JP3711047B2 - ピッキング防止錠およびこれを用いた施錠システム - Google Patents

ピッキング防止錠およびこれを用いた施錠システム Download PDF

Info

Publication number
JP3711047B2
JP3711047B2 JP2001246414A JP2001246414A JP3711047B2 JP 3711047 B2 JP3711047 B2 JP 3711047B2 JP 2001246414 A JP2001246414 A JP 2001246414A JP 2001246414 A JP2001246414 A JP 2001246414A JP 3711047 B2 JP3711047 B2 JP 3711047B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lock
main
rotor
auxiliary
alarm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001246414A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002097823A (ja
Inventor
健一 尾崎
Original Assignee
健一 尾崎
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 健一 尾崎 filed Critical 健一 尾崎
Priority to JP2001246414A priority Critical patent/JP3711047B2/ja
Publication of JP2002097823A publication Critical patent/JP2002097823A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3711047B2 publication Critical patent/JP3711047B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Burglar Alarm Systems (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不正目的での解錠が困難なピッキング防止錠とこれを用いた施錠システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、住宅やオフィスの出入り口や機器の開閉扉には、ピンタンブラー式のシリンダー錠が多用されている。これは、2分割されたタンブラーピンを錠の軸方向に多数配置し、鍵穴に挿入された合鍵の側面でタンブラーピンを押して、その分割面が外筒と内筒の摺動面に合致した時に、内筒が回転可能になり、解錠されるというものである。
【0003】
しかし、このシリンダー錠は、鍵穴から針金やピッキング用具を挿入して、タンブラーピンの適切な位置を試行的に探していくことにより、比較的容易に不正解錠しうるという問題を有している。そのため、錠の構造をより不正解錠しにくいものにしようとする試みが従来から多数提案されているが、その多くは錠のロッキングの機構をより複雑にして、不正解錠に対応しようとするものである。
【0004】
そのため、錠の構造がきわめて複雑になり、錠が大型になったり、製作しにくいものになったりして、錠が高価になるという問題がある。また、構造の複雑化に伴い、必要な加工精度も高くなり、長期間の使用で鍵や錠が摩耗した場合に正しく作動しなくなるという問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、シリンダー錠内部に不正解錠に対応するアラーム機構を配し、ロック機構とアラーム機構を適切に組み合わせることにより、ロック機構自体は比較的簡単でも、アラーム機構により心理的影響を与えて、不正解錠を困難にする手段を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明のピッキング防止錠の第一は、
前面中央に鍵穴を有し扉に取り付け可能な円筒状の錠本体と、
該本体の内側にこれと同軸に回転可能に配され、その中央に鍵穴を有する主ローターと、
該主ローターの側壁に設けられた少なくとも1個のピンタンブラー式の第一ロック機構と、
