JP3727264B2 - インドール系化合物を用いた電気化学セル - Google Patents

インドール系化合物を用いた電気化学セル Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池及びキャパシタなどの電気化学セルに関し、より詳しくは、電極活物質にインドール系化合物を用い、電荷キャリアにプロトンを用いた電気化学セルに関する。
【0002】
【従来の技術】
インドール系高分子は、電池の活物質として、起電力および容量の点で優れた材料として知られている。しかしながら、このようなインドール系高分子を活物質として用いた電池は、急速な充放電やサイクル特性の点で充分に満足できるものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の目的は、十分な起電力を有しながら、ハイレート特性およびサイクル特性に優れた電池及びキャパシタなどの電気化学セルをさらに高容量にすることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電極活物質として、インドール又はインドール誘導体の2位及び3位間で結合してなる三量体化合物(以下「インドール系三量体」という。)と、インドール四量体あるいはインドール誘導体の四量体化合物(以下「インドール系四量体」という。)の混合物を含有し、電荷キャリアとしてプロトンを用いることを特徴とする二次電池やキャパシタなどの電気化学セルに関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、先に特願2000−282309号にて、インドール系三量体を電極活物質として用いた電気化学セルについて提案しているが、さらに検討を加えた結果、インドール系三量体の高純度品(ほぼ100%)を使用した場合より、それより若干グレードの低い調製物を使用した場合、容量が向上していることを見いだした。その理由について調査したところ、三量体とともに四量体が含まれていることが確認された。
【0006】
高純度のインドール系三量体は、分子が層状に積み重なった構造の結晶構造をとることから、電気化学セルとして必要なドーピングを施した場合、ドーパントが層間にドーピングされにくいと考えられる(図1(a))。これに対し、四量体が含まれる場合、結晶構造をとりにくく、アモルファス構造をとることにより、三量体構造の層間距離が広がり、ドーパントがドープされ易くなっていると考えられる(図1(b))。その結果、ドーピング濃度が高まり、高容量のセルが得られたものと考えられる。
【0007】
また、図2は、四量体の混合によってどのように容量が変化するかを調べるために実施したサイクリックボルタンメトリー(CV)測定の結果である。作用極として、導電性ゴムシート上に三量体ほぼ100%のもの(A),四量体を含むもの(B及びC)を塗布したものを使用し、対極としてPt、参照極としてAg/AgClを用い、測定温度25℃、走査電位を200〜1200mV、走査速度を1mV/secとした。なお、電解液としては40wt%硫酸水溶液を用いた。また、結果を下記表1にまとめて示す。
【0008】
【表1】
Figure 0003727264
なお、容量相対値は試料Bを100とした場合の相対値である。
【0009】
このように、4量体を混合したことにより容量が増加していることがわかる。なお、試料Bに比べて、試料Cの容量が減少しているのは、四量体重量が多くなることで単位重量当たりのモル数が減少して容量が低下しているためである。
【0010】
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0011】
本発明の二次電池またはキャパシタなどの電気化学セルの一実施形態の断面構造を図3に示す。集電体1及び6上にそれぞれ形成された正極材料層2及び負極材料層4がセパレータ3を挟んで対向配置され、セパレータ3を介して正極材料層2及び負極材料層4が積層された積層体の両側面には絶縁ゴム等からなるガスケット5が設けられている。正極材料層2(正電極)及び負極材料層4(負電極)にはプロトンを含有する電解液を含浸させている。
【0012】
電極材料として用いられるインドール系三量体は、下記一般式(1)で表すことができる。
【0013】
【化2】
Figure 0003727264
(式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子または任意の置換基を表す。)
【0014】
このインドール系三量体は、例えば下記一般式(2)で示されるインドール又はインドール誘導体(以下「インドール系単量体」という。)から、その置換基に応じて、電気化学的酸化、化学的酸化、縮合反応、置換反応等の公知の反応を利用した公知の電気化学的又は化学的手法によって調製することができる。通常、2位及び3位(下記一般式(2)におけるR1及びR2)が水素原子であるインドール系単量体がインドール系三量体の調製に用いられる。
