JP3720961B2

JP3720961B2 - Steel plate for welding cans with excellent weldability, corrosion resistance, and adhesion

Info

Publication number: JP3720961B2
Application number: JP27777697A
Authority: JP
Inventors: 茂平野; 伸一山口; 博一横矢
Original assignee: Nippon Steel Corp
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 1997-10-09
Filing date: 1997-10-09
Publication date: 2005-11-30
Anticipated expiration: 2017-10-09
Also published as: JPH11117085A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は製缶素材として、特にシーム溶接性、耐食性、塗料及びフィルム密着性に優れた溶接缶用鋼板に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
スードロニック社（スイス）が開発したワイヤーシーム抵抗溶接法は、溶接缶胴部の接合技術として、急速に進展し、この溶接法により接合された缶は、飲料缶分野で巾広く実用化されている。ワイヤーシーム抵抗溶接法とは、被溶接部を０．５〜０．６ｍｍに重ね合わせ、銅ワイヤーが巻き付けられた２つの円形電極間に一定圧力で挟み込み、保持した後、交流電流を通電することにより、板−板間の電気抵抗による発熱で接触している鋼板−鋼板界面を、溶融あるいは半溶融状態にせしめ、缶胴部を接合させる溶接方法である。この溶接法の特長の一つは、通電する交流電流の波形や周波数、電極間の圧力を調整することにより、６００〜８００缶／分の高速溶接を安定して行うことが出来ることである。また、この溶接法では、被溶接鋼板表面の電気的な接触抵抗値が低い程、電極間で均一な電流分布が生じ、均一な溶接を行うことが出来るため、低接触抵抗を有する鋼板は溶接性に優れていると言われている。
【０００３】
近年、飲料容器市場では、溶接缶は、アルミ缶やＰＥＴボトル、瓶等の素材との経済性並びに品質競争が激化しており、溶接缶に使用されてきた鋼板に対しても、より経済的で高性能な材料が求められる様になった。その結果、この種の溶接缶に使用される缶用鋼板は、当初、Ｓｎめっき量が２．８ｇ／ｍ²程度の＃２５ブリキが使用されていたが、高価なＳｎの使用量を低減したＳｎめっき量が１ｇ／ｍ²程度の薄Ｓｎめっきブリキ、或いは、特開昭６０−１７０９９号公報、特開昭６０−２０８４９４号公報で開示されている下地にＮｉを使用した薄Ｓｎめっきブリキ、特開平３−７５３９７号公報で開示されている高価なＳｎの代わりにＮｉを使用した鋼板が開発され、一部が実用に供されるようになった。
【０００４】
また、製缶工程に於いても、従来、約１ｍ四方の切板の塗装及び印刷焼き付けを一枚毎に行っていたが、コイル製品をそのまま塗装するコイルコート技術、或いは、缶外面側の印刷の代わりに、予め印刷されたフィルムをコイルにラミネートし、缶内面側の塗装の代わりに、クリヤーフィルムをラミネートする技術が開発され、塗装及び印刷焼き付け工程を大幅に短縮化、高効率化してきた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
