JP3713507B1 - エコ床版継手構造及び工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】地震発生時等における振動・衝撃を緩和し、主桁自体の熱膨張・収縮を効率良く吸収するとともに、キックアップ現象による振動・騒音の発生や、塵埃やその他の異物、水等の落下による周辺環境の悪化を防止する。
【解決手段】橋脚1上に、第1の遊間部5を介して車両走行方向Xに対向して設置した主桁3、3の対向端縁部4、4の上面に、第1の床版8、8を打設する。
第1の床版の各々の上面に、第1の滑り面材9、9を配設し、第1の滑り面材間の上面を跨ぐように、第2の滑り面材10を間に滑動自在に対接させて、第2の床版11を打設する。
第1及び第2の床版を車両走行方向に互いに相対的に滑動可能にし、第2の床版の一方の主桁における車両走行方向に対応する片側端部12側に、第2の遊間部13を分離形成し、第2の遊間部に、第2の床版の車両走行方向への滑動及び伸縮を許容する伸縮部材15を介装し圧着させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば高速道路や鉄道軌道等に適用され、さらに環境保護(Ecology)に好適なエコ床版継手構造及び工法に関する。
一般に、高架橋においては、橋脚上に、車両走行方向に対向する各々の主桁の端縁部を設置し、これら主桁の架け違いによる対向端面間に遊間部(目路部)を車幅方向に沿って形成することにより、地震発生時における振動・衝撃を緩和するとともに、冬季・夏季における主桁自体の熱膨張・収縮を吸収するようになっている。
従来における高架橋の伸縮継手構造は、通常、各々の主桁の対向端縁部側の上面にPC床版を打設し、これらPC床版の各々の上面間に跨って、遊間部上方を面一に閉塞するように、例えばゴム材の表面に鉄板を積層して圧着した既成の伸縮部材などの伸縮装置を介装して、主桁の対向端縁部間を単に結合してなる構成を有している。
また、従来の伸縮継手構造には、フィンガージョイントと称される既成の櫛型伸縮継手により接続し、各々の主桁の対向端面間の遊間部内に、弾性チューブを膨出させるとともに、その遊間部内の弾性チューブ上部に弾性シール材を充填して、遊間部を密閉することにより、フィンガージョイントの隙間を通って、塵埃やその他の異物、水等の落下や騒音の周辺環境への洩れを防止してなる構成を有している(特許文献1参照)。
さらに、従来の伸縮継手構造には、橋脚上に設置した一方の主桁に打設したPC床版の突出端縁部に切欠溝を形成して、この切欠溝に他方の主桁に打設したPC床版の突出端縁部を上下に重合させるとともに、各々のPC床版の対向端面間に遊間部を車幅方向に沿って形成し、この遊間部上方に舗装継手を介装することにより、双方のPC床版を車両走行方向に相対的に移動可能にしてなる構成を有するものがある(特許文献2参照)。
特開平1−214604号公報 特開2002−339315号公報
しかしながら、上記したような伸縮継手構造では、各々のPC床版の対向端縁部間に既成の伸縮部材を介装した場合、一方のPC床版の端縁部上に、自動車走行時の車体重量による荷重が作用すると、一方のPC床版の端縁部が下方に撓むように回動して、伸縮部材の他方のPC床版側に対応する端部が跳ね上がり、また逆に、他方のPC床版の端縁部上に、自動車の重量による荷重が作用すると、他方のPC床版の端縁部が下方に撓むように回動して、伸縮部材の一方のPC床版側に対応する端部が跳ね上がるという、所謂、キックアップ現象が生じる。
そのため、上述したようなPC床版のキックアップ現象により、伸縮部材が破損や破断して、水漏れが発生したり、跳ね上が部への自動車の走行に伴う振動・騒音が発生したり、しかも、伸縮部材が薄いため、特に騒音が遊間部を通って下方に伝播したりして、周辺環境に悪影響を及ぼす虞れがあるばかりでなく、伸縮部材自体で車体重量を支える必要がある。
また、特許文献1では、各々のPC床版の対向端縁部間を既成のフィンガージョイントで接続した場合、フィンガージョイント自体が高価であり、上述したキックアップ現象による振動・騒音の発生は素より、フィンガージョイントの隙間を通る騒音の伝播、塵埃やその他の異物、水等の落下を防止するための複雑な装置を遊間部に設置していることから、現場での施工作業が面倒で、施工コストも高騰する。
