JP3713269B2 - 消防用ホース結束具 - Google Patents

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Description

この発明は消防用ホース結束具、詳しくはホースの口径が異なる丸巻きホースに対応可能で、かつ運搬時の振動などによりホースの巻き付け形状が崩れ難い消防用ホース結束具に関する。
消防用ホースを長さ方向の中間点付近から二重折りして巻き取った二重巻きホース(丸巻きホース)を結束する消防用ホース結束具が知られている。二重巻きホースでは、消防用ホースの両端部に連通された結合金具(雄側金具および雌側金具)が、二重巻きホースの外周側にそれぞれ配置される。ちなみに、一重巻きホースでは、結合金具のうちの一方の金具がホース巻芯側に配置され、他方の金具がホース外周側に配置される。
従来の消防用ホース結束具としては、例えば非特許文献1に記載された合成皮革製のバンド(以下、革バンド)が知られている。その他、自動車の廃棄タイヤの一部分を所定の幅で輪切りにしたゴムチューブの輪切り品などが知られている。
革バンドおよびゴムチューブ製の消防用ホース結束具の使用方法は、外部露出された方の金具の元部と、ホース巻芯部とを結ぶ直径方向から二重巻きホースを締め付ける。
桜護謨株式会社、2002年2月20日発行、サクラ防火機器総合カタログ、ホース周辺部品1−31
しかしながら、非特許文献1の消防用ホース結束具においては、このようにゴム材に比べて伸縮性が劣る革バンドにより、二重巻きホースをその直径方向から結束していた。そのため、二重巻きホースの結束作業およびその結束解除作業が面倒であった。
また、国内で使用される消防用ホースには、呼称口径が40mm、50mm、65mmという3種類の異径ホースが存在する。なお、特殊ホースとして75mmも知られている。ホース長さは、何れも20m程度が主流である。そのため、各呼称口径の消防用ホース毎に、二重巻きホースの直径も、汎用される呼称口径40〜65mmの消防用ホースの間で10cm程度異なる。その結果、伸縮性が劣る革バンド製の消防用ホース結束具では、これらの3種類の二重巻きホースに対処することができなった。
一方、従来のゴムチューブ製の消防用ホース結束具の場合には、消防車に搭載して火災現場に急行中、単なるゴム製であることから走行時の振動などにより、二重巻きホースの結束が緩むおそれがあった。しかも、直径方向を除く方向からの引っ張り力に対して、ホース結束の維持性が劣っていた。
また、ゴムチューブ製の消防用ホース結束具は、前記革バンド製のものより異径ホースに対しての適応性に優れている。しかしながら、ゴムチューブは、基本的に自動車用のタイヤチューブを輪切りにしただけである。そのため、チューブの長さを調整する機能を有していない。これにより、大小3種類の異径の二重巻きホースに対して、正確に長さ調整を行うことができなかった。
その結果、例えば消防用ホースの呼称口径が小さい(40mm)二重巻きホースを結束するときには、ホースの締め付け力が低下し、例えば消防車による運搬時に、二重巻きホースの巻き付け形状が崩れ易かった。具体的には、ホース外周部がホース巻芯部から斜めに位置ずれしたり、結合金具が正しいホース外周位置から横ずれするおそれがあった。
ところで、火災現場などで二重巻きホースを延長する場合には、まず消防士(作業者)が屈み込み、地面に二重巻きホースを載置し、消防用ホースの雌側金具付近を片足で踏む。この状態のまま、消防士は両手で雄側金具付近を握り、その後、上体を後ろに反らすように雄側金具を一気に引き上げ、二重巻きホースを前方に押し出す。こうして二重巻きホースは、地面を転がりながら延長される。そのため、以下の課題が発生していた。
(1) 延長時、消防士は防火ヘルメットを被って下向きの姿勢を強いられる。その結果、防火ヘルメットのしころ(庇)が消防士の視界を狭め、周辺の安全確認を十分に行うことができなかった。
(2) また、重量が嵩む呼吸器などを消防士が装着している場合には、完全防備の装いのまま屈み込んで二重巻きホースを地面に載置する動作、その姿勢から上体を起き上がらせるホース押し出しの動作などが、腰に大きな負担をかけていた。
(3) しかも、これらの二重巻きホースの載置やホース押し出しは、迅速さを要求されるホースの延長作業において、効率の良い作業とは言えなかった。
そこで、この発明は、ホースの口径が異なる丸巻きホースに対応可能で、かつ運搬時の振動などによりホースの巻き付け形状が崩れ難い消防用ホース結束具を提供することを目的としている。
この発明は、安全、確実かつ迅速に立ち姿勢によるホース延長を行うことができる消防用ホース結束具を提供することを目的としている。
この発明は、弾性部材による結束具本体の伸縮では対応できないほど長さが異なる丸巻きホースでも対処が可能で、また島田折りホースを結束することもできる消防用ホース結束具を提供することを目的としている。
この発明は、丸巻きホースの外周部の横崩れを防止することができる消防用ホース結束具を提供することを目的としている。
この発明は、運搬時の振動などに対してホースの巻き付け形状がさらに崩れ難いとともに、丸巻きホースの外周部の横崩れをさらに防ぐことができる消防用ホース結束具を提供することを目的としている。
この発明は、片手でありながら、立ち姿勢で安全、確実かつ迅速にホース延長を行うことができる消防用ホース結束具を提供することを目的としている。
この発明は、丸巻きホースの周方向からの結束だけでなく、丸巻きホースの直径方向からの結束も可能な消防用ホース結束具を提供することを目的としている。
この発明は、丸巻きホースの結束の自由度が大きい消防用ホース結束具を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、両端部に結合金具を有する消防用ホースを巻き取った丸巻きホースの外周面に巻き付け、該丸巻きホースを結束する消防用ホース結束具において、前記丸巻きホースの外周面に巻き付けられる帯紐形状を有した結束具本体と、該結束具本体の一端部に連結された第1の係止部材と、前記結束具本体の他端部に連結され、前記第1の係止部材に係止される第2の係止部材と、前記結束具本体に設けられ、前記丸巻きホースの外周面と連続する一方の結合金具またはその付近を、常時、前記丸巻きホースの巻き付け方向に引っ張る締め付け部材とを備え、前記結束具本体の一部には、前記丸巻きホースの外周部を該丸巻きホースの両側方から挟持可能な弾性変形しない環状の紐が設けられた消防用ホース結束具である。
請求項1に記載の発明によれば、丸巻きホースの外周面に結束具本体を巻き付け、第1の係止部材と第2の係止部材とを係止することで、丸巻きホースへの結束具本体の巻き付け状態を保持する。このとき、締め付け部材を介して、丸巻きホースの外周面と連続する結合金具が、常時、丸巻きホースの巻き付け方向に引っ張られる。これにより、運搬時の振動などによりホースの巻き付け形状が崩れ難い。
また、結束具本体は、締め付け部材により長さ可変に構成したので、大径な丸巻きホースでも、小径な丸巻きホースでも良好に結束することができる。
丸巻きホースの外周部を、丸巻きホースの両側方から、弾性変形しない環状の紐により挟持するので、運搬時の振動などに対してホースの巻き付け形状がさらに崩れ難いとともに、丸巻きホースの外周部の横崩れをさらに防ぐことができる。