一方、品質面に於いても、従来以上に、高い品質や溶接性が要求されるようになった。特に、溶接缶では、溶接時に発生する溶接スパッタ（溶接時に発生する火の粉で主成分は鉄）が、塗膜やラミネートされたフィルムを損傷し、内容物への鉄溶出を誘起する懸念や、溶接スパッタが塗膜やフィルムに残存し、内容物への鉄溶出に繋がる懸念があるが、前記の発明鋼板に於いても十分な解決には至っていない。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記の従来技術で認められる溶接スパッタの発生原因を鋭意究明した結果、溶接スパッタは、（１）電極−鋼板間から発生する場合、（２）鋼板−鋼板間から発生する場合、があることを見出した。
即ち、（１）の場合、鋼板表層での電流集中により局所的な発熱を生じ、電極−鋼板界面を中心に鋼板表層の一部が溶融し溶接スパッタの発生に至った物と考えられ、この様な電流集中は、絶縁被膜である水和酸化Ｃｒや、塗装、印刷等の焼き付け工程で酸化を受け水和酸化Ｃｒを発生する金属Ｃｒが原因であると考えられる。
【０００７】
また、（２）の場合も、（１）と同様に、表層の絶縁被膜である水和酸化Ｃｒや塗装、印刷等の焼き付け工程で酸化を受け水和酸化Ｃｒを発生する金属Ｃｒが溶接スパッタの原因であると考えられるが、一方で、めっき層中にＳｎ或いはＳｎ合金が存在する鋼板に於いては、ＳｎまたはＳｎ合金が、鉄の融点に比べて遥かに低融点であるため、溶接時に鋼板の被溶接部が溶融或いは半溶融状態になる以前に、めっき層のＳｎまたはＳｎ合金が溶融液状化し、溶接スパッタの発生に至っているものと考えられる。
【０００８】
本発明者等は、以上の知見に基づき、めっき層中に使用する金属として融点金属が高く、また、その合金も融点が高く、鍛接性に優れたＮｉに着目し、種々の検討を行った処、めっき層とＮｉと地鉄間の融点差を緩和する効果があると考えられるＮｉ拡散層を鋼板表面に付与することにより、溶接時のめっき層の溶融を極めて僅かに抑制出来る事を見出した。
更に、本発明者等は、その上層に付与するクロメート被膜について鋭意検討を行った結果、僅かな水和酸化Ｃｒ量であれば、溶接スパッタを殆ど発生しないことを見出し、本発明に至ったものである。
【０００９】
すなわち、本発明は、
（１）鋼板の少なくとも片方の表面に、Ｎｉめっき量で１００〜２０００ｍｇ／ｍ²を付与し、加熱処理によって該Ｎｉめっき層の一部または全部を合金化させ、Ｎｉ拡散層を形成し、更にその表面に金属Ｃｒを０．２〜４ｍｇ／ｍ²と金属Ｃｒ換算量で０．２〜３ｍｇ／ｍ²の水和酸化Ｃｒからなるクロメート被膜層を有することを特徴とする溶接性、耐食性、密着性に優れた溶接缶用鋼板。
（２）Ｎｉ拡散層の最表層のＮｉ含有率が１０％以上である事を特徴とする前記（１）に記載の溶接性、耐食性、密着性に優れた溶接缶用鋼板。
（３）Ｎｉ拡散層中のＮｉ含有量が１００ｍｇ／ｍ²以上であることを特徴とする前記（１）に記載の溶接性、耐食性、密着性に優れた溶接缶用鋼板。を提供することを目的としている。
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の作用である溶接性、耐食性、塗料及びフィルム密着性に優れた溶接缶用鋼板について詳細に説明する。
本発明においてめっき原板は特に規制されるものではなく、通常、容器材料として使用される鋼板を用いる。めっき原板の製造法、材質なども特に規制されるものではなく、通常の鋼片製造工程から熱間圧延、酸先、冷間圧延等の工程を経て製造される。
このめっき原板に、めっきを行う場合、通常、めっき原板表面を清浄化するため前処理として脱脂、酸洗が行われるが、それらの方法は特に規制するものでは無く、例えば、１０％苛性ソーダ中で脱脂した後、５％硫酸溶液中で酸洗を行えばよい。
【００１１】
脱脂、酸洗に引き続き、Ｎｉめっきが施される。Ｎｉめっきを施す方法については特に規制されるものではなく、公知のめっき浴から電気的にＮｉめっきを行えばよい。Ｎｉめっきが施された後、Ｎｉめっき層を地鉄へ拡散させＮｉ拡散層を形成させるために、加熱処理が行われる。加熱処理の方法としては、温度５５０〜９００℃、時間１０〜９０ｓｅｃ、かつ水素ガスを含む還元雰囲気で連続焼鈍を行えば、焼鈍処理とＮｉ拡散処理が同時に行われて経済的にも有利である。
