JP3716781B2 - Toroidal continuously variable transmission - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明に係るトロイダル型無段変速機は、例えば自動車の自動変速機用の変速ユニットとして、或は各種産業機械用の変速機として、それぞれ利用する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用自動変速機として、図4〜5に略示する様なトロイダル型無段変速機を使用する事が研究され、一部で実施されている。このトロイダル型無段変速機は、例えば実開昭62−71465号公報に開示されている様に、入力軸1と同心に入力側ディスク2を支持し、この入力軸1と同心に配置された出力軸3の端部に出力側ディスク4を固定している。トロイダル型無段変速機を納めたケーシング5(後述する図7参照)の内側には、上記入力軸1並びに出力軸3に対し捻れの位置にある枢軸6、6を中心として揺動するトラニオン7、7を設けている。
【0003】
これら各トラニオン7、7は、両端部外側面に上記枢軸6、6を、各トラニオン7、7毎に互いに同心に、各トラニオン7、7毎に1対ずつ設けている。これら各枢軸6、6の中心軸は、上記各ディスク2、4の中心軸と交差する事はないが、これら各ディスク2、4の中心軸の方向に対し直角若しくはほぼ直角方向である、捩れの位置に存在する。又、上記各トラニオン7、7の中心部には変位軸8、8の基半部を支持し、上記枢軸6、6を中心として各トラニオン7、7を揺動させる事により、上記各変位軸8、8の傾斜角度の調節を自在としている。各トラニオン7、7に支持された変位軸8、8の先半部周囲には、それぞれパワーローラ9、9を回転自在に支持している。そして、これら各パワーローラ9、9を、上記入力側、出力側両ディスク2、4の内側面2a、4a同士の間に挟持している。
【0004】
上記入力側、出力側両ディスク2、4の互いに対向する内側面2a、4aは、それぞれ断面が、上記枢軸6を中心とする円弧若しくはこの様な円弧に近い曲線を回転させて得られる、断面円弧状の凹面をなしている。そして、球状凸面に形成された各パワーローラ9、9の周面9a、9aを、上記内側面2a、4aに当接させている。又、上記入力軸1と入力側ディスク2との間には、ローディングカム装置10を設け、このローディングカム装置10によって上記入力側ディスク2を、出力側ディスク4に向け弾性的に押圧しつつ、回転駆動自在としている。
【0005】
上述の様に構成されるトロイダル型無段変速機の使用時、入力軸1の回転に伴って上記ローディングカム装置10が上記入力側ディスク2を、上記複数のパワーローラ9、9に押圧しつつ回転させる。そして、この入力側ディスク2の回転が、上記複数のパワーローラ9、9を介して出力側ディスク4に伝達され、この出力側ディスク4に固定の出力軸3が回転する。
【0006】
入力軸1と出力軸3との回転速度を変える場合で、先ず入力軸1と出力軸3との間で減速を行なう場合には、枢軸6、6を中心として前記各トラニオン7、7を揺動させ、上記各パワーローラ9、9の周面9a、9aが図4に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの中心寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの外周寄り部分とにそれぞれ当接する様に、前記各変位軸8、8を傾斜させる。
【0007】
反対に、増速を行なう場合には、上記各トラニオン7、7を揺動させ、上記各パワーローラ9、9の周面9a、9aが図5に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの外周寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの中心寄り部分とに、それぞれ当接する様に、上記各変位軸8、8を傾斜させる。これら各変位軸8、8の傾斜角度を図4と図5との中間にすれば、入力軸1と出力軸3との間で、中間の変速比を得られる。
【0008】
更に、図6〜7は、実願昭63−69293号(実開平1−173552号)のマイクロフィルムに記載された、より具体化されたトロイダル型無段変速機を示している。入力側ディスク2と出力側ディスク4とは円管状の入力軸11の周囲に、それぞれ回転自在に支持している。又、この入力軸11の端部と上記入力側ディスク2との間に、ローディングカム装置10を設けている。一方、上記出力側ディスク4には、出力歯車12を結合し、これら出力側ディスク4と出力歯車12とが同期して回転する様にしている。
【0009】
1対のトラニオン7、7の両端部に互いに同心に設けた枢軸6、6は、支持部材である1対の支持板13、13に、揺動並びに軸方向(図6の表裏方向、図7の左右方向)の変位自在に支持している。そして、上記各トラニオン7、7の中間部に、変位軸8、8の基半部を支持している。これら各変位軸8、8は、基半部と先半部とを互いに偏心させている。そして、このうちの基半部を上記各トラニオン7、7の中間部に回転自在に支持し、それぞれの先半部にパワーローラ9、9を、ラジアルニードル軸受等の転がり軸受を介して、回転自在に支持している。
【0010】
尚、上記1対の変位軸8、8は、上記入力軸11に対して180度反対側位置に設けている。又、これら各変位軸8、8の基半部と先半部とが偏心している方向は、上記入力側、出力側両ディスク2、4の回転方向に関して同方向(図7で左右逆方向)としている。又、偏心方向は、上記入力軸11の配設方向に対してほぼ直交する方向としている。従って上記各パワーローラ9、9は、上記入力軸11の配設方向に関して若干の変位自在に支持される。
【0011】
又、上記各パワーローラ9、9の外側面と上記各トラニオン7、7の中間部内側面との間には、これら各パワーローラ9、9の外側面の側から順に、スラスト玉軸受14、14とスラストニードル軸受15、15とを設けている。このうちのスラスト玉軸受14、14は、上記各パワーローラ9、9に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ9、9の回転を許容する。又、上記各スラストニードル軸受15、15は、上記各パワーローラ9、9から上記各スラスト玉軸受14、14を構成する外輪16、16に加わるスラスト荷重を支承しつつ、上記各変位軸8、8の先半部及び上記外輪16、16が、これら各変位軸8、8の基半部を中心として揺動する事を許容する。更に、上記各トラニオン7、7は、油圧式のアクチュエータ17、17により、前記各枢軸6、6の軸方向の変位自在としている。
【0012】
上述の様に構成されるトロイダル型無段変速機の場合、入力軸11の回転はローディングカム装置10を介して入力側ディスク2に伝えられる。そして、この入力側ディスク2の回転が、1対のパワーローラ9、9を介して出力側ディスク4に伝えられ、更にこの出力側ディスク4の回転が、出力歯車12より取り出される。
【0013】
入力軸11と出力歯車12との間の回転速度比を変える場合には、上記各アクチュエータ17、17により上記1対のトラニオン7、7を、それぞれ逆方向に、例えば、図7の下側のパワーローラ9を同図の右側に、同図の上側のパワーローラ9を同図の左側に、それぞれ変位させる。この結果、これら各パワーローラ9、9の周面9a、9aと上記入力側ディスク2及び出力側ディスク4の内側面2a、4aとの当接部に作用する、接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って上記各トラニオン7、7が、支持板13、13に枢支された枢軸6、6を中心として、互いに逆方向に揺動する。この結果、前述の図4〜5に示した様に、上記各パワーローラ9、9の周面9a、9aと上記各内側面2a、4aとの当接位置が変化し、上記入力軸11と出力歯車12との間の回転速度比が変化する。
【0014】
トロイダル型無段変速機による動力伝達時には、構成各部の弾性変形に基づいて、上記各パワーローラ9、9が上記入力軸11の軸方向に変位する。そして、これら各パワーローラ9、9を支持した前記各変位軸8、8が、それぞれの基半部を中心として僅かに回動する。この回動の結果、上記各スラスト玉軸受14、14の外輪16、16の外側面と上記各トラニオン7、7の内側面とが相対変位する。これら外側面と内側面との間には、前記各スラストニードル軸受15、15が存在する為、この相対変位に要する力は小さい。
【0015】
上述の様に構成され作用するトロイダル型無段変速機の場合には、上記入力軸11と出力歯車12との間での動力伝達を2個のパワーローラ9、9により行なっている。従って、各パワーローラ9、9の周面9a、9aと入力側、出力側両ディスク2、4の内側面2a、4aとの間で伝達される単位面積当たりの力が大きくなり、伝達可能な動力の限界が比較的低い。この様な事情に鑑みて、トロイダル型無段変速機により伝達可能な動力を大きくすべく、パワーローラ9、9の数を増やす事も、従来から考えられている。
【0016】
この様な目的でパワーローラ9、9の数を増やす為の構造の1例として従来から、1組の入力側ディスク2と出力側ディスク4との間に3個のパワーローラ9、9を配置し、この3個のパワーローラ9、9によって動力の伝達を行なう事が、例えば特開平3−74667号公報に記載されている様に、従来から知られている。この公報に記載された構造の場合には、図8に示す様に、固定のフレーム18の円周方向等間隔の3個所位置に、それぞれが支持部材であり、120度に折れ曲がった支持片19、19の中間部を枢支している。そして、隣り合う支持片19、19同士の間にそれぞれトラニオン7、7を、揺動並びに軸方向の変位自在に支持している。
【0017】
上記各トラニオン7、7は、それぞれ油圧式のアクチュエータ17、17により、それぞれの両端部に互いに同心に設けた枢軸6の軸方向に変位自在としている。上記各アクチュエータ17、17を構成する各油圧シリンダ20、20は、制御弁21を介して、油圧源であるポンプ22の吐出口に通じている。この制御弁21は、それぞれが軸方向(図8の左右方向)に変位自在なスリーブ23とスプール24とを備える。尚、上記各アクチュエータ17、17はそれぞれ、圧油の給排方向を切り換える事により、軸方向に関して何れの方向にも軸力を発生させる、複動型のものを使用している。
【0018】
それぞれが上記各トラニオン7、7に、変位軸8、8により枢支されたパワーローラ9、9の傾斜角度を変える場合には、制御モータ25により上記スリーブ23を軸方向(図8の左右方向)に変位させる。この結果、上記ポンプ22から吐出された圧油が、油圧配管を通じて上記各油圧シリンダ20、20に送り込まれる。そして、これら各油圧シリンダ20、20に嵌装された、上記各トラニオン7、7を枢軸の軸方向に変位させる為の駆動ピストン26、26が、入力側ディスク2及び出力側ディスク4(図4〜5参照)の回転方向に関して同方向に変位する。この変位に伴って上記各トラニオン7、7が枢軸の軸方向に変位し、更にこの枢軸を中心として揺動変位するのは、前述の図6〜7に示した構造の場合と同様である。又、上記各駆動ピストン26、26の変位に伴って上記各油圧シリンダ20、20から押し出された作動油は、やはり上記制御弁21を含む油圧配管(一部図示せず)を通じて、油溜27に戻される。
【0019】
一方、上記圧油の送り込みに伴う駆動ピストン26並びにこの駆動ピストン26に結合したトラニオン7の変位は、プリセスカム28、リンク29を介して上記スプール24に伝達され、このスプール24を軸方向に変位させる。この結果、上記駆動ピストン26が所定量変位した状態で、上記制御弁21の流路が閉じられ、上記各油圧シリンダ20、20への圧油の給排が停止される。従って、上記各トラニオン7、7の軸方向に関する変位量は、上記制御モータ25によるスリーブ23の変位量に応じただけのものとなる。
【0020】
上述の様に構成され作用する従来のトロイダル型無段変速機の場合、アクチュエータ17、17の設置空間が嵩み、装置が大型化する。これに対して特開平7−259947号公報には、図9に示す様に、3個のトラニオン7、7をリンク機構30、30により互いに直列に結合し、複動型の油圧アクチュエータである1個のアクチュエータ17により、上記複数個のトラニオン7、7を変位させる構造が記載されている。又、特開平11−303963号公報には、図10に示す様に、支持片19a、19aを揺動変位自在に支持すると共に、これら各支持片19a、19aにより、円周方向に隣り合うトラニオン7、7同士の間で動きを伝達自在とした構造が記載されている。この図10に記載した構造の場合も、駆動用のアクチュエータ17、17は、円周方向両端部に設けたトラニオン7、7に付属の枢軸6、6の端面を軸方向に押圧自在である。
