JP3721839B2 - セル電圧検出回路及び電池電圧検出装置 - Google Patents

セル電圧検出回路及び電池電圧検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セル電圧検出回路及び電池電圧検出装置に係り、特に直列に接続されたセルを備えた組電池のセル電圧を検出するセル電圧検出回路及び該セル電圧検出回路を備えた電池電圧検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、組電池の状態監視方法としてセル(単電池)の電圧を測定する方法が行われている。特に、近年用いられるようになったリチウムイオン電池では、過充電及び過放電の保護のために、精度良くセルの電圧を検出することが求められている。リチウムイオン電池のセル電圧検出方法としては、一般的に差動増幅器を用いて各セルのセル電圧を組電池のマイナス端子を基準に変換する方法が用いられている。
【0003】
例えば、ノートパソコン等の電源として使用されるセル3直列又は4直列の組電池のセル電圧検出回路には、精度の高い差動増幅器とコンパレータとを内蔵した低消費電力の専用ICが用いられている。また、組電池の他の用途、例えば電気自動車用の電源等ではセル8〜10直列程度の組電池が提案され実用化されようとしている。この場合のセル電圧検出回路も上述したノートパソコン用の組電池の場合と同様に、差動増幅器を用いたセル電圧検出回路が使用されている。
【0004】
図6に、セル8直列のリチウムイオン電池で組電池を構成した場合の従来のセル電圧検出回路例を示す。このセル電圧検出回路では、セル1からセル8までのリチウムイオン電池の各端子が各々分圧抵抗(図6の分圧1〜分圧8)で分圧され、その電圧が差動増幅器の入力に接続され、差動増幅器で分圧比分が増幅されて各測定セルの出力電圧とされている。
【0005】
従来、このようにセル電圧検出回路で分圧を行なうのは、セル8直列ともなるとリチウムイオン電池では最大35V程度まで電圧が上がるので、一般に使用されている廉価な差動増幅器では耐電圧を超えてしまうためである。
【0006】
図6に示したセル電圧検出回路で使用される差動増幅器(図6の差動増幅1〜差動増幅8)の従来例を図7に示す。図7に示すように、従来の差動増幅器は、2個の演算増幅器と複数の高精度の抵抗とで構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6及び図7に示した従来のセル電圧検出回路では、電圧検出精度を確保するために高精度の抵抗が複数必要であるので、セル電圧検出回路のコストが高くなると共に、電圧検出の要求精度を満足できない場合が生ずる、という問題がある。
【0008】
すなわち、図7に示したように、差動増幅器に使用する演算増幅器のオフセット電圧をVoff、測定セルのプラス端子の電圧をVp、測定セルのマイナス端子の電圧をVmとすると、出力電圧Voutは次式1で表すことができる。
【0009】
【数1】
Figure 0003721839
【0010】
このセル電圧検出回路の抵抗として下表1に示す抵抗値を有する抵抗を使用するものとする。
【0011】
【表1】
Figure 0003721839
【0012】
表1に示した抵抗値の誤差を0.1%とし、演算増幅器のオフセット電圧Voffを+−1.8mVとすると、各抵抗及びオフセット電圧Voffの最悪値は次表2に示す値となる。
【0013】
【表2】
Figure 0003721839
【0014】
セル電圧が4.35Vの場合に、表2で示した最悪値をとるときの出力電圧Voutの誤差の最悪値を計算すると、次表3に示す値となる。
【0015】
【表3】
Figure 0003721839
【0016】
表3に示すように、非常に高精度でコストの高い0.1%精度の抵抗を用いても、最上位セル(セル8)側では誤差が大きく最大130mV以上に達する。リチウムイオン電池では、実用上及び安全基準上過充電時の電圧検出精度は±50mV未満で検出する必要があるので、最悪値を考慮すると要求精度を満足することができなくなる、という問題点がある。
