JP3716921B2 - 鉄道模型車両の車輪支持構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は鉄道模型車両の車輪支持構造に関し、更に詳細には鉄道模型車両において回転可能に軸受けされて支持される車輪を上下動可能に支持する車輪の支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄道模型車両では、1つの車軸の両端にそれぞれ車輪を取り付けた車輪体を備えている。この車輪体の支持手段としては台車枠又はフレームによって回転可能に軸受け支持をする構造であった。また、従来の鉄道模型車両では、1つの台車枠又はフレームに2つの車輪体を間隔をあけて配列して軸受け支持することが一般的であった。
【0003】
この台車枠又はフレームは、通常、合成樹脂又はアルミダイキャスト等で一体成形されることが多く、このような台車枠又はフレームの内側面には軸受け用の小さな穴が形成されており、この軸受け用の穴に各車輪の外側中心から突出する回転中心軸を挿入することで各車輪体を軸受け支持していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の鉄道模型車両における車輪の支持手段では、前述したように合成樹脂又はアルミダイカスト等で一体成形された台車枠又はフレームの内側面に設けられている軸受け用の穴に各車輪の外側中心から突出する回転中心軸を挿入するなどして直接軸受け支持しているため、車輪体の支持構造にはまったくクッション性はなく、そのため鉄道模型車両がレール上を走行している時に、レールの継ぎ目による段差又はレールのねじれ等を含む変形による凹凸を通過する際に鉄道模型車両全体が波打つように上下動を起こす。
【0005】
このようにレールの段差や凹凸を通過することにより鉄道模型車両全体が上下動を起こすと、その凹凸を通過中の車輪体を備える鉄道模型車両自体に捻れが起こったり、或いはその鉄道模型車両の上下動が、当該車両に連結されている他の車両に伝搬し、連結車両との間で許容以上の捻れを起こして車輪の浮き上がりを招き、或いはレールから外れ、その結果、車輪を介する電動モータへの集電機能が損なわれて集電障害による電動モータの停止や、車両の脱線が起こる、という問題があった。
【0006】
この発明の目的は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、レールに段差や凹凸があった場合、当該段差や凹凸を車輪が通過する時、当該車輪を備える鉄道模型車両自体の上下動による車両の脱線、車輪の浮き上がり、又はこれによって生じる集電障害を原因とした電動モータの停止等を防止することのできる鉄道模型車両の車輪支持構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、この発明では、
1つの車軸の両端にそれぞれ車輪を取り付けて構成された少なくとも1つの車輪体を備える鉄道模型車両において、前記車輪の外側に配置され且つ一端側に軸受け穴を備え、当該一端側を上下動可能に他端側が支持され、前記車輪の外側中心部から突出した回転中心軸を前記軸受け穴に挿入して軸受けをする軸受部材と、この軸受部材と前記鉄道模型車両の固定部との間に配置されたスプリングとから構成され、前記鉄道模型車両の前記固定部が、台車枠を備える台車フレームであり、前記台車枠は前記車輪の外側両サイドに配置され、前記軸受部材がこの台車枠の内側に配置されていると共に前記鉄道模型車両の長手方向に沿って伸長し、前記軸受部材の前記他端側が前記台車枠に枢着支持されていることを特徴とする鉄道模型車両の車輪支持構造を提供するようにしている。
【0010】
更にまた、この発明に係る鉄道模型車両の車輪支持構造では、鉄道模型車両が、間隔を開けて配列された少なくとも2つの車輪体を備え、2つの車輪体の左右各側における2つの車輪を支持する各軸受部材がその他端側を一体に連接して2車輪を同時に軸受けする一部品として形成され、2車輪を同時に軸受けするこの軸受部材の長手方向中間部が、1つの車輪を軸受けする軸受部材の他端部に相当し、この2車輪を同時に軸受けする一部品としての軸受部材の長手方向中間部に当該長手方向に直交する上下方向に長い長穴が形成され、台車枠に形成されたピンがこの長穴に挿入されて上下方向に揺動可能に支持するようにすることも好ましい。