【0021】
図9〜10に示した従来構造の場合、アクチュエータ17の設置空間を小さくして小型・軽量化を図れるが、総てのトラニオン7、7の変位量を厳密に規制する為には、各可動部を非常に精密に構成する必要があり、コストが嵩む。即ち、トロイダル型無段変速機は、大きさにもよるが、上記各トラニオン7、7が各枢軸6、6の軸方向に関して0.1mm程度変位しただけで、変速動作を開始する場合がある。従って、上記各トラニオン7、7の変位量が0.1mm程度異なると、上記各枢軸6、6を中心とするこれら各トラニオン7、7の傾斜角度が互いに異なって、トロイダル型無段変速機の伝達効率並びに耐久性が著しく低下する可能性を生じる。
【0022】
従って、上記図9〜10に示した構造を実施する場合には、各可動部のがたつきを極めて小さくし、3個のトラニオン7、7の変位を、0.1mmよりも十分に小さなレベル(精度)で、互いに同期させなければならない。これに対して、各可動部の変位が円滑に行なわれ、しかもがたつきを極く小さく抑える為には、構成各部材の寸法精度並びに形状精度を極めて高くしなければならず、これら各部材の加工作業が面倒になってコストが嵩む。しかも、上記図9〜10に示した様に、上記3個のトラニオン7、7を変位方向に関して互いに直列に接続し、接続方向の端部にのみアクチュエータ17、17を設けた場合には、上記各トラニオン7、7を含む、変位を伝達する部材の弾性変形も考慮しなければならなくなる。この様な状態で、上記総てのトラニオン7、7の変位を厳密に(0.1mmよりも十分に小さいレベルで)互いに同期させる事は非常に難しい。
【0023】
【先発明の説明】
この様な事情に鑑みてなされた発明として、図11〜14に示す様なトロイダル型無段変速機の発明(特願2000−280189号)がある。後述する本発明の実施の形態と、この先発明の実施の形態とは、多くの部分で共通する為、以下、この先発明の実施の形態に就いて詳しく説明する。尚、上記図11〜14は、入力側ディスク2と出力側ディスク4とを2個ずつ、動力の伝達方向に関して互いに並列に設けた、所謂ダブルキャビティ型で、各入力側ディスク2と出力側ディスク4との間にパワーローラ9、9を3個ずつ、合計6個設けたトロイダル型無段変速機に先発明を適用した場合に就いて示している。図12には、その片側のキャビティ(入力側ディスク2と出力側ディスク4とパワーローラ9、9とを配置して動力を伝達する部分)のみを示しているが、図12よりも右側部分にも、別のキャビティが存在する。この様なダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機の基本的な構造及び作用に就いては、従来から周知であるから、全体構成の図示並びに説明は省略する。
【0024】
ケーシング5aの内面に設けた取付部31にフレーム18を、このフレーム18の外径側端部3個所位置の取付孔32、32に挿通したスタッド33、33と、これら各スタッド33、33に螺合したナット34とにより結合固定している。図示の例では、これら各スタッド33、33及びナット34により、上記取付部31とフレーム18との間に、ギヤハウジング35を固定している。このギヤハウジング35の内径側には、1対の出力側ディスク4をその両端部にスプライン係合させた出力スリーブ36を、1対の転がり軸受37、37により回転自在に支持すると共に、この出力スリーブ36の中間部外周面に設けた出力歯車38を、上記ギヤハウジング35の内部に収納している。
【0025】
又、上記フレーム18は全体を星形に形成すると共に、その径方向中間部乃至は外径側部分を二股に形成して、3個所の保持部39、39を、円周方向等間隔に形成している。そして、これら各保持部39、39の径方向中間部に、それぞれ支持片19b、19bの中間部を、第二の枢軸40、40により、ニードル軸受41、41を介して枢支している。上記各支持片19b、19bは、上記第二の枢軸40、40の周囲に配置される円筒状の取付部42と、この取付部42の外周面から径方向外方に突出した1対の支持板部43、43とから成る。これら1対の支持板部43、43同士の交差角度は120度である。従って、円周方向に隣り合う支持片19b、19bの支持板部43、43同士は、互いに平行である。
【0026】
この様な各支持板部43、43には、それぞれ円孔44、44を形成している。上記各支持片19b、19bが中立状態にある場合、円周方向に隣り合う支持片19b、19bの支持板部43、43に形成した円孔44、44同士は互いに同心である。そして、これら各円孔44、44内に、各トラニオン7a、7b、7cの両端部に設けた枢軸6、6を、ラジアルニードル軸受45、45により支持している。これら各ラジアルニードル軸受45、45を構成する外輪46、46の外周面は、球状凸面としている。この様な外輪46、46は上記各円孔44、44内に、がたつきなく、且つ揺動変位自在に内嵌している。
【0027】
又、上記各支持板部43、43に設けたねじ孔47、47には、それぞれスタッド48、48を螺着し、これら各スタッド48、48の先端面を、上記各トラニオン7a、7b、7cの両端面に当接させている。これら各スタッド48、48の先端面は球状凸面としており、互いに対向する位置に設けた1対のスタッド48、48同士の間での、上記各トラニオン7a、7b、7cの揺動変位を可能にしている。又、これら各スタッド48、48の基端部にはロックナット49、49を螺合して、これら各スタッド48、48が不用意に緩まない様にしている。尚、この様なスタッド48、48は、単一キャビティ内に設けた3個のトラニオン7a、7b、7cの、入力側、出力側両ディスク2、4の円周方向に関する変位を、上記各支持片19b、19bを介して互いに同期させる為に設けている。後述する油圧アクチュエータにより上記変位を十分に同期可能であれば、上記各スタッド48、48及びロックナット49、49は省略しても良い。
【0028】
上記3個のトラニオン7a、7b、7cは、上述の様に、前記各第二の枢軸40、40を中心とする上記各支持片19b、19bの揺動に基づく上記両ディスク2、4の円周方向に関する若干の変位と、それぞれの両端部に設けた枢軸6、6を中心とする揺動変位を自在に支持している。変速動作を行なわせるべく、上記各トラニオン7a、7b、7cを、それぞれの両端部に設けた上記各枢軸6、6の軸方向に変位させる為に、先発明のトロイダル型無段変速機の場合には、次の様なアクチュエータを設けている
【0029】
先ず、下部中央に水平方向に設けたトラニオン7aは、このトラニオン7aの両端部下方に設けた1対の油圧アクチュエータ50a、50bにより、それぞれリンク腕51a、51bを介して変位駆動自在としている。これら各油圧アクチュエータ50a、50bは、シリンダ52内への圧油の供給によりロッド53を押し出すが、このシリンダ52への圧油の供給を停止した状態でも、外力が働かない限りこのロッド53がシリンダ52内に引き込まれない、単動型のものを使用している。この様な上記各油圧アクチュエータ50a、50bは、互いに同心に、且つロッド53の押し出し方向を互いに逆に、より具体的には、圧油の供給に基づいてロッド53を、別の油圧アクチュエータ50a(又は50b)から離れる方向に押し出す様にして、ケーシング5a内に支持固定している。
【0030】
又、上記各リンク腕51a、51bは、それぞれの中間部を、中空円管状の第三の枢軸54により、揺動変位自在に支持している。これら各第三の枢軸54、54は、前記各第二の枢軸40、40と平行で、内部は、図示しない給油ポンプの吐出口に通じている。トロイダル型無段変速機の運転時に上記各第三の枢軸54、54内には、潤滑油(トラクションオイル)が送り込まれる。この様な第三の枢軸54、54によりそれぞれの中間部を枢支された、上記各リンク腕51a、51bは、それぞれの基端部(図11の下端部)片側面を上記各油圧アクチュエータ50a、50bを構成するロッド53の先端面に突き当て、それぞれの先端部(図11の上端部)片側面側を、上記トラニオン7aの両端部に設けた枢軸6、6の端部に係合させている。尚、上記各リンク腕51a、51bの基端部で上記ロッド53の先端面に突き当たる部分は、部分円筒状の凸曲面として、突き当たり部分の揺動変位が円滑に行なわれる様にしている。
【0031】
又、図示の例では、図13に詳示する様に、上記各リンク腕51a、51bの先端部の互いに対向する面に、それぞれ円筒状凸部55を形成している。一方、上記トラニオン7aの両端部に設けた枢軸6、6の中心部には、上記円筒状凸部55の外径よりも大きな内径を有する円孔56を、上記各枢軸6、6の端面に開口する状態で形成している。そして、上記各リンク腕51a、51bの円筒状凸部55を、上記円孔56内に、緩く挿入している。この状態でこの円筒状凸部55の中間部外周面には、上記円孔56の内周面に係止したOリング57の内周縁を全周に亙り弾性的に当接させて、この円孔56の内周面と上記円筒状凸部55の外周面との間の油密保持を図っている。
【0032】
又、上記各枢軸6、6の端面と上記各リンク腕51a、51bの先端部側面との間には、スラストニードル軸受58を設けている。このスラストニードル軸受58を構成する1対の軌道輪のうち、上記各リンク腕51a、51b側の軌道輪59の片面で、これら各リンク腕51a、51bの先端部側面と当接する面は、球状凸面若しくは円すい状凸面としている。この様な構造により、これら各リンク腕51a、51bとトラニオン7aとの間で変位の伝達を自在とすると共に、前記各第三の枢軸54、54を中心とする上記各リンク腕51a、51bの円滑な揺動変位、並びに、上記各枢軸6、6を中心とする上記トラニオン7aの円滑な揺動変位を自在としている。
【0033】
又、前記各第三の枢軸54、54の内部と、上記円筒状凸部55の内部とは、上記各リンク腕51a、51bの中心孔の軸方向中間部に形成した凹溝60と、これら各リンク腕51a、51bの先半部(図11、13の上半部)内側に形成した通油孔61とを介して、互いに通じている。尚、この通油孔61の下流端開口は、プラグ62により塞いでいる。従って、前記図示しない送油ポンプから上記各第三の枢軸54、54内に送り込まれた潤滑油は、その全量が、前記各枢軸6、6の中心部に設けた円孔56内に送られる。この様にして円孔56内に送り込まれた潤滑油は、トロイダル型無段変速機の転がり接触部の潤滑に使用される。即ち、この潤滑油の一部は、上記トラニオン7aに設けたノズル孔63、63から噴出して、前記入力側ディスク2及び出力側ディスク4の内側面2a、4aと、上記トラニオン7aに支持したパワーローラ9の周面9aとの転がり接触部を潤滑する。
【0034】
又、上記潤滑油の残部は、上記トラニオン7aの内部に設けた潤滑油流路64を介して、各転がり軸受及び滑り接触部に送り込む様にしている。先ず、上記各枢軸6、6を支持したラジアルニードル軸受45、45に上記潤滑油を、絞りプラグ65を通じて送り込み自在としている。又、前記スタッド48の先端面と上記トラニオン7aとの滑り接触部にも、別の絞りプラグ66を介して送り込み自在としている。更に、残りの潤滑油は、上記トラニオン7aに対し上記パワーローラ9を支持した、スラストニードル軸受15及びスラスト玉軸受14、更には変位軸8とトラニオン7a及び上記パワーローラ9との間に設けたラジアルニードル軸受に送り込み自在としている。
【0035】
一方、上部両側に傾斜方向に設けたトラニオン7b、7cは、これら各トラニオン7b、7cに関する枢軸6、6の延長上に、図14に詳示する様な複動型の油圧アクチュエータ67a、67bを、これら各トラニオン7b、7c毎に1個ずつ設けている。そして、これら各油圧アクチュエータ67a、67bへの圧油の給排により、上記各トラニオン7b、7cを、それぞれの両端部に設けた枢軸6、6の軸方向に変位自在としている。
【0036】
上記各油圧アクチュエータ67a、67bは、シリンダ68内に油密に嵌装したピストン69にロッド70の基端部(図14の下端部)を、軸方向(図14の上下方向)のがたつきを防止した状態で、回転自在に結合している。このうちの回転を自在とする為に図示の例では、上記ピストン69を1対のスラストニードル軸受73、73によりサンドイッチ状に挟持している。尚、上記ピストン69の両面は、これら各スラストニードル軸受73、73の軌道面としての機能を持つ為、焼き入れ硬化すると共に表面を平滑面に仕上げている。又、軸方向のがたつきを防止する為に図示の例では、上記ピストン69及び1対のスラストニードル軸受73、73を、上記ロッド70の中間部に設けた外向フランジ状の鍔部71と、このロッド70の中間部基端寄り部分に係止したテーパスナップリング72との間で挟持している。
【0037】