さらに、特許文献2では、各々のPC床版の端縁部を上下に重合させていることから、上述したようなキックアップ現象による振動・騒音の発生や、塵埃やその他の異物、水等の落下による周辺環境の悪化は防止されるものの、PC床版に鉄筋を介在させて強度を高める必要があり、このため、PC床版の厚さが厚くなり、施工コストが高騰し、しかも、現場での施工作業が面倒であるという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、地震発生時等における振動・衝撃を緩和でき、また、冬季・夏季における主桁自体の熱膨張・収縮を効率良く吸収でき、さらに、施工コストの低減化、現場での施工作業の容易化を図るとともに、キックアップ現象による振動・騒音の発生や、塵埃やその他の異物、水等の落下による周辺環境の悪化を防止すことができるエコ床版継手構造及び工法を提供することを目的とする。
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)橋脚又は橋台上に、第1の遊間部を介して車両走行方向に対向する各々の主桁の端縁部を設置し、これら主桁の対向端縁部の各々の上面に、第1の切欠凹溝を車幅方向に沿って段付き形成し、これら第1の切欠凹溝の各々の底面に、第1の床版を打設し、これら第1の床版の各々の上面に、第1の滑り面材を配設し、これら第1の滑り面材間の上面を連続して跨ぐように、第2の滑り面材を間に滑動自在に対接させて、第2の床版を打設し、前記第1及び第2の床版を車両走行方向に互いに相対的に滑動可能にするとともに、
前記第2の床版の前記一方の主桁における車両走行方向に対応する片側縁端部側に、第2の遊間部を分離形成し、この第2の遊間部に、前記第2の床版の車両走行方向への滑動及び伸縮を許容する伸縮装置を設置する。
(2)上記(1)項において、前記第1及び第2の滑り面材は、反応微粉末を使用した無機系複合材料からなり、それら各々の対接面を鏡面に形成する。
(3)上記(1)または(2)項において、前記第2の滑り面材及び第2の床版は、少なくとも前記各々の主桁の対向端縁部に作用する荷重に対する撓みに対応するような剛性強度を維持するように、車両走行方向のキックアップ対応範囲の長さに設定する。
(4)上記(3)項において、前記伸縮装置は、前記キックアップ対応範囲の外側に位置させて設置する。
(5)上記(1)または(4)項において、前記伸縮装置は、ゴム材に鉄板を積層して圧着した伸縮部材からなり、この伸縮部材を、前記第2の床版における片側端縁部側の第2の遊間部上に沿う車幅方向に設置する。
(6)上記(4)項において、前記伸縮部材は、前記第2の床版の片側端縁部側上面に、前記第2の遊間部を介して車両走行方向に分離対向するように、第2の切欠凹溝を車幅方向に沿ってそれぞれ段付き形成し、これら第2の切欠凹溝間の底面に跨って介装して圧着させる。
(7)橋脚又は橋台上に、第1の遊間部を介して車両走行方向に対向する各々の主桁の端縁部を設置する工程と、これら主桁の対向端縁部の各々の上面に、第1の切欠凹溝を車幅方向に沿って段付き形成し、これら第1の切欠凹溝の各々の底面に、第1の床版を打設する工程と、これら第1の床版の各々の上面に、第1の滑り面材を貼り付け、これら第1の滑り面材間の上面を連続して跨ぐように、第2の滑り面材を間に滑動自在に対接させて、第2の床版を打設する工程と、この第2の床版の前記一方の主桁における車両走行方向に対応する片側端縁部側上面に、第2の遊間部を介して車両走行方向に分離対向するように、第2の切欠凹溝を車幅方向に沿ってそれぞれ段付き形成するとともに、これら第2の切欠凹溝間の底面に跨って、伸縮部材を介装し圧着させる工程とを有する。
請求項1に記載の発明によれば、各々の主桁上面に打設される第1の床版の上面間に、車両走行方向に跨ぐように、第2の床版が打設されていることから、橋脚上に車両走行方向に対向させて設置される各々の主桁の対向端縁面間に形成される第1の遊間部からの水漏れを確実に防止することができる。
また、各々の主桁の対向端縁部間に打設される第1の床版と、第2の床版とが、第1及び第2の滑り面材を介して、車両走行方向に滑動するように相対的に移動自在になっているため、冬季・夏季における主桁自体の熱膨張・収縮及び地震発生時における振動・衝撃を、第1及び第2の遊間部におけるそれぞれの2箇所で、効率良く吸収・緩和することができる。
