JP3726593B2 - 計装用圧縮空気系設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電所の計装用空気を供給する計装用圧縮空気系設備に係わり、特に、原子力発電所における除湿膜式の除湿装置を備えた計装用圧縮空気系設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所における計装用圧縮空気系設備は、空気圧縮機、気水分離器、除湿装置及びこれらを結ぶ管路を主体として構成されており、空気圧縮機で圧縮した圧縮空気を気水分離器に供給して気体成分のみを分離し、これを除湿装置に供給して当該除湿装置で所定の露点以下まで除湿した後に、発電プラントの計装、制御機器及び空気作動弁駆動装置等の発電所の各負荷へ供給している。計装用圧縮空気系設備には、設備の安定した稼働のため、空気圧縮機と除湿装置との間に空気貯槽を配設備えており、除湿装置に供給する前に当該空気貯槽で一旦貯留した後に、除湿装置に導いている。
【0003】
上記除湿装置としては、水蒸気を吸着する吸着材を使用する、加熱再生方式又は非加熱再生方式の除湿装置と、吸着材は使用せず水蒸気透過係数の大きな除湿膜を使用して水蒸気を選択的に除去する除湿膜式の除湿装置がある。
【0004】
従来の発電所での運用実績としては、吸着材を用いた除湿装置が多数採用されているが、使用するにつれて吸着材の吸着能が低下するため、これを再生処理して繰り返し使用している。
【0005】
一方、除湿膜式の除湿装置を使用した計装用圧縮空気系設備に関する従来技術としては、例えば、特開平11−14788号公報に記載のものが知られている。
【0006】
除湿膜式の除湿装置では、中空糸膜の内側の高圧力・高湿度の1次側と中空糸膜の外側にあたる低圧力・低湿度の2次側との水蒸気分圧差により、1次側の空気中に含まれる水蒸気が選択的に除湿膜を透過して2次側へ移動することにより、1次側の空気の除湿が行われる。一方、1次側から透過してきた水蒸気を含んだ2次側のパージ用気体は、排気系統を通じて系外へ排気される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、除湿膜式の除湿装置は、その除湿性能が当該除湿装置に供給される入口空気の条件(流量、圧力、温度、湿度)、及び乾燥空気として用いられる出口空気の条件(湿度、圧力、温度)に左右され、初期の除湿性能到達までに数十分程度の時間がかかるほか、除湿性能が一旦低下してパージ用気体の湿度が高くなると、更に除湿性能が低下してしまうという悪循環に陥るおそれがあり、所望の露点にある除湿空気の稼働初期からの安定した供給が必要とされ、また負荷変動による流量変動を伴う発電所の計装用圧縮空気系設備への適用が困難であった。
【0008】
したがって、本発明の目的は、稼働初期から安定的に除湿を行うことができ、しかも除湿装置の除湿能力が一旦低下したときにも迅速に除湿性能を回復させることができる除湿装置を備えた計装用圧縮空気設備を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記発明の目的を達成するため本発明は、空気圧縮機と、該空気圧縮機から供給される空気の除湿を行う除湿膜式の除湿装置と、これらを結ぶ管路とを備えており、前記除湿装置で除湿した空気の一部を該除湿装置へパージ管路を通じて第1のパージ用気体として供給して除湿する計装用圧縮空気系設備において、前記第1のパージ用気体とは別に、該除湿装置に第2のパージ用気体を供給する供給管路を備え、前記第1のパージ用気体と前記第2のパージ用気体とを前記除湿装置へ切り替えて供給する開閉弁を前記供給管路と前記パージ管路とに備えていることを第1の特徴としている。
【0011】
また、本発明は、前記第1の特徴を有する計装用圧縮空気系設備において、前記除湿膜式の除湿装置に加えて、吸着材式の除湿装置を備えていることを第2の特徴としている。
【0012】
また、本発明は、前記第1〜第2の特徴を有する計装用圧縮空気系設備において、前記除湿膜式の除湿装置又は該除湿装置にパージ用気体を供給する管路に、加熱手段を備えていることを第3の特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではない。
