JP3717322B2 - 気筒休止機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

気筒休止機関の燃料噴射制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、気筒休止機関の燃料噴射制御装置に関し、より詳しくは一部の気筒の燃焼が休止されるときも精度良く高負荷状態を判別し、それに応じて燃料噴射量を増量するようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の燃料噴射制御においては、一般に、検出した機関負荷パラメータをしきい値と比較し、検出した機関負荷パラメータがしきい値を超えるとき、高負荷状態にあると判別して燃料噴射量を増量する、いわゆる全開増量を行っている。
【0003】
ところで、近時、複数の気筒を備えた内燃機関において低負荷時に一部の気筒の燃焼を休止して燃費性能などを向上させるようにした気筒休止機関が提案されており、その例として特開平8−105339号公報記載の技術などを挙げることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来技術で提案される気筒休止機関において前記した高負荷判別を行うとき、しきい値が全筒運転用の1種類しか用いられていないため、高負荷判別を誤ることがあった。即ち、低負荷運転状態において一部気筒の燃焼を休止させたとき、負荷が必然的に増大することから、検出した機関負荷パラメータがしきい値を超えて高負荷状態にあると判別されやすく、その結果、燃料噴射量が増量されて気筒休止による燃費性能向上効果を低減させていた。
【0005】
従って、この発明は、上記した課題を解決することを目的とし、気筒休止機関において一部気筒の燃焼を休止させるときも高負荷判別を精度良く行って気筒休止による燃費性能向上効果の低減を防止するようにした気筒休止機関の燃料噴射制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために請求項1項においては、複数の気筒を有すると共に、所定の運転状態において前記複数の気筒の一部の燃焼を休止させるようにした気筒休止機関の燃料噴射制御装置において、少なくとも負荷を含む、前記機関の運転状態を検出する運転状態検出手段、前記機関が気筒の一部の燃焼を休止させる気筒休止運転にあるか否か判断する気筒休止運転判断手段、前記気筒休止運転にあると判断されるとき、前記気筒休止運転にないと判断されるときに比して高負荷側に設定されたしきい値を選択する高負荷判別しきい値選択手段、前記選択されたしきい値と前記検出された負荷を比較し、前記検出された負荷が前記しきい値を超えるとき、前記機関が高負荷状態にあると判別する高負荷判別手段、および前記機関が高負荷状態にあると判別されるとき、前記機関に供給する燃料噴射量を増量する燃料噴射量増量手段、および前記燃料噴射量を前記機関に供給する燃料供給手段を備える如く構成した。
【0007】
このように、気筒休止運転にあると判断されるとき、前記気筒休止運転にないと判断されるときに比して高負荷側に設定されたしきい値を選択(より具体的には全筒運転用と気筒休止運転用に別々に設定されたしきい値特性の中から選択)し、選択されたしきい値と検出された負荷を比較し、検出された負荷が前記しきい値を超えるとき、前記機関が高負荷状態にあると判別して燃料噴射量を増量するようにしたので、内燃機関が気筒休止運転されるときも、全筒運転されるときと同様の条件で高負荷状態にあるか否か判別することができる。従って、高負荷状態時の全開増量を必要最少限度に止めることができ、気筒休止による燃費性能向上効果を低減することがない。
【0008】
請求項2項にあっては、前記検出される運転状態が前記機関が位置する地(場所)の大気圧を含むと共に、前記気筒休止運転判断手段の判断結果に応じて前記検出された大気圧から前記しきい値を補正するしきい値補正手段を備え、前記高負荷判別手段は、前記補正されたしきい値と前記検出された負荷を比較し、前記検出された負荷が前記しきい値を超えるとき、前記機関が高負荷状態にあると判別する如く構成した。
【0009】