【0015】
【化3】
Figure 0003727264
(式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロシキル基、カルボキシル基、スルホン基、硫酸基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表し、R1、R2はそれぞれ独立に前記Rと同様の意味を表す。)
【0016】
本発明におけるインドール系三量体としては、例えば、一般式(1)で表され、式中のRがそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロシキル基、カルボキシル基、スルホン基、硫酸基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表す化合物を挙げることができる。一般式(1)中に示される置換基Rは材料に用いたインドール系単量体の置換基Rに由来する。
【0017】
一般式(1)、(2)中のRのハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。また式中、Rのアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基が挙げられる。また式中、Rのアルコキシル基は、−OXで表される基であり、Xとしては上記アルキル基を挙げることができる。また式中、Rのアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フィナントリル基等が挙げられる。また、式中、Rのアルキルチオ基のアルキル部分は上記のアルキル基を挙げることができる。また、式中、Rのアリールチオ基のアリール部分は上記のアリール基を挙げることができる。
【0018】
本発明のインドール系四量体としては、以下の一般式(3A)〜(3G)で表すことができる。
【0019】
【化4】
Figure 0003727264
【0020】
【化5】
Figure 0003727264
(式中、Rは前記と同様の意味を示す。)
【0021】
これらのインドール系四量体は、前記インドール系三量体と同様に、前記一般式(2)で表されるインドール系単量体から、その置換基に応じて電気化学的酸化、化学的酸化、縮合反応、置換反応等の公知の反応を利用した公知の電気化学的又は化学的手法によって調製することができる。一般的には、前記したようにインドール系三量体調製時に副生物として生成する。このとき、前記(3A)〜(3C)又は/及び(3D)〜(3G)の異性体混合物が任意の比率で含まれるが、これらの異性体間では特性に与える影響は変わらないものと考えられるが、特に(3D)〜(3G)の四量体の場合、容量向上のみならず、酸化劣化の抑制にも効果を発し、サイクル特性向上が見込まれる。
【0022】
三量体中に含まれる四量体の量は、調製時の条件を適宜調整することで任意に調節することができるが、あまり多く含有されると、四量体の分子量が大きいため、同重量の三量体に比べて、三量体と四量体の混合物ではモル数が減少し、容量が低下してしまう。四量体の混合物への混合比としては、上限として60質量%、好ましくは30質量%程度である。下限については特に規定はなく、わずかに含まれていれば、100%三量体に比べて容量が増加するが、好適には、0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上含まれているのが望まし。
【0023】
電極には、導電性を確保するために必要に応じて導電補助材を添加する。導電補助材としては、結晶性カーボン、カーボンブラック、グラファイト等の導電材料が挙げられる。また、電極の成形性を維持したり、これらの材料を集電体上に固定するために、必要に応じてバインダーを添加してもよい。
【0024】
電極の構成材料の混合比は所望の特性が得られる限り任意であるが、単位質量または単位容量当たりの効率を考慮すると、インドール系三量体とインドール系四量体の混合物が30〜95質量%、導電補助材が5〜50質量%、バインダーが0〜20質量%の範囲が望ましい。
【0025】
電解液としては、インドール系三量体の電荷キャリアとしてプロトンが用いられるように、プロトンを含有する水溶液または非水溶液を用いることが好ましい。また、電解液のプロトン濃度は10-3mol/L〜18mol/Lであることが好ましい。また、電解液には、電気伝導性を向上させるため、あるいは諸特性の向上のため、塩あるいは界面活性剤を添加してもよい。
【0026】
セパレータとしては、電気的絶縁性を持ち、イオン導電性を有する或いは付与し得るものであれば、ポリエチレンやフッ素樹脂等の多孔質フィルムが挙げられ電解液を含浸させて用いられる。または、このようなセパレータに代えて、ゲル電解質や固体電解質などの電解質を電極間に介在させてもよい。