【0011】
また、この発明に係る鉄道模型車両の車輪支持構造では、軸受部材が、導電性を有すると共に薄く且つ細長い金属板で形成され、台車フレームに搭載された電動モータへレールから車輪を介して給電する集電素子板を兼用させることもできる。
【0012】
更に、この発明に係る鉄道模型車両の車輪支持構造では、台車フレームに搭載された電動モータの駆動力は、該電動モータの駆動軸に取り付けられた平歯車に噛み合う、複数の平歯車からなる歯車列を介して、車輪体を構成する2つの車軸のいずれか一方又は両方に取り付けられた平歯車に伝達されて車輪を駆動するようにすることもできる。
【0013】
更にまた、この発明に係る鉄道模型車両の車輪支持構造では、台車フレームに搭載された電動モータの駆動力を、該電動モータの駆動軸に取り付けたウオーム歯車を介して、車輪体を構成する2つの車軸のいずれか一方又は両方に取り付けられた平歯車に伝達されて車輪を駆動するようにすることもできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る鉄道模型車両の車輪支持構造を図に示される実施の形態に沿って更に詳細に説明する。図1はこの発明の一実施形態に係る車輪支持構造10を備える鉄道模型車両Aにおいてボディーを除いた分解(組立て)斜視図、図2は鉄道模型車両Aを構成する車輪支持構造10のみを部分的に拡大して示す斜視図、図3及び図4は図2に示される車輪支持構造10の側面図である。
【0015】
この発明の車輪支持構造10を備える鉄道模型車両Aは、図1から明かなように中央部において下方へ突出するように床部11aが形成された合成樹脂製の床板形成部材11と、この床板形成部材11の下側から床部11aの外側を包囲するように嵌め込め込まれる台車枠12とからなる台車フレーム13を備え、この台車フレーム13内には、2つの車輪体14が間隔をあけて配置されている。
【0016】
各車輪体14は、1つの車軸14aの両端に車輪14bを、圧入や螺合又は接着剤等による適当な手段で取り付けて構成されている。勿論、各車輪14bと車軸14aとを一体に成形したものであっても差し支えない。図1に示される鉄道模型車両Aでは、当該車両が動力車であるため、車軸14aには駆動用の電動モータから駆動力を伝達するための歯車14cが取り付けられ、車輪体14は動輪として機能するように構成されているが、この発明はこのような動力車に限定されるものではない。
【0017】
台車フレーム13を構成する床板形成部材11の床部11aにおける長手方向両端には、それぞれ両側に切欠き部11bが形成されており、2つの車輪体14が台車フレーム13内に配置される時、各車輪14bがこれらの切欠き部11bから下方に突出するように配置され、これより各車輪14bは床板形成部材11から露出してレール上に乗ることができる。
【0018】
床部11aを両側を囲むように床板形成部材11に取り付けられた台車枠12は、台車フレーム13に各車輪体14が前述したように配置された時に各車輪14bの外側に存在する両側壁部12aを備え、この各側壁部12aの外表面にはそれぞれ各車輪14bの位置に対応する部分に各車輪14bをあたかも軸受けするかのような軸受け箱がデザインとして刻設されている。
【0019】
従って、見かけの軸受け箱刻設部12bは、台車枠12の両側壁部12aに間隔をあけてそれぞれ2カ所存在していることになる。このような台車枠12の両側壁部12aに見かけの軸受け箱が刻設されている2つの刻設部12bの間のほぼ中間部における内面には、ピン12cが突出して設けられている。
【0020】
ところで、台車フレーム13内に配置される2つの車輪体14は、図2に示されるように両側に配置された軸受板15によって事実上軸受けされている。すなわち、この軸受板15は、台車フレーム13を構成している台車枠12における側壁部12aに近接してその内側に配置される。具体的には、薄く且つ細長い金属板(この実施形態では銅板を使用)で形成された2つの軸受板15が、間隔をあけて並列に配列された2つの車輪体14の両側から挟むように配置される。
【0021】
これらの各軸受板15の両端部にはそれぞれ軸受け穴15aが形成されており、これらの軸受け穴15aに車輪体14の各車輪14bにおける外側中心部から突出している回転中心軸を挿入することで車輪体14を軸受けすると共に2つの車輪体14を定位置に保持している。
