JP3715179B2 - ブラシレスモータの回転制御装置及びブラシレスモータ - Google Patents

ブラシレスモータの回転制御装置及びブラシレスモータ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医科あるいは歯科などで用いられる小形のブラシレスモータの回転制御装置及びブラシレスモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
直流モータからブラシや整流子などの機械的な接触部品を取り除き、それらの代わりに電子的な整流機構を備えたブラシレスモータが、近時においては、医科あるいは歯科などで用いられる小型の切削工具などに広く使用されている。
【0003】
一般に、この種のブラシレスモータでは、固定子に巻装された複数相のコイルを通電して回転磁界を形成することによって、永久磁石で構成された回転子を回転させているが、回転子の回転位置を検出するため、ホール素子などで構成された複数の位置センサが使用されている。
【0004】
そして、このような位置センサは、回路構成上、同一の回路基板上に実装されたり、1つのブロックとしてまとめて構成されているのが通例であるが、センサのそれぞれが信号出力端子を備えているため、通電端子、共通端子以外に、センサ数に応じた信号出力端子を導出させている。
【0005】
そのため、これらの端子の数に応じた信号線が必要とされ、位置センサの数が増大すると、信号線も多くなって配線が複雑化し、組み立て時の作業性、操作性、信頼性を低下させる要因になっている。
【0006】
図10は、3つの位置検出センサS#1〜S#3を1つのブロックにまとめたものを示しており、それぞれのセンサに設けた通電端子Tv、共通端子Tcは、いずれも共通に接続されているが、それぞれのセンサの信号出力端子T1〜T3は、そのまま導出されているため、通電ライン、共通ライン以外にも、そのセンサの数に応じた3本の信号線が必要とされ、他の信号処理部など結線する場合、5本の信号線が必要となり、センサ信号の処理のために3つの信号入力ポートが必要になっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、複数のセンサを設けた従来のセンサ回路部が、以上のようにセンサの数が増えるほど、信号線の数も増大して、配線が複雑になっているのに鑑みてなされたもので、その目的は、簡単な構造でありながら、ブラシレスモータの内部とその外部との間に2線の信号線を接続するだけで複数のセンサに通電を行って、回転子の位置信号を順次取り出すことができるブラシレスモータの回転制御装置及びブラシレスモータを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のブラシレスモータの回転制御装置は、磁石で構成された回転子と、回転磁界を生成するためのコイルを有した固定子と、この固定子の各相に対応して配設された複数のホール素子を含んだ位置検出回路とを備えたブラシレスモータの回転制御装置であって、上記位置検出回路は、それぞれのホール素子のオン動作によって、相互に並列に付加接続される値の異なる選択インピーダンス素子を、上記ホール素子のオン、オフ動作に応じて、基準インピーダンス素子に選択的に接続させて、その合成インピーダンスを可変させる構成にしたインピーダンス変換回路部と、上記複数のホール素子のオフ、オンの組み合わせの動作パターンを識別するため、複数のしきい値が設定され、上記インピーダンス変換回路部の出力電圧を判別するための電圧判別回路部と、上記複数のホール素子のオフ、オン動作を、上記固定子に発生する相電圧の相順変化に同期させて検出するため、上記電圧判別回路部からの出力電圧の論理和をとる論理和回路部とを組み合わせて構成されたことを特徴とする。
【0009】
この回転制御装置の特徴とする位置検出回路が備えるインピーダンス変換回路部は、モータの内部に実装され、回転子の回転に伴って変化するホールスイッチのオフ、オンの組み合わせの動作パターンの検出信号を2本の信号線で、モータの外部に実装されている電圧判別回路部へ伝達するため、ホール素子がオンしたときに接続付加される選択インピーダンス素子のインピーダンス値を異ならせている。
【0010】
電圧判別回路部は、ホール素子のオフ、オンの組み合わせの動作パターンに応じて変化する電圧レベルの変化を検出するために、複数のしきい値を設けている。
【0011】
ホールスイッチは、ホール素子を備えており、例えば、固定子を三相コイルで構成する場合には、磁極対当たり6通りのオフ、オンの組み合わせの動作パターンがある。
【0012】
電圧判別回路部によって判別される出力電圧は、ホール素子のオフ、オンの組み合わせの動作パターンを識別するのみで、複数のホール素子のどれがオン、どれがオフになっているかが判別できない。したがって、この電圧判別回路部の電圧出力だけでは、モータの回転制御に利用できない。
【0013】
そこで、論理和回路部を設けて電圧判別回路部の電圧出力の論理和を求めて、ホール素子のオフ、オン動作を検出する構成にしている。そのため論理和回路部では、電圧判別回路部からの出力電圧のうち、予め設定されているホール素子の固定子上の電気角に応じた配設位置と、固定子に加える印加電圧の相順変化を考慮して、論理和をとる出力電圧を設定して、位置検出電圧として、回転子の位置信号を得ている
