JP3715710B2 - Jet propulsion nozzle drive system for small vessels - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、いわゆる水上バイクと称される小型船舶のジェット推進ノズルの上下方向の揺動角度を調整するためのノズル駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
水上バイクのジェット推進ノズルは、ポンプによって加圧された水を船体後方に噴出するようにしており、このジェット推進ノズルの上下方向の角度(トリムアングル)は操船性を大きく左右する。従来より、例えば発進時や旋回時あるいは二人乗り時などの操船状況に応じて、ジェット推進ノズルのトリムアングルを変化させることができるようなノズル駆動装置が知られている。
【0003】
従来のノズル駆動装置は、電動式のものと機械式(手動式)のものに大別される。電動式の駆動装置はジェット推進ノズルのトリムアングルを電動モータによって変化させるようにしている。これに対し手動式の駆動装置は、図10に例示したように、水上バイクの操舵用バーハンドルに設けられたグリップ1を回転させることによってプーリ2を回転させてケーブル3を操作するようにしており、ケーブル3の操作量と操作方向に応じてジェット推進ノズル4がアップ側あるいはダウン側に動くようにしている。操作時の応答性の良さやコスト面では、上記機械式のものが電動式に勝っている。
【0004】
上記ノズル4は少なくとも3段階に傾きを変化させることができるようになっている。すなわち、中立位置(NEUTRAL )と、アップポジション(UP)と、ダウンポジション(DOWN)の3種類である。また、操船中にノズル4には水噴出の推力により復元力(反力)が作用するので、ノズル4を所望のポジションに保持するためにロック機構5が設けられている。このロック機構5は、グリップ1側に設けられたリリースボタン6と、リリースボタン6が係脱可能な嵌合溝7とを備えて構成され、リリースボタン6を図10中の矢印A方向(リリース方向)に操作したときにリリースボタン6の一部6aが嵌合溝7から外れることにより、グリップ1をアップ側あるいはダウン側に回転させることができるようになっている。
【0005】
しかしながら上記構成のロック機構5は、リリースボタン6をリリース方向に操作したままグリップ1を回転させるとき、例えばアップ側あるいはダウン側のポジションから中立位置に切換えるときなどに節動感が得られないため、ポジションが切換わったことがわかりにくいことがある。このため、グリップ1が各ポジションに切換わったときに節動感が生じるようなディテント機構を設けることが望まれる。
【0006】
上記ディテント機構としては、固定側のベース部材8と回転側のプーリ2との相互対向面のいずれか一方側に、ばねによって付勢されるボールを設けるとともに、他方側に上記ボールが嵌合可能な受け穴をポジション数に応じた数だけ形成することが考えられる。このようなディテント機構であれば、グリップを回転させたときに所望のポジションに達した瞬間に上記ボールが受け穴に入り込んで節動感が発生するとともにグリップの回転抵抗が増加するため、ポジションが切換わったことを手の感触によって知ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなボールと受け穴を用いたディテント機構は、ポジション数に応じた数の受け穴が必要であるため、受け穴をグリップの回転中心付近に設けようとすると、受け穴の穴間ピッチが狭くなり、受け穴の数によっては受け穴を配置することが困難になる。しかもグリップは片手で握ったまま回転させることのできる範囲が例えば90°前後と比較的狭いため、この狭い角度範囲に全ての受け穴を配置しようとすると、受け穴のピッチが極端に狭くなり、受け穴の縁などが強度的な弱点になってしまう。
【0008】
従ってこの発明の目的は、ディテント機構の受け穴をポジション数よりも少なくすることができ、受け穴を無理なく配置できるような機械式(手動式)のジェット推進ノズル駆動装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を果たすために開発された本発明のジェット推進ノズル駆動装置は、ジェット推進ノズルをアップ側あるいはダウン側に操作可能な駆動力伝達用のケーブルと、操舵用のハンドルに設けるベース部材に対し相対回転自在に装着されるグリップと、上記グリップと一体に回転しかつ中立位置を境にして第1の方向に回転させたとき上記ノズルをアップ側に移動させる方向に上記ケーブルを駆動しかつ第2の方向に回転したときに上記ノズルをダウン側に移動させる方向に上記ケーブルを駆動する回転体と、上記グリップがアップ側およびダウン側の各ポジション(中立位置を含む)に位置したときに節動感を生じるディテント機構とを具備し、上記ディテント機構は、上記回転体側の部材と上記ベース部材との相互対向面の一方側に設けられかつばねによって他方側に向って付勢される複数個の係合子と、上記相互対向面の他方側に設けられていて上記回転体が中立位置にあるときに上記複数の係合子のうち特定の係合子が嵌合する受け穴を有しかつ上記回転体が上記第1の方向に回転してポジションがアップ側に切換わったとき上記特定の係合子とは別の係合子が嵌合する受け穴を有しかつ回転体が上記第2の方向に回転してポジションがダウン側に切換わったとき上記特定の係合子とは別の係合子が嵌合する受け穴を有するディテントボディとを具備している。