なお、消防用ホース結束具は、丸巻きホースの周方向からだけではなく、丸巻きホースの直径方向からの結束も可能である。
結合金具の素材、形状、大きさは限定されない。互いに嵌合可能な1対の雄側金具と雌側金具とからなるものでもよい。また、雄側金具、雌側金具の区別がなく、雄雌嵌合部が混在した結合金具でもよい。
消防用ホースの素材は限定されない。例えば、ゴム内張りのホースでもよいし、樹脂内張りのホースでもよい。
消防用ホースの口径は限定されない。例えば、汎用される呼称口径40mm、50mm、65mmでもよい。また、特殊な75mmでもよい。
消防用ホースの長さは限定されない。例えば、10〜20mのものでもよい。
丸巻きホースの種類は限定されない。例えば、二重巻きホースでもよいし、一重巻きホースでもよい。
丸巻きホースの直径および外周長さは限定されない。使用される消防用ホースの口径と長さとにより決定される。例えば、外径35〜45cm、外周長さ110〜140cmである。
結束具本体は帯形状でもよいし、紐形状でもよい。
結束具本体の素材としては、例えば布帛(織布、不織布、編布)、各種の合成樹脂シート、金属薄板などを採用することができる。また、廃棄された消防用ホースを所定長さの短冊状にカットしたものを採用してもよい。その場合、廃棄された消防用ホースのゴム張り面(内面)を、丸巻きホースの外周面に当接させれば、ホース結束時、丸巻きホースの外周面と結束具本体の内面との摩擦抵抗が大きくなり、ホース結束後の消防用ホース結束具のずれが防止される。なお、廃棄された消防用ホース製ではない結束具本体の場合でも、丸巻きホースの外周面との接触側の面にゴム張りまたは合成樹脂張りを施してもよい。
結束具本体は、複数の部分本体により構成してもよい。その際、隣接する部分本体と部分本体とを、対応する係止部材同士を係止して連結し、結束具本体を組み立てる。これにより、弾性部材による結束具本体の伸縮では対応できないほど長さが異なる丸巻きホースでも、対処することができる。また、綴れ折りされた島田折りホースにも対応することができる。
部分本体の素材は、結束具本体と同じ素材を採用することができる。
部分本体の形状としては、例えば帯形状、紐形状を採用することができる。
結束具本体の部分本体への分割数は限定されない。2つでも3つ以上でもよい。
第3の係止部材および第4の係止部材の種類としては、例えば第1の係止部材および第2の係止部材に利用されたものを採用することができる。
第1の係止部材および第2の係止部材の種類は限定されない。例えば、各種のバックル、ホック、面状ファスナなどを採用することができる。また、例えば第1の係止部材および第2の係止部材の少なくとも1つに把手を設けると、把手を介して、係合状態の両係止部材を確実に握ることができる。その結果、ホース延長時において、両係止部材の係止状態を正しいタイミングで解除することができる。
両係止部材の結束具本体の長さ方向における取り付け位置は限定されない。例えば、結合金具を基準として、その丸巻きホースの巻き付け側でもよいし、この丸巻きホースの巻き付け側とは反対側でもよい。
丸巻きホースの外周面と連続する一方の結合金具とは、例えば、内側の結合金具と外側の結合金具とが重なり状態で巻き取られる二重巻きホースの場合には、外部露出される外側配置の結合金具をいう。この一方の結合金具は、一重巻きホースの場合でも外側配置の結合金具となる。
丸巻きホースの巻き付け方向とは、消防用ホースが丸巻きホースに順次巻き取られていく方向をいう。
弾性部材としては、例えばゴム(合成ゴムを含む)部材、各種の軟質合成樹脂からなるスポンジなどを採用することができる。その他、コイルばね、板ばね、線状ばねなどの各種のばねを採用することができる。
弾性部材は、糸状または紐状として結束具本体の一部に織り込んでもよい。この場合には、消防用ホース結束具による丸巻きホースの結束力を繊細に制御することができる。
また、弾性部材を結束具本体とは別体とし、結束具本体の一部分に連結してもよい。この場合、弾性部材の形状は限定されない。例えば、弾性部材は紐形状(環状を含む)でもよいし、帯形状でもよい。
弾性部材の弾性強度を高め、伸長前後での弾性部材の長さの差を小さくすれば、丸巻きホースを結束した状態での搬送時、または吊り下げ作業時および吊り上げ作業時に、結束具本体の緩みを最小限にすることができる。結束具本体(両係止部材を含む)の所定位置に把手を付けると、丸巻きホースの吊り下げ作業や吊り上げ作業が容易になる。把手の素材は限定されない。例えば、布帛、金属などを採用することができる。把手の取り付け数は1つでもよいし、複数でもよい。
弾性部材の結束具本体における形成位置は限定されない。ただし、丸巻きホースの外周面と連続する結合金具を、常時、丸巻きホースの巻き付け方向に引っ張ることができる位置でなければならない。
また、例えば弾性部材を用いて、丸巻きホースの外周部を、丸巻きホースの両側方から挟持可能とし、結束具本体には、弾性部材より弾性力が小さく、かつ丸巻きホースの外周部を両側方から挟持可能な弱弾性部材を設け、ホース結束時には、弾性部材が、一方の結合金具より丸巻きホースの巻き付け側に配置されるとともに、この結合金具より丸巻きホースの巻き付け側とは反対側に、弱弾性部材が配置されるように構成してもよい。
この場合、ホース結束時には、弾性力の大きい弾性部材が、丸巻きホースの外周面と連続する結合金具より丸巻きホースの巻き付け側に配置される一方、この結合金具を中心として丸巻きホースの巻き付け側とは反対側に、弾性力の小さい弱弾性部材が配置される。しかも、両弾性部材が、丸巻きホースの外周部を両側方から挟持するので、運搬時の振動などに対してホースの巻き付け形状がさらに崩れ難いとともに、丸巻きホースの外周部の横崩れをさらに防ぐことができる。ホース結束時、仮に弾性部材より弱弾性部材の弾性力が大きくなると、丸巻きホースの巻き付け強度が低下し、丸巻きホースの型崩れが発生し易い。
弱弾性部材とは、弾性力が弾性部材より小さいだけで、その素材、形状は弾性部材と同じものを採用することができる。もちろん、弾性部材とは異なる素材、異なる形状を採用してもよい。
弱弾性部材の結束具本体における形成位置は限定されない。ただし、丸巻きホースの外周面と連続する結合金具を、常時、丸巻きホースの周方向において、弾性部材とは反対方向に引っ張ることができる位置でなければならない。
弱弾性部材が丸巻きホースの外周部を両側方から挟持可能とは、弱弾性部材の弾性力により、丸巻きホースの外周部を両側方から挟み込めることをいう。
締め付け部材の構造は、丸巻きホースの外周面と連続する結合金具を、常時、丸巻きホースの巻き付け方向に引っ張ることができれば限定されない。例えば、バックル付きのベルトまたは面状ファスナ付きのベルトなどを採用することができる。
また、丸巻きホースの外周面と連続する結合金具を、丸巻きホースの巻き付け方向に引っ張るのは、弾性部材だけでもよいし、締め付け部材だけでもよい。さらには、弾性部材と締め付け部材との両方でもよい。
請求項2に記載の発明は、前記丸巻きホースは、両端部に結合金具を有した消防用ホースを長さ方向の中間点付近から二重折りし、一方の結合金具を外側に配置し、他方の結合金具を内側に配置して巻き取ったもので、前記環状の紐は、一方の結合金具より丸巻きホースの巻き付け側と、他方の結合金具より丸巻きホースの巻き付け側とは反対側とに、それぞれ配置される請求項1に記載の消防用ホース結束具である。