【0014】
位置検出回路によって得られた位置信号は、固定子に加えられる相電圧の信号とともに、コイル駆動回路部に送られ、モータの回転制御がなされる。
【0015】
こうして、この回転制御装置によれば、ブラシレスモータの固定子の通電回路基板には、ホール素子と選択インピーダンス素子とを接続して構成されたインピーダンス変換回路部を実装するだけでよく、構造が簡単になり、よりブラシレスモータの小型化を図ることができる。また、インピーダンス変換回路部からモータ外部に導出される信号線は2本で済ませることができる。
【0016】
請求項2に記載のブラシレスモータの回転制御装置は、請求項1に記載のブラシレスモータの回転制御装置において、上記電圧判別回路部は、予め予定されるホール素子のオフ、オンの組み合わせの動作パターンのしきい値と、短絡、断線を識別するためのしきい値とを設定可能にしていることを特徴とする。
【0017】
この回転制御装置においては、電圧判別回路部は複数のしきい値を設定したマルチレベル型ウインドコンパレータで構成され、3つのホール素子によって6種類のオフ、オンの組み合わせの動作パターンがある場合には、それに短絡、断線のパターンを加えて、全体で8つの動作パターンが検出できる。
【0018】
請求項3に記載のブラシレスモータの回転制御装置は、請求項1〜2のいずれかに記載のブラシレスモータの回転制御装置において、上記固定子は、通電回路基板を有し、この通電回路基板に、上記選択インピーダンス素子と、上記ホール素子を内蔵したホールスイッチとを実装した構造にしていることを特徴とする。
【0019】
この回転制御装置においては、固定子において、選択インピーダンス素子と、ホール素子を内蔵したホールスイッチとは、いずれもそれぞれから導出された接続ピンを、通電回路基板に形成したホールより突出させ、半田付け実装した構造にしているので、コイル成型時やオートクレーブ時に不良発生することが少ない。
【0020】
請求項4に記載のブラシレスモータの回転制御装置は、請求項1〜3のいずれかに記載のブラシレスモータの回転制御装置において、上記基準インピーダンス素子及び上記選択インピーダンス素子が抵抗器であって、上記固定子が三相の場合に、上記選択インピーダンス素子の異なる抵抗値の比率を、1:1.6〜2.2:4〜5としていることを特徴とする。
【0021】
回転制御装置は、異なる抵抗値の適正な比率を実験値により明確にしているので、本発明の効果を発揮する回転制御装置を容易に製造することができる。
【0022】
請求項5に記載のブラシレスモータの回転制御装置は、請求項1〜4のいずれかに記載のブラシレスモータの回転制御装置において、上記電圧判別回路部、上記論理和回路部をマイクロコンピュータで構成したことを特徴とする。
【0023】
したがって、制御装置をコンパクトにすることができる。
【0024】
請求項6に記載のブラシレスモータは、請求項1〜5のいずれかに記載のブラシレスモータの回転制御装置によって回転制御されるブラシレスモータであって、上記固定子の通電回路基板に、上記インピーダンス変換回路部を実装していることを特徴とする。
【0025】
本発明の回転制御装置を用いる場合、複数のホール素子と選択インピーダンス素子とを固定子に設ければ、ブラシレスモータの固定子の構造が簡単になり、また、この固定子からの信号線の本数も2本とすることができるが、このブラシレスモータは、その効果を発揮させたものである。
【0026】
しかしながら、これらの複数のホール素子と選択インピーダンス素子は、固定子に限らず、ブラシレスモータの内部のいずれに設けてもよく、その場合にも、必要な部品の点数が少ないので、ブラシレスモータの構造が簡単になる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明について詳しく説明する。
【0028】
図1は、本発明のブラシレスモータの回転制御装置の基本構成を概念的に示すブロック図である。
【0029】
この回転制御装置20は、回転子、固定子(後述)より構成され、また、制御的にはインピーダンス変換回路部11、このインピーダンス変換回路部11から2本の信号線2faによって、電圧信号を受けて、その電圧レベルの変化を検出する電圧判別回路部12、この電圧判別回路部12から判別信号を受けて、ブラシレスモータ10の回転子の位置信号を算出する論理和回路部13、この論理和回路部13から位置信号を受けて、ブラシレスモータ10の固定子に設けられたコイルを通電駆動するコイル駆動回路部15を備えている。
【0030】
ブラシレスモータ10の固定子を三相として構成する場合、この固定子にはコイルは、この実施例の場合、3巻設けられ、この3巻のコイルに駆動電流を送る3本の駆動線2fbが、ブラシレスモータ10とコイル駆動回路部15を接続している。
【0031】