【0010】
グリップが中立位置にあるとき、上記複数の係合子のうち特定の係合子が所定の受け穴と嵌合している。この中立位置からグリップをアップ側に回転させることによってジェット推進ノズルをアップ側に切換えた瞬間に、他方の係合子が上記中立位置とは別の受け穴に嵌合することにより、グリップの回転抵抗が増加するとともに節動感が得られる。グリップをダウン側に回転させることによってノズルをダウン側に切換えたときも、他方の係合子が上記中立位置とは別の受け穴に嵌合することによって節動感が得られる。また、アップ側からダウン側、あるいはダウン側からアップ側にグリップを回転させた場合も、グリップが中立位置に達した瞬間に係合子が受け穴に嵌合することにより、グリップの回転抵抗が一時的に増加するとともに節動感が得られる。
【0011】
このようなディテント機構は、切換え可能なポジション数よりも受け穴の数が少なくてすみ、限られた角度範囲内に全ての受け穴を無理なく配置でき、受け穴の穴間ピッチを大きくとることができる。このためポジション数が多い場合や、グリップの回転中心の近傍に受け穴を配置する必要がある場合にも、受け穴を無理なく配置することが可能となり、ディテント機構のコンパクト化に貢献できるとともに、受け穴間の肉厚を大きくとれるため受け穴の縁などの強度が十分に得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の第1の実施形態について図1から図7を参照して説明する。図2に示すジェット推進ノズル10は、図示しない小型船舶(水上バイク)の船体後部に設けられている。このノズル10は軸11を中心に上下方向に揺動可能であり、機械式(手動式)のノズル駆動装置12によって、上下方向の中立位置(NEUTRAL)を境に、アップ(UP)側に2段階、ダウン(DOWN)側に2段階にトリムアングルを調整できるようになっている。
【0013】
ノズル駆動装置12は、水上バイクの操舵用バーハンドルに設けられた操作部20と、船体側に設けられた中継機21などを備えている。操作部20と中継機21は、駆動力伝達用の第1のケーブル22と第2のケーブル23でつながれている。中継機21とジェット推進ノズル10はプッシュ・プルケーブル24によってつながれており、操作部20によって第1のケーブル22が引かれたときにプッシュ・プルケーブル24が牽引されてノズル10がアップ側に駆動され、操作部20によって第2のケーブル23が引かれたときにプッシュ・プルケーブル24が押されてノズル10がダウン側に動くように構成されている。
【0014】
操作部20は図3および図4等に示すように、操舵用バーハンドルのシャフト30側に固定されるベース部材31と、シャフト30に対し軸線回りに相対回転自在に設けられたガイドチューブ32と、ガイドチューブ32に固定された回転操作用のグリップ33と、ガイドチューブ32と一体に回転する回転体としてのプーリ34と、グリップ33の回転位置を規制するロック機構35およびディテント機構36などを備えている。図示例のベース部材31は、図4において下側に位置する第1部材31aと上側に位置する第2部材31bを互いにねじ37,38によって連結したものであり、ベース部材31にシャフト30が通る孔39が形成されている。このベース部材31の下部にケーブル導出部40が設けられている。
【0015】
回転体として機能する上記プーリ34の外周部に、第1のケーブル22の端末22a(図1に示す)と第2のケーブル23の端末23aが固定されている。各ケーブル22,23の端末22a,23aの近傍部分はプーリ34の溝に巻掛けられており、プーリ34を図1において時計回りに回転させたときに第1のケーブル22がプーリ34に巻付くことによって第1のケーブル22が牽引され、プーリ34を反時計回りに回転させたときに第2のケーブル23がプーリ34に巻付くことによって第2のケーブル23が牽引されるようになっている。これらのケーブル22,23は、ケーブル導出部40からベース部材31の外部に引出されている。ケーブル22,23はカバーチューブ41,42で覆われている。
【0016】
さらに詳しく説明すると、プーリ34が図1の中立位置(N)にあるとき、第1のケーブル22と第2のケーブル23がプーリ34に対しほぼ同量だけ巻付いていて両ケーブル22,23が中立状態にあるためプッシュ・プルケーブル24も中立位置にあり、従ってジェット推進ノズル10が中立位置にある。そしてプーリ34が図1の(UP1)の位置まで回転したとき、第1のケーブル22が所定ストロークだけ引かれることによってジェット推進ノズル10がアップポジション1(UP1)まで上昇する。さらにプーリ34が図1の(UP2)まで回転したとき、第1のケーブル22がさらに引かれることによってジェット推進ノズル10がアップポジション2(UP2)まで上昇するようになっている。