スプリングで付勢され、錠の軸方向にのみ移動可能な板状部材を前記主ローター後方に配し、該板状部材の所定の部位に前方に突出する少なくとも1個のロックピンを取り付けて、施錠時に前記ロックピンが前記主ローター背面に設けられたピン孔に嵌合して、前記主ローターの回転が阻止されるように構成した第二ロック機構と、
前記第一ロック機構のタンブラーピンの内の少なくとも1個の外側に配された第一接点レバーと、該接点レバーにより作動するマイクロスイッチとからなり、異形の鍵で前記主ローターを回転させた時に、前記タンブラーピンの外側端部が前記第一接点レバーと接触して警報を発するように構成した第一アラーム機構と、前記錠本体の背面中央に配されたマイクロスイッチと、該マイクロスイッチから、前記板状部材中央に設けた開口部を通して、軸方向前方に前記主ローター背面付近まで突出させた第二接点レバーとからなり、異形の鍵を鍵穴に挿入した時に、鍵先端が前記第二接点レバーと接触して警報を発するように構成した第二アラーム機構とを有することを特徴とするピッキング防止錠である。
【0007】
また、本発明のピッキング防止錠の第二は、
上記第一発明のピッキング防止錠の構成に加えて、さらに前記錠本体の内側の前記主ローターの前面に、その中央に鍵穴を有する補助ローターを前記主ローターと同軸に回転可能に配するとともに、一端を錠本体に他端を該補助ローターに取り付けたスプリングで、前記補助ローターを周方向に付勢して、施錠後合鍵を抜いた時に、前記補助ローターが所定角度逆転して、前方鍵穴から主ローターの鍵穴形状を視認できないように構成したことを特徴とするピッキング防止錠である。
【0008】
さらに、本発明の施錠システムは、
一つの扉に互に独立に施錠する主錠と補助錠を有するダブルロック式の施錠システムにおいて、
少なくとも該補助錠に上記第一又は第二発明のピッキング防止錠を用いるとともに、主錠及び補助錠のそれぞれにおいて、扉を外枠に係止する係止爪の動作により作動するスイッチング素子を配し、これらのスイッチング素子が組み込まれた警報回路を構成して、両錠が共に解錠状態若しくは施錠状態にある時及び補助錠が解錠された後主錠が解錠された場合には警報が発せられないが、補助錠を解錠することなく主錠が解錠された場合に警報が発せられるようにしたことを特徴とする施錠システムである。
【0009】
【発明の実施の形態および実施例】
図1は、本発明の第一実施例であるピッキング防止錠の断面概要図で、図2は、本発明の第二実施例であるピッキング防止錠の断面概要図である。
【0010】
まず、図1のピッキング防止錠の構成について説明する。この錠は、円筒状の錠本体1と、その内部に配された主ローター2と、本体1及び主ローター2の側面の貫通孔内に配された、1対のピンタブラー式のロック機構(第一ロック機構)3と、本体1の背面側(図の左側)内部に配された支持部材4及び板状部材5とからなる第二ロック機構と、本体1の側面(この例ではタンブラーピンの後方)に配された第一アラーム機構6と、本体1の背面に配された第二アラーム機構7と、ロック部材8とを有している。
【0011】
錠本体1は、前面側(図の右側)が円板状、側面が円筒状で、その中央に鍵孔9が形成され、背面側のネジ孔10により、扉に取り付け可能になっている。円筒状の主ローター2は、本体1の内側にこれと同軸に隙間なく嵌合するように形成され、本体1の内壁との接触面11を摺動面として、自由に回転しうるように配設されている。また、主ローター2の中央には鍵穴9が形成され、これに鍵を挿入して、主ローターを回転させることができる。
【0012】
第一ロック機構3は、通常のシリンダー錠のタンブラーピンと同様に、インナーピン12(以下、符号は図5参照)、アウターピン13、スプリング14及びカバー15から構成されており、施錠時には本体1と主ローター2の貫通孔の位置が一致して、スプリング14で付勢されたアウターピン13の一部が主ローターのピン孔内に嵌入するため、その回転がロックされる構成になっている。
【0013】
なお、本実施例においては、上記のタンブラーピンは、両側に対象的に2個設けられているが、これが非対象の位置であってもよく、或いは片側に1個のみ設けてもよい。また、軸方向に複数個配置するような構成であってもよい。
【0014】
以下、第二ロック機構、第一及び第二アラーム機構の構成と作動について、部分図を用いてさらに詳しく説明する。図3は、本実施例の第二ロック機構の構成を示す分解図である。このロック機構は、支持部材4、板状部材5、スプリング18、主ローター2の背面に設けられた1対のロックピン孔19より構成されている。
