JP2009192328A - 配水情報解析装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】配水管理システムにおいて、配水に関する流量や圧力のデータを使用して、有効率向上を目的とする漏水診断に関する情報を提供できる配水情報解析装置を提供することにある。
【解決手段】上水道施設の配水管理システムに適用し、配水管理システムにより収集・蓄積されるプロセスデータ(夜間最小流量、圧力、流量など)を利用して、漏水診断に関する演算式を構築して圧力と漏水量との関係を示す情報を生成する演算部25を有する配水情報解析装置である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、上水道施設の配水管理システムに適用する配水情報解析装置に関し、特に配水管路網の漏水診断機能を実現する配水情報解析装置に関する。
上水道施設では、浄水を需要家まで配水するための配水管路施設が相当の割合を占めている。配水管は、耐久年数が約40〜45年程度であると予測されており、埋設年数の更新時期に合わせて更新されることになる。
配水管の更新では、単に埋設年数の古い管から更新するだけでなく、いわゆる有効率(または有収率)の向上を目的とした効率的な更新が注目されている。ここで、有効率とは、配水池からの総配水量に対して有効に使用された水量(有効水量)の割合を意味する。即ち、「有効率=有効水量/総配水量」である。また、有収率とは、有効水量のうち、水道料金の収入となった水量(有収水量)の割合を意味する。即ち、「有収率=有収水量/総配水量」である。
有効率(有収率)の向上には、配水管からの漏水を防止するための対策が必要不可欠であり、この対策として漏水を診断するための配水情報が重要である。漏水防止による有効率向上は、水循環系への負荷を低減するだけではなく、浄水と送配水段階のコスト削減効果もある。
漏水の監視又は検出に関する先行技術としては、漏水監視機能付き水道メータ蓋および水道メータに関する提案がある(例えば、特許文献1を参照)。また、水道料金の検針作業と漏水点検を同時に行う漏水検出システムに関する提案もある(例えば、特許文献2を参照)。
特開2004−191139号公報 特開2001−311676号公報
近年では、配水管路施設は、配水管路網を複数の配水ブロック(所定範囲の配水管路網)に分割し、各配水ブロックの配水運転状態を監視する配水管理システムを有する。配水管理システムは、配水に関する流量や圧力のデータを収集し、異常検知や状態監視などを実行している。しかしながら、配水管理システムは、漏水防止機能により有効率向上を目的とする管理処理を行なう機能は備えていない。
ところで、一般的に、配水管路網内の地下漏水に関しては、現場調査員が定期的に漏水調査(一次調査)を実施し、この調査の結果に基づいて漏水可能性が高い箇所を特定し、その後重点的にその箇所での詳細な漏水箇所特定(二次調査)を行なう。一次調査の段階では定期的に巡回しているだけで、どの配水ブロックを重点的に行うべきかについては考慮されていないのが現状である。
このような現状を改善するためには、配水に関する流量や圧力のデータを収集している配水管理システムにおいて、有効率向上を目的とする漏水診断に関する情報を提供できることが望ましい。
そこで、本発明の目的は、特に配水管理システムにおいて、配水に関する流量や圧力のデータを使用して、有効率向上を目的とする漏水診断に関する情報を提供できる配水情報解析装置を提供することにある。
本発明の観点は、上水道施設の配水管理システムに適用し、配水管理システムにより収集・蓄積されるプロセスデータ(夜間最小流量、圧力、流量など)を利用して、漏水診断に関するデータ分析を実行して、有効率向上の対策に必要な情報を提供する配水情報解析装置である。
本発明の観点に従った配水情報解析装置は、浄水を供給するための配水管路網を複数の配水ブロックに分割して管理する配水管理システムに適用し、当該各配水ブロック毎の配水情報を解析する配水情報装置であって、前記各配水ブロックに流入される浄水の流量を計測する流量計測手段と、前記各配水ブロックの配水による圧力を計測する圧力計測手段と、前記流量計測手段から出力される流量データに基づいて前記各配水ブロックの夜間最小流量を算出する最小流量算出手段と、前記最小流量算出手段により算出された夜間最小流量に基づいて前記各配水ブロックの漏水量を算出する漏水量算出手段と、前記圧力計測手段により計測された圧力値及び前記漏水量算出手段により算出された漏水量を使用して、圧力と漏水量との関係を示す演算式を構築する演算手段とを備えた構成である。
