JP3725826B2 - 排ガス測定装置及びその標準試料発生器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、排ガス中のダイオキシン類やクロロフェノール類、クロロベンゼン類や炭化水素類の濃度を連続的に求める排ガス測定装置に係り、特にクロロフェノール類、クロロベンゼン類の測定切替手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般廃棄物や産業廃棄物を焼却する焼却炉から排出される燃焼排ガス内には、ダイオキシン類の前駆体であるクロロフェノール類、クロロベンゼン類や未燃物質の指標である炭化水素類が含まれている。排ガス測定装置は、燃焼排ガスを大気圧から低真空域でイオン化し、そのイオンを質量分析して、排ガス中のダイオキシン類やクロロフェノール類、クロロベンゼン類や炭化水素類の濃度を求める。
【0003】
特開2000−137024号「排ガスモニタ装置」、特開2001−147216号「試料分析用モニタ装置及びそれを用いた燃焼制御システム」、特許2877144「大気圧イオン化質量分析計」などに開示された技術では、標準試料を用い、排ガス中のクロロフェノール類、クロロベンゼン類などを測定する手段とイオン源のイオン化の正負を切替えて試料測定を行う。
【0004】
これらの従来の技術では、正/負イオン化の切替えに関する方法及び各質量分析部の電極設定について述べているが、排ガスを連続導入して測定する場合、対象とする測定物質ごとに、測定を中断し、標準物質の入替え、質量分析部の測定条件の変更、前処理系の温度や流量の変更、濃度演算式の変更など諸条件の設定を毎回行う必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、排ガス中に含まれるクロロフェノール類、クロロベンゼン類などの測定物質を、連続して切替えて測定可能とする排ガス測定装置及びそれに好適な標準ガス発生器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、排ガスを導入する前処理部と、前記排ガス中の測定物質をイオン化するイオン源、前記イオン源で生成された測定物質のイオンを質量分析する質量分析部、前記質量分析の結果を処理するデータ処理部、前記データ処理部の測定データから測定物質の濃度を検出する濃度演算処理部を含む質量分析装置部を備える排ガス測定装置において、予め、測定物質毎に前記前処理部及び前記質量分析装置部の測定条件を設定しておき、被測定物質に応じて前記前処理部及び前記質量分析装置部の各機器の測定条件を切り替える条件設定切替部を設けたことを特徴とする。
【0007】
前記前処理部の切り替え対象は、温度及び/または流量の測定条件を切り替える機器であることを特徴とする。
【0008】
また、前記測定条件の切り替えが安定するのに必要な時間を設定する切替タイマを設け、該タイマの計時中は測定を停止することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の標準試料発生器は、排ガスに含まれる複数の測定物質を連続的に定量するために、上記排ガス測定装置に用いられるものにおいて、円筒状体の内部に測定物質の数に合わせた複数の標準試料入れボトルと、円筒状体の胸壁に温度を調節するためのヒータを設け、前記円筒状体の一端側から空気を流入し他端側から空気と標準試料ガスを流出させるように構成したことを特徴とする。
【0010】
前記ヒータは、前記標準試料ガスが一定濃度の蒸発量となるように一定の温度に制御することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明による排ガス測定装置の実施形態では、排ガス中の複数の成分に合わせた条件を設定する条件設定手段、測定物質を指定する外部接点または内部設定キーに応じて各機器の条件を切り替える条件切替手段、切り替えられた測定物質の質量数と質量分析条件を指定し、指定された分析条件に従い、測定物質の信号強度を求めるデータ処理手段、校正用標準試料と測定物質の対象成分との比から濃度演算値を求める濃度演算手段、求めた濃度演算値を測定物質に合わせてレンジを切替えて4/20mAの信号で出力し、出力している測定物質を示す出力手段、前処理部の校正用標準試料を測定物質ごとに複数用意し、連続または切り替えて排ガスに混ぜ合わせる手段を設けている。