【0015】
支持部材4は円筒状で、錠本体(図示していない)の背面側の内部に隙間なく嵌合されており、ネジ孔20の位置で、錠本体にネジ止めで固定されている。また、支持部材4の前面側には、円環状のスプリング溝21が形成されて、その内部にスプリング18が収容されている。またスプリング溝21の外側に1対の円孔状の支持ピン孔22が軸対象に設けられている。
【0016】
一方、板状部材5は、中央部に穴のあいた円板状で、その前面側(右側)に1対のロックピン23が、背面側(左側)には1対の支持ピン24が、ともに軸対象に固設されている。板状部材5は背面からスプリング18によって付勢されているため、施錠時にロックピン23は、主ローター2のピン孔19に嵌入する。
【0017】
また、支持ピン24は常に支持ピン孔22内にあって、板状部材5の回転を防止しつつ、これが軸方向にのみ移動しうるようにして、施錠時に主ローター2が板状部材5を介して、支持部材4にロックされるように構成している。なお、このロック機構と直接の関連はないが、支持部材4及び板状部材5の中央の孔に、スリーブ17を通して第二接点レバー16が背面側から挿入されてる。
【0018】
図4は、上記の第二ロック機構の作動を説明するための図で、図4(a)は非施錠時の状態を示し、ロックピン23と主ローター2のピン孔19の位置が所定角度(この例では90°)ずれているため、板状部材5はスプリング18により付勢されて、主ローター2の背面に押し付けられているが、ロックピン23の先端が主ローター2の背面で摺動し、主ローター2は任意に回転可能である。
【0019】
施錠時に合鍵25を鍵穴に挿入して90°回すと、主ローター2が回転して図4(b)に示すように、ロックピン23とピン孔19の位置が一致し、この状態で合鍵25を抜くと、図4(c)に示すように、スプリング18により板状部材5が前方に移動して、ロックピン23がピン孔19に嵌入し、主ローター2が板状部材5を介して支持部材4にロックされて、その回転が阻止される。
【0020】
図4(d)は、本実施例における合鍵の形状を示す斜視図で、合鍵25は、丸棒状の中心部材26の両側に略等幅のフィン27がほぼ中心部材の全長にわたって形成されており、中心部材26の先端には凹み28が形成されて、先端部は円管状になっている。フィン27は、主ローター2を回転させ、かつ前記の第一ロック機構を解除する機能を有する。また、解錠時には、中心部材26の先端で板状部材5を押して、第二ロック機構を解除するが、その先端に凹み28を設けることにより、後述するように第二アラーム機構が作動するのを防止することができる。
【0021】
なお、本発明において、第二ロック機構を構成する支持部材4、板状部材5の形状やロックピン23、支持ピン24の数などは、この例に限定されるものではなく、スプリングで付勢され、軸方向にのみ移動可能な板状部材を介して、主ローター2の背面をロックし、第一ロック機構と合わせて主ローターの回転を二重に阻止しうるものであればよい。
【0022】
図5は、本実施例における第一アラーム機構の構成と作動を説明するための図で、図5(a)は合鍵で解錠する場合、図5(b)は異形の鍵で解錠する場合を示す。このアラーム機構は、錠本体1の側壁付近に配されたマイクロスイッチ29とこのスイッチを作動させる第一接点レバー30とからなり、この接点レバー30は、タンブラーピンの上部のカバー15の孔とスプリング14の中央部を通って、アウターピン13の外側端部付近まで突出している。
【0023】
合鍵25で解錠する場合は、図5(a)に示すように、フィン27の幅が適切なため、インナーピン12とアウターピン13の接触点が、本体1と主ローター2との接触面11と同位置になり、主ローター2を廻しても、アウターピン13が第一接点レバー30に接触することはなく、マイクロスイッチ29の接点は作動しない。
【0024】
一方、フィンの幅が広い異形の鍵31で解錠しようとすると、図5(b)に示すように、インナーピン12は接触面11を越えて上方に押し上げられ、アウターピン13が第一接点レバー30に接触して、マイクロスイッチ29の接点が作動することになる。マイクロスイッチ29の接点が作動した時に、警報が発せられるように警報回路を構成すれば、異形の鍵で解錠しようとした場合のみ警報が発せられることになる。
【0025】