【0014】
図1は、本発明に係る計装圧縮空気系設備の第1実施形態を示したものである。同図において、符号1は、計装圧縮空気系設備を示している。
【0015】
同図に示したように、計装圧縮空気系設備1は、空気圧縮機2と、冷却器3と、気水分離器4と、前置空気貯槽5と、除湿膜式の3機の除湿装置6A、6B、6Cと、後置空気貯槽7と、これらを結ぶ管路8とを主体として構成されており、前置空気貯槽5と後置空気貯槽7との間は3系統に分岐されている。
【0016】
前置空気貯槽5は、圧縮空気から送出された空気を一旦貯留することにより、送出量の変動を低く抑えて安定的に除湿装置6A〜Cに空気を供給できるよう配設されたものである。
【0017】
除湿装置6A〜Cは、中空糸膜からなる除湿膜を備えた除湿膜モジュール(図示せず)を複数内蔵している除湿膜式の除湿装置である。モジュールの数は、負荷側の要求計装用圧縮空気量等に応じて設定することができる。また、本実施形態においては、各除湿装置には、熱電式のヒータ(加熱手段)60A〜60Cが付設されており、湿潤空気が除湿膜を通過する際の水蒸気の凝固を防止するとともに、湿潤空気よりもパージ用気体が高温に保持されることにより、当該パージ用気体で除去できる水蒸気量を増加できるようになしてある。
【0018】
後置空気貯槽7は、除湿装置6A〜Cから送出される除湿空気を一旦貯留することにより、パージ用気体を安定的に供給できるように配設されたものである。
【0019】
後置空気貯槽7の下流側の管路には、当該管路から分岐した分岐管路80が設けられており、この分岐管路80には、各除湿装置6A〜Cにパージ用気体を供給するパージ管路80A〜Cが分岐して配管されている。そして、これらパージ管路80A〜Cに、逆止弁81A〜C及び開閉弁82A〜Cが配設されている。
【0020】
また、各パージ管路80A〜Cには、所内の液体窒素から気化させた窒素ガスを供給する窒素ガス系管路9に通じる窒素ガス供給管路9A〜Cが連結されており、これら窒素ガス(第2のパージ用気体)供給管路9A〜Cには開閉弁90A〜Cが配設されている。
【0021】
さらに、分岐管路80及びパージ管路80A〜Cには、これらの管路内を流れるパージ用気体を所定温度に加熱可能な熱電式のヒータ(加熱手段)800が周設されている。
【0022】
また、除湿装置6A〜Cの下流側の各管路には所定時間毎に除湿装置で除湿された空気をサンプリングするサンプリング装置SA〜SCが配設されている。各サンプリング装置には開閉弁VA〜VCを備えた管路が連結されており、これら各管路は、露点計10に接続されている。
【0023】
露点計10は、所定間隔毎に各サンプリング装置SA〜SCでサンプリングした空気の露点を計測するものであり、計測した露点に応じた出力をコントローラCに出力するようになっている。
【0024】
コントローラCは、露点計10の出力に基づいて上記各開閉弁の開閉を制御するようになしてある。
【0025】
各サンプリング装置の下流側の各管路には、当該各管路から分岐して所内圧縮空気系管路11に通じる分岐管路11A〜Cが配設されており、分岐管路11A〜Cには、開閉弁12A〜C及び逆止弁13A〜Cが配設されている。
【0026】
さらに、各分岐管路11A〜Cの下流側の管路には、開閉弁14A〜Cが配設されており、後置空気貯槽7への湿潤空気の供給を規制できるようになしてある。
【0027】
次に、上記計装用圧縮空気設備1の動作について説明する。
【0028】
まず、起動時においては、3系統のパージ管路80A〜Cの開閉弁82A〜C及び開閉弁14A〜Cを閉じ、開閉弁90A〜C及び12A〜Cを開放する。
【0029】
この状態では、空気圧縮機2で圧縮され温度が上昇した圧縮空気は、冷却器3で所定の温度まで冷却される。そして、気水分離器4で圧縮空気中の水分が分離された空気は、前置空気貯槽5を経由して除湿装置6A〜Cで除湿される。
【0030】
窒素ガス系管路9から供給される窒素ガスは、パージ用気体として各除湿装置6A〜Cの2次側へ供給される。各除湿装置内では、高圧力・高湿度の1次側と低圧力・低湿度の2次側との水蒸気分圧差により、1次側の空気中に含まれる水蒸気が選択的に除湿膜を透過して2次側へ移動することにより、1次側の空気の除湿が行われる。
