JP3711680B2 - ビーム整形装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光ディスク用光ヘッド等に使われる、半導体レーザー等の放射光源から出射する楕円分布のレーザー光を整形する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術について、例えば特公昭63−1652号公報に記載の光情報処理装置を引用して説明する。図7は、この従来例におけるビーム整形装置、およびこれを用いた光ディスク装置の構成図を示しており、半導体レーザー1を出射するレーザー光2は、コリメートレンズ3により平行光4に変換され、屈折率nの硝材で形成されるプリズム5の表面5Aに入射角ψ(表面5Aの法線5A’に対する入射光4のなす角)で入射する。表面Aを屈折角θ(法線5A’に対する屈折光6のなす角)で屈折する光6は、プリズム5の裏面5Bに垂直入射してこれを透過し、対物レンズ7を経て、光ディスク基板8の裏面8Sに集光するスポット光9となる。スネルの法則よりψ、θの間には
sinψ=nsinθ ・・・・・・(式1)
の関係が成り立つ。この時、入射光4は屈折により、屈折面内で(cosθ/cosψ)倍に拡大される。
【0003】
半導体レーザーの場合、平行光4は一般に楕円度2.5前後の楕円状の断面強度分布をなすが、上記のプリズムを用いることで光分布はその短軸方向が拡大され、円形状の断面強度分布をなす平行光6に変換されている。
【0004】
図8は対物レンズを透過した直後の円形状の断面強度分布を、等高線図化して示した例であり、ピーク強度(=中心強度)を1として標準化している。
【0005】
図9はx軸(レンズ開口の中心を通り図7に示した紙面上の軸(y軸)に直交する軸)上でのリム強度比(中心強度に対する開口の縁での強度比)と、光強度分布の楕円度(x方向にたいするy方向の値)とに対する光の透過効率(開口前に対する開口後の光量比)の関係を等高線図化して示したものである。
【0006】
図10は、x軸上リム強度比と楕円度に対する集光スポット光9の強度半値全幅の関係を等高線図化して示したもので(波長0.658μm、対物レンズの開口数0.60で計算)、(a)はx方向、(b)はy方向に対応する。
【0007】
例えば図7では、リム強度比=0.5、楕円度=1の場合(図9,図10(a),(b)の点Aの位置)であり、この時の光の透過効率は50%、スポット光9の強度半値全幅はx、y方向とも0.58μmである。プリズム5の透過効率(表面5Aに入射する前に対する裏面5B出射後の光量比)は一般に90%程度なので、プリズム5、対物レンズ7を含んだ透過効率は45%程度である。
【0008】
仮にビーム整形せずに光を対物レンズに導入した場合、x方向リム強度比=0.5、楕円度=0.4の点Bの位置、すなわち透過効率は72%、スポット光の強度半値全幅はx、y方向でそれぞれ0.55,0.73μmとなり、透過効率向上の反面、y方向スポット径が著しく劣化する。
【0009】
また、コリメートレンズ3の焦点距離を大きくすることでx方向リム強度比=0.92、楕円度=0.4の光を対物レンズ7に導入しても、点Cの位置、すなわち透過効率は18%、スポット光の強度半値全幅はx、y方向でそれぞれ0.56,0.58μmとなり、スポット径が改善される反面、透過効率が著しく劣化する。
【0010】
このように、一般に対物レンズ7は円形の開口をなすので、楕円状の断面強度分布の光をそのまま対物レンズ7に導くよりも、円形状の断面強度分布に変換して導いた方が、光の利用効率の向上(開口前に対する開口後の光量比が大きいこと)と、集光性能の向上(スポット光9の径が小さいこと)との両立が図れることがわかる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のビーム整形装置において以下の問題点があった。すなわち、プリズム5の硝材は必ず分散(屈折率の波長依存性)を持ち、波長が長くなるほど屈折率は小さくなる。半導体レーザーは一般に出力の大小により、数nmの波長変動が瞬間的に発生するので、(式1)に基づき屈折角θが瞬間的に変化し、光ディスク上でのスポットも、サブミクロンのオーダーで変位する。サブミクロンの信号再生を目的とする光ヘッドの場合、この変位量は大きく、致命的な欠点となる。
【0012】
また、プリズムにわずかな傾き誤差があると、プリズムを出射する光の方向がずれ、光軸の傾斜した光が光ディスク基板8を集光しながら透過する。これは等価的に光ディスク基板8の傾きが発生したことになるので、集光位置で大きな収差が発生する。従って、プリズムの位置調整精度は非常に厳しく、調整コストの上昇につながる。
