JP3721184B2 - 設備診断用集計システムの動作方法、及び、設備診断用集計システム - Google Patents

設備診断用集計システムの動作方法、及び、設備診断用集計システム Download PDF

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Description

本発明は設備診断用集計システムの動作方法、及び、設備診断用集計システムに関する。
従来、設備中における各種配管系について配管系各部からの流体漏洩を診断し、その診断結果を集計するのに、漏洩診断器により漏洩点を検出した後、その漏洩点についての各種演算条件を漏洩診断器に入力することで、その漏洩点での漏洩量(流体損失量)を漏洩診断器に演算させ、また、その漏洩点の位置情報等を漏洩診断器に入力して、それら入力演算条件、演算漏洩量、入力位置情報等をその漏洩点に付した管理番号と関連付けた状態で漏洩診断器の記憶部に格納し、その上で次の漏洩点の検出に移るようにして同様の操作を複数の漏洩点についてくり返した後、各漏洩点についての格納情報を一括してホストコンピュータに入力することで、管理番号、位置情報、漏洩量、演算条件等を掲載した漏洩点ごとの報告書をホストコンピュータに作成させるようにしたシステムがある(特許文献1参照)。
特願2002−235787
しかし、上記従来のシステムでは、作成された報告書により各漏洩点ごとの詳しい状況は把握し得るものの、設備中における各配管系について改善の必要性がどの程度あるかといった配管系単位での評価を行い難く、この点で未だ改善の余地があった。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、改善必要性の有無を配管系単位で評価するのに適した設備診断用集計システムの動作方法、及び、設備診断用集計システムを提供する点にある。
〔1〕本発明の第1特徴構成は、設備診断用集計システムの動作方法に係り、その特徴点は、
入力手段と演算手段とデータ作成手段とを備える設備診断用集計システムの動作方法として、
前記入力手段が、流体種の異なる複数の配管系からなる評価対象配管系について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を受ける入力ステップと、
前記演算手段が、前記入力手段に入力された診断結果に基づき、漏洩による流体損失量を評価対象配管系の全体について流体種別に集計した量である流体種別の流体漏洩損失総量を演算する演算ステップと、
前記データ作成手段が、前記演算手段の演算結果に基づき、流体種別の流体漏洩損失総量を並列的又は対比的に示す内容の評価用データを作成するデータ作成ステップとを含むことにある。
つまり、この第1特徴構成によるシステム動作方法によれば、漏洩による流体損失量を評価対象配管系の全体について流体種別に集計した流体種別の流体漏洩損失総量(換言すれば、評価対象配管系をなす流体種別配管系ごとにその系全体について漏洩による流体損失量を集計した量)を並列的又は対比的に示す内容の評価用データが作成されることで、評価対象配管系をなす流体種の異なる複数配管系の夫々について、配管系単位で改善の必要性がどの程度かを、その評価用データに基づき容易に評価することができる。
また、この第1特徴構成によるシステム動作方法によれば、流体種別の流体漏洩損失総量の演算及び評価用データの作成を演算手段及びデータ作成手段が自動的に行うことで、流体漏洩診断の実施後、評価用データを用いた上記の如き配管系単位の評価に至るまでに要する時間も効果的に短縮することができる。
〔2〕本発明の第2特徴構成は、設備診断用集計システムの動作方法に係り、その特徴点は、
入力手段と演算手段とデータ作成手段とを備える設備診断用集計システムの動作方法として、
前記入力手段が、流体種の異なる複数の配管系からなる評価対象配管系のうちの一部の代表診断部分について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を受けるとともに、評価対象配管系の全体と前記代表診断部分とについての流体種別の評価量比の情報の入力を受ける入力ステップと、
前記演算手段が、前記入力手段に入力された診断結果及び流体種別の評価量比情報に基づき、漏洩による流体損失量を評価対象配管系の全体について流体種別に集計した量である流体種別の流体漏洩損失総量の類推値を演算する演算ステップと、
前記データ作成手段が、前記演算手段の演算結果に基づき、流体種別の流体漏洩損失総量の類推値を並列的又は対比的に示す内容の評価用データを作成するデータ作成ステップとを含むことにある。
つまり、この第2特徴構成によるシステム動作方法によれば、流体種別の流体漏洩損失総量(すなわち、評価対象配管系をなす流体種別配管系ごとにその系全体について漏洩による流体損失量を集計した量)の類推値を並列的又は対比的に示す内容の評価用データが作成されることで、第1特徴構成によるシステム動作方法と同様、評価対象配管系をなす流体種の異なる複数配管系の夫々について、配管系単位で改善の必要性がどの程度かを、その評価用データに基づき容易に評価することができる。
また、第1特徴構成によるシステム動作方法と同様、流体種別の流体漏洩損失総量類推値の演算及び評価用データの作成を演算手段及びデータ作成手段が自動的に行うことで、流体漏洩診断の実施後、評価用データを用いた上記の如き配管系単位の評価に至るまでに要する時間も効果的に短縮することができる。
そしてまた、この第2特徴構成によるシステム動作方法によれば、評価対象配管系のうちの一部の代表診断部分についてのみ漏洩診断器を用いた流体漏洩診断を行えばよいことも相まって、評価用データを用いた上記の如き配管系単位の評価に至るまでの診断開始からの必要時間も効果的に短縮することができる。
なお、第1,第2特徴構成によるシステム動作方法の実施において、評価対象配管系の各部からの流体漏洩を漏洩診断器により診断する流体漏洩診断は、配管途中における継手部やバルブからの流体漏洩、管材そのものからの流体漏洩、並びに、配管の接続先装置からの流体漏洩の夫々について行うのが望ましいが、場合によっては、それらのうちの一部(例えば、バルブからの流体漏洩)に限った流体漏洩診断にしてもよい。
また場合によっては、評価対象配管系をなす流体種の異なる複数の配管系のうちの一部の配管系については、継手部,バルブ,管材,配管接続先装置の夫々からの流体漏出について流体漏洩診断を行うのに対し、他の配管系についてはバルブからの流体漏出についてのみ流体漏洩診断を行う形態を採るようにしてもよい。
第1,第2特徴構成によるシステム動作方法の実施において、流体種別の流体漏洩損失総量やその類推値は、物質量(重量や容積)での表現に限られるものではなく、金額換算値で表現するようにしてもよい。
第1,第2特徴構成によるシステム動作方法の実施においてデータ作成手段による評価用データの作成とは、紙面に印刷した形で内容表示するデータの作成に限らず、表示装置で内容表示するデータの作成であってもよく、また、評価用データは、その内容表示において数字や文字の他、グラフや図形を用いるものであってもよい。
第2特徴構成によるシステム動作方法において、評価対象配管系のうちの一部の代表診断部分とは、評価対象配管系をなす流体種の異なる複数の配管系のうちの少なくとも1つの配管系についてはその一部分についてのみ漏洩診断器による流体漏洩診断を実施し、他の配管系についてはその全体に対し漏洩診断器による流体漏洩診断を実施する場合において、それら配管系における診断実施部分の集合を言うものである。
また、第2特徴構成によるシステム動作方法において、評価対象配管系の全体と代表診断部分とについての流体種別の評価量比とは、評価対象配管系をなす流体種の異なる複数の配管系のうち、配管系の一部分についてのみ漏洩診断器による流体漏洩診断を行う配管系ごとの配管系全体と診断実施部分とについての評価量(例えば、配管量やバルブ数など)の比を言うものであり、流体種の異なる複数の配管系のうち、配管系全体に対して漏洩診断器による流体漏洩診断を行う配管系については、漏洩による流体損失量をその配管系の全体について集計した値を演算することにおいて評価量比は特に必要がないものである。
〔3〕本発明の第3特徴構成は、設備診断用集計システムの動作方法に係り、その特徴点は、
入力手段と演算手段とデータ作成手段とを備える設備診断用集計システムの動作方法として、
前記入力手段が、評価対象配管系における複数の評価対象バルブ又は複数の評価対象継手部について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を受ける入力ステップと、
前記演算手段が、前記入力手段に入力された診断結果に基づき、漏洩による流体損失量を評価対象配管系における全評価対象バルブ又は全評価対象継手部について集計した量であるバルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量を演算するとともに、評価対象配管系における全評価対象バルブ又は全評価対象継手部のうちで漏洩のある評価対象バルブ又は漏洩のある評価対象継手部が占める個数割合をバルブ又は継手部に係る不良率として演算する演算ステップと、
前記データ作成手段が、前記演算手段の演算結果に基づき、バルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量とバルブ又は継手部に係る不良率とを示す内容の評価用データを作成するデータ作成ステップとを含むことにある。
