JP3720407B2 - 電気柵用電線碍子 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、田畑に被害を与える害獣を電気的衝撃によって忌避させる電気柵に使用する裸電線を支持するための碍子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
山間部やそこに近い農地では、猪や猿等の害獣が出現して作物を食い荒らす被害が深刻な問題として取り上げられている。このような被害を未然に防ぐために、図8に示すように、保護すべき農地の回りに所定間隔でポールPを立て、このポールに碍子を取り付けて裸電線を張り巡らし、裸電線に高電圧を掛けて害獣が電線に触れたときの電撃で害獣を撃退する、いわゆる電気柵が使用されている。害獣は、最初は何度か電線に触れるが、その時の衝撃を嫌って、条件反射的に電気柵に近づかなくなるという効果がある。
【0003】
裸電線をポールに支持するためには従来より、図9に示すような碍子が用いられている。
図9において、11は取付金具、11aはねじが設けられている軸部、11bは電気柵のポールPに引っ掛けるためのフック部、12は合成樹脂製の碍子本体、13はポールPに対して碍子本体12を締め付けるために軸部11aにねじ込まれる蝶ナットである。
【0004】
このような電線碍子においては、出荷時には取付金具11と碍子本体12と蝶ナット13を組み立てて多数を梱包している。輸送時に蝶ナット13が外れ紛失するのを防ぐため、蝶ナット13は図11のようにかなり深く取付金具11にねじ込んでいる。
【0005】
これをポールPに取り付ける際は、図11のようにかなり深くねじ込んである蝶ナット13を緩めて図10のように蝶ナット13、碍子本体12、取付金具11を分離取り外し、ポールPに取付金具のフック部11bを引っ掛け取付金具の軸部11aを碍子12の貫通穴12aに挿入させ、蝶ナット13をかなり長いストローク分だけ回し締め付け取り付けている。図12が取付完了図である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の電線碍子では、取付金具11の軸部11a全体にねじが設けられているため、蝶ナット13をかなり長いストローク分だけ緩めたり締め付けたりする必要があり、作業が煩雑化し、電気柵全体では数百個も碍子を取り付けなければならないため、手間と時間が長くかかり過ぎるという問題が指摘されていた。
【0007】
本発明が解決すべき課題は、蝶ナットの緩めや締め付けの作業が短時間で行なえる構造の電気柵用電線碍子を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の電気柵用電線碍子は、基端の軸部にねじが設けられており、他方にフック部が形成された取付金具と、この取付金具の軸部に挿通される絶縁体からなる碍子本体と、前記取付金具の軸部の端部に螺合されるナットとを備えた電気柵用電線碍子において、前記軸部の基端部と中間部との間にねじなし部を設けたものである。
【0009】
【作用】
取付金具の軸部の中間部にねじなし部を設けたことにより、ナットは回す作業を要することなくねじなし部を通過でき、締め付け及び緩め作業が著しく簡素化される。
【0010】
【実施例】
以下、本発明を実施例を参照しながら具体的に説明する。
図1は本発明の実施例の横断平面図、図2は底部からみた斜視図である。
【0011】
これらの図において、1は取付金具、1aは軸部の第1ねじ部、1bは軸部先端の第2ねじ部、1cはねじなし部、1dはフック部、2は碍子本体、2a,2bは電線巻付け部、2cはスリット部、3は蝶ナットである。
【0012】
第1ねじ部1aと第2ねじ部1bの間にねじなし部1cを形成するには、取付金具1の原材料である丸棒材のねじ形成部分を鍛造等によりねじ非形成部分よりもねじ山の高さ分大径とし、その大径の部分にねじを切ることにより製作することができる。ねじなし部1cは例えば10mm程度とする。
【0013】
上記の構成の電線碍子は、出荷時においては、図3のように蝶ナット3をねじなし部1cの部分に組み立てておくと、第2ねじ部1bがあるため輸送時の振動等で蝶ナット3が外れることはない。取り付け時には、蝶ナット3を第2ねじ部1bの長さ分だけ回して取り外し、図4のように蝶ナット3、碍子本体2、取付金具1を分離取り外し、取付金具1のフック部1dをポールPに引っ掛け、取付金具1の軸部を碍子本体2の貫通穴2dに挿入し、蝶ナット3を第2ねじ部1bの先端1b’に当てがい、回し、第2ねじ部1bを移動通過させ、次にねじなし部1cを、蝶ナット3を回転させることなく移動通過させ、蝶ナット3を第1ねじ部1aの先端1a’まで押し当て、その後蝶ナット3を数回回転させ締め付け取り付ける。完了図が図5である。
【0014】
また、ポールPの直径が小さい場合は、図4のように蝶ナット3、取付金具1、碍子本体2を分離取り外す必要はなく、図6、図7のように取付金具1のフック部1dをポールPに引っ掛け、その後蝶ナット3を第1ねじ部1aの先端1a’に押し当て、数回程度回すだけで取り付けることができる。碍子本体2には電線巻付け部2a,2b及びスリット部2cが設けられており、ここに電線を巻き付けたり、季節による温度差による弛みをとるために巻き直したりすることができる。