【0022】
2つの車輪体14を軸受け支持するために、間隔をあけて並列に配列された両車輪体14の両側部から挟むように配置された2つの軸受板15には、その長手方向(車輪体14の配列方向)におけるほぼ中間部に、この長手方向に直交する縦方向(上下方向)に長い長穴15bが形成されている。
【0023】
この長穴15bは、軸受板15が台車枠12の側壁部12aにおける内側に近接して配置される時、当該台車枠12の側壁部12aの内側に設けられたピン12cが相対的に挿入される。言い換えれば、前述したように台車枠12の両側壁部12aに見かけの軸受け箱が刻設されている2つの刻設部12bの間のほぼ中間部における内側面に形成されたピン12cを長穴15bに相対的に挿入するように、軸受板15が当該台車枠12の側壁部12aにおける内側に近接して配置される。
【0024】
これにより、軸受板15の長手方向(車輪体14の配列方向)における移動は完全に規制され、その結果2つの車輪体14の間隔は一定に保持される。これに対して、車輪14bを軸受けしている軸受板15の両端部は、その一方の端部を支点として他方の端部が上下動即ち揺動することができる。
【0025】
更に、具体的に説明すると、例えば片側のレールのある箇所に凹凸があったとすると、この凹凸を図2で見て左側手前の車輪14bが通過する時には、軸受板15は右側手前の車輪14bを軸受けしている端部を支点として、相対的にピン12cが長穴15b内を動ける範囲で左側手前の車輪14bを軸受けしている端部の上昇を許すことになる。その結果、左側手前の車輪14bは、レールの凹凸を通過中に当該凹凸に追随して上昇し、その衝撃を回避し、これにより車両全体の上昇や捻れが防止される。
【0026】
このような機能は、実際の自動車などに採用されている「4輪独立支持装置」と同じ働きをしていることになる。すなわち、4つの車輪14bが台車枠12とは無関係にそれぞれ独立して所定の高さ範囲を上下動することができるように支持されているのである。各軸受板15の両端部におけるそれぞれ上部には2つの突起部15c、15dが車輪配列方向に並んで形成されている。
【0027】
各軸受板15の両端部における上部に形成されたそれぞれ2つの突起部15c、15dの内、軸受板15の長手方向で見て内側に位置する突起部15cにはコイルスプリング16が相対的にその内部に突起部15cが挿入するように被せられている。もう一方の突起部15dは、後述する理由から軸受板15の各端部の上昇を制限するストッパとしての作用をするために存在している。
【0028】
上述した実施形態では2つの車輪体14が2つの軸受板15で軸受け支持されている。すなわち、1つの軸受板15で2つの車輪14bを軸受け支持していることになるので、各軸受板15は一部品で2車輪を同時に軸受けする機能を果たすことになる。このように2車輪を同時に軸受けする軸受板15により軸受け支持された2つの車輪体14の間には、電動モータ17が配置され、図1〜図3に示されるように台車フレーム13を構成する床板形成部材11の床部11a上に乗せられ、その下面からネジ18で固定される。
【0029】
この電動モータ17は、モータ本体17a及びこれを覆うモータケース17bから主に構成され、モータケース17bの側部に形成された切欠きから突出するモータ本体17aの駆動軸に取り付けられた平歯車19aを含めて複数の平歯車19bからなる歯車列19がモータケース17bの側部に取り付けられている。この歯車列19の両端に位置する最終の被動平歯車19bは、それぞれ車輪体14の車軸14aに取り付けられた平歯車14cと噛み合い、これにより電動モータ17の駆動力は各車輪体14に伝達されることになる。
【0030】
このように間隔をあけて配列された2つの車輪体14における各車軸14aに取り付けられた2つの平歯車14c間に歯車列19を配置しても、前述したように2つの車輪体14の間隔は一定に保持されていることから、ギヤピッチに変化は起こらず、歯車列19と2つの車輪体14における各車軸14aに取り付けられた2つの平歯車14cとの噛み合いは常に正常に保たれる。
【0031】