請求項2に記載の発明によれば、第1及び第2の滑り面材が、反応微粉末を使用した無機系複合材料(登録商標名:「ダクタル」、「ダクタルフォーム」)の超剛性・強度部材からなることから、第1及び第2の滑り面材を薄板化できるととともに、第1及び第2の床版の厚さも、鉄筋や高価なメナーゼヒンジ等を使用することなく薄厚化でき、全体重量の軽減化及び施工コストの低減化を図ることができる。
また、双方の滑り面材の各々の対接面が鏡面に形成されているため、第1及び第2の床版の車両走行方向への相対的な移動を円滑に行うことができ、冬季・夏季における主桁自体の熱膨張・収縮及び地震発生時における振動・衝撃の吸収・緩和を一層高めることができる。
請求項3に記載の発明によれば、各々の滑り面材で、各々の主桁の対向端縁部に作用する荷重に対する撓みに対応するように、剛性・強度を維持することができるため、従前のようなキックアップ現象を軽減化させることができ、伸縮装置の破損・破断に対する耐久性の向上を図ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、伸縮装置がキックアップ対応範囲の外側に位置させて設置されているため、従前のようなキックアップ現象に対する影響を軽減化することができ、しかも、伸縮装置に加わる車体荷重を第2滑り面材及び第2の床版で支えることができるため、伸縮装置の簡素化を図ることができる。
請求項5に記載の発明によれば、伸縮装置が、ゴム材に鉄板を積層して圧着した既成の伸縮部材からなるため、構造が簡素で、安価に得ることができ、また、第2の遊間部上への設置時の施工作業や交換作業を簡素化することができるとともに、施工コストの削減化を図ることができる。
請求項6に記載の発明によれば、伸縮部材が、第2の床版の片側端縁部側上面に分離対向するように段付き形成した第2の切欠凹溝間に介装されて圧着されるため、第2の遊間部上への設置時の施工作業や交換作業を簡素化することができ、また、補修時の取換え作業も円滑にかつ容易に行うことができる。
請求項7に記載の発明によれば、伸縮部材の第2の遊間部上への設置時の施工作業や補修時の取換え交換作業を容易にかつ簡便に行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて詳細に説明すると、図1は、本発明に係るエコ床版継手構造の一実施形態を示す無舗装状態における要部断面斜視図、図2は、図1のII−II線における縦断側面図、図3は、図2のA部における伸縮装置の設置部分における要部拡大断面図である。
本実施形態におけるエコ床版継手構造は、図1及び図2に示すように、橋脚1上に、免振装置2を介して、車両走行方向Xに隣接して対向する各々の主桁3、3の端縁部4、4が設置されるとともに、これら主桁3、3の対向端面4a、4a間には、第1の遊間部5が形成されている。
前記各々の主桁3、3の対向端縁部4、4の上面には、第1の切欠凹溝6、6が、それぞれ車幅方向Yに沿って段付き形成されており、これら第1の切欠凹溝6、6の各々の底面6a、6aには、予め打設された無収縮モルタル層7、7を介して、予め工場生産された複数枚の第1の床版8、8が、それぞれ車幅方向Yに沿って並列させて打設されている。
前記各々の第1の床版8、8の上面には、予め工場生産された複数枚の第1の滑り面材9、9が、それぞれ車幅方向Yに沿って並列させて配設され、これら第1の滑り面材8、8間の上面には、予め工場生産された複数枚の第2の滑り面材10が、前記第1の床版8、8の上面間を連続して跨ぐように滑動自在に対接させて、それぞれ車幅方向Yに沿って並列させて配設されているとともに、前記第1の滑り面材9、9及び第2の滑り面材10の各々の対接面9a、10aは、鏡面にそれぞれ形成されている。
前記第2の滑り面材10の上面には、予め工場生産された複数枚の第2の床版11が、前記第1の滑り面材9、9の上面間を連続して跨ぐようにして、それぞれ車幅方向Yに沿って並列させて打設され、第1及び第2の床版8、11が、前記第1及び第2滑り面材9、10を介して、車両走行方向に互いに相対的に滑動可能になるように構成されている。
ちなみに、この第1及び及び第2の床版8、11は、工場において製作するプレストレストコンクリート、又はプレキャスト鉄筋コンクリート版、又は現場打ちの鉄筋コンクリート等、いかなるものを適用するようにしてもよい。
前記第1及び第2の滑り面材は、反応微粉末を使用した無機系複合材料(登録商標名:「ダクタル」、「ダクタルフォーム」)、ステンレスまたはテフロン(登録商標)(登録商標名)からなる一方、前記第2の滑り面材10及び第2の床版11は、少なくとも前記各々の主桁3、3の対向端縁部4、4に作用する車体重量の荷重に対する撓みに対応するような剛性強度を維持するように、車両走行方向Xのキックアップ対応範囲Lの長さに設定されている。