【0015】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、取付金具にねじなし部を形成したので、ナットを何度も回して緩めたり締め付けたりする作業が著しく簡略化でき、多数の碍子を取り付ける際の手間と時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の横断平面図である。
【図2】 同実施例の底部から見た斜視図である。
【図3】 同実施例の梱包時の組立状態を示す斜視図である。
【図4】 同実施例のポールへの取り付け状態を示す分解斜視図である。
【図5】 ポールに取り付けた状態を示す斜視図である。
【図6】 小径のポールへの取り付け状態を示す斜視図である。
【図7】 図6の横断面図である。
【図8】 裸電線を碍子によってポール間に張り巡らしている状態を示す説明図である。
【図9】 従来の電線碍子の横断平面図である。
【図10】 従来におけるポールへの取り付け状態を示す分解斜視図である。
【図11】 従来の梱包時の組立状態を示す斜視図である。
【図12】 従来のポールへの取り付け状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 取付金具、1a 第1ねじ部、1a’第1ねじ部の先端、1b 第2ねじ部、1b’第2ねじ部の先端、1c ねじなし部、1d フック部、2 碍子本体、2a,2b 電線巻付け部、2c スリット部、2d 貫通穴、3 蝶ナット、P ポール
【産業上の利用分野】
本発明は、田畑に被害を与える害獣を電気的衝撃によって忌避させる電気柵に使用する裸電線を支持するための碍子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
山間部やそこに近い農地では、猪や猿等の害獣が出現して作物を食い荒らす被害が深刻な問題として取り上げられている。このような被害を未然に防ぐために、図8に示すように、保護すべき農地の回りに所定間隔でポールPを立て、このポールに碍子を取り付けて裸電線を張り巡らし、裸電線に高電圧を掛けて害獣が電線に触れたときの電撃で害獣を撃退する、いわゆる電気柵が使用されている。害獣は、最初は何度か電線に触れるが、その時の衝撃を嫌って、条件反射的に電気柵に近づかなくなるという効果がある。
【0003】
裸電線をポールに支持するためには従来より、図9に示すような碍子が用いられている。
図9において、11は取付金具、11aはねじが設けられている軸部、11bは電気柵のポールPに引っ掛けるためのフック部、12は合成樹脂製の碍子本体、13はポールPに対して碍子本体12を締め付けるために軸部11aにねじ込まれる蝶ナットである。
【0004】
このような電線碍子においては、出荷時には取付金具11と碍子本体12と蝶ナット13を組み立てて多数を梱包している。輸送時に蝶ナット13が外れ紛失するのを防ぐため、蝶ナット13は図11のようにかなり深く取付金具11にねじ込んでいる。
【0005】
これをポールPに取り付ける際は、図11のようにかなり深くねじ込んである蝶ナット13を緩めて図10のように蝶ナット13、碍子本体12、取付金具11を分離取り外し、ポールPに取付金具のフック部11bを引っ掛け取付金具の軸部11aを碍子12の貫通穴12aに挿入させ、蝶ナット13をかなり長いストローク分だけ回し締め付け取り付けている。図12が取付完了図である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の電線碍子では、取付金具11の軸部11a全体にねじが設けられているため、蝶ナット13をかなり長いストローク分だけ緩めたり締め付けたりする必要があり、作業が煩雑化し、電気柵全体では数百個も碍子を取り付けなければならないため、手間と時間が長くかかり過ぎるという問題が指摘されていた。
【0007】
本発明が解決すべき課題は、蝶ナットの緩めや締め付けの作業が短時間で行なえる構造の電気柵用電線碍子を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の電気柵用電線碍子は、基端の軸部にねじが設けられており、他方にフック部が形成された取付金具と、この取付金具の軸部に挿通される絶縁体からなる碍子本体と、前記取付金具の軸部の端部に螺合されるナットとを備えた電気柵用電線碍子において、前記軸部の基端部と中間部との間にねじなし部を設けたものである。
【0009】
【作用】
取付金具の軸部の中間部にねじなし部を設けたことにより、ナットは回す作業を要することなくねじなし部を通過でき、締め付け及び緩め作業が著しく簡素化される。
【0010】
【実施例】
以下、本発明を実施例を参照しながら具体的に説明する。
図1は本発明の実施例の横断平面図、図2は底部からみた斜視図である。
【0011】
これらの図において、1は取付金具、1aは軸部の第1ねじ部、1bは軸部先端の第2ねじ部、1cはねじなし部、1dはフック部、2は碍子本体、2a,2bは電線巻付け部、2cはスリット部、3は蝶ナットである。
【0012】
第1ねじ部1aと第2ねじ部1bの間にねじなし部1cを形成するには、取付金具1の原材料である丸棒材のねじ形成部分を鍛造等によりねじ非形成部分よりもねじ山の高さ分大径とし、その大径の部分にねじを切ることにより製作することができる。ねじなし部1cは例えば10mm程度とする。
【0013】