【0012】
図1は一実施例による排ガス測定装置の構成を示す。この排ガス測定装置は、排ガス中のクロロフェノール類、クロロベゼン類、炭化水素類など、測定物質の成分(濃度)を自動的に連続分析・計測するための一実施例である。
【0013】
本装置は測定する排ガスを煙道或いは配管から直接サンプリングし、校正用の標準物質を排ガスとともに導入し、加温された配管を接続して、流量コントローラ33で定流量取込む前処理部200と、取込んだ排ガスの成分に合わせて分析・計測・出力する質量分析装置部100からなる。
【0014】
測定した結果は排ガスの成分濃度値として、制御用計算機300に導入されて、オペレータズコンソール(モニタ)に表示され、測定物質の連続的な変化を見るための濃度監視を行う。あるいは、測定信号(制御指標)として、排ガス中の測定物質量の低減のための制御に用いられる。
【0015】
測定すべき排ガスは、煙突或いはプラントの配管から採集管(1)1000によって直接サンプリングする。採取した排ガスは、排ガス内のダストやオイル、ミストを除去する排ガスフィルタ1013を経て、採取管(2)1001aと、排ガス中の水分と塩化水素などの腐食ガスの夾雑物質を除去する冷却器50と、採取管(2)1001bから分岐した試料導入管1002を介して、質量分析装置部100のイオン源部1に導かれ、イオン化が行われる。
【0016】
採取管(2)1001a,bと試料導入管1002は、ガラス、金属、セラミック、或いはテフロン(登録商標)など、高温の仕様に耐える材質であれば、いずれを用いても構わない。しかし、測定対象物質のダイオキシン類、クロロフェノール類、クロロベンゼン類などが付着・吸着しないように温度管理する必要がある。すなわち、管にヒータを巻いて加温し、保温材にて被覆し、100〜300℃の範囲で一定の温度になるように、温調器(1)21、温調器(3)23で制御する。
【0017】
温調器(2)22は冷却器50の温度を制御する。排ガス中の水分と塩素分を取る量を出来るだけ大きくし、逆に付着・吸着する測定対象物質量が小さくなるように温度を制御する。温調器(1)21、温調器(2)22、温調器(3)23の温度設定値は、排ガス中に含まれる測定物質により変えられるようにし、質量分析装置部100で測定した結果が最大となるように設定する。
【0018】
一方、イオン源1内でイオン化されず、質量分析部6に取込めなかった余分の検出ガスは、イオン化部1に接続した試料排出管1004aから排出し、試料分岐管1003bに戻される。試料分岐管1003bには吸引ポンプ1010を設け、排ガスの吸引を行っている。吸引した排ガスは排ガス排出管1005を経て、排ガスを煙道あるいはプラントの配管に戻される。
【0019】
また、エアポンプ1011で空気を取込み、空気中のダスト、オイル、ミストを除去するエアフィルタ1014と内試料輸送管1006a,b,cを介し、標準試料発生器40に空気を供給する。
【0020】
標準試料発生器40は温調器(4)24で一定温度に制御され、標準試料発生器40で発生する標準ガスを一定濃度にする。温調器(4)24の設定温度は、標準試料物質の発生量が物質毎に温度により変わるため、質量分析部6で計測する測定物質の濃度レンジに合わせ、測定した標準ガス信号が振り切れず、また小さすぎないように測定物質ごとに設定する。標準試料発生器40の標準試料は測定物質に合わせて、一つ以上、複数内包できる形状を持つ。
【0021】
図2に標準試料発生器の構成を示す。図2(a)は標準試料発生器40が単一ボトルの場合である。測定物質が一つの場合で、標準試料入れボトルが一個である。標準試料発生器40に巻いたヒータ線で、試料入れボトルから発生する標準試料が一定濃度の蒸発量となるように定温に制御する。また、内試料輸送管もヒータで温度制御し、一定温度の空気が下方から上方へ流れるように制御する。
【0022】
図2(b)は測定物質が二つの場合で、試料入れボトルが2個、例えばTCPとDCBの標準試料が上下に入る。単一ボトルの場合と同じく、蒸発量が一定となるようにヒータでボトル内を定温に制御する。図2(c)は試料入れボトルが3個の場合を示す。
【0023】