図6は、本実施例における第二アラーム機構の構成と作動を説明するための図で、図6(a)は合鍵で解錠する場合、図6(b)は異形の鍵で解錠する場合を示す。このアラーム機構は、錠本体(図示していない)背面中央付近配されたマイクロスイッチ32とこのスイッチを作動させる第二接点レバー16とからなり、この接点レバー16は、板状部材5の中央の孔から、主ローター2の背面付近まで突出している。
【0026】
合鍵25で解錠する場合は、図6(a)に示すように、合鍵25の先端に凹み28が形成されているため、鍵先端の円管部で板状部材5を押して第二ロック機構を解除しても、鍵先端が第二接点レバー16に接触することはなく、マイクロスイッチ32の接点は作動しない。
【0027】
一方、先端に凹みのない異形の鍵31で解錠しようとすると、図6(b)に示すように、鍵の先端が板状部材5を押して第二ロック機構を解除する以前に、これが第二接点レバー16に接触して、マイクロスイッチ32の接点が作動することになる。
【0028】
上記の第一及び第二のアラーム機構のいずれも、マイクロスイッチ29,32はなるべく小型であることが好ましいが、従来から市販されている製品を使用することができる。また警報ブザーは、錠周辺、オフィスや集合住宅の場合は管理人室及び必要に応じて警備会社等に設置することが考えられるが、かかる警報回路の構成等は従来技術で対応することができ、本発明においてとくに限定することを要しない。
【0029】
次に、本発明の第二実施例である図2のピッキング防止錠について説明する。この錠も、図1の錠と同様に錠本体1の内部に主ローター2が配され、第一ロック機構3、第二ロック機構、第一アラーム機構6及び第二アラーム機構7を有し、それらの構成も上記と同様であるが、本体1の内部に補助ローター33を有する点が相違している。
【0030】
補助ローター33は、主ローター2の前方(図の右側)に、これと同軸に配され、中央の鍵穴9に鍵を挿入して、主ローター2と同時に回転させうるように構成されている。また、補助ローター33の前面側には、ゼンマイバネ34が取り付けられている。このゼンマイバネ34は、内側端部が補助ローター33に、外側端部が錠本体1に固定されており、鍵穴から鍵を抜くと、補助ローター33のみが逆回転して、施錠前の位置に戻るように構成されている。
【0031】
かかる構成により、施錠された状態で主ローター2の鍵穴形状を外部から視認することができなくなる。したがって、補助ローターの鍵穴形状を主ローターのそれと異なるようにすれば(ただし、主ローターの鍵穴形状を内包するように、これより大きくすることが必要)、主ローターの不正解錠を一層困難にすることができる。
【0032】
上記の図1及び図2の錠において、主ローター2の前面に接して、帯板状のロック部材8が配されており、このロック部材8は、主ローターの回転により錠の軸線と直角な方向の直線運動が与えられ、その一端が扉の外枠の係止孔(図示していない)に係合する係止爪として機能する。かかる係止爪は、従来の錠で常用されているものであり、ロック部材8の形状、構造、取付け位置等については、本発明においてとくに限定することを要しない。
【0033】
また、上記のいずれの錠においても、固定式のストッパーピンを側壁から軸心方向に突出させて、鍵のフィンに切り込みがない場合には、このストッパーピンがフィンに突き当たるため、鍵が回転不能になるという構成をとることができる。
【0034】
すなわち、錠本体側壁にこのようなストッパーピンを固設するとともに、主ローター側面のこのピンに対応する位置に扇形の切欠き窓を設けて、主ローターがこのピンと接触することなく回転しうるようにし、かつストッパーピンの先端が鍵のフィンの内側まで突出するようにしておけば、フィンの特定の位置に切り込みのある鍵でなければ、鍵を回すことができない。かかる構成をとれば、ストッパーピンの位置を錠の軸方向に種々変えることにより、合鍵の形状のバリエーションが多くなり、不正解錠を一層困難にすることができる。
【0035】
本発明のピッキング防止錠は、上記のように構成されているため、以下のような効果が得られる。
▲1▼錠側面のピンタンブラー式の第一ロック機構に加えて、錠背面の第二ロック機構を設けているため、鍵側面の形状のみならず、鍵の長さや先端形状が合致しなければ解錠できない。そのため、側面のタンブラーピンの数を少なくしても、不正解錠の困難度は大きい。
▲2▼アラーム機構を設けたことにより、不正解錠者に与える心理的影響が大きい。不正解錠者は、種々の形状の鍵又は用具を用いて、試行的に解錠を試みるから、本発明の第一、第二アラーム機構のいずれかにより確実に警報が発せられ、それ以上の試行を断念させることができる。