本発明によれば、配水管理システムにおいて、配水に関する流量や圧力のデータを使用して、有効率向上を目的とする漏水診断に関する情報を提供できる配水情報解析装置を提供することができる。
以下図面を参照して、本発明の各実施形態を説明する。
図2は、各実施形態に関する浄水を需要家に配水するための配水プロセス及び配水管理システムの概略を説明するための図である。
図2に示すように、配水池50から配水管路網を通じて浄水を需要家に配水する配水プロセスにおいて、配水管路網は複数の配水ブロック31〜33に分割されて管理される。配水管理システムは、配水池50の出口や、各配水ブロック31〜33の入口に配置された流量計40A〜40Dを使用して、各配水ブロック31〜33への浄水の流入量を監視する。また、配水管理システムは、各配水ブロック31〜33に配置された圧力計41A〜41Cを使用して、各配水ブロック31〜33内の配水圧力(単に圧力と表記する)を監視する。配水管理システムは、後述するように、流量計40A〜40Dにより計測された流入量および圧力計41A〜41Cにより計測された圧力の各計測データを収集し、例えば1分周期で記憶装置に蓄積する。
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態に関する配水情報解析装置の構成を示すブロック図である。
配水情報解析装置は大別して、図1に示すように、データ管理端末10と装置本体20とからなる。データ管理端末10は、キーボードやディスプレイなどの入出力装置を含むコンピュータ11及び記憶装置からなるデータベース12からなり、前述の配水管理システムにより収集されたプラントデータPDを入力してデータベース12に蓄積する。プラントデータPDには、前述した各配水ブロック31〜33毎の流入量および圧力の各計測データが含まれている。
装置本体20は、コンピュータシステム(ハードウェア及びソフトウェア)から構成されており、圧力データ収集部21、夜間最小流量収集部22、漏水量推定部23、データベース24、及び圧力−漏水量演算部(以下単に演算部と表記する)25を含む。
圧力データ収集部21は、データ管理端末10のデータベース12から、分単位の圧力データ100を配水ブロック31〜33毎に収集する。夜間最小流量収集部22は、データ管理端末10のデータベース12から、分単位の流量データ110を配水ブロック31〜33毎に収集する。
夜間最小流量収集部22は、分単位の流量データ110に基づいて、1日で最も流入流量が少ない時間を抽出し、その時の流入流量を夜間最小流量として選定する。一方、圧力データ収集部21は、夜間最小流量時の圧力データ120を出力する。
さらに、漏水量推定部23は、夜間最小流量収集部22から取得する夜間最小流量150に基づいて、当該夜間最小流量が漏水量として見做すべきかを判定し、漏水量推定値130を出力する。漏水量推定部23は、データベース24を参照して、水使用に関する情報を使用して、漏水量を配水ブロック31〜33毎に推定する。データベース24には、予め水使用に関する情報として、料金水量、分水量、メータ不感水量、局事業用水量、調定減額水量などの情報が蓄積されている。
演算部25は、後述するように、圧力データ収集部21から出力される夜間最小流量時の圧力データ120、及び漏水量推定部23から出力される漏水量推定値130を使用して、圧力と漏水量との関係を示す関係式(演算式)を構築して、当該関係式に関する情報170をデータ管理端末10に出力する。
以下、図1以外に、図3から図5を参照して、本実施形態の作用効果を説明する。
夜間最小流量収集部22は、分単位の流量データ110に基づいて、1日で最も流入流量が少ない時間を抽出し、その時の流入流量を夜間最小流量として設定した夜間最小流量データ140を出力する。データ管理端末10は、夜間最小流量収集部22から出力される夜間最小流量データ140及び圧力データを使用して、ある周期で蓄積されている配水ブロック毎の流入流量及び圧力データから最も流量が少ない時間帯のデータのみを抽出し、図3に示すようなデータを生成する。
圧力データ収集部21は、夜間最小流量収集部22から出力される夜間最小流量データ140を使用して、夜間最小流量として選定した時間帯の圧力値またはある期間で平均した値(例えば1時間平均値)を、分単位の圧力データ100から抽出して、夜間最小流量時の圧力データ120として出力する。
