JP3719585B2 - 移動ロボットの移動制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動ロボットの移動制御方法に関し、さらに詳細には、人間と移動ロボットとが協調して単一物体を操る際における当該移動ロボットの移動の制御に用いて好適な移動ロボットの移動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ロボットは、主として化学プラントや原子力プラントなどのような大規模施設内や工場内など、あるいは各種の屋外作業現場や屋内作業現場において、作業者たる人間の労働を支援するものとして発展してきた。
【0003】
ところで、こうしたロボットの作業現場においては、ロボットの稼働中は安全性の面から人間はその作業現場に入らないことが前提となっており、こうした前提にたって各種のロボットが構成されている。
【0004】
一方、近年におけるロボット技術の発展により、医療現場や福祉現場あるいは家庭内などの新しい分野へのロボットの応用が期待されており、こうした医療現場や福祉現場あるいは家庭内などにおいては、人間とロボットとが同一の作業空間内に共存・共生し、人間とロボットとが協調して作業を行うような場面が数多くあるものと考えられている。
【0005】
ここで、工場などにロボットを据え付けて利用しようとする場合には、ロボットに移動機構などを設ける必要はないが、それ以外の場合、即ち、上記したような医療現場や福祉現場あるいは家庭内などでロボットを利用しようする際には、ロボットがその場所を自由に移動することができるような移動機構を設けることが不可欠となる。
【0006】
この場合に、医療現場や福祉現場あるいは家庭内などでの利用を考慮すると、あまり大きなロボットに上記したような移動機構を設けるようにすることは安全性の面から問題があるので、比較的小型のロボットに上記したような移動機構を設け、こうした自らが位置する場所を移動可能なロボット(本明細書においては、「場所を自由に移動することができるような移動機構を設けられ、自らの場所を移動可能なロボット」を「移動ロボット」と適宜に称する。)を人間に対して協調的に用いることにより、人間と移動ロボットとが協調して作業を行うことができるようにすることが要望されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記したような要望に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、人間と移動ロボットとが協調して物体を操ることを可能にした移動ロボットの移動制御方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による移動ロボットの移動制御方法は、移動ロボットに物体を把持させることにより重力方向における負荷を全て負担させ、人間は当該移動ロボットに対して動作指令を送ることにより、当該移動ロボットを所望の方向に移動させるようにして、物体を操るようにしようとするものである。なお、人間の動作指令により移動ロボットの運動が制御されることは、安全性の点で非常に有効である。
【0009】
ここで、人間と移動ロボットとが協調して作業する場合について検討すると、人間と移動ロボットとが協調して単一の物体を操る場合には、次に示す二つの作業を行う必要がある。
【0010】
そのうちの一つの作業は、単一の物体の位置ならびに姿勢を正確に定めて配置する位置決め作業であり、また、他の一つの作業は、ある目的地まで単一物体を運ぶ搬送作業である。
【0011】
ここで、位置決め作業においては、人間が物体に加えた力とその方向とに基づいてその物体が移動されるように、移動ロボットを制御できることが好ましく、一方、搬送作業においては、その物体の進行方向にのみ物体が移動されるように、移動ロボットを制御できることが好ましい。このようにすると、人間の負担を軽くしながら物体を操ることができる。
【0012】
本発明は、移動ロボットが上記した位置決め作業と搬送作業とを行うことを可能とした移動ロボットの制御方法を実現するものである。
【0013】
即ち、本発明による移動ロボットの移動制御方法は、人間と移動ロボットとが協調して単一物体を操るための制御系における移動ロボットの制御の手法を提供するものである。より具体的には、単一物体の操り作業を位置決め作業と搬送作業との二つの作業に分類し、この二つの作業において人間の負担を軽減するために、移動ロボットにキャスターの特性を持たせるための手法を提供するものである。
【0014】
