JP3723881B2 - 軌道間隔測定方法および軌道間隔測定装置 - Google Patents

軌道間隔測定方法および軌道間隔測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軌道間隔測定方法および軌道間隔測定装置に関する。さらに詳しくは、通常の車両運行時にも軌道間隔の測定を可能とする軌道間隔測定方法および軌道間隔測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
列車の接触事故を防止するために相互に隣接する各軌道の間隔を測定する軌道間隔測定は、従来、架線摩耗の測定やレール間隔の測定と同時に専用の測定車両を測定対象となる軌道上で走行させるようにして定期的に実施されている。
【0003】
このような軌道間隔測定として、例えば特許第2535268号により提案されている方法は、相互に隣接する各軌道の一方に測定車両を走行させ、この測定車両から他方の軌道のレールにレーザー・スリット光を照射し、その反射光により得られるレールの像をエリアカメラにより撮像し、撮像された画像に所定の処理を施し、しかる後処理された画像情報に基づいて各軌道の中心間の距離を測定するものとされる。
【0004】
しかしながら、このような従来の軌道間隔測測定には、以下のような難点がある。
【0005】
(1)撮像装置としてエリアカメラを用いているため、充分に短い間隔で測定できない。その結果、通常の車両運行速度(例えば、時速130キロ・メートル)による測定は困難である。
【0006】
(2)レーザー・スリット光を利用しているため、日中は太陽光の影響を受けるので正確な測定ができない。
【0007】
(3)要求される測定精度を実現するよう複数台のカメラにより対象領域を分割して撮像する必要があり、機構が複雑化するとともに、各カメラの間の調整が煩雑になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑みなされたものであって、夜間に限らず日中において、しかも通常の車両運行速度と同程度の速度で測定車両を走行させながら、充分な精度で相互に隣接する各軌道の間隔を測定することができる軌道間隔測定方法および測定装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の軌道間隔測定方法は、自軌道を走行する測定車両から自軌道および隣接軌道の各位置を測定して軌道間隔を測定する軌道間隔測定方法であって、隣接軌道に対しレール概略位置検出処理を実施して隣接軌道の各レールの自軌道からの概略位置を検出する手順と、前記概略位置に基づいて隣接軌道の各レールに対しレール精密位置検出処理を実施して各レールの自軌道からの精密位置を検出する手順と、 前記精密位置に基づいて軌道間隔を測定する手順とを含み前記レール精密位置検出処理が、測定車両の側面側に上下に所定間隔で配設された一対の撮像手段により隣接軌道を撮像した撮像画像に基づいてなされることを特徴とする。
【0010】
本発明の軌道間隔測定方法においては、レール概略位置検出処理がレーザ距離計の計測値を利用してなされるのが好ましい。
【0011】
また、本発明の軌道間隔測定方法においては、レール精密位置検出処理が、各レールの概略位置に基づいて撮像画像における処理対象部分を抽出する処理対象部分抽出処理と、その処理対象部分を精密処理してレールの精密位置を算出するレール精密位置算出処理とを含んでいるのが好ましい。
【0012】
さらに、本発明の軌道間隔測定方法においては、自軌道の測定がレーザスリット光に照射された自軌道の各レールを高速撮像手段により撮像した撮像画像に基づいてなされるのが好ましい。
【0013】
一方、本発明の軌道間隔測定装置は、自軌道を走行する測定車両から自軌道および隣接軌道の各位置を測定して軌道間隔を測定する軌道間隔測定装置であって、