【0013】
さらに、一般にプリズム5は5A、5Bの2面を磨くうえ、反射防止膜等の処理を加えるので、加工コストは高い。
【0014】
本発明はかかる問題点に鑑み、半導体レーザーの波長変動の影響を受けず、位置調整も容易で、量産性に適した加工コストの低いビーム整形装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題点を解決するため、以下の手段を用いる。すなわち放射光源と、コリメートレンズと、平板上に構成された第1と第2の回折面からなり、第1と第2の回折面は第1の回折面を直交して出射する光が第2の回折面に直交して入射する位置関係にあり、第1と第2の回折面にはそれぞれの入射光線から見て同一直線に沿った凹凸状の等周期回折格子が形成されており、放射光源を出射する光ビームはコリメートレンズにより略平行光に変換されて第1の回折面に垂直に入射し、この入射光は第1の回折面により入射光軸を含み格子方向に直交する面内で回折して+1次回折光と−1次回折光となって第2の回折面に入射し、これらの各回折光が前記第2の回折面により再び回折して元の光軸(第1と第2の回折面をともに回折せずに進む光の光軸)に沿った光に変換されることを特徴とするビーム整形装置であって、
第2の回折面上の回折格子は格子方向に沿った境界線で短冊状に3つの領域に分けられ、真ん中の短冊領域には第1の回折面上の回折格子と同じ断面形状の回折格子が形成され、外側にある2つの短冊領域にはほぼブレーズ状 ( 鋸の刃状 ) の断面をなす回折格子が形成され、ブレーズ状の方向はなだらかな斜面側の法線が入射光軸 ( 第1の回折面を回折せずに第 2 の回折面に入射する光の光軸 ) からみて外側を向いている。さらに、第2の回折面上の真ん中の短冊領域は前記第1の回折面で回折する+1次回折光と−1次回折光がオーバーラップして入射する位置に配置されており、外側の短冊領域におけるブレーズ状の断面は複数の階段構造で構成されていることを特徴とする。
【0016】
特に、第1の回折面上の回折格子を透過することで発生する+1次回折光と−1次回折光の光量和が全回折光の光量和の1/2より大きく、例えば第1の回折面上の回折格子はレーザーの波長をλ、回折格子を形成する媒質の屈折率をnとして、深さλ/2(n−1)、デューティー比50%の略矩形状の断面をなしている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下本発明の第1の実施の形態を図1から図4に基づいて説明する。
【0020】
(実施の形態1)
図1(a)は第1の実施の形態におけるビーム整形装置を含む光ディスク装置の構成図、(b)はビーム整形装置の断面原理図を示しており、半導体レーザー1を出射する波長λのレーザー光2はコリメートレンズ3により平行光4に変換され、屈折率nの透明体で形成される平行平板10の表面10Aにほぼ垂直に入射する。
【0021】
表面10Aは、同図(b)に示すように紙面に垂直な方向に沿って、ほぼ矩形断面状の周期的凹凸構造が形成されており、そのピッチはΛ、深さはhである。
【0022】
この周期的凹凸構造は、凹部と凸部の幅が等しく(いわゆるデューティー比50%)、深さは
h=λ/2(n−1) ・・・・・・(式2)
を満たす。上式を満たすことで、入射光4はそれぞれ40%前後の回折効率で、+1次回折光11aと−1次回折光11bに分離する。入射光軸、すなわち表面10Aの法線10Lに対して各回折光がなす角度θは
nsinθ=λ/Λ ・・・・・・(式3)
で与えられる。
【0023】
回折効率は一般にピッチΛの関数であるが、Λ=4λ〜10λの範囲では40%前後の効率を維持する。回折光11a、11bは互いに2θの角をなして分離していき、中心側(光軸側)の一部がオーバーラップした状態で、平板裏面10Bにその法線10Lとθの角をなして入射する。裏面10Bは同図(b)に示すように紙面に垂直な方向に沿って、ほぼ矩形断面状の周期的凹凸構造10cと、それを挟む形で鋸刃断面状の周期的凹凸構造10a、10bが形成されいる。
【0024】
周期的凹凸構造10cと10a、および10cと10bの境目は、紙面に垂直な方向に沿っており、これらの周期的凹凸構造は、紙面に垂直で入射光軸(表面10Aを回折しないで裏面10Bに入射する光の光軸)を通る面に関して対称な位置関係にある。周期的凹凸構造10cは、表面10Aでの凹凸構造と同じ形状(ピッチ、深さとも同じ)である。