前記第2の床版11の片側端縁部側、すなわち、車両走行方向Xの反対側の主桁3の端縁部4に対応する片側端縁部12側は、第2の遊間部13で車両走行方向に分離形成されており、この第2の遊間部13を間に挟む各々の対向端縁部12a、12a上面には、第2の切欠凹溝14、14がそれぞれ車幅方向に沿って段付き形成されているとともに、これらの第2の切欠凹溝14、14には、伸縮装置が、前記キックアップ対応範囲Lの外側に位置させて設置されている。
前記伸縮装置は、前記第2の床版11の車両走行方向Xへの滑動及び伸縮を許容するように構成されており、図3に示すように、例えばゴム材15aの表面に鉄板15bを積層して圧着した既成の伸縮部材15からなるもので、この伸縮部材15は、前記第2の切欠凹溝14、14の底面間を跨ぐように介装して圧着させることにより、前記第2の遊間部12の上方を車幅方向Yに沿って覆うように設置されている。即ち、この伸縮部材15を設けることにより道路上において凹部や隙間等が形成されることがなくなることから、この上を走行する車に対して余計な振動を与えてしまうのを防止することができ、さらには、水が内部に浸透するのを抑制することも可能となる。ちなみに、この伸縮部材15は、上述した例に限定されるものではなく、例えばフィンガージョイント等、いかなる伸縮手段を適用してもよい。
なお、図中において、符号16は、各々の主桁3、3の第1の切欠凹溝6、6への第1及び第2の床版8、8及び11の打設後に形成される隙間aに充填される打設コンクリート、また、符号17は、第1及び第2の床版8、8及び11に介在される補強用鉄筋、さらに、符号18は、施工後に、伸縮継手個所を残して面一に舗装されるモルタル舗装層である。
図4〜8は、本発明に係る高架橋の伸縮継手工法における施工手順を示すもので、以下に、本施工手順を説明する。
図4に示すように、まず、橋脚上に、車両走行方向Xに対向する各々の主桁3、3の端縁部4、4を、互いに対向端面4a、4a間に形成された第1の遊間部5を介して設置する。
次いで、図5に示すように、前記各々の主桁3、3の対向端縁部4、4の上面に、車幅方向に沿って段付き形成された第1の切欠凹溝6、6の各々の底面6a、6aに、無収縮モルタル層7を介して第1の床版8、8を打設する。
そして、図6に示すように、前記各々の第1の床版8、8の上面に、第1の滑り面材9、9を貼り付けた後、これら第1の滑り面材9、9間の上面を連続して跨ぐように、第2の滑り面材10を配設する。
次いで、図7に示すように、前記第2の滑り面材10の上面に、第2の床版11を圧着させるとともに、この第2の床版11の一方の主桁3における車両走行方向Xの反対側に対応する片側端縁部12側上面に、第2の遊間部13が形成されるように分離させて打設する。
そして、図8に示すように、各々の主桁3、3の第1の切欠凹溝6、6への第1及び第2の床版8、8及び11の打設後に形成される隙間aに、補強用鉄筋17を介して打設コンクリート16が充填されるように打設した後、第2の遊間部13を間に挟む各々の対向端縁部12a、12a上面に段付き形成された第2の切欠凹溝14、14間の底面に跨って、伸縮部材15を車幅方向Yに介装し圧着させる。
なお、上述したように、本発明の実施形態においては、第1及び第2の床版8、8及び11を、予め工場生産された加工品を用いたが、現場施工によって打設することも可能である。
また、前記各々の主桁3、3の対向端縁部4、4の上面に打設される無収縮モルタル層7は、第1及び第2の床版8、8及び11や第1及び第2の滑り面材8、9及び10の工場生産における寸法精度を高めるために、設計段階における寸法設定に利用されるように介装されるものである。
なお、本発明を適用したエコ床版継手構造は、上述した例に示すように橋脚上に設置される限定されるものではなく、例えば図9に示すように、橋台31上に設置されるものであってもよい。この図9において、上述した図1、2と同一の構成要素、部材に関しては、同一の番号を付すことにより、ここでの説明を省略する。この橋台32には、地盤沈下を防止するためにさらに踏掛版32が設けられている。この橋台上31上に設置する場合においても、上述と同様の作用効果を得ることができるのは勿論である。