このように、大気圧、換言すれば充填効率に応じてしきい値を補正すると共に、その補正係数も前記気筒休止運転判断手段の判断結果に応じて補正、より具体的には全筒運転用と気筒休止運転用に別々に設定された補正係数特性の中から選択)して補正するようにしたので、内燃機関が高負荷状態にあるか否かを一層精度良く判別することができる。
【0010】
請求項3項にあっては、さらに、前記気筒休止運転にあると判断されるとき、前記気筒休止運転にないと判断されるときに比して大きい時間を設定する時間設定手段を備え、前記高負荷判別手段は、前記設定された時間、前記検出された負荷が前記しきい値を超え続けるとき、前記機関が高負荷状態にあると判別する如く構成した。
【0011】
このように、前記気筒休止運転にあると判断されるとき、前記気筒休止運転にないと判断されるときに比して大きい時間を設定、より具体的には全筒運転用と気筒休止運転用に別々に設定された時間特性の中から選択し、その時間を検出された負荷が超え続けるとき、内燃機関が高負荷状態にあると判別するようにしたので、一過性の減少によって誤判別することがなく、内燃機関が高負荷状態にあるか否かをより一層精度良く判別することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に即してこの発明の実施の形態を説明する。
【0013】
図1は、実施の形態に係る気筒休止機関の燃料噴射制御装置の構成を概略的に示す全体図である。
【0014】
図において、符号10は内燃機関(以下「エンジン」という)の本体を示す。簡略化のため、1つの気筒についてのみ図示するが、エンジン10はV型の6気筒エンジンであり、左右のバンクL,Rに気筒が3個づつ、紙面の前後方向に配置される。
【0015】
吸気管12の先端に配置されたエアクリーナ14から吸入された吸気は、スロットルバルブ16でその流量を調節されつつインテークマニホルド18を流れ、各気筒20の吸気バルブ22まで流れる。
【0016】
スロットルバルブ16は運転席床面に配置されたアクセルペダル(図示せず)から機械的に切り離され、パルスモータ24に接続され、その回転力を受けて開閉される、いわゆるDBW方式に構成される。
【0017】
吸気バルブ22の上流にはインジェクタ26が設けられ、図示しない燃料供給系から圧送された燃料を噴射する。噴射されて吸気と一体となった混合気は、吸気バルブ22が開放されると各気筒20の燃焼室28に流入し、燃焼室28を臨む位置に配置された点火プラグ30で着火されて燃焼し、ピストン(図示せず)を駆動する。
【0018】
燃焼後の排気ガスは排気バルブ31およびエキゾーストマニホルド32を経て排気管(図示せず)に流れ、そこで触媒装置(図示せず)で浄化されて大気に放出される。
【0019】
エンジン本体10においてカムシャフト34の付近にはクランク角センサ36が配置され、ピストンクランク角位置に応じた信号を出力すると共に、シリンダブロックの冷却水路(図示せず)には水温センサ38が配置され、エンジン冷却水温TWに応じた信号を出力する。
【0020】
また、吸気管12のスロットルバルブ16の下流には絶対圧センサ40が設けられ、スロットル弁下流の吸気圧力PBAの絶対圧に対応する信号を出力する。スロットルバルブ16を開閉するパルスモータ24にはスロットル開度センサ42が接続され、パルスモータ24の回転量、即ち、スロットル開度θTHに応じた信号を出力する。
【0021】
また、点火プラグ30の取り付け座金にはピエゾ圧電効果を利用したセンサ素子が収容されて公知の筒内圧センサ(圧力検出手段)46を構成し、燃焼室28内の圧力(筒内圧)に比例した信号を出力する。
【0022】
尚、図示は省略するが、同種の筒内圧センサが、他の5個の気筒にも配置され、それぞれの気筒の筒内圧に比例した信号を出力する。
【0023】
さらに、排気系において左右バンクL,Rから延びるエキゾーストマニホルド32は合流して排気系集合部を形成し、その下流にはエキゾーストパイプ(図示せず)が接続されると共に、エキゾーストパイプの適宜位置には触媒装置(図示せず)の上流においてO2 センサ50が配置され、排気ガス中の酸素濃度に応じた信号を出力する。
【0024】