漏水量推定部23は、夜間最小流量収集部22から取得する分単位の夜間最小流量150及びデータベース24の水使用に関する情報を使用して、当該夜間最小流量が漏水量として見做すべきかを判定し、漏水量推定値130を出力する。ここで、例えば、蓄積されているデータが時単位であった場合、夜間最小流量と漏水量とが等しいと考えるのは困難であるが、分単位あるいは秒単位でデータを蓄積していれば、夜間最小流量と漏水量は限りなく等しいと考えることができる。また、対象とする配水ブロックの規模が大きい場合には、空き時間を捉えることが困難であるため、一定の使用量を想定して「夜間最小流量=漏水量+夜間使用量」と定義し、過去の有収率といったデータから夜間使用量を推定しておき、その値に基づいて漏水量を仮定することも可能である。
具体的には、漏水量推定部23は、図4に示すようなデータベース24の水使用に関する情報を使用して、例えば2ヶ月に1回、漏水量を計算し、その値から夜間使用量を推定することが可能となるため、夜間最小流量150から漏水量130を推定することができる。
次に、演算部25は、夜間最小流量時の圧力データ120及び漏水量推定値130を使用して、圧力と漏水量との関係を示す関係式(モデル)を構築する。各配水ブロック31〜33内の圧力と漏水量との間には、下記式(1)に示すような関係があることが、実験的に確認されている(書籍「配水管網の解析と設計」 高桑哲男著 森北出版 1978年を参照)。
L=C(E−G)…(1)
但し、Lは漏水量[m/s]であり、Cは配水支管および給水管の延長や漏水孔の形状、面積に依存する係数であり、Eは管網節点のエネルギー位[m]であり、Gは管路中心高さ[m]であり、aは実験乗数で、例えば1.15である。
ここで、Gは圧力計の設置場所に相当し、「E−G」は圧力計41A〜41Cの計測値に相当する。
演算部25は、前記式(1)に示す関係式及びパラメータCを示す情報170をデータ管理端末10に出力する。データ管理端末10では、演算部25から出力される情報170に基づいて、各配水ブロック31〜33毎の漏水診断を行なうことができる。本実施形態では、データ管理端末10は、演算部25から出力される情報170の中で、特にパラメータCに基づいた漏水診断を実行する。
演算部25は、図3に示すデータを使用して、最小二乗法などの手法によりパラメータCを決定する。このパラメータCは、各配水ブロック31〜33における漏水特性を表す指標に相当する。前記式(1)から、配水ブロック内の同じ管路網であっても、圧力(E−G)が増加すれば漏水量(L)も増加する。このため、圧力の影響を除いたパラメータCの値で、配水ブロック内の漏水に関する特性を把握することが可能となる。即ち、データ管理端末10では、演算部25から出力される情報170に含まれるパラメータCに基づいて、各配水ブロック31〜33毎の漏水状態を評価することができる。
図5は、配水ブロック内の夜間最小流量と圧力の関係を示す特性図である。図5に示すように、ある配水ブロックでは、ある時期から減圧弁の開放が行われ配水圧力520が増加したため、夜間最小流量500は増加傾向(530)を示している。しかし、前記式(1)の漏水量Lに夜間最小流量を代入して計算により求めたパラメータC(510)の傾向を見ると、減少傾向(540)にあることがわかる。即ち、圧力増加後、夜間最小流量は増加しているが、パラメータCは減少している。
従って、本実施形態の漏水診断において、配水ブロック内の夜間最小流量だけでなく、その時の圧力状態を考慮可能なパラメータCを導入することにより、例えば夜間最小流量が増加しているものの、配水ブロック内の漏水箇所または漏水規模は減少しているという診断結果を得ることができる。
[第2の実施形態]
図6は、第2の実施形態に関する配水情報解析装置の構成を示すブロック図である。なお、前述の図1に示す配水情報解析装置と同一構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態の配水情報解析装置は、演算部25から出力される情報170に基づいて、管路更新工事の評価を行なう管路更新工事評価部26を有する。管路更新工事とは、配水ブロック31〜33毎の漏水抑制を目的とした管路更新の工事を意味する。
管路更新工事評価部26は、予め過去の管路更新工事の履歴情報が蓄積されたデータベース27を参照して、現時点での情報170に含まれるパラメータCに基づいて当該工事の評価、具体的には管路更新工事の漏水削減効果を統計的に分析する。管路更新工事評価部26は、評価結果(分析結果)を示す情報180をデータ管理端末10に出力する。
具体的には、管路更新工事評価部26は、データベース27を参照してパラメータCが減少した工事の内容を確認することにより、どのような工事が漏水対策として効果的かを把握して同様の工事を進めるか否かなどの判断に必要な評価結果180を出力する。ここで、工事の内容とは、例えば管路のどの管種を、どの管種に更新したか等を示す情報であり、データベース27に蓄積されている。
