JP3723710B2

JP3723710B2 - Cosmetics

Info

Publication number: JP3723710B2
Application number: JP2000009358A
Authority: JP
Inventors: 崇訓五十嵐; 昇長谷; 誠鳥塚
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 2000-01-18
Filing date: 2000-01-18
Publication date: 2005-12-07
Anticipated expiration: 2020-01-18
Also published as: JP2001199840A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明感を持たせつつ、肌の色相感覚を変化させることができ、かつ不自然なぎらつきのない化粧料に関する。
【０００２】
【従来の技術】
基礎化粧料、メークアップ化粧料は、これを塗布して肌の質感を変化させるため、拡散反射の強い粉体を配合してマットな仕上がりを得たり、マイカ等の鏡面反射の強い粉体を配合してつやのある仕上がりを得たりしている。また、血行不良や加齢等による肌のくすみ（肌が暗く、黄色っぽくなる状態）、あるいはシミ・ソバカス等の色むらをカバーするため、二酸化チタンや酸化鉄等の隠蔽力の高い顔料を配合したり、ベンガラ、レーキ顔料や有機顔料等の赤みを加えて肌の色相感覚を変化させることが行われている。
一方、赤ら顔やにきび跡を隠すために、赤の補色である緑色の顔料を使用したり、透明感を与えるために青色や紫色の顔料を使用して、肌の色相感覚を変化させることが行われている。
【０００３】
しかしながら、隠蔽力の高い顔料を用いた場合には、自然な感じがなくなってしまうという問題がある。また、補色の原理を利用した場合には、色相の調整はできるものの彩度が低下し、反対に肌色がくすんでしまうという問題がある。これらの問題は、その方法が減法混色に基づく色相コントロールであるために生じるものであり、色を重ねれば重ねるだけ、彩度が低下して灰色に近づいてしまうことが原因である。また、色相感覚の変化を大きくするために配合量を増加すると不自然なぎらつきが出てしまう。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、透明感を持たせつつ肌の色相を変化させることができ不自然なぎらつきのない化粧料を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、中空構造の二酸化チタン板状粉体と二酸化チタン被覆雲母を併用することにより、透明感を持たせつつ、肌の色相感覚を変化させることができかつ不自然なぎらつきのない化粧料が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分（Ａ）及び（Ｂ）
（Ａ）中空構造の二酸化チタン板状粉体、
（Ｂ）二酸化チタン被覆雲母
を含有し、成分（Ａ）と成分（Ｂ）を合わせた配合量が０．１〜５０重量％であり、成分（Ａ）と成分（Ｂ）の重量比率が１／１０〜１０／１である化粧料を提供するものである。
【０００６】
【発明の実施の形態】
本発明で使用する中空構造の金属酸化物板状粉体（（Ａ）成分）の「板状粉体」とは、アスペクト比（粉体の長軸の長さと厚さとの比）が５〜１００の範囲である粉体をいい、特に摩擦係数を小さくして使用感を良好にする点、及び製造の容易さの点から、アスペクト比は１０〜７０の範囲が好ましい。また平均粒径（レーザー回折／散乱式粒度分布測定装置により測定）は、使用感を良好にする点、及びギラツキ感を低減する点から、１２μｍ以下、特に５〜１２μｍの範囲が好ましい。
【０００７】
板状粉体を構成する金属酸化物としては、例えば二酸化チタン、酸化鉄、酸化ジルコニウム及び酸化スズ等の屈折率の高いもの（例えば屈折率１．７〜２．８）が好ましく、特に二酸化チタン（屈折率２．５〜２．７）が好ましく、中でもその結晶系がルチル型の二酸化チタン（屈折率２．７）がより好ましい。
【０００８】
（Ａ）成分は、金属酸化物からなる板状粉体であって、内部に空洞を有するものである。例えば雲母、硫酸カルシウム等の板状基体上に金属酸化物を被覆し、その後、基体物質のみを酸又はアルカリにより溶解除去して粉体内部を中空状とする方法により製造することができる（特開昭５５−６０５６５号公報、特開平９−１９４７５７号公報、特開昭４９−４５１２９号公報）。ここで板状基体としては、雲母、例えば白雲母、黒雲母、金雲母等；硫酸カルシウム、例えば二水石膏等が使用可能であるが、特に雲母が好ましい。また基体物質の溶解に用いられる酸としては、フッ化水素酸、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸が挙げられ、アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。基体として用いた雲母、硫酸カルシウム等の物質は、生成板状粉体中に２０重量％程度残存してもよいが、干渉色の強さの点で、その残存量は低ければ低いほど好ましい。この点で、金属酸化物被覆板状粉体を鉱酸を含有する酸水溶液と接触させた後、アルカリ水溶液と接触させる方法が、基体物質の含有率をより下げることができ好ましい（特開平９−１９４７５７号公報）。かかる中空板状粉体の表面は、一部に金属酸化物層の欠損があっても良い。