【００１２】
上記のような処理で形成された、Ｎｉ拡散層中のＮｉ量は、１００ｍｇ／ｍ²以上（片面当たり）にする必要がある。これは、Ｎｉ量が１００ｍｇ／ｍ²を下回ると、Ｎｉの有する鍛接性が十分に発揮されず溶接性の向上効果が発現しせず、また、Ｎｉ金属の有する優れた耐食性や塗料及びフィルム密着性を、本発明の鋼板で発揮させることができない。従って、Ｎｉ量は１００ｍｇ／ｍ²以上必要である。
【００１３】
更に、Ｎｉ拡散層の最表層のＮｉ含有率は、１０％以上にすることが望ましい。これは、Ｎｉ含有率が１０％を下回ると、Ｎｉの有する鍛接性が十分に発揮されず溶接性の向上効果が発現せず、また、Ｎｉの有する耐食性や塗料及びフィルム密着性が十分に発揮されず耐食性や塗料及びフィルム密着性・溶接性の向上効果が発現しないためである。Ｎｉ拡散処理を行った後に、Ｎｉめっき層が全てが、拡散せず、一部Ｎｉが、表層に残留しても、本発明の本質的な効果は失われるものではないが、本発明では、Ｎｉ拡散層が溶接スパッタの発生を抑制する役割を有しているため、Ｎｉ拡散層中のＮｉ量は、１００ｍｇ／ｍ²以上（片面当たり）であることが望ましい。
【００１４】
上記のＮｉ拡散層を鋼板に施した後、望ましくはクロメート被膜を付与するためクロメート処理が行われるが、該クロメート処理の前に、所定の材質や形状をを確保する目的で、調質圧延やレベラー通板等が行われても、本発明の作用効果は失われるものではない。クロメート処理を行わない該Ｎｉ拡散層を施した鋼板は、前述の如く、Ｎｉ金属の優れた耐食性や塗料及びフィルム密着性の作用により、ある程度の耐食性や塗料及びフィルム密着性を発揮することが出来る。しかし、より十分な耐食性や塗料及びフィルム密着性を確保するためには、引き続きクロメート処理が行われる。
【００１５】
クロメート処理を行う目的は、優れた塗料及びフィルム密着性や耐食性を確保することにあり、優れた塗料またはフィルム密着性、耐食性は、上記の処理を行った鋼板の水和酸化Ｃｒと塗膜やフィルムの官能基が強固な化学的な結合を行うことによって確保される。しかし、水和酸化Ｃｒ被膜は電気的に絶縁体のため電気抵抗が非常に高いので、溶接性を劣化せしめるマイナス要因であることから、良好なフィルム密着性、耐食性と実用的に溶接性を劣化せしめない適正な水和酸化Ｃｒ付着量が非常に重要である。従って、水和酸化Ｃｒ付着量は金属クロム換算量でで片面当たり０．２〜３ｍｇ／ｍ²が選定される。
【００１６】
すなわち、水和酸化Ｃｒ付着量が０．２ｍｇ／ｍ²未満では、塗料及びフィルム密着性の向上、耐食性の向上に十分な効果が得られないので、０．２ｍｇ／ｍ²以上の付着量が望ましい。一方、水和酸化Ｃｒ付着量が３ｍｇ／ｍ²を越えると接触抵抗が著しく増加し、局部的な発熱による散りが発生し易くなり溶接性が劣化する。そのため水和酸化Ｃｒ付着量は３ｍｇ／ｍ²以下に規制される。
【００１７】
これは、金属Ｃｒ量が０．２ｍｇ／ｍ²未満では、より優れた耐食性を発揮させることが困難であり、逆に、金属Ｃｒが４ｍｇ／ｍ²を越えるとより優れた耐食性の向上効果が飽和するため、経済的に不利であるからである。クロメート処理方法は、各種のクロム酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩の水溶液による浸漬処理、スプレー処理、電解処理などいずれの方法で行っても良いが、特に陰極電解処理が優れている。とりわけ、クロム酸にめっき助剤として硫酸イオン、フッ化物イオン（錯イオンを含む）あるいはそれらの混合物を添加した水溶液中での陰極電解処理が最も優れている。
【００１８】
【実施例】
以下に本発明の実施例及び比較例について述べ、その結果を表１に示す。