つまり、この第3特徴構成によるシステム動作方法によれば、バルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量とバルブ又は継手部に係る不良率とを示す内容の評価用データが作成されることで、その評価用データに基づき量的な面(すなわち、上記流体漏洩損失総量による面)と率的な面(すなわち、上記不良率による面)との両面から、その評価対象配管系の全体につき配管系単位で改善の必要性がどの程度かを容易に評価することができる。
また、この第3特徴構成によるシステム動作方法によれば、上記各値の演算及び評価用データの作成を演算手段及びデータ作成手段が自動的に行うことで、流体漏洩診断の実施後、評価用データを用いた上記の如き配管系単位の評価に至るまでに要する時間も効果的に短縮することができる。
〔4〕本発明の第4特徴構成は、設備診断用集計システムの動作方法に係り、その特徴点は、
入力手段と演算手段とデータ作成手段とを備える設備診断用集計システムの動作方法として、
前記入力手段が、評価対象配管系における評価対象バルブのうちの一部の複数バルブ又は評価対象配管系における評価対象継手部のうちの一部の複数継手部について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を受けるとともに、評価対象配管系における全評価対象バルブと流体漏洩診断を実施した前記一部の複数バルブとについての個数比の情報、又は、評価対象配管系における全評価対象継手部と流体漏洩診断を実施した前記一部の複数継手部とについての個数比の情報の入力を受ける入力ステップと、
前記演算手段が、前記入力手段に入力された診断結果及び個数比情報に基づき、漏洩による流体損失量を評価対象配管系における全評価対象バルブ又は全評価対象継手部について集計した量であるバルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量の類推値を演算するとともに、評価対象配管系における全評価対象バルブ又は全評価対象継手部のうちで漏洩のある評価対象バルブ又は漏洩のある評価対象継手部が占める個数割合をバルブ又は継手部に係る不良率として演算する演算ステップと、
前記データ作成手段が、前記演算手段の演算結果に基づき、バルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量の類推値とバルブ又は継手部に係る不良率とを示す内容の評価用データを作成するデータ作成ステップとを含むことにある。
つまり、この第4特徴構成によるシステム動作方法によれば、バルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量の類推値とバルブ又は継手部に係る不良率とを示す内容の評価用データが作成されることで、第3特徴構成によるシステム動作方法と同様、その評価用データに基づき量的な面と率的な面との両面から、その評価対象配管系の全体につき配管系単位で改善の必要性がどの程度かを容易に評価することができる。
また、第3特徴構成によるシステム動作方法と同様、上記各値の演算及び評価用データの作成を演算手段及びデータ作成手段が自動的に行うことで、流体漏洩診断の実施後、評価用データを用いた上記の如き配管系単位の評価に至るまでに要する時間も効果的に短縮することができる。
そしてまた、この第4特徴構成によるシステム動作方法によれば、評価対象バルブのうちの一部の複数バルブ、又は、評価対象継手部のうちの一部の複数継手部についてのみ漏洩診断器を用いた流体漏洩診断を行えばよいことも相まって、評価用データを用いた上記の如き配管系単位の評価に至るまでの診断開始からの必要時間も効果的に短縮することができる。
なお、第3,第4特徴構成によるシステム動作方法の実施において、評価対象配管系における評価対象バルブ又は評価対象継手部とは、評価対象配管系における全バルブ又は全継手部に限られるものではなく、評価対象配管系における特定型式や特定用途などのバルブ又は継手部を評価対象バルブ又は評価対象継手部としてもよい。
また、第3、第4特徴構成によるシステム動作方法は、その実施形態として、バルブと継手部とのいずれか一方についてのみ択一的に実施する形態に限らず、バルブと継手部との双方について同時に実施する形態を採ってもよい。
第3,第4特徴構成によるシステム動作方法の実施において、バルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量やその類推値は、物質量(重量や容積)での表現に限られるものではなく、金額換算値で表現するようにしてもよく、また、バルブ又は継手部に係る不良率も、百分率での表現に限らず、十分率での表現や比値としての分数での表現など、種々の表現形態を採ることができる。
第3,第4特徴構成によるシステム動作方法の実施においてデータ作成手段による評価用データの作成とは、第1,第2特徴構成によるシステム動作方法の場合と同様、紙面に印刷した形で内容表示するデータの作成に限らず、表示装置で内容表示するデータの作成であってもよく、また、評価用データは、その内容表示において数字や文字の他、グラフや図形を用いるものであってもよい。
〔5〕本発明の第5特徴構成は、設備診断用集計システムに係り、その特徴点は、
流体種の異なる複数の配管系からなる評価対象配管系について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を前記漏洩診断器から受ける入力手段と、
前記入力手段に入力された診断結果に基づき、漏洩による流体損失量を評価対象配管系の全体について流体種別に集計した量である流体種別の流体漏洩損失総量を演算する演算手段とを備えることにある。
つまり、この第5特徴構成による集計システムによれば、前述した流体種別の流体漏洩損失総量(すなわち、評価対象配管系をなす流体種別配管系ごとにその系全体について漏洩による流体損失量を集計した量)が演算手段により演算されることで、評価対象配管系をなす流体種の異なる複数配管系の夫々について、配管系単位で改善の必要性がどの程度かを、その演算結果に基づき容易に評価することができる。
また、この第5特徴構成による集計システムによれば、流体種別の流体漏洩損失総量の演算を演算手段が自動的に行い、さらに診断結果の入力についても漏洩診断器からの入力により診断結果を入力手段へ容易に入力し得ることで、流体漏洩診断の実施後、演算結果に基づく上記の如き配管系単位の評価に至るまでに要する時間も効果的に短縮することができる。
〔6〕本発明の第6特徴構成は、設備診断用集計システムに係り、その特徴点は、
流体種の異なる複数の配管系からなる評価対象配管系のうちの一部の代表診断部分について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を前記漏洩診断器から受けるとともに、評価対象配管系の全体と前記代表診断部分とについての流体種別の評価量比の情報の入力を受ける入力手段と、
前記入力手段に入力された診断結果及び流体種別の評価量比情報に基づき、漏洩による流体損失量を評価対象配管系の全体について流体種別に集計した量である流体種別の流体漏洩損失総量の類推値を演算する演算手段とを備えることにある。
つまり、この第6特徴構成による集計システムによれば、前述した流体種別の流体漏洩損失総量(すなわち、評価対象配管系をなす流体種別配管系ごとにその系全体について漏洩による流体損失量を集計した量)の類推値が演算手段により演算されることで、第5特徴構成による集計システムと同様、評価対象配管系をなす流体種の異なる複数配管系の夫々について、配管系単位で改善の必要性がどの程度かを、その演算結果に基づき容易に評価することができる。
また、第5特徴構成による集計システムと同様、流体種別の流体漏洩損失総量類推値の演算を演算手段が自動的に行い、さらに診断結果の入力についても漏洩診断器からの入力により診断結果を入力手段へ容易に入力し得ることで、流体漏洩診断の実施後、演算結果に基づく上記の如き配管系単位の評価に至るまでに要する時間も効果的に短縮することができる。
そしてまた、この第6特徴構成による集計システムによれば、評価対象配管系のうちの一部の代表診断部分についてのみ漏洩診断器を用いた流体漏洩診断を行えばよいことも相まって、演算結果に基づく上記の如き配管系単位の評価に至るまでの診断開始からの必要時間も効果的に短縮することができる。
なお、第5,第6特徴構成による集計システムの実施において、評価対象配管系の各部からの流体漏洩を漏洩診断器により診断する流体漏洩診断は、第1,第2特徴構成によるシステム動作方法の場合と同様、配管途中における継手部やバルブからの流体漏洩、管材そのものからの流体漏洩、並びに、配管の接続先装置からの流体漏洩の夫々について行うのが望ましいが、場合によっては、それらのうちの一部(例えば、バルブからの流体漏洩)に限った流体漏洩診断にしてもよい。
また場合によっては、評価対象配管系をなす流体種の異なる複数の配管系のうちの一部の配管系については、継手部,バルブ,管材,配管接続先装置の夫々からの流体漏出について流体漏洩診断を行うのに対し、他の配管系についてはバルブからの流体漏出についてのみ流体漏洩診断を行う形態を採るようにしてもよい。
第5,第6特徴構成による集計システムの実施において、流体種別の流体漏洩損失総量やその類推値は、第1,第2特徴構成によるシステム動作方法の場合と同様、物質量(重量や容積)での表現に限られるものではなく、金額換算値で表現するようにしてもよい。
第6特徴構成による集計システムにおいて、評価対象配管系のうちの一部の代表診断部分とは、第2特徴構成によるシステム動作方法の場合と同様、評価対象配管系をなす流体種の異なる複数の配管系のうちの少なくとも1つの配管系についてはその一部分についてのみ漏洩診断器による流体漏洩診断を実施し、他の配管系についてはその全体に対し漏洩診断器による流体漏洩診断を実施する場合において、それら配管系における診断実施部分の集合を言うものである。