【0017】
逆に、プーリ34が図1の(DOWN1)の位置まで回転したときに、第2のケーブル23が所定ストロークだけ引かれることによって、ジェット推進ノズル10がダウンポジション1(DOWN1)まで下降する。さらにプーリ34が図1の(DOWN2)まで回転すると、第2のケーブル23がさらに引かれることによってジェット推進ノズル10がダウンポジション2(DOWN2)まで下降するようになっている。
【0018】
図3に示すロック機構35は、リリースボタン50と、リリースボタン50の一部50aが係合可能な受入れ溝51を有する受け部52を備えている。リリースボタン50は軸53を中心に回転自在である。図3と図7に示すようにリリースボタン50は、合成樹脂製のボタン本体54と、ボタン本体54を成形する際にインサートされる金属製のロックプレート芯金55とを含むモールド成形品である。ロックプレート芯金55の厚みT1 はボタン本体54の厚みT2 の半分以下であるが、金属製のロックプレート芯金55は厚み方向等に十分な強度と耐摩耗性を有している。
【0019】
図6に示すように受け部52はベース部材31に形成された5箇所の受入れ溝51を有し、各受入れ溝51間にリブ57が形成されている。これらの受入れ溝51は、グリップ33が上記5種類のポジションのうちいずれの位置にあってもロックプレート芯金55の係合部50aが係合できる位置に形成されており、ロックプレート芯金55が受入れ溝51のいずれか1箇所と係合しているときにはリブ57によってグリップ33の回転が阻止され、リリースボタン50が図3中の矢印A方向(リリース方向)に操作されたときにロックプレート芯金55が受入れ溝51から外れることによりグリップ33が回転できるようにしている。リリースボタン50はねじりばね58によって受入れ溝51と係合する方向に付勢されている。
【0020】
この実施形態の場合、合成樹脂製のボタン本体54に強度の高い金属製のロックプレート芯金55がインサートされており、受入れ溝51との係合部50aの厚T1 を可及的薄くすることができるため、従来よりもポジション数が多くても受入れ溝51間のリブ57の肉厚を大きくとることができ、受け部52に十分な強度をもたせることができる。
【0021】
また、グリップ33に目印60が設けられているとともに、ベース部材31側にはグリップ33の各ポジションに応じた位置にポジション表示(図示せず)が設けられており、グリップ33が上記5種類のポジションのうちのどこに位置しているかが目視によって確認できるようにしている。
【0022】
一方、ディテント機構36は以下に説明するように構成されている。
ディテント機構36は、係合子として機能する2個のボール71,72と、プーリ34の端に設けられたディテントボディ74とを含んでいる。ボール71,72は、ベース部材31に形成されたボール収容孔76,77に収容され、ばね78,79によってボール収容孔76,77から出る方向に付勢されている。上記ボール71,72の代りに、例えば先端部が丸みをおびたプランジャ形の係合子が使われてもよいなど、係合子の形状は問わない。
【0023】
ディテントボディ74の中心部に前記シャフト30が通るセンタ孔80が形成されているとともに、このセンタ孔80を中心とする同一円周上に4箇所の受け穴81,82,83,84が形成されている。この実施例の場合、全ての受け穴81〜84は互いに等しい穴間ピッチP2 (45°)で配置されている。ボール71,72のピッチP1 は穴間ピッチP2 の1.5倍(67.5°)である。
【0024】
図5にディテント機構36の一部を示すように、ディテントボディ74は、合成樹脂製のボディ本体部90と、このボディ本体部90の端面に取着された厚さ1mm以下のステンレス鋼などの金属からなる表面板91とを含み、表面板91に上記受け穴81〜84としての円形の孔を形成し、かつ、ボディ本体部90にボール71,72が嵌合可能な球面状の窪み92を成形している。樹脂製のボディ本体部90に表面板91を設けたことにより、ボール71,72との接触面、特に受け穴81〜84の縁の強度を高めることができる。このような表面板91は、厚みがかなり薄くてもディテントボディ74を補強する手段として有効に働く。
【0025】
次に上記構成のディテント機構36を有するノズル駆動装置12の作用について説明する。
プーリ34が図1に示す中立位置(N)にあるとき、すなわちノズル10が中立位置(NEUTRAL )にあるとき、第1のボール71が第2の受け穴82に嵌合している。この状態でリリースボタン50を図3中の矢印A方向に押し、グリップ33を図1の(UP1)の位置まで回転させると、第1のケーブル22が引かれかつプッシュ・プルケーブル24が引かれることにより、ノズル10がアップポジション1(UP1)に移動するとともに、ディテント機構36において第2のボール72が第3の受け穴83に嵌合し、その瞬間にグリップ33の回転抵抗が増加するとともに節動感が生じるため、手が受ける感触によってポジションがUP1に切換わったことがわかる。
【0026】