冷間圧延した後、Ｎｉイオン：４５ｇ／ｌ、硫酸イオン：１５ｇ／ｌ、塩素イオン：１０ｇ／ｌ、ホウ酸：２０ｇ／ｌからなる３５℃のめっき浴中に試験片を浸漬し、０．０５〜４０Ａ／ｄｍ²で電解することによりＮｉめっきを施し、引き続き、６４０℃の水素１０％、窒素９０％からなる雰囲気中に３０ｓｅｃ間、通板し、連続焼鈍を行い、調質圧延を行った後、５％苛性ソーダ中で電解脱脂し、表面活性後表面処理を行った。この鋼板を、酸化クロム：４０ｇ／ｌ、硫酸イオン：０．２ｇ／ｌからなる５０℃のめっき浴中に浸漬し、５〜２０Ａ／ｄｍ²で電解する事により、クロメート処理を行い、試料を作製した。
【００１９】
上記処理材について、以下に示す（Ａ）〜（Ｄ）の各項目について性能評価を行った
（Ａ）シーム溶接性
試験片は高温短時間での塗装焼付け条件を想定して３２０℃まで２３ｓｅｃで昇温する条件で焼付けを行い、以下の溶接条件でシーム溶接性を評価した。ラップ代０．５ｍｍ、加圧力４５ｋｇｆ、溶接ワイヤースピード８０ｍ／ｍｉｎの条件で、電流を変更して溶接を実施し、十分な溶接強度が得られる最小電流値とチリ及び溶接スパッタなどの溶接欠陥が目立ち始める最大電流値からなる適正電流範囲の広さから総合的に判断し、４段階（◎：非常に広い、○：実用上問題無い程度に広い、△：やや狭い、×：狭い）で評価した。
【００２０】
（Ｂ）塗料密着性
試験片の缶内面側に相当する面にエポキシフェノール系塗料を５５ｍｇ／ｄｍ²塗布し、更に缶外面に相当する面にクリヤーラッカーを４０ｍｇ／ｄｍ²塗布し、２９０℃まで１５ｓｅｃの焼き付け条件で乾燥硬化した。引き続き、各々の面に１ｍｍ間隔でスクラッチを入れ、約１００個の碁盤目を作製し、速やかにテープ剥離し、その剥離状況を観察し、４段階（◎：全く剥離無し、○：実用上問題ない程度に極僅かな剥離有り、△：僅かな剥離有り、×：大部分で剥離）で塗料密着性を評価した。
【００２１】
（Ｃ）フィルム密着性評価試験
試験片に厚さ１５ｕｍのＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）系フィルムをラミネートした後、地鉄に達するまでクロスカットを入れ、速やかに２４０℃に加熱し、クロスカット中央部に５ｋｇ／ｃｍ²の空気ガスを垂直に吹きつけ、４段階（◎：全く剥離無し、○：実用上問題無い程度の極僅かな剥離有り、△：僅かな剥離有り、×：大部分で剥離）でフィルムの剥離状況を評価した。
【００２２】
（Ｄ）ＵＣＣ（アンダーカッティングコロージョン）評価テスト
試験片の缶内面に相当する面の耐食性を評価するため、缶内面側に相当する面に厚さ１５ｕｍのＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）系フィルムをラミネートした。その後、地鉄に達するまでクロスカットを入れ、１．５％クエン酸−１．５％食塩混合液からなる試験液中に大気開放下５５℃×４日間浸漬した。試験終了後、速やかにスクラッチ部および平面部をテープで剥離して、スクラッチ部近傍の腐食状況、スクラッチ部のピッティング状況および平面部のフィルム剥離状況を４段階（◎：剥離が無く腐食も認められない、○：実用上問題無い程度の極僅かな剥離が有るが腐食は認められない、△：僅かな剥離があり微小な腐食が認められる、×：大部分で剥離し激しい腐食が認められる）で判断して総合的に評価した。
【００２３】
【表１】

【００２４】
【発明の効果】
表１に示すように、本発明により製造された溶接缶用鋼板は、優れた溶接性、塗料密着性及びフィルム密着性、耐食性を有することが明らかになった。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a steel plate for a welding can that is particularly excellent in seam weldability, corrosion resistance, paint and film adhesion as a can-making material.