また、基体物質を溶解する前の金属酸化物被覆板状粉体の金属酸化物の光学的厚み（被覆厚）をコントロールすることにより、様々な色調をつくりだすことが可能である。更に、２種類以上の板状粉体を組み合わせて用いることにより、様々な色調をつくりだすことも可能である。
【０００９】
（Ａ）成分の中空構造の金属酸化物板状粉体は、化粧持ち（持続性）向上の点からその表面を疎水化処理して用いてもよい。尚、疎水化処理は、通常の方法に従い疎水化処理剤で処理することにより行われる。該疎水化処理剤としては、シリコーン油、脂肪酸金属塩、アルキルリン酸、アルキルリン酸のアルカリ金属塩又はアミン塩、Ｎ−モノ長鎖（炭素数８〜２２）脂肪族アシル塩基性アミノ酸、パーフルオロアルキル基を有するフッ素化合物などが挙げられる。
シリコーン油としては、例えば各種鎖状シリコーン、環状シリコーン、変性シリコーンが；脂肪酸金属塩としては、特に炭素数１２〜１８の脂肪酸のカルシウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム等の塩が；アルキルリン酸及びその塩としては、合計炭素数８〜４５のアルキル又はアルケニル基を有するモノ又はジエステル及びアルカリ金属塩若しくはアミン塩が；Ｎ−モノ長鎖脂肪族アシル塩基性アミノ酸としては、２−エチルヘキサノイル、カプリロイル、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、イソステアロイル、オレオイル、ベヘノイル、ココイル、牛脂脂肪酸アシル、硬化牛脂脂肪酸アシル等の炭素数８〜２２のアシル基が塩基性アミノ酸のα位又はω位のアミノ基に結合したものが；パーフルオロアルキル基を有するフッ素化合物としては、米国特許第３６３２７４４号明細書、特開昭６２−２５００７４号公報、特開昭５５−１６７２０９号公報、特開平２−２１８６０３号公報等に記載のものが挙げられる。
【００１０】
（Ａ）成分の疎水化処理量は、十分な疎水性、良好な感触の点から、（Ａ）成分１重量部に対して疎水化処理剤０．０００５〜０．２重量部、特に０．０２〜０．１重量部が好ましい。
【００１１】
（Ｂ）成分は、板状の雲母粉体の表面を二酸化チタンで被覆したものである。本発明の（Ｂ）成分として好ましい平均粒径は１２μｍ以下、特に５〜１２μｍの範囲が好ましい。平均粒径はレーザー回折／散乱式粒度分布測定法により測定される。ここで、二酸化チタンの結晶形は、ルチル型であることが好ましいが、それ以外の結晶形を含有しても良い。
かかる（Ｂ）成分の市販品としては、メルク社製のTimilon Supersilk ＭＰ１００５やエンゲルハルド社製のFlamenco ＳＡＴＩＮＶｉｏｌｅｔ等が例示できる。
【００１２】
（Ｂ）成分は（Ａ）成分と同様に疎水化処理して用いてもよい。
疎水化処理は、（Ａ）成分を疎水化処理するときに用いる疎水化処理剤が使用される。
【００１３】
（Ａ）成分と（Ｂ）成分を合わせた粉体の配合量は、色相感覚を好適に変化させ、過度の光沢感のない自然な化粧仕上がりを得るために、０．１〜５０重量％（以下、単に「％」で示す）が好ましい。また、同様の観点から（Ａ）成分と（Ｂ）成分の配合比率は（Ａ）／（Ｂ）＝１／１０〜１０／１であり、特に３／１０〜４／１が好ましい。
【００１４】
本発明の化粧料は常法に従って製造することができ、例えば化粧水、乳液、クリーム等の基礎化粧料；粉白粉、固形白粉、フェイスパウダー、パウダーファンデーション、油性ファンデーション、クリーム状ファンデーション、リキッドファンデーション、コンシーラー、口紅、リップクリーム、頬紅、アイライナー、アイシャドウ、アイブロウ等のメークアップ化粧料などとすることができる。
【００１５】
本発明の化粧料には（Ａ）成分及び（Ｂ）成分のほかに、必要に応じて、通常の化粧料に配合されている成分、例えば、界面活性剤、水溶性高分子、他の粉体、保湿剤、防腐剤、薬剤、紫外線吸収剤、色素、無機塩又は有機酸塩、香料、キレート剤、pH調整剤、水等を配合することができる。
【００１６】
【実施例】
製造例１
