JP3708715B2 - 内燃機関試験装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の性能を試験する内燃機関試験装置に関し、特に教育目的に適した内燃機関試験装置に関するものである
【0002】
【背景技術】
従来より、自動車のガソリンエンジン等の内燃機関は、重要な動力源であり、熱機関教育の一環としてその動作状態や性能を把握することは重要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような内燃機関の試験装置としては、自動車メーカ等がエンジンを製造した際の動作試験用に用いられるものが存在するのみであり、このような試験装置は試験作業を軽減するために自動化されており、高校生や大学生などの学生を対象とした教育用の試験装置として適していないという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、学生に対しても、内燃機関のメカニズムや動作原理を容易にかつ短時間に習得させることができる内燃機関試験装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の内燃機関試験装置は、内燃機関の性能試験に必要なデータを取得するためのセンサと、各センサで測定されたデータを表示する指示計と、各センサからのデータが入力可能とされたコンピュータと、内燃機関の駆動を制御する内燃機関制御手段とを備えるとともに、前記コンピュータは、前記内燃機関制御手段を予め設定された運転プログラムに応じて自動制御する自動運転手段と、前記内燃機関制御手段を試験者の設定操作に応じて制御する手動運転手段と、入力されたデータに基づいて内燃機関の性能を解析する性能解析手段と、前記センサからのデータを自動的に読み込んで前記性能解析手段に入力する自動計測手段と、指示計に表示されたデータを読みとった試験者が手動入力したデータを前記性能解析手段に入力する手動計測手段とを備えることを特徴とするものである。
【0006】
このような本発明では、センサからのデータを自動的に読み込んで処理する自動計測手段の他に、各センサで測定されたデータを表示する指示計およびこの指示計に表示されたデータを学生などの試験者が読みとり、キーボードなどを用いて手動入力したデータを処理する手動計測手段を設けたので、学生などに能動的に試験作業を行わせることができ、教育効果を高めることができる。
さらに、自動計測手段および手動計測手段の各計測手段で入力されたデータは、いずれも性能解析手段で解析されるため、性能解析手段を各計測手段で共用することができ、その分コストを低減することができる。
【0007】
た、自動運転手段を設けているので、学生などを試験作業中はデータ収集や解析に集中させることもでき、適切な教育効果を得ることができる。
なお、運転プログラムを試験者が変更、作成できるようにしておけば、様々な運転条件で性能試験を行うことができる。
【0008】
さらに、手動運転手段を備えているので、試験者にエンジンの制御を手動で行わせて試験を行うことができ、教育効果をより一層向上することができる。
【0009】
前記内燃機関制御手段は、内燃機関の絞り弁開度を制御する絞り弁開度制御装置と、内燃機関に接続された動力計を制御する動力計制御装置とを備えることが好ましい。
このような構成を備えれば、動力を吸収してトルクを測定する動力計を制御し、一定回転で運転することで、内燃機関に対する負荷、例えば自動車エンジンであればある傾斜角度(上り坂や下り坂)の道路をある速度で走行するのに相当する負荷を与えることができる。従って、スロットル(アクセル)開度に相当する絞り弁開度と、動力計の負荷を調整し、回転数を制御することで、様々な条件での運転制御を行うことができる。
【0010】
また、前記センサは、取得するデータの種類に応じて適宜なセンサを用意すればよいが、少なくとも、内燃機関の出力軸の回転数を測定する回転数測定センサと、内燃機関に接続された動力計の荷重を測定する荷重測定センサと、内燃機関の燃焼室圧力を測定する指圧計とを備えていることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る内燃機関試験装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本実施形態の内燃機関試験装置1の構成を示すブロック図が示され、図2、3には内燃機関試験装置1の正面図および側面図が示されている。