[0002]
[Prior art]
The wire seam resistance welding method developed by Sudronic (Switzerland) has rapidly progressed as a welding can body joint technology, and cans joined by this welding method have been widely put into practical use in the beverage can field. . The wire seam resistance welding method means that the welded part is overlapped with 0.5 to 0.6 mm, sandwiched and held at a constant pressure between two circular electrodes wound with copper wire, and then an alternating current is applied. Thus, the steel plate-steel plate interface in contact with the heat generated by the electrical resistance between the plates is brought into a molten or semi-molten state, and the can body portion is joined. One of the features of this welding method is that high-speed welding at 600 to 800 cans / minute can be stably performed by adjusting the waveform and frequency of the alternating current to be applied and the pressure between the electrodes. Also, in this welding method, the lower the electrical contact resistance value on the surface of the steel plate to be welded, the more uniform current distribution occurs between the electrodes, and uniform welding can be performed. It is said to be excellent in nature.
[0003]
In recent years, in the beverage container market, welded cans are becoming more economical than steel plates that have been used for welded cans, as economic efficiency and quality competition with materials such as aluminum cans, PET bottles, and bottles have intensified. And high-performance materials have been demanded. As a result, the steel plate for cans used in this type of welded can originally used # 25 tin plate with an Sn plating amount of about 2.8 g / m ² , but the amount of expensive Sn used was reduced. Thin Sn plating tin having an Sn plating amount of about 1 g / m ² , or thin Sn plating tin using Ni as a base disclosed in Japanese Patent Laid-Open Nos. 60-17099 and 60-208494, Steel sheets using Ni instead of expensive Sn disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 3-75397 have been developed, and some of them have been put to practical use.
[0004]
Also, in the can manufacturing process, conventionally, about 1 m square cut plate was painted and printed on each sheet, but the coil coating technology for coating coil products as they are, or printing on the outer surface of the can Instead, the technology of laminating a pre-printed film on the coil and laminating the clear film instead of painting the inner surface of the can has been developed, and the painting and printing baking process has been greatly shortened and made highly efficient. .
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
On the other hand, in terms of quality, higher quality and weldability are required than ever before. In particular, in welding cans, welding spatter (fire powder generated during welding, the main component of which is iron) generated during welding damages the paint film and the laminated film, leading to the elution of iron into the contents and welding. Although there is a concern that spatter remains in the coating film or film and leads to elution of iron into the contents, the above-described invention steel sheet has not yet been fully solved.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of earnest investigation of the cause of occurrence of weld spatter recognized in the above-described prior art, the present inventors have (1) when the spatter is generated between the electrode and the steel plate, and (2) between the steel plate and the steel plate. If found, there is.
That is, in the case of (1), it is considered that local heat generation occurs due to current concentration in the steel sheet surface layer, and a part of the steel sheet surface layer melts around the electrode-steel sheet interface, resulting in the occurrence of welding spatter. Such current concentration is considered to be caused by hydrated Cr oxide which is an insulating film or metal Cr which is oxidized in a baking process such as painting and printing to generate hydrated Cr oxide.