【0027】
本発明におけるインドール系三量体は、電気化学的又は化学的手法により、下記反応式1で表されるように、ドーピングされる。下記式中のX-はドーパントイオンを示し、例えば硫酸イオン、ハロゲン化物イオン、過塩素酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン等であるが、インドール系三量体にドープし電気化学的活性を付与するものであれば、これらに限定されない。
【0028】
【化6】
Figure 0003727264
【0029】
このようにドーピングされたインドール系三量体は、下記反応式2で表されるように、プロトンの吸脱着を伴う電気化学反応を起こす。すなわち、インドール系三量体の酸化還元反応に伴う電子授受において、インドール系三量体のプロトンの吸脱着のみが関与する。このような電気化学的反応を起こすインドール系三量体を電極材料に用いた本発明の電気化学セルは、電気化学反応時の移動物質がプロトンのみであるため、反応に伴う電極の体積変化が少なくサイクル特性に優れ、また、プロトンの移動度が高く反応が速いためハイレート特性に優れる、すなわち急速充放電特性に優れるといった効果を奏する。
【0030】
【化7】
Figure 0003727264
【0031】
また、同時に混合されるインドール系四量体も、下記の通り、同様の電気化学的反応を示す。ここでは、式(3A)を例に説明するが、他の異性体化合物でも同様である。
【0032】
【化8】
Figure 0003727264
【0033】
また、四量体(3D)〜(3G)による酸化劣化の抑制のメカニズムについては、以下のように考えられる。
【0034】
通常インドール系三量体では、前記及び下記(a)に示すようにイミノ窒素上のプロトンは移動自由であり、酸化時に抜けても還元時に回復するが、これに対してイミノ窒素以外のプロトン、すなわち、置換基Rそのものか、R上の水素原子の場合、酸化時に脱離してしまうと、還元時に回復しなくなることがあり、その場合電気化学活性が失活し、活物質として機能しなくなる。これを酸化劣化と称する。これに対して、上記四量体が存在することにより、(b)に示すように、四量体の一つのイミノ窒素上のプロトンがプロトンを失った部位へ移動し、それ自体は開裂して三量体となり、失活した部分を補うことができる。この結果、酸化劣化が抑制されるものと考えられる。
【0035】
【化9】
Figure 0003727264
【0036】
【実施例】
以下、本発明の電気化学セルとして電池の実施例を挙げてより詳細に説明するが、容量や充放電速度等を適宜設定することによりキャパシタなどの他の電気化学セルとして好適な構成にすることもできる。
【0037】
(実施例1)
図3に示す前述の構造を持つ電池を常法により作製した。外装材としては、絶縁ゴムからなるガスケット5を設け、集電体1、6としては導電ゴムからなるものを用いた。セパレータとしては電解液を含浸させた多孔質フィルムからなるセパレータを用い、電解液には40%硫酸水溶液を用いた。
【0038】
正極材料層2には、活物質として6−ニトロインドールの単量体から調製されるインドール系三量体とインドール系四量体の混合物(混合比10:1)を用い、導電補助材として気相成長カーボン繊維を用いた。
【0039】
負極材料層4には、活物質として下記式で表されるキノキサリン系高分子を用い、導電補助材としてカーボンブラックを用いた。なお、正極にインドール系三量体及びインドール系四量体の混合物を用いた場合、負極に用いる活物質としては、電気化学的に活性で可逆的な酸化還元反応を示すものであれば、これに限定されない。電極を構成する活物質と導電補助材の混合比は、正電極及び負電極のいずれにおいても、質量比で75:25(活物質:導電補助材)とした。
【0040】
【化10】
Figure 0003727264
【0041】
図4に正極材料層2の酸水溶液中でのサイクリックボルタモグラム(以下、「CV」と称する)を示す。反応域1(200〜800mV vs.Ag/AgCl)では、反応式1で表されるドーパントイオンのドープ・脱ドープが起こり、これに伴う電流が観測される。反応域2(800〜1200mV vs.Ag/AgCl)では、反応式2で表されるプロトンの吸脱着が起こる。
【0042】
作製した電池の評価を行うため、充放電試験を行った。10mA/cm2で1.2Vまで定電流充電を行い、1〜200mA/cm2の定電流で放電を行った。結果を図5に示す。放電容量は活物質の重量基準で表した。また、0.9Vまでの容量の一覧を表2に示す。
【0043】
放電電流を1mA/cm2から200mA/cm2に上げると、放電容量は93mAh/gから66mAh/gに減少し、減少率は27%であったが、全体の容量は参考例1と比較して向上しており、この減少率でも実用上問題のないレベルであった。
【0044】