【0017】
このように高精度の抵抗を用いても要求精度が満足できない原因は、誤差に影響する抵抗の本数が8本と多いので、上述した最悪値を考えると誤差が大きくなってしまう点にある。抵抗の本数を減らすために、入力の分圧を行わずに直接差動増幅器に入力すれば精度は改善されるが、既に述べたように差動増幅器に使用される演算増幅器の耐電圧の問題から、直接演算増幅器に入力することはできない。
【0018】
要求精度を満足させるために、可変型の抵抗を用いて1個ずつ抵抗値を調整することも考えられるが、調整に必要な工数やコスト、及び振動、温度変化等の環境の変化による安定性等を考慮すると、特に電気自動車用組電池のセル電圧検出回路としては量産には不向きである。
【0019】
また、要求精度を満足させるための別の解決方法として、絶縁アンプを用いてグランド(GND)に絶縁したり、高耐電圧性の特殊なマルチプレクサや演算増幅器を使用することも考えられるが、絶縁アンプや高耐電圧性のマルチプレクサ等は高価であり、絶縁ンプを使用する場合は電源も別途必要で消費電力も増えることから消費電力及びコストの観点で問題がある。
【0020】
本発明は上記事実に鑑み、高精度の抵抗を使用せずに必要な電圧検出精度を確保でき、消費電力が小さくコストの低いセル電圧検出回路を提供することを課題とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、直列に接続されたセルを備えた組電池のセル電圧を検出するセル電圧検出回路において、フィードバックループを形成した増幅器と抵抗とを有し、前記セル電圧を電流に変換する電流変換回路と、一端が前記組電池のマイナス端子に接続され、他端が前記変換回路の出力に接続され、両端電圧が前記セル電圧として検出される出力抵抗と、を備えたことを特徴とする。
【0022】
請求項2の発明は、請求項1に記載の電流変換回路が、正相入力端子が測定セルのマイナス端子に接続された演算増幅器と、ゲートが前記演算増幅器の出力端子に接続され、ドレインが前記出力抵抗の他端に接続されたPチャンネルFET(Pチャンネル型電界効果トランジスタ)と、一端が前記測定セルのプラス端子に接続され、他端が前記演算増幅器の逆相入力端子及び前記PチャンネルFETのソースに接続された電流検出抵抗と、を有することを特徴とする。
【0023】
請求項3の発明は、請求項2に記載のPチャンネルFETに代えて、PNP型トランジスタ又はダーリントン接続されたPNP型トランジスタが使用されることを特徴とする。
【0024】
請求項4の発明は、請求項1に記載の発明において、前記組電池のマイナス端子に接続されるセルのセル電圧が増幅率1の非反転増幅器で出力され、該セルの一つ上位側のセルの電圧は増幅率1の差動増幅器で出力される。
【0025】
請求項5の発明は、請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記演算増幅器は該耐電圧範囲内で作動電源が供給されるように、該演算増幅器の正電源端子及び負電源端子が各セルのセル電圧を入力とした増幅率1の非反転増幅器の出力に接続されたことを特徴とする。
【0026】
そして、請求項6の発明は、電池電圧検出装置であって、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のセル電圧検出回路を備える。
【0027】
請求項1の発明では、フィードバックループを形成した増幅器と抵抗とを有する電流変換回路によりセル電圧が電流に変換され、組電池のマイナス端子に接続された出力抵抗に出力されるので、電流変換回路のセル電圧を電流に変換するための抵抗と組電池のマイナス端子に接続された出力抵抗との2本しか精度に影響する抵抗がない。従って、高精度の抵抗を用いずにセル電圧検出回路の精度を確保することができる。
【0028】