[0007]
In the case of (2), similarly to (1), hydrated Cr oxide, which is an insulating coating on the surface layer, and metal Cr, which generates hydrated Cr oxide by oxidation in the baking process such as painting and printing, are weld sputtered. On the other hand, in the steel sheet in which Sn or Sn alloy is present in the plating layer, the melting point of Sn or Sn alloy is much lower than the melting point of iron. It is considered that sometimes the Sn or Sn alloy of the plating layer is melted and liquefied before the welded portion of the steel sheet is melted or semi-molten, and welding spatter is generated.
[0008]
Based on the above knowledge, the present inventors have made various studies focusing on Ni, which has a high melting point metal as a metal used in the plating layer, and its alloy has a high melting point and excellent forgeability. It was found that the melting of the plating layer at the time of welding can be suppressed to a slight extent by imparting to the steel sheet surface a Ni diffusion layer that is believed to have an effect of relaxing the melting point difference between the plating layer and Ni and the steel. It was.
Furthermore, as a result of intensive studies on the chromate film to be applied to the upper layer, the present inventors have found that a slight amount of hydrated Cr oxide hardly causes welding spatter, leading to the present invention. It is.
[0009]
That is, the present invention
(1) At least one surface of the steel sheet is provided with a Ni plating amount of 100 to 2000 mg / m ^2, and part or all of the Ni plating layer is alloyed by heat treatment to form a Ni diffusion layer. weldability, corrosion resistance and having a chromate film layer made of a metal Cr from 0.2~4mg / m ² and the metal Cr terms of the amount of hydrated Cr oxide of 0.2~ 3 mg / m ² on its surface Steel plate for welding can with excellent adhesion.
(2) The steel sheet for welding cans having excellent weldability, corrosion resistance, and adhesion according to (1) above, wherein the Ni content of the outermost layer of the Ni diffusion layer is 10% or more.
(3) The steel plate for a welding can having excellent weldability, corrosion resistance, and adhesion as described in (1) above, wherein the Ni content in the Ni diffusion layer is 100 mg / m ² or more. The purpose is to provide.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The steel sheet for a welding can excellent in weldability, corrosion resistance, paint and film adhesion, which are the effects of the present invention, will be described in detail below.
In the present invention, the plating original plate is not particularly limited, and a steel plate used as a container material is usually used. There are no particular restrictions on the manufacturing method, material, and the like of the plating original plate, and the plate is manufactured through normal steel slab manufacturing processes, such as hot rolling, acid tip, and cold rolling.
When plating is performed on this plating base plate, normally, degreasing and pickling are performed as pretreatment to clean the surface of the plating base plate, but these methods are not particularly restricted, for example, in 10% caustic soda After degreasing, pickling may be performed in a 5% sulfuric acid solution.
[0011]
Ni plating is performed following degreasing and pickling. The method of applying Ni plating is not particularly limited, and Ni plating may be performed electrically from a known plating bath. After the Ni plating is performed, heat treatment is performed in order to diffuse the Ni plating layer into the ground iron and form the Ni diffusion layer. As a heat treatment method, if continuous annealing is performed in a reducing atmosphere containing hydrogen gas at a temperature of 550 to 900 ° C. for 10 to 90 seconds, the annealing treatment and the Ni diffusion treatment are performed simultaneously, which is economically advantageous. .
[0012]
The amount of Ni in the Ni diffusion layer formed by the above treatment needs to be 100 mg / m ² or more (per one side). This is because when Ni content is less than 100 mg / m ² , the weldability of Ni is not sufficiently exhibited and the effect of improving weldability is not exhibited, and the excellent corrosion resistance, paint and film adhesion of Ni metal are exhibited. Cannot be exhibited by the steel sheet of the present invention. Therefore, the amount of Ni needs to be 100 mg / m ² or more.