緑色の干渉光を呈するアナターゼ型酸化チタン被覆雲母１．０ｇを、２５０mL容のポリプロピレンビーカーに秤取し、更に蒸留水５０mLを加えた。プラスチックで被覆した攪拌棒を加え、加熱マントル上に置き温度制御ができるようにした。攪拌下、ガラスピペットから濃硫酸５．０mLを添加し、次いで合成樹脂ピペットから濃フッ化水素酸（５０％）２．０mLを加えた。
次いでこの懸濁液を７０℃で１時間加熱した。蒸留水２００mLを加えた後、スラリーをブフナーロートでろ過し蒸留水５００mLで洗浄し残留した酸を除いた。得られた粉体を１２０℃で３０分間、オーブン中で乾燥し、内部が空洞の金属酸化物板状粉体を得た。
【００１７】
製造例２
青色の干渉光を呈するルチル型酸化チタン被覆雲母９０ｇ、硫酸１２４ｇ、リン酸６０ｇ及び蒸留水３００mLを混合することによって懸濁液を調製した。この懸濁液を１２０℃で６時間還流させ、次いで冷却及び濾過した。この圧搾ケーキを、溶出液のpHが２になるまで蒸留水で洗浄し、次いで乾燥することなく蒸留水８００mLでスラリー化した。水酸化ナトリウム８３ｇを加えて９％の水酸化ナトリウム溶液とし、６０℃に加温した。１時間攪拌後濾過し、この圧搾ケーキを溶出液のpHが１０になるまで洗浄した。この生成物を１００℃で１４時間乾燥して内部が空洞の金属酸化物板状粉体を得た。
【００１８】
実施例１（パウダーファンデーション）
下記表１に示す組成のパウダーファンデーションを、常法に従って製造し、仕上がりを評価した。結果を表２に示す。
【００１９】
【表１】

【００２０】
（評価方法）
実施例１及び比較例１〜３で得られたパウダーファンデーションについて、これを肌に塗布したときのくすみ感のなさ、明るさ、透明感及びぎらつきのなさを評価した。評価は、専門パネラー１４名により、各項目について、良いを５点、やや良いを４点、普通を３点、やや悪いを２点、悪いを１点として行い、１４名の平均値を算出した。結果を表２に示す。
【００２１】
【表２】

【００２２】
表２の結果から明らかなように、本発明の化粧料を塗布した場合にはいずれも、透明感が高く、また、不自然さのない仕上がりが良好なものであった。
【００２３】
実施例２（クリーム状ファンデーション）
（組成）（％）
（１）ステアリン酸５．５
（２）親油型モノステアリン酸グリセリン２．５
（３）セトステアリルアルコール１．０
（４）モノラウリルプロピレングリコール３．０
（５）スクワラン７．０
（６）オリーブ油８．０
（７）精製水バランス
（８）防腐剤適量
（９）トリエタノールアミン１．２
（10）ソルビット３．０
（11）二酸化チタン８．０
（12）タルク５．０
（13）着色顔料（黒酸化鉄、ベンガラ、黄酸化鉄）適量
（14）二酸化チタン被覆雲母（メルク社製、Timiron Supersilk MP1005）４．０
（15）製造例１の粉体５．０
（16）香料微量
【００２４】
実施例３（粉白粉）
（組成）（％）
（１）マイカバランス
（２）中空構造の金属酸化物板状粉体^* １０．０
（３）二酸化チタン被覆雲母（エンゲルハルド社製、Flamenco SATIN Violet）
３０．０
（４）タルク３０．０
（５）二酸化チタン０．５
（６）ベンガラ０．１
（７）黄酸化鉄０．１
（８）黒酸化鉄０．０１
（９）ステアリン酸マグネシウム１０．０
（10）防腐剤適量
＊：製造例２において、原料粉体として紫色の干渉光を呈するルチル型酸化
チタン被覆雲母を用いて得られた粉体
【００２５】
実施例４（固形白粉）
（組成）（％）
（１）マイカバランス
（２）中空構造の金属酸化物板状粉体^* １０．０
（３）二酸化チタン被覆雲母（エンゲルハルド社製、Flamenco SATIN Violet）
２１．０
（４）タルク２０．０
（５）二酸化チタン０．５
（６）ベンガラ０．１
（７）黄酸化鉄０．１
（８）黒酸化鉄０．０１
（９）流動パラフィン８．０
（10）ミツロウ２．０
（11）防腐剤適量
（12）香料微量
＊：製造例２の原料粉体として紫色の干渉光を呈するルチル型酸化チタン被
覆雲母を用いて得られた粉体（１重量部）をジメチルポリシロキサン（
０．０２重量部）で処理したもの
【００２６】
実施例５（頬紅）
（組成）（％）
（１）マイカバランス
（２）中空構造の金属酸化物板状粉体^* １０．０
（３）タルク２０．０
（４）二酸化チタン被覆雲母（エンゲルハルド社製、Flamenco SATIN Red）
１０．０
（５）二酸化チタン４．０
（６）ステアリン酸亜鉛５．０
（７）コメデンプン５．０
（８）色材３．０
（９）流動パラフィン３．０
（10）防腐剤適量
（11）香料微量
＊：製造例１の原料粉体を赤色の干渉色を呈するアナターゼ型酸化チタン被
覆雲母にかえて製造したもの（１重量部）をラウロイルリジン（０．０
５重量部）で処理したもの
【００２７】
実施例６（アイシャドウ）
（組成）（％）
（１）マイカバランス
（２）中空構造の金属酸化物板状粉体^* １０．０
（３）タルク５．０