このような回転制御装置20は、詳細は後述するが、ブラシレスモータ10の固定子には複数のホール素子、つまり、回転子の位置センサを設けているが、ブラシレスモータの内部から外部への信号線2faは2本だけでよく、この2本の信号線2faからの信号をブラシレスモータの外部に実装された電圧判別回路部12、論理和回路部13で処理することにより、回転子の位置信号を得て、これによりコイル駆動回路部15で、三本の駆動線2fbによって、固定子のコイルに駆動電流を送り、ブラシレスモータ10の回転を制御している。
【0032】
つまり、固定子の相数に拘わらずに、信号線2faは2本で済み、駆動線2fbは相数に応じた本数となり、三相の場合に、ブラシレスモータ10、つまり、固定子に必要な入出力線は、5本で済むこととなる。
【0033】
なお、上述のインピーダンス変換回路部11、電圧判別回路部12、論理和回路部13を、位置検出回路18としてまとめ、この内、電圧判別回路部12と論理和回路部13とは、マイクロコンピュータ19で構成出来るので、制御装置をコンパクトにすることができる。
【0034】
図2は、位置検出回路を組み込んだ本発明のブラシレスモータの回転制御装置の要部概略構成を示すブロック図である。既に説明した部分と同じ部分には、同じ符号を付して重複説明を省略する。
【0035】
位置検出回路18は、インピーダンス変換回路部11と、電圧判別回路部12、論理和回路部13を含んで構成される。
【0036】
ここに、インピーダンス変換回路部11は、3つのホールスイッチHu,Hv,Hwに対応させて、選択インピーダンス素子として設けた抵抗値の異なる3つの抵抗素子Ru,Rv,Rwを、それぞれに対応したホール素子のオン、オフ動作に応じて、互いに並列に接断させることによって選択インピーダンス素子Ru,Rv,Rwの並列合成抵抗を可変させる構成としており、これによって、インピーダンス変換回路部11から電圧判別回路部12に入力される電圧信号のレベルVh(基準インピーダンス素子と選択インピーダンス素子の並列合成回路とによって構成される回路の選択インピーダンスの並列回路の分担電圧となる)を、ホール素子のオン、オフの組み合わせパターンに応じて変化させている。
【0037】
なお、実際には、ホール素子がオン、オフするのではなく、このホール素子の出力を受けて、ホールスイッチに内蔵されるトランジスタで構成されたスイッチ素子がオン、オフするものである。
【0038】
図2では、固定子に三相回転磁界を発生させて回転子を回転させる例を想定しており、3個のホール素子が固定子上で電気角に応じて配置されているので、3つのホールスイッチHu,Hv,Hwは、すべてがオン、あるいは、すべてがオフになる2つの組み合わせパターンは取り得ず、回転子の回転位置に応じて、図3(b)に示したように6通りの組み合わせパターンに変化する。
【0039】
電圧判別回路部12は、10個のコンパレータCP1〜CP10を並列に接続したマルチレベルウインドコンパレータを構成しており、それぞれのコンパレータCP1〜CP10の基準入力端子には、別の定電圧電源に9つの抵抗R1〜R9を直列に接続して構成された分圧回路によって規定される5つの基準電圧Vh1〜Vh5(Vh1〜Vh5は、図4に示すように、順次大きい値に設定されている)が入力されており、他方の信号入力端子は共通に接続されて、上記したインピーダンス変換回路部11からの電圧信号Vhを入力している。
【0040】
また、10個のコンパレータCP1〜CP10の出力端子は、後述する論理和回路部13に入力されて、3つのホールスイッチHu,Hv,Hwのオン、オフ信号が固定子に印加される相電圧の相順変化に対応して論理和をとるようになっている。
【0041】
すなわち、論理和回路部13は、3つのORゲートOR1〜OR3を組み合わせて構成されており、それぞれのゲートOR1〜OR3には、3つのホールスイッチHu,Hv,Hwのオン、オフ動作を、固定子に加えられる相電圧の相順変化に応じた動作に復調するようになっている。
【0042】
この場合、論理和をとる対象とされる組み合わせパターンは、3つのホールスイッチHu,Hv,Hwのオン、またはオフ動作に注目して規定され、例えば、オフ動作に注目すると、ホールスイッチHuについては、電圧判別回路部12がパターン1と2と6を検知した出力の論理和がとられ、ホールスイッチHvについては,電圧判別回路部12がパターン4と5と6を検知した出力の論理和がとられ、ホールスイッチHwについては、電圧判別回路部12がパターン2と3と4を検知した出力の論理和がとられ、3つのホールスイッチHu,Hv,Hwに内蔵したホール素子のオン、オフ動作が復調される。
【0043】
論理和回路部13によって、論理和をとるべき出力は、ブラシレスモータの構造、つまり回転子の磁極数や固定子に回転磁界を与えるため印加される電圧の相パターンによって変化するので、論路和回路部の構成は、インピーダンス変換回路部、電圧判別回路部の回路構成に応じて変更されることはいうまでもない。
【0044】
なお、14は断線短絡検知回路部であり、基準電圧Vh0,Vh6(ここに、Vh0<Vh1,Vh6>Vh5)を異ならせた2つのコンパレータCP10,CP11を並列に接続して、インピーダンス変換回路部11からの電圧信号Vhを判別して、ホールスイッチHu,Hv,Hwを含むインピーダンス回路部11の断線、短絡を検知している。
【0045】
ブラシレスモータ10は三相として構成され、その固定子2には、この例では、3巻のコイルCu,Cv,Cwが設けられている。