請求項3に記載の発明は、両端部に結合金具を有する消防用ホースを巻き取った丸巻きホースの外周面に巻き付け、該丸巻きホースを結束する消防用ホース結束具において、前記丸巻きホースの外周面に巻き付けられる帯紐形状を有した結束具本体と、該結束具本体の一端部に連結された第1の係止部材と、前記結束具本体の他端部に連結され、前記第1の係止部材に係止される第2の係止部材と、前記結束具本体に設けられ、前記丸巻きホースの外周面と連続する一方の結合金具またはその付近を、常時、前記丸巻きホースの巻き付け方向に引っ張る弾性部材とを備え、前記弾性部材は、前記丸巻きホースの外周部を、該丸巻きホースの両側方から挟持可能な輪ゴムである消防用ホース結束具である。
請求項3に記載の発明によれば、丸巻きホースの外周面に結束具本体を巻き付け、第1の係止部材と第2の係止部材とを係止することで、丸巻きホースへの結束具本体の巻き付け状態を保持する。このとき、弾性部材を介して、丸巻きホースの外周面と連続する結合金具が、常時、丸巻きホースの巻き付け方向に引っ張られる。これにより、運搬時の振動などによりホースの巻き付け形状が崩れ難い。
また、結束具本体は、弾性部材により長さ可変に構成したので、大径な丸巻きホースでも、小径な丸巻きホースでも良好に結束することができる。
丸巻きホースの外周部を、丸巻きホースの両側方から弾性部材(輪ゴム)により挟持するので、運搬時の振動などに対してホースの巻き付け形状がさらに崩れ難いとともに、丸巻きホースの外周部の横崩れをさらに防ぐことができる。
請求項4に記載の発明は、前記丸巻きホースは、両端部に結合金具を有した消防用ホースを長さ方向の中間点付近から二重折りし、一方の結合金具を外側に配置し、他方の結合金具を内側に配置して巻き取ったもので、前記弾性部材は、一方の結合金具より丸巻きホースの巻き付け側と、他方の結合金具より丸巻きホースの巻き付け側とは反対側とに、それぞれ配置される請求項1に記載の消防用ホース結束具である。
請求項5に記載の発明は、両端部に結合金具を有した消防用ホースを長さ方向の中間点付近から二重折りし、一方の結合金具を外側に配置し、他方の結合金具を内側に配置して巻き取った丸巻きホースの外周面に巻き付け、該丸巻きホースを結束する消防用ホース結束具において、前記丸巻きホースの外周面に巻き付けられる帯紐形状を有した結束具本体と、該結束具本体の一端部に連結され、前記一方の結合金具に掛止される第1の金具掛止部材と、前記丸巻きホースの直径方向の外側から、該丸巻きホースのうち、一方の結合金具との連通部付近を介して、前記他方の結合金具に掛止される第2の金具掛止部材と、前記結束具本体に設けられ、前記一方の結合金具を、常時、前記丸巻きホースの巻き付け方向に引っ張る締め付け部材とを備え、前記結束具本体の一部には、前記丸巻きホースの外周部を該丸巻きホースの両側方から挟持可能な弾性変形しない環状の紐が設けられた消防用ホース結束具である。
請求項5に記載の発明によれば、丸巻きホースの外周面に結束具本体を巻き付け、第1の金具掛止部材を、外側配置された一方の結合金具に掛止する。また、第2の金具掛止部材を、丸巻きホースのうち、一方の結合金具との連通部付近を介して、丸巻きホースの直径方向の外側から他方の結合金具に掛止する。これにより、丸巻きホースへの結束具本体の巻き付け状態が保持される。このとき、締め付け部材の締め付け力により、一方の結合金具が、常時、第1の金具掛止部材を介して、丸巻きホースの巻き付け方向に引っ張られる。これにより、運搬時の振動などによりホースの巻き付け形状が崩れ難い。また、結束具本体は、締め付け部材により長さ可変に構成されているので、大径な丸巻きホースでも、小径な丸巻きホースでも良好に結束することができる。
第1の金具掛止部材および第2の金属掛止部材の素材は限定されない。例えばゴム、各種の合成樹脂、各種の金属、各種のセラミッスなどでもよい。
第1の金具掛止部材および第2の金属掛止部材の形状は限定されない。例えば環状でもよいし、棒状でもよい。環状の場合には、金属製のリング、硬質合成樹脂製のリング、木製のリング、セラミックス製のリングなどの剛体でもよい。
請求項6に記載の発明は、両端部に結合金具を有した消防用ホースを長さ方向の中間点付近から二重折りし、一方の結合金具を外側に配置し、他方の結合金具を内側に配置して巻き取った丸巻きホースの外周面に巻き付け、該丸巻きホースを結束する消防用ホース結束具において、前記丸巻きホースの外周面に巻き付けられる帯紐形状を有した結束具本体と、該結束具本体の一端部に連結され、前記一方の結合金具に掛止される第1の金具掛止部材と、前記丸巻きホースの直径方向の外側から、該丸巻きホースのうち、一方の結合金具との連通部付近を介して、前記他方の結合金具に掛止される第2の金具掛止部材と、
前記結束具本体に設けられ、前記一方の結合金具を、常時、前記丸巻きホースの巻き付け方向に引っ張る弾性部材とを備え、前記弾性部材は、前記丸巻きホースの外周部を、該丸巻きホースの両側方から挟持可能な輪ゴムである消防用ホース結束具である。
請求項6に記載の発明によれば、丸巻きホースの外周面に結束具本体を巻き付け、第1の金具掛止部材を、外側配置された一方の結合金具に掛止する。また、第2の金具掛止部材を、丸巻きホースのうち、一方の結合金具との連通部付近を介して、丸巻きホースの直径方向の外側から他方の結合金具に掛止する。これにより、丸巻きホースへの結束具本体の巻き付け状態が保持される。このとき、弾性部材の弾性力により、一方の結合金具が、常時、第1の金具掛止部材を介して、丸巻きホースの巻き付け方向に引っ張られる。これにより、運搬時の振動などによりホースの巻き付け形状が崩れ難い。また、結束具本体は、弾性部材により長さ可変に構成されているので、大径な丸巻きホースでも、小径な丸巻きホースでも良好に結束することができる。
請求項1に記載の発明によれば、結束具本体と、第1の係止部材と、第2の係止部材と、締め付け部材とを有する構成としたので、ホースの口径が異なる丸巻きホースに対応可能で、かつ運搬時の振動などによりホースの巻き付け形状が崩れ難い。
また、丸巻きホースの外周部を、丸巻きホースの両側方から、弾性変形しない環状の紐により挟持するので、運搬時の振動などに対してホースの巻き付け形状がさらに崩れ難いとともに、丸巻きホースの外周部の横崩れをさらに防ぐことができる。
請求項3に記載の発明によれば、結束具本体と、第1の係止部材と、第2の係止部材と、弾性部材とを有する構成としたので、ホースの口径が異なる丸巻きホースに対応可能で、かつ運搬時の振動などによりホースの巻き付け形状が崩れ難い。
また、丸巻きホースの外周部を、丸巻きホースの両側方から弾性部材により挟持するので、運搬時の振動などに対してホースの巻き付け形状がさらに崩れ難いとともに、丸巻きホースの外周部の横崩れをさらに防ぐことができる。
請求項5に記載の発明によれば、丸巻きホースの外周面に結束具本体を巻き付け、第1の金具掛止部材を一方の結合金具に掛止し、第2の金具掛止部材を丸巻きホースの直径方向の外側から他方の結合金具に掛止する。このとき、締め付け部材の締め付け力により、一方の結合金具が、常時、第1の金具掛止部材を介して、丸巻きホースの巻き付け方向に引っ張られる。これにより、運搬時の振動などでホースの巻き付け形状が崩れ難い。また、結束具本体は、締め付け部材により長さ可変であるので、大径な丸巻きホースでも、小径な丸巻きホースでも良好に結束することができる。