データ管理端末10では、どこの漏水が配水ブロック全体の有効率に支配的に影響していたかを把握して漏水調査の重点地域を設定するなど、評価結果を示す情報180を漏水防止計画へのデータ活用として利用することができる。具体例として、管路の管種として、例えば鋳鉄管をステンレス管に交換する工事を行った場合に、その工事の漏水削減効果が大きいことが分かる。
一方、管路更新工事評価部26は、データベース27を参照してパラメータCの値が増加したときに、そのタイミングでどのようなイベント(工事など)があったのかをリストとして出力することにより、配水ブロック内での漏水量が増加した原因を把握することができる評価結果180を出力する。換言すれば、管路更新工事評価部26は、パラメータCが増加したときに、漏水状態が悪化した要因を示す情報を評価結果180として出力する。
また、データ管理端末10では、配水ブロック31〜33毎にパラメータCを比較した結果に基づいて、相対的に工事の漏水削減効果が大きい配水ブロックと小さい配水ブロックを分類することができる。
[第3の実施形態]
図7は、第3の実施形態に関する配水情報解析装置の構成を示すブロック図である。なお、前述の図1に示す配水情報解析装置と同一構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態の配水情報解析装置は、有効率推定部28、圧力制御導入評価部29及びQ−Hカーブ演算部30を有する。有効率推定部28は、演算部25から出力される情報170に基づいて有効率を推定する。圧力制御導入評価部29は、有効率推定部28から出力される推定有効率(情報)210に基づいて、圧力制御の導入効果(漏水効果の情報)220を評価する。Q−Hカーブ演算部30は、データ管理端末10のデータベース12から収集する流量及び圧力の計測値を含むデータ200に基づいて、後述するQ−Hカーブ情報230を算出して、有効率推定部28に出力する。ここで、有効率推定部28、圧力制御導入評価部29及びQ−Hカーブ演算部30はそれぞれ、配水ブロック31〜33毎の情報210,220をデータ管理端末10に出力する。
以下、有効率推定部28、圧力制御導入評価部29及びQ−Hカーブ演算部30を主とする作用効果を説明する。
まず、配水ブロックの流量と配水ブロック内の圧力との関係は、ヘーゼンウィリアムズ式に、下記式(2)に示すように、α、Rを導入した関係式として表現することができる。
ここで、ヘーゼンウィリアムズ式とは、1本の管路の損失水量(漏水量に相当)を計算するための式であり、仮想管路総延長L、流量計の指示値Q、流速計数C、及び管路口径Dをパラメータとする演算式である。さらに、管路網は1本の管路ではないため、同じ流量でも損失水量が大きくなる場合があり、見かけ上の流量を増やすための流量補正係数αを最小2乗法を用いて求めたパラメータとして追加したヘーゼンウィリアムズ近似式を展開できる。即ち、このヘーゼンウィリアムズ近似式により、管路網の流量と圧力を1本の仮想的な管路で近似することが可能となる。この場合、減圧がある管路では、仮想的に流量を増大させないと損失水量を表現できないため、流量補正係数αを設けている。
このようなヘーゼンウィリアムズ近似式を応用した関係式(2)は、下記の通りである。
−H=RQα…(2)
但し、Hは配水ブロックの入口側圧力[m]であり、Hは「圧力計指示値+圧力計設置標高[m]」であり、Qは流量計指示値[m/s]であり、Rは管路抵抗パラメータであり、αは流量補正係数に相当する流量乗数パラメータである。
Q−Hカーブ演算部30は、データ管理端末10のデータベース12から収集したデータ200に含まれる圧力と流量の計測値H,Qを前記関係式(2)に代入し、最小二乗法を用いてα、R、Hを求めて、求めた値から近似式を決定する。以下、関係式(2)をQ−Hカーブ(情報230)と呼ぶ。
図8は、Q−Hカーブ(情報230)と圧力−流量の関係(情報170)とを重ね合わせた特性を示す図である。図8において、符号810はQ−Hカーブ(関係式(2)で示す情報230)であり、符号820は圧力−流量の関係(関係式(1)で示す情報170)である。符号800は、圧力と流量の計測値である生データを意味する。
有効率推定部28は、Q−Hカーブ(情報230)に基づいて、現在の流量から圧力の推定値を算出する。また、有効率推定部28は、情報170の関係式(1)に基づいて、圧力と漏水量との関係から漏水率を推定する。従って、有効率推定部28は、ある配水ブロックにおける流量で運転している状態における漏水量推定値を算出することで、その運転点での有効率を推定する。即ち、有効率推定部28は、図8の符号830に示すように、推定有効率210を算出して出力する。