【0046】
電圧判別回路部によって判別される出力電圧は、ホールスイッチHu,Hv,Hwのオフ、オンの組み合わせの動作パターンを識別するのみで、複数のホール素子のどれがオン、どれがオフになっているかが判別できない。したがって、この電圧判別回路部12の電圧出力Vhだけでは、モータの回転制御に利用できない。
【0047】
そこで、論理和回路部13を設けて電圧判別回路部12の出力電圧Vhの論理和をとり、ホールスイッチHu,Hv,Hwのオフ、オン動作を検出する構成にしている。そのため論理和回路部13では、電圧判別回路部12からの出力電圧Vhのうち、予め設定されているホールスイッチHu,Hv,Hwの固定子2上の電気角に応じた配設位置と、固定子に加える印加電圧の相順変化を考慮して、論理和をとるべき出力電圧Vhを設定して、回転子の位置信号を得ている。
【0048】
位置検出回路18によって得られた回転子の位置信号は、コイル駆動回路部15に送られ、モータの回転制御がなされる。
【0049】
こうして、この回転制御装置20によれば、ブラシレスモータ10の固定子2には、ホールスイッチHu,Hv,Hw以外には選択インピーダンス素子Ru,Rv,Rwを設けるだけでよく、構造が簡単になり、よりブラシレスモータの小型化を図ることができる。また、ブラシレスモータの内部に実装されるインピーダンス変換回路部11からブラシレスモータの外部に導出される信号線は2本で済ませることができる。
【0050】
なお、図2において、I(I1〜I6)は、選択インピーダンス素子Ru,Rv,Rwが3つのホールスイッチHu,Hv,Hwに内蔵されたホール素子が固定子の回転位置に応じてオンしたときに流れる選択電流Iru,Irv,Irwを合計した合成電流であり、2極の回転子に、三相の交流電圧を印加した固定子によって回転磁界を形成した場合には、前述したように、ホールスイッチHu,Hv,Hwのオン、オフの動作パターンに対応して、6種類(I1〜I6)の値をとる。
【0051】
ここに、Voは基準インピーダンス素子R0の分担電圧であり、VhはホールスイッチHu,Hv,Hwによって並列に選択的に接続される選択インピーダンス素子の並列合成回路の分担電圧(前述したインピーダンス変換回路部11から電圧判別回路部12に出力される電圧)、Vcはインピーダンス変換回路部に加わる合成電圧とすると、これらの出力電流I(I1〜I6)、分担電圧Vo、分担電圧Vh、合成電圧Vcの間には、以下の関係がある。
Vo = I(I1〜I6)*RoVh = Vc - VoI1 = Rv*Rw*(2*Ion + Ioff + Irv + Irw)/{Rv*Rw +
Ro*(Rv + Rw)}I2 = Rv*(2*Ion + Ioff + Irv)/(Ro + Rv)I3 = Ru*Rv*(2*Ion + Ioff +
Iru + Irv)/{Ru*Rv + Ro*(Ru + Rv)}I4 = Rv*(2*Ion + Ioff + Iru)/(Ro + Ru)I5 =
Ru*Rw*(2*Ion + Ioff + Iru + Irw)/{Ru*Rw + Ro*(Ru + Rw)}I6 = Rw*(2*Ion + Ioff +
Irw)/(Ro + Rw)Iru = (Vc - Vo)/RuIrv = (Vc - Vo)/RvIrw = (Vc - Vo)/Rwなお、ここでは、「*」で乗算を、「/」で割算を示している。
【0052】
ここで、Ion,Ioffは、ホールスイッチHu,Hv,Hwの消費電流であって、上式から解るように、この消費電流Ion,Ioffは、分担電圧Vhに依存しないこと、及び、選択インピーダンス素子の電流Iru,Irv,Irwに比べて小さいことが望ましい。
【0053】
図3(a)はインピーダンス変換回路部の各構成要素の設計例を示す図、(b)は、その設計値に基づいて設計された2極の回転子に、三相の交流電圧を印加した固定子によって回転磁界を形成した場合に適用させたインピーダンス変換回路部に流れる出力電流を、3つのホールスイッチHu,Hv,Hwのオン、オフ動作に対応させて示した6つのオン、オフ組み合わせ動作パターンを示す図である。
【0054】
図4(b)は電圧判別回路部によって、ホール素子のオン、オフ動作のパターンを識別する動作を示す図であり、この図では、インピーダンス変換回路部の出力は、電圧ではなく電流変化として示されている。なお、Vh1〜Vh5はホール素子の6つの動作パターンを判別するためのしきい値、Vh0は短絡、Vh6は断線を判別するためのしきい値を示している。、(b)は電圧判別回路部によって出力されるパターン識別信号、(c)は論理和回路部によって復調された3つのホールスイッチHu,Hv,Hwの復調された出力電圧である。
【0055】
論理和回路部13は、この電圧判別回路部12の出力電圧を、以下の式によって論理和をとって、その結果として、図4(c)のような出力電圧を位置信号として出力している。
【0056】
Hu = V(16) + V(14) + V(15)
Hv = V(15) + V(11) + V(13)
Hu = V(13) + V(12) + V(16)