請求項6に記載の発明によれば、丸巻きホースの外周面に結束具本体を巻き付け、第1の金具掛止部材を一方の結合金具に掛止し、第2の金具掛止部材を丸巻きホースの直径方向の外側から他方の結合金具に掛止する。このとき、弾性部材の弾性力により、一方の結合金具が、常時、第1の金具掛止部材を介して、丸巻きホースの巻き付け方向に引っ張られる。これにより、運搬時の振動などでホースの巻き付け形状が崩れ難い。また、結束具本体は、弾性部材により長さ可変であるので、大径な丸巻きホースでも、小径な丸巻きホースでも良好に結束することができる。
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1〜図5において、10はこの発明の実施例1に係る消防用ホース結束具で、この消防用ホース結束具10は、一端部に雄側金具(他方の結合金具)11、他端部に雌側金具(一方の結合金具)12を有する消防用ホース13を巻き取った二重巻きホース(丸巻きホース)14の外周面に巻き付け、二重巻きホース14を結束するものである。
消防用ホース結束具10は、二重巻きホース14の外周面に巻き付けられる帯形状を有した結束具本体15と、結束具本体15の一端部に連結されたバックル16の雌側部(第1の係止部材)17と、結束具本体15の他端部に連結され、雌側部17に係止されるバックル16の雄側部(第2の係止部材)18と、結束具本体15に設けられ、二重巻きホース14の外周面と連続する雌側金具12を、常時、二重巻きホース14の巻き付け方向に引っ張る短尺な第1の輪ゴム(弾性部材)19と、結束具本体15に設けられ、第1の輪ゴム19に比べて弾性力が小さく、かつ二重巻きホース14の外周部を両側方から挟持する長尺な第2の輪ゴム(弱弾性部材)20とを備えている。なお、第1の輪ゴム19と第2の輪ゴム20とは同じ弾性力でもよい。
消防用ホース13は、呼称口径50mmのゴム内張りホースである。雌側部17は平面視して矩形状のケーシング形状を有し、雄側部18は互いに離間した4本爪を有している。両側部17,18により、ワンタッチで係止状態を解除可能なプッシュ式の前記バックル16が構成されている。なお、プッシュ式のバックル16ではなく、図示しないプル式のバックルを採用してもよい。
結束具本体15は、難燃性の合成繊維糸から織り上げられた帯(織布)である(図2)。これは、長尺な第1の部分本体24と、短尺な第2の部分本体25とから構成されている。第1の部分本体24の一端部には、バックル16の雄側部18(第3の係止部材)が連結されている。第1の部分本体24の他端部の表面には、雄側ファスナ部(第3の係止部材)26が縫着されている。第1の部分本体24の一端部付近には、雄側ファスナ部26の雌側ファスナ部27に対する係止操作の自由度を高め、かつ第1の部分本体24の長さを調整するため、平面視して矩形状でかつ中間ピン28aが設けられた固定バックル28が介在されている。固定バックル28は、バックル16への掛止状態で二重巻きホース14の巻き付け方向に第1の部分本体24を引っ張ることで、結束具本体15の長さを調整可能な汎用タイプのバックル(リング)である。すなわち、固定バックル28を利用し、第1の部分本体24を二重巻きホース14の巻き付け方向に引っ張って結束具本体15の長さを短縮し、消防用ホース結束具10Dによる二重巻きホース14の巻き締め力を増大させることができる。
第2の部分本体25の一端部には、バックル16の雌側部17が連結されている。また、第2の部分本体25の他端部の裏面には、雌側ファスナ部(第4の係止部材)27が縫着されている。雄側ファスナ部26と雌側ファスナ部27とにより、面状ファスナ29が構成されている。
第1の輪ゴム19は、第2の部分本体25の長さ方向の略中間部に介在され、第2の輪ゴム20は、第1の部分本体24の雄側ファスナ部26の形成部付近に介在されている(図2,図3)。具体的な両輪ゴム19,20の介在方法は、まず両部分本体24,25を、対応する輪ゴム19,20の介在部分でそれぞれ切断する。次に、各切断部分に環状のゴム挿通孔19a,20aをそれぞれ形成する。その後、第1の部分本体24にあっては、対応するゴム挿通孔20a間に第2の輪ゴム20が挿通される。一方、第2の部分本体25にあっては、対応するゴム挿通孔19a間に第1の輪ゴム19が挿通される。また、ホース結束時において、両輪ゴム19,20は二重巻きホース14の外周部の互いに離間した部分を両側方からそれぞれ挟持するように構成されている。
なお、環状の両輪ゴム19,20に代えて、梯子形状を有する第1の梯子輪ゴム19A、第2の梯子輪ゴム20Aを採用してもよい(図4)。これにより、両輪ゴム19A,20Aにより二重巻きホース14の外周部を挟持した際、両輪ゴム19A,20Aのうち、二重巻きホース14の側方に張り出した部分を、ホース直径方向の中心側に過剰に入り込まないようにすることができる。入り込み過ぎると、ホース延長時、両輪ゴム19A,20Aのホース直径方向の中心側に入り込み過ぎた部分が二重巻きホース14に引っ掛かり、二重巻きホース14のスムーズな延長ができなくなるおそれがある。
次に、実施例1の消防用ホース結束具10の使用方法を説明する。
図1〜図4に示すように、二重巻きホース14の結束時には、まず二つ折りにした消防用ホース13を巻き取り、二重巻きホース14を作製する。一方、バックル16の雄側部18と雌側部17とを係止し、両部分本体24,25を連結して結束具本体15を組み立てる。次に、軸線(巻芯)方向を水平にした縦置き状態の二重巻きホース14の外周面に、結束具本体15を巻き付ける。その後、雄側ファスナ部26と雌側ファスナ部27とを係止する。
このとき、係止された面状ファスナ29は雌側金具12を上方から被い、この状態のまま、第1の輪ゴム19は、二重巻きホース14の外周面と連続する雌側金具12より二重巻きホース14の巻き付け側に配置される。また、第2の輪ゴム20は、雌側金具12より二重巻きホース14の巻き付け側とは反対側に配置される。さらに、両輪ゴム19,20は、二重巻きホース14の外周部の離間した部分を両側方からそれぞれ挟持する。これにより、二重巻きホース14の外周部の横崩れを防止することができる。なお、結束具本体15は、二重巻きホース14に対して、その直径方向に巻き付けて掛止することもできる(図20参照)。この場合、面状ファスナ29は、雌側金具12の長さ方向に直交した状態で、この雌側金具12を上方から被うように配置される。
バックル係止時には、第1の輪ゴム19の弾性力に抗して、バックル16の雌側部17を二重巻きホース14の巻き付け方向に引っ張りながら、雄側部18と雌側部17とを係止する。これにより、雌側金具12は二重巻きホース14の巻き付け方向に強制的に引かれた状態でホース外周面上で位置決めされる。その結果、消防車の走行振動などにより、二重巻きホース14の巻き付け形状が崩れ難い。また、結束具本体15は、両輪ゴム19,20により伸縮可能に構成されている。そのため、大径な二重巻きホース14(例えば呼称口径65mm)でも、小径な二重巻きホース14(例えば呼称口径40mm)でも、良好に結束することができる。
次に、図5を参照して、結束された二重巻きホース14の延長方法を説明する。
まず、消防士は両足をホース延長方向に開き、若干前傾姿勢をとる。次に、例えば右手で雄側金具11と雌側金具12とを上方から掴むとともに、左手の親指と人差し指とで、側方からバックル16の雌側部17の両切欠部17aより露出した1対の解除突起18aを握る(図5(a))。