また、エンジン10の適宜位置には大気圧センサ52が設けられ、エンジン10が位置する地(場所)の大気圧PAに応じた信号を出力する。
【0025】
これらセンサ出力は、ECU(電子制御ユニット)60へ送出される。
【0026】
ECU60はCPU,ROM,RAMなどを備えるマイクロコンピュータからなり、前記したクランク角センサ36の出力はECU60内においてカウントされて機関回転数NEが算出される。
【0027】
ECU60は上記したセンサ出力に基づき、後述の如く、燃料噴射量を決定し、駆動回路(図示せず)を介して決定された燃料噴射量に相当する時間、インジェクタ26を開弁駆動する。また、点火時期を決定し、駆動回路およびイグナイタ(共に図示せず)を介して点火プラグ30を点火する。
【0028】
尚、エンジン10は、本出願人が先に特開平8−74545号公報で提案した可変バルブタイミング機構V/Tを備え、吸気バルブ22および排気バルブ31の開閉タイミングを任意に調整できるように構成される。
【0029】
次いで、実施の形態に係る気筒休止機関の燃料噴射制御の動作を説明する。
【0030】
図2はその動作を示すフロー・チャートで、図示のプログラムはTDCなどの所定クランク角度ごとに実行される。
【0031】
以下説明すると、先ずS10においてエンジン回転数NE、吸気管内絶対圧PBA、大気圧PAなどの運転状態を示すパラメータを読み込み、S12に進んでエンジン10が高負荷状態にあるか否か判別する高負荷判別を行う。
【0032】
図3はその作業を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
【0033】
以下説明すると、S100においてエンジン10が気筒休止運転されているか否か判断する。
【0034】
エンジン10にあっては、低負荷運転状態にあるとき、6気筒の中の3気筒、具体的には右バンクRの3気筒への燃料噴射を停止し、左バンクLの3気筒のみ運転させる気筒休止運転が行われる。その気筒休止運転を行うか否かは続いて述べる気筒数制御で決定される。
【0035】
S100においては、具体的には、その気筒数制御で設定されるフラグのビットを参照することで判断する。
【0036】
S100で否定されるときはS102に進み、全筒用、即ち、6気筒の全てが燃焼運転されるときの高負荷判別テーブルから検出したエンジン回転数NEに基づいて高負荷判別用しきい値PBWOTを検索(選択)する。
【0037】
図4にそのテーブルの特性を示す。図において、符号aが全筒用高負荷判別用しきい値を示す。しきい値は予め実験により求められ、図示の如く、検出したエンジン回転数NEから検索自在にテーブル値として用意される。
【0038】
続いてS104に進み、全筒用大気圧補正係数テーブルから全筒用大気圧補正係数KPAを検索し、上記したしきい値PBWOTに乗算して補正する。図5にそのテーブルの特性を示す。
【0039】
図において、符号aが全筒用大気圧補正係数KPAを示す。大気圧補正係数KPAは予め実験により求められ、図示の如く、検出した大気圧PAから検索自在にテーブル値として用意される。尚、大気圧補正を行うのは言うまでもなく、充填効率を補償するためである。
【0040】
続いてS106に進み、全筒用高負荷判別ディレイタイマ(カウンタ)テーブルから全筒用ディレイタイマ(カウンタ値)値CPBを検索する。図6にそのテーブルの特性を示す。図において、符号aが全筒用ディレイタイマ(カウンタ)値CPBを示す。
【0041】
ディレイタイマ(カウンタ)値CPBは予め実験により求められ、図示の如く、検出したエンジン回転数NEから検索自在にテーブル値として用意される。
【0042】
尚、エンジン回転数NEに対して設定するのは、ディレイタイマ(カウンタ)値CPBがTDC数、より詳しくは図2フロー・チャートのプログラムループ数で設定されることから、エンジン回転数によるTDC間隔の変動を補償するためである。
【0043】
他方、S100で肯定されるときはS108に進んで気筒休止用の高負荷判別用しきい値を検索し、S110に進んで気筒休止用の大気圧補正係数を検索してしきい値を補正し、S112に進んで気筒休止用のディレイタイマ(カウンタ)値を検索する。
【0044】