また、第6特徴構成による集計システムの実施において、評価対象配管系の全体と代表診断部分とについての流体種別の評価量比とは、これも第2特徴構成によるシステム動作方法の場合と同様、評価対象配管系をなす流体種の異なる複数の配管系のうち、配管系の一部分についてのみ漏洩診断器による流体漏洩診断を行う配管系ごとの配管系全体と診断実施部分とについての評価量(例えば、配管量やバルブ数など)の比を言うものであり、流体種の異なる複数の配管系のうち、配管系全体に対して漏洩診断器による流体漏洩診断を行う配管系については、漏洩による流体損失量をその配管系の全体について集計した値を演算することにおいて評価量比は特に必要がないものである。
〔7〕本発明の第7特徴構成は、第5又は第6特徴構成による設備診断用集計システムの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴点は、
前記演算手段の演算結果に基づき、流体種別の流体漏洩損失総量又はそれらの類推値を並列的又は対比的に示す内容の評価用データを作成するデータ作成手段を備えることにある。
つまり、この第7特徴構成による集計システムによれば、演算手段の演算結果に基づき、流体種別の流体漏洩損失総量を並列的又は対比的に示す内容の評価用データ、又は、流体種別の流体漏洩損失総量の類推値を並列的又は対比的に示す内容の評価用データがデータ作成手段により作成されることで、演算結果に基づく前記の如き配管系単位の評価(すなわち、評価対象配管系をなす流体種の異なる複数配管系の夫々について改善必要性がどの程度かを見る評価)を、その評価用データを用いて一層容易に行うことがことができる。
〔8〕本発明の第8特徴構成は、設備診断用集計システムに係り、その特徴点は、
評価対象配管系における複数の評価対象バルブ又は複数の評価対象継手部について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を前記漏洩診断器から受ける入力手段と、
前記入力手段に入力された診断結果に基づき、漏洩による流体損失量を評価対象配管系における全評価対象バルブ又は全評価対象継手部について集計した量であるバルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量を演算するとともに、評価対象配管系における全評価対象バルブ又は全評価対象継手部のうちで漏洩のある評価対象バルブ又は漏洩のある評価対象継手部が占める個数割合をバルブ又は継手部に係る不良率として演算する演算手段とを備えることにある。
つまり、この第8特徴構成による集計システムによれば、前述したバルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量とバルブ又は継手部に係る不良率とが演算手段により演算されることで、評価対象配管系の全体につき配管系単位で改善の必要性がどの程度かを、その演算結果に基づき量的な面(すなわち、上記流体漏洩損失総量による面)と率的な面(すなわち、上記不良率による面)との両面から容易に評価することができる。
また、この第8特徴構成による集計システムによれば、上記各値の演算を演算手段が自動的に行い、さらに診断結果の入力についても漏洩診断器からの入力により診断結果を入力手段へ容易に入力し得ることで、流体漏洩診断の実施後、演算結果に基づく上記の如き配管系単位の評価に至るまでに要する時間も効果的に短縮することができる。
〔9〕本発明の第9特徴構成は、設備診断用集計システムに係り、その特徴点は、
評価対象配管系における評価対象バルブのうちの一部の複数バルブ又は評価対象配管系における評価対象継手部のうちの一部の複数継手部について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を前記漏洩診断器から受けるとともに、評価対象配管系における全評価対象バルブと流体漏洩診断を実施した前記一部の複数バルブとについての個数比の情報、又は、評価対象配管系における全評価対象継手部と流体漏洩診断を実施した前記一部の複数継手部とについての個数比の情報の入力を受ける入力手段と、
前記入力手段に入力された診断結果及び個数比情報に基づき、漏洩による流体損失量を評価対象配管系における全評価対象バルブ又は全評価対象継手部について集計した量であるバルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量の類推値を演算するとともに、評価対象配管系における全評価対象バルブ又は全評価対象継手部のうちで漏洩のある評価対象バルブ又は漏洩のある評価対象継手部が占める個数割合をバルブ又は継手部に係る不良率として演算する演算手段とを備えることにある。
つまり、この第9特徴構成による設備診断用集計システムによれば、前述したバルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量の類推値とバルブ又は継手部に係る不良率とが演算手段により演算されることで、第8特徴構成による集計システムと同様、評価対象配管系の全体につき配管系単位で改善の必要性がどの程度かを、その演算結果に基づき量的な面と率的な面との両面から容易に評価することができる。
また、第8特徴構成による集計システムと同様、上記各値の演算を演算手段が自動的に行い、さらに診断結果の入力についても漏洩診断器からの入力により診断結果を入力手段へ容易に入力し得ることで、流体漏洩診断の実施後、演算結果に基づく上記の如き配管系単位の評価に至るまでに要する時間も効果的に短縮することができる。
そしてまた、この第9特徴構成によるシステム動作方法によれば、評価対象バルブのうちの一部の複数バルブ、又は、評価対象継手部のうちの一部の複数継手部についてのみ漏洩診断器を用いた流体漏洩診断を行えばよいことも相まって、演算結果に基づく上記の如き配管系単位の評価に至るまでの診断開始からの必要時間も効果的に短縮することができる。
なお、第8、第9特徴構成による集計システムの実施において、評価対象配管系における評価対象バルブ又は評価対象継手部とは、第3,第4特徴構成によるシステム動作方法の場合と同様、評価対象配管系における全バルブ又は全継手部に限られるものではなく、評価対象配管系における特定型式や特定用途などのバルブ又は継手部を評価対象バルブ又は評価対象継手部としてもよい。
また、第8,第9特徴構成による集計システムは、第3、第4特徴構成によるシステム動作方法の場合と同様、その実施形態として、バルブと継手部とのいずれか一方についてのみ択一的に実施する形態に限らず、バルブと継手部との双方について同時に実施する形態を採ってもよい。
第8,第9特徴構成による集計システムの実施において、バルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量やその類推値は、第3,第4特徴構成によるシステム動作方法の場合と同様、物質量(重量や容積)での表現に限られるものではなく、金額換算値で表現するようにしてもよく、また、バルブ又は継手部に係る不良率も、百分率での表現に限らず、十分率での表現や比値としての分数での表現など、種々の表現形態を採ることができる。
〔10〕本発明の第10特徴構成は、第8,第9特徴構成による設備診断用集計システムの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴点は、
前記演算手段の演算結果に基づき、バルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量又はその類推値とバルブ又は継手部に係る不良率とを示す内容の評価用データを作成するデータ作成手段を備えることにある。
つまり、この第10特徴構成による集計システムによれば、演算手段の演算結果に基づき、バルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量とバルブ又は継手部に係る不良率とを示す内容の評価用データ、又は、バルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量の類推値とバルブ又は継手部に係る不良率とを示す内容の評価用データがデータ作成手段により作成されることで、演算結果に基づく前記の如き配管系単位の評価(すなわち、評価対象配管系の全体について改善の必要性がどの程度かを量的な面と率的な面との両面から見る評価)を、その評価用データを用いて一層容易にすることができる。
なお、第7,第10特徴構成による集計システムの実施において、データ作成手段による評価用データの作成とは、第1〜第4特徴構成によるシステム動作方法の場合と同様、紙面に印刷した形で内容表示するデータの作成に限らず、表示装置で内容表示するデータの作成であってもよく、また、評価用データは、その内容表示において数字や文字の他、グラフや図形を用いるものであってもよい。
図1において、1は多数の蒸気トラップ2を使用する化学プラントなどの大規模設備を示し、3は設備内に施設された蒸気配管系(実線で示す)、4は蒸気配管系3における配管接続先の蒸気使用装置であり、この蒸気配管系3において配管及び蒸気使用装置4に付帯する形態で蒸気トラップ2が各所に装備されている。また、この設備1では蒸気の他に圧縮空気及び窒素ガスを使用し、5は圧縮空気配管系(1点鎖線で示す)、6は窒素ガス配管系(2点鎖線で示す)、7は圧縮空気配管系5及び窒素ガス配管系6の夫々における配管接続先装置であり、各配管系3,5,6には、配管の接続や分岐のための継手及び管路の開閉や切替のためのバルブが多数装備されている。