▲3▼不正解錠の阻止を単に複雑なロック機構のみに依存することなく、アラーム機構との組み合わせにより問題の解決を図っていること、及びロック機構とアラーム機構共に半径方向に作動するものと軸方向に作動するものを適切に組み合わせていることから、錠の構造は比較的簡単かつコンパクトであり、安価に製作することができる。
▲4▼補助ローターを組み込んだ第二実施例の錠では、主ローターの鍵穴形状を外部から視認できないため、不正解錠が一層困難になる。
【0036】
次に、本発明の施錠システムについて説明する。
図7は、本発明の施錠システムの実施例の説明図である。扉40の把手41の周辺に配された主錠42は、通常のシリンダー錠であり、これと独立に施錠する補助錠43には、本発明のピッキング防止錠を用いている。また、主錠及び補助錠の係止爪44には、それぞれその動作によって作動するスイッチング素子45,46が配されている。
【0037】
主錠のスイッチング素子45は、解錠の状態で警報回路がONになり、施錠の状態でOFFなるように構成され、補助錠のスイッチング素子46は、逆に施錠でON、解錠でOFFになるようように構成され、両者が直列に警報回路に組み込まれている。
【0038】
通常は主錠、補助錠共に解錠されているから、回路はオープン状態でブザー47は作動しない。この状態から、まず主錠42を施錠し、ついで補助錠43を施錠すると、回路をオープン状態を維持し、両錠を共に施錠した状態でも警報は発せられない。正規の解錠の場合には、まず補助錠を解錠し、ついで主錠を解錠する手順をとることとすれば、二つの錠を解錠しても警報は発せられない。
【0039】
一方、不正解錠する場合には、本発明のピッキング防止錠を用いた補助錠43の解錠が難しいため、通常は主錠42を先に解錠しようとする。補助錠を解錠することなく主錠を解錠すると、警報回路が導通状態になり、警報が発せられることになる。このような構成をとることにより、本発明のピッキング防止錠を有効に活用して、きわめて安全性の高い防犯システムを構築することができる。
【0040】
なお、上記の構成では、正規の施錠でも、補助錠を先に施錠すると警報が発せられることになって好ましくない。この問題に対する対応策は種々考えられるが、例えば図7に示すように、補助錠のスイッチング素子46と警報回路の間にタイマー48を配して、スイッチング素子46が作動して所定時間(数分程度)経過してから警報回路が導通状態になるようにすれば、その間に主錠も施錠されるので、警報が発せられることはない。
【0041】
また、本発明の施錠システムにおいて、主錠と補助錠の関係は、1錠方式の場合に通常取り付けられる位置、例えば扉の把手やノブの内部若しくはその周辺又は開き戸の中央部付近に取り付けられた錠を、主錠とするのが一般的である。これにより、既設の錠をそのまま主錠として、本発明の施錠システムを構築することができる。ただし、本発明において、主錠と補助錠の関係をこれに限定する必要はなく、一つの扉に取り付けられた2個の錠のいずれか一方を主錠、他方を補助錠と解して、前記の構成にすればよい。
【0042】
さらに本発明の施錠システムは、本発明のピッキング防止錠を解錠することなく主錠を解錠しようとすると、警報が発せられるように構成されていればよく、スイッチング素子の作動の仕方や警報回路の構成等は、上記の例に限定されるものではない。当然のことながら、主錠、補助錠共に本発明のピッキング防止錠を用いてもよい。
【0043】
なお、近年は錠を暴力的に破壊して扉を開けるような犯罪行為も少なくない。これに対しては、本発明のピッキング防止錠を正規に解錠することなく、扉を開けようとすれば警報が発せられ、必要な通報先に通報されるような警報回路を設けておけば、かかる暴力的解錠行為にも対処することができ、不正解錠が困難であるという本発明の錠の特色を活かすことができる。
【0044】
【発明の効果】
本発明により、防犯上きわめて安全性の高いピッキング防止錠と施錠システムを提供することが可能になった。本発明のピッキング防止錠及び施錠システムは、一般の住宅、オフィス、倉庫等のドアのみならず、金庫や物品保管庫の扉などにも好適に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例であるピッキング防止錠の断面概要図である。
【図2】本発明の第二実施例であるピッキング防止錠の断面概要図である。
【図3】本実施例における第二ロック機構の構成を示す分解図である。