（４）二酸化チタン被覆雲母（メルク社製、Timilon Supersilk MP1005）
１５．０
（５）ステアリン酸亜鉛５．０
（６）ラウリン酸亜鉛３．０
（７）着色顔料（黒酸化鉄、ベンガラ、黄酸化鉄）１０．０
（８）流動パラフィン７．０
（９）防腐剤適量
（10）香料微量
＊：製造例２において原料粉体として赤色の干渉色を呈するルチル型チタン
被覆雲母を用いて得られた粉体
【００２８】
実施例７（リキッドファンデーション）
（組成）（％）
（１）疎水化処理（メチルハイドロジェンポリシロキサンで処理したもの）
二酸化チタン６．０
酸化鉄（赤、黄、黒）適量
（２）ポリメチルシルセスキオキサン粉末
（「トスパール１４５」、東芝シリコーン社製）４．０
（３）中空構造の金属酸化物板状粉体^* ４．０
（４）二酸化チタン被覆雲母（エンゲルハルド社製、Flamenco SATIN Blue）
（１重量部）をジメチルポリシロキサン（０．０２重量部）で処理したもの
５．０
（５）オクタメチルシクロテトラシロキサン２０．０
（６）ジメチルポリシロキサン
（「シリコーンKF-96A(6CS)」、信越化学工業社製）１０．０
（７）ジメチルポリシロキサン・ポリオキシアルキレン共重合体
（「SH3775C」、東レ・ダウコーニング社製）１．０
（８）紫外線吸収剤（「パーソールMCX」、日本ロッシュ）５．０
（９）グリセリン２．０
（10）エタノール５．０
（11）精製水バランス
＊：製造例２の粉体（１重量部）をメチルハイドロジェンポリシロキサン
（０．０２重量部）で処理したもの
【００２９】
実施例８（アイライナー）
（組成）（％）
（１）カルナウバロウ５．０
（２）ミツロウ１．０
（３）マイクロクリスタリンワックス１０．０
（４）白色ワセリン１．０
（５）有機ベントナイト０．５
（６）軽質流動パラフィンバランス
（７）製造例１の粉体（１重量部）をジメチルポリシロキサン（０．０２重量部）
で処理したもの５．０
（８）二酸化チタン被覆雲母（エンゲルハルド社製、Flamenco SATIN Green）
（１重量部）をジメチルポリシロキサン（０．０２重量部）で処理したもの）
１０．０
（９）二酸化チタン３．０
（10）カーボンブラック２．０
（11）防腐剤適量
【００３０】
実施例９（Ｏ／Ｗ型クリーム）
（組成）（％）
（１）ミツロウ５．５
（２）セタノール４．５
（３）水添ラノリン７．０
（４）スクワラン３３．０
（５）脂肪酸グリセリン３．５
（６）親油型モノステアリン酸グリセリン２．０
（７）ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリル酸エステル（20E.O.）２．０
（８）製造例１の粉体５．０
（９）二酸化チタン被覆雲母（エンゲルハルド社製、Flamenco SATIN Green）
２．０
（10）香料０．１
（11）防腐剤０．２
（12）酸化防止剤０．１
（13）プロピレングリコール１０．０
（14）精製水バランス
【００３１】
実施例１０（水あり、水なし両用使用パウダーファンデーション）
（組成）（％）
（１）マイカバランス
（２）ナイロンパウダー１０．０
（３）中空構造の金属酸化物粉体^*1 ５．０
（４）タルク２０．０
（５）二酸化チタン被覆雲母（エンゲルハルド社製、Flamenco SATIN Blue）
（１重量部）をパーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩
（０．０５重量部）で処理したもの１０．０
（６）二酸化チタン１０．０
（７）ベンガラ０．８
（８）黄酸化鉄２．５
（９）黒酸化鉄０．１
（10）流動パラフィン１．０
（11）フッ素系油剤（「フォンブリンHC」、モンテフルオス社製）５．０
（12）ミツロウ２．０
（13）防腐剤適量
（14）香料微量
＊１：製造例２の粉体をパーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノール
アミン塩で５％処理したもの
【００３２】
【発明の効果】
本発明の化粧料は、透明感が高く自然な仕上がりを演出し、肌の色相を変化させることができ、かつ不自然なぎらつきのない仕上がりが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明で用いる金属酸化物板状粉体の外観を示す電子顕微鏡写真である。
【図２】本発明で用いる金属酸化物板状粉体の内部を示す電子顕微鏡写真である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a cosmetic that can change the skin hue sensation while having a transparent feeling and has no unnatural glare.