上述の様な各油圧アクチュエータ67a、67bを構成する上記ロッド70の先半部(図14の上半部)外周面には雄ねじを形成している。この様なロッド70の先端部は、前記各トラニオン7b、7cの一端面(図11の下端面)に突設した枢軸の中心部に設けたねじ孔74に螺合し、更にロックナット75により固定している。この状態で上記各トラニオン7b、7cは、上記各油圧アクチュエータ67a、67bへの圧油の給排により、それぞれの両端部に設けた枢軸6、6の軸方向に変位させられる。
【0038】
更に、先発明のトロイダル型無段変速機の場合には、上記各油圧アクチュエータ67a、67bを構成する上記ロッド70を円管状としている。そして、このロッド70の基端部(図11、14の下端部)に設けた接続部に、可撓性を有する図示しない給油ホースの下流端を接続し、上記ロッド70内に設けた潤滑油流路76内に潤滑油を送り込み自在としている。そして、この様にロッド70内の潤滑油流路76を通じて上記各トラニオン7b、7c内のノズル孔63及び潤滑油流路64内に送り込んだ潤滑油を、前述のトラニオン7aの円孔56内に送り込んだ潤滑油の場合と同様に、各部の潤滑に使用する様にしている。
【0039】
前述した、それぞれが単動型である1対の油圧アクチュエータ50a、50bへの圧油の給排、並びに、それぞれが複動型である上記各油圧アクチュエータ67a、67bへの圧油の給排は、単一の制御弁21(図8参照)により互いに同期させて行なう。そして、上記3個のトラニオン7a、7b、7cを、前記入力側、出力側両ディスク2、4の回転方向に関して、同方向に、同じ長さだけ変位させる。上記各トラニオン7a、7b、7cの変位は、前述した様に、スタッド48、48により機械的にも同期させられる。又、上記各トラニオン7a、7b、7cを、それぞれに設けた油圧アクチュエータ50a、50b、67a、67bにより駆動するので、変位の為の力を伝達する事で各部材が弾性変形し、上記各トラニオン7a、7b、7cの変位に差が生じる事はない。従って、これら各トラニオン7a、7b、7cの変位量は、厳密に一致させられる。
【0040】
これら各トラニオン7a、7b、7cは、この様にして行なわれる、互いに同期した変位に基づいて、それぞれの両端部に設けた枢軸6、6を中心に揺動する。即ち、この変位に基づいて、前述した様に、各パワーローラ9、9の周面9a、9aと上記両ディスク2、4の内側面2a、4aとの転がり接触部に接線方向に加わる力の向きが変化する。そして、この変化により上記各トラニオン7a、7b、7cは、それぞれの両端部に設けた枢軸6、6を中心に揺動変位する。この様にして行なわれる、上記各トラニオン7a、7b、7cの変位は、何れかの(図11の上部左側の)トラニオン7cに結合したロッド70の中間部基端寄り部分の周囲に固定したプリセスカム28により取り出される。そして、このプリセスカム28の変位が、リンク29を介して、上記制御弁21(図8)のスプール24に伝達され、この制御弁21の開閉制御が行なわれる。この部分の制御に関しては、前述の図8に示した従来構造の場合と同じである。
【0041】
上述の様に構成し作用する先発明のトロイダル型無段変速機は、先発明の構造を示す図11と、従来構造をこの図11と同方向から見た状態で示す図8とを比較すれば明らかな通り、全体を小型に構成できる。即ち、上記各トラニオン7a、7b、7cを変位させる為の油圧アクチュエータ50a、50b、67a、67bが、入力側、出力側両ディスク2、4の外周縁から径方向に突出する量を少なくできる。言い換えれば、上記各油圧アクチュエータ50a、50b、67a、67bを効率良く配置できて、トロイダル型無段変速機を収納するケーシング5aの外寸を小さくできる。この結果、トロイダル型無段変速機の小型・軽量化により、このトロイダル型無段変速機を組み込む自動車の設計の自由度を高くする事ができる。
【0042】
【発明が解決しようとする課題】
上述した先発明に係るトロイダル型無段変速機の場合、各油圧アクチュエータ67a、67bに付属のロッド70の先半部を、トラニオン7b、7cに付属の枢軸6の中心部に形成したねじ孔74に螺合し、更にロックナット75を緊締する事により、上記ロッド70と上記枢軸6との結合部を固定する必要がある。この様な固定作業は、上記ねじ孔74に対する上記ロッド70の螺合作業にしろ、上記ロックナット75の緊締作業にしろ、上記トラニオン7b、7cが回転しない様に、抑え付けた状態で行なう必要がある。
【0043】
この為の回り止め方法としては、次の▲1▼▲2▼の様な方法が考えられる。
▲1▼ 上記トラニオン7b、7cの一部を、上記枢軸6を中心とする当該トラニオン7b、7cの傾斜角度を制限する為のストッパに突き当てて、このトラニオン7b、7cの回り止めを行なう。
▲2▼ 上記トラニオン7b、7cの外側面とケーシング5aの内面との間に、バールの如き治具を押し込んで、このトラニオン7b、7cの回り止めを行なう。
【0044】
このうちの▲1▼の方法では、上記トラニオン7b、7cの一部に圧痕が生じる可能性がある。即ち、上記ストッパは、トロイダル型無段変速機の運転時に上記トラニオン7b、7cが設計値を越えて傾斜する傾向になった場合にこの傾斜を抑える為に設けたもので、頻繁に作動するものではない。又、本来の目的で作動する場合には、ストッパとトラニオン7b、7cとの当接部に加わる力はあまり大きくはならない。これに対して、上記ロッド70と上記枢軸6との結合部の固定作業に伴って上記当接部に加わる力は大きくなる為、上記圧痕が形成される可能性がある。この様な圧痕は、上記トラニオン7b、7cの耐久性を低下させる可能性を否定できない為、形成されない様にする事が好ましい。
【0045】
又、上記ロッド70と上記枢軸6との結合作業は、入力側ディスク2を組み付ける以前に行なう。この為、上記トラニオン7b、7cをストッパに当たるまで大きく傾斜させると、このトラニオン7b、7cの内側面に支持しているパワーローラ9の周面9aが何れかの部分にぶつかって、動力の伝達面(トラクション面)であるこの周面9aが傷付く可能性がある。この周面9aが傷付いた場合には、トロイダル型無段変速機の伝達効率及び耐久性が何れも低下する為、好ましくない。
【0046】
これに対して、上記▲2▼の方法による場合には、治具を介してケーシング5aの内面に大きな力が加わる。このケーシング5aは、軽量化の為に、アルミニウム合金等の比較的軟らかく変形し易い材料により造る。この為、上記ケーシング5aに、精度確保の面から有害な、塑性変形を生じる可能性があり、やはり好ましくない。
本発明のトロイダル型無段変速機は、この様な事情に鑑みて、各部を損傷する事なくトラニオンとロッドとの結合固定を行なえる構造を実現すべく発明したものである。
【0047】
【課題を解決するための手段】
本発明のトロイダル型無段変速機は、前述の図6〜8に示した従来から知られているトロイダル型無段変速機と同様に、第一ディスク及び第二ディスクと、複数のトラニオンと、変位軸と、パワーローラと、アクチュエータとを備える。
このうちの第一ディスク及び第二ディスクは、それぞれが断面円弧形の凹面である互いの内側面同士を対向させた状態で、互いに同心に、且つ互いに独立した回転自在に支持されている。
又、上記各トラニオンは、上記第一ディスク及び第二ディスクの中心軸に対し捻れの位置にある状態でそれぞれの両端部に設けられた枢軸を中心として揺動する。
又、上記変位軸は、上記各トラニオンの中間部に、これら各トラニオンの内側面から突出する状態で支持されている。
又、上記パワーローラは、上記各トラニオンの内側面側に配置され、且つ、上記第一ディスク及び第二ディスク同士の間に挟持された状態で、上記各変位軸の周囲に回転自在に支持されたもので、その周面を球状凸面としている。
又、上記アクチュエータは、上記各トラニオンを上記枢軸の軸方向に変位させるものである。
【0048】
特に、本発明のトロイダル型無段変速機に於いては、前述の図11〜14に示した先発明の場合と同様に、上記アクチュエータの動きを上記トラニオンに伝える為の伝達ロッドの端部が、当該トラニオンの端部に設けた枢軸の端面中心部に開口したねじ孔に螺着している。
更に、上記第一、第二両ディスクの軸方向に一致する方向を上記トラニオンの中立位置での幅方向とした場合に、このトラニオンの中間部にこのトラニオンをこの幅方向に貫通する状態で形成された貫通孔を、このトラニオンが上記枢軸を中心として回転するのを阻止する為の治具の一部を係合させる為の係合部として設けている。尚、上記トラニオンの中立位置とは、上記第一、第二両ディスク同士の間の変速比が1となる(等速伝達を行なう)位置を言う。
【0049】
【作用】
上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段変速機の場合には、トラニオンの一部に形成した係合部である貫通孔に治具の一部を係合させる事により、このトラニオンが枢軸を中心として回転する事を防止できる。即ち、上記貫通孔に挿通した棒状の治具を抑える事により、上記トラニオンの回転を防止できる。この為、このトラニオンとロッドとを結合固定する作業を、このトラニオン自身、更にはこのトラニオンに支持されたパワーローラ、更にはこのトラニオンを収納したケーシングを傷める事なく行なえる。
【0050】
【発明の実施の形態】
図1〜3は、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本例の特徴は、各トラニオン7b、7cの端部に設けた枢軸6と、これら各トラニオン7b、7cを変位させる為の各油圧アクチュエータ67a´、67b´に付属のロッド70aの先端部とを結合固定する際に、上記各トラニオン7b、7cが回転するのを防止する部分の構造にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図11〜14に示した先発明に係る構造と同様であるから、同等部分には同一符号を付して重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分及び上記図11〜14には記載していない部分を中心に説明する。
【0051】
それぞれが複動型である上記各油圧アクチュエータ67a´、67b´は、前述した先発明の場合とは異なり、(円管状ではない)充実円杆状のロッド70a、70aを出力部材としている。そして、これら各ロッド70a、70aの先端部に設けた雄ねじ部を、上記各トラニオン7b、7cの一端部(図1の下端部)の枢軸6の中心部に設けたねじ孔74、74に螺合すると共に、ロックナット75、75の緊締により、上記各トラニオン7b、7cの一端部に結合固定している。この結合固定作業時に、これら各トラニオン7b、7cがそれぞれの両端部に設けた枢軸6、6を中心として回転するのを防止する為の治具(図示せず)を係合させる為、上記各トラニオン7b、7cの中間部に貫通孔83を、これら各トラニオン7b、7cを幅方向(図1、2の表裏方向、図3の左右方向)に貫通する状態で形成している。尚、上記貫通孔83は、各部に潤滑油(トラクションオイル)を供給する為に、上記各トラニオン7b、7cの内部に形成したノズル孔63や潤滑油流路64とは連通しない様に、独立した孔として形成している。
【0052】
又、図示の例では、上記各ロッド70a、70aを充実円杆状とする事により、これら各ロッド70a、70aの外径を、前述の図11、14に示した先発明に係る構造に組み込んだ円管状のロッド70、70の場合よりも小さくしている。従って、これら各ロッド70a、70a内には、上記ノズル孔63及び上記潤滑油流路64、64内に潤滑油を送り込む為の潤滑油流路76(図11、14参照)は設けられていない。
【0053】
この様に、上記各ロッド70a、70a内に潤滑油流路76を設けない事に合わせて、上記各トラニオン7b、7cの内部に設けた、上記ノズル孔63及び潤滑油流路64の上流端に設けた円孔56を、前述の先発明の場合とは逆側に設けている。即ち、この円孔56を、上記各トラニオン7b、7cの両端部のうち、上記各複動型の油圧アクチュエータ67a´、67b´の出力部材であるロッド70a、70aが結合された枢軸6、6と反対側(図1の上側)の枢軸6、6の端面中央部に開口させている。そして、ケーシング5aの内面に固定した給油コネクタ端子77、77を上記各トラニオン7b、7cの端部の枢軸6、6の端面に開口させた円孔56、56内に、緩く挿入している。
【0054】
上記各給油コネクタ端子77、77は、円管状で途中を曲げ形成して成る。この様な各給油コネクタ端子77、77の先半部で上記各円孔56、56内に挿入される部分は、上記各トラニオン7b、7cが中立位置に存在する状態で、上記枢軸6、6及び円孔56、56と同心となる。但し、上記各トラニオン7b、7cは、トロイダル型無段変速機の運転時に上記各給油コネクタ端子77、77に対し若干変位(軸方向変位及び中心軸同士が不一致となる揺動変位)する為、これら各給油コネクタ端子77、77の先半部外周面と上記各円孔56、56の内周面との係合部は、この様な変位を許容可能に、且つ、上記各給油コネクタ端子77、77から上記各円孔56、56への潤滑油の送り込みを自在な構造としている。この為に、上記各給油コネクタ端子77、77の先半部の外径を上記各円孔56、56の内径よりも僅かに小さくし、これら各給油コネクタ端子77、77の先半部を上記各円孔56、56内に緩く(若干の揺動変位自在に)挿入している。そして、Oリング78、78により、上記各給油コネクタ端子77、77の先半部外周面と上記各円孔56、56との間の隙間を塞いでいる。