レール概略位置検出手段およびレール精密位置検出手段を有する隣接軌道位置検出部と、自軌道位置検出部と、軌道間隔演算部とを備え、前記隣接軌道位置検出部が、レーザ距離計と、測定車両の側面側に上下に所定間隔で配設された一対の撮像手段と、制御・演算部とを有し、前記レール概略位置検出手段が、隣接軌道に対しレール概略位置検出処理を実施して隣接軌道の各レールの自軌道からの概略位置を検出し、前記レール精密位置検出手段が前記概略位置に基づいて隣接軌道の各レールに対しレール精密位置検出処理を実施して各レールの自軌道からの精密位置を検出し、前記軌道間隔演算部が、前記精密位置および前記自軌道位置検出部からの自軌道位置に基づいて軌道間隔を測定するに際して、レール概略位置が、前記レーザ距離計の計測値を前記制御・演算部により演算処理することにより検出され、
レール精密位置が、前記一対の撮像手段の撮像画像を前記制御・演算部により演算処理することにより検出されることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の軌道間隔測定装置においては、レール精密位置の検出における演算処理が、各レールの概略位置に基づいて撮像画像における処理対象部分を抽出する処理対象部分抽出処理と、その処理対象部分を精密処理してレールの精密位置を算出するレール精密位置算出処理とを含んでいるのが好ましい。
【0016】
さらに、本発明の軌道間隔測定装置においては、自軌道位置検出部が、レーザスリット光投光手段と、高速撮像手段と、制御・演算部とを有し、自軌道の測定がレーザスリット光に照射された自軌道の各レールを前記高速撮像手段により撮像した撮像画像を前記制御・演算部により演算処理するのが好ましい。
【0017】
さらに、本発明の軌道間隔測定装置においては、隣接軌道位置検出部の制御・演算部と、自軌道位置検出部の制御・演算部と、軌道間隔演算部とが測定車両に搭載された処理装置に一体化されてなるのが好ましい。
【0018】
しかして、本発明の軌道間隔測定装置は測定車両に備えられる。
【0019】
【作用】
本発明は、前記の如く構成されているので、隣接軌道の各レールの精密位置の算出に要する時間が著しく短縮される。そのため、測定車両を通常の車両の運航速度と同程度の速度で走行させながら軌道間隔測の測定がなし得る。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるものではない。
【0021】
本発明の一実施形態に係る軌道間隔測定方法が適用される軌道間隔測定装置(以下、単に測定装置という)を図1に機能ブロック図で示し、図2にブロック図で示し、図3に概略図で示す。この測定装置Kは、相互に隣接する軌道1A、1Bの一方の軌道(以下、自軌道という)1Aを走行する測定車両(以下、単に車両という)2に搭載され、軌道1A、1Bの間隔、例えば軌道1A、1Bの中心間の距離を測定する軌道間隔測定処理を実施するものとされる。
【0022】
測定装置Kは、図1に示すように、他方の軌道(以下、隣接軌道という)1Bの位置を検出する隣接軌道位置検出部10と、自軌道1Aの位置を検出する自軌道位置検出部20と、隣接軌道位置検出部10および自軌道位置検出部20の各検出結果に基づき自軌道1Aと隣接軌道1Bとの間隔を算出する軌道間隔演算部30とを主要構成要素として備えてなるものとされる。
【0023】
また、図2および図3に示すように、隣接軌道位置検出部10は、レーザ距離計11と上側カメラ(上側高速・高解像度撮像手段)14Aと下側カメラ(下側高速・高解像度撮像手段)14Bとそれらを制御するとともにそれらの出力を演算処理して隣接軌道1Bのレール位置を検出する制御・演算部40とを有するものとされ、自軌道位置検出部20は、レーザ投光器21A,21Bとエリアカメラ(高速撮像手段)22A,22Bとそれらを制御するとともにそれらの出力を演算処理して自軌道1Aのレール位置を検出する制御・演算部50とを有するものとされ、そして制御・演算部40,50および軌道間隔演算部30は処理装置4、例えばコンピュータに一体化されている。なお、処理装置4を構成するコンピュータは、制御・演算部40,50および軌道間隔演算部30として、後掲の各処理がなし得るようプログラムされているものとされる。
【0024】
図4および図5に隣接軌道位置検出部10の詳細を示す。
【0025】
