JP3712324B2 - 切羽崩壊警報システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばトンネルにおける切羽の崩壊警報システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
山岳トンネルにおける切羽は、地山応力の集中、未知の地質、出水などの自然条件が激しい一方で、支保工の建て込み、装薬作業などの人力作業が集中するため、切羽崩壊による事故の発生を確実に阻止する必要がある。特に、都市NATM工法のように、比較的軟弱な沖積層や、洪積層を対象とする工事では、土被りも浅く、地下水の存在する土砂地山にトンネルを構築するため、切羽の崩壊やこれに伴う地表沈下による近隣構造物への影響を防止するために、厳重な監視が必要である。
【0003】
ところが、トンネル工事の最終目的は、力学的に安定した空間を作ることであるため、浅い土被りや、軟質地盤などの切羽の崩壊が予想される場合を除き、切羽の安全管理システムの導入は積極的にはなされていないのが現状である。これは、不動点が切羽近くに取れないことや、計測機器が掘削作業の邪魔となるからである。このため、掘削からロックボルト設置までの間において、熟練した作業者が切羽面を目視して微少な変動を経験により察知して待避を行っている。
【0004】
そこで、以上の変動を監視するための非接触形の監視装置としてレーザ変位計を用いる方法が開発されている。この変位計は、レーザ光を強度変調し、反射光の位相を測定することで距離を求める方式のもので、測定精度は±0.5mmと非常に高精度となっており、切羽面の微小な押出し量を検出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レーザー変位計により監視する方法では、機器の見通しを確保しなければならないため、コンクリートの吹付時に粉塵で計測することができなかったり、重機が輻輳する作業現場の測定手段としては必ずしも現実的ではなく、固定場所に設置した場合にしばしば光軸が遮られ、測定不能となる場合が多いという課題があった。
【0006】
また、切羽崩壊の兆候としては、単純な押出しのみでなく切羽面の傾斜を伴ったり、或いは切羽面が傾斜するだけの場合もあり、距離変動として捕捉できないこともあり、十分ではなかった。
【0007】
本発明は、以上の課題を解決するものであり、傾斜変動データを遠隔位置で計測することで、より精度の高い監視を行えるようにした切羽崩壊警報システムを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するため、本発明は、コンクリート吹付け終了後の切羽面に配置した傾斜計と、遠隔位置において、該傾斜計から出力されるデータを所定のサンプリング周期で取込んで、それぞれ前回データと今回データとの差を演算する演算手段と、演算結果が所定値を越えたときに警報出力を発生して切羽崩壊の予兆を捕捉するための警報手段とを備えたことを特徴とする。
本発明はまた、掘削工程及びコンクリート吹付け工程終了後の切羽面に配置した傾斜計と、遠隔位置において、該傾斜計から出力されるデータを所定のサンプリング周期で取込んで、それぞれ前回データと今回データとの差を演算する演算手段と、演算結果が所定値を越えたときに警報出力を発生して切羽崩壊の予兆を捕捉するための警報手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
従って、本発明では、切羽押出しに伴う微小な傾斜変動を判定し、この判定結果に基づき、地山崩壊の兆候と判断し、早期に待避、あるいは保全処置を高ずることが出来る。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の警報システムを配置したトンネルの説明図、図2は同警報システムのハードウエア構成を示すものである。
【0011】
図において、トンネル坑1における切羽面1aの適宜位置には、傾斜計2が固定配置されている。傾斜計2は、例えば、フレクチャ支持の振子をサーボ機構による電気的バネで保持したフォーバランス型の検出器であり、取付け部を含めても切羽面1aに比べて十分小さな面積であり、作業の邪魔とならない据付け面積に設定されている。
【0012】
この傾斜計2で計測されるデータは、無線送信部2aを通じて、切羽面1aから十分隔離された位置に配置されたコントローラ3の受信部3aに順次送信される。通信方式としては、PCM,FMなどの微弱電波の変調方式が採用されるが、いずれの変調方式であっても、同一坑内であるならば十分受信可能である。コントローラ3で受信されたデータは、コントローラ3の出力端に接続された制御用パソコン4の内部に取込まれる。
【0013】
パソコン4には、前記計測データを処理するための処理ソフトが内蔵されいる。この処理ソフトは、傾斜計の角度変位データを所定のサンプリング周期で順次取込み、順次そのデータを記録する記録手段と、記録された前回データと今回データとを比較演算し、その変動が所定値を上回った場合に、警報出力を発生する警報出力発生手段を備えたもので、警報出力の発生によりパソコン4の出力ポートにコントローラ5を介して接続された警報ランプ6,サイレン7を駆動する。