【0055】
上述の様な給油コネクタ端子77、77内には、前記ケーシング5aの上部に設けた給油通路79を通じて、潤滑油を送り込み自在としている。トロイダル型無段変速機の運転時には、上記給油通路79を通じて、上記各給油コネクタ77、77内に潤滑油を送り込み、更にこの潤滑油を、上記各円孔56、56を通じて前記ノズル孔63及び潤滑油流路64に送り込んで、パワーローラ9、9に関して潤滑を必要とする部分、即ち、これら各パワーローラ9、9の回転支持部に設けたスラスト玉軸受14やラジアルニードル軸受等の転がり軸受や、上記各パワーローラ9、9の周面9a、9aと入力側、出力側各ディスク2、4の内側面2a、4a(図12参照)との転がり接触部に潤滑油を供給する。
【0056】
又、図示の例では、下側のトラニオン7aを、その両端部に設けた枢軸6、6の軸方向(図1の左右方向)に変位させる為の単動型の油圧アクチュエータ50a、50bを、上記ケーシング5aの下部内側に設けた支持梁80に支持している。そして、上記各油圧アクチュエータ50a、50bへの圧油の給排を、上記ケーシング5a及び支持梁80内に設けた給排流路81、81を介して行なう様にしている。
【0057】
上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段変速機の場合には、前記各トラニオン7b、7cの下端部に設けた枢軸6と、前記各複動型の油圧アクチュエータ67a´、67b´のロッド70a、70aとを結合固定する際に、上記各トラニオン7b、7cの回り止めを、各部を傷める事なく行なえる。即ち、これら各トラニオン7b、7cの中間部に形成した貫通孔83に挿通した棒状の治具の両端部を抑える事により、上記各トラニオン7b、7cの回転を防止できる。この為、これら各トラニオン7b、7cの端部に設けた枢軸6と、上記ロッド70aとを結合固定する作業を、これら各トラニオン7b、7c自身、更にはこれら各トラニオン7b、7cに支持されたパワーローラ9、更にはこれら各トラニオン7b、7cを収納したケーシング5aを傷める事なく行なえる。
【0058】
更に、図示の例では、上記各油圧アクチュエータ67a´、67b´により変位させられるトラニオン7b、7cの内部に設けたノズル孔63及び潤滑油流路64内に潤滑油を送り込む為の構造に基づいて、上記各油圧アクチュエータ67a´、67b´のロッド70a、70aの外径を大きくする必要がなくなる。この為、これら各油圧アクチュエータ67a´、67b´の出力を確保する事を考慮しても、これら各油圧アクチュエータ67a´、67b´の小型化(小径化)が可能になる。又、上記各ロッド70a、70aに潤滑油流路を加工する手間が不要になる分、コスト低減も図れる。
【0059】
又、先発明の構造の様に、可撓性を有する給油ホースを使用しなくても、上記各トラニオン7b、7cの内部に設けたノズル孔63及び潤滑油流路64内への潤滑油を送り込み可能となり、高価な材料を使用しなくても、十分な耐久性を確保する事ができる。
又、上記各トラニオン7b、7cへの潤滑油送り込みの為の構造を、上記ケーシング5aの上部に集中配置できる為、トロイダル型無段変速機全体としての小型・軽量化を図り易くなる。
更に、端部にプリセスカム28を固設したロッド70aの端部に上記給油ホースの下流端を接続する必要がなくなり、トロイダル型無段変速機を収納するケーシング5aの外寸が大きくなる事を防止して、車載性を良好にできる。
【0060】
尚、前記各給油コネクタ端子77、77と上記各トラニオン7b、7cとを、潤滑油の受け渡し自在に組み立てた状態で上記ケーシング5a内に組み付ける為、このケーシング5a内に上記各給油コネクタ端子77、77と上記各トラニオン7b、7cとを組み込むのに先立って、これら各給油コネクタ端子77、77と各トラニオン7b、7cとを予め組み立てておく。そして、予め組み立てておいた(サブ組立しておいた)これら各給油コネクタ端子77、77と各トラニオン7b、7cとを、上記ケーシング5a内に組み込む。尚、上記各トラニオン7b、7cへの潤滑油送り込みを行なう為の上記各給油コネクタ77、77は、一体に取り扱える様に、その基端部に設けた取付フランジ部82、82を共通としても良い。
【0061】
尚、以上の説明は、本発明を、1対の入力側、出力側ディスク毎に3個のパワーローラを設けた構造に本発明を適用した場合に就いて説明した。但し、本発明は、アクチュエータの動きをトラニオンに伝える為の伝達ロッドの端部が、当該トラニオンの端部に設けた枢軸の端面中心部に開口したねじ孔に螺着している構造であれば、前述の図6〜7に示した様に、1対の入力側、出力側ディスク毎に2個のパワーローラを設けた構造に適用する事もできる。
【0062】
【発明の効果】
本発明は、以上に述べた通り構成され作用するので、組立作業に伴って各部が損傷する事のない構造を実現して、トロイダル型無段変速機の信頼性及び耐久性の向上を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す断面図。
【図2】 トラニオンを取り出して図1と同方向から見た状態で示す断面図。
【図3】図2の左方から見た図。
【図4】従来から知られているトロイダル型無段変速機の基本的構成を、最大減速時の状態で示す側面図。
【図5】同じく最大増速時の状態で示す側面図。
【図6】従来の具体的構造の1例を示す断面図。
【図7】図6のA−A断面図。
【図8】従来から知られている、伝達可能な動力を大きくする構造の1例を、一部を切断した状態で示す要部正面図。
【図9】従来から知られている、アクチュエータの数を少なくできる構造の第1例を示す要部断面図。
【図10】同第2例を示す要部断面図。
【図11】先発明の実施の形態の1例を示す断面図。
【図12】図11のB−B断面図。
【図13】図11のC部拡大図。
【図14】複動型の油圧アクチュエータを取り出して示す断面図。
【符号の説明】
1 入力軸
2 入力側ディスク
2a 内側面
3 出力軸
4 出力側ディスク
4a 内側面
5、5a ケーシング
6 枢軸
7、7a、7b、7c トラニオン
8 変位軸
9 パワーローラ
9a 周面
10 ローディングカム装置
11 入力軸
12 出力歯車
13 支持板
14 スラスト玉軸受
15 スラストニードル軸受
16 外輪
17 アクチュエータ
18 フレーム
19、19a、19b 支持片
20 油圧シリンダ
21 制御弁
22 ポンプ
23 スリーブ
24 スプール
25 制御モータ
26 駆動ピストン
27 油溜
28 プリセスカム
29 リンク
30 リンク機構
31 取付部
32 取付孔
33 スタッド
34 ナット
35 ギヤハウジング
36 出力スリーブ
37 転がり軸受
38 出力歯車
39 保持部
40 第二の枢軸
41 ニードル軸受
42 取付部
43 支持板部
44 円孔
45 ラジアルニードル軸受
46 外輪
47 ねじ孔
48 スタッド
49 ロックナット
50a、50b 油圧アクチュエータ
51a、51b リンク腕
52 シリンダ
53 ロッド
54 第三の枢軸
55 円筒状凸部
56 円孔
57 Oリング
58 スラストニードル軸受
59 軌道輪
60 凹溝
61 通油孔
62 プラグ
63 ノズル孔
64 潤滑油流路
65 絞りプラグ
66 絞りプラグ
67a、67b、67a´、67b´ 油圧アクチュエータ
68 シリンダ
69 ピストン
70、70a ロッド
71 鍔部
72 テーパスナップリング
73 スラストニードル軸受
74 ねじ孔
75 ロックナット
76 潤滑油流路
77 給油コネクタ端子
78 Oリング
79 給油通路
80 支持梁
81 給排流路
82 取付フランジ部
83 貫通孔
[0001]
[Industrial application fields]
The toroidal type continuously variable transmission according to the present invention is used, for example, as a transmission unit for an automatic transmission of an automobile or as a transmission for various industrial machines.
[0002]
[Prior art]
The use of a toroidal continuously variable transmission as schematically shown in FIGS. 4 to 5 has been studied and partially implemented as an automatic transmission for automobiles. This toroidal type continuously variable transmission supports an input disk 2 concentrically with an input shaft 1 and is arranged concentrically with the input shaft 1 as disclosed in, for example, Japanese Utility Model Publication No. 62-71465. An output side disk 4 is fixed to the end of the output shaft 3. Inside the casing 5 (see FIG. 7 described later) in which the toroidal-type continuously variable transmission is housed, a trunnion 7 that swings around pivots 6 and 6 that are twisted with respect to the input shaft 1 and the output shaft 3. 7 are provided.
[0003]
Each of these trunnions 7, 7 is provided with the pivots 6, 6 on the outer side surfaces of both ends concentrically with each other, each pair of trunnions 7, 7. The central axes of the pivots 6 and 6 do not intersect with the central axes of the disks 2 and 4, but are twisted at right angles or substantially perpendicular to the direction of the central axes of the disks 2 and 4. Exists in the position. Further, the central portions of the trunnions 7 and 7 support the base half portions of the displacement shafts 8 and 8, and the trunnions 7 and 7 are swung around the pivot shafts 6 and 6, so that the respective displacement shafts are supported. 8 and 8 can be adjusted freely. Power rollers 9 and 9 are rotatably supported around the front half of the displacement shafts 8 and 8 supported by the trunnions 7 and 7, respectively. These power rollers 9, 9 are sandwiched between the inner side surfaces 2a, 4a of both the input side and output side disks 2, 4.