設備機器の生産・販売や設備の施工・管理を業務とするメーカー側の担当者は、上記設備1の総合的改善の提案を目的として、診断日を1日に限った予備診断的な設備診断を設備側の顧客に提案し、その診断の内容、診断の実施日、及び、対象設備1中のいずれの一部区域1a〜1dを診断の代表区域とするかなどについて顧客と打合せを行う。そして、メーカー側の担当者は、打ち合わせで決定した診断日に所要人数の診断員を対象設備1へ派遣し、打合せで決定した複数種の診断をその診断日に一括に実施する。
なお、本例では顧客との打合せの結果として、対象設備1における複数の評価対象蒸気トラップについて作動状態を診断するトラップ作動診断と、対象設備1における評価対象配管系について配管系各部からの流体漏洩を診断する流体漏洩診断と、対象設備1のシステム構成についてシステム改善余地の有無を診断するシステム改善診断と、対象設備1が採る現行のメンテナンス方式について方式改善余地の有無を診断するメンテナンス改善診断との4種の診断を実施するものとし、トラップ作動診断については対象設備1の蒸気配管系3に装備された全蒸気トラップ2を評価対象蒸気トラップとし、流体漏洩診断については対象設備1における蒸気配管系3、圧縮空気配管系5、窒素ガス配管系6を評価対象配管系とするものとする。
また、本例では流体漏洩診断を行うのに、配管量の特に多い蒸気配管系3については、蒸気トラップ2に対するバイパス回路に装備されたバイパス用バルブからの蒸気漏洩のみを診断する簡易の流体漏洩診断を行うものとし、圧縮空気配管系5と窒素ガス配管系6とについては、継手部やバルブからの漏洩、管材そのものからの漏洩、配管接続先装置7からの漏洩の夫々を診断するものとする。
図2の(イ)はトラップ作動診断に用いる携帯式のトラップ診断器8を示し、8Aは診断器本体、8Bは診断器本体8Aにケーブル接続する検出器であり、診断器本体8Aには、入力内容や診断結果などを表示する表示部9及び各種キー10を設けてある。
このトラップ診断器8を用いて蒸気トラップ2の作動状態を診断するには、診断員は蒸気トラップ2毎に、その型式、口径、用途などを確認して、それら確認事項をトラップ設置箇所、トラップ番号、診断日などとともにキー10の操作によりトラップ診断器8に入力する。そして、検出器8Bの検出端8aを蒸気トラップ2の所定箇所に当て付けることで、蒸気トラップ2の表面温度と振動(超音波領域の振動強度)を検出する。
この検出操作により、診断器本体8Aに内蔵の演算部は、表面温度の検出値に基づき蒸気トラップ2の使用蒸気圧を演算して、予め入力されている蒸気圧をパラメータとした振動とトラップ通過による蒸気損失量(いわゆる、蒸気トラップの蒸気漏れ量)との関係に、演算した使用蒸気圧及び振動の検出値を照合する形態で、蒸気トラップ2の作動不良によるトラップ通過蒸気損失量qt(本例では、単位時間あたりの重量流量)を演算するとともに、この演算において蒸気トラップ2の作動の良比を判定し、この演算・判定結果を、表面温度及び振動の各検出値、並びに、トラップ設置箇所、トラップ番号、型式、口径、用途などの各入力事項とともに診断器本体8Aの記憶部に格納する。
但し、確認事項や診断日などの入力事項の一部又は全部を予め顧客側の管理用コンピュータシステムやメーカ側の診断用コンピュータシステムから診断器8へダウンロードしてある場合には、それらの再入力は不要であり、各蒸気トラップ2の作動診断時にはそれら予入力事項の確認を行うだけでよい。
診断器本体8Aの記憶部に格納した各蒸気トラップ2についての演算・判定結果、検出値、並びに、型式・用途などの確認事項を含む入力事項は、トラップ作動診断の診断結果として、複数の蒸気トラップ2に対する一連の作動診断の後、図2の(ロ)に示す如く診断器8を診断用コンピュータシステム11に接続(有線接続ないし無線接続)することで、診断用コンピュータシステム11に入力する。
図3の(イ),(ロ)は流体漏洩診断に用いる携帯式の漏洩診断器12を示し、ガン形状の診断器12の先端部には、流体漏洩点での発生超音波を検出するマイクロホン13及び光ビーム光源14を配し、診断器12の後端部には、入力内容や診断結果などを表示する表示部15及び各種キー16を設けてあり、また、この診断器12にはマイクロホン13の検出超音波を可聴化した探知音を出力するイヤホン17を装備してある。
この漏洩診断器12を用いて配管系各部(管材、継手部、バルブ、配管接続先装置など)からの流体漏洩を診断するには、診断員は図3の(ハ)に示す如く、診断器12の先端を探知対象箇所に向けた状態で、光ビーム光源14からの光ビームの照射ポイントpを目視確認しながら診断器12の先端向きを徐々に変化させて、表示部15に表示される各向きでの超音波検出値(音圧)及びイヤホン17から出力される各向きでの探知音に基づき漏洩点を探知する。
そして、この探知操作により漏洩点が発見されると、その漏洩点についての情報の格納をキー16の操作により診断器12の演算部に指示するとともに、距離・タイプ・方向・流体の各項目につき、その漏洩点についての流体漏洩量の演算条件をキー16の操作により入力する。
演算条件の上記項目において、距離は漏洩点と診断器12との間の距離、タイプは管材、バルブ、継手部といった漏洩点箇所の種別、方向は漏洩点に対する超音波検出方向、流体は漏洩流体の種別を意味する。
演算条件が入力されると、診断器12の演算部は、その演算条件と超音波検出値とに基づき、漏洩点での漏洩による流体損失量q(本例では、蒸気の損失量qsについては単位時間あたりの重量流量、圧縮空気及び窒素ガスの損失量qp,qnについては単位時間あたりの容積流量)を演算し、この演算結果を、その漏洩点についての超音波検出値、演算条件、管理番号、並びに、別途診断器12に入力された漏洩点の位置情報や診断日などとともに診断器12の記憶部に格納する。
診断器12の記憶部に格納した各漏洩点についての演算結果、検出値、演算条件などは、トラップ作動診断の場合と同様、流体漏洩診断の診断結果として、配管系各部に対する一連の漏洩診断の後、図3の(ニ)に示す如く診断器12を診断用コンピュータシステム11に接続(有線接続ないし無線接続)することで、診断用コンピュータシステム11に入力する。
なお、本例では、対象設備1の蒸気配管系3に装備された全蒸気トラップ2を評価対象蒸気トラップとするのに対し、トラップ作動診断では評価対象蒸気トラップのうちの一部の複数蒸気トラップ(具体的には顧客との打合せで決定した代表区域1aにある蒸気トラップ2a)についてのみトラップ診断器8による作動診断を実施し、その診断結果に基づき全評価対象蒸気トラップ(本例では対象設備1の蒸気配管系3に装備された全蒸気トラップ2)の作動状態を類推的に評価する形態を採る。
また、対象設備1における蒸気配管系3、圧縮空気配管系5、窒素ガス配管系6を評価対象配管系とするのに対し、流体漏洩診断では評価対象配管系3,5,6のうちの一部の代表診断部分3a,5a,6a(具体的には、蒸気配管系3、圧縮空気配管系5、窒素ガス配管系6夫々の一部分であって顧客との打合せで決定した代表区域1aにある部分3a,5a,6aの集合)についてのみ漏洩診断器12による漏洩診断を実施し、その診断結果に基づき評価対象配管系3,5,6の全体(本例では対象設備1における蒸気配管系3、圧縮空気配管系5、窒素ガス配管系6夫々の全体)の流体漏洩状態を類推的に評価する形態を採る。
他方、システム改善診断については、顧客側から提供された現行のシステム構成についての資料を参考にしながら、診断日に対象設備1における各システムを診断員が視察し、現行システム構成の旧式化や現状の設備稼動内容から見た場合の現行システム構成の不適切さを診断する。また、メンテナンス改善診断についても同様に、顧客側から提供された現行のメンテナンス方式についての資料を参考にしながら、診断日に対象設備1を診断員がメンテナンス面で視察し、現行メンテナンス方式の旧式化や現状の設備稼動内容から見た場合の現行メンテナンス方式の不適切さを診断する。
なお、設備によってシステムには種々の相違があるが、システム改善診断の対象となるシステムの例としては、高圧蒸気を低圧蒸気に減圧する蒸気減圧システム、蒸気ドレンや廃蒸気の処理システム、オイルタンクの水抜処理システム等々がある。また、設備によって必要なメンテナンスも種々異なるが、メンテナンス改善診断の対象となるメンテナンスの例としては、配管やタンク脚に対する腐蝕検査、蒸気タービンなどの回転機器の軸芯調整等々がある。
対象設備1の代表区域1aにある蒸気トラップ2a(以下、代表蒸気トラップと称す)についてのトラップ診断器8を用いた作動診断が終了すると、前述の如く、トラップ作動診断の診断結果として、トラップ診断器8の記憶部における各代表蒸気トラップ2aについての格納情報(演算・判定結果、検出値、並びに、型式・用途などの確認事項を含む入力事項)を診断用コンピュータシステム11に入力し、また、対象設備1における蒸気配管系3、圧縮空気配管系5、窒素ガス配管系6の夫々につき代表区域1aにある配管系部分3a,5a,6a(以下、代表配管系部分と称す)についての漏洩診断器12を用いた漏洩診断が終了すると、流体漏洩診断の診断結果として、漏洩診断器12の記憶部における各漏洩点についての格納情報(演算結果、検出値、演算条件など)を診断用コンピュータシステム11に入力するが、これら診断器8,12からの入力に加え、診断用コンピュータシステム11へは、顧客側からの提供資料に基づき、対象設備1の蒸気配管系3における全蒸気トラップ数T(すなわち、本例における全評価対象蒸気トラップ数)、対象設備1における蒸気配管系3の全体についてのバイパス用バルブの装備数Vとそのうちの代表配管系部分3aについてのバイパス用バルブの装備数Va、並びに、圧縮空気配管系5と窒素ガス配管系6との各々についての対象設備1における全配管量X,Yと代表配管系部分5a,6aの配管量Xa,Yaをキーボード操作などにより入力する。