このように前後1対の車輪体14が2つの軸受板15で軸受け支持されて設置されると共に電動モータ17が搭載された台車フレーム13には、上方からアルミダイカスト製の本体フレーム20が乗せられる。この本体フレーム20は、台車フレーム13の床板形成部材11に単に乗せられるだけで、相互に固定されることはない。
【0032】
次いで、台車フレーム13の床板形成部材11に単に乗せられた本体フレーム20の上に更に合成樹脂で形成された車両室内形成部材21が乗せられる。この車両室内形成部材21は、車両室内の状態を装飾的に表すように座席21aの形などを表面に一体的に形成した部品である。
【0033】
この車両室内形成部材21の裏面には必要な電気回路が配線されたプリント基板22がネジ止めにより取り付けられている。このプリント基板22には、両側部にそれぞれ2つの端子板22aが外側に張り出していると共に、これら4つの端子板22aはプリント基板22に形成された電気回路に電気的に接続されている。
【0034】
更に、これら4つの端子板22aは、車両室内形成部材21が本体フレーム20の上に乗せられた時に前述した軸受板15における両端部の上部に形成された2つの突起部15c、15dの真上に位置している。そして、一方の突起部15cに装着されたコイルスプリング16の上端は端子板22aに当接している。但し、2つの突起部15c、15dとも通常の状態(軸受板15が揺動しない状態)では端子板22aに直接当接することはない。
【0035】
言い換えれば、2つの突起部15c、15dの高さ、或いは端子板22aの位置がそのように(突起部15c、15dが通常の状態では端子板22aに直接当接することがないように)設計されている。このように一方の突起部15cに装着されたコイルスプリング16の上端が端子板22aに当接していることから、レールから車輪14bを介して軸受板15に流れる電流は、コイルスプリング16から端子板23aを介してプリント基板22の電気回路に流れることになる。なお、プリント基板22の電気回路は、図示しないリード線などにより電動モータ17の各端子に接続されている。
【0036】
車両室内形成部材21が本体フレーム20の上に乗せられると、台車フレーム13の床板11における長手方向の前後においてそれぞれ両側から立設した4つの爪付きフック11cの上部外方爪が、車両室内形成部材21の長手方向の前後においてそれぞれ両側壁に形成された係止穴21bに内側から相対的に入って係合することで連結される。
【0037】
すなわち、車両室内形成部材21は、台車フレーム13と本体フレーム20を上下方向に挟むようにして当該台車フレーム13の床板形成部材11に堅固に連結され、その結果、大きく分けて3部品即ち台車フレーム13、本体フレーム20、及び車両室内形成部材21が相互に固定されることになり、前述した車輪支持構造10を構成する台車フレーム13、車輪体14及び軸受板15は台車フレーム13内の定位置に収容されることになる。
【0038】
このように構成された鉄道模型車両Aがレール上を走行している時、レールが平坦な時は図4に示されるように2車輪を同時に軸受けする軸受板15の長手方向中間部に形成された長穴15b内の上方にピン12cが位置し、その両端部で各車輪14bを軸受け支持している。そして、図5に示されるように進行方向前方側の車輪14bがレールに段差が生じている継ぎ目を乗り越えた時、進行方向後方側の車輪14bを軸受けしている端部を支点として揺動し、進行方向前方側の車輪14bの上昇を可能とする。
【0039】
進行方向前方側の車輪14bが上昇すると、2車輪を同時に軸受けしている軸受板15の当該車輪14bの軸受側端部も当然に上昇し、これに伴ってコイルスプリング16が圧縮されて、当該車輪14bに対してレールに向かって押し戻す作用力が付与される。これにより当該車輪14bのレールに対する密着度が高まり、レールからの浮き上がりが防止される。
【0040】
車輪14が所定高さ以上に上昇する場合は、当該車輪14を軸受けしている軸受板15の端部における上部にストッパとして形成された突起部15dが端子板22aに衝突して、それ以上の上昇を阻止することができる。これより、現実には起こり得ないが、車輪14の極端な上昇を抑制することができ、その結果大きな作用力が軸受板15に掛かってこれを損傷したり、過度な負荷が軸受板15に繰り返し作用して金属疲労による破断の発生などの事態を防ぐことができる。
【0041】