[0004]
The inner side surfaces 2a and 4a of the input side and output side discs 2 and 4 facing each other are each obtained by rotating a cross section of an arc centered on the pivot 6 or a curve close to such an arc. It has an arcuate concave surface. And the peripheral surface 9a, 9a of each power roller 9, 9 formed in the spherical convex surface is made to contact | abut to the said inner surface 2a, 4a. Further, a loading cam device 10 is provided between the input shaft 1 and the input side disc 2, and the input cam 2 is elastically pressed toward the output side disc 4 by the loading cam device 10. It can be freely rotated.
[0005]
When the toroidal continuously variable transmission configured as described above is used, the loading cam device 10 presses the input-side disk 2 against the plurality of power rollers 9 and 9 as the input shaft 1 rotates. Rotate. Then, the rotation of the input side disk 2 is transmitted to the output side disk 4 via the plurality of power rollers 9, 9, and the output shaft 3 fixed to the output side disk 4 rotates.
[0006]
When the rotational speeds of the input shaft 1 and the output shaft 3 are changed, and when the deceleration is first performed between the input shaft 1 and the output shaft 3, the trunnions 7, 7 are swung around the pivot shafts 6, 6. As shown in FIG. 4, the peripheral surfaces 9a and 9a of the power rollers 9 and 9 are arranged near the center of the inner surface 2a of the input side disk 2 and the outer periphery of the inner side surface 4a of the output side disk 4, respectively. The displacement shafts 8 and 8 are inclined so as to abut each other.
[0007]
On the contrary, when the speed is increased, the trunnions 7, 7 are swung so that the peripheral surfaces 9a, 9a of the power rollers 9, 9 are as shown in FIG. The displacement shafts 8 and 8 are inclined so as to abut the outer peripheral portion of 2a and the central portion of the inner side surface 4a of the output side disk 4, respectively. If the inclination angle of each of the displacement shafts 8 and 8 is set intermediate between those shown in FIGS. 4 and 5, an intermediate gear ratio can be obtained between the input shaft 1 and the output shaft 3.
[0008]
6 to 7 show a more specific toroidal type continuously variable transmission described in the microfilm of Japanese Utility Model Application No. 63-69293 (Japanese Utility Model Laid-Open No. 1-173552). The input side disk 2 and the output side disk 4 are rotatably supported around a cylindrical input shaft 11. A loading cam device 10 is provided between the end of the input shaft 11 and the input side disk 2. On the other hand, an output gear 12 is coupled to the output side disk 4 so that the output side disk 4 and the output gear 12 rotate in synchronization.
[0009]
The pivot shafts 6, 6 provided concentrically with each other at both ends of the pair of trunnions 7, 7 swing and move in the axial direction (front and back direction in FIG. 6, FIG. 7). The left and right directions are supported so as to be freely displaceable. And the base half part of the displacement shafts 8 and 8 is supported by the intermediate part of each said trunnion 7 and 7. FIG. These displacement shafts 8 and 8 have the base half and the tip half eccentric with respect to each other. And the base half part of these is rotatably supported by the intermediate part of each said trunnion 7,7, Power roller 9,9 is rotated to each front half part via rolling bearings, such as a radial needle bearing. Supports freely.
[0010]
The pair of displacement shafts 8 and 8 are provided at positions opposite to the input shaft 11 by 180 degrees. In addition, the direction in which the base half and the front half of each of the displacement shafts 8 and 8 are eccentric is the same as the rotation direction of the input side and output side disks 2 and 4 (reverse left and right direction in FIG. 7). It is said. The eccentric direction is a direction substantially perpendicular to the direction in which the input shaft 11 is disposed. Accordingly, the power rollers 9 are supported so as to be slightly displaceable with respect to the arrangement direction of the input shaft 11.
[0011]
Further, thrust ball bearings 14 and 14 are arranged between the outer surface of each of the power rollers 9 and 9 and the inner surface of the intermediate portion of each of the trunnions 7 and 7 in order from the outer surface side of each of the power rollers 9 and 9. And thrust needle bearings 15 and 15 are provided. Of these, the thrust ball bearings 14 and 14 support the rotation of the power rollers 9 and 9 while supporting the load in the thrust direction applied to the power rollers 9 and 9. The thrust needle roller bearings 15, 15 support the thrust loads applied to the outer rings 16, 16 constituting the thrust ball bearings 14, 14 from the power rollers 9, 9, 8 and the outer rings 16 and 16 are allowed to swing around the base half of the displacement shafts 8 and 8. Further, the trunnions 7 and 7 can be displaced in the axial direction of the pivots 6 and 6 by hydraulic actuators 17 and 17, respectively.
[0012]
In the case of the toroidal continuously variable transmission configured as described above, the rotation of the input shaft 11 is transmitted to the input side disk 2 via the loading cam device 10. Then, the rotation of the input side disk 2 is transmitted to the output side disk 4 through a pair of power rollers 9, 9, and the rotation of the output side disk 4 is taken out from the output gear 12.
[0013]
When the rotational speed ratio between the input shaft 11 and the output gear 12 is changed, the pair of trunnions 7 and 7 are moved in opposite directions by the actuators 17 and 17, respectively, for example, on the lower side of FIG. The power roller 9 is displaced to the right side of the figure, and the upper power roller 9 of the figure is displaced to the left side of the figure. As a result, the direction of the tangential force acting on the contact portion between the peripheral surfaces 9a, 9a of the power rollers 9, 9 and the inner surfaces 2a, 4a of the input side disk 2 and the output side disk 4 changes. To do. As the force changes, the trunnions 7 and 7 swing in directions opposite to each other around the pivots 6 and 6 pivotally supported by the support plates 13 and 13. As a result, as shown in FIGS. 4 to 5 described above, the contact position between the peripheral surfaces 9a and 9a of the power rollers 9 and 9 and the inner surfaces 2a and 4a changes, and the input shaft 11 and The rotational speed ratio with the output gear 12 changes.
[0014]
At the time of power transmission by the toroidal continuously variable transmission, the power rollers 9 and 9 are displaced in the axial direction of the input shaft 11 based on elastic deformation of each component. The displacement shafts 8 and 8 that support the power rollers 9 and 9 are slightly rotated around the respective base halves. As a result of this rotation, the outer surfaces of the outer rings 16, 16 of the thrust ball bearings 14, 14 and the inner surfaces of the trunnions 7, 7 are relatively displaced. Since the thrust needle bearings 15, 15 exist between the outer surface and the inner surface, the force required for the relative displacement is small.
[0015]
In the case of the toroidal-type continuously variable transmission configured and operated as described above, power transmission between the input shaft 11 and the output gear 12 is performed by the two power rollers 9 and 9. Therefore, the force per unit area transmitted between the peripheral surfaces 9a, 9a of the power rollers 9, 9 and the inner surfaces 2a, 4a of both the input side and output side discs 2, 4 is increased and can be transmitted. Power limit is relatively low. In view of such circumstances, it has been conventionally considered to increase the number of power rollers 9 and 9 in order to increase the power that can be transmitted by the toroidal-type continuously variable transmission.
[0016]
Conventionally, as an example of a structure for increasing the number of power rollers 9 and 9 for such a purpose, three power rollers 9 and 9 are arranged between a pair of the input side disk 2 and the output side disk 4. The transmission of power by the three power rollers 9, 9 has been conventionally known as described in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 3-74667. In the case of the structure described in this publication, as shown in FIG. 8, the support frames 19 are bent at 120 degrees, each of which is a support member at three positions at equal intervals in the circumferential direction of the fixed frame 18. , 19 is pivotally supported in the middle. The trunnions 7 and 7 are supported between the adjacent support pieces 19 and 19 so as to be swingable and axially displaceable.
[0017]
The trunnions 7 and 7 are displaceable in the axial direction of the pivot 6 provided concentrically with each other by hydraulic actuators 17 and 17, respectively. The hydraulic cylinders 20 and 20 constituting the actuators 17 and 17 communicate with a discharge port of a pump 22 that is a hydraulic power source via a control valve 21. The control valve 21 includes a sleeve 23 and a spool 24, each of which is displaceable in the axial direction (left-right direction in FIG. 8). Each of the actuators 17 and 17 is a double-acting type that generates an axial force in any direction with respect to the axial direction by switching the pressure oil supply / discharge direction.
[0018]
When changing the inclination angle of the power rollers 9 and 9 pivotally supported by the displacement shafts 8 and 8 on the trunnions 7 and 7 respectively, the control motor 25 moves the sleeve 23 in the axial direction (the left-right direction in FIG. 8). ). As a result, the pressure oil discharged from the pump 22 is sent to the hydraulic cylinders 20 and 20 through the hydraulic piping. The drive pistons 26, 26 fitted to the hydraulic cylinders 20, 20 for displacing the trunnions 7, 7 in the axial direction of the pivot are provided on the input side disk 2 and the output side disk 4 (FIG. 4). -5)) in the same direction. With this displacement, the trunnions 7 and 7 are displaced in the axial direction of the pivot, and are further oscillated and displaced about the pivot as in the case of the structure shown in FIGS. The hydraulic oil pushed out from the hydraulic cylinders 20, 20 with the displacement of the drive pistons 26, 26 also passes through an oil reservoir 27 through a hydraulic pipe (not shown) including the control valve 21. Returned to
[0019]
On the other hand, the displacement of the drive piston 26 and the trunnion 7 coupled to the drive piston 26 accompanying the pressure oil is transmitted to the spool 24 through the recess cam 28 and the link 29, and the spool 24 is displaced in the axial direction. . As a result, with the drive piston 26 displaced by a predetermined amount, the flow path of the control valve 21 is closed, and supply / discharge of the pressure oil to and from the hydraulic cylinders 20 and 20 is stopped. Accordingly, the displacement amount of each trunnion 7, 7 in the axial direction is only in accordance with the displacement amount of the sleeve 23 by the control motor 25.
[0020]
In the case of the conventional toroidal-type continuously variable transmission configured and operated as described above, the installation space for the actuators 17 and 17 is increased, and the apparatus is increased in size. On the other hand, Japanese Patent Laid-Open No. 7-259947 discloses a double-acting hydraulic actuator 1 in which three trunnions 7, 7 are connected in series by link mechanisms 30, 30, as shown in FIG. A structure in which the plurality of trunnions 7, 7 are displaced by a single actuator 17 is described. In addition, as shown in FIG. 10, in Japanese Patent Laid-Open No. 11-303963, support pieces 19a and 19a are supported so as to be swingable and displaceable, and the trunnions adjacent to each other in the circumferential direction are supported by the support pieces 19a and 19a. 7, a structure in which movement can be transmitted between the seven members is described. Also in the structure shown in FIG. 10, the actuators 17 and 17 for driving can freely press the end surfaces of the pivots 6 and 6 attached to the trunnions 7 and 7 provided at both ends in the circumferential direction in the axial direction.
[0021]
In the case of the conventional structure shown in FIGS. 9 to 10, the installation space of the actuator 17 can be reduced to reduce the size and weight. However, in order to strictly regulate the displacement amount of all the trunnions 7, 7, It is necessary to configure the parts very precisely, which increases the cost. That is, the toroidal continuously variable transmission may start a shifting operation only when the trunnions 7 and 7 are displaced by about 0.1 mm with respect to the axial directions of the pivots 6 and 6, depending on the size. . Accordingly, if the displacement amount of each trunnion 7, 7 is different by about 0.1 mm, the inclination angle of each trunnion 7, 7 around each pivot 6, 6 is different from each other, and the toroidal continuously variable transmission is There is a possibility that transmission efficiency and durability will be significantly reduced.