【0025】
周期的凹凸構造10aと10bの鋸刃断面のなだらかな斜面は、光の進行方向に沿って狭まった八の字をなしており、ピッチは表面10Aでの凹凸構造と同じだが、深さは倍のほぼ2hである。周期的凹凸構造10cは回折光11a、11bがオーバーラップする位置に相当し、2つの回折光の入力によりそれぞれの1次回折光、−1次回折光である光12cに変換される。この変換は入射位置での回折光11a、11bの強さが等しければ80%前後の効率でなされる。
【0026】
この関係は逆進波を考えれば理解でき、光12cが周期的凹凸構造10cに入射すると、40%前後の回折効率で−1次回折光11aと1次回折光11bに分離するので、逆に回折光11aと回折光11bが合成すると、80%前後の効率で光12cに変換されることになる。一方、周期的凹凸構造10aに入射する回折光11aは、入射位置の凹凸構造が鋸刃断面をなしているので、80%以上(鋸刃断面でなく4段以上の階段形状であれば60〜70%以上)の効率で−1次回折光12aに変換される。同じく、周期的凹凸構造10bに入射する回折光11bも、入射位置の凹凸構造が鋸刃断面をなしているので、80%以上(鋸刃断面でなく4段以上の階段形状であれば60〜70%以上)の効率で+1次回折光12bに変換される。従って、本実施の形態のビーム整形装置による光透過効率(入射前に対する出射後の光量比)は、全体として60%以上得られる。
【0027】
平板裏面側の凹凸構造はいずれもピッチが表面10Aでの凹凸構造と同じなので、(式3)に基づき、回折光12a、12b、12cはいずれも入射光4の光軸(すなわち法線10L)と全く同じ方向にある。この関係は波長が変化しても、平行平板が若干傾いても変わらない。
【0028】
すなわち、波長が変化すると、(式3)に基づき平板表面10Aでの回折角θが変化するが、この変化が平板裏面10Bでの回折で完全に打ち消される。平行平板が若干傾いても、平板表面10A、裏面10Bでの2回の回折で傾斜の影響が完全に打ち消される。しかも、平板裏面10Bを出射する光の分布は、回折方向に互いにシフトした光12a、12bの合成で(以下、12cを12a、12bに繰り込ませて考える)、図1(a)のy軸方向に拡大されている。
【0029】
2つの光ビーム12a、12bの偏差(中心間距離d)は、平行平板10の厚さをLとして
d=2Ltanθ ・・・・・・(式4)
で与えられる。これらの合成された光は、焦点距離fの対物レンズ7を経て、光ディスク基板8の裏面8Sに集光するスポット光9となる。
【0030】
半導体レーザーの場合、平行光4は一般に楕円度2.5前後の楕円状の断面強度分布をなすが、本実施の形態のビーム整形装置を用いることで、光分布の短軸方向がy軸に沿って拡大される。
【0031】
図2は、対物レンズを透過した直後の断面強度分布を、等高線図化して示した例であり、ピーク強度を1として標準化している。
【0032】
図3は、光強度分布の楕円度(ビーム整形装置による整形が行われない場合の光分布を想定してx方向にたいするy方向の楕円度)を0.4として、x軸(レンズ開口の中心を通り図1のy軸に直交する軸)上でのリム強度比(ビーム整形装置による整形が行われない場合の光分布を想定してその中心強度に対する開口の縁での強度比)と、y方向ビームシフト量(=d/2f)と対する光の透過効率(開口前に対する開口後の光量比)の関係を、等高線図化して示したものである。
【0033】
図4は、上述のx軸上リム強度比とy方向ビームシフト量に対する集光スポット光9の強度半値全幅の関係を、等高線図化して示したもので(波長0.658μm、開口数0.60で計算)、(a)はx方向、(b)はy方向に対応する。
【0034】
例えば、図2では、楕円度=0.4、リム強度比=0.35、y方向ビームシフト量=0.3の場合(図3,図4(a),(b)の点Aの位置)であり、この時の光の透過効率は75%、スポット光9の強度半値全幅はx方向で059μm、y方向で0.58μmである。従来例と同じスポット径を維持したまま、透過効率を1.5倍に伸ばしており、ビーム整形装置10、対物レンズ7を含んだ透過効率も、従来例と同等の45%程度になる。
【0035】
このように本発明の第1の実施の形態により、従来例と同じ光学性能(スポット径と透過効率)を維持しながら、光源の波長変動の影響が全くなく、平行平板の表面にグレーティングを形成するという安価な工程(例えば露光、エッチング等の量産化が容易な工程)で作製できるので加工コストの低いビーム整形装置を提供できる。