図4から図6において符号bで示す特性が、気筒休止用のテーブル特性を示す。図4に示す如く、気筒休止用の高負荷判別用しきい値の特性bは、全筒用の特性aよりも高負荷側に設定される。これは、気筒休止運転においては、全筒運転に比して負荷が増加することから、それに相応してしきい値を設定するためである。
【0045】
このように、この実施の形態においては、高負荷判別用しきい値PBWOT(およびその大気圧補正係数KPAならびにディレイタイマ(カウンタ)値CPB)は、全筒用と気筒休止用の2種が用意される。
【0046】
尚、図5の大気圧補正係数の設定において、特性bを、逆に、特性aより小さく設定したのは、気筒休止時は吸入空気量が減少するためである。また、図6のディレイタイマ値においても同様に特性bを特性aより大きく設定したのは全開判別を遅らせ、気筒休止運転を継続させて燃費性能を向上させるためである。
【0047】
続いてS114に進み、検出した吸気管内絶対圧PBAが全筒用(あるいは気筒休止用)の高負荷判別用しきい値PBWOTを超えるか否か判断し、否定されるときはエンジン10が、全筒運転あるいは気筒休止運転の如何に関わらず、高負荷状態にないと判断して以降の処理をスキップする。
【0048】
他方、S114で肯定されるときはS116に進み、カウンタCをインクリメントし、S118に進み、カウンタCの値が検索したディレイタイマ(カウンタ)値CPB以上か否か判断する。
【0049】
S118で否定されるときは以降の処理をスキップすると共に、肯定されるときはS120に進み、エンジン10が高負荷状態にあると判別し、S122に進んでカウンタ値をリセットする。
【0050】
この実施の形態は上記の如く、高負荷判別用しきい値PBWOTを6気筒が燃焼運転される全筒用と、3気筒が休止されて3気筒が燃焼運転される気筒休止運転用の2種設けると共に、気筒休止用のしきい値(特性b)を全筒用のそれよりも高負荷側に設定した。
【0051】
それによって、エンジン10が気筒休止運転されるときも、全筒運転と同様の条件で高負荷状態を判別することができる。従って、後述する全開増量補正を必要最少限度に止めることができ、気筒休止による燃費性能向上効果を低減することがない。
【0052】
さらに、高負荷判別用しきい値を大気圧補正係数で補正、即ち、充填効率から補正すると共に、その大気圧補正係数も全筒用と気筒休止用とで別々に設定したので、一層精度良く高負荷状態を判別することができる。
【0053】
さらに、全筒用と気筒休止用とで別々に設定したディレイタイマ(カウンタ)値を設けると共に、そのタイマ(カウンタ)値に相当する時間、検出吸気管内絶対圧PBAが高負荷判別用しきい値PBWOTを超え続けるとき、始めて高負荷状態と判別するように構成したので、一過的な現象を高負荷状態と誤判別することがなく、高負荷状態を一層精度良く判別することができる。
【0054】
図2フロー・チャートの説明に戻ると、続いてS14に進み、気筒数制御を行う。
【0055】
図7はその作業を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
【0056】
以下説明すると、S200において気筒休止運転をすべきか否か判断する。前記した如く、低負荷運転状態およびエンジン回転数NE、エンジン水温TWなどの運転状態が所定の範囲にあるとき、右バンクRの3気筒への燃料噴射を停止して休止させる休止運転が決定されると共に、然らざる場合には全筒運転、即ち、通常の燃料噴射制御を行うように決定される。
【0057】
続いてS202に進み、S200で気筒休止運転と決定されたか否か判断し、肯定されるときはS204に進み、前回(より詳しくは図2フロー・チャートの前回プログラムループ時)既に気筒休止運転であったか否か判断する。
【0058】
S204で肯定されるときは不要であることから以降の処理をスキップする。尚、図示は省略するが、このとき適宜なフラグのビットを1にセットし、図3フロー・チャートのS100ではそのフラグのビットを参照して気筒休止運転か否か判断する。
【0059】
S204で否定されるときはS206に進み、気筒休止制御、より詳しくは全筒運転から気筒休止運転への切り替え制御を実行する。尚、その詳細はこの発明の要旨とは直接の関連を有しないため、説明を省略する。