【0012】
内燃機関試験装置1は、実験に必要な各機器が取付けられた架台2を備えている。架台2には、試験対象となるエンジン3(例えば、水冷4サイクル頭上弁式ガソリンエンジン)が設置されている。さらに架台2には、レベルゲージ付きの燃料タンク4、冷却水が貯められるヘッドタンク5、偏心補償ダブルユニバーサル6を介してエンジン3に接続された動力計(水冷渦電流制動形電機動力計)7、エンジン給水用の循環ポンプ8、動力計給水用の循環ポンプ9、吸気ダクト10、排気圧や排気ガス検出穴が組み込まれたステンレスフレキシブル排気管11等が設置されている。
【0013】
さらに、エンジン3や動力計7には、各種のセンサ(計測器)が取り付けられている。例えば、図4にも示すように、エンジン3には、その出力軸の回転角つまりクランク角度や回転数を検出する回転数測定センサであるロータリーエンコーダ20や、エンジン3の燃焼室圧力を測定する指圧計80が取り付けられている。
また、動力計7には、動力計7の荷重を測定する荷重測定センサである動力計荷重検出器21が取り付けられている。
【0014】
さらに、架台2には、吸入空気量・吸気圧計測機器(丸形精密ノズル、脈動吸収膜、張力可変組込サージタンク)22、燃料流量検出器23、冷却水流量計(面積流量計)24等も設けられている。
【0015】
また、架台2上部の計測パネル30部分には、各種センサで測定したデータを表示する指示計が配置されている。具体的には、冷却水入口温度指示計31、冷却水出口温度指示計32、排気ガス温度指示計33、潤滑油温度指示計34、プラグ座温度指示計35、吸入空気温度指示計36、燃料消費指示計37、排気ガス圧力計38、潤滑油圧力計39、、冷却水温度警報設定器40、デジタル絞り弁開度指示計(絞り弁開度制御装置)41、デジタル式マノメータ42、燃料消費指示計(ビューレット三連球)43等が設置されている。従って、図示しないが、上記各種指示計用の各種の温度計、圧力計等のセンサも適宜な場所に設置されている。
【0016】
さらに、計測パネル30には、電源スイッチ51、循環ポンプスイッチ52、計測器電源用コンセント53、吸気空気量・吸気圧力切替器54、アナログ出力用コネクタ55、動力計制御装置(定回転制御、ブースト制御、回転数表示、トルク表示、警報)56、チョーク弁57、給水スイッチ58、始動スイッチ59等が設置されている。
【0017】
これらの各機器は、インターフェースボード(A/D,D/A変換ボード)60を介して制御装置であるパーソナルコンピュータ(パソコン)70に接続されている。すなわち、図1に示すように、パソコン70には、自動運転ソフト71が導入されており、この自動運転ソフト71によって自動運転手段101、手動運転手段102がパソコン70に設けられている。
【0018】
また、パソコン70には、データ解析ソフト74が導入されており、このデータ解析ソフト74等によって自動計測手段103、手動計測手段104、性能解析手段105がパソコン70に設けられている。
自動運転手段101、手動運転手段102は、インターフェースボード60を介して絞り弁開度制御装置41および動力計制御装置56を制御可能に構成されている。また、性能解析手段105は、筒内燃焼解析手段106と、エンジン性能解析手段107とを備えている。
【0019】
なお、各センサのデータは適宜な経路でパソコン70に入力されている。例えば、図4にも示すように、指圧計80のデータは、指圧計コネクタ81、指圧計増幅器82を介してインターフェースボード60でデジタル信号に変換され、パソコン70に入力される。