データ管理端末10では、有効率推定部28により算出された推定有効率210に基づいて、漏水量削減の観点から日々の水運用を行なうことが可能となる。一般的に、配水ブロックに流入される流量は、需要家の生活パターンに影響されるため、コントロールすることは困難である。このため、従来では、例えば2ヶ月に1回程度の周期で、有効率を確認できるだけである。これに対して、本実施形態の有効率推定部28により、推定有効率として求めることができるため、1日単位でも有効率を確認できることになる。
さらに、圧力制御導入評価部29は、有効率推定部28により算出された推定有効率210に基づいて、圧力制御の導入効果(漏水削減効果の情報)220を評価してデータ管理端末10に出力する。ある配水ブロックにおいて、他の配水ブロックと比較して、図8に示すQ−Hカーブ810が極端に右下がりの曲線で、かつ、圧力―漏水量曲線820が極端に右上がりの場合は、圧力制御を行うことで漏水量を減少させる効果が大きいことが分かる。即ち、有効率向上の観点では、圧力制御を導入した場合の導入効果を予め見積もることが可能となる。従って、データ管理端末10では、圧力制御導入評価部29からの圧力制御の導入効果220から、圧力制御を行うことで漏水量の減少を図ることが可能となる。
なお、各実施形態の変形例として、配水ブロック更新部を有する配水情報解析装置でもよい。配水ブロック更新部は、ある時期に配水ブロックを変更する場合に、管内の仕切り弁を操作した記録を入力することにより、配水ブロック流入箇所から管路網をたどって閉じられた範囲を新たな配水ブロックとして自動更新する。
以上のように各実施形態の配水情報解析装置によれば、夜間最小流量のみで配水ブロック毎の漏水量を診断するのではなく、前述のパラメータCを導入することにより、圧力が影響する漏水と管路状態が影響する漏水とを区別して、配水ブロック毎の漏水量の診断を行なうことができる。さらに、管路更新工事の効果や、推定有効率に基づいて、日々の配水施設の運転を改善することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施形態に関する配水情報解析装置の構成を説明するためのブロック図。 第1から第3の実施形態に関する配水プロセス及び配水管理システムの概略を説明するための図。 第1の実施形態に関する夜間最小流量と圧力との関係を示すデータの一例を示す図。 第1の実施形態に関する水使用に関する情報の一例を示す図。 第1の実施形態に関する夜間最小流量と圧力の関係を示す特性図。 第2の実施形態に関する配水情報解析装置の構成を示すブロック図。 第3の実施形態に関する配水情報解析装置の構成を示すブロック図。 第3の実施形態に関するQ−Hカーブと圧力−漏水量との関係を示す特性図。
符号の説明
10…データ管理端末、11…コンピュータ、12,24,27…データベース、
20…装置本体、21…圧力データ収集部、22…夜間最小流量収集部、
23…漏水量推定部、25…圧力−漏水量演算部、26…管路更新工事評価部、
28…効率推定部、29…圧力制御導入評価部、30…Q−Hカーブ演算部、
31〜33…配水ブロック、40A〜40D…流量計、41A〜41C…圧力計、
50…配水池。

Claims (13)

  1. 浄水を供給するための配水管路網を複数の配水ブロックに分割して管理する配水管理システムに適用し、当該各配水ブロック毎の配水情報を解析する配水情報解析装置であって、
    前記各配水ブロックに流入される浄水の流量を計測する流量計測手段と、
    前記各配水ブロックの配水による圧力を計測する圧力計測手段と、
    前記流量計測手段から出力される流量データに基づいて、前記各配水ブロックの夜間最小流量を算出する最小流量算出手段と、
    前記最小流量算出手段により算出された夜間最小流量に基づいて、前記各配水ブロックの漏水量を算出する漏水量算出手段と、
    前記圧力計測手段により計測された圧力値及び前記漏水量算出手段により算出された漏水量を使用して、圧力と漏水量との関係を示す情報を生成する演算手段と
    を具備したことを特徴とする配水情報解析装置。
  2. 前記演算手段は、
    前記各配水ブロックの漏水特性を示す指標となる係数であるパラメータと前記圧力に基づいて前記漏水量を算出する演算式を構築し、
    前記演算式により算出される前記パラメータを含む前記圧力と漏水量との関係を示す情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の配水情報解析装置。