【0060】
他方、S202で否定され、気筒休止運転と決定されないときはS208に進み、前回気筒休止運転か否か判断し、否定されるときは不要であることから以降の処理をスキップすると共に、肯定されるときはS210に進み、気筒復帰制御、より詳しくは気筒休止運転から全筒運転への切り替え制御を実行する。その説明も省略する。
【0061】
図2フロー・チャートの説明に戻ると、続いてS16に進み、スロットルバルブ16の開度を制御する。即ち、この実施の形態においてはスロットルバルブ16がアクセルペダルと切り離され、パルスモータ24で駆動されることからその開度を決定する。
【0062】
この制御は具体的には、アクセルペダルの踏み込み量などを検出して行うが、その詳細はこの発明の要旨とは直接の関連を有しないため、説明を省略する。
【0063】
続いてS18に進み、燃料噴射制御を行う。
【0064】
図8はその作業を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
【0065】
同図の説明に入る前に、この実施の形態における燃料噴射制御を概説すると、この実施の形態においては下記に示す如く燃料噴射量を算出し、算出した燃料噴射量となるようにインジェクタ26を開弁制御する。
Tout=TiM×KTOTAL×KO2 ×KCMD+TTOTAL
【0066】
上記で、Tout:出力燃料噴射量(インジェクタ26の開弁時間で規定される)、TiM:基本燃料噴射量(エンジン回転数NEと吸気管内絶対圧PBAとから図示しないマップを検索して決定される)、KTOTAL:上記した高負荷の全開増量を含む、乗算形式による基本燃料噴射量の補正項である。
【0067】
また、KO2 :O2 センサ50の出力に基づく(乗算形式による)空燃比フィードバック補正係数、KCMD:目標空燃比(当量比で示される)に基づく(乗算形式による)補正係数、TOTAL:加算形式による補正項(バッテリ電圧補正除く)である。
【0068】
上記を前提に図8フロー・チャートを説明すると、S300で検出したエンジン回転数NEと吸気管内絶対圧PBAとからマップ検索して基本燃料噴射量TiMを算出する。
【0069】
続いてS302に進み、図3フロー・チャートの処理においてエンジン10が全筒運転あるいは気筒休止運転の如何に関わらず、高負荷状態にあると判別されたときは高負荷補正量(全開増量)を算出する。この高負荷補正量(全開増量)の算出は具体的には、エンジン回転数NEおよび吸気管内絶対圧PBAからマップ検索して行う。
【0070】
続いてS304に進み、各種補正量、即ち、上記した乗算形式あるいは加算形式による各種の補正係数あるいは補正項を算出し、S306に進み、上記の如く、出力燃料噴射量Toutを算出し、実行、即ち、算出値に基づいて駆動回路を介してインジェクタ26を開弁駆動する。
【0071】
図2フロー・チャートの説明に戻ると、続いてS20に進み、点火時期制御を行う。これは、検出したエンジン回転数NEと吸気管内絶対圧PBAから基本点火時期をマップ検索し、各種補正を施して出力点火時期を算出し、駆動回路およびイグナイタを介して算出された点火時期に点火プラグ30を点火する制御である。
【0072】
この実施の形態は上記の如く、複数の気筒(20)を有すると共に、所定の運転状態において前記複数の気筒の燃焼一部を休止させるようにした気筒休止機関(エンジン10)の燃料噴射制御装置において、少なくとも負荷(吸気管内絶対圧PBA)を含む、前記機関の運転状態を検出する運転状態検出手段(絶対圧センサ40、クランク角センサ36、大気圧センサ52,ECU50,S10)、前記機関(エンジン10)が気筒の一部の燃焼を休止させる気筒休止運転にあるか否か判断する気筒休止運転判断手段(ECU50,S12,S100)、前記気筒休止運転判断手段の判断結果に応じて前記機関が高負荷状態にあるか否か判別するためのしきい値(高負荷判別用しきい値PBWOT)を選択する高負荷判別しきい値選択手段(ECU50,S12,S102,S108)、前記選択されたしきい値と前記検出された負荷を比較し、前記検出された負荷が前記しきい値を超えるとき、前記機関が高負荷状態にあると判別する高負荷判別手段(ECU50,S12,S114からS122)、および前記機関が高負荷状態にあると判別されるとき、前記機関に供給する燃料噴射量を増量する燃料噴射量増量手段(ECU50,S18,S302)、および前記燃料噴射量を前記機関に供給する燃料供給手段(ECU50,S18,S306、インジェクタ26)を備える如く構成した。