さらにグリップ33を図1の(UP2)の位置まで回転させると、ノズル10の角度がアップポジション2(UP2)に切換わるとともに、今度は第1のボール71が第1の受け穴81に嵌合する。このときも節動感が生じるためUP2に切換わったことがわかる。
【0027】
上記とは逆に、グリップ33を図1の(DOWN1)に示す位置まで回転させると、ノズル10がダウンポジション1(DOWN1)に移動するとともに、第2のボール72が第4の受け穴84に嵌合する。このときも節動感が生じるために、DOWN1に切換わったことがわかる。さらにグリップ33を(DOWN2)の位置まで回転させると、ノズル10の角度がダウンポジション2(DOWN2)に切換わるとともに、今度は第1のボール71が第3の受け穴83に嵌合する。このときも節動感が生じるためDOWN2に切換わったことがわかる。
【0028】
この実施形態のディテント機構36の場合、グリップ33の回動範囲はアップ側に45°、ダウン側に45°、合計90°であるから、片手でグリップ33を握ったまま手首を動かすことで上記5種類のポジションを順次切換えることができる。この場合、受け穴81〜84は4箇所でよく、しかも受け穴81〜84をグリップ33の回転範囲(90°)よりも広い角度範囲(P2 ×3=135°)に配置することができる。
【0029】
図8は本発明の第2の実施形態を示している。この実施形態は、2個のボール71,72と4箇所の受け穴81〜84を設けている点で第1の実施形態と共通しているが、図8の(N)に示すように第3の受け穴83と第4の受け穴84とのピッチP3 (52.5°)を他の受け穴81,82のピッチP2 (45°)よりも大きくしている。この場合、中立位置(N)からダウンポジション(DOWN)に切換える際のグリップ回転角が30°であり、第1の実施形態のグリップ回転角22.5°よりも大きくとることができる。アップ側のグリップ回転角度は、UP1,UP2とも22.5°で第1の実施形態と同じである。従って図8のグリップ総回転角は75°となる。このように受け穴81〜84のピッチを適宜に変更することにより、アップ側とダウン側とでグリップ回転角に変化をもたせることができる。
【0030】
図9は本発明の第3の実施形態を示している。この実施形態では、3個のボール71,72,73と3箇所の穴81,82,83を設けている。穴81〜83のピッチP2 は45°、ボール71〜73のピッチP3 は67.5°である。この場合、プーリ34が図9の(UP1)の位置まで回転すると、ジェット推進ノズル10がアップポジション1(UP1)まで移動するとともに第2のボール72が第3の受け穴83に嵌合するため節動感が生じ、UP1に切換わったことがわかる。さらにプーリ34が(UP2)の位置まで回転すると、ノズル10がアップポジション2(UP2)に切換わるとともに、今度は第1のボール71が第1の受け穴81に嵌合する。このときも節動感が生じるためUP2に切換わったことがわかる。
【0031】
上記とは逆に、プーリ34が図9の(DOWN1)の位置まで回転すると、ノズル10がダウンポジション1(DOWN1)まで下降するとともに、第3のボール73が第1の受け穴81に嵌合し、節動感が生じるためDOWN1に切換わったことがわかる。さらにプーリ34が(DOWN2)の位置まで回転すると、ノズル10がダウンポジション2(DOWN2)に切換わるとともに、今度は第1のボール71が第3の受け穴83に嵌合する。このときも節動感が生じるためDOWN2に切換わったことがわかる。
【0032】
この実施形態の場合には3箇所の受け穴81〜83のみで5ポジションに対応できるため、受け穴81〜83を配置することがさらに容易となる。また、ボール71〜73を受け穴81〜83よりも広い範囲に配置できるため、3個のボール71〜73を設けるためのスペースを確保することが容易である。
【0033】
なお前記実施形態はいずれもベース部材31側にボール71〜73を設け、プーリ34側に受け穴81〜84を設けるようにしているが、この発明を実施するに当たって、プーリ34側にボール71〜73を設け、ベース部材31側に受け穴81〜84を設けるようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば選択可能なポジション数よりも受け穴の数を少なくすることができ、ポジション数が多くても受け穴のピッチを比較的大きくとることができ、受け穴を無理なく配置できるとともに、受け穴の縁の強度を十分に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示すディテント機構のボールと受け穴との関係を示す正面図。
【図2】 図1に示すディテント機構を備えたノズル駆動装置の平面図。
【図3】 図2に示されたノズル駆動装置の操作部の縦断面図。
【図4】 図3に示された操作部の横断面図。
【図5】 図3に示された操作部のディテント機構の一部の断面図。
【図6】 図3に示された操作部のベース部材を裏側から見た正面図。
【図7】 図3に示された操作部のリリースボタンの平面図。
【図8】 本発明の第2の実施形態を示すディテント機構のボールと受け穴との関係を示す正面図。
【図9】 本発明の第3の実施形態を示すディテント機構のボールと受け穴との関係を示す正面図。
【図10】 従来のノズル駆動装置の操作部の断面図。
【図11】 図10に示す操作部のロック機構の一部の正面図。
【符号の説明】
10…ジェット推進ノズル
12…ノズル駆動装置
22,23,24…ケーブル
31…ベース部材
33…グリップ
34…プーリ(回転体)
35…ロック機構
36…ディテント機構
50…リリースボタン
71,72,73…ボール(係合子)
74…ディテントボディ
78,79…ばね
81,82,83,84…受け穴[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a nozzle driving device for adjusting a vertical swing angle of a jet propulsion nozzle of a small boat called a so-called water bike.
[0002]
[Prior art]
The jet propulsion nozzle of a watercraft jets water pressurized by a pump to the rear of the hull, and the vertical angle (trim angle) of the jet propulsion nozzle greatly affects the maneuverability. 2. Description of the Related Art Conventionally, there has been known a nozzle driving device that can change a trim angle of a jet propulsion nozzle in accordance with a marine vessel maneuvering situation such as starting, turning, or two-seater.
[0003]
Conventional nozzle driving devices are roughly classified into electric type and mechanical type (manual type). In the electric drive device, the trim angle of the jet propulsion nozzle is changed by an electric motor. On the other hand, as illustrated in FIG. 10, the manual drive device operates the cable 3 by rotating the
[0004]
The nozzle 4 can change the inclination in at least three stages. That is, there are three types: neutral position (NEUTRAL), up position (UP), and down position (DOWN). In addition, since a restoring force (reaction force) acts on the nozzle 4 during the operation of the boat due to the thrust of the water jet, a lock mechanism 5 is provided to hold the nozzle 4 in a desired position. The lock mechanism 5 includes a release button 6 provided on the grip 1 side and a
[0005]
However, the lock mechanism 5 configured as described above does not provide a feeling of movement when rotating the grip 1 while operating the release button 6 in the release direction, for example, when switching from the up side or the down side position to the neutral position. It may be difficult to tell if the position has changed. For this reason, it is desirable to provide a detent mechanism that produces a feeling of movement when the grip 1 is switched to each position.