請求項2の発明では、図1に示すように、フィードバックループが形成されてセル電圧Vcは電流検出抵抗の両端の電圧と等しくなる。この電流検出抵抗に流れる電流(ソース電流Is)はPチャンネルFETのゲート電流Igがほぼ0のため、そのままドレイン電流Idとなる。従って、組電池のマイナス端子に接続される出力抵抗にはドレイン電流Idが流れ、セル電圧に比例した電圧が発生し組電池のマイナス端子基準で電圧が出力される。ここで、電流検出抵抗の抵抗値=出力抵抗の抵抗値とすれば、次式2に示すように、セル電圧が組電池のマイナス端子を基準とする電圧で出力される。
【0029】
【数2】
Figure 0003721839
【0030】
請求項3の発明では、請求項2に記載のPチャンネルFETに代えて、直流電流増幅率hfeの大きなPNP型トランジスタ又はダーリントン接続のPNPトランジスタを使用することにより、ベースに流れる電流は極めて小さくエミッタ電流=コレクタ電流とみなせるので、比較的高価なPチャンネルFETを用いずに廉価なトランジスタによりセル電圧検出回路を構成することができる。
【0031】
請求項4の発明では、請求項1乃至請求項3に記載したセル電圧検出回路のみでは、組電池のマイナス端子に接続されるセル(組電池の最下位セル)及びその一つ上位側のセルのセル電圧が適正に出力できないので、最下位セルに対し通常の非反転増幅器が、その一つ上位側のセルに対し通常の差動増幅器が用いられる。すなわち、例えば、図1に示したセル電圧検出回路では、測定セルのプラス端子が演算増幅器の正電源端子(プラス電源)と電流検出抵抗とに接続されており、電流検出抵抗と出力抵抗とには測定セルと同電圧が発生するので、測定セルのプラス端子の電圧は検出するセル電圧の最低でも2倍以上でなければならない。ところが、最下位セルではプラス端子の電圧と検出されるセル電圧とが同電圧であるので、正常に測定セルのセル電圧を出力することができない。また、最下位より一つ上位側のセルでもプラス端子の電圧は(最下位セルの電圧+測定セルの電圧)であるので、測定セルの電圧が最下位セルの電圧より低い場合にしか正常に出力できない。そこで、最下位セルの電圧に対し非反転増幅器を用い、その一つ上位側のセルに対し差動増幅器を用いることにより、最下位セル及び最下位セルより一つ上位側のセルのセル電圧を適正に検出することを可能とした。
【0032】
請求項5の発明では、演算増幅器の耐電圧範囲内で作動電源が供給されるように正電源端子及び負電源端子が各セルのセル電圧を入力とした増幅率1の非反転増幅器の出力に接続されるようにしたので、使用される演算増幅器の耐電圧が低くても、非反転増幅器からの電圧を適切に選択して演算増幅器を耐電圧範囲内で作動させることができる。
【0033】
そして、請求項6の発明では、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のセル電圧検出回路を備えたので、要求精度を満足する電池電圧検出装置を実現することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るセル電圧検出回路(以下、電圧検出回路という。)をリチウムイオン電池8直列の電気自動車用組電池のセル電圧を検出するための電圧検出回路に適用した実施の形態について説明する。なお、本実施形態では請求項3に記載した発明を除く本発明の電圧検出回路が適用されている。
【0035】
図2に示すように、本実施形態の電圧検出回路では、請求項4に記載したように、最下位のセル1のセル電圧は増幅率1の非反転増幅器IC1で出力され、セル2のセル電圧は増幅率1の差動増幅器IC2Bで出力される。一方、セル3〜セル8のセル電圧検出には請求項1及び請求項2に記載した電圧検出回路が適用されている。また、これらセル1〜セル8の各セルのセル電圧は、組電池のマイナス端子(GND)を基準として出力される(図2のセル出力1〜セル出力8)。
【0036】
本電圧回路に使用される演算増幅器は計15個であり、本実施形態では1パッケージに2個の演算増幅器が入っているICを計8個使用した。従って、パッケージに内蔵されている2個の演算増幅器は、それぞれプラス電源(正電源端子+VCC)、マイナス電源(負電源端子−VEE)が共通である。