[0022]
Therefore, when the structures shown in FIGS. 9 to 10 are implemented, the shakiness of each movable part is extremely small, and the displacement of the three trunnions 7 and 7 is a level sufficiently smaller than 0.1 mm. (Accuracy) must be synchronized with each other. On the other hand, in order to smoothly move each movable part and to suppress rattling, the dimensional accuracy and shape accuracy of each constituent member must be extremely high. The processing work becomes cumbersome and costs increase. In addition, as shown in FIGS. 9 to 10, when the three trunnions 7 and 7 are connected in series with respect to the displacement direction and the actuators 17 and 17 are provided only at the ends in the connection direction, The elastic deformation of the members that transmit displacement including the trunnions 7 and 7 must also be taken into consideration. In this state, it is very difficult to synchronize the displacements of all the trunnions 7 and 7 precisely (at a level sufficiently smaller than 0.1 mm).
[0023]
[Description of the invention]
As an invention made in view of such circumstances, there is an invention of a toroidal continuously variable transmission (Japanese Patent Application No. 2000-280189) as shown in FIGS. Since an embodiment of the present invention to be described later and an embodiment of the prior invention are common in many parts, the embodiment of the prior invention will be described in detail below. 11 to 14 are so-called double cavity type in which two input side disks 2 and two output side disks 4 are provided in parallel with each other in the power transmission direction, and each of the input side disks 2 and the output side disks. 4 shows a case where the prior invention is applied to a toroidal-type continuously variable transmission in which three power rollers 9, 9 are provided between each of them. FIG. 12 shows only one of the cavities (the part where the input side disk 2, the output side disk 4 and the power rollers 9, 9 are arranged to transmit power), but on the right side of FIG. There is another cavity. Since the basic structure and operation of such a double cavity type toroidal continuously variable transmission are well known in the art, illustration and description of the overall configuration are omitted.
[0024]
The frame 18 is attached to the attachment portion 31 provided on the inner surface of the casing 5 a, and the studs 33, 33 inserted through the attachment holes 32, 32 at three positions on the outer diameter side end portion of the frame 18, and the studs 33, 33 are screwed. The nuts 34 are joined and fixed together. In the illustrated example, the gear housing 35 is fixed between the mounting portion 31 and the frame 18 by the studs 33 and 33 and the nut 34. On the inner diameter side of the gear housing 35, an output sleeve 36 in which a pair of output side disks 4 are spline-engaged with both ends thereof is rotatably supported by a pair of rolling bearings 37, 37, and this output An output gear 38 provided on the outer peripheral surface of the intermediate portion of the sleeve 36 is accommodated in the gear housing 35.
[0025]
In addition, the frame 18 is formed in a star shape as a whole, and its radial intermediate part or outer diameter side part is formed in a bifurcated manner so that three holding parts 39, 39 are formed at equal intervals in the circumferential direction. are doing. The intermediate portions of the support pieces 19b and 19b are pivotally supported by the second pivot shafts 40 and 40 via needle bearings 41 and 41, respectively, at the radial intermediate portions of the holding portions 39 and 39. Each of the support pieces 19b, 19b includes a cylindrical mounting portion 42 disposed around the second pivot 40, 40 and a pair of supports protruding radially outward from the outer peripheral surface of the mounting portion 42. It consists of plate portions 43 and 43. The crossing angle between the pair of support plate portions 43 and 43 is 120 degrees. Therefore, the support plate portions 43 and 43 of the support pieces 19b and 19b adjacent in the circumferential direction are parallel to each other.
[0026]
Circular holes 44 and 44 are formed in the support plate portions 43 and 43, respectively. When the support pieces 19b and 19b are in a neutral state, the circular holes 44 and 44 formed in the support plate portions 43 and 43 of the support pieces 19b and 19b adjacent in the circumferential direction are concentric with each other. The pivot shafts 6 and 6 provided at both ends of the trunnions 7a, 7b and 7c are supported in the circular holes 44 and 44 by radial needle bearings 45 and 45, respectively. The outer peripheral surfaces of the outer rings 46 and 46 constituting the radial needle bearings 45 and 45 are spherical convex surfaces. Such outer rings 46, 46 are fitted in the respective circular holes 44, 44 so as not to rattle and to be swingably displaceable.
[0027]
In addition, studs 48 and 48 are screwed into the screw holes 47 and 47 provided in the support plate portions 43 and 43, respectively, and the tip surfaces of the studs 48 and 48 are respectively connected to the trunnions 7a, 7b, and 7c. It is made to contact | abut to the both end surfaces. The front end surfaces of the studs 48, 48 are spherical convex surfaces, and the swinging displacement of the trunnions 7a, 7b, 7c between a pair of studs 48, 48 provided at positions facing each other is made possible. ing. Further, lock nuts 49, 49 are screwed into the base end portions of the studs 48, 48 so that the studs 48, 48 are not loosened carelessly. Such studs 48, 48 support the displacements of the three trunnions 7a, 7b, 7c provided in a single cavity in the circumferential direction of both the input side and output side disks 2, 4, respectively. It is provided to synchronize with each other via the pieces 19b and 19b. The studs 48 and 48 and the lock nuts 49 and 49 may be omitted if the displacement can be sufficiently synchronized by a hydraulic actuator described later.
[0028]
  As described above, the three trunnions 7a, 7b, and 7c are formed on the circles of the disks 2 and 4 based on the swinging of the support pieces 19b and 19b around the second pivots 40 and 40, respectively. A slight displacement in the circumferential direction and a swinging displacement around the pivots 6 and 6 provided at both ends are supported freely. In the case of the toroidal type continuously variable transmission of the prior invention, the trunnions 7a, 7b, 7c are displaced in the axial directions of the pivots 6, 6 provided at both ends in order to perform a shifting operation. Has the following actuators:.
[0029]
First, the trunnion 7a provided in the horizontal direction at the center of the lower portion can be driven to be displaced by a pair of hydraulic actuators 50a and 50b provided below both ends of the trunnion 7a via link arms 51a and 51b, respectively. Each of these hydraulic actuators 50a and 50b pushes out the rod 53 by supplying pressure oil into the cylinder 52. Even when the supply of pressure oil to the cylinder 52 is stopped, the rod 53 remains in the cylinder unless an external force is applied. A single-acting type that is not drawn into 52 is used. Such hydraulic actuators 50a and 50b are concentric with each other and have the push-out direction of the rod 53 opposite to each other, more specifically, the rod 53 is connected to another hydraulic actuator 50a ( Alternatively, it is supported and fixed in the casing 5a so as to be pushed away from 50b).
[0030]
Each of the link arms 51a and 51b supports a middle portion of the link arms 51a and 51b so as to be swingable and displaceable by a hollow cylindrical third pivot 54. Each of these third pivots 54, 54 is parallel to each of the second pivots 40, 40, and the inside communicates with a discharge port of a fuel pump (not shown). Lubricating oil (traction oil) is fed into the third pivots 54 and 54 during operation of the toroidal continuously variable transmission. Each of the link arms 51a and 51b pivotally supported by the third pivot shafts 54 and 54 has a base end portion (lower end portion in FIG. 11) on one side surface of the hydraulic actuator 50a. , 50b is brought into contact with the end surface of the rod 53, and one end side of each end portion (the upper end portion in FIG. 11) is engaged with the end portions of the pivots 6 and 6 provided at both ends of the trunnion 7a. ing. Note that the portion of the link arms 51a and 51b that abuts against the distal end surface of the rod 53 is a partially cylindrical convex curved surface so that the oscillating displacement of the abutting portion is smoothly performed.
[0031]
Further, in the illustrated example, as shown in detail in FIG. 13, cylindrical convex portions 55 are respectively formed on the mutually opposing surfaces of the tip portions of the link arms 51 a and 51 b. On the other hand, a circular hole 56 having an inner diameter larger than the outer diameter of the cylindrical convex portion 55 is formed in the end surface of each of the pivots 6 and 6 at the center of the pivots 6 and 6 provided at both ends of the trunnion 7a. It is formed in an open state. The cylindrical convex portions 55 of the link arms 51 a and 51 b are loosely inserted into the circular holes 56. In this state, the inner peripheral edge of the O-ring 57 locked to the inner peripheral surface of the circular hole 56 is brought into elastic contact with the outer peripheral surface of the intermediate portion of the cylindrical convex portion 55 over the entire periphery. Oil tightness is maintained between the inner peripheral surface of the hole 56 and the outer peripheral surface of the cylindrical convex portion 55.
[0032]
A thrust needle bearing 58 is provided between the end surfaces of the pivot shafts 6 and 6 and the side surfaces of the distal ends of the link arms 51a and 51b. Of the pair of raceways constituting the thrust needle bearing 58, the surface of the raceway 59 on the side of each link arm 51a, 51b that contacts the tip side surface of each link arm 51a, 51b is spherical. It is a convex surface or a conical convex surface. With such a structure, it is possible to freely transmit displacement between the link arms 51a and 51b and the trunnion 7a, and the link arms 51a and 51b with the third pivots 54 and 54 as centers. Smooth swing displacement and smooth swing displacement of the trunnion 7a around the pivots 6 and 6 are made free.
[0033]
Further, the inside of each of the third pivot shafts 54 and 54 and the inside of the cylindrical convex portion 55 are a groove 60 formed in the axially intermediate portion of the center hole of each of the link arms 51a and 51b, and these The link arms 51a and 51b communicate with each other through an oil passage hole 61 formed inside the front half (the upper half of FIGS. 11 and 13). The downstream end opening of the oil passage hole 61 is closed by a plug 62. Therefore, the entire amount of the lubricating oil fed into the third pivots 54 and 54 from the oil feed pump (not shown) is fed into a circular hole 56 provided at the center of the pivots 6 and 6. . The lubricating oil thus fed into the circular hole 56 is used for lubricating the rolling contact portion of the toroidal-type continuously variable transmission. That is, a part of this lubricating oil is ejected from nozzle holes 63, 63 provided in the trunnion 7a, and is supported on the inner side surfaces 2a, 4a of the input side disk 2 and output side disk 4 and the trunnion 7a. The rolling contact portion with the peripheral surface 9a of the power roller 9 is lubricated.
[0034]
The remaining portion of the lubricating oil is fed to each rolling bearing and sliding contact portion via a lubricating oil passage 64 provided inside the trunnion 7a. First, the lubricating oil can be fed through the throttle plug 65 to the radial needle bearings 45 and 45 that support the pivots 6 and 6. Further, the sliding contact portion between the front end surface of the stud 48 and the trunnion 7a can be fed through another throttle plug 66. Further, the remaining lubricating oil was provided between the thrust needle bearing 15 and the thrust ball bearing 14 that supported the power roller 9 with respect to the trunnion 7a, and between the displacement shaft 8 and the trunnion 7a and the power roller 9. It can be fed to the radial needle bearing.
[0035]
On the other hand, trunnions 7b and 7c provided on both sides of the upper portion are provided with double-acting hydraulic actuators 67a and 67b as shown in detail in FIG. 14 on the extensions of the pivots 6 and 6 with respect to the trunnions 7b and 7c. One is provided for each of these trunnions 7b and 7c. The trunnions 7b and 7c are displaceable in the axial directions of the pivots 6 and 6 provided at both ends by supplying and discharging pressure oil to and from the hydraulic actuators 67a and 67b.
[0036]
The hydraulic actuators 67a and 67b are configured such that the base end portion (the lower end portion in FIG. 14) of the rod 70 and the axial direction (the vertical direction in FIG. In a state that prevents this, it is rotatably coupled. In the illustrated example, the piston 69 is sandwiched between a pair of thrust needle bearings 73 and 73 in order to make the rotation freely. In addition, since both surfaces of the piston 69 have a function as raceway surfaces of the thrust needle bearings 73 and 73, the surfaces of the piston 69 are hardened by hardening and the surfaces are finished to be smooth. In the illustrated example, the piston 69 and a pair of thrust needle bearings 73 and 73 are connected to an outward flange-shaped flange portion 71 provided in the intermediate portion of the rod 70 in order to prevent axial rattling. The rod 70 is sandwiched between a taper snap ring 72 locked to a portion near the base end of the intermediate portion.