【0073】
このように、気筒休止運転判断手段の判断結果に応じて前記機関(エンジン10)が高負荷状態にあるか否か判別するためのしきい値(高負荷判別用しきい値PBWOT)を選択(より具体的には全筒運転用と気筒休止運転用に別々に設定されたしきい値特性の中から選択)し、選択されたしきい値と検出された負荷を比較し、検出された負荷が前記しきい値を超えるとき、前記機関が高負荷状態にあると判別して燃料噴射量を増量するようにしたので、内燃機関が気筒休止運転されるときも、全筒運転されるときと同様の条件で高負荷状態にあるか否か判別することができる。従って、高負荷状態時の全開増量を必要最少限度に止めることができ、気筒休止による燃費性能向上効果を低減することがない。
【0074】
また、前記検出される運転状態が前記機関が位置する地(場所)の大気圧(PA)を含むと共に、前記気筒休止運転判断手段の判断結果に応じて前記検出された大気圧から前記しきい値を補正する、より具体的には大気圧補正係数KPAを介してしきい値を補正するしきい値補正手段(ECU50,S12,S104,S110)を備え、前記高負荷判別手段は、前記補正されたしきい値と前記検出された負荷を比較し、前記検出された負荷が前記しきい値を超えるとき、前記機関が高負荷状態にあると判別する(ECU50,S12,S114からS122)如く構成した。
【0075】
このように、大気圧、換言すれば充填効率に応じてしきい値を補正すると共に、その補正係数も前記気筒休止運転判断手段の判断結果に応じて補正、より具体的には全筒運転用と気筒休止運転用に別々に設定された補正係数特性の中から選択)して補正するようにしたので、内燃機関が高負荷状態にあるか否かを一層精度良く判別することができる。
【0076】
さらに、前記気筒休止運転判断手段の判断結果に応じて時間(ディレイタイマ(カウンタ)値CPB)を設定、より具体的にはテーブル検索する時間設定手段(ECU50,S12,S106,S112)を備え、前記高負荷判別手段は、前記設定された時間、前記検出された負荷が前記しきい値を超え続けるとき、前記機関が高負荷状態にあると判別する(ECU50,S12,S114,S122)如く構成した。
【0077】
このように、前記気筒休止運転判断手段の判断結果に応じて時間を設定、より具体的には全筒運転用と気筒休止運転用に別々に設定された時間特性の中から選択し、その時間を検出された負荷が超え続けるとき、内燃機関が高負荷状態にあると判別するようにしたので、一過性の減少によって誤判別することがなく、内燃機関が高負荷状態にあるか否かをより一層精度良く判別することができる。
【0078】
尚、上記において、ディレイタイマ(カウンタ)値CPBをTDC数、より具体的には図2フロー・チャートのプログラムループ数で決定したが、絶対時間で決定しても良い。
【0079】
【発明の効果】
請求項1項においては、気筒休止運転にあると判断されるとき、前記気筒休止運転にないと判断されるときに比して高負荷側に設定されたしきい値を選択(より具体的には全筒運転用と気筒休止運転用に別々に設定されたしきい値特性の中から選択)し、選択されたしきい値と検出された負荷を比較し、検出された負荷が前記しきい値を超えるとき、前記機関が高負荷状態にある判別して燃料噴射量を増量するようにしたので、内燃機関が気筒休止運転されるときも、全筒運転されるときと同様の条件で高負荷状態にあるか否か判別することができる。従って、高負荷状態時の全開増量を必要最少限度に止めることができ、気筒休止による燃費性能向上効果を低減することがない。
【0080】
請求項2項にあっては、大気圧、換言すれば充填効率に応じてしきい値を補正すると共に、その補正係数も前記気筒休止運転判断手段の判断結果に応じて補正、より具体的には全筒運転用と気筒休止運転用に別々に設定された補正係数特性の中から選択)して補正するようにしたので、内燃機関が高負荷状態にあるか否かを一層精度良く判別することができる。