なお、後述する「発明の実施の形態」の項においては、本発明による移動ロボットの移動制御方法の手法を全方向移動ロボットに適用し、人間と協調して単一の物体を操るようにした場合の実験結果が示されており、本発明の有効性が明らかにされている。
【0015】
つまり、本発明のうち請求項1に記載の発明は、移動ロボットの運動特性を制御するための移動ロボットの移動制御方法であって、移動ロボットに対してキャスターの動きを模擬するようにキャスター・アクションによる制御を行い、キャスターと同等の運動特性をもたせた移動ロボットの制御において、キャスターの特性パラメータを動的に変化させることで適正に移動ロボットの運動特性を変化させるようにしたものである。
【0017】
従って、本発明のうちの請求項1に記載の発明によれば、人間の負担を軽減した単一物体の協調操りを実現することができるようになる。
【0018】
また、本発明のうち請求項2に記載の発明は、移動ロボットの運動特性を制御するための移動ロボットの移動制御方法において、移動ロボットの進行方向への速度が小さいときには制御パラメータrを小さくするとともに、該移動ロボットの進行方向への速度が大きいときには制御パラメータrを大きくし、制御パラメータrは、該移動ロボットの移動中心と該移動ロボットが物体を把持する把持点とのオフセットであるようにしたものである。
【0019】
また、本発明のうち請求項3に記載の発明は、移動ロボットの運動特性を制御するための移動ロボットの移動制御方法において、移動ロボットの進行方向への速度が小さいときには制御パラメータtranを大きくするとともに、該移動ロボットの進行方向への速度が大きいときには制御パラメータtranを小さくし、制御パラメータtranは、該移動ロボットの把持点に固定されたロボット座標系Σの原点と一致するとともに該原点回りに自由に回転することのできるキャスター座標系Σ軸を該移動ロボットの進行方向とし、該軸方向に働く力xiに基づいて該移動ロボットをダンピング制御する際における正の減衰係数であるようにしたものである。
【0020】
また、本発明のうち請求項4に記載の発明は、移動ロボットの運動特性を制御するための移動ロボットの移動制御方法において、移動ロボットの進行方向への速度が小さいときには制御パラメータrotを小さくするとともに、該移動ロボットの進行方向への速度が大きいときには制御パラメータrotを大きくし、制御パラメータrotは、該移動ロボットに働くモーメントによって、該移動ロボットをダンピング制御する際における正の減衰係数であるようにしたものである。
【0021】
また、本発明のうち請求項5に記載の発明は、移動ロボットの運動特性を制御するための移動ロボットの移動制御方法において、移動ロボットの進行方向への速度が小さいときには、制御パラメータrを小さくし、かつ、制御パラメータtranを大きくし、かつ、制御パラメータrotを小さくするとともに、 該移動ロボットの進行方向への速度が大きいときには、制御パラメータrを大きくし、かつ、制御パラメータtranを小さくし、かつ、制御パラメータrotを大きくし、制御パラメータrは、該移動ロボットの移動中心と該移動ロボットが物体を把持する把持点とのオフセットであり、制御パラメータtranは、該移動ロボットの把持点に固定されたロボット座標系Σの原点と一致するとともに該原点回りに自由に回転することのできるキャスター座標系Σ軸を該移動ロボットの進行方向とし、該軸方向に働く力xiに基づいて該移動ロボットをダンピング制御する際における正の減衰係数であり、制御パラメータrotは、該移動ロボットに働くモーメントによって、該移動ロボットをダンピング制御する際における正の減衰係数であるようにしたものである。
【0022】
ここで、移動ロボットの運動特性は、制御パラメータr、制御パラメータtranならびに制御パラメータrotによって変化するものである。
【0023】
従って、本発明のうちの請求項2に記載の発明、本発明のうちの請求項3に記載の発明、本発明のうちの請求項4に記載の発明ならびに本発明のうちの請求項5に記載の発明のように、移動ロボットの進行速度に基づいて制御パラメータri、制御パラメータtranDiならびに制御パラメータrotDiを定めることにより、人間の負担を軽減した単一物体の協調操りを実現することができるようになる。
【0024】
また、本発明のうち請求項6に記載の発明は、本発明のうち請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5のいずれか1項に記載の移動ロボットの移動制御方法をコンピューターに実行させるためのプログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録するようにしたものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明による移動ロボットの移動制御方法の実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0026】