[0037]
Male screws are formed on the outer peripheral surface of the tip half (upper half of FIG. 14) of the rod 70 constituting the hydraulic actuators 67a and 67b as described above. The tip of such a rod 70 is screwed into a screw hole 74 provided at the center of the pivot projecting from one end surface (the lower end surface in FIG. 11) of each trunnion 7b, 7c. It is fixed. In this state, the trunnions 7b and 7c are displaced in the axial directions of the pivots 6 and 6 provided at both ends by supplying and discharging pressure oil to and from the hydraulic actuators 67a and 67b.
[0038]
Further, in the case of the toroidal-type continuously variable transmission of the previous invention, the rod 70 constituting each of the hydraulic actuators 67a and 67b has a circular tube shape. Then, the downstream end of a flexible oil supply hose (not shown) having flexibility is connected to the connection portion provided at the base end portion (the lower end portion in FIGS. 11 and 14) of the rod 70, and the lubricating oil provided in the rod 70. Lubricating oil can be freely fed into the flow path 76. In this way, the lubricating oil fed into the nozzle holes 63 and the lubricating oil flow paths 64 in the trunnions 7b and 7c through the lubricating oil flow path 76 in the rod 70 is put into the circular holes 56 of the trunnions 7a. As in the case of the fed lubricating oil, it is used to lubricate each part.
[0039]
The supply and discharge of pressure oil to the pair of hydraulic actuators 50a and 50b, each of which is a single-acting type, and the supply and discharge of pressure oil to each of the hydraulic actuators 67a and 67b, each of which is a double-action type, are described above. These are performed in synchronization with each other by a single control valve 21 (see FIG. 8). Then, the three trunnions 7a, 7b, 7c are displaced by the same length in the same direction with respect to the rotational direction of the input side and output side disks 2, 4. The displacement of each trunnion 7a, 7b, 7c is mechanically synchronized by the studs 48, 48 as described above. Since each trunnion 7a, 7b, 7c is driven by a hydraulic actuator 50a, 50b, 67a, 67b provided to each trunnion, each member is elastically deformed by transmitting a displacement force, and each trunnion There is no difference in the displacement of 7a, 7b, 7c. Therefore, the displacement amounts of these trunnions 7a, 7b, 7c are made to exactly match.
[0040]
Each of these trunnions 7a, 7b, 7c oscillates around pivots 6, 6 provided at both ends based on the displacements synchronized with each other. That is, based on this displacement, as described above, the force applied in the tangential direction to the rolling contact portion between the peripheral surfaces 9a, 9a of the power rollers 9, 9 and the inner surfaces 2a, 4a of the disks 2, 4 is as follows. The direction changes. Due to this change, the trunnions 7a, 7b, 7c are oscillated and displaced about pivots 6, 6 provided at both ends. The displacement of each trunnion 7a, 7b, 7c performed in this way is a precess cam fixed around the proximal end portion of the intermediate portion of the rod 70 coupled to any trunnion 7c (on the upper left side in FIG. 11). 28. The displacement of the recess cam 28 is transmitted to the spool 24 of the control valve 21 (FIG. 8) via the link 29, and the control valve 21 is controlled to open and close. The control of this part is the same as in the case of the conventional structure shown in FIG.
[0041]
The toroidal-type continuously variable transmission of the prior invention constructed and operated as described above is a comparison between FIG. 11 showing the structure of the prior invention and FIG. 8 showing the conventional structure viewed from the same direction as FIG. As is obvious, the whole can be made compact. That is, the amount of the hydraulic actuators 50a, 50b, 67a, 67b for displacing the trunnions 7a, 7b, 7c can be reduced in the radial direction from the outer peripheral edges of both the input side and output side disks 2, 4. In other words, the hydraulic actuators 50a, 50b, 67a, 67b can be efficiently arranged, and the outer dimension of the casing 5a that houses the toroidal-type continuously variable transmission can be reduced. As a result, the toroidal continuously variable transmission can be made smaller and lighter, and the degree of freedom in designing an automobile incorporating the toroidal continuously variable transmission can be increased.
[0042]
[Problems to be solved by the invention]
In the case of the above-described toroidal-type continuously variable transmission according to the present invention, the screw hole 74 formed at the center of the pivot 6 attached to the trunnions 7b and 7c is formed in the tip half of the rod 70 attached to each hydraulic actuator 67a and 67b. It is necessary to fix the connecting portion of the rod 70 and the pivot 6 by screwing the lock nut 75 and tightening the lock nut 75. Such a fixing operation needs to be performed in a state where the trunnions 7b and 7c are held so as not to rotate, whether the rod 70 is screwed into the screw hole 74 or the lock nut 75 is tightened. There is.
[0043]
As a detent method for this purpose, the following methods (1) and (2) are conceivable.
{Circle around (1)} A portion of the trunnions 7b and 7c are abutted against a stopper for limiting the inclination angle of the trunnions 7b and 7c with the pivot 6 as the center, and the trunnions 7b and 7c are prevented from rotating.
{Circle around (2)} A jig such as a bar is pushed between the outer surface of the trunnions 7b and 7c and the inner surface of the casing 5a to prevent the trunnions 7b and 7c from rotating.
[0044]
Of these methods, in the method {circle around (1)}, indentations may occur in a part of the trunnions 7b and 7c. That is, the stopper is provided to suppress the inclination when the trunnions 7b, 7c tend to incline beyond the design value during operation of the toroidal continuously variable transmission, and operates frequently. is not. Further, when operating for the original purpose, the force applied to the contact portion between the stopper and the trunnions 7b and 7c is not so large. On the other hand, since the force applied to the contact portion increases with the fixing operation of the connecting portion between the rod 70 and the pivot 6, the indentation may be formed. Such indentations are preferably not formed because the possibility of reducing the durability of the trunnions 7b and 7c cannot be denied.
[0045]
The connecting operation between the rod 70 and the pivot 6 is performed before the input side disk 2 is assembled. For this reason, when the trunnions 7b and 7c are largely inclined until they hit the stopper, the peripheral surface 9a of the power roller 9 supported on the inner surface of the trunnions 7b and 7c hits any portion, and the power transmission surface There is a possibility that the peripheral surface 9a which is a (traction surface) is damaged. If the peripheral surface 9a is damaged, the transmission efficiency and durability of the toroidal-type continuously variable transmission are both lowered, which is not preferable.
[0046]
On the other hand, in the case of the method (2), a large force is applied to the inner surface of the casing 5a through the jig. The casing 5a is made of a relatively soft and easily deformable material such as an aluminum alloy for weight reduction. For this reason, there is a possibility that plastic deformation, which is harmful from the viewpoint of ensuring accuracy, may occur in the casing 5a.
In view of such circumstances, the toroidal continuously variable transmission of the present invention has been invented to realize a structure capable of coupling and fixing a trunnion and a rod without damaging each part.
[0047]
[Means for Solving the Problems]
The toroidal type continuously variable transmission of the present invention is similar to the conventionally known toroidal type continuously variable transmission shown in FIGS. 6 to 8 described above, the first disk and the second disk, a plurality of trunnions, A displacement shaft, a power roller, and an actuator are provided.
Of these, the first disk and the second disk are supported so as to be concentric with each other and independently of each other, with the inner surfaces of the concave surfaces having arcuate cross sections facing each other.
Each trunnion swings around pivots provided at both ends in a state of being twisted with respect to the central axes of the first disk and the second disk.
The displacement shaft is supported at a middle portion of each trunnion so as to protrude from the inner surface of each trunnion.
The power roller is disposed on the inner side of each trunnion and is rotatably supported around each displacement shaft while being sandwiched between the first disk and the second disk. The peripheral surface is a spherical convex surface.
The actuator displaces each trunnion in the axial direction of the pivot.
[0048]
  In particular, in the toroidal continuously variable transmission according to the present invention, the end of the transmission rod for transmitting the movement of the actuator to the trunnion is the same as in the case of the previous invention shown in FIGS. And screwed into a screw hole opened at the center of the end face of the pivot provided at the end of the trunnion.
  Furthermore,When the direction that coincides with the axial direction of the first and second discs is the width direction at the neutral position of the trunnion, the trunnion is formed in a state of passing through the trunnion in the width direction at the intermediate portion of the trunnion. Through holeAn engagement portion for engaging a part of a jig for preventing the trunnion from rotating about the pivot axisIt is provided as. The neutral position of the trunnion is a position where the gear ratio between the first and second disks is 1 (performs constant speed transmission).
[0049]
[Action]
  In the case of the toroidal type continuously variable transmission of the present invention configured as described above, the engaging portion formed on a part of the trunnionIs a through holeBy engaging a part of the jig to the trunnion, it is possible to prevent the trunnion from rotating about the pivot axis.That is, the aboveThe trunnion can be prevented from rotating by suppressing the rod-shaped jig inserted through the through hole. For this reason, the operation of connecting and fixing the trunnion and the rod can be performed without damaging the trunnion itself, further the power roller supported by the trunnion, and further the casing housing the trunnion.
[0050]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
1 to 3 show an example of an embodiment of the present invention. The feature of this example is that the pivot 6 provided at the end of each trunnion 7b, 7c and the tip of a rod 70a attached to each hydraulic actuator 67a ', 67b' for displacing each trunnion 7b, 7c. And the trunnions 7b and 7c are prevented from rotating when they are coupled and fixed. Since the structure and operation of the other parts are the same as the structure according to the prior invention shown in FIGS. 11 to 14 described above, the same parts are denoted by the same reference numerals, and the redundant description is omitted or simplified. The features of the present invention and portions not described in FIGS. 11 to 14 will be mainly described.
[0051]
Each of the hydraulic actuators 67a 'and 67b', each of which is a double-acting type, uses solid rod-like rods 70a and 70a (not a circular tube) as output members, unlike the case of the previous invention. Then, the male screw portion provided at the tip of each of the rods 70a, 70a is screwed into the screw holes 74, 74 provided at the central portion of the pivot 6 at one end (the lower end in FIG. 1) of each trunnion 7b, 7c. At the same time, the trunnions 7b and 7c are coupled and fixed to one end of the trunnions 7b and 7c by tightening lock nuts 75 and 75. In order to engage the jigs (not shown) for preventing the trunnions 7b, 7c from rotating around the pivots 6, 6 provided at both ends at the time of the coupling and fixing operation, A through hole 83 is formed in an intermediate portion of the trunnions 7b and 7c so as to penetrate the trunnions 7b and 7c in the width direction (front and back directions in FIGS. 1 and 2 and left and right direction in FIG. 3). The through holes 83 are independent so as not to communicate with the nozzle holes 63 and the lubricating oil passages 64 formed inside the trunnions 7b and 7c in order to supply lubricating oil (traction oil) to each part. It is formed as a hole.
[0052]
In the example shown in the figure, the rods 70a and 70a are formed in a solid circular bowl shape so that the outer diameters of the rods 70a and 70a are incorporated in the structure according to the prior invention shown in FIGS. It is smaller than the case of the elliptical rods 70, 70. Accordingly, in each of the rods 70a and 70a, the lubricating oil passage 76 (see FIGS. 11 and 14) for feeding the lubricating oil into the nozzle hole 63 and the lubricating oil passages 64 and 64 is not provided. .
[0053]
Thus, the upstream end of the nozzle hole 63 and the lubricating oil flow path 64 provided inside the trunnions 7b and 7c in accordance with the absence of the lubricating oil flow path 76 in the rods 70a and 70a. The circular hole 56 provided in is provided on the opposite side to the case of the previous invention. That is, the circular holes 56 are connected to the pivot shafts 6 and 6 to which the rods 70a and 70a, which are output members of the double-acting hydraulic actuators 67a 'and 67b', are connected to both ends of the trunnions 7b and 7c. And open at the center of the end surfaces of the pivots 6 and 6 on the opposite side (upper side in FIG. 1). And the oil supply connector terminals 77 and 77 fixed to the inner surface of the casing 5a are loosely inserted into the circular holes 56 and 56 opened on the end surfaces of the pivots 6 and 6 at the ends of the trunnions 7b and 7c.