また、同じく顧客側からの提供資料に基づき、対象設備1における蒸気配管系3の全体についての受給蒸気総量Qi及び必要蒸気総量Qoをキーボード操作などにより診断用コンピュータシステム11に入力する。
受給蒸気総量Qiとは(図7参照)、対象設備1におけるボイラ生成蒸気や廃熱利用による生成蒸気として又は他所から管路を通じて供給される形態で対象設備1の蒸気配管系3に供給される蒸気の量qi1と、対象設備1における蒸気配管系3の系中において高圧蒸気ドレンから発生するフラッシュ蒸気のうち低圧系で再利用する蒸気の量qi2,qi3との合計量であり、必要蒸気総量Qoとは、蒸気使用装置4での理論上の蒸気使用量qo1〜qo4の合計量である。すなわち、受給蒸気総量Qiから必要蒸気総量Qoを減じた値Qx(=Qi−Qo)は対象設備1において何らかの原因で失われた蒸気量qx1〜qx4(不明蒸気量)の総量を意味する。なお、qm1〜qm3は夫々、低圧系への供給蒸気量を示す。
一方、システム改善診断については、対象設備1の各システム構成を診断員が視察した後、その視察結果及び顧客側からの提供資料に基づき、システム改善余地のある現行のシステム構成を抽出するとともに、それら改善余地のある現行システム構成の夫々についてのシステム改善案、それらシステム改善案の採用実施により得られる経済効果、並びに、システム改善案の実施費用を纏め、これらシステム改善案、経済効果、実施費用をシステム改善診断の診断結果として、キーボード操作などにより所定の書式形態で診断用コンピュータシステム11に入力する。
また、メンテナンス改善診断についても同様に、診断員がメンテナンス面で対象設備1を視察した後、その視察結果及び顧客側からの提供資料に基づき、方式改善余地のある現行メンテナンス方式を抽出するとともに、それら改善余地のある現行のメンテナンス方式の夫々についての方式改善案、それら方式改善案の採用実施により得られる経済効果、並びに、方式改善案の実施費用を纏め、これら方式改善案、経済効果、実施費用をメンテナンス改善診断の診断結果として、キーボード操作などにより所定の書式形態で診断用コンピュータシステム11に入力する。
診断後における上記の各入力(入力ステップ)に対し、診断用コンピュータシステム11は、集計プログラムPSに従って、メーカー側担当者の指示により次の(イ)〜(ヌ)の演算処理を自動的に行う(演算ステップ)。……図4,図5参照
(イ)トラップ診断器8から入力した診断結果における各代表蒸気トラップ2aについての演算・判定結果に基づき、トラップ診断器8による作動診断を実施した全代表蒸気トラップ数Ta、及び、代表蒸気トラップ2aのうちの不良トラップ数Txを求め、これに基づき、代表蒸気トラップ2aのうち不良トラップが占める台数割合をトラップ不良率Ktとして演算する。
(ロ)トラップ診断器8から入力した診断結果における各代表蒸気トラップ2aについての演算・判定結果に基づき、トラップ不良によるトラップ通過蒸気損失量qtを全代表蒸気トラップ2aについて集計した小計値Σqt(すなわち、全代表蒸気トラップ2aについてのトラップ不良に係るトラップ通過蒸気損失小計)を演算し、また、この小計値Σqtに予め入力されている蒸気単価を乗じる形態で、トラップ不良に係るトラップ通過蒸気損失小計Σqtの金額換算値MΣqtを演算する。なお、本例では、各金額換算値について一年間あたりの金額換算値を演算する。
(ハ)トラップ診断器8から入力した診断結果における各代表蒸気トラップ2aについての演算・判定結果、及び、各代表蒸気トラップ2aの型式・用途に基づき、代表蒸気トラップ2aの用途別及び型式別の台数Ta1,Ta2……を演算するとともに、用途別及び型式別のトラップ不良率Kt1,Kt2……を演算し、また、上記のトラップ不良に係るトラップ通過蒸気損失小計Σqtの金額換算値MΣqtについて、代表蒸気トラップ2aの用途別及び型式別の内訳値MΣqt1,MΣqt2……を演算する。
(ニ)キーボード操作などにより別途入力された全蒸気トラップ数Tに基づき、対象設備1の蒸気配管系3に装備された全蒸気トラップ2のうち代表蒸気トラップ2aが占める台数割合をシミュレーション台数比率αとして演算し、このシミュレーション台数比率αの逆数を前記のトラップ不良に係るトラップ通過蒸気損失小計Σqtに乗じる形態で、対象設備1の蒸気配管系3における全蒸気トラップ2についてのトラップ不良に係るトラップ通過蒸気損失総量Qt(すなわち、トラップ不良によるトラップ通過蒸気損失量qtを対象設備1の蒸気配管系3における全蒸気トラップ2について集計した値)の類推値を演算し、また、その金額換算値MQtを演算する。
つまり、トラップ診断器8から入力した代表蒸気トラップ2aについての診断結果と、トラップ台数比情報RTとして別途入力された全蒸気トラップ数Tとに基づき、対象設備1の蒸気配管系3における全蒸気トラップ2(すなわち、本例における全評価対象蒸気トラップ)についてのトラップ不良に係るトラップ通過蒸気損失総量Qt、及び、その金額換算値MQtを類推的に演算する。
(ホ)トラップ診断器8から入力した診断結果における各代表蒸気トラップ2aの型式、及び、予め入力されているトラップ型式情報に基づき、現行の代表蒸気トラップ2aと推奨する交換用蒸気トラップとのトラップ正常作動状態でのトラップ型式によるトラップ通過蒸気量の差Δqt′を演算するとともに、その差Δqt′を全代表蒸気トラップ2aについて集計した小計値ΣΔqt′(すなわち、トラップ型式に係るトラップ通過蒸気損失小計)を演算し、この小計値ΣΔqt′にシミュレーション台数比率αの逆数を乗じる形態で、対象設備1の蒸気配管系3における全蒸気トラップ2についてのトラップ型式に係るトラップ通過蒸気損失総量Qt′(すなわち、トラップ型式による上記差Δqt′を対象設備1の蒸気配管系3における全蒸気トラップ2について集計した値)の類推値を演算し、また、その金額換算値MQt′を演算する。
つまり、トラップ診断器8から入力した代表蒸気トラップ2aについての診断結果と、トラップ台数比情報RTとして別途入力された全蒸気トラップ数Tとに基づき、対象設備1の蒸気配管系3における全蒸気トラップ2(本例における全評価対象蒸気トラップ)についてのトラップ型式に係るトラップ通過蒸気損失総量Qt′、及び、その金額換算値MQt′を類推的に演算する。
(ヘ)前記のトラップ不良に係るトラップ通過蒸気損失総量Qtとトラップ型式に係るトラップ通過蒸気損失総量Qt′とを合計した合算トラップ通過蒸気損失総量Qt″を演算するとともに、その金額換算値MQt″を演算する。
(ト)漏洩診断器12から入力した診断結果における各漏洩点についての演算条件(特に流体の項目)に基づき、各配管系3,5,6における代表配管系部分3a,5a,6aの各々についての漏洩箇所数Ns,Np,Nn(すなわち、蒸気と圧縮空気と窒素ガスとの流体種別の漏洩箇所数)を求め、また、蒸気についての漏洩箇所数Ns(本例では代表区域1aで蒸気漏れのあったバイパス用バルブの個数に相当)と、キーボード操作などにより別途入力された蒸気配管系3の代表配管系部分3aにおけるバイパス用バルブの装備数Vaとに基づき、蒸気配管系3の代表配管系部分3aにおけるバイパス用バルブのうち蒸気漏れバルブが占める個数割合をバルブ不良率Kvとして演算する。
(チ)漏洩診断器12から入力した診断結果における各漏洩点についての演算結果及び演算条件(特に流体の項目)に基づき、各漏洩点での漏洩による流体損失量q(qs,qp,qn)を各配管系3,5,6における代表配管系部分3a,5a,6aの各々について集計した小計値Σqs,Σqp,Σqn(すなわち、蒸気と圧縮空気と窒素ガスとの流体種別の流体漏洩損失小計)を演算し、また、これら流体種別の流体漏洩損失小計Σqs,Σqp,Σqnの各々に予め入力された各流体の単価を乗じる形態で、それら流体種別の流体漏洩損失小計Σqs,Σqp,Σqn夫々の金額換算値MΣqs,MΣqp,MΣqnを演算する。
(リ)キーボード操作などにより別途入力された対象設備1における蒸気配管系3の全体についてのバイパス用バルブの装備数Vとそのうちの代表配管系部分3aについてのバイパス用バルブの装備数Vaとに基づき、それらバルブ装備数の比値(V/Va)を蒸気についての流体漏洩損失小計Σqsに乗じる形態で、対象設備1における蒸気配管系3の全体についての蒸気漏洩損失総量Qs(すなわち、バイパス用バルブからの漏洩による蒸気損失量qsを蒸気配管系3の全体について集計した値)の類推値を演算し、また、その金額換算値MQsを演算する。
そしてまた、バルブに限らず継手部、管材、配管接続先装置7からの漏洩も診断する圧縮空気配管系5及び窒素ガス配管系6については、同じくキーボード操作などにより別途入力された各配管系5,6についての対象設備1における全配管量X,Yと代表配管系部分5a,6aの配管量Xa,Yaとに基づき、それら配管量の比値(X/Xa),(Y/Ya)を圧縮空気及び窒素ガスについての流体漏洩損失小計Σqp,Σqnに乗じる形態で、対象設備1における圧縮空気配管系5の全体についての圧縮空気漏洩損失総量Qp(すなわち、圧縮空気配管系5の各部からの漏洩による圧縮空気損失量qpを圧縮空気配管系5の全体について集計した値)の類推値、及び、対象設備1における窒素ガス配管系6の全体についての窒素ガス漏洩損失総量Qn(すなわち、窒素ガス配管系6の各部からの漏洩による窒素ガス損失量qnを窒素ガス配管系6の全体について集計した値)の類推値を演算し、また、それらの金額換算値MQp,MQnを演算する。