なお、以下に説明する実施の形態においては、n台(n:正の整数)の分散制御されたホロノミックな移動ロボットに物体をしっかり把持させ、人間がその物体に力を加えることで、単一の物体を操る場合について説明する。
【0027】
まず、人間と移動ロボットとの協調による単一の物体の操りを実現する手法の一つとして、ダンピング制御がある。
【0028】
このダンピング制御とは、各移動ロボットをどの方向に対しても指令した速度で運動するように速度を制御し、各移動ロボットに搭載された力覚センサーからの力情報を用いて、式(1)の特性を満たすように移動ロボットを制御するものである。
【0029】
【数1】
Figure 0003719585
Figure 0003719585
上記した式(1)において、添字iはi番目の移動ロボットを表し、また、
【数2】
Figure 0003719585
は正定な減衰係数行列を表し、また、
【数3】
Figure 0003719585
は各移動ロボットに働く力/モーメントを表し、また、
【数4】
Figure 0003719585
は移動ロボットの実際の速度を表す。
【0030】
ここで、移動ロボットは物体をしっかりと把持し、移動ロボットと物体との間に相対運動が生じないとすると、人間は物体に力を加えることにより、物体を任意の方向に操ることが可能となる。
【0031】
ところで、このダンピング制御による制御系においては、物体に働く力の大きさならびに物体に働く力の方向に基づいてその運動を制御することになる。
【0032】
従って、ダンピング制御は、物体の位置決め作業を行う際に用いるのに適しているが、移動距離が長い搬送作業においては、人間の負担を大きくしてしまうことになる。
【0033】
即ち、物体の搬送作業を行う場合には、人間が力を加える方向は常に進行方向と平行でなければならないが、力覚センサーの誤差や、人間の特性を考慮すると、進行方向と運動方向との間にずれが生じることが考えられ、この運動のずれを修正する動作はすべて人間が負担しなければならないため、人間の負担が大きくなってしまうものである。
【0034】
このため、本発明による移動ロボットの移動制御方法においては、搬送作業時における人間の負担を軽減するために、図1(a)(b)に示すようなキャスターと同等の動きをするように移動ロボットを制御する手法、即ち、移動ロボットの運動特性を仮想的にキャスターと同等の運動特性に制御する手法(なお、本明細書においては、「移動ロボットの運動特性を仮想的にキャスターと同等の運動特性に制御する手法」を「キャスター・アクション」と称する。)と上記したダンピング制御とを組み合わせるようにしたものである。
【0035】
なお、図1において、キャスター10は、支持部材12に回転自在に取り付けられた車輪14を備えており、支持部材12にはフリージョイント16が設けられていて、このフリージョイント16を介して椅子などの取付対象物18に取り付けられている。
【0036】
従って、キャスター10は、図1(a)において矢印Aで示すように、取付対象物18に対してフリージョイント16の軸回りに回転自在となされている。
【0037】
以下、キャスター・アクションについて説明するが、まずはじめに、人間がキャスター10を取り付けられた椅子などの取付対象物18を動かす場合について検討すると、人間が取付対象物18に力、即ち、外力を加えると、その力に応じて車輪14が床面上で転動するとともに、取付対象物18に取り付けられたキャスター10は、人間が加えた力の方向に向けてフリージョイント16の軸回りに回転し、これにより取付対象物18を所望の方向に動かすことができる。
【0038】
また、こうしたキャスター10の稼働中に、細かい段差などによってキャスター10の向きが進行方向からずれたとしても、キャスター10はフリージョイント16の軸回りに回転し、その向きは自然に力の働いている方向に修正されることになる。
【0039】
ここで、キャスター10の回転速度は、図1に示すキャスター10のオフセットrによって決定され、これによって、取付対象物18に力を加えたときの運動特性が定まるものである。
【0040】
ここで、椅子など取付対象物18に取り付けられたキャスター10は、そのオフセットrの値が一定のため、取付対象物18の運動特性は不変であるが、オフセットrの値を任意に変化させることにより、その運動特性を任意に変化させることができるものである。