[0054]
Each of the above-mentioned oil supply connector terminals 77, 77 is formed in a tubular shape and bent at the middle. The portions inserted into the circular holes 56, 56 at the front half portions of the respective oil supply connector terminals 77, 77 are in the state where the trunnions 7b, 7c are in the neutral position, and the pivots 6, 6 And concentric with the circular holes 56, 56. However, the trunnions 7b and 7c are slightly displaced (the axial displacement and the swing displacement in which the central axes are not matched) with respect to the respective oil supply connector terminals 77 and 77 during the operation of the toroidal continuously variable transmission. The engaging portions between the outer peripheral surfaces of the front half portions of the respective oil supply connector terminals 77 and 77 and the inner peripheral surfaces of the respective circular holes 56 and 56 allow such displacement, and the respective oil supply connector terminals 77. 77, the lubricating oil can be freely fed into the circular holes 56, 56 from above. For this purpose, the outer diameter of the first half of each of the oil supply connector terminals 77, 77 is made slightly smaller than the inner diameter of each of the circular holes 56, 56, and the first half of each of the oil supply connector terminals 77, 77 is Each of the circular holes 56, 56 is inserted loosely (slightly displaceable). The O-rings 78 and 78 close the gaps between the outer peripheral surfaces of the front half portions of the oil supply connector terminals 77 and 77 and the circular holes 56 and 56.
[0055]
Lubricating oil can be fed into the oil supply connector terminals 77 and 77 as described above through an oil supply passage 79 provided in the upper portion of the casing 5a. During operation of the toroidal-type continuously variable transmission, lubricating oil is fed into the respective oil supply connectors 77, 77 through the oil supply passage 79, and this lubricant is further supplied to the nozzle hole 63 and the lubricating oil through the circular holes 56, 56. Rolling bearings such as thrust ball bearings 14 and radial needle bearings, which are fed into the oil flow path 64 and require lubrication with respect to the power rollers 9, 9, that is, the rotation support portions of the power rollers 9, 9, Lubricating oil is supplied to the rolling contact portions between the peripheral surfaces 9a, 9a of the power rollers 9, 9 and the inner surfaces 2a, 4a (see FIG. 12) of the input-side and output-side discs 2, 4.
[0056]
Further, in the illustrated example, single-acting hydraulic actuators 50a and 50b for displacing the lower trunnion 7a in the axial direction (left and right direction in FIG. 1) of the pivots 6 and 6 provided at both ends thereof are provided. It is supported by a support beam 80 provided inside the lower part of the casing 5a. The hydraulic oil is supplied to and discharged from the hydraulic actuators 50 a and 50 b through supply and discharge passages 81 and 81 provided in the casing 5 a and the support beam 80.
[0057]
In the case of the toroidal type continuously variable transmission of the present invention configured as described above, the pivot 6 provided at the lower end of each trunnion 7b, 7c and the double-acting hydraulic actuators 67a ', 67b' When the rods 70a and 70a are coupled and fixed, the rotation of the trunnions 7b and 7c can be prevented without damaging each portion. That is, the rotation of each trunnion 7b, 7c can be prevented by suppressing both ends of the rod-shaped jig inserted into the through hole 83 formed in the intermediate part of each trunnion 7b, 7c. For this reason, the operation of connecting and fixing the pivot 6 provided at the end of each trunnion 7b, 7c and the rod 70a was supported by each trunnion 7b, 7c itself, and further by each trunnion 7b, 7c. This can be done without damaging the power roller 9 and further the casing 5a housing the trunnions 7b and 7c.
[0058]
Further, in the illustrated example, based on the structure for feeding the lubricating oil into the nozzle hole 63 and the lubricating oil passage 64 provided in the trunnions 7b and 7c displaced by the hydraulic actuators 67a ′ and 67b ′. It is not necessary to increase the outer diameter of the rods 70a and 70a of the hydraulic actuators 67a 'and 67b'. For this reason, even if it considers securing the output of each of these hydraulic actuators 67a ′ and 67b ′, it is possible to reduce the size (smaller diameter) of each of these hydraulic actuators 67a ′ and 67b ′. In addition, the cost can be reduced by eliminating the need to process the lubricating oil passages in the rods 70a and 70a.
[0059]
Further, as in the structure of the previous invention, the lubricating oil into the nozzle hole 63 and the lubricating oil flow path 64 provided in each of the trunnions 7b and 7c can be supplied without using a flexible oiling hose. This makes it possible to feed in, and sufficient durability can be ensured without using expensive materials.
Further, since the structure for feeding the lubricating oil to the trunnions 7b and 7c can be centrally arranged on the upper portion of the casing 5a, it is easy to reduce the size and weight of the entire toroidal type continuously variable transmission.
Further, there is no need to connect the downstream end of the oil supply hose to the end of the rod 70a having the precess cam 28 fixed at the end, and the outer dimension of the casing 5a for housing the toroidal continuously variable transmission is prevented from increasing. Thus, the vehicle mountability can be improved.
[0060]
The oil supply connector terminals 77 and 77 and the trunnions 7b and 7c are assembled in the casing 5a in a state where they are assembled so as to be able to deliver lubricant, so that the oil supply connector terminals 77, Prior to assembling 77 and each of the trunnions 7b and 7c, each of the oil supply connector terminals 77 and 77 and each of the trunnions 7b and 7c are assembled in advance. Then, these refueling connector terminals 77 and 77 and the trunnions 7b and 7c that have been assembled in advance (sub-assembled) are assembled in the casing 5a. The oil supply connectors 77 and 77 for feeding the lubricating oil to the trunnions 7b and 7c may have a common mounting flange portion 82 and 82 provided at their base end portions so that they can be handled integrally. .
[0061]
In the above description, the present invention has been described in the case where the present invention is applied to a structure in which three power rollers are provided for each pair of input side and output side disks. However, the present invention has a structure in which the end of the transmission rod for transmitting the movement of the actuator to the trunnion is screwed into the screw hole opened at the center of the end surface of the pivot provided at the end of the trunnion. 6 to 7 described above, the present invention can be applied to a structure in which two power rollers are provided for each pair of input side and output side disks.
[0062]
【The invention's effect】
Since the present invention is configured and operates as described above, it is possible to realize a structure in which each part is not damaged with the assembling work, and to improve the reliability and durability of the toroidal continuously variable transmission.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an example of an embodiment of the present invention.
2 is a view of the trunnion taken out and viewed from the same direction as FIG.ShowSectional drawing.
3 is a diagram viewed from the left side of FIG. 2;
FIG. 4 is a side view showing a basic configuration of a conventionally known toroidal type continuously variable transmission in a state of maximum deceleration.
FIG. 5 is a side view showing the state of the maximum speed increase.
FIG. 6 is a cross-sectional view showing an example of a conventional specific structure.
7 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG.
FIG. 8 is a front view of an essential part showing a conventional example of a structure for increasing the power that can be transmitted, with a part thereof cut off.
FIG. 9 is a cross-sectional view of a principal part showing a first example of a structure that can be reduced in the number of actuators that has been conventionally known.
FIG. 10 is a cross-sectional view of the main part showing the second example.
FIG. 11 is a cross-sectional view showing an example of an embodiment of the prior invention.
12 is a cross-sectional view taken along line BB in FIG.
13 is an enlarged view of a portion C in FIG.
FIG. 14 is a cross-sectional view showing a double-acting hydraulic actuator taken out.
[Explanation of symbols]
1 Input shaft
2 Input disk
2a Inner side
3 Output shaft
4 Output disk
4a inner surface
5, 5a Casing
6 Axis
7, 7a, 7b, 7c trunnion
8 Displacement axis
9 Power roller
9a circumference
10 Loading cam device
11 Input shaft
12 Output gear
13 Support plate
14 Thrust ball bearing
15 Thrust needle bearing
16 Outer ring
17 Actuator
18 frames
19, 19a, 19b Support piece
20 Hydraulic cylinder
21 Control valve
22 Pump
23 sleeve
24 spool
25 Control motor
26 Driving piston
27 Oil sump
28 Precess Come
29 links
30 Link mechanism
31 Mounting part
32 Mounting hole
33 Stud
34 nuts
35 Gear housing
36 Output sleeve
37 Rolling bearings
38 Output gear
39 Holding part
40 Second Axis
41 Needle bearing
42 Mounting part
43 Support plate
44 round holes
45 Radial needle bearings
46 Outer ring
47 Screw hole
48 stud
49 Lock nut
50a, 50b Hydraulic actuator
51a, 51b Link arm
52 cylinders
53 Rod
54 Third Axis
55 Cylindrical convex part
56 hole
57 O-ring
58 Thrust needle bearing
59 Raceway
60 groove
61 Oil hole
62 plug
63 Nozzle hole
64 Lubricating oil passage
65 Aperture plug
66 Aperture plug
67a, 67b, 67a ', 67b' hydraulic actuator
68 cylinders
69 piston
70, 70a Rod
71
72 Taper snap ring
73 Thrust Needle Bearing
74 Screw hole
75 Lock nut
76 Lubricating oil passage
77 Lubrication connector terminal
78 O-ring
79 Refueling passage
80 Support beam
81 Supply / discharge flow path
82 Mounting flange
83 Through hole

Claims (1)

それぞれが断面円弧形の凹面である互いの内側面同士を対向させた状態で、互いに同心に、且つ互いに独立した回転自在に支持された第一ディスク及び第二ディスクと、これら第一ディスク及び第二ディスクの中心軸に対し捻れの位置にある状態でそれぞれの両端部に設けられた枢軸を中心として揺動する複数のトラニオンと、これら各トラニオンの中間部に、これら各トラニオンの内側面から突出する状態で支持された変位軸と、これら各トラニオンの内側面側に配置され且つ上記第一ディスク及び第二ディスク同士の間に挟持された状態で、上記各変位軸の周囲に回転自在に支持された、その周面を球状凸面としたパワーローラと、上記各トラニオンを上記枢軸の軸方向に変位させるアクチュエータとを備えたトロイダル型無段変速機に於いて、このアクチュエータの動きを上記トラニオンに伝える為の伝達ロッドの端部が、当該トラニオンの端部に設けた枢軸の端面中心部に開口したねじ孔に螺着しており、上記第一、第二両ディスクの軸方向に一致する方向を上記トラニオンの中立位置での幅方向とした場合に、このトラニオンの中間部にこのトラニオンをこの幅方向に貫通する状態で形成された貫通孔を、このトラニオンが上記枢軸を中心として回転するのを阻止する為の治具の一部を係合させる為の係合部として設けている事を特徴とするトロイダル型無段変速機。A first disk and a second disk that are supported concentrically and independently of each other in a state where the inner side surfaces, which are concave surfaces each having an arcuate cross section, are opposed to each other, and the first disk and A plurality of trunnions swinging around pivots provided at both ends in a state of being twisted with respect to the central axis of the second disk, and an intermediate portion of each trunnion from the inner surface of each trunnion A displacement shaft supported in a protruding state, and disposed on the inner surface side of each trunnion and sandwiched between the first disk and the second disk so as to be rotatable around each displacement shaft. A toroidal-type continuously variable transmission including a supported power roller having a spherical convex surface and a actuator that displaces each trunnion in the axial direction of the pivot. There, the end of the transmission rod for transmitting the movement of the actuator to the trunnion, is screwed into the opened screw holes in the end surface center portion of the pivot shaft provided at an end portion of the trunnion, the first, When the direction corresponding to the axial direction of the two discs is the width direction at the neutral position of the trunnion, a through-hole formed in a state of penetrating the trunnion in the width direction is formed in the intermediate portion of the trunnion. A toroidal continuously variable transmission characterized in that a trunnion is provided as an engaging portion for engaging a part of a jig for preventing the trunnion from rotating about the pivot.
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