  3. 前記漏水量算出手段は、
    前記夜間最小流量が前記漏水量と夜間使用量の和であると想定し、前記各配水ブロックの前記夜間使用量を推定することで、前記夜間最小流量に基づいて前記各配水ブロックの前記漏水量を推定する演算を実行することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずか1項に記載の配水情報解析装置。
  4. 前記演算手段から出力される情報に基づいて、前記各配水ブロックの漏水診断処理を実行する手段を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の配水情報解析装置。
  5. 前記演算手段から出力される情報に含まれるパラメータに基づいて、前記各配水ブロック毎の漏水状態を評価する手段を有することを特徴とする請求項2に記載の配水情報解析装置。
  6. 前記各配水ブロック内の管路を更新する管路更新工事の履歴情報を蓄積したデータベース手段と、
    前記履歴情報に基づいて、前記演算手段から出力される情報を利用して、前記管路更新工事の漏水削減効果を評価する管路更新工事評価手段を有することを特徴とする請求項1に記載の配水情報解析装置。
  7. 前記演算手段は、前記各配水ブロックの漏水特性を示す指標となる係数であるパラメータを含む前記圧力と漏水量との関係を示す情報を生成し、
    前記管路更新工事評価手段は、前記履歴情報に基づいて、前記パラメータが減少したときに漏水削減効果の高い管路更新工事の内容を示す情報を評価結果として出力することを特徴とする請求項6に記載の配水情報解析装置。
  8. 前記管路更新工事評価手段は、前記履歴情報に基づいて、前記パラメータが増加したときに漏水状態が悪化した要因を示す情報を評価結果として出力することを特徴とする請求項7に記載の配水情報解析装置。
  9. 前記演算手段から出力される情報に基づいて、管路更新工事による漏水削減効果を配水ブロック毎に評価し、漏水削減効果が大きい配水ブロックと漏水削減効果の小さい配水ブロックとを分類する手段を有することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の配水情報解析装置。
  10. 前記各配水ブロック内での管路抵抗パラメータR及び流量乗数パラメータαを使用して、前記圧力計測手段により計測された圧力値H及び前記流量計測手段により計測された流量Qの関係を示すQ−Hカーブ情報を算出するQ−Hカーブ演算手段と、
    前記演算手段により生成された圧力と漏水量との関係を示す情報と前記Q−Hカーブ情報とを重ね合わせて、前記各配水ブロック内の現在の流入流量から有効率を推定する有効率推定手段と
    を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の配水情報解析装置。
  11. 前記各配水ブロック間において、前記Q−Hカーブ情報及び前記圧力と漏水量との関係を示す情報の比較結果に基づいて、圧力制御を導入した場合の漏水削減効果を示す評価を行なう圧力制御導入効果評価手段を有することを特徴とする請求項10に記載の配水情報解析装置。
  12. 前記配水ブロックを変更する場合に、前記配水ブロックの流入箇所から管路網をたどって閉じられる範囲内を自動的に新たな配水ブロックとして更新する配水ブロック更新手段を有することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の配水情報解析装置。
  13. 浄水を供給するための配水管路網を複数の配水ブロックに分割して管理する配水管理システムに適用し、当該各配水ブロック毎の配水情報を解析する配水情報生成方法であって、
    前記各配水ブロックに流入される浄水の流量を計測する処理と、
    前記各配水ブロックの配水による圧力を計測する処理と、
    前記流量計測手段から出力される流量データに基づいて、前記各配水ブロックの夜間最小流量を算出する処理と、
    前記最小流量算出手段により算出された夜間最小流量に基づいて、前記各配水ブロックの漏水量を算出する処理と、
    前記圧力計測手段により計測された圧力値及び前記漏水量算出手段により算出された漏水量を使用して、圧力と漏水量との関係を示す情報を生成する処理と
    を有する手順を実行することを特徴とする配水情報生成方法。
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