また、1.2Vまで充電、0.9Vまで放電(充放電電流は10mA/cm2の定電流)を繰り返すサイクル試験を行った。その結果、初期容量の80%の容量まで減少するサイクル数は38000であった。
【0045】
(実施例2)
正極材料層2に、活物質として5−シアノインドール単量体から三量体及び四量体を調製した混合物を用いた以外は実施例1と同様な電池を作製した。
【0046】
実施例1と同様にして充放電試験を行った。0.9Vまでの容量の一覧を表2に示す。放電電流を1mA/cm2から200mA/cm2に増加させると、放電容量は97mAh/gから72mAh/gに減少し、その減少率は25%であったが、容量全体がさらに向上していた。
【0047】
また、1.2Vまで充電、0.9Vまで放電(充放電電流は10mA/cm2の定電流)を繰り返しサイクル試験を行った。初期容量の80%の容量まで減少するサイクル数は29000サイクルであった。
【0048】
本実施例においても、参考例2と比較して容量の増大が確認された。
【0049】
(実施例3)
電解液に、1mol/lのテトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウムと0.1mol/lのトリフルオロ酢酸を溶解したプロピレンカーボネート溶液(以下「PC溶液」と称する)を用いた以外は、実施例1と同様な電池を作製した。
【0050】
作製した電池の評価を行うため、充放電試験を行った。10mA/cm2で2.3Vまで定電流充電を行い、1〜200mA/cm2の定電流で放電を行った。結果を図6に示す。また、0.5Vまでの容量の一覧を表2に示す。
【0051】
放電電流を1mA/cm2から200mA/cm2に増加させると、容量は75mAh/gから43mAh/gに減少し、43%の容量減少が見られた。
【0052】
また、2.3Vまで充電、0.5Vまで放電(充放電電流は10mA/cm2の定電流)を繰り返すサイクル試験を行った。その結果、初期容量の80%の容量まで減少するサイクル数は25000であった。
【0053】
電解液にPC溶液を用い、同じインドール系単量体を原料とするインドール系高分子を用いた電池(比較例3)では、放電電流を1mA/cm2から200mA/cm2へ増加すると、73%の容量が減少したのに対して、本実施例では43%の減少にとどまった。また、容量は、参考例3より全体的に向上していた。
【0054】
(参考例1)
実施例1において、三量体化合物のみを正極活物質として用いたこと以外は実施例1と同様な電池を作製した。
【0055】
実施例1と同様にして充放電試験を行った。0.9Vまでの容量の一覧を表2に示す。放電電流を1mA/cm2から200mA/cm2に増加させると、放電容量は78mAh/gから62mAh/gに減少したが、その減少率は20%とわずかであった。
【0056】
また、実施例1と同様にしてサイクル試験を行ったところ、初期容量の80%の容量まで減少するサイクル数は31000であり、サイクル特性に優れていた。
【0057】
(参考例2)
実施例2において、三量体化合物のみを正極活物質として用いたこと以外は実施例1と同様な電池を作製した。
【0058】
実施例1と同様にして充放電試験を行った。0.9Vまでの容量の一覧を表2に示す。放電電流を1mA/cm2から200mA/cm2に増加させると、放電容量は78mAh/gから62mAh/gに減少したが、その減少率は16%とわずかであった。
【0059】
また、実施例1と同様にしてサイクル試験を行ったところ、初期容量の80%の容量まで減少するサイクル数は25000であり、サイクル特性に優れていた。
【0060】
(参考例3)
実施例3において、三量体化合物のみを正極活物質として用いたこと以外は実施例1と同様な電池を作製した。
【0061】
実施例1と同様にして充放電試験を行った。0.9Vまでの容量の一覧を表2に示す。放電電流を1mA/cm2から200mA/cm2に増加させると、放電容量は70mAh/gから40mAh/gに減少し、その減少率は44%とであった。
【0062】
また、実施例1と同様にしてサイクル試験を行ったところ、初期容量の80%の容量まで減少するサイクル数は19000であった。
【0063】
(比較例1)
正極材料層2に活物質としてインドール系高分子であるポリ−6−ニトロインドールを用いた以外は、実施例1と同様な電池を作製した。
【0064】
実施例1と同様にして充放電試験を行った。結果を図7に示す。また、0.9Vまでの容量の一覧を表2に示す。放電電流を1mA/cm2から200mA/cm2に増加させると、放電容量は77mAh/gから44mAh/gに減少し、その減少率は43%であった。
【0065】
また、実施例1と同様にしてサイクル試験を行ったところ、初期容量の80%の容量まで減少するサイクル数は24000であった。
【0066】
(比較例2)
正極材料層2に活物質としてインドール系高分子であるポリ−5−シアノインドールを用いた以外は実施例1と同様な電池を作製した。