【0014】
なお、警報を出力するための変動値は、過去の経験に基づき判定されるものである。すなわち、傾斜計2により測定される傾斜度が単位時間内にどの程度傾斜すると崩壊の前兆を示すといった値が設定されている。またその他に、後述するロックボルト打込みなどによる機械振動による変動を識別するプログラムを設定することも出来る。
【0015】
各コントローラ3,5及びパソコン4は共通の電源が供給される。また傾斜計2は、前記のように無線送信によりデータを送信する場合には、バッテリなど別電源により駆動されるが、有線でコントローラ3に接続されている場合には、同一電源により給電される。
【0016】
以上において、トンネルの施工は、次の工程の繰返しにより行われる。
(1)掘削(ボーリング、発破作業を含む)
(2)コンクリート吹付け
(3)支保工建て込み
(4)コンクリート吹付け
(5)ロックボルト打込み
以上の(1)〜(5)の工程中、傾斜計2の据付け及び測定作業は、(2)のコンクリート吹付け終了後に行われる。
【0017】
据付けには、例えば図3(a)に示すごとく、切羽面1aが吹付コンクリート10で覆われた後に、アンカー用のボルト11により鉄板12を鉛直に取付け、その一部にL字形ブラケット14を介して傾斜計2を取付けるか、あるいは(b)に示すごとく、予め鉄板12を切羽面1aに適宜の支保工15を介して鉛直に取付け、取付け面に養生を施すとともに、その周囲を吹付コンクリート10内に埋設することで固定しておき、コンクリート吹付け作業完了後、養生工をはがし、表面にブラケット14を介して傾斜計2を取付けても良い。
【0018】
いずれも取付け後は、その位置を避けて作業するほか、傾斜計2には適度な養生を施しておくことで、機器の保全を図ることが必要である。なお、トンネルの岩質が固い場合には、最初のコンクリート吹付けを行わない場合も多く、この場合には、図3(a)の器具を直接切羽面に取り付ける。また、上記器具の据付け方法は上述したものに限定されず、例えば切羽面の地山にロックボルト等を打ち込み、それに直接鉄板、傾斜計等を取り付けることも可能である。
【0019】
その後は、傾斜計2、コントローラ3,5、パソコン4の立ち上げにより、パソコン4はその内蔵されたソフトによりその初期値から傾斜計2の計測データを順次読みとり、ディスプレイ上に表示する。
【0020】
また、前回データと今回データの比較演算により、その結果が設定値を上回っている、すなわち、危険な兆候があると判断した場合にのみ警報を出力し、これに基づき、警報ランプ6を点滅させると同時に、サイレン7を鳴動させ、現場作業員の早期待避を警告し、安全を確保する。
【0021】
なお、ロックボルト打込み作業中には機械振動により、規則的な繰返し変位が計測されてしまうが、前述のごとく、これによる傾斜変動は短周期的であるので、これを機械雑音として識別するプログラムを設定することで、特に計測に支障を与えることはない。
【0022】
ロックボルト打込みにより、トンネル壁面が完成したなら、傾斜計2のみを取外して次の掘削に備える。
【0023】
なお、以上の実施形態では、各機器とパソコン4とを適宜なインターフェースを介して接続することで警報システムを構築したが、一体型の専用システムとすることも可能であることは勿論である。
【0024】
【発明の効果】
以上の説明により明らかなように、本発明による切羽崩壊警報システムによれば、切羽面の傾斜度合を計測し、その値を判断することで、切羽崩壊の予兆をさらに早期かつ精度良く捕捉することが出来る。また、機器を切羽面に配置しておくだけで、無線または有線により遠隔位置でその変動を捕捉でき、レーザを用いる場合のように機器の見通しを確保する必要がないなどの利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の警報システムを備えたトンネルの説明図である。
【図2】同警報システムのハードウエア構成を示すブロック図である。
【図3】(a)、(b)は傾斜計の取付け構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 トンネル坑
1a 切羽
2 傾斜計
4 パソコン(演算手段、警報手段)
6 警報ランプ
7 サイレン

Claims (2)

  1. コンクリート吹付け終了後の切羽面に配置した傾斜計と、遠隔位置において、該傾斜計から出力されるデータを所定のサンプリング周期で取込んで、それぞれ前回データと今回データとの差を演算する演算手段と、演算結果が所定値を越えたときに警報出力を発生して切羽崩壊の予兆を捕捉するための警報手段とを備えたことを特徴とする切羽崩壊警報システム。
  2. 掘削工程及びコンクリート吹付け工程終了後の切羽面に配置した傾斜計と、遠隔位置において、該傾斜計から出力されるデータを所定のサンプリング周期で取込んで、それぞれ前回データと今回データとの差を演算する演算手段と、演算結果が所定値を越えたときに警報出力を発生して切羽崩壊の予兆を捕捉するための警報手段とを備えたことを特徴とする切羽崩壊警報システム。
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