【図4】本実施例における第二ロック機構の作動の説明図である。
【図5】本実施例における第一アラーム機構の構成と作動の説明図である。
【図6】本実施例における第二アラーム機構の構成と作動の説明図である。
【図7】本発明の実施例である施錠システムの説明図である。
【符号の説明】
1 錠本体 2 主ローター
3 第一ロック機構 4 支持部材
5 板状部材 6 第一アラーム機構
7 第二アラーム機構 8 ロック部材
9 鍵穴 10 ネジ孔
11 接触面(摺動面) 12 インナーピン
13 アウターピン 14 スプリング
15 カバー 16 第二接点レバー
17 スリーブ 18 スプリング
19 ロックピン孔 20 ネジ孔
21 スプリング溝 22 支持ピン孔
23 ロックピン 24 支持ピン
25 合鍵 26 鍵の中心部材
27 鍵のフィン 28 合鍵先端の凹み
29 マイクロスイッチ 30 第一接点レバー
31 異形の鍵 32 マイクロスイッチ
33 補助ローター 34 ゼンマイバネ
40 扉 41 把手
42 主錠 43 補助錠
44 係止爪 45 主錠のスイッチング素子
46 補助錠のスイッチング素子 47 ブザー
48 タイマー

Claims (3)

  1. 前面中央に鍵穴を有し扉に取り付け可能な円筒状の錠本体と、該本体の内側にこれと同軸に回転可能に配され、その中央に鍵穴を有する主ローターと、
    該主ローターの側壁に設けられた少なくとも1個のピンタンブラー式の第一ロック機構と、
    スプリングで付勢され、錠の軸方向にのみ移動可能な板状部材を前記主ローター後方に配し、該板状部材の所定の部位に前方に突出する少なくとも1個のロックピンを取り付けて、施錠時に前記ロックピンが前記主ローター背面に設けられたピン孔に嵌合して、前記主ローターの回転が阻止されるように構成した第二ロック機構と、
    前記第一ロック機構のタンブラーピンの内の少なくとも1個の外側に配された第一接点レバーと、該接点レバーにより作動するマイクロスイッチとからなり、異形の鍵で前記主ローターを回転させた時に、前記タンブラーピンの外側端部が前記第一接点レバーと接触して警報を発するように構成した第一アラーム機構と、前記錠本体の背面中央に配されたマイクロスイッチと、該マイクロスイッチから、前記板状部材中央に設けた開口部を通して、軸方向前方に前記主ローター背面付近まで突出させた第二接点レバーとからなり、異形の鍵を鍵穴に挿入した時に、鍵先端が前記第二接点レバーと接触して警報を発するように構成した第二アラーム機構とを有することを特徴とするピッキング防止錠。
  2. 請求項1記載の構成に加えて、さらに前記錠本体の内側の前記主ローターの前面に、その中央に鍵穴を有する補助ローターを前記主ローターと同軸に回転可能に配するとともに、一端を錠本体に他端を該補助ローターに取り付けたスプリングで、前記補助ローターを周方向に付勢して、施錠後合鍵を抜いた時に、前記補助ローターが所定角度逆転して、前方鍵穴から主ローターの鍵穴形状を視認できないように構成したことを特徴とするピッキング防止錠。
  3. 一つの扉に互に独立に施錠する主錠と補助錠を有するダブルロック式の施錠システムにおいて、
    少なくとも該補助錠に請求項1又は2記載のピッキング防止錠を用いるとともに、主錠及び補助錠のそれぞれにおいて、扉を外枠に係止する係止爪の動作により作動するスイッチング素子を配し、これらのスイッチング素子が組み込まれた警報回路を構成して、両錠が共に解錠状態若しくは施錠状態にある時及び補助錠が解錠された後主錠が解錠された場合には警報が発せられないが、補助錠を解錠することなく主錠が解錠された場合に警報が発せられるようにしたことを特徴とする施錠システム。
JP2001246414A 2001-08-15 2001-08-15 ピッキング防止錠およびこれを用いた施錠システム Expired - Fee Related JP3711047B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001246414A JP3711047B2 (ja) 2001-08-15 2001-08-15 ピッキング防止錠およびこれを用いた施錠システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001246414A JP3711047B2 (ja) 2001-08-15 2001-08-15 ピッキング防止錠およびこれを用いた施錠システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002097823A JP2002097823A (ja) 2002-04-05