【0031】
そして、除湿装置内で1次側から水蒸気を含んだ2次側のパージ用気体は、排気系統を通じて系外へ排気される。除湿空気は、分岐管路11A〜Cを経て所内圧縮空気系管路11から所内圧縮空気系設備へ供給される。
【0032】
この間、除湿装置6A〜Cで除湿された除湿空気は、各除湿装置の下流側に配設されたサンプリング装置SA〜SCによって順次サンプリングされ、露点計10の出力に基づいてその露点がコントローラCでモニタリングされる。
【0033】
除湿空気が所定の露点(例えば、1気圧換算で、−40℃)に到達すると、コントローラCは、除湿空気を後置空気貯槽7に供給するよう開閉弁14A〜Cを開放した後に開閉弁12A〜Cを閉じ、さらに、開閉弁82A〜Cを開放するとともに開閉弁90A〜Cを閉じて各除湿装置に供給するパージ用気体を窒素ガスから除湿空気に切り替える。各除湿装置で除湿された除湿空気は、後置空気貯槽7に貯留され、その下流の発電プラントの計装、制御機器及び空気作動弁駆動装置等の各負荷に安定的に供給される。
【0034】
3系統うちの一つの系統、例えば、除湿装置6Aを配置した系統の除湿空気の露点が悪化した場合(例えば、1気圧換算で、−40℃を越えた場合)には、コントローラCは、開閉弁14Aを閉じ、除湿能の低下した当該除湿装置6Aからの除湿空気の後置空気貯槽7への供給を停止し、次に開閉弁11Aを開放して所内圧縮空気系管路11に流す。そして、パージ管路80Aの開閉弁82Aを閉じ、開閉弁90Aを開放して窒素ガス供給管路9Aを通じて窒素ガスをパージ用気体として除湿装置6Aの2次側へ供給する。
【0035】
窒素ガスをパージ用気体として供給し続けた後、除湿装置6Aで除湿した除湿空気が所定の露点に回復した場合には、コントローラCは開閉弁14Aを開放して再び後置空気貯槽7に除湿空気を供給し、開閉弁12Aを閉じて所内圧縮空気系管路11への流れを停止し、さらに窒素供給管路9Aの開閉弁90A〜Cとパージ管路80の開閉弁82A〜Cとを切り替えて再び後置空気貯槽7の下流から除湿空気をパージ用気体として供給する。
【0036】
このように、本実施形態の計装用圧縮空気系設備1によれば、パージ用気体として窒素ガスを供給することができるので、除湿装置の稼働初期において一次側と二次側との水蒸気分圧差が十分に確保できないといったことがなく、稼働初期から安定的に除湿空気を供給することができる。
【0037】
また、除湿装置の除湿能力が一旦低下したときにも、該当する除湿装置へのパージ用気体を窒素ガスに切り替えることができるので、迅速に除湿性能を回復させることができる。
【0038】
さらに、除湿装置の下流側の管路に所内圧縮空気系管路11に通じる分岐管路11A〜Cを配設しているので、所定の露点を満足しない除湿空気はこの分岐管路を通じて露点を考慮する必要のない所内圧縮空気系設備において利用することができ、圧縮空気の効率よい利用が可能となるほか、負荷に安定した除湿空気の供給が可能となる。
【0039】
また、除湿装置の下流側に後置空気貯槽7を配置するとともにこの後置空気貯槽7の下流からパージ用気体を供給するようにしているので、負荷変動にともなう流量変化等の過渡時にも、パージ用気体を各除湿装置に安定的に供給できるので、各除湿装置の安定した除湿性能を維持することができる。
【0040】
また、除湿装置6A〜C、分岐管路80A〜C及びパージ管路80にヒータ60A〜C、800を付設しているので、湿潤空気よりも除湿装置を高温に保持することにより、除湿膜における水蒸気の凝固を防止できるほか、湿潤空気よりも除湿空気を高温に保持することにより、パージ用気体としての除湿空気が含有可能な水蒸気量を増加することができる。これらにより、除湿に必要なパージ用気体の流量を低減でき、設備全体での効率を向上させると共に、より安定した除湿性能を維持することができる。
【0041】
また、除湿装置6A〜Cの上流側の管路に冷却器3を備えているので、除湿装置6A〜Cに流入する湿潤空気中の水蒸気量を低減できる。したがって、除湿に必要なパージ用気体の流量を低減でき、設備全体での効率を向上させることができると共に、安定した除湿性能を維持することができる。
【0042】