また、ロータリーエンコーダ20のパルス信号は、エンコーダコネクタ83を介してインターフェースボード60でパソコン70に入力され、回転数の確認と筒内圧計測のタイミングとして使用する。また、エンジン3の回転数、トルク等のアナログデータもそれらのセンサのアナログ出力コネクタ84からケーブル85を介してインターフェースボード60でデジタル信号に変換され、パソコン70に入力される。なお、ロータリーエンコーダ20は、エンジン3の回転に対応して1回転毎に1回出力されてエンジンの回転数の確認に使用されるパルスと、1回転に360回(1度毎)出力されて筒内圧力の取込みの合図として利用されるパルスとを発信するようになっており、筒内燃焼解析手段106は、このロータリーエンコーダ20の信号をトリガとしてエンジン3の筒内圧力をクランク軸の回転角度に対して計測するようになっている。
【0020】
絞り弁開度制御装置41は、エンジン3のスロットル開度を制御してエンジン3の出力を変化させている。また、動力計制御装置56は、エンジン3の出力軸に与える制動トルクを可変させて回転数を制御し、出力軸のトルクを測定している。
そして、自動運転手段101は、予め設定されている運転パターン(具体的にはスロットル開度(THR:絞り弁開度)および回転数(動力計の制御すべき回転数;REV)が時系列で設定されているもの)に基づいて絞り弁開度制御装置41や動力計制御装置56を制御する。
【0021】
また、計測パネル30の各指示計31〜43等のデータや、各種スイッチ51〜59等の動作信号は、インターフェースボード60を介してパソコン70に入力されている。
そして、パソコン70では、自動計測手段103によってデータが取り込まれ、性能解析手段105によって入力された各種計測データ等を解析してパソコン70のディスプレイ72やプリンタ73に出力している。
【0022】
従って、図5に示すように、絞り弁開度、エンジン回転数、動力計荷重等の計測値をディスプレイ72に表示させながら、エンジン3の自動運転を行えるようになっている。なお、図5の画面下部のグラフにおいて折れ線75は、スロットル開度(THR)の時間変化を示すものであり、折れ線76は、回転数(REV)の時間変化を示すものである。
【0023】
さらに、性能解析手段105の筒内燃焼解析手段106を用いて取得したデータを解析させれば、図6に示すように、ディスプレイ72に各種解析データ、例えば、「筒内圧−クランク角度線図」、「筒内圧−体積線図」等を表示させることができる。
その上、シリンダ内でのピストンやバルブの動作を、測定データを元にアニメーションで再現することもできる。
一方、エンジン性能解析手段107を用いて取得したデータを解析させれば、、図7に示すように、エンジン性能、出力、トルク、燃焼消費率、正味熱効率等の回転数に対する曲線を性能曲線としてディスプレイ72に表示させたり、プリンタ73で印刷することができる。その上、これとは別に解析データを数値表としてしてディスプレイ72に表示し、プリンタ73で印刷することもできる。
【0024】
このような本実施形態の内燃機関試験装置1における試験手順について説明する。
本装置1は、特に教育用であり、学生に対して内燃機関の動作原理等を習得させるためのものである。このため、教育用に工夫された構成、手順を備えている。すなわち、内燃機関は、高温・高圧のガスを機械エネルギーに変える事から、熱と仕事との関係やエネルギーを機械に応用する原理を学び、理解する必要があり、そのために各種の温度指示計等を設けている。
【0025】
さらに、近年では、あらゆる分野にコンピュータが導入されており、コンピュータに精通することも必要な技能となっている。このため、パソコン70を利用してエンジン3の運転、データの処理、解析を行うことで、パソコン70の操作も習熟できるようにしている。
その上、エンジン3の手動運転やデータを計測パネル30の各指示計で読みとって手動で入力することもできるようにし、試験者が機械任せではなく、自らの行動で試験を実行し、データ処理や解析をできるようにして、内容を習得しやすいような内燃機関試験装置1を構成している。
【0026】
試験を行うには、まず、運転準備を行う。具体的には、まず、燃料タンク4に給油をし、燃料ラインのコックをすべて開ける。そして、排水バルブ等をすべて閉めて、冷却水の循環水路を確立し、ヘッドタンク5に冷却水を給水する。さらに、循環ポンプスイッチ52を入れてエンジン3および配管内に給水を行う。そして、エンジン3及び配管内のエア抜きを行う。