[0002]
[Prior art]
Basic cosmetics and makeup cosmetics are applied to change the texture of the skin, so they can be mixed with powders with strong diffuse reflection to obtain a matte finish, or powders with strong specular reflection such as mica. Blended to obtain a glossy finish. In addition, pigments with high hiding power such as titanium dioxide and iron oxide are included to cover dull skin due to poor blood circulation, aging, etc. (skin becomes dark and yellowish) or uneven color such as spots and freckles. In addition, redness of bengara, lake pigments, organic pigments and the like is added to change the skin hue sensation.
On the other hand, it is possible to change the skin's hue sensation by using a green pigment, which is a complementary color of red, to conceal redness and acne scars, or by using a blue or purple pigment to give a clear feeling. It has been broken.
[0003]
However, when a pigment with high hiding power is used, there is a problem that the natural feeling is lost. In addition, when the principle of complementary colors is used, there is a problem that the hue can be adjusted but the saturation is lowered and the skin color is dull. These problems occur because the method is a hue control based on subtractive color mixture, and is caused by the fact that if the colors are overlapped, the saturation is lowered and the color approaches gray. Further, if the blending amount is increased in order to increase the change in hue sensation, unnatural glare will appear.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a cosmetic that can change the hue of the skin while having a transparent feeling and is free from unnatural glare.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have used a hollow structure titanium dioxide plate-like powder and titanium dioxide-coated mica in combination, which can change the skin hue sensation while giving a sense of transparency and does not cause unnatural glare. It was found that a fee can be obtained.
That is, the present invention provides the following components (A) and (B)
(A) Titanium dioxide plate-like powder having a hollow structure,
(B) It contains titanium dioxide-coated mica, the combined amount of component (A) and component (B) is 0.1 to 50% by weight, and the weight ratio of component (A) and component (B) is 1. The cosmetic which is / 10-10 / 1 is provided.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The “plate-like powder” of the hollow-structure metal oxide plate-like powder (component (A)) used in the present invention has an aspect ratio (ratio of the length of the major axis of the powder to the thickness) of 5 to 5. The aspect ratio is preferably in the range of 10 to 70 in terms of the powder in the range of 100, particularly from the viewpoint of reducing the friction coefficient to improve the usability and the ease of production. The average particle size (measured with a laser diffraction / scattering particle size distribution measuring device) is preferably 12 μm or less, particularly preferably in the range of 5 to 12 μm, from the viewpoint of improving the feeling of use and reducing the feeling of glare.
[0007]
As a metal oxide which comprises plate-shaped powder, what has high refractive index (for example, refractive index 1.7-2.8), such as titanium dioxide, iron oxide, a zirconium oxide, and a tin oxide, for example is preferable, and especially titanium dioxide. (Refractive index of 2.5 to 2.7) is preferable, and among them, rutile type titanium dioxide (refractive index of 2.7) is more preferable.
[0008]
The component (A) is a plate-like powder made of a metal oxide and has a cavity inside. For example, it can be produced by a method in which a metal oxide is coated on a plate-like substrate such as mica and calcium sulfate, and then only the substrate material is dissolved and removed with an acid or alkali to make the inside of the powder hollow (special feature). JP 55-60565, JP 9-194757, JP 49-45129). Here, as the plate-like substrate, mica such as muscovite, biotite, phlogopite, etc .; calcium sulfate such as dihydrate gypsum can be used, and mica is particularly preferable. Examples of the acid used for dissolving the base material include mineral acids such as hydrofluoric acid, hydrochloric acid, sulfuric acid, nitric acid and phosphoric acid, and examples of the alkali include sodium hydroxide and potassium hydroxide. Substances such as mica and calcium sulfate used as the substrate may remain in the resulting plate-like powder in an amount of about 20% by weight, but the remaining amount is preferably as low as possible in terms of the intensity of interference color. In this respect, a method in which the metal oxide-coated plate-like powder is brought into contact with an acid aqueous solution containing a mineral acid and then brought into contact with an alkaline aqueous solution is preferable because the content of the base material can be further reduced (Japanese Patent Laid-Open No. 9-1993). -194757). The surface of the hollow plate-like powder may partially have a metal oxide layer defect.