隣接軌道位置検出部10は、レール概略位置検出手段10aおよびレール精密位置検出手段10bを有し、レール概略位置検出手段10aにおいて、隣接軌道1Bの各レール3A、3Bのおおよその位置を知るために所定の低精度で各レール3A、3Bの位置を検出するレール概略位置検出処理を実施し、この検出結果に基づいてレール精密位置検出手段10bにおいて、レール位置を精密に検出するレール精密位置検出処理を実施するものとされる。これによって、隣接軌道位置検出部10は、レール精密位置検出処理における膨大な処理量を大幅に削減しかつ誤測定を防止しながら、高速かつ高精度なレール位置の検出を可能とするものとされる。
【0026】
隣接軌道位置検出部10は、より具体的には、レール概略位置検出手段10aを構成するレーザ距離計(レーザ・レンジ・ファインダ;laser range finder)11およびレール概略位置検出部12と、レール精密位置検出手段10bを構成する上側カメラ用三次元逆変換部(以下、第1三次元逆変換部という)13A、下側カメラ用三次元逆変換部(以下、第2三次元逆変換部という)13B、上側カメラ14A、下側カメラ14B、上側カメラパラメータ設定部(以下、第1カメラパラメータ設定部という)15A、下側カメラパラメータ設定部(以下、第2カメラパラメータ設定部という)15B、上側カメラ処理対象部分抽出部(以下、第1処理対象部分抽出部という)16A、下側カメラ処理対象部分抽出部(以下、第2処理対象部分抽出部という)16B、上側カメラ用レール精密位置算出部(以下、第1レール精密位置算出部という)17A、下側カメラ用レール精密位置算出部(以下、第2レール精密位置算出部という)17Bおよび三次元変換部18と、を備えてなるものとされる。この場合、レーザ距離計11、上側カメラ14Aおよび下側カメラ14B以外のレール概略位置検出部12、第1レール精密位置算出部17A、第2レール精密位置算出部17Bなどの各部は、制御・演算部40に一体化されて構成されている。
【0027】
レーザ距離計11は、図3に示すように、車両2の隣接軌道1B側側面2aに設けられ、測定用小窓2bを介してレーザスポット光を隣接軌道1B上に横断させるように走査し、レーザビームのふり角θとビーム投射位置までの距離mとの組み合わせからなる測距データ(θ,m)を出力するものとされる。
【0028】
レール概略位置検出部12は、レーザ距離計11が出力する測距データに基づいて、隣接軌道1Bの各レール3A、3Bの位置(以下、概略位置という)を所定の低精度でXZ座標系(レーザスポット光の走査方向の水平軸(X軸)および鉛直軸(Z軸)を含む平面座標)により検出し、検出された位置を表す信号を出力する。
【0029】
ここで、レール概略位置検出部12は、おおよそのレール間隔が既知であるため、この間隔でZ軸方向に突出している2箇所をレールとして認識するようにしてレール概略位置を検出する。
【0030】
第1三次元逆変換部13Aは、XZ座標系によるレール概略位置を上側カメラ14A固有のカメラ座標XC1により表すための三次元逆変換処理を、後掲する上側カメラパラメータ設定部15Aにより設定されるカメラパラメータを利用して実施する。
【0031】
第2三次元逆変換処理部13Bは、XZ座標系によるレール概略位置を下側カメラ14B固有のカメラ座標XC2により表すための三次元逆変換処理を、後掲する下側カメラパラメータ設定部15Bにより設定されるカメラパラメータを利用して実施する。
【0032】
三次元逆変換処理は、具体的には、各カメラ14A、14BのカメラパラメータC1、C2を使用して、後掲する式1の変数X、Zにレーザ距離計11の出力信号に基づき検出される、レール3A、3Bの概略位置(xA,zA)、(xB,zB)を代入することによって、各カメラ14A、14Bのカメラ座標系による座標位置XC1、XC2によるレール3A、3Bの概略位置、つまりレール3A、3Bの上側カメラ14Aのカメラ座標系XC1による座標位置xC1A、xC1Bおよび下側カメラ14Bのカメラ座標系XC2による座標位置xC2A、xC2Bを算出するようにして実施される。
【0033】