【0027】
さらに、始動前にエンジン潤滑油量や油質をチェックし、エンジンまわりを点検するとともに、各指示計の動作をチェックする。
【0028】
一方、パソコン70の自動運転手段101および自動計測手段103を作動させる。なお、自動運転手段101は、予め登録されている運転パターンに基づいて絞り弁開度制御装置41や動力計制御装置56を駆動するが、この運転パターンは試験者(学生)が設定することもできるようになっている。
【0029】
自動運転手段101を作動させるとディスプレイ72に図5の画面が表示されるため、まず、メニューの「ファイル(F)」の中の「開く(C)」をマウスで左クリックしたり、ファイル開くアイコン91を左クリックして、所定のプログラムパターンが記録されたデータファイルを読み込む。
【0030】
続いて、始動時スロットル開度をスロットル開度設定値の増減ボタン92で設定する。暖機時は0%で始動するが、冷機時にはスロットル開度を5〜10%位に設定する。
そして、運転開始ボタン93をクリックすると、注意事項や操作指示が表示され、その表示に基づき、計測パネル30の始動スイッチ59を回してエンジン3を始動する。
【0031】
なお、プログラム運転を指示するまでは、手動運転手段102によってマニュアル操作が可能となっており手動運転モードの「MAN」が表示されている。この状態で、スロットル開度の増減ボタン92や回転数の増減ボタン94をクリックして値を設定すると、その操作に応じてエンジン3が駆動される。
【0032】
一方、エンジン3の始動後、プログラム運転モードボタン96をクリックし、さらに[RUN]ボタン97をクリックすると、選択されたプログラムパターンでエンジン3の駆動制御が行われ、各運転ステップ毎に筒内燃焼解析手段106やエンジン性能解析手段107で解析するデータの計測が自動的に行われる。なお、手動設定値とプログラムパターンの初期値とで差がある場合には、手動設定値から予め設定された勾配により緩やかにプログラムパターンの最初の値に変化してプログラム運転がスタートするようにされている。
【0033】
[STOP]ボタン98をクリックすると、運転制御が一時停止される。また、[MAN]ボタン99をクリックするとマニュアル操作([MAN]モード)に戻る。プログラム運転の途中で[MAN]モードにすると、プログラム運転時の設定値が残り、その後マニュアル操作すれば制御値を変更できる。
さらに、[PROG]モードに戻すとプログラムは先頭から実行する。なお、プログラムパターンが終了すると自動的に[MAN]モードに戻る。
【0034】
運転中に異常があれば、緊急停止ボタン100をクリックする。そうすると、自動的に[MAN]モードになり、スロットル開度が0%になる。なお、装置またはパソコン70の動作に異常があり操作不能になった場合には、絞り弁開度制御装置41に設けられた緊急停止ボタンを押すことで停止状態にすることもできる。
【0035】
自動運転が終わりデータの計測が終了したら、計測値をデータファイルに保存する。さらに、メニューバーの[ファイル]−[終了]をクリックすると、エンジン停止操作のウィンドが表示され、画面に従って[OK]ボタンをクリックすると、自動的にスロットル開度が0%、回転数設定が無負荷(600rpm)になる。そして、画面に「エンジンを停止して下さい」と表示されたら、始動スイッチ59をOFF位置に回してエンジン3を停止させる。
【0036】
保存されたデータは、性能解析手段105の筒内燃焼解析手段106、エンジン性能解析手段107によって計算処理され、その解析結果が図6,7に示すように表示またはプリント出力される。
【0037】
また、図5の自動運転画面において、メニューバーの[取込]をクリックしたり、手動計測ボタン95をクリックすると手動計測手段104が作動されて手動計測を選択できるようになる。通常の自動計測時には、指示計に表示された各センサの測定値を自動的にパソコン70に取り込んで保存することができるが、手動計測では、パソコン70にデータの入力画面が表示され、試験者が各指示計に表示された値を目視し、キーボード等を用いて手入力することでデータをパソコン70に取り込むように構成されている。