つまり、漏洩診断器12から入力した各代表配管系部分3a,5a,6aについての診断結果と、配管系毎(すなわち、流体種別)の評価量比情報RV,RX,RYとして入力された蒸気配管系3の全体についてのバイパス用バルブの装備数Vとそのうちの代表配管系部分3aについてのバイパス用バルブの装備数Va、並びに、圧縮空気配管系5及び窒素ガス配管系6夫々についての対象設備1における全配管量X,Yと代表配管系部分5a,6aの配管量Xa,Yaに基づき、対象設備1における各配管系3,5,6の全体についての流体種別の流体漏洩損失総量Qs,Qp,Qnの類推値を演算するとともに、それらの金額換算値MQs,MQp,MQnを演算する。
(ヌ)キーボード操作などにより別途入力された対象設備1における蒸気配管系3についての受給蒸気総量Qiと必要蒸気総量Qoとに基づき、それらの差である不明蒸気総量Qx、及び、その金額換算値MQxを演算するとともに、受給蒸気総量Qiのうちの不明蒸気総量Qxが占める割合を不明蒸気率Kxとして演算する。
また、合算トラップ通過蒸気損失総量Qt″(=Qt+Qt′)と流体種別の流体漏洩損失総量Qs,Qp,Qnのうちの蒸気の漏洩損失総量Qsとを合算した合計蒸気損失総量Qts(=Qt″+Qs)、及び、その金額換算値MQtsを演算するとともに、この合計蒸気損失総量Qtsを蒸気配管系3における改善可能な蒸気損失総量(すなわち、蒸気配管系3における蒸気トラップ2の交換、及び、蒸気配管系3における蒸気漏洩箇所の修復により解消し得る蒸気損失の総量)として、不明蒸気総量Qxのうちの合計蒸気損失総量Qts(改善可能蒸気損失総量)が占める割合を改善可能不明蒸気率Ktsとして演算する。
そしてまた、不明蒸気総量Qxから合計蒸気損失総量Qts(改善可能蒸気損失総量)を減じた量を基底不明蒸気総量Qxxとして演算し、受給蒸気総量Qiから合計蒸気損失量Qtsを減じた量(言わば、改善後の受給蒸気総量)のうちの基底不明蒸気総量Qxx(言わば、改善後も残る蒸気損失の総量)が占める割合を改善後不明蒸気率Kxxとして演算する。
すなわち、合計蒸気損失総量Qtsがトラップ交換及び蒸気漏洩箇所の修復により蒸気配管系3において解消し得る蒸気損失の総量(改善可能蒸気損失総量)であるのに対し、基底不明蒸気総量Qxxは蒸気配管系3において配管や装置からの放熱による蒸気凝縮などで生じる蒸気損失の総量であってトラップ交換や蒸気漏洩箇所の修復によっても解消できない蒸気損失量であり、したがって、上記の改善可能不明蒸気率Ktsは、トラップ交換及び蒸気漏洩箇所の修復の二者により実現される不明蒸気総量Qxの低減率(すなわち、対象設備1における蒸気配管系3の全体について蒸気損失をトラップ交換及び蒸気漏洩箇所の修復の二者により率的にどの程度低減し得るか)を示す。
また、不明蒸気率Kx及び改善後不明蒸気率Kxxは、トラップ交換及び蒸気漏洩箇所の修復の二者により実現される不明蒸気総量Qxの低減率を、それら両値Kx,Kxxの対比上において示すものとなる。
これらの演算処理とともに、診断用コンピュータシステム11はメーカー側担当者の指示により、集計プログラムPSに従って、上記(イ)〜(ヌ)の演算処理の演算結果と先の入力情報とに基づくデータ作成処理を自動的に行い、このデータ作成処理では、プリントアウトした紙面又はコンピュータシステムにおけるディスプレイにおいて図6〜図11に示す如く表示される総合評価用の電子データDを作成する(データ作成ステップ)。
すなわち、この電子データDは、プリントアウト紙面又はディスプレイ画面に表示した状態において、診断日を記載した「報告書表紙」、「蒸気収支」の項、「不明蒸気の詳細」の項、「トラップ作動診断及び流体漏洩診断の診断結果」の項、「システム改善診断の診断結果」の項、「メンテナンス改善診断の診断結果」の項、「診断の結論」の項を有し、これら項は次の(ル)〜(レ)の如き内容のものである。
(ル)蒸気収支の項(図7)には、受給蒸気総量Qi、必要蒸気総量Qo、不明蒸気総量Qxの各詳細と相互の関係を示す蒸気収支図表を表記する。
(ヲ)不明蒸気の詳細の項(図8)には、不明蒸気率Kx、不明蒸気総量Qx及びその金額換算値MQxを表記する欄と、合計蒸気損失総量Qts(改善可能蒸気損失総量)及び改善可能不明蒸気率Ktsを表記するとともに改善による効果金額として合計蒸気損失総量Qtsの金額換算値MQtsを表記する欄と、改善後不明蒸気率Kxxを表記する欄とを、その順に表示する。
(ワ)トラップ作動診断及び流体漏洩診断の診断結果の項(図9)は、トラップ作動診断の項と蒸気配管系漏洩診断の項と他配管系漏洩診断の項とに分け、トラップ作動診断の項には、トラップ不良率Kt、トラップ不良に係るトラップ通過蒸気損失小計Σqs及びその金額換算値MΣqs、全代表蒸気トラップ数Ta、代表蒸気トラップ2aの用途別及び型式別の台数Ta1,Ta2……、代表蒸気トラップ2aの用途別及び型式別のトラップ不良率Kt1,Kt2……、トラップ不良に係るトラップ通過蒸気損失小計Σqsの金額換算値MΣqsについての代表蒸気トラップ2aの用途別及び型式別の内訳値MΣqs1,MΣqs2……、並びに、シミュレーション台数比率αを表記する欄と、対象設備1の蒸気配管系3における全蒸気トラップ数T、トラップ不良に係るトラップ通過蒸気損失総量Qt及びその金額換算値MQt、トラップ型式に係るトラップ通過蒸気損失総量Qt′及びその金額換算値MQt′、合算トラップ通過蒸気損失総量Qt″及びその金額換算値MQt″を表記する欄とを表示する。
また、蒸気配管系漏洩診断の項には、蒸気配管系3の代表配管系部分3aについてのバイパス用バルブの装備数Va、バルブ不良率Kv、蒸気配管系3の代表配管系部分3aについての漏洩箇所数Ns(すなわち、蒸気漏れのあったバイパス用バルブの台数)、蒸気についての流体漏洩損失小計Σqs及びその金額換算値MΣqsを表記する欄と、対象設備1における蒸気配管系3の全体についてのバイパス用バルブの装備数V、蒸気漏洩損失総量Qs及びその金額換算値MQsを表記する欄とを表示する。
そしてまた、他配管系漏洩診断の項には、圧縮空気配管系5の代表配管系部分5aについての漏洩箇所数Np、圧縮空気についての流体漏洩損失小計Σqp及びその金額換算値MΣqp、窒素ガス配管系6の代表配管部分6aについての漏洩箇所数Nn、窒素ガスについての流体漏洩損失小計Σqn及びその金額換算値MΣqnを表記する欄と、圧縮空気漏洩損失総量Qp及びその金額換算値MQp、並びに、窒素ガス漏洩損失総量Qn及びその金額換算値MQnを表記する欄とを表示する。
(カ)システム改善診断の診断結果の項(図10)には、システム改善診断の診断結果として診断用コンピュータシステム11に入力されたシステム改善余地のある現行のシステム構成の夫々についてのシステム改善案を箇条書き形態で表記し、また、それら改善案の各表記項には、システム改善案とともに経済効果として診断用コンピュータシステム11に入力された効果金額Ma1,Ma2……(すなわち、システム改善案の採用実施により見込まれる省エネ面や生産性面での経費節減金額)、及び、システム改善案の実施費用Ha1,Ha2……を表記する。
(ヨ)メンテナンス改善診断の診断結果の項(図10)には、メンテナンス改善診断の診断結果として診断用コンピュータシステム11に入力された方式改善余地のある現行のメンテナンス方式の夫々についての方式改善案を箇条書き形態で表記し、また、それら改善案の各表記項には、方式改善案とともに経済効果として診断用コンピュータシステム11に入力された効果金額Mb1,Mb2……(すなわち、方式改善案の採用実施により見込まれるメンテナンス面での経費節減金額)、及び、方式改善の実施費用Hb1,Hb2……を表記する。
(レ)診断の結論の項(図11)は、蒸気の項と他流体の項とシステムの項とメンテナンスの項とに分け、蒸気の項には、トラップ交換と蒸気漏洩箇所の修復とにより得られる経済効果として合計蒸気損失総量Qts(改善可能蒸気損失総量)の金額換算値MQtsを表記するとともに、そのトラップ交換と蒸気漏洩箇所の修復に要する費用Htsを表記する。
また、他流体の項には、圧縮空気漏洩箇所の修復により得られる経済効果として圧縮空気漏洩損失総量Qpの金額換算値MQpを表記するとともに、その修復に要する費用Hpを表記し、かつ、窒素ガス漏洩箇所の修復により得られる経済効果として窒素ガス漏洩損失総量Qnの金額換算値MQnを表記するとともに、その修復に要する費用Hnを表記する。
そしてまた、システムの項には、システム改善による効果金額Ma1,Ma2……の合計ΣMa、及び、システム改善に要する費用Ha1,Ha2……の合計ΣHaを表記し、同様に、メンテナンスの項には、メンテナンス方式の改善による効果金額Mb1,Mb2……の合計ΣMb、及び、メンテナンス方式の改善に要する費用Hb1,Hb2……の合計ΣHbを表記する。
なお、図示は省略するが総合評価用の上記電子データDは、「診断の結論」の項に続き、上記各項で表記する各値についての「計算」の項を有し、診断用コンピュータシステム11は上記各項と同様、集計プログラムPSに従って、前記(イ)〜(ヌ)の演算処理の演算結果と先の入力情報とに基づき、この「計算」の項を作成する。
メーカ側の担当者は、前述の各診断の後、基本的には、その診断日のうちに診断用コンピュータシステム11による上記演算処理及びデータ作成処理を行い、作成した総合評価用の電子データDを紙面にプリントアウトした報告書、又は、作成した総合評価用の電子データDをディスプレイ画面に表示した報告書をもって同日中にトラップ作動診断、流体漏洩診断、システム改善診断、メンテナンス改善診断夫々の診断結果を顧客に対し一括に報告する。
そして、この総合評価用の電子データDを用いた一括報告により、設備の総合的かつ効果的な経費節減が可能なことを顧客に示して設備の総合的な改善(すなわち、トラップ交換、漏洩箇所の修復、システム構成の改善、メンテナンス方式の改善)を顧客に進言し、また、その総合的な改善のための設備全体に対するより詳細な診断を顧客に進言する。