【0036】
また、平行平板に多少の傾きがあっても光の進行方向が変わらず、x方向はもちろんy方向に位置ずれがあっても、凹凸構造10cの幅の数分の1程度は許容でき、この許容値を越えても光振幅の乱れにはなるが、従来例のように収差(光位相の乱れ)に結びつかない。
【0037】
このように本実施の形態のビーム整形装置は、調整誤差の余裕度を大幅に拡大し調整を容易にする効果もあわせ持つ。
【0038】
次に、本発明の第2の実施の形態を図5に基づいて説明する。
(実施の形態2)
図5は、第2の実施の形態におけるビーム整形装置を含む光ディスク装置の構成図を示しており、ビーム整形装置の構成を除いて他の構成は同一なので対物レンズと光ディスクは省略し、第1の実施の形態と同じものには同じ番号を付与する。
【0039】
第1の実施の形態との違いは、第1の実施の形態では周期的凹凸構造が平行平板の表面と裏面に形成されていたのが、第2の実施の形態では平行に置かれた2枚の平行平板20と21の表面20Aと21Aに形成した点であり、表面20Aには第1の実施の形態の表面10Aの凹凸構造と同じもの、面21Aには第1の実施の形態の表面10Bの凹凸構造(10a,10b,10c)と同じものが形成されている。
【0040】
第2の実施の形態は、凹凸構造が別々の基板に構成されていること以外は第1の実施の形態と全く同一なので、同様の効果が得られる上、次のような効果も付加される。
【0041】
すなわち、表面20Aの周期構造によって分離する+1次回折光11aと−1次回折光11bの回折角θは
sinθ=λ/Λ ・・・・・・(式5)
で与えられる。すなわち、空気内での回折なので、同じピッチΛ、同じ波長λでも回折角は第1の実施の形態のものよりも大きい。したがって、基板間の距離Lを短くでき、第1の実施の形態に比べコンパクトなビーム整形装置を提供できる。
【0042】
次に、本発明の第3の実施の形態を図6に基づいて説明する。
(実施の形態3)
図6は、第3の実施の形態におけるビーム整形装置を含む光ディスク装置の構成図を示しており、ビーム整形装置の構成を除いて他の構成は同一なので対物レンズと光ディスクは省略し、第1の実施の形態と同じものには同じ番号を付与する。
【0043】
第1の実施の形態との違いは、第1の実施の形態では周期的凹凸構造が平行平板の表面と裏面に形成されていたのが、第3の実施の形態ではプリズム22の面22Aと面22Bに形成されており、面22Aと面22Bはαの角をなして交わり、面22Aには第1の実施の形態の表面10Aの凹凸構造と同じもの、面22Bには第1の実施の形態の裏面10Bの凹凸構造(10a,10b,10c)と同じものが形成されている。
【0044】
また、面22Bには反射面22Cがβの角をなして交わる。これらの面22A、22B、22Cはいずれも紙面に直交し、α、βには
α+2β=π ・・・・・・(式6)
の関係が成り立つ。回折がない場合、上式を満たすことで面22Aに垂直に入射する光は、反射面22Cを反射した後、面22Bに垂直に入射する。
【0045】
従って、間に反射面22Cを挟んだこと以外は第1の実施の形態と全く同一なので同様の効果が得られる上、次のような効果も付加される。すなわち、表面20Aの周期構造によって分離する+1次回折光11aと−1次回折光11bとが反射面22Cを反射することで折り曲げられるので、プリズム22の長さL’は第1の実施の形態における基板間の距離Lより短くでき、第1の実施の形態に比べコンパクトなビーム整形装置を提供できる。
【0046】
なお、以上の実施の形態で周期的凹凸構造10a、10bの断面形状を鋸刃状としたが、階段状であってもよく、若干の光利用効率の低下を招くが同等の効果が得られる。
【0047】
【発明の効果】
以上本発明により、第1の回折面に入射しこれを回折する光は+1次回折光と−1次回折光とに別れ、中心位置がシフトし、全体として回折方向に拡大された状態で第2の回折面に入射して、元の入射光軸 ( 第1と第2の回折面をともに回折せずに進む光の光軸 ) に沿った光に変換され、第1の回折面の分散(波長依存性)によって発生する回折光の角度変化が第2の回折面での分散によって打ち消されるので、第2の回折面から出射する光ビームを対物レンズで絞っても、波長変動によるビームスポットの変位はなくなるので、従来例と同じ光学性能(スポット径と透過効率)を維持しながら、光源の波長変動の影響を抑え、安価に入手できる平行平板の表面にグレーティングを形成する工程で作製できるので、加工コストの低いビーム整形装置を提供できる。