図5は、本発明のホールスイッチに内蔵したホール素子のオフ、オン動作と、回転子と固定子との位置変化の関係を説明する図であって、回転子1が図に矢印で示すように、反時計回りに回転するにつれて、ホール素子のオン、オフが変化し、図3(b)のような組み合わせパターンとなる。
【0057】
本発明では、このようなホール素子のオン、オフの動作パターンを、それぞれのホール素子に対応して設けた選択インピーダンス素子Ru,Rv,Rwが、ホール素子のオン動作によって並列に付加接続され、その並列合成抵抗値が変化することを出力電圧Vhの変化として検出して更に、電圧判別回路部、論路和回路部の処理を付加して、それぞれのホール素子のオン、オフ状態を、固定子に印加される相電圧の相順変化に対応させて復調させ、この復調されたオン、オフ信号が固定子に対する回転子の位置検出信号となってブラシレスモータの回転制御に利用している。
【0058】
このような本発明では、選択インピーダンス素子Ru,Rv,Rwの異なる抵抗値は、ホール素子がオンすることによって得られる並列合成抵抗値の変化が、隣接する値に対して十分に識別できる程度に離れていることが望ましい。
【0059】
本発明者らの実験結果によれば、それらの抵抗値の比率を、1:1.6〜2.2:4〜5とすることで十分に実用し得ることが確認されている。
【0060】
図6は、ピン実装された固定子用通電回路の構造を説明する図である。
【0061】
この図で解るように、この回転制御装置においては、固定子2には、選択インピーダンス素子Ru,Rv,Rwと、ホール素子を内蔵したホールスイッチHu,Hv,Hwだけを実装すれば足り、非常に簡単な構造となっている。
【0062】
また、通電回路基板2dには、これらを実装するだけでよいので、面実装することなく、選択インピーダンス素子Ru,Rv,Rw、ホールスイッチHu,Hv,Hwから導出された接続ピンを通電回路基板2dに形成したホールより突出させ、半田付け実装した構造にしているので、コイル成型時やオートクレーブ時に不良発生することが少ない。
【0063】
また、この図6にも示すように、この固定子2の通電回路基板2dからは、選択インピーダンス素子Ru,Rv,Rw、ホールスイッチHu,Hv,Hwからの信号線となる2本の端子2fa、三相のコイルのための駆動線となる3本の端子2fbの合計5本の端子2fだけが導出されている。
【0064】
なお、ホールスイッチHu,Hv,Hwの各符号に「( )」に付記した符号「2b」は、このホールスイッチHu,Hv,Hwを、ハード的な構成部品として把握して付加した符号である。
【0065】
図7は本発明の固定子の一例を示す一部破断の外観斜視図である。
【0066】
この固定子2は、三相として構成され、ブラシレスモータ10の回転力、つまり回転磁界を発生させるための三巻のコイル2a、回転子1の磁界を検知するホールスイッチ2b、この固定子2の内周部を構成するボビン2c、このボビン2cの後端(図の右側)に、この固定子2の長手軸方向に直角方向、つまり外周方向に円板状に設けられ、端子2fを延出させた通電回路基板2dで構成され、これらのコイル2a、ホールスイッチ2b、ボビン2c、通電回路基板2dなどを樹脂2eによって、一体樹脂被覆している点を特徴とする。
【0067】
ボビン2cは直円筒であって、その内径は、回転子1の外径に対して、回転子1の回転に支障のない程度の隙間があるように設定され、その外周には、回転子1の永久磁石に対する回転磁界を発生させるためのコイル2aが巻装され、その後端には、基板2dが設けられている。
【0068】
コイル2aは、プレスコイル作成方法によって、ボビン2cの外周に沿うように形成されたもので、この例では、このように形成されたコイル2aを、ボビン2cの外周を3分割するように隣接させて3個巻装しているが、これは三相ブラシレスモータの場合であって、3個に限るものではない。
【0069】
このプレスコイル作成方法とは、銅などの電気良導体で構成された自己融着電線をボビンレス巻線器にて巻線し、同時に熱風を当てて電線同志を融着させ、ついでプレス金型に巻線され融着されたコイルをセットして、コイルに電線を流して発熱させ軟化させてから、プレスを行い、所定の形状のコイルを形成する方法で、このプレス金型の上下にバネが仕込んであって、プレス時に一気にプレス圧をかけないように、このバネの圧力を調整する点を特徴としている。
【0070】
このようにすることによって、成形されたコイルの電線に残留応力を残すことなく、所望の形状のコイル、特に、半径方向に厚みが薄く、また、均一に回転子を回繞するコイルを形成することができ、外径を小さくしたいブラシレスモータのコイルとして相応しいコイルを得ることができる。
【0071】
また、ホールスイッチ2bは、それ自身耐熱性があるが、一体樹脂被覆と相まって、耐熱特性が更に向上し、ブラシレスモータ全体のオートクレーブ殺菌耐性が更に向上する。また、ホール素子は、磁束が正負逆転する点で回転子の回転を検知するものなので、磁束の変化の影響を受けやすいが、その位置も十分考慮され、コイルの磁界の影響が及びにくいようにしているので、ホール素子の機能が十分に発揮される。
【0072】
図8は本発明のブラシレスモータの一例を示す分解斜視図である。
【0073】
このブラシレスモータ10は、ロータ軸1bに永久磁石1aとその両側に軸受体1c,1fを備えた回転子1と、この回転子1を回転可能に支承すると共に、ブラシレスモータ10全体を収容する外ケース4と、この外ケース4内に収容され、磁性体材料からなるコア(不図示。)を内蔵したコアユニット3と、このコアユニット3内に収容され、コイルを備えた固定子2と、この固定子2と外ケース4の後方(図の右方)に嵌め込まれる後ブラケット5と、この後ブラケット5と本体側との連結部とを連結するための中間ブラケット6から構成されている。
【0074】
回転子1の永久磁石1aは、ロータ軸1bに設けられ、また、外周はカバーされている。この永久磁石1aの両側に設けられた軸受体1c,1fの内、図の左側、つまり前方側の軸受体1cの外径は、後方側の軸受体1fの外径より大きくなっている。また、軸受体1cの外径は、永久磁石1aの部分の外径より大きくなっている。
【0075】
この軸受体1cは、外ケース4の前方の軸受孔4aに嵌着され、永久磁石1aは、固定子2の内部に収容され、軸受体1fは、後ブラケット5の軸受孔5aに嵌着されるので、これらの外ケース4の軸受孔4a、固定子2、後ブラケット5の軸受孔5aの内径は、それぞれの相手に対応したものとなっている。
【0076】
したがって、外ケース4にコアユニット3、固定子2、後ブラケット5などを組み付けた状態で、軸受体1c,1fを付けたままで回転子1を前方から組み入れ、また、抜き出すことができるので、組み立て容易であり、分解も容易である。特に、使用により摩耗して交換の必要度が大きいのは、回転子1の軸受体軸受体1c,1fであり、これを組み付けたままで、他の部分を分解せずに、回転子1をブラシレスモータ10から抜き出すことができると、修理交換に非常に便利である。
【0077】
回転子1のロータ軸1bには、先端に、治療器具、例えば、ハンドピースのシャンク部に回転力を伝達するための継手1iが設けられ、この継手1i側の軸受体1cの内径が、この継手1iの外径より大きくなるようにしてある。したがって、上述したように、軸受体1c,1fを組み付けたままでロータ軸1bを抜き出した後、継手1i側の軸受体1cを交換する際に、継手1iを取り外さなくも、古い軸受体1cを取り外すことができ、また、新しい軸受体1cを取り付けることができ、軸受体の修理交換がし易い。
【0078】
ロータ軸1bの永久磁石1aと、それを挟むように設けられた軸受体1c,1fの間には、バランサ1j,1kが設けられている。このバランサ1j,1kは容易に切削可能な金属、例えば、黄銅などで構成され、ロータ軸1bに固着され、その一部を適宜切削除去することにより、回転子1全体の動的バランスを保つことができるようになっている。こうして、動的バランスを適正にしておくと、回転子1が高速で回転してもバランス不良によるブレを生じることがなく、治療器具の回転駆動手段として適している。
【0079】
固定子2は、コイルなどを含めて一体樹脂被覆されていることを特徴とし、この図8では、一体成形した樹脂2eの部分だけが外観上見えている。この一体樹脂被覆は、ブラシレスモータ10の全体の組み立てとは別に、所定の治具などを用いて、内外径の軸芯が一致するように行われている。固定子2の後方には、端子2fが突出し、この固定子2に後ブラケット5を組み込んだ際には、これらの端子2fは、後ブラケット5から更に後方に突出して電気的な接続ができるようになっている。
【0080】
コアユニット3は、固定子2のコイルの磁界を強化するための鉄心の役割を果たすもので、複数枚のリング形状の珪素鋼板を積層したコア(不図示)の外周と両側面をコアケース3hで拘束したものである。コアユニット3の外周に見えている二本の導管3cは、歯科治療に必要な水、空気を本体側(図の右側)から先端側(図の左側。つまり、回転工具側)へ供給するためのもので、コアケース3hの外周を軸方向に貫通して設けられた切り込み溝3bに嵌め込まれ、外側を外ケース4の内周に拘束されて固定される。
【0081】
また、この例では、切り込み溝3bは、コアケース3hの外周に4箇所設けられており、残り2本の溝3bには、電気導管(不図示)が同様にして、嵌め込まれるようになっている。こうして、コアユニット3と外ケース4の間に、余分な空間を設けることなく、必要な流体などの供給を可能にしており、小型化を要求される、術者が手に持って治療を行う治療器具の回転駆動手段として、このブラシレスモータ10は適している。
【0082】
コアユニット3と固定子2は、図に示すように、別体で着脱可能となっているので、一体化されているものに比べ、どちらか一方だけを取り替えることができ、修理が簡単になり、また、修理コストを低減することができる。
【0083】
外ケース4には、上述したように、前方に、回転子1の前の軸受体1cを受ける軸受孔4aを備え、図では見えていないが、後方は開口している。また、前方の軸受孔4aの周縁には、透孔部4bが設けられ、コアユニット3を外ケース4に収容した際には、この透孔部4bから導管3cなどが覗き出るようになっている。
【0084】
後ブラケット5には、上述したように、回転子1の後の軸受体1fを受ける軸受孔5aと、外ケース4にコアユニット3、固定子2を組み付けた後に後ブラケット5を被せた際に、固定子2の端子2fを後部に突出させる孔部5bと、外ケース4の透孔部4bと同様に、コアユニット3の切り込み溝3bに嵌め込まれた導管3cなどを突出させる透孔部5cとが設けられている。
【0085】
中間ブラケット6の外径にはピッチの異なる2種類の雄ネジが形成されている。そのうち、図の左側、つまりブラシレスモータ10の前方側の雄ネジ6aは外ケース4に係合され、コアユニット3、固定子2、後ブラケット5などを外ケース4内に固定する役目を果たす。ブラシレスモータ10の後方側の雄ネジ6bは、このモータ10に電気、水、空気などを供給するフレキシブルチューブ(不図示。)との連結に使用する。
【0086】
このブラシレスモータ10は、図に示すように回転子1を外ケース4の前方(図の左方)から挿入し、一方、外ケース4の後方からは、導管3cなどを嵌め込ませたコアユニット3、一体樹脂被覆した固定子2、後ブラケット5を順に挿入するだけで組み立てが完了し、回転子1と固定子2の心出しも不要となり、ブラシレスモータ全体の組み立てが簡易化される。
【0087】
また、固定子2全体が樹脂によって一体的に被われ、固定子2の外周にはコイルなどが露出しないので、コアユニット3の内部に固定子2を嵌めるときにコイルを破損しない。さらに、副次的効果として、この被覆樹脂の断熱特性によって、耐熱性での弱点となっていた固定子の耐熱特性が向上し、ブラシレスモータ全体の耐熱特性も向上する。
【0088】
図9は、ブラシレスモータの参考例を示す要部破断の正面図である。
【0089】
この図は、ブラシレスモータ10を組み込んだハンドピース本体部BにハンドピースAを装着した状態を示している。
【0090】
ハンドピース本体部Bは、ブラシレスモータ10と、このモータ10と着脱可能に連結され、このモータ10に電気、水、空気などを供給するフレキシブルチューブCとのチューブ接続部Ba、工具結合部7、この工具結合部7に設けられハンドピースAをワンタッチで着脱できるようにしたワンタッチ係合手段7aから構成されている。
【0091】
図6、7では、本発明の回転制御装置を構成する重要部品である選択インピーダンス素子Ru,Rv,Rwと、ホール素子を内蔵したホールスイッチHu,Hv,Hwを固定子に設けた例を説明したが、これらの選択インピーダンス素子、ホール素子を内蔵したホールスイッチは、固定子に限らず、ブラシレスモータ10内部の適当な部位に設けることができ、その場合にも、必要な部品が少ないので、ブラシレスモータ10の構造が簡単になる。
【0092】
この場合、空中配線を用いたり、固定子の通電回路基板を用いずに、一体モールドすることによって、ブラシレスモータ10に実装することができる。
【0093】
また、これらのホールスイッチと選択インピーダンス素子は、ブラシレスモータの内部に限られず、その付近であるモータと着脱可能なチューブCの端部に設けられたチューブ接続部Baにも設けることができ、その場合にも、必要な部品の点数が少ないので、そのチューブ接続部の構造が簡単になる。
【0094】
また、更に、これらを、ブラシレスモータ10と上記チューブ接続部Baとの間に設けられる着脱可能なアダプタ−(不図示)の内部にも設けることができ、この場合には、このアダプタ−の構造が簡単になると共に、従来のブラシレスモータであっても、このアダプターを付加することで本発明の複数のホール素子と選択インピーダンス素子を付加することができ
【0095】
【発明の効果】
請求項1に記載のブラシレスモータの回転制御装置によれば、ブラシレスモータの内部に、ホール素子と選択インピーダンス素子とで構成されるインピーダンス変換回路部を設けるだけでよく、構造が簡単になり、よりブラシレスモータの小型化を図ることができる。また、インピーダンス変換回路部からブラシレスモータの外部に導出される信号線は、通電線も含めて2本で済ませることができる。
【0096】
請求項2に記載のブラシレスモータの回転制御装置によれば、請求項1の効果に加え、電圧判別回路部は複数のしきい値を設定したマルチレベル型ウインドコンパレータで構成され、3つのホール素子によって6種類のオフ、オンの組み合わせの動作パターンがある場合には、それに短絡、断線のパターンを加えて、全体で8つの動作パターンが検出できる。
【0097】
請求項3に記載のブラシレスモータの回転制御装置によれば、請求項1〜2のいずれかの効果に加え、固定子において、選択インピーダンス素子と、ホール素子を内蔵したホールスイッチとは通電回路基板に実装した構造にしているので、コイル成型時やオートクレーブ時に不良発生することが少ない。
【0098】
請求項4に記載のブラシレスモータの回転制御装置によれば、請求項1〜3のいずれかの効果に加え、選択インピーダンス素子の異なる抵抗値の適正な比率を実験値により明確にしているので、本発明の効果を発揮する回転制御装置を容易に製造することができる。
【0099】
請求項5に記載のブラシレスモータの回転制御装置によれば、請求項1〜4のいずれかの効果に加え、上記電圧判別回路部、上記論理和回路部をマイクロコンピュータで構成したので、制御装置をコンパクトにすることができる。
【0100】
請求項6に記載のブラシレスモータによれば、本発明の回転制御装置を用い、複数のホール素子と選択インピーダンス素子とで構成されたインピーダンス変換回路部を固定子に設けているのでブラシレスモータの固定子の構造が簡単になり、また、この固定子からの信号線の本数も2本とすることができる。