[0013]
Furthermore, the Ni content of the outermost layer of the Ni diffusion layer is desirably 10% or more. This is because, when the Ni content is less than 10%, the weldability of Ni is not sufficiently exhibited and the effect of improving weldability is not exhibited, and the corrosion resistance, paint and film adhesion properties of Ni are sufficiently exhibited. This is because the corrosion resistance, paint, film adhesion and weldability are not improved. Even if the Ni plating layer is not completely diffused after the Ni diffusion treatment and a part of Ni remains on the surface layer, the essential effect of the present invention is not lost. Since the Ni diffusion layer has a role of suppressing the occurrence of weld spatter, the amount of Ni in the Ni diffusion layer is preferably 100 mg / m ² or more (per one side).
[0014]
After the Ni diffusion layer is applied to the steel sheet, it is preferably subjected to a chromate treatment for providing a chromate film. Before the chromate treatment, for the purpose of ensuring a predetermined material and shape, temper rolling or The effect of the present invention is not lost even if the leveler passing plate is used. As described above, the steel sheet provided with the Ni diffusion layer not subjected to the chromate treatment can exhibit a certain degree of corrosion resistance and paint and film adhesion due to the excellent corrosion resistance of Ni metal and the effect of paint and film adhesion. . However, in order to ensure sufficient corrosion resistance and paint and film adhesion, chromate treatment is subsequently performed.
[0015]
The purpose of chromate treatment is to ensure excellent paint and film adhesion and corrosion resistance, and excellent paint or film adhesion and corrosion resistance are the hydrated Cr oxide and coating film of the steel plate subjected to the above treatment. The functional groups of the film are ensured by making strong chemical bonds. However, since the hydrated Cr oxide film is an electrical insulator and has a very high electrical resistance, it is a negative factor that degrades weldability. Therefore, good film adhesion, corrosion resistance and practically deteriorate weldability. An appropriate hydrated Cr oxide adhesion amount that is not cautious is very important. Accordingly, the hydrated Cr oxide adhesion amount is selected from 0.2 to 3 mg / m ² per side in terms of metallic chromium.
[0016]
That is, in less than 0.2 mg / m ² hydrated Cr oxide adhesion amount, improvement of the paint and film adhesion, since a sufficient effect can not be obtained in the improvement in corrosion resistance, 0.2 mg / m ² or more adhesion amount desirable. On the other hand, when the adhesion amount of hydrated Cr oxide exceeds 3 mg / m ² , the contact resistance is remarkably increased, and scattering due to local heat generation is liable to occur and the weldability is deteriorated. Therefore, the hydrated Cr oxide adhesion amount is restricted to 3 mg / m ² or less.
[0017]
This is because if the amount of metallic Cr is less than 0.2 mg / m ² , it is difficult to exhibit better corrosion resistance. Conversely, if the amount of metallic Cr exceeds 4 mg / m ² , a more excellent corrosion resistance improving effect can be obtained. This is because it is saturated and economically disadvantageous. The chromate treatment method may be performed by any method such as immersion treatment with various sodium salts, potassium salts, and ammonium salts of chromic acid, spray treatment, electrolytic treatment, etc., but cathodic electrolytic treatment is particularly excellent. In particular, cathodic electrolysis in an aqueous solution in which sulfate ions, fluoride ions (including complex ions) or a mixture thereof is added as a plating aid to chromic acid is most excellent.
[0018]
【Example】
Examples of the present invention and comparative examples are described below, and the results are shown in Table 1.
After cold rolling, the test piece was immersed in a 35 ° C. plating bath composed of Ni ions: 45 g / l, sulfate ions: 15 g / l, chlorine ions: 10 g / l, and boric acid: 20 g / l. Ni plating was performed by electrolysis at 05 to 40 A / dm ² , followed by passing through an atmosphere of 10% hydrogen and 90% nitrogen at 640 ° C. for 30 seconds, continuous annealing, and temper rolling. Thereafter, electrolytic degreasing was performed in 5% caustic soda, and surface treatment was performed after surface activation. This steel plate is immersed in a 50 ° C. plating bath composed of chromium oxide: 40 g / l and sulfate ions: 0.2 g / l, and electrolyzed at 5 to 20 A / dm ² to perform chromate treatment, and the sample is Produced.