試料入れボトルが複数の場合、標準試料発生器内を同一温度に保っていても、標準試料の蒸発量の差異から各試料で濃度が変化する。このため、試料入れボトルの試料穴の径を変えて、複数試料の発生量が極端に変わらないように調節している。試料穴径でも対応できない場合は温調器(4)の設定温度を変える。
【0024】
発生した標準ガスは内試料輸送管1007を介し、採集管(1)1000と連結し、サンプリングした排ガスと混合し、先に述べた経路で質量分析装置部100のイオン源部1に導入する。なお、温調器(5)25は温調器(1)21、温調器(3)23と同じく、配管中に測定対象物質が付着・吸着しないよう、加温するための温度制御を行う。
【0025】
試料分岐管1003a,bと、試料排出管1004a,bと、内試料輸送管1006a,bの間にそれぞれ設けた、流量コントローラ(1)31、流量コントローラ(2)32及び流量コントローラ(3)33は、導入する排ガス流量Fhを流量コントローラ(1)31の流量F1と流量コントローラ(2)32の流量F2と流量コントローラ(3)33の流量F3より、Fh=F1+F2−F3の関係に求め、結果として排ガス流量Fhが一定となるように、各流量コントローラによる流量制御を行う。
【0026】
質量分析装置部100は排ガスと標準ガスを導入し、イオン源部1の針電極2でイオン化を行う。針電極2に印加する高圧電源の針電圧極性は、対象とする測定物質がよりイオン化しやすい正または負極性より、正針電圧電源4または負針電圧電源5を針電圧切替器3により切替え、針電極2に供給する。
【0027】
イオン化した測定物質は質量分析部6に取込む。取込みは質量分析部6に設けたゲート電極8を制御部7により制御し、正イオンの場合はゲートに負電圧を印加して取込み、取込みを止める場合は正電圧を印加する。逆に、負イオンの場合はゲートに正電圧を印加して取込み、取込みを止める場合は負電圧を印加する。これにより、イオン化した測定物質の質量分析部6への取込み量を制御し、測定物質の信号強度が振り切れず、また小さすぎないように分析部取込み時間を測定物質ごとに設定する。
【0028】
質量分析部6に導入された測定物質のイオンは、イオントラップ形の質量分析部計により質量対電荷比(m/z)に分けられ、イオン量を計測(質量分析)する。計測された信号はデータ処理部9に送られ、マススペクトル化される。なお、質量分析部6は四重極質量分析計(QMS)でも、或いは磁場型形の質量分析計でも良い。
【0029】
制御部7は条件設定部12からの質量分析条件に従い、イオン化した測定物質の質量分析部6への取込み制御と、取込んだ後に指定したスキャン番号の質量範囲で指定した範囲の質量数のスキャン制御と、針電極電圧の正負の切替え制御を行う。
【0030】
データ処理部9は質量分析部6からのデータをもとに、マススペクトル波形を作成するとともに、条件設定部12からのデータ処理条件に従い、測定物質質量本数分だけ測定物質質量範囲の間を積算し、測定物質総和データを求める。さらに、標準物質質量本数分だけ標準物質質量範囲の間を積算し、標準物質総和データを求め、濃度演算部10に送る。
【0031】
濃度演算部10は条件設定部12からの濃度演算条件の係数データK、Csと、測定物質総和データXm1と、標準物質総和データXm2と、排ガス流量Fhから(1)式の濃度演算を行い、測定物質の濃度Nm1を求める。
【0032】
【数1】
4/20mA出力部11は測定物質の濃度Nm1に対して、切替設定部12からの出力部条件の測定レンジ(スパン)データSPで、(2)式の出力演算を行い、4/20mAスパンの統一した電流信号を出力する。
【0033】
【数2】
出力した電流信号は上位の制御用計算機300に取込まれ、オペレータズコンソール301で測定信号(PV)として濃度表示される。
【0034】
図3に条件設定部のデータ構成を示す。条件設定部12は測定物質毎に、質量分析装置部100と前処理部200の測定条件を設定する。トリクロロフェノール(TCP)設定部12a、ジクロロベンゼン(DCB)設定部12bなど、測定物質の数にあわせてn個の設定部を設ける。これらを予め設定し、連続して排ガス導入中に測定物質に合わせて切り替えることにより、複数の測定物質の連続測定を可能にする。
【0035】