Further, various color tones can be produced by controlling the optical thickness (coating thickness) of the metal oxide of the metal oxide-coated plate-like powder before dissolving the base material. Furthermore, various color tones can be produced by using a combination of two or more types of plate-like powders.
[0009]
The metal oxide plate-like powder having a hollow structure (A) may be used after its surface is hydrophobized from the standpoint of improving makeup durability (sustainability). The hydrophobizing treatment is performed by treating with a hydrophobizing agent according to a normal method. Examples of the hydrophobizing agent include silicone oil, fatty acid metal salt, alkyl phosphoric acid, alkali metal salt or alkyl salt of alkyl phosphoric acid, N-mono long chain (carbon number 8 to 22) aliphatic acyl basic amino acid, par Examples thereof include a fluorine compound having a fluoroalkyl group.
Examples of silicone oils include various chain silicones, cyclic silicones, and modified silicones; examples of fatty acid metal salts include salts of fatty acids having 12 to 18 carbon atoms such as calcium, magnesium, zinc, and aluminum; alkylphosphoric acid and its Examples of the salt include mono- or diesters having an alkyl or alkenyl group having 8 to 45 carbon atoms in total and alkali metal salts or amine salts; examples of N-mono long-chain aliphatic acyl basic amino acids include 2-ethylhexanoyl and capryloyl , Lauroyl, myristoyl, palmitoyl, stearoyl, isostearoyl, oleoyl, behenoyl, cocoyl, beef tallow fatty acid acyl, hard beef tallow fatty acid acyl, etc. Is bonded to a perfluoroalkyl group Examples of the fluorine compound having the above are those described in U.S. Pat. No. 3,632,744, JP-A-62-250074, JP-A-55-167209, JP-A-2-218603, and the like.
[0010]
The amount of the hydrophobizing treatment of the component (A) is 0.0005 to 0.2 parts by weight of the hydrophobizing agent with respect to 1 part by weight of the component (A) from the viewpoint of sufficient hydrophobicity and good touch. 02 to 0.1 parts by weight are preferred.
[0011]
Component (B) is obtained by coating the surface of a plate-like mica powder with titanium dioxide. The average particle size preferable as the component (B) of the present invention is 12 μm or less, particularly preferably in the range of 5 to 12 μm. The average particle diameter is measured by a laser diffraction / scattering particle size distribution measuring method. Here, the crystal form of titanium dioxide is preferably a rutile type, but may contain other crystal forms.
Examples of such commercially available components (B) include Timilon Supersilk MP1005 manufactured by Merck and Flamenco SATIN Violet manufactured by Engelhard.
[0012]
The component (B) may be used after being hydrophobized in the same manner as the component (A).
In the hydrophobizing treatment, a hydrophobizing agent used when hydrophobizing the component (A) is used.
[0013]
The blending amount of the powder combining the component (A) and the component (B) is 0.1 to 50% by weight (in order to suitably change the hue sensation and obtain a natural cosmetic finish without excessive gloss. Hereinafter, it is simply represented by “%”). From the same viewpoint, the blending ratio of the component (A) and the component (B) is (A) / (B) = 1/10 to 10/1 , and 3/10 to 4/1 is particularly preferable.
[0014]
The cosmetic of the present invention can be produced according to a conventional method, for example, basic cosmetics such as lotion, emulsion, cream, etc .; powdered white powder, solid white powder, face powder, powder foundation, oily foundation, creamy foundation, liquid foundation, Concealer, lipstick, lip balm, blusher, eyeliner, eyeshadow, eyebrow and other makeup cosmetics.
[0015]
In addition to the component (A) and the component (B), the cosmetic of the present invention contains components blended in a normal cosmetic as necessary, for example, surfactants, water-soluble polymers, other powders. Body, moisturizer, preservative, drug, ultraviolet absorber, dye, inorganic salt or organic acid salt, fragrance, chelating agent, pH adjuster, water and the like can be blended.
[0016]
【Example】
Production Example 1
1.0 g of anatase-type titanium oxide-coated mica exhibiting green interference light was weighed into a 250 mL polypropylene beaker, and further 50 mL of distilled water was added. A stir bar coated with plastic was added and placed on a heating mantle to allow temperature control. Under stirring, 5.0 mL of concentrated sulfuric acid was added from a glass pipette, and then 2.0 mL of concentrated hydrofluoric acid (50%) was added from a synthetic resin pipette.
The suspension was then heated at 70 ° C. for 1 hour. After adding 200 mL of distilled water, the slurry was filtered with a Buchner funnel and washed with 500 mL of distilled water to remove the remaining acid. The obtained powder was dried in an oven at 120 ° C. for 30 minutes to obtain a metal oxide plate-like powder having a hollow inside.