[0006]
As the detent mechanism, a ball biased by a spring is provided on one side of the mutually facing surfaces of the
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The detent mechanism using balls and receiving holes as described above requires as many receiving holes as the number of positions. Therefore, if the receiving holes are provided near the rotation center of the grip, the pitch between the receiving holes is It becomes difficult to arrange the receiving holes depending on the number of receiving holes. Moreover, since the grip can be rotated with one hand, the range that can be rotated is relatively narrow, for example, around 90 °, and if all the receiving holes are arranged in this narrow angular range, the pitch of the receiving holes becomes extremely narrow, The edge of the receiving hole becomes a weak point of strength.
[0008]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a mechanical (manual type) jet propulsion nozzle drive device in which the receiving holes of the detent mechanism can be made smaller than the number of positions and the receiving holes can be arranged without difficulty. .
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The jet propulsion nozzle drive device of the present invention, which was developed to achieve the above object, has a driving force transmission cable capable of operating the jet propulsion nozzle up or down, and a base member provided on a steering handle. A grip mounted so as to be rotatable relative to the grip; and the cable is driven in a direction to move the nozzle upward when the grip rotates together with the grip and rotates in the first direction with the neutral position as a boundary. A rotating body that drives the cable in a direction to move the nozzle to the down side when rotated in the direction of 2 and the grip when the grip is positioned at each of the up side and down side positions (including the neutral position). A detent mechanism that generates a feeling of movement, and the detent mechanism is provided on one side of the mutually opposing surfaces of the member on the rotating body and the base member. A plurality of engagement elements that are biased toward the other side by a spring and are provided on the other side of the mutually facing surfaces and are identified among the plurality of engagement elements when the rotating body is in a neutral position When the rotating body rotates in the first direction and the position is switched to the up side, an engaging element different from the specific engaging element is fitted. A detent body having a receiving hole and having a receiving hole into which an engaging member different from the specific engaging member is fitted when the rotating body rotates in the second direction and the position is switched to the down side. It has.
[0010]
When the grip is in the neutral position, a specific engagement element among the plurality of engagement elements is fitted in a predetermined receiving hole. When the jet propulsion nozzle is switched to the up side by rotating the grip from the neutral position to the up side, the other engagement element is fitted into a receiving hole different from the neutral position, thereby rotating the grip. Increases the feeling of movement. Even when the nozzle is switched to the down side by rotating the grip to the down side, a sense of movement is obtained by fitting the other engagement element into a receiving hole different from the neutral position. In addition, even when the grip is rotated from the up side to the down side or from the down side to the up side, the grip rotation resistance is temporarily reduced by fitting the engaging element into the receiving hole at the moment when the grip reaches the neutral position. As a result, the feeling of movement is obtained.
[0011]
Such a detent mechanism requires less number of receiving holes than the number of positions that can be switched, and can easily place all receiving holes within a limited angle range, and increase the pitch between the receiving holes. Can do. For this reason, even when the number of positions is large or when it is necessary to arrange the receiving hole near the rotation center of the grip, it is possible to arrange the receiving hole without difficulty, contributing to the compactness of the detent mechanism, Since the thickness between the receiving holes can be increased, the strength of the edges of the receiving holes can be sufficiently obtained.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A first embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS. The
[0013]
The
[0014]
As shown in FIGS. 3 and 4, the
[0015]
A terminal 22a (shown in FIG. 1) of the
[0016]
More specifically, when the
[0017]
Conversely, when the
[0018]
The
[0019]
As shown in FIG. 6, the receiving
[0020]
In this embodiment, a high-strength metal
[0021]
In addition, a
[0022]
On the other hand, the
The
[0023]
A
[0024]
As shown in part of the
[0025]
Next, the operation of the
When the
[0026]
When the
[0027]
Contrary to the above, when the
[0028]
In the case of the
[0029]
FIG. 8 shows a second embodiment of the present invention. This embodiment is common to the first embodiment in that two
[0030]
FIG. 9 shows a third embodiment of the present invention. In this embodiment, three
[0031]
Contrary to the above, when the
[0032]
In the case of this embodiment, it is possible to correspond to the five positions with only the three receiving
[0033]
In any of the above embodiments, the
[0034]
【The invention's effect】
According to the present invention, the number of receiving holes can be reduced from the number of selectable positions, the pitch of the receiving holes can be made relatively large even if the number of positions is large, and the receiving holes can be arranged without difficulty. The strength of the edge of the receiving hole can be sufficiently secured.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view showing a relationship between a ball and a receiving hole of a detent mechanism showing a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a plan view of a nozzle driving device including the detent mechanism shown in FIG.