[0019]
(A) Seam weldability test performance was evaluated for each of the items (A) to (D) shown below for the above-mentioned treated material. Baking was performed under the condition of increasing the temperature, and seam weldability was evaluated under the following welding conditions. Welding is performed by changing the current under the conditions of a lapping allowance of 0.5 mm, a pressing force of 45 kgf, and a welding wire speed of 80 m / min, and there are welding defects such as dust and welding spatter that can obtain sufficient welding strength. Judging comprehensively from the width of the appropriate current range consisting of the maximum current value that starts to stand out, it is evaluated in four stages (◎: very wide, ○: wide enough for practical use, △: slightly narrow, ×: narrow) did.
[0020]
(B) Paint adhesion The epoxy phenolic paint 55mg / dm ^{2 is} applied to the surface corresponding to the inner surface of the test piece, and the clear lacquer is applied 40mg / dm ² to the surface corresponding to the outer surface of the can. It was dried and cured under baking conditions of 15 sec. Subsequently, scratches were placed on each surface at 1 mm intervals to produce about 100 grids, and the tape was quickly peeled off. The peeled state was observed, and four stages (◎: no peeling, ○: practical problem) The coating adhesion was evaluated by the fact that there was very slight peeling, Δ: slight peeling, x: most peeling.
[0021]
(C) Film adhesion evaluation test After laminating a 15 um thick PET (polyethylene terephthalate) film on the test piece, a crosscut was made until it reached the ground iron, and it was quickly heated to 240 ° C., in the center of the crosscut. Blowing 5kg / cm ² of air gas vertically, 4 stages (◎: no peeling, ○: slight peeling with no practical problem, Δ: slight peeling, ×: peeling in most) The film peeling condition was evaluated.
[0022]
(D) UCC (Under Cutting Corrosion) Evaluation Test In order to evaluate the corrosion resistance of the surface corresponding to the inner surface of the can of the test piece, a PET (polyethylene terephthalate) film having a thickness of 15 μm was laminated on the surface corresponding to the inner surface of the can. Then, the crosscut was put in until it reached the ground iron, and it was immersed in the test liquid which consists of a 1.5% citric acid-1.5% sodium chloride mixed solution at 55 degreeC x 4 days in open air. After the test is completed, the scratch part and the flat part are peeled off with tape immediately, and the corrosion situation near the scratch part, the pitting situation of the scratch part, and the film peeling situation of the flat part are evaluated in four stages (◎: no peeling and corrosion is recognized) No: ○: There is a slight exfoliation to the extent that there is no problem in practical use, but no corrosion is observed. ) And made a comprehensive evaluation.
[0023]
[Table 1]

[0024]
【The invention's effect】
As shown in Table 1, it was revealed that the steel sheet for welding cans produced according to the present invention has excellent weldability, paint adhesion, film adhesion, and corrosion resistance.

Claims

At least one surface of the steel sheet is provided with a Ni plating amount of 100 to 2000 mg / m ^2, and a part or all of the Ni plating layer is alloyed by heat treatment to form a Ni diffusion layer, and further on the surface weldability characterized by having a chromate film layer made of a metal Cr from 0.2~4mg / m ² and the metal Cr terms of the amount of hydrated Cr oxide of 0.2~ 3 mg / m ^2, corrosion resistance, adhesion Excellent steel plate for welding cans.

The steel sheet for welding cans having excellent weldability, corrosion resistance, and adhesion according to claim 1, wherein the Ni content of the outermost layer of the Ni diffusion layer is 10% or more.

The steel plate for welding cans having excellent weldability, corrosion resistance, and adhesion according to claim 1, wherein the Ni content in the Ni diffusion layer is 100 mg / m ² or more.