以上のように、本発明に係るエコ床版継手構造は、上述した高速道路等の他に、鉄道軌道や橋桁等にも適用することができる。
本発明に係るエコ床版継手構造の一実施形態を示す無舗装状態における要部断面斜視図である。 図1のII−II線における縦断側面図である。 図2のA部における伸縮装置の設置部分における要部拡大断面図である 本発明に係るエコ床版継手工法の施工手順を示す第1の図である。 本発明に係るエコ床版継手工法の施工手順を示す第2の図である。 本発明に係るエコ床版継手工法の施工手順を示す第3の図である。 本発明に係るエコ床版継手工法の施工手順を示す第4の図である。 本発明に係るエコ床版継手工法の施工手順を示す第5の図である。 本発明を適用したエコ床版継手構造を橋台上に設ける場合につい説明するための図である。
符号の説明
1 橋脚
2 免振装置
3 主桁
4 対向端縁部
4a 対向端面
5 第1の遊間部
6 第1の切欠凹溝
6a 底面
7 無収縮モルタル層
8 第1の床版
9 第1の滑り面材
9a 対接面
10 第2の滑り面材
10a 対接面
11 第2の床版
12 片側端縁部
12a 対向端縁部
13 第2の遊間部
14 第2の切欠凹溝
15 伸縮部材(伸縮装置)
15a ゴム材
15b 鉄板
16 打設コンクリート
17 補強用鉄筋
18 モルタル舗装層
31 橋台
a 隙間
X 車両走行方向
Y 車幅方向

Claims (7)

  1. 橋脚又は橋台上に、第1の遊間部を介して車両走行方向に対向する各々の主桁の端縁部を設置し、これら主桁の対向端縁部の各々の上面に、第1の切欠凹溝を車幅方向に沿って段付き形成し、これら第1の切欠凹溝の各々の底面に、第1の床版を打設し、これら第1の床版の各々の上面に、第1の滑り面材を配設し、これら第1の滑り面材間の上面を連続して跨ぐように、第2の滑り面材を間に滑動自在に対接させて、第2の床版を打設し、前記第1及び第2の床版を車両走行方向に互いに相対的に滑動可能にするとともに、
    前記第2の床版の前記一方の主桁における車両走行方向に対応する片側縁端部側に、第2の遊間部を分離形成し、この第2の遊間部に、前記第2の床版の車両走行方向への滑動及び伸縮を許容する伸縮装置を設置したことを特徴とするエコ床版継手構造。
  2. 前記第1及び第2の滑り面材は、反応微粉末を使用した無機系複合材料からなり、それら各々の対接面を鏡面に形成したことを特徴とする請求項1に記載のエコ床版継手構造。
  3. 前記第2の滑り面材及び第2の床版は、少なくとも前記各々の主桁の対向端縁部に作用する荷重に対する撓みに対応するような剛性強度を維持するように、車両走行方向のキックアップ対応範囲の長さに設定したことを特徴とする請求項1または2に記載のエコ床版継手構造。
  4. 前記伸縮装置は、前記キックアップ対応範囲の外側に位置させて設置したことを特徴とする請求項3に記載のエコ床版継手構造。
  5. 前記伸縮装置は、ゴム材に鉄板を積層して圧着した伸縮部材からなり、この伸縮部材を、前記第2の床版における片側端縁部側の第2の遊間部上に沿う車幅方向に設置したことを特徴とする請求項1または4に記載のエコ床版継手構造。
  6. 前記伸縮部材は、前記第2の床版の片側端縁部側上面に、前記第2の遊間部を介して車両走行方向に分離対向するように、第2の切欠凹溝を車幅方向に沿ってそれぞれ段付き形成し、これら第2の切欠凹溝間の底面に跨って介装して圧着させたことを特徴とする請求項5に記載のエコ床版継手構造。
  7. 橋脚又は橋台上に、第1の遊間部を介して車両走行方向に対向する各々の主桁の端縁部を設置する工程と、
    これら主桁の対向端縁部の各々の上面に、第1の切欠凹溝を車幅方向に沿って段付き形成し、これら第1の切欠凹溝の各々の底面に、第1の床版を打設する工程と、
    これら第1の床版の各々の上面に、第1の滑り面材を貼り付け、これら第1の滑り面材間の上面を連続して跨ぐように、第2の滑り面材を間に滑動自在に対接させて、第2の床版を打設する工程と、
    この第2の床版の前記一方の主桁における車両走行方向に対応する片側端縁部側上面に、第2の遊間部を介して車両走行方向に分離対向するように、第2の切欠凹溝を車幅方向に沿ってそれぞれ段付き形成するとともに、これら第2の切欠凹溝間の底面に跨って、伸縮部材を介装し圧着させる工程とを有することを特徴とするエコ床版継手工法。
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