【0041】
本発明は、こうしたキャスターの特性を利用することによって、移動ロボットの運動特性を仮想的にキャスターと同等の運動特性とし、これにより外力に適応した移動ロボットの運動性能を実現し、人間と移動ロボットとの協調による単一物体の操りを実現するものである。
【0042】
次に、各移動ロボットの制御系を検討するが、一般に椅子などの取付対象物18に取り付けられたキャスターは、図1に示すように、フリージョイントを介して取付対象物に接続されている。
【0043】
しかしながら、各移動ロボットにおいて物体の把持点をフリージョイントとすることは、フリージョイントが大きな負荷に耐えることが困難であるために、各移動ロボットの可搬重量を低くせざるを得ず、あまり好ましいものではない。
【0044】
そこで、各移動ロボットが物体をしっかり把持し、物体と移動ロボットとの間に相対運動がない状態での単一物体を操るものとして説明する。
【0045】
即ち、フリージョイントを介せずに物体を把持すると、各移動ロボットには並進方向の力とモーメントとが発生する。そこで、この本発明による移動ロボットの移動制御方法においては、各移動ロボットに働く並進の力に対しては、キャスターの動きを模擬するようにキャスター・アクションによる制御を行い、各移動ロボットに働くモーメントに対しては、その大きさに応じて移動ロボットの回転速度を生成するダンピング制御を行うようにするものである。
【0046】
まず、移動ロボットに働いた並進方向の力に応じて、キャスターの動きを模擬するように、キャスター・アクションによる制御を行うようにする。
【0047】
ここで、図2に示すように、4個の全方向移動車用車輪22を備えて全方向に移動可能な全方向移動ロボットたるi番目の移動ロボット20における座標系Σおよび座標系Σを定義する。ここで、座標系Σは、移動ロボットの把持点に固定されたロボット座標系であり、移動ロボット20とともに動くものである。また、座標系Σは、ロボット座標系の原点と一致し、その原点回りに自由に回転することのできるキャスター座標系である。このとき、ロボット座標系とキャスター座標系との回転角度をθと定義する。
【0048】
はじめに、キャスター座標系の軸を移動ロボットの進行方向とし、この軸方向に働く力xiに基づいて、各移動ロボットを式(2)の特性を満たすようにダンピング制御する。
【0049】
【数5】
Figure 0003719585
Figure 0003719585
ここで、
【数6】
Figure 0003719585
は、正の減衰係数を表し、また、
【数7】
Figure 0003719585
は、キャスター座標系における軸方向の移動ロボットの実際の速度を表し、また、
【数8】
Figure 0003719585
は、移動ロボットに働く力をロボット座標系で表したものであり、また、
【数9】
Figure 0003719585
は、移動ロボットによって物体に加えられる内力の目標値である。
【0050】
この移動ロボットによって物体に加えられる内力の目標値を適宜に指定することにより、各移動ロボットは内力によって物体を保持することができるようになる。
【0051】
次に、移動ロボットがキャスターの動きを模擬するために、キャスター座標系の軸方向に働く力yiに基づいて、式(3)によって座標系の回転速度を求める。そして、その速度に基づいて、座標系を原点回りに回転させる。
【0052】
【数10】
Figure 0003719585
Figure 0003719585
ここで、
【数11】
Figure 0003719585
は、正の減衰係数を表し、また、rは、図1に示すような車軸と物体の把持点との間のキャスターのオフセット、即ち、移動ロボットの移動中心と当該移動ロボットが物体を把持する把持点とのオフセット、つまり、移動ロボットの移動中心と当該移動ロボットが物体を把持する把持点との距離を表すものである。
【0053】
ここで、上記した式(2)および式(3)を用いることにより、移動ロボットに働く並進方向の力に基づいて、移動ロボットはその姿勢を維持したまま、キャスターと同等の動きをすることができる。
【0054】
また、移動ロボットに働くモーメントnによって、各移動ロボットを式(4)に示すようにダンピング制御する。
【0055】
【数12】
Figure 0003719585
Figure 0003719585
ここで、
【数13】
Figure 0003719585
は、正の減衰係数を表し、また、
【数14】
Figure 0003719585
は、移動ロボットの実際の回転速度を表す。
【0056】
これにより、移動ロボットは、移動ロボットに働くモーメントに基づいて回転を行うことができる。