なお、診断用コンピュータシステム11は総合評価用電子データDの作成とは別に、メーカー側担当者の指示により、資料作成プログラムに従って、先の入力情報や演算処理の演算結果に基づきトラップ管理資料、配管系管理資料、システム管理資料、メンテナンス管理資料などを作成する。
以上要するに、本実施形態において診断用コンピュータシステム11は設備診断の診断結果を集計処理する設備診断用集計システムを構成するものであり(図4,図5,図12参照)、この診断用コンピュータシステム11における漏洩診断器12との接続部11a及びキーボード11bは、流体種の異なる複数の配管系3,5,6からなる評価対象配管系のうちの一部の代表診断部分3a,5a,6aについて漏洩診断器12により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を漏洩診断器12から受けるとともに、評価対象配管系3,5,6の全体と前記代表診断部分3a,5a,6aとについての流体種別の評価量比情報RV,RX,RYの入力を受ける入力手段S1を構成する。
また、診断用コンピュータシステム11におけるコンピュータ部11cは、入力手段S1に入力された診断結果及び流体種別の評価量比情報RV,RX,RYに基づき、漏洩による流体損失量q(qs,qp,qn)を評価対象配管系3,5,6の全体について流体種別に集計した量である流体種別の流体漏洩損失総量Qs,Qp,Qnの類推値を演算する演算手段S2を構成する。
そしてまた、診断用コンピュータシステム11におけるコンピュータ部11cは、演算手段S2の演算結果に基づき、流体種別の流体漏洩損失総量Qs,Qp,Qnの類推値を並列的又は対比的に示す内容の評価用データDを作成するデータ作成手段S3を構成し、さらに、診断用コンピュータシステム11におけるプリンタ11dやディスプイ11eは、データ作成手段S3が作成した評価用データDを人為的な読み取りが可能な状態に出力(表示)する出力手段S4を構成する。
また一方、蒸気配管系3のバルブに対する流体漏洩診断について見た場合(図4,図5,図13参照)、蒸気配管系3を評価対象配管系とし、蒸気配管系3に装備のバイパス用バルブを評価対象バルブとすることにおいて、診断用コンピュータシステム11における漏洩診断器12との接続部11a及びキーボード11bは、評価対象配管系3における評価対象バルブのうちの一部の複数バルブ(蒸気配管系3における代表配管系部分3aに装備のバルブ)について漏洩診断器12により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を漏洩診断器12から受けるとともに、評価対象配管系3における全評価対象バルブと流体漏洩診断を実施した前記一部の複数バルブとについての個数比(V:Va)の情報RVの入力を受ける入力手段S1を構成する。
また、診断用コンピュータシステム11におけるコンピュータ部11cは、入力手段S1に入力された診断結果及び個数比情報RVに基づき、漏洩による流体損失量qsを評価対象配管系3における全評価対象バルブについて集計した量であるバルブに係る流体漏洩損失総量Qsの類推値を演算するとともに、評価対象配管系3における全評価対象バルブのうちで漏洩のある評価対象バルブが占める個数割合をバルブに係る不良率Kvとして演算する演算手段S2を構成する。
そしてまた、診断用コンピュータシステム11におけるコンピュータ部11cは、演算手段S2の演算結果に基づき、バルブに係る流体漏洩損失総量Qsの類推値とバルブに係る不良率Kvとを示す内容の評価用データDを作成するデータ作成手段S3を構成し、さらに、診断用コンピュータシステム11におけるプリンタ11dやディスプイ11eは、データ作成手段S3が作成した評価用データDを人為的な読み取りが可能な状態に出力(表示)する出力手段S4を構成する。
〔別実施形態〕
次に本発明の別実施形態を列記する。
集計システム11(診断用コンピュータシステム)に対する漏洩診断器12からの診断結果の入力については、漏洩診断器12を有線式や無線式で集計システム11に対し直接的に接続して入力する方式に限らず、可搬式の記憶媒体を介して入力する方式や、インターネットあるいは電話回線網などを介して入力する方式を採用してもよい。
また、前述の実施形態では、漏洩診断器12の側で演算した流体損失量qs,qp,qnを診断結果として集計システム11に入力する例を示したが、漏洩診断器12からは診断結果として種々の検出値のみを集計システム11に入力し、その入力検出値に基づき集計システム11の側で各漏洩点についての流体損失量qs,qp,qnを演算する方式を採用してもよい。
また、前述の実施形態では、流体種別の評価量比情報RV(ないし個数比情報)の一部をなすバルブ数Va(代表配管部分3aにおけるバルブ数)を漏洩診断器12以外から集計システム11に入力する例を示したが、バルブについての流体漏洩診断において漏洩診断器12がこのバルブ数Vaを把握し得るような診断形態を採る場合には、このバルブ数Vaを漏洩診断器12から集計システム11に入力する方式を採用するのが望ましい。
前述の実施形態では、流体種別の流体漏洩損失総量Qs,Qp,Qnを求める集計処理とともに、バルブに係る流体漏洩損失総量Qs及び不良率Kvを求める集計処理を示したが、このバルブに係る集計処理と同様の集計処理(すなわち、第3,第4,第8、第9特徴構成の一実施形態)として、継手部に係る流体漏洩損失総量及び不良率を求める集計処理や、バルブ及び継手部に係る流体漏洩損失総量及び不良率を求める集計処理を行うようにしてもよい。
すなわち、継手部に係る流体漏洩損失総量及び不良率を求める集計処理では、継手部からの漏洩による流体損失量を評価対象配管系における全評価対象継手部について集計した量である継手部に係る流体漏洩損失総量を演算手段により演算するとともに、評価対象配管系における全評価対象継手部のうちで漏洩のある評価対象継手部が占める個数割合を継手部に係る不良率として演算手段により演算する。
また、バルブ及び継手部に係る流体漏洩損失総量及び不良率を求める集計処理では、バルブ及び継手部からの漏洩による流体損失量を評価対象配管系における全評価対象バルブ及び全評価対象継手部について集計した量であるバルブ及び継手部に係る流体漏洩損失総量を演算手段により演算するとともに、評価対象配管系における全評価対象バルブ及び全評価対象継手部のうちで漏洩のある評価対象バルブ及び漏洩のある評価対象継手部が占める個数割合をバルブ及び継手部に係る不良率として演算手段により演算する。
前述の実施形態では(図12参照)、流体種の異なる複数の配管系3,5,6からなる評価対象配管系のうちの一部の代表診断部分3a,5a,6aについて漏洩診断器12により実施した流体漏洩診断の診断結果、及び、評価対象配管系3,5,6の全体と代表診断部分3a,5a,6aとについての流体種別の評価量比情報RVに基づき、流体種別の流体漏洩損失総量Qs,Qp,Qnの類推値を演算する例を示したが、これに代え(同図12参照)、流体種の異なる複数の配管系3,5,6からなる評価対象配管系について漏洩診断器12により実施した流体漏洩診断の診断結果に基づき、流体種別の流体漏洩損失総量Qs,Qp,Qnを非類推的に演算するようにしてもよい。
また同様に、前述の実施形態では、評価対象配管系3における評価対象バルブ(又は評価対象継手部)のうちの一部の複数バルブ(又は一部の複数継手部)について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果、及び、評価対象配管系における全評価対象バルブ(又は全評価対象継手部)と流体漏洩診断を実施した一部の複数バルブ(又は一部の複数継手部)とについての個数比情報RVに基づき、バルブ(又は継手部)に係る流体漏洩損失総量Qsの類推値と不良率Kvを演算する例を示したが、これに代え(同図13参照)、評価対象配管系3における評価対象バルブ又は評価対象継手部について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果に基づき、バルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量Qsを非類推的に演算するとともに不良率Kvを演算するようにしてもよい。
漏洩診断器12からの診断結果入力とは別に集計システム11に入力する流体種別の評価量比情報RV,RX,RYは、漏洩診断器12からの入力診断結果なども参考にしながら集計システム11が評価対象配管系3,5,6の全体と代表診断部分3a,5a,6aとの評価量(バルブ数や配管量など)の比(具体的には、評価対象配管系をなす流体種の異なる複数配管系3,5,6の夫々についての全体と代表配管部分3a,5a,6aとの評価量比)を把握し得るものであれば、どのような内容の情報であってもよい。
また同様に、漏洩診断器12からの診断結果入力とは別に集計システム11に入力する個数比情報RVも、漏洩診断器12からの入力診断結果なども参考にしながら集計システム11が、評価対象配管系3における全評価対象バルブと流体漏洩診断を実施した一部の複数バルブとについての個数比、又は、評価対象配管系3における全評価対象継手部と流体漏洩診断を実施した一部の複数継手部とについての個数比を把握し得るものであれば、どのような内容の情報であってもよい。
前述の実施形態では、流体種の異なる複数の配管系3,5,6夫々のうち共通の代表区域1aに存在する配管系部分3a,5a,6aを代表診断部分(すなわち、漏洩診断器12による漏洩診断を実施する部分)としたが、これに限らず、流体種の異なる複数の配管系3,5,6の夫々について、いずれの部分を漏洩診断器12による診断の対象部分とするかは状況に応じて適宜決定すればよい。
評価用データDの内容表示形態(人為的読み取りが可能な状態での内容表示形態)は前述の実施形態で示した如き形態に限られるものではなく、種々の変更が可能である。