【0048】
また、平行平板に多少の傾きや位置ずれがあっても光の進行方向が変わらないので、調整誤差の余裕度を大幅に拡大し調整を容易にする効果も持つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の第1の実施の形態におけるビーム整形装置を含む光ディスク装置の構成図
(b)は、発明の第1の実施の形態におけるビーム整形装置の断面原理図
【図2】本発明の第1の実施の形態における対物レンズを透過した直後の光の断面強度分布の等高線図
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるx軸上リム強度比とy方向ビームシフト量と対する光の透過効率の等高線図
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるx軸上リム強度比とy方向ビームシフト量に対する集光スポット光強度半値全幅の等高線図で、
(a)はx方向スポット径の等高線図
(b)はy方向スポット径の等高線図
【図5】本発明の第2の実施の形態におけるビーム整形装置を含む光ディスク装置の構成図
【図6】本発明の第3の実施の形態におけるビーム整形装置を含む光ディスク装置の構成図
【図7】従来例に於けるビーム整形装置を含む光ディスク装置の構成図
【図8】従来例に於ける対物レンズを透過した直後の光の断面強度分布の等高線図
【図9】従来例に於けるx軸上リム強度比と光強度分布楕円度とに対する光透過効率の等高線図
【図10】従来例に於けるx軸上リム強度比と楕円度に対する集光スポット光強度半値全幅の等高線図で
(a)はx方向スポット径の等高線図
(b)はy方向スポット径の等高線図
【符号の説明】
1 半導体レーザー
2 出射レーザー光
3 コリメートレンズ
4 平行光
10 平行平板
10A 平行平板表面(矩形断面状の周期的凹凸構造)
10B 平行平板裏面
10a,10b 鋸刃断面状の周期的凹凸構造
10c 矩形断面状の周期的凹凸構造
11a +1次回折光
11b −1次回折光
10L 平板表面,裏面の法線
12a,12b,12c 平行平板透過後の回折光
7 対物レンズ
8 光ディスク基板
8S 光ディスク信号面
9 集光スポット

Claims (5)

  1. 放射光源と、コリメートレンズと、平板上に構成された第1と第2の回折面からなり、前記第1と第2の回折面は前記第1の回折面を直交して出射する光が第2の回折面に直交して入射する位置関係にあり、前記第1と第2の回折面にはそれぞれの入射光線から見て同一直線に沿った凹凸状の等周期回折格子が形成されており、前記放射光源を出射する光ビームは、前記コリメートレンズにより略平行光に変換されて第1の回折面に垂直に入射し、この入射光は前記第1の回折面により入射光軸を含み格子方向に直交する面内で回折して+1次回折光と−1次回折光となって第2の回折面に入射し、これらの各回折光が前記第2の回折面により再び回折して記第1と第2の回折面をともに回折せずに進む光の光に沿った光に変換されることを特徴とするビーム整形装置であって、
    前記第2の回折面上の回折格子は、格子方向に沿った境界線で短冊状に3つの領域に分けられ、真ん中の短冊領域には前記第1の回折面上の回折格子と同じ断面形状の回折格子が形成され、外側にある2つの短冊領域にはほぼブレーズ状の断面をなす回折格子が形成され、前記ブレーズ状の方向はなだらかな斜面側の法線が前記第1の回折面を回折しないで前記第2の回折面に入射する光の光軸からみて外側を向いていることを特徴とするビーム整形装置。
  2. 第1の回折面上の回折格子を透過することで発生する+1次回折光と−1次回折光との光量和が、全回折光の光量和の1/2より大きいことを特徴とする請求項1記載のビーム整形装置。
  3. 第1の回折面上の回折格子は、放射光源の波長をλ、回折格子を形成する媒質の屈折率をnとして、深さλ/2(n−1)、デューティー比50%(凸部と凹部の幅が等しい)の略矩形状の断面をなすことを特徴とする請求項1または2何れかに記載のビーム整形装置。
  4. 第2の回折面上の真ん中の短冊領域が、第1の回折面で回折する+1次回折光と−1次回折光とがオーバーラップして入射する位置に配置されることを特徴とする請求項1〜何れかに記載のビーム整形装置。
  5. ほぼブレーズ状の断面が、複数の階段構造で構成されることを特徴とする請求項記載のビーム整形装置。
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