【0037】
図2の左半分側の回路は増幅率1の非反転増幅器としたもので、セル3に対する電圧検出回路についてこの部分を詳述すれば、セル3のマイナス端子は抵抗RIの一端に接続され、抵抗RIの他端は演算増幅器IC3Aの正相入力端子に接続され、そこから分岐してコンデンサCIの一端に接続され、コンデンサCIの他端はセル3のプラス端子に接続されている。演算増幅器IC3Aの逆相入力端子には抵抗RFの一端が接続されており、抵抗RFの他端は演算増幅器IC3Aの出力端子に接続されている。また、演算増幅器IC3Aの正電源端子及び負電源端子間にはコンデンサCCが挿入されている。なお、演算増幅器IC3Aの正電源端子は演算増幅器IC4Aの出力端子に接続されており、演算増幅器IC3Aの負電源端子は演算増幅器IC1の出力端子に抵抗RCを介して接続されている。
【0038】
従って、セル3〜セル8までの各セルのマイナス端子は演算増幅器のプラス入力端子に接続されており、各演算増幅器の出力は各セルのマイナス端子と同電位となる。また、セル1及びセル2では各セルのプラス端子が演算増幅器のプラス入力端子に接続されており、各演算増幅器の出力は各セルのプラス端子と同電位となる。この部分で抵抗RIとコンデンサCIはノイズを除去するRCフィルタである。
【0039】
セル1に対する電圧検出回路について詳述すれば、セル1のマイナス端子はGNDに接続され、そこから分岐してコンデンサCIの一端に接続され、コンデンサCIの他端は増幅率1の非反転増幅器としての演算増幅器IC1の正相入力端子及び一端がセル1のプラス端子に接続された抵抗RIの他端に接続されている。また、演算増幅器IC1の正電源端子及び負電源端子間にはコンデンサCCが挿入されている。従って、セル1の電圧は、演算増幅器IC1の出力からそのままセル1のセル電圧として出力される(図2のセル1出力)。なお、後述する表4にも示したように、演算増幅器IC1の正電源端子は抵抗RCを介して演算増幅器IC3Aの出力端子に接続されており、演算増幅器IC1の負電源端子はGNDに接続されている。
【0040】
次に、セル2に対する電圧検出回路について詳述すれば、セル2のマイナス端子にはコンデンサCIの一端が接続され、コンデンサCIの他端は演算増幅器IC2Aの正相入力端子及び一端がセル2のプラス端子に接続された抵抗RIの他端に接続されている。また、演算増幅器IC2Aの正電源端子及び負電源端子間にはコンデンサCCが挿入されており、逆相入力端子及び出力端子間には抵抗RFが挿入されている。なお、演算増幅器IC2Aの正電源端子は抵抗RCを介して演算増幅器IC4Aの出力端子に接続されており、演算増幅器IC2Aの負電源端子は演算増幅器IC1の出力端子に接続されている。
【0041】
また、演算増幅器IC2Aの出力端子には抵抗R3の一端が接続され、抵抗R3の他端は増幅率1の差動増幅器としての演算増幅器IC2Bの正相入力端子及びGNDに一端が接続された抵抗R4の他端に接続されている。また、演算増幅器IC2Bの逆相入力端子には一端が演算増幅器IC2Bの出力端子に接続された抵抗R2の他端及び抵抗R1の一端に接続されている。抵抗R1の他端は演算増幅器IC1の逆相入力端子に一端が接続された抵抗RFの他端に接続されている。
【0042】
従って、セル2の電圧は、演算増幅器IC2Aからの出力を正相入力端子への入力とし、演算増幅器IC1からの出力を逆相入力端子への入力とする、演算増幅器IC2Bと抵抗R1〜R4とで形成される差動増幅器に接続され、セル2のセル電圧はセル2出力端子に出力される(図2のセル2出力)。
【0043】
次に、セル3に対する電圧検出回路の右半分について詳述すれば、フィードバックループを形成した増幅器としての演算増幅器IC3B及びPチャンネルFETQ1の出力端子及びゲートは接続され、演算増幅器IC3Bの逆相入力端子には一端がPチャネルFETQ1のソースに接続されたフィードバック抵抗RFの他端が接続されている。