【0101】
また、これらの複数のホール素子と選択インピーダンス素子は、固定子に限らず、ブラシレスモータの内部のいずれに設けてもよく、その場合にも、必要な部品の点数が少ないので、ブラシレスモータの構造が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のブラシレスモータの回転制御装置の基本構成を概念的に示すブロック図
【図2】 位置検出回路を組み込んだ本発明のブラシレスモータの回転制御装置の要部概略構成を示すブロック図
【図3】 (a)はインピーダンス変換回路部の諸特性の一覧表を示す図、(b)は、その動作パターンの一覧表を示す図
【図4】 (a)はインピーダンス変換回路部の出力電圧、(b)は電圧判別回路部の出力電圧、(c)は論理和回路部の出力電圧
【図5】 本発明のホールスイッチのオフ、オン動作と、回転子と固定子との位置変化の関係を説明する図
【図6】 ピン実装された固定子用通電回路の構造を説明する図
【図7】 本発明の固定子の一例を示す一部破断の斜視図
【図8】 本発明のブラシレスモータの一例を示す分解斜視図
【図9】 本発明のブラシレスモータの他例を示す要部破断の正面図
【図10】 従来のブレシレスモータの回転制御装置の複数のセンサに対する配線例を示す図
【符号の説明】
1 回転子
2 固定子
2b(Hu,Hw,Hv) ホールスイッチ
2d 通電回路基板
2f ピン端子
10 ブラシレスモータ
11 インピーダンス変換回路部
12 電圧判別回路部
13 論理和回路部
14 断線短絡検知回路部
15 コイル駆動回路部
18 位置検出回路
19 マイクロコンピュータ
20 回転制御装置
R0 基準インピーダンス素子
Ru,Rv,Rw 選択インピーダンス素子
SW1〜SW3 ホール素子

Claims (6)

  1. 磁石で構成された回転子と、回転磁界を生成するコイルを有した固定子と、この固定子の各相に対応して配設された複数のホール素子を含んだ位置検出回路とを備えたブラシレスモータの回転制御装置であって、
    上記位置検出回路は、
    それぞれのホール素子のオン動作によって、相互に並列に付加接続される値の異なる選択インピーダンス素子を、上記ホール素子のオン、オフ動作に応じて、基準インピーダンス素子に選択的に接続させて、その合成インピーダンスを可変させる構成にし、上記ブラシレスモータの内部に実装されたインピーダンス変換回路部と、
    上記複数のホール素子のオフ、オンの組み合わせの動作パターンを識別するため、複数のしきい値が設定され、上記インピーダンス変換回路部の出力電圧を判別するための電圧判別回路部と、
    上記複数のホール素子のオフ、オン動作を、上記固定子に発生する相電圧の相順変化に同期させて検出するため、上記電圧判別回路部からの出力電圧の論理和をとる論理和回路部とを組み合わせて構成され、
    上記電圧判別回路部と上記論理和回路部は、上記ブラシレスモータの外部に実装され、かつ
    上記インピーダンス変換回路部と上記電圧判別回路部とは2線の信号線で接続されており、
    上記論理和回路部からは、上記回転子の位置検出信号が出力される構成にしていることを特徴とするブラシレスモータの回転制御装置。
  2. 請求項1に記載のブラシレスモータの回転制御装置において、
    上記電圧判別回路部は、予め予定されるホール素子のオフ、オンの組み合わせの動作パターンのしきい値と、短絡、断線を識別するためのしきい値とを設定可能にしていることを特徴とするブラシレスモータの回転制御装置。
  3. 請求項1〜2のいずれかに記載のブラシレスモータの回転制御装置において、
    上記固定子は、通電回路基板を有し、この通電回路基板に、上記選択インピーダンス素子と、上記ホール素子を内蔵したホールスイッチとを実装した構造にしていることを特徴とするブラシレスモータの回転制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のブラシレスモータの回転制御装置において、
    上記基準インピーダンス素子及び上記選択インピーダンス素子が抵抗器であって、上記固定子が三相の場合に、上記選択インピーダンス素子の異なる抵抗値の比率を、1:1.6〜2.2:4〜5としていることを特徴とするブラシレスモータの回転制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のブラシレスモータの回転制御装置において、
    上記電圧判別回路部、上記論理和回路部をマイクロコンピュータで構成したことを特徴とするブラシレスモータの回転制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のブラシレスモータの回転制御装置によって回転制御されるブラシレスモータであって、
    上記固定子の通電回路基板に、上記インピーダンス変換回路部を実装していることを特徴とするブラシレスモータ。
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