【0057】
即ち、移動ロボットの運動特性は、キャスターの特性を仮想的に示す特性パラメータたる式(2)、式(3)および式(4)における制御パラメータtran、rrotによって変化する。
【0058】
本発明者は、移動ロボットと人間とが協調して単一物体を操る作業として、上記したように、位置決め作業と搬送作業との二つの作業に分類した。
【0059】
そこで、この実施の形態においては、制御パラメータtran、rrotを任意に定めることによって、上記したような作業を実現するものである。
【0060】
即ち、各移動ロボットは、式(3)の制御パラメータrを変えることによって、キャスター・アクションの特性を定めることができる。
【0061】
つまり、制御パラメータrを小さくすれば、ある力が移動ロボットに働いたときのキャスター座標系の回転速度は大きくなり、あたかも全方向にダンピング制御しているかのように移動ロボットを動かすことができる。
【0062】
一方、制御パラメータrを大きくすれば、ある力が移動ロボットに働いたときのキャスター座標系の回転速度は小さくなり、進行方向に垂直な力成分yiより生じる移動ロボットの運動への影響を小さくすることができる。
【0063】
従って、各移動ロボットの進行方向への速度
【数15】
Figure 0003719585
が小さい(遅い)ときには、位置決め作業をしているものとして制御パラメータrを小さくし、各移動ロボットの進行方向への速度
【数16】
Figure 0003719585
が大きい(速い)ときには、搬送作業をしているものとして制御パラメータrを大きくすればよい。
【0064】
また、各移動ロボットの進行方向に関する減衰係数tranは、位置決め作業のように移動ロボットの速度が小さい(遅い)ときには、安定性を増すために大きくし、一方、搬送作業のように移動ロボットの速度が大きい(速い)ときには、小さくすることが好ましい。
【0065】
さらに、回転方向に関しては、移動ロボットの速度が小さい(遅い)位置決め作業では、モーメントに基づいて適当に動くように回転の減衰係数rotを小さくし、一方、移動ロボットの速度が大きい(速い)搬送作業では、回転する必要はないものとして減衰係数rotを大きくすることが好ましい。
【0066】
このように、本発明による移動ロボットの制御方法によれば、移動ロボットの進行速度
【数17】
Figure 0003719585
に基づいて制御パラメータを定めてよることにより、人間の負担を軽減した単一物体の協調操りを実現することができるようになる。
【0067】
ここで、本発明による移動ロボットの制御方法を実施したシステムによる実験結果について説明する。
【0068】
即ち、図3に示すように、力覚センサーをそれぞれ搭載した2台の分散制御された全方向移動可能な移動ロボット20を準備し、この移動ロボット20の運動を制御するためのコンピューターのCPU(中央処理装置)に、本発明による移動ロボットの制御方法を実施するための協調制御アルゴリズムのソフトウェアを適用し、人間とロボットとによる単一物体の協調操り実験を行った。
【0069】
ここで、移動ロボット20は、上記したCPUの制御によって、全方向に自律的に移動することができるものである。
【0070】
そして、この実験においては、位置決め作業と搬送作業との二つの作業を行ったものであり、位置決め作業を行った結果が図4に示されており、搬送作業を行った結果が図5に示されている。
【0071】
これら図4ならびに図5に示す実験結果は、移動ロボット20に働いた力/モーメントによる、移動ロボット20の実際の運動を表したものである。
【0072】
ここで、図4に示すように、位置決め作業の実験においては、移動ロボット20に働く力/モーメントの大きさ、方向に基づいて移動ロボット20が運動を行っているのがわかる。
【0073】
また、搬送作業の実験は、図3に示す座標系のy軸方向に力を加えることにより行い、その際に、キャスター特性の有効性を示すために、搬送作業の途中でx軸方向に意図的に力を加えた。そのときの結果が、図5に示されている。
【0074】
図5の(a)に示すグラフからわかるように、搬送途中で進行方向の垂直の向きに力が加わっているにもかかわらず、各移動ロボット20はその力にほとんど影響を受けずに、図5の(b)に示すように、y軸方向への搬送をうまく行っている。
【0075】
なお、図4(a)ならびに図5(a)に示すように、各移動ロボット20はx軸方向に10[N]の内力を加えることにより物体を把持しているものである。