個々の測定物質の設定構成は、制御部7を介した質量分析部6への設定データ、データ処理部9ヘの設定データ、濃度演算部10への設定データ、4/20mA出力部への設定データ、前処理部200への設定データ及び切替後温度、流量などが安定するまで質量分析装置部100の測定を停止して時間待ちを行う切替タイマ16の設定データがある。
【0036】
測定物質の変更入力は、切替指示部13が排ガス測定装置自身の切替スイッチまたは上位の制御用計算機300からの切替接点信号を取込み、入力したデータを条件設定部12に送る。条件設定部12は切替信号に合う設定データを条件切替部14に出力し、条件切替部14は前処理部200や質量分析装置部100の各機器の設定データの切り替えを行う。なお、条件設定部12と条件切替部14を一体化した条件設定切替部を構成しても良い。
【0037】
条件切替部14は条件設定部12の前処理条件に従い、温調器(1)21、温調器(2)22、温調器(3)23、温調器(4)24、温調器(5)25の温度設定と、流量コントローラ(1)31、流量コントローラ(2)32、流量コントローラ(3)33の流量設定を行う。設定信号はアナログ信号または通信データなどにより各計器へ設定する。
【0038】
切替種別出力部15は測定物質の切り替えを受けて、条件設定部12に予め登録してある測定物質に対応するn個のデジタル接点出力信号により、測定中(on)または測定停止(off)を出力する。上位の制御用計算機300はデジタル接点出力信号を取込み、現在測定中の測定物質を判定し、オペレータズコンソール301に表示する。
【0039】
図4は質量分析装置部における測定物質の濃度出力処理を示す。質量分析部6からイオン量を計測(質量分析)した信号は、データ処理部9で測定物質のマススペクトル波形を得る。この信号波形は各質量に対してピークを持つ。例えば、トリクロロフェノール(TCP)とジクロロベンゼン(DCB)では質量分析条件が異なるので、各々について検出する信号強度が最大の値となるように、測定物質の質量数に合わせてスキャンする質量範囲、分析部の取込み時間、針電圧極性を変える。このため、スキャン番号1(TCP)、スキャン番号2(DCB)を指定する。
【0040】
スキャンされた結果は測定物質、標準物質とも、トリクロロフェノールの場合は同位体を含め3本の質量数範囲のピークを信号計測する。ジクロロベンゼンの場合は正イオン計測のため、水分子の他成分物質が現れて誤差となるため、質量分析装置のMS/MS機能を用いて他成分物質を取り除き、元のジクロロベンゼンからCl(質量数35)分だけ除かれたフラグメントイオンを信号計測する。
【0041】
データ処理部9は、切替設定部12で指定する信号強度積算範囲である測定物質質量数範囲(図示の斜線部)の信号強度の積算を行う。測定物質および標準物質毎に、条件設定部12で指定した測定物質量本数分、上述の信号強度積算の総和を求める。
【0042】
濃度演算部10は、計測した測定物質および標準物質の総和データ及び条件設定部12の係数データK、標準試料発生濃度Cs、及び前処理部の流量コントローラの流量値Fhから、(1)式の濃度演算で測定物質の濃度を求める。4/20mA出力部11は条件設定部12のスパン値を20mA、ゼロ値を4mAとする(2)式の出力演算を行い、測定している測定物質の種別Noを接点出力する。
【0043】
図5は測定シーケンス(処理フロー)の一例を示す。まず、測定物質切替スイッチ又は外部接点入力を行う(s101)。測定物質の切替入力の有無の判定を行い(s102)、切替え入力が有る場合と無い場合で処理が分かれる。
【0044】
切替入力がある場合は、切替入力でどの測定物質を指定したかの判別を行い(s103)、該当する測定物質の設定部を読み出す。本例では、トリクロロフェノール(TCP)設定部のリード(s104)と、ジクロロベンゼン(DCB)設定部のリード(s105)2種類を示すが、より多くの測定物質の切替えに対応した読み出しも可能である。
【0045】
次に、条件切替部14は読み出した設定データを、質量分析装置部100の制御部7、データ処理部9、濃度演算部10、4/20mA出力部11,切替種別出力部15及び前処理部200の各機器にそれぞれ書込む(s106〜s110)。書込まれたデータは各処理部により処理条件を設定する。次に,切替タイマ16を書込み(s111)、タイマを起動する。
【0046】