【0038】
手動計測手段104によって入力されたデータも、筒内燃焼解析手段106、エンジン性能解析手段107によって解析され、図6,7に示すように表示される。
なお、本実施形態の内燃機関試験装置1における計測項目としては、筒内燃焼解析手段106で利用するクランク角度に対する筒内圧力と、エンジン性能解析手段107で利用する軸トルク、回転数(動力計)、冷却水量、冷却水入口温度、冷却水出口温度、燃料消費量、燃料温度、燃料密度、絞り弁開度量、排気ガス温度、排気ガス圧力、吸入空気温度、吸入空気圧力、吸入空気量計測差圧、大気圧、大気温度、潤滑油温度、潤滑油圧力、プラグ座温度等がある。
【0039】
そして、これらの計測項目(データ)により、筒内燃焼解析手段106では、筒内圧−クランク角度線図、筒内圧−容積線図、筒内圧力上昇率−クランク角度線図、熱発生率−クランク角度線図、熱発生量−クランク角度線図、ポリトロープ指数−クランク角度線図、図示仕事、図示平均有効圧力、筒内圧上昇率の最大値平均、筒内圧最大値推移線図、筒内圧最大値頻度線図等を計算解析して出力する。
一方、エンジン性能解析手段107では、エンジン出力(正味有効仕事)、正味熱効率、燃料消費率、軸トルク等の回転数に対する性能曲線(図7)とこれらの数値表や、正味平均有効圧力、冷却水損失エネルギ、排気ガス量、排気損失エネルギ、吸入空気量、空燃比、空気過剰率、充填効率、体積効率、機械損失(その他の損失)等のエンジン3の一般性能の数値表等を計算解析して出力する。
【0040】
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
▲1▼すなわち、内燃機関試験装置1は、測定データを自動的に取り込んで処理する自動計測手段103の他に、指示計に表示されたデータを試験者が目視し、その値をキーボード等で打ち込んで入力処理する手動計測手段104を備えているので、試験者が主体的(能動的)に実験を行うことができ、実験による教育効果を高めることができる。
【0041】
▲2▼また、内燃機関試験装置1は、運転モードにおいても、自動運転手段101の他に、試験者がスロットル開度や回転数を指示することでエンジン3の運転制御を行うことができる手動運転手段102を備えているので、この点でも試験者が主体的(能動的)に実験を行うことができ、実験による教育効果を高めることができる。
【0042】
▲3▼さらに、自動運転手段101において、エンジン3や動力計7を制御するための自動運転プログラムを、試験者が設定、変更できるため、自動運転時にも試験者がいろいろな条件を設定して実験することができ、教育効果をより一層高めることができる。
その上、自動運転手段101を設ければ、学生などを試験作業中はデータ収集や解析に集中させることもでき、適切な教育効果を得ることもできる。
【0043】
▲4▼性能解析手段105においては、単に解析したデータを表示するだけではなく、グラフ化したり、アニメーション化することで視覚的に分かりやすい形で表示することができるため、より一層教育効果を高めることができる。
【0044】
▲5▼吸入空気、排気ガス、冷却水、燃料、潤滑油等の温度や圧力を測定しているため、熱と仕事の関係や、エネルギーを機械に応用する原理を学習、研究することができ、特に基本的な理論などを容易に学習することができる。
【0045】
▲6▼内燃機関試験装置1の制御やデータの取込、解析等にパソコン70を利用しているので、専用の試験装置を用いる場合に比べてコストを低減できるとともに、パソコン70自体の学習にも役立てることができる。
【0046】
▲7▼性能解析手段105は、自動計測手段103および手動計測手段104のいずれの場合でも共用できるため、その分コストを低減することもできる。
【0047】
▲8▼内燃機関制御手段として、エンジン3の絞り弁開度を制御する絞り弁開度制御装置41と、動力計7を制御する動力計制御装置56とを備えているので、動力を吸収してトルクを測定する動力計7を制御することで、エンジン3に対する負荷、例えば道路の傾斜角度(上り坂や下り坂)に相当する負荷を与えることができる。従って、スロットル(アクセル)開度に相当する絞り弁開度と、動力計とを制御することで、様々な条件での運転制御を行うことができる。