その後、両膝で反動をつけながら、両腕をホース延長方向(前方)に振り出す。このとき、両解除突起18aを両指先でバックル内側にそれぞれ押し込む。これにより、バックル16の係止状態が解除され(図5(b))、二重巻きホース14はその堅固な巻き取り状態が外周側から解かれながら、前下方向に放り出される。地面に設置した二重巻きホース14は、路面を転動しつつ一気に延長される(図5(c))。
このように、結束具本体15を環状に連結する第1の係止部材と第2の係止部材として、プッシュ式のバックル16を採用したので、片手でもバックル16の係止状態を解除することができる。その結果、立ち姿勢のまま二重巻きホース14を投下して路面上を転動させるとで、二重巻きホース14を迅速に延長することができる。よって、ホース延長時において、消防士は下向きの屈み込み姿勢をとる必要がない。そのため、従来のように防火ヘルメットのしころが消防士の視界を狭めることもなく、周辺の安全を十分に確認することができる。しかも、重い呼吸器などの器材を装着している場合でも、屈み込み姿勢はとらないことから腰への負担が軽減し、消火作業中の怪我の発生を低減させることができる。
なお、消防用ホース結束具10は、バックル16の掛止状態を解除した後、従来と同じような操作で延長してもよい。すなわち、まず消防士が屈み込み、地面に二重巻きホース14を載置し、二重巻きホース14の雌側金具付近を片足で踏む。この状態のまま、消防士は両手で雄側金具付近を握り、その後、上体を後ろに反らすように雄側金具11を一気に引き上げ、二重巻きホース14を前方に押し出す。こうして、二重巻きホース14は、地面を転がりながら延長される。なお、この従来法によるホース延長は、全ての実施例の消防用ホース結束具に適用することができる。
また、結束具本体15を両部分本体24,25によって組み立て可能に構成したので、両輪ゴム19,20による結束具本体15の伸縮だけでは対応できないほど、長さが異なる二重巻きホース14の場合でも、所定数の部分本体を追加して組み合わせることで対処が可能になる。また、綴れ折り状態の図示しない島田折りホースにも対応することができる。
さらに、ホース結束時には、このように弾性力の大きい第1の輪ゴム19が、二重巻きホース14の外周面と連続する雌側金具12より二重巻きホース14の巻き付け側に配置される一方、雌側金具12を中心として二重巻きホース14の巻き付け側とは反対側に、弾性力が小さい第2の輪ゴム20が配置される。しかも、両輪ゴム19,20が、二重巻きホース14の外周部を両側方から挟持するので、消防車の走行振動などに対して二重巻きホース14の巻き付け形状がさらに崩れ難くなるとともに、二重巻きホース14の外周部の横崩れもより以上に防ぐことができる。
次に、図6〜図8を参照し、この発明の実施例2の消防用ホース結束具を説明する。
図6〜図8に示すように、実施例2の消防用ホース結束具10Aは、第1の係止部材としてバックル30の雌側部31を採用し、第2の係止部材として、雌側部31に係止可能な1対の部分雄側部32を採用した例である。また、図示しないが実施例2におけるバックル16の雌側部17と雄側部18とは、実施例1とは形状が異なる1対の部分本体24,25同士を着脱自在に連結する第3の係止部材または第4の係止部材となる。
以下、これらの構成部品を詳細に説明する。
雌側部31は、平面視して矩形状のケーシング形状を有している。雌側部31の両側板の先端部分には、平面視した状態で雌側部31の中央部に向かう係止孔31aがそれぞれ形成されている。両係止孔31aには、対応する部分雄側部32の係止リング23Aがそれぞれ抜き差しされる。各係止リング23Aは平面視して略矩形状を有し、部分雄側部32の先端部にそれぞれ突設されている。両係止リング23Aの中央部には、係止穴23aがそれぞれ形成されている。各部分雄側部32は、切断されて1本の紐状となった第1の輪ゴム19Bの両端部にそれぞれ固着されている。
雌側部31の前板の外面には、ホース結束時に雌側金具12の開口部の鍔部分に押し当てられ、雌側部31の横滑りなどを防止する滑り止め材33が固着されている。滑り止め材33はゴム製である。雌側部31の上板の元部には、平面視して略正方形の開口部31bが形成されている。開口部31bには、プッシュ式の係止解除操作ボタン22が上下動可能に収納されている。雌側部31内には、平面視して矩形状の昇降板34が、雌側部31の底面と平行状態を保って昇降自在に収納されている。昇降板34の一端部の上面には、係止解除操作ボタン22が固着されている。
昇降板34の元部と、雌側部31の元部の底板との間には、昇降板34を常時上板側に付勢する大径なコイルばね35が設けられている。コイルばね35の付勢力により昇降板34が押し上げられ、係止解除操作ボタン22が開口部31bから外方(上方)に突出する。雌側部31の前板の内面および後板の内面のうち、それぞれの高さ方向の中間部には、昇降板34の上昇を規制する1対のストッパ31cがそれぞれ設けられている。両ストッパ31cにより、コイルばね35による昇降板34の上昇が規制される。
昇降板34の先端部には、その幅方向の両側部分に貫通孔34aがそれぞれ形成されている。両貫通孔34aは、平面視して矩形状でかつ平面視して昇降板34の中央部に向かって傾めに形成されている。両貫通孔34aには、各部分雄側部32の係止穴23aに係止される1対の係止突起36が昇降自在に収納されている。両係止突起36は、昇降板34の裏側に配置され、対応する貫通孔34aより大きい1対の突起固定板37の上面にそれぞれ固定されている。
両突起固定板37と、雌側部31の底板との間には、両係止突起36の上部を、対応する貫通孔34aを通して、常時、昇降板34より上方に付勢する小径なコイルばね38がそれぞれ設けられている。したがって、両係止突起36は、小径なコイルばね38のばね力に抗して、昇降板34とは別個に単独で昇降可能となっている。一方、両コイルばね35,38のばね力に抗して係止解除操作ボタン22を押し下げると昇降板34は下がる。このとき、両突起固定板37は、対応する貫通孔34aより大きいので、昇降板34の押し下げに伴い、突起固定板37を介して、両係止突起36がそれぞれ押し下げられる。
次に、図6〜図8を参照して、実施例2の消防用ホース結束具10Aによる結束された二重巻きホース14の延長方法を説明する。
まず、消防士は雄側金具11と雌側金具12とを上向きにし、バックル30の雌側部31を雌側金具12の上方に配置する。このとき、第1の輪ゴム19Bは、雌側金具12より二重巻きホース14の巻き付け方向に配置する。その後、第1の輪ゴム19Bを引き延ばしながら、両部分雄側部32を、対応する係止孔31aを通して雌側部31内にそれぞれ斜めに挿入する。これにより、両係止穴23aを介して、両部分雄側部32が各係止突起36にそれぞれ係止される。こうして、バックル30が連結される。
ホース延長時には、まずバックル30と雄側金具11と雌側金具12とを片手で同時に上方から握る。その後、握った方の腕を振り出しながら、その手の指先で係止解除操作ボタン22を押し込む。これにより、両コイルばね35,38のばね力に抗して昇降板34と両突起固定板37とが同時に押し下げられ、1対の部分雄側部32と雌側部31との係止状態が解除される。そのため、このように雌側金具12の上方でバックル30が係止された場合でも、係止解除された両部分雄側部32が、雌側金具12の開口部の鍔部分に引っ掛かり、二重巻きホース14を延長できなくなるというおそれが解消される。その結果、立ち姿勢のまま片手でも安全、確実かつ迅速にホースを延長することができる。よって、2本の二重巻きホース14をそれぞれ片手で1本ずつ握り、これらを同時に延長することも可能になる。