【0044】
演算増幅器IC3Bの正相入力端子には一端が演算増幅器IC3Aの出力端子に接続された抵抗RIの他端に接続されている。PチャンネルFETQ1のドレインには一端がGNDに接続された出力抵抗ROの他端が接続されており、そこから分岐してセル3の出力端子まで延出している(図2のセル3出力)。更に、PチャンネルFETQ1のソースには電流検出抵抗RDの一端が接続されており、電流検出抵抗RDの他端は演算増幅器(非反転増幅器)IC4Aの出力端子に接続されている。
【0045】
ところで、セル3の電流変換回路を含む電圧検出回路は、図1に示した電圧検出回路と基本的には同一である。異なっているのは、演算増幅器IC3Bの逆相入力端子が一つ上のセルの演算増幅器(非反転増幅器)IC4Aからの出力に接続されている点と、演算増幅器IC3Bの正相入力端子が演算増幅器(非反転増幅器)IC3Aの出力に接続される点だけであり、何れも演算増幅器IC3Bには図1と同一の電位が入力されており、セル3の電圧が組電池のマイナス端子基準で出力されることには変わりがない。
【0046】
セル4〜セル8の出力回路はセル3の出力回路と同一構成の回路であり、各セル電圧が組電池のマイナス端子(GND)基準で出力される。ただし、セル8だけが最上位のため、演算増幅器IC8A、IC8Bの正電源端子が組電池のプラス端子に接続されている。
【0047】
請求項5の発明で示したように、演算増幅器の電源端子に印加される電圧を低くするため、各演算増幅器の正電源端子と負電源端子とは次表4に示すように接続されている。
【0048】
【表4】
Figure 0003721839
【0049】
なお、本電圧検出回路に使用した演算増幅器は、単電源で電源電圧が+3Vまで動作し、正相入力端子と逆相入力端子との電圧がGNDからプラス電源電圧−1.5Vまで動作可能で、オフセット電圧Voffは標準2mV、最大7mV、消費電流が1.6mAの汎用品を使用した。また、電流検出抵抗RDと出力抵抗ROとは、それぞれ抵抗値が47kΩで精度0.25%のものを用いた。更に、RCフィルタの定数として抵抗RIを47kΩ、コンデンサCIを0.47μFとした。また、抵抗RC及びコンデンサCCは演算増幅器を安定に動作させるためのデカップリング用抵抗及びコンデンサである。
【0050】
(特性試験)
次に、本実施形態の電圧検出回路の特性を確認するために行った誤差特性試験、消費電流特性試験及び周波数応答特性試験について順に説明する。
【0051】
誤差特性試験では、本電圧検出回路の環境温度を−40°C、25°C、+80°Cとし、組電池の電圧を15V(1.875V/セル)から37V(4.625V/セル)まで変化させた場合の、セル電圧と出力電圧との誤差特性を測定した。測定結果を図3に示す。図3に示したように、環境温度及び組電池の電圧を変化させても、セル電圧と出力電圧との最大誤差は6mVであり、電気自動車用組電池の電圧検出回路として十分な精度があることが認められた。
【0052】
消費電流特性試験では、本電圧検出回路の環境温度を−40°C、25°C、+80°Cとし、組電池の電圧を15V(1.875V/セル)から37V(4.625V/セル)まで変化させた場合の、本電圧検出回路の消費電流を測定した。図4は、この測定結果を横軸に組電池の電圧(V)、縦軸に消費電流(mA)をとって示したものである。図4に示したように、本電圧検出回路の消費電流は、最大でも5mA以下と十分に小さい値であった。
【0053】
周波数応答特性試験では、各セルに周波数0.1Hzから10000Hz(10KHz)までの交流電流を通電し、出力に現れる交流電圧成分を測定した。図6に周波数応答特性を示す。図6に示したように、周波数1kHzにおいて−40db以上の減衰率が得られ、ノイズに対しても本電圧検出回路は十分な特性を有していることが確認できた。
【0054】