ここで、ステップs102で切替入力がない場合の処理と合体する。まず、切替タイマがタイムアップしているか判別し(s112)、タイムアップ未了の場合は時間待ちを行う。タイムアップした場合は、質量分析部の質量分析処理を実行し(s113)、データ処理、濃度演算処理、4/20mA出力処理を順に実行し(s114〜s116)、測定物質濃度の電流出力を行う。最後に、測定終了の指定を判定し(s117)、指定がない場合はs101の測定物質切替入力に戻り、以上の処理を連続して繰り返す。
【0047】
【発明の効果】
本発明の排ガス測定装置によれば、クロロフェノール類、クロロベンゼン類(やダイオキシン類)などを直接煙道の排ガスから採取し、対象測定物質を連続して切り替えながらモニタすることが可能になるので、手間がかからず、スピーディな測定ができる効果がある。
【0048】
また、本発明の標準試料発生器によれば、クロロフェノール類、クロロベンゼン類など、複数の測定物質に対応する標準試料ガスを連続的に提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による排ガス測定装置の構成図。
【図2】標準試料発生器の断面図。
【図3】切替え設定部のデータ構成図。
【図4】濃度出力処理の説明図。
【図5】測定シーケンスの処理フロー図。
【符号の説明】
1…イオン源部、2…針電極、3…針電圧切替器、4…正針電圧電源、5…負針電圧電源、6…質量分析部、7…制御部、8…ゲート電極、9…データ処理部、10…濃度演算部、11…4/20mA出力部、12…条件設定部、12a…TCP設定部、12b…DCB設定部、13…切替指示部、14…条件切替部、15…切替種別出力部、16…切替タイマ、21…温調器(1)、22…温調器(2)、23…温調器(3)、24…温調器(4)、25…温調器(5)、31…流量コントローラ(1)、32…流量コントローラ(2)、33…流量コントローラ(3)、40…標準試料発生器、50…冷却器、100…質量分析装置部、200…前処理部、300…制御用計算機、301…オペレータズコンソール、1000…採集管(1)、1001a,b…採集管(2)、1002…試料導入管、1003a,b…試料分岐管、1004a,b…試料排出管、1005…排ガス排出管、1006a,b,c…内試料輸送管、1007…内試料輸送管、1008…接続管、1010…吸引ポンプ、1011…エアーポンプ、1013…排ガスフィルタ、1014…エアフィルタ、1015…排水タンク。
Claims (4)
- 排ガスを導入するための前処理部と、前記排ガス中の測定物質をイオン化するイオン源、前記イオン源で生成された測定物質のイオンを質量分析する質量分析部、前記質量分析の結果を処理するデータ処理部、前記データ処理部の測定データから測定物質の濃度を検出する濃度演算処理部を含む質量分析装置部を備える排ガス測定装置において、
前記前処理部は測定物質を一定温度に制御する調温器と、導入する排ガス流量を一定流量に制御する流量コントローラを有し、また前記質量分析装置部は測定物質の数に合わせた条件設定部を有し、予め、測定物質毎に前記前処理部の前処理条件である調温器温度及び流量コントローラ流量を、また前記質量分析装置部の分析部取込み時間を含む測定条件をそれぞれ設定しておき、被測定物質に応じて前記前処理部及び前記質量分析装置部の各機器の測定条件を切り替える条件設定切替部を前記質量分析装置部に設けたことを特徴とする排ガス測定装置。 - 請求項1において、前記条件設定切替部は切替タイマを設け、該切替タイマに前記測定条件の切り替えが安定するのに必要な時間を設定し、該タイマの計時中は測定を停止することを特徴とする排ガス測定装置。
- 排ガスに含まれる複数の測定物質を連続的に定量するために、請求項1または2に記載の排ガス測定装置に用いられる標準試料発生器において、
円筒状体の内部に測定物質の数に合わせた複数の標準試料入れボトルと、円筒状体の胸壁に温度を調節するためのヒータを設け、前記円筒状体の一端側から空気を流入し他端側から空気と標準試料ガスを流出させるように構成したことを特徴とする標準試料発生器。 - 請求項3において、前記ヒータは、前記標準試料ガスが一定濃度の蒸発量となるように一定の温度に制御することを特徴とする標準試料発生器。
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