その他の構成、作用および効果は、実施例1から推測できる範囲であるので説明を省略する。
次に、図9〜図11を参照し、この発明の実施例3の消防用ホース結束具を説明する。
図9〜図11に示すように、実施例3の消防用ホース結束具10Eでは、着脱自在なバックル16に代えて、連結リング16Aを採用している。また、第1の輪ゴム19と、第2の輪ゴム20とを着脱自在に連結する面状ファスナ29に代えて、特殊な構造を有した面状ファスナ連結構造体29Aを採用している。
面状ファスナ連結構造体29Aは、短冊形状の合成樹脂製のベース板40を有している。ベース板40の上面には、布製の下帯片41が固着されている。下帯片41の長さ方向の中間部には、1対の小リング42aが両端部に形成されたリング金具42が埋め込まれている。両小リング42aは、下帯片41の幅方向の両端からそれぞれ突出している。下帯片41の上面の略全域には、雄側ファスナ部43が固着されている。
下帯片41の元部は、幅は下帯片41と同じで、かつ下帯片41の略3倍の長さを有する上帯片44のうち、先端から略3分の1の長さ位置に縫着されている。上帯片44の下帯片41と重なる先端から略3分の1までの部分の裏面には、その略全域に雌側ファスナ部45が固着されている。また、上帯片44の元端から略3分の1の長さ位置までの部分は、上方に折り返した折り返し片部46となっている。この折り返し片部46の裏面には、その略全域に雄側ファスナ部47が固着されている。上帯片44と折り返し片部47との連結部分には、第2の輪ゴム20の一部が挟み込まれる。これにより、上帯片44が第2の輪ゴム20に対して着脱自在に連結される。
また、上帯片44の上面のうち、折り返し片部46と重なる部分には、その略全域に雌側ファスナ部48が固着されている。また、上帯片44の雌側ファスナ部45の固着範囲の略長さ方向の中間部には、楔形ピン49が、その長さ方向の両端部を上帯片44の幅方向の両辺からそれぞれ突出させた状態で埋め込まれている。楔形ピン49の両端部は、それぞれ雌側ファスナ部45側に下側に屈曲されている。これらの屈曲部が、上帯片44と下帯片41とを重ね合わせた際、対応する小リング42aにそれぞれ掛止される1対のピン突起49aとなる。両小リング42aに両ピン突起49aを掛止するとき、予め第1の輪ゴム19の先端部を、雌側金具12の消防用ホース13との連結部付近の下部(雌側金具12と消防用ホース13との隙間)に配置し、その後、第1の輪ゴム19の先端部付近の両側をリング金具42にそれぞれ引っ掛けておく(図11)。こうすれば、一端が第2の輪ゴム20に連結された面状ファスナ連結構造体29Aが、第1の輪ゴム19に掛止される(図10)。
次に、この発明の実施例3の消防用ホース結束具10Eの使用方法を説明する。
ホース結束時には、結束具本体15を二重巻きホース14の外周面に巻き付け、雌側金具12の外周面の上端部に、面状ファスナ連結構造体29Aを配置する。このとき、ベース板40の先端を雌側金具12の大径な金口部の元縁部に当接して、面状ファスナ連結構造体29Aを位置決めする。
次に、第1の輪ゴム19の一部をリング金具42の両端部に引っ掛け、下帯片41と上帯片44とを重ね合わせる。これにより、第1の輪ゴム19の一部を両帯片41,44間に挟み込んで、両ピン突起49aが、対応する小リング42aにそれぞれ掛止される。この状態は、雄側ファスナ部43と雌側ファスナ部45との係止により維持される。こうして、消防用ホース結束具10Eにより二重巻きホース14がしっかりと締結される。
ホース結束解除時には、上帯片44の先端部を握って引き上げることで、雄側ファスナ部43と雌側ファスナ部45との係止状態が解除され、上帯片44の先部が、下帯片41から引き剥がされる。このとき、両小リング42aから両ピン突起49aがそれぞれ抜け、その際の振動により第1の輪ゴム19の先端部が両小リング42aから離脱する。これにより、第1の輪ゴム19を面状ファスナ連結構造体29Aから、ほとんど抵抗なく取り外すことができる。
実施例3のその他の構成、作用、効果は、実施例2から推測できる範囲であるので説明を省略する。
次に、図12および図13を参照し、この発明の実施例4の消防用ホース結束具を説明する。
図12に示すように、実施例4の消防用ホース結束具10Fでは、布ベルト製の結束具本体15に代えて、無端紐(輪ゴム)からなる結束具本体15Aを採用している。ゴム製の結束具本体15Aが、雌側金具12を、常時、二重巻きホース14の巻き付け方向に引っ張る弾性部材を兼用している。
また、結束具本体15Aの対向部間には、結束具本体15A(紐)の長さ方向に移動可能な紐間掛止具50が、合計4つ配設されている。各紐間係止具50は、正面視して矩形状を有した厚地の布片で、幅方向の両端部に紐通し孔部51がそれぞれ一体的に設けられている。結束具本体15Aの一端部には、雄側ファスナ部26の元部が連結され、結束具本体15Aの他端部には、雌側ファスナ部27の元部が連結されている。
ホース結束時には、まず結束具本体15Aの一端部を雌側金具12に引っ掛け、この状態で結束具本体15Aを二重巻きホース14の外周面に巻き付ける。その後、雌側金具12の上方で雄側ファスナ部26と雌側ファスナ部27とを係止する。これにより、二重巻きホース14が消防用ホース結束具10Fにより外周方向からの締め付け力により結束される。
その際、紐間掛止具50を結束具本体15Aの長さ方向に移動することで、二重巻きホース14の結束力を調整することができる。すなわち、紐間掛止具50は、締め付け部材を兼用する。しかも、この紐間掛止具50の結束具本体15Aの長さ方向への移動により、消防用ホース結束具10Fによる二重巻きホース14の結束形状を任意に変更することができる(例えば図13(a)、図13(b))。
実施例4のその他の構成、作用、効果は、実施例1から推測できる範囲であるので説明を省略する。
次に、図14および図15を参照し、この発明の参考例の消防用ホース結束具を説明する。
図14および図15に示すように、参考例の消防用ホース結束具10Gでは、結束具本体15Aを、1対の紐間掛止具50により連結された無端紐(輪ゴム)からなる2本の小径な部分結束具本体15Bにより構成している。結束具本体15Aを短くする場合には、部分結束具本体15Bの連結用の両紐間掛止具50を互いに離反する方向に移動させる。また、結束具本体15Aを長くする場合には、これらの紐間掛止具50を互いに近接する方向に移動させる。また、これらの紐間掛止具50を結束具本体15Aの長さ方向に移動させることで、消防用ホース結束具10Fによる二重巻きホース14の結束形状をさらに多様化することができる。その1例として、周方向の結束状態において、紐間掛止具50をホースの直径方向に移動することで、ホース直径方向からの結束と同じ結束状態が得られる。
参考例のその他の構成、作用、効果は、実施例4から推測できる範囲であるので説明を省略する。
次に、図16および図17を参照し、この発明の実施例の消防用ホース結束具を説明する。
図16および図17に示すように、実施例の消防用ホース結束具10Hでは、結束具本体15Cとして、布ベルトの片面の全域に雌側ファスナ部52が固着されたものを採用している。結束具本体15Cの両端には、紐間掛止具50Aがそれぞれ固着されている。また、結束具本体15Cの両側部には、前記1対の紐間掛止具50が結束具本体15Cの長さ方向に移動可能にそれぞれ挿通されている。両紐間掛止具50には、互いの対向する端部側に雄側ファスナ部53の元部が固着されている。2対の紐間掛止具50は、各紐通し孔部51の長さ方向が結束具本体15Cの長さ方向に向けられて配置されている。
第1の輪ゴム(第1の金具掛止部材)19Aは一箇所で切断されている。その切断された両端部が、一方の固定側の紐間掛止具50Aの紐通し孔部51を通過し、一方の移動側の紐間掛止具50の紐通し孔部51に挿通されてそれぞれ固着されている。また、第2の輪ゴム(第1の金具掛止部材)20Aも同じように一箇所で切断されている。この切断された両端部が、他方の固定側の紐間掛止具50の紐通し孔部51を通過し、他方の移動側の紐間掛止具50Aの紐通し孔部51に挿通されてそれぞれ固着されている。第1の輪ゴム19Aおよび第2の輪ゴム20Aは、弾性変形しない単なる紐でもよい。
次に、実施例の消防用ホース結束具10Hの使用方法を説明する。
二重巻きホース14の外周面に結束具本体15Cを巻き付け、第1の輪ゴム19Aを、雌側金具12に掛止する。また、第2の輪ゴム20Aを、二重巻きホース14のうち、雌側金具12との連通部付近に引っ掛ける。二重巻きホース14は内周壁にゴム引きされた布ホースである。そのため、第2の輪ゴム20Aの強靱な結束力により、この第2の輪ゴム20Aが当接されたホースの一部分が偏平となる。その結果、このように二重巻きホース14を間に介在させても、雄側金具11に対して、二重巻きホース14の直径方向の外側から、第2の輪ゴム20Aをしっかりと掛止することができる。
ホースの結束力を高めたい場合には、片方の雄側ファスナ部53だけ、または両方の雄側ファスナ部53を、結束具本体15Cの長さ方向の中間部側に引っ張る。これにより、対応する第1の輪ゴム19Aまたは第2の輪ゴム20Aが小径化し、消防用ホース結束具10Hの長さが短くなる。その結果、消防用ホース結束具10Hによる結束力が増加する。こうして短縮された消防用ホース結束具10Hは、雄側ファスナ部53を雌側ファスナ部52に係止することでその形状が維持される。
このように、両輪ゴム19A、20Aをゴム製の無端紐としたので、消防用ホース結束具10Hの構造が簡素化し、低コスト化が図れる。
また、第2の輪ゴム20Aは、二重巻きホース14のうちの雌側金具12との連通部付近を介して、二重巻きホース14の直径方向の外側から雄側金具11に掛止するようにしたので、第2の金具掛止部材が単なる輪ゴムであっても、ホース結束時、第2の輪ゴム20Aが雄側金具11から簡単に外れ難い。
実施例のその他の構成、作用、効果は、実施例4から推測できる範囲であるので説明を省略する。
次に、図18を参照し、この発明の実施例の消防用ホース結束具を説明する。
図18に示すように、実施例10の消防用ホース結束具10Iでは、結束具本体15として、実施例の場合と同じように、両端部付近に固定式のバックル16Aが配設された布ベルトを採用している。また、第2の輪ゴム20Aには、切断箇所が存在しない輪ゴムを採用している。さらに、第1の輪ゴム19Aとしては、その切断位置が雌側金具12の掛止部分で、しかも第1の輪ゴム19Aの切断された一端部に、短尺な雄側ファスナ部54の元部が固着されている。また、第1の輪ゴム19Aの切断された他端部に、短尺な雌側ファスナ部55の元部が固着されている。
次に、実施例の消防用ホース結束具10Iの使用方法を説明する。
ホース結束時には、予め雄側ファスナ部54と雌側ファスナ部55とを係止し、第1の輪ゴム19Aを無端形状のものとしておく。
その後、二重巻きホース14の外周面に結束具本体15を巻き付け、第1の輪ゴム19Aを、雌側金具12に掛止する。また、第2の輪ゴム20Aを、二重巻きホース14のうち、雌側金具12との連通部付近に引っ掛ける。
ホース結束解除時には、雄側ファスナ部54と雌側ファスナ部55との係止状態を解除することで、消防用ホース結束具10Iによる二重巻きホース14の結束状態が簡単かつすばやく解除することができる。
実施例のその他の構成、作用、効果は、実施例から推測できる範囲であるので説明を省略する。
次に、図19〜図24を参照し、この発明の別の参考例の消防用ホース結束具を説明する。
図19に示すように、別の参考例の消防用ホース結束具10Jでは、結束具本体15を、同じ直径の輪ゴムである1対の部分結束具本体15Dから構成している。両部分結束具本体15Dの一方の端部同士は、雄側ファスナ部56により連結されている。また、両部分結束具本体15の他方の端部同士は、雌側ファスナ部57により連結されている。そして、一方の部分結束具本体15Dには、部分結束具本体15Dの長さ方向に移動可能な4個のS字フック58が配設されている。これらのS字フック58は、例えば上下配置された雄側ファスナ部56と雌側ファスナ部57とを結ぶ仮想線を中心として、一方の部分結束具本体15Dの右側と、一方の部分結束具本体15Dの左側とにそれぞれ2個ずつ配置されている。
次に、別の参考例の消防用ホース結束具10Jの使用方法を説明する。
ホース直径方向からの結束時には、まず結束具本体15をゴムの弾性力に抗して内側から外方に引き伸ばし、この状態のまま、結束具本体15の内部空間に二重巻きホース14を押し込むか、その反対に二重巻きホース14に結束具本体15を外方から挿着する。これにより、消防用ホース結束具10Jにより、二重巻きホース14がホース直径方向から結束される(図25)。
結束力を高めたい場合には、図20中の左側の部分結束具本体15Dと右側の部分結束具本体15Dとにおいて、まず下側に配置された両S字フック58をそれぞれ二重巻きホース14の外周面の底部に移動し、互いに掛止する。その後、上側に配置された1対のS字フック58の一方は、左側方に張り出された前記左側の部分結束具本体15Dの端部同士を掛止する。さらに、上側に配置された残りのS字フック58は、右側方に張り出された前記右側の部分結束具本体15Dの端部同士を掛止する(図21、図22)。これにより、二重巻きホース14が消防用ホース結束具10Jにより堅固に結束される。
別の参考例の消防用ホース結束具10Jは、二重巻きホース14をその外周方向から結束することも可能である。
また、図23(a)、図23(b)および図24(a)、図24(b)には、消防用ホース結束具10Jによる二重巻きホース14の他の結束形状(結束方法)を示す。具体的には、略逆向きホームベース形の結束(図23(a))、三方放射形の結束(図23(b))、マジックハンド形の結束(図24(a))、つり下げ提灯形の結束(図24(b))である。
なお、図23(a)、図24(a)、図24(b)の消防用ホース結束具10Jでは、二重巻きホース14の表面側および裏面側において、対応する部分結束具本体15Dを絞る前記紐間掛止具50が1対または2対使用されている。
また、図23(b)の消防用ホース結束具10Jでは、両部分結束具本体15Dを周方向に120度ごとの放射状に配置する三叉の紐間掛止具59が1対使用されている。
別の参考例のその他の構成、作用、効果は、実施例から推測できる範囲であるので説明を省略する。