[0017]
Production Example 2
A suspension was prepared by mixing 90 g of rutile titanium oxide-coated mica exhibiting blue interference light, 124 g of sulfuric acid, 60 g of phosphoric acid, and 300 mL of distilled water. The suspension was refluxed at 120 ° C. for 6 hours, then cooled and filtered. The pressed cake was washed with distilled water until the pH of the eluate was 2, and then slurried with 800 mL of distilled water without drying. 83 g of sodium hydroxide was added to make a 9% sodium hydroxide solution and heated to 60 ° C. After stirring for 1 hour, the mixture was filtered, and the pressed cake was washed until the pH of the eluate reached 10. This product was dried at 100 ° C. for 14 hours to obtain a metal oxide plate-like powder having a hollow inside.
[0018]
Example 1 (Powder Foundation)
A powder foundation having the composition shown in Table 1 below was produced according to a conventional method, and the finish was evaluated. The results are shown in Table 2.
[0019]
[Table 1]

[0020]
(Evaluation methods)
The powder foundations obtained in Example 1 and Comparative Examples 1 to 3 were evaluated for lack of dullness, brightness, transparency and glare when applied to the skin. Evaluation was performed by 14 expert panelists, and for each item, 5 points for good, 4 points for slightly good, 3 points for normal, 2 points for slightly bad, and 1 point for bad, and the average value of 14 people was calculated. . The results are shown in Table 2.
[0021]
[Table 2]

[0022]
As is apparent from the results in Table 2, when the cosmetic of the present invention was applied, the transparency was high and the finish without unnaturalness was good.
[0023]
Example 2 (Cream Foundation)
(Composition) (%)
(1) Stearic acid 5.5
(2) Lipophilic glyceryl monostearate 2.5
(3) cetostearyl alcohol 1.0
(4) Monolauryl propylene glycol 3.0
(5) Squalane 7.0
(6) Olive oil 8.0
(7) Purified water balance (8) Preservative appropriate amount (9) Triethanolamine 1.2
(10) Sorbit 3.0
(11) Titanium dioxide 8.0
(12) Talc 5.0
(13) Color pigment (black iron oxide, red iron oxide, yellow iron oxide) Appropriate amount (14) Titanium dioxide-coated mica (Merck, Timiron Supersilk MP1005) 4.0
(15) Powder of Production Example 1 5.0
(16) Fragrance fine amount [0024]
Example 3 (powder powder)
(Composition) (%)
(1) Mica balance (2) Metal oxide plate powder with hollow structure ^* 10.0
(3) Titanium dioxide-coated mica (Flagenco SATIN Violet, manufactured by Engelhard)
30.0
(4) Talc 30.0
(5) Titanium dioxide 0.5
(6) Bengala 0.1
(7) Yellow iron oxide 0.1
(8) Black iron oxide 0.01
(9) Magnesium stearate 10.0
(10) Preservative Appropriate amount *: Powder obtained by using rutile-type titanium oxide-coated mica that exhibits purple interference light as a raw material powder in Production Example 2.
Example 4 (solid white powder)
(Composition) (%)
(1) Mica balance (2) Metal oxide plate powder with hollow structure ^* 10.0
(3) Titanium dioxide-coated mica (Flagenco SATIN Violet, manufactured by Engelhard)
21.0
(4) Talc 20.0
(5) Titanium dioxide 0.5
(6) Bengala 0.1
(7) Yellow iron oxide 0.1
(8) Black iron oxide 0.01
(9) Liquid paraffin 8.0
(10) Beeswax 2.0
(11) Preservative Appropriate amount (12) Fragrance Slight amount *: Powder (1 part by weight) obtained using rutile titanium oxide-coated mica that exhibits purple interference light as the raw material powder of Production Example 2. Dimethylpolysiloxane (
0.02 parts by weight)
Example 5 (blusher)
(Composition) (%)
(1) Mica balance (2) Metal oxide plate powder with hollow structure ^* 10.0
(3) Talc 20.0
(4) Titanium dioxide coated mica (Flagenco SATIN Red, manufactured by Engelhard)
10.0
(5) Titanium dioxide 4.0
(6) Zinc stearate 5.0
(7) Rice starch 5.0
(8) Color material 3.0
(9) Liquid paraffin 3.0
(10) Preservative Appropriate amount (11) Fragrance Slight amount *: Lauroyl lysine (1 part by weight) produced by replacing the raw material powder of Production Example 1 with an anatase-type titanium oxide-coated mica exhibiting a red interference color (0.0
5 parts by weight) [0027]
Example 6 (Eyeshadow)
(Composition) (%)
(1) Mica balance (2) Metal oxide plate powder with hollow structure ^* 10.0
(3) Talc 5.0
(4) Titanium dioxide coated mica (Timilon Supersilk MP1005, manufactured by Merck)
15.0
(5) Zinc stearate 5.0
(6) Zinc laurate 3.0
(7) Color pigment (black iron oxide, red iron oxide, yellow iron oxide) 10.0
(8) Liquid paraffin 7.0
(9) Preservative Appropriate amount (10) Fragrance Fine amount *: Powder obtained by using rutile titanium-coated mica that exhibits a red interference color as a raw material powder in Production Example 2.