【0067】
実施例1と同様にして充放電試験を行った。0.9Vまでの容量の一覧を表2に示す。放電電流を1mA/cm2から200mA/cm2に増加させると、放電容量は85mAh/gから64mAh/gに減少し、その減少率は25%であった。
【0068】
また、実施例1と同様にしてサイクル試験を行ったところ、初期容量の80%の容量まで減少するサイクル数は15000であった。
【0069】
(比較例3)
正極材料層2に活物質としてインドール系高分子であるポリ−6−ニトロインドールを用い、電解液に1mol/lのテトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウムと0.1mol/lのトリフルオロ酢酸を溶解したPC溶液を用いた以外は、実施例1と同様な電池を作製した。
【0070】
実施例1と同様にして充放電試験を行った。結果を図8に示す。また、0.9Vまでの容量の一覧を表2に示す。1mA/cm2から200mA/cm2に放電電流を増加させると、放電容量が67mAh/gから18mAh/gへ減少し、その減少率は73%であった。
【0071】
また、実施例1と同様にしてサイクル試験を行ったところ、初期容量の80%の容量まで減少するサイクル数は12000であった。
【0072】
【表2】
Figure 0003727264
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、インドール系三量体とインドール系四量体の混合物を電極活物質として使用することにより、インドール系三量体単独で使用した場合に比べて十分な起電力を有しながら、ハイレート特性及びサイクル特性に優れた電池及びキャパシタをなどの電気化学セルをさらに高容量にすることができる。さらにサイクル特性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】インドール系三量体単独(a)と、インドール系三量体とインドール系四量体の混合物(b)におけるドーパントの状態を示す概念図である。
【図2】インドール系四量体の混合比を変えて実施したサイクリックボルタモグラフである。
【図3】本発明の電池およびキャパシタの一実施形態の概略断面図である。
【図4】実施例1及び比較例1の電池の正極のサイクリックボルタモグラムである。
【図5】実施例1の電池の充放電試験結果(放電曲線)を示すグラフである。
【図6】実施例3の電池の充放電試験結果(放電曲線)を示すグラフである。
【図7】比較例1の電池の充放電試験結果(放電曲線)を示すグラフである。
【図8】比較例3の電池の充放電試験結果(放電曲線)を示すグラフである。
【符号の説明】
1 正極集電体
2 正極材料層(正電極)
3 セパレータ
4 負極材料層(負電極)
5 ガスケット
6 負極集電体

Claims (8)

  1. 電極活物質として、インドール又はインドール誘導体の2位及び3位間で結合してなる三量体化合物と、インドール四量体あるいはインドール誘導体の四量体化合物の混合物を含有し、電荷キャリアとしてプロトンを用いることを特徴とする電気化学セル。
  2. 前記の三量体及び四量体化合物の酸化還元反応に伴う電子授受において、該三量体化合物又は/及び四量体化合物のプロトンの吸脱着のみが関与する請求項1記載の電気化学セル。
  3. 前記の三量体化合物が、下記一般式(1)で示される化合物であり、四量体化合物が同種のインドール又はインドール誘導体の四量体である請求項1又は2記載の電気化学セル。
    Figure 0003727264
    (式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子または任意の置換基を表す。)
  4. 前記の三量体化合物に対する、四量体化合物の混合比が60質量%以下である請求項1、2又は3記載の電気化学セル。
  5. 前記の三量体化合物及び四量体化合物の混合物を30〜95質量%含有する電極を有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気化学セル。
  6. 電解液として、プロトンを10-3mol/l〜18mol/l含有する溶液を用いた請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電気化学セル。
  7. 電気化学セルが二次電池である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電気化学セル。
  8. 電気化学セルがキャパシタである請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電気化学セル。
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