この発明の実施例1に係る消防用ホース結束具のホース結束状態を示す斜視図である。 この発明の実施例1に係る消防用ホース結束具の展開状態を示す平面図である。 この発明の実施例1に係る消防用ホース結束具の分解状態を示す平面図である。 この発明の実施例1に係る弱消防用ホース結束具のホース結束状態を示す斜視図である。 (a)〜(c)は、この発明の実施例1に係る消防用ホース結束具による一連のホース延長作業を示す正面図である。 この発明の実施例2に係る消防用ホース結束具のホース結束解除状態を示す要部平面図である。 この発明の実施例2に係る消防用ホース結束具の要部拡大断面図である。 この発明の実施例2に係る消防用ホース結束具の使用状態を示す要部拡大側面図である。 この発明の実施例3に係る消防用ホース結束具のホース結束状態を示す斜視図である。 この発明の実施例3に係る消防用ホース結束具のホース結束状態を示す要部拡大斜視図である。 この発明の実施例3に係る消防用ホース結束具のホース結束解除状態を示す要部拡大斜視図である。 この発明の実施例4に係る消防用ホース結束具のホース結束状態を示す斜視図である。 (a)、(b)は、この発明の実施例4に係る消防用ホース結束具の他の結束形状を示す概略正面図である。 この発明の参考例に係る消防用ホース結束具のホース結束状態を示す斜視図である。 この発明の参考例に係る消防用ホース結束具の展開図である。 この発明の実施例に係る消防用ホース結束具のホース結束状態を示す斜視図である。 この発明の実施例に係る消防用ホース結束具の展開図である。 この発明の実施例に係る消防用ホース結束具のホース結束状態を示す斜視図である。 この発明の別の参考例に係る消防用ホース結束具の斜視図である。 この発明の別の参考例に係る消防用ホース結束具のホース結束状態を示す正面図である。 この発明の別の参考例に係る消防用ホース結束具の他のホース結束状態を示す正面図である。 この発明の別の参考例に係る消防用ホース結束具の他のホース結束状態を示す側面図である。 (a)、(b)は、この発明の別の参考例に係る消防用ホース結束具の別のホース結束状態を示す概略正面図である。 (a)、(b)は、この発明の別の参考例に係る消防用ホース結束具のさらに別のホース結束状態を示す概略正面図である。
符号の説明
10,10A〜10J 消防用ホース結束具、
11 雄側金具(結合金具)、
12 雌側金具(結合金具)、
13 消防用ホース、
14 二重巻きホース(丸巻きホース)、
15,15A,15C 結束具本体、
16,30 バックル、
17,31,31A,31B 雌側部(第1の係止部材)、
18,32,32A,32B 雄側部(第2の係止部材)、
19 第1の輪ゴム(弾性部材)、
19A 第1の輪ゴム(第1の金具掛止部材)、
20 第2の輪ゴム(弱弾性部材)、
20A 第2の輪ゴム(第2の金具掛止部材)、
24 第1の部分本体、
25 第2の部分本体、
26 雄側ファスナ部(第3の係止部材)、
27 雌側ファスナ部(第4の係止部材)。
50 紐間掛止具(締め付け部材)、

Claims (6)

  1. 両端部に結合金具を有する消防用ホースを巻き取った丸巻きホースの外周面に巻き付け、該丸巻きホースを結束する消防用ホース結束具において、
    前記丸巻きホースの外周面に巻き付けられる帯紐形状を有した結束具本体と、
    該結束具本体の一端部に連結された第1の係止部材と、
    前記結束具本体の他端部に連結され、前記第1の係止部材に係止される第2の係止部材と、
    前記結束具本体に設けられ、前記丸巻きホースの外周面と連続する一方の結合金具またはその付近を、常時、前記丸巻きホースの巻き付け方向に引っ張る締め付け部材とを備え、
    前記結束具本体の一部には、前記丸巻きホースの外周部を該丸巻きホースの両側方から挟持可能な弾性変形しない環状の紐が設けられた消防用ホース結束具。
  2. 前記丸巻きホースは、両端部に結合金具を有した消防用ホースを長さ方向の中間点付近から二重折りし、一方の結合金具を外側に配置し、他方の結合金具を内側に配置して巻き取ったもので、
    前記環状の紐は、一方の結合金具より丸巻きホースの巻き付け側と、他方の結合金具より丸巻きホースの巻き付け側とは反対側とに、それぞれ配置される請求項1に記載の消防用ホース結束具。
  3. 両端部に結合金具を有する消防用ホースを巻き取った丸巻きホースの外周面に巻き付け、該丸巻きホースを結束する消防用ホース結束具において、
    前記丸巻きホースの外周面に巻き付けられる帯紐形状を有した結束具本体と、
    該結束具本体の一端部に連結された第1の係止部材と、
    前記結束具本体の他端部に連結され、前記第1の係止部材に係止される第2の係止部材と、
    前記結束具本体に設けられ、前記丸巻きホースの外周面と連続する一方の結合金具またはその付近を、常時、前記丸巻きホースの巻き付け方向に引っ張る弾性部材とを備え、
    前記弾性部材は、前記丸巻きホースの外周部を、該丸巻きホースの両側方から挟持可能な輪ゴムである消防用ホース結束具。
  4. 前記丸巻きホースは、両端部に結合金具を有した消防用ホースを長さ方向の中間点付近から二重折りし、一方の結合金具を外側に配置し、他方の結合金具を内側に配置して巻き取ったもので、
    前記弾性部材は、一方の結合金具より丸巻きホースの巻き付け側と、他方の結合金具より丸巻きホースの巻き付け側とは反対側とに、それぞれ配置される請求項1に記載の消防用ホース結束具。
  5. 両端部に結合金具を有した消防用ホースを長さ方向の中間点付近から二重折りし、一方の結合金具を外側に配置し、他方の結合金具を内側に配置して巻き取った丸巻きホースの外周面に巻き付け、該丸巻きホースを結束する消防用ホース結束具において、
    前記丸巻きホースの外周面に巻き付けられる帯紐形状を有した結束具本体と、
    該結束具本体の一端部に連結され、前記一方の結合金具に掛止される第1の金具掛止部材と、
    前記丸巻きホースの直径方向の外側から、該丸巻きホースのうち、一方の結合金具との連通部付近を介して、前記他方の結合金具に掛止される第2の金具掛止部材と、
    前記結束具本体に設けられ、前記一方の結合金具を、常時、前記丸巻きホースの巻き付け方向に引っ張る締め付け部材とを備え、
    前記結束具本体の一部には、前記丸巻きホースの外周部を該丸巻きホースの両側方から挟持可能な弾性変形しない環状の紐が設けられた消防用ホース結束具。
  6. 両端部に結合金具を有した消防用ホースを長さ方向の中間点付近から二重折りし、一方の結合金具を外側に配置し、他方の結合金具を内側に配置して巻き取った丸巻きホースの外周面に巻き付け、該丸巻きホースを結束する消防用ホース結束具において、
    前記丸巻きホースの外周面に巻き付けられる帯紐形状を有した結束具本体と、
    該結束具本体の一端部に連結され、前記一方の結合金具に掛止される第1の金具掛止部材と、
    前記丸巻きホースの直径方向の外側から、該丸巻きホースのうち、一方の結合金具との連通部付近を介して、前記他方の結合金具に掛止される第2の金具掛止部材と、
    前記結束具本体に設けられ、前記一方の結合金具を、常時、前記丸巻きホースの巻き付け方向に引っ張る弾性部材とを備え、
    前記弾性部材は、前記丸巻きホースの外周部を、該丸巻きホースの両側方から挟持可能な輪ゴムである消防用ホース結束具。
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