Example 7 (Liquid Foundation)
(Composition) (%)
(1) Hydrophobic treatment (treated with methyl hydrogen polysiloxane)
Titanium dioxide 6.0
Iron oxide (red, yellow, black) Appropriate amount (2) Polymethylsilsesquioxane powder ("Tospearl 145", manufactured by Toshiba Silicone) 4.0
(3) Metal oxide plate powder with hollow structure ^* 4.0
(4) Titanium dioxide-coated mica (Flagenco SATIN Blue, manufactured by Engelhard)
(1 part by weight) treated with dimethylpolysiloxane (0.02 part by weight)
5.0
(5) Octamethylcyclotetrasiloxane 20.0
(6) Dimethylpolysiloxane (“Silicone KF-96A (6CS)”, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) 10.0
(7) Dimethylpolysiloxane / polyoxyalkylene copolymer (“SH3775C” manufactured by Toray Dow Corning) 1.0
(8) UV absorber ("Persole MCX", Nippon Roche) 5.0
(9) Glycerin 2.0
(10) Ethanol 5.0
(11) Purified water balance *: The powder of Production Example 2 (1 part by weight) treated with methyl hydrogen polysiloxane (0.02 part by weight).
Example 8 (Eyeliner)
(Composition) (%)
(1) Carnauba wax 5.0
(2) Beeswax 1.0
(3) Microcrystalline wax 10.0
(4) White petrolatum 1.0
(5) Organic bentonite 0.5
(6) Light liquid paraffin balance (7) Dimethylpolysiloxane (0.02 parts by weight) from the powder of Production Example 1 (1 part by weight)
Processed with 5.0
(8) Titanium dioxide-coated mica (Flamenco SATIN Green, manufactured by Engelhard)
(1 part by weight) treated with dimethylpolysiloxane (0.02 part by weight)
10.0
(9) Titanium dioxide 3.0
(10) Carbon black 2.0
(11) Preservative appropriate amount [0030]
Example 9 (O / W type cream)
(Composition) (%)
(1) Beeswaw 5.5
(2) Cetanol 4.5
(3) Hydrogenated lanolin 7.0
(4) Squalane 33.0
(5) Fatty acid glycerin 3.5
(6) Lipophilic glyceryl monostearate 2.0
(7) Polyoxyethylene sorbitan monolaurate (20E.O.) 2.0
(8) Powder of Production Example 1 5.0
(9) Titanium dioxide-coated mica (Flagenco SATIN Green, manufactured by Engelhard)
2.0
(10) Fragrance 0.1
(11) Preservative 0.2
(12) Antioxidant 0.1
(13) Propylene glycol 10.0
(14) Balance of purified water [0031]
Example 10 (Used powder foundation for both water and no water)
(Composition) (%)
(1) Mica balance (2) Nylon powder 10.0
(3) Metal oxide powder with hollow structure ^{* 1} 5.0
(4) Talc 20.0
(5) Titanium dioxide-coated mica (Flagenco SATIN Blue, manufactured by Engelhard)
(1 part by weight) treated with perfluoroalkyl phosphate diethanolamine salt (0.05 part by weight) 10.0
(6) Titanium dioxide 10.0
(7) Bengala 0.8
(8) Yellow iron oxide 2.5
(9) Black iron oxide 0.1
(10) Liquid paraffin 1.0
(11) Fluorine oil (“Fomblin HC”, manufactured by Monte Fluoros) 5.0
(12) Beeswax 2.0
(13) Preservative Appropriate amount (14) Fragrance Slight amount * 1: The powder of Production Example 2 was perfluoroalkyl phosphate diethanol
Treated with amine salt 5% [0032]
【The invention's effect】
The cosmetic of the present invention can produce a natural finish with high transparency, can change the hue of the skin, and can realize a finish without unnatural glare.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an electron micrograph showing the appearance of a metal oxide plate powder used in the present invention.
FIG. 2 is an electron micrograph showing the inside of a metal oxide plate powder used in the present invention.

Claims

Next components (A) and (B)
(A) Titanium dioxide plate-like powder having a hollow structure,
(B) It contains titanium dioxide-coated mica, the combined amount of component (A) and component (B) is 0.1 to 50% by weight, and the weight ratio of component (A) to component (B) is 1. Cosmetics that are / 10 to 10/1.

The cosmetic according to claim 1, wherein the average particle size of the powder of component (A) and component (B) is 12 µm or less.