前述した実施形態の車輪支持構造10は、2車輪を同時に軸受けする軸受板15を使用した例についてのものであったが、この発明はこのような軸受板15に限定されるものではなく、各車輪14bを個別に軸受けする軸受板を使用することもできる。図6及び図7にはこのような個別の軸受板25で各車輪14bを軸受けしている実施形態が示されている。
【0042】
この軸受板25は、一端部に前述した軸受板15と同様な軸受け穴25aを備え、他端にはピン挿入穴25bを備えて構成されている。このような軸受板25は、台車枠12の側壁部12aにおける見かけの軸受け箱刻設部12bの内側に、軸受け穴25aが形成された一端部が位置するように配置され、他端部に形成されたピン挿入穴25bに前述したピン12cを相対的に挿入して位置決めされる。これよりこの軸受板25は、ピン12cを中心として他端部が回動でき、その結果一端部で軸受けされた車輪14bの上下動を可能にしている。
【0043】
片側における前後の2つの車輪14bを軸受けしている2つの軸受板25は、それぞれその他端部を重ねてピン挿入穴25bを整合し、この整合した2つのピン挿入穴25b、25bにピン12cを相対的に挿入して同時に2つの軸受板25を回動可能に支持していることになる。このような実施形態の場合には、個々の軸受板25がそれぞれピン12cを中心として回動することになるので、ピン挿入穴25bはピン12cが軸受板25の他端部を軸着し得る大きさの円形穴でよい。
【0044】
なお、前述した本発明の実施形態では、電動モータ17の駆動力を複数の平歯車19bからなる歯車列19を介して2つの車輪体14の各車軸14aに設けられた平歯車14cに伝達して当該車輪体14を駆動するようしたことで、車軸間にモータ及び歯車を設置することができ、電動モータの設置位置が車両の窓部分よりも低くなり、より実感的な室内表現が可能となる。
又、本発明はこのような駆動力伝達機構に限定されるものではない。
【0045】
すなわち、図8に示されるように、駆動軸が2つの車輪体14の配列方向即ち鉄道模型車両の長手方向に伸長するようにモータ本体17aを台車フレーム13の床板形成部材11に取り付け、このモータ本体17aから伸長する駆動軸にウオーム歯車30を嵌め込んで固定し、このウオーム歯車30を各車輪体14の平歯車14cに、必要ならば平歯車などを介して噛み合わせるようにすることでモータ本体17aの駆動力を車輪体14に伝達することができる。
【0046】
このように、モータ本体17aからその駆動力(回転力)を各車輪体14に伝達する機構としてウオーム歯車30を用いる場合、複数の平歯車からなる歯車列を使用する前述した実施形態に比べて電動モータの設置位置が高くなるため、それに伴って車高が若干高くなるという欠点があるが、複数の平歯車を使用しない点で部品数が少なく、組み立ても容易で、且つ軽量で、コストが安価になるという利点もある。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る鉄道模型車両の車輪支持構造によれば、車輪をそれぞれ独立して上下動可能に支持するようにしたことにより、鉄道模型車両がレール上を走行している時にレールの継ぎ目による段差や凹凸を通過する際、鉄道模型車両全体が捻れを起こすようなことがなく、或いは車輪の浮き上がりを起こすことがない。
【0048】
その結果、この発明に係る鉄道模型車両の車輪支持構造によれば、鉄道模型車両の脱線などの発生や、車輪の浮き上がりを原因とした集電障害による電動モータの停止等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る車輪支持構造を備えた鉄道模型車両を示す分解組立て図である。
【図2】図1に示される鉄道模型車両において車輪支持構造のみを示す斜視図である。
【図3】図2に示される一実施形態に係る車輪支持構造を電動モータも含めて示す側面図である。
【図4】図2に示される一実施形態に係る車輪支持構造について、鉄道模型車両が平坦なレール上を走行している時の状態を示す側面図である。
【図5】図2に示される一実施形態に係る車輪支持構造について、鉄道模型車両がレールの凹凸を通過している時の状態を示す側面図である。
【図6】この発明の他の実施形態に係る車輪支持構造を示す図4と同様な側面図である。
【図7】図6に示される他の実施形態に係る車輪支持構造について、鉄道模型車両がレールの凹凸を通過している時の状態を示す図5と同様な側面図である。