上側カメラ14Aおよび下側カメラ14Bは、ステレオ法によって各レール3A、3Bの位置を高速かつ所定の高精度で検出するように、車両2の隣接軌道1B側側面2aに所定の間隔および姿勢で鉛直方向上下に並ぶようにして配設される、例えばCCD撮像素子を用いた高速ラインセンサからなり、それぞれが測定用小窓2c、2dを介して各レール3A、3Bを撮像するものとされる(図3参照)。
【0034】
第1カメラパラメータ設定部15Aは、三次元逆変換処理および三次元変換処理で用いられる上側カメラ14AのカメラパラメータC1、すなわち後掲する式式3〜式6に代入される各係数C111、C112、C113、C121、C122、C123を設定する。
【0035】
第2カメラパラメータ設定部15Bは、三次元逆変換処理および三次元変換処理で用いられる下側カメラ14BのカメラパラメータC2、すなわち後掲する式3〜式6に代入される各係数C211、C212、C213、C221、C222、C223を設定する。
【0036】
第1処理対象部分抽出部16Aは、上側カメラ14Aの出力信号の中で第1レール精密位置算出部17Aにより処理される処理対象部分を限定するように、レール概略位置検出部12により検出される各レール3A、3Bの概略位置を基準に、上側カメラ14Aの出力信号から処理対象部分を抽出する。具体的には、各レール3A、3Bの概略位置を中心とする所定範囲内の信号のみを第1レール精密位置算出部17Aに送出する。
【0037】
第2処理対象部分抽出部16Bは、下側カメラ14Bの出力信号の中で第2レール精密位置算出部17Bにより処理される処理対象部分を限定するように、レール概略位置検出部12により検出される各レール3A、3Bの概略位置を基準に、下側カメラ14Bの出力信号から処理対象部分を抽出する。具体的には、各レール3A、3Bの概略位置を中心とする所定範囲内の信号のみを第2レール精密位置算出部17Bに送出する。
【0038】
第1レール精密位置算出部17Aは、第1処理対象部分抽出部16Aにより抽出される上側カメラ14Aの出力信号の処理対象部分について、レール3A、3Bの位置(上側カメラ14Aのカメラ座標系XC1による座標位置)を所定の高精度(±1ミリ・メートル程度の精度)で算出するためのレール精密位置検出処理を実施し、算出された各レール3A、3Bの位置(以下、精密位置という)、つまりレール3Aの座標位置(xC1A)およびレール3Bの座標位置(xC1B)を表す信号を出力する。
【0039】
第2レール精密位置算出部17Bは、第2処理対象部分抽出部16Bにより抽出される下側カメラ14Bの出力信号の処理対象部分について、レール3A、3Bの位置(下側カメラ14Bのカメラ座標系XC2による座標位置)を所定の高精度で検出するためのレール精密位置検出処理を実施し、算出された各レール3A、3Bの位置、つまりレール3Aの座標位置(xC2A)およびレール3Bの座標位置(xC2B)を表す信号を出力する。
【0040】
ここで、レール精密位置算出処理は、各カメラ14A、14Bの出力信号に対して公知の2値化処理などの各処理を実施し、各カメラ14A、14Bの撮像画像の中で各レール3A、3Bの所定部分(例えば、レールのあご(エッジ))に対応する位置を認識するようにして各レール3A、3Bの位置を算出するものとされる。
【0041】
三次元変換部18は、第1、第2レール精密位置算出部17A、17Bの出力信号に基づき以下に述べる三次元変換処理を実施し、これによってXZ座標系による隣接軌道1Bの各レール3A、3Bの座標位置を算出する。
【0042】
以下、図6を参照して三次元変換処理を説明する。図6に、上側カメラ14Aおよび下側カメラ14Bによる光学系を模式化して示す。
【0043】
図6に示すように、XZ座標系における点P(X,Z)をステレオ法に基づき各カメラ(ラインセンサ)により撮像したときの、カメラ座標系における点Pの対応位置XCは、一般に下記式1の透視変換の関係式により求められる。
【0044】
【数1】
Figure 0003723881
【0045】
ここに、C11,C12,C13,C21,C22,C23はカメラパラメータを、hは倍率をそれぞれ示す。
【0046】
式1からhを消去して、X,Zについて解くと下記式2が得られる。
【0047】