図2は、本発明に係る計装用圧縮空気系設備の第2実施形態を示したものである。なお、同図において、上記第1実施形態の計装用圧縮空気系設備1と共通する部分については同一符号を付し、その説明は省略する。
【0043】
第2実施形態の計装用圧縮空気系設備1は、上記第1実施形態におけるような冷却器3(図1参照。)を配置せず、前置空気貯槽5と3機の除湿装置6A〜Cとの間に除湿膜式の除湿装置6を介装させるとともに、当該除湿装置6の下流からパージ管路60を採った構成を有している。
【0044】
本実施形態の計装用圧縮空気系設備1においては、空気圧縮機2で昇圧された圧縮空気は、気水分離器4で圧縮空気中の水分が分離された後、前置空気貯槽5を経由して除湿装置6で所定の露点以下まで除湿され、さらに除湿装置6A〜Cで除湿された後、後置空気貯槽7に供給される。この間、各系統の除湿空気は、サンプリング装置SA〜SCで順次サンプリングされ、露点計10の出力に基づいてコントローラCでその露点がモニタリングされる。
【0045】
後置空気貯槽7に供給された除湿空気は、後置空気貯槽7からプラントの計装、制御機器及び空気作動弁駆動装置等の各負荷に供給される。また、除湿空気の一部は、減圧後、パージ用気体としてパージ管路80A〜Cを通じて各除湿装置の2次側へ送られる。除湿装置内では、高圧・多湿の1次側と低圧・低湿の2次側の水蒸気分圧差により、1次側の空気中に含まれる水蒸気が選択的に除湿膜を通過して2次側へ移動することにより、1次側の空気の除湿が行われる。除湿装置内で、1次側から水蒸気を受け取った2次側のパージ用気体は、排気系統より系外へ排気される。なお、除湿装置6で処理された空気は、出口で分流され、一部を減圧後、当該除湿装置6のパージ用気体として使用される。
【0046】
起動時、露点悪化時における各開閉弁の制御は、第1実施形態の設備におけると同様である。
【0047】
本実施形態に係る計装用圧縮空気系設備1によれば、除湿装置6A〜Cの上流側に除湿装置6を備えているので、上記第1実施形態における効果(冷却器3の効果を除く。)に加えて、除湿装置6A〜Cに流入する湿潤空気中の水蒸気量を低減することができ、安定した除湿性能を維持することができる。
【0048】
図3は、本発明に係る計装用圧縮空気系設備の第3実施形態を示したものである。なお、同図において、上記第1実施形態と共通する部分についても、同一符号を付し、その説明は省略する。
【0049】
第3実施形態に係る計装用圧縮空気系設備1は、上記第1実施形態の計装用圧縮空気系設備1における除湿装置6Aに変えて、吸着材式の除湿装置61を配設したものである。除湿装置6の上流には開閉弁610が配設されている。
【0050】
除湿装置61は、2塔の活性アルミナを充填した吸着材塔62,63及びこれら吸着材塔への圧縮空気の供給を規制する開閉弁64,65を備えており、例えば、吸着塔62の除湿能力が低下した場合には、開閉弁64を閉じるとともに開閉弁65を開き、吸着塔63を稼働させて除湿を行えるように構成されている。開閉弁610、64,65の開閉制御は、サンプリング装置SAからサンプリングした空気の露点に基づいてコントローラCにおいて行うようになしてある。なお、図では、再生処理を必要とする吸着塔の再生処理設備は省略している。
【0051】
除湿装置6B,Cの上流系統及び当該除湿装置6B,Cを配置した系統の動作は、上記第1実施形態の場合と同様である。また、起動時、除湿装置6B,Cの系統における除湿空気の露点悪化時の当該除湿装置6B,6Cを備えた系統の各開閉弁の制御・動作は、第1実施形態の設備におけるものと同様である。
【0052】
本実施形態の計装用圧縮空気系設備1では、除湿膜式の除湿装置6B及び6Cに加えて、吸着材式の除湿装置61を備えているので、上記第1実施形態の計装用圧縮空気系設備1における効果に加えて、設備全体の安定性を向上させることができる。
【0053】
なお、本発明の計装用圧縮空気系設備は、上記各実施形態におけるように、前置空気貯槽5及び後置空気貯槽7を両方備えていることが好ましいが、いずれか一方を省略することもできる。
【0054】
また、本発明の計装用圧縮空気系設備は、上記各実施形態におけるように、ヒーター800、60A〜Cを備えていることが好ましいが、ヒーターは負荷に応じて省略することができる。