以上のように、本実施形態の電圧検出回路では、電流検出抵抗RDと出力抵抗ROとに精度0.25%のものを用いたが、誤差特性試験の試験結果でも示したように、環境温度及び組電池の電圧を変化させても、セル電圧と出力電圧との最大誤差は6mVであり、電気自動車用組電池の電圧検出回路として十分な精度を確保することができる。しかも従来技術のように可変抵抗を使用する必要もなく、環境温度が変化しても安定性が高く誤差が少ないので、電気自動車用組電池の電圧検出回路として量産に適合している。
【0055】
また、本電圧検出回路では、0.1%の高精度抵抗ではなく精度0.25%の抵抗を用いたので、セル電圧検出回路のコストを下げることができる。しかも従来技術のように高耐電圧等の特殊で高価なマルチプレクサや演算増幅器を必要としない回路構成である。
【0056】
更に、本電圧検出回路では、消費電流特性試験の試験結果に示したように、最大消費電流でも5mA以下のセル電圧検出回路を実現することができる。従って、従来技術のように絶縁ランプを使用する場合に比べて消費電力が極めて少ない電圧検出回路とすることができる。
【0057】
更に、本電圧回路ではセル1のセル電圧を検出するために非反転増幅器IC1を用い、セル2のセル電圧を検出するために差動増幅器IC2Bを用いたので、最下位セル1及びその一つ上位側のセル2のセル電圧を適正に検出することができる。なお、本電圧検出回路では、理論上はセル3のセル電圧検出の場合でも最下位セル1の電圧とセル2目の電圧の和が測定セルの電圧よりも大きくなければ正常に出力できないことも想定されるが、極端にセルバランスが悪くない限りセル3のセル電圧の検出が可能である。
【0058】
また、本電圧検出回路では、表4に示したように、各演算増幅器のプラス電源とマイナス電源の端子間には2つのセルの総和の電圧しか印加されないので、低耐電圧の演算増幅器を用いることが可能である。
【0059】
更に、本電圧検出回路では、周波数応答特性試験の試験結果に示したように、ノイズに対しても優れた特性を有している。
【0060】
なお、本実施形態では、PチャンネルFETを使用した場合について説明したが、PチャンネルFETに代えて直流電流増幅率hfeの大きなPNP型トランジスタ又はダーリントン接続されたPNP型トランジスタを使用することができる。この場合には、PチャンネルFETのゲート、ソース、ドレインの各端子に代えて、PNP型トランジスタ又はダーリントン接続されたPNP型トランジスタのベース、コレクタ、エミッタの各端子を接続すればよいことは当業者にとって自明である。このようにすれば、比較的高価なPチャンネルFETを使用する場合より廉価に電圧検出回路を作製することができるので、更に電圧検出回路のコストを低減させることができる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、電流変換回路のセル電圧を電流に変換するための抵抗と組電池のマイナス端子に接続された出力抵抗との2本しか精度に影響する抵抗がないので、高精度の抵抗を用いずにセル電圧検出回路の精度を確保することができる、という効果を得ることができる。
【0062】
請求項2に記載の発明によれば、PチャンネルFETのゲート電流Igがほぼ0のためそのままドレイン電流Idとなり、電流検出抵抗の抵抗値=出力抵抗の抵抗値とすることで、セル電圧が組電池のマイナス端子を基準とする電圧で出力されるので、請求項1と同様、高精度の抵抗を用いずにセル電圧検出回路の精度を確保することができる、という効果を得ることができる。
【0063】
請求項3に記載の発明によれば、比較的高価なPチャンネルFETを用いずに廉価なトランジスタによりセル電圧検出回路を構成することができるので、コストの低いセル電圧検出回路を実現することができる、という効果を得ることができる。
【0064】
請求項4に記載の発明によれば、最下位セルに対し非反転増幅器を用い、その一つ上位側のセルに対し差動増幅器を用いたので、組電池の最下位セル及びその一つ上位側のセルのセル電圧を適正に検出することができる、という効果を得ることができる。
【0065】