上記の構成の電線碍子は、出荷時においては、図3のように蝶ナット3をねじなし部1cの部分に組み立てておくと、第2ねじ部1bがあるため輸送時の振動等で蝶ナット3が外れることはない。取り付け時には、蝶ナット3を第2ねじ部1bの長さ分だけ回して取り外し、図4のように蝶ナット3、碍子本体2、取付金具1を分離取り外し、取付金具1のフック部1dをポールPに引っ掛け、取付金具1の軸部を碍子本体2の貫通穴2dに挿入し、蝶ナット3を第2ねじ部1bの先端1b’に当てがい、回し、第2ねじ部1bを移動通過させ、次にねじなし部1cを、蝶ナット3を回転させることなく移動通過させ、蝶ナット3を第1ねじ部1aの先端1a’まで押し当て、その後蝶ナット3を数回回転させ締め付け取り付ける。完了図が図5である。
【0014】
また、ポールPの直径が小さい場合は、図4のように蝶ナット3、取付金具1、碍子本体2を分離取り外す必要はなく、図6、図7のように取付金具1のフック部1dをポールPに引っ掛け、その後蝶ナット3を第1ねじ部1aの先端1a’に押し当て、数回程度回すだけで取り付けることができる。碍子本体2には電線巻付け部2a,2b及びスリット部2cが設けられており、ここに電線を巻き付けたり、季節による温度差による弛みをとるために巻き直したりすることができる。
【0015】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、取付金具にねじなし部を形成したので、ナットを何度も回して緩めたり締め付けたりする作業が著しく簡略化でき、多数の碍子を取り付ける際の手間と時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の横断平面図である。
【図2】 同実施例の底部から見た斜視図である。
【図3】 同実施例の梱包時の組立状態を示す斜視図である。
【図4】 同実施例のポールへの取り付け状態を示す分解斜視図である。
【図5】 ポールに取り付けた状態を示す斜視図である。
【図6】 小径のポールへの取り付け状態を示す斜視図である。
【図7】 図6の横断面図である。
【図8】 裸電線を碍子によってポール間に張り巡らしている状態を示す説明図である。
【図9】 従来の電線碍子の横断平面図である。
【図10】 従来におけるポールへの取り付け状態を示す分解斜視図である。
【図11】 従来の梱包時の組立状態を示す斜視図である。
【図12】 従来のポールへの取り付け状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 取付金具、1a 第1ねじ部、1a’第1ねじ部の先端、1b 第2ねじ部、1b’第2ねじ部の先端、1c ねじなし部、1d フック部、2 碍子本体、2a,2b 電線巻付け部、2c スリット部、2d 貫通穴、3 蝶ナット、P ポール
Claims (1)
- 基端の軸部にねじが設けられており、他方にフック部が形成された取付金具と、この取付金具の軸部に挿通される絶縁体からなる碍子本体と、前記取付金具の軸部の端部に螺合されるナットとを備えた電気柵用電線碍子において、前記軸部の基端部と中間部との間にねじなし部を設けたことを特徴とする電気柵用電線碍子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05157695A JP3720407B2 (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | 電気柵用電線碍子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05157695A JP3720407B2 (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | 電気柵用電線碍子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08249962A JPH08249962A (ja) | 1996-09-27 |
JP3720407B2 true JP3720407B2 (ja) | 2005-11-30 |
Family
ID=12890783
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05157695A Expired - Fee Related JP3720407B2 (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | 電気柵用電線碍子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3720407B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5377105B2 (ja) * | 2009-06-18 | 2013-12-25 | サージミヤワキ株式会社 | 導電ワイヤの支持碍子 |
-
1995
- 1995-03-10 JP JP05157695A patent/JP3720407B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08249962A (ja) | 1996-09-27 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050812 |
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A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
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