【0048】
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本考案に含まれるものである。
例えば、エンジン3の各種データを測定するセンサや指示計の種類や数は、試験対象や目的を考慮して適宜設定すればよい。
【0049】
また、自動運転手段101、手動運転手段102は、いずれか一方の運転手段のみを設けてもよい。但し、教育効果の点では、手動運転手段102を備えていることが好ましい。
その他、架台2上のエンジン3、燃料タンク4、ヘッドタンク5、動力計7、計測パネル30等の配置、構造等も実施にあたって適宜設定すればよい。
【0050】
【発明の効果】
このような本発明の内燃機関試験装置によれば、学生に対しても、内燃機関のメカニズムや原理を容易にかつ短時間に習得させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の内燃機関試験装置の構成を示すブロック図である。
【図2】前記実施形態の内燃機関試験装置を示す正面図である。
【図3】前記実施形態の内燃機関試験装置を示す側面図である。
【図4】前記実施形態の内燃機関試験装置のセンサの接続状体を示す図である。
【図5】前記実施形態の内燃機関試験装置の自動運転時の画面を示す図である。
【図6】前記実施形態の内燃機関試験装置の筒内圧データ解析結果の画面を示す図である。
【図7】前記実施形態の内燃機関試験装置のエンジン性能データ解析結果のプリンタ出力を示す図である。
【符号の説明】
1 内燃機関試験装置
2 架台
3 エンジン
7 動力計
20 ロータリーエンコーダ
21 動力計荷重検出器
23 燃料流量検出器
30 計測パネル
41 絞り弁開度制御装置
56 動力計制御装置
59 始動スイッチ
60 インターフェースボード
70 パソコン
71 自動運転ソフト
72 ディスプレイ
73 プリンタ
74 データ解析ソフト
80 指圧計
101 自動運転手段
102 手動運転手段
103 自動計測手段
104 手動計測手段
105 性能解析手段
106 筒内燃焼解析手段
107 エンジン性能解析手段

Claims (3)

  1. 内燃機関の性能試験に必要なデータを取得するためのセンサと、各センサで測定されたデータを表示する指示計と、各センサからのデータが入力可能とされたコンピュータと、内燃機関の駆動を制御する内燃機関制御手段とを備えるとともに、
    前記コンピュータは
    前記内燃機関制御手段を予め設定された運転プログラムに応じて自動制御する自動運転手段と、
    前記内燃機関制御手段を試験者の設定操作に応じて制御する手動運転手段と、
    入力されたデータに基づいて内燃機関の性能を解析する性能解析手段と、
    前記センサからのデータを自動的に読み込んで前記性能解析手段に入力する自動計測手段と、
    指示計に表示されたデータを読みとった試験者が手動入力したデータを前記性能解析手段に入力する手動計測手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関試験装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関試験装置において、
    前記内燃機関制御手段は、内燃機関の絞り弁開度を制御する絞り弁開度制御装置と、内燃機関に接続された動力計を制御する動力計制御装置とを備えることを特徴とする内燃機関試験装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の内燃機関試験装置において、
    前記センサは、内燃機関の出力軸の回転数を測定する回転数測定センサと、内燃機関に接続された動力計の荷重を測定する荷重測定センサと、内燃機関の燃焼室圧力を測定する指圧計とを少なくとも備えていることを特徴とする内燃機関試験装置。
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