FIG. 3 is a longitudinal sectional view of an operation unit of the nozzle driving device shown in FIG.
4 is a cross-sectional view of the operation unit shown in FIG.
5 is a cross-sectional view of a part of the detent mechanism of the operation unit shown in FIG.
6 is a front view of the base member of the operation unit shown in FIG. 3 as viewed from the back side.
7 is a plan view of a release button of the operation unit shown in FIG. 3. FIG.
FIG. 8 is a front view showing a relationship between a ball and a receiving hole of a detent mechanism showing a second embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a front view showing a relationship between a ball and a receiving hole of a detent mechanism showing a third embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a cross-sectional view of an operation unit of a conventional nozzle driving device.
11 is a front view of a part of the lock mechanism of the operation unit shown in FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
35 ...
74 ...
Claims (3)
上記ジェット推進ノズルをアップ側あるいはダウン側に操作可能な駆動力伝達用のケーブルと、
操舵用のハンドルに設けるベース部材に対し相対回転自在に装着されるグリップと、
上記グリップと一体に回転しかつ中立位置を境にして第1の方向に回転させたとき上記ノズルをアップ側に移動させる方向に上記ケーブルを駆動しかつ第2の方向に回転したときに上記ノズルをダウン側に移動させる方向に上記ケーブルを駆動する回転体と、
上記グリップがアップ側およびダウン側の各ポジション(中立位置を含む)に位置したときに節動感を生じるディテント機構とを具備し、
上記ディテント機構は、
上記回転体側の部材と上記ベース部材との相互対向面の一方側に設けられかつばねによって他方側に向って付勢される複数個の係合子と、
上記相互対向面の他方側に設けられていて上記回転体が中立位置にあるときに上記複数の係合子のうち特定の係合子が嵌合する受け穴を有しかつ上記回転体が上記第1の方向に回転してポジションがアップ側に切換わったとき上記特定の係合子とは別の係合子が嵌合する受け穴を有しかつ上記回転体が上記第2の方向に回転してポジションがダウン側に切換わったとき上記特定の係合子とは別の係合子が嵌合する受け穴を有するディテントボディと、
を具備したことを特徴とする小型船舶のジェット推進ノズル駆動装置。In a small vessel having a jet propulsion nozzle that can swing up and down at the rear of the hull,
A driving force transmission cable capable of operating the jet propulsion nozzle up or down; and
A grip mounted so as to be relatively rotatable with respect to a base member provided on a steering handle;
When the cable is driven in the direction in which the nozzle is moved up and rotated in the first direction when the grip is rotated in the first direction with the neutral position as a boundary, the nozzle is rotated in the second direction. A rotating body that drives the cable in a direction to move the cable to the down side,
A detent mechanism that produces a feeling of movement when the grip is located at each of the up side and down side positions (including the neutral position);
The detent mechanism is
A plurality of engagement elements provided on one side of the mutually opposing surfaces of the member on the rotating body and the base member and biased toward the other side by a spring;
The rotating body is provided on the other side of the mutually opposed surfaces and has a receiving hole into which a specific engagement element is fitted among the plurality of engagement elements when the rotation body is in a neutral position, and the rotation body is the first When the position is switched to the up side by rotating in the direction of, the bearing has a receiving hole into which an engaging element different from the specific engaging element is fitted, and the rotating body rotates in the second direction. A detent body having a receiving hole into which an engaging member different from the specific engaging member is fitted when the is switched to the down side;
A jet propulsion nozzle drive device for a small vessel.
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