JP3711047B2 true JP3711047B2 (ja) 2005-10-26

Family

ID=19075969

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001246414A Expired - Fee Related JP3711047B2 (ja) 2001-08-15 2001-08-15 ピッキング防止錠およびこれを用いた施錠システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3711047B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102561811B (zh) * 2012-01-20 2014-04-30 钟永颂 多层弹子锁及开启的钥匙
CN116838179B (zh) * 2023-09-01 2023-11-03 佛山君兰智能科技有限公司 一种智能报警锁及其使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002097823A (ja) 2002-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4282731A (en) Pin-tumbler-type lock having antipick security action
US4068510A (en) Double cylinder safety lock
US4108482A (en) Disengaging spindle locking mechanism
US4120184A (en) Lock with normally non-removable key and auxiliary key removal device for use in interior locksets
US4109496A (en) Trapped key mechanism
WO1998006916A1 (en) Axial moving pushbutton for a lock having rotary locking and release motions
US4369642A (en) Detained key assembly
US20010029760A1 (en) Lock mechanism
US20180106077A1 (en) Inner Operating Device for a Door Lock
JP3711047B2 (ja) ピッキング防止錠およびこれを用いた施錠システム
US3786658A (en) Restrictive manipulation limited try mechanism for a combination lock
US20050231363A1 (en) Self-adjusting cam assembly
US3317904A (en) Alarm systems
EP3969695B1 (en) Locking device with a catch mechanism
WO2003091518A1 (en) A combination lock
GB2601001A (en) Lock actuator
US6314772B1 (en) Lock mechanism for pull station
US3570285A (en) Auxiliary door lock
KR200282709Y1 (ko) 도어락 장치
JP4820203B2 (ja) 扉錠
JP4530800B2 (ja) 施解錠装置
KR820000351B1 (ko) 키이식 핀 텀블러 자물쇠와 이에 사용하는 키이
EP0870888B1 (en) External unit for door lock
CA2808699C (en) Self-adjusting cam assembly
JPH0328474A (ja) サイドバーシリンダ錠

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050719

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees