録手段で登録或いは編集されたジョブ集合体に基き、同一の種類或いは異なる種類の撮影を順次複数回実行し、当該ジョブ集合体に含まれるジョブが互いに排反しないジョブ同士であるかを判断し、先の撮影に関連するジョブと後の撮影に関連するジョブとを並列して実行することを特徴とする医用画像診断装置。 - 前記インターフェース手段は、個々のジョブについて条件を設定するとともに、他のジョブと任意に関係付けするための条件設定手段を有することを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
- 前記ジョブ作業の進捗状況を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の医用画像診断装置。
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