(C21*Xc-C11)X+(C22*Xc-C12)Z+C23*Xc-C13=0 (2)
前記式2は上側カメラ14Aおよび下側カメラ14Bについて成立するので、各カメラ14A、14Bの撮像デバイス上の座標XC1、XC2について下記式3、4が得られる。
【0048】
(C121*Xc1-C111)X+(C122*Xc1-C112)Z+C123*Xc1-C113=0 (3)
【0049】
(C221*Xc2-C211)X+(C222*Xc2-C212)Z+C223*Xc2-C213=0 (4)
ただし、係数C111〜C123は上側カメラ14Aのカメラパラメータを示し、係数C211〜C223は下側カメラ14Bのカメラパラメータを示す。
【0050】
前記式3、4を変形して下記式5、6が得られる。
【0051】
X=(bf-ce)/(ae-bd) (5)
【0052】
Z=(af-cd)/(bd-ae) (6)
【0053】
ここに
a=C121*Xc1-C111 b=C122*Xc1-C112 c=C123*Xc1-C113 d=C221*Xc2-C211 e=C222*Xc2-C212 f=C223*Xc2-C213
【0054】
したがって、式5、6の変数XC1、XC2に、第1、第2レール精密位置算出部17A、17Bにより算出される各レール3A、3Bの精密位置を代入することによって、各レール3A、3BのXZ座標系による座標位置を算出することが可能となる。つまり、レール3Aについて変数XC1、XC2に前掲の各算出値xC1A、xC2Aを代入することによって、レール3AのXZ座標系による座標位置(xA,zA)が算出され、各算出値xC1B、xC2Bを代入することによって、レール3BのXZ座標系による座標位置(xB,zB)が算出される。
【0055】
次に、図7を参照して自軌道位置検出部20をより詳細に説明する。
【0056】
自軌道位置検出部20は、自軌道1Aの各レール3C、3Dにそれぞれレーザスリット光を照射するレーザ投光器21A、21Bと、各レール3C、3Dのレーザ投光器21A、21Bにより照明された部分を撮像するエリアカメラ22A、22Bと、エリアカメラ22A、22Bによる撮像画像に所定の処理を実施し各レール3C、3DのXZ座標系の座標位置(xC,zC)、(xD,zD)を検出する、制御・演算部50に設けられる自軌道レール位置検出部23とを有するものとされる。なお、自軌道レール位置検出部23における各レール3C、3DのXZ座標系の座標位置(xC,zC)、(xD,zD)を検出する処理においては、公知の各種処理を適用することができる。例えば、レーザスリット光を用いた三角測量の原理による処理を適用して前記座標位置を算出することができる。
【0057】
軌道間隔演算部30は、隣接軌道位置検出部10が出力する隣接軌道1Bの各レール3A、3Bの位置情報および自軌道位置検出部20が出力する自軌道1Aの各レール3C、3Dの位置情報に基づいて、各軌道1A、1Bの中心間の距離を算出することにより、各軌道1A、1Bの中心間の距離を測定する。
【0058】
しかして、このような構成の測定装置Kは、前述したように、レーザ距離計11により隣接軌道1Bの各レール3A、3Bの概略位置を検出し、検出された概略位置に基づいて上側カメラ14Aおよび下側カメラ14Bの各出力信号の中から処理対象部分を抽出し、抽出された処理対象部分のみについてレール精密位置検出処理を実施するようにして、各レール3A、3Bの精密な位置を検出するものとされる。これにより、以下に述べるような各測定器の難点を補いつつ、日中においても高速かつ高精度に軌道間隔を測定することが可能となる。
【0059】
すなわち、レーザ・レンジ・ファインダ(レーザ距離計11)は一般に距離分解能が10mm(ミリ・メートル)程度であるのに対して、ステレオ法に基づき高速ラインセンサ(カメラ14A、14B)出力により測定を実施した場合、その10倍近い分解能(1mm程度)が容易に得られる。また、レーザ・レンジ・ファインダの計測点密度は一般に0.25°/個程度であり、X軸方向の長さに換算すると十数mmで1個の計測点ということになる。これに対して、高速ラインセンサではX軸方向の長さ1mmあたり1個の計測点を容易に確保することができ、10倍以上の密度で計測することが可能となる。