【図8】この発明における鉄道模型車両の車輪支持構造において、複数の平歯車からなる歯車列を使用せずに、モータ本体の駆動軸に取り付けたウオーム歯車と車輪体の平歯車とを噛み合わせることでモータ本体の駆動力を車輪体に伝達させる場合の例を示す図2と同様な斜視図である。
【符号の説明】
10 鉄道模型車両Aの車輪支持構造
11 床板形成部材
11a 床部
11b 切欠き部
11c 爪付きフック
12 台車枠
12a 側壁部
12b 見かけの軸受け箱刻設部
12c ピン
13 台車フレーム
14 車輪体
14a 車軸
14b 車輪
14c 平歯車
15 軸受板
15a 軸受け穴
15b 長穴
15c 突起部(コイルスプリング保持用)
15d 突起部(ストッパ用)
16 コイルスプリング
17 電動モータ
17a モータ本体
17b モータケース
18 ネジ
19 歯車列
19a 平歯車
20 本体フレーム
21 車両室内形成部材
22 プリント基板
22a 端子板
25 他の実施形態における車輪支持構造の軸受板
25a 軸受け穴
25b ピン挿入穴

Claims (6)

  1. 1つの車軸の両端にそれぞれ車輪を取り付けて構成された少なくとも1つの車輪体を備える鉄道模型車両において、
    前記車輪の外側に配置され且つ一端側に軸受け穴を備え、当該一端側を上下動可能に他端側が支持され、前記車輪の外側中心部から突出した回転中心軸を前記軸受け穴に挿入して軸受けをする軸受部材と、この軸受部材と前記鉄道模型車両の固定部との間に配置されたスプリングとから構成され、
    前記鉄道模型車両の前記固定部が、台車枠を備える台車フレームであり、前記台車枠は前記車輪の外側両サイドに配置され、前記軸受部材がこの台車枠の内側に配置されていると共に前記鉄道模型車両の長手方向に沿って伸長し、前記軸受部材の前記他端側が前記台車枠に枢着支持されていることを特徴とする鉄道模型車両の車輪支持構造。
  2. 前記鉄道模型車両が、間隔を開けて配列された少なくとも2つの前記車輪体を備え、2つの前記車輪体の左右各側における2つの前記車輪を支持する前記各軸受部材がそれぞれ個別の部品から形成され、前記車輪体の各側におけるこれらの各軸受部材の前記他端部が2つの前記車輪の間のほぼ中間に位置すると共に前記台車枠に枢着されていることを特徴とする請求項1に記載の鉄道模型車両の車輪支持構造。
  3. 前記鉄道模型車両が、間隔を開けて配列された少なくとも2つの前記車輪体を備え、2つの前記車輪体の左右各側における2つの前記車輪を支持する前記各軸受部材がその他端側を一体に連接して2車輪を同時に軸受けする一部品として形成され、2車輪を同時に軸受けするこの軸受部材の長手方向中間部が、1つの前記車輪を軸受けする前記軸受部材の前記他端部に相当し、この2車輪を同時に軸受けする一部品としての前記軸受部材の長手方向中間部に当該長手方向に直交する上下方向に長い長穴が形成され、前記台車枠に形成されたピンがこの長穴に挿入されて上下方向に揺動可能に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の鉄道模型車両の車輪支持構造。
  4. 前記軸受部材は、導電性を有する金属板で形成され、前記台車フレームに搭載された電動モータへレールから前記車輪を介して給電する集電素子板を兼用していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鉄道模型車両の車輪支持構造。
  5. 前記台車フレームに搭載された前記電動モータの駆動力は、該電動モータの駆動軸に取り付けられた平歯車に噛み合う、複数の平歯車からなる歯車列を介して、前記車輪体を構成する2つの車軸のいずれか一方又は両方に取り付けられた平歯車に伝達されて前記車輪を駆動することを特徴とする請求項4に記載の鉄道模型車両の車輪支持構造。
  6. 前記台車フレームに搭載された前記電動モータの駆動力は、該電動モータの駆動軸に取り付けられたウオーム歯車を介して、前記車輪体を構成する2つの車軸のいずれか一方又は両方に取り付けられた平歯車に伝達されて前記車輪を駆動することを特徴とする請求項4に記載の鉄道模型車両の車輪支持構造。
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