化学プラントなど各種配管系を有する種々の分野の設備の診断に利用できる。
設備の全体構成を模式的に示す図 トラップ診断器及びその使用形態を示す図 漏洩診断器及びその使用形態を示す図 診断用コンピュータシステムのブロック図 診断用コンピュータシステムの演算処理内容を示す図 評価用データを示す図 評価用データを示す図 評価用データを示す図 評価用データを示す図 評価用データを示す図 評価用データを示す図 集計システムのブロック図 集計システムのブロック図
符号の説明
3 評価対象配管系
3,5,6 流体種の異なる複数の配管系,評価対象配管系
3a 代表診断部分
5a 代表診断部分
6a 代表診断部分
11 集計システム(診断用コンピュータシステム)
12 漏洩診断器
D 評価用データ
Kv バルブに係る不良率
Qs 流体種別の流体漏洩損失総量,バルブに係る流体漏洩損失総量
Qp 流体種別の流体漏洩損失総量
Qn 流体種別の流体漏洩損失総量
RV 流体種別の評価量比情報,個数比情報
RX 流体種別の評価量比情報
RY 流体種別の評価量比情報
S1 入力手段
S2 演算手段
S3 データ作成手段

Claims (10)

  1. 入力手段と演算手段とデータ作成手段とを備える設備診断用集計システムの動作方法であって、
    前記入力手段が、流体種の異なる複数の配管系からなる評価対象配管系について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を受ける入力ステップと、
    前記演算手段が、前記入力手段に入力された診断結果に基づき、漏洩による流体損失量を評価対象配管系の全体について流体種別に集計した量である流体種別の流体漏洩損失総量を演算する演算ステップと、
    前記データ作成手段が、前記演算手段の演算結果に基づき、流体種別の流体漏洩損失総量を並列的又は対比的に示す内容の評価用データを作成するデータ作成ステップとを含む設備診断用集計システムの動作方法。
  2. 入力手段と演算手段とデータ作成手段とを備える設備診断用集計システムの動作方法であって、
    前記入力手段が、流体種の異なる複数の配管系からなる評価対象配管系のうちの一部の代表診断部分について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を受けるとともに、評価対象配管系の全体と前記代表診断部分とについての流体種別の評価量比の情報の入力を受ける入力ステップと、
    前記演算手段が、前記入力手段に入力された診断結果及び流体種別の評価量比情報に基づき、漏洩による流体損失量を評価対象配管系の全体について流体種別に集計した量である流体種別の流体漏洩損失総量の類推値を演算する演算ステップと、
    前記データ作成手段が、前記演算手段の演算結果に基づき、流体種別の流体漏洩損失総量の類推値を並列的又は対比的に示す内容の評価用データを作成するデータ作成ステップとを含む設備診断用集計システムの動作方法。
  3. 入力手段と演算手段とデータ作成手段とを備える設備診断用集計システムの動作方法であって、
    前記入力手段が、評価対象配管系における複数の評価対象バルブ又は複数の評価対象継手部について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を受ける入力ステップと、
    前記演算手段が、前記入力手段に入力された診断結果に基づき、漏洩による流体損失量を評価対象配管系における全評価対象バルブ又は全評価対象継手部について集計した量であるバルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量を演算するとともに、評価対象配管系における全評価対象バルブ又は全評価対象継手部のうちで漏洩のある評価対象バルブ又は漏洩のある評価対象継手部が占める個数割合をバルブ又は継手部に係る不良率として演算する演算ステップと、
    前記データ作成手段が、前記演算手段の演算結果に基づき、バルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量とバルブ又は継手部に係る不良率とを示す内容の評価用データを作成するデータ作成ステップとを含む設備診断用集計システムの動作方法。
  4. 入力手段と演算手段とデータ作成手段とを備える設備診断用集計システムの動作方法であって、
    前記入力手段が、評価対象配管系における評価対象バルブのうちの一部の複数バルブ又は評価対象配管系における評価対象継手部のうちの一部の複数継手部について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を受けるとともに、評価対象配管系における全評価対象バルブと流体漏洩診断を実施した前記一部の複数バルブとについての個数比の情報、又は、評価対象配管系における全評価対象継手部と流体漏洩診断を実施した前記一部の複数継手部とについての個数比の情報の入力を受ける入力ステップと、
    前記演算手段が、前記入力手段に入力された診断結果及び個数比情報に基づき、漏洩による流体損失量を評価対象配管系における全評価対象バルブ又は全評価対象継手部について集計した量であるバルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量の類推値を演算するとともに、評価対象配管系における全評価対象バルブ又は全評価対象継手部のうちで漏洩のある評価対象バルブ又は漏洩のある評価対象継手部が占める個数割合をバルブ又は継手部に係る不良率として演算する演算ステップと、
    前記データ作成手段が、前記演算手段の演算結果に基づき、バルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量の類推値とバルブ又は継手部に係る不良率とを示す内容の評価用データを作成するデータ作成ステップとを含む設備診断用集計システムの動作方法。
  5. 流体種の異なる複数の配管系からなる評価対象配管系について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を前記漏洩診断器から受ける入力手段と、
    前記入力手段に入力された診断結果に基づき、漏洩による流体損失量を評価対象配管系の全体について流体種別に集計した量である流体種別の流体漏洩損失総量を演算する演算手段とを備える設備診断用集計システム。
  6. 流体種の異なる複数の配管系からなる評価対象配管系のうちの一部の代表診断部分について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を前記漏洩診断器から受けるとともに、評価対象配管系の全体と前記代表診断部分とについての流体種別の評価量比の情報の入力を受ける入力手段と、
    前記入力手段に入力された診断結果及び流体種別の評価量比情報に基づき、漏洩による流体損失量を評価対象配管系の全体について流体種別に集計した量である流体種別の流体漏洩損失総量の類推値を演算する演算手段とを備える設備診断用集計システム。
  7. 前記演算手段の演算結果に基づき、流体種別の流体漏洩損失総量又はそれらの類推値を並列的又は対比的に示す内容の評価用データを作成するデータ作成手段を備える請求項5又は6記載の設備診断用集計システム。
  8. 評価対象配管系における複数の評価対象バルブ又は複数の評価対象継手部について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を前記漏洩診断器から受ける入力手段と、
    前記入力手段に入力された診断結果に基づき、漏洩による流体損失量を評価対象配管系における全評価対象バルブ又は全評価対象継手部について集計した量であるバルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量を演算するとともに、評価対象配管系における全評価対象バルブ又は全評価対象継手部のうちで漏洩のある評価対象バルブ又は漏洩のある評価対象継手部が占める個数割合をバルブ又は継手部に係る不良率として演算する演算手段とを備える設備診断用集計システム。
  9. 評価対象配管系における評価対象バルブのうちの一部の複数バルブ又は評価対象配管系における評価対象継手部のうちの一部の複数継手部について漏洩診断器により実施した流体漏洩診断の診断結果の入力を前記漏洩診断器から受けるとともに、評価対象配管系における全評価対象バルブと流体漏洩診断を実施した前記一部の複数バルブとについての個数比の情報、又は、評価対象配管系における全評価対象継手部と流体漏洩診断を実施した前記一部の複数継手部とについての個数比の情報の入力を受ける入力手段と、
    前記入力手段に入力された診断結果及び個数比情報に基づき、漏洩による流体損失量を評価対象配管系における全評価対象バルブ又は全評価対象継手部について集計した量であるバルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量の類推値を演算するとともに、評価対象配管系における全評価対象バルブ又は全評価対象継手部のうちで漏洩のある評価対象バルブ又は漏洩のある評価対象継手部が占める個数割合をバルブ又は継手部に係る不良率として演算する演算手段とを備える設備診断用集計システム。
  10. 前記演算手段の演算結果に基づき、バルブ又は継手部に係る流体漏洩損失総量又はその類推値とバルブ又は継手部に係る不良率とを示す内容の評価用データを作成するデータ作成手段を備える請求項8又は9記載の設備診断用集計システム。
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