【0055】
また、本発明に係る計装用圧縮空気系設備においては、上記実施形態におけるように、第2のパージ用気体として所内窒素ガス供給系統から窒素ガスを供給することが好ましいが、水蒸気分圧がきわめて低いガス、例えば、不活性ガス、乾燥空気を第2のパージ用気体として供給するように構成してもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、管路3系統に分岐させて3機の除湿装置で除湿を行うようにしたが、負荷に応じて管路の分岐系統数は、負荷の要求空気量に応じて適宜増減させることができる。この場合、要求計装用圧縮空気量を満足する、必要な除湿装置数Nに対して(N+1)の除湿装置を設置することが好ましい。除湿装置数は、除湿装置数が増加することによる余剰能力減少分と除湿装置容器・計器類の増加分とによるトータルコストが最小になるよう決定する。例えば、N=1の場合、除湿装置の個数は2となり、除湿装置容器・計器類の数は低く抑えられる一方、除湿空気量は要求量の2倍となり上流側機器の容量アップとなり、トータルコストはむしろ増加する。逆に、除湿装置数を増やしすぎると、余剰能力減少分による上流側機器のコストは低く抑えられるが、除湿装置容器・計器類が増大し、トータルコストはやはり増加する。要求計装用圧縮空気量を満足する、必要な除湿装置数Nに対して(N+1)の除湿装置を設置することにより、除湿装置の一つが露点悪化した場合においても要求計装用圧縮空気量を供給可能であると共に、最適除湿装置数を選定することにより、トータルコストを低く抑えることができる。
【0057】
【発明の効果】
本発明に係る計装用圧縮空気系設備によれば、以下の効果を奏する。
【0058】
上記第1の特徴を有する計装用圧縮空気系設備によれば、稼働初期から安定的に除湿を行うことができ、しかも除湿装置の除湿能力が一旦低下したときにも迅速に除湿性能を回復させることができる。
【0060】
上記第2の特徴を有する計装用圧縮空気系設備によれば、除湿膜式の除湿装置に加えて、吸着材式の除湿装置を備えているので、上記各計装用圧縮空気系設備における効果に加えて、設備全体の安定性を向上させることができる。
【0061】
上記第3の特徴を有する計装用圧縮空気系設備によれば、上記各効果に加えて、除湿膜に水蒸気が凝固することを防止できるほか、除湿空気が除去する水蒸気量を増加することができる。これらにより、除湿に必要なパージ用気体の流量を低減でき、設備全体での効率を向上させると共に、より安定した除湿性能を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る計装用圧縮空気系設備の第1実施形態の概略系統図である。
【図2】本発明に係る計装用圧縮空気系設備の第2実施形態の概略系統図である。
【図3】本発明に係る計装用圧縮空気設備の第3実施形態の概略系統図である。
【符号の説明】
1:計装用圧縮空気設備、2:空気圧縮機、4:気水分離器、6A〜C:除湿装置、8:管路、9:窒素ガス供給管路(供給管路)、11A〜C:分岐管路、60A〜C,800:ヒーター(加熱手段)。
Claims (3)
- 空気圧縮機と、該空気圧縮機から供給される空気の除湿を行う除湿膜式の除湿装置と、これらを結ぶ管路とを備えており、前記除湿装置で除湿した空気の一部を該除湿装置へパージ管路を通じて第1のパージ用気体として供給して除湿する計装用圧縮空気系設備において、前記第1のパージ用気体とは別に、該除湿装置に第2のパージ用気体を供給する供給管路を備え、前記第1のパージ用気体と前記第2のパージ用気体とを前記除湿装置へ切り替えて供給する開閉弁を前記供給管路と前記パージ管路とに備えていることを特徴とする計装用圧縮空気系設備。
- 請求項1に記載の計装用圧縮空気系設備において、前記除湿膜式の除湿装置に加えて、吸着材式の除湿装置を備えていることを特徴とする計装用圧縮空気系設備。
- 請求項1又は請求項2に記載の計装用圧縮空気系設備において、前記除湿膜式の除湿装置又は該除湿装置にパージ用気体を供給する管路に、加熱手段を備えていることを特徴とする計装用圧縮空気系設備。
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