【0081】
請求項3項にあっては、前記気筒休止運転にあると判断されるとき、前記気筒休止運転にないと判断されるときに比して大きい時間を設定、より具体的には全筒運転用と気筒休止運転用に別々に設定された時間特性の中から選択し、その時間を検出された負荷が超え続けるとき、内燃機関が高負荷状態にあると判別するようにしたので、一過性の減少によって誤判別することがなく、内燃機関が高負荷状態にあるか否かをより一層精度良く判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る気筒休止機関の燃料噴射制御装置を概略的に示す全体図である。
【図2】図1装置の動作を示すフロー・チャートである。
【図3】図2フロー・チャートの中の高負荷判別作業を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
【図4】図3フロー・チャートで検索(選択)される高負荷判別用しきい値を全筒用と気筒休止用の2種について示す説明グラフである。
【図5】図3フロー・チャートで検索(選択)される大気圧補正係数を全筒用と気筒休止用の2種について示す説明グラフである。
【図6】図3フロー・チャートで検索(選択)されるディレイタイマ(カウンタ)値を全筒用と気筒休止用の2種について示す説明グラフである。
【図7】図2フロー・チャートの中の気筒数制御を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
【図8】図2フロー・チャートの中の燃料噴射制御を示すサブルーチン・フロー・チャートである。
【符号の説明】
10 内燃機関(エンジン)(本体)
12 吸気管
16 スロットルバルブ
18 インテークマニホルド
20 気筒
26 インジェクタ
28 燃焼室
36 クランク角センサ
40 絶対圧センサ
52 大気圧センサ
60 ECU

Claims (3)

  1. 複数の気筒を有すると共に、所定の運転状態において前記複数の気筒の一部の燃焼を休止させるようにした気筒休止機関の燃料噴射制御装置において、
    a.少なくとも負荷を含む、前記機関の運転状態を検出する運転状態検出手段、
    b.前記機関が気筒の一部の燃焼を休止させる気筒休止運転にあるか否か判断する気筒休止運転判断手段、
    c.前記気筒休止運転にあると判断されるとき、前記気筒休止運転にないと判断されるときに比して高負荷側に設定されたしきい値を選択する高負荷判別しきい値選択手段、
    d.前記選択されたしきい値と前記検出された負荷を比較し、前記検出された負荷が前記しきい値を超えるとき、前記機関が高負荷状態にあると判別する高負荷判別手段、
    e.前記機関が高負荷状態にあると判別されるとき、前記機関に供給する燃料噴射量を増量する燃料噴射量増量手段、
    および
    f.前記燃料噴射量を前記機関に供給する燃料供給手段、
    を備えたことを特徴とする気筒休止機関の燃料噴射制御装置。
  2. 前記検出される運転状態が前記機関が位置する地の大気圧を含むと共に、
    g.前記気筒休止運転判断手段の判断結果に応じて前記検出された大気圧から前記しきい値を補正するしきい値補正手段、
    を備え、前記高負荷判別手段は、前記補正されたしきい値と前記検出された負荷を比較し、前記検出された負荷が前記しきい値を超えるとき、前記機関が高負荷状態にあると判別することを特徴とする請求項1項記載の気筒休止機関の燃料噴射制御装置。
  3. さらに、
    h.前記気筒休止運転にあると判断されるとき、前記気筒休止運転にないと判断されるときに比して大きい時間を設定する時間設定手段、
    を備え、前記高負荷判別手段は、前記設定された時間、前記検出された負荷が前記しきい値を超え続けるとき、前記機関が高負荷状態にあると判別することを特徴とする請求項1項または2項記載の気筒休止機関の燃料噴射制御装置。
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