【0060】
したがって、ステレオ法に基づき高速ラインセンサ出力により測定を実施することによって、レーザ・レンジ・ファインダを単独で用いた場合よりも遙かに高精度の測定が可能となる。
【0061】
また、レーザ・レンジ・ファインダの計測周期は一般に数十ms(ミリ秒)程度であるのに対して、ラインセンサによれば60μs(マイクロ秒)程度の計測周期を達成することも容易である。つまり、レーザ・レンジ・ファインダ単独の場合の1000倍以上の計測周期を達成することが可能である。また、標準フォーマットのエリアカメラの画像取込周期は33ms程度であるのに対して、ラインセンサによれば前掲の通り60μs程度の計測周期が容易に達成できるため、ラインセンサ出力を用いることによって通常の列車運行速度(例えば時速130km)で測定車両を走行させつつ測定することが可能となる。
【0062】
また、レーザスリット投光器と標準フォーマットのエリアカメラとの組み合わせによる軌道間隔測定(特許第2535268号参照)では、日中の太陽光より強力なレーザスリット光を照射することができないため日中の測定は不可能であるが、レーザ・レンジ・ファインダではレーザスポット光を用いるため日中の測定が可能となる。
【0063】
一方、ステレオ法に基づき高速ラインセンサ出力のみを用いて軌道間隔を測定する場合は、多数のバラスト(砂利等)を背景とする乱雑な画像情報の中でレールを特定する必要が生じ、対応付けが困難になるため対応付けの誤りによる測定ミスが頻発する。すなわち、高速ラインセンサ出力のみを用いて確実にレール位置を検出することは困難であるため、結果として測定精度の向上が困難になる。
【0064】
また、高速かつ高解像度という特徴を有する高速ラインセンサの出力データ量は膨大であるため、全てのデータに画像処理を施し、これに基づきレール認識処理を実施する場合には処理量が膨大なものとなり、結果として、高速なレール位置検出が困難となる。
【0065】
これに対して、本測定装置Kにおいては、レーザ・レンジ・ファインダ出力に基づいて低精度ながら確実にレールの概略位置を検出する一方で、概略位置を含む所定範囲内の高速ラインセンサ出力のみについてレール精密位置検出処理を実施するものとすることによって、処理データ量を大幅に削減することができ処理を高速化することが可能であるとともに、前掲した対応付けの誤りによる測定ミスを大幅に低減することが可能となる。
【0066】
また、標準フォーマットのエリアカメラの画素数は走査方向に数百画素程度であるため、所定の分解能を得るよう数台のカメラで測定領域を分割してカバーする必要があり、各カメラ間の調整が困難なものとなってしまう。これに対して、本測定装置Kにおいては2台のカメラ14A、14Bを用意すれば足り、調整が容易になるとともに構成を簡素化できる。
【0067】
なお、本実施形態ではオンラインにより軌道間隔を測定する場合について説明されているが、処理装置4における演算処理は、オフラインによりなすようにすることも当然なし得る。
【0068】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、隣接軌道のレールの精密位置の検出に要する時間が著しく短縮されるという優れた効果が得られる。そのため、測定車両を通常の車両の運航速度と同程度の速度で走行させながら軌道間隔の測定がなし得るという優れた効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る軌道間隔測定方法が適用される軌道間隔測定装置の機能ブロック図である。
【図2】同ブロック図である。
【図3】同概略斜視図である。
【図4】隣接軌道位置検出部の機能ブロック図である。
【図5】同検出部の詳細構成を示すブロック図である。
【図6】三次元変換処理の原理を示す説明図である。
【図7】自軌道位置検出部の詳細構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
K 軌道間隔測定装置
1 軌道
2 測定車両
3 レール
4 処理装置
10 隣接軌道位置検出部