請求項5に記載の発明によれば、演算増幅器の耐電圧範囲内で作動電源が供給されるように正電源端子及び負電源端子が各セルのセル電圧を入力とした増幅率1の非反転増幅器の出力に接続されるようにしたので、使用される演算増幅器の耐電圧が低くても、非反転増幅器からの電圧を適切に選択して演算増幅器を耐電圧範囲内で作動させることができる、という効果を得ることができる。
【0066】
そして、請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のセル電圧検出回路を備えたので、要求精度を満足する電池電圧検出装置を実現することができる、という効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項2に記載の発明の作用を説明するための電流変換回路の回路図である。
【図2】本発明が適用された実施形態のセル電圧検出回路を示す回路図である。
【図3】本発明が適用された実施形態のセル電圧検出回路の誤差特性を示す特性線図である。
【図4】本発明が適用された実施形態のセル電圧検出回路の消費電流特性を示す特性線図である。
【図5】本発明が適用された実施形態のセル電圧検出回路の周波数応答特性を示す特性線図である。
【図6】従来のセル電圧検出回路の回路構成を示す構成図である。
【図7】図6に示したセル電圧検出回路の差動増幅器の詳細を示す回路図である。
【符号の説明】
RI、RF、RC、RD、RO、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8 抵抗
CI、CC コンデンサ
Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6 PチャンネルFET
IC1、IC2A、IC2B、IC3A、IC3B、IC4A、IC4B、IC5A、IC5B、IC6A、IC6B、IC7A、IC7B、IC8A、IC8B 演算増幅器

Claims (6)

  1. 直列に接続されたセルを備えた組電池のセル電圧を検出するセル電圧検出回路において、
    フィードバックループを形成した増幅器と抵抗とを有し、前記セル電圧を電流に変換する電流変換回路と、
    一端が前記組電池のマイナス端子に接続され、他端が前記変換回路の出力に接続され、両端電圧が前記セル電圧として検出される出力抵抗と、
    を備えたことを特徴とするセル電圧検出回路。
  2. 前記電流変換回路は、
    正相入力端子が測定セルのマイナス端子に接続された演算増幅器と、
    ゲートが前記演算増幅器の出力端子に接続され、ドレインが前記出力抵抗の他端に接続されたPチャンネルFETと、
    一端が前記測定セルのプラス端子に接続され、他端が前記演算増幅器の逆相入力端子及び前記PチャンネルFETのソースに接続された電流検出抵抗と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のセル電圧検出回路。
  3. 前記PチャンネルFETに代えて、PNP型トランジスタ又はダーリントン接続されたPNP型トランジスタが使用されることを特徴とする請求項2に記載のセル電圧検出回路。
  4. 前記組電池のマイナス端子に接続されるセルのセル電圧は増幅率1の非反転増幅器で出力され、該セルの一つ上位側のセルのセル電圧は増幅率1の差動増幅器で出力されることを特徴とする請求項1に記載のセル電圧検出回路。
  5. 前記演算増幅器は該耐電圧範囲内で作動電源が供給されるように、該演算増幅器の正電源端子及び負電源端子が各セルのセル電圧を入力とした増幅率1の非反転増幅器の出力に接続されたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のセル電圧検出回路。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のセル電圧検出回路を備えた電池電圧検出装置。
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