【0076】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、人間と移動ロボットとが協調して物体を操ることを可能にした移動ロボットの移動制御方法を提供することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はキャスターの正面図であり、(b)は(a)に示すキャスターの斜視図である。
【図2】移動ロボットの座標系を示す説明図である。
【図3】本発明者による実験に用いたシステム構成を示す説明図である。
【図4】本発明者による実験結果を示すグラフであり、図3に示すシステムで位置決め作業を行った結果を示す。
【図5】本発明者による実験結果を示すグラフであり、図3に示すシステムで搬送作業を行った結果を示す。
【符号の説明】
10 キャスター
12 支持部材
14 車輪
16 フリージョイント
18 取付対象物
20 移動ロボット
22 全方向移動車用車輪

Claims (6)

  1. 移動ロボットの運動特性を制御するための移動ロボットの移動制御方法であって、
    移動ロボットに対してキャスターの動きを模擬するようにキャスター・アクションによる制御を行い、キャスターと同等の運動特性をもたせた移動ロボットの制御において、キャスターの特性パラメータを動的に変化させることで適正に移動ロボットの運動特性を変化させる
    ものである移動ロボットの移動制御方法。
  2. 移動ロボットの運動特性を制御するための移動ロボットの移動制御方法において、
    移動ロボットの進行方向への速度が小さいときには制御パラメータrを小さくするとともに、該移動ロボットの進行方向への速度が大きいときには制御パラメータrを大きくし、
    制御パラメータrは、該移動ロボットの移動中心と該移動ロボットが物体を把持する把持点とのオフセットである
    ものである移動ロボットの移動制御方法。
  3. 移動ロボットの運動特性を制御するための移動ロボットの移動制御方法において、
    移動ロボットの進行方向への速度が小さいときには制御パラメータtranを大きくするとともに、該移動ロボットの進行方向への速度が大きいときには制御パラメータtranを小さくし、
    制御パラメータtranは、該移動ロボットの把持点に固定されたロボット座標系Σの原点と一致するとともに該原点回りに自由に回転することのできるキャスター座標系Σ軸を該移動ロボットの進行方向とし、該軸方向に働く力xiに基づいて該移動ロボットをダンピング制御する際における正の減衰係数である
    ものである移動ロボットの移動制御方法。
  4. 移動ロボットの運動特性を制御するための移動ロボットの移動制御方法において、
    移動ロボットの進行方向への速度が小さいときには制御パラメータrotを小さくするとともに、該移動ロボットの進行方向への速度が大きいときには制御パラメータrotを大きくし、
    制御パラメータrotは、該移動ロボットに働くモーメントによって、該移動ロボットをダンピング制御する際における正の減衰係数である
    ものである移動ロボットの移動制御方法。
  5. 移動ロボットの運動特性を制御するための移動ロボットの移動制御方法において、
    移動ロボットの進行方向への速度が小さいときには、制御パラメータrを小さくし、かつ、制御パラメータtranを大きくし、かつ、制御パラメータrotを小さくするとともに、
    該移動ロボットの進行方向への速度が大きいときには、制御パラメータrを大きくし、かつ、制御パラメータtranを小さくし、かつ、制御パラメータrotを大きくし、
    制御パラメータrは、該移動ロボットの移動中心と該移動ロボットが物体を把持する把持点とのオフセットであり、
    制御パラメータtranは、該移動ロボットの把持点に固定されたロボット座標系Σの原点と一致するとともに該原点回りに自由に回転することのできるキャスター座標系Σ軸を該移動ロボットの進行方向とし、該軸方向に働く力xiに基づいて該移動ロボットをダンピング制御する際における正の減衰係数であり、
    制御パラメータrotは、該移動ロボットに働くモーメントによって、該移動ロボットをダンピング制御する際における正の減衰係数である
    ものである移動ロボットの移動制御方法。
  6. 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5のいずれか1項に記載の移動ロボットの移動制御方法を、コンピューターに実行させるためのプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体。
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