11 レーザ距離計(レーザ・レンジ・ファインダ)
12 レール概略位置検出部
14 カメラ(ラインセンサ)(高速・高解像度撮像手段)
16 処理対象部分抽出部
17 レール精密位置算出部
18 三次元変換部
20 自軌道位置検出部
21 レーザ投光器
22 エリアカメラ(高速撮像手段)
23 自軌道レール位置検出部
30 軌道間隔演算部

Claims (9)

  1. 自軌道を走行する測定車両から自軌道および隣接軌道の各位置を測定して軌道間隔を測定する軌道間隔測定方法であって、
    隣接軌道に対しレール概略位置検出処理を実施して隣接軌道の各レールの自軌道からの概略位置を検出する手順と、
    前記概略位置に基づいて隣接軌道の各レールに対しレール精密位置検出処理を実施して各レールの自軌道からの精密位置を検出する手順と
    前記精密位置に基づいて軌道間隔を測定する手順
    とを含み
    前記レール精密位置検出処理が、測定車両の側面側に上下に所定間隔で配設された一対の撮像手段により隣接軌道を撮像した撮像画像に基づいてなされる
    ことを特徴とする軌道間隔測定方法。
  2. レール概略位置検出処理がレーザ距離計の計測値を利用してなされることを特徴とする請求項1記載の軌道間隔測定方法。
  3. レール精密位置検出処理が、各レールの概略位置に基づいて撮像画像における処理対象部分を抽出する処理対象部分抽出処理と、その処理対象部分を精密処理してレールの精密位置を算出するレール精密位置算出処理とを含んでいることを特徴とする請求項記載の軌道間隔測定方法。
  4. 自軌道の測定がレーザスリット光に照射された自軌道の各レールを高速撮像手段により撮像した撮像画像に基づいてなされることを特徴とする請求項1記載の軌道間隔測定方法。
  5. 自軌道を走行する測定車両から自軌道および隣接軌道の各位置を測定して軌道間隔を測定する軌道間隔測定装置であって、
    レール概略位置検出手段およびレール精密位置検出手段を有する隣接軌道位置検出部と、自軌道位置検出部と、軌道間隔演算部とを備え、
    前記隣接軌道位置検出部が、レーザ距離計と、測定車両の側面側に上下に所定間隔で配設された一対の撮像手段と、制御・演算部とを有し、
    前記レール概略位置検出手段が、隣接軌道に対しレール概略位置検出処理を実施して隣接軌道の各レールの自軌道からの概略位置を検出し、前記レール精密位置検出手段が前記概略位置に基づいて隣接軌道の各レールに対しレール精密位置検出処理を実施して各レールの自軌道からの精密位置を検出し、
    前記軌道間隔演算部が、前記精密位置および前記自軌道位置検出部からの自軌道位置に基づいて軌道間隔を測定するに際して、
    レール概略位置が、前記レーザ距離計の計測値を前記制御・演算部により演算処理することにより検出され、
    レール精密位置が、前記一対の撮像手段の撮像画像を前記制御・演算部により演算処理することにより検出される
    ことを特徴とする軌道間隔測定装置。
  6. レール精密位置の検出における演算処理が、各レールの概略位置に基づいて撮像画像における処理対象部分を抽出する処理対象部分抽出処理と、その処理対象部分を精密処理してレールの精密位置を算出するレール精密位置算出処理とを含んでいることを特徴とする請求項記載の軌道間隔測定装置。
  7. 自軌道位置検出部が、レーザスリット光投光手段と、高速撮像手段と、制御・演算部とを有し、
    自軌道の測定が、レーザスリット光に照射された自軌道の各レールを前記高速撮像手段により撮像した撮像画像を前記制御・演算部により演算処理することによりなされることを特徴とする請求項5記載の軌道間隔測定装置。
  8. 隣接軌道位置検出部の制御・演算部と、自軌道位置検出部の制御・演算部と、軌道間隔演算部とが測定車両に搭載された処理装置に一体化されてなることを特徴とする請求項5、6または7記載の軌道間隔測定装置。
  9. 請求項5ないし請求項のいずれか一項に記載の軌道間隔測定